以下に添付図面を参照して、印刷装置および印刷装置の制御方法の実施形態を詳細に説明する。先ず、理解を容易とするために、実施形態による印刷システムが適用されるプロダクションプリンティングについて、概略的に説明する。プロダクションプリンティングでは、短時間に大量の印刷を行うことを基本的な考え方としている。そのために、プロダクションプリンティングでは、印刷の高速化を図ると共に、ジョブ管理や印刷データの管理などを効率的に行うために、印刷データの作成から印刷物の分配までの管理を行うワークフローのシステムを構築する。
実施形態による印刷システムは、プロダクションプリンティングのワークフローにおける、印刷を実行する部分に関わるもので、RIP(Raster Image Processor)処理と、RIP処理により得られたビットマップデータの印刷とを別の装置で行う。RIP処理は、印刷処理の中でも最も処理時間を要し、RIP処理を行う装置と、印刷処理を行う装置とを分離することで、印刷の高速化が可能となる。
(実施形態に適用可能な印刷システムの概要)
図1は、本発明の実施形態に適用可能な印刷システムの一例の構成を示す。この印刷システムは、上位装置10と、画像形成装置としてのプリンタ装置13とが、複数のデータ線11と、制御線12とで接続されて構成される。ホスト装置5は、例えばコンピュータであって、印刷画像データと、印刷設定情報とを含む印刷ジョブデータを生成する。
印刷ジョブデータは、例えばページ記述言語(PDL)によるデータ(以下、PDLデータと呼ぶ)を含む。このPDLデータを解釈することで、印刷を行うビットマップイメージからなる印刷画像データと、印刷の際のページ情報、レイアウト情報、印刷部数を示す情報など、印刷の設定に関わる印刷設定情報とが生成される。
上位装置10は、ホスト装置5から供給される印刷ジョブデータに従ってRIP処理を行い、印刷画像データである各色毎のビットマップデータを作成する。それと共に、上位装置10は、当該印刷ジョブデータやホスト装置5からの情報などに基づき、印刷動作を制御するための制御情報を作成する。
上位装置10で作成された各色毎の印刷画像データは、複数のデータ線11をそれぞれ介してプリンタ装置13内のプリンタエンジン15に供給される。また、上位装置10とプリンタコントローラ14との間で、制御線12を介して、印刷を制御するための制御情報の送受信が行われる。プリンタコントローラ14は、この制御情報の送受信に基づきプリンタエンジン15を制御して印刷ジョブに従った印刷を実行し、印刷媒体に対する画像形成を行う。
印刷方式は特に限定されないが、実施形態では、印刷媒体として印刷用紙を用い、インクジェット方式により印刷用紙に対して印刷画像を形成する。これに限らず、実施形態を、トナーを用いて印刷用紙に対して印刷画像を形成する印刷装置にも適用可能である。
印刷用紙は、切断可能なミシン目が所定間隔で打たれた連続紙(連続帳票)、あるいは、予め所定の大きさ(A4、B4など)にカットされたカット紙を用いることができる。連続紙において、ページは、例えば所定間隔で打たれたミシン目で挟まれる領域をいうものとする。また、カット紙は、1枚の印刷用紙の片面が1ページであるものとする。
なお、実施形態による印刷システムが印刷対象とする印刷媒体は、紙の印刷用紙に限定されない。すなわち、実施形態に適用される印刷方式により印刷が可能で、且つ、ロールとして提供可能な印刷媒体であれば、他の印刷媒体を用いてもよい。例えば、プラスチックフィルムや布などを印刷媒体として用いてもよい。
(上位装置)
図2−1は、上位装置10の一例の構成を示す。バス100に対してCPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、ハードディスクドライブ(HDD)104が接続される。バス100に対して、さらに、外部I/F110、制御情報用I/F111および印刷画像データ用I/F112が接続される。バス100に接続されたこれら各部は、バス100を介して互いに通信可能とされている。
ROM102およびHDD104は、CPU101が動作するためのプログラムが予め格納される。RAM103は、CPU101のワークメモリとして用いられる。すなわち、CPU101は、ROM102およびHDD104に格納されるプログラムに従い、RAM103をワークメモリとして用いて、この上位装置10の全体の動作を制御する。
外部I/F110は、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)に対応し、ホスト装置5との通信を制御する。制御情報用I/F111は、制御情報の通信を制御する。また、印刷画像データ用I/F112は、印刷画像データの通信を制御するもので、複数のチャネルを有する。例えば、上位装置10において作成された、色Y(Yellow)、C(Cyan)、M(Magenta)およびK(Black)による各色の印刷画像データは、これら複数のチャネルからそれぞれ出力される。印刷画像データ用I/F112は、高速な転送速度が要求されるため、例えばPCI Express(Peripheral Component Interconnect Bus Express)が用いられる。制御情報用I/F111の方式は特に限定されないが、ここでは、印刷画像データ用I/F112と同様に、PCI Expressを用いるものとする。
このような構成において、ホスト装置5から送信された印刷ジョブデータが、上位装置10の外部I/F110に受信され、CPU101を介してHDD104に格納される。CPU101は、HDD104から読み出した印刷ジョブデータに基づきRIP処理を行い、各色のビットマップデータを生成してRAM103にそれぞれ書き出す。例えば、CPU101は、RIP処理によりPDL(Page Description Language)データをレンダリングして各色のビットマップデータを生成してRAM103に書き出す。CPU101は、RAM103に書き出された各色のビットマップデータを圧縮符号化してHDD104に一旦格納する。
CPU101は、例えばプリンタ装置13において印刷動作が開始される際に、HDD104から圧縮符号化された各色のビットマップデータを読み出して圧縮符号を復号し、伸張された各色のビットマップデータをRAM103にそれぞれ書き込む。そして、CPU101は、RAM103からこれら各色のビットマップデータを読み出して、各色の印刷画像データとして印刷画像データ用I/F112の各チャネルからそれぞれ出力させ、プリンタ装置13に対して供給する。また、CPU101は、印刷動作の進行などに応じて、印刷を制御するための制御情報の送受信を、プリンタ装置13との間で制御情報用I/F111を介して行う。
図2−2は、上位装置10の機能を説明するための一例の機能ブロック図である。上位装置10は、インターフェイス(I/F)120、123および125、RIP部121、記憶部122、ならびに、制御部124を含む。インターフェイス120、123および125は、それぞれ図2−1における外部I/F110、印刷画像データ用I/F112および制御情報用I/F111に対応する。RIP部121および制御部124は、図2−1におけるCPU101上で動作するプログラムにより構成される。また、記憶部122は、図2−1におけるRAM103またはHDD104のうち少なくとも一方に対応する。
ホスト装置5でPDLデータを含む印刷ジョブデータが作成され、上位装置10に対して送信される。この印刷ジョブデータは、インターフェイス120に受信されてRIP部121に供給される。RIP部121は、供給された印刷ジョブデータに含まれるPDLデータに基づきレンダリングを行い、C、M、Y、K各色のビットマップデータによる印刷画像データを生成する。RIP部121は、生成したC、M、Y、K各色の印刷画像データを、記憶部122に順次格納する。
制御部124は、インターフェイス125を介してプリンタ装置13のプリンタコントローラ14と通信を行う。例えば、制御部124は、ホスト装置5からインターフェイス120を介して供給された印刷ジョブデータに基づき、プリンタ装置13における印刷を制御するための制御情報を生成する。この制御情報は、制御部124からインターフェイス125を介してプリンタコントローラ14に送信される。
