JP5296660B2 - サービス規模成長性分析システムおよび方法ならびにそのためのプログラム - Google Patents

サービス規模成長性分析システムおよび方法ならびにそのためのプログラム Download PDF

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本発明は、動画や音楽等のコンテンツ、またはブログ・掲示板等の一般情報について配信または共有を提供するサービス、様々な商品の販売または交換を提供するサービス、またはこれらを集合させたサービスにおいて、一般の消費者に継続的に利用されてユーザまたは利用者が大規模に成長してくことができるか、または、大規模に成長したユーザを今後維持して行くことができるかについて、予測、または分析、または推定するための、ユーザ規模成長性分析評価、マーケティング、ビジネスモデル評価、あるいは、サービス・システムマネジメント手法に関する。
従来の市場分析や市場予測の技術は以下のようなものである。まず、商品の販売記録、任意抽出調査などの調査データ、アンケート調査等から、市場規模などのマクロな市場数値を外挿するマクロ手法がある。
次に、購買行動記録、販売記録、アンケート調査などから、購買動機が言語化できるとして商品の属性とし、属性の受容性、購買行動の選択肢の選択確率などを推定し、これを顧客属性等のセグメント毎に積算するといったミクロ手法がある。さらに、これらミクロ手法とマクロ手法を組み合わせるハイブリッドな手法をとる。
これらに、様々な誤差項、ダミー変数、隠れた顧客属性変数などを添加して、市場の推移の説明や予測精度の改良が進められてきた。これらは、市場の特性が既知の商品や類似の商品などから類推がつく場合、または、利用者の商品理解を仮定でき、購買行動記録やアンケート調査から推定しやすい場合、または予測したい購買動機が属性として言語化できかつ属性の受容性や選択性が既存の商品の購買記録などから類推できて、購買行動や選択行動の確率等が推定しやすい場合などには有力な方法である。
一方、動画や音楽等のコンテンツ、またはブログ・掲示板等の一般情報について配信または共有を提供するサービス、様々な商品の販売または交換を提供するサービス、またはこれらを集合させたサービス等で、それらの新規のサービスについて将来的な成長性や成長した規模を今後維持できるのか否かといった問題に対して、これら既存の市場分析や市場予測の方法を用いることはできない。
個々のコンテンツや商品単体だけでなく、多数のコンテンツ、商品、情報が行き交う場ないしはプラットフォームの特性が問題だからである。新サービスのユーザ数や利用頻度の増大によるサービス規模の成長については、これまで基本的なことしか知られてきていない。
それは、個々のユーザが定着して利用したり利用を繰り返したりして利用する傾向の強いサービスがサービス規模の成長性や規模維持の点で優れているというものであり、この性質を粘着性(stickiness)と呼ぶことがある(非特許文献1)。
しかし、この粘着性という性質は、サービス規模の成長性や規模維持の特性が優れているという事実と殆ど同一の特徴である。新サービスについて将来的な成長性や成長した規模を今後維持できるのか否かといった問題について、説得力のある答えを提示するには、粘着性の高いサービスであるための要件が明らかにされる必要がある。
粘着性の高いサービスの要件は次のようにして与えられると考えられる。一般に嗜好や興味によって多様に分かれる可能性がある対象、例えば動画や音楽等のコンテンツ、またはブログ・掲示板等の一般情報等を消費者個人が利用する際、個々の対象を消費してゆくことで、消費者個人と対象は複雑な関係を形成する。
この複雑な関係の形成は、消費者個人の変化や適応によるものであり、消費者個人が学習によって獲得したものである。消費者個人が全く新しい学習を営むことも少なくないが、学習において常に観測されるように、一般的には、一度過去の学習によって獲得した内容を基盤として付加的な内容を学習するほうがはるかに容易であり、行動として生じやすい。
従って、嗜好や興味の多様性とは、多くの消費者個人にとっては、消費者ひとりについての特性ではなく、多数の消費者が集まる消費者の集合体の特性である。
そして、多くの消費者に継続的に利用されて大規模に成長して行くには、多様なコンテンツや情報が逐次に供給されるだけでなく、一つ一つのコンテンツ、または情報、または商品等については、消費者が過去に学習した内容を基盤とできるように、それらの内容は連続または関連をもつことが望ましい。
このように、当該サービスを通じてユーザに提供されるコンテンツ、または情報、または商品等の多様性と連続性が、当該サービスのユーザの粘着性を高め、当該サービスの規模の高い成長性、規模の維持や発展に繋がっていると考えられる。
そこで、サービスのユーザ規模の成長性、規模の維持、または発展の能力を評価するには、ユーザに受け入れられるコンテンツ、または情報、または商品等が多様にかつ連続的に供給されていく仕組みが備わっているか否かを評価できれば、良いことになる。
そして、もし当該サービスが扱うコンテンツ、または情報、または商品等がユーザの嗜好や興味に適う内容を持って多様にかつ連続的に供給されていれば、学習の基本的な特性から、多くのユーザは過去と現在または現在と将来の学習内容を連続させつつ利用する。従って、任意の2ユーザの利用行動は、学習内容を共有すれば、似た利用行動を取り、共有しなければ、大きく異なる利用行動をとることになる。
現代の人々が嗜好を多様化させていることは、日常周知の通りである。従って、ユーザは、学習内容通じて学習する内容の重なりと相違を反映した、多様な集合体群を形成することになる。従って、興味や関心を反映したユーザクラスタ群がユーザ数に鑑みて十分多様に形成されているか、または、少数のクラスタ群形成に留まるかが解れば、当該サービスの成長性、規模の維持、または発展の能力が解ることになる。
以上から、興味や関心を反映したユーザクラスタ群がユーザ数に鑑みて十分多様に形成されているか、または、少数のクラスタ群形成に留まるかを抽出した客観的指標や図表をデータから算出し表示する方法を提供することができれば、当該サービスの成長性、規模の維持、または発展の能力を客観的に評価することが可能となり、経営的、経済的、および社会的に大きな利益をもたらす判断が可能になり、産業上の利用価値が高い。
K. Mohamed, L. Moez, and L. Vanessa, "Online consumer stickiness: a longitudinal study," J. of Global Information Management, Jul. 2002. 岩堀 長慶 線型不等式とその応用 岩波講座 基礎数学 線型代数vii, 岩波 1977.
