JP6057322B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

この発明はコネクタに関する。
従来、図15A、図15B、図16に示すように、軸状の接続部921とこれに連なる円筒状の接触部922とを有する第一端子920が知られている(下記特許文献1参照)。第一端子920は大電流コネクタを構成する部品の1つである。第一端子920は金属製である。なお、図15A、図15B、図16は下記特許文献1の図8(A)、図8(B)、図9(A)にそれぞれ対応する。但し、図中の符号は変更され、一部の符号は削除されている。
図15Aに示すように、接続部921は平坦面921Aと孔部921Bとを有する。孔部921Bに、図示しない端子バーを平坦面921Aに固定するための図示しないねじが通される。孔部921Bに通されたねじの先端部に図示しないナットが締め込まれて、端子バーが平坦面921Aに固定される。
接触部922には接触子925が収容されている(図16参照)。接触子925は薄い金属板を円筒状に丸めて形成される。図15Bに示すように、接触子925は、前後方向(円筒状の接触子925の軸方向)へ延びる複数の溝部925Aと、溝部925Aの前後端にそれぞれ位置する環状部分とを有する。環状部分にはディンプル925Bが形成されている。接触子925の中間部(前後方向における中間部)は括れている。接触子925の中間部の最も径の小さな部分が喉部925Cである。接触子925を接触部922に収容したとき、接触子925の周方向の一箇所にスリット925Dが形成される。
特開2011−204607号公報(段落0027、0028、0030、0041、0042、図8(A)、図8(B)、図9(A)等)
第一端子920の接触部922に図示しない相手側コネクタの第二端子の接触部(図示せず)を挿入すると、相手側コネクタの第二端子の接触部が接触子925の喉部925Cに接触して喉部925Cを半径方向外側へ押し、接触子925が弾性変形する。その結果、接触子925の中間部の径が大きくなるとともに、接触子925が前後方向へ伸びる。このとき、接触子925の喉部925Cが相手側コネクタの第二端子の接触部の外周面に押しつけられるように接触する。
このようにして、第一端子920に接続された端子バーと相手側コネクタの第二端子に接続された図示しないケーブルとが電気的に接続される。
第一端子920に接続された端子バーと相手側コネクタの第二端子に接続されたケーブルとの間に電流を流すと、第一端子920の電気抵抗や、喉部925Cにおける接触抵抗によりジュール熱が発生して第一端子920の温度が上昇し、その結果として電気抵抗が大きくなって許容電流値が小さくなるという問題があった。
これを防ぐために、例えば、第一端子920の接触部922の外径を大きくして、接触部922の表面積と断面積とを大きくすることにより電気抵抗を下げる方法が考えられるが、この方法には、コネクタが大型化するという問題がある。
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、大型化させずに通電時の発熱による温度上昇を抑えることができるコネクタを提供することである。
上述の課題を解決するため請求項1記載の発明は、相手側コネクタのピン状接触部を受け容れる円筒状接触部を有するコンタクトを備え、環状に配置された複数の接触片を有するコンタクトエレメントを介して、前記円筒状接触部が、この円筒状接触部に挿入された前記ピン状接触部に電気的に接続されるコネクタにおいて、前記円筒状接触部の外周面に放熱用の複数の溝が形成され、前記溝の断面形状が矩形であり、隣接する前記溝の間に位置するフィンの幅がほぼ前記溝の幅以上であり、前記溝の深さがほぼ前記フィンの幅以上であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコネクタにおいて、前記複数の溝がそれぞれ前記円筒状接触部の軸方向へ延び、前記複数の溝が前記円筒状接触部の周方向へ並んでいることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1記載のコネクタにおいて、前記複数の溝がそれぞれ前記円筒状接触部の周方向へ延び、前記複数の溝が前記円筒状接触部の軸方向へ並んでいることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項記載のコネクタにおいて、前記複数の溝の数が前記複数の接触片の数よりも多いことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項記載のコネクタにおいて、前記コンタクトエレメントが前記円筒状接触部の内周面に装着されていることを特徴とする。
