JP6065136B2 - ボールねじ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ナットの端部にシール部材を備えるボールねじ装置に関する。
図15には、ボールねじ装置のナットの端部に取り付けられているシール部材50の構成例を示す。図15に示すように、シール部材50は、略円環形状の本体部51の内周側に、ボールねじ装置のねじ軸の外周面と摺動するリップ部52が形成されている。
ここで、樹脂成形されて本体部51の肉厚が2mm以下であるような変形しやすいシール部材50では、ナット端部への固定時に変形すると所望の性能を発揮できない恐れがある。よって、シール部材50の固定時の変形を抑えるため、シール部材に対して圧縮力(軸方向の力)以外の固定力を極力加えないこと、固定力を周方向で均一に加えかつ細やかに調整できること、等の条件を満たすことが望ましい。
ここで、特許文献1には、ナットにおける面板座面に対してシール部材をクリアランスΔβ突出させることで、シール部材の固定力をクリアランスΔβで管理する技術が開示されている。さらに、特許文献1には、シール部材の位置ずれを防止するために面板におけるシール部材との接触部位に突起を設ける技術が開示されている。
また、特許文献2にも、面板におけるシール部材との接触部位に突起を設ける技術が開示されている。
また、特許文献3には、シール部材と面板とをボルトで共締めしてこれらをナットに固定する技術が開示されている。
特開2008−309173号公報 特開平11−166608号公報 実開平2−71156号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術だと、クリアランスΔβが0.1mm変化するだけでもシール部材の固定力が大きく変化してしまう。そのため、樹脂成形などによってシール部材の寸法安定性が良くない場合、固定力が大きくなってシール部材に大きな圧縮力が発生するとともに面板が大きく撓む恐れがある。よって、剛性が低く形状が変形しやすいシール部材をこのような技術によって固定すると、シール部材50は、図16の(a)から(b)への変化として示すように面板60とともに変形する可能性がある。
また、このような問題を解決するために面板を薄くして面板の剛性を小さくことも考えられるが、この場合、面板が歪みやすくなるため、面板におけるボルト付近とその他の領域とでシール部材の固定力に大きな差が出てしまう。この場合、シール部材の固定力を周方向で均一にできなくなってしまう。
また、ボルトの締付け力でシール部材の固定力を管理することも考えられるが、この場合、ボルトを締切らないため、面板を止める各ボルトの締込み力を互いに等しくすることが難しく、シール部材を均一な力で固定できない恐れがある。
また、面板に突起を設けた場合、シール部材と面板の突起との接触部位に力が集中するため、面板に突起によってシール部材が変形してしまう恐れがある。また、面板に突起を設けるために余計なコストの増加につながる。そして、特許文献2でも、これらと同様な問題が生じる。
ここで、シール部材側に固定用の爪(突起)を設けることも考えられるが、シール部材が複雑な形状となるためにコストが増加してしまう。さらに、シール部材を樹脂成形する場合に肉厚を一定にできないためにシール部材が歪んでしまう恐れがある。
また、特許文献3に開示の技術は、シール部材の固定力を小さく抑えようとするとボルトの締め付け力を小さくする必要があり、そのことがボルトの緩みにつながるため、現実的ではない。
また、ボルトの貫通孔を設けるスペースのないシール部材には、特許文献3に開示の技術を適用することができない。よって、図15に示す構成例のシール部材を特許文献3に開示の技術で固定しようとすると、図17に示すように、シール部材50には、ボルトの貫通孔55を形成するための肉厚部54を外周部に形成し、さらに、固定時に位相調整できるように貫通孔55を長孔に形成する必要がある。この場合、シール部材50には、製造上のデメリットが増えることになる。
本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、シール部材の固定力を均一にし、低剛性のシール部材の変形や破損のリスクを低減し、かつシール部材をコンパクトで単純な形状にすることである。
