JP6059896B2 - 包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は、液状物、固形物、あるいはこれらの混合物からなるレトルト食品等の内容物を充填した包装袋を電子レンジ等で加熱した際に、その包装袋の内部に発生する水蒸気等を外部に放出する包装袋に関する。
レトルト食品等の内容物を充填した包装袋を電子レンジ等で加熱すると、その加熱に伴って内容物から発生する水蒸気等により包装袋の内部の圧力が上昇し、包装袋が破裂して内容物が飛散するおそれがある。
このようなことから、包装袋内部の圧力上昇を回避するための機構を備えた包装袋がある(例えば、特許文献1:特開2002-80072号公報、特許文献2:特開2005-320023号公報参照)。
上記特許文献1、2では、電子レンジを加熱調理した際の圧力上昇時に応力を集中させるための略V字形状のヒートシール(蒸気抜きシール部)を設け、その蒸気抜きシール部を優先的に剥離させることでそこから蒸気を外部に放出している。
特開2002−80072号公報 特開2005−320023号公報
しかし、上述した従来の蒸気抜きシール部を有する包装袋においては、圧力上昇時に、シール部同士を連結して構成した角部などに応力が局所的に集中してしまい、その角部などの意図しない部分から剥離し、内容物などの漏れが生じてしまうなどの問題が生じていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、蒸気抜きシール部を有する包装袋において、意図しない部分からの剥離を抑制することが可能な包装袋を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有することとする。
本発明にかかる包装袋は、
蒸気抜きシール部を有する包装袋であって、
前記蒸気抜きシール部と連なる帯状の第1のシール部と、前記第1のシール部と交差する帯状の第2のシール部と、を有し、
少なくとも前記蒸気抜きシール部を形成する部分を含む第1の領域に印刷される第1の印刷層および少なくとも前記蒸気抜きシール部を形成する部分を含む第2の領域に印刷される第2の印刷層を有して構成されたフィルムがヒートシールされて成る包装袋であって
内部圧力が上昇すると前記第2の印刷層で層間剥離して第1の蒸気放出部が形成される、ことを特徴とする。
本発明によれば、蒸気抜きシール部を有する包装袋において、意図しない部分からの剥離を抑制することができる。
本実施形態の包装袋100の構成例を示す図であり、(a)は、開口4を密閉する前の包装袋100の斜視図であり、(b)は、包装袋100に内容物200を収容して開口4をヒートシールして密閉した包装袋100の斜視図である。 フィルム合掌部6に設けられる蒸気抜きシール部7及び未シール部9(多角形未シール部9a,帯状未シール部9b)の構成例を示す図である。 本実施形態の包装袋100の機能を説明するための図であり、(a)は、図1(b)の包装袋100を電子レンジで加熱して膨張した状態を示す包装袋100の側面図であり、(b)は、高圧膨張時に蒸気抜きシール部7の先端70が開口して第1の蒸気放出部101が形成された状態を示す図である。 本実施形態のフィルム合掌部6の一構成例を示す図である。 図4に示すフィルム合掌部6を構成する各部7,8a,8bにおける層構成例を示す図であり、(a)は、図4に示す第2のシール部8bにおける層構成例を示し、(b)は、図4に示す第1のシール部8aにおける層構成例を示し、(c)は、図4に示す蒸気抜きシール部7における層構成例を示す図である。 本実施形態のフィルム合掌部6の他の構成例を示す第1の図である。 本実施形態のフィルム合掌部6の他の構成例を示す第2の図である。 図7に示すフィルム合掌部6の蒸気抜きシール部7及びポイントシール部103周辺のC-C'断面構成例を示す図である。 第2の実施形態の包装袋100の構成例を示す図である。
(本発明にかかる包装袋100の概要)
まず、図1〜図3を参照しながら、本発明にかかる包装袋100の概要について説明する。図1は、本発明にかかる包装袋100の構成例を示す図であり、図1(a)は、開口4を密閉する前の包装袋100の斜視図であり、図1(b)は、包装袋100に内容物200を収容して開口4をヒートシールして密閉した包装袋100の斜視図である。図2は、蒸気抜きシール部7の構成例を示す図である。図3は、本発明にかかる包装袋100の機能を説明するための図であり、図3(a)は、図1(b)の包装袋100を電子レンジで加熱して膨張した状態を示す包装袋100の側面図であり、図3(b)は、高圧膨張時に蒸気抜きシール部7の先端70が開口して第1の蒸気放出部101が形成された状態を示す図である。
本発明にかかる包装袋100は、蒸気抜きシール部7を有する包装袋100であり、蒸気抜きシール部7と連なる帯状の第1のシール部8aと、その第1のシール部8aと交差する帯状の第2のシール部8bと、が連結して構成する角部のシール部(例えば、8bの部分)の剥離強度が最も高い、ことを特徴とする。
本発明にかかる包装袋100は、包装袋100の内部圧力が上昇する時に応力が局所的に集中する角部のシール部の剥離強度が最も高いため、その角部などの意図しない部分からの剥離を抑制することができる。その結果、包装物100内の内容物200の漏れを防止することができる。以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる包装袋100の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