なお、印刷を制御するための制御情報は、例えば、印刷画像データに関する情報や、印刷画像データを印刷する印刷媒体(印刷用紙)に関する情報を含む。印刷画像データに関する情報は、印刷画像の解像度、階調情報、印刷のサイズに関する情報、ページ数などを含む。印刷用紙に関する情報は、印刷用紙が連続紙およびカット紙の何れであるかを示す情報や用紙搬送に関する情報を含む。用紙搬送に関する情報は、例えば、用紙送り長(ドット数)、給紙トレイや排紙トレイを示す情報、用紙サイズを示す情報を含む。
インターフェイス123は、記憶部122に記憶されるC、M、Y、K各色の印刷画像データにそれぞれ独立してアクセスできるようになっている。また、インターフェイス123は、C、M、Y、K各色に対応する複数のデータ線11を介してプリンタ装置13に接続され、この複数のデータ線11を介して、プリンタ装置13との間でC、M、Y、K各色の印刷画像データ転送に関する制御情報のやりとりや、C、M、Y、K各色の印刷画像データの転送を行う。
(実施形態)
次に、実施形態について説明する。ここで、プリンタ装置13が有するプリンタエンジン15において印刷を実行する構成単位をステーションと呼び、プリンタエンジン15は、このステーションと印刷媒体を搬送する搬送制御部とを含む。本実施形態では、プリンタエンジン15は、同一構成による1または複数台のステーションを持つことができ、この1または複数台のステーションを、共通のプリンタコントローラ14で制御する。また、以下では、プリンタエンジン15が持つステーションの組み合わせに応じて、プリンタエンジン15が1のステーションを持つ場合を最小構成モデル、2のステーションを持つ場合を中位構成モデル、4のステーションを持つ場合を最大構成モデルと呼ぶ。
図3は、実施形態に係るプリンタ装置13の第1の構成である最小構成の例を示す。プリンタ装置13は、プリンタコントローラ14およびプリンタエンジン15を有する。プリンタコントローラ14は、制御線12が接続され、上位装置10との間で制御線12を介して制御情報の送受信を行って印刷動作の制御を行う。プリンタエンジン15は、複数のデータ線11a、11b、11cおよび11dがそれぞれ接続され、プリンタコントローラ14の制御に従い、これらデータ線11a、11b、11cおよび11dをそれぞれ介して上位装置10から転送された各色の印刷画像データ(ビットマップデータ)による印刷処理を行う。
プリンタコントローラ14およびプリンタエンジン15について、より詳細に説明する。プリンタコントローラ14は、CPU321、印刷制御部322および操作パネル323を有し、これらCPU321、印刷制御部322および操作パネル323が互いに通信可能にバス320に接続される。バス320には、図示されない通信I/Fを介して制御線12も接続される。CPU321は、それぞれ図示されないROM(Read Only Memory)に格納されるプログラムに従いRAM(Random Access Memory)をワークメモリとして用いて動作し、プリンタ装置13の全体の動作を制御する。
印刷制御部322は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成され、内部にマイクロプロセッサや複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)などがバスにより互いに通信可能に接続されている。印刷制御部322は、後述するデータ制御部30a、30b、30cおよび30dのそれぞれと、エンジンI/F制御線40a、40b、40cおよび40dにより接続され、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dとの間で、それぞれ個別に制御信号の送受信を行う。また、エンジンI/F制御線40a、40b、40cおよび40dは、画像出力制御部50にも接続される。
また、印刷制御部322は、搬送制御部52と搬送制御線41により接続され、搬送制御部52との間で用紙搬送を制御するための制御信号の送受信を行う。
さらに、印刷制御部322と画像出力制御部50とがモデル切替制御線42により接続され、印刷制御部322から画像出力制御部50に対して、モデル情報が供給される。モデル情報の詳細については後述する。
最小構成のプリンタ装置13において、プリンタエンジン15は、印刷画像データに従い印刷用紙に対して印刷を行う1のステーション60と、印刷用紙の搬送を制御する搬送制御部52とを含む。ステーション60は、それぞれ同一の構成による複数のデータ制御部30a、30b、30cおよび30dと、印刷部51a、51b、51cおよび51dと、画像出力制御部50とを含む。
印刷部51a、51b、51cおよび51dは、それぞれ指定された色の印刷インクと、インクを吐出するヘッドと、ヘッドを駆動する駆動部とを有し、印刷画像データに基づく画像を印刷用紙に出力し画像形成を行う。この最小構成においては、印刷部51a、51b、51cおよび51dは、例えばそれぞれC(Cyan)、M(Magenta)、Y(Yellow)、K(Black)各色のインクを吐出する。また、画像出力制御部50は、データ制御部30a、30b、30cおよび30dから出力される印刷画像データの印刷部51a、51b、51cおよび51dへの転送を制御する。画像出力制御部50の詳細な構成については、後述する。
データ制御部30a、30b、30cおよび30dは、それぞれC、M、Y、K各色の印刷画像データが転送されるデータ線11a、11b、11cおよび11dが接続される。また、データ制御部30a、30b、30cおよび30dは、それぞれメモリ31a、31b、31cおよび31dを含み、上位装置10から、データ線11a、11b、11cおよび11dを介して転送された各色の印刷画像データを、それぞれメモリ31a、31b、31cおよび31dに格納する。
これらメモリ31a、31b、31cおよび31dは、例えば同一のメモリ容量と、アドレス構成とを有する。また、メモリ31a、31b、31cおよび31dのそれぞれは、好ましくは少なくとも3ページ分の印刷画像データを格納可能な容量を有する。3ページ分の印刷画像データは、例えば、上位装置10から転送中のページの印刷画像データと、現在出力中のページの印刷画像データと、次のページの印刷画像データとに対応する。これに限らず、メモリ31a、31b、31cおよび31dのそれぞれは、2ページ分以下の印刷画像データを格納可能であってもよい。
なお、各メモリ31a、31b、31cおよび31dは、プリンタコントローラ14により、入力ポインタおよび出力ポインタで一括して管理される。入力ポインタは、各メモリ31a、31b、31cおよび31dに対して画像データを転送する場合の先頭のアドレスを示す。出力ポインタは、各メモリ31a、31b、31cおよび31dから画像データを出力する際の先頭アドレスを示す。
さらに、データ制御部30a、30b、30cおよび30dは、それぞれエンジンI/F制御線40a、40b、40cおよび40dによりプリンタコントローラ14の印刷制御部322と接続される。印刷制御部322は、これらエンジンI/F制御線40a、40b、40cおよび40dを介して、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dとの間でそれぞれ個別に制御信号の送受信を行うことができる。
また、プリンタコントローラ14と、印刷用紙の搬送を制御する搬送制御部52とが搬送制御線41で接続され、プリンタコントローラ14と搬送制御部52との間で通信が行われる。より詳細には、搬送制御部52と、プリンタコントローラ14内の印刷制御部322とが搬送制御線41で接続され、搬送制御部52と印刷制御部322との間で通信が行われる。また、搬送制御部52は、各データ制御部30a〜30dと搬送制御線41で接続される。
図4は、画像出力制御部50における各印刷部51a、51b、51cおよび51dによるヘッド構成の例を示す。例えば印刷部51aを例にとると、ヘッド部は、所定ピッチでインクを吐出可能に並べられた多数のノズルからなるノズル列511列含むノズルブロック510が、印刷用紙201の幅方向に対して千鳥状に配置されている。各ノズルブロック510は、ノズル列511の端部が印刷用紙201の進行方向に対して互いに重複するように、ヘッド部に配置される。他の印刷部51b、51cおよび51dについても、ヘッド部の構成は、印刷部51aと同様とされる。
