JP6057769B2 - 抽水完了判定装置及び抽水完了判定方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、抽水対象配管としての地域冷暖房装置等における配管の一端側から配管内を洗浄する洗浄水と空気とを供給するとともに、配管の他端側に吸引手段を設けてその洗浄水と空気とを配管内から抽出するにあたり、吸引手段と配管との間に、吸引手段により配管内から抽出される洗浄水の汚れ状態を確認することができる透明管が設けられた洗浄装置が開示されている。
また、例えば、特許文献1の抽水装置において、特許文献2に開示されるような透明管を設け、作業者が透明管内の水流の有無を確認することで配管内に滞留した水の抽出が完了したことを判定しようとすると、水の抽出が完了したことの判定は作業者の個々の経験に基づいて行われることとなるので、実際には配管内に水が残存している状態であるのに、誤って水の抽出が完了していると判定されるという虞がある。
抽水対象配管内に滞留した水を、前記抽水対象配管の一端側を大気中に開放した状態で、前記抽水対象配管の他端側から前記一端側より吸入した空気とともに吸引手段により吸引して抽出するにあたり、前記抽水対象配管内に滞留した水の抽出が完了した抽水完了状態であることを判定する抽水完了判定装置であって、その第1特徴構成は、
前記吸引手段と前記抽水対象配管の他端側とを接続する接続管と、当該接続管内の水流の有無を検出可能な水流検出手段と、前記抽水対象配管内の空気の流速である配管内風速を検出する配管内風速検出手段とを備え、
前記吸引手段による吸引を開始した後に、前記水流検出手段によって前記接続管内の水流が検出されなくなる水流非検出状態であり、且つ、前記配管内風速検出手段によって検出された前記配管内風速が所定の抽水可能風速以上に維持されている抽水可能風速維持状態である場合に、前記抽水完了状態であると判定し当該判定結果を出力する抽水完了判定手段を備えた点にある。
前記配管内風速検出手段が、前記接続管内の空気の流速である接続管内風速を計測する接続管内風速計測手段と、当該接続管内風速計測手段によって計測された接続管内風速と前記接続管に対する前記抽水対象配管の管内断面積の比とを用いて前記所定の抽水可能風速と対比可能な前記配管内風速を算出する風速算出手段とで構成されている点にある。
前記接続管内の圧力である管内圧力を計測する圧力計測手段を備え、
前記抽水完了判定手段において、前記水流非検出状態であり、且つ、前記抽水可能風速維持状態であり、且つ、前記圧力計測手段によって計測された前記管内圧力が所定の設定圧力以下である圧力下降状態である場合に、前記抽水完了状態であると判定する点にある。
すなわち、例えば、抽水対象配管内に滞留する水が、吸引手段による吸引により抽水対象配管内を一端側から他端側に向かって移動している場合に、水流非検出状態かつ抽水可能風速維持状態となることがあっても、圧力計測手段によって計測された管内圧力は、滞留する水を吸引するために高い管内圧力となる。このような場合に、この管内圧力が所定の設定圧力より高くなることで、抽水が完了していないことを判定することができる。よって、配管内に滞留した水の抽出が完了したことを正確に判定することができる。
前記接続管の少なくとも一部が内部を視認可能な透明部として構成され、
前記水流検出手段が前記接続管の外側から前記透明部を介して前記水流の有無を検出するように構成されている点にある。
抽水対象配管内に滞留した水を、前記抽水対象配管の一端側を大気中に開放した状態で、前記抽水対象配管の他端側から前記一端側より吸入した空気とともに吸引手段により吸引して抽出するにあたり、前記抽水対象配管内に滞留した水の抽出が完了した抽水完了状態であることを判定する抽水完了判定方法であって、その第1特徴構成は、
前記吸引手段と前記配管の他端側とを接続する接続管を設け、
前記吸引手段による吸引を開始した後に、前記接続管内の水流が検出されなくなる水流非検出状態であり、且つ、前記抽水対象配管内の風速である配管内風速が所定の抽水可能風速以上に維持されている抽水可能風速維持状態である場合に、前記抽水完了状態であると判定する抽水完了判定処理を実行する点にある。
前記接続管に当該接続管内の空気の風速である接続管内風速を計測する風速計測手段を設け、
前記抽水完了判定処理における前記配管内風速を、前記風速計測手段によって計測された接続管内風速と、前記接続管に対する前記抽水対象配管の管内断面積の比とを用いて算出する点にある。
前記接続管に当該接続管内の圧力である管内圧力を計測する圧力計測手段を設け、
