JP6064485B2 - 信号処理装置及び無線機 - Google Patents

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Description

本発明は、ΔΣ変調器を有する信号処理装置及び無線機に関するものである。
ΔΣ変調器は、オーバサンプリング変調の一種である。ΔΣ変調では、信号帯域内の量子化雑音を、信号帯域外に移動させて、信号帯域内の量子化雑音を大きく低下させるノイズシェイピング(Noise Shaping)が行われる(非特許文献1参照)。
和保 孝雄、安田 明 監訳(原著者 Richard Schreier, Gabor C. Temes)ΔΣ型アナログ/デジタル変換器入門(Understanding Delta-Sigma Data Converters)、丸善株式会社、2007,pp1−17
ΔΣ変調において、オーバサンプリング比(OSR)は、次のように定義される。
OSR=fs/(2×BW)
fs:サンプリング周波数
BW:信号周波数帯域
したがって、処理対象となる信号の周波数帯域fsと、所望のオーバサンプリング比(例えば、OSR=50)とが決まると、ΔΣ変調のサンプリング周波数fsを決定することができる。
ここで、本発明者は、無線波として送信されるRF信号に対してバンドパス型ΔΣ変調を行うという着想を得た。無線波として送信されるRF信号に対してバンドパス型ΔΣ変調を行うことで、RF信号をデジタル信号として扱うのが容易になる。
RF信号に対してバンドパス型ΔΣ変調を行う場合も、RF信号の周波数帯域fsとオーバサンプリング比とが決まると、サンプリング周波数fsを決定することができる。
ここで、サンプリング周波数fsが高くなると、ΔΣ変調器及びその周辺の回路がコスト高となる。例えば、移動体通信では、信号の帯域幅が数MHzから数十MHzになることがあるため、サンプリング周波数fsは、できるだけ低く抑えたいところである。
サンプリング周波数fsを低く抑えるには、サンプリング周波数fs=OSR×(2×BW)とすればよいが、ΔΣ変調のサンプリング周波数fsを低く抑えると、信号帯域外へ漏れ出る漏洩電力が問題となることを本発明者は見出した。
すなわち、無線波では、信号帯域外へ漏れ出る漏洩電力が問題となることがあるため、法的規制又は規格において、信号帯域外の漏洩電力の大きさが規制されることが多い。これは、信号帯域外への漏洩電力が大きくなると、隣接チャネルへの妨害となるためである。
一方、ΔΣ変調では、信号帯域内の量子化雑音を信号帯域外に移動させるため、信号帯域外においても量子化雑音による電力が比較的大きくなり易い。
したがって、RF信号に対してΔΣ変調を行うと、信号帯域外の量子化雑音が漏洩電力を増大させるおそれがある。
そこで、本発明は、無線波として送信されるRF信号に対してバンドパス型ΔΣ変調を行う場合において、量子化雑音が漏洩電力を増大させるのを抑制することを目的とする。
(1)本発明は、無線波として送信されるRF信号に対する処理を行う信号処理装置であって、前記RF信号に対するバンドパス型ΔΣ変調を行うバンドパス型ΔΣ変調器を備え、前記バンドパス型ΔΣ変調器の量子化雑音阻止帯域は、前記RF信号の使用帯域を含み、かつ、前記RF信号の使用帯域よりも広い帯域幅を有していることを特徴とする信号処理装置である。
上記本発明によれば、無線波として送信されるRF信号に対してバンドパス型ΔΣ変調を行っても、量子化雑音阻止帯域がRF信号の使用帯域よりも広い帯域幅を有しているため、RF信号の使用帯域の近傍においては、量子化雑音が少なくなり、量子化雑音が漏洩電力を増大させるのを抑制することができる。
(2)前記RF信号は、使用帯域が複数の通信帯域に跨っており、前記量子化雑音阻止帯域は、前記RF信号の使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネルを包含する最小の帯域幅よりも狭い帯域幅を有しているのが好ましい。
RF信号の使用帯域の隣接チャネル及び次隣接チャネルへの漏洩電力が問題となる場合には、量子化雑音阻止帯域は、RF信号の使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネルを包含する帯域よりも広い帯域であるべきである。
しかし、複数の通信帯域それぞれでみれば、量子化雑音阻止帯域を、RF信号の使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネルを包含する最小の帯域幅よりも狭い帯域幅とすることができる。これにより、サンプリングレートを低く抑えることが可能となる。
(3)前記複数の通信帯域それぞれを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域の両側の隣接チャネル全てを包含する帯域幅を有しているのが好ましい。この場合、量子化雑音が、隣接チャネルへの漏洩電力となるのを防止できる。
