JP6061804B2 - 近赤外線吸収性組成物、これを用いた近赤外線カットフィルタおよびその製造方法、並びに、カメラモジュールおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
近赤外線カットフィルタの材料として、特許文献1には、(メタ)アクリルアミドとリン酸との反応物又はその加水分解物と、エチレン性不飽和結合を有する化合物との共重合体に、金属化合物を添加してなる赤外線遮断性樹脂を含む赤外線遮断性フィルムが開示されている。
本発明は、かかる課題を解決するものであって、高い近赤外線遮蔽性を維持しつつ、耐熱性に優れた硬化膜を形成可能な近赤外線吸収性組成物を提供することを目的とする。
<1>主鎖に芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基を有し、酸基又はその塩を有する重合体(A1)と銅成分との反応で得られる化合物を含む、近赤外線吸収性組成物。
<2>前記重合体(A1)が、下記式(A1−1)で表される構成単位を含む、<1>に記載の近赤外線吸収性組成物。
<3>前記重合体(A1)が、下記式(A1−2)で表される構成単位を含む、<1>又は<2>に記載の近赤外線吸収性組成物。
<4>前記2価の連結基が、直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=O)O−、又は、これらの組み合わせからなる基を表す、<2>又は<3>に記載の近赤外線吸収性組成物。
<5>前記酸基又はその塩が、カルボン酸基およびその塩、リン酸基およびその塩、ホスホン酸およびその塩、ならびに、スルホン酸基およびその塩から選択される少なくとも1種から選択される、<1>〜<4>のいずれかに記載の近赤外線吸収性組成物。
<6>前記酸基又はその塩が、カルボン酸基およびその塩、ならびに、スルホン酸基およびその塩から選択される少なくとも1種から選択される、<1>〜<5>のいずれかに記載の近赤外線吸収性組成物。
<7>前記重合体(A1)の重量平均分子量が1000〜1000万である、<1>〜<6>のいずれかに記載の近赤外線吸収性組成物。
<8>さらに水を含有する、<1>〜<7>のいずれかに記載の近赤外線吸収性組成物。
<9>主鎖に芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基を有し、酸基イオンを含有する重合体(A2)の酸基イオン部位を配位子とする銅錯体を含む、近赤外線吸収性組成物。
<10>主鎖に芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基を有し、酸基又はその塩を有する重合体(A1)及び銅成分の反応で得られる化合物と、
酸基またはその塩を含有する低分子化合物及び銅成分の反応で得られる銅錯体と
を含む、近赤外線吸収性組成物。
<11>低分子化合物の分子量が1000以下である、<10>に記載の近赤外線吸収性組成物。
<12>低分子化合物がスルホン酸基、カルボン酸基およびリン原子を含有する酸基のうち少なくとも1つを含む、<10>または<11>に記載の近赤外線吸収性組成物。
<13><1>〜<12>のいずれかに記載の近赤外線吸収性組成物を用いて得られた近赤外線カットフィルタ。
<14>200℃で5分間加熱した前後における、下記式で求められる吸光度比の変化率がいずれも5%以下である、<13>に記載の近赤外線カットフィルタ。
[(加熱前における吸光度比−加熱後における吸光度比)/加熱前における吸光度比]
ここで、吸光度比とは、(波長700〜1400nmにおける最大吸光度/波長400〜700nmにおける最少吸光度)をいう。
<15>固体撮像素子基板の受光側において、<1>〜<12>のいずれか1項に記載の近赤外線吸収性組成物を塗布することにより膜を形成する工程を含む、近赤外線カットフィルタの製造方法。
<16>固体撮像素子基板と、前記固体撮像素子基板の受光側に配置された近赤外線カットフィルタとを有し、前記近赤外線カットフィルタが<13>又は<14>に記載の近赤外線カットフィルタである、カメラモジュール。
<17>固体撮像素子基板と、前記固体撮像素子基板の受光側に配置された近赤外線カットフィルタとを有するカメラモジュールの製造方法であって、固体撮像素子基板の受光側において、請求項1〜<12>のいずれかに記載の近赤外線吸収性組成物を塗布することにより膜を形成する工程を含む、カメラモジュールの製造方法。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタクリレートを表し、“(メタ)アクリル”はアクリルおよびメタクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイルおよびメタクリロイルを表す。
本明細書において、“単量体”と“モノマー”とは同義であり、また、“重合体”と“ポリマー”とは同義である。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。
本発明における近赤外線とは、極大吸収波長領域が700〜2500nm、特に700〜1000nmをいう。
本発明における近赤外線吸収性とは、近赤外線領域に極大吸収波長を有することをいう。
本発明における重合体の主鎖とは、重合体の骨格(長鎖)を形成するのに必要な原子又は原子団をいい、前記骨格の一部または全部が環状の基(例えばアリール基)である場合、該環状の基も主鎖の一部とする。また、この主鎖に直接結合した原子も、主鎖の一部とする。本発明における重合体の側鎖とは、主鎖以外の部分をいう。ただし、主鎖に直接結合した官能基(例えば、後述する酸基またはその塩)も側鎖とする。
本発明の第一の近赤外線吸収性組成物は、主鎖に芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基を有し、酸基又はその塩を有する重合体(A1)と、銅成分との反応で得られる化合物を含むことを特徴とする。
また、本発明の第二の近赤外線吸収性組成物は、主鎖に芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基を有し、酸基又はその塩を有する重合体(A1)及び銅成分の反応で得られる化合物と、酸基またはその塩を含有する低分子化合物及び銅成分の反応で得られる銅錯体とを含むことを特徴とする。
本発明の近赤外線吸収性組成物は、前記重合体(A1)と銅成分との反応で得られる化合物を含有するため、硬化膜としたときに高い近赤外線遮蔽性を維持しつつ、耐熱性に優れた硬化膜を形成することができる。この理由は推定であるが、以下のように考えられる。
重合体(A1)と銅成分との反応で得られる化合物は、例えば、酸基イオンを含む重合体(A2)および銅イオンを含有する化合物であり、好ましい態様は、重合体(A2)中の酸基イオン部位を配位子とする銅錯体である。図1は、酸基イオンを含む重合体(A2)および銅イオンを含有する化合物の一例を示すイメージ図であって、1は酸基イオンを含む重合体(A2)および銅イオンを含有する化合物を、2は銅イオンを、3は重合体(A2)の主鎖を、4は重合体(A2)の側鎖を、5は酸基またはその塩に由来する酸基イオン部位をそれぞれ示している。本発明では、酸基イオン部位5が銅イオン2に結合(例えば、配位結合)し、銅を起点として、重合体(A2)の側鎖4間に架橋構造を形成する。このような構成とすることにより、加熱しても、化合物1の構造が壊れにくく、結果として、耐熱性に優れた硬化膜が得られると推定される。さらに、重合体(A2)は、その主鎖3に芳香族炭化水素基及び芳香族ヘテロ環基の少なくとも一方を有するため、さらに、耐熱性により優れた硬化膜が得られる。
また、本発明では、重合体(A1)と銅成分との反応で得られる化合物を用いることにより、組成物中の銅の含有量をより多くすることができ、また、加熱しても銅が抜け落ちにくいという利点もある。
また、前記重合体(A1)と、銅成分とを反応させて得られる化合物を含有する近赤外線吸収性組成物中の銅の含有量は、5〜25質量%が好ましく、7〜20質量%がより好ましく、8〜15質量%がさらに好ましい。
また、本発明の第二の近赤外線吸収性組成物中、重合体(A1)と銅成分との反応で得られる化合物の含有量は、組成物中の全固形分に対して10〜90質量%が好ましく、15〜80質量%がより好ましく、15〜70質量%がさらに好ましく、20〜70質量%がよりさらに好ましい。
銅成分としては、2価の銅を含む化合物がより好ましい。本発明に用いられる銅成分中の銅含有量は、好ましくは2〜90質量%であり、より好ましくは10〜70質量%である。銅成分は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明に用いられる銅成分としては、例えば、銅または銅を含む化合物を用いることができる。銅を含む化合物としては、例えば、酸化銅や銅塩を用いることができる。銅塩は、1価または2価の銅が好ましく、2価の銅がより好ましい。銅塩としては、例えば、水酸化銅、酢酸銅、塩化銅、ギ酸銅、ステアリン酸銅、安息香酸銅、エチルアセト酢酸銅、ピロリン酸銅、ナフテン酸銅、クエン酸銅、硝酸銅、硫酸銅、炭酸銅、塩素酸銅、(メタ)アクリル酸銅、過塩素酸銅が例示され、水酸化銅、酢酸銅、塩化銅、硫酸銅、安息香酸銅、(メタ)アクリル酸銅がさらに好ましく、水酸化銅、酢酸銅及び硫酸銅が特に好ましい。
重合体(A1)と反応させる銅成分の量は、前記重合体(A1)の酸基またはその塩1当量に対して、0.01〜1当量が好ましく、0.1〜0.6当量がより好ましく、0.4〜0.5当量がさらに好ましい。銅成分中の銅の量をこのような範囲とすることにより、より高い近赤外線遮蔽性を有する硬化膜が得られる傾向にある。
前記重合体(A1)は、主鎖に芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基を有する。前記重合体(A1)は、主鎖に、芳香族炭化水素基及び芳香族ヘテロ環基のうち少なくとも1種を有していればよく、2種以上有していてもよい。前記重合体(A1)は、1種のみを用いてもよいが、2種以上を用いてもよい。
芳香族炭化水素基としては、例えば、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜15のアリール基がより好ましく、炭素数6〜12のアリール基がさらに好ましく、フェニル基、ナフチル基又はビフェニル基が特に好ましい。芳香族炭化水素基は単環又は多環であってもよいが、単環が好ましい。
