JP2011051624A - 液体の定量充填方法および装置 - Google Patents

液体の定量充填方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レベル系等の計測機器や圧力制御機器なしで容器へ適切な液体量を充填でき、容器に充填前に液体を計量する計量器等を必要とせず、簡易な設備・制御により容器に定量液体を充填可能とする充填方法及び装置を提供する。
【解決手段】給液配管2を流れる液体の瞬時流量と、充填バルブV2の閉指令から閉止までに容器5に充填される液体量である落差補正値との関係を予め設定し、充填バルブV2を全開で給液配管2を流れる瞬時流量を計測し、予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係より落差補正値を求め、容器5の充填液体の積算値が、目標値−落差補正値=積算値の関係式を満たすときに充填バルブV2を閉じる指令を出し、充填完了後に容器に充填された液体量を計測し、実績の落差補正値を求め、予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係を実績の落差補正値に基づき自動的に書き換える。
【選択図】図1

Description

本発明は、タンクに貯留された液体を充填バルブを介して容器(コンテナ)に定量充填するための充填方法および装置に関するものである。
食品、化粧品、薬品等の各種製造プラントにおいて、タンク内に貯留された液体原料や液体製品を充填バルブを備えた給液配管を介して所定の容器(コンテナ)に充填することが行われている。容器に定量(一定量)の液体を充填しようとする際、流量計で定量を検知してから充填機の充填バルブを動作させる場合に充填バルブを閉め切るまでの僅かな時間も液体は流れ続けるため、定量充填は単に流量計の検知による充填バルブの作動制御では実現できない。そのため、容器に定量の液体を充填するために、従来から種々の方法が提案されている。
例えば、特許第2660036号公報(特許文献1)においては、充填バルブの前に充填タンクと流量計を配置し、定量充填する方法において、充填バルブの閉鎖信号をバルブの閉鎖動作中に流出する流体量を予測して、流量計の流量が定量に達する前に出力し動作させる定量充填方法が提案されている。そして、特許文献1には、充填方法における予測手段として、流量計により流体の充填中の実質的充填量を連続して測定し、充填バルブの閉鎖動作中に流出した流体量と、それ以前の充填時における充填バルブの閉鎖動作中に流出する流体量の差を基礎として演算処理し、次回の充填時における充填バルブ動作中の流体流出量予測値を算出し、かつ流体の充填に要する時間を測定し、充填時間が一定範囲内となるように充填タンクのタンク上部空間における気体圧力の調整で行い、充填時間の変動を防止するようにしたことが記載されている。
また、特開平1−175612号公報(特許文献2)には、自然落差により貯蔵タンクより流出する液を流量測定器で測定し、流路開閉バルブで液の計量を自動制御する液体計量制御方法において、該流路開閉バルブの応答時間を含むバルブ閉止動作時間内に流路開閉バルブを通過する流量により補正計量値を算出して、該流量測定器による積算計量値が計量目標値より該補正計量値を差引いた値に達した時点で、制御装置より流路開閉バルブに流路を断つ信号を与え液体計量を行う液体計量制御方法が提案されている。
一方、特開平10−197321号公報(特許文献3)には、容器に定量(一定量)の粉体を充填する落差補正装置が提案されている。この落差補正装置においては、セクター・ゲートを開いて粉体を計量ホッパーへ投入し、計量ホッパーに貯まった粉体の質量を計量センサーにより測定し、規定の質量に達するとセクター・ゲートを閉じて計量ホッパーへの充填を終了し、その後、計量ホッパーの下部の弁を開いて計量ホッパー内の粉体をカルトン(容器)に詰め、次に、カルトンの質量をオート・チェッカーで計量し、この計量データから量目の平均値:Xと、ばらつき:σとを算出し、設定パラメータによる変更偏差量として求めた後、その計算結果の値を計量機へとフィードバックし、計量機ではこの値に従って次回の計量ホッパーへの充填を行うことにより、落差量を見込んで早目にセクター・ゲートを閉じる動作を自動的に行わせるようにしている。
特許第2660036号公報 特開平1−175612号公報 特開平10−197321号公報
上述した特許文献1に開示された装置にあっては、タンク内の液面をレベル計で検知してタンクの液面変動を防止すること、タンクの内圧を調整して充填時間を一定にすることなどを行う必要があり、レベル計などの計測機器や圧力制御用の機器が必要であり、プラントの設備コストが上昇する要因になっている。この場合、液体原料や液体製品を貯留するタンク毎に各種機器を設ける必要があり、タンクの数が多いプラントの場合には、飛躍的に設備コストが増加するという問題点がある。
また、特許文献2に開示された装置においては、充填バルブを閉じる直前の流量から補正計量値を求めて容器に充填した後に、実績の充填量をチェックすることはなされていないため、補正計量値が適正でない場合には、容器への不適切な充填量が継続するという問題点がある。また、バルブ閉止動作時間を一定としているため、バルブ個体差があるので、バルブ毎に時間設定を行う必要があり、タンクの数が多いプラントの場合には、時間設定の作業が極めて煩雑であるという問題点がある。