(4)前記量子化雑音阻止帯域は、前記複数の通信帯域それぞれを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネル全てを包含する帯域幅を有しているのが好ましい。この場合、量子化雑音が、隣接チャネル及び次隣接チャネルへの漏洩電力となるのを防止できる。
(5)前記量子化雑音阻止帯域は、前記複数の通信帯域それぞれを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネル全てを包含する最小の基本帯域の両側それぞれに一つの前記通信帯域分の付加帯域を確保した帯域幅以下の帯域幅を有しているのが好ましい。この場合、隣接チャネル及び次隣接チャネルへの漏洩電力となるのを防止ししつつ、量子化雑音阻止帯域がさほど広くなりすぎず、サンプリングレートを抑えることができる。
(6)1又は複数の通信帯域の中から、前記RF信号の使用帯域を選択する帯域選択部を更に備え、前記量子化雑音阻止帯域は、前記複数の通信帯域全てを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネルを包含する最小の帯域よりも狭い帯域幅を有しているのが好ましい。この場合、量子化雑音阻止帯域が広くなりすぎず、サンプリングレートを抑えることができる。
(7)前記量子化雑音阻止帯域は、前記複数の通信帯域それぞれを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネル全てを包含する帯域幅を有しているのが好ましい。この場合、いずれの通信帯域が選択されても、量子化雑音が、隣接チャネル及び次隣接チャネルへの漏洩電力となることを防止できる。
(8)前記量子化雑音阻止帯域は、前記RF信号の使用帯域の両側の隣接チャネルを包含する帯域幅を有しているのが好ましい。この場合、量子化雑音が、隣接チャネルへの漏洩電力となることを防止できる。
(9)前記量子化雑音阻止帯域は、前記RF信号の使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネルを包含する帯域幅を有しているのが好ましい。この場合、量子化雑音が、隣接チャネル及び次隣接チャネルへの漏洩電力となることを防止できる。
(10)他の観点からみた本発明は、前記(1)項記載の信号処理装置を、RF信号に対する処理のために備えた無線機である。
(11)前記信号処理装置における前記量子化雑音阻止帯域は、前記無線機が適合することを要する法的規制又は規格において漏洩電力の大きさが規制される帯域幅以上の帯域幅を有しているのが好ましい。
ΔΣ変調器を有する無線機の構成図である。 ΔΣ変調器の構成図である。 1次ローパス型ΔΣ変調器である。 1次ローパス型ΔΣ変調器から変換して得られた2次バンドパス型ΔΣ変調器である。 (a)はバンドパス型ΔΣ変調器の雑音伝達関数と信号伝達関数の特性図であり、(b)はRF信号の漏洩電力を示す出力スペクトラムである。 量子化雑音阻止帯域の第1例を示すバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトラムである。 量子化雑音阻止帯域の第2例を示すバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトラムである。 (a)は、量子化雑音阻止帯域の第2例を示すバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトラムであり、(b)は帯域cだけを使用帯域であるとみなした場合の出力スペクトラムであり、(c)は帯域dだけを使用帯域であるとみなした場合の出力スペクトラムである。 量子化雑音阻止帯域の第4例を示すバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトラムである。 第5例のための無線機の構成図である。 量子化雑音阻止帯域の第5例を示すバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトラムである。 通信帯域の選択例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.無線機]
図1は、実施形態に係る無線機1を示している。無線機1は、バンドパス型ΔΣ変調器25を備えたデジタル信号処理部(信号処理装置)21と、増幅器31と、バンドパスフィルタ32と、を有している。
デジタル信号処理部21は、無線波としてアンテナから送出されるRF信号を表現するデジタル信号(量子化信号)を出力する。RF信号は、無線波として空間に放射されるべき信号であり、例えば、移動体通信のためのRF信号、テレビ/ラジオなどの放送サービスのためのRF信号である。
デジタル信号処理部21から出力されたデジタル信号は、増幅器(例えば、デジタル増幅器)によって増幅され、ノイズシェイピングされた量子化雑音(ノイズ成分)を除去するアナログフィルタ(バンドパスフィルタ)32に与えられる。
