JP6066257B2 - 空圧式ディスペンサの圧力制御装置及びその方法 - Google Patents

空圧式ディスペンサの圧力制御装置及びその方法 Download PDF

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Description

本発明は、空圧式ディスペンサの吐出圧力を制御して高速高精度に定量吐出するための圧力制御装置及びその方法に関するものである。
空圧式ディスペンサの制御装置は、吐出圧力と吐出時間を設定してバレル内の液状材料の定量吐出を実現するものであり、液状材料の種類によって複数ある補正手段の内から適切なものを使用者が選択し用いるのが一般的である。
従来最もよく行われている補正は、いわゆる水頭差補正と呼ばれるもので、吐出作業の進行に伴ってバレル容器内の液が減少し、エアを充填すべき空間が大きくなることにより吐出液量が減少することを補正する手段である。この補正手段の一具体例を述べると次のようになる。即ち吐出作業を開始する前にトップレベル(100%)とボトムレベル(10%)の2点において液を吐出し、その吐出重量と吐出圧力とを計測する予備実験を行い、その際に得られた2点を結んで得た吐出重量と吐出圧力とによる近似直線式を用いて導き出した補正値により圧力目標値を決定する(特許文献1)。
また、いわゆる粘度補正と呼ばれるものもある。これはバレル内に充填した液の粘度が時間経過に伴って変化し、それにより吐出液量が変化するものに対して補正する手段である。この補正手段の具体例としては、バレル内液量や吐出時間などを事前に記録した複数のテーブルにまとめたものを事前に記録しておき、そのなかから一つのテーブルを選択し、そこに記載された補正値で補正を行い、圧力目標値を決定するものである。また、これら二つの補正手段の他にも、手動で一定間隔ごとに補正値を直接入力する方式などが取られている。そしてこれらの補正手段は互いの干渉を防止するため、択一的に選択する。
特開2005−283185
発明が解決しようとする課題は、空圧式ディスペンサにおいて採用されてきた従来までの補正の問題点を解決することである。その問題点とは、事前の準備に時間を要し作業効率を向上することができなかったという問題点、またバレル交換時に初期の補正値を利用して圧力目標値を決定し吐出工程を何度も行った場合に、誤差が蓄積されて吐出を定量的に行うことができなかったという問題点である。加えて粘度が変化しやすい液については、単独の補正のみでは粘度の経時変化を考慮することができなかったという問題点である。
本発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、吐出液を充填した交換式のバレルを備える空圧式ディスペンサの圧力制御装置において、
予め設定された吐出圧力と吐出時間から吐出された液量である初期吐出液量の情報を取得し、
前記空圧式ディスペンサの現吐出液量と初期吐出液量との差より特定した吐出液変化量から圧力目標値を計算する計算手段と、
前記計算手段により計算された圧力目標値に基づき、現バレルの吐出工程における次の時間ステップにおける吐出の圧力制御用の出力値である圧力指令値を変更する変更手段と、
バレル一本分の吐出開始から交換までの圧力目標値を時系列で記憶する手段と、バレルの交換後の吐出工程で、圧力指令値を前記記憶する手段に記憶された圧力目標値に補正する学習補正手段とを有し、
前記学習補正手段は、吐出工程において、前記記憶する手段から、時系列に沿った圧力目標値を取得して圧力指令値を決定するとともに、
決定された圧力指令値のもとでの吐出における吐出液変化量が所定の値以上である場合に、前記計算手段によって圧力目標値を計算し、前記変更手段により、現バレルの吐出工程における次の時間ステップにおける吐出の圧力指令値を変更することを特徴とする定量吐出圧力制御装置である。
また、請求項2記載の発明は、前記吐出液量が、吐出液重量であり、前記圧力制御装置が、前記吐出液重量の値を入力するポートを有すると共に、このポートからの吐出液重量の値を用いて、自動的に前記変更手段を用いることを特徴とする請求項1に記載の定量吐出圧力制御装置である。
