JP2011051624A - 液体の定量充填方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】給液配管2を流れる液体の瞬時流量と、充填バルブV2の閉指令から閉止までに容器5に充填される液体量である落差補正値との関係を予め設定し、充填バルブV2を全開で給液配管2を流れる瞬時流量を計測し、予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係より落差補正値を求め、容器5の充填液体の積算値が、目標値−落差補正値=積算値の関係式を満たすときに充填バルブV2を閉じる指令を出し、充填完了後に容器に充填された液体量を計測し、実績の落差補正値を求め、予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係を実績の落差補正値に基づき自動的に書き換える。
【選択図】図1
Description
本発明によれば、容器に充填する毎に、実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて瞬時流量と落差補正値との関係を自動的に書き換え可能とすることにより、落差補正の自動書換機能(学習機能)とすることができ、事前に落差補正値の設定(入力)は必要であるものの、その設定はある程度の値(おおまかな値)を入力しておけば、実際の製造時に実績の落差補正値に基づいて、その都度瞬時流量と落差補正値との関係の自動的書き換えを繰返すことから、試運転時の落差補正値の入力に要する手間が大幅に軽減される。
本発明の好ましい態様は、前記瞬時流量および前記積算値はロードセルで計測することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記計測手段は流量計であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記計測手段はロードセルであることを特徴とする。
図1に示す装置においては、給液バルブV1を開き、充填バルブV2を開き、ドレンバルブV3を閉じることにより、貯留タンク1内の液体は給液配管2を介して容器5に充填される。図2に示す装置においては、給液バルブV1を開き、充填バルブV2を開き、さらに送液ポンプ7を運転することにより、貯留タンク1内の液体は給液配管2を介して容器5に充填される。図1に示す装置においては、自然落差(貯留タンク1のヘッド)により、貯留タンク1から液体が流出するため、給液配管2内を流れる液体の瞬時流量は一定ではない。また、図2に示す装置においては、送液ポンプ7により送液されるが、送液ポンプ7は固定速ポンプであるため、瞬時流量は貯留タンク1のヘッド圧により変化する。なお、インバータ制御でポンプの回転速度を制御しても、大型タンクの場合にはタンクのヘッド圧の変動により相当な流量変動が生じる。例えば、200m3容量の大型タンクの場合、ヘッド圧の変動により10m3/h(≒2.8L/s)程度の流量変動が生じる。
図1および図2に示す装置においては、給液配管2内を流れる液体の瞬時流量を流量計FMにより計測している。
瞬時流量と落差補正値との関係を以下の表1で示すように予め設定できるようになっている。本例では、タンク毎に瞬時流量に応じた落差補正値として30のパラメータ設定が可能になっている。
制御装置10のCPU13には、容器5に充填する目標の液体量である目標値と表1から求めた落差補正値と容器5に充填される液体量である積算値との関係が、目標値−落差補正値=積算値という関係式を満たしたときに、充填バルブV2を閉じるための指令を出力するプログラムが格納されている。
以上のようにして、実績の落差補正値が求まったら、以下のように、表1の設定値を書き換える。
1)直前の落差補正値がゼロの時、今回の実績によって計算された落差補正値を、落差補正値として自動的に書き換える。すなわち、流量計FMで計測した瞬時流量を表1の瞬時流量の範囲に当てはめたとき、***=0であった場合には、表1中の落差補正値を今回の実績の落差補正値に書き換える。
上記の例をとると、直前の落差補正値は0であるため、表1中の落差補正値を6(L)とする。
2)直前の落差補正値がゼロでない時、(直前の落差補正値+今回の実績の落差補正値)/2を新落差補正値として書き換える。
上記の例をとると、直前の落差補正値が5(L)であるので、新落差補正値は(5+6)/2=5.5となり、5.5(L)を新落差補正値として書き換える。
1)求めた瞬時流量が上限値を越えた場合
2)容器に液体を充填中であって、流量計FMによる計測中に、システム内の機器が停止した場合
3)最新の落差補正値とその直前の落差補正値の差が所定値以上の場合、その所定値で制限し、入力する。例えば、最新の落差補正値とその直前の落差補正値の差が5L以上の場合、5Lで制限し、この値を入力する。
4)計測中に流量計FMに異常が発生した場合
5)自動計算をOFF時(例えば、手動モード時)
図3に示す装置においては、給液バルブV1を開き、充填バルブV2を開くことにより、貯留タンク1内の液体は給液配管2を介して容器5に充填される。図4に示す装置においては、給液バルブV1を開き、充填バルブV2を開き、さらに送液ポンプ7を運転することにより、貯留タンク1内の液体は給液配管2を介して容器5に充填される。図3に示す装置においては、自然落差(貯留タンク1のヘッド)により、貯留タンク1から液体が流出するため、給液配管2内を流れる液体の瞬時流量は一定ではない。また、図4に示す装置においては、送液ポンプ7により送液されるが、送液ポンプ7は固定速ポンプであるため、瞬時流量は貯留タンク1のヘッド圧により変化する。なお、インバータ制御でポンプの回転速度を制御しても、大型タンクの場合にはタンクのヘッド圧の変動により相当な流量変動が生じる。例えば、200m3容量の大型タンクの場合、ヘッド圧の変動により10m3/h(≒2.8L/s)程度の流量変動が生じる。
