JP6064729B2 - 円筒部材拡径装置 - Google Patents

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Description

本発明は、両端部のスプラインを拡径する円筒部材拡径装置に関する。
車両の操舵装置の中間軸に用いられるスプライン伸縮軸は、内周にスプラインを形成した円筒部材と外周にスプラインを形成したスプライン軸とで構成されており、スプライン伸縮軸に要求される性能として、軸方向の摺動荷重が所定値以下であること、および回転方向の遊び(ガタ)が所定量以下であることが要求されている。
通例、摺動荷重を小さくし過ぎると、回転方向のガタが大きくなり、逆に、回転方向のガタを小さくし過ぎると、摺動荷重が大きくなる傾向にある。両性能を両立させるために、円筒部材の軸方向全体にスプラインが形成されており、この円筒部材の両端部にテーパ状の工具を挿入し、両端部を拡径することで摺動荷重やガタを調整して小さくしている。円筒部材の両端部を拡径する方法として、特許文献1では、拡径すべき円筒部材の両端に先端部が縮小するテーパ面を有する工具を用いて成形する装置が提案されている。
実開平2−59831号公報
特許文献1の拡径装置を使用して、内周にスプラインを有する円筒部材の拡径を実施した場合、テーパ状の工具によりスプラインの歯の一部に荷重が集中して、歯形不良が発生する場合がある。そのため、円筒部材のスプラインの歯形不良によって摺動荷重およびガタの何れかが不良になって不良率が高くなるおそれがある。そこで、本発明の目的は、スプライン伸縮軸に使用する円筒部材のスプラインの歯形不良を防止できる円筒部材拡径装置を提供することである。
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、円筒部材の軸方向端部の内周に形成されたスプラインをテーパ状に拡径する円筒部材拡径装置であって、前記円筒部材の軸方向両側に配置され、前記円筒部材に向かって先細りとなるテーパ形状を有し、テーパ形状の外周に前記スプラインに係合するスプライン係合用歯を形成した一対の拡径工具と、前記一対の拡径工具を前記円筒部材の軸方向端部のスプラインに当接する位置まで移動させ、続いて前記一対の拡径工具を前記円筒部材の軸方向端部のスプラインに押圧し、円筒部材の軸方向端部をテーパ状に拡径する押圧機構とを有することを要旨としている。
上記構成によれば、円筒部材に向かって先細りとなるテーパ形状を有しテーパ形状の外周にスプラインに係合するスプライン係合用歯を形成した一対の拡径工具を前記円筒部材の軸方向端部のスプラインに押圧し、円筒部材の軸方向端部をテーパ状に拡径する押圧機構により、スプライン係合歯と円筒部材のスプラインの歯とが全体的に接触し、テーパ状に拡径するので、スプラインの歯形の不良を防止できる円筒部材拡径装置を提供できる。
さらに、請求項2に記載の発明は、前記一対の拡径工具のうち一方を前記円筒部材に対する軸方向の移動を規制して前記円筒部材の一端側のテーパ状に拡径する量を規制する第1の規制部と、前記一対の拡径工具のうち他方を前記円筒部材に対する軸方向の移動を規制して前記円筒部材の他端側のテーパ状に拡径する量を規制する第2の規制部とを有することを要旨としている。
そのため、円筒部材の軸方向両端部を正確に規定量だけテーパ状に拡径することができ、しかも確実にスプラインの歯形の不良を防止できる円筒部材拡径装置を提供できる。
また、請求項3に記載の発明は、前記押圧機構が、前記一対の拡径工具のうち一方を前記円筒部材の軸方向に案内する案内部と、前記一対の拡径工具のうち一方を前記円筒部材に接近する方向に移動させる駆動装置とを有することを要旨としている。そのため、一つの駆動装置で一対の拡径工具を移動させることができるのでコストが安くなり、円筒部材の軸方向両端部を正確に規定量だけテーパ状に拡径することができ、しかもスプラインの歯形の不良を防止できる円筒部材拡径装置を提供できる。
そして、請求項4に記載の発明は、前記押圧機構が、前記一対の拡径工具のうち一方を前記円筒部材の軸方向に移動させる第1の駆動装置と、前記一対の拡径工具のうち他方を前記円筒部材の軸方向に移動させる第2の駆動装置と、前記第1の駆動装置および前記第2の駆動装置を同期して動かす制御装置とを有することを要旨としている。そのため、円筒部材の軸方向位置が変化しないので、円筒部材の搬入搬出がやり易く、円筒部材の軸方向両端部を正確に規定量だけテーパ状に拡径することができ、しかもスプラインの歯形の不良を防止できる円筒部材拡径装置を提供できる。