また、請求項3記載の発明は、前記計算手段が、初期圧力指令値と圧力目標値との差ΔPと、前記吐出液変化量ΔQと、の関係を、Kを係数とする下記数1の近似曲線を用いて圧力目標値を決定するとともに、前記学習補正手段を用いてKの値を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定量吐出圧力制御装置である。
また、請求項4記載の発明は、吐出液を充填した交換式のバレルを備える空圧式ディスペンサの圧力制御方法であって、
前記空圧式ディスペンサの制御装置の計算手段が、予め設定された吐出圧力と吐出時間から吐出された液量である初期吐出液量を取得し、前記空圧式ディスペンサの現吐出液量と初期吐出液量との差より特定した吐出液変化量から圧力目標値を計算する手順と、
前記制御装置の変更手段が、前記計算手段により計算された圧力目標値に基づき、現バレルの吐出工程における次の時間ステップにおける吐出の圧力制御用の出力値である圧力指令値を変更する手順と、
前記制御装置の記憶する手段が、バレル一本分の吐出開始から交換までの圧力目標値を時系列で記憶する手順と、
前記制御装置の学習補正手段が、バレルの交換後の吐出工程で、圧力指令値を前記記憶する手段に記憶された圧力目標値に補正する手順を有し、
さらに、前記学習補正手段は、吐出工程において、前記記憶する手段から、時系列に沿った圧力目標値を取得して圧力指令値を決定する手順と、
決定された圧力指令値のもとでの吐出における吐出液変化量が所定の値以上である場合に、前記計算手段によって圧力目標値を計算し、前記変更手段により、現バレルの吐出工程における次の時間ステップにおける吐出の圧力指令値を変更する手順を含むことを特徴とする定量吐出のための圧力制御方法である。
請求項1に記載の発明によれば、予め設定された吐出圧力と吐出時間から吐出された液量である初期吐出液量の情報を取得し、前記空圧式ディスペンサの現吐出液量と初期吐出液量との差より特定した吐出液変化量から圧力目標値を計算する計算手段と、前記計算手段により計算された圧力目標値に基づき、現バレルの吐出工程における次の時間ステップにおける吐出の圧力制御用の出力値である圧力指令値を変更する変更手段を有することにより、水頭差補正のための吐出作業前準備を行う必要がなくなり、作業全体として効率が向上する。また、粘度が変化しやすい液についても、バレルのトップレベルとボトムレベルの吐出液量のばらつきを抑えることができる。
加えて、バレルの交換後の吐出工程で、圧力指令値を前記記憶する手段に記憶された圧力目標値に補正する学習補正手段を有することにより、バレル交換を何度行っても、誤差が蓄積されることがなくなり、定量吐出を行うことが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、吐出液量が吐出液重量であり、前記圧力制御装置が、前記吐出液重量の値を入力するポートを有すると共に、このポートからの吐出液重量の値により自動的に前記変更手段を用いることにより、吐出液量を正確に把握できると共に、空圧式ディスペンサの使用者が介在することなく定量吐出を行うことが容易になる。
請求項3記載の発明によれば、計算手段が、初期圧力指令値と圧力目標値との差ΔPと、吐出液変化量ΔQと、の関係を、Kを係数とする数1の近似曲線を用いて圧力目標値を決定することにより高精度に圧力目標値を特定できるとともに、学習補正手段を用いてKの値を変更することにより、さらに圧力目標値の特定が高精度化できる。
請求項4記載の発明によれば、前記空圧式ディスペンサの制御装置の計算手段が、予め設定された吐出圧力と吐出時間から吐出された液量である初期吐出液量を取得し、前記空圧式ディスペンサの現吐出液量と初期吐出液量との差より特定した吐出液変化量から圧力目標値を計算する手順と、前記制御装置の変更手段が、前記計算手段により計算された圧力目標値に基づき、現バレルの吐出工程における次の時間ステップにおける吐出の圧力制御用の出力値である圧力指令値を変更する手順と、前記制御装置の記憶する手段が、バレル一本分の吐出開始から交換までの圧力目標値を時系列で記憶する手順と、前記制御装置の学習補正手段が、バレルの交換後の吐出工程で、圧力指令値を前記記憶する手段に記憶された圧力目標値に補正する手順を有し、さらに、前記学習補正手段は、吐出工程において、前記記憶する手段から、時系列に沿った圧力目標値を取得して圧力指令値を決定する手順と、決定された圧力指令値のもとでの吐出における吐出液変化量が所定の値以上である場合に、前記計算手段によって圧力目標値を計算し、前記変更手段により、現バレルの吐出工程における次の時間ステップにおける吐出の圧力指令値を変更する手順を含むことにより、空圧式ディスペンサの定量吐出工程において、水頭差補正のための吐出作業前準備を行う必要がなくなり、作業全体として効率が向上する。また、粘度が変化しやすい液についても、バレルのトップレベルとボトムレベルの吐出液量のばらつきを抑えることができる。加えて、バレル交換を何度行っても、誤差が蓄積されることがなくなり、定量吐出を行うことが可能となる。