一方、特許文献3においては、粉末洗剤等の粉体を取り扱っているため、流量計では粉体の流量を正確に測定できないので、粉体を計量ホッパーに投入して計量し、計量ホッパーから粉体を容器(カルトン)に詰め、その後、容器の質量を計量して次の充填のための落差量を補正するという方法を採っている。そのため、特許文献3においては、容器に詰める前に粉体を計量するため計量ホッパーを必須とし、また、粉体質量を計量ホッパーで計量する計量器と容器充填後に計量する計量器との2台の計量器を必須とし、設備コストが上昇する要因になっている。この場合、液体原料や液体製品を貯留するタンク毎に一台の計量ホッパーと2台の計量器を設ける必要があり、タンクの数が多いプラントの場合には、飛躍的に設備コストが増加するという問題点がある。
従来の落差補正方法では、複数のタンクからの同時充填に於いては、充填の状況により、個々のタンクからの充填流速がその都度異なる為、実績値による落差補正ができない問題点がある。
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、レベル計等の計測機器や圧力制御用の機器を必要とせず、容器へ適切な液体量を充填することができ、また容器に詰める前に液体を計量するための計量ホッパーや計量器を必要とせず、複数のタンクから同一容器への同時充填に際しても、簡易な設備を用いて簡易な制御により容器に液体を定量充填することができる液体の定量充填方法および装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の第1の態様は、タンク内に貯留された液体を給液配管を介して容器に定量充填する充填方法において、前記給液配管を単位時間当たりに流れる液体の瞬時流量と、前記給液配管に設置されたON−OFF弁からなる充填バルブを閉じるための指令を出力してから充填バルブが全閉するまでの時間に容器に充填される液体量である落差補正値との関係を予め設定し、前記充填バルブが全開の状態で前記給液配管を実際に流れる液体の瞬時流量を計測し、前記計測した瞬時流量から、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係に基づいて落差補正値を求め、容器に充填する液体の目標値と前記求めた落差補正値と容器に充填されている液体の積算値との関係が、目標値−落差補正値=積算値という関係式を満たしたときに、前記充填バルブを閉じるための指令を出力し、容器への充填を完了した後に、容器に充填された液体量を計測し、前記充填バルブを閉じるための指令を出力した際の瞬時流量における実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係を自動的に書き換えることを特徴とする。
容器に定量充填する場合、充填バルブを閉じるための指令を出力して実際に充填バルブが閉じるまでの僅かな時間も液体は流れ続け、容器に余分な液体が送り込まれることになるため、この余分に送り込まれる落差量を見込んで早目に充填バルブを閉じる必要がある。本発明においては、この落差量は瞬時流量に応じて変化するため、瞬時流量と落差補正値との関係を予め設定しておく。この設定は、プラントの試運転で実際に得たある程度の値(大まかな値)を入力しておくことで行う。次に、充填バルブを開いて容器に実際に液体を充填し、この充填中に、給液配管を実際に流れる液体の瞬時流量を計測し、この計測した瞬時流量から、予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係に基づいて落差補正値を求め、そのときの瞬時流量において、目標値−落差補正値=積算値という関係式を満たしたときに、充填バルブを閉じるための指令を出力する。そして、容器への充填を完了した後に、容器に充填された液体量を計測し、前記充填バルブを閉じるための指令を出力した際の瞬時流量における実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係を自動的に書き換える。
本発明の好ましい態様は、新たな容器への定量充填を繰返し行い、その都度、実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて瞬時流量と落差補正値との関係の自動的書き換えを繰返すことを特徴とする。
本発明によれば、容器に充填する毎に、実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて瞬時流量と落差補正値との関係を自動的に書き換え可能とすることにより、落差補正の自動書換機能(学習機能)とすることができ、事前に落差補正値の設定(入力)は必要であるものの、その設定はある程度の値(おおまかな値)を入力しておけば、実際の製造時に実績の落差補正値に基づいて、その都度瞬時流量と落差補正値との関係の自動的書き換えを繰返すことから、試運転時の落差補正値の入力に要する手間が大幅に軽減される。
本発明の好ましい態様は、前記瞬時流量および前記積算値は流量計で計測することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記瞬時流量および前記積算値はロードセルで計測することを特徴とする。