前記抽水完了判定処理において、前記水流非検出状態であり、且つ、前記抽水可能風速維持状態であり、且つ、前記圧力計測手段によって計測された前記管内圧力が所定の設定圧力以下である圧力下降状態である場合に、前記抽水完了状態であると判定する点にある。
前記接続管の少なくとも一部が内部を視認可能な透明部として構成され、
前記抽水完了判定処理において、前記接続管の外側から前記透明部を介して目視により前記水流非検出状態であるか否かを判定する点にある。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る抽水完了判定装置1は、抽水対象配管としてのガス配管10内に滞留した水Wを、ガス配管10の一端側10aを大気中に開放した状態で、ガス配管10の他端側10bから一端側10aより吸入した空気Aとともに吸引手段30により吸引して抽出するにあたり、ガス配管10内に滞留した水Wの抽出が完了した抽水完了状態であることを判定するものである。
この抽水完了判定装置1は、吸引手段30とガス配管10の他端側10bとを接続する接続管2と、コンピュータからなる演算処理部である制御部3(図2参照)とを備えている。
また、風速計7によって計測された接続管内風速Vs、圧力計測手段6によって計測された管内圧力P、及び、配管内風速Vhを表示する表示部3bが設けられている。さらに、抽水可能風速Vpを設定する設定部3cと、抽水完了判定手段9による判定結果を出力する判定結果出力部3dとが設けられている。
本実施形態では、例えば、U字管部11bが直管部11aの管軸からU字管部11bの下端部の管軸までの鉛直方向の位置が3m低い位置に配設されている場合には、配管内風速Vhを、20m/secに設定することで、本管11のU字管部11b及び支管12のU字管部12d等に滞留する水Wをガス配管10から吸引することができる。よって、この場合、設定部3cにおいて所定の抽水可能風速Vpを20m/secに設定する。また、配管内風速Vhを20m/sec以上の風速とすることができる吸引能力を有する吸引手段30を、ガス配管10の他端側10bに接続管2を介して接続する。
図1に示すように、本管11を、水Wが滞留するU字管部11b等の位置が間に位置するような2つの箇所で、適切な寸法のピット31、32を掘削し、この掘削によって露出した2ヵ所の本管部分を切断する。この切断によって本管11に形成された2つの端部の内の一端側10aを大気開放状態とするとともに、他端側10bに接続管2を介して吸引手段30を接続する。これにより、吸引手段30によって吸引を開始することにより、本管11内を一端側10aから吸入された空気Aが通流する状態となり、本管11に滞留する水Wが抽出可能となる。
吸引手段30によって吸引が開始されると、水検出センサー4によって接続管2内の水流を検出する(#101)。次に、接続管2内の水流が検出されない水流非検出状態であるかを判定する(#102)。水流が検出された水流検出状態である場合は、再度水流が検出される(#101)。一方、水流非検出状態である場合は、管内圧力Pが計測されるとともに(#103)、接続管内風速Vsが計測される(#104)。さらに、この接続管内風速Vsと、接続管2に対するガス配管10の管内断面積の比とを用いて配管内風速Vhが算出される(#105)。
例えば、吸引手段30によって吸引を開始した直後等、ガス配管10に滞留する水Wが接続管2に到達する前に、接続管2に向かってガス配管10内を移動している場合では、一時的に水流非検出状態であると判定され、接続管内風速Vs及び管内圧力Pが計測されるが、この場合、ガス配管10内を移動する水Wを吸引しているため管内圧力Pが設定圧力Ppよりも高くなるので、抽水完了状態であると判定されることはない。
このように、所定の判定時間を設けることで、例えば、ガス配管10内を移動する水Wの流動状態によって発生する瞬間的な圧力変動の際に圧力を検出してしまうことにより、誤って管内圧力Pが設定圧力Ppより低い圧力下降状態であると判定することなどを防止することができる。
そして、所定の判定時間の間、抽水可能風速維持状態及び圧力下降状態が維持された場合には、抽水完了状態であると判定し、抽水が完了したことを示す抽水完了信号を制御部3に送信するとともに判定結果出力部3dに出力する(#108)。これにより、抽水完了判定処理を終了し、吸引手段30による吸引を停止する。
