JP2006200912A - 落下試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】試験対象物を自由落下状態で落下させて着地面に衝突させることで落下衝撃試験を行う落下試験装置について、着地面に衝突した試験対象物のリバウンドを防止して、確実なシングルインパクト試験を可能とし、同時に繰返し試験の自動化も可能とする。
【解決手段】落下試験装置は、リバウンド防止手段5を備えており、自由落下状態で着地面6fに衝突して跳ね上がった試験対象物Wをリバウンド防止手段にて空中で把持することによりリバウンドを防止できるようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯機器などの信頼性評価のために行われる自由落下試験に用いられる落下試験装置に関する。
例えば携帯電話やモバイル型携帯端末などの携帯機器では、携帯中に起こり得る落下衝撃に対する信頼性が強く求められる。そのことから携帯機器のメーカや携帯機器に内蔵させる回路基板のメーカなどでは、落下時の信頼性評価のために所定回数の落下試験を繰り返し行うようにしている。その繰返し落下試験は、携帯機器のメーカであれば携帯機器自体を試験対象物として行い、携帯機器用の回路基板のメーカであれば、携帯機器のパッケージを模擬したパッケージ枠に固定した回路基板を試験対象物として行うのが通常である。こうした落下試験に用いられる落下試験装置としては、例えば特許文献1〜特許文献7に開示の例が知られている。
特表2003−502630号公報 特開2003−344251号公報 特開2002−174574号公報 特開2002−372485号公報 特開2002−318181号公報 特開2000−55778号公報 特開平9−318484号公報
落下試験では、繰返しごとの再現性つまり繰返しごとの条件の同一性が特に重要となる。再現性にはさまざまな事象が関与する。再現性に関与する重要な事象としては、試験対象物の落下姿勢の安定性があり、また着地面に衝突した試験対象物が反動で跳ね上がった後に再び着地面に衝突することを繰り返し、これにより不確定な衝撃を試験対象物が受けることになるリバウンドという事象がある。試験対象物の落下姿勢の安定性については、上記特許文献1〜特許文献7の例に見られるように、何らかの保持手段に試験対象物を保持させ、その保持手段ごと自由落下させた試験対象物を着地面への衝突の直前に保持手段から開放させるようにすることで落下姿勢の安定化を実現するという技術を基本として、さまざまな技術が開発されている。一方、リバウンドについては有効な対策が未だ開発されていない。
また落下試験では、例えば回路基板の場合のように一つの試験対象物に対して数千回単位で試験を繰り返す場合が少なくない。そのためできるだけ人手の介在を省いて試験の自動繰返しを行えるようにすることが強く望まれるが、その試験の自動化についてもリバウンドが阻害要因となっている。すなわち保持手段に試験対象物を保持させるという技術を前提に繰返し試験を自動化するためには、着地面に落下・着地している試験対象物を常に同一の姿勢で保持手段に自動的に再保持させる必要がある。しかるに、試験対象物にリバウンドを生じると、それにより試験対象物の着地姿勢が不確定になり、同一の姿勢での保持手段による自動的再保持が困難となる。
本発明は以上のような事情を背景になされたものであり、その目的は、着地面に衝突した試験対象物のリバウンドを防止して、1回の落下につき1回の落下衝撃だけを与えるシングルインパクト試験を確実に行えるようにし、同時に繰返し試験の自動化も可能とする落下試験装置の提供にある。
上記目的のために本発明では、試験対象物を自由落下状態で落下させて着地面に衝突させることで落下衝撃試験を行う落下試験装置において、前記自由落下状態で前記着地面に衝突して跳ね上がった前記試験対象物を空中で把持するリバウンド防止手段を備えていることを特徴としている。
また本発明では上記のような落下試験装置について、前記リバウンド防止手段は、前記試験対象物の把持を行う把持ユニットを備えて、前記把持ユニットは、前記試験対象物の把持に際して前記試験対象物の跳ね上がり衝撃を吸収する衝撃吸収機構を備えるものとしている。