本発明の第2の態様は、タンク内に貯留された液体を給液配管を介して容器に定量充填する充填装置において、前記給液配管を流れる液体の瞬時流量を計測する計測手段と、前記計測手段からの信号に基づいて前記給液配管に設置された充填バルブを開閉するための制御装置とを備え、前記制御装置は、前記給液配管を単位時間当たりに流れる液体の瞬時流量と、前記給液配管に設置されたON−OFF弁からなる充填バルブを閉じるための指令を出力してから充填バルブが全閉するまでの時間に容器に充填される液体量である落差補正値との関係を予め設定し、前記充填バルブが全開の状態で前記給液配管を実際に流れる液体の瞬時流量を計測し、前記計測した瞬時流量から、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係に基づいて落差補正値を求め、容器に充填する液体の目標値と前記求めた落差補正値と容器に充填されている液体の積算値との関係が、目標値−落差補正値=積算値という関係式を満たしたときに、前記充填バルブを閉じるための指令を出力し、容器への充填を完了した後に、容器に充填された液体量を計測し、前記充填バルブを閉じるための指令を出力した際の瞬時流量における実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係を自動的に書き換えることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記制御装置は、新たな容器への定量充填を繰返し行う都度、実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて瞬時流量と落差補正値との関係の自動的書き換えを繰返すことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記計測手段は流量計であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記計測手段はロードセルであることを特徴とする。
本発明によれば、レベル計などの計測機器や圧力制御用の機器を必要とせず、また容器に詰める前に液体を計量するための計量ホッパーや計量器を必要とせず、給液配管を実際に流れる液体の瞬時流量と容器に充填されている液体の積算値とを計測する計測手段のみの簡易な設備を用いて、計測手段の信号から演算処理して充填バルブを閉じるという簡易な制御により容器に液体を定量充填することができる。
また、本発明によれば、容器に充填する毎に、実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて瞬時流量と落差補正値との関係を自動的に書き換えることにより、落差補正の自動書換機能(学習機能)とすることができ、事前に落差補正値の設定(入力)は必要であるものの、その設定はある程度の値(おおまかな値)を入力しておけば、実際の製造時に実績の落差補正値に基づいてその都度瞬時流量と落差補正値との関係を自動的に書き換えることから、試運転時の落差補正値の入力に要する手間が大幅に軽減される。
図1は、本発明の液体の定量充填装置の構成例を示す模式図である。 図2は、本発明の液体の定量充填装置の他の構成例を示す模式図である。 図3は、本発明の液体の定量充填装置の他の構成例を示す模式図である。 図4は、本発明の液体の定量充填装置の他の構成例を示す模式図である。 図5は、本発明の液体の定量充填装置が適用される製造プラントの構成例を示す模式図である。 図6は、本発明の液体の定量充填装置が適用される製造プラントの他の構成例を示す模式図である。
以下、本発明に係る液体の定量充填方法および装置の実施形態について図1乃至図6を参照して説明する。なお、図1乃至図6において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の液体の定量充填装置の構成例を示す模式図である。図1に示すように、液体原料や液体製品等の液体を貯留した貯留タンク1には、給液配管2が接続されている。貯留タンク1には、液体供給系から液体が補充されるようになっている。給液配管2には、タンク側から下流側に向かって給液バルブV1、流量計FM、充填バルブV2が設置されている。また、給液配管2にはドレン管3が接続されており、ドレン管3にはドレンバルブV3が設置されている。給液配管2の先端に設けられた充填ノズル2nの下方には、充填用の容器(コンテナ)5が配置されている。
流量計FMは、給液配管2を流れる液体の流量を計測するものであり、制御装置10に接続されている。流量計FMには、電磁流量計、超音波流量計、差圧式流量計、質量流量計等の種々の形式の流量計を用いることができる。流量計FMは、流量計の形式を適宜選定することにより、体積流量(m/s,L/s等)又は質量流量(kg/s等)を計測することができる。また、充填バルブV2は、空気圧で作動する自動弁からなり、空気配管11を介して制御装置10内のソレノイドバルブ(電磁弁)12に接続されている。制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)13を備え、CPU13によって液体充填のための各種数値計算、情報処理および機器制御を行うようになっている。
