JP7304387B2 - パイプ溝切デバイス - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は、両願とも、参照することによって本明細書に組み込まれる、2017年12月19日に出願された、米国仮出願第62/607,340号、および2018年8月10日に出願された、米国仮出願第62/717,086号に基づき、その優先権の利益を主張する。
(発明の分野)
本発明は、カムを使用して、パイプ要素を冷間加工するための機械に関する。
(背景)
例えば、円周方向溝をパイプ要素内に圧造し、機械的パイプカップリングを受け入れる、パイプ要素の冷間加工は、有利には、パイプ要素の内側表面に係合する、内側ローラと、同時に、内側ローラと反対のパイプ要素の外側表面に係合する、外側ローラとを有する、ロール溝切機械を使用して遂行される。パイプが、多くの場合、内側ローラを駆動することによって、その縦軸を中心として回転されるにつれて、外側ローラは、徐々に、内側ローラに向かって押進される。ローラが、回転するにつれて、パイプ要素円周上に圧造され、それによって、円周方向溝を形成する、表面外形を有する。
必要精度に対して要求される公差を伴ってパイプ要素を冷間加工する場合、本技法が直面する、種々の課題が存在する。大部分のプレス加工は、所望の公差範囲内の所望の半径(パイプ要素ボアの中心から溝の床まで測定される)の溝を生産することと関連付けられた難点を有する。加えて、円周方向溝をパイプ要素の端部の近傍に圧造することは、多くの場合、パイプ要素の端部領域の直径を拡張させ、本現象は、「拡開」として知られる。拡開およびパイプ要素公差は、機械的カップリングおよびシールの設計において、考慮されなければならず、これは、その設計および製造を複雑にする。これらの考慮点は、複雑な先行技術デバイスをもたらしており、これは、例えば、アクチュエータが、ローラをパイプ要素と係合させるように押進させることと、オペレータが、所望の溝半径を達成するために、ローラ進行を調節する必要性とを要求する。加えて、先行技術ロール溝切機械は、有意なトルクをパイプ要素に印加し、低生産率を有し、多くの場合、仕上げられた円周方向溝を達成するために、パイプ要素の多くの旋回を要求する。明確に、より少ないオペレータ関与を伴って、単純であるが、より高速の結果を生産する、パイプ要素を正確に冷間加工するための、デバイス、例えば、カムを使用するものの必要がある。
(要約)
本発明は、円周方向溝をパイプ要素内に形成するためのデバイスに関する。一例示的実施形態では、デバイスは、ピニオンと同軸方向に配列されるピニオン軸を中心とする回転に対して固定される、ピニオンを備える。拡張ダイが、ピニオンに隣接して位置付けられ、ピニオン軸と同心である。拡張ダイは、ピニオン軸に向かって、かつそこから離れるように、半径方向に移動可能である、複数のダイ区画を有する。各ダイ区画は、ピニオン軸から見て外方に向き、そこから離れるように移動されると、パイプ要素の内側表面と係合可能である、ダイ面を有する。アクチュエータが、ピニオン軸に向かって、かつそこから離れるように、ダイ区画を移動させるために、拡張ダイに結合される。キャリッジが、拡張ダイを囲繞する。キャリッジは、ピニオン軸を中心として回転可能である。キャリッジは、パイプ要素を受容するために、ピニオン軸と同軸方向に配列される開口部を画定する。複数の歯車が、キャリッジ上に搭載される。各歯車は、個別の歯車軸を中心としてキャリッジに対して回転可能である。各歯車は、ピニオンと係合する。複数のカム本体のうちの1つがそれぞれ、歯車の個別のもの上に搭載される。複数の第1のカム表面のうちの1つが、カム本体の個別のものの周囲に延在する。第1のカム表面のそれぞれのものは、増加半径の領域および断続面を備える。パイプ要素は、パイプ要素が開口部内に受容されると、ダイ面と第1のカム表面との間に位置付けられる。
例示的実施形態では、アクチュエータは、拡張ダイと同軸方向に位置付けられ、ピニオン軸に沿って移動可能である、牽引棒を備える。牽引棒の運動は、ピニオン軸に向かって、かつそこから離れるように、ダイ区画を移動させる。シリンダが、牽引棒をピニオン軸に沿って移動させるために、牽引棒に結合される、ピストンを有する。
実施例として、各歯車は、同一ピッチ円直径を有してもよい。少なくとも1つの牽引表面は、カム本体のうちの1つの周囲に延在してもよい。少なくとも1つの牽引表面は、パイプ要素と係合可能である。さらなる実施例として、ピニオンは、パイプ要素の外径と等しいピッチ円直径を有してもよい。
例示的実施形態では、少なくとも1つの牽引表面は、カム本体のうちの1つの周囲に延在する。少なくとも1つの牽引表面は、パイプ要素と係合可能である。少なくとも1つの牽引表面は、歯車のうちの1つのピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有する。
ある実施例では、第1のカム表面のそれぞれのものはさらに、断続面の個別のものに隣接して位置付けられる、一定半径の領域を備える。
実施例として、少なくとも1つの牽引表面は、その中に間隙を有し、間隙は、1つのカム本体を囲繞する、第1のカム表面の断続面と軸方向に整合される。加えて、実施例として、少なくとも1つの牽引表面は、その中に間隙を有し、間隙は、1つのカム本体を囲繞する、第1のカム表面の断続面と軸方向に整合される。
例示的実施形態はさらに、複数の牽引表面を備える。牽引表面のそれぞれのものは、カム本体の個別のものの周囲に延在する。牽引表面のそれぞれのものは、その中に間隙を有する。各間隙は、カム本体のそれぞれのもの上の第1のカム表面の断続面の個別のものと軸方向に整合される。ある実施例では、少なくとも1つの牽引表面は、1つのカム本体の周囲に延在する、第1のカム表面と離間関係において、1つのカム本体上に位置付けられる。さらなる実施例では、少なくとも1つの牽引表面は、1つのカム本体の周囲に延在する、第1のカム表面と離間関係において、1つのカム本体上に位置付けられる。
例示的実施形態は、少なくとも3つの歯車を備えてもよい。別の例示的実施形態は、少なくとも4つの歯車を備えてもよい。さらなる実施例として、第1のカム表面のうちの1つは、歯車と少なくとも1つの牽引表面との間に位置付けられる。別の実施例では、第1のカム表面のうちの1つは、少なくとも1つの牽引表面に近接して位置付けられる。例示的実施形態では、少なくとも1つの牽引表面は、そこから外向きに延在する、複数の突起を備える。
例示的実施形態はさらに、複数の第2のカム表面を備える。第2のカム表面のそれぞれのものは、カム本体の個別のものの周囲に延在し、第1のカム表面の個別のものと離間関係において位置付けられる。第2のカム表面のそれぞれのものは、増加半径の領域および断続面を備えてもよい。第2のカム表面の各断続面は、第1のカム表面の断続面の個別のものと整合される。さらなる実施例として、第2のカム表面のそれぞれのものは、第2のカム表面の断続面の個別のものに隣接して位置付けられる、一定半径の領域を備えてもよい。別の例示的実施形態では、第2のカム表面のそれぞれのものは、一定半径を有する。
例示的実施形態はさらに、カム本体のうちの1つの周囲に延在する、少なくとも1つの牽引表面を備える。少なくとも1つの牽引表面は、その中に間隙を有する。間隙は、1つのカム本体を囲繞する、第1のカム表面の断続面と軸方向に整合される。さらなる実施例では、少なくとも1つの牽引表面は、そこから外向きに延在する、複数の突起を備える。例示的実施形態では、1つのカム本体を囲繞する、第1のカム表面は、少なくとも1つの牽引表面と、1つのカム本体を囲繞する、第2のカム表面との間に位置付けられる。
例示的実施形態では、1つのカム本体を囲繞する、第1および第2のカム表面は、少なくとも1つの牽引表面と、その上に1つのカム本体が搭載される、歯車のうちの1つとの間に位置付けられる。さらなる実施例では、第1のカム本体を囲繞する、第1のカム表面は、少なくとも1つの牽引表面に近接して位置付けられる。少なくとも1つの牽引表面は、歯車のうちの1つのピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有してもよい。実施例はさらに、複数の牽引表面を備える。牽引表面のそれぞれのものは、カム本体の個別のものの周囲に延在する。牽引表面のそれぞれのものは、その中に間隙を有する。各間隙は、カム本体のそれぞれのもの上の第1のカム表面の断続面の個別のものと軸方向に整合される。牽引表面のそれぞれのものは、そこから外向きに延在する、複数の突起を備えてもよい。
別の例示的実施形態では、第1のカム表面のそれぞれのものは、牽引表面の個別のものと各カム本体上の第2のカム表面の個別のものとの間に位置付けられる。第1および第2のカム表面は、牽引表面と各カム本体上の歯車との間に位置付けられてもよい。第1のカム表面は、各カム本体上の牽引表面に近接して位置付けられてもよい。