以上から、本発明の目的は、動画や音楽等のコンテンツ、またはブログ・掲示板等の一般情報について配信または共有を提供するサービス、様々な商品の販売または交換を提供するサービス、またはこれらを集合させたサービスが多数の消費者に継続的に利用されて成長してくことができるか、または、大規模に成長したユーザを今後維持して行くことができるかについて、分析、または評価、または予測、または推定するために、学習についての一般的かつ常識的な基本的特性から帰結されるところの、各ユーザが一連の消費を通じて学習する内容の重なりと相違によって形成されるユーザの多様な集合体群、言い換えれば、興味や関心を反映したユーザクラスタ群について、それらがユーザ数からみて、多様に形成されているか、または、少数のクラスタ群形成に留まるかを抽出した客観的指標や図表をデータから算出し表示することが可能なサービス規模成長性分析システムおよびサービス規模成長性分析方法ならびにそのためのプログラムを提供することにある。
ここでは、動画や音楽等のコンテンツを配信または共有するサービスについて記載するが、ブログ・掲示板等の一般情報について配信または共有を提供するサービス、様々な商品の販売または交換を提供するサービス、またはこれらを組み合わせたサービスについても同様であり、発明の範囲を限定するものではない。
本発明は、次の如き構成を有している。なお、本発明では、なんらかの嗜好または興味を共有することによって定まるユーザ全体集合の部分集合を「クラスタ」と定義し、共有する嗜好または興味がより多い、または、強いことによって定まるユーザクラスタの部分集合を「サブクラスタ」と定義する。
a)本発明に係るサービス規模成長性分析システムは、各種情報を提供するサービスが、一般の消費者の継続的な利用によって成長するかまたは成長した規模を維持して行くのに十分な多様性を継続的に提供しているか否かについて評価するためのサービス規模成長性分析システムであって、ユーザの全体またはサンプル抽出されたユーザの部分集合に対して、各ユーザの利用状況を逐次収集する手段と、収集した利用状況を入力とし、該ユーザを前記各種情報の嗜好または興味に関するクラスタ群またはサブクラスタ群に分解する手段と、分解されたクラスタ群またはサブクラスタ群の構造的な特徴の指標として、大規模クラスタ群への偏りの強弱、または、小ないし中規模クラスタ群への偏りの強弱を算出または図示する手段を備えることを特徴としている。なお、クラスタサイズの大/中/小は相対的であり、これに限定するものではないが、例えば、スケールレンジを対数で作成し、3等分して、サイズの大きい順に、大規模、中規模、小規模の領域とすることが考えられる。
b)また、上記サービス規模成長性分析システムにおいて、前記ユーザの全体またはサンプル抽出されたユーザの部分集合に属する各ユーザに識別子i,1≦i≦Nが付与され、前記各種情報に識別子m,1≦m≦Mが付与され、識別子iが付与されたユーザの、識別子mが付与された前記各種情報に属する対象の利用または購入の回数f(i,m)として、各ユーザの利用状況を逐次収集したデータが入力され、識別子iが付与されたユーザと識別子jが付与されたユーザの類似性g(i,j)が、g(i,j) =f(i,1) f(j,1)+ f(i,2) f(j,2)+・・・+f(i,M) f(j,M) によって算出され、N次の対称行列G=(g(i,j); 1≦i,j≦N)をユーザ間の嗜好または興味の類似度行列として、ユーザを前記各種情報に対する嗜好または興味に関するクラスタ群に分解する手段を備えることを特徴としている。
c)さらに、上記サービス規模成長性分析システムにおいて、ユーザ間類似度行列であるN次の対称行列Gの固有ベクトルを算出する手段と、各固有ベクトルvに対して、vp(i)=Max{0,v(i)}, 1≦i≦Nとvm(i)=Max(0,-v(i)), 1≦i≦Nとして定まるvの定符合成分vpとvmを算出する手段と、各固有ベクトルvに対して、固有ベクトルvが定符合成分vpまたはvmに偏る強さs(v)を算出する手段を備え、前記s(v)が一定の基準値を満たす場合に、当該固有ベクトルvの支配的な定符合成分がクラスタまたはサブクラスタに対応すると判定して、ユーザ間相関を表す固有ベクトルの全体中に占める、クラスタまたはサブクラスタの割合を抽出することを特徴としている。
d)また、上記サービス規模成長性分析システムにおいて、クラスタ群またはサブクラスタ群のユーザ数の意味でのクラスタサイズの分布を算出する手段を備え、当該クラスタサイズ分布の偏りを示す指標を算出することにより、大規模クラスタ群への偏りの強弱または、小ないし中規模クラスタ群への偏りの強弱を算出または図示することで、前記各種情報に対するユーザの嗜好または興味の多様性に継続的に応えているか否かを評価することを特徴としている。
e)また、上記サービス規模成長性分析システムにおいて、上記前記各種情報は、動画または音楽としてのコンテンツ、またはブログ・掲示板に書き込まれる情報、または様々な商品に関する情報、またはこれらを組み合わせた情報であることを特徴としている。
f)本発明に係るプログラムは、コンピュータを、請求項1から5のいずれか1項に記載のサービス規模成長性分析システムにおける各手段として機能させることを特徴とするプログラムである。