図2は、本発明の液体の定量充填装置の他の構成例を示す模式図である。図2に示す構成例においては、貯留タンク1に接続された給液配管2に、送液ポンプ7が設置されている。そして、貯留タンク1内の液体を送液ポンプ7により充填ノズル2nに向かって送液するようになっている。送液ポンプ7は、定流量ポンプではなく、貯留タンク1内に貯留された液体のヘッド(H)により、送液量が変化する固定速ポンプである。給液バルブV1、流量計FM、充填バルブV2等の構成は、図1に示す装置と同様である。
次に、図1および図2に示すように構成された液体の定量充填装置の動作について説明する。
図1に示す装置においては、給液バルブV1を開き、充填バルブV2を開き、ドレンバルブV3を閉じることにより、貯留タンク1内の液体は給液配管2を介して容器5に充填される。図2に示す装置においては、給液バルブV1を開き、充填バルブV2を開き、さらに送液ポンプ7を運転することにより、貯留タンク1内の液体は給液配管2を介して容器5に充填される。図1に示す装置においては、自然落差(貯留タンク1のヘッド)により、貯留タンク1から液体が流出するため、給液配管2内を流れる液体の瞬時流量は一定ではない。また、図2に示す装置においては、送液ポンプ7により送液されるが、送液ポンプ7は固定速ポンプであるため、瞬時流量は貯留タンク1のヘッド圧により変化する。なお、インバータ制御でポンプの回転速度を制御しても、大型タンクの場合にはタンクのヘッド圧の変動により相当な流量変動が生じる。例えば、200m容量の大型タンクの場合、ヘッド圧の変動により10m/h(≒2.8L/s)程度の流量変動が生じる。
図1および図2に示す装置においては、給液配管2内を流れる液体の瞬時流量を流量計FMにより計測している。
次に、流量計FMにより計測された瞬時流量を用いて落差補正値を決定する方法について説明する。
瞬時流量と落差補正値との関係を以下の表1で示すように予め設定できるようになっている。本例では、タンク毎に瞬時流量に応じた落差補正値として30のパラメータ設定が可能になっている。
Figure 2011051624
図1および図2に示す装置において、容器5に定量充填すると仮定した場合、制御装置10が充填バルブV2を閉じるための指令を出力して実際に充填バルブV2が閉じるまでの僅かな時間も液体は流れ続け、容器5に余分な液体が送り込まれることになるため、この余分に送り込まれる落差量を見込んで早目に充填バルブV2を閉じる必要がある。この落差量は瞬時流量に応じて変化するため、瞬時流量と落差補正値との関係を表1に示すように予め設定しておく。この設定は、図1および図2に示す装置を用いて試運転で実際に得たある程度の値(大まかな値)を制御装置10のCPU13に入力しておくことで行う。
次に、実際に貯留タンク1内の液体を容器5に充填して実製品とする。この場合、以下の手順で容器5に充填する。
制御装置10のCPU13には、容器5に充填する目標の液体量である目標値と表1から求めた落差補正値と容器5に充填される液体量である積算値との関係が、目標値−落差補正値=積算値という関係式を満たしたときに、充填バルブV2を閉じるための指令を出力するプログラムが格納されている。
容器5にV(m,L等)を充填する場合に、まず目標値としてVを入力する。その後、容器5への液体の充填を開始し、流量計FMにより給液配管2を流れる瞬時流量(m/s,L/s等)を計測する。計測された瞬時流量を積算することにより、容器5に充填される液体量の積算値I(m,L等)が求まる。一方、計測された瞬時流量から、予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係(表1)に基づき落差補正値C(m,L等)を求め、目標値(V)−落差補正値(C)=積算値(I)の関係式を満たすか否かを判定する。この判定は、流量計FMにより瞬時流量を計測するスキャンタイム(ms)毎に行う。そして、目標値(V)−落差補正値(C)=積算値(I)になった瞬時に、制御装置10のCPU13は充填バルブV2を閉じるための指令を出力する。そして、充填バルブV2が閉じた後に、流量計FMにより計測された積算値を確認し、この積算値を、今回容器5に充填された充填量とする。その結果、容器5に、例えば、V+α(m,L等)充填されたことが確認されれば、実績の落差補正値はC+α(m,L等)となる。
例えば、目標値(V)を1000Lとし、そのときの瞬時流量における落差補正値(C)を5Lとした場合は、積算値(I)が995Lになった瞬時に、充填バルブV2を閉じるための指令を出力する。充填バルブV2が閉じた後、流量計FMにより計測された積算値が1001Lであったとすると、1Lだけ余計に充填されたことになるため、今回の実績の落差補正値は5+1=6Lとなる。
以上のようにして、実績の落差補正値が求まったら、以下のように、表1の設定値を書き換える。
1)直前の落差補正値がゼロの時、今回の実績によって計算された落差補正値を、落差補正値として自動的に書き換える。すなわち、流量計FMで計測した瞬時流量を表1の瞬時流量の範囲に当てはめたとき、***=0であった場合には、表1中の落差補正値を今回の実績の落差補正値に書き換える。
上記の例をとると、直前の落差補正値は0であるため、表1中の落差補正値を6(L)とする。
2)直前の落差補正値がゼロでない時、(直前の落差補正値+今回の実績の落差補正値)/2を新落差補正値として書き換える。
上記の例をとると、直前の落差補正値が5(L)であるので、新落差補正値は(5+6)/2=5.5となり、5.5(L)を新落差補正値として書き換える。
