JP6062382B2 - ピストンリング及び該ピストンリングを備えるエンジン - Google Patents

ピストンリング及び該ピストンリングを備えるエンジン Download PDF

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Description

本発明はピストンリング及び該ピストンリングを備えるエンジンに関する。
ピストンリングは、ピストン外周部に形成されたピストンリング溝に装着される。ピストンリングは弾性を有し、シリンダの内周面に適度な面圧を有して摺接することにより、ピストン、シリンダ内周面及びシリンダヘッドによって形成される燃焼室内の圧力を保持する機能を有する。
ピストンリングは、リング形状を有するが、周方向の一部に合口部と称される不連続部分が設けられる。例えば特許文献1に記載されているようなガスタイト形式の合口部は、ピストンリングの周方向にて一端側に設けられる凹部と、他端側に設けられる凸部とからなり、凹部と凸部が重なり合うように嵌合させられる。
特開平7−332496号公報
エンジン運転中、ピストンリングは燃焼ガスによって加熱されるため高温になる。このときピストンリングの外周側は相対的に低温のシリンダ内周面に摺接しているため、ピストンリングの内周側の温度が外周側の温度より高くなる。このため、ピストンリングの熱膨張量は外周側より内周側の方が大きくなり、ピストンリングの合口部がピストンリングの径方向外方へ膨らむように熱変形する。
このような熱変形により、合口部を構成する凹部(第1舌部)及び凸部(第2舌部)とシリンダ内周面の接触面圧が高くなり、合口部近傍にてシリンダ内周面に偏摩耗が生じる。一方、熱変形により第1舌部及び第2舌部の先端側が径方向外方へ膨らもうとすることにより、第1舌部及び第2舌部の曲率半径がシリンダ内周面の曲率半径よりも大きくなり、第1舌部及び第2舌部の根元側がシリンダ内周面から離れやすくなる。
このため、熱変形によりシリンダ内周面に偏摩耗が発生している場合には、熱変形した第1舌部及び第2舌部の根元側とシリンダ内周面との間に僅かな隙間が発生することがある。すると、高温の燃焼ガスは、第1舌部及び第2舌部の根元近傍、換言すれば第1舌部と第2舌部が重なり合っていない領域(非重ね合わせ領域)で、その発生した僅かな隙間を燃焼室側からクランク室側へ高圧及び高速で吹き抜ける。かかる燃焼ガスの吹き抜けにより、非重ね合わせ領域で、ピストンリングの外周面が損傷するという不具合が生じる。
本発明は上記問題を解決するためになされ、第1舌部と第2舌部の非重ね合わせ領域での燃焼ガスの高圧及び高速での吹き抜けが抑制され、耐久性が向上したガスタイト形式のピストンリング及び該ピストンリングを備えるエンジンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るピストンリングは、
軸線回りの周方向に沿って延在する本体部と、
前記本体部の一端から他端に延在し、前記本体部の径方向外側であって前記軸線方向の一方側に前記周方向に沿って延在する嵌合溝が形成された第1舌部と、
前記本体部の前記他端から前記一端に延在し、前記嵌合溝に嵌合することにより前記第1舌部とともに合口部を形成する第2舌部と、
前記第1舌部と前記第2舌部が重なり合わない非重ね合わせ領域にて前記第1舌部の外周面及び前記第2舌部の外周面のうち少なくとも一方に設けられ、前記軸線方向に連通する連通溝と、
を備える。
この構成によれば、非重ね合わせ領域にて第1舌部の外周面及び第2舌部の外周面のうち少なくとも一方に予め積極的に連通溝を設けることで、連通溝を通じて燃焼ガスを逃がすことができ、非重ね合わせ領域において高温の燃焼ガスが高圧及び高速で吹き抜けることが抑制される。この結果、非重ね合わせ領域における損傷が抑制され、ピストンリングの耐久性が向上する。
また、連通溝を設けることで、第1舌部及び第2舌部のうち少なくとも一方の剛性が低下し、シリンダ内周面に対するピストンリングの接触面圧が均一化される。その結果として、ピストンリングやシリンダ内周面2aの偏摩耗が抑制されて、ピストンリングの耐久性が向上する。
幾つかの実施形態では、
前記連通溝は、前記第1舌部の外周面及び前記第2舌部の外周面の両方に設けられる。
この構成によれば、非重ね合わせ領域にて第1舌部の外周面及び第2舌部の外周面の両方に連通溝を設けることで、これら2つの非重ね合わせ領域における高温の燃焼ガスの高速及び高圧の吹き抜けが抑制され、ピストンリングの損傷をより一層防止できる。