本発明では、リバウンド防止手段を設け、着地面に衝突して跳ね上がった前記試験対象物をこのリバウンド防止手段にて空中で把持するようにしている。このため本発明によれば、試験対象物のリバウンドを有効に防止でき、確実なシングルインパクト試験が可能となり、同時に繰返し試験の自動化も可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1〜図4に一実施形態による落下試験装置の構成を示す。これらの図に見られるように落下試験装置は、鋼材などを用いて上下方向に細長い直方体状に形成された枠体1に、強制加速手段2、加速力伝達手段3、保持手段4、リバウンド防止手段5、着地部6および制御盤7(図4)を主な要素として組み付けて構成されている。なお図1〜図4では、煩雑になるのを避けて構成要素の一部について適宜に図示を省略し、また符号についても記入を適宜省略してある。
強制加速手段2は、枠体1の上端部分に組み付けられており、後述の保持手段4における保持部11に保持させた試験対象物Wを保持部11ごと落下方向に所望の速度まで強制加速するのに機能する。そのため強制加速手段2は、強制加速用の駆動力を発生させる駆動源12を備えている。この駆動源12は、駆動速度を自由に変えられ、また急停止に対応できるようにする。このような機能性に応えるために本実施形態ではブレーキ付きのサーボモータで駆動源12を構成している。また強制加速手段2は、保持部11を所望の速度まで加速した時点で保持部11による試験対象物の保持を開放して試験対象物を着地面に向けて落下させる際、つまり開放落下時に保持部11を急停止させるのに機能する電動式のブレーキ13を備えている。このブレーキ13は、電動式のクラッチ14を介して駆動源12に接続されており、開放落下時に駆動源12から分離できるようにされている。このようにブレーキ13と駆動源12の間にクラッチ14を介在させることにより、保持部11の急停止時に駆動源12のサーボモータに回生電流が発生するのを有効に防止することができる。
加速力伝達手段3は、図1と図4に見られるように、強制加速手段2の出力軸に接続された駆動プーリ15と枠体1の下端部に組み付けられた従動プーリ16の間にタイミングベルト17をかけ回して構成されており、そのタイミングベルト17で強制加速手段2による強制加速用の駆動力を保持手段4に伝達できるようにされている。すなわちタイミングベルト17が強制加速手段2による駆動力を受けて駆動プーリ15と従動プーリ16の間で無端的に回転走行し、このタイミングベルト17の無端的回転走行で強制加速手段2による強制加速用の駆動力を保持部11に伝達できるようにされている。このように強制加速用の駆動力の伝達をタイミングベルト17で行うようにすることにより、加速力伝達手段3の軽量化を図れ、強制加速手段2に対する加速力伝達手段3の慣性負荷を軽減できる。そしてこうした負荷の軽減により強制加速手段2の耐久性を大幅に高めることができ、例えば1つの試験対象物について数千回単位で繰り返される落下試験に対しても十分に耐える耐久性を実現できる。
保持手段4は、保持部11、保持部11を支持する支持アーム18、支持アーム18の昇降動をガイドする昇降ガイド19、および支持アーム18の下降動を急停止させる際の停止受けとなる停止受け部21を主な要素とし、その保持部11が試験対象物を保持した状態で強制加速手段2による強制加速を受けて急降下し、所望の速度まで加速された時点で試験対象物の保持を開放して着地部6の着地面6fに向けて落下させることができるように構成されている。この保持手段4については図5〜図7に保持部11と支持アーム18の部分を拡大して示してある。
保持部11は、支持アーム18の先端に取り付けられており、試験対象物を保持し、必要時にその保持を開放できるように構成されている。具体的には保持部11は、保持ユニット22と姿勢維持ユニット23を備えている。保持ユニット22と姿勢維持ユニット23についてはその部分を図8に斜視図で示す。保持ユニット22は、対向状態で設けられた一対の保持爪24、24を備えている。両保持爪24、24は、例えばエアアクチュエータなどが用いられるアクチュエータ部25に接続されており、アクチュエータ部25により対向方向に進退動できるようにされ、この進退動により互いの間隔を変えることで試験対象物の保持と開放をなせるようにされている。また両保持爪24、24は、その保持面に例えばゴム材などのような高摩擦係数材26を張って摩擦係数の高い状態にされており、試験対象物Wの保持をより安定的に行えるようにされている。