アナログフィルタ32から出力された信号は、アンテナから無線波として空間に放射される。
デジタル信号処理部21は、RF信号によって送信される情報であるベースバンド信号(IQ信号)を出力するベースバンド部23と、デジタル直交変調などの処理を行う処理部24と、バンドパス型ΔΣ変調器25と、を備えている。
ベースバンド部23は、IQベースバンド信号(I信号、Q信号それぞれ)をデジタルデータとして出力する。
処理部24は、IQベースバンド信号に対してデジタル直交変調などの処理を行う。したがって、処理部24からは、多ビットのデジタルデータ(離散値)によって表現されたデジタル信号形式の信号が出力される。
なお、処理部24における変調は、直交変調に限らず、変調波を生成するための他の方式の変調であってもよい。
処理部24は、直交変調のほか、DPD(Digital Pre-distortion)、CFR(Crest Factor Reduction)、DUC(Digital Up Conversion)などの様々なデジタル信号処理を施すことができる。処理部24からは、上述のような各種のデジタル信号処理によって生成されたRF信号が出力される。
処理部24から出力されたデジタルRF信号は、バンドパス型ΔΣ変調器25に与えられる。
バンドパス型ΔΣ変調器25は、入力信号であるRF信号に対して、ΔΣ変調を行って1又は複数ビットの量子化信号を出力する。
[2.ΔΣ変調]
図2に示すように、ΔΣ変調器25は、ループフィルタ27と、量子化器28と、を備えている。
図2に示すΔΣ変調器25は、入力(本実施形態では、RF信号)Uが、ループフィルタ27に与えられる。ループフィルタ27の出力Yは、量子化器28に与えられる。量子化器28の出力(量子化信号)Vは、ループフィルタ27への他の入力として与えられる。
ΔΣ変調器25の特性は、信号伝達関数(STF;Signal Transfer Function)及び雑音伝達関数(NTF;Noise Transfer Function)によって表すことができる。
つまり、ΔΣ変調器25の入力をUとし、ΔΣ変調器25の出力をVとし、量子化雑音をEとしたときに、ΔΣ変調器25の特性を、z領域において表すと、次のとおりである。
したがって、所望のNTFとSTFとが与えられると、ループフィルタ27の伝達関数を得ることができる。
図3は、1次ローパス型ΔΣ変調器125の線形z領域モデルのブロック図を示している。符号127がループフィルタの部分を示し、符号128が量子化器を示している。このΔΣ変調器125への入力をU(z)とし、出力をV(z)とし、量子化雑音をE(z)としたときに、ΔΣ変調器125の特性を、z領域において表すと、次のとおりである。
V(z)=U(z)+(1−z−1)E(z)
つまり、図3に示す1次ローパス型ΔΣ変調器125において、信号伝達関数STF(z)=1であり、雑音伝達関数NTF(z)=1−z−1である。
非特許文献1によれば、ローパス型ΔΣ変調器に対して、以下の変換を行うことで、ローパス型ΔΣ変調器を、バンドパス型ΔΣ変調器に変換できる。
上記変換式に従って、ローパス型ΔΣ変調器125のz領域モデルにおけるzを、z’=−zに置き換えることでバンドパス型ΔΣ変調器が得られる。
上記変換式を用いると、n次のローパス型ΔΣ変調器(nは1以上の整数)を、2n次のバンドパス型Σ変調器に変換できる。
本発明者は、ローパス型ΔΣ変調器から、所望の周波数f(θ=θ)を、中心周波数fとして持つバンドパス型ΔΣ変調器を得るための変換式を見出した。当該変換式は、例えば、次の式(3)に示す通りである。

ここで、
θ=2π×(f/fs) fsはΔΣ変調器のサンプリング周波数
式(2)の変換式では、特定の周波数θ=π/2に関するものであったが、式(3)の変換式では、任意の周波数(θ)に一般化されている。
図4は、図3に示す1次ローパス型ΔΣ変調器125を、式(3)の変換式で変換して得られた2次バンドパス型ΔΣ変調器25を示している。
なお、図3から図4への変換では、表記の便宜上、式(3)において、a=cosθとおいた下記の変換式を用いた。
なお、バンドパス型ΔΣ変調器への変換は、その他の高次ローパス型ΔΣ変調器(例えば、非特許文献1記載のCIFB構造、CRFF構造、CIFF構造など)に対しても適用できる。
[3.ΔΣ変調と漏洩電力]
図5(a)に示すように、バンドパス型ΔΣ変調器25は、雑音伝達関数NTFが、バンドストップ型特性を持つ。したがって、バンドパス型ΔΣ変調器25は、量子化雑音を量子化雑音阻止帯域NS_BW外へ移動させて、量子化雑音阻止帯域内の量子化雑音を大きく低下させるノイズシェイピングを行うことができる。
ここで、所望のOSRにおいて、サンプリング周波数fsを低く抑えるために、RF信号の信号帯域BWに基づいて、サンプリング周波数fsを、
fs=(2×BW)×OSR
の式に従って設定すると、雑音阻止帯域NS_BWは、信号帯域BWに一致することになる 。