前記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に係るボールねじ装置は、螺旋状の転動体転動溝が外周面に形成されたねじ軸と、前記ねじ軸が挿通され螺旋状の転動体転動溝が内周面に形成されたナットと、前記ねじ軸の転動体転動溝及び前記ナットの転動体転動溝が対向して形成される転動体通路を転動する複数の転動体と、を有するボールねじ装置において、前記ナットの両端に設けた収容部と、円環形状の本体部の内周側に前記ねじ軸の外周面と摺動する摺動部を有し前記収容部に収容されるシール部材と、前記シール部材の外径と同等又はそれ以下の外径を有する円環形状をなし前記シール部材に対し前記ねじ軸の軸端側に位置して前記収容部に収容される面板と、低剛性の材料で形成され前記面板の外周側に取り付けられた際に前記面板における前記ねじ軸の軸端側の側面の外周部との接触部位が予め設定された量変形しつつ前記ねじ軸の軸方向の力によって前記面板をシール部材に対して押し付ける複数の固定用部材と、を有し、前記面板には、外周部における前記固定用部材との接触部位に、径方向で凹となる溝が形成されることを特徴とする。
また、本発明のうち請求項2に係るボールねじ装置は、請求項1に係るボールねじ装置において、前記固定用部材の剛性は、前記面板において前記外周部の前記固定用部材が接触する部位の剛性よりも小さいことを特徴とする。
本発明のうち請求項1に係るボールねじ装置によれば、各固定用部材が変形量を互いに等しくすることができることで、面板全体に均等な力を作用させて面板をシール部材に押し付けることができる。
また、本発明のうち請求項1に係るボールねじ装置によれば、固定用部材のねじ軸の軸方向の力によってシール部材をその座面に垂直な方向の力で固定できるため、そのシール部材が低剛性のものであっても、そのシール部材の変形や破損のリスクを低減できる。
また、本発明のうち請求項1に係るボールねじ装置によれば、シール部材に該シール部材をナットに固定するための固定用孔を設ける必要がないため、シール部材をコンパクトで単純な形状にできる。よって、本発明のうち請求項1に係るボールねじ装置によれば、例えば、単純化によって生産性の改善が期待できる。
また、本発明のうち請求項2に係るボールねじ装置によれば、面板側を変形させてしまうのを防止して各固定用部材が確実に変形量を互いに等しくできることで、面板全体に確実に均等な力を作用させて面板をシール部材に押し付けることができる。
また、本発明のうち請求項1に係るボールねじ装置によれば、シール部材の本体部の中心寄りに固定用部材を位置させることができることで、固定用部材のねじ軸の軸方向の力をシール部材の本体部の中心位置又はその近傍に作用させることができる。これにより、本発明のうち請求項1に係るボールねじ装置では、本体部が径方向にずれてしまうのを防止できる。
第1の実施形態のボールねじ装置の構成例を示す断面図である。 第1の実施形態におけるナットの端部詳細を示す断面図である。 第1の実施形態のボールねじ装置の正面図である。 止めねじと面板との接触部位の詳細を示す図である。 止めねじによって面板を固定する際の止めねじと面板との関係を示す図である。 外周に溝を設けた面板を備えたボールねじ装置を示す図である。 外周に溝を設けた面板の例を示す正面図である。 面板に止めねじから加わる力を示す図であって、(a)は外周に溝を設けた場合を示す図であり、(b)は外周に溝を設けていない場合を示す図である。 止めねじによる固定箇所を周方向で等間隔に4箇所設けた構成例を示す図である。 2つのシール部材を収容部内に重ねて備える構成例を示す断面図である。 シール部材及び面板を収容したケースをナットの端部に取り付けた構成例を示す断面図である。 第2の実施形態のボールねじ装置の構成例を示す図である。 第2の実施形態における作用等の説明に使用する図である。 第2の実施形態において外周に溝を設けた面板を備えた例を示す図である。 シール部材の構成例を示す図である。 従来における問題点の説明に使用する図である。 外周部にボルトの貫通孔及び貫通孔を形成するための肉厚部が形成されたシール部材の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態を説明する。
第1の実施形態は、本発明を適用したボールねじ装置である。
(構成)
図1乃至図3は、第1の実施形態のボールねじ装置1の構成例を示す図である。図1は、ボールねじ装置1を側方からみた断面図である。また、図2は、ボールねじ装置1におけるナット20の端部詳細を示す断面図である。また、図3は、ボールねじ装置1の正面図である。
図1乃至図3に示すように、このボールねじ装置1は、ねじ軸10、ナット20及びボール30を備えている。