また、請求項5に記載の発明は、前記円筒部材のスプラインおよび前記一対の拡径工具の前記スプライン係合用歯が互いに合致する位置に、前記円筒部材を仮位置に保持する仮位置保持機構を有することを要旨としている。そのため、スプライン係合歯と円筒部材のスプラインの歯とが合致する位置に円筒部材が仮位置に保持されているので、両歯が互いに干渉することがなく、しかもスプライン係合歯と円筒部材のスプラインの歯とが全体的に接触し、テーパ状に拡径するので、スプラインの歯形の不良を防止できる円筒部材拡径装置を提供できる。
スプライン係合歯と円筒部材のスプラインの歯とが全体的に接触し、テーパ状に拡径するので、スプラインの歯形の不良を防止できる円筒部材拡径装置を提供できる。
本発明の第1実施形態にかかる円筒部材拡径装置と成形前の円筒部材の正面図 本発明の第1実施形態にかかる円筒部材拡径装置と成形開始時の円筒部材の正面図 本発明の第1実施形態にかかる円筒部材拡径装置と成形完了時の円筒部材の正面図 本発明の第2実施形態にかかる円筒部材拡径装置と成形開始時の円筒部材の正面図 本発明の第3実施形態にかかる円筒部材拡径装置と成形開始時の円筒部材の正面図 本発明の第1実施形態にかかるスプライン伸縮軸の一部断面図 本発明の第1実施形態にかかる拡径工具の斜視図 本発明の第1実施形態にかかる円筒部材拡径前の斜視図 本発明の第1実施形態にかかる円筒部材拡径後の斜視図
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図6は本発明の一実施形態の製造装置により製造されたスプライン伸縮軸1の部分断面側面図である。スプライン伸縮軸1は、例えば、ステアリングシャフト(図示せず)とラックアンドピニオン機構のピニオン軸(図示せず)との間に介在するインターミディエイトシャフト(中間軸)として用いられている。また、スプライン伸縮軸1は、衝撃吸収時に収縮するステアリングシャフトとして用いてもよい。
スプライン伸縮軸1は、互いに嵌合したスプライン軸2と筒状の円筒部材3とを備えている。スプライン軸2と円筒部材3とは、軸方向X1に沿って摺動可能に且つトルク伝達可能にスプライン嵌合している。
スプライン軸2の外周2aには、複数の雄スプライン2bが設けられ、円筒部材3の内周3aには、雄スプライン2bに交互に噛み合う複数の雌スプライン3bが設けられている。両スプライン2b,3bは模式的に示されている。
スプライン軸2の他端には、自在継手6の他方のヨーク6aが一体に取り付けられている。また、円筒部材3の一端には、自在継手7の一方のヨーク7aが一体に取り付けられている。
これから、円筒部材3のスプラインの両端部を拡径する円筒部材拡径装置について説明する。
図1は本発明の第1実施形態にかかる円筒部材拡径装置と成形前の円筒部材の正面図、図2は本発明の第1実施形態にかかる円筒部材拡径装置と成形開始時の円筒部材の正面図、図3は本発明の第1実施形態にかかる円筒部材拡径装置と成形完了時の円筒部材の正面図である。また、図7に本発明の第1実施形態にかかる拡径工具の斜視図、図8は本発明の第1実施形態にかかる円筒部材拡径前の斜視図、図9は本発明の第1実施形態にかかる円筒部材拡径後の斜視図である。
図1に示す円筒部材拡径装置10は、下部の受け台11Cと、下部の受け台11Cに鉛直方向に立設された一対の支柱11と、一対の支柱11の上部に固定された上部の受け台11Aと、上部の受け台11Aおよび下部の受け台11Cに設けられた押圧機構と、押圧機構に設けられた上下一対の拡径工具17,18とを有している。
押圧機構は、上部の受台11Aの上面に固定された油圧シリンダ装置12(流体圧シリンダ装置)と、油圧シリンダ装置12のピストンロッド13の先端に結合された移動部材14と、移動部材14に案内支持された第1の保持部材15と、下部の受台11Cに固定された第2の保持部材19と、移動部材14を第1の保持部材15に対して第2の保持部材19側に付勢する付勢部材16とを有している。