幾つかの実施形態では、径方向における前記連通溝の断面は、半円形状に形成される。
この構成によれば、軸線と直交する断面における連通溝の断面形状を半円形状とすることにより、連通溝近傍の断面形状の変化が滑らかになる。この結果、連通溝近傍における応力集中が緩和され、ピストンリングの耐久性向上を図ることができる。
幾つかの実施形態では、径方向における前記連通溝の断面積は、前記軸線方向にて一方の側から他方の側に向かって増大している。
この構成によれば、軸線に沿う方向にて一方の側から他方の側に向かって連通溝の断面積が増大することで、一方の側から他方の側に向かって燃焼ガスが流れる場合、連通溝の他方の側から流出する燃焼ガスの速度を低下させることができる。このため、ピストンリングの隣に他のピストンリングが配置されている場合、他のピストンリングへの燃焼ガスの衝突圧力を軽減でき、他のピストンリングの耐久性が向上する。
本発明に係るエンジンは、上記した何れかのピストンリングを備えている。
この構成によれば、ピストンリングにおいて、第1舌部と第2舌部の非重ね合わせ領域での燃焼ガスの高圧及び高速での吹き抜けが抑制され、ピストンリングの耐久性が向上したことにより、エンジンの耐久性も向上する。
幾つかの実施形態では、径方向における前記連通溝の断面積は、前記軸線方向にてエンジンの燃焼室側からクランク室側に向かって増大するように構成されている。
この構成によれば、燃焼室側からクランク室側に向かって燃焼ガスが流れようとするときに、連通溝のクランク室側から流出する燃焼ガスの速度を低下させることができる。
このため、ピストンリングのクランク室側に他のピストンリングが配置されている場合、他のピストンリングへの燃焼ガスの衝突圧力を軽減でき、他のピストンリングの耐久性が向上する。
本発明によれば、第1舌部と第2舌部の非重ね合わせ領域での燃焼ガスの高圧及び高速での吹き抜けが抑制され、耐久性が向上したガスタイト形式のピストンリング及び該ピストンリングを備えるエンジンが提供される。
本発明に係るピストンリングが適用されたエンジンの概略的な断面図である。 本発明の第1実施形態に係るピストンリングの概略的な外観を示す斜視図である。 シリンダの一部とともに、図2の領域Aを拡大して概略的に示す平面図である。 図2の領域Aを拡大して概略的に示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るピストンリングの図4に相当する斜視図である。 本発明の第3実施形態に係るピストンリングの図4に相当する斜視図である。 本発明の第4実施形態に係るピストンリングの図4に相当する斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
但し、実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るピストンリング10が適用されたエンジン1の構成を概略的に示す断面図である。エンジン1は、例えば舶用2サイクル大型ディーゼルエンジン等である。
エンジン1は、シリンダ2と、シリンダ2内に往復動自在に配置されたピストン3と、シリンダ2の一端を覆うシリンダヘッド4とを備える。シリンダ2の一端側には、シリンダ2、ピストン3及びシリンダヘッド4によって燃焼室5が区画されている。
エンジン1は例えばクロスヘッド構造を有し、ピストン3の燃焼室5と反対側からはピストン棒3aが延び、ピストン棒3aはシリンダ2の他端側を貫通している。ピストン棒3aのピストン3と反対側は、図示しないけれども、クロスヘッド及び連接棒を介してクランク室内のクランク軸に連結されている。エンジン1が例えばユニフロー掃気形式の場合、シリンダヘッド4に排気ポートが設けられ、シリンダ2の他端側に図示しない掃気ポートが設けられる。
ピストンリング10は、ピストン3の外周部に装着されている。具体的には、ピストン3の外周部には、ピストンリング溝6が形成され、ピストンリング10はピストンリング溝6に嵌合されている。なお、ピストンリング10は、シリンダ2及びピストン3と同軸に配置され、ピストンリング10の軸線CLは、シリンダ2及びピストン3の軸線と一致している。
ピストンリング10は、ピストン3の径方向にてピストン3の外周面から外方に突出しており、シリンダ2の内周面(シリンダ内周面)2aと摺接する外周面を有する。従って、シリンダ内周面2aとピストン3の外周面との間の隙間は、ピストンリング10によって閉塞され、ピストンリング10によって燃焼室5の圧力を保持することができる。