次のケースでは正確なデータが取れないと判断し、落差補正値の自動書き換えは行わないように処理する。
1)求めた瞬時流量が上限値を越えた場合
2)容器に液体を充填中であって、流量計FMによる計測中に、システム内の機器が停止した場合
3)最新の落差補正値とその直前の落差補正値の差が所定値以上の場合、その所定値で制限し、入力する。例えば、最新の落差補正値とその直前の落差補正値の差が5L以上の場合、5Lで制限し、この値を入力する。
4)計測中に流量計FMに異常が発生した場合
5)自動計算をOFF時(例えば、手動モード時)
図3は、本発明の液体の定量充填装置の他の構成例を示す模式図である。図3に示すように、液体原料や液体製品等の液体を貯留した貯留タンク1には、給液配管2が接続されている。貯留タンク1には、液体供給系から液体が補充されるようになっている。給液配管2には、タンク側から下流側に向かって給液バルブV1、充填バルブV2が設置されている。また、給液配管2にはドレン管3が接続されており、ドレン管3にはドレンバルブV3が設置されている。給液配管2の先端に設けられた充填ノズル2nの下方には、充填用の容器(コンテナ)5が配置されている。充填用の容器5は、計量用のロードセルLC上に載置されている。
ロードセルLCは、容器5内の液体の質量を計量するものであり、制御装置10に接続されている。また、充填バルブV2は、空気圧で作動する自動弁からなり、空気配管11を介して制御装置10内のソレノイドバルブ(電磁弁)12に接続されている。制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)13を備え、CPU13によって液体充填のための各種数値計算、情報処理および機器制御を行うようになっている。
図4は、本発明の液体の定量充填装置の更に他の構成例を示す模式図である。図4に示す構成例においては、貯留タンク1に接続された給液配管2に、送液ポンプ7が設置されている。そして、貯留タンク1内の液体を送液ポンプ7により充填ノズル2nに向かって送液するようになっている。送液ポンプ7は、定流量ポンプではなく、貯留タンク1内に貯留された液体のヘッド(H)により、送液量が変化する固定速ポンプである。給液バルブV1、充填バルブV2、ロードセルLC等の構成は、図3に示す装置と同様である。
次に、図3および図4に示すように構成された液体の定量充填装置の動作について説明する。
図3に示す装置においては、給液バルブV1を開き、充填バルブV2を開くことにより、貯留タンク1内の液体は給液配管2を介して容器5に充填される。図4に示す装置においては、給液バルブV1を開き、充填バルブV2を開き、さらに送液ポンプ7を運転することにより、貯留タンク1内の液体は給液配管2を介して容器5に充填される。図3に示す装置においては、自然落差(貯留タンク1のヘッド)により、貯留タンク1から液体が流出するため、給液配管2内を流れる液体の瞬時流量は一定ではない。また、図4に示す装置においては、送液ポンプ7により送液されるが、送液ポンプ7は固定速ポンプであるため、瞬時流量は貯留タンク1のヘッド圧により変化する。なお、インバータ制御でポンプの回転速度を制御しても、大型タンクの場合にはタンクのヘッド圧の変動により相当な流量変動が生じる。例えば、200m容量の大型タンクの場合、ヘッド圧の変動により10m/h(≒2.8L/s)程度の流量変動が生じる。
図3および図4に示す装置においては、給液配管2内を流れる液体の瞬時流量を計測するための流量計は設置されていない。そのため、ロードセルLCにより所定時間内に容器5に充填された液体の質量を計量することにより、その時間当たりの流量を制御装置10のCPU13により算出している。すなわち、所定時間内に容器5に充填される液体の質量をロードセルLCの増加量として計量し、ロードセルLCの増加量からその時間当たりの質量流量を算出している。毎秒毎の瞬時流量は、以下の表2のようになる。なお、表2においては、単位を記載していないが、例えば、質量流量としてkg/sである。
Figure 2011051624
次に、上述のようにして算出された瞬時流量を用いて落差補正値を決定する方法について説明する。
瞬時流量と落差補正値との関係を以下の表3で示すように予め設定できるようになっている。本例では、タンク毎に瞬時流量に応じた落差補正値として30のパラメータ設定が可能になっている。
Figure 2011051624
図3および図4に示す装置において、容器5に定量充填すると仮定した場合、制御装置10が充填バルブV2を閉じるための指令を出力して実際に充填バルブV2が閉じるまでの僅かな時間も液体は流れ続け、容器5に余分な液体が送り込まれることになるため、この余分に送り込まれる落差量を見込んで早目に充填バルブV2を閉じる必要がある。この落差量は瞬時流量に応じて変化するため、瞬時流量と落差補正値との関係を表3に示すように予め設定しておく。この設定は、図3および図4に示す装置を用いて試運転で実際に得たある程度の値(大まかな値)を制御装置10のCPU13に入力しておくことで行う。
次に、実際に貯留タンク1内の液体を容器5に充填して実製品とする。この場合、以下の手順で容器5に充填する。
制御装置10のCPU13には、容器5に充填する目標の液体量である目標値と表3から求めた落差補正値と容器5に充填される液体量である積算値との関係が、目標値−落差補正値=積算値という関係式を満たしたときに、充填バルブV2を閉じるための指令を出力するプログラムが格納されている。