瞬時流量と落差補正値との関係を以下の表3で示すように予め設定できるようになっている。本例では、タンク毎に瞬時流量に応じた落差補正値として30のパラメータ設定が可能になっている。
制御装置10のCPU13には、容器5に充填する目標の液体量である目標値と表3から求めた落差補正値と容器5に充填される液体量である積算値との関係が、目標値−落差補正値=積算値という関係式を満たしたときに、充填バルブV2を閉じるための指令を出力するプログラムが格納されている。
算出された瞬時流量から、予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係(表3)に基づき落差補正値C(m3,L等)を求め、目標値(V)−落差補正値(C)=積算値(I)の関係式を満たすか否かを判定する。この判定は、ロードセルLCの計量から瞬時流量を求めるスキャンタイム(ms)毎に行う。そして、目標値(V)−落差補正値(C)=積算値(I)になった瞬時に、制御装置10のCPU13は充填バルブV2を閉じるための指令を出力する。そして、充填バルブV2が閉じた後に、実際に容器5に充填された充填量をロードセルLCにより計量する。その結果、容器5に、例えば、V+α(m3,L等)充填されたことが確認されれば、実績の落差補正値はC+α(m3,L等)となる。
以上のようにして、実績の落差補正値が求まったら、以下のように、表3の設定値を書き換える。
1)直前の落差補正値がゼロの時、今回の実績によって計算された落差補正値を、落差補正値として自動的に書き換える。すなわち、流量計FMで計測した瞬時流量を表3の瞬時流量の範囲に当てはめたとき、***=0であった場合には、表3中の落差補正値を今回の実績の落差補正値に書き換える。
上記の例をとると、直前の落差補正値は0であるため、表3中の落差補正値を6(kg)とする。
2)直前の落差補正値がゼロでない時、(直前の落差補正値+今回の実績の落差補正値)/2を新落差補正値として書き換える。
上記の例をとると、現落差補正値が5(kg)であるので、新落差補正値は(5+6)/2=5.5となり、5.5(kg)を新落差補正値として書き換える。
1)計算で求めた瞬時流量が上限値を越えた場合
2)容器に液体を充填中であって、ロードセルLCによる計測中に、システム内の機器が停止した場合
3)最新の落差補正値とその直前の落差補正値の差が所定値以上の場合、その所定値で制限し、入力する。例えば、最新の落差補正値とその直前の落差補正値の差が5kg以上の場合、5kgで制限し、この値を入力する。
4)計量中にロードセルLCに異常が発生した場合
5)自動計算をOFF時(例えば、手動モード時)
各貯留タンク1から容器5に個別に充填する場合には、各貯留タンク1から、当該タンクに接続された給液配管2を介して容器5に充填する。この場合、落差補正値を用いた容器への充填量の制御は、図1および図2に示す実施形態と同様に行われる。
複数の貯留タンク1から1つの容器5に液体を充填する場合には、当該複数のタンクに接続された複数の給液配管2に設置された充填バルブV2を同時に開いて容器5に充填してもよいし、複数のタンクのうち1つのタンクを選択して当該タンクに接続された給液配管2に設置された充填バルブV2を開いて容器5に所定量充填した後に、次のタンクを選択して容器5に所定量充填してもよい。
本発明は、充填時の瞬時流速により、落差補正値を決める方法であり、このような場合にも有効な手段となる。
各貯留タンク1から容器5に個別に充填する場合には、各貯留タンク1から、当該タンクに接続された給液配管2を介して容器5に充填する。この場合、落差補正値を用いた容器への充填量の制御は、図3および図4に示す実施形態と同様に行われる。
複数の貯留タンク1から1つの容器5に液体を充填する場合には、複数のタンクのうち1つのタンクを選択して当該タンクに接続された給液配管2に設置された充填バルブV2および主充填バルブV4を開いて容器5に所定量充填した後に、次のタンクを選択して容器5に所定量充填する。
本発明は、充填時の瞬時流速により、落差補正値を決める方法であり、このような場合にも有効な手段となる。
上記落差補正は、タンクの容量の大小(例えば、10〜200m3)、ヘッド圧、粘度差等に基づく制御を行う必要がない。
製造プラントには、全部で60基のタンクが設置されており、そのうち、原料タンクが10基であり、ブレンドタンクが50基である。この場合、原料タンク(10基)側から充填用の容器に直接充填するのと同時にブレンドタンク(50基)経由からも充填用の容器に充填する。タンク毎に設置された送液ポンプの定格は、それぞれ異なっており、仮に、インバータ制御でポンプの回転速度を制御しても、大型タンク(200m3タンク等)の場合にはヘッド圧の変動により、10m3/h(≒2.8L/s)程度の流量変動が生じる。これは、5%の誤差に相当する。したがって、このような大型タンクを備えた製造プラントにおいては、定流量ポンプと流量計を用いて容器に定量充填しようとしても充填量にはバラツキが生じてしまう。また、各タンクから送液するための給液配管に設置された充填バルブには、空圧駆動の自動弁を使用しているため、バルブのメンテナンスの際、開閉速度を制御するスピードコントローラを調整すると、各経路の流量コントロールの再現性が期待できない(メンテナンスの度にバルブ開閉速度が変動してしまう)。落差補正値を試運転の際に求めなければならないが、これらの理由で短期間で行うのが困難である。
