JPS63126623A - スパイラルフイン付き金属管の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔卒業上の利用分野〕 本発明は傾斜圧延機のロールと内面拘束具との間で圧延
してスパイラルフィン付き金属管を製造する方法に関し
、更に詳述すると例えば外周面に周方向の溝を複数切っ
たコーン型ロールを具備する交叉型の傾斜圧延機にて中
空の金属管内に内面拘束具を挿入して金属管を熱間で延
伸圧延し、管軸心と直交する方向に延出したフィンを有
するスパイラルフィン付き金属管を製造する方法を提供
するものである。

〔従来技術〕

熱交換器等の伝熱管にはスパイラルフィン付き金属管（
以下フィン付き管という）が使用されており、このフィ
ン付き管を圧延により製造する方法としては転造法が用
いられている。

転造法は、第６図に示す如く中空の金属管４のパスライ
ン周りに配した３個の転造用圧延ロール１１、１２．１
３にて金属管４を冷間（又は熱間）にて転造する方法で
ある。圧延ロール１１．１２．１３の形状はすべて同一
であり、例えば第７図く第６図の■−■線による断面図
）に示す如く一本の軸に、薄肉円板状であって外周部断
面形状が喫状に薄くなったロールが同一軸心となるよう
にして数１０枚装着されたものである。

斯かる圧延ロールを用いる上記方法による場合は、第８
図に示す如く中空の金属管４（第８図○参照）外面に略
Ｕ字状の穴１４．１４を肉厚方向の圧下刃にて形成しく
第８図■参照）、更に、その後の円板状のロールにて穴
１４．１４を圧下し、その際の大表面に直交する方向（
矢符方向）に働く力により深さを増大させながら加工し
ていく　（第８図■、■、■、■参照）。この穴加工に
より押し退けられた量の金属を上記圧延ロールの円板状
ロール間の隙間に移動させることにより、フィン１５が
形成される。この間、管軸長方向への延伸は殆ど起こら
ない。

従って、従来にあっては上述の延伸がなく、また円板状
のロールにより押し退けられた金属量に基づいてフィン
の大きさが決定されるため、フィンとフィンとの間のフ
ィン底部に管内面と平行な面を有する、換言すればフィ
ン間隔の広いフィン付き管を製造できなかった。この方
法により製造できるフィン付き管としては、例えばフィ
ン溝底径が２８ｎφ、フィン高さが８．５ｍｍ、　　フ
ィン厚さが０．５鰭でそのフィン間隔が３．５ｍ箇程度
の短いものであり、またそのフィン高さと厚みについて
は例えば材質が銅、アルミニウム等の軟質金属において
のみ夫々１５龍、０．２〜０．５首層程度とフィン高さ
が高くなると厚みが薄くなるという関係があり、成品寸
法上の制約が多かった。

このため、本発明者らはフィンが高く、フィン間隔が長
いフィン付き管を製造できる方法を提案している（特願
昭６０−２６３４３９号）。

この方法は、中空の金属管を圧延してスパイラルフィン
付き金属管を製造する方法において、フィンを形成せし
める溝が、中空の金属管入側より出側に向けて漸次広く
なる間隔で圧延部外周面の周方向に複数切られている圧
延ロールをパスライン周りに臨ませて３個又は４個配し
た交叉型の傾斜圧延機を用いて、中空の金属管を熱間で
延伸圧延し、管内面と平行なフィン底部を有するスパイ
ラルフィン付きの金属管を製造する方法である。