この発明によれば、大型化させずに通電時の発熱による温度上昇を抑えることができるコネクタを提供できる。
図1はこの発明の第1実施形態に係るソケット側コネクタの斜視図である。 図2は図1に示すソケット側コネクタの分解斜視図である。 図3は図1に示すソケット側コネクタのコンタクトの斜視図である。 図4Aは図3に示すコンタクトの正面図である。 図4Bは図4Aの部分拡大図である。 図5は図3に示すコンタクトの側面図である。 図6は図1に示すソケット側コネクタをケーブルに結線した状態を示す斜視図である。 図7は図1に示すソケット側コネクタとその相手側コネクタであるプラグ側コネクタとが嵌合する前の状態を示す斜視図である。 図8は図7に示すソケット側コネクタとプラグ側コネクタとが嵌合した後の状態を示す斜視図である。 図9Aはこの発明の第1実施形態の比較例に係るソケット側コネクタの部分正面図であって、フィン幅と溝の幅との関係を説明するための図である。 図9Bは図9Aの比較例と異なる比較例に係るソケット側コネクタの部分正面図であって、フィン幅と溝の幅との関係を説明するための図である。 図10は図1に示すソケット側コネクタの一変形例のコネクタの斜視図である。 図11Aはこの発明の第2実施形態に係るソケット側コネクタの正面図である。 図11Bは図11Aの部分拡大図である。 図12は図11Aに示すソケット側コネクタの変形例の部分正面図である。 図13はこの発明の第3実施形態に係るソケット側コネクタの部分正面図である。 図14は図13に示すソケット側コネクタの変形例の部分正面図である。 図15Aは従来のコネクタの端子の斜視図である。 図15Bは図15Aに示す端子の接触子の斜視図である。 図16は図15Aに示す端子の断面図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、この発明の第1実施形態のソケット側コネクタを図1〜図8に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、ソケット側コネクタ(コネクタ)100は大電流用のコネクタであり、コンタクト110とコンタクトエレメント120とを備えている。
コンタクト110は金属製である。図3、図4A、図5に示すように、コンタクト110は円筒状接触部111と円柱状接続部112とを有する。円筒状接触部111は、図7に示すプラグ側コネクタ(相手側コネクタ)500のピン状接触部511を受け容れる。円筒状接触部111の外周面に放熱用の複数の溝111aが例えば切り出し加工により形成され、隣接する溝111aの間にフィン111bが形成される。複数の溝111aはそれぞれ円筒状接触部111の軸方向Oへ延びている(図2参照)。また、複数の溝111aは円筒状接触部111の周方向Cへ並んでいる(図4A参照)。複数の溝111aの数は後述するコンタクトエレメント120の接触片121(図2参照)の数以上であることが好ましい。
溝111aの断面形状は矩形である(図4A参照)。この矩形には、4つの内角がすべて直角である四辺形だけに限られず、4つの内角の一部又は全部がほぼ直角である四辺形も含まれる。図4Bに示すように、溝111aの深さdはほぼ溝111aの幅W1以上であることが好ましく、フィン111bの幅W2はほぼ溝111aの幅W1以上であることが好ましい。
円筒状接触部111は大内径部111dと小内径部111eとを有する(図4A参照)。大内径部111dは円筒状接触部111の前側に位置する。なお、図1において、ソケット側コネクタ100の左側がソケット側コネクタ100の前側である。
円柱状接続部112の外径は円筒状接触部111の外径よりも小さい。円柱状接続部112は円筒状接触部111の後端に連なる。円柱状接続部112の中心部にはねじ孔112aが形成されている(図4A参照)。ねじ孔112aは円筒状接触部111の内部空間に通じている。
コンタクトエレメント120は弾性を有する薄い金属板を打ち抜き、曲げて形成される。図2に示すように、コンタクトエレメント120は複数の接触片121と一対の保持片122とを有する。各接触片121は長方形の板状である。各保持片122は円弧状である。複数の接触片121は環状に配置され、複数の接触片121の一端部に一方の保持片122が連なり、複数の接触片121の他端部に他方の保持片122が連なる。コンタクトエレメント120は円筒状接触部111の大内径部111dに収容される。各保持片122の外周面は円筒状接触部111の大内径部111dの内周面に接触する。コンタクトエレメント120の複数の接触片121は円筒状接触部111に挿入されたプラグ側コネクタ500のコンタクト510のピン状接触部511の外周面に接触する。その結果、コンタクトエレメント120を介して、コンタクト110とコンタクト510のピン状接触部511とが電気的に接続される。