一方、無線機が出力する信号(無線波)においては、図5(b)に示すように、信号帯域BW外へ漏れ出る漏洩電力が問題となることがあるため、法的規制又は規格において、信号帯域外の漏洩電力の大きさが規制される。
例えば、3GPP TS 36.104 version 9.1.0 Release 9 p21 "Table 6.6.2.1-2: Base Station ACLR in unpaired spectrum with synchronized operation"では、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)に関し、隣接チャネルの中心周波数及び次隣接チャネルの中心周波数におけるACLRの制限(ACLR limit)が、それぞれ、45dBであると規定されている。
RF信号に対してバンドパス型ΔΣ変調を行った場合、ΔΣ変調器25の出力スペクトラムは、RF信号としてのスペクトラムとなる。したがって、RF信号の信号帯域外に量子化雑音が存在するとは、無線波において問題となる信号帯域外への漏洩電力と同様の問題を生じさせる。つまり、RF信号の信号帯域近傍に量子化雑音が存在すると、その量子化雑音が、漏洩電力に重畳される。
[4.量子化雑音阻止帯域の設定例]
[4.1 第1例]
量子化雑音が漏洩電力となることを防止するため、本実施形態のΔΣ変調器25では、雑音伝達関数NTFにおける量子化雑音阻止帯域NS_BWが、RF信号の使用帯域の帯域幅BWよりも大きく設定されている。したがって、図6に示すように、量子化雑音のほとんどは、RF信号の帯域幅BWよりも大きい量子化雑音阻止帯域(帯域幅NS_BW)の外に移動することになる。
なお、量子化雑音阻止帯域NS_BWとは、量子化雑音のピーク値から3dB下がっている範囲の帯域(3dB帯域)である。
図6の量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、RF信号の使用帯域の高周波数側及び低周波数側の両方で、RF信号の使用帯域よりも拡張されている。したがって、RF信号の使用帯域の外側であっても、RF信号の使用帯域の近傍においては、量子化雑音がほとんどなく、量子化雑音がRF信号帯域外の漏洩電力となることが抑制される。
ここで、図6に示す第1例では、OSR=50、RF信号の帯域幅BW=5[MHz]、RF信号の中心周波数はfとする。また、第1例及び他の例において、RF信号を放射する無線機1が適合することを要する法的規制又は規格において漏洩電力の大きさが規制される周波数範囲は、隣接チャネル(第1隣接チャネル:1stAC)及び次隣接チャネル(第2隣接チャネル:2ndAC)であるものとする。
隣接チャネル(1stAC)とは、RF信号の使用帯域(帯域幅BW)の両側において隣接する帯域であって、RF信号の帯域幅BWと同じ帯域幅を持つものをいう。したがって、RF信号の使用帯域とその両側の隣接チャネル(1stAC)とを包含する最小の帯域幅は、BW×3(=15MHz)となる。
また、次隣接チャネル(2ndAC)とは、2つの隣接チャネルそれぞれの外側に位置する帯域であって、RF信号の帯域幅BWと同じ帯域幅を持つものをいう。したがって、RF信号の使用帯域並びに隣接チャネル(1stAC)及び次隣接チャネル(2ndAC)を包含する最小の帯域幅は、BW×5(=25MHz)となる。
図6では、RF信号を放射する無線機1が適合することを要する法的規制又は規格において漏洩電力の大きさが規制される周波数範囲が、隣接チャネル(第1隣接チャネル:1stAC)及び次隣接チャネル(第2隣接チャネル:2ndAC)であることに対応して、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWが、RF信号の両側の次隣接チャネル(2ndAC)までを包含する最小の帯域幅(BW×N=5MHz×5=25MHz)以上に設定されている。
ここで、Nは、RF信号の帯域幅BWに対する量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWの倍率である。N=5の場合、量子化雑音阻止帯域は、RF信号の帯域幅BWの5倍の帯域幅を持つことを意味する。
第1例において、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(BW×N)=5MHz×7=35MHz以下であるのが好ましい。量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWを大きくすると、サンプリング周波数が大きくなってしまうため、(BW×7)以下に抑えることで、サンプリング周波数の増加を防止できる。
図6のように、RF信号の使用帯域の帯域幅BW=5MHzではなく、隣接チャネル及び次隣接チャネルを含めた帯域幅(25MHz)を基準にサンプリング周波数(サンプリングレート)fsを決定する場合、fs=2×(BW×5)×OSR=2.5[GS/s]となる(N=5)。