図4の例では、各印刷部51a〜51dが、印刷用紙201の進行方向に対し、印刷部51a、51b、51c、51dの順に並べられている。したがって、印刷用紙201に対して、印刷部51a、51b、51c、51dの順に印刷が行われることになる。
(印刷用紙の搬送系)
搬送制御部52は、搬送制御線41を介してプリンタコントローラ14と通信を行い、各印刷部51a〜51dにより印刷画像データに基づく画像が形成される印刷媒体の搬送を制御する。図5は、実施形態に適用可能な、印刷媒体の搬送系を含めたプリンタ装置200の一例の構造を概略的に示す。既に述べたように、本実施形態に係るプリンタ装置200において印刷媒体として用いる印刷用紙201は、連帳紙である。
印刷用紙201は、プリンタコントローラ14を含む印刷用紙補給部210から送出され、電源操作ボックス220を介してプリンタエンジン15に供給される。プリンタエンジン15は、搬送制御部52を含む第1搬送部230および第2搬送部260を有すると共に、印刷用紙201に印刷画像データに基づく画像を形成するステーションを有する。この例では、プリンタ装置200は、複数のステーション250aおよび250bを有している。
印刷用紙201は、プリンタエンジン15において、先ず第1搬送部230に供給され、複数のローラなどを介して搬送されて、ステーション250aおよび250bを介して第2搬送部260に供給される。第2搬送部260は、搬送制御部52の制御に従い、供給された印刷用紙201の搬送制御を行う。例えば、印刷用紙201は、第2搬送部260に設けられる搬送駆動ローラで印刷方向(用紙送り方向)に駆動されると共に、第1搬送部230において印刷方向に対して逆方向の負荷を若干量与えられて、弛みがないようにされる。
第1搬送部230の出力側に位置センサ241が設けられ、基準位置に対する印刷用紙201の位置合わせが行われる。例えば、印刷用紙201が所定間隔にミシン目が入れられた連帳紙であれば、ミシン目と基準位置とが合致するように、位置合わせが行われる。また、用紙の幅方向の位置合わせは、各印刷部51a、51b、51cおよび51dの各ヘッド部において、ノズル列511の各ノズルに対するラインの画像データの割り当てを調整することで行うことができる。
ステーション250aおよび250bは、それぞれ上述したステーション60と同様の構成を有し、データ制御部30a〜30dと画像出力制御部50とを有し、印刷用紙201に対して印刷画像データに基づき印刷を行う。本実施形態では、ステーション250aおよび250bは、プリンタ装置200において増設が可能なようになっている。図5は、プリンタ装置200に対して2台のステーション250aおよび250bが接続された例を示している。各ステーション250aおよび250bは、それぞれ図示されない識別部が出力する識別情報により、プリンタコントローラ14に識別される。
ここで、基準位置と、複数のステーション(図5の例ではステーション250aおよび250b)それぞれとの間の位置関係は、固定的である必要がある。また、プリンタ装置200に対してステーションを増設可能な構成とする場合、各ステーションは、プリンタ装置200に対して独立した構成であることが好ましい。
一例として、基準位置がある第1搬送部230と各ステーションとを、連結具を用いて連結することが考えられる。図6は、第1搬送部230およびステーション250a、ならびに、ステーション250aおよびステーション250bを、それぞれ連結具280aおよび280bを用いて連結した例を示す。連結具280aや連結具280bは、例えばボルト/ナットといった接合用部品にて、ステーション250aやステーション250b、第1搬送部230に対して取り付けられる。これにより、基準位置と、ステーション250aおよびステーション250bそれぞれとの間の位置関係を固定させることができる。
なお、上述の例に限らず、ラッチ構造などを利用した連結具を用いて第1搬送部230と、ステーション250aと、ステーション250bとを互いに連結することで、基準位置と、ステーション250aおよびステーション250bそれぞれとの間の位置関係を固定してもよい。
ステーション250aおよび250b、ならびに、第2搬送部260は、プリンタコントローラ14と所定のケーブルで接続され(図示しない)、エンジンI/F制御線40a〜40dやモデル切替制御線42による通信、搬送制御線41による通信がこのケーブルを介して行われる。また、ステーション250aおよび250bは、当該ケーブルおよびプリンタコントローラ14を介して図示されない上位装置10と接続され、データ線11a〜11dによる各色の画像データの転送などが行われる。
印刷後の印刷用紙201は、第2搬送部260から排出されて、裁断部270に供給される。印刷後の印刷用紙201は、裁断部270によりミシン目に従い裁断され各ページを分離される。
ここで、プリンタ装置200は、ページが連続した連帳紙である印刷用紙201に印刷を行うため、ステーション250aおよび250bにおける印刷用紙201への印刷後、当該印刷用紙201が第2搬送部260から排出されるまでの経路にも、印刷用紙201が絶えず存在することになる。
なお、第1搬送部230、ステーション250aおよび250b、ならびに、第2搬送部260からなる構成をもう一組用意して、前側の第2搬送部260から排出された印刷後の印刷用紙201を表裏反転して後側の第1搬送部230に供給することで、印刷用紙201に対する両面印刷が可能となる。
(実施形態に適用可能な印刷処理の詳細)
次に、各実施形態に適用可能な印刷処理について、より詳細に説明する。図7は、上位装置10とプリンタ装置13のプリンタコントローラ14との間で、制御線12を介して送受信される制御情報の一例を示す。なお、図7において、上位装置10をDFE(Digital Front End Processor)、プリンタコントローラ14をPCTLとして示している。制御情報は、大まかには、(1)ジョブ(JOB)情報と、(2)プリンタ状態および印刷プロセスを示す情報と、(3)印刷条件を示す情報と、(4)接続を示す情報とが含まれる。
(1)のジョブ情報は、ジョブ(JOB)開始とジョブ終了とを通知する。ジョブ開始は、上位装置10からプリンタコントローラ14に対するジョブ開始の通知と、当該通知に対するプリンタ装置13から上位装置10への応答が含まれる。また、ジョブ開始には、このジョブ開始で通知される印刷を行う画像データに関する情報が含まれる。ジョブ終了は、上位装置10からプリンタコントローラ14に対する、ジョブ開始により要求した全印刷プロセスの終了の通知と、当該通知に対するプリンタコントローラ14から上位装置10への応答が含まれる。これらジョブ開始およびジョブ終了における応答の際に、ジョブを識別するためのジョブ識別子(JOBID)がプリンタコントローラ14から上位装置10に対して送信される。
(2)のプリンタ状態および印刷プロセスを示す情報には、印刷プロセス受け付け開始と、プリンタ情報の要求および通知と、印刷プロセス開始と、印刷プロセス要求と、データ転送完了と、データ受信完了と、印刷プロセス完了と、プロセス状態報告と、SC(Service Control)通知と、エラー発生および解除とを通知する。
印刷プロセス受け付け開始は、プリンタコントローラ14が印刷プロセスの受け付けが可能となったことをプリンタ装置13から上位装置10に対して通知する。プリンタ情報の要求および通知は、上位装置10からプリンタコントローラ14に対する必要なプリンタ情報の要求と、当該要求に対するプリンタコントローラ14から上位装置10に対する応答とが含まれる。
印刷プロセス開始は、印刷画像データの準備が完了した旨の上位装置10からプリンタコントローラ14に対する通知と、当該通知に対するプリンタ装置13から上位装置10に対する応答を含む。印刷画像データの準備完了通知は、印刷画像データの出力順およびページ(プロセス)単位に行われる。ページは、一連の印刷動作で印刷が行われる印刷単位であるといえる。