この方法による場合は、交叉型の傾斜圧延機により高圧
下率で金属管を熱間圧延できるので、これによって延伸
圧延を行い、その延伸長さに応じた圧延ロールの圧延部
の各位置に溝を切ってお（ことにより、この圧延ロー、
ルにてフィン間隔を広げながら所望のフィン高さ及び厚
さのスパイラルフィンを形成させ得る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、この方法による場合に、金属管の材質、
圧延温度、圧下量等がロール設計時の圧延条件より僅か
に変化したときには、金属管に順次形成されるフィンが
管半径方向に延出せずに金属管の送給方向又はその逆方
向に傾く。これを詳述すると、ロール設計時の圧延条件
よりも金属管の材質が硬い場合、圧延温度が低い場合或
いは圧下量が少ない場合等には、第９図に示すようにマ
ンドレルバ−５を内部に挿入した金属管４のフィンピッ
チがロール１の溝ピッチよりも小さくなり、フィンのロ
ール入側側面が溝のロール入側側面にて押圧されてフィ
ンが送給方向に前傾してロールより出る。逆に、ロール
設計時の圧延条件よりも金属管の材質が軟らかい場合、
圧延温度が高い場合或いは圧下量が多い場合等には、第
１０図に示す金属管４のフィンピッチがロール１の溝ピ
ッチよりも大きくなり、フィンのロール出側側面が溝の
ロール出側側面により押圧されてフィンか後傾してロー
ルより出るという問題があった。

この問題は、ロールの使用回数が増してロール表面が荒
れた場合にはロール設定時の圧延条件にて圧延するとき
にも生じる。この場合にはロールを取替えることにより
解決できるが、先に説明した原因に因る場合にはロール
自体が原因でないので、ロール取替では解決できない。

本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、管半
径方向に延出したフィンを有するスパイラルフィン付き
金属管を傾斜圧延機により製造する方法を提供すること
を目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、金属管とその内部に挿入する内面拘束具との
間に生じる摩擦力を利用する。

即ち、本発明に係るスパイラルフィン付き金属管の製造
方法は、中空の金属管を圧延してスパイラルフィン付き
金属管を製造する方法において、フィンを形成せしめる
溝が、中空の金属管入側より出側に向けて漸次広くなる
間隔で圧延部外周面の周方向に複数切られでいる圧延ロ
ールをパスライン周りに臨ませて３個又は４個配した交
叉型の傾斜圧延機を用い、中空の金属管内に送り速度の
変更可能な内面拘束具を挿入した状態で金属管を傾斜圧
延機へ送給して熱間で延伸圧延を行い、フィンが金属管
の送給方向に倒れる場合には内面拘束具の送り速度を速
くし、逆にフィンが送給方向の逆方向に倒れる場合には
内面拘束具の送り速度を遅くすることを特徴とする。

〔作用〕

本発明にあっては、内面拘束具の送り速度を遅くすると
、金属管の軸長方向への延伸量が少なくなるため、それ
までフィンピッチが溝ピッチよりも小さかったのを、両
ピッチ同一にできる。また、内面拘束具の送り速度を速
くすると上記とは逆の作用により両ピッチが同一となる
。

〔実施例〕

以下本発明を図面に基づき具体的に説明する。

第１図は本発明の実施状態を示す正面図（溝を省略して
示す）、第２図は第１図のｎ−ｎ線による断面の圧延部
を拡大して示す側面図であり、図中４は中空の金属管を
示す。金属管４はマンドレルバ−５が挿入された状態で
管軸長方向に送給されていき、そのパスラインの管圧延
位置に設けた３個１）ＪＩの交叉型の傾斜圧延機たるコ
ーン型圧延ロール１，２．３にて圧延される。マンドレ
ルバ−５は図示しないパーインサータにより送り速度を
調整されて金属管４と共に送給される。

圧延ロール１，２．３は夫々同一の面角α（第３図（ａ
）参照）を有し、その軸心線は同側の軸端が同方向の同
じ側へ向くように傾斜（この軸心線のパスラインに対す
る角度βを傾斜角という）セしめられ、また同側の軸端
がパスライン側に向けて接近又は離反するように傾斜（
この軸心線のパスラインに対する角度γを交叉角という
）せしめられている。

そして、圧延ロール１，２．３のその外周面とパスライ
ンとの間の距離がそこを通る金属管４外周の半径よりも
小さい部分、つまり圧延部分の外周には開口側の方が広
い台形断面の環状の溝が複数、例えば３乃至５条、軸長
方向に夫々適長離隔して周方向に切られている。その溝
の位置１間隔。