本発明は、円周方向溝をパイプ要素内に形成するための別の例示的デバイスを包含する。本実施例では、デバイスは、ピニオンと同軸方向に配列されるピニオン軸を中心とする回転に対して固定される、ピニオンを備える。キャリッジが、ピニオンを囲繞する。キャリッジは、ピニオン軸を中心として回転可能であり、パイプ要素を受容するために、ピニオン軸と同軸方向に配列される、開口部を画定する。複数の歯車が、キャリッジ上に搭載される。各歯車は、個別の歯車軸を中心としてキャリッジに対して回転可能である。各歯車は、ピニオンと係合する。各カム本体が歯車の個別のもの上に搭載される、複数のカム本体は、複数の第1のカム表面を含む。第1のカム表面のそれぞれのものは、カム本体の個別のものの周囲に延在し、パイプ要素と係合可能であり、開口部内に受容される。第1のカム表面のそれぞれのものは、増加半径の領域を備える。第1のカム表面のそれぞれのものは、第1のカム表面の第1の断続面を備える。ある実施例では、各歯車は、同一ピッチ円直径を有する。例示的実施形態はさらに、複数の第2のカム表面を備えてもよい。第2のカム表面のそれぞれのものは、カム本体の個別のものの周囲に延在し、第1のカム表面のうちの1つと離間関係において位置付けられる。
例示的実施形態では、第2のカム表面のそれぞれのものは、第2の増加半径の領域を備える。第2のカム表面のそれぞれのものは、第2のカム表面の第2の断続面を備える。第2の断続面は、各カム本体上の第1の断続面と整合される。実施例として、第1のカム表面のそれぞれのものは、第1の断続面の個別のものに隣接して位置付けられる、一定半径の領域を備える。さらなる実施例では、第2のカム表面のそれぞれのものは、第2の断続面の個別のものに隣接して位置付けられる、一定半径の領域を備える。第2のカム表面のそれぞれのものは、一定半径を有してもよい。例示的実施形態はさらに、カム本体のうちの1つの周囲に延在する、少なくとも1つの牽引表面を備える。少なくとも1つの牽引表面は、その中に間隙を有する。間隙は、1つのカム本体を囲繞する、第1のカム表面の第1の断続面と軸方向に整合される。
例示的実施形態では、少なくとも1つの牽引表面は、そこから外向きに延在する、複数の突起を備えてもよい。さらなる実施例として、少なくとも1つの牽引表面は、1つのカム本体を囲繞する、第1のカム表面に近接して位置付けられてもよい。別の実施例では、ピニオンは、パイプ要素の外径と等しいピッチ円直径を有する。さらなる実施例では、少なくとも1つの牽引表面は、歯車のうちの1つのピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有してもよい。
例示的実施形態はさらに、複数の牽引表面を備えてもよい。牽引表面のそれぞれのものは、カム本体の個別のものの周囲に延在する。牽引表面のそれぞれのものは、その中に間隙を有する。各間隙は、カム本体のそれぞれのもの上の第1のカム表面の断続面の個別のものと軸方向に整合される。牽引表面のそれぞれのものは、歯車のピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有する。実施例として、少なくとも1つの牽引表面は、カム本体のうちの1つの周囲に延在する。少なくとも1つの牽引表面は、その中に間隙を有する。間隙は、1つのカム本体を囲繞する、第1のカム表面の第1の断続面と軸方向に整合される。実施例として、ピニオンは、パイプ要素の外径と等しいピッチ円直径を有する。また、ある実施例では、少なくとも1つの牽引表面は、歯車のうちの1つのピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有してもよい。例示的実施形態では、第1のカム表面は、少なくとも1つの牽引表面と、1つのカム本体を囲繞する、第2のカム表面との間に位置付けられてもよい。さらなる実施例として、第1および第2のカム表面は、少なくとも1つの牽引表面と、その上に1つのカム本体が搭載される、歯車との間に位置付けられてもよい。
別の例示的実施形態はさらに、複数の牽引表面を備える。牽引表面のそれぞれのものは、カム本体の個別のものの周囲に延在する。牽引表面のそれぞれのものは、その中に間隙を有する。各間隙は、カム本体のそれぞれのもの上の第1のカム表面の断続面の個別のものと軸方向に整合される。牽引表面のそれぞれのものは、歯車のピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有する。実施例として、第1のカム表面のそれぞれのものは、牽引表面の個別のものと各カム本体上の第2のカム表面の個別のものとの間に位置付けられてもよい。さらなる実施例では、第1および第2のカム表面のそれぞれのものは、牽引表面の個別のものと各カム本体上の歯車の個別のものとの間に位置付けられてもよい。また、実施例として、第1のカム表面のそれぞれのものは、各カム本体上の牽引表面の個別のものに近接して位置付けられてもよい。
例示的実施形態は、少なくとも3つの歯車を備えてもよい。例示的実施形態は、少なくとも4つの歯車を備えてもよい。例示的実施形態はさらに、ピニオンに隣接して位置付けられ、開口部に面している、カップを備えてもよい。パイプ要素は、カップに当接する。
本発明はまた、パイプ要素を冷間加工するための複数のカムを包含する。カムは、パイプ要素を中心として円周方向に回転される。実施例として、各カムは、回転軸を有する、カム本体を備える。第1のカム表面が、カム本体の周囲に延在する。第1のカム表面は、第1の増加半径の領域および第1のカム表面の第1の断続面を備える。第2のカム表面が、カム本体の周囲に延在し、第1のカム表面の回転軸に沿って離間関係において位置付けられる。実施例として、第2のカム表面は、第2の増加半径の領域および第2のカム表面の第2の断続面を備えてもよい。第2の断続面は、第1の断続面と整合される。第1のカム表面は、第1の断続面に隣接して位置付けられる、一定半径の領域を有してもよい。第2のカム表面は、第2の断続面に隣接して位置付けられる、一定半径の領域を有してもよい。例示的実施形態では、第2のカム表面は、一定半径を有してもよい。
例示的実施形態はさらに、カム本体の周囲に延在する、牽引表面を備えてもよい。牽引表面は、その中に間隙を有する。間隙は、第1の断続面と軸方向に整合される。ある実施例では、牽引表面は、そこから外向きに延在する、複数の突起を備える。実施例として、第1のカム表面は、牽引表面と第2のカム表面との間に位置付けられてもよい。別の例示的実施形態は、カム本体上に搭載される、歯車を備える。歯車は、回転軸と同軸方向に配列される。例示的実施形態では、第1および第2のカム表面は、牽引表面と歯車との間に位置付けられてもよい。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
円周方向溝をパイプ要素内に形成するためのデバイスであって、前記デバイスは、
ピニオンであって、前記ピニオンは、前記ピニオンと同軸方向に配列されるピニオン軸を中心とする回転に対して固定される、ピニオンと、
前記ピニオンに隣接して位置付けられ、前記ピニオン軸と同心である、拡張ダイであって、前記拡張ダイは、前記ピニオン軸に向かって、かつそこから離れるように、半径方向に移動可能である、複数のダイ区画を有し、各前記ダイ区画は、前記ピニオン軸から見て外方に向き、そこから離れるように移動されると、前記パイプ要素の内側表面と係合可能である、ダイ面を有する、拡張ダイと、
前記ピニオン軸に向かって、かつそこから離れるように、前記ダイ区画を移動させるために、前記拡張ダイに結合される、アクチュエータと、
前記拡張ダイを囲繞する、キャリッジであって、前記キャリッジは、前記ピニオン軸を中心として回転可能であり、前記キャリッジは、前記パイプ要素を受容するために、前記ピニオン軸と同軸方向に配列される開口部を画定する、キャリッジと、
前記キャリッジ上に搭載される、複数の歯車であって、各前記歯車は、個別の歯車軸を中心として前記キャリッジに対して回転可能であり、各前記歯車は、前記ピニオンと係合する、歯車と、
複数のカム本体であって、各前記カム本体は、前記歯車の個別のもの上に搭載される、複数のカム本体と、
複数の第1のカム表面であって、前記第1のカム表面のそれぞれのものは、前記カム本体の個別のものの周囲に延在し、前記第1のカム表面のそれぞれのものは、増加半径の領域および断続面を備える、複数の第1のカム表面と
を備え、
前記パイプ要素は、前記パイプ要素が前記開口部内に受容されると、前記ダイ面と前記第1のカム表面との間に位置付けられる、デバイス。
(項目2)
前記アクチュエータは、
前記拡張ダイと同軸方向に位置付けられ、前記ピニオン軸に沿って移動可能である、牽引棒であって、前記牽引棒の運動は、前記ピニオン軸に向かって、かつそこから離れるように、前記ダイ区画を移動させる、牽引棒と、
前記牽引棒を前記ピニオン軸に沿って移動させるために、前記牽引棒に結合されるピストンを有する、シリンダと
を備える、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
各前記歯車は、同一ピッチ円直径を有する、項目1に記載のデバイス。
(項目4)
前記カム本体のうちの1つの周囲に延在する、少なくとも1つの牽引表面をさらに備え、前記少なくとも1つの牽引表面は、前記パイプ要素と係合可能である、項目1に記載のデバイス。
(項目5)
前記ピニオンは、前記パイプ要素の外径と等しいピッチ円直径を有する、項目1に記載のデバイス。
(項目6)