<包装袋100の構成例>
まず、図1〜図3を参照しながら、本実施形態の包装袋100の構成例について説明する。図1は、本実施形態の包装袋100の構成例を示す図であり、図1(a)は、開口4を密閉する前の包装袋100の斜視図であり、図1(b)は、包装袋100に内容物200を収容して開口4をヒートシールして密閉した包装袋100の斜視図である。図2は、図1に示すフィルム合掌部6に設けられる蒸気抜きシール部7と未シール部9(多角形未シール部9a,帯状未シール部9b)との構成例を示す図である。図3は、図1(b)に示す包装袋100を電子レンジで加熱して膨張した状態を示す包装袋100の構成例を示し、図3(a)は、包装袋100の側面図であり、図3(b)は、蒸気抜きシール部7の先端70が開口して第1の蒸気放出部101が形成された状態を示す図である。
本実施形態の包装袋100は、図1に示すように、下面部1と、下面部1の開口4側に重なる開口側上面部2aと、下面部1の奥行側に重なる奥行側上面部2bと、を有して構成する。本実施形態の包装袋100は、開口側上面部2aと奥行側上面部2bとで上面部2を構成している。
下面部1、開口側上面部2a、奥行側上面部2bを構成するフィルムとしては、フィルム同士が接着することが可能なフィルムであれば、あらゆるフィルムが適用可能であり、例えば、通常の包装袋に用いられるヒートシール性を有するプラスチックフィルムが適用可能であり、その場合は例えば、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂を他の熱可塑性樹脂等と積層した多層フィルム等が挙げられる。
ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂を構成する材料としては、例えば、公知の低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物でグラフト変性されたオレフィン樹脂等のオレフィン系樹脂、比較的低融点乃至低軟化点のポリアミド乃至コポリアミド樹脂、ポリエステル乃至コポリエステル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等が挙げられる。
また、積層する他の熱可塑性樹脂を構成する材料としては、各種バリアフイルムなどを使用することができる。なお、これらの熱可塑性樹脂との積層フィルムを用いる場合は、融点の低い樹脂などヒートシール性の良好な熱可塑性樹脂層同士が内面となるようにヒートシールすることが好ましい。
本実施形態の包装袋100は、下面部1と開口側上面部2aとの両側縁をヒートシールしてサイドシール部3の一部を形成している。また、下面部1と奥行側上面部2bとの三方の側縁をヒートシールしてサイドシール部3の一部とエンドシール部5とを形成している。また、エンドシール部5とサイドシール部3とが連結する部分に、曲線形状のシール部5aを形成している。また、開口4の端縁をヒートシールしてトップシール部10を形成している。また、サイドシール部3とトップシール部10とが連結する部分に、曲線形状のシール部10aを形成している。
本実施形態の包装袋100は、シール部同士が連結する部分に曲線形状のシール部5a,10aを有して構成している。このため、内部圧力が上昇する時に、シール部同士が連結する部分が直角形状な場合と比べて、蒸気の滞留を分散でき、シール部同士が連結する部分に局所的な高い応力がかからないようにすることができる。曲線形状のシール部5a,10aの形状は、シール部同士が連結する部分に向かって突出した曲線形状であれば特に限定せず、任意の曲線形状のシール部5a,10aを形成することができる。
また、本実施形態の包装袋100は、開口側上面部2aと奥行側上面部2bとを折り返して重ね合わせてヒートシールしてフィルム合掌部6を形成している。
フィルム合掌部6は、フィルム合掌部6の長手方向の中央部に、包装袋100の内側方向に向かって湾曲状に突出した蒸気抜きシール部7を有しており、また、その蒸気抜きシール部7の両側にフィルム合掌部6の長手方向の縁に沿って帯状の第1のシール部8a,8aを有している。また、フィルム合掌部6の短手方向の縁に沿って帯状の第2のシール部8b,8bを有している。蒸気抜きシール部7と第1のシール部8aと第2のシール部8bとは開口側上面部2aと奥行側上面部2bとを重ね合わせてヒートシールした部分であり、蒸気抜きシール部7と第1のシール部8aと第2のシール部8bとが連結している。
また、フィルム合掌部6は、蒸気抜きシール部7の外側に未シール部9を有している。未シール部9は、開口側上面部2aと奥行側上面部2bとを重ね合わせてヒートシールしていない部分で形成する。未シール部9は、蒸気抜きシール部7に沿って形成する多角形未シール部9aと、多角形未シール部9aに連結した帯状未シール部9bと、を有して構成する。帯状未シール部9bは、帯状のエンドシール部8aに沿って形成されている。
蒸気抜きシール部7は、図2に示すように、包装袋100の内側方向に向かって湾曲状に突出させた略V字形状で構成し、第1のシール部8aと連結している。蒸気抜きシール部7の略V字形状の先端70は、略V字形状を開始する開始点71,71同士を結んだ線より袋内側方向に位置している。本実施形態の蒸気抜きシール部7は、略V字形状を開始する2点の開始点71,71同士を結んだ線よりも包装袋100の内側方向の部分で構成する。