印刷プロセス要求は、プリンタコントローラ14から上位装置10に対する印刷プロセスの通知と、当該通知に対する上位装置10からプリンタコントローラ14に対する応答とが含まれる。プリンタコントローラ14は、この印刷プロセス要求により、印刷を行う色Y、C、MおよびKをそれぞれ示す色情報(Yellow, Cyan, Magenta or Black)、プロセス識別番号processIDおよびプレーン識別番号を上位装置10に対して通知する。なお、プレーンは、1ページに印刷される各色の印刷画像データによる画像それぞれに対応するものとする。プリンタコントローラ14は、プレーン単位およびエンジンすなわちデータ転送制御部30a、30b、30cおよび30dの要求順に従い、これらの情報を通知する。すなわち、ビットマップデータからなる印刷画像データは、プリンタエンジン15側から上位装置10に取りに行くことになる。
データ転送完了は、上位装置10からプリンタコントローラ14に対して要求されたプレーンの印刷画像データの転送完了が通知される。データ受信完了は、プリンタコントローラ14から上位装置10に対して、要求したプレーンの印刷画像データの受信完了が通知される。印刷プロセス完了は、上位装置10からプリンタコントローラ14に対して、全ページ(プロセス)の印刷要求の完了が通知される。プロセス状態報告は、プリンタコントローラ14から上位装置10に対して、ページ(プロセス)の印刷状態が通知される。このとき、プリンタコントローラ14は、プリンタエンジン15から給紙、排紙および印刷開始に関する情報を取得し、取得したこれらの情報を当該通知に付加して上位装置10に送信する。
SC通知は、上位装置10からプリンタコントローラ14に対してプリンタ装置13の障害情報の取得が要求されると共に、当該要求に対して取得された障害情報がプリンタコントローラ14から上位装置10に対して通知される。エラー発生および解除は、上位装置10側でのエラー発生および当該エラーの解除が上位装置10からプリンタコントローラ14に対して通知される。
(3)の印刷条件を示す情報は、印刷条件の設定、すなわち、上位装置10からプリンタコントローラ14に対する印刷条件の通知と、当該通知に対するプリンタコントローラ14の応答とを含む。印刷条件の例としては、印刷形態、印刷種別、給排紙情報、印刷面順、印刷用紙サイズ、印刷データサイズ、解像度および階調、ならびに、色情報などを含む。
印刷形態は、例えば印刷用紙201に対して両面印刷および片面印刷のうち何れを行うかを示す。印刷種別は、印刷画像データが存在しておりそれを印刷するのか、印刷画像データが存在しておらず白紙ページとするのかを示す。給排紙情報は、印刷用紙201の給紙元および排紙先のスタッカなどの識別情報を示す。印刷面順は、印刷用紙201に対して表面から裏面へと印刷するのか、裏面から表面へと印刷するのかを示す。印刷用紙サイズは、例えば印刷用紙201として連帳紙を用いる場合、印刷を行うページの印刷用紙201の搬送方向の長さを示す。印刷データサイズは、印刷画像データのデータサイズを示す。すなわち、印刷データサイズは、1ページ分の印刷画像データのサイズを示す。解像度および階調は、印刷画像データを印刷用紙201に印刷する際の解像度および階調を示す。また、色情報は、例えば印刷を色C、M、Y、K各色を用いたフルカラーで行うのか、色Kのみを用いた単色で行うかを示す。
(4)の接続を示す情報は、登録および解除を含み、上位装置10およびプリンタコントローラ14のそれぞれで、互いの情報の登録および登録された情報の解除を行う。
(印刷シーケンス)
次に、実施形態に適用可能な印刷処理について説明する。図8は、本実施形態による印刷処理を概念的に示す一例のシーケンス図である。ここでは、色C、M、YおよびKの各色を用いたフルカラー印刷を行うものとする。印刷制御部322は、上位装置10から制御情報として印刷用紙201に関する情報を受信すると(SEQ100)、受信した情報に基づき搬送制御部52に対して用紙送り長を設定する(SEQ103)。用紙送り長は、例えば搬送方向における1ページのサイズである。
印刷制御部322は、上位装置10から1ページ目(ページ#1)のジョブ開始を示す制御情報を受信したら(SEQ101)、データ制御部30a、30b、30cおよび30dのそれぞれに対して、色C、M、YおよびK各色について1ページ目のデータ転送を開始するように要求する(SEQ110a、110b、110cおよび110d)。データ制御部30aは、この要求に従い、データ線11aを介して上位装置10に対して色Cの1ページ目の印刷画像データを要求し、この要求に応じて上位装置10から転送された色Cの1ページ目の印刷画像データをメモリ31aに格納する。
各データ制御部30b、30cおよび30dについても同様に、SEQ110b、110cおよび110dの要求に従い、データ線11b、11cおよび11dを介して上位装置10に対して各色M、YおよびKの1ページ目の印刷画像データをそれぞれ要求する。各データ制御部30b、30cおよび30dは、この要求に応じて上位装置10から転送された各色M、YおよびKの1ページ目の印刷画像データを、それぞれメモリ31b、31cおよび31dに格納する。
一方、この図8の例では、印刷制御部322から各データ制御部30a、30b、30cおよび30dに対して1ページ目のデータ転送が要求されている間に、印刷制御部322は、上位装置10から送信された次の2ページ目のジョブ開始を示す制御情報を受信する(SEQ102)。受信された印刷ジョブは、図示されないメモリなどに保持される。
各データ制御部30a、30b、30cおよび30dは、上位装置10からの各色の1ページ目の印刷画像データの転送が終了したら、それぞれ、その旨を印刷制御部322に通知する(SEQ111a、111b、111cおよび111d)。印刷制御部322は、当該通知にそれぞれ応答して、データ制御部30a、30b、30cおよび30dに対してそれぞれ2ページ目(ページ#2)のデータ転送を開始するように要求する(SEQ112a、112b、112cおよび112d)。
この要求に応じて、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dは、上位装置10に対して各色の2ページ目の印刷画像データをそれぞれ要求し、この要求に応じて上位装置10から転送された各色の2ページ目の印刷画像データを、それぞれメモリ31a、31b、31cおよび31dに格納する。
なお、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dは、転送された印刷画像データのデータ量に基づきデータ転送の終了を知ることができる。1ページ分の印刷画像のデータ量を示す情報は、例えば各データ制御部30a、30b、30cおよび30dに対するデータ転送開始時に、上位装置10が印刷画像データの先頭などに付加して送信する。また、印刷画像データを所定単位毎に転送する場合に、上位装置10が、1ページの最後の印刷画像データの転送単位に対して1ページ分の転送終了を示す終了情報を付加するようにしてもよい。さらに、上位装置10が、1ページ分の印刷画像データの転送直後などに、1ページ分の印刷画像データの転送終了を示す情報を印刷画像データとは別途に、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dに対して送信することもできる。
一方、印刷制御部322は、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dの全てから1ページ目のデータ転送終了の通知を受信したら、搬送制御部52に対して用紙搬送開始を要求する(SEQ113)。搬送制御部52は、この要求に応じて印刷用紙201の所定速度での搬送を開始する。また、印刷制御部322は、搬送制御部52に対して用紙搬送開始の要求を行うと共に、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dに対して、1ページ目の印刷の開始を指示する(SEQ114)。
搬送制御部52は、例えば印刷用紙201が所定位置に到達したら、印刷可能状態である旨を印刷制御部322に対して通知する(SEQ117)。印刷制御部322は、この搬送制御部52からの印刷可能状態報告に応じて、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dに対して印刷の先頭位置を指示する(SEQ118)。