芳香族ヘテロ環基としては、例えば、炭素数2〜30の芳香族ヘテロ環基を用いることができる。芳香族ヘテロ環基は、5員環又は6員環が好ましい。また、芳香族ヘテロ環基は、単環又は縮合環であり、単環又は縮合数が2〜8の縮合環が例示される。ヘテロ環に含まれるヘテロ原子としては、窒素、酸素、硫黄原子が例示され、窒素または酸素が好ましい。
芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基が置換基Tを有していている場合、置換基Tとしては、例えば、アルキル基、重合性基(好ましくは、炭素−炭素二重結合を含む重合性基)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、カルボン酸エステル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、エーテル基、スルホニル基、スルフィド基、アミド基、アシル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アラルキル基などが例示され、アルキル基(特に炭素数1〜3のアルキル基)が好ましい。
ポリエーテルスルホン系重合体:(−O−Ph−SO2−Ph−)で表される主鎖構造(Phはフェニレン基を示す、以下同じ)を有する重合体
ポリスルホン系重合体:(−O−Ph−Ph−O−Ph−SO2−Ph−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリエーテルケトン系重合体:(−O−Ph−O−Ph−C(=O)−Ph−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリフェニレンエーテル系重合体:(−Ph−O−、−Ph−S−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリフェニレン系重合体:(−Ph−)で表される主鎖構造を有する重合体
フェノール樹脂系重合体:(−Ph(OH)−CH2−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリカーボネート系重合体:(−Ph−O−C(=O)−O−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリアミド系重合体としては、例えば、(−Ph−C(=O)−NH−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリエステル系重合体としては、例えば、(−Ph−C(=O)O−)で表される主鎖構造を有する重合体
ポリエーテルスルホン系重合体、ポリスルホン系重合体及びポリエーテルケトン系重合体としては、例えば、特開2006−310068号公報の段落0022及び特開2008−27890号公報の段落0028に記載の主鎖構造を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
ポリイミド系重合体としては、特開2002−367627号公報の段落0047〜0058の記載及び特開2004−35891号公報の0018〜0019に記載の主鎖構造を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
前記重合体(A1)が有する酸基としては、上述した銅成分と反応可能なものであれば特に限定されないが、銅成分と配位結合するものが好ましい。例えば、酸解離定数(pKa)が5以下の酸基が挙げられ、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、イミド酸基等が好ましい。
本発明で用いられる酸基の塩を構成する原子又は原子団としては、ナトリウム等の金属原子(特にアルカリ金属原子)、テトラブチルアンモニウム等のような原子団が挙げられ、金属原子が好ましく、アルカリ金属原子がより好ましい。
尚、重合体(A1)において、酸基またはその塩は、その主鎖および側鎖の少なくとも一方に含まれていればよく、少なくとも側鎖に含まれていることが好ましい。特に、前記重合体(A1)において、酸基又はその塩は、芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基に直接又は連結基を介して結合していることが好ましい。
酸基又はその塩の中でも、例えば、カルボン酸基およびその塩、リン酸基およびその塩、ホスホン酸およびその塩、ならびに、スルホン酸基およびその塩から選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
前記重合体(A1)の酸価は、1.5meq/g以上であることが好ましく、2.0〜7.0meq/gであることがより好ましい。
また、前記重合体(A1)中の全酸基中の99モル%以上が、カルボン酸基およびその塩、リン酸基およびその塩、ホスホン酸およびその塩、ならびに、スルホン酸基およびその塩から選択される少なくとも1種であることが好ましい。特に、前記重合体(A1)中の全酸基中の99モル%以上が、カルボン酸基およびその塩、ならびに、スルホン酸基およびその塩から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
Ar1は、前記式(A1−1)中の−Y1−X1の他に、また、Ar2は、前記式(A1−2)中の−Y2−X2の他に、置換基を有していてもよい。Ar1及びAr2が置換基を有する場合、置換基としては上述した置換基Tと同義であり、好ましい範囲も同様である。
炭化水素基としては、例えば、直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基や、アリーレン基が挙げられる。直鎖状のアルキレン基としては、炭素数1〜20のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキレン基がさらに好ましい。分岐状のアルキレン基としては、炭素数3〜20のアルキレン基が好ましく、炭素数3〜10のアルキレン基がより好ましく、炭素数3〜6のアルキレン基がさらに好ましい。環状のアルキレン基は、単環、多環のいずれであってもよい。環状のアルキレン基としては、炭素数3〜20のシクロアルキレン基が好ましく、炭素数4〜10のシクロアルキレン基がより好ましく、炭素数6〜10のシクロアルキレン基がさらに好ましい。これら直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基は、アルキレン基中の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい。
アリーレン基としては、炭素数6〜18のアリーレン基が好ましく、炭素数6〜14のアリーレン基がより好ましく、炭素数6〜10のアリーレン基がさらに好ましく、フェニレン基が特に好ましい。
芳香族ヘテロ環基としては、特に限定されないが、5員環または6員環が好ましい。また、芳香族ヘテロ環基は、単環でも縮合環であってもよく、単環または縮合数が2〜8の縮合環が好ましく、単環または縮合数が2〜4の縮合環がより好ましい。
特に、前記式(A1−1)及び式(A1−2)中のY1及びY2が2価の連結基を表す場合、直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−C(=O)O−、又は、これらの組み合わせからなる基であることが好ましい。特に、−S−、−C(RX1)(RX2)−(RX1及びRX2は、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基又はフッ素原子を表すことが好ましい)、炭素数1〜3のアルキレン基、又は、これらの組み合わせからなる基であることが好ましい。
式(A1−1)及び式(A1−2)中、X1及びX2で表される酸基又はその塩としては、上述した酸基又はその塩と同義であり、好ましい範囲も同様である。
Y3が−CR1R2−で表される場合、炭化水素基は、炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましい。また、R1とR2が連結して環を形成しても良い。
Y3が−C(=O)NR3−で表される場合、R3としての炭化水素基は、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数6〜12のアリール基から選択されるいずれかの基であることが好ましい。
また、本発明の近赤外線吸収性組成物には、後述する他の近赤外線吸収性化合物を得るために用いられる酸基またはその塩を含有する化合物が配合されていてもよい。
本発明の組成物には、近赤外線吸収能をさらに向上させる目的で、上述した重合体(A1)と銅成分との反応で得られる化合物以外の近赤外線吸収性化合物を配合してもよい。本発明で用いる他の近赤外線吸収性化合物は、通常極大吸収波長領域が700〜2500nm、好ましくは700〜1000nmの範囲内(近赤外線領域)に極大吸収波長を有するものであれば、特に制限されるものではない。
他の近赤外線吸収性化合物としては、銅化合物が好ましく、銅錯体がより好ましい。また、他の近赤外線吸収性化合物を配合する場合、重合体(A1)と銅成分との反応で得られる化合物と他の近赤外線吸収性化合物の比(質量比)は、10:90〜95:5が好ましく、20:80〜90:10がより好ましく、20:80〜80:20がさらに好ましい。
他の近赤外線吸収性化合物の分子量は、特に限定されないが、70〜1000が好ましく、130〜500がより好ましい。
他の近赤外線吸収性化合物が銅錯体である場合、銅に配位する配位子Lとしては、銅イオンと配位結合可能であれば特に限定されないが、例えば、スルホン酸、カルボン酸、リン酸、リン酸エステル、ホスホン酸、ホスホン酸エステル、ホスフィン酸、置換ホスフィン酸、カルボニル(エステル、ケトン)、アミン、アミド、スルホンアミド、ウレタン、ウレア、アルコール、チオールなどを有する化合物が挙げられる。これらの中でも、カルボン酸及びスルホン酸が好ましく、スルホン酸がより好ましい。
銅錯体の具体例としては、リン含有銅化合物、スルホン酸銅化合物または下記式(A)で表される銅化合物が挙げられる。リン含有銅化合物として具体的には、例えば、WO2005/030898号公報の第5頁第27行目〜第7頁第20行目に記載された化合物を参酌することができ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