前記カム本体のうちの1つの周囲に延在する、少なくとも1つの牽引表面をさらに備え、前記少なくとも1つの牽引表面は、前記パイプ要素と係合可能であり、前記少なくとも1つの牽引表面は、前記歯車のうちの1つのピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有する、項目5に記載のデバイス。
(項目7)
前記第1のカム表面のそれぞれのものはさらに、前記断続面の個別のものに隣接して位置付けられる、一定半径の領域を備える、項目1に記載のデバイス。
(項目8)
前記少なくとも1つの牽引表面は、その中に間隙を有し、前記間隙は、前記1つのカム本体を囲繞する、前記第1のカム表面の断続面と軸方向に整合される、項目4に記載のデバイス。
(項目9)
前記少なくとも1つの牽引表面は、その中に間隙を有し、前記間隙は、前記1つのカム本体を囲繞する、前記第1のカム表面の断続面と軸方向に整合される、項目6に記載のデバイス。
(項目10)
複数の前記牽引表面をさらに備え、前記牽引表面のそれぞれのものは、前記カム本体の個別のものの周囲に延在し、前記牽引表面のそれぞれのものは、その中に間隙を有し、各前記間隙は、前記カム本体のそれぞれのもの上の前記第1のカム表面の前記断続面の個別のものと軸方向に整合される、項目4に記載のデバイス。
(項目11)
複数の前記牽引表面をさらに備え、前記牽引表面のそれぞれのものは、前記カム本体の個別のものの周囲に延在し、前記牽引表面のそれぞれのものは、その中に間隙を有し、各前記間隙は、前記カム本体のそれぞれのもの上の前記第1のカム表面の前記断続面の個別のものと軸方向に整合される、項目6に記載のデバイス。
(項目12)
前記少なくとも1つの牽引表面は、前記1つのカム本体の周囲に延在する、前記第1のカム表面と離間関係において、前記1つのカム本体上に位置付けられる、項目4に記載のデバイス。
(項目13)
前記少なくとも1つの牽引表面は、前記1つのカム本体の周囲に延在する、前記第1のカム表面と離間関係において、前記1つのカム本体上に位置付けられる、項目6に記載のデバイス。
(項目14)
少なくとも3つの前記歯車を備える、項目1に記載のデバイス。
(項目15)
少なくとも4つの前記歯車を備える、項目1に記載のデバイス。
(項目16)
前記第1のカム表面のうちの1つは、前記歯車と前記少なくとも1つの牽引表面との間に位置付けられる、項目4に記載のデバイス。
(項目17)
前記第1のカム表面のうちの1つは、前記歯車と前記少なくとも1つの牽引表面との間に位置付けられる、項目6に記載のデバイス。
(項目18)
前記第1のカム表面のうちの1つは、前記少なくとも1つの牽引表面に近接して位置付けられる、項目4に記載のデバイス。
(項目19)
前記第1のカム表面のうちの1つは、前記少なくとも1つの牽引表面に近接して位置付けられる、項目6に記載のデバイス。
(項目20)
前記少なくとも1つの牽引表面は、そこから外向きに延在する、複数の突起を備える、項目4に記載のデバイス。
(項目21)
前記少なくとも1つの牽引表面は、そこから外向きに延在する、複数の突起を備える、項目6に記載のデバイス。
(項目22)
複数の第2のカム表面をさらに備え、前記第2のカム表面のそれぞれのものは、前記カム本体の個別のものの周囲に延在し、前記第1のカム表面の個別のものと離間関係において位置付けられる、項目1に記載のデバイス。
(項目23)
前記第2のカム表面のそれぞれのものは、増加半径の領域および断続面を備え、前記第2のカム表面の各前記断続面は、前記第1のカム表面の前記断続面の個別のものと整合される、項目22に記載のデバイス。
(項目24)
前記第2のカム表面のそれぞれのものは、前記第2のカム表面の前記断続面の個別のものに隣接して位置付けられる、一定半径の領域を備える、項目23に記載のデバイス。
(項目25)
前記第2のカム表面のそれぞれのものは、一定半径を有する、項目22に記載のデバイス。
(項目26)
前記カム本体のうちの1つの周囲に延在する、少なくとも1つの牽引表面をさらに備え、前記少なくとも1つの牽引表面は、その中に間隙を有し、前記間隙は、前記1つのカム本体を囲繞する、前記第1のカム表面の断続面と軸方向に整合される、項目22に記載のデバイス。
(項目27)
前記少なくとも1つの牽引表面は、そこから外向きに延在する、複数の突起を備える、項目26に記載のデバイス。
(項目28)
前記1つのカム本体を囲繞する、前記第1のカム表面は、前記少なくとも1つの牽引表面と、前記1つのカム本体を囲繞する、前記第2のカム表面との間に位置付けられる、項目26に記載のデバイス。
(項目29)
前記第1および前記1つのカム本体を囲繞する、前記第2のカム表面は、前記少なくとも1つの牽引表面と、その上に前記1つのカム本体が搭載される、前記歯車のうちの1つとの間に位置付けられる、項目26に記載のデバイス。
(項目30)
前記第1のカム本体を囲繞する、前記第1のカム表面は、前記少なくとも1つの牽引表面に近接して位置付けられる、項目26に記載のデバイス。
(項目31)
前記少なくとも1つの牽引表面は、前記歯車のうちの1つのピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有する、項目26に記載のデバイス。
(項目32)
複数の牽引表面をさらに備え、前記牽引表面のそれぞれのものは、前記カム本体の個別のものの周囲に延在し、前記牽引表面のそれぞれのものは、その中に間隙を有し、各前記間隙は、前記カム本体のそれぞれのもの上の前記第1のカム表面の前記断続面の個別のものと軸方向に整合される、項目22に記載のデバイス。
(項目33)
前記牽引表面のそれぞれのものは、そこから外向きに延在する、複数の突起を備える、項目32に記載のデバイス。
(項目34)
前記第1のカム表面のそれぞれのものは、前記牽引表面の個別のものと各前記カム本体上の前記第2のカム表面の個別のものとの間に位置付けられる、項目32に記載のデバイス。
(項目35)
前記第1および第2のカム表面は、前記牽引表面と各前記カム本体上の前記歯車との間に位置付けられる、項目32に記載のデバイス。
(項目36)
前記第1のカム表面は、各前記カム本体上の前記牽引表面に近接して位置付けられる、項目32に記載のデバイス。
(項目37)
円周方向溝をパイプ要素内に形成するためのデバイスであって、前記デバイスは、
ピニオンであって、前記ピニオンは、前記ピニオンと同軸方向に配列されるピニオン軸を中心とする回転に対して固定される、ピニオンと、
前記ピニオンを囲繞する、キャリッジであって、前記ピニオン軸を中心として回転可能であり、前記パイプ要素を受容するために、前記ピニオン軸と同軸方向に配列される開口部を画定する、キャリッジと、
前記キャリッジ上に搭載される、複数の歯車であって、各前記歯車は、個別の歯車軸を中心として前記キャリッジに対して回転可能であり、各前記歯車は、前記ピニオンと係合する、複数の歯車と、
複数のカム本体であって、各前記カム本体は、前記歯車の個別のもの上に搭載される、複数のカム本体と、
複数の第1のカム表面であって、前記第1のカム表面のそれぞれのものは、前記カム本体の個別のものの周囲に延在し、前記開口部内に受容される、前記パイプ要素と係合可能であり、前記第1のカム表面のそれぞれのものは、増加半径の領域を備え、前記第1のカム表面のそれぞれのものは、前記第1のカム表面の第1の断続面を備える、複数の第1のカム表面と
を備える、デバイス。
(項目38)
各前記歯車は、同一ピッチ円直径を有する、項目37に記載のデバイス。
(項目39)
複数の第2のカム表面をさらに備え、前記第2のカム表面のそれぞれのものは、前記カム本体の個別のものの周囲に延在し、前記第1のカム表面のうちの1つと離間関係において位置付けられる、項目37に記載のデバイス。
(項目40)
前記第2のカム表面のそれぞれのものは、第2の増加半径の領域を備え、前記第2のカム表面のそれぞれのものは、前記第2のカム表面の第2の断続面を備え、前記第2の断続面は、各前記カム本体上の前記第1の断続面と整合される、項目39に記載のデバイス。
(項目41)
前記第1のカム表面のそれぞれのものは、前記第1の断続面の個別のものに隣接して位置付けられる、一定半径の領域を備える、項目37に記載のデバイス。
(項目42)
前記第2のカム表面のそれぞれのものは、前記第2の断続面の個別のものに隣接して位置付けられる、一定半径の領域を備える、項目40に記載のデバイス。
(項目43)
前記第2のカム表面のそれぞれのものは、一定半径を有する、項目39に記載のデバイス。
(項目44)
前記カム本体のうちの1つの周囲に延在する、少なくとも1つの牽引表面をさらに備え、前記少なくとも1つの牽引表面は、その中に間隙を有し、前記間隙は、前記1つのカム本体を囲繞する、前記第1のカム表面の前記第1の断続面と軸方向に整合される、項目37に記載のデバイス。
(項目45)
前記少なくとも1つの牽引表面は、そこから外向きに延在する、複数の突起を備える、項目44に記載のデバイス。
(項目46)
前記少なくとも1つの牽引表面は、前記1つのカム本体を囲繞する、前記第1のカム表面に近接して位置付けられる、項目44に記載のデバイス。
(項目47)
前記ピニオンは、前記パイプ要素の外径と等しいピッチ円直径を有する、項目44に記載のデバイス。