図6に示すように、ソケット側コネクタ100にケーブル720を結線するには、まず、L字形の端子金具700の一端部に形成された一対の支持部700b間の空間部700aにケーブル720の導線720aを挿入し、その後、一対の支持部700bをかしめて導線720aを一対の支持部700bで挟みつけ、導線720aを端子金具700に固定する。
最後に、端子金具700の他端部に形成した孔(図示せず)にボルト710のねじ部(図示せず)を通し、ボルト710をコンタクト110の円柱状接続部112のねじ孔112aにねじ込む。その結果、ソケット側コネクタ100とケーブル720とが電気的に接続される。
以上の作業工程を経てソケット側コネクタ100にケーブル720が結線される。
図7に示すように、プラグ側コネクタ500はコンタクト510だけで構成されている。コンタクト510はピン状接触部511と円柱状接続部512とフランジ部513とを有する。ピン状接触部511はソケット側コネクタ100のコンタクト110の円筒状接触部111に挿入される。円柱状接続部512はピン状接触部511の後端に連なる。円柱状接続部512はねじ孔512aを有する。なお、図7において、プラグ側コネクタ500の右側がプラグ側コネクタ500の前側である。円柱状接続部512の外径はピン状接触部511の外径よりも少し小さい。フランジ部513はピン状接触部511の後端部に位置する。
ピン状接触部511の外径は円筒状接触部111の大内径部111dに収容されたコンタクトエレメント120の保持片122の内径よりも小さい。フランジ部513の外径は円筒状接触部111の大内径部111dの内径よりも大きい。
図7、図8に示すように、ソケット側コネクタ100の円筒状接触部111にプラグ側コネクタ500のピン状接触部511を挿入して、ソケット側コネクタ100にプラグ側コネクタ500を嵌合すると、コンタクト510のフランジ部513がソケット側コネクタ100のコンタクト110の円筒状接触部111の前側の端面に突き当たる。また、コンタクトエレメント120の複数の接触片121は弾性変形し、各接触片121がプラグ側コネクタ500のピン状接触部511の外周面に所定の接触力で接触する。
この実施形態では、ソケット側コネクタ100とプラグ側コネクタ500との嵌合後、通電すると、電流は、プラグ側コネクタ500の円柱状接続部512に図示しない端子金具(図6に示す端子金具700と同じ種類の端子金具)を介して結線された図示しないケーブルから、プラグ側コネクタ500の円柱状接続部512、ピン状接触部511、ソケット側コネクタ100のコンタクトエレメント120、コンタクト110の円筒状接触部111、円柱状接続部112、端子金具700を経由して、ケーブル720へ流れる。通電時に生じるジュール熱は円筒状接触部111の外周から放熱される。
この実施形態によれば、円筒状接触部111の外周面に複数の溝111aを形成して円筒状接触部111の外周の表面積を大きくして放熱性を高めたので、ソケット側コネクタ100を大型化させずに通電時の発熱による円筒状接触部111の温度上昇を抑えることができる。
この実施形態のソケット側コネクタ100の円筒状接触部111の放熱効果について、以下の条件でシミュレーションした。なお、このシミュレーションは便宜上フィン111bとその高さ(溝111aの深さd)とに着目して行われた(図4B参照)。
外径24[mm]、内径16[mm]、厚さ1[mm]の薄板(図示せず)をシミュレーションのモデルとして採用した。この薄板の外周部に複数の矩形の溝111aを所定間隔に形成した。
フィン111bの幅W2に対する溝111aの幅W1の割合と薄板の温度との関係の解析では、フィン111bの幅W2と溝111aの深さdとをそれぞれ一定(溝111aの深さdはフィン111bの幅W2の半分)にして、溝111aの幅W1をパラメータとした。
また、フィン111bの幅W2に対する溝111aの深さdの割合と薄板の温度との関係の解析では、フィン111bの幅W2と溝111aの幅W1とをそれぞれ一定(溝111aの幅W1はフィン111bの幅W2の半分)にして、溝111aの深さdをパラメータとした。
薄板の材質 → 純銅(熱伝導率389[W/(m・K)]、