移動部材14は、一対の支柱11によって上下方向に移動可能に案内されている。第1の保持部材15は、移動部材14にこれと同方向に移動可能に案内され、下方へ抜けないように支持されている。第1の保持部材15に上側拡径工具17が取り付けられ、第2の保持部材19に下側拡径工具18が取り付けられている。上側拡径工具17および下側拡径工具18は、互いに同軸になるように配置され、しかも一対の支柱11と平行になるように配置されている。
一対の上側下側拡径工具17、18は図7に示すように、円錐台状でそれぞれ外周がテーパ面17a、18aを有しそのテーパ面17a、18aにはそれぞれスプライン17b、18bを設けている。
上側拡径工具17と下側拡径工具18は図8に示す円筒部材3の両端部円筒端開口部に形成してあるスプライン3bと係合できるようになっている。
次に円筒部材拡径装置10による円筒部材3の両端部円筒端開口部の拡径操作手順を以下に示す。
(1)円筒部材3の中央部を手で保持しながら、円筒部材3の一端3cに形成してあるスプライン3bを下側拡径工具18のスプライン18bと係合させる。(図1)
次に、油圧シリンダ装置12を起動して、ピストンロッド13を伸長し、移動部材14を一対の支柱11で案内しながら円筒部材3側へ移動させる。同時に第1の保持部材15と上側拡径工具17を円筒部材3側へ移動させ、上側拡径工具17のスプライン17bを円筒部材の他端3d側のスプライン3bと係合させる。このとき付勢部材16は伸びたままの状態であり、円筒部材3は一対の拡径工具17、18によって挟持される。円筒部材3から手を離す。(図2)
(2)次に、さらに油圧シリンダ装置12によりピストンロッド13を伸長し、移動部材14を一対の支柱11で案内しながら円筒部材3側へさらに移動させる。
円筒部材3によって上側拡径工具17の移動が阻止されているので付勢部材16が圧縮される。付勢部材16の付勢力が、円筒部材3の一端3cのスプライン3bおよび下側拡径工具18のスプライン18b間に作用し、円筒部材3の他端3dのスプライン3bおよび上側拡径工具17のスプライン17b間に作用するが、円筒部材3の両端3c、3dは拡径しない。第1の保持部材15と移動部材14とが当接する。
(3)次に、さらに油圧シリンダ装置12によりピストンロッド13を伸長し、移動部材14を一対の支柱11で案内しながら円筒部材3側へさらに移動させる。円筒部材3の両端を拡径工具17,18が塑性加工しながら拡径する。そして、第1の保持部材15の突出部15aと、円筒部材3の端面3dとが当接し、第2の保持部材19の突出部19cと円筒部材の他の端面3cとが当接することで、図9に示すように円筒部材3の両端部をテーパ状に拡径量Lだけ拡径する。(図3)
(4)次に拡径が済めば、油圧シリンダ装置12のピストンロッド13を拡径時と逆方向に短縮させ、移動部材14のみを円筒部材3と反対側へ移動させる。第1の保持部材15の突出部15aと、円筒部材3の端面3dとが当接し、第2の保持部材19の突出部19cと円筒部材の他の端面3cとが当接した状態で、付勢部材16が伸び、移動部材14の下側に第1の保持部材15が当接する。円筒部材3を手で支える。
(5)さらに油圧シリンダ装置12のピストンロッド13を拡径時と逆方向に短縮させ、移動部材14および第1の保持部材15を円筒部材3と反対側へさらに移動させる。上側拡径工具17が円筒部材3と反対側へ移動して、円筒部材3のスプライン3bと拡径工具17のスプライン17bとの係合がはずれる。同時、下側拡径工具18のスプライン部18bと円筒部材3との係合部もはずれる。この後、円筒部材3の拡径開口部を拡径工具17、18から抜き、拡径操作が終了する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
上記構成の円筒部材拡径装置10によれば、円筒部材3に向かって先細りとなるテーパ形状を有しテーパ形状の外周17a、18aにスプライン17b、18bを形成した一対の拡径工具17,18を円筒部材3の軸方向端部3c、3dのスプライン3bに押圧し、円筒部材3の軸方向端部3c、3dをテーパ状に拡径する押圧機構により、スプライン17b、18bと円筒部材3のスプライン3bとが全体的に接触し、テーパ状に拡径するので、円筒部材3のスプライン3bの歯形の不良を防止できる円筒部材拡径装置10を提供できる。