幅、深さ夫々については、第３図（ａｌ、　（ｂ）、　
（Ｃ）に圧延ロール別に示すようにロール間相互で異な
っており、また各圧延ロールにおいても間隔は軸長方向
で異ならせである。

形成すべきフィンの高さ２間隔に応じて溝の位置２間隔
が定まり、またこれらと関係した傾斜圧延ロールの前記
α、β、γ等が決定される。溝の位置については圧延ロ
ール間相互で異なっており、各圧延ロール別には材料入
側から材料出側に向けて、この間に圧延される金属管４
の延伸量に応して間隔を漸次広くしている。このため、
ロール設計時の圧延条件で圧延が行われている場合には
１つのロールから出たフィンは次のロールの溝に導かれ
、順次フィンを潰すことなく形成されていく。

溝の幅及び深さについては、圧延ロール間相互で略同−
であり、各圧延ロール別には必要に応じて、例えば材料
入側で小さく、材料出側で大きくなっている。

また、善導の深さ方向へのロール軸心線に対する傾斜角
度は、形成するフィンを管表面に垂直なものとする場合
には、その溝底部を材料出側方向に前記交叉角γと同一
角度で傾斜形成せしめる。

即ち、管表面にフィンを所定角度で傾斜するように形成
せしめる場合は、交叉角γと善導の深さ方向へのロール
軸心線に対する傾斜角度とを異ならせる。

このように構成された圧延機によるフィン付き管の製造
は次のように行う。

まず、中空の金属管４を図示しない加熱炉にて所定温度
、例えば中炭素鋼の場合１１００℃にまで加熱したのち
上述の如きロールを有する交叉型の傾斜圧延機へ送給す
る。これにより金属管４は第４図に示す如く圧延される
。

第４図はその過程を追って示した図であり、図中の矢符
は金属管４に加わる荷重方向を示す。傾斜圧延機にて金
属管４（第４図■参照）が圧延開始されると、金属管４
は圧延ロール１，２．３に順次噛み込まれたのちそれら
により周方向３個所で圧延されて（第４図■参照）、軸
心まわりに回転しつつ進行する。このため、その後の圧
延は螺進状に行われ、また、圧延された金属管４はパス
ラインとロールとの間隔が狭いロール出側に進む。

そして、３つのロールによる順次的圧延（第４図■、■
参照）、により圧延部分の内部は軸長方向に延伸し、こ
れによりフィン間隔が広がる。

このとき、ロール設計時の圧延条件と同一条件にて圧延
している場合には、間隔が広がったフィン部分に次の圧
延に寄与する溝が来るようにロール設計しているので、
フィンを潰すことがないことは勿論、フィンが高く、ま
たフィン間隔が広く形成されていく。

しかしながら、ロール設計時の圧延条件と異なる圧延条
件にて圧延している場合には、前述の如くフィンが前傾
又は後傾する。このとき、フィンが前傾する場合には、
バーインサータによりマンドレルバ−５の送り速度（以
下これをバー送り速度という）をそれまでよりも速くす
る。これにより、金属管４はマンドレルバ−５からより
大きい摩擦力を受けて軸長方向の延伸量が大きくなり、
フィンピッチを溝ピッチと一致させ得る。

バー送り速度を増速する量は、マンドレルバ−５と金属
管４との接触状態、例えばマンドレルバ−５表面の平滑
度、潤滑油の種類、量等に摩擦力が影響を受けるため、
−概には決められないが、通常の摩擦力のときには下式
にて定まるロール出側での金属管４の軸長方向速度ＶＦ
よりも２０％以内の速い速度が好ましい。