また、N=7の場合の35MHzを基準にサンプリング周波数(サンプリングレート)fsを決定する場合、fs=2×(BW×7)×OSR=3.5[GS/s]となる。
なお、図6に示すRF信号において、RF信号を放射する無線機1が適合することを要する法的規制又は規格において漏洩電力の大きさが規制される周波数範囲が、隣接チャネル(第1隣接チャネル:1stAC)だけである場合、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(BW×N)=5MHz×3=15MHz以上であるのが好ましい。この場合、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(BW×N)=5MHz×5=25MHz以下であるのがより好ましい。
[4.2 第2例]
移動体通信等では、マルチキャリアが利用されることがある。具体的には、無線機が使用可能な通信帯域として複数の通信帯域(帯域幅SBW)が用意され、ユーザ無線機(移動体)の数の増減に応じて、使用する通信帯域の数を増減させることがある。
図7は、5MHzの通信帯域(SBW=5MHz)を2個(複数)組み合わせて使用して合計10MHzの帯域幅BWをRF信号の信号帯域として使用する例を示している。この場合、RF信号の使用帯域(BW=10MHz)は、2個(複数)の通信帯域(SBW=5MHz)に跨っていることになる。
図7に示すように、RF信号の使用帯域の帯域幅BWが10MHzとなった場合、隣接チャネル(1sAC)及び次隣接チャネル(2ndAC)それぞれの帯域幅も10MHzとなる。
したがって、量子化雑音阻止帯域が、RF信号の両側の次隣接チャネル(2ndAC)までを包含しようとすると、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、BW×N=10MHz×5=50MHz)以上となっていればよい。
図7に示す第2例の場合も、サンプリング周波数の増大を抑えるため、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(BW×N)=10MHz×7=70MHz以下であるのが好ましい。
図7において、隣接チャネル及び次隣接チャネルを含めた帯域幅(50MHz)を基準にサンプリング周波数(サンプリングレート)fsを決定する場合、fs=2×(BW×5)×OSR=5.0[GS/s]となる(N=5)。
また、N=7の場合の70MHzを基準にサンプリング周波数(サンプリングレート)fsを決定する場合、fs=2×(BW×7)×OSR=7.0[GS/s]となる。
なお、図7に示すRF信号において、RF信号を放射する無線機1が適合することを要する法的規制又は規格において漏洩電力の大きさが規制される周波数範囲が、隣接チャネル(第1隣接チャネル:1stAC)だけである場合には、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(BW×N)=10MHz×3=30MHz以上であるのが好ましい。この場合、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(BW×N)=10MHz×5=50MHz以下であるのがより好ましい。
[4.3 第3例]
第1例及び第2例では、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWが、RF信号の帯域幅BWの5倍以上に設定されたものを示したが、第3例では、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWが、RF信号の帯域幅BWの5倍未満に設定されたものを示す。
つまり、第3例に係る量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、RF信号の使用帯域の両側の隣接チャネル(1stAC)及び次隣接チャネル(2ndAC)を包含する最小の帯域幅(BW×5)よりも狭い帯域幅を有している。
なお、第3例においても、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、RF信号の使用帯域の帯域幅BWよりも広い。
図8(a)に示すように、第3例では、第2例と同様に、5MHzの通信帯域(SWB=5MHz)c,dを2個組み合わせて使用して合計10MHzの帯域幅BWが、RF信号の信号帯域として使用される。つまり、RF信号の使用帯域(BW=10MHz)は、2個(複数)の通信帯域(SBW=5MHz)に跨っている。
前述の第2例においては、RF信号の帯域幅BWが第1例に比べて2倍になっていることから、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWも第1例に比べて2倍になっている。この結果、第2例では、サンプリングレートも第1例に比べて2倍になっている。