g)本発明に係るサービス規模成長性分析方法は、動画または音楽としてのコンテンツ、またはユーザによってブログ・掲示板に書き込まれる情報、または様々な商品に関する情報、またはこれらを組み合わせた情報である各種情報を提供するサービスが、一般の消費者の継続的な利用によって成長するかまたは成長した規模を維持して行くのに十分な多様性を継続的に提供しているか否かについて評価するための、コンピュータを用いたサービス規模成長性分析方法であって、ユーザの全体またはサンプル抽出されたユーザの部分集合に対して、各ユーザの利用状況を逐次収集する工程と、収集した利用状況を入力とし、該ユーザを前記各種情報に対する嗜好または興味に関するクラスタ群またはサブクラスタ群に分解する工程と、分解されたクラスタ群またはサブクラスタ群の構造的な特徴の指標として、大規模クラスタ群への偏りの強弱、または、小ないし中規模クラスタ群への偏りの強弱を算出または図示する工程とを備えることを特徴としている。なお、クラスタサイズの大/中/小は相対的であり、これに限定するものではないが、例えば、スケールレンジを対数で作成し、3等分して、サイズの大きい順に、大規模、中規模、小規模の領域とすることが考えられる。
h)また、上記サービス規模成長性分析方法において、前記ユーザの全体またはサンプル抽出されたユーザの部分集合に属する各ユーザに識別子i,1≦i≦Nが付与され、前記各種情報に識別子m,1≦m≦Mが付与され、識別子iが付与されたユーザの、識別子mが付与された前記各種情報に属する対象の利用または購入の回数f(i,m)として、各ユーザの利用状況を逐次収集したデータが入力され、識別子iが付与されたユーザと識別子jが付与されたユーザの類似性g(i,j)が、g(i,j) =f(i,1) f(j,1)+ f(i,2) f(j,2)+・・・+f(i,M) f(j,M) によって算出され、N次の対称行列G=(g(i,j); 1≦i,j≦N)をユーザ間の嗜好または興味の類似度行列として、ユーザを前記各種情報に対する嗜好または興味に関するクラスタ群に分解する工程を備えることを特徴としている。
i)また、上記サービス規模成長性分析方法において、ユーザ間類似度行列であるN次の対称行列Gの固有ベクトルを算出する工程と、各固有ベクトルvに対して、vp(i)=Max{0,v(i)}, 1≦i≦Nとvm(i)=Max(0,-v(i)), 1≦i≦Nとして定まるvの定符合成分vpとvmを算出する工程と、各固有ベクトルvに対して、固有ベクトルvが定符合成分vpまたはvmに偏る強さs(v)を算出する工程を備え、前記s(v)が一定の基準値を満たす場合に、当該固有ベクトルvの支配的な定符合成分がクラスタまたはサブクラスタに対応すると判定して、ユーザ間相関を表す固有ベクトルの全体中に占める、クラスタまたはサブクラスタの割合を抽出することを特徴としている。
j)上記サービス規模成長性分析方法において、クラスタ群またはサブクラスタ群のユーザ数の意味でのクラスタサイズの分布を算出する工程を備え、当該クラスタサイズ分布の偏りを示す指標を算出することにより、大規模クラスタ群への偏りの強弱または、小ないし中規模クラスタ群への偏りの強弱を算出または図示することで、前記各種情報がユーザの嗜好または興味の多様性に継続的に応えているか否かを評価することを特徴としている。
本発明によれば、動画や音楽等のコンテンツ、またはブログ・掲示板等の一般情報について配信または共有を提供するサービス、様々な商品の販売または交換を提供するサービス、またはこれらを集合させたサービスについて、学習についての一般的かつ常識的な基本的特性から帰結されるところの、各ユーザが一連の消費を通じて学習する内容の重なりと相違によって形成されるユーザの多様な集合体群、言い換えれば、興味や関心を反映したユーザクラスタ群について、ユーザ規模からみて、それらが多様に形成されているか、または、少数のクラスタ群形成に留まるかを抽出した客観的指標や図表をデータから算出し表示する技術を提供することができる。
本発明の実施例に係るサービス規模成長性分析システムの構成例を示す図である。 本発明の実施例に係るサービス規模成長性分析システムの処理フローを示す図である。 本発明の実施例に係るサービス規模成長性分析システムによって解析される出力例を表す図である。 図3の出力例で解析されたウェブサイトを含むサイトの利用回数でみたサイトの成長状況を表す図である。
(概要)
先ず、本発明の主要な構成の概要について説明する。
(1)<各コンテンツに対してユーザが利用した利用活動の記録データを読みこみ、各ユーザの各コンテンツの利用状況として集計する手段>
例えば、ある一ヶ月間で当該のサービスを利用したユーザ全体またはサンプル抽出したN人のユーザの利用記録データを読み込む。利用記録データは N人のユーザを識別する情報と、各コンテンツを識別する情報と、各ユーザが各コンテンツを当該期間に利用した回数の情報を含んでいるものとする。
各ユーザを識別する情報を書き換えて、1≦i≦Nなる自然数iにより各ユーザを識別し、各コンテンツを識別する情報を書き換えて、1≦m≦Mなる自然数mにより各コンテンツを識別する。ここでMは、これらN人のユーザのうちの誰かに当該一ヶ月間の間に利用されたコンテンツ全体の個数である。また、識別子iのユーザの識別子mのコンテンツの利用回数f(i,m)を集計し、識別子iのユーザの利用状況をベクトルF(i)=(f(i,1), ・・・,f(i,m))として集計する。