(項目48)
前記少なくとも1つの牽引表面は、前記歯車のうちの1つのピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有する、項目47に記載のデバイス。
(項目49)
複数の前記牽引表面をさらに備え、前記牽引表面のそれぞれのものは、前記カム本体の個別のものの周囲に延在し、前記牽引表面のそれぞれのものは、その中に間隙を有し、各前記間隙は、前記カム本体のそれぞれのもの上の前記第1のカム表面の前記断続面の個別のものと軸方向に整合され、前記牽引表面のそれぞれのものは、前記歯車のピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有する、項目47に記載のデバイス。
(項目50)
前記カム本体のうちの1つの周囲に延在する、少なくとも1つの牽引表面をさらに備え、前記少なくとも1つの牽引表面は、その中に間隙を有し、前記間隙は、前記1つのカム本体を囲繞する、前記第1のカム表面の前記第1の断続面と軸方向に整合される、項目39に記載のデバイス。
(項目51)
前記ピニオンは、前記パイプ要素の外径と等しいピッチ円直径を有する、項目50に記載のデバイス。
(項目52)
前記少なくとも1つの牽引表面は、前記歯車のうちの1つのピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有する、項目51に記載のデバイス。
(項目53)
前記第1のカム表面は、前記少なくとも1つの牽引表面と、前記1つのカム本体を囲繞する、前記第2のカム表面との間に位置付けられる、項目50に記載のデバイス。
(項目54)
前記第1および第2のカム表面は、前記少なくとも1つの牽引表面と、その上に前記1つのカム本体が搭載される、前記歯車との間に位置付けられる、項目50に記載のデバイス。
(項目55)
複数の前記牽引表面をさらに備え、前記牽引表面のそれぞれのものは、前記カム本体の個別のものの周囲に延在し、前記牽引表面のそれぞれのものは、その中に間隙を有し、各前記間隙は、前記カム本体のそれぞれのもの上の前記第1のカム表面の前記断続面の個別のものと軸方向に整合され、前記牽引表面のそれぞれのものは、前記歯車のピッチ円直径と等しいピッチ円直径を有する、項目51に記載のデバイス。
(項目56)
前記第1のカム表面のそれぞれのものは、前記牽引表面の個別のものと各前記カム本体上の前記第2のカム表面の個別のものとの間に位置付けられる、項目55に記載のデバイス。
(項目57)
前記第1および第2のカム表面のそれぞれのものは、前記牽引表面の個別のものと各前記カム本体上の前記歯車の個別のものとの間に位置付けられる、項目55に記載のデバイス。
(項目58)
前記第1のカム表面のそれぞれのものは、各前記カム本体上の前記牽引表面の個別のものに近接して位置付けられる、項目55に記載のデバイス。
(項目59)
少なくとも3つの前記歯車を備える、項目37に記載のデバイス。
(項目60)
少なくとも4つの前記歯車を備える、項目37に記載のデバイス。
(項目61)
前記ピニオンに隣接して位置付けられ、前記開口部に面している、カップをさらに備え、前記パイプ要素は、前記カップに当接する、項目37に記載のデバイス。
(項目62)
パイプ要素を冷間加工するための複数のカムであって、前記カムは、前記パイプ要素を中心として円周方向に回転され、各前記カムは、
回転軸を有する、カム本体と、
前記カム本体の周囲に延在する、第1のカム表面であって、前記第1のカム表面は、前記第1のカム表面の第1の増加半径の領域および第1の断続面を備える、第1のカム表面と、
前記カム本体の周囲に延在し、前記第1のカム表面の前記回転軸に沿って離間関係において位置付けられる、第2のカム表面と
を備える、カム。
(項目63)
前記第2のカム表面は、第2の増加半径の領域および前記第2のカム表面の第2の断続面を備え、前記第2の断続面は、前記第1の断続面と整合される、項目62に記載のカム。
(項目64)
前記第1のカム表面は、前記第1の断続面に隣接して位置付けられる、一定半径の領域を有する、項目62に記載のカム。
(項目65)
前記第2のカム表面は、前記第2の断続面に隣接して位置付けられる、一定半径の領域を有する、項目63に記載のカム。
(項目66)
前記第2のカム表面は、一定半径を有する、項目62に記載のカム。
(項目67)
前記カム本体の周囲に延在する、牽引表面をさらに備え、前記牽引表面は、その中に間隙を有し、前記間隙は、前記第1の断続面と軸方向に整合される、項目62に記載のカム。
(項目68)
前記牽引表面は、そこから外向きに延在する、複数の突起を備える、項目67に記載のカム。
(項目69)
前記第1のカム表面は、前記牽引表面と前記第2のカム表面との間に位置付けられる、項目62に記載のカム。
(項目70)
前記カム本体上に搭載される、歯車をさらに備え、前記歯車は、前記回転軸と同軸方向に配列される、項目69に記載のカム。
(項目71)
前記第1および第2のカム表面は、前記牽引表面と前記歯車との間に位置付けられる、項目70に記載のカム。
(項目72)
前記カム本体上に搭載される、歯車をさらに備え、前記歯車は、前記回転軸と同軸方向に配列される、項目62に記載のカム。
図1は、円周方向溝をパイプ要素内に形成するための例示的デバイスの縦方向断面図である。 図1Aは、図1に示されるデバイスの一部の拡大尺度における縦方向断面図である。 図2は、円周方向溝をパイプ要素内に形成する、図1に示されるデバイスの縦方向断面図である。 図2Aは、図2に示されるデバイスの一部の拡大尺度における縦方向断面図である。 図3および3Aは、図1に示されるデバイスの選択された構成要素の分解等角図である。 図3および3Aは、図1に示されるデバイスの選択された構成要素の分解等角図である。 図4は、拡大尺度における、図1に示されるデバイスにおいて使用される例示的カムの等角図である。 図5は、拡大尺度における、図1に示されるデバイスにおいて使用される例示的カムの端面図である。 図6は、拡大尺度における、図1に示されるデバイスにおいて使用される例示的カムの側面図である。 図7は、図1に示されるデバイスにおいて使用される歯車減速アセンブリの等角図である。 図8は、図1に示されるデバイスにおいて使用される選択された構成要素の端面図である。 図9は、円周方向溝をパイプ要素内に形成するための例示的デバイスの縦方向断面図である。 図9Aは、図9に示されるデバイスの一部の拡大尺度における縦方向断面図である。 図10は、円周方向溝をパイプ要素内に形成する、図9に示されるデバイスの縦方向断面図である。 図10Aは、図10に示されるデバイスの一部の拡大尺度における縦方向断面図である。 図11は、図9に示されるデバイスの選択された構成要素の分解等角図である。 図12は、拡大尺度における、図9に示されるデバイスにおいて使用される例示的カムの側面図である。 図13は、拡大尺度における、図9に示されるデバイスにおいて使用される例示的カムの端面図である。 図14は、図9に示されるデバイスにおいて使用される選択された構成要素の端面図である。
(詳細な説明)
図1および1Aは、円周方向溝をパイプ要素内に形成するための例示的デバイス10を示す。デバイス10は、1.25インチまたはそれを上回る公称直径を有するパイプ要素
を溝切するために有利である。デバイス10は、中間シャフト14上に搭載される、ピニオン12を備える、(また、図3参照)。ピニオン12および中間シャフト14は、ピニオンおよびシャフトと同軸方向に配列されるピニオン軸16を中心とする回転に対して固定して搭載される。ピニオン12の回転固定は、ピニオンと中間シャフト14との間のキー18ならびに中間シャフト14の部分14aと固定搭載部20の係合を使用して遂行される。固定搭載部20は、基部22上に固定して搭載される。中間シャフト14の部分14aは、多角形断面を有し、これは、固定搭載部20を通して延在する、開口部24に係合する。開口部24の形状は、中間シャフト14の部分14aのものと合致され、したがって、ピニオン軸16を中心とするシャフトの回転を防止するが、シャフトの軸方向運動を可能にするであろう。本例示的実施形態では、部分14aは、正方形断面を有し、開口部24は、実質的に合致する正方形形状を有する。
キャリッジ26が、ピニオン12を囲繞する。キャリッジ26は、外側シャフト30のフランジ28上に搭載される。外側シャフト30は、中空であり、中間シャフト14を囲繞し、それと同軸である。外側シャフト30と中間シャフト14との間に位置付けられる、軸受32が、外側シャフト、故に、そこに取り付けられるキャリッジ26が、中間シャフト14に対してピニオン軸16を中心として回転することを可能にする。キャリッジ26は、その中に溝が形成されるべきパイプ要素を受容するために、開口部34を画定する。開口部34は、ピニオン軸16と同軸方向に配列される。停止プレート36が、ピニオン12を介して、中間シャフト14上に搭載される。停止プレート36は、中間シャフト14およびピニオン12とともに、ピニオン軸16に沿って軸方向に移動可能である。停止プレート36、中間シャフト14、およびピニオン12は、シャフトフランジ28を介してピニオンと外側シャフト30との間に作用する、ばね38によって、開口部34に向かって付勢される。中間シャフト14は、基部22に対して回転が固定されるため、スラスト軸受40が、ばね38を保護するために、ピニオン12とばね40との間で使用されてもよく、これは、フランジ28および外側シャフト30とともに回転し、ピニオン12とフランジ28との間の摩擦を低減させる。停止プレート36は、ピニオン12およびスラスト軸受40と協働し、確動停止を提供し、これは、溝の適切な位置付けのために、パイプ要素を位置決めする。