各データ制御部30a、30b、30cおよび30dは、印刷先頭指示に応じて印刷を開始する。実施形態では、印刷部51a〜51dは、印刷用紙201の搬送方向に沿って各色C、M、YおよびKの順序で並べられているものとする。この場合、印刷用紙201における1ページ目の印刷の先頭位置がヘッド56aによる印刷位置に達したら、先ずデータ制御部30aにおいて、メモリ31aからの1ページ目の印刷画像データの読み出しが開始される。メモリ31aから読み出された色Cの印刷画像データは、画像出力制御部50に転送され、画像出力制御部50から印刷部51aに供給され、印刷用紙201に対する印刷が行われる(SEQ119a)。色Cの1ページ目の印刷が終了すると、その旨が印刷制御部322に対して通知される(SEQ120a)。
続けて、印刷用紙201における1ページ目の印刷の先頭位置がヘッド56bによる印刷位置に達したら、データ制御部30bにおいて、メモリ31bからの1ページ目の印刷画像データの読み出しが開始される。メモリ31bから読み出された色Mの印刷画像データは、画像出力制御部50に転送され、画像出力制御部50から印刷部51bに供給され、印刷用紙201に対する印刷が開始される(SEQ119b)。色Mの1ページ目の印刷が終了したら、その旨が印刷制御部322に対して通知される(SEQ120b)。
以下同様にして、色YおよびKの印刷が順次開始され(SEQ119c、119d)、印刷が終了したら、その旨が印刷制御部322に対して通知される(SEQ120cおよび120d)。
一方、上述のSEQ112a〜112dで開始された2ページ目の各色の印刷画像データの転送が終了すると、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dは、その旨を印刷制御部322に対して通知する(SEQ115)。印刷制御部322は、このデータ転送完了の通知に応じて、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dに対して、2ページ目の印刷の開始をそれぞれ指示する(SEQ116)。
各データ制御部30a、30b、30cおよび30dは、1ページ目の印刷の終了後に、それぞれ2ページ目の印刷を開始する。例えば、データ制御部30aは、1ページ目の印刷が完了(SEQ120a)した後、印刷用紙201における2ページ目の印刷の先頭位置が印刷部51aのヘッドによる印刷位置に達したら、メモリ31aから2ページ目の色Mの印刷画像データを読み出して画像出力制御部50に供給し、印刷用紙201に対する印刷を開始する(SEQ121a)。色Mの印刷が終了したら、その旨が印刷制御部322に対して通知される(SEQ122a)。
各データ制御部30b、30cおよび30dにおいても、同様にして、2ページ目の先頭位置が印刷部51b、51cおよび51dの各ヘッドによる印刷位置に達したら、メモリ31b、31cおよび31dから各色の印刷画像データを読み出し、印刷用紙201に対する印刷を開始する(SEQ121b〜121d)。各色の印刷が終了したら、その旨が印刷制御部322に対してそれぞれ通知される(SEQ122b〜122d)。
印刷制御部322は、2ページ目の色Kの印刷終了通知をデータ制御部30dから受け取ると、印刷ジョブによる最終ページの印刷が終了したとして、搬送制御部52に対して印刷用紙201の搬送の停止を要求する(SEQ123)。搬送制御部52は、この要求に応じて印刷用紙201の搬送を停止させ、その旨を印刷制御部322に対して報告する(SEQ124)。これにより、一連の印刷処理が終了する。
(ステーションの構成)
次に、本実施形態によるプリンタ装置13の構成について、より詳細に説明する。図9は、ステーション60の一例の構成をより詳細に示す。なお、図9において、図3と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
データ制御部30aは、メモリ31a、メモリコントローラ132a、データ転送DMA(Direct Memory Access)133aおよび印刷DMA134a、ならびに、データ制御部コントローラ135aを有する。
メモリコントローラ132aは、メモリ31aに対するアクセスを制御する。データ転送DMA133aは、上位装置10から印刷画像データを受信し、メモリコントローラ132aを介してメモリ31aに書き込む。印刷DMA134aは、メモリコントローラ132aを介してメモリ31aからデータを読み出し、出力線33aを介して画像出力制御部50に転送する。データ制御部コントローラ135aは、印刷制御部322からエンジンI/F制御線40aを介して送信される制御情報を受信し、受信した制御情報に従いデータ転送DMA133aおよび印刷DMA134aを制御する。
例えば、印刷制御部322から送信されたデータ転送の開始要求が、エンジンI/F制御線40aを介してデータ制御部コントローラ135aに受信されると、データ制御部コントローラ135aは、この要求に従い、データ転送DMA133aに対してデータ転送の開始を指示する。データ転送DMA133aは、この指示に従い、データ転送要求をデータ線11aを介して上位装置10に送信する。この要求に従い上位装置10から送信されたデータは、例えばデータ転送DMA133aに受信され、メモリコントローラ132aを介して、メモリ31aの所定のアドレスに書き込まれる。
また、印刷制御部322から送信された印刷指示が、エンジンI/F制御線40aを介してデータ制御部コントローラ135aに受信されると、データ制御部コントローラ135aは、印刷DMA134aに対して、メモリ31aからのデータ読み出しを指示する。印刷DMA134aは、この指示に応じて、メモリコントローラ132aを介してメモリ31aからデータを読み出す。そして、印刷DMA134aは、読み出したデータを、データ33aを介して画像出力制御部50に転送する。
なお、データ制御部30b、30cおよび30dは、データ制御部30aと構成を共通とするので、ここでの説明を省略する。
画像出力制御部50は、モデル切替コントローラ312と、それぞれデータ制御部30a、30b、30cおよび30dと対応する入力I/Fコントローラ311a、311b、311cおよび311dと、それぞれ印刷部51a、51b、51cおよび51dに対応する出力I/Fコントローラ313a、313b、313cおよび313dとを有する。
各データ制御部30a、30b、30cおよび30dから出力された印刷画像データは、各入力I/Fコントローラ311a、311b、311cおよび311dに入力され、データ線35a、35b、35cおよび35dをそれぞれ介してモデル切替コントローラ312に供給される。
モデル切替コントローラ312から各データ線36a、36b、36cおよび36dを介して印刷画像データが出力され、出力I/Fコントローラ313a、313b、313cおよび313dにそれぞれ供給される。各出力I/Fコントローラ313a、313b、313cおよび313dは、供給された印刷画像データを、それぞれデータ線34a、34b、34cおよび34dを介して各印刷部51a、51b、51cおよび51dに供給する。
また、印刷制御部322からモデル情報が送信され、モデル切替制御線42を介してモデル切替コントローラ312に供給される。モデル切替コントローラ312は、このモデル情報に従い、各入力I/Fコントローラ311a、311b、311cおよび311dと、各出力I/Fコントローラ313a、313b、313cおよび313dとの間の接続経路を選択する。
図10は、モデル切替コントローラ312の一例の構成をより詳細に示す。モデル切替コントローラ312は、バッファ330、データ分配制御部331、バッファ332a、332b、332cおよび332d、アドレス管理部333、モデル切替部334、ならびに、カウンタ335を有する。
画像出力制御部50は、プリンタエンジン15の各モデルで共通のモジュールを利用する。そのため、モデル切替コントローラ312も、各モデルで共通の構成となる。モデル切替コントローラ312は、例えばプリンタ装置13の起動時に、現在自身が属しているプリンタ装置13のプリンタエンジン15のモデルを示すモデル情報をレジスタなどに設定し、このモデル情報を参照することで、内部の制御を切り替えて当該プリンタエンジン15のモデルに対応する。