(2)<各ユーザの利用状況を集計したデータから、各ユーザ間の類似性を測る尺度を集計する手段>
例えば、識別子iのユーザの利用状況を各コンテンツの利用回数f(i,m)から集計したベクトルF(i)を用いて、識別子iと識別子jを付与したユーザ間の類似性をF(i)とF(j)の内積、g(i,j) =f(i,1) f(j,1)+ f(i,2) f(j,2)+・・・+f(i,M) f(j,M)により集計する。
(3)<各ユーザ間の類似性を測る尺度の集計データから、ユーザが学習してきた内容を共有することによるユーザクラスタ群の形成に関して、クラスタまたはサブクラスタがユーザ規模からみたとき多数形成されているか、もしくは少数の形成に留まっているかについての指標を集計する手段>
例えば、識別子iと識別子jを付与したユーザ間の類似性を図る尺度のデータg(i,j)が、上記の内積で与えられる場合などで、類似度データの成す N次の正方行列 G=(g(i,j); 1≦i,j≦N)が、非負対称行列である場合、Gをスペクトル分解して得られる固有値と固有ベクトル集合を算出し、各固有ベクトルvに対して、vp(i)=Max{0,v(i)}, 1≦i≦Nとvm(i)=Max(0,-v(i)), 1≦i≦Nとして定まる固有ベクトルvの定符合成分vpとvmを算出する。ここに、v=vp-vmである。
更に、各固有ベクトルvに対して固有ベクトルvが定符合成分vpまたはvmに偏る強さs(v)を式
s(v)=Max{|vp|, |vm|}/|v|
に従って算出し、固有ベクトルvの固有値λ(v)と合わせ、(λ(v), s(v))としてプロットする。
ここで、N個の実数要素からなるベクトルu=(u(1),・・・,u(N)) に対して
|u|=Max{u(1),-u(1)}+・・・+ Max{u(N),-u(N)}
と計算するものとする。所謂ペロン−フロベニウス(Perron-Frobenius)の理論(例えば非特許文献2 p145-p157)によれば、オーバラップが全く無い厳密なクラスタ成分は、s(v)=1の固有ベクトルvに対応する。
通常、クラスタやサブクラスタは若干のオーバラップが許されるため、s(v)の値が1に近ければ、固有ベクトルvはペロン−フロベニウス(Perron-Frobenius)の固有ベクトルに近く、固有ベクトルvは、ユーザのクラスタまたはサブクラスタに対応すると見做すことができる。
従って、s(v)の値が1に近い固有ベクトルが固有ベクトル全体(すなわち、行列の次元N)からみて多ければ、全体のユーザ規模に比べて、クラスタまたはサブクラスタ数が多い傾向にあることが見て取れる。
この時、固有値λ(v)は、当該のクラスタまたはサブクラスタを利用数(トラヒック)から見たときのスケールを与えている。従って、各固有ベクトルを(λ(v), s(v))でプロットした図は、利用数(トラヒック)から見たときのクラスタまたはサブクラスタのスケールを区別しつつ、クラスタまたはサブクラスタ群が、ユーザ規模からみて多いのか少ないのかについての情報を与える。
(4)<各ユーザ間の類似性を測る尺度の集計データから、ユーザが学習してきた内容を共有することによるユーザクラスタ群の形成に関して、クラスタまたはサブクラスタのユーザ数によるクラスタサイズの分布を算出する手段>
例えば、識別子iと識別子jを付与したユーザ間の類似性を図る尺度のデータg(i,j)が、上記の内積で与えられる場合などで、類似度データの成す N次の正方行列 G=(g(i,j); 1≦i,j≦N)が、非負対称行列である場合、Gをスペクトル分解して得られる各固有ベクトルvに対して vが定符合成分vpまたはvmに偏る強さs(v)の値がある正定数s0以上の固有ベクトルvは、クラスタまたはサブクラスタを成すと見做す。ここで、s0は1に近く、1より小さい数である。
このとき、クラスタまたはサブクラスタは、例えば、固有ベクトルvが正値の成分vpに偏る場合、0に近いある小さな正数eに対して、集合
{1≦i≦N | vp(i)/|vp|>e}
に対応すると考え、クラスタまたはサブクラスタのユーザ数による規模は、この集合の要素数で算出する。
このようにして、各固有ベクトルに対して、s0による判定とクラスタサイズの計算を実行することで、クラスタまたはサブクラスタ群のユーザ数によるクラスタサイズ分布を算出することができる。なお、クラスタリングの手法は多数あり、必ずしもここに記載の手法に限定するものではなく、公知の如何なる手法を用いてもよい。
ここでは、動画や音楽等のコンテンツを配信または共有するサービスについて記載するが、ブログ・掲示板等の一般情報について配信または共有を提供するサービス、様々な商品の販売または交換を提供するサービス、またはこれらを集合させたサービスについても同様であり、発明の範囲を限定するものではない。
動画や音楽等のコンテンツを配信または共有するサービスに対して、各コンテンツに対してユーザが利用した利用活動の記録データを読みこみ、各ユーザの各コンテンツの利用状況として集計する手段と、各ユーザの利用状況を集計したデータから、各ユーザ間の類似性を測る尺度を集計する手段と、各ユーザ間の類似性を測る尺度の集計データから、ユーザが学習してきた内容を共有することによるユーザクラスタ群の形成に関して、クラスタまたはサブクラスタがユーザ規模からみたとき多数形成されているか、もしくは少数の形成に留まっているかについての指標を集計する手段によって、興味や関心を反映したユーザクラスタ群が多様に形成されているか、または、少数のクラスタ群形成に留まるかを抽出した客観的指標や図表をデータから算出し表示する方法を提供することができ、当該サービスが扱うコンテンツ等がユーザの嗜好や興味に適う内容を持って多様にかつ連続的に供給される仕組みが備わっているか否かを判断するための基本的な情報を知ることができる。