複数の歯車42が、キャリッジ26上に搭載される。図1、2、および3に示される例示的実施形態では、キャリッジは、相互から90°の角度で離間される、4つの歯車を有する。各歯車42は、個別の歯車軸44を中心として回転可能である。実践的実施形態では、各歯車は、キャリッジ26を構成する、正面および背面プレート48と50との間に固定される、歯車シャフト46上に搭載される。各歯車42とその個別のシャフト46との間に位置付けられる、軸受52は、キャリッジ26内に歯車の低摩擦回転を提供する。各歯車42は、ピニオン12と係合する。
図4に示されるように、カム本体54が、各歯車42上に搭載される。第1のカム表面56が、各カム本体54の周囲に延在する。第1のカム表面56は、開口部34を通して受容される、パイプ要素と係合可能である。図5に示されるように、第1のカム表面56は、増加半径の領域58と、カム表面の断続面60とを備える。断続面60は、カム表面56がパイプ要素に接触しない、カム本体54上の位置である。さらに、各第1のカム表面56の一部として、断続面60に隣接して位置付けられる、一定半径の領域62を含むことが有利である。少なくとも1つの牽引表面64が、カム本体54のうちの1つの周囲に延在してもよい。図3に示される実施例では、個別の牽引表面64が、各カム本体54の周囲に延在する。牽引表面64はまた、キャリッジ26内に受容される、パイプ要素と係合可能であるが、各牽引表面は、各カム本体54上の第1のカム表面56内の断続面60と軸方向(すなわち、歯車軸44に沿った方向)に整合される、間隙66を有する。図4に示されるように、牽引表面64は、そこから外向きに延在する、複数の突起68を備えてもよい。突起は、デバイス動作の間、パイプ要素と牽引表面64との間に滑車を提供し、例えば、牽引表面をローレット加工することによって、形成されてもよい。牽引表面は、直径128を伴う、ピッチ円を有する。突起68が、牽引表面64上に存在するとき、牽引表面のピッチ直径128は、突起68によってパイプ要素79上に作製された圧造を含む、突起68とパイプ要素79の相互作用によって判定されるであろう。突起68が、存在しない場合、牽引表面64のピッチ円直径127は、牽引表面のものと等しいであろう。図4にさらに示されるように、第1のカム表面56は、牽引表面と離間関係にあるが、歯車と比較して、それに近接して、歯車42と牽引表面64との間に位置付けられる。
図1および4に示されるように、第2のカム表面70もまた、カム本体54上に位置付けられ、その周囲に延在する。第2のカム表面70は、制御された拡開表面である。拡開部は、パイプ要素の端部の半径方向拡張であり、これは、円周方向溝がその端部の近傍に形成されるときに生じる傾向にある。第2のカム表面70(制御された拡開表面)は、その端部の近傍のパイプ要素に接触するように、歯車42に隣接して位置付けられ、拡開部は、溝形成の結果として、最も顕著となるであろう。図4および6に示されるように、その断続面70aを除き、第2のカム表面70は、パイプ要素に係合し、拡開部を制御し、例えば、その端部を溝形成の間および後、パイプ要素の元の公称直径に維持するように定寸される、一定半径72を有する。断続面70aは、第1のカム表面56内の断続面60と整合され、カム表面70は、パイプ要素と接触しない、カム本体54上の位置である。代替実施形態では、第2のカム表面70は、増加半径の領域と、一定半径の終了領域とを有してもよい、または第2のカム表面70は、その弧長全体にわたって、増加半径を有してもよい。
図1、3、および3Aに示されるように、デバイス10はさらに、ピニオン12に隣接して位置付けられる、拡張ダイ74を備える。本実施例では、ダイ74は、ピニオン12上に半径方向に摺動可能に搭載され、アクチュエータに結合される、4つの区画76を備える。本実施例では、アクチュエータは、牽引棒78を備え、これは、中間シャフト14の中空ボア80を通して延在する。牽引棒78は、テーパ状のファセット加工された端部82を有し、これは、各ダイ区画76上の対合ファセット表面84に係合する。牽引棒78は、中間シャフト14に対してボア80内で軸方向に移動可能であり、ダイ区画76は、ピニオン12に対してピニオン軸16に向かって、かつそこから離れるように、半径方向に移動可能である。ダイ区画76の半径方向運動は、牽引棒78の軸方向運動によってもたらされる。図1および1Aは、後退位置における、牽引棒78およびダイ区画76を図示し、図2および2Aは、拡張位置における、牽引棒およびダイ区画を図示する。牽引棒78が、キャリッジ26の開口部34(図1、1A)に向かって延在されると、ダイ区画76は、牽引棒78のテーパ状端部82のより小さい部分上に位置付けられ、ダイ区画は、その後退位置にある。ダイ74はさらに、円形ばね86(図3A参照)を備え、これは、ダイ区画76を囲繞し、後退位置に付勢する。牽引棒78が、キャリッジ26の開口部34(図2、2A)から離れるように引っ張られると、ピニオン12上に軸方向に固定される、ダイ区画76は、各区画76上のファセット表面84と牽引棒78のテーパ状のファセット加工された端部82との間の相互作用を通して、半径方向外向きに押進される。牽引棒78が、キャリッジ26の開口部34に向かって戻されると、ダイ区画76は、円形ばね86の影響下で半径方向内向きに進行し、後退位置に戻る。
図1Aおよび3Aにさらに示されるように、各ダイ区画76は、ダイ面88を有し、これは、キャリッジ26内に受容される、パイプ要素の内側表面に係合するように、ピニオン軸16から半径方向に離れるように面する。ダイ面88は、カム本体54上の第1のカム表面56の形状と協調される、外形形状を有する。下記に説明されるように、第1のカム表面56およびダイ面88は、協働して、所望の形状の円周方向溝をパイプ要素内に形成する(図2、2A参照)。1.25インチまたはそれを上回る公称直径を有する、パイプ要素に関して、ダイ74を第1のカム表面56と併用し、パイプ要素の最終溝形状および寸法をより精密に制御することが有利であり得る。ダイ74の使用は、カム表面を単独で使用して可能である場合より良好に画定された円周方向溝を生産することが予期される。ダイ面88は、テーパ状表面88a(図1A、2Aおよび3A)を有し、これは、公称直径を上回るとき、第2の(制御された拡開部)カム表面70がパイプ要素の端部を形成するための自由空間を提供することに留意されたい。表面88aはまた、制御された拡開表面70がパイプ要素の外径を低減させるために使用されるとき、有用である。
図1および2に示されるように、牽引棒78を軸方向に移動させ、ダイ74を拡張および後退させる、アクチュエータはさらに、シリンダおよびピストン90を備える。本例示的実施形態では、シリンダおよびピストン90は、牽引棒78に結合されるピストン94を有する、複動式空気圧シリンダ92を備える。空気圧シリンダ92は、フレーム96上に搭載され、これは、中間シャフト14に取り付けられ、基部22に対して移動可能である。したがって、空気圧シリンダ92は、中間シャフト14とともに軸方向に移動するが、そのピストン94は、中間シャフト14に対して牽引棒78を移動させることができる。位置センサ98が、牽引棒78と、ダイ74と、ピニオン12と、中間シャフト14と、空気圧シリンダ92およびそのフレーム96とを含む、アセンブリの位置を検出するために使用される。位置センサ98は、例えば、近接度センサまたはマイクロスイッチを備えてもよい。圧力センサ100は、空気圧シリンダ92の圧力ステータスを検出するために使用される。位置センサ98および圧力センサ100は両方とも、コントローラ102と通信し、これは、例えば、プログラマブル論理コントローラまたは他のマイクロプロセッサを備えてもよい。コントローラ102は、下記に説明されるように、位置センサ98および圧力センサ100からの情報を使用して、デバイス10の動作を制御する。
図1および7に示されるように、減速歯車列104が、外側シャフト30をピニオン軸16を中心として回転させるために使用される。本例示的実施形態では、減速歯車列104は、コントローラ102によって制御されるサーボモータ(図示せず)によって駆動される、ウォームねじ106を備える。サーボモータは、間欠割出装置として作用し、エンコーダを有し、これは、モータシャフトの位置に関する精密な情報を提供し、それによって、ウォームねじ106の回転の精密な制御を可能にする。