ねじ軸10は、略円柱の棒状体であり、外周面には、雌ねじ状(螺旋状)のボールねじ装置溝が形成されている。これに対応して、ナット20は、略円筒形状をなし、内周面には、ねじ軸10のボールねじ装置溝に径方向で対向する位置に不図示の雌ねじ状(螺旋状)のボールねじ装置溝が形成されている。このナット20のボールねじ装置溝とねじ軸10のボールねじ装置溝とによって、ナット20とねじ軸10との間には、ボール30が転動する螺旋状転動体通路40が形成されている。また、ナット20には、螺旋状転動体通路40に潤滑油を注入するための潤滑剤注入路21が形成されている。そして、ナット20には、両端部それぞれに、シール部材50と該シール部材50をナット20の端部に
固定するための面板60とが取り付けられている。
シール部材50は、略円環形状の本体部51の内周側に、ねじ軸10の外周面と摺動するリップ部52が形成されている。
面板60も、略円環形状をなしている。この面板60の内径は、シール部材50のリップ部52の内径よりも若干大きく、外径は、シール部材50(本体部51)の外径より若干大きい。この面板60は、全周にわたってシール部材50の本体部51と接触する。ここで、面板60におけるシール部材50の本体部51との対向側面に凹部を設けるなどして、面板60とシール部材50の本体部51とを部分的に接触させても良い。
これらシール部材50及び面板60は、ナット20の両端部に形成されている収容部22に、ねじ軸10の軸端(以下、単に軸端という。)側に面板60が位置されるように収容されるとともに、止めねじ70によって固定されている。
収容部22は、ナット20においてボールねじ装置溝が形成されている内周面部位よりも大きい内周径を有している。この収容部22の周壁23には、止めねじ取り付け用孔23aが形成されている。詳しくは、周壁23には、収容部22に収容されている面板60の軸端に向く側面60aの位置に対して軸端側に距離L1だけオフセットされた位置に止めねじ取り付け用孔23aが形成されている。また、図3に示すように、止めねじ取り付け用孔23aは、ナット20の端部23において周方向で等間隔に形成されている。
止めねじ70は、とがり先の止めねじ70であり、止めねじ取り付け用孔23aに螺合し取り付けられている。面板60の軸端側に向く側面60aの外周部がこの止めねじ70の先端部70aに当たることで、シール部材50が、この面板60とともに収容部22に収容され固定される。
次に、止めねじ70によって面板60を固定する構造、作用等を図4及び図5を参照しつつ説明する。
図4は、止めねじ70と面板60との接触部位の詳細を示す図である。図5は、止めねじ70によって面板60を固定する際の止めねじ70と面板60との関係を示す図である。
図4に示すように、止めねじ70は、収容部22内に収容された面板60の軸端側に向く側面60aの外周部に先端部70aが当たっている。この状態で、止めねじ70の先端部70aがくさびとして作用して面板60を径方向、軸方向及び周方向の3方向に押し付けることで、シール部材50が該面板60とともに収容部22に固定される。ここで、止めねじ70の先端部70aが面板60との接触部位を押す力は、矢印Rで示す径方向成分及び矢印Xで示す軸方向成分に分割され、径方向成分の力は面板60によって全て受けられる。そのため、シール部材50が面板60を介して止めねじ70から受ける力は、止めねじ70からの軸方向成分の力だけとなる。よって、シール部材50は、その軸方向成分の力がその座面に垂直な方向の力として作用し固定される。
また、図5に示すように、面板60を固定するために止めねじ70を押し込んでいくと、止めねじ70の先端部70aが面板60の側面60aの外周部に食い込む。しかし、止めねじ70の先端部70aと略円筒形状の本体部70bとの境界の段部70cが該止めねじ70の押し込み量を規制するストッパーとして機能するため、止めねじ70は、面板60の外周部に一定量以上食い込まなくなる。よって、各止めねじ70について面板60の外周部への食い込み量(押し込み量)が一定量に保たれることで、各止めねじ70による固定力を等しくできる。すなわち、シール部材50の周方向で均等に力を加えてシール部材70を固定できる。
また、例えば、シール部材50の座面53から止めねじ70までの距離L2を変化させることで食い込み量を変化させて止めねじ70による固定力を変化させることができる。そのため、距離L2を調整することで、止めねじ70による固定力を簡単に調整できる。例えば、距離L2の調整は、収容部22の周壁23に設けた止めねじ取り付け用孔23aのナット20の軸方向位置(例えば前記距離L1)を調整することで行う。
なお、前述の実施形態において、止めねじ70は、例えば、固定用部材を構成する。また、止めねじ70の先端部70aは、例えば、押付部を構成する。また、止めねじ70の段部70cは、例えば、規制部を構成する。
(第1の実施形態の変形例)
本発明の第1の実施形態について説明したが、第1の実施形態はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