Cu(L)n1・(X)n2 式(A)
上記式(A)中、Lは、銅に配位する配位子を表し、Xは、存在しないか、ハロゲン原子、H2O、NO3、ClO4、SO4、CN、SCN、BF4、PF6、BPh4(Phはフェニル基を表す)又はアルコールを表す。n1、n2は、各々独立に1〜4の整数を表す。
配位子Lは、銅に配位可能な原子としてC、N、O、Sを含む置換基を有するものであり、さらに好ましくはNやO、Sなどの孤立電子対を持つ基を有するものである。配位可能な基は分子内に1種類に限定されず、2種以上を含んでも良く、解離しても非解離でも良い。非解離の場合、Xは存在しない。
前記の銅錯体は、中心金属の銅に配位子が配位した銅化合物であり、銅は、通常2価の銅である。例えば銅成分に対して、配位子となる化合物またはその塩を混合・反応等させて得ることができる。
上記配位子となる化合物またはその塩としては、特に限定されないが、例えば、有機酸化合物(例えば、スルホン酸化合物、カルボン酸化合物、リン酸化合物)またはその塩などが好適に挙げられる。
一般式(i)
一般式(i)中、n価の有機基は、炭化水素基またはオキシアルキレン基が好ましく、脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基がより好ましい。炭化水素基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)、(メタ)アクリロイル基、不飽和二重結合を有する基が挙げられる。
上記炭化水素基が1価の場合、アルキル基またはアリール基が好ましく、アリール基がより好ましい。2価の場合、アルキレン基、アリーレン基、オキシアルキレン基が好ましく、アリーレン基がより好ましい。また3価以上の場合には、上記炭化水素基に対応するものが好ましい。
上記アルキル基及びアルキレン基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜10がより好ましい。
上記アリール基及びアリーレン基の炭素数は、6〜18が好ましく、6〜12がより好ましい。
一般式(i)中、X1は、スルホン酸基、カルボン酸基およびリン原子を含有する酸基のうちの少なくとも1つが好ましい。X1は、1種単独でも2種以上であってもよいが、2種以上であることが好ましい。
一般式(i)中、nは、1〜3が好ましく、2または3がより好ましく、3がさらに好ましい。
上記配位子となる化合物またはその塩(酸基またはその塩を含有する化合物)の分子量は、1000以下が好ましく、70〜1000が好ましく、70〜500がより好ましい。
(1)スルホン酸基、カルボン酸基およびリン原子を含有する酸基のうち少なくとも1種を有する化合物の具体例としては以下のものが挙げられる。また、スルホン酸基を有する化合の具体例としては、後述する式(I)で表されるスルホン酸化合物の具体例も挙げられる。また、後述する態様(2)、(3)に記載の化合物のうち、本態様に該当する化合物も好ましい例として挙げられる。
式(I)
具体的な1価の有機基としては、特に限定されないが、直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基を挙げることができる。ここで、これらの基は、2価の連結基(例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−C(=O)O−、−OCO−、−SO2−、−NR−(Rは水素原子あるいはアルキル基)など)を介した基であってもよい。また1価の有機基は置換基を有していてもよい。
直鎖状または分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜12のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がさらに好ましい。
環状のアルキル基は、単環、多環のいずれであってもよい。環状のアルキル基としては、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましく、炭素数4〜10のシクロアルキル基がより好ましく、炭素数6〜10のシクロアルキル基がさらに好ましい。アルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜8のアルケニル基がより好ましく、炭素数2〜4のアルケニル基がさらに好ましい。
アリール基としては、炭素数6〜18のアリール基が好ましく、炭素数6〜14のアリール基がより好ましく、炭素数6〜10のアリール基がさらに好ましい。
1価の有機基が有していてもよい置換基としては、アルキル基、重合性基(例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、オキセタン基など)、ハロゲン原子、カルボキシル基、カルボン酸エステル基(例えば、−CO2CH3など)水酸基、アミド基、ハロゲン化アルキル基(例えば、フルオロアルキル基、クロロアルキル基)などが例示される。
下式(I)で表されるスルホン酸化合物あるいはその塩の分子量は、80〜750が好ましく、80〜600がより好ましく、80〜450がさらに好ましい。
式(I)で表されるスルホン酸化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の組成物は、他の近赤外線吸収性化合物として、無機微粒子を含んでいてもよい。無機微粒子は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
無機微粒子は、主に、赤外線を遮光(吸収)する役割を果たす粒子である。無機微粒子としては、赤外線遮光性がより優れる点で、金属酸化物粒子及び金属粒子からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
無機微粒子としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)粒子、酸化アンチモンスズ(ATO)粒子、アルミニウムによりドープされていてもよい酸化亜鉛(AlによりドープされてもよいZnO)粒子、フッ素ドープ二酸化スズ(FドープSnO2)粒子、又はニオブドープ二酸化チタン(NbドープTiO2)粒子などの金属酸化物粒子や、銀(Ag)粒子、金(Au)粒子、銅(Cu)粒子、又はニッケル(Ni)粒子などの金属粒子が挙げられる。なお、赤外線遮光性とフォトリソ性とを両立するためには、露光波長(365−405nm)の透過率が高い方が望ましく、酸化インジウムスズ(ITO)粒子又は酸化アンチモンスズ(ATO)粒子が好ましい。
無機微粒子の形状は特に制限されず、球状、非球状を問わず、シート状、ワイヤー状、チューブ状であってもよい。
また無機微粒子としては酸化タングステン系化合物が使用でき、具体的には、下記一般式(組成式)(I)で表される酸化タングステン系化合物であることがより好ましい。
MxWyOz・・・(I)
Mは金属、Wはタングステン、Oは酸素を表す。
0.001≦x/y≦1.1
2.2≦z/y≦3.0
Mの金属としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Sn、Pb、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Biが挙げられるが、アルカリ金属であることが好ましく、Rb又はCsであることが好ましく、Csであることがより好ましい。Mの金属は1種でも2種以上でも良い。
x/yが0.001以上であることにより、赤外線を十分に遮蔽することができ、1.1以下であることにより、酸化タングステン系化合物中に不純物相が生成されることをより確実に回避することできる。
z/yが2.2以上であることにより、材料としての化学的安定性をより向上させることができ、3.0以下であることにより赤外線を十分に遮蔽することができる。
金属酸化物は、セシウム酸化タングステンであることが好ましい。
上記一般式(I)で表される酸化タングステン系化合物の具体例としては、Cs0.33WO3、Rb0.33WO3、K0.33WO3、Ba0.33WO3などを挙げることができ、Cs0.33WO3又はRb0.33WO3であることが好ましく、Cs0.33WO3であることが更に好ましい。
金属酸化物は微粒子であることが好ましい。金属酸化物の平均粒子径は、800nm以下であることが好ましく、400nm以下であることがより好ましく、200nm以下であることが更に好ましい。平均粒子径がこのような範囲であることによって、金属酸化物が光散乱によって可視光を遮断しにくくなることから、可視光領域における透光性をより確実にすることができる。光酸乱を回避する観点からは、平均粒子径は小さいほど好ましいが、製造時における取り扱い容易性などの理由から、金属酸化物の平均粒子径は、通常、1nm以上である。
酸化タングステン系化合物は、例えば、住友金属鉱山株式会社製のYMF−02などのタングステン微粒子の分散物として入手可能である。
金属酸化物の含有量は、金属酸化物を含有する組成物の全固形分質量に対して、0.01〜30質量%であることが好ましく、0.1〜20質量%であることがより好ましく、1〜10質量%であることがさらに好ましい。
本発明で用いられる溶剤は、特に制限はなく、本発明の組成物の各成分を均一に溶解或いは分散しうるものであれば、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、アルコール類などの水系溶剤が好適に挙げられる。また、その他、本発明で用いられる溶剤は、有機溶剤、ケトン類、エーテル類、エステル類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、およびジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホラン等が好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アルコール類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類の具体例としては、特開2012−194534号公報段落0136等に記載のものが挙げられ、この内容は本願明細書に組み込まれる。また、エステル類、ケトン類、エーテル類の具体例としては、特開2012−208494号公報段落0497(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0609])に記載のものが挙げられ、さらに、酢酸−n−アミル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、硫酸メチル、アセトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどが挙げられる。