ウォームねじ106は、ウォームホイール108と噛合する。図1および7に示されるように、ウォームホイール108は、出力シャフト110と、基部22に固定される、歯車ボックス114との間の軸受112上のピニオン軸16を中心とする回転のために支持される、出力シャフト110上に搭載される。出力シャフト110は、キー116によって外側シャフト30に結合され、したがって、出力シャフト110がウォームねじ106およびウォームホイール108によって回転されると、外側シャフト30の回転を確実にする。
デバイス10の動作は、カム本体54が図8に示されるように位置付けられた状態から開始し、その個別の第1内のおよび第2のカム表面56および70(不可視)内の断続面60および70aは、ピニオン軸16に面し、その個別の牽引表面64(存在するとき)内の間隙66もまた、ピニオン軸16に面している。カム本体54の本配向は、歯車42とキャリッジ26内のピニオン12の組立に応じて確立され、ウォームねじ106およびウォームホイール108を通して作用する、コントローラ102(図1)およびサーボモータ(図示せず)によって、開始位置として設定される。ダイ区画76は、その後退位置(図1A)にある。
図1および1Aに示されるように、カム本体54が開始位置にあり、ダイ区画76が後退された状態において、溝切されるべきパイプ要素118が、キャリッジ26内の開口部34を通して、停止プレート36に対して挿入される。牽引表面64(存在するとき)内の間隙66と第1および第2のカム表面56、70内の個別の断続面60、70aの整合ならびにダイ区画76の後退位置は、パイプ挿入のための隙間を提供する。パイプ要素118は、停止プレート36に対してさらに押圧され、ばね38を圧縮し、ダイ74と、ピニオン12と、牽引棒78と、スラスト軸受40と、空気圧シリンダ92とを備える、アセンブリを、基部22およびそこに取り付けられる固定搭載部20に対して軸方向に移動させ、それによって、スラスト軸受40がフランジ28に当接すると、確動停止状態に到達する。アセンブリの位置は、位置センサ98によって感知され、これは、アセンブリ位置を示す信号をコントローラ102に送信する。位置信号の受信に応じて、コントローラ102は、空気圧シリンダ92に、牽引棒78をキャリッジ26の開口部34から離れるように引動させるようにコマンドする。これは、ダイ区画76を拡張位置(図2、2A)に半径方向外向きに移動させ、それによって、ダイ面88とパイプ要素118の内側表面120を係合させる。ダイ区画76の拡張位置は、パイプ要素の内径に応じて変動するであろう。空気圧シリンダ92は、牽引棒78上の力を維持し、それによって、ダイ76をパイプ要素内側表面に対して係止する。圧力センサ100が、牽引棒78が引動されたことを示す、閾値を下回る圧力を、空気圧シリンダ92の後退側で感知すると、拡張されるにつれてダイ区画76のステータスを示す信号を、コントローラ102に送信する。圧力センサ100からのダイステータス信号の受信に応じて、コントローラ102は、サーボモータに、ウォームねじ106を転回させるようにコマンドし、これは、ウォームホイール108を展開させる。本実施例では、ウォームホイール108の回転は、出力シャフト110を反時計回り(図8において視認されるとき)に回転させ、これは、それに対してキー止めされる(キー116、図2A参照)外側シャフト30を回転させる。外側シャフト30の回転は、キャリッジ26をピニオン軸16を中心として反時計回りに回転させる。(キャリッジ26の回転の方向は、カム本体54上の第1のカム表面56の配列によって事前判定される。)これは、歯車42およびその関連付けられたカム本体54をピニオン軸16を中心として軌道を描いて回らせる。しかしながら、ピニオン12は、中間シャフト14が中間シャフト部分14aと固定搭載部の開口部24との間の相互作用によって固定搭載部20に係止されるため、回転に対して固定される。歯車42は、(固定)ピニオン12に係合するため、ピニオン軸16を中心としたキャリッジ26の相対的回転は、歯車42およびその関連付けられたカム本体54をその個別の歯車軸44(図2、2A、および8参照)を中心として回転させる。カム本体54の回転は、牽引表面64および第1のカム表面56をパイプ要素118の外側表面124と接触させる。牽引表面64は、パイプ要素を把持する一方、第1のカム表面56は、各第1のカム表面56の増加半径の領域58および一定半径の領域62が、パイプ要素118を横断するにつれて、溝をパイプ要素外側表面124の中に圧造する。ダイ区画76は、パイプ要素118の内側表面120に係合し、それを支持し、ダイ面88は、第1のカム表面56と協働し、円周方向溝を形成する。
カム本体54上の第1のカム表面56および第2の(制御された拡開)カム表面70の場所は、溝が、パイプ要素118の端部から所望の距離に形成され、パイプ要素の端部の拡開が、制御される、すなわち、おおよそその公称直径にまたはより小さく限定もしくは低減されるように、キャリッジ26内に受容されるパイプ要素118の位置と協調される。コントローラ102は、パイプ要素が均一壁厚を有するために、必要な回数の旋回を通して(歯車42とピニオン12との間の歯車率に応じて)、キャリッジ26を回転させ、実質的に一定深度の円周方向溝を形成する。本例示的実施形態では、キャリッジの1回のみの旋回が、一定深度の完全な円周方向溝を形成するために必要である。溝形成の完了に応じて、コントローラ102は、サーボモータおよび歯車列104を通して作用し、キャリッジ26を、牽引表面64内の間隙66ならびに第1および第2のカム表面56および70内の断続面60および70aが、再びピニオン軸16(図8)に面する、位置に戻す。コントローラ102は、次いで、空気圧シリンダ92に、牽引棒78を開口部34に向かって移動させ、ダイ区画76が半径方向内向きにその後退位置に移動し、円形ばね86(図1および3A)の付勢力下でパイプ要素118から係脱することを可能にさせるようにコマンドする。カム本体54およびダイ74の本位置は、パイプ要素118がキャリッジ26から引き出されることを可能にする。パイプ要素118が、引き出されるにつれて、ばね38は、牽引棒78と、ピニオン12と、スラスト軸受40と、中間シャフト14と、空気圧シリンダ92と、ダイ74とを備える、アセンブリを、その初期位置に戻るように押動し、デバイス10は、再び、別のパイプ要素に溝切する準備ができる。
溝を固定直径に形成しながら、溝切プロセスの間、最小限のトルクをパイプ要素に印加するため、有意な利点が、デバイス10を用いて達成される。図8および5に示されるように、本条件は、1)ピニオン12(図8)のピッチ円直径126がパイプ要素の外径と実質的に等しいときと、2)牽引表面64のピッチ円直径128が、歯車42(図5)のピッチ円直径130と実質的に等しいときに達成される。これらの2つの条件が満たされると、パイプを回転させる傾向を殆どまたは全く伴わずに、牽引表面64は、パイプ要素の外側表面を横断するように制約され、したがって、最小限のトルクのみをパイプ要素に印加する。ピニオン、歯車、および牽引表面のピッチ円直径とパイプ要素の外径との間の関係を指すために本明細書で使用されるような用語「等しい」および「実質的に等しい」は、最小限のトルクがパイプ要素に印加されるように、ピニオンのピッチ円直径が、パイプ要素の外径に十分に近似し、牽引表面のピッチ円直径が、歯車のピッチ円直径に十分に近似することを意味する。ピニオンのピッチ円直径は、実践的目的のために、これらの値間の差異が、約数百分の1インチである場合、パイプ要素の外径と「等しい」または「実質的に等しい」と見なされ得る。実践的パイプは、公称から有意な直径公差を有するため、牽引表面のピッチ円直径とパイプ要素の外径との間の関係は、トルクが、パイプ要素に印加されるであろうように、パイプ直径逸脱によって影響され、それによって、外部クランプの使用をそれらの場合に有利にし得ることが予期される。デバイス10では、ダイ74は、回転が固定される、ピニオン12上に搭載されるため、クランプとして作用し得る。
実践的例示的設計では、2.5インチの公称パイプサイズを有するパイプ要素を溝切するために好適なデバイス10は、示されるように、4つの歯車42と、カム本体54とを使用する。2.5インチ公称パイプの外径は、2.875インチである。36本歯と、72mm(2.835インチ)のピッチ円直径とを有する、ピニオン12は、歯車のピッチ円直径および牽引表面のピッチ円直径もまた相互に実質的に等しいとき、最小限のトルクが印加されるように、十分に近似する(0.040インチの差異)。本例示的実施形態は、円直径72mm(2.835インチ)のピッチを伴う、36本の歯を有する、歯車42を使用する。牽引表面64は、ローレット加工または別様に調製されると、歯車ではないが、牽引表面によって横断されるにつれて、パイプの中に圧造される、実質的に同等ピッチ直径(すなわち、実際の歯車と同一運動を与える、シリンダの直径)を有する。約数百分の1インチの牽引表面のピッチ円直径と歯車のピッチ円直径との間の差異は、実践的用途において、「等しい」または「均等物」の本定義を充足する。ピニオン12と歯車42との間の歯車比は、本実施例では等しいと見なすと、キャリッジ26は、1回の旋回を行い、パイプ要素を中心として完全な円周方向溝を形成するであろうことが、明白である。