但し、Ｎ：ロール回転数（ｒｐｍ） Ｄ：ゴージ部ロール外径 逆に後傾の場合には前とは逆に、パーインサータにより
バー送り速度をそれまでよりも遅くする。

これにより、フィンピッチを溝ピッチに一致させ得る。

この場合のバー送り速度の減速量は、通常の摩擦力のと
きにはＶＦよりも２０％以内で遅い速度が好ましい。

従って、本発明による場合は、金属管４の半径方向に延
出してあり、間隔が広く、また高いフィンを有するスパ
イラルフィン付き金属管を製造できる。

〔効果〕

第５図は外径：６０鶴φ、肉厚：１４ｍｍｔで材質が３
４５Ｃの金属管に、外径：３（ｌｓｍφで材質が３０Ｍ
４４０のマンドレルバ−を挿入して本発明により製造し
たフィン間隔：　２０ｍｍ、　外径：　６０鰭ψ、フィ
ン底部の直径＝４０ｎφ、内径：３０重識φのハイフィ
ンチューブを示す外観図である。なお、圧延条件はロー
ル設計時の条件と同一であり、ロールの傾斜角β：９°
、交叉角Ｔ：３°、ロール回転数１１００ｒｐ　、圧延
温度：　１１００℃、ロール材質：３０Ｍ４４０である
。また、ロールは面角α＝１５．５°の第３図に示す如
き各寸法諸元のものを用いた。このときの圧延条件がロ
ール設計時の条件と同一であるため、バー送り速度は圧
延中、一定速度０．１５ｍ　／秒で、つまりバー送り速
度を変更せずに管半径方向に延出したフィン付き管を製
造できた。

次いで圧延温度を９００℃に低下させ、他の条件は同一
として圧延した。この場合には前記とは変形抵抗が変化
してフィンが前傾した。このため、バー送り速度を０．
１５ｍ／秒から増速しで０．１７ｍ／秒に変更した。こ
れによりフィンの前１頃が解消された。

更に、金属管の材質をステンレス鋼（ＳｔｌＳ３０４）
に変更し、他の条件はロール設計時の圧延条件と同一に
して圧延した。この場合にはフィンが前傾したのでバー
送り速度を０．１５ｍ　／秒から０．１８ｍ　／秒に増
速した。これによりフィンの前傾が解消された。

以上詳述した如く本発明は、金属管内に内面拘束具を挿
入した状態で金属管を叙上の傾斜圧延機へ送給して熱間
で延伸圧延を行い、その際にフィンが管送給方向に倒れ
る場合には内面拘束具の送り速度を速くし、逆にフィン
が送給方向の逆方向に倒れる場合には内面拘束具の送り
速度を遅くするので、管半径方向に延出してあり、間隔
が広く、また高いフィンを有するスパイラルフィン付き
金属管を製造できる優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施状態を示す正面図、第２図は第１
図のｎ−ｎ線による断面を部分的に拡大して示す側面図
、第３図は圧延ロールのプロフィール、第４図は本発明
の詳細な説明図、第５図は本発明により製造したフィン
付き管の外観図、第６．７．８図は従来技術の内容説明
図、第９゜１０図は従来の問題点の説明図である。 １．２．３・・・圧延ロール　４・・・金属管　５・・
・マンドレルバ− 特　許　出願人　　住友金属工業株式会社代理人　弁理
士　　河　　野　　立　　夫案　１０　　辺 算　１　日 算　２　ｚ （Ｌ １　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｉ＋算　
　３　　図 ■　　　　　■　　　　　■　　　　■Ｉ 等　Ｇ５Ａ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、中空の金属管を圧延してスパイラルフィン付き金属
   管を製造する方法において、 フィンを形成せしめる溝が、中空の金属管 入側より出側に向けて漸次広くなる間隔で圧延部外周面
   の周方向に複数切られている圧延ロールをパスライン周
   りに臨ませて３個又は４個配した交叉型の傾斜圧延機を
   用い、中空の金属管内に送り速度の変更可能な内面拘束
   具を挿入した状態で金属管を傾斜圧延機へ送給して熱間
   で延伸圧延を行い、フィンが金属管の送給方向に倒れる
   場合には内面拘束具の送り速度を速くし、逆にフィンが
   送給方向の逆方向に倒れる場合には内面拘束具の送り速
   度を遅くすることを特徴とするスパイラルフィン付き金
   属管の製造方法。