JP6057442B2 - 衝撃試験機 - Google Patents

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Description

本発明は、衝撃試験システム等で用いられる衝撃試験機に関する。
従来、衝撃試験システム等に各種衝撃試験機が用いられている。これら衝撃試験機は、車両に搭載する各種部品、モジュール、ユニット等の信頼性や耐久性を確認するために用いられている。
上記衝撃試験機の例として、落錘衝撃試験機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この衝撃強さ評価装置は、落錘により供試体の衝撃試験を行なう落錘衝撃試験機において、落下する落錘を途中で止めて供試体の圧縮を制限する落錘の停止手段としてダンパーを具備し、ダンパーは、上向きに突出するピストンロッドを備えピストンの上側の上室と下側の下室とに作動油を充填した油圧シリンダと、下室と上室との間を作動油が移動可能に連通する作動油連通回路と、作動油連通回路の作動油の移動量を制限する作動油絞り手段と、落錘の作用しない状態でピストンロッドがその上限位置に位置するように付勢するダンパー初期高さ復帰手段と、を有してなるものである。
上記の落錘衝撃試験機によれば、落錘の落下を途中で止めて供試体の圧縮を制限することができる落錘の停止手段を有し、落錘の停止手段が従来のように試験毎に交換を要しないようにできるとされている。
特開2008−170313号公報
しかしながら、上記特許文献1は、ダンパーを油圧装置で構成するものであり、動電式の振動発生機を使用したものではない。仮に、上記特許文献1において、動電式の振動発生機を使用したとしても、比較的大きなストロークを出しにくいという問題があった。
そこで、本発明は、動電式の振動発生機を使用しつつも、比較的大きなストロークを必要とせずに精度のよい衝撃試験を行うことが可能な衝撃試験機を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る衝撃試験機は、被試験物に衝撃を与える衝撃試験機であって、
移動可能に設けられ、前記被試験物を保持するスライダと、
前記スライダの衝突に対する緩衝機構と、を備え、
前記緩衝機構は、
移動可能に設けられ前記スライダが衝突するテーブルと、前記テーブルに取り付けられ交流電圧が印加されるドライブコイルと、前記ドライブコイルが前記テーブルと共に移動する際に該ドライブコイルとの間に磁気ギャップが形成される溝部と、前記溝部に配され直流電圧が印加される励磁コイルと、を含み、
前記励磁コイルに直流電圧が印加されると共に前記ドライブコイルに交流電圧が印加された状態で、前記ドライブコイルが前記溝部を移動する際に生じる力によって前記テーブルに対する衝撃付与機能を制御することを特徴とする、ことを特徴とする。
上記(1)の構成によると、励磁コイルに直流電圧が印加され、適切なタイミングでドライブコイルに適切な交流電圧が印加される準備が整えられる。被試験物を保持したスライダがテーブルに衝突する。すると、テーブルに取り付けられたドライブコイルが、励磁コイルが配された溝部の中を移動する。この間、適切なタイミングでドライブコイルの交流電圧の印加が開始され、上記磁気ギャップに生成される静磁場とドライブコイルに流れる交流電流との間に電磁力が働く。この力によってテーブルに対する衝撃付与機能が制御される。したがって、テーブルの運動を制御するのに必要な加振力を、電磁力として直接的に制御することでテーブルに衝突したスライダへの衝撃に基づく衝撃波形を制御することができる。よって、容易な作業性で衝撃波形の再現性を高くすることができる。また、後述する方法によって、必要とするストロークを最小限に抑える事が出来る。すなわち、動電式の振動発生機を使用しつつも、比較的大きなストロークを必要とせずに精度のよい衝撃試験を行うことが可能となる。
(2)上記(1)の衝撃試験機においては、衝撃付与機能は、前記ドライブコイルを前記溝部に減速しながら沈み込ませる緩衝機能と、沈み込んだ該ドライブコイルを該溝部から外側に放つ反発機能とを含むことが好ましい。
上記(2)の構成によると、衝撃付与機能を緩衝機能及び反発機能に分けて制御することで、衝撃波形の再現性をより高くすることができる。