4.5インチの外径を有する、4インチ公称サイズパイプのために好適な別の例示的設計では、4.5インチのピッチ円直径を伴う、72本の歯を有する、ピニオンが、実行可能である。本設計は、4つの歯車を使用し、各歯車は、72本歯と、4.5インチのピッチ円直径とを有する。ピニオンと歯車との間の1:1比率は、単一キャリッジ旋回が完全な溝を形成するために要求されることを示す。ピニオンと歯車との間の他の比率は、完全な溝を形成するために、複数または部分的キャリッジ旋回をもたらすであろう。
デバイス10は、キャリッジ26およびその関連付けられた歯車42、カム本体54、ピニオン12、外側シャフト30、中間シャフト14、ならびにダイ74が、他の関連構成要素とともに、歯車列104と相互交換可能なアセンブリ132を構成し、デバイスが、異なる直径および壁厚を有する、あるパイプの範囲を溝切するように容易に適合されることを可能にするように設計される。相互交換可能性は、外側シャフト30を歯車ボックス114に固着させるための可撤性クリップ134および外側シャフト30とウォームホイール108の出力シャフト110との間のキー116の使用と、フレームと中間シャフト内のスロット136を係合することによって、中間シャフト14を空気圧シリンダ92のフレーム96に取り付け、同様にスロットと肩部138の相互係合を使用して、ピストン94を牽引棒78に取り付けることとによってもたらされる。アセンブリ132は、フレーム96が、中間シャフト14から係脱し、ピストン94が、牽引棒78から係脱するように、空気圧シリンダ92を持ち上げ、次いで、保定クリップ34(それによって、外側シャフト30がウォームホイール108から係脱することを可能にする)を除去し、アセンブリをピニオン軸16に沿って摺動させることによって除去されることができる。異なるパイプ要素を溝切するために好適な異なるキャリッジアセンブリが、次いで、代用されてもよい。
本発明による、デバイス10は、架台が、パイプ要素を支持することと、その回転を適応させ、整合を確実にすることとの両方の必要なく、急速かつ正確に、広範囲のパイプ要素サイズおよび工程に作用するであろうため、パイプ溝切動作の効率を増加させることが予期される。デバイス10はまた、屈曲されたパイプ要素およびエルボ継手を有するパイプアセンブリが、横方向のパイプ要素の運動の回転を懸念せず、溝切されることを可能にするであろう。
図9は、円周方向溝をパイプ要素内に形成するための別のデバイス11を示す。デバイス11は、ピニオンと同軸方向に配列されるピニオン軸15を中心とする回転に対して固定して搭載される、ピニオン13を備える。ピニオン13の回転固定は、ピニオンシャフト19の一端17上に搭載し、ピニオンシャフトの反対端21がキー25によって支柱23に固定されることによって遂行される。支柱は、基部27上に搭載される。
キャリッジ29が、ピニオン13を囲繞する。キャリッジ29は、駆動シャフト33のフランジ31上に搭載される。駆動シャフト33は、中空であり、ピニオンシャフト19を囲繞し、それと同軸である。駆動シャフト33とピニオンシャフト19との間に位置付けられる、軸受35が、駆動シャフト、故に、そこに取り付けられるキャリッジ29が、ピニオン軸15を中心として回転することを可能にする。キャリッジ29は、その中に溝が形成されるべきパイプ要素を受容するために、開口部37を画定する。開口部37は、ピニオン軸15と同軸方向に配列される。図9および11に示されるように、カップ39が、ピニオン13と同軸方向に搭載される。パイプ要素は、カップ39に当接し、本実施例では、カップシャフト41上に搭載され、これは、中空ピニオンシャフト19内のボア43を通して、同軸方向に延在する。カップシャフト41は、ピニオン軸15に沿って軸方向に移動可能であり、ピニオンシャフト19とカップ39との間に作用するばね45によって、開口部37に向かって付勢される。カップ39と反対のカップシャフト41の端部47は、支柱23に隣接して搭載される、スイッチ49と併用され、下記に説明されるように、デバイスをアクティブ化する。本例示的実施形態では、スイッチは、近接度センサを備えるが、また、マイクロスイッチ等の接触スイッチでもあり得る。
複数の歯車51が、キャリッジ29上に搭載される。図9および11に示される例示的実施形態では、キャリッジは、相互から120°の角度で離間される、3つの歯車51を有する。各歯車51は、個別の歯車軸53を中心として回転可能である。実践的実施形態では、各歯車は、キャリッジ29を構成する、正面および背面プレート57と59との間に固定される、歯車シャフト55上に搭載される。各歯車51とその個別のシャフト55との間に位置付けられる、軸受61は、キャリッジ29内の歯車の低摩擦回転を提供する。各歯車51は、ピニオン13と係合する。
図12に示されるように、個別のカム本体63が、各歯車51上に搭載される。個別のカム表面65が、各カム本体63の周囲に延在する。カム表面65は、開口部37を通して受容され、カップ39に当接する、パイプ要素と係合可能である。図13に示されるように、各カム表面65は、増加半径の領域67と、カム表面の断続面69とを備える。断続面69は、カム表面65がパイプ要素に接触しない、カム本体63上の位置である。さらに、各カム表面65の一部として、断続面69に隣接して位置付けられる、一定半径の領域71を含むことが有利である。牽引表面73(図12参照)が、カム本体63のうちの少なくとも1つの周囲に延在する。図11に示される実施例では、個別の牽引表面73が、各カム本体63の周囲に延在する。牽引表面73はまた、キャリッジ29内に受容される、パイプ要素と係合可能であるが、各牽引表面は、各カム本体63上のカム表面65内の断続面69と軸方向(すなわち、歯車軸53に沿った方向)に整合される、間隙75を有する。図12に示されるように、牽引表面73は、そこから外向きに延在する、複数の突起77を備えてもよい。突起は、デバイス動作の間、パイプ要素と牽引表面73との間の付加的滑車を提供し、例えば、牽引表面をローレット加工することによって形成されてもよい。牽引表面は、直径87を伴う、ピッチ円を有する。突起68が、牽引表面64上に存在するとき、牽引表面のピッチ直径87は、突起87によってパイプ要素79上に作製された圧造を含む、突起87とパイプ要素79の相互作用によって判定されるであろう。突起68が、存在しない場合、牽引表面64のピッチ円直径87は、牽引表面のものと等しいであろう。図12にさらに示されるように、カム表面65は、牽引表面と離間関係においてであるが、歯車と比較してそれに近接して、歯車51と牽引表面73との間に位置付けられる。
図9および7に示されるように、減速歯車列104は、駆動シャフト33をピニオン軸15を中心として回転させるために使用される。本例示的実施形態では、減速歯車列104は、プログラマブル論理コントローラ(図示せず)等のマイクロプロセッサによって制御される、サーボモータ(図示せず)によって駆動される、ウォームねじ106を備える。サーボモータは、間欠割出装置として作用し、エンコーダを有し、これは、モータシャフトの位置に関する精密な情報を提供し、それによって、ウォームねじ106の回転の精密な制御を可能にする。
ウォームねじ106は、ウォームホイール108と噛合する。ウォームホイール108は、出力シャフト110と歯車ボックス114との間の軸受112上のピニオン軸15を中心とする回転のために支持される、中空出力シャフト110上に搭載される。出力シャフト110は、キー95によって駆動シャフト33に結合され、したがって、出力シャフト110がウォームねじ106およびウォームホイール108によって回転されると、駆動シャフト33の回転を確実にする。
デバイス11の動作は、カム本体63が図14に示されるように位置付けられた状態から開始し、その個別のカム表面65内の断続面69は、ピニオン軸15に面し、その個別の牽引表面73内の間隙75(図11参照)もまた、ピニオン軸15に面している。カム本体63の本配向は、歯車51とキャリッジ29内のピニオン13の組立に応じて確立され、ウォームねじ106およびウォームホイール108を通して作用する、制御システムおよびサーボモータ(図示せず)によって、開始位置として設定される。