なお、本実施形態では、ピストンリング10の外に、3本のピストンリング60、70及び80が軸線CLに沿う方向(以下、軸線方向ともいう)に間隔を存してピストン3に装着されている。ピストンリング10は、軸線方向にて燃焼室5の最も近くに配置されている。ピストンリングの総数は4本に限定されることはなく、例えば3本であってもよい。
図2は、ピストンリング10を概略的に示す斜視図である。図2に示したように、ピストンリング10は、本体部10a、並びに、合口部11を形成する第1舌部12及び第2舌部13を備えている。
本体部10aは、軸線CL回りの周方向に沿って延在している。
図3は、図2中の領域Aを概略的に示す平面図であり、図4は、図2中の領域Aを概略的に示す斜視図である。
図3及び図4に示したように、第1舌部12は、周方向にて本体部10aの一端から延在している。第1舌部12は、ピストンリング10の内周側を形成する内周片12aと、内周片12aの軸線方向における燃焼室5側から本体部10aの径方向外方に突出する当接片12bと、を備えている。内周片12a及び当接片12bは、周方向と直交する断面にてL字の断面形状を有しており、周方向に延在する嵌合溝12cを形成している。嵌合溝12cは、本体部10aの径方向外側に位置し、且つ、軸線方向におけるクロスヘッド側(クランク室側)に位置している。
第2舌部13は、周方向にて本体部10aの他端から延在している。周方向に直交する断面にて、第2舌部13の断面形状は矩形形状に形成され、第2舌部13は、内周片12aの径方向外側の面及び当接片12bの軸線方向クロスヘッド側の面とそれぞれ対向する2つの側面を有する。ピストンリング10がピストン3に装着された状態では、第2舌部13が嵌合溝12cに嵌合することにより、第1舌部12及び第2舌部13がガスタイト形式の合口部11を形成する。合口部11では、ピストンリング10の外周面は、第1舌部12の側面12d及び第2舌部13の側面13dによって形成されている。なお、第1舌部12の側面12dは、当接片12bの側面である。
第1舌部12の側面12dは、本体部10aの径方向にて外側に位置し、径方向外方を向いている。そして、側面12dは周方向に沿って延びており、ピストンリング10がピストン3に装着された状態では、シリンダ内周面2aと対向させられる。以下では、第1舌部12の側面12dを外周面12dとも称する。なお、第1舌部12の外周面12dは、当接片12bの側面である。
同様に、第2舌部13の側面13dは、本体部10aの径方向にて外側に位置し、径方向外方を向いている。そして、側面13dは周方向に沿って延びており、ピストンリング10がピストン3に装着された状態では、シリンダ内周面2aと対向させられる。以下では、第2舌部13の側面13dを外周面13dとも称する。
第1舌部12の嵌合溝12cに第2舌部13が嵌合した状態では、本体部10aの一端側の端面10bと第2舌部13の先端面13f、及び、第1舌部12の先端面12fと本体部10aの他端側の端面10cとが、それぞれ隙間を存して対向する。これらの隙間によって、ピストンリング10が燃焼室5の燃焼ガスの熱によって膨張し、ピストンリング10が周方向に伸びたとしても、該周方向の伸びを吸収することができる。
このような隙間を本体部10aの端面10bと第2舌部13の先端面13fとの間に設けたことで、合口部11には、第1舌部12と第2舌部13が軸線方向に重なり合わない非重ね合わせ領域S1が第1舌部12の根元近傍に存在する。この非重ね合わせ領域S1における第1舌部12の外周面12d、即ち当接片12bの外周面には、連通溝G1が形成されている。連通溝G1は、軸線方向に延在し、軸線方向にて第1舌部12の当接片12bの両側に開口している。従って、連通溝G1は、軸線方向にて燃焼室5側とクランク室側とを連通している。また連通溝G1は、径方向にて外方に向かって開口している。
エンジン1の運転中、ピストンリング10は燃焼ガスによって加熱されるため高温になる。このときピストンリング10の外周側は相対的に低温のシリンダ内周面2aに摺接しているため、ピストンリング10の内周側の温度が外周側の温度より高くなる。このため、ピストンリング10の熱膨張量は外周側より内周側の方が大きくなり、ピストンリング10の合口部11がピストンリング10の径方向外方へ膨らむように熱変形する。