姿勢維持ユニット23は、保持ユニット22と同様に、対向状態で設けられた一対の姿勢維持爪27、27を備え、この両姿勢維持爪27、27がアクチュエータ部25により対向方向に進退動できるようにされている。この姿勢維持ユニット23は、保持ユニット22が試験対象物の保持を開放する際に、試験対象物の姿勢が崩れるのを防止する、つまり試験対象物の姿勢を維持するために機能する。すなわち姿勢維持ユニット23の姿勢維持爪27、27は、保持ユニット22で保持されている試験対象物に対してわずかな隙間を空けて沿う状態となるように保持爪24、24と組み合わされており、保持を開放した保持ユニット22から試験対象物が落下する際にその落下の姿勢が崩れないようにガイドする。そのため姿勢維持爪27、27は、摩擦係数の小さいガイド面を有するようにされている。ここで、図6には保持爪24や姿勢維持爪27が間隔を拡げた状態と間隔を狭めて試験対象物を保持する状態を併せて示してある。
支持アーム18は、タイミングベルト17の走行方向に直交する方向に細長くしたアーム状に形成されており、その中間部でタイミングベルト17に接続され、タイミングベルト17の無端的回転走行に伴って昇降動するようにされ、その下降動により強制加速手段2の強制加速用駆動力を保持部11に伝えるようにされている。
昇降ガイド19は、支持アーム18の昇降動を安定化させるために機能する。そのために昇降ガイド19は、タイミングベルト17に沿って延在するようにして設けられたスライドレール28と、このスライドレール28に噛合ってスライド動を行えるようにされたスライダ29(図4)で構成され、そのスライダ29に支持アーム18が接続されている。
停止受け部21は、支持アーム18の下降動を急停止させる際の停止受けとして機能する。すなわち保持部11が試験対象物の保持を開放するのに伴ってブレーキ13を作動させて支持アーム18の下降動を急停止させることになるが、その際にブレーキ13による制動力だけでは支持アーム18を所定の高さ位置で正確に停止させるのは困難である。そこで、停止受け部21により運動エネルギを吸収しつつ支持アーム18を所定の高さ位置で正確に停止させることができるようにしている。このように停止受け部21により、支持アーム18を所定の高さ位置で正確に停止させることができるようにすることで、保持部11が試験対象物の保持を開放する停止高さ位置つまり開放位置をできるだけ着地面に近いものとすることが可能となり、したがって保持部11から開放後の試験対象物の落下距離をできるだけ短くすることが可能となる。このことは保持部11から開放された試験対象物に落下姿勢の変化を生じる可能性を少なくすることに寄与する。すなわち試験対象物の着地面6fへの衝突姿勢の安定性を高めて試験の再現性を向上させるという効果をもたらす。また停止受け部21は、着地後の試験対象物を保持部11に再保持させるのに際して着地状態の試験対象物に対して保持部11の高さ方向での位置決めを行わせるのにも機能する。
そのために停止受け部21は、図8に示すように、櫓状枠体31を骨格として形成されている。櫓状枠体31は、1層目のベース枠32に2層目の第1の可動枠33を重ね、さらに2層目の第1の可動枠33に3層目の第2の可動枠34を重ねた3層構造に形成されている。ベース枠32は、4隅に設けた支柱35に天枠部36を支持させた構造に形成され、固定状態で設けられている。そしてその天枠部36に支持アーム18の高さ位置決め用のエアシリンダ37が取り付けられている。第1の可動枠33は、同じく4隅に設けた支柱38に天枠部39を支持させた構造に形成され、その支柱38をベース枠32の天枠部36に上下方向でスライド可能に支持させることにより、ベース枠32に対して上下動可能となるように組み付けられている。そしてその天枠部39に、エアシリンダ37のピストンロッドが接続されるとともに、運動エネルギ吸収用のエアシリンダ41が取り付けられている。第2の可動枠34は、同じく4隅に設けた支柱42に天枠部43を支持させた構造に形成され、その支柱42を第1の可動枠33の天枠部39に上下方向でスライド可能に支持させることにより、第1の可動枠33に対して上下動可能に組み付けられている。そしてその天枠部43に支持アーム18を受ける支持アーム受け部44が設けられ、また天枠部43にエアシリンダ41のピストンロッドが接続されている。