空圧式ディスペンサの一構成図である。 空圧式ディスペンサの作業工程のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る吐出作業のフローチャートである。 従来の圧力制御装置で、水頭差補正を行った場合の、バレル一本分の吐出作業時の圧力目標値Pと吐出番号Sとの関係の例を示したグラフである。 従来の圧力制御装置で、水頭差補正を行った場合の圧力目標値Pと吐出番号Sとの関係の例を示したグラフである。 本発明の一実施形態に係る圧力制御装置で、バレル一本分の吐出作業時の圧力目標値Pと吐出番号Sとの関係の例を示したグラフである。 本発明の一実施形態に係る圧力制御装置で、複数バレルの吐出作業時の圧力目標値Pと吐出番号Sとの関係の例を示したグラフである。
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照し
つ説明する。
空圧式ディスペンサとは、圧力空気を供給することで液体を定量的に吐出する装置であり、液体を精度良く定量供給する制御装置及びその周辺機器の総称をいう。このシステムは、電子回路基板への接着剤注入や、製薬等の生産工程における分注作業の吐出に主に使用する。図1に、本発明の一実施形態の構成図を示す。パソコン1にロボットコントローラ2を介して作業ロボット3を接続するとともに、圧力制御装置4を介してバレル5を接続する。バレル5は、作業ロボット3のヘッド31に取り付け、先端にはニードル51を装着すると共に、基端にチューブ52を接続して圧力制御装置4に連結する。また、電子天びん6を別途接続し、その計量皿には計量カップ61を載置する。
空圧式ディスペンサの動作は以下のようになる。即ちパソコン1からロボットコントローラ2に制御信号を出力し、作業ロボット3のヘッド31に取り付けたバレル5のニードル51を液の供給先ワーク上に移動させる。次にパソコン1は圧力制御装置4へ指令を出し、所定の圧力のエアを、チューブ52を介してバレル5に送り込むことにより、一定量の液状材料がワーク上に吐出される。そして第一回目の吐出が終了すると、再度ヘッド31の位置が変更されその位置で吐出を行い、これらの動作を繰り返す。
吐出は、毎回定量で行うことが厳格に求められるが、例えばバレル5内の液状材料量の変化や、時間の経過による液状材料の粘度変化により定量で行うことは難しく、一般には圧力制御装置4において、いわゆる水頭差補正、若しくは粘度補正等を行うことにより定量吐出を実現しようとしている。
図2(a)に従来の工程で主として採用されてきた水頭差補正を行った場合の作業工程のフローチャートを示す。ここで水頭差補正とは、吐出作業の進行に伴ってバレル容器内の液状材料が減少し、エアを充填すべき空間が大きくなることにより吐出量が減少することを補正する手段である。この水頭差補正を行う場合の作業工程としては、まず「画面入力」を行う。即ち、ディスペンサの使用者が圧力制御装置4の前面パネル画面から、吐出液状材料に応じた吐出圧力と吐出時間を入力し、補正方法として水頭差補正を選択する。
次に水頭差補正を行うにあたっては「補正値特定」をするために以下のような準備作業が必要となる。即ち吐出作業を開始する前に作業ロボット3を計量カップ61上に移動させる。バレル5内に液状材料が100%入っている状態(以下トップレベルと言う)のバレル5を作業ロボット3に装着し、圧力制御装置4で設定したエア圧力で計量カップ61内に、電子天びん61の測定結果を表示したパソコン1を見ながら所定の吐出時間だけ液の吐出を行うと同時に、圧力制御装置4内でエア圧力の立ち上がり状況等の計測を行う。次にバレル5内に液状材料が10%入っている状態(以下ボトムレベルと言う)のバレル5を装着し、同じように計測を行う。液量の異なる二点において液状材料を吐出し、その際に得られた吐出圧力等と吐出重量とによるグラフ上の二点を結んで得た近似直線式を用いて、バレル内液状材料の量に応じた補正値を導き出し、圧力目標値を決定して圧力制御装置4に事前に設定する。このような準備作業は、トップレベルにあるバレルとボトムレベルにあるバレルを用意する必要があると共に、その交換作業は非常に時間を要する。