電気導電率1.72×10-8[Ω・m])
薄板の周囲温度 → 25[℃]
薄板の外周面 → 熱伝達率5[W/m2・K]
薄板の内周面 → 断熱
薄板の両面 → 断熱
薄板の一方の面に300[A]印加、他方の面を0[V]に固定
薄板の初期温度 → 25[℃]
なお、溝111aのない薄板の温度は約42度であった。
フィン111bの幅W2と溝111aの深さdとをそれぞれ一定にして、フィン111bの幅W2に対する溝111aの幅W1の割合を変化させたところ、溝111aの幅W1の割合が小さいほど薄板の温度が低いことが判明した。フィン111bの幅W2と溝111aの幅W1とが等しい場合、薄板の温度は約38度であり、溝111aの幅W1がフィン111bの幅W2の半分の場合、薄板の温度は約36度であった。図9Aはフィン111bの幅W2と溝111aの幅W1とが等しい円筒状接触部111´を示し、図9Bは溝111aの幅W1がフィン111bの幅W2の半分の円筒状接触部111´´を示す。
フィン111bの幅W2と溝111aの幅W1とが等しい場合(図9A参照)、円筒状接触部111´の表面積(薄板の外周面の面積)Aは次の式で求められる。
A=(6Lo+6H)×T
Loはフィン111bの幅W2、Hは溝111aの深さdである。Tは円筒状接触部111´,111´´の軸方向Oの長さ(薄板の厚さ)である。Pは円筒状接触部111´,111´´の周方向Cの一定の長さを示し、図9Aの長さPと図9Bの長さPとは等しい。
溝111aの幅W1がフィン111bの幅W2の半分の場合(図9B参照)、円筒状接触部111´´の表面積Bは次の式で求められる。なお、表面積A,Bは長さPの範囲における円筒状接触部111´,111´´のそれぞれの表面積である。
B=(4Lo+(Lo/2)×4+8H)×T=(6Lo+8H)×T
このことから、溝111aの幅W1をフィン111bの幅W2の半分にすると、図9Aに示す円筒状接触部111´に較べ、図9Bに示す円筒状接触部111´´の表面積と円筒状接触部111´´の断面積(薄板の両面の各面積)とが大きくなることがわかる。したがって、溝111aの幅W1の割合が小さいほど薄板の温度(円筒状接触部111の温度)が低いという上述の解析結果が出たと考えられる。
また、フィン111bの幅W2と溝111aの幅W1とをそれぞれ一定にして、フィン111bの幅W2に対する溝111aの深さdの割合を変化させたところ、溝111aの深さdの割合が大きいほど薄板の温度が低いことが判明した。これは、円筒状接触部111の断面積の減少による発熱量の増加よりも円筒状接触部111の表面積の増加による放熱量の増加の方が大きいからであると考えられる。フィン111bの幅W2と溝111aの深さdとが等しい場合、薄板の温度は約34度であり、溝111aの深さdがフィン111bの幅W2の半分の場合、薄板の温度は約36度であり、溝111aの深さdがフィン111bの幅W2の1/5の場合、薄板の温度は約38度であった。
したがって、円筒状接触部111の外径を大きくしなくとも、円筒状接触部111の外周面に上述の溝111aを形成することにより、円筒状接触部111の温度上昇を抑えることができる。
次に、この発明の第1実施形態のソケット側コネクタの変形例(第1変形例)を図10に基づいて説明する。
第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。
第1実施形態のソケット側コネクタ100のコンタクト110の円筒状接触部111の外周面に形成された複数の溝111aはそれぞれ円筒状接触部111の軸方向Oへ延び(図2参照)、複数の溝111aは円筒状接触部111の周方向Cへ並んでいる(図4A参照)。これに対し、この変形例のソケット側コネクタ200のコンタクト210の円筒状接触部211の外周面に形成された複数の溝211aは図10に示すようにそれぞれ円筒状接触部211の周方向Cへ延び、溝211aは円筒状接触部211の軸方向Oへ並んでいる。隣接する溝211aの間にフィン211bが形成される。
この変形例は第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
次に、この発明の第2実施形態のソケット側コネクタを図11A、図11Bに基づいて説明する。
第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。
なお、第2実施形態のソケット側コネクタ(コネクタ)300は第1実施形態のソケット側コネクタ100と同様にコンタクトエレメント120を構成要素の1つとして備えているが、図11A、図11Bにおいて、コンタクトエレメント120の図示は省略されている。