すなわち、本実施形態では、面板60の外周部における止めねじ70との接触部位に溝を設けることもできる。図6及び図7は、その場合の面板60の例を示す図である。ここで、図6(a)は、側方からみた断面図であり、図6(b)及び図7は正面図である。
図6及び図7に示すように、止めねじ70の配置に対応して、面板60の外周面に周方向で等間隔に、径方向で凹となる溝61を3箇所設けることができる。
図8(a)には、そのように溝61を設けた面板60に止めねじ70から加わる力を示し、図8(b)には、そのような溝61を設けていない面板60に止めねじ70から加わる力を示す。
図8(b)に示すように、溝61がない面板60の場合、止めねじ70と面板60の外周部との接触位置が径方向においてシール部材50の外周位置相当となり、その結果、止めねじ70が面板60を押す矢印Xで示す軸方向成分の力が、面板60の最外周部、すなわち、シール部材50の最外周部に作用するようになる。これにより、シール部材50には、矢印F方向の回転力が発生するようになる。そのため、シール部材50は、この回転力によって収容部22内でずれてしまう恐れがある。
これに対して、図8(a)に示すように、面板60の外周に溝61を設けることで、止めねじ70と面板60の外周部との接触部位が径方向で中心側に移動し、その結果、止めねじ70が面板60を押す矢印Xで示す軸方向成分の力は、シール部材50の本体部51の中央又はその付近、すなわち、シール部材50の本体部51の固定座面の中央又はその付近に加わるようになる。これにより、シール部材50は、前述の回転力によって収容部22内でずれてしまうのを防止できる。
また、本実施形態では、止めねじ70による固定箇所は3箇所に限定されるものではない。図9は、その構成例を示す図である。ここで、図9(a)は、側方からみた断面図であり、図9(b)は、正面図である。図9に示すように、本実施形態の変形例では、止めねじ70による固定箇所を周方向で等間隔に4箇所設けることもできる。また、このような構成にした場合、この止めねじ70の配置に対応して、面板60の外周部に形成する前述の溝61を4箇所にすることもできる。
また、本実施形態では、1つのシール部材50を備えることに限定されるものではなく、2つ以上のシール部材50を備えることもできる。図10は、その構成例である、2つのシール部材50を収容部22内に重ねて備える構成を示す図である。このような構成とした場合、シール部材50はより変形しやすくなる。
また、本実施形態では、シール部材50、面板60、及びこれらを収容した収容部をユニットとしてナット20に取り付けることができる。図11は、その構成例を示す図である。
図11に示すように、実施形態の変形例では、前述のナット20において収容部22が形成されている端部形状と同様な形状を有するケース80を、ナット20の端部にボルト81によって取り付ける。
ここで、ケース80は、全体として略円環形状をなし、内周にねじ軸10を挿通する挿通孔が形成されている。ケース80には、前述のナット20の端部形状と同様の収容部80bが形成されている。これにより、シール部材50及び面板60は、面板60が軸端側に位置され周壁の止めねじ取り付け用孔80cに螺合する止めねじ70によって該収容部22に固定される。
また、本実施形態では、面板60の外径をシール部材50の外径よりも小さくすることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態も、本発明を適用したボールねじ装置である。なお、第2の実施形態において第1の実施形態と同様な構成については同一の符号を付して説明する。
この第2の実施形態では、ナット20の軸方向に取り付けたボルトによって面板60を固定している。
図12は、第2の実施形態のボールねじ装置におけるナット20の端部詳細を示す図である。ここで、図12(a)は、側方からみた断面図であり、図12(b)は、正面図である。
図12に示すように、第2の実施形態では、ナット20における収容部22の周壁23に対し軸方向に取り付けたボルト91によって、該ボルト91が挿通されたワッシャ92を介して面板60を固定している。ここで、ナット20の収容部22の周壁23には、軸方向に延びるボルト取り付け用孔23bが形成され、ワッシャ92が取り付けられたボルトがそのボルト取り付け用孔23bと螺合している。これにより、面板60は、その外周部がワッシャ92によって押さえ付けられて固定される。ここで、ワッシャ92は、低剛性材料によって形成されているものを用いている。詳しくは、ワッシャ92の剛性は、該ワッシャ92によって押さえ付けられる面板60の外周部の剛性よりも小さい。