容器5にV(m,L等)を充填する場合に、まず目標値としてVを入力する。その後、容器5への液体の充填を開始し、制御装置10のCPU13はロードセルLCの増加量を監視することにより、容器5に充填される液体量の積算値I(m,L等)が求まる。そして、表3に示すように積算値から瞬時流量を算出する。
算出された瞬時流量から、予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係(表3)に基づき落差補正値C(m,L等)を求め、目標値(V)−落差補正値(C)=積算値(I)の関係式を満たすか否かを判定する。この判定は、ロードセルLCの計量から瞬時流量を求めるスキャンタイム(ms)毎に行う。そして、目標値(V)−落差補正値(C)=積算値(I)になった瞬時に、制御装置10のCPU13は充填バルブV2を閉じるための指令を出力する。そして、充填バルブV2が閉じた後に、実際に容器5に充填された充填量をロードセルLCにより計量する。その結果、容器5に、例えば、V+α(m,L等)充填されたことが確認されれば、実績の落差補正値はC+α(m,L等)となる。
例えば、目標値(V)を1000kgとし、そのときの瞬時流量における落差補正値(C)を5kgとした場合は、積算値(I)が995kgになった瞬時に、充填バルブV2を閉じるための指令を出力する。充填バルブV2が閉じた後、ロードセルLCにより計測された積算値が1001kgであったとすると、1kgだけ余計に充填されたことになるため、今回の実績の落差補正値は5+1=6kgとなる。
以上のようにして、実績の落差補正値が求まったら、以下のように、表3の設定値を書き換える。
1)直前の落差補正値がゼロの時、今回の実績によって計算された落差補正値を、落差補正値として自動的に書き換える。すなわち、流量計FMで計測した瞬時流量を表3の瞬時流量の範囲に当てはめたとき、***=0であった場合には、表3中の落差補正値を今回の実績の落差補正値に書き換える。
上記の例をとると、直前の落差補正値は0であるため、表3中の落差補正値を6(kg)とする。
2)直前の落差補正値がゼロでない時、(直前の落差補正値+今回の実績の落差補正値)/2を新落差補正値として書き換える。
上記の例をとると、現落差補正値が5(kg)であるので、新落差補正値は(5+6)/2=5.5となり、5.5(kg)を新落差補正値として書き換える。
次のケースでは正確なデータが取れないと判断し、落差補正値の自動書き換えは行わないように処理する。
1)計算で求めた瞬時流量が上限値を越えた場合
2)容器に液体を充填中であって、ロードセルLCによる計測中に、システム内の機器が停止した場合
3)最新の落差補正値とその直前の落差補正値の差が所定値以上の場合、その所定値で制限し、入力する。例えば、最新の落差補正値とその直前の落差補正値の差が5kg以上の場合、5kgで制限し、この値を入力する。
4)計量中にロードセルLCに異常が発生した場合
5)自動計算をOFF時(例えば、手動モード時)
図5は、本発明の液体の定量充填装置が適用される製造プラントの構成例を示す模式図である。図5に示す製造プラントにおいては、貯留タンク1が複数個(図示例では3個)設置されている。各貯留タンク1には給液配管2が接続されており、各給液配管2には、タンク側から下流側に向かって給液バルブV1、送液ポンプ7、流量計FM、充填バルブV2が設置されている。また、給液配管2にはドレン管3が接続されており、ドレン管3にはドレンバルブV3が設置されている。そして、3本の給液配管2は主給液配管2Mに合流し、主給液配管2Mの先端に充填ノズル2nが設けられている。充填ノズル2nの下方に充填用の容器(コンテナ)5が配置されている。
各流量計FMは、各給液配管2を流れる液体の流量を計測するものであり、制御装置10に接続されている。流量計FMには、電磁流量計、超音波流量計、差圧式流量計、質量流量計等の種々の形式の流量計を用いることができる。流量計FMは、流量計の形式を適宜選定することにより、各給液配管2を流れる体積流量(m/s,L/s等)又は質量流量(kg/s等)を計測することができる。また、各充填バルブV2は、空気圧で作動する自動弁からなり、空気配管11を介して制御装置10内のソレノイドバルブ(電磁弁)12に接続されている。制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)13を備え、CPU13によって液体充填のための各種数値計算、情報処理および機器制御を行うようになっている。
図5に示すように構成された製造プラントにおいて貯留タンク1内の液体を容器5に充填して実製品とする場合には、以下の手順で容器5に充填する。
各貯留タンク1から容器5に個別に充填する場合には、各貯留タンク1から、当該タンクに接続された給液配管2を介して容器5に充填する。この場合、落差補正値を用いた容器への充填量の制御は、図1および図2に示す実施形態と同様に行われる。
複数の貯留タンク1から1つの容器5に液体を充填する場合には、当該複数のタンクに接続された複数の給液配管2に設置された充填バルブV2を同時に開いて容器5に充填してもよいし、複数のタンクのうち1つのタンクを選択して当該タンクに接続された給液配管2に設置された充填バルブV2を開いて容器5に所定量充填した後に、次のタンクを選択して容器5に所定量充填してもよい。
