JP6064359B2 - 環境負荷評価装置、環境負荷評価方法及びプログラム - Google Patents

環境負荷評価装置、環境負荷評価方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、環境負荷評価装置、環境負荷評価方法及びプログラムに関する。
製品、サービスまたは事業活動などによる環境への負荷を評価するため、資源採掘(企画設計)−開発製造−運用−廃棄(保守)というライフサイクルにおける、環境負荷の算出のもととなる数値データを詳細に調査して、データを集計することが行われている。たとえば、二酸化炭素(CO2)などの環境負荷の算出のもととなる数値データには、製造時の工数や使用するPC(パーソナルコンピュータ)の消費電力量などがある。
より多くの環境負荷を対象とした影響を評価する手法として、被害算定型環境影響評価手法(たとえば、LIME(Life-cycle Impact assessment Method based on Endpoint modeling))が提案されている。この手法はCO2だけでなく、多くの環境負荷を対象として評価することができ、単一指標で統合化することもできる。
環境負荷の中では、化学物質が生態系に与える影響が大きい。化学物質は、海や河川、大気、土地の汚染を通じて、生態系に直接的に悪影響を与える可能性がある。
そのため、化学物質の生態系に与える影響や、因果関係をできるだけ多く考慮して被害評価を行うことが望ましい。
特開2004−351357号公報 特開2002−99674号公報
しかしながら、多くの化学物質の生態系へ与える影響についての実験データをそろえることは多大な工数を要するなど、効率のよい環境負荷評価を行うことが困難であった。
発明の一観点によれば、以下に示すような環境負荷評価装置が提供される。
この環境負荷評価装置は、基準物質の生態毒性値と、生態毒性値による生態系に対する被害係数との対応情報を記憶する記憶部を有する。また、環境負荷評価装置は、環境負荷の評価対象物質の化学構造をもとに、評価対象物質の生態毒性値を推定し、記憶部に記憶された対応情報をもとに、推定した生態毒性値から生態系に対する被害係数を換算する制御部を有する。
また、発明の一観点によれば、以下に示すような環境負荷評価方法が提供される。
この環境負荷評価方法は、制御部が、環境負荷の評価対象物質の化学構造をもとに、評価対象物質の生態毒性値を推定する。そして、制御部が、記憶部に記憶された、基準物質の生態毒性値と、生態毒性値による生態系に対する被害係数との対応情報をもとに、推定した生態毒性値から生態系に対する被害係数を換算する。
開示の環境負荷評価装置、環境負荷評価方法及びプログラムによれば、効率よく環境負荷評価を行うことが可能となる。
第1の実施の形態の環境負荷評価装置及び環境負荷評価方法の一例を説明する図である。 第2の実施の形態の環境負荷評価装置のハードウェア例を示す図である。 環境負荷評価方法の一例の流れを示す図である。 生態毒性値予測データベースの一例を示す図である。 被害係数予測データベースの一例を示す図である。 フェノール及び芳香族の化学物質の生態毒性値と被害係数との対応関係の一例を示す図である。 アミン類の化学物質の生態毒性値と被害係数との対応関係の一例を示す図である。 特定フロンの化学物質の生態毒性値と被害係数との対応関係の一例を示す図である。
以下、発明を実施するための形態を、図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の環境負荷評価装置及び環境負荷評価方法の一例を説明する図である。
環境負荷評価装置10は、記憶部11と制御部12を有している。
記憶部11は、基準物質の生態毒性値と、その生態毒性値による生態系に対する被害係数との対応情報を記憶する。図1の例では、対応情報は、被害係数予測データベースD2として記憶部11に記憶されている。なお、図1の例では、さらに、複数の化学物質に対して各化学物質の生態毒性値が対応付けられた対応情報が、生態毒性値予測データベースD1として記憶部11に記憶されている。
制御部12は、環境負荷の評価対象物質の化学構造をもとに、評価対象物質の生態毒性値を推定する。生態毒性値の推定の際には、たとえば、生態毒性値予測データベースD1が参照される。また、制御部12は、記憶部11に記憶された対応情報(被害係数予測データベースD2)をもとに、推定した生態毒性値から生態系に対する被害係数を換算する。被害係数は、生態系への被害の度合いを示す値である。
被害係数としては、EINES(Expected Increase in Number of Extinct Species)、DALY(Disability Adjusted Life Year;障害調整生存年(損失余命と呼ばれることもある))、NPP(Net Primary Production;純一次生産量)などがある。
以下、環境負荷評価装置10の動作の例を説明する。