さらに、一対の拡径工具17,18のうち一方を円筒部材3に対する軸方向の移動を規制して円筒部材3の一端側のテーパ状に拡径する量Lを規制する第1の規制部と、一対の拡径工具17,18のうち他方を前記円筒部材3に対する軸方向の移動を規制して円筒部材3の他端側のテーパ状に拡径する量を規制する第2の規制部とを有しているため、円筒部材3の軸方向両端部を正確に規定量Lだけテーパ状に拡径することができ、しかも確実に円筒部材3のスプライン3bの歯形の不良を防止できる円筒部材拡径装置10を提供できる。
また、押圧機構は、一対の拡径工具17,18のうち一方を円筒部材3の軸方向に案内する案内部と、一対の拡径工具17,18のうち一方を円筒部材3に接近する方向に移動させる駆動装置とを有しているため、一つの駆動装置で一対の拡径工具17,18による拡径させることができるのでコストが安くなり、円筒部材3の軸方向両端部を正確に規定量だけテーパ状に拡径することができ、しかも円筒部材3のスプライン3bの歯形の不良を防止できる円筒部材拡径装置10を提供できる。
さらに、本発明の円筒部材拡径装置10によれば、拡径工具17、18を同時に用いた円筒部材3の塑性加工により、円筒部材3の内外径を精度良く拡径できる。円筒部材3の拡径後の長さは、第1の保持部材15および、第2の保持部材19の当接部の調節により、簡易に必要長Lを正確に確保できる。
また、拡径工具17、18のスプラインの歯型形状を工夫することで、例えば、円筒端と中央部でスプラインの歯厚さを変化させることで、例えば、図7に示す拡径工具17のスプライン17bの歯幅を変化させて、直接円筒部材3のスプライン3bの塑性加工をすることにより円筒部材の両端部スプラインの拡径量Lを小さくして、小さな押圧装置で加工しやすくすることも可能となる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。移動機構を構成する流体圧シリンダ装置12は、油圧シリンダ装置12に限らず、空圧シリンダ装置でも良い。
次に本発明の第2実施形態を説明する。図4に本発明の第2実施形態にかかる円筒部材拡径装置30と成形開始時の円筒部材3の正面図を示す。円筒部材拡径装置30は、第1実施形態の押圧機構を上部のみならず下部にも設けたもので、上部の押圧機構は同一番号を付して説明を割愛する。
図4に示す円筒部材拡径装置30は、下部の受け台11Cと、下部の受け台31に鉛直方向に立設された一対の支柱11と、一対の支柱11の上部に固定された上部の受け台11Aと、上部の受け台11Aおよび下部の受け台31に設けられた押圧機構と、押圧機構に設けられた上下一対の拡径工具17,18とを有している。
下部の押圧機構は、上部の押圧機構と同様に、下部の受台11Cの下面に固定された油圧シリンダ装置32(流体圧シリンダ装置)と、油圧シリンダ装置32のピストンロッド33の先端に結合された移動部材39と、移動部材39に案内支持された第2の保持部材35と、移動部材39を上方に付勢する付勢部材36とを有している。
移動部材39は、一対の支柱11によって上下方向に移動可能に案内されている。第2の保持部材35は、移動部材39にこれと同方向に移動可能に案内され、上方へ抜けないように支持されている。第2の保持部材35に下側拡径工具18が取り付けられている。上側拡径工具17および下側拡径工具18は、互いに同軸になるように配置され、しかも一対の支柱11と平行になるように配置されている。
次に第2実施形態の円筒部材拡径装置30による円筒部材3の両端部円筒端開口部の拡径操作手順を以下に示す。
(1)円筒部材3の中央部を手で保持しながら、油圧シリンダ装置12、32を起動して、ピストンロッド13、33を伸長し、移動部材14、39を一対の支柱11で案内しながら円筒部材3側へ移動させる。同時に保持部材15、35と拡径工具17、18を円筒部材3側へ移動させ、拡径工具17、18のスプライン17b、18bを円筒部材3の両端3c、3d側のスプライン3bと係合させる。このとき付勢部材16、36は伸びたままの状態であり、円筒部材3は一対の拡径工具17、18によって挟持される。円筒部材3から手を離す。(図4)
(2)次に、さらに油圧シリンダ装置12,32によりピストンロッド13,33を伸長し、移動部材14,39を一対の支柱11で案内しながら円筒部材3側へさらに移動させる。