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態においては、抽水完了判定手段9によって、抽水可能風速維持状態であり、かつ、圧力下降状態であると判断されると、その抽水可能風速維持状態及び圧力下降状態が所定の判定時間の間維持されるかが判断され、所定の判定時間の間、抽水可能風速維持状態及び圧力下降状態が維持された場合には、抽水完了状態であると判定されたが、これに限らず、配管内風速Vhが抽水可能風速以上Vpであるとともに、管内圧力Pが設定圧力Ppよりも低い場合は、抽水完了状態であると判定するように構成しても構わない。
2 接続管
2a 透明部
4 水検出センサー(水流検出手段)
5 配管内風速検出手段
6 圧力計測手段
7 風速計(接続管内風速計測手段)
8 風速算出手段
9 抽水完了判定手段
10 ガス配管(抽水対象配管)
10a 一端側
10b 他端側
30 吸引手段
A 空気
P 管内圧力
Vh 配管内風速
Vs 接続管内風速
W 水
Claims (8)
- 抽水対象配管内に滞留した水を、前記抽水対象配管の一端側を大気中に開放した状態で、前記抽水対象配管の他端側から前記一端側より吸入した空気とともに吸引手段により吸引して抽出するにあたり、前記抽水対象配管内に滞留した水の抽出が完了した抽水完了状態であることを判定する抽水完了判定装置であって、
前記吸引手段と前記抽水対象配管の他端側とを接続する接続管と、当該接続管内の水流の有無を検出可能な水流検出手段と、前記抽水対象配管内の空気の流速である配管内風速を検出する配管内風速検出手段とを備え、
前記吸引手段による吸引を開始した後に、前記水流検出手段によって前記接続管内の水流が検出されなくなる水流非検出状態であり、且つ、前記配管内風速検出手段によって検出された前記配管内風速が所定の抽水可能風速以上に維持されている抽水可能風速維持状態である場合に、前記抽水完了状態であると判定し当該判定結果を出力する抽水完了判定手段を備えた抽水完了判定装置。 - 前記配管内風速検出手段が、前記接続管内の空気の流速である接続管内風速を計測する接続管内風速計測手段と、当該接続管内風速計測手段によって計測された接続管内風速と前記接続管に対する前記抽水対象配管の管内断面積の比とを用いて前記所定の抽水可能風速と対比可能な前記配管内風速を算出する風速算出手段とで構成されている請求項1に記載の抽水完了判定装置。
- 前記接続管内の圧力である管内圧力を計測する圧力計測手段を備え、
前記抽水完了判定手段において、前記水流非検出状態であり、且つ、前記抽水可能風速維持状態であり、且つ、前記圧力計測手段によって計測された前記管内圧力が所定の設定圧力以下である圧力下降状態である場合に、前記抽水完了状態であると判定する請求項1又は2に記載の抽水完了判定装置。 - 前記接続管の少なくとも一部が内部を視認可能な透明部として構成され、
前記水流検出手段が前記接続管の外側から前記透明部を介して前記水流の有無を検出するように構成されている請求項1から3の何れか一項に記載の抽水完了判定装置。 - 抽水対象配管内に滞留した水を、前記抽水対象配管の一端側を大気中に開放した状態で、前記抽水対象配管の他端側から前記一端側より吸入した空気とともに吸引手段により吸引して抽出するにあたり、前記抽水対象配管内に滞留した水の抽出が完了した抽水完了状態であることを判定する抽水完了判定方法であって、
前記吸引手段と前記配管の他端側とを接続する接続管を設け、
前記吸引手段による吸引を開始した後に、前記接続管内の水流が検出されなくなる水流非検出状態であり、且つ、前記抽水対象配管内の風速である配管内風速が所定の抽水可能風速以上に維持されている抽水可能風速維持状態である場合に、前記抽水完了状態であると判定する抽水完了判定処理を実行する抽水完了判定方法。 - 前記接続管に当該接続管内の空気の風速である接続管内風速を計測する風速計測手段を設け、
前記抽水完了判定処理における前記配管内風速を、前記風速計測手段によって計測された接続管内風速と、前記接続管に対する前記抽水対象配管の管内断面積の比とを用いて算出する請求項5に記載の抽水完了判定方法。 - 前記接続管に当該接続管内の圧力である管内圧力を計測する圧力計測手段を設け、
前記抽水完了判定処理において、前記水流非検出状態であり、且つ、前記抽水可能風速維持状態であり、且つ、前記圧力計測手段によって計測された前記管内圧力が所定の設定圧力以下である圧力下降状態である場合に、前記抽水完了状態であると判定する請求項5又は6に記載の抽水完了判定方法。 - 前記接続管の少なくとも一部が内部を視認可能な透明部として構成され、
前記抽水完了判定処理において、前記接続管の外側から前記透明部を介して目視により前記水流非検出状態であるか否かを判定する請求項5から7の何れか一項に記載の抽水完了判定方法。
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