まず、たとえば、ユーザから、評価対象物質の化学構造の情報が与えられると、制御部12は、評価対象物質の生態毒性値を推定する(ステップS1)。
たとえば、制御部12は、評価対象物質の官能基の種類と数などから、生態毒性値予測データベースD1で類似する化学物質を特定し、その化学物質に対応付けられた生態毒性値を、評価対象物質の生態毒性値として決定する。図1の例において、生態毒性値予測データベースD1では、複数の物質とその生態毒性値の対応情報が管理されている。
図1の例では、ビスフェノールA(4,4’−イソプロピリデンジフェノール)の生態毒性値の例として、魚類急性毒性試験におけるLC50(50% Lethal Concentration)の値、8[mg/L(リットル)]が示されている。LC50は、半数致死濃度のことで、魚類急性毒性試験におけるLC50は、試験に用いられた魚種の50%が死亡する化学物質の濃度を意味する。LC50の値が小さい化学物質ほど、急性毒性が高い。
ビスフェノールAは、芳香族C−OHを2個、脂肪族C−CH3を2個、ベンゼンを2個、Ar−C−Arを1個、フェノールを2個有している。評価対象物質の化学構造が、このビスフェノールAの構造に類似していれば、評価対象物質の生態毒性値の推定値として、たとえば、8[mg/L]が選択される。
なお、制御部12は、評価対象物質と生態毒性値予測データベースD1にある化学物質における、同一種類の官能基数の比に応じて、予め記憶されている化学物質に対応付けられた生態毒性値をもとにして、評価対象物質の生態毒性値を換算するようにしてもよい。
また、制御部12は、図示しない通信部を制御して、インターネット上で利用可能な生態毒性予測システムにアクセスして、ユーザから与えられた評価対象物質に対応する生態毒性値の推定値を取得するようにしてもよい。生態毒性予測システムには、(定量的)構造活性相関((Q)SAR:(Quantitative)Structure-Activity Relationship)を利用する、(独)国立環境研究所環境リスク研究センターにて開発されたKATE(KAshinhou Tool for Ecotoxicity)がある。
次に、制御部12は、推定した生態毒性値から被害係数を換算する(ステップS2)。
このとき、制御部12は、記憶部11に記憶された被害係数予測データベースD2を参照する。被害係数予測データベースD2には、基準物質とその生態毒性値と被害係数の例が示されている。図1の例では、基準物質としてビスフェノールAが示されている。また、その生態毒性値として、魚類急性毒性試験におけるLC50の値、8[mg/L]が示されている。また、被害係数として、EINESの値、5.90E−11が示されている。
EINESは、種の絶滅リスクがどれだけ増加するのかを示す指標である。
たとえば、評価対象物質として、フッ化アンモニウムが与えられ、推定した生態毒性値が、LC50で107.5[mg/L]であったとする。このとき、制御部12は、基準物質であるビスフェノールAのLC50の値、8[mg/L]との比率、8/107.5を求め、この比率を基準物質のEINESの値、5.90E−11に掛け合わせて、フッ化アンモニウムのEINESの値、0.439E−12を得る。
このように、本実施の形態の環境負荷評価装置及び環境負荷評価方法によれば、生態系に対する被害係数が分からなかった化学物質についても、それを基準物質の生態毒性値と被害係数との対応情報から換算して求めることができる。これにより、多くの化学物質の生態系へ与える影響についての実験データをそろえなくても済み、環境負荷評価の工数が削減され、効率のよい環境負荷評価が可能となる。
なお、環境負荷評価装置10は、評価対象物質が与えられると、上記のように、KATEなどの生態毒性予測システムを利用して、生態毒性値の推定値を取得してもよい。しかしながら、予め製品やサービス、事業活動で使用する化学物質の種類などが限定されている場合には、生態毒性値予測データベースD1を予め構築して記憶部11に記憶しておくことで、効率よく生態毒性値の推定値を得ることができる。
なお、上記の例では、基準物質を1つとしたが、基準物質は複数あってもよく、化学物質のグループ(たとえば、属)ごとに、1つまたは複数あってもよい。
(第2の実施の形態)
以下、第2の実施の形態の環境負荷評価装置及び環境負荷評価方法を説明する。
環境負荷評価装置は、ハードウェアまたはソフトウェア製品、サービス、または事業活動などの評価対象における環境負荷を評価する装置である。環境負荷評価装置は、これらの評価対象の環境負荷を定量的に評価する。評価した内容は、次の製品の設計、サービスまたは事業などの計画にフィードバックされ、さらなる環境負荷の低減が図られる。
図2は、第2の実施の形態の環境負荷評価装置のハードウェア例を示す図である。
環境負荷評価装置20は、たとえば、コンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)21によって装置全体が制御されている。CPU21には、バス28を介してRAM(Random Access Memory)22と複数の周辺機器が接続されている。CPU21は、第1の実施の形態の環境負荷評価装置10の制御部12の機能を実現する。