これらの準備が完了した後に「吐出作業」を行う。バレル形状5や液状材料が変更にならない限りバレル5を交換しても特定した補正値を用いて吐出作業を継続する。
水頭差補正の際に変化させることができるパラメータは、吐出圧力と吐出時間であるが、流れ作業を考慮すると、吐出圧力を変化させる補正を一般的に採用する。図4は従来の圧力制御装置4で、水頭差補正を行った場合の、バレル一本分の吐出作業時の圧力目標値Pと吐出番号Sとの関係の例を示したグラフである。X軸が吐出番号、Y軸が圧力目標値を表し、STがトップレベル時の吐出番号でその際の圧力値をPTとし、SBがボトムレベル時の吐出番号でその際の圧力値をPBとして表している。このようにトップレベルよりもボトムレベルで圧力目標値を高くすることにより、実際の吐出は一定の値で行われるようになる。
なお、補正を行う前段階で圧力制御装置4に事前に設定される圧力を設定圧力と言い、圧力目標値とは、その設定圧力に対して水頭差補正などの補正を行った後の圧力値をいい、圧力指令値とは、実際に圧力制御装置1で制御される圧力値で圧力目標値に従って圧力制御装置4のCPUから送信される圧力値をいう。
従来の圧力制御装置4の多くは、このように二点における圧力目標値を決定し、その間は近似直線で補正を行い、例えば吐出番号Snの時には、近似直線で求めた圧力値Pnにて吐出作業を行うようになる。そしてボトムレベルに達した場合には、同じ液を収めた同じ大きさのバレルに交換をして吐出作業を継続する。
図5は、図4と同じ状態で、複数のバレルを使用した場合の、圧力目標値Pと吐出番号Sとの関係の例を示したグラフである。X軸、Y軸は図2と同様である。バレルnにおいてもバレル1で用いた補正値を用いるので、バレル交換と同時に補正値はリセットされバレル2の最初の吐出は圧力目標値PTで行い、その後ボトムレベルの圧力目標値PBまで近似直線に従って圧力目標値を上昇させるようになる。バレルn+1についても同じようにして圧力目標値が決定される。
このような水頭差補正を行った場合は、吐出作業前に事前の準備に時間を要し、作業効率を向上することができなかった。またバレル交換時に初期の補正値を利用して圧力目標値を決定し吐出工程を何度も行った場合に誤差が蓄積され定量吐出を実現することが難しかった。加えて粘度が変化しやすい液については、水頭差補正のみでは粘度の経時変化を考慮することができなかった。
図2(b)に本発明の一実施形態にかかる作業工程のフローチャートを示す。まず「画面入力」として、ディスペンサの使用者が圧力制御装置4の前面パネル画面から、吐出液状材料に応じた吐出圧力と吐出時間を入力する。その後は補正値を得るための準備等をすることなく、「吐出作業」を行うこととなる。
本発明に係る圧力制御装置4は、特定した吐出液変化量を入力する入力手段と、その変化量を基に圧力目標値を計算する計算手段と、その次以降の吐出時の圧力指令値を変更する変更手段と、そのときの圧力目標値を記憶する記憶手段とを有する。これらを有することにより図2(b)の工程が可能となる。
吐出液変化量の特定は、空圧式ディスペンサが吐出した現吐出液量と、初期吐出液量との差より吐出液変化量を導き出すことにより行う。ここで初期吐出液量とは、空圧式ディスペンサの使用者が初期に画面にて設定した吐出圧力と吐出時間により吐出された液量をいい、厳密に一回目の吐出液量のみをさすものではなく、二、三回吐出後の吐出液量を言う場合もある。吐出液量それぞれの測定は、ワーク以外に用意した電子天びんによる液体重量の測定、液体が吐出されるワークを載せた電子天びんによる液体重量の測定、バレル5が設置される台に設けた重量計による測定等、何らかの手段による重量の測定の他に、吐出された液体の幅の画像認識装置による測定や、その幅の目視による測定が含まれる。測定対象が重量の場合は、吐出重量の差が吐出液変化量として数mgである旨が特定され、画像認識による場合は、その差が数%である旨が特定される。