カム本体63が図14に示される開始位置にある状態で、溝切されるべきパイプ要素79が、キャリッジ29内の開口部37を通して挿入され、カップ39(図9参照)に当接する。牽引表面73内の間隙75とカム表面63(図11参照)内の断続面69の整合は、パイプ挿入のための隙間を提供する。パイプ要素は、カップ39に対してさらに押圧され、ばね45を圧縮させ、カップシャフト41の端部47が、スイッチ49、本実施例では、近接度スイッチと相互作用するように、カップ39を確動停止部(本実施例では、ピニオンシャフト19の面)に対して移動させる。スイッチ49の閉鎖は、信号を制御システムに送信し、これは、サーボモータに、ウォームねじ106を転回させるようにコマンドし、これは、ウォームホイール108を転回させる。本実施例では、ウォームホイール108の回転は、出力シャフト110を反時計回り(図14において視認されるとき)に回転させ、これは、それに対してキー止めされる(キー95)駆動シャフト33を回転させる。駆動シャフト33の回転は、キャリッジ29をピニオン軸15を中心として反時計回りに回転させる。(キャリッジ29の回転方向は、カム本体63上のカム表面65の配列によって判定される。)これは、歯車51およびその関連付けられたカム本体63をピニオン軸15を中心として軌道を描いて回らせる。しかしながら、ピニオン13は、ピニオンシャフト19がキー25によって支柱23にキー止めされるため、回転に対して固定される。歯車51は、ピニオン13に係合するため、ピニオン軸15を中心とするキャリッジ29の相対的回転は、歯車51およびその関連付けられたカム本体63をその個別の歯車軸53を中心として回転させる。カム本体63の回転は、牽引表面73およびカム表面65をパイプ要素79の外側表面83と接触させる。牽引表面73は、パイプ要素79を把持する一方、カム表面65は、各カム表面65の増加半径の領域67および一定半径の領域71がパイプ要素を横断するにつれて、溝をその外側表面83の中に圧造する。カム本体63上のカム表面65の場所は、溝がパイプ要素の端部から所望の距離に形成されるように、確動停止部に到達し、スイッチ49を始動させるように十分に挿入されると、パイプ要素の位置と協調される。コントローラは、必要な回数の旋回を通して(歯車51とピニオン13との間の歯車比に応じて)、キャリッジ29を回転させ、実質的に一定深度の円周方向溝をパイプ要素内に形成する。溝形成の完了に応じて、コントローラは、キャリッジ29を、牽引表面73内の間隙75およびカム表面65内の断続面69が、再びピニオン軸15(図14参照)に面する、位置に戻す。カム本体63の本位置は、パイプ要素79がキャリッジ29から引き出されることを可能にし、デバイス11は、溝別のパイプ要素を溝切する準備ができる。
溝を固定直径に形成しながら、溝切プロセスの間、最小限のトルクをパイプ要素に印加するため、有意な利点が、デバイス11を用いて達成される。本条件は、1)ピニオン13(図11)のピッチ円直径85がパイプ要素の外径79と等しいときと、2)牽引表面73のピッチ円直径87が歯車51の(図12)ピッチ円直径89と等しいときに達成される。これらの2つの条件が満たされると、パイプを回転させる傾向を殆どまたは全く伴わずに、牽引表面73は、パイプ要素の外側表面を横断するように制約され、したがって、最小限のトルクのみをパイプ要素に印加する。ピニオンのピッチ円直径とパイプの外径との間の関係を指すために本明細書で使用されるような用語「等しい」は、最小限のトルクがパイプ要素に印加されるように、ピッチ円直径が外径に十分に近似することを意味する。約数百分の1インチのピッチ円直径とパイプ要素の外径との間の差異は、実践的用途では、「等しい」の本定義を充足する。実践的パイプ要素は、公称から有意な直径公差を有するため、牽引表面のピッチ円直径およびパイプ要素の外径との間の関係は、トルクが、パイプ要素に印加されるであろうように、パイプ直径逸脱によって影響され、それによって、外部クランプ99(図9参照)の使用をそれらの場合に有利にし得ることが予期される。
実践的例示的設計では、1インチ公称直径パイプを溝切するために好適なデバイス11は、示されるように、3つの歯車51と、カム本体63とを使用する。1インチ公称パイプの外径は、1.315インチである。21本の歯と、円直径15/16インチ(1.3125インチ)のピッチとを有する、ピニオン13は、歯車のピッチ円直径および牽引表面もまた相互に等しいとき、最小限のトルクが印加されるように、十分に近似する(0.0025インチの差異)。本例示的実施形態は、円直径25/8インチのピッチを伴う、42本の歯を有する、歯車51を使用する。牽引表面73は、ローレット加工または別様に調製されると、歯車ではないが、牽引表面によって横断されるにつれて、パイプの中に圧造される、実質的に同等ピッチ直径(すなわち、実際の歯車と同一運動を与える、シリンダの直径)を有する。約数百分の1インチの牽引表面のピッチ円直径と歯車のピッチ円直径との間の差異は、実践的用途において、「等しい」または「均等物」の本定義を充足する。ピニオン13と歯車51との間の歯車比は、本実施例では等しいと見なすと、キャリッジ29は、2回の旋回を行い、パイプ要素を中心として完全な円周方向溝を形成するであろうことが、明白である。
23/8インチ(2.375インチ)の外径を有する、2インチ公称パイプのために好適な別の例示的設計では、2.362インチのピッチ円直径を伴う、30本の歯を有する、ピニオンが、実行可能である(0.013インチの差異)。本設計は、5つの歯車を使用し、各歯車は、30本の歯と、2.362インチのピッチ円直径とを有する。ピニオンと歯車との間の1:1比率は、単一キャリッジ旋回が完全な溝を形成するために要求されることを示す。3つを上回る歯車を伴う設計は、薄い壁またはより大きい直径を有するパイプ要素が溝切されるとき、そのようなパイプが、相互から120°離れた3つのカム表面間で圧縮されると、カム間の領域にわたって弾性的に膨隆する傾向を有するため、有利である。本弾性挙動は、その公称形状に戻るパイプ要素のより優れた反跳につながり、溝形成を阻止する。しかしながら、より多くの歯車は、より多くのカムが、パイプ要素をより良好に支持するために、力をパイプ要素の周囲のより多くの点に印加し、したがって、弾性膨隆を有意に低減させることを意味する。パイプ要素の周囲により緊密に離間されたより多くの制約は、変形を、主として、反跳が低減および補償される、塑性領域に限る。
別の実施例設計は、1.25および1.5インチ公称直径のパイプ要素のために、4との歯車およびカムを使用する。1.5:1および1:1の歯車とピニオンの比もまた、本設計のために実行可能であるである。
デバイス11は、キャリッジ29およびその関連付けられた歯車51、カム本体63、ピニオン13、カップシャフト41、カップ39、ばね45、駆動シャフト33、ならびにピニオンシャフト19が、歯車列104と相互交換可能なアセンブリ91を構成し、デバイスが、異なる直径および壁厚を有する、あるパイプの範囲を溝切するように容易に適合されることを可能にするように設計される。相互交換可能性は、ピニオンシャフト19と支柱23との間のキー25と、駆動シャフト33と、駆動シャフト33と螺合され、出力シャフト110に対して作用する、保定ナット97と結合される、出力シャフト110との間のキー95との使用によってもたらされる。アセンブリ91は、保定ナット97が駆動シャフト33との螺合から外れると、ピニオン軸15に沿って、それを摺動させることによって、除去されることができる。異なるパイプ要素を溝切するために好適な異なるキャリッジアセンブリが、次いで、代用されてもよい。
本発明による、デバイス11は、架台が、パイプ要素を支持することと、その回転を適応させ、整合を確実にすることとの両方の必要なく、急速かつ正確に、広範囲のパイプ要素サイズおよび工程に作用するであろうため、パイプ溝切動作の効率を増加させることが予期される。デバイス11はまた、エルボ継手を有するパイプアセンブリが、横方向のパイプ要素の運動の回転を懸念せず、溝切されることを可能にするであろう。

Claims (10)

  1. パイプ要素を冷間加工するための複数のカムであって、前記複数のカムは、前記パイプ要素を中心として円周方向に回転され、各カムは、
    回転軸を有するカム本体と、
    前記カム本体の周囲に延在する第1のカム表面であって、前記第1のカム表面は、前記第1のカム表面の第1の増加半径の領域および第1の断続面を備える、第1のカム表面と、
    前記カム本体の周囲に延在する第2のカム表面であって、前記第2のカム表面は、前記第1のカム表面の前記回転軸に沿って離間関係において位置付けられている、第2のカム表面と
    を備え
    前記第2のカム表面は、前記第2のカム表面の第2の増加半径の領域および第2の断続面を備え、前記第2の断続面は、前記第1の断続面に整合されている、複数のカム。
  2. 前記第1のカム表面は、前記第1の断続面に隣接して位置付けられている一定半径の領域を有する、請求項1に記載のカム。
  3. 前記第2のカム表面は、前記第2の断続面に隣接して位置付けられている一定半径の領域を有する、請求項に記載のカム。
  4. 前記第2のカム表面は、一定半径を有する、請求項1に記載のカム。
  5. 前記カム本体の周囲に延在する牽引表面をさらに備え、前記牽引表面は、その中に間隙を有し、前記間隙は、前記第1の断続面と軸方向に整合されている、請求項1に記載のカム。
  6. 前記牽引表面は、前記牽引表面から外向きに延在する複数の突起を備える、請求項に記載のカム。
  7. 前記第1のカム表面は、前記牽引表面と前記第2のカム表面との間に位置付けられている、請求項1に記載のカム。
  8. 前記カム本体上に搭載されている歯車をさらに備え、前記歯車は、前記回転軸と同軸方向に配列されている、請求項に記載のカム。
  9. 前記第1のカム表面および前記第2のカム表面は、前記牽引表面と前記歯車との間に位置付けられている、請求項に記載のカム。
  10. 前記カム本体上に搭載されている歯車をさらに備え、前記歯車は、前記回転軸と同軸方向に配列されている、請求項1に記載のカム。
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