RAM22は、環境負荷評価装置20の主記憶装置として使用される。RAM22には、CPU21に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM22には、CPU21による処理に用いる各種データが格納される。
バス28に接続されている周辺機器としては、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)23、グラフィック処理装置24、入力インタフェース25、光学ドライブ装置26、及び通信インタフェース27がある。
HDD23は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込み及び読み出しを行う。HDD23は、環境負荷評価装置20の二次記憶装置として使用される。HDD23には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、及び各種データが格納される。HDD23は、たとえば、図1に示したような生態毒性値予測データベースD1、被害係数予測データベースD2を記憶するようにしてもよい。
なお、二次記憶装置としては、フラッシュメモリなどの半導体記憶装置を使用することもできる。
グラフィック処理装置24には、モニタ24aが接続されている。グラフィック処理装置24は、CPU21からの命令にしたがって、画像をモニタ24aの画面に表示させる。モニタ24aとしては、CRT(Cathode Ray Tube)を用いた表示装置や液晶表示装置などがある。
入力インタフェース25には、キーボード25aとマウス25bとが接続されている。入力インタフェース25は、キーボード25aやマウス25bから送られてくる信号をCPU21に送信する。
なお、マウス25bは、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボールなどがある。
光学ドライブ装置26は、レーザ光などを利用して、光ディスク26aに記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク26aは、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク26aには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。
通信インタフェース27は、ネットワーク27aに接続されている。通信インタフェース27は、ネットワーク27aを介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、上記のようなハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて、本実施の形態の処理機能を実現するようにしてもよい。
以下では、製品やサービス、事業活動で使用、または排出する化学物質による生態系への影響を評価する方法を中心にして、本実施の形態の環境負荷評価方法の一例を説明する。
図3は、環境負荷評価方法の一例の流れを示す図である。
まず、環境負荷評価装置20は、環境負荷の評価対象物質を取得する(ステップS10)。評価対象物質は、たとえば、ユーザにより入力インタフェース25を介して入力される。
次に、CPU21の制御のもと、評価対象物質の分類が行われる(ステップS11)。評価対象物質は、その化学構造から複数に分類される。たとえば、脂肪族炭化水素、スルホキシド、アルコール、アルデヒド、脂肪(芳香)族ケトン、脂肪(芳香)族エーテル、脂肪(芳香)族エステル、酸、アミン、アニリン、その他に分類される。
その後、CPU21の制御のもと、評価対象物質の生態毒性値の推定が行われる(ステップS12)。
生態毒性値の推定の際には、たとえば、以下に示すような生態毒性値予測データベースが用いられる。
図4は、生態毒性値予測データベースの一例を示す図である。
生態毒性値予測データベースでは、複数の化学物質に対して各化学物質の生態毒性値が対応付けられている。図4の例では、生態毒性値として、96時間の魚類急性毒性試験におけるLC50(魚毒性LC50)の推定値が示されている。これらの推定値としては、たとえば、前述のKATEなどの生態毒性予測システムにより推定された値が利用可能である。
また、図4の生態毒性値予測データベースの例では、魚毒性LC50の推定値は、化学物質の属ごとに管理されている。
評価対象物質が与えられると、CPU21の制御のもと、たとえば、図4のような生態毒性値予測データベースが参照される。そして、たとえば、評価対象物質の官能基の種類や数などによって、生態毒性値予測データベース上の類似する化学物質の魚毒性LC50の推定値を、評価対象物質の生態毒性値の推定値とする。官能基の数が、生態毒性値予測データベース上に存在する化学物質の何れとも一致しない場合には、たとえば、官能基の種類が同じでその数が異なる化学物質の生態毒性値の推定値を用い、線形補間などにより、評価対象物質の生態毒性値を推定してもよい。