これから、当該サービスのユーザの現在および将来の粘着性を評価および推定することが可能となり、当該サービスのユーザ規模の成長性、維持もしくは発展性について客観的に評価することが可能となる。
また、以上の手段に加えて、各ユーザ間の類似性を測る尺度の集計データから、ユーザが学習してきた内容を共有することによるユーザクラスタ群の形成に関して、クラスタまたはサブクラスタのユーザ数によるクラスタサイズの分布を算出する手段により、興味や関心を反映したユーザクラスタ群が多様に形成されているか、または、少数のクラスタ群形成に留まるかについて、より精度の高い情報を得ることが可能となり、当該サービスのユーザ規模の成長性、維持もしくは発展性について、より確度の高い判断が可能となる。
(実施例)
以下、動画や音楽等のコンテンツを配信または共有するサービスについて記載するが、ブログ・掲示板等の一般情報について配信または共有を提供するサービス、様々な商品の販売または交換を提供するサービス、またはこれらを集合させたサービスについても同様であり、発明の範囲を限定するものではない。
本発明に係るサービスのユーザ規模の成長性分析評価システムは、動画や音楽等のコンテンツを配信または共有するサービスに対して、各コンテンツに対してユーザが利用した利用活動の記録データを読みこみ、各ユーザの各コンテンツの利用状況として集計する手段と、各ユーザの利用状況を集計したデータから、各ユーザ間の類似性を測る尺度を集計する手段と、各ユーザ間の類似性を測る尺度の集計データから、ユーザが学習してきた内容を共有することによるユーザクラスタ群の形成に関して、クラスタまたはサブクラスタがユーザ規模からみたとき多数形成されているか、もしくは少数の形成に留まっているかについての指標を集計する手段と、各ユーザ間の類似性を測る尺度の集計データから、ユーザが学習してきた内容を共有することによるユーザクラスタ群の形成に関して、クラスタまたはサブクラスタのユーザ数によるクラスタサイズの分布を算出する手段を備えている。
図1は、本発明に係るサービスのユーザ規模の成長性分析評価システムの構成例を示す図である。図2は、成長性分析評価システムの主要な処理フローを示す図である。
本発明に係るサービスのユーザ規模の成長性分析評価システム200は、ユーザーインタフェース処理部201と、表示制御部202と、中央制御部203と、主記憶204と、デフォルト設定部205と、利用状況集計部206と、ユーザ間類似度集計部207と、スペクトル分解部208と、クラスタ構造形成状況解析部209と、クラスタサイズ分布作成部210とを有している。
また、クラスタ構造形成状況解析部209は、定符合成分算出ユニット2091と、偏り指標算出ユニット2092と、プロットデータ作成ユニット2093を有している。
なお、成長性分析評価システム200は、ディスプレイ、キーボード、マウスなどのユーザーインタフェース100と、サービス利用活動データ記憶部300と、出力保存部400に接続されている。
以下、本発明に係るサービスのユーザ規模の成長性分析評価システム200の動作を、図1の構成例と図2の処理フローを用いて詳細に説明する。
ユーザーインタフェース処理部201は、本システムの利用者がシステムを制御して目標の解析を実行するための命令を、ユーザーインタフェース100を介して受理し、中央制御部203に転送する。
デフォルト設定部205は、各部の様々なパラメータや指定要求に対するデフォルトを設定する機能を提供し、デフォルトの設定要求表を表示、入力、ファイル保存の機能を実行する(図2のステップS10に対応)。
サービス利用活動データ記憶部300は、外部から対象とするサービス等の利用の継続的記録のデータを読み取り格納するとともに、呼び出しに応じてデータを転送する。
具体的には、デフォルト設定部205で定められている期間に対して、サービスを利用したユーザ全体またはサンプル抽出したN人のユーザの利用記録データを読み込む。利用記録データは N人のユーザを識別する情報と、各コンテンツを識別する情報と、各ユーザが各コンテンツを当該期間に利用した回数の情報を含んでいる。
利用状況集計部206は、各コンテンツに対してユーザが利用した利用活動の記録データを読みこみ、各ユーザの各コンテンツの利用状況として集計する機能を実行する(図2のステップS20に対応)。
具体的には、各ユーザを識別する情報を書き換えて、1≦i≦Nなる自然数iにより各ユーザを識別し、各コンテンツを識別する情報を書き換えて、1≦m≦Mなる自然数mにより各コンテンツを識別する。ここでMは、これらN人のユーザのうちの誰かに当該一ヶ月間の間に利用されたコンテンツ全体の個数である。
次に、識別子iのユーザの識別子mのコンテンツの利用回数f(i,m)を集計し、識別子iのユーザの利用状況をベクトルF(i)=(f(i,1), ・・・,f(i,m))として集計する。