本発明の組成物は、水を含んでいることが特に好ましい。水は、本発明の組成物に対し40〜95質量%含むことが好ましく、本発明の組成物に対し50〜85質量%含むことがより好ましい。
本発明の組成物が水以外の溶剤を含む場合、本発明の組成物に対し40〜90質量%の割合で含むことが好ましい。水以外の溶剤は1種類のみでも、2種類以上でもよい。
本発明の組成物は、さらに硬化性化合物を含んでいてもよい。硬化性化合物としては、重合性化合物であってもよいし、バインダー等の非重合性化合物であってもよい。また、熱硬化性化合物であってもよいし、光硬化性化合物であってもよいが、熱硬化性組成物の方が反応率が高いため好ましい。
<<重合性基を有する化合物>>
本発明の組成物は、重合性基を有する化合物(以下、「重合性化合物」ということがある)を含んでいてもよい。このような化合物群は当該産業分野において広く知られているものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。これらは、例えば、モノマー、オリゴマー、プレポリマー、ポリマーなどの化学的形態のいずれであってもよい。
本発明の組成物は、重合性化合物として、重合性基を有するモノマー(重合性モノマー)または重合性基を有するオリゴマー(重合性オリゴマー)(以下、重合性モノマーと重合性オリゴマーを合わせて「重合性モノマー等」ということがある。)を含んでいてもよい。
重合性モノマー等の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)やそのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、および不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類である。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物や、単官能若しくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更に、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン等のビニルベンゼン誘導体、ビニルエーテル、アリルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
これらの具体的な化合物としては、特開2009−288705号公報の段落番号0095〜段落番号0108に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したものを挙げることができる。
重合性化合物としては、エチレンオキシ変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としてはNKエステルATM−35E;新中村化学社製)、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としては KAYARAD D−330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としては KAYARAD D−320;日本化薬株式会社製)ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD D−310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD DPHA ;日本化薬株式会社製)、及びこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造を用いることができる。またこれらのオリゴマータイプも使用できる。特開2007−269779号公報の段落番号0248〜段落番号0251に記載されている化合物を本発明においても用いることができる。
重合性モノマー等としては、特開2012−208494号公報段落0477(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0585])に記載の重合性モノマー等が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。また、ジグリセリンEO(エチレンオキシド)変性(メタ)アクリレート(市販品としては M−460;東亜合成製)を用いることができる。ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学製、A−TMMT)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD HDDA)も用いることができる。これらのオリゴマータイプも使用できる。
例えば、RP−1040(日本化薬株式会社製)などが挙げられる。
酸基を有する多官能モノマーの酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。異なる酸基の多官能モノマーを2種以上併用する場合、或いは酸基を有しない多官能モノマーを併用する場合、全体の多官能モノマーとしての酸価が上記範囲に入るように調製することが必須である。
本発明の組成物の第二の態様は、重合性化合物として、側鎖に重合性基を有するポリマーを含む態様であってもよい。重合性基としては、エチレン性不飽和二重結合基、エポキシ基やオキセタニル基が挙げられる。
<<エポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物>>
本発明の第三の態様は、重合性化合物として、エポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物を含む態様であってもよい。エポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物としては、具体的には側鎖にエポキシ基を有するポリマー、および分子内に2個以上のエポキシ基を有する重合性モノマーまたはオリゴマーがあり、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等を挙げることができる。また単官能または多官能グリシジルエーテル化合物も挙げられる。
これらの化合物は、市販品を用いてもよいし、ポリマーの側鎖へエポキシ基を導入することによっても得られる。 市販品としては、例えば、特開2012−155288号公報段落0191等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
また、市販品としては、デナコール EX−212L、EX−214L、EX−216L、EX−321L、EX−850L(以上、ナガセケムテックス(株)製)等の多官能脂肪族グリシジルエーテル化合物が挙げられる。これらは、低塩素品であるが、低塩素品ではない、EX−212、EX−214、EX−216、EX−321、EX−850なども同様に使用できる。
その他にも、ADEKA RESIN EP−4000S、同EP−4003S、同EP−4010S、同EP−4011S(以上、(株)ADEKA製)、NC−2000、NC−3000、NC−7300、XD−1000、EPPN−501、EPPN−502(以上、(株)ADEKA製)、JER1031S等も挙げられる。
さらに、フェノールノボラック型エポキシ樹脂の市販品として、JER−157S65、JER−152、JER−154、JER−157S70、(以上、三菱化学(株)製)等が挙げられる。
側鎖にオキセタニル基を有するポリマー、および上述の分子内に2個以上のオキセタニル基を有する重合性モノマーまたはオリゴマーの具体例としては、アロンオキセタンOXT−121、OXT−221、OX−SQ、PNOX(以上、東亞合成(株)製)を用いることができる。
ポリマー側鎖へ導入して合成する場合、導入反応は、例えばトリエチルアミン、ベンジルメチルアミン等の3級アミン、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、等の4級アンモニウム塩、ピリジン、トリフェニルフォスフィン等を触媒として有機溶剤中、反応温度50〜150℃で数〜数十時間反応させることにより行える。脂環式エポキシ不飽和化合物の導入量は得られるポリマーの酸価が5〜200KOH・mg/gを満たす範囲になるように制御することができる。また、分子量は重量平均で500〜5000000、更には1000〜500000の範囲とすることができる。
エポキシ不飽和化合物としてはグリシジル(メタ)アクリレートやアリルグリシジルエーテル等のエポキシ基としてグリシジル基を有するものも使用可能である。このようなものとしては例えば特開2009−265518号公報段落0045等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
本発明で用いる硬化性化合物は、下記式(1)で示される部分構造を有することも好ましく、この硬化性化合物が不飽和二重結合、エポキシ基またはオキセタニル基などの架橋基を有していてもよい。
このような化合物を含有することにより、本発明の近赤外線吸収性組成物を硬化膜としたときに近赤外線遮蔽性をより向上させ、耐湿性をより向上させることができる。
式(1)中、R1は水素原子または有機基を表す。有機基としては、炭化水素基、具体的には、アルキル基またはアリール基が挙げられ、炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基、またはこれらの基と二価の連結基との組み合わせからなるものが好ましい。