複数のタンク1より同時に容器5に充填する場合は、単一のタンク1より充填する場合と比較し、個々のタンク1よりの充填流速が異なっている。
本発明は、充填時の瞬時流速により、落差補正値を決める方法であり、このような場合にも有効な手段となる。
図6は、本発明の液体の定量充填装置が適用される製造プラントの他の構成例を示す模式図である。図6に示す製造プラントにおいては、貯留タンク1が複数個(図示例では3個)設置されている。各貯留タンク1には給液配管2が接続されており、各給液配管2には、タンク側から下流側に向かって給液バルブV1、送液ポンプ7、充填バルブV2が設置されている。また、給液配管2にはドレン管3が接続されており、ドレン管3にはドレンバルブV3が設置されている。そして、3本の給液配管2は主給液配管2Mに合流し、主給液配管2Mに主充填バルブV4が設置されている。また主給液配管2Mの先端に充填ノズル2nが設けられている。充填ノズル2nの下方に充填用の容器(コンテナ)5が配置されている。充填用の容器5は、計量用のロードセルLC上に載置されている。
ロードセルLCは、容器5内の液体の質量を計量するものであり、制御装置10に接続されている。また、主充填バルブV4は、空気圧で作動する自動弁からなり、空気配管11を介して制御装置10内のソレノイドバルブ(電磁弁)12に接続されている。制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)13を備え、CPU13によって液体充填のための各種数値計算、情報処理および機器制御を行うようになっている。
図6に示すように構成された製造プラントにおいて貯留タンク1内の液体を容器5に充填して実製品とする場合には、以下の手順で容器5に充填する。
各貯留タンク1から容器5に個別に充填する場合には、各貯留タンク1から、当該タンクに接続された給液配管2を介して容器5に充填する。この場合、落差補正値を用いた容器への充填量の制御は、図3および図4に示す実施形態と同様に行われる。
複数の貯留タンク1から1つの容器5に液体を充填する場合には、複数のタンクのうち1つのタンクを選択して当該タンクに接続された給液配管2に設置された充填バルブV2および主充填バルブV4を開いて容器5に所定量充填した後に、次のタンクを選択して容器5に所定量充填する。
複数のタンク1より同時に容器5に充填する場合は、単一のタンク1より充填する場合と比較し、個々のタンク1よりの充填流速が異なっている。
本発明は、充填時の瞬時流速により、落差補正値を決める方法であり、このような場合にも有効な手段となる。
以上のように、本発明においては、定流量ポンプ等を用いた定流量制御をしていない。たとえ、定流量ポンプを用いてインバータ制御をしても大型タンクから送液の場合、小型タンクの全容量程度の誤差が生じる。また、各ラインにタンク液面計等を設け、これらの測定値から、定流量ポンプの充填量を制御するとなると、膨大な費用がかかる。また、空圧駆動の自動バルブで充填を行うことから、バルブ閉の信号を制御装置から出力しても、自動弁のメンテナンス時に空圧駆動のスピードコントローラを調整してしまうと、バルブの開閉速度が変化してしまい、それまでに設定した落差補正値が使用できなくなる。また本発明は、複数のタンクよりの同時充填にも対応できる。したがって、本発明においては、流量計又はロードセルを用いて、実ライン製造時の目標値(取引証明流量)と流量計又はロードセルの実績の計測値を比較し、誤差(器差)分を補正する。流量計又はロードセルからのアナログ又はデジタル出力等をCPUに取り込み、事前に設定された目標値(取引証明値)との差分を移動平均法で補正しつつ、新たな落差補正値とし、更に、その後の充填により新たに計測がされた場合には、それに基づいてさらに落差補正値を補正して自動的に書き換えを行う。
上記落差補正は、タンクの容量の大小(例えば、10〜200m)、ヘッド圧、粘度差等に基づく制御を行う必要がない。
次に、本発明に係る液体の定量充填方法および装置が好適に実施される製造プラントの一例について説明する。
製造プラントには、全部で60基のタンクが設置されており、そのうち、原料タンクが10基であり、ブレンドタンクが50基である。この場合、原料タンク(10基)側から充填用の容器に直接充填するのと同時にブレンドタンク(50基)経由からも充填用の容器に充填する。タンク毎に設置された送液ポンプの定格は、それぞれ異なっており、仮に、インバータ制御でポンプの回転速度を制御しても、大型タンク(200mタンク等)の場合にはヘッド圧の変動により、10m/h(≒2.8L/s)程度の流量変動が生じる。これは、5%の誤差に相当する。したがって、このような大型タンクを備えた製造プラントにおいては、定流量ポンプと流量計を用いて容器に定量充填しようとしても充填量にはバラツキが生じてしまう。また、各タンクから送液するための給液配管に設置された充填バルブには、空圧駆動の自動弁を使用しているため、バルブのメンテナンスの際、開閉速度を制御するスピードコントローラを調整すると、各経路の流量コントロールの再現性が期待できない(メンテナンスの度にバルブ開閉速度が変動してしまう)。落差補正値を試運転の際に求めなければならないが、これらの理由で短期間で行うのが困難である。