また、未シール部9を構成する多角形未シール部9aは、蒸気抜きシール部7の略V字形状に沿った突出形状線9a1と、その突出形状線9a1と帯状未シール部9bとが連結する連結点91,91同士を結んだ連結線9a2と、で区画された領域で構成する。多角形未シール部9aの突出形状線9a1の先端90は、その突出形状線9a1を開始する2点の連結点91,91同士を結んだ線より袋内側方向に位置している。未シール部9を構成する帯状未シール部9bは、多角形未シール部9aに連結し、第1のシール部8aに沿った形状で構成する。
本実施形態の蒸気抜きシール部7は、未シール部9と隣接しない包装袋100の内側寄りの内側湾曲形状7a1と、未シール部9と隣接する包装袋100の外側寄りの外側湾曲形状(突出形状線9a1に相当)と、で挟まれた領域をヒートシールして形成しており、少なくとも略V字形状を開始する2点の開始点71,71間においてシールの幅が同一になっている。
また、蒸気抜きシール部7のヒートシールした部分の剥離強度は、その蒸気抜きシール部7と連なった第1のシール部8aのヒートシールした部分の剥離強度よりも弱くなっている。また、第1のシール部8aのヒートシールした部分の剥離強度は、その第1のシール部8aと交差する第2のシール部8bのヒートシールした部分の剥離強度よりも弱くなっている。
即ち、フィルム合掌部6においてヒートシールした各部7,8a,8bの剥離強度は、以下の条件(1)を満足するように構成している。
条件(1)
蒸気抜きシール部7の剥離強度<第1のシール部8aの剥離強度<第2のシール部8bの剥離強度
本実施形態の包装袋100は、上記条件(1)を満足するように構成しているため、第1のシール部8aと第2のシール部8bとが連結して構成する角部のシール部の剥離強度を最も高くすることができる。このため、包装袋100の内部圧力が上昇し、包装袋100が膨張した際に、蒸気が滞留して応力が高くなりやすい角部のシール部から剥離しないようにすることができる。その結果、包装袋100内の内容物200の漏れを防止することができる。
また、本実施形態の包装袋100は、上記条件(1)を満足するように構成しているため、図3(b)に示すように、剥離強度が最も弱い蒸気抜きシール部7の先端70側から剥離し、蒸気抜きシール部7の先端70から略V字形状を開始する2点の開始点71,71同士を結んだ線上まで開口することができる。そして、その開口した領域と未シール部9(多角形未シール部9a,帯状未シール部9b)とで包装袋100内の水蒸気等を外部に放出する第1の蒸気放出部101(図3参照)を形成することができる。これにより、包装袋100が膨張した際に、意図しない部分から剥離するのを未然に抑制し、蒸気抜きシール部7の先端70側から剥離し、第1の蒸気放出部101を容易に形成することができる。
なお、フィルム合掌部6においてヒートシールした各部7,8a,8bの剥離強度は、上記の条件(1)を満足することが可能であれば、任意の構成でフィルム合掌部6を構成することが可能である。各部7,8a,8bの剥離強度を異ならせる方法としては、例えば、ヒートシールする際の熱、圧力、シール部のシール幅等を異ならせる方法が挙げられる。
ヒートシールする際の熱、圧力、シール部のシール幅等の少なくとも1つを異ならせることで、ヒートシールした各部7,8a,8bの剥離強度を異ならせることができる。例えば、ヒートシールする際の熱、圧力を小さくすることで、剥離強度を弱くすることができる。逆に、ヒートシールする際の熱、圧力を大きくすることで、剥離強度を強くすることができる。また、シール部のシール幅を短くすることで、剥離強度を弱くすることができる。逆に、シール幅を長くすることで、剥離強度を強くすることができる。
また、例えば、図4、図5に示すように、フィルム合掌部6を形成する開口側上面部2a、奥行側上面部2bの一部分に印刷を施して印刷層を形成し、蒸気抜きシール部7、第1のシール部8a、第2のシール部8bを形成する各部7,8a,8bの層厚を異ならせてヒートシールすることで、そのヒートシールして形成した各部7,8a,8bの剥離強度を異ならせることも可能である。図4は、印刷層を形成した開口側上面部2a、奥行側上面部2bをヒートシールして形成したフィルム合掌部6の構成例を示し、図5は、図4に示すフィルム合掌部6を構成する各部7,8a,8bにおける層構成例を示す図であり、図5(a)は、図4に示すフィルム合掌部6をA-A'線で切断した第2のシール部8bにおける層構成例を示し、図5(b)は、図4に示すフィルム合掌部6をB-B'線で切断した第1のシール部8aにおける層構成例を示し、図5(c)は、図4に示すフィルム合掌部6をC-C'線で切断した蒸気抜きシール部7における層構成例を示す図である。