(3)上記(1)または(2)の衝撃試験機においては、前記緩衝機構は、前記テーブルに接続された連結部材と該連結部材に接続された弾性部材とをさらに含むことが好ましい。
上記(3)の構成によると、弾性部材によって上記緩衝機能及び反発機能を適切に補完することができる。
(4)上記(1)〜(3)の衝撃試験機においては、前記スライダが、略水平方向に移動可能に設けられたものであり、前記緩衝機構が、略水平に移動する前記スライダを緩衝可能に設けられていることが好ましい。
上記(4)の構成によると、略水平方向の衝撃試験を行うことが可能となる。
本実施形態に係る衝撃試験機の全体構成を示す側面図である。 本実施形態に係る衝撃試験機の全体構成を示す上面図である。 本実施形態に係る衝撃試験機を制御するための構成を示す一部ブロック図である。 (a)〜(e)はスライダが振動発生機のテーブルに衝突する方法を順に説明するための図である。 (イ)は図4(a)〜(e)におけるスライダの加速度の変化を示す図であり、(ロ)は図4(a)〜(e)におけるスライダの速度の変化を示す図である。 従来の衝撃試験機による衝撃波形の一例を示す図である。 衝撃試験波形の一例を示すグラフであって、「初速ゼロ、初期変位ゼロ」の初期条件を満たすよう補償波付加した加速度波形(イ)、速度波形(ロ)、変位波形(ハ)を示したものである。 本実施形態に係る衝撃試験機の目標とする衝撃試験波形を示すグラフであって、加速度波形(イ)、速度波形(ロ)、変位波形(ハ)を示したものである。 従来の落錘衝撃試験機の目標とする衝撃試験波形を示すグラフであって、加速度波形(イ)、速度波形(ロ)、変位波形(ハ)を示したものである。
以下、本発明の一実施形態に係る衝撃試験機について、図1〜図6に基づいて説明する。本発明の衝撃試験機は前記緩衝機構を、動電式振動発生機を用いて実現するものである。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る衝撃試験機1は、平板状のベース部材2、それぞれ高さの異なる複数の支柱部材3、複数(本実施形態では2つ)のスロープ部材4、スライダ5、及び振動発生機6を主に備えている。
ベース部材2の上に複数の支柱部材3の各々が立設されている。図2に示すように、並設された各支柱部材3の一端側上部に亘って一方のスロープ部材4が傾斜して設けられ、各支柱部材3の他端側上部に亘って他方のスロープ部材4が同様に傾斜して設けられている。なお、ベース部材2とスロープ部材4とがなす鋭角としては例えば30°である。
スライダ5には被試験物(供試体)Sが保持される。このスライダ5は、ローラ等を有しており、上記双方のスロープ部材4に亘って該スロープ部材4上を高位置(始端側)から低位置(終端側)に向かって移動するようになっている。スライダ5の可動距離は例えば5700mmである。なお、スライダ5には図示しない加速度計などが搭載されている。
スロープ部材4の上記終端側には緩衝機構としての振動発生機6が設けられている。このような構成において、スライダ5がスロープ部材4上を自重により移動して振動発生機6に衝突することによって、スライダ5に保持された被試験物Sの衝突試験を行うことができるようになっている。なお、本発明の特徴である、スライダ5が振動発生機6に衝突する方法については後述する。
次に、図3は本実施形態の衝撃試験機1を制御するための構成を示す一部ブロック図である。
図3に示すように、振動発生機6はヨーク10を備える。このヨーク10の材料としては、高透磁率で高強度の磁性材料、例えばS25C等の低炭素鋼を好適に用いることができる。
ヨーク10には、該ヨーク10に静磁場を生成するための励磁コイル11が溝部10aに設けられている。また、ヨーク10の中央には棒状の連結部材16がその軸方向に移動可能に挿通されており、該連結部材16の一端にはテーブル12が取り付けられている。テーブル12には、ドライブコイル13、加速度センサ14、及び変位センサ15が設けられている。ヨーク10の溝部10aには上記ドライブコイル13が入り込み、該溝部10aが磁気ギャップとなっている。励磁コイル11に直流電圧を印加することにより、該励磁コイル11を取り巻くヨーク10内に磁気回路(静磁場)が生成される。ドライブコイル13に交流電圧を印加して所定周波数の交流電流を流すことにより、上記磁気ギャップに生成される静磁場とドライブコイル13に流れる交流電流との間に力が働く。この力によって、ドライブコイル13は磁束の方向と直交する方向に移動するので、これに伴ってテーブル12も同方向に移動する。つまり、スライダ5がテーブル12に衝突した際に、ドライブコイル13が溝部10aに沈み込んだ後、該溝部10aから外側に放たれる動作(振動の動作)が行われる仕組みになっている。