このような有機基の具体例としては、−OR’、−SR’、またはこれらの基と−(CH2)m−(mは1〜10の整数)、炭素数5〜10の環状のアルキレン基、−O−、−CO−、−COO−および−NH−の少なくとも1つとの組み合わせからなるものが好ましい。ここで、R’は、水素原子、炭素数が1〜10の直鎖、炭素数が3〜10の分岐または環状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜7の直鎖、炭素数3〜7の分岐または環状のアルキル基)、炭素数が6〜10のアリール基、または、炭素数が6〜10のアリール基と炭素数が1〜10のアルキレン基との組み合わせからなる基が好ましい。
また、前記式(1)中、R1とCとが結合して環構造(ヘテロ環構造)を形成していてもよい。ヘテロ環構造中におけるヘテロ原子は、前記式(1)中の窒素原子である。ヘテロ環構造は、5または6員環構造が好ましく、5員環構造がより好ましい。ヘテロ環構造は、縮合環であってもよいが、単環が好ましい。
特に好ましいR1の具体例としては、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、−OR’(R’は炭素数が1〜5の直鎖のアルキル基)と−(CH2)m−(mは1〜10の整数、好ましくはmは1〜5の整数)との組み合わせからなる基、前記式(1)中のR1とCとが結合してヘテロ環構造(好ましくは5員環構造)を形成した基が挙げられる。
前記式(1−3)〜(1−5)中、L1〜L4は二価の連結基を表す。二価の連結基としては、−(CH2)m−(mは1〜10の整数)、炭素数5〜10の環状のアルキレン基、−O−、−CO−、−COO−および−NH−の少なくとも1つとの組み合わせからなるものが好ましく、−(CH2)m−(mは1〜8の整数)であることがより好ましい。
前記式(1−3)〜(1−5)中、R8〜R14はそれぞれ独立して水素原子または有機基を表す。有機基としては、炭化水素基、具体的にはアルキル基またはアルケニル基であることが好ましい。
アルキル基は、置換されていてもよい。また、アルキル基は、鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよいが、直鎖状または環状のものが好ましい。アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましい。
アルケニル基は、置換されていてもよい。アルケニル基としては、炭素数1〜10のアルケニル基が好ましく、炭素数1〜4のアルケニル基がより好ましく、ビニル基が特に好ましい。
置換基としては、例えば、重合性基、ハロゲン原子、アルキル基、カルボン酸エステル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、エーテル基、スルホニル基、スルフィド基、アミド基、アシル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基などが例示される。これらの置換基の中でも、重合性基(例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイルオキシ基)、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アジリジニル基など)が好ましく、ビニル基がより好ましい。)
また、前記式(1)で示される部分構造を有する化合物がポリマーである場合、ポリマーの側鎖に前記部分構造を含有することが好ましい。
前記(1)で示される部分構造を有する化合物の含有量は、本発明の組成物中5〜80質量%であることが好ましく、10〜60質量%であることがより好ましい。
ポリビニルピロリドンとしては、商品名KW−30(日本触媒社製)が使用できる。
ポリアミド樹脂としては、例えば、ωアミノ酸の重合で合成される所謂「n−ナイロン」やジアミンとジカルボン酸の共重合で合成される所謂「n,m−ナイロン」が挙げられる。中でも、親水性付与の観点から、ジアミンとジカルボン酸の共重合体が好ましく、ε−カプロラクタムとジカルボン酸との反応生成物がより好ましい。
親水性化合物としては、親水性含窒素環状化合物、ポリアルキレングリコール等が挙げられる。
ここで、親水性含窒素環状化合物とは、側鎖または主鎖に第3級アミン成分を有する化合物であって、例えばアミノエチルピペラジン、ビスアミノプロピルピペラジン、α-ジメチルアミノεカプロラクタム等が挙げられる。
一方、ポリアミド樹脂と親水性化合物とが共重合した化合物には、ポリアミド樹脂の主鎖に、例えば、親水性含窒素環状化合物およびポリアルキレングリコールからなる群より選択される少なくとも一つが共重合されているため、ポリアミド樹脂のアミド結合部の水素結合能力は、N−メトキシメチル化ナイロンに対して大きい。
ポリアミド樹脂と親水性化合物とが共重合した化合物の中でも、1)ε−カプロラクタムと親水性含窒素環状化合物とジカルボン酸との反応生成物、及び、2)ε−カプロラクタムとポリアルキレングリコールとジカルボン酸との反応生成物が好ましい。
これらは、例えば東レファインテック(株)より「AQナイロン」という商標で市販されている。ε−カプロラクタムと親水性含窒素環状化合物とジカルボン酸との反応生成物は、東レファインテック(株)製AQナイロンA−90として入手可能であり、ε−カプロラクタムとポリアルキレングリコールとジカルボン酸との反応生成物は、東レファインテック(株)製AQナイロンP−70として入手可能である。 AQナイロンA−90 P−70 P−95 T−70(東レ社製)が使用できる。
また、重合性化合物として、架橋基を有する繰り返し単位を含む重合体を用いる場合、溶剤を除いた本発明の組成物の全固形分に対して10〜75質量%、より好ましくは20〜65質量%、特に好ましくは20〜60質量%の範囲とすることが好ましい。
重合性化合物は、1種類のみでも、2種類以上でもよく、2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となる。
本発明においては、皮膜特性向上などの目的で、必要に応じて、さらにバインダーポリマーを含んでもよい。バインダーポリマーとしては、アルカリ可溶性樹脂を用いることができる。
アルカリ可溶性樹脂としては、特開2012−208494号公報段落0558〜0571(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0685]〜[0700])以降の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
本発明におけるバインダーポリマーの含有量は、組成物の全固形分中に対して、80質量%以下とすることができ、50質量%以下とすることもでき、30質量%以下とすることもできる。
本発明の組成物は、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。界面活性剤の添加量は、本発明の組成物の固形分に対して、0.0001〜2質量%とすることができ、0.005〜1.0質量%とすることもでき、0.01〜0.1質量%とすることもできる。
界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
即ち、フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤の少なくともいずれかを含有する組成物を適用した塗布液を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F479、同F482、同F554、同F780、同R08(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同S−141、同S−145、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)、エフトップEF301、同EF303、同EF351、同EF352(以上、ジェムコ(株)製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520、PF7002(OMNOVA社製)等が挙げられる。
ここで、「テロメリゼーション法」とは、低分子量の物質を重合させて分子内に1〜2個の活性基を有する化合物の合成方法を意味する。また、「オリゴメゼーション法」とは、単量体または単量体類の混合物をオリゴマーに転化する方法を意味する。
本発明におけるフルオロ脂肪族基としては、例えば、−CF3基、−C2F5基、−C3F7基、−C4F9基、−C5F11基、−C6F13基、−C7F15基、−C8F17基、C9F19基、C10F21基が挙げられ、相溶性・塗布性の点から、−C2F5基、−C3F7基、−C4F9基、−C5F11基、−C6F13基、−C7F15基、−C8F17基を用いることができる。
本発明におけるフルオロ脂肪族基を有する重合体としては、本発明におけるフルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレートおよび/または(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体を用いることができる。該共重合体は、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、前記ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)基やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(またはメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(またはメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
具体的な商品名としては、サーフィノール61,82,104,104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420,440,465,485,504、CT−111,CT−121,CT−131,CT−136,CT−141,CT−151,CT−171,CT−324,DF−37,DF−58,DF−75,DF−110D,DF−210,GA,OP−340,PSA−204,PSA−216,PSA−336,SE,SE−F,TG、GA、ダイノール604(以上、日信化学(株)及びAirProducts&Chemicals社)、オルフィンA,B,AK−02,CT−151W,E1004,E1010,P,SPC,STG,Y,32W、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF−103、AF−104、SK−14、AE−3(以上、日信化学(株))アセチレノールE00、E13T、E40、E60、E81、E100、E200(以上全て商品名、川研ファインケミカル(株)社製)等を挙げることができる。なかでも、オルフィンE1010が好適である。