ユーザ間類似度集計部207は、各ユーザの利用状況を集計したデータから、各ユーザ間の類似性を測る尺度を集計する機能を実行する。具体的には、識別子iのユーザの利用状況を各コンテンツの利用回数f(i,m)から集計したベクトルF(i)を用いて、識別子iと識別子jを付与したユーザ間の類似性をF(i)とF(j)の内積、g(i,j) =f(i,1) f(j,1)+ f(i,2) f(j,2)+・・・+f(i,M) f(j,M)により集計する(図2のステップS30に対応)。
スペクトル分解部208は、類似度データの成す N次の正方行列 G=(g(i,j); 1≦i,j≦N)をスペクトル分解して固有値と固有ベクトル集合を算出する機能を実行する(図2のステップS40に対応)。
クラスタ構造形成状況解析部209は、各ユーザ間の類似性を測る尺度の集計データから、ユーザが学習してきた内容を共有することによるユーザクラスタ群の形成に関して、クラスタまたはサブクラスタがユーザ規模からみたとき多数形成されているか、もしくは少数の形成に留まっているかについての指標を集計する機能を実行する(図2のステップS50に対応)。
具体的には、スペクトル分解部208で算出された、各固有ベクトルvに対して、定符合成分算出ユニット2091において2つの定符号成分vpとvmを算出し(図2のステップS51に対応)、更に、偏り指標算出ユニット2092において、各固有ベクトルvに対して固有ベクトルvが定符合成分に偏る強さs(v)を算出する(図2のステップS52に対応)。更に、プロットデータ作成ユニット2093において、スペクトル分解部208で算出された固有ベクトルvの固有値λ(v)と合わせ、(λ(v), s(v))として2次元のプロット情報を作成する(図2のステップS53に対応)。
クラスタサイズ分布作成部210は、各ユーザ間の類似性を測る尺度の集計データから、ユーザが学習してきた内容を共有することによるユーザクラスタ群の形成に関して、クラスタまたはサブクラスタのユーザ数によるクラスタサイズの分布を算出する機能を実行する(図2のステップS60に対応)。
具体的には、スペクトル分解部208で算出された各固有ベクトルvに対して、クラスタ構造形成状況解析部209で算出された定符合成分に偏る強さs(v)の値を呼び出し、デフォルト部で設定された、1より小さく1に近い正定数s0以上の固有ベクトルvは、クラスタまたはサブクラスタを成すと判定する。
クラスタまたはサブクラスタを成すと判定された固有ベクトルvに対しては、定符号成分 |vp|と|vm|の大小を判定し、|vp|≧|vm|の場合、u=vp、|vp|<|vm|の場合u=vmとし、デフォルト設定部205で設定された小さな正数eに対して、集合{1≦i≦N | u(i)/|u|>e}の要素数を集計する。以上の集計を全てまたは指定された固有値の範囲の固有ベクトルについて実行し、クラスタサイズ分布を例えば累積度数分布として集計する。集計結果は、出力保存部400に保存する。
表示制御部202は、要求を受けて表示可能な図画・図表のリストを表示し、指定を受けて、表示する。
図3は、本発明を実施したシステムによって解析される出力例を示す図である。
図3(a)〜(c)は、我が国のインターネットユーザの間でよく知られている実際のインターネットの動画配信および動画共有ウェブサイトに対して、インターネット視聴率調査データにおける利用記録情報を用いて、クラスタ形成状況を解析したものである。サンプルユーザに対する分析になる。
図3において、上位50%の固有値λに対して、○印は、固有値λの順位(横軸)と定符合成分への偏りs(λ)(縦軸)の点に対応する。図3(a)では、偏りs(λ)の値が全般的に小さく、クラスタの数がユーザ数に比べて少ないことを表している。一方、図3(b)と図3(c)では、偏りs(λ)の値が小さくなく、クラスタの数がユーザ数に比べて多いことを表している。
本発明によってユーザ規模の成長性や規模の維持を客観的に分析または評価しうる点について説明する。
図4は、図3(a),図3(b),図3(c)の各ウェブサイトを含むサイトの利用回数(ページビューの意味のトラヒック)でみたサイトの成長状況について利用記録のサンプル情報から作成したものである。
図4において、Site1が、図3(a)のウェブサイトであり、Site2のクラスタ形成状況の解析結果は図3(a)とほぼ同様であるので図3では省略している。また、Site3は、図3(b)のウェブサイトであり、Site4は、図3(c)のウェブサイトである。
図4の結果は、サイトの利用に関する規模の成長の成否がクラスタまたはサブクラスタ形成の多さと対応することを示している。従って、本発明の実施によってユーザ規模の成長性や規模の維持を客観的に分析または評価し将来の予測にも利用できると考えられる。
従って、本発明は、企業、公共団体、政府機関などの、研究マネジメント、開発投資、政策などの判断などの意思決定者が、動画や音楽等のコンテンツ、またはブログ・掲示板等の一般情報について配信または共有を提供するサービス、様々な商品の販売または交換を提供するサービス、またはこれらを組み合わせたサービスについて、ユーザ規模の成長性や規模の維持を客観的に分析、または評価または将来を予測することで、現状のサービスの改善・改良、関連する研究、開発、投資、政策等の戦略策定において、経営的、経済的、および社会的に大きな利益をもたらす判断が可能になり、産業上の利用価値が高い。