従来方式では、これらの補正値を試運転時に設定すべく、「正確な落差補正値のデータ取り」が必要であった。本発明によれば、落差補正の自動書換機能(学習機能)があるので、事前に落差補正値の設定(入力)は必要であるものの、その設定はある程度の値(おおまかな値)を入力しておけば、実際の製造時に実績に基づく落差補正値がその都度自動的に入力されることから、試運転時の落差補正値の入力に要する手間が大幅に軽減される。
2 給液配管
2n 充填ノズル
2M 主給液配管
3 ドレン管
5 容器(コンテナ)
7 送液ポンプ
10 制御装置
11 空気配管
12 ソレノイドバルブ(電磁弁)
13 CPU(Central Processing Unit)
V1 給液バルブ
V2 充填バルブ
V3 ドレンバルブ
V4 主充填バルブ
LC ロードセル
FM 流量計
Claims (8)
- タンク内に貯留された液体を給液配管を介して容器に定量充填する充填方法において、
前記給液配管を単位時間当たりに流れる液体の瞬時流量と、前記給液配管に設置されたON−OFF弁からなる充填バルブを閉じるための指令を出力してから充填バルブが全閉するまでの時間に容器に充填される液体量である落差補正値との関係を予め設定し、
前記充填バルブが全開の状態で前記給液配管を実際に流れる液体の瞬時流量を計測し、
前記計測した瞬時流量から、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係に基づいて落差補正値を求め、
容器に充填する液体の目標値と前記求めた落差補正値と容器に充填されている液体の積算値との関係が、目標値−落差補正値=積算値という関係式を満たしたときに、前記充填バルブを閉じるための指令を出力し、
容器への充填を完了した後に、容器に充填された液体量を計測し、前記充填バルブを閉じるための指令を出力した際の瞬時流量における実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係を自動的に書き換えることを特徴とする液体の定量充填方法。 - 新たな容器への定量充填を繰返し行い、その都度、実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて瞬時流量と落差補正値との関係の自動的書き換えを繰返すことを特徴とする請求項1記載の液体の定量充填方法。
- 前記瞬時流量および前記積算値は流量計で計測することを特徴とする請求項1または2記載の液体の定量充填方法。
- 前記瞬時流量および前記積算値はロードセルで計測することを特徴とする請求項1または2記載の液体の定量充填方法。
- タンク内に貯留された液体を給液配管を介して容器に定量充填する充填装置において、
前記給液配管を流れる液体の瞬時流量を計測する計測手段と、
前記計測手段からの信号に基づいて前記給液配管に設置された充填バルブを開閉するための制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記給液配管を単位時間当たりに流れる液体の瞬時流量と、前記給液配管に設置されたON−OFF弁からなる充填バルブを閉じるための指令を出力してから充填バルブが全閉するまでの時間に容器に充填される液体量である落差補正値との関係を予め設定し、
前記充填バルブが全開の状態で前記給液配管を実際に流れる液体の瞬時流量を計測し、
前記計測した瞬時流量から、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係に基づいて落差補正値を求め、
容器に充填する液体の目標値と前記求めた落差補正値と容器に充填されている液体の積算値との関係が、目標値−落差補正値=積算値という関係式を満たしたときに、前記充填バルブを閉じるための指令を出力し、
容器への充填を完了した後に、容器に充填された液体量を計測し、前記充填バルブを閉じるための指令を出力した際の瞬時流量における実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて、前記予め設定された瞬時流量と落差補正値との関係を自動的に書き換えることを特徴とする液体の定量充填装置。 - 前記制御装置は、新たな容器への定量充填を繰返し行う都度、実績の落差補正値を求め、この求めた実績の落差補正値に基づいて瞬時流量と落差補正値との関係の自動的書き換えを繰返すことを特徴とする請求項5記載の液体の定量充填装置。
- 前記計測手段は流量計であることを特徴とする請求項5または6記載の液体の定量充填装置。
- 前記計測手段はロードセルであることを特徴とする請求項5または6記載の液体の定量充填装置。
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---|---|---|---|
JP2009201962A JP2011051624A (ja) | 2009-09-01 | 2009-09-01 | 液体の定量充填方法および装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2009-09-01 JP JP2009201962A patent/JP2011051624A/ja active Pending
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