円筒部材3によって拡径工具17,18の移動が阻止されているので付勢部材16,36が圧縮される。付勢部材16,36の付勢力が、円筒部材3の両端3c、3dのスプライン3bおよび拡径工具17、18のスプライン17、18b間に作用するが、円筒部材3の両端3c、3dは拡径しない。第1の保持部材15と移動部材14および第2の保持部材35と移動部材39とが当接する。
(3)さらに油圧シリンダ装置12、32によりピストンロッド13,33を伸長し、移動部材14、39を一対の支柱11で案内しながら円筒部材3側へさらに移動させる。円筒部材3の両端を拡径工具17,18が塑性加工しながら拡径する。そして、第1の保持部材15の突出部15aと円筒部材3の端面3dおよび第2の保持部材34の突出部34cと円筒部材3の他の端面3cとが当接することで、図9に示すように円筒部材3の両端部をテーパ状に拡径量Lだけ拡径する。
(4)次に拡径が済めば、油圧シリンダ装置12,32のピストンロッド13,33を拡径時と逆方向に短縮させ、移動部材14,39のみを円筒部材3と反対側へ移動させる。第1の保持部材15の突出部15cと、円筒部材3の端面3dとが当接し、第2の保持部材35の突出部35cと円筒部材の他の端面3cとが当接した状態で、付勢部材16,36が伸び、移動部材14の下側に第1の保持部材15、および移動部材39の上側に第2の保持部材35が当接する。円筒部材3を手で支える。
(5)さらに油圧シリンダ装置12,32のピストンロッド13、33を拡径時と逆方向に短縮させ、移動部材14,39および保持部材15,35を円筒部材3と反対側へさらに移動させる。拡径工具17,18が円筒部材3と反対側へ移動して、円筒部材3のスプライン3bと拡径工具17,18のスプライン17b、18bとの係合がはずれる。この後、円筒部材3の拡径開口部を拡径工具17、18から抜き、拡径操作が終了する。
本構成の円筒部材拡径装置30によると、押圧機構は、一対の拡径工具17,18のうち一方を円筒部材3の軸方向に移動させる第1の駆動装置と、一対の拡径工具17,18のうち他方を円筒部材3の軸方向に移動させる第2の駆動装置と、第1の駆動装置および第2の駆動装置を同期して動かす制御装置とを有している。そのため、より正確に拡径工具17,18が円筒部材3に正確に規定量だけ差し込まれて、両端部が規定量Lだけ拡径されるため、円筒部材3の軸方向位置が変化しないので、円筒部材3の搬入搬出がやり易く、円筒部材3の軸方向両端部を正確に規定量だけテーパ状に拡径することができ、しかもスプラインの歯形の不良を防止できる円筒部材拡径装置30を提供できる。
次に本発明の第3実施形態を説明する。図5に本発明の第3実施形態にかかる円筒部材拡径装置50と成形開始時の円筒部材3の正面図を示す。円筒部材拡径装置50は、第1実施形態の円筒部材拡径装置10に仮位置保持機構51,52を設けたもので、仮位置保持機構51,52以外は同一番号を付して説明を割愛する。
図5に示す円筒部材拡径装置50は、下部の受け台11Cと、下部の受け台11Cに鉛直方向に立設された一対の支柱11と、一対の支柱11の上部に固定された上部の受け台11Aと、上部の受け台11Aおよび下部の受け台11Cの間に、円筒部材3を仮位置に保持する仮位置保持機構を有している。
仮位置保持機構は、一対の支柱11に固定された仮位置保持部材51と、付勢ばね52とで構成されている。仮位置保持部材51は、円筒部材3の外周と同一径を持つ保持孔51bが形成されている。また仮位置保持部材51は、円筒部材3の径方向に保持孔51bへ挿入できるように、外部と保持孔51bを連通する開口部が形成されている。保持孔51bに円筒部材3の径方向に付勢する付勢ばね52が設けてあり、円筒部材3を保持孔51bに押し付けることによって円筒部材3の位置を固定する。円筒部材3のスプライン3bおよび一対の拡径工具17,18のスプライン係合用歯17b、18bが互いに合致する位置で、仮固定できる。
次に円筒部材拡径装置50による円筒部材3の両端部円筒端開口部の拡径操作手順を以下に示す。