このような熱変形により、合口部11を構成する第1舌部12及び第2舌部13とシリンダ内周面2aの接触面圧が高くなり、合口部11近傍にてシリンダ内周面2aに偏摩耗が生じる。一方、熱変形により第1舌部12及び第2舌部13の先端側が径方向外方へ膨らもうとすることにより、第1舌部12及び第2舌部13の曲率半径がシリンダ内周面2aの曲率半径よりも大きくなり、第1舌部12及び第2舌部13の根元側がシリンダ内周面2aから離れやすくなる。
このため、熱変形によりシリンダ内周面2aに偏摩耗が発生している場合には、熱変形した第1舌部12及び第2舌部13の根元側とシリンダ内周面2aとの間に僅かな隙間δ1,δ2が発生することがある(図3参照)。連通溝G1が設けられていない場合、高温の燃焼ガスは、第1舌部12の根元近傍、換言すれば第1舌部12と第2舌部13が重なり合っていない非重ね合わせ領域S1で、その発生した僅かな隙間δ1を燃焼室5側からクロスヘッド側へ高圧及び高速で吹き抜ける。かかる燃焼ガスの吹き抜けにより、非重ね合わせ領域S1で、ピストンリング10の外周面が損傷するという不具合が生じる。
これに対し、上述した構成によれば、非重ね合わせ領域S1にて第1舌部12の外周面12dに予め積極的に連通溝G1を設けることで、連通溝G1を通じて燃焼ガスを逃がすことができ、非重ね合わせ領域S1において高温の燃焼ガスが高圧及び高速で吹き抜けることが抑制される。この結果、非重ね合わせ領域S1における損傷が抑制され、ピストンリング10の耐久性が向上する。
また、連通溝G1を設けることで、第1舌部12の剛性が低下し、シリンダ内周面2aに対するピストンリング10の接触面圧が均一化される。その結果として、ピストンリング10やシリンダ内周面2aの偏摩耗が抑制されて、ピストンリング10の耐久性が向上する。
更に本実施形態では、軸線CLと直交する断面における連通溝G1の断面形状は、半円形状に形成されている。この構成によれば、軸線CLと直交する断面における連通溝G1の断面形状を半円形状とすることにより、連通溝G1近傍の断面形状の変化が滑らかになる。この結果、連通溝G1近傍における応力集中が緩和され、ピストンリング10の耐久性向上を図ることができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態に係るピストンリング20について説明する。なお、以下の実施形態の説明では、先に説明した実施形態と同一又は類似の構成には、同一の名称又は符号を付して、説明を省略又は簡略化する。
図5は、ピストンリング20の一部を拡大して概略的に示す斜視図である。ピストンリング20は、第1舌部12と第2舌部13が軸線方向に重なり合っていない第2舌部13の根元近傍の非重ね合わせ領域S2にて、第2舌部13の外周面13dに連通溝G2が形成されている点において、第1実施形態と異なっている。
連通溝G2は、軸線方向に延在し、軸線方向にて第2舌部13の両側に開口している。また連通溝G2は、本体部10aの径方向にて外方に向かって開口している。
この構成によれば、非重ね合わせ領域S2にて第2舌部13の外周面13dに予め積極的に連通溝G2を設けることで、連通溝G2を通じて燃焼ガスを逃がすことができ、非重ね合わせ領域S2において高温の燃焼ガスが高圧及び高速で吹き抜けることが抑制される。この結果、非重ね合わせ領域S2における損傷が抑制され、ピストンリング20の耐久性が向上する。
また、連通溝G2を設けることで、第2舌部13の剛性が低下し、シリンダ内周面2aに対するピストンリング20の接触面圧が均一化される。その結果として、ピストンリング20やシリンダ内周面2aの偏摩耗が抑制されて、ピストンリング20の耐久性が向上する。
更に本実施形態では、軸線CLと直交する断面における連通溝G2の断面形状は、半円形状に形成されている。この構成によれば、軸線CLと直交する断面における連通溝G2の断面形状を半円形状とすることにより、連通溝G2近傍の断面形状の変化が滑らかになる。この結果、連通溝G2近傍における応力集中が緩和され、ピストンリング20の耐久性向上を図ることができる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態に係るピストンリング30について説明する。
図6は、ピストンリング30の一部を拡大して概略的に示す斜視図である。ピストンリング30は、第1舌部12と第2舌部13が軸線方向に重なり合っていない非重ね合わせ領域S1,S2にて、第1舌部12の外周面12d及び第2舌部13の外周面13dに連通溝G1,G2が形成されている点において、第1実施形態及び第2実施形態と異なっている。