例えば、図5(c)に示すように、奥行側上面部2bにおいて蒸気抜きシール部7を形成する部分に2層の印刷層2b2,2b3を形成し、図5(b)に示すように、第1のシール部8aを形成する部分に1層の印刷層2b2を形成し、図5(a)に示すように、第2のシール部8bを形成する部分に印刷層を形成せず、各部7,8a,8bの層厚を異ならせる。また、図5(c)に示すように、開口側上面部2aにおいて蒸気抜きシール部7を形成する部分に2層の印刷層2a2,2a3を形成し、図5(b)に示すように、第1のシール部8aを形成する部分に1層の印刷層2a2を形成し、図5(a)に示すように、第2のシール部8bを形成する部分に印刷層を形成せず、各部7,8a,8bの層厚を異ならせる。そして、奥行側上面部2bと開口側上面部2aとを重ね合わせてヒートシールして図4に示すフィルム合掌部6を形成する。これにより、フィルム合掌部6を構成する各部7,8a,8bの層厚が異なるため、ヒートシールした部分の剥離強度が上記条件(1)を満足するようにすることができる。なお、蒸気抜きシール部7を形成する部分や第1のシール部8aを形成する部分に形成する印刷層2b2,2a2は、図4に示すように、第2のシール部8bを形成する部分には形成せず、且つ、第2のシール部8bを形成する部分と離間していることが好ましい。このため、印刷層2b2,2a2は、図4に示すように、フィルム合掌部6の両端を構成する第2のシール部8b,8bで挟まれた距離よりも短い範囲で形成することになる。これにより、印刷層2b2,2a2の形成位置がずれた場合でも、第2のシール部8bを形成する部分には印刷層2b2,2a2を形成しないようにすることができるため、第1のシール部8aと第2のシール部8bとが連結して構成する角部のシール部の剥離強度を最も高くすることができる。また、印刷層2b2,2a2が第2のシール部8bを形成する部分と離間していることで、第1のシール部8aの第2のシール部8b側の端部の剥離強度を高くし、第1のシール部8aと第2のシール部8bとが連結する部分のシール部において剥離強度が高い領域を多くすることができる。
なお、図4、図5に示すフィルム合掌部6は、以下の方法で形成する。
まず、奥行側上面部2bのフィルムを構成する基材(例えば、ナイロン)2b1にインクを印刷し、第1の印刷層2b2を形成する。次に、第1の印刷層2b2上にインクを印刷し、第2の印刷層2b3を形成する。この場合、第2の印刷層2b3は、第1の印刷層2b2よりも剥離強度を弱くする。これにより、蒸気抜きシール部7の剥離強度を弱くすることができる。なお、本実施形態においては、第2の印刷層2b3の剥離強度を第1の印刷層2b2よりも弱くすることが可能であれば、第1の印刷層2b2や第2の印刷層2b3を形成するインクの材料は特に限定せず、任意の材料のインクを用いることが可能である。例えば、第1の印刷層2b2を形成するインクの材料と、第2の印刷層2b3を形成するインクの材料と、を各々異ならせ、第2の印刷層2b3を第1の印刷層2b2よりも弱くすることも可能である。また、第1の印刷層2b2を形成するインクの材料と、第2の印刷層2b3を形成するインクの材料と、を同じにし、第1の印刷層2b2を形成するインクに接着力を向上させる強化剤を添加して、第1の印刷層2b2の剥離強度を第2の印刷層2b3よりも強くし、第2の印刷層2b3の剥離強度を第1の印刷層2b2よりも相対的に弱くすることも可能である。また、第2の印刷層2b3を形成するインクに接着力を低下させる低下剤を添加して、第2の印刷層2b3の剥離強度を第1の印刷層2b2よりも弱くすることも可能である。強化剤は、接着力を強化することが可能な材料であれば任意の材料が適用可能である。また、低下剤は、接着力を低下することが可能な材料であれば任意の材料が適用可能である。このように、剥離強度を異ならせる材料(強化剤、低下剤)を添加したインクを用いて印刷層2b2,2b3を形成することで、第2の印刷層2b3の剥離強度を第1の印刷層2b2よりも弱くすることも可能である。
次に、2つの印刷層2b2,2b3を形成した基材2b1と、ヒートシール性を有するシート(例えば、低密度ポリエチレン)2b4と、をドライラミネートする。これにより、奥行側上面部2bのフィルムを形成する。
また、開口側上面部2aのフィルムを構成する基材(例えば、ナイロン)2a1にインクを印刷し、第1の印刷層2a2を形成する。次に、第1の印刷層2a2上にインクを印刷し、第2の印刷層2a3を形成する。この場合、第2の印刷層2a3は、第1の印刷層2a2よりも剥離強度を弱くする。
次に、2つの印刷層2a2,2a3を形成した基材2a1と、ヒートシール性を有するシート(例えば、低密度ポリエチレン)2a4と、をドライラミネートする。これにより、開口側上面部2aのフィルムを形成する。
次に、開口側上面部2aのフィルムと奥行側上面部2bのフィルムとをヒートシールし、図4に示す蒸気抜きシール部7、第1のシール部8a、第2のシール部8bを有するフィルム合掌部6を形成する。
これにより、図4に示すフィルム合掌部6が得られる。
なお、図4に示すフィルム合掌部6は、第2のシール部8bに印刷層を形成せず、フィルム合掌部6を構成する各部7,8a,8bの層厚が上記条件(1)を満足するように構成している。しかし、上記条件(1)を満足することが可能であれば、第2のシール部8bにも印刷層を形成することも可能である。この場合は、第1のシール部8aや蒸気抜きシール部7の印刷層を多くすることになる。