入力手段とは、測定手段より測定された吐出液変化量を圧力制御装置に入力する手段であり、測定対象が重量の場合は圧力制御装置4の前面パネル画面より手動で吐出重量の差をmg単位で入力したり、また測定対象が画像等である場合は数%単位で入力したりする。また、電子天びんから重量の測定値をシリアル又はパラレルの信号を用いて入力することも可能である。この場合圧力制御装置4はその信号を受け取るためのポートを設けている。
計算手段とは、入力手段によって得られた吐出液変化量と、空圧式ディスペンサの使用者が初期に画面にて設定した吐出圧力とから、圧力目標値を導き出す計算手段をいう。この計算手段で用いる式は、初期圧力指令値と圧力目標値との差ΔPと、吐出液変化量ΔQと、の関係を、Kを係数とする「数1」の近似曲線を用いて表したものである。この「数1」の近似曲線は、ベルヌーイの式から簡易的に定めたものである。また水頭差補正で用いられていた、上記関係を一次式で表したものを用いることもできる。圧力制御装置に設けたポートに電子天びんからの重量が入力される場合には、自動的に圧力目標値を計算するようにする。
変更手段とは、圧力制御装置4のCPUから送信される圧力値を、使用者が初期に画面にて設定した吐出圧力から計算手段により計算した圧力目標値にする変更手段をいう。通常圧力指令値としては、初期段階で画面において設定した吐出圧力を基に計算した結果を出力するようになるが、本変更手段により計算された圧力目標値を用いることができる。この変更手段は、計算手段により計算された圧力目標値を、計算手段による計算がされると同時に自動で行うようにしているが、圧力制御装置4の画面から手動で行う方法を採用することもできる。
記憶する手段とは、計算手段により計算された圧力目標値を記憶する手段であり、通常停電等が発生した場合にも保持することができる不揮発性メモリに記憶する。
圧力制御装置4が上記のように構成されることにより、水頭差補正のための吐出作業前準備を行う必要がなくなり、作業全体として効率が向上する。また、粘度が変化しやすい液についても、バレル5のトップレベルとボトムレベルの吐出液量のばらつきを抑えることができる。加えて吐出液量が吐出液重量であり、前記圧力制御装置4が、前記吐出液重量の値を入力するポートを有すると共に、このポートからの吐出液重量の値を用いて、自動的に前記変更手段を用いることにより、吐出液量を正確に把握できると共に、空圧式ディスペンサの使用者が介在することなく定量吐出を行うことが容易になる。さらに、数1の近似曲線を用いて圧力目標値を決定することで、高精度に圧力目標値を特定できる。
加えて本発明に係る圧力制御装置4は、バレル交換後の吐出工程で、記憶された圧力目標値となるように圧力指令値の補正を行う学習補正手段を併せて有する。従来までの圧力制御装置4では、図5に示すようにバレル5を交換するたびに補正値のリセットを行い、同じ圧力目標値により吐出が行われていた。本発明に係る圧力制御装置4においては、現在吐出作業を行っているバレルにおいて計算手段により計算された圧力目標値を記憶し、それをそのバレル5を交換した後の吐出工程での圧力目標値とし、それに基づいて圧力指令値の補正を行う学習補正手段を有する。またこの学習補正手段は「数1」のKの値を変更することに用いる場合もある。この機能を有することにより、バレル交換を何度行っても、誤差が蓄積されることがなくなり、定量吐出を行うことが可能となる。
本発明に係る一実施形態に係る圧力制御装置4の吐出作業フローチャートを図3に、またこの圧力制御装置4での吐出作業時の圧力目標値Pと吐出番号Sとの関係の例を図6及び図7に示す。図6,7におけるX軸、Y軸は図4と同じである。ステップ100(以下S100と記載する)において、画面上から初期の吐出圧力及び吐出時間を設定する。この場合図6ではグラフの左端の圧力P1で吐出する。S101では吐出量の測定を行う。これが現吐出液量であり、ここで初期吐出液量との差を特定する。そしてその差が規定値(例えば設定重量の±5%)以上であるか否かを判断し、規定値に達していない場合は再度同じ圧力で吐出を行い、規定値に達している場合はS102へ進む。S102において、その差を圧力制御装置4に入力し、圧力制御装置4の計算手段により圧力目標値を計算し、次回の圧力指令値を変更し、次回以降の吐出を行う。これにより定量吐出を可能とする。圧力目標値が変更された状況が、図6の「変更手段による変更」の左側に表したものである。S103においてはS101と同様の判断を行う。規定値に達している場合はS104へ進む。ここでの圧力目標値が変更された状況は、「変更手段による変更」の右側に現したものである。