各データ線35a、35b、35cおよび35dがバッファ330に接続され、各入力I/Fコントローラ311a、311b、311cおよび311dから出力された印刷画像データのそれぞれがバッファ330に格納される。各印刷画像データのバッファ330におけるアドレスは、データ分配制御部331を介してアドレス管理部333に取得される。また、アドレス管理部333は、データ分配制御部331を介して各バッファ332a、332b、332cおよび332dに格納される印刷画像データのアドレスおよびサイズを取得し、管理する。
印刷制御部322から送信されたモデル情報がモデル切替制御線42を介してモデル切替部334に供給され、レジスタなどに書き込まれ、モデル切替部334に設定される。モデル切替部334は、レジスタに書き込まれたこのモデル情報を参照し、モデル毎に異なるパラメータをデータ分配制御部331、アドレス管理部333およびカウンタ335にそれぞれ供給する。
カウンタ335に対してエンジンI/F制御線40a、40b、40cおよび40dが接続され、印刷制御部322からこのエンジンI/F制御線40a、40b、40cおよび40dを介して印刷先頭指示を含む制御信号が送信される。カウンタ335は、この印刷先頭指示の受信を契機としてカウントを開始し、カウント値が所定値に達した際に、バッファ332a、332b、332cおよび332dから印刷画像データを読み出し出力させる。バッファ332a、332b、332cおよび332dから出力された印刷画像データは、それぞれデータ線36a、36b、36cおよび36dを介して印刷部51a、51b、51cおよび51dに供給される。
データ分配制御部331は、プリンタエンジン15のモデルによって予め決められている印刷画像データの経路および印刷順序を、モデル切替部334によりモデル情報が参照されて供給されたパラメータに従い特定する。そして、バッファ330に格納された印刷画像データから、パラメータにより特定される印刷順序通りにラスタデータを取り出して、同じくパラメータにより特定される経路に従いバッファ332a、332b、332cおよび332dにそれぞれ供給する。
(実施形態による第1の構成の詳細)
上述した図3では、プリンタエンジン15が1のステーション60を有する第1の構成が示されているが、本実施形態では、上述したように、プリンタエンジン15に対してステーション60を追加し、複数のステーション60を有するプリンタ装置13を構成することができる。
すなわち、本実施形態では、各ステーション60において、印刷制御部322から画像出力制御部50に対して転送される画像出力用設定情報テーブルに従い、画像出力制御部50が各データ制御部30a〜30dから読み出された印刷画像データを各印刷部51a〜51dに対して転送する転送経路を選択する。また、各ステーション60において、印刷制御部322から各データ制御部30a、30b、30cおよび30dに対して、データ制御用設定情報テーブルに従い、各データ制御部30a〜30dの動作を制御する。
第1の構成では、図3に示したように、画像出力制御部50において、各データ制御部30a〜30dから読み出された印刷画像データが各印刷部51a〜51dにそれぞれ転送されるように、転送経路が選択される。また、データ制御部30a〜30dが使用される。
プリンタエンジン15における最小構成モデル、中位構成モデル(第2の構成)および最大構成モデル(第3の構成)の各モデルを、印刷制御部322およびプリンタエンジン15が識別する方法について説明する。各モデルを示すモデル情報の入力手段としては、プリンタコントローラ14またはプリンタエンジン15に対して設けたディップスイッチなどを用いることが考えられる。また、操作パネル323に対するユーザ操作によりモデル情報を入力することもできる。
本実施形態では、操作パネル323に対するユーザ操作によりモデル情報を入力するものとする。例えば、プリンタ装置13の起動後、操作パネル323に対するユーザ操作によりモデル情報が入力される。入力されたこのモデル情報は、CPU321上で動作するプログラムに従いCPU321に読み込まれる。CPU321は、このモデル情報に基づき、画像出力制御部50に対してモデル情報などを設定する画像出力用設定情報テーブルと、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dに対してモデル情報などを設定するためのデータ制御用設定情報テーブルとを生成する。
図11は、最小構成モデルにおけるデータ制御用設定情報テーブルの例を示す。各データ制御部30a、30b、30cおよび30dに対して設定する各項目は、共通項目とデータ制御部別項目とに分けられる。
共通項目は、各ステーションに共通して設定される項目である。この例では、共通項目として、ステーションの数、ステーションの位置番号および1ステーション当たりのデータ制御部の個数が設定される。ステーションの数は、プリンタエンジン15に設けられるステーションの数を示し、最小構成では、「1」となる。ステーションの位置番号は、プリンタエンジン15内で例えばプリンタコントローラ14に近い位置に配置されるステーションから順に、若い番号を割り当てる。最小構成では、1のステーション60のみが設けられるため、位置番号は「1」となる。1ステーション当たりのデータ制御部の個数は、この例では「4」となる。
なお、ステーション60は、自身の位置を、例えばステーション60に設けられたディップスイッチなどの設定により知ることができる。
一方、データ制御部別項目は、データ制御部の番号と当該番号に対応するデータ制御部が扱う色とが対応付けられる。この例では、データ制御部の番号は、ステーション位置番号と同様に、例えばプリンタコントローラ14に近い位置に配置されるデータ制御部から順に、若い番号を割り当てるものとする。
図11の例では、プリンタコントローラ14に最も近い位置に配置される番号「1」のデータ制御部が色Cを扱うものと定義される。以下、順次プリンタコントローラ14から遠ざかり、番号「2」のデータ制御部が色Mを扱い、番号「3」のデータ制御部が色Yを扱い、番号「4」のデータ制御部が色Kを扱うものと定義される。
また、最小構成においては、共通項目におけるステーション数の項目の値より、1ステーション当たりのデータ制御部の個数が「4」とされているため、1のステーションが番号「1」、「2」、「3」および「4」で示される4のデータ制御部を持つものと定義される。より具体的には、番号「1」、「2」、「3」および「4」のデータ制御部は、それぞれステーション60のデータ制御部30a、30b、30cおよび30dとされ、それぞれ色C、色M、色Yおよび色Kの印刷画像データを扱うものとされる。
図12は、最小構成モデルにおける画像出力用設定情報テーブルの例を示す。データ制御用設定情報テーブルと同様、画像出力制御部50に設定する各項目は、共通項目と画像出力制御部別項目とに分けられる。
共通項目は、各ステーションに共通して設定される項目である。この例では、共通項目として、入力I/Fコントローラの個数およびステーションの位置番号が設定される。入力I/Fコントローラの個数は、各ステーションが持つ入力I/Fコントローラの個数が設定される。この例では、ステーション60が4の入力I/Fコントローラ311a、311b、311cおよび311dを持つため、入力I/Fコントローラの個数が「4」とされる。ステーションの位置番号は、上述したデータ制御用設定情報テーブルにおけるステーションの位置番号と同じである。
一方、画像出力制御部別項目として、各印刷部が扱う色を示す色情報が設定される。1のステーション60を持つこの例では、位置番号「1」の画像出力制御部が持つ4の印刷部#1〜#4に対して、それぞれ色C、色M、色Y、色Kが割り当てられるように定義される。より具体的には、印刷部#1、#2、#3および#4が印刷部51a、51b、51cおよび51dにそれぞれ対応し、印刷部51aに色C、印刷部51bに色M、印刷部51cに色Y、ならびに、印刷部51dに色Kがそれぞれ割り当てられる。