以上のように、従来の方法を用いた場合には、試運転をして落差補正値を設定する際もタンク毎に細かく流量に応じた落差補正値を設定する必要がある。例えば、表2と同様にパラメータ数を30と仮定すれば、パラメータ数(30)×タンク本数(60)×充填グループ数(3)=5400データ数、となる。
従来方式では、これらの補正値を試運転時に設定すべく、「正確な落差補正値のデータ取り」が必要であった。本発明によれば、落差補正の自動書換機能(学習機能)があるので、事前に落差補正値の設定(入力)は必要であるものの、その設定はある程度の値(おおまかな値)を入力しておけば、実際の製造時に実績に基づく落差補正値がその都度自動的に入力されることから、試運転時の落差補正値の入力に要する手間が大幅に軽減される。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
1 貯留タンク
2 給液配管
2n 充填ノズル
2M 主給液配管
3 ドレン管
5 容器(コンテナ)
7 送液ポンプ
10 制御装置
11 空気配管
12 ソレノイドバルブ(電磁弁)
13 CPU(Central Processing Unit)
V1 給液バルブ
V2 充填バルブ
V3 ドレンバルブ
V4 主充填バルブ
LC ロードセル
FM 流量計

Claims (8)

  1. タンク内に貯留された液体を給液配管を介して容器に定量充填する充填方法において、
    前記給液配管を単位時間当たりに流れる液体の瞬時流量と、前記給液配管に設置されたON−OFF弁からなる充填バルブを閉じるための指令を出力してから充填バルブが全閉するまでの時間に容器に充填される液体量である落差補正値との関係を予め設定し、
    前記充填バルブが全開の状態で前記給液配管を実際に流れる液体の瞬時流量を計測し、
    前記計測した瞬時流量から、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係に基づいて落差補正値を求め、
    容器に充填する液体の目標値と前記求めた落差補正値と容器に充填されている液体の積算値との関係が、目標値−落差補正値=積算値という関係式を満たしたときに、前記充填バルブを閉じるための指令を出力し、
    容器への充填を完了した後に、容器に充填された液体量を計測し、前記充填バルブを閉じるための指令を出力した際の瞬時流量における実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係を自動的に書き換えることを特徴とする液体の定量充填方法。
  2. 新たな容器への定量充填を繰返し行い、その都度、実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて瞬時流量と落差補正値との関係の自動的書き換えを繰返すことを特徴とする請求項1記載の液体の定量充填方法。
  3. 前記瞬時流量および前記積算値は流量計で計測することを特徴とする請求項1または2記載の液体の定量充填方法。
  4. 前記瞬時流量および前記積算値はロードセルで計測することを特徴とする請求項1または2記載の液体の定量充填方法。
  5. タンク内に貯留された液体を給液配管を介して容器に定量充填する充填装置において、
    前記給液配管を流れる液体の瞬時流量を計測する計測手段と、
    前記計測手段からの信号に基づいて前記給液配管に設置された充填バルブを開閉するための制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記給液配管を単位時間当たりに流れる液体の瞬時流量と、前記給液配管に設置されたON−OFF弁からなる充填バルブを閉じるための指令を出力してから充填バルブが全閉するまでの時間に容器に充填される液体量である落差補正値との関係を予め設定し、
    前記充填バルブが全開の状態で前記給液配管を実際に流れる液体の瞬時流量を計測し、
    前記計測した瞬時流量から、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係に基づいて落差補正値を求め、
    容器に充填する液体の目標値と前記求めた落差補正値と容器に充填されている液体の積算値との関係が、目標値−落差補正値=積算値という関係式を満たしたときに、前記充填バルブを閉じるための指令を出力し、
    容器への充填を完了した後に、容器に充填された液体量を計測し、前記充填バルブを閉じるための指令を出力した際の瞬時流量における実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係を自動的に書き換えることを特徴とする液体の定量充填装置。
  6. 前記制御装置は、新たな容器への定量充填を繰返し行う都度、実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて瞬時流量と落差補正値との関係の自動的書き換えを繰返すことを特徴とする請求項5記載の液体の定量充填装置。
  7. 前記計測手段は流量計であることを特徴とする請求項5または6記載の液体の定量充填装置。
  8. 前記計測手段はロードセルであることを特徴とする請求項5または6記載の液体の定量充填装置。
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