なお、図2に示した成長性分析評価システムの各処理手段(各部や各ユニット)で行われる処理や機能は、成長性分析評価システムを構成するコンピュータに内蔵されるCPUやメモリや各種レジスタなどのハードウェア資源を用いて、各処理手段(各部や各ユニット)で実施される処理に対応するプログラムを実行することによって実現される。また、これらのプログラムは、FD、CD−ROM、DVDなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体や、インターネットなどのネットワークを介して市場に広く流通させることができる。
100:ユーザーインタフェース(ディスプレイ、キーボード、マウスなど)
200:成長性分析評価システム
201:ユーザーインタフェース処理部
202:表示制御部
203:中央制御部
204:主記憶
205:デフォルト設定部
206:利用状況集計部
207:ユーザ間類似度集計部
208:スペクトル分解部
209:クラスタ構造形成状況解析部
2091:定符合成分算出ユニット
2092:偏り指標算出ユニット
2093:プロットデータ作成ユニット
210:クラスタサイズ分布作成部
300:サービス利用活動データ記憶部
400:出力保存部

Claims (8)

  1. 各種情報を提供するサービスが、一般の消費者の継続的な利用によって成長するかまたは成長した規模を維持して行くのに十分な多様性を継続的に提供しているか否かについて評価するためのサービス規模成長性分析システムであって、
    プログラムされたコンピュータにより実現される機能を実行する手段として、
    ユーザの全体またはサンプル抽出されたユーザの部分集合に対して、各ユーザの各種情報の利用状況を逐次収集する集計手段と、
    該集計手段で収集した利用状況を入力とし、該ユーザを前記各種情報の嗜好または興味に関するクラスタ群またはサブクラスタ群に分解する分解手段と、
    分解されたクラスタ群またはサブクラスタ群の構造的な特徴の指標として、大規模クラスタ群への偏りの強弱、または、小ないし中規模クラスタ群への偏りの強弱を図示する手段と、を備え
    前記分解手段は、
    前記ユーザの全体またはサンプル抽出されたユーザの部分集合に属する各ユーザに識別子i,1≦i≦Nが付与され、前記各種情報に識別子m,1≦m≦Mが付与され、識別子iが付与されたユーザの、識別子mが付与された前記各種情報に属する対象の利用または購入の回数f(i,m)として、各ユーザの利用状況を逐次収集したデータが入力され、識別子iが付与されたユーザと識別子jが付与されたユーザの類似性g(i,j)を、g(i,j) =f(i,1) f(j,1)+ f(i,2) f(j,2)+・・・+f(i,M) f(j,M) によって算出し、N次の対称行列G=(g(i,j); 1≦i,j≦N)をユーザ間の嗜好または興味の類似度行列として算出する手段と、
    算出されたユーザ間類似度行列であるN次の対称行列Gの固有ベクトルv及び固有値λ(v)を算出する手段と、
    各固有ベクトルvに対して、vp(i)=Max{0,v(i)}, 1≦i≦Nとvm(i)=Max(0,-v(i)), 1≦i≦Nとして定まる固有ベクトルvの定符号成分vpと定符号成分vmを算出する手段と、
    各固有ベクトルvに対して、固有ベクトルvが定符号成分vpまたは定符号成分vmに偏る強さs(v)を式「s(v)=Max{|vp|, |vm|}/|v|」に従って算出する手段と、
    を備え、
    前記s(v)が一定の基準値を満たす場合に、当該固有ベクトルvの支配的な定符号成分がクラスタまたはサブクラスタに対応すると判定して、ユーザ間相関を表す固有ベクトルの全体中に占める、クラスタまたはサブクラスタの割合を抽出し、
    前記図示する手段は、クラスタまたはサブクラスタに対応すると判定された各固有ベクトルvについて、(λ(v)、s(v))でプロットした図を表示手段に表示させる
    ことを特徴とするサービス規模成長性分析システム。
  2. 請求項1記載のサービス規模成長性分析システムにおいて、
    クラスタ群またはサブクラスタ群のユーザ数の意味でのクラスタサイズの分布を算出する手段を備え、
    当該クラスタサイズ分布の偏りを示す指標を算出することにより、大規模クラスタ群への偏りの強弱または、小ないし中規模クラスタ群への偏りの強弱を算出または図示することで、前記各種情報に対するユーザの嗜好または興味の多様性に継続的に応えているか否かを評価することを特徴とするサービス規模成長性分析システム。
  3. 請求項2記載のサービス規模成長性分析システムにおいて、
    前記分布を算出する手段は、
    算出された各固有ベクトルvに対して、算出された定符号成分に偏る強さs(v)の値を呼び出し、s(v)の値が予め定められた正定数s0以上の固有ベクトルvをクラスタまたはサブクラスタを成すと判定し、クラスタまたはサブクラスタを成すと判定した固有ベクトルvに対して、定符号成分|vp|と定符号成分|vm|との大小を判定し、|vp|≧|vm|の場合にu=vp、|vp|<|vm|の場合にu=vmとし、予め定められた正数eに対して、集合{1≦i≦N | u(i)/|u|>e}の要素数を当該クラスタまたはサブクラスタのユーザ数によるクラスタサイズとして算出することにより、クラスタまたはサブクラスタ群のユーザ数によるクラスタサイズ分布を算出する