なお、環境負荷評価装置20は、評価対象物質が与えられると、ネットワーク27aを介してKATEなどの生態毒性予測システムにアクセスして、生態毒性値の推定値を取得してもよい。しかしながら、予め製品やサービス、事業活動で使用する化学物質の種類などが限定されている場合には、上記のような生態毒性値予測データベースを予め構築しておくことで、効率よく生態毒性値の推定値を得ることができる。
また、図4に示した生態毒性値予測データベースのように、化学物質の属ごとに、化学物質とその生態毒性値の推定値との対応を管理することで、評価対象物質の化学構造をもとに、生態毒性値の推定値を得る際の検索効率が上がる。
また、評価対象物質と同じ属の化学物質の生態毒性値の推定値をもとに、評価対象物質の生態毒性値の推定値を得ることができるので、推定精度が増す。
以上のような生態毒性値の推定が終わると、CPU21の制御のもと、その生態毒性値から被害係数への換算が行われる(ステップS13)。
生態毒性値から被害係数への換算の際には、たとえば、以下に示すような被害係数予測データベースが参照される。
図5は、被害係数予測データベースの一例を示す図である。
被害係数予測データベースでは、換算の際の基準となる基準物質の生態毒性値と、その生態毒性値による生態系に対する被害係数とが対応付けられている。図5の例では、生態毒性値として、96時間の魚類急性毒性試験におけるLC50(魚毒性LC50)の値が示されている。また、被害係数として、その基準物質、1キログラムあたりのEINESの値が示されている。
基準物質は、たとえば、生態毒性値と、被害係数との対応関係が予め分かっている化学物質である。また、図5の被害係数予測データベースの例では、魚毒性LC50の推定値とEINESは、化学物質の属ごとに管理されている。
ステップS12の処理で、評価対象物質の生態毒性値が推定されると、CPU21の制御のもと、たとえば、図5のような被害係数予測データベースが参照される。たとえば、ステップS12の処理で、評価対象物質の魚毒性LC50の推定値が、キシレンの値と同じ7.4[mg/L]とされた場合、その値と対応付けられたEINESの値、7.08E−12が、被害係数の換算結果となる。
なお、環境負荷評価装置20は、図5のような被害係数予測データベースから、グループごと(たとえば属ごと)に生態毒性値と被害係数との対応関係を示す近似式を予め求めておいてもよい。そして、CPU21の制御のもと、その近似式を用いて、推定された生態毒性値から被害係数への換算が行われるようにしてもよい。
図6は、フェノール及び芳香族の化学物質の生態毒性値と被害係数との対応関係の一例を示す図である。
また、図7は、アミン類の化学物質の生態毒性値と被害係数との対応関係の一例を示す図である。
また、図8は、特定フロンの化学物質の生態毒性値と被害係数との対応関係の一例を示す図である。
図6〜図8では、図5の被害係数予測データベースの値がプロットされている。横軸はLC50[mg/L]であり、縦軸はEINES/kgである。縦軸を対数で示すと、図6〜図8のように、各グループにおけるLC50とEINESとの対応関係は、近似直線で表せる。
評価対象物質のLC50の値が推定された場合、このような近似直線を表す近似式を用いて、EINESの値に換算することができる。
図5に示した被害係数予測データベースのように、化学物質の属ごとに、生態毒性値と被害係数との対応を管理することで、評価対象物質の化学構造をもとに、生態毒性値を推定し、被害係数に換算する際の検索効率が上がる。
また、特定した評価対象物質の属に対応する、被害係数予測データベース上の生態毒性値と被害係数との対応関係をもとに、生態毒性値の推定値から、被害係数への換算を行うことができるので、推定精度が増す。
LIMEでは、以上のようにして求められた被害係数は、他の被害係数と統合化され、単一指標(たとえば、円で表される)に変換される。被害係数としては、前述したEINESの他に、たとえば、DALY、NPPなどがある。
従来では、生態系に与える影響がより大きい特定の化学物質など、ごく少数の化学物質についての被害評価にとどまっていたため、製品、サービスまたは事業活動などにおいて、使用または排出する化学物質の生態系への影響を十分評価することができなかった。
これに対し、本実施の形態の環境負荷評価装置及び環境負荷評価方法によれば、被害係数が分からなかった化学物質についても、被害係数を、図5〜図8に示したような生態毒性値と被害係数との対応関係をもとに換算して求めることができる。
これにより、多くの化学物質の生態系へ与える影響についての実験データをそろえなくても済み、環境負荷評価の工数が削減され、効率のよい環境負荷評価が可能となる。また、製品、サービスまたは事業活動などにおいて、使用または排出する化学物質の生態系への影響を十分評価することが可能となる。