生成されたこれら画像出力用設定情報テーブルおよびデータ制御用設定情報テーブルは、印刷制御部322に供給される。印刷制御部322は、例えばプリンタ装置13の起動時に、画像出力用設定情報テーブルを、モデル切替制御線42を介して画像出力制御部50に送信すると共に、データ制御用設定情報テーブルを、各エンジンI/F制御線40a〜40dを介して各データ制御部30a〜30dに送信する。
なお、モデル切替制御線42を省略し、画像出力用設定情報テーブルをエンジンI/F制御線40a、40b、40cおよび40dを介して各データ制御部30a、30b、30cおよび30dに送信し、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dから画像出力制御部50に供給してもよい。
ステーション60において、受信した画像出力制御用設定情報テーブルがモデル切替コントローラ312に供給される。モデル切替コントローラ312において、画像出力制御用設定情報テーブルに基づきモデル情報がモデル切替部334に設定される。モデル切替コントローラ312は、このモデル情報に基づきプリンタエンジン15のモデル構成を識別子、各色の印刷画像データの経路を選択する。
例えば、画像出力制御部50は、画像出力用設定情報テーブルの項目「2」により、自身が属するステーション60の位置がプリンタコントローラ14に最も近い位置であることが分かる。また、項目「1」に基づき、現在のモデルにおいて、自身が有する4の入力I/Fコントローラ311a〜311dを全て使用することが分かる。すなわち、画像出力制御部50は、各入力I/Fコントローラ311a、311b、311cおよび311dに対して、それぞれ印刷画像データが入力されることを知る。さらに、画像出力制御部50は、項目「3」〜「6」で、各印刷部51a〜51dがそれぞれ異なる色C、M、Y、Kの印刷を行うことが分かる。
したがって、画像出力制御部50は、各入力I/Fコントローラ311a、311b、311cおよび311dに入力された印刷画像データを、それぞれ各印刷部51a、51b、51cおよび51dに供給する経路を選択するように、データ分配制御部331を制御する。
また、データ制御用設定情報テーブルは、各データ制御部30a、30b、30cおよび30dにおいて、自身が有するレジスタに書き込まれる。各データ制御部30a、30b、30cおよび30dは、このレジスタに書き込まれたデータ制御用設定情報テーブルを参照することで、プリンタエンジン15のモデル構成を識別することができる。
データ制御部30aを例に取ると、データ制御部30aは、データ制御用設定情報テーブルの項目「1」および「2」で、自身が属するステーション60の位置がプリンタコントローラ14に最も近い位置であって、プリンタエンジン15が1のステーション60を有することが分かる。また、項目「3」で、自身が属するステーション60が4のデータ制御部30a、30b、30cおよび30dを有することが分かる。
さらに、項目「4」〜「7」で、4のデータ制御部30a、30b、30cおよび30dがそれぞれ色C、M、Y、Kの印刷画像データを扱うことが分かる。データ制御部30aは、ステーション60内での自身の位置を、例えばディップスイッチの設定や図示されないROMなどに予め書き込まれた値などにより知っているので、自身が項目「4」、データ制御部「1」であることを知り、色Cの印刷画像データを扱う旨を知ることができる。
図13は、図3に示した最小構成モデルによるステーション60における、各データ制御部30a〜30dから印刷部51a〜51dまでの印刷画像データの流れを概略的に示す。なお、図13において、図9および図10と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
最小構成モデルでは、プリンタエンジン15は、1のステーション60を有し、当該ステーション60は、上位装置10から転送されるC、M、Y、K各色の印刷画像データに基づき印刷部51a、51b、51cおよび51dにより印刷媒体に対して印刷を行う。C、M、Y、K各色の印刷画像データが上位装置10から各データ制御部30a、30b、30cおよび30dに転送され、それぞれ各入力I/Fコントローラ311a、311b、311cおよび311dに入力される。各入力I/Fコントローラ311a、311b、311cおよび311dに入力されたC、M、Y、K各色の印刷画像データは、モデル切替コントローラ312内のバッファ330に格納される。
ここで、モデル切替コントローラ312は、モデル切替部334に設定されたモデル情報に従い、C、M、Y、K各色の印刷画像データによる印刷は、それぞれ1の印刷部51a、51b、51cおよび51dにより行われることを認識できる。したがって、モデル切替部334は、データ分配制御部331を制御して、バッファ330から読み出されたC、M、Y、K各色の印刷画像データを、それぞれバッファ332a、332b、332cおよび332dに格納する。このとき、C、M、Y、K各色の印刷画像データを、高速印刷に適した順序に並び替えてバッファ332a、332b、332cおよび332dに格納すると好ましい。
モデル切替コントローラ312は、印刷制御部322から用紙搬送と同期して送信された印刷先頭指示を契機としたカウンタ335のカウント値に基づき印刷タイミングを計測し、印刷タイミングが到達すると、バッファ332a、332b、332cおよび332dからC、M、Y、K各色の印刷画像データをそれぞれ読み出す。読み出されたC、M、Y、K各色の印刷画像データは、それぞれ出力I/Fコントローラ313a、313b、313cおよび313d介して各印刷部51a、51b、51cおよび51dに供給され、印刷が行われる。
(ステーションの動作)
次に、図14および図15のフローチャートを用いて、ステーション60の動作について説明する。図14は、印刷制御部322からの印刷指示受信後から、印刷画像データの前段バッファ(バッファ330)への格納までの処理を示す。また、図15は、前段バッファのデータ有無確認から、後段バッファ(バッファ332a〜332d)への印刷画像データの格納までの処理を示す。
これら図14および図15のフローチャートによる処理は、並列的に実行される。また、図14および図15のフローチャートによる処理は、複数、例えばC、M、Y、K各色の印刷画像データについても、並列的に実行される。以下では、特に記載のない限り、プリンタエンジン15が最小構成であって、色Cの印刷画像データについて処理を行うものとして説明する。
図14において、ステップS100で、アドレス管理部333が前段バッファ(バッファ330)に色Cの印刷画像データのための空き容量が存在するか否かを判定する。若し、空き容量が存在しないと判定した場合は、空き容量が発生するまで待機する。
一方、バッファ330に色Cの印刷画像データのための空き容量が存在すると判定した場合、処理をステップS101に移行させ、アドレス管理部333とデータ制御部30aのデータ制御部コントローラ135aとの間で図示されない通信線を介して通信が行われ、アドレス管理部333からデータ制御部コントローラ135aに対して色Cの印刷画像データの転送を要求する。アドレス管理部333とデータ制御部30aのデータ制御部コントローラ135aとの間の通信は、データ線33aおよび35aを介して行ってもよい。
次のステップS102で、データ制御部コントローラ135aは、ステップS101でのアドレス管理部333からのデータ転送要求に応じて印刷DMA134aを起動する。印刷DMA134aは、メモリ31aに格納される色Cの印刷画像データのDMA転送を開始する。次のステップS103で、印刷DMA134aは、画像出力制御部50の入力I/Fコントローラ311aを経由して前段バッファ(バッファ330)のアドレスを指定し、メモリ31aから読み出した色Cの印刷画像データを、バッファ330の指定アドレスに格納する。
次のステップS104で、アドレス管理部333は、バッファ330に格納された色Cの印刷画像データのアドレスとサイズを確認する。そして、次のステップS105で、アドレス管理部333は、色Cの印刷画像データのアドレスおよびサイズに基づき、前段バッファ(バッファ330)に対して印刷指示で指示された印刷指示ページの最終データが格納されたか否かを判定する。若し、最終データが格納されたと判定した場合、図14のフローチャートにおける一連の処理が終了される。一方、まだ最終データが格納されていないと判定した場合、処理がステップS100に戻される。