また、図4に示すフィルム合掌部6は、図5に示すように、フィルム合掌部6を形成する開口側上面部2a、奥行側上面部2bの一部分に多層の印刷層を形成し、図4に示す各部7,8a,8bを形成する層厚を異ならせてヒートシールすることで、図4に示す各部7,8a,8bの剥離強度を異ならせることにしている。しかし、フィルム合掌部6を形成する開口側上面部2a、奥行側上面部2bに剥離強度の異なる1層の印刷層を形成してヒートシールすることで、図4に示す各部7,8a,8bの剥離強度を異ならせることも可能である。例えば、奥行側上面部2bにおいて蒸気抜きシール部7を形成する部分に剥離強度の弱い印刷層を形成し、第1のシール部8aを形成する部分に剥離強度の強い印刷層を形成し、第2のシール部8bを形成する部分に印刷層を形成せず、ヒートシールすることで、上記の条件(1)を満足するように各部7,8a,8bの剥離強度を異ならせることも可能である。この場合は、まず、蒸気抜きシール部7を形成する部分の領域を間引いて第1のシール部8aを形成する部分の領域のみに剥離強度の強いインクを印刷する。次に、蒸気抜きシール部7を形成する部分の領域のみに剥離強度の弱いインクで印刷を形成する。これにより、1層の印刷層であっても、図4に示す各部7,8a,8bの剥離強度を異ならせることができる。
なお、本実施形態のフィルム合掌部6に設けられた多角形未シール部9aには、第2の蒸気放出部102が形成されている。第2の蒸気放出部102は、多角形未シール部9aを構成する2つのフィルム(開口側上面部2a,奥行側上面部2b)の両方に形成されており、図3(a)に示すように、第1の蒸気放出部101から水蒸気等が外部に放出される方向と別方向に第2の蒸気放出部102から水蒸気等が外部に放出される。
このため、本実施形態の包装袋100は、包装袋100内部の水蒸気等を2次元方向で外部に放出することができる。その結果、包装袋100の内部圧力が上昇し、包装袋100が膨張しても、少なくとも第1の蒸気放出部101と第2の蒸気放出部102とから包装袋100内の水蒸気等を外部に放出できるため、包装袋100を破裂させないようにすることができる。また、包装袋100内部で発生した水蒸気等を外部に放出する際に、音の発生を抑制することができる。
なお、図4、図5に示すように、フィルム合掌部6を形成する開口側上面部2a、奥行側上面部2bの一部分に印刷を施して印刷層2b2,2b3,2a2,2a3を形成し、図4に示す各部7,8a,8bを形成する層厚を異ならせてヒートシールすることで、図4に示す各部7,8a,8bの剥離強度を異ならせた場合は、図5(c)に示すように、蒸気抜きシール部7を構成する層に剥離強度の弱い第2の印刷層2b3,2a3を有して構成することになる。このため、包装袋100の内部圧力が上昇し、包装袋100が膨張した際に、図5(c)に示す状態から蒸気抜きシール部7の先端70側から剥離し、剥離強度の弱い第2の印刷層(例えば、2b3)で層間剥離し、第1の蒸気放出部101を形成し、第1の蒸気放出部101から包装袋100内の水蒸気等を外部に放出すると共に、第2の蒸気放出部102からも水蒸気等を外部に放出することになる。その結果、本実施形態の包装袋100は、包装袋100内部の水蒸気等を2次元方向で外部に放出することができる。なお、開口側上面部2a側を構成する第2の印刷層2a3から層間剥離する場合もある。この場合も、包装袋100内部の水蒸気等を2次元方向で外部に放出することができる。
なお、多角形未シール部9aに形成される第2の蒸気放出部102の形状は、特に限定せず、包装袋100の内部の水蒸気等を外部に放出することが可能であれば、任意の形状で構成することが可能であり、打ち抜き加工などにより形成される。例えば、第2の蒸気放出部102は、円弧、直線、V字、U字等の切込や、円、三角、四角、台形、多角形等の切欠で構成することが可能である。なお、直線形状ではなく、多角形状や円形状とすることで、蒸気の単位時間に抜ける量が多くなるため好ましい。また、本実施形態では、多角形未シール部9aを構成する開口側上面部2aと奥行側上面部2bとの両方に同一形状の第2の蒸気放出部102を形成しているが、開口側上面部2aあるいは奥行側上面部2bの何れかのみに形成しても良いし、また、各々別形状の第2の蒸気放出部102を形成することも可能である。
第1の蒸気放出部101を形成する蒸気抜きシール部7は、フィルム合掌部6が上面部2に設けられているため、包装袋100内の内容物200の上面よりも上位置となる。なお、フィルム合掌部6は、包装袋長手方向において、中央より外側に設けられることが好ましい。これにより、水蒸気等による内圧上昇時に蒸気抜きシール部7により圧力が集中し易くなり、開封性が良好となる。また、サイドシール部3,3のフィルム合掌部6側近傍、好ましくは、フィルム合掌部6よりも内側に、加熱及び加圧調理後に包装袋100を開封するためのノッチ11,11が設けられている。本実施形態の包装袋100は、ノッチ11,11から包装袋100を開封し、内容物200を包装袋100から取り出すことになる。
本実施形態の包装袋100は、図1(a)に示す包装袋100の開口4から図1(b)に示すように内容物200を収容した後に、開口4の端縁をシールしてトップシール部10及び曲線形状のシール部10aを形成し、包装体100を密閉する。
図1(b)に示す密閉状態の包装袋100を電子レンジで加熱すると、包装袋100内の水蒸気等が高温及び高圧になり、包装袋100が膨張する。すると、図3(a)に示すように、下面部1と上面部2とで構成する包装袋100の本体部分の垂直断面が円形になるように膨張すると共に、フィルム合掌部6の蒸気抜きシール部7,第1のシール部8a,第2のシール部8bで区画された空間が膨張する。