この構成によれば、非重ね合わせ領域S1,S2にて第1舌部12の外周面12d及び第2舌部13の外周面13dの両方に連通溝G1,G2を設けることで、これら2つの非重ね合わせ領域S1,S2における高温の燃焼ガスの高速及び高圧の吹き抜けが抑制され、ピストンリング30の損傷をより一層防止できる。
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態に係るピストンリング40について説明する。
図7は、ピストンリング40の一部を拡大して概略的に示す斜視図である。本実施形態では、図7に示したように、軸線CLと直交する断面における連通溝G3,G4の断面積(本体部10aの径方向での連通溝G3,G4の断面積)が、軸線CLに沿う方向にて一方の側から他方の側に向かって増大している。
なお、連通溝G3,G4は、軸線方向に延在し、軸線方向にて第1舌部12の当接片12b及び第2舌部13の両側にそれぞれ開口している。また、連通溝G3,G4は、本体部10aの径方向にて外方に向かって開口している。
この構成によれば、軸線CLに沿う方向にて一方の側から他方の側に向かって連通溝G3,G4の断面積が増大することで、一方の側から他方の側に向かって燃焼ガスが流れる場合、連通溝G3,G4の他方の側から流出する燃焼ガスの速度を低下させることができる。例えば、連通溝G3,G4の断面積が、燃焼室5側からクロスヘッド側(クランク室)に向かって増大することで、燃焼室5側からクランク室側に向かって燃料が流れる場合、連通溝G3,G4のクロスヘッド側から流出する燃焼ガスの速度を低下させることができる。
このため、図1に示したようにピストンリング10の隣、例えばクランク室側に他のピストンリング60が配置されている場合、他のピストンリング60への燃焼ガスの衝突圧力を軽減でき、他のピストンリング60の耐久性が向上する。
本発明は上述した第1乃至第4実施形態に限定されることはなく、これら実施形態に変形を加えた形態や、これら実施形態を組み合わせた形態も含む。
例えば、連通溝G1,G2の断面形状としては、半円形状が好ましいが、V字形状や矩形形状等であってもよい。
また、本発明に係るピストンリングは、舶用2サイクル大型ディーゼルエンジンに好適であるが、他のエンジン等に適用してもよいのは勿論である。
1 エンジン
2 シリンダ
2a シリンダ内周面
3 ピストン
3a ピストン棒
4 シリンダヘッド
5 燃焼室
6 ピストンリング溝
10 ピストンリング
10a 本体部
10b 端面
10c 端面
11 合口部
12 第1舌部
12a 内周片
12b 当接片
12c 嵌合溝
12d 外周面
12f 先端面
13 第2舌部
13d 外周面
13f 先端面
G1,G2,G3,G4 連通溝
S1,S2 非重ね合わせ領域
δ1,δ2 隙間

Claims (6)

  1. 軸線回りの周方向に沿って延在する本体部と、
    前記本体部の一端から他端に延在し、前記本体部の径方向外側であって前記軸線方向の一方側に前記周方向に沿って延在する嵌合溝が形成された第1舌部と、
    前記本体部の前記他端から前記一端に延在し、前記嵌合溝に嵌合することにより前記第1舌部とともに合口部を形成する第2舌部と、
    前記第1舌部と前記第2舌部が重なり合わない非重ね合わせ領域にて前記第1舌部の外周面及び前記第2舌部の外周面のうち少なくとも一方に設けられ、前記軸線方向に連通する連通溝と、
    を備えることを特徴とするピストンリング。
  2. 前記連通溝は、前記第1舌部の外周面及び前記第2舌部の外周面の両方に設けられていることを特徴とする請求項1記載のピストンリング。
  3. 径方向における前記連通溝の断面は、半円形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のピストンリング。
  4. 径方向における前記連通溝の断面積は、前記軸線方向にて一方の側から他方の側に向かって増大していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のピストンリング。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載のピストンリングを備えることを特徴とするエンジン。
  6. 前記径方向における前記連通溝の断面積は、前記軸線方向にて燃焼室側からクランク室側に向かって増大していることを特徴とする請求項5に記載のエンジン。
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