第1実施形態では、ソケット側コネクタ100のコンタクト110の円筒状接触部111の外周面に形成した溝111aの断面形状は矩形である(図4A参照)。これに対し、第2実施形態では、ソケット側コネクタ300のコンタクト310の円筒状接触部311の外周面に形成した溝311aの断面形状は正三角形である(図11A、図11B参照)。この正三角形には、3つの内角がすべて60度の三角形だけに限られず、3つの内角のうちの2つ又は全部がほぼ60度である三角形も含まれる。また、第1の実施形態では、間隔をあけて複数の溝111aを形成したが、第2実施形態では、複数の溝311aを間隔をあけずに形成した。複数の溝311aはそれぞれ円筒状接触部311の軸方向Oへ延び、複数の溝311aは円筒状接触部311の周方向Cへ並んでいる。
第2実施形態は第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
この実施形態のソケット側コネクタ300の円筒状接触部311の放熱効果について、以下の条件でシミュレーションした。
外径24[mm]、内径16[mm]、厚さ(長さ)1[mm]の薄板(図示せず)をシミュレーションのモデルとして採用した。この薄板の外周部に、複数の正三角形の溝311aを連続的に(間隔をあけずに)形成した。正三角形の溝311aの断面形状は薄板の外周から中心軸Oに向けて結んだ直線上に頂点を持つ正三角形である。溝311aの幅W1及び溝311aの深さdをパラメータとした(図11B参照)。
これら以外の条件(薄板の材質等)は、溝111aの断面形状が矩形である第1実施形態の上述のシミュレーションの場合と同じである。
溝311aの深さdを変化させたところ、溝311aの深さdが小さいほど薄板の温度が低いことが判明した。溝311aの深さdが3mmの場合(溝の深さdが円筒状接触部311の肉厚(4mm)の約75%である)、薄板の温度が約40度であり、溝311a´の深さdが1.5mmの場合(溝の深さdが円筒状接触部311の肉厚(4mm)の約37.5%である)、薄板の温度が約36度であった。図11Bにおいて、二点鎖線は深さdが1.5mmの溝311a´を示す。溝311a´の断面形状は正三角形である。
溝311aの深さdが3mmである円筒状接触部311の表面積Sは次の式で求められる。なお、溝311aの断面形状は正三角形である。
S=I×N×L=I・N・L
Iは溝311aの断面形状の三角形の2辺の長さであり(1辺は溝311aの幅W1に等しい)、Nは溝311aの個数であり、Lは溝311aの長さ(薄板の厚さ)である。
溝311a´の深さdが1.5mmである円筒状接触部311の表面積S´は次の式で求められる。
S´=I/2×2N×L=I・N・L
図11Bに示すように、溝311a´の深さdが1.5mmの場合、その断面形状の三角形の2辺の長さは溝311aの深さdが3mmの場合に較べ半分になるが、溝311a´の数は2倍になる。
したがって、深さdが3mmの溝311aを有する円筒状接触部311の表面積Sと深さdが1.5mmの溝311a´を有する円筒状接触部311の表面積S´とは等しい。
上述のように、深さdが1.5mmの場合も深さdが3mmの場合も、円筒状接触部311の表面積S,S´は等しいが、深さdが1.5mmの場合の方が、円筒状接触部311の断面積が大きく、発熱量が小さいから、深さdが小さいほど薄板の温度が低くなるという上述の解析結果が出たと考えられる。
したがって、円筒状接触部311の外径を大きくしなくとも、円筒状接触部311の外周面に、連続する正三角形の溝311a,311a´を形成することにより、円筒状接触部311の温度上昇を抑えることができる。例えば円筒状接触部311の肉厚(4mm)の約2.5%の深さd(この実施形態では0.1mm)を有する正三角形の溝311aによれば、薄板の温度が約33度になり、溝のない薄板(図示せず)より約9度も温度を下げることができるので、円筒状接触部311の温度上昇を大幅に抑えることができることになる。
なお、第2実施形態では、ソケット側コネクタ300のコンタクト310の円筒状接触部311の外周面に形成した溝311a,311a´の断面形状は正三角形であるが、その断面形状を正三角形から二等辺三角形(図示せず)に変えても、同様の作用効果を奏する。
次に、この発明の第2実施形態のソケット側コネクタの変形例(第2変形例)を図12に基づいて説明する。
第2実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第2実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。