これに対し、図8に示す第3例の場合、第2例と同様に、RF信号の帯域幅BWが第1例に比べて2倍になっているものの、第3例の量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは第1例の2倍未満になっている。したがって、第3例では、サンプリングレートも第1例の2倍未満でよく、サンプリングレートの増加を抑制できている。
図8(b)(c)は、図8(a)に示す2個の通信帯域c,dそれぞれ単独を、使用帯域とみなしたものを示している。
図8(b)に示すように、通信帯域c(帯域幅SBW=5MHz)がRF信号の使用帯域であるとみなした場合、RF信号並びに隣接チャネル(1stAC)及び次隣接チャネル(2ndAC)すべてを包含するために必要な帯域幅は、SBW×5=5MHz×5=25MHzとなる(図8(b)のa〜eの範囲)。
また、図8(c)に示すように、通信帯域d(帯域幅SBW=5MHz)がRF信号の使用帯域であるとみなした場合も、RF信号並びに隣接チャネル(1stAC)及び次隣接チャネル(2ndAC)すべてを包含するために必要な帯域幅は、SBW×5=5MHz×5=25MHzとなる(図8(b)のb〜fの範囲)。
通信帯域cと通信帯域dとは、別のキャリアであるから、漏洩電力の大きさが規制される範囲としては、図8(b)に示すa〜eの範囲及び図8(c)に示すb〜fの範囲で十分である。
したがって、2個の通信帯域c,dを組み合わせてRF信号の使用帯域とする場合には、漏洩電力の大きさが規制される範囲としては、図8(a)に示すa〜fの範囲で十分となる。
つまり、RF信号の使用帯域(帯域幅BW=10MHzの両側に、それぞれ、通信帯域(帯域幅SBW=5MHz)の2倍の帯域を確保すると、2個の通信帯域c,dそれぞれを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域c,dの両側の隣接チャネル(1stAC)及び次隣接チャネル(2ndAC)全てを包含する量子化雑音阻止帯域となる。
この結果、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BW=BW+(4×SBW)=10MHz+(4×5MHz)=30MHz以上あれば、漏洩電力が問題となる隣接チャネル及び次隣接チャネルに応じた帯域幅を確保できる。
したがって、第3例では、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(BW+(4×SBW))以上、(BW×5)未満とすることができる。
より好ましくは、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(BW+(4×SBW))以上、(BW+(6×SBW))以下とすることができる。
これは、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWとして、範囲a〜fを基本帯域としたときに、当該基本帯域の両側それぞれに一つの通信帯域(帯域幅SBW=5MHz)分の付加帯域を確保した帯域幅(BW+(6×SBW))以下としたものである。これにより、2個の通信帯域c,dそれぞれを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域c,dの両側の隣接チャネル(1stAC)及び次隣接チャネル(2ndAC)全てを確実に包含しつつ、サンプリングレートを低く抑えることができる。
例えば、帯域幅NS_BW=BW+(4×SBW)=30MHzを基準にサンプリング周波数(サンプリングレート)fsを決定する場合、fs=2×(BW+(4×SBW))×OSR=2×(10MHz+(4×5MHz))×50=3.0GS/sとなる。
また、帯域幅NS_BW=BW+(6×SBW)=40MHzを基準にサンプリング周波数(サンプリングレート)fsを決定する場合、fs=2×(BW+(6×SBW))×OSR=2×(10MHz+(6×5MHz))×50=4.0GS/sとなる。
いずれの場合も第2例に比べて、サンプリングレートが低くなる。
[4.4 第4例]
第3例では、RF信号の使用帯域を構成する2個(複数)の通信帯域c,dが、隣接していたが、図9に示す第4例のように、RF信号の使用帯域を構成する2個(複数)の通信帯域b,dが、離れていてもよい。
第4例の場合、使用帯域は、通信帯域bから通信帯域dまでの範囲(SB’=15MHz)であるとみなすことで、第3例と同様に、量子化雑音阻止帯域の帯域NS_BWを決定できる。
つまり、第4例においても、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(BW’+(4×SBW))=35MHz以上、(BW’×5)=75MHz未満とすることができる。
第4例においても、より好ましくは、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(BW’+(4×SBW))以上、(BW’+(6×SBW))以下とすることができる。