その他、ノニオン系界面活性剤として具体的には、特開2012−208494号公報段落0553(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0679])等に記載のノニオン系界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
カチオン系界面活性剤として具体的には、特開2012−208494号公報段落0554(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0680])に記載のカチオン系界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
アニオン系界面活性剤として具体的には、W004、W005、W017(裕商(株)社製)等が挙げられる。
本発明の組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。重合開始剤は1種類のみでも、2種類以上でもよく、2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となる。例えば、重合開始剤の含有量は、本発明の組成物の固形分に対して0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.1〜15質量%がさらに好ましい。
重合開始剤としては、光、熱のいずれか或いはその双方により重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、光重合性化合物であることが好ましい。光で重合を開始させる場合、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましい。
また、熱で重合を開始させる場合には、150〜250℃で分解する重合開始剤が好ましい。
感度の観点から、オキシム化合物、アセトフェノン系化合物、α−アミノケトン化合物、トリハロメチル化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、および、チオール化合物が好ましい。
光重合開始剤としては、オキシム化合物、アセトフェノン系化合物、および、アシルホスフィン化合物からなる群より選択される化合物が更に好ましい。より具体的には、例えば、特開平10−291969号公報に記載のアミノアセトフェノン系開始剤、特許第4225898号公報に記載のアシルホスフィンオキシド系開始剤、および、既述のオキシム系開始剤、更にオキシム系開始剤として、特開2001−233842号公報に記載の化合物も用いることができる。
オキシム化合物としては、市販品であるIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)を用いることができる。アセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、および、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。またアシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。
本発明の組成物には、前記必須成分や前記添加剤に加え、本発明の効果を損なわない限りにおいて、目的に応じてその他の成分を適宜選択して用いてもよい。
併用可能なその他の成分としては、例えば、バインダーポリマー、分散剤、増感剤、架橋剤、硬化促進剤、フィラー、熱硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤などが挙げられ、更に基材表面への密着促進剤およびその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を併用してもよい。
これらの成分を適宜含有させることにより、目的とする近赤外線吸収フィルタの安定性、膜物性などの性質を調整することができる。
これらの成分は、例えば、特開2012−003225号公報の段落番号0183以降(対応する米国特許出願公開第2013/0034812号明細書の[0237]以降)の記載、特開2008−250074号公報の段落番号0101〜0102、段落番号0103〜0104及び段落番号0107〜0109等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
本発明の近赤外線カットフィルタは、200℃で5分間加熱した前後における、下記式で求められる吸光度比の変化率がいずれも7%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、2%以下であることがさらに好ましい。
[(加熱前における吸光度比−加熱後における吸光度比)/加熱前における吸光度比]
ここで、吸光度比とは、(波長700〜1400nmにおける最大吸光度/波長400〜700nmにおける最少吸光度)をいう。
また、本発明の近赤外線カットフィルタは、85℃/95%RHの高温高湿下で3時間放置する前後で、下記式で求められる吸光度比の変化率がそれぞれ7%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、2%以下であることがさらに好ましい。
[(試験前における吸光度比−試験後における吸光度比)/試験前における吸光度比]
ここで、吸光度比とは、(波長700〜1400nmにおける最大吸光度/波長400〜700nmにおける最少吸光度)をいう。
本発明の近赤外線カットフィルタの膜厚は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、1〜500μmが好ましく、1〜300μmがより好ましく、1〜200μmが特に好ましい。本発明では、このような薄い膜とした場合でも、高い近赤外線遮光性を維持することができる。
特に、本発明の近赤外線吸収性組成物は、銅化合物と、前記式(1)の構造を含有し、膜厚が200μm以下であり、可視光透過率が90%以上である、近赤外線カットフィルタとすることが好ましい。
また、本発明の近赤外線吸収性組成物の粘度は、塗布により赤外線カット層を形成する場合、1mPa・s以上3000mPa・s以下の範囲にあることが好ましく、より好ましくは、10mPa・s以上2000mPa・s以下の範囲であり、さらに好ましくは、100mPa・s以上1500mPa・s以下の範囲である。
本発明の近赤外線吸収性組成物が、固体撮像素子基板の受光側における近赤外線カットフィルタ用であって、塗布により赤外線カット層を形成する場合、厚膜形成性と均一塗布性の観点から、10mPa・s以上3000mPa・s以下の範囲にあることが好ましく、より好ましくは、500mPa・s以上1500mPa・s以下の範囲であり、最も好ましくは、700mPa・s以上1400mPa・s以下の範囲である。
本発明の近赤外線吸収性組成物の全固形分は、塗布方法により変更されるが、組成物に対して1〜50質量%であることが好ましく、1〜30質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることがさらに好ましい。
上記誘電体多層膜は、近赤外線を反射および/または吸収する能力を有する膜である。
誘電体多層膜としては具体的には、高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に積層した構成を好適に用いることができる。
高屈折率材料層を構成する材料としては、屈折率が1.7以上の材料を用いることができ、屈折率の範囲が通常は1.7〜2.5の材料が選択される。
この材料としては、例えば、酸化チタン(チタニア)、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化インジウムや、これら酸化物を主成分とし酸化チタン、酸化錫および/または酸化セリウムなどを少量含有させたものが挙げられる。これらの中でも、酸化チタン(チタニア)が好ましい。
低屈折率材料層を構成する材料としては、屈折率が1.6以下の材料を用いることができ、屈折率の範囲が通常は1.2〜1.6の材料が選択される。
この材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウムおよび六フッ化アルミニウムナトリウムが挙げられる。これらの中でも、シリカが好ましい。
これら高屈折率材料層および低屈折率材料層の各層の厚みは、通常、遮断しようとする赤外線波長λ(nm)の0.1λ〜0.5λの厚みである。厚みが上記範囲外になると、屈折率(n)と膜厚(d)との積(n×d)がλ/4で算出される光学的膜厚と大きく異なって反射・屈折の光学的特性の関係が崩れてしまい、特定波長の遮断・透過をコントロールしにくい傾向にある。
また、誘電体多層膜における積層数は、好ましくは5〜50層であり、より好ましくは10〜45層である。
近赤外線吸収性組成物(塗布液)を支持体上に塗布する方法は、例えば、スピンコーター、スリットスピンコーター、スリットコーター、スクリーン印刷、アプリケータ塗布等を用いることにより実施できる。
また、塗膜の乾燥条件としては、各成分、溶剤の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60℃〜200℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
<前加熱工程・後加熱工程>
前加熱工程および後加熱工程における加熱温度は、通常、80℃〜200℃であり、90℃〜180℃であることが好ましい。
前加熱工程および後加熱工程における加熱時間は、通常、30秒〜400秒であり、60秒〜300秒であることが好ましい。
<硬化処理工程>
硬化処理工程は、必要に応じ、形成された前記膜に対して硬化処理を行う工程であり、この処理を行うことにより、近赤外線カットフィルタの機械的強度が向上する。