    ことを特徴とするサービス規模成長性分析システム。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載のサービス規模成長性分析システムにおいて、
    前記各種情報は、動画または音楽としてのコンテンツ、またはブログ・掲示板に書き込まれる情報、または様々な商品に関する情報、またはこれらを組み合わせた情報である
    ことを特徴とするサービス規模成長性分析システム。
  5. コンピュータを、請求項1からのいずれか1項に記載のサービス規模成長性分析システムにおける各手段として機能させることを特徴とするプログラム。
  6. 動画または音楽としてのコンテンツ、またはユーザによってブログあるいは掲示板に書き込まれる情報、または様々な商品に関する情報、またはこれらを組み合わせた情報である各種情報を提供するサービスが、一般の消費者の継続的な利用によって成長するかまたは成長した規模を維持して行くのに十分な多様性を継続的に提供している優良なサービスであるか否かについて評価するための評価情報を、コンピュータにより作成するサービス規模成長性分析方法であって、
    プログラムされたコンピュータにより実行される行程として、
    ユーザの全体またはサンプル抽出されたユーザの部分集合に対して、各ユーザの各種情報の利用状況を逐次収集する集計行程と、
    該集計行程で収集した利用状況を入力とし、該ユーザを前記各種情報の嗜好または興味に関するクラスタ群またはサブクラスタ群に分解する分解行程と、
    分解されたクラスタ群またはサブクラスタ群の構造的な特徴の指標として、大規模クラスタ群への偏りの強弱、または、小ないし中規模クラスタ群への偏りの強弱を図示する行程とを備え、
    前記分解行程は、
    前記ユーザの全体またはサンプル抽出されたユーザの部分集合に属する各ユーザに識別子i,1≦i≦Nが付与され、前記各種情報に識別子m,1≦m≦Mが付与され、識別子iが付与されたユーザの、識別子mが付与された前記各種情報に属する対象の利用または購入の回数f(i,m)として、各ユーザの利用状況を逐次収集したデータが入力され、識別子iが付与されたユーザと識別子jが付与されたユーザの類似性g(i,j)を、g(i,j) =f(i,1) f(j,1)+ f(i,2) f(j,2)+・・・+f(i,M) f(j,M) によって算出し、N次の対称行列G=(g(i,j); 1≦i,j≦N)をユーザ間の嗜好または興味の類似度行列として算出し、
    算出されたユーザ間類似度行列であるN次の対称行列Gの固有ベクトルv及び固有値λ(v)を算出し、
    各固有ベクトルvに対して、vp(i)=Max{0,v(i)}, 1≦i≦Nとvm(i)=Max(0,-v(i)), 1≦i≦Nとして定まる固有ベクトルvの定符号成分vpと定符号成分vmを算出し、
    各固有ベクトルvに対して、固有ベクトルvが定符号成分vpまたは定符号成分vmに偏る強さs(v)を式「s(v)=Max{|vp|, |vm|}/|v|」に従って算出し、
    前記s(v)が一定の基準値を満たす場合に、当該固有ベクトルvの支配的な定符号成分がクラスタまたはサブクラスタに対応すると判定して、ユーザ間相関を表す固有ベクトルの全体中に占める、クラスタまたはサブクラスタの割合を抽出し、
    前記図示する行程は、クラスタまたはサブクラスタに対応すると判定された各固有ベクトルvについて、(λ(v)、s(v))でプロットした図を表示手段に表示させる
    ことを特徴とするサービス規模成長性分析方法。
  7. 請求項6記載のサービス規模成長性分析方法において、
    クラスタ群またはサブクラスタ群のユーザ数の意味でのクラスタサイズの分布を算出する行程を備え、当該クラスタサイズ分布の偏りを示す指標を算出することにより、大規模クラスタ群への偏りの強弱または、小ないし中規模クラスタ群への偏りの強弱を算出または図示することで、前記各種情報に対するユーザの嗜好または興味の多様性に継続的に応えているか否かを評価することを特徴とするサービス規模成長性分析方法。
  8. 請求項7記載のサービス規模成長性分析方法において、
    前記分布を算出する行程は、
    算出された各固有ベクトルvに対して、算出された定符号成分に偏る強さs(v)の値を呼び出し、s(v)の値が予め定められた正定数s0以上の固有ベクトルvをクラスタまたはサブクラスタを成すと判定し、クラスタまたはサブクラスタを成すと判定した固有ベクトルvに対して、定符号成分|vp|と定符号成分|vm|との大小を判定し、|vp|≧|vm|の場合にu=vp、|vp|<|vm|の場合にu=vmとし、予め定められた正数eに対して、集合{1≦i≦N | u(i)/|u|>e}の要素数を当該クラスタまたはサブクラスタのユーザ数によるクラスタサイズとして算出することにより、クラスタまたはサブクラスタ群のユーザ数によるクラスタサイズ分布を算出する
    ことを特徴とするサービス規模成長性分析方法。
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