(1)円筒部材3の中央部を手で保持しながら、円筒部材3の一端3cに形成してあるスプライン3bを下側拡径工具18のスプライン18bと係合させると同時に、付勢ばね52により円筒部材3を保持孔51bに押し付け、円筒部材3を仮位置保持部材51に仮位置に保持させる。円筒部材3から手を離す。次に、油圧シリンダ装置12を起動して、ピストンロッド13を伸長し、移動部材14を一対の支柱11で案内しながら円筒部材3側へ移動させる。同時に第1の保持部材15と上側拡径工具17を円筒部材3側へ移動させ、上側拡径工具17のスプライン17bを円筒部材の他端3d側のスプライン3bと係合させる。このとき付勢部材16は伸びたままの状態であり、円筒部材3は一対の拡径工具17、18によって挟持される。(図5)
以下の操作は、実施例1と同じ操作となるため省略する。
本構成の円筒部材拡径装置50によれば、円筒部材3の軸方向端部の内周に形成されたスプラインをテーパ状に拡径する円筒部材拡径装置50であって、円筒部材3の軸方向両側に配置され、円筒部材3に向かって先細りとなるテーパ形状を有し、テーパ形状の外周に前記スプラインに係合するスプライン係合用歯を形成した一対の拡径工具17,18と、円筒部材3のスプライン3bおよび前記一対の拡径工具17,18のスプライン係合用歯17b、18bが互いに合致する位置に、円筒部材3を仮位置に保持する仮位置保持部材51,52と、一対の拡径工具17,18を円筒部材の軸方向端部のスプラインに当接する位置まで移動させる、続いて一対の拡径工具17,18を円筒部材3の軸方向端部のスプラインに押圧し、円筒部材3の軸方向端部をテーパ状に拡径する押圧機構とを有している。そのため、拡径工具17,18のスプライン係合歯17b、18bと円筒部材のスプラインの歯3bとが合致する位置に円筒部材が仮位置として保持されているので、両歯が互いに干渉することがなく、しかも拡径工具17,18のスプライン係合歯17b、18bと円筒部材のスプラインの歯3bとが全体的に接触し、テーパ状に拡径するので、スプラインの歯形の不良を防止できる円筒部材拡径装置50を提供できる。
1…スプライン伸縮軸、2…内軸、2a…外周、3…円筒部材、3a…内周、3b…スプライン、10…拡径装置、11…支柱、12…油圧シリンダー装置、13…ピストンロッド、14…移動部材、15…第1の保持部材、16…付勢部材、17…上側拡径工具、18…下側拡径工具、19…第2の保持部材、X1…軸方向

Claims (5)

  1. 円筒部材の軸方向端部の内周に形成されたスプラインをテーパ状に拡径する円筒部材拡径装置であって、前記円筒部材の軸方向両側に配置され、前記円筒部材に向かって先細りとなるテーパ形状を有し、テーパ形状の外周に前記スプラインに係合するスプライン係合用歯を形成した一対の拡径工具と、前記一対の拡径工具を前記円筒部材の軸方向端部のスプラインに当接する位置まで移動させ、続いて前記一対の拡径工具を前記円筒部材の軸方向端部のスプラインに押圧し、円筒部材の軸方向端部をテーパ状に拡径する押圧機構とを有することを特徴とする円筒部材拡径装置
  2. 前記一対の拡径工具のうち一方を前記円筒部材に対する軸方向の移動を規制して前記円筒部材の一端側のテーパ状に拡径する量を規制する第1の規制部と、前記一対の拡径工具のうち他方を前記円筒部材に対する軸方向の移動を規制して前記円筒部材の他端側のテーパ状に拡径する量を規制する第2の規制部とを有することを特徴とする請求項1に記載の円筒部材拡径装置
  3. 前記押圧機構は、前記一対の拡径工具のうち一方を前記円筒部材の軸方向に案内する案内部と、前記一対の拡径工具のうち一方を前記円筒部材に接近する方向に移動させる駆動装置とを有することを特徴とする請求項2に記載の円筒部材拡径装置
  4. 前記押圧機構は、前記一対の拡径工具のうち一方を前記円筒部材の軸方向に移動させる第1の駆動装置と、前記一対の拡径工具のうち他方を前記円筒部材の軸方向に移動させる第2の駆動装置と、前記第1の駆動装置および前記第2の駆動装置を同期して動かす制御装置とを有することを特徴とする請求項2に記載の円筒部材拡径装置
  5. 前記円筒部材のスプラインおよび前記一対の拡径工具の前記スプライン係合用歯が互いに合致する位置に、前記円筒部材を仮位置に保持する仮位置保持機構を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の円筒部材拡径装置
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