なお、この変形例のソケット側コネクタ(コネクタ)300Hは第1実施形態のソケット側コネクタ100と同様にコンタクトエレメント120を構成要素の1つとして備えているが、図12において、コンタクトエレメント120の図示は省略されている。
第2実施形態では、コンタクト310の円筒状接触部311の外周面に、複数の溝311aを間隔をあけずに(連続的に)形成したが、この変形例では、複数の溝311aを間隔をあけて形成した。間隔をあけて複数の溝311aを形成する結果、隣接する2つの溝311aの間にフィン311bが形成される。
図12において、二点鎖線により示された溝311a´の断面形状の正三角形の1辺の長さは、実線により示された溝311aの断面形状の正三角形の1辺の長さの半分である。溝311a´の深さdは溝311aの深さdの半分(1.5mm)である。図12には、円筒状接触部311Hの外周面に、溝311aを間隔(溝311aの断面形状の正三角形の1辺の長さの間隔)をあけて形成したときの断面形状が実線を用いて示されているとともに、連続する2つ1組の溝311a´を間隔(溝311aの断面形状の正三角形の1辺の長さの間隔)をあけて形成したときの断面形状が二点鎖線を用いて示されている。隣接する一方の組の溝311a´と他方の組の溝311a´との間にフィン311bが形成される。
第2実施形態の場合と同様に、実線により示された深さdが3mmの溝311aを有する円筒状接触部311Hの表面積と、二点鎖線により示された深さdが1.5mmの溝311a´を有する円筒状接触部311Hの表面積とは等しいが、深さdが1.5mmの溝311a´の方が、円筒状接触部311Hの断面積が大きく、発熱量が小さいから、深さdが小さいほど円筒状接触部311Hの温度が低くなる。
この変形例は第2実施形態と同様の作用効果を奏する。
次に、この発明の第3実施形態のソケット側コネクタを図13に基づいて説明する。
第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。
なお、第3実施形態のソケット側コネクタ(コネクタ)400は第1実施形態のソケット側コネクタ100と同様にコンタクトエレメント120を構成要素の1つとして備えているが、図13において、コンタクトエレメント120の図示は省略されている。
第3実施形態では、ソケット側コネクタ400のコンタクト410の円筒状接触部411の外周面に形成した溝411aの断面形状は半円形である(図13参照)。この半円形には、厳密な意味の半円だけでなく、ほぼ半円と認められる形状も含まれる。また、第3実施形態では、第2実施形態と同様に、複数の溝411aを間隔をあけずに連続的に形成した。複数の溝411aはそれぞれ円筒状接触部411の軸方向Oへ延び、複数の溝411aは円筒状接触部411の周方向Cへ並んでいる。
図13において、二点鎖線は溝411aよりも浅い溝411a´を示す。溝411a´の断面形状は半円形であり、溝411a´の深さdは溝411aの深さdの半分である。しかし、溝411a´の数は溝411aの数の2倍になるので、いずれの溝411a,411a´を採用したとしても円筒状接触部411の表面積は変わらない。
したがって、第2実施形態と同様に、溝411a,411a´の深さdが小さいほど、円筒状接触部411の断面積が大きくなり、発熱量が小さくなる。
第3実施形態は第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
次に、この発明の第3実施形態のソケット側コネクタの変形例(第3変形例)を図14に基づいて説明する。
第3実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第3実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。
なお、この変形例のソケット側コネクタ(コネクタ)400Hは第1実施形態のソケット側コネクタ100と同様にコンタクトエレメント120を構成要素の1つとして備えているが、図14において、コンタクトエレメント120の図示は省略されている。
第3実施形態では、コンタクト410の円筒状接触部411の外周面に、複数の溝411aを間隔をあけずに(連続的に)形成したが、この変形例では、複数の溝411aを間隔をあけて形成した。間隔をあけて複数の溝411aを形成する結果、隣接する2つの溝411aの間にフィン411bが形成される。