本実施形態のフィルム合掌部6は、第1のシール部8aと第2のシール部8bとが連結して構成する角部のシール部の剥離強度が少なくとも最も高く、蒸気抜きシール部7の剥離強度が最も弱いため、角部のシール部から剥離せずに、蒸気抜きシール部7の先端70から剥離し、第1の蒸気放出部101を形成し、その第1の蒸気放出部101から包装袋100内で発生した水蒸気等を外部に放出することができる。また、多角形未シール部9aに形成された第2の蒸気放出部102からも水蒸気等を外部に放出することができる。その結果、本実施形態の包装袋100は、包装袋100内部の水蒸気等を2次元方向で外部に放出することができる。
また、本実施形態の包装袋100は、第1のシール部8aと第2のシール部8bとが連結して構成する角部以外においてシール部同士が連結する部分は、曲線形状のシール部5a,10aを有しているため、内部圧力が上昇する時に、角部以外においては、曲線形状のシール部5a,10aにより蒸気の滞留を分散でき、局所的な高い応力がかからないようにすることができる。また、包装袋100に唯一形成されている角部のシール部の剥離強度は最も高くなっているため、その角部のシール部から剥離することも抑制し、包装袋100内の内容物200の漏れを防止することができる。更に、蒸気抜きシール部7の剥離強度が最も弱いため、第1の蒸気放出部101を形成し易くすることができる。
また、本実施形態の包装袋100は、第1の蒸気放出部101を形成する蒸気抜きシール部7を、包装袋100内の内容物200の上面レベルより上位置となるフィルム合掌部6に設けているため、包装袋100内の内容物200の吹きこぼれを防止できると共に、包装袋100内の内容物200の漏れを防止することができる。
また、フィルム合掌部6の蒸気抜きシール部7,第1のシール部8a,第2のシール部8bで区画された空間の膨張は、下面部1と上面部2とで構成する包装袋100の本体部分の膨張の上に重なっており、且つ、蒸気抜きシール部7の両端の第1のシール部8a及び第2のシール部8bが剥離せずに残るため、上記区画された空間は、略V字形状を開始する2点の開始点71,71で対称的に盛り上がり、これがフィルム合掌部6を構成している2枚のフィルム(開口側上面部2a,奥行側上面部2b)の中央部の両側が持ち上がろうとする応力として作用し、第1の蒸気放出部101を構成する未シール部9(9a,9b)が開口し、包装袋100内で発生した水蒸気等を外部に放出することになる。このため、包装袋100内に多量の内容物200が存在しても、高圧蒸気を逃がす第1の蒸気放出部101を構成する未シール部9が十分に大きく高い位置に確保されるため、内容物200の吹きこぼれを防止することができる。
また、本実施形態の開口後の包装袋100は、その開口側を下に向けた場合に、蒸気抜きシール部7の開口部分が閉じ、内容物200の漏れを防止する安全弁として機能することができる。その結果、加熱及び加圧調理後の包装袋100を電子レンジから安全に取り出すことができる。
なお、本実施形態の包装袋100において、連結線9a2は、多角形未シール部9aの形状を説明するために便宜的に設けただけであり、実際の包装袋100には設けられていない。また、本実施形態の包装袋100において、多角形未シール部9aと帯状未シール部9bとは連結線9a2で区画されているのではなく一体化しており、連結線9a2は、水蒸気等を外部に放出する放出口を構成する部分となっている。
<本実施形態の包装袋100の作用・効果>
このように、本実施形態の包装袋100は、フィルム合掌部6を構成する蒸気抜きシール部7、第1のシール部8a、第2のシール部8bの各部7,8a,8bの剥離強度が以下の条件を満足するように構成している。
蒸気抜きシール部7の剥離強度<第1のシール部8aの剥離強度<第2のシール部8bの剥離強度
これにより、第1のシール部8aと第2のシール部8bとが連結して構成する角部のシール部の剥離強度が少なくとも最も高くなるため、包装袋100の内部圧力が上昇し、包装袋100が膨張した際に、剥離強度が少なくとも最も高い角部のシール部から剥離しないようにすることができる。その結果、意図しない部分から包装袋100内の内容物200が漏れるのを防止することができる。また、剥離強度が少なくとも最も高い角部のシール部から剥離せず、剥離強度が最も弱い蒸気抜きシール部7の先端70側から剥離し、第1の蒸気放出部101を形成することができる。その結果、包装袋100が膨張した際に、意図しない部分から剥離するのを未然に抑制し、蒸気抜きシール部7の先端70側から剥離し、第1の蒸気放出部101を容易に形成することができる。
なお、上述した本実施形態の包装袋100の多角形未シール部9aの先端90側を構成する突出形状線9a1は、図2に示すように、蒸気抜きシール部7の先端70側を構成する内側湾曲形状7a1と同一形状で構成し、蒸気抜きシール部7のシール幅を一定にしている。しかし、蒸気抜きシール部7のシール幅の変動量が所定の範囲内であれば、多角形未シール部9aの突出形状線9a1は、蒸気抜きシール部7の内側湾曲形状7a1と同一形状で構成する必要はなく、蒸気抜きシール部7の内側湾曲形状7a1と略同一形状で構成することも可能である。なお、略同一形状とは、内側湾曲形状7a1と若干異なる形状を含むことを意味する。
また、上述した本実施形態のフィルム合掌部6においては、第2のシール部8bの全ての領域の剥離強度を最も高くするように構成している。しかし、第1のシール部8aと第2のシール部8bとが連結して構成する角部のシール部の剥離強度が少なくとも最も高くなるように構成すれば、第2のシール部8bの全ての領域の剥離強度を最も高くする必要はなく、上述した条件(1)を満足する範囲で、角部のシール部の剥離強度よりも弱くすることも可能である。