一方、上記の連結部材16の他端には弾性部材としての空気バネ17が取り付けられている。空気バネ17には、ピストン20が設けられた空気室18が接続されている。ピストン20の末端にはピストン可変機構21が接続されている。空気バネ17と空気室18との境目にはオリフィス19が設けられている。この構成において、ピストン可変機構21によりピストン20の位置を調整することで空気室18内の空気量が変わるので、空気バネ17の弾力性を微調整し得るようになっている。なお、ピストン20はその位置が調整されたのち固定される。
衝撃試験機1はシーケンスコントローラ30、励磁電源31、加振コントローラ32、及び電力増幅器33を備えている。また、スロープ部材4の上部にはスライダ5をリリースして引き戻すためのウインチリリース機構22が設けられている。
シーケンスコントローラ30は、ピストン可変機構21及びウインチリリース機構22を制御すると共に、励磁コイル11に励磁電力を予め供給するよう励磁電源31を制御する。また、シーケンスコントローラ30は加振コントローラ32を制御する。加振コントローラ32は、加速度センサ14によるテーブル12の加速度データ(衝突時の加速度データ)及び変位センサ15によるテーブル12の変位データ(衝突時の変位データ)に基づいて、ドライブコイル13に適切なドライブ電力を供給するよう電力増幅器33を制御する。加振コントローラの上記制御としてはフィードバック制御またはフィードフォワード制御を採用することができ、これらの制御によって衝撃波形の調整を容易に行うことができるようになっている。したがって、作業性が大変良い。
続いて、本発明において、被試験物Sを保持したスライダ5が振動発生機6のテーブル12に衝突する状態について詳細に説明する。
図4(a)〜(e)はスライダ5が振動発生機6のテーブル12に衝突する方法を順に説明するための図である。また、図5(イ)は図4(a)〜(e)におけるスライダ5の加速度の変化を示す図であり、図5(ロ)は図4(a)〜(e)におけるスライダ5の速度の変化を示す図である。図5(イ)、(ロ)において、図中(a)〜(e)は図4(a)〜(e)の状態に対応する。なお、図4(a)〜(e)ではスライダ5に保持された被試験物Sの図示は省略している。
図4(a)においてスライダ5がウインチリリース機構22(図3参照)からリリースされて落下を始める。この場合、図5(イ)においてスライダ5の加速度は−0.5G(重力加速度Gのスロープに平行な成分)で推移し、図5(ロ)においてスライダ5の速度は0から負方向に増加し始める。
続いて、図4(b)においてスライダ5がテーブル12に衝突する。衝突によって、図5(イ)においてスライダ5の加速度は正方向に転じ、図5(ロ)においてスライダ5の速度は負の最大値をとる。
次に、図4(c)においてスライダ5がテーブル12に当接した状態で該テーブル12が沈み込み、これに伴って空気バネ17が潰されるように変形する。この場合、図5(イ)においてスライダ5の加速度は最大値または最大値付近の値となり、図5(ロ)においてスライダ5の速度は0となる((b)から(d)の過程では、加速度波形が試験規格で定められた形状になるよう、ドライブコイル13に発生する電磁力が空気バネの発生する力を補って、必要な力をスライダに加える)。なお、スライダ5がテーブル12に当接してから沈み込むまでの距離は例えば280mmである。
次に、図4(d)において、スライダは空気バネ17の弾性力およびドライブコイル13に発生する電磁力により沈み込んだテーブル12に当接した状態から、テーブルから離脱した状態に移行し、外側に放たれる。この結果、図5(イ)においてスライダ5の加速度は振動発生機6から受ける力はゼロとなり重力の影響のみが残るので−0.5Gに転じ、図5(ロ)においてスライダ5の速度は正の最大値をとる。
その後、図4(e)においてスライダ5がテーブル12から放たれ、該テーブル12は元の位置に戻る。この場合、図5(イ)においてスライダ5の加速度は−0.5Gで推移し、図5(ロ)においてスライダ5の速度は(d)の状態から減少して0となる。