なお、上記の説明では、生態毒性値予測データベースと、被害係数予測データベースを分けているが、1つのデータベースであってもよい。
また、上記の説明では、生態毒性値の例として、LC50を用いたがこれに限定されず、たとえば、EC50(Effective Concentration 50)などを用いてもよい。
また、上記の説明では、被害係数の例として、EINESを用いたがこれに限定されず、たとえば、NPP、DALYなどを用いてもよい。その場合、被害係数予測データベースには、基準物質の生態毒性値とNPPまたはDALYなどとの対応情報が予め格納され、その対応情報を用いて、推定した評価対象物質の生態毒性値からNPPまたはDALYなどへの換算が行われる。
ところで、上記の環境負荷評価方法は、コンピュータによって実現することができる。その場合、環境負荷評価装置10,20が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記憶装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD、DVD−RAM、CD−ROM/RWなどがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。
なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)などの電子回路で実現することもできる。
以上、実施の形態に基づき、本発明の環境負荷評価装置、環境負荷評価方法及びプログラムの一観点について説明してきたが、これらは一例にすぎず、上記の記載に限定されるものではない。
10 環境負荷評価装置
11 記憶部
12 制御部
D1 生態毒性値予測データベース
D2 被害係数予測データベース

Claims (5)

  1. 基準物質の第1の生態毒性値と、前記第1の生態毒性値による生態系に対する被害係数との対応情報を記憶する記憶部と、
    環境負荷の評価対象物質の化学構造をもとに、前記評価対象物質の第2の生態毒性値を推定し、前記記憶部に記憶された前記対応情報をもとに、推定した前記第2の生態毒性値から生態系に対する被害係数を換算する制御部と、を有し、
    前記対応情報は、化学物質の属ごとに管理されており、前記属ごとに、前記第1の生態毒性値と前記被害係数との対応関係が異なっており、
    前記制御部は、前記対応情報から、前記属ごとに、前記第1の生態毒性値と前記被害係数との対応関係を示す近似式を求め、前記評価対象物質の前記化学構造から前記属を特定し、特定した前記属の前記近似式をもとに、推定した前記第2の生態毒性値から前記被害係数を換算する、
    環境負荷評価装置。
  2. 前記記憶部には、複数の化学物質に対して各化学物質の第3の生態毒性値の推定値が対応付けられた他の対応情報が記憶されており、
    前記制御部は、前記他の対応情報をもとに、前記評価対象物質の前記第2の生態毒性値を推定する、請求項1に記載の環境負荷評価装置。
  3. 前記他の対応情報は、前記複数の化学物質の前記属ごとに管理されている、請求項2に記載の環境負荷評価装置。
  4. 制御部が、環境負荷の評価対象物質の化学構造をもとに、前記評価対象物質の第1の生態毒性値を推定し、
    前記制御部が、記憶部に記憶された、基準物質の第2の生態毒性値と、前記第2の生態毒性値による生態系に対する被害係数との対応情報をもとに、推定した前記第1の生態毒性値から生態系に対する被害係数を換算し、
    前記対応情報は、化学物質の属ごとに管理されており、前記属ごとに、前記第2の生態毒性値と前記被害係数との対応関係が異なっており、
    前記制御部が、前記対応情報から、前記属ごとに、前記第2の生態毒性値と前記被害係数との対応関係を示す近似式を求め、前記評価対象物質の前記化学構造から前記属を特定し、特定した前記属の前記近似式をもとに、推定した前記第1の生態毒性値から前記被害係数を換算する、
    環境負荷評価方法。
  5. 制御部が、環境負荷の評価対象物質の化学構造をもとに、前記評価対象物質の第1の生態毒性値を推定し、
    前記制御部が、記憶部に記憶された、基準物質の第2の生態毒性値と、前記第2の生態毒性値による生態系に対する被害係数との対応情報をもとに、推定した前記第1の生態毒性値から生態系に対する被害係数を換算し、
    前記対応情報は、化学物質の属ごとに管理されており、前記属ごとに、前記第2の生態毒性値と前記被害係数との対応関係が異なっており、
    前記制御部が、前記対応情報から、前記属ごとに、前記第2の生態毒性値と前記被害係数との対応関係を示す近似式を求め、前記評価対象物質の前記化学構造から前記属を特定し、特定した前記属の前記近似式をもとに、推定した前記第1の生態毒性値から前記被害係数を換算する、
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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