また、本実施形態のフィルム合掌部6においては、図6に示すように、テーパ形状で構成し、略V字形状を開始する2点の開始点71,71からフィルム合掌部6の長手方向の端部に向かって第1のシール部80aのシール幅γが広くなるように構成することも可能である(γ1<γ2)。
これにより、フィルム合掌部6の蒸気抜きシール部7,第1のシール部80a,第2のシール部8bで区画された空間が膨張した際に、蒸気抜きシール部7の先端70の部分に蒸気を滞留させやすくし、力を局所的に加えることができる。その結果、蒸気抜きシール部7をより容易に剥離することができる。
なお、図6に示すように第1のシール部80aが形成される領域内に非シール部80bを構成してもよい。これにより、第1のシール部80aをヒートシールした際に、第1のシール部80aの領域内で発生した気泡を非シール部80bで吸収することができ、また、しわなどを抑制することができるため、安定したシール強度を維持することができる。
また、本実施形態のフィルム合掌部6においては、略V字形状のシール部分の剥離強度を相対的に弱くすることで、さらに意図しない部分からの剥離を抑制することも可能である。
略V字形状のシール部分の剥離強度を相対的に弱くする方法としては、例えば、図7、図8に示すように、蒸気抜きシール部7の先端にポイントシール部103を設ける方法が挙げられる。図7は、蒸気抜きシール部7及びポイントシール部103周辺の構成例を示す図であり、図8は、図7に示す蒸気抜きシール部7及びポイントシール部103周辺のC-C'断面構成例を示す図である。
本実施形態のポイントシール部103は、蒸気抜きシール部7の先端を容易に剥離させ、蒸気抜きのための剥離の起点とするための易開封シールとして機能するもので、蒸気抜きシール部7に接するように設けられる。本実施形態のポイントシール部103は、フィルム合掌部6を構成する開口側上面部2aと奥行側上面部2bとの一部を所定形状となるように、蒸気抜きシール部7の形成後に、少なくとも肉逃げが起こる程度の蒸気抜きシール部7を形成した際のシール強度より強い力で、ヒートシールして構成する。ポイントシール部103の平面視の形状は、特に限定せず、任意の形状で構成することが可能である。
すなわち、図8(a)に示すように、ポイントシール部103の肉厚を蒸気抜きシール部7よりも薄肉にすることが好ましい。高いシール強度により圧着されたポイントシール部103は、肉逃げを起こし、周囲が逃げた樹脂により他の部位と比して肉厚となり、厚肉部104を形成する。このように、肉逃げを起こしたポイントシール部103の剥離強度は、蒸気抜きシール部7の剥離強度に比べて低くなり、ポイントシール部103を蒸気抜け時の起点として蒸気抜きシール部7を剥離し易くすることができる。なお、開口側上面部2aと奥行側上面部2bとを圧縮して薄肉のポイントシール部103を形成した場合は、薄肉を形成したことによって発生した余分な樹脂がポイントシール部103の周囲に移動し、図8(a)に示すように、ポイントシール部103の周囲に肉厚な厚肉部104を形成している。
<ポイントシール部103の動作>
次に、図7、図8を参照しながら、ポイントシール部103の動作について説明する。図8(a)は、ポイントシール部103が剥離する前の状態を示し、図8(b)は、ポイントシール部103が剥離した後の状態を示す。
本実施形態の密閉状態の包装袋100を電子レンジで加熱し、包装袋100が膨張すると、圧力が蒸気抜きシール部7の先端に設けられたポイントシール部103に集中する。包装袋100内の内部圧力が所定値に達すると、図8(b)に示すように、ポイントシール部103の溶着部分が剥離し、その剥離に伴って、ポイントシール部103と連結する蒸気抜きシール部7の溶着部分も剥離することになる。その結果、蒸気抜きシール部7の先端が開口し、該開口した領域と未シール部9(多角形未シール部9a,帯状未シール部9b)とで第1の蒸気放出部101が形成され、第1の蒸気放出部101から蒸気が外部に放出されることになる。また、未シール部9(本実施形態では、多角形未シール部9a)に形成された第2の蒸気放出部102からも蒸気が外部に放出されることになる。
これにより、本実施形態の包装袋100は、包装袋100内部の水蒸気等を2次元方向で外部に放出することができる。その結果、包装袋100の内部圧力が上昇し、包装袋100が膨張しても、少なくとも第1の蒸気放出部101と第2の蒸気放出部102とから包装袋100内の水蒸気等を外部に放出できるため、包装袋100を破裂させないようにすることができる。また、包装袋100内部で発生した水蒸気等を外部に放出する際に、音の発生を抑制することができる。
なお、図8に示す開口側上面部2aと奥行側上面部2bとを図5(c)に示す層構成例で構成した場合は、ポイントシール部103の溶着部分が剥離し、その剥離に伴って、剥離強度の弱い第2の印刷層2b3が層間剥離し、第1の蒸気放出部101を形成し、第1の蒸気放出部101から包装袋100内の水蒸気等を外部に放出すると共に、第2の蒸気放出部102からも水蒸気等を外部に放出することになる。このため、図5(c)に示す層構成例で、蒸気抜きシール部7の先端にポイントシール部103を設けた場合でも、包装袋100内部の水蒸気等を2次元方向で外部に放出することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態の包装袋100は、図9に示すように、第1のシール部8aと第2のシール部8bとが連結する連結部分に剥離強度の最も強い強シール部8abを形成することにしている。これにより、第1のシール部8aと第2のシール部8bとが連結して構成する部分に強シール部8abを有して構成するため、強シール部8abから剥離しないようにすることができる。