S200においてバレル交換を行う。バレル1において得られたバレル一本分の吐出作業時の圧力目標値は記憶され、以降の吐出作業に反映される。即ちS201においてはバレル1での圧力目標値がそのまま使用されて圧力吐出が行われる。S202では、S101と同様の判断を行う。図7に示すようにn本目のバレルにおいてはそれまでに蓄積されてきた圧力目標値を用いて吐出作業が行われる。
1 パソコン
2 ロボットコントローラ
3 作業ロボット
4 圧力制御装置
5 バレル
6 電子天びん
31 ヘッド
51 ニードル
52 チューブ
61 計量カップ

Claims (4)

  1. 吐出液を充填した交換式のバレルを備える空圧式ディスペンサの圧力制御装置において、
    予め設定された吐出圧力と吐出時間から吐出された液量である初期吐出液量の情報を取得し、
    前記空圧式ディスペンサの現吐出液量と初期吐出液量との差より特定した吐出液変化量から圧力目標値を計算する計算手段と、
    前記計算手段により計算された圧力目標値に基づき、現バレルの吐出工程における次の時間ステップにおける吐出の圧力制御用の出力値である圧力指令値を変更する変更手段と、
    バレル一本分の吐出開始から交換までの圧力目標値を時系列で記憶する手段と、バレルの交換後の吐出工程で、圧力指令値を前記記憶する手段に記憶された圧力目標値に補正する学習補正手段とを有し、
    前記学習補正手段は、吐出工程において、前記記憶する手段から、時系列に沿った圧力目標値を取得して圧力指令値を決定するとともに、
    決定された圧力指令値のもとでの吐出における吐出液変化量が所定の値以上である場合に、前記計算手段によって圧力目標値を計算し、前記変更手段により、現バレルの吐出工程における次の時間ステップにおける吐出の圧力指令値を変更することを特徴とする定量吐出圧力制御装置。
  2. 前記吐出液量が、吐出液重量であり、
    前記圧力制御装置が、
    前記吐出液重量の値を入力するポートを有すると共に、
    このポートからの吐出液重量の値を用いて、自動的に前記変更手段を用いることを特徴とする請求項1に記載の定量吐出圧力制御装置。
  3. 前記計算手段が、
    初期圧力指令値と圧力目標値との差ΔPと、
    前記吐出液変化量ΔQと、の関係を、
    Kを係数とする下記数1の近似曲線を用いて圧力目標値を決定するとともに、
    前記学習補正手段を用いてKの値を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定量吐出圧力制御装置。
  4. 吐出液を充填した交換式のバレルを備える空圧式ディスペンサの圧力制御方法であって、
    前記空圧式ディスペンサの制御装置の計算手段が、予め設定された吐出圧力と吐出時間から吐出された液量である初期吐出液量を取得し、前記空圧式ディスペンサの現吐出液量と初期吐出液量との差より特定した吐出液変化量から圧力目標値を計算する手順と、
    前記制御装置の変更手段が、前記計算手段により計算された圧力目標値に基づき、現バレルの吐出工程における次の時間ステップにおける吐出の圧力制御用の出力値である圧力指令値を変更する手順と、
    前記制御装置の記憶する手段が、バレル一本分の吐出開始から交換までの圧力目標値を時系列で記憶する手順と、
    前記制御装置の学習補正手段が、バレルの交換後の吐出工程で、圧力指令値を前記記憶する手段に記憶された圧力目標値に補正する手順を有し、
    さらに、前記学習補正手段は、吐出工程において、前記記憶する手段から、時系列に沿った圧力目標値を取得して圧力指令値を決定する手順と、
    決定された圧力指令値のもとでの吐出における吐出液変化量が所定の値以上である場合に、前記計算手段によって圧力目標値を計算し、前記変更手段により、現バレルの吐出工程における次の時間ステップにおける吐出の圧力指令値を変更する手順を含むことを特徴とする定量吐出のための圧力制御方法。
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