図14において、二点鎖線により示された溝411a´の断面形状の半円の直径の長さは、溝411aの断面形状の半円の直径の長さの半分である。溝411a´の深さdは、溝411aの深さdの半分(1.5mm)である。図14には、円筒状接触部411の外周面に、溝411aを間隔(溝411aの断面形状の半円の直径の長さの間隔)をあけて形成したときの断面形状が実線を用いて示されているとともに、連続する2つ1組の溝411a´を間隔(溝411aの断面形状の半円の直径の長さの間隔)をあけて形成したときの断面形状が二点鎖線を用いて示されている。隣接する一方の組の溝411a´と他方の組の溝411a´との間にフィン411bが形成される。
第3実施形態の場合と同様に、実線により示された深さdが3mmの溝411aを有する円筒状接触部411Hの表面積と、二点鎖線により示された深さdが1.5mmの溝411a´を有する円筒状接触部411Hの表面積とは等しいが、深さdが1.5mmの溝411a´の方が、円筒状接触部411Hの断面積が大きく、発熱量が小さいから、深さdが小さいほど円筒状接触部411Hの温度が低くなる。
第2、第3実施形態の他の変形例としては、第1実施形態の変形例(図10参照)と同様に、複数の溝311a,311a´,411a,411a´がそれぞれ円筒状接触部311,411の周方向Cへ延び、溝311a,311a´,411a,411a´が円筒状接触部311,311H,411,411Hの軸方向Oへ並ぶコネクタ(図示せず)がある。
なお、上述の実施形態、変形例では、コンタクトエレメント120をソケット側コネクタ100,200,300,300H,400,400Hの構成要素の1つとしてコンタクト110,210,310,410にそれぞれ装着したが、コンタクトエレメント120をプラグ側コネクタ500の構成要素の1つとしてコンタクト510に装着してもよい。
100,200,300,300H,400,400H:ソケット側コネクタ(コネクタ)、
110,210,310,410:コンタクト、
111,111´,111´´,211,311,311H,411,411H:円筒状接触部、
111a,211a,311a,311a´,411a,411a´:溝、
111b,211b,311b,411b:フィン、
111d:大内径部、
111e:小内径部、
112:円柱状接続部、
112a:ねじ孔、
120:コンタクトエレメント、
121:接触片、
122:保持片、
500:プラグ側コネクタ(相手側コネクタ)、
510:コンタクト、
511:ピン状接触部、
512:円柱状接続部、
512a:ねじ孔、
513:フランジ部、
700:端子金具、
700a:空間部、
700b:支持部、
710:ボルト、
720:ケーブル、
720a:導線、
O:軸方向、
C:周方向、
W1:溝の幅、
W2:フィンの幅、
d:溝の深さ、
Lo:フィンの幅、
H:溝の深さ、
P:円筒状接触部の周方向の一定の長さ。

Claims (5)

  1. 相手側コネクタのピン状接触部を受け容れる円筒状接触部を有するコンタクトを備え、
    環状に配置された複数の接触片を有するコンタクトエレメントを介して、前記円筒状接触部が、この円筒状接触部に挿入された前記ピン状接触部に電気的に接続されるコネクタにおいて、
    前記円筒状接触部の外周面に放熱用の複数の溝が形成され
    前記溝の断面形状が矩形であり、
    隣接する前記溝の間に位置するフィンの幅がほぼ前記溝の幅以上であり、
    前記溝の深さがほぼ前記フィンの幅以上である
    ことを特徴とするコネクタ。
  2. 前記複数の溝がそれぞれ前記円筒状接触部の軸方向へ延び、
    前記複数の溝が前記円筒状接触部の周方向へ並んでいる
    ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記複数の溝がそれぞれ前記円筒状接触部の周方向へ延び、
    前記複数の溝が前記円筒状接触部の軸方向へ並んでいる
    ことを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  4. 前記複数の溝の数が前記複数の接触片の数よりも多い
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載のコネクタ。
  5. 前記コンタクトエレメントが前記円筒状接触部の内周面に装着されている
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載のコネクタ。
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