その結果、包装袋100の内部圧力が上昇し、包装袋100が膨張した際に、剥離強度が最も高い強シール部8abから剥離せずに、剥離強度が最も弱い蒸気抜きシール部7の先端70側から剥離し、蒸気抜きシール部7の先端70から略V字形状を開始する2点の開始点71,71同士を結んだ線上まで開口することになる。そして、その開口した領域と未シール部9(多角形未シール部9a,帯状未シール部9b)とで包装袋100内の水蒸気等を外部に放出する第1の蒸気放出部101が形成される。これにより、包装袋100が膨張した際に、意図しない部分から剥離するのを未然に抑制し、蒸気抜きシール部7の先端70側から剥離し、第1の蒸気放出部101を容易に形成することができる。
なお、本実施形態の包装袋100においても、上述した図7、図8に示すように、略V字形状のシール部分の剥離強度を相対的に弱くすることで、さらに意図しない部分からの剥離を抑制することが可能である。
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
例えば、上述する実施形態では、包装袋100にフィルム合掌部6を設け、そのフィルム合掌部6の縁に蒸気抜きシール部7と未シール部9とを設け、フィルム合掌部6の縁に第1の蒸気放出部101を形成するようにした。しかし、包装袋100にフィルム合掌部6を設けず、下面部1と上面部2とで構成する包装袋100の縁に蒸気抜きシール部7と未シール部9とを設け、包装袋100の縁に第1の蒸気放出部101を形成することも可能である。この場合も、上述した実施形態と同様な効果を奏することになる。
また、曲線形状のシール部5a,10aの剥離強度をサイドシール部3やエンドシール部5の剥離強度よりも高くすることも可能である。これにより、曲線形状のシール部5a,10aの剥離強度を高くし、曲線形状のシール部5a,10aからの剥離をより抑制することができる。
100 包装袋
1 下面部
2 上面部
2a 開口側上面部
2a1 基材
2a2 第1の印刷層
2a3 第2の印刷層
2a4 ヒートシール性を有するシート
2b 奥行側上面部
2b1 基材
2b2 第1の印刷層
2b3 第2の印刷層
2b4 ヒートシール性を有するシート
3 サイドシール部
5 エンドシール部
6 フィルム合掌部
7 蒸気抜きシール部
7a1 内側湾曲形状
8a 第1のシール部
8b 第2のシール部
9 未シール部
9a 多角形未シール部
9a1 突出形状線(外側湾曲形状)
9a2 連結線
9b 帯状未シール部
10 トップシール部
101 第1の蒸気放出部
102 第2の蒸気放出部
71 開始点
91 連結点
80a 第1のシール部
80b 非シール部
8ab 強シール部
103 ポイントシール部
104 厚肉部

Claims (7)

  1. 蒸気抜きシール部を有する包装袋であって、
    前記蒸気抜きシール部と連なる帯状の第1のシール部と、前記第1のシール部と交差する帯状の第2のシール部と、を有し、
    少なくとも前記蒸気抜きシール部を形成する部分を含む第1の領域に印刷される第1の印刷層および少なくとも前記蒸気抜きシール部を形成する部分を含む第2の領域に印刷される第2の印刷層を有して構成されたフィルムがヒートシールされて成る包装袋であって
    内部圧力が上昇すると前記第2の印刷層で層間剥離して第1の蒸気放出部が形成される、ことを特徴とする包装袋。
  2. 前記第2の領域が、前記第1のシール部および前記第2のシール部を含まない、ことを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記第2の印刷層は、前記第1の印刷層よりも剥離強度が弱い、ことを特徴とする請求項2に記載の包装袋。
  4. 前記第1の領域が、前記第2のシール部を含まない、ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の包装袋。
  5. 前記蒸気抜きシール部は、内側方向に向かって突出させた形状で構成される、ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の包装袋。
  6. 下面部と、開口側上面部と、奥行側上面部とを備え、
    前記開口側上面部と前記奥行側上面部とを折り返して重ね合わせてヒートシールして成るフィルム合掌部に、前記蒸気抜きシール部と前記第1のシール部と前記第2のシール部とを有する、ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の包装袋。
  7. 前記蒸気抜きシール部の外側に、前記フィルムの内面から外面に蒸気を放出可能な形状で構成された第2の蒸気放出部を有する、ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の包装袋。
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