リバウンド防止手段5は、着地面6fに衝突して跳ね上がった試験対象物を落下する前に空中で把持することで試験対象物が再び着地面6fに衝突してリバウンド衝撃を受けるのを防止する。図9〜図10にリバウンド防止手段5の構成を拡大して示す。これらの図に見られるようにリバウンド防止手段5は、主把持ユニット45と補助把持ユニット46を備えるとともに、速度計測手段47を備えている。
主把持ユニット45は、対向状態で設けられた一対の把持プレート48、48を備えている。両把持プレート48、48は、例えばエアアクチュエータなどが用いられるアクチュエータ部49にそれぞれ接続されており、アクチュエータ部49により対向方向に進退動できるようにされ、この進退動により互いの間隔を変えることで試験対象物の把持と開放をなせるようにされている。また両把持プレート48、48は、衝撃吸収機構を介してアクチュエータ部49に接続されている。本実施形態の衝撃吸収機構はスライド支持部51として構成されている。スライド支持部51は、把持プレート48に上下方向の自由なスライド動を許容するように形成されている。またスライド支持部51には、エアシリンダなどを用いた衝撃吸収部52が設けられている。こうしたスライド支持部51は、着地面6fに衝突して跳ね上がった試験対象物を両把持プレート48、48で把持する際に両把持プレート48、48にかかる試験対象物の跳ね上がりの運動エネルギを逃すのに機能する。すなわち試験対象物の跳ね上がり運動につれて両把持プレート48、48を上方にスライドさせ、そのスライド動を衝撃吸収部52で受けることにより試験対象物の跳ね上がりの運動エネルギを逃す。このようにすることにより、試験対象物の把持に際しての衝撃が主把持ユニット45に直接かかるのを有効に抑制することができ、主把持ユニット45の耐久性を大幅に高めることができる。
補助把持ユニット46は、対向状態で設けられた一対の把持プレート52、52を備え、その両把持プレート52、52がアクチュエータ部53にそれぞれ接続されて対向方向に進退動できるようにされ、この進退動により互いの間隔を変えることで試験対象物の把持と開放をなせるようにされている。これらの構成では主把持ユニット45と同様であるが、スライド支持部51を省略されている点で主把持ユニット45とは異なる。このような補助把持ユニット46は、主把持ユニット45による試験対象物の把持を補助する役目を負っている。すなわちリバウンド防止のための把持を開放して試験対象物を着地面6fに置く際の試験対象物の姿勢を一定化させるようにするために主把持ユニット45による試験対象物の把持を補助するように試験対象物を、主把持ユニット45による把持方向に直交する方向から補助的に把持する。このため補助把持ユニット46による試験対象物の把持は、主把持ユニット45による試験対象物の把持よりもタイミングを若干遅らせてなされることになる。つまり主把持ユニット45による試験対象物の把持がなされた後に補助把持ユニット46による把持がなされる。このため補助把持ユニット46は、試験対象物の把持に際しての衝撃を受けることがないので主把持ユニット45におけるスライド支持部51が不要となる。
速度計測手段47は、複数のフォトセンサを組み込んで形成したセンサユニット47uを対向状態に設けて構成されており、試験対象物の着地速度を計測する。速度計測手段47で計測された試験対象物の着地速度情報は、後述の制御盤7に設けられる制御系に与えられる。制御系は、その着地速度情報に基づいて試験対象物の着地面6fに衝突後の跳ね上がりのタイミングを算出するとともに、その跳ね上がりのタイミングから主把持ユニット45と補助把持ユニット46それぞれのアクチュエータ部49、53の作動タイミングを算出し、それに応じてアクチュエータ部49、53に作動指令を出す。そしてこれを受けてアクチュエータ部49、53が作動し、主把持ユニット45と補助把持ユニット46それぞれによる試験対象物の把持がなされる。
着地部6は、試験対象となる携帯機器などが実際に使用されている際に落下した場合の着地衝撃条件を想定したものとされ、コンクリート板などを敷いて形成されるのが通常である。
図4に見られる制御盤7には、強制加速手段2、保持手段4およびリバウンド防止手段5それぞれにおける作動要素に駆動電力を供給する電源回路や各作動要素の作動制御を行う制御系などが収められている。また制御盤7には、図示を省略してあるが設定部が設けられており、その設定部で強制加速手段2における駆動源12の駆動速度を設定できるようにされている。この制御盤7からは、ケーブルベア54に支持させて電力ケーブルや信号ケーブルが引き出され、各作動要素に電力を供給したり作動信号を伝えたりできるようにされている。