なお、図8及び図9において、RF信号を放射する無線機1が適合することを要する法的規制又は規格において漏洩電力の大きさが規制される周波数範囲が、隣接チャネル(第1隣接チャネル:1stAC)だけである場合には、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、((BW(BW’)+(2×SBW))以上、(BW(BW’)×3)未満とすることができる。この場合、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、((BW(BW’)+(2×SBW))以上、((BW(BW’)+(4×SBW))以下とするのがより好ましい。
[4.5 第5例]
図10〜図12は、量子化雑音阻止帯域の設定の仕方の第5例を示している。図10は、第5例において使用される無線機1を示している。図10に示す無線機1は、マルチキャリアに対応したものであり、通信に使用する周波数(通信帯域a〜d)を動的に変更することができる。通信帯域の変更のため、デジタル信号処理部21は、通信帯域を選択する選択部35aを有する制御部35を備えている。選択部35aは、通信に使用可能な通信帯域a〜dのうち、通信に使用する1又は複数の通信帯域を選択する。
制御部35は、選択部25によって選択された通信帯域に基づいて、処理部24を制御することによって、処理部24から出力されるRF信号の使用帯域を、変更することができる。
また、ΔΣ変調器25は、前述の式(3)に基づいて、zの値が変換可能となっている。つまり、ΔΣ変調器25は、量子化雑音阻止帯域の中心周波数を変更可能となっている。換言すると、量子化雑音阻止帯域が変更可能となっている。
制御部35は、ΔΣ変調器25に入力される信号の中心周波数f(例えば、図12の周波数fa,fb,fc,fdなど)に応じて、前述の式(3)に基づいてΔΣ変調器25のzを変換することにより、任意の周波数の信号に対して、バンドパスΔΣ変調が行える。
このように、RF信号の中心周波数(搬送周波数)fに応じて、上記変換式(3)におけるcosθ(係数a)を変更することで、サンプリング周波数fsを変更することなく、任意の周波数fに対応したバンドパスΔΣ変調が行える。cosθを変更すると、式(1)に示すNTFの係数が変更されたことになるが、式の次数は維持される。このため、RF信号の搬送波周波数fに応じて、バンドパス型ΔΣ変調器25の構成を変化させても、式の複雑度(次数)は変化せず、したがって、バンドパス型ΔΣ変調器25における信号処理負荷も変化しない。
このように本実施形態では、搬送波周波数fを変化させても、バンドパス型ΔΣ変調器25における信号処理負荷が変化しないため有利である。本実施形態において、バンドパス型ΔΣ変調器25における信号処理負荷は、ナイキストの定理により、信号帯域幅によって決定されるサンプリング周波数fsに依存するが、搬送波周波数fを変化させても信号帯域幅が変化するわけではないためサンプリング周波数fsを変更する必要はない。なお、ΔΣ変調器がローパス型である場合、搬送波周波数fの変化に対応するには、サンプリング周波数fsを変更する必要があり、この点において、バンドパス型が有利である。
また、制御部35は、処理部24を制御することによって、処理部24から出力されるRF信号の周波数を任意の周波数に変更してΔΣ変調器25に与えることができる。
さらに、制御部35は、選択部35aによって選択された通信帯域に応じて、アナログフィルタ32の通過帯域を変更するように制御することもできる。
さて、図10のように構成された無線機1の場合、RF信号の使用帯域の帯域幅BWは、動的に変更される。しかし、ΔΣ変調器25の量子化雑音阻止帯域の帯域幅を、動的に変更されるRF信号の帯域幅BWに応じて、変更するように構成すると、ΔΣ変調器25の回路規模が増大する。
そこで、第5例では、通信に使用可能な4つの通信帯域a〜d(帯域幅SBWはそれぞれ5MHz)全てを使用帯域(帯域幅A_BW=20MHz)とみなした上で、第3例及び第4例と同じ考え方で、量子化雑音阻止帯域NS_BWを決定する。
図11に示すように、帯域幅A_BW=20MHzを使用帯域とみなした場合、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BW=A_BW+(4×SBW)=20MHz+(4×5MHz)=40MHz以上あれば、漏洩電力が問題となる隣接チャネル及び次隣接チャネルに応じた帯域幅を確保できる。
第5例においても、第3例と同様にサンプリングレートを低く抑えるため、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(A_BW+(4×SBW))以上、(A_BW×5)未満とすることができる。
より好ましくは、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、(A_BW+(4×SBW))以上、(A_BW+(6×SBW))以下とすることができる。