図6(イ)は動電式振動発生機を使用して衝撃試験を行なう従来の衝撃試験機による衝撃目標加速度波形の一例を示す図である。また、同図(ロ)と(ハ)には(イ)の加速度波形に対応する速度波形および変位波形を掲げた。これらは、(イ)の加速度波形を、「初速ゼロ、初変位ゼロ」の初期条件の下で時間積分して得られる時系列データを示している。衝撃試験を実施するときには、供試体を動電式振動発生機の加振テーブル上にしっかりと固定し、試験規格に要求されている加速度パルスを含む目標加速度波形(イ)が供試体に印加されるように加振テーブルを運動させる。そのとき、加振テーブルは変位が(ハ)で示されるような時間的な変化を正確に行なえば良い。そうすれば、そのときの速度は(ロ)で示される時間的な変化を示し、さらにその時間的な変化は(イ)の加速度波形のようになっており、試験実施の目的が果たされることになる。現実の試験においては、加振テーブルの初期状態は「初速ゼロ、初変位ゼロ」なので、上述の積分計算の初期条件として用いられる。そして、試験終了後に加振テーブルの速度をゼロにして、機械的な停止装置に対する意図しない衝突を防止する必要がある。ここに例示した時間波形(イ)(ロ)(ハ)は、こうした実験装置側の制約を満たしつつ衝撃試験規格の要求する加速度波形で表現された加速度パルスの印加を行なうために、現実の試験装置で実現可能な加速度波形(イ)を設計する際に行なわれる加速度、速度、変位の各次元における計算結果を示している。試験要求そのもの(この例では、「11ms,100Gのハーフサイン型加速度パルス」)は、そのままでは実験装置上でまだ実現することが出来ない不完全な存在であり、これに上述のような手続きを経て現実の試験装置によって実現可能な加速度波形として(イ)のような加速度波形を設計し、これを目標波形として試験を実施する。このように、試験要求そのものの加速度波形に付け加えて試験が実施可能なようにするための波形を「補償波」と呼ぶことが一般的である。補償波を付加することによって、試験前後の速度と変位をゼロとし、試験中に必要なストロークを極力小さくすることが可能である。また、加振コントローラの制御によって衝撃波形の調整を容易に行うことができる。したがって、容易な作業性で衝撃波形の再現性を高くすることができる。このようにして、従来の方式によっても動電式の振動発生機を使用すると、精度のよい衝撃試験を行うことが可能である。
ただし、試験で再現しようとする衝撃が、例えば自動車の衝突時のそれのように、大きな速度変化とそれに伴う位置の変化を含むものである場合には、従来の動電式振動発生機による衝撃試験で行なわれてきた方法をそのまま適用することが難しい場合がある。この事情について説明する:図7に示したものは、幅110ms、加速度ピークレベル24G(235.2m/s2)の大きさを持つ衝撃試験波形の一例を、上述した方法で「初速ゼロ、初期変位ゼロ」の初期条件を満たすよう補償波付加した加速度波形、速度波形、変位波形である。速度波形(ロ)は、この目標加速度波形によって、最小値−7.6m/s、最大値7.6m/sの合計15.2m/sという大きな速度変化が要求されていることを示している(15.2m/sは、時速55km/hである)。これに対応して、変位波形(ハ)は、この加速度波形(イ)によって要求された運動を行なうためには加振テーブルが1100mm程度動くことが必要であることを示している。しかしながら、加振テーブルのストロークが1100mm以上取れて、かつ要求されているような大きな速度変化を伴う運動を実現できる動電式振動発生機を製作することは、非常に困難である。
この困難を克服するために、本発明の装置では、従来の考え方を捨て、図8(イ)〜(ハ)に示したような目標波形の設計を行なった。すなわち、「初速ゼロ」の初期条件を捨てて、与えられた目標加速度波形(図8(イ))と同じ加速度波形を持つ運動の中で必要変位が最小になるものを選択したのである。この運動の初速は−7.5m/sであり、110ms後の終速は8.1m/sである。スライダに載った供試体が所定の速度で入射してきて、加振テーブルに衝突し、振動発生機によって加振され、110ms後に反対向きに所定の終速度で打ち返されるまでの間に、所定の加速度パルスの印加がなされる。すなわち、もはや供試体を加振テーブルに固定することは出来ない。その代わり、振動発生機に要求されるストロークは280mmに抑えることが出来る。