以下では、本落下試験装置でなされる落下試験について説明する。ここでは携帯機器に内蔵させる回路基板を試験対象物とする場合を取り上げる。回路基板の落下試験を行う場合には携帯機器のパッケージを模擬したパッケージ枠に固定した回路基板が実際の試験対象物となる。回路基板の場合、1つの試験対象物に対して数千回単位で落下試験が繰り返されるのが通常である。
本落下試験装置は、強制加速手段2による強制加速で試験対象物に落下速度を与えることができる。そのため落下速度の調整により落下高さを自由に設定できる。このことは装置の高さ以上の高さからの落下試験も可能とするということであり、装置の大型化を招かずに落下高さの高い試験にも対応することが可能となる。また強制加速とすることにより、落下について摩擦抵抗のような不安定要素を排除することができ、試験の再現性をより一層高めることができる。
上述のように落下高さを自由に設定できることから、試験を行うには、まず必要に応じて制御盤7で落下高さを設定する。落下高さは、強制加速手段2における駆動源12の駆動速度として設定する。すなわち保持部11から開放されて落下する試験対象物の着地時の落下速度が所望の落下高さからの自由落下での落下速度となるように、駆動源12の駆動速度を設定することで落下高さを設定する。次いで、試験対象物を保持部11に保持させる。それから制御盤7などに設けてある試験開始ボタン(図示を省略)を押すと試験が開始される。試験が開始されると、初期高さ位置にある支持アーム18が強制加速手段2による強制加速をタイミングベルト17で受けながら急下降し、その高さ位置が所定の開放位置に至ると、それをフォトセンサなどによる開放位置検出手段(図示を省略)が検出し、それを受けて保持部11が試験対象物の保持を開放する。ここで、上述したように開放位置はできるだけ着地面6fに近いことが望ましく、本実施形態の落下試験装置では、図1中に示してある支持アーム18−aの位置が開放位置であり着地面6fから250mmの高さ位置としてある。
保持部11に試験対象物の保持を開放させるのに際しては、支持アーム18を急停止させる。その急停止は、上述のように、ブレーキ13による制動と停止受け部21による支持アーム18の運動エネルギの吸収の組み合せで行われ、これにより支持アーム18を所定の高さ位置で正確に停止させることができる。停止受け部21による支持アーム18の運動エネルギの吸収は、ブレーキ13による制動を受けてもなお慣性で下降しようとする支持アーム18の下降力を停止受け部21における第2の可動枠34の支持アーム受け部44で受けて第2の可動枠34が運動エネルギ吸収用のエアシリンダ41に負荷を加えつつ下降することでなされる。本実施形態の落下試験装置では、図1中に示してある支持アーム18−bの位置が停止高さ位置で、開放位置よりも若干下側になるようにしてある。
保持部11から開放された試験対象物は、開放位置から着地面6fに向けて落下する。その落下は、開放時の落下速度に開放位置から着地面6fまでの自由落下による落下速度が加わる状態でなさる。つまり開放位置までの強制加速による運動量を持った状態で開放位置後の自由落下を行うことになる。このため開放後の試験対象物の落下姿勢の保持精度が高くなる。このことは、上述した開放位置をできるだけ着地面6fに近づけることによる試験対象物の落下姿勢の安定化と同様に、試験対象物の着地面6fへの衝突姿勢の安定性を高めて試験の再現性を向上させることに寄与する。そして強制加速による落下姿勢の安定化と開放位置の着地面への近接化による落下姿勢の安定化とが相まって、繰り返される試験における試験対象物の着地面6fへの衝突姿勢を常に一定のものとすることができ、試験の再現性、ひいては試験の精度を大幅に高めることができる。