前記硬化処理工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面露光処理、全面加熱処理などが好適に挙げられる。ここで、本発明において「露光」とは、各種波長の光のみならず、電子線、X線などの放射線照射をも包含する意味で用いられる。
露光は放射線の照射により行うことが好ましく、露光に際して用いることができる放射線としては、特に、電子線、KrF、ArF、g線、h線、i線等の紫外線や可視光が好ましく用いられる。好ましくは、KrF、g線、h線、i線が好ましい。
露光方式としては。ステッパー露光や、高圧水銀灯による露光などが挙げられる。
露光量は5〜3000mJ/cm2が好ましく10〜2000mJ/cm2がより好ましく、50〜1000mJ/cm2が特に好ましい。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
また、全面加熱処理の方法としては、形成された前記膜の全面を加熱する方法が挙げられる。全面加熱により、パターンの膜強度が高められる。
全面加熱における加熱温度は、120℃〜250℃が好ましく、120℃〜250℃がより好ましい。該加熱温度が120℃以上であれば、加熱処理によって膜強度が向上し、250℃以下であれば、前記膜中の成分の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることを防止できる。
全面加熱における加熱時間は、3分〜180分が好ましく、5分〜120分がより好ましい。
全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
以下、本発明の実施形態に係るカメラモジュールを、図3及び図4を参照しながら説明するが、本発明は以下の具体例によって限定されることはない。
なお、図3及び図4にわたり、共通する部分には共通する符号を付す。
また、説明に際し、「上」、「上方」及び「上側」は、シリコン基板10から見て遠い側を指し、「下」、「下方」及び「下側」は、はシリコン基板10に近い側を指す。
図3は、固体撮像素子を備えたカメラモジュールの構成を示す概略断面図である。
図3に示すカメラモジュール200は、実装基板である回路基板70に接続部材であるハンダボール60を介して接続されている。
詳細には、カメラモジュール200は、シリコン基板の第1の主面に撮像素子部を備えた固体撮像素子基板100と、固体撮像素子基板100の第1の主面側(受光側)に設けられた平坦化層(図3には不図示)と、平坦化層の上に設けられた近赤外線カットフィルタ42と、近赤外線カットフィルタ42の上方に配置され内部空間に撮像レンズ40を有するレンズホルダー50と、固体撮像素子基板100及びガラス基板30の周囲を囲うように配置された遮光兼電磁シールド44と、を備えて構成されている。なお、平坦化層の上には、ガラス基板30(光透過性基板)を設けてもよい。各部材は、接着剤45により接着されている。
本発明は、固体撮像素子基板100と、前記固体撮像素子基板の受光側に配置された近赤外線カットフィルタ42とを有するカメラモジュールの製造方法であって、固体撮像素子基板の受光側において、上記本発明の近赤外線吸収性組成物を適用することにより膜42を形成する工程にも関する。本実施形態に係るカメラモジュールにおいては、例えば、平坦化層の上に、本発明の近赤外線吸収性組成物を塗布することにより膜を形成して、近赤外線カットフィルタ42を形成できる。近赤外線カットフィルタを塗布する方法は前記した通りである。
カメラモジュール200では、外部からの入射光hνが、撮像レンズ40、近赤外線カットフィルタ42、ガラス基板30、平坦化層を順次透過した後、固体撮像素子基板100の撮像素子部に到達するようになっている。
カメラモジュール200は、平坦化層上に直接近赤外線カットフィルタを設けているが、平坦化層を省略しマイクロレンズ上に直接近赤外線カットフィルタを設けるようにしてもよいし、ガラス基板30上に近赤外線カットフィルタを設けたり、近赤外線カットフィルタを設けたガラス基板30を貼り合せてもよい。
固体撮像素子基板100は、基体であるシリコン基板10の第1の主面に、撮像素子12、層間絶縁膜13、ベース層14、カラーフィルタ15、オーバーコート16、マイクロレンズ17をこの順に備えている。撮像素子12に対応するように、赤色のカラーフィルタ15R、緑色のカラーフィルタ15G、青色のカラーフィルタ15B(以下、これらをまとめて「カラーフィルタ15」ということがある)やマイクロレンズ17は、それぞれ配置されている。シリコン基板10の第1の主面と反対側の第2の主面には、遮光膜18、絶縁膜22、金属電極23、ソルダレジスト層24、内部電極26、及び素子面電極27を備えている。各部材は、接着剤20により接着されている。
マイクロレンズ17上には、平坦化層46、近赤外線カットフィルタ42を備えている。平坦化層46の上に近赤外線カットフィルタ42が設けられる代わりに、マイクロレンズ17の上、ベース層14とカラーフィルタ15との間、または、カラーフィルタ15とオーバーコート16との間に、近赤外線カットフィルタが設けられる形態であってもよい。特に、マイクロレンズ17表面から2mm以内(より好ましくは1mm以内)の位置に設けられることが好ましい。この位置に設けると、近赤外線カットフィルタを形成する工程が簡略化でき、マイクロレンズへの不要な近赤外線を十分にカットすることができるので、近赤外線遮断性をより高めることができる。
固体撮像素子基板100については、特開2012−068418号公報段落0245(対応する米国特許出願公開第2012/068292号明細書の[0407])以降の固体撮像素子基板100の説明を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
以上、カメラモジュールの一実施形態について図3及び図4を参照して説明したが、前記一実施形態は図3及び図4の形態に限られるものではない。
<重合体(A1)の合成>
<<重合体A−1の合成>>
ポリエーテルスルホン(BASF社製、Ultrason E6020P)5.0gを硫酸46gに溶解し、窒素気流下、室温にてクロロスルホン酸16.83gを滴下した。室温にて48時間反応した後、氷水で冷却したヘキサン/酢酸エチル(1/1)混合液1L中に反応液を滴下した。上澄みを除き、得られた沈殿物をメタノールに溶解した。得られた溶液を、酢酸エチル0.5L中に滴下し、得られた沈殿物をろ過により回収した。得られた固体を減圧乾燥することで、重合体A−1を4.9g得た。中和滴定により、ポリマー中のスルホン酸基含有量(meq/g)を算出した。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーより重量平均分子量(Mw)を測定した。
ポリスルホン(Aldrich社製)8.0gをクロロホルム92.0gに溶解し、窒素気流下、室温にてクロロスルホン酸8.43gを滴下した。室温にて1時間反応した所、固体が析出した。上澄みを除去し、得られた固体をクロロホルムで洗浄した後、メタノールに溶解した。この溶液を酢酸エチル0.5L中に滴下し、得られた沈殿をろ過により回収した。得られた固体を減圧乾燥することで、重合体A−4を8.3g得た。
ディーンスターク管を備えた3口フラスコに、ヘキサフルオロビスフェノールA3.42g、ジフェニルスルホン−4,4‘−ジクロロ−3,3’−ジスルホン酸二ナトリウム5.00g、炭酸カリウム1.69g、トルエン10g、N−メチルピロリドン25gを加え、窒素気流下、4時間還流した。系内のトルエンを除去した後、180℃に昇温し、15時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、反応液をセライトを敷き詰めた桐山ロートでろ過し、ろ液を300mlの飽和食塩水中に滴下した。得られた沈殿をろ過し、メタノールに溶解した後、500mlのアセトン中に滴下した。得られた沈殿をろ過し、メタノールに溶解した後、Amberlyst15(水素フォーム)(aldrich社製)により、プロトン型に塩交換することで、重合体A−5を6.4g得た。
ディーンスターク管を備えた3口フラスコに、ジフェノール酸4.66g、ジフェニルスルホン−4,4’−ジクロロ−3,3’−ジスルホン酸二ナトリウム8.00g、炭酸カリウム2.48g、トルエン10g、N−メチルピロリドン25gを加え、窒素気流下、4時間還流した。系内のトルエンを除去した後、180℃に昇温し、15時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、反応液をセライトを敷き詰めた桐山ロートでろ過し、ろ液を300mlの飽和食塩水中に滴下した。得られた沈殿をろ過し、メタノールに溶解した後、500mlのアセトン中に滴下した。得られた沈殿をろ過し、減圧乾燥した。
乾燥したポリマーを硫酸73.6gに溶解し、クロロスルホン酸4.56gを滴下した。室温で6時間反応した後、氷水で冷却したヘキサン/酢酸エチル(1/1)混合液1.5L中に反応液を滴下した。上澄みを除き、得られた沈殿物をメタノールに溶解した。得られた溶液を、酢酸エチル0.5L中に滴下し、得られた沈殿物をろ過により回収した。得られた固体を減圧乾燥することで、重合体A−7を7.5g得た。
ディーンスターク管を備えた3口フラスコに、4,4‘−ビフェノール3.53g、ベンゾフェノン−4,4‘−ジフルオロ−3,3’−ジスルホン酸二ナトリウム8.00g、炭酸カリウム3.14g、トルエン10g、ジメチルスルホキシド30gを加え、窒素気流下、4時間還流した。系内のトルエンを除去した後、170℃に昇温し、15時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、反応液をセライトを敷き詰めた桐山ロートでろ過し、ろ液を500mlの飽和食塩水中に滴下した。得られた沈殿をろ過し、メタノールに溶解した後、800mlのアセトン中に滴下した。得られた沈殿をろ過し、メタノールに溶解した後、Amberlyst15(水素フォーム)(aldrich社製)により、プロトン型に塩交換することで、重合体A−8を7.2g得た。
3つ口フラスコに、4,4’ジアミノビフェニル−2,2’−ジスルホン酸6.89g、120mlのm−クレゾール、4.86gのトリエチルアミンを加え、窒素気流下で溶液が均一になるまで撹拌した。この溶液に、4,4’−オキシジフタル酸6.20gと安息香酸6.84gを加え、80℃で4時間、次いで180℃で20時間反応した。反応温度を室温に戻した後、反応液をアセトン中に滴下した。得られた沈殿をろ過し、メタノールに溶解した後、Amberlyst15(水素フォーム)(aldrich社製)により、プロトン型に塩交換することで、重合体A−14を9.2g得た。