また、第2の実施形態のボールねじ装置1のその他の構成は、第1の実施形態のボールねじ装置1の構成と同様である。
次に、このようなワッシャ付きのボルト91によって面板60を固定する構造、作用等を説明する。
第2の実施形態では、シール部材50が面板60を介してボルト91(ワッシャ92)から受ける力は、主として、ボルト91(ワッシャ92)が面板60を押す軸方向成分の力となる。
ここで、図13には、ボルト91をナット20に取り付ける際の様子を示す。
図13に示すように、収容部22の軸方向の幅は、シール部材50の厚さと面板60の厚さとを加算した合計厚さよりも狭くなっている。よって、ナット20の軸方向において、ワッシャ92の座面92aに接触することとなる収容部22の周壁23の軸方向端面23aに対して面板60の側面60aが突出する構造になっている。そのため、図13(a)に示すように面板60の側面60aへのワッシャ92の接触時の該面板60の側面60aと該ワッシャ92の座面92aとの間に形成される隙間L3によって、図13(b)に示すように、ワッシャ92において面板60の側面60aに接触している外周部92bは、低剛性ということもあり、ボルト91を完全に締め付けた際に変形する。このとき、ボルト91による固定力は、その変形量(変形量に起因する弾性力)に依存するものとなる。
よって、ボルト91を完全に締め付けたとしても、前述の隙間L3分しかワッシャ92が変形しないため、各ボルト91による固定力を等しくできる。
また、収容部22の軸方向幅やシール部材50と面板60との合計厚さを調整して前述の隙間L3を調整することで、ボルト91による固定力を簡単に調整できる。さらに、ワッシャ92の剛性やワッシャ92と面板60との接触量を調整することで、ボルト91による固定力を簡単に調整できる。例えば、ワッシャ92の厚さや径を調整することで、ワッシャ92の剛性を調整でき、ワッシャ92の径を調整することで、ワッシャ92と面板60との接触量を調整できる。
(第2の実施形態の変形例)
本発明の第2の実施形態について説明したが、第2の実施形態はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
すなわち、第2の実施形態では、第1の実施形態の変形例と同様に、面板60の外周部におけるワッシャ92との接触部位に溝62を設けることもできる。図14は、その場合の面板60の例を示す図である。ここで、図14(a)は、側方からみた断面図であり、図14(b)は、正面図である。図14に示すように、ボルト91の配置に対応して、面板60の外周に周方向で等間隔に溝62を3箇所設けることができる。
これにより、ワッシャ92と面板60の外周部との接触部位が径方向で中心側に移動し、その結果、ワッシャ92が面板60を押す軸方向成分の力は、シール部材50の本体部51の中央又はその付近、すなわち、シール部材50の本体部51の固定座画の中央又はその付近に加わるようになる。これにより、シール部材50は、回転力によって収容部22内でずれてしまうのを防止できる。
1 ボールねじ装置
10 ねじ軸
20 ナット
22 収容部
40 ボール
70 止めねじ
70a 先端部
70c 段部

Claims (2)

  1. 螺旋状の転動体転動溝が外周面に形成されたねじ軸と、前記ねじ軸が挿通され螺旋状の転動体転動溝が内周面に形成されたナットと、前記ねじ軸の転動体転動溝及び前記ナットの転動体転動溝が対向して形成される転動体通路を転動する複数の転動体と、を有するボールねじ装置において、
    前記ナットの両端に設けた収容部と、円環形状の本体部の内周側に前記ねじ軸の外周面と摺動する摺動部を有し前記収容部に収容されるシール部材と、前記シール部材の外径と同等又はそれ以下の外径を有する円環形状をなし前記シール部材に対し前記ねじ軸の軸端側に位置して前記収容部に収容される面板と、低剛性の材料で形成され前記面板の外周側に取り付けられた際に前記面板における前記ねじ軸の軸端側の側面の外周部との接触部位が予め設定された量変形しつつ前記ねじ軸の軸方向の力によって前記面板をシール部材に対して押し付ける複数の固定用部材と、を有し、
    前記面板には、外周部における前記固定用部材との接触部位に、径方向で凹となる溝が形成されることを特徴とするボールねじ装置。
  2. 前記固定用部材の剛性は、前記面板において前記外周部の前記固定用部材が接触する部位の剛性よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のボールねじ装置。
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