図12に示すように、実際には、通信に使用可能な4つの通信帯域a〜dのうちの一部の帯域c,dしか使用帯域として選択されない場合があるが、図11に示すように、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWを、(A_BW+(4×SBW))以上とすることで、4つの通信帯域a〜dのうちのいずれが選択されても、漏洩電力が問題となる隣接チャネル及び次隣接チャネルに応じた帯域幅を確保できる。
なお、第5例においても、RF信号を放射する無線機1が適合することを要する法的規制又は規格において漏洩電力の大きさが規制される周波数範囲が、隣接チャネル(第1隣接チャネル:1stAC)だけである場合には、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、((A_BW+(2×SBW))以上、(A_BW×3)未満とすることができる。この場合、量子化雑音阻止帯域の帯域幅NS_BWは、((A_BW+(2×SBW))以上、((A_BW+(4×SBW))以下とするのがより好ましい。
[5.付記]
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ΔΣ変調システム
21 デジタル信号処理部(デジタル信号処理装置)
25 バンドパス型ΔΣ変調器
32 バンドパスフィルタ
35 制御部
35a 選択部

Claims (7)

  1. 無線波として送信されるRF信号に対する処理を行う信号処理装置であって、
    前記RF信号に対するバンドパス型ΔΣ変調を行うバンドパス型ΔΣ変調器を備え、
    前記バンドパス型ΔΣ変調器の量子化雑音阻止帯域は、前記RF信号の使用帯域を含み、かつ、前記RF信号の使用帯域よりも広い帯域幅を有し
    前記RF信号は、使用帯域が複数の通信帯域に跨っており、
    前記量子化雑音阻止帯域は、
    前記RF信号の使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネルを包含する最小の帯域幅よりも狭い帯域幅を有し、
    前記量子化雑音阻止帯域は、前記複数の通信帯域それぞれを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域の両側の隣接チャネル全てを包含する帯域幅を有している
    信号処理装置。
  2. 前記量子化雑音阻止帯域は、前記複数の通信帯域それぞれを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネル全てを包含する帯域幅を有している
    請求項記載の信号処理装置。
  3. 前記量子化雑音阻止帯域は、前記複数の通信帯域それぞれを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネル全てを包含する最小の基本帯域の両側それぞれに一つの前記通信帯域分の付加帯域を確保した帯域幅以下の帯域幅を有している
    請求項記載の信号処理装置。
  4. 無線波として送信されるRF信号に対する処理を行う信号処理装置であって、
    前記RF信号に対するバンドパス型ΔΣ変調を行うバンドパス型ΔΣ変調器を備え、
    前記バンドパス型ΔΣ変調器の量子化雑音阻止帯域は、前記RF信号の使用帯域を含み、かつ、前記RF信号の使用帯域よりも広い帯域幅を有し、
    複数の通信帯域の中から、前記RF信号の1又は複数の使用帯域を選択する帯域選択部を更に備え、
    前記量子化雑音阻止帯域は、
    前記複数の通信帯域全てを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネルを包含する最小の帯域よりも狭い帯域幅を有し
    前記量子化雑音阻止帯域は、前記複数の通信帯域それぞれを使用帯域とみなしたときの当該使用帯域の両側の隣接チャネル及び次隣接チャネル全てを包含する帯域幅を有している
    信号処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の信号処理装置を、RF信号に対する処理のために備えた無線機。
  6. 無線波として送信されるRF信号に対する処理を行う信号処理装置を備えた無線機であって、
    前記信号処理装置は、前記RF信号に対するバンドパス型ΔΣ変調を行うバンドパス型ΔΣ変調器を備え、
    前記バンドパス型ΔΣ変調器の量子化雑音阻止帯域は、前記RF信号の使用帯域を含み、かつ、前記RF信号の使用帯域よりも広い帯域幅を有し、
    記量子化雑音阻止帯域は、前記無線機が適合することを要する法的規制又は規格において漏洩電力の大きさが規制される帯域幅以上の帯域幅を有し
    前記量子化雑音阻止帯域は、前記RF信号の使用帯域の7倍以下である
    無線機。
  7. 前記量子化雑音阻止帯域は、前記RF信号の使用帯域の5倍以下である
    請求項6記載の無線機。
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