試験目標波形の本設計によれば、スライダがテーブルに当接している時間は110msだけであり、この短い衝突時間の間、スライダが設計どおりの運動をするように振動発生機を作動させてテーブルの運動を制御することにより、目的を達する。スライダに所定の初速を与えるにはいろいろなやり方があり得るが、本装置では最も簡単で精度が高い方法として重力による自由落下を利用している。衝突の完了後、スロープ上方に向かって打ち返されたスライダは重力による減速を受けて、図5(ロ)(e)の時点で速度がゼロとなってスロープ上のある点で静止するので、その瞬間に適切な方法でブレーキを掛けてスライダを当該点に固定することは容易に実現できる。
図8(イ)〜(ハ)に示した目標波形の設計が必要ストロークを最小にするものであることを説明するために、比較データとして図9(イ)〜(ハ)を掲げる。この目標波形設計においては、加速度目標波形は同一であるが、終了状態の速度を0m/sとするため、初速を−15.5m/sとしている。この結果、この間に必要なストロークは890mmとなって、供試体を加振テーブルに固定する従来法が要求するストロークよりは小さいが、まだ十分な削減は認められない結果となっている。従来の落錘衝撃試験機や特許文献1の方法は、この方式に分類される。
これに対し、図8(イ)〜(ハ)に示した目標波形を使用する本装置が採用する方式は、スライダを入射速度と同じ大きさの逆向きの速度で打ち返すやり方であって、最大の特長は、同じ加速度目標波形を実現するのに必要なストロークが図9(イ)〜(ハ)に示した目標波形よりはるかに少なくて済むことである。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上記実施形態では、弾性部材として空気バネ17を用いたが、これに代えてまたはこれと共に例えばゴム等の他の弾性部材を用いてもよい。また、弾性部材を使わずに、試験中に必要な全ての力を動電式振動試験装置でまかなう構成でも良い。さらに、スライダ5の衝突面に衝突エレメントを設けてもよい。
上記実施形態では、スライダ5が、スロープ部材4の傾斜面に沿って移動可能に設けられているものであったが、この代わりに、スライダ5を略水平方向に移動可能に設け、略水平方向に移動するスライダ5を振動発生機6で緩衝することができるようにしてもよい。このとき、振動発生機6は、テーブル12の平面を鉛直方向と略平行となるように配設することとなる。
本発明の衝撃試験機は、車載機器やその他の機器の衝撃試験に好適に利用することができる。
1 衝撃試験機
5 スライダ
6 振動発生機
10a 溝部
11 励磁コイル
12 テーブル
13 ドライブコイル
16 連結部材
17 空気バネ
S 被試験物

Claims (4)

  1. 被試験物に衝撃を与える衝撃試験機であって、
    移動可能に設けられ、前記被試験物を保持するスライダと、
    前記スライダの衝突に対する緩衝機構と、を備え、
    前記緩衝機構は、
    移動可能に設けられ前記スライダが衝突するテーブルと、前記テーブルに取り付けられ交流電圧が印加されるドライブコイルと、前記ドライブコイルが前記テーブルと共に移動する際に該ドライブコイルとの間に磁気ギャップが形成される溝部と、前記溝部に配され直流電圧が印加される励磁コイルと、を含み、
    前記励磁コイルに直流電圧が印加されると共に前記ドライブコイルに交流電圧が印加された状態で、前記ドライブコイルが前記溝部に移動する際に生じる力によって前記テーブルに対する衝撃付与機能を制御することを特徴とする衝撃試験機。
  2. 前記衝撃付与機能は、前記ドライブコイルを前記溝部に沈み込ませる緩衝機能と、沈み込んだ該ドライブコイルを該溝部から外側に放つ反発機能とを含む、請求項1に記載の衝撃試験機。
  3. 前記緩衝機構は、前記テーブルに接続された連結部材と該連結部材に接続された弾性部材とをさらに含む、請求項1または2に記載の衝撃試験機。
  4. 前記スライダが、略水平方向に移動可能に設けられたものであり、
    前記緩衝機構が、略水平に移動する前記スライダを緩衝可能に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の衝撃試験機。
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