<<銅錯体Cu−1の合成>>
重合体A−1の20%水溶液20gに対し、水酸化銅556mgを加え、室温で3時間撹拌し、水酸化銅を溶解させた。以上により、銅錯体(以下、エンプラ銅錯体ともいう)Cu−1の水溶液が得られた。
<<銅錯体Cu−2〜Cu−17の合成>>
重合体A1の酸基の等量と、銅原子の等量との質量比を、下記表1のようにした以外は、銅錯体Cu−1の合成と同様にして、銅錯体Cu−2〜Cu−17を合成した。
エタンスルホン酸3.00g、ブタンスルホン酸3.76gをメタノール100mlに希釈し、水酸化銅2.66gを加えて室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた固体を減圧乾燥することで、銅錯体Cu−18を得た。
<<銅錯体Cu−19の合成>>
エタンスルホン酸6.00gをメタノール100mlに希釈し、水酸化銅2.66gを加えて室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた固体を減圧乾燥することで、銅錯体Cu−19を得た。
重合体A−3の20%水溶液20gに対し、酢酸銅1.84gを加え、室温で3時間撹拌した。反応液をエバポレーターで濃縮し、生成した酢酸を除去した後、水を加え、再び20%水溶液にする事で、銅錯体Cu−20の水溶液が得られた。
<<実施例1>>
<近赤外線吸収性組成物の調整1>
下記表2に示す配合量となるように銅錯体、及び溶剤を混合して、実施例1〜21及び比較例1の近赤外線吸収性組成物を調製した。
なお、下記表2中の銅錯体Cu−22は、トリフルオロ酢酸銅(II)水和物(和光純薬工業(株)社製)を使用し、溶剤EGはエチレングリコール(和光純薬工業(株)社製)を使用し、溶剤MeOHはメタノール(和光純薬工業(株)社製)を使用した。
実施例及び比較例で調製した近赤外線吸収性組成物の各々を、アプリケータ塗布法(YOSHIMITS SEIKI製のベーカーアプリケーター、YBA−3型をスリット幅250μmに調整して使用)を用いて、ガラス基板上にアプリケータ塗布し、100℃、120秒間の前加熱(プリベーク)を行った。その後、全てのサンプルについて、180℃、180秒間、ホットプレートで加熱を実施し近赤外線カットフィルタを得た。
<<近赤外線遮蔽性評価>>
上記のようにして得た近赤外線カットフィルタにおける波長800nmの透過率を分光光度計U−4100(日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて測定した。近赤外線遮蔽性を以下の基準で評価した。
A:波長800nmの透過率≦5%
B:5%<波長800nmの透過率≦7%
C:7%<波長800nmの透過率≦10%
D:10%<波長800nmの透過率
上記のようにして得た近赤外線カットフィルタを85℃/95%RHの高温高湿下で3時間放置した。耐湿性試験前と耐湿性試験後とのそれぞれにおいて、近赤外線カットフィルタの波長700〜1400nmにおける最大吸光度(Absλmax)と、波長400〜700nmにおける最小吸光度(Absλmin)とを、分光光度計U−4100(日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて測定し、「Absλmax/Absλmin」で表される吸光度比を求めた。|(試験前における吸光度比−試験後における吸光度比)/試験前における吸光度比×100|(%)で表される吸光度比変化率を以下の基準で評価した。
A:吸光度比変化率≦2%
B:2%<吸光度比変化率≦4%
C:4%<吸光度比変化率≦7%
D:7%<吸光度比変化率
上記のようにして得た近赤外線カットフィルタを200℃で5分間放置した。耐熱性試験前と耐熱性試験後とのそれぞれにおいて、近赤外線カットフィルタの波長700〜1400nmにおける最大吸光度(Absλmax)と、波長400〜700nmにおける最小吸光度(Absλmin)とを、分光光度計U−4100(日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて測定し、「Absλmax/Absλmin」で表される吸光度比を求めた。
|((試験前における吸光度比−試験後における吸光度比)/試験前における吸光度比)×100|(%)で表される吸光度比変化率を以下の基準で評価した。結果を以下の表3に示す。
A:吸光度比変化率≦2%
B:2%<吸光度比変化率≦4%
C:4%<吸光度比変化率≦7%
D:7%<吸光度比変化率
加熱温度を200℃から265℃に変更した以外は、上記耐熱性評価1と同様にして、評価を実施した。
一方、比較例の近赤外線吸収性組成物は、実施例と比較して、硬化膜としたときに耐熱性が良好ではなかった。また、比較例の近赤外線吸収性組成物は、実施例と比較して、硬化膜としたときに耐湿性が良好ではなかった。
<<近赤外線吸収性組成物の調製>>
下記の成分を下記表4に記載の配合量で混合して、実施例23の近赤外線吸収性組成物を調製した。
・銅錯体A(下記スルホフタル酸を配位子として有する銅錯体)
・上記エンプラ銅錯体Cu−1
・下記バインダーA
・下記界面活性剤A
・溶剤(水)
スルホフタル酸53.1%水溶液(13.49g,29.1mmol)をメタノール50mLに溶かし、この溶液を50℃に昇温した後、水酸化銅(2.84g,29.1mmol)を加え50℃で2時間反応させた。反応終了後、エバポレータにて溶剤及び発生した水を留去することで銅錯体A(8.57g)を得た。
<<実施例24〜37>>
実施例23の近赤外線吸収性組成物において、エンプラ銅錯体Cu−1の代わりに、エンプラ銅錯体Cu−2〜Cu−15をそれぞれ用いたこと以外は、実施例23と同様にして実施例24〜37の近赤外線吸収性組成物を調製した。
実施例23〜37の近赤外線吸収性組成物では、さらに近赤外線吸収能が高まることが確認された。
10 シリコン基板、12 撮像素子、13 層間絶縁膜、14 ベース層、15 カラーフィルタ、16 オーバーコート、17 マイクロレンズ、18 遮光膜、
20 接着剤、22 絶縁膜、23 金属電極、24 ソルダレジスト層、26 内部電極、27 素子面電極、
30 ガラス基板、40 撮像レンズ、42 近赤外線カットフィルタ、44 遮光兼電磁シールド、45 接着剤、46 平坦化層、
50 レンズホルダー、60 ハンダボール、70 回路基板、100 固体撮像素子基板
Claims (17)
- 主鎖に芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基を有し、酸基又はその塩を有する重合体(A1)と銅成分との反応で得られる化合物を含む、近赤外線吸収性組成物。
- 前記2価の連結基が、直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=O)O−、又は、これらの組み合わせからなる基を表す、請求項2又は3に記載の近赤外線吸収性組成物。
- 前記酸基又はその塩が、カルボン酸基およびその塩、リン酸基およびその塩、ホスホン酸およびその塩、ならびに、スルホン酸基およびその塩から選択される少なくとも1種から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の近赤外線吸収性組成物。
- 前記酸基又はその塩が、カルボン酸基およびその塩、ならびに、スルホン酸基およびその塩から選択される少なくとも1種から選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の近赤外線吸収性組成物。
- 前記重合体(A1)の重量平均分子量が1000〜1000万である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の近赤外線吸収性組成物。
- さらに水を含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の近赤外線吸収性組成物。
- 主鎖に芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基を有し、酸基イオンを含有する重合体(A2)の酸基イオン部位を配位子とする銅錯体を含む、近赤外線吸収性組成物。
- 主鎖に芳香族炭化水素基及び/又は芳香族ヘテロ環基を有し、酸基又はその塩を有する重合体(A1)及び銅成分の反応で得られる化合物と、
酸基またはその塩を含有する低分子化合物及び銅成分の反応で得られる銅錯体と
を含む、近赤外線吸収性組成物。 - 前記低分子化合物の分子量が1000以下である、請求項10に記載の近赤外線吸収性組成物。
- 前記低分子化合物がスルホン酸基、カルボン酸基およびリン原子を含有する酸基のうち少なくとも1つを含む、請求項10または11に記載の近赤外線吸収性組成物。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の近赤外線吸収性組成物を用いて得られた近赤外線カットフィルタ。
- 200℃で5分間加熱した前後における、下記式で求められる吸光度比の変化率がいずれも5%以下である、請求項13に記載の近赤外線カットフィルタ。
[(加熱前における吸光度比−加熱後における吸光度比)/加熱前における吸光度比]
ここで、吸光度比とは、(波長700〜1400nmにおける最大吸光度/波長400〜700nmにおける最少吸光度)をいう。 - 固体撮像素子基板の受光側において、請求項1〜12のいずれか1項に記載の近赤外線吸収性組成物を塗布することにより膜を形成する工程を含む、近赤外線カットフィルタの製造方法。
- 固体撮像素子基板と、前記固体撮像素子基板の受光側に配置された近赤外線カットフィルタとを有し、前記近赤外線カットフィルタが請求項13又は14に記載の近赤外線カットフィルタである、カメラモジュール。
- 固体撮像素子基板と、前記固体撮像素子基板の受光側に配置された近赤外線カットフィルタとを有するカメラモジュールの製造方法であって、固体撮像素子基板の受光側において、請求項1〜12のいずれか1項に記載の近赤外線吸収性組成物を塗布することにより膜を形成する工程を含む、カメラモジュールの製造方法。
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