このようにして開放位置から落下する試験対象物は、所定の落下高さからの自由落下での落下速度となって着地面6fに衝突する。この衝突時の落下速度は上述のようにリバウンド防止手段5における速度計測手段47による開放時の落下速度の測定結果から求められ、その結果に基づいてリバウンド防止手段5による試験対象物の把持タイミングが制御盤7における制御系により設定される。リバウンド防止手段5は、制御系からの把持指令を受けて上述のような把持動作を行い、着地面6fに衝突した反動で跳ね上がってくる試験対象物の空中での把持を行う。これにより試験対象物が再び着地面6fに衝突してリバウンド衝撃を受けるのを防止して確実なシングルインパクト試験が可能となり、試験の信頼性を大幅に高めることができる。リバウンド防止手段5が試験対象物を把持したら、その把持をゆっくり解いて試験対象物を着地面6fに静かに置く。このようなリバウンド防止手段5による動作により試験対象物は、常に一定の姿勢で着地面6fに着地した状態をとることができる。そしてこのことにより保持部11による試験対象物の再保持を自動的に行わせることが可能となり、繰返し試験の全面的な自動化が可能となる。
保持部11による着地状態の試験対象物の再保持は、停止受け部21による保持部11の高さ方向位置決め機能を働かせて行う。すなわち停止受け部21における高さ位置決め用のエアシリンダ37で第1の可動枠33の高さを調整し、それにより保持部11の高さ方向位置を着地面6f上の試験対象物Wに対して合せ、その状態で試験対象物を保持部11に再保持させる。図1中に示してある支持アーム18−cの位置が再保持時の高さ位置である。また図3には保持部11による試験対象物Wの再保持の状態を示してある。なお図3では、支持アーム18が初期高さ位置にある状態の保持部11が保持している試験対象物Wは縦状態とし、着地状態の試験対象物Wは横状態として示してあるが、これは縦状態での落下試験と横状態での落下試験の何れも可能であるということを示したものである。このようにして保持部11が試験対象物を再保持したら、支持アーム18は初期高さ位置に戻り、その初期高さ位置から再び急降下を行い、以降は上で説明したのと同様な動作を所定の試験回数だけ繰り返す。
ここで、回路基板についての試験では、着地面6fへの衝突ごとに動通モニタを行うのが通常である。動通モニタは、回路基板における半田部や内部接点などの抵抗値が繰返し落下試験を通じてどのように高くなって行くかを監視して回路基板の耐落下衝撃性を評価するためになされる。こうした動通モニタのためは、動通モニタ用のケーブル(図示を省略)などを保持部11に配し、そのケーブルなどを介して動通モニタを自動的に行えるようする。
以上の実施形態では、サーボモータを駆動源として強制加速手段を形成していたが、本発明を実施する上では他の形態も可能である。例えばリニアモータを駆動源として強制加速手段を形成する形態、あるいはエアシリンダ、特にロッドレスエアシリンダを駆動源として強制加速手段を形成する形態なども好ましい形態例で、この他にもさまざまな形態が可能であり、実施にあたってそれらから適宜に選択することができる。
本発明は、落下試験装置について試験対象物のリバウンドを防止して、確実なシングルインパクト試験を可能とし、また同時に繰返し試験の自動化も可能とするものであり、製品の落下試験を必要とする携帯機器などの製造分野に広く利用することができる。
一実施形態による落下試験装置を一つの側面方向から見た図である。 図1の落下試験装置を上方から見た図である。 図1の落下試験装置を図1中の左方から見た図である。 図3の落下試験装置を図3中の左方から見た図である。 保持部と支持アームの部分を拡大して示す図である。 図5の保持部と支持アームを図5中の左方から見た図である。 図5の保持部と支持アームを図5中の上方から見た図である。 保持ユニットと姿勢維持ユニットの主要部の斜視図である。 停止受け部を拡大して示す図である。 リバウンド防止手段を拡大して示す図である。 図9のリバウンド防止手段を図9中の上方から見た図である。 図10のリバウンド防止手段を図10中の右方から見た図である。
符号の説明
5 リバウンド防止手段
6f 着地面
45 把持ユニット
W 試験対象物

Claims (2)

  1. 試験対象物を自由落下状態で落下させて着地面に衝突させることで落下衝撃試験を行う落下試験装置において、
    前記自由落下状態で前記着地面に衝突して跳ね上がった前記試験対象物を空中で把持するリバウンド防止手段を備えていることを特徴とする落下試験装置。
  2. 前記リバウンド防止手段は、前記試験対象物の把持を行う把持ユニットを備え、前記把持ユニットは、前記試験対象物の把持に際して前記試験対象物の跳ね上がり衝撃を吸収する衝撃吸収機構を備えている請求項1に記載の落下試験装置。
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