図15において、ステップS110で、アドレス管理部333は、前段バッファ(バッファ330)に色Cの印刷画像データが存在するか否かを判定する。若し、存在しないと判定した場合には、色Cの印刷画像データがバッファ330に格納されるのを待機する。一方、色Cの印刷画像データがバッファ330に格納されていると判定した場合、処理はステップS111に移行され、アドレス管理部333により、後段バッファ(バッファ332a)に空き容量が存在するか否かを判定する。若し、空き容量が存在しないと判定した場合、空き容量が発生するまで待機する。
一方、バッファ332aに空き容量が存在すると判定した場合、処理はステップS112に移行され、データ分配制御部331が、印刷を行う色Cの印刷画像データ(ラスタデータ)のアドレスを計算する。そして、次にステップS113で、データ分配制御部331は、ステップS112で計算したアドレスに基づきバッファ330から色Cの印刷画像データを読み出し、後段バッファ(バッファ332a)に格納する。
次のステップS114で、アドレス管理部333が後段バッファ(バッファ332a)に印刷指示で指示された印刷指示ページの最終データが格納されたか否かを判定する。若し、若し、最終データが格納されたと判定した場合、図15のフローチャートにおける一連の処理が終了される。一方、まだ最終データが格納されていないと判定した場合、処理がステップS110に戻される。
(第1の構成による印刷シーケンス)
次に、実施形態の第1の構成である最小構成による印刷シーケンスについて詳細に説明する。図16は、最小構成による一例の印刷シーケンスを、色Cの印刷画像データによる印刷に注目して示す。色M、Y、Kの印刷シーケンスは、この色Cの印刷シーケンスと並列的に実行することができる。なお、色M、Y、Kの印刷シーケンスは、この色Cの印刷シーケンスと略同一なので、詳細な説明を省略する。また、図16において、図9および図10と共通する部分については、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
データ制御部コントローラ135aは、印刷制御部322からページ#1の設定情報が格納されるページ#1設定情報テーブルを受信する(SEQ200)。データ制御部コントローラ135aは、受信したページ#1設定情報テーブルをメモリコントローラ132aを介してメモリ31aに書き込む(SEQ201)。データ制御部コントローラ135aは、SEQ202で印刷制御部322からページ#1のデータ転送の開始を指示されると、データ転送DMA133aに対して、上位装置10からデータ線11aを介して転送される、ページ#1の色Cの印刷画像データのメモリ31aへの書き込みを準備させる(SEQ203)。
ステップS200で、データ転送DMA133aは、上位装置10から転送されたページ#1の色Cの印刷画像データを受信し、メモリ31aに書き込む。データ転送DMA133aは、ページ#1の色Cの印刷画像データを全て受信し終えたと判定した場合、データ制御部コントローラ135aに対してページ#1のデータ転送が終了した旨を報告する(SEQ204)。
続いて、データ制御部コントローラ135aは、ページ#1と同様にして、印刷制御部322からページ#2設定情報テーブルを受信する(SEQ205)。データ制御部コントローラ135aは、受信したページ#2設定情報テーブルをメモリコントローラ132aを介してメモリ31aに書き込む(SEQ206)。データ制御部コントローラ135aは、SEQ207で印刷制御部322からページ#2のデータ転送の開始を指示されると、データ転送DMA133aに対して、上位装置10からデータ線11aを介して転送される、ページ#2の色Cの印刷画像データのメモリ31aへの書き込みを準備させる(SEQ208)。
ステップS201で、データ転送DMA133aは、上位装置10から転送されたページ#2の色Cの印刷画像データを受信し、メモリ31aに書き込む。データ転送DMA133aは、ページ#2の色Cの印刷画像データを全て受信し終えたと判定した場合、データ制御部コントローラ135aに対してページ#2のデータ転送が終了した旨を報告する(SEQ209)。
一方、この例では、ページ#2の印刷画像データのメモリ31aへの書き込みを行っている間に、ページ#1の印刷指示が印刷制御部322からデータ制御部コントローラ135aに通知される(SEQ210)。この印刷指示に従い、データ制御部コントローラ135aは、メモリ31aからページ#1の設定情報テーブルを読み出す(SEQ211)。このメモリ31aからの設定情報テーブルの読み出しは、ページ#2の印刷画像データのメモリ31aの書き込みと競合する。この競合は、メモリコントローラ132a内に調停回路を設けることで解決できる。
データ制御部コントローラ135aは、印刷DMA134aとモデル切替コントローラ312とに対して、SEQ211で読み出したページ#1の設定情報テーブルに基づき、ページ#1に関する印刷レジスタの設定を行う(SEQ212、SEQ213)。レジスタ設定後、データ制御部コントローラ135aは、モデル切替コントローラ312に対して起動を要求する(SEQ214)。モデル切替コントローラ312は、この起動要求に応じて起動され、データ制御部コントローラ135aに対してページ#1の色Cの印刷画像データの転送を要求する(SEQ215)。
データ制御部コントローラ135aは、SEQ215のデータ転送要求を受信すると、印刷DMA134aに対して起動を指示し、メモリ31aに格納されるページ#1の色Cの印刷画像データのDMA転送を指示する(SEQ216)。印刷DMA134aは、この指示に従いメモリ31aからページ#1の色Cの印刷画像データを読み出してモデル切替コントローラ312に転送し(SEQ217)、バッファ330の指定アドレスに格納する(ステップS202)。
なお、モデル切替コントローラ312は、メモリ31aに格納されるページ#1の色Cの印刷画像データの全てを、一度の読み出しでは受信できないものとする。したがって、メモリ31aからの印刷画像データの読み出しは、例えば所定量毎に分けて行われる。
モデル切替コントローラ312は、例えばバッファ330に所定量のページ#1の色Cの印刷画像データが格納される毎に、当該印刷画像データをバッファ330から読み出してバッファ332aに対して転送する。このとき、当該印刷画像データを、高速印刷に適したデータ順序でバッファ332aに転送すると好ましい。このバッファ330からの所定量毎の印刷画像データの読み出しと、読み出した印刷画像データのバッファ332aへの転送は、ページ#1の色Cの印刷画像データが全て転送されるまで繰り返される(SEQ218)。ページ#1の色Cの印刷画像データの転送が終了すると、その旨がデータ制御部30aから印刷制御部322に報告される(図8、SEQ111a参照)。
モデル切替コントローラ312は、バッファ332aに印刷画像データを転送後、バッファ330の転送済みデータを消去して、空き部分に順次新たな印刷画像データを格納することができる。上述したように、モデル切替コントローラ312がページ#1の色Cの印刷画像データをメモリ31aから読み出している間、データ転送DMA133aは、ページ#2の色Cの印刷画像データの転送を終え、データ制御部コントローラ135aにページ#2のデータ転送終了を報告する(SEQ209)。
この例では、データ制御部コントローラ135aは、ページ#2のデータ転送終了報告を受信後に、印刷制御部322からページ#2の印刷指示を受信している(SEQ219)。さらに、データ制御部コントローラ135aは、印刷制御部322から印刷先頭指示を受信する(SEQ220)。すなわち、図8のSEQ117およびSEQ118を参照し、印刷制御部322は、搬送制御部52から印刷可能状態報告を受け取ると、データ制御部30aに対して印刷先頭指示を送信する。
データ制御部コントローラ135aは、この印刷先頭指示を受信すると、受信した印刷先頭指示に応じて、印刷DMA134aおよびモデル切替コントローラ312に対して印刷先頭指示を通知する(SEQ221a、SEQ221b)。
モデル切替コントローラ312は、印刷先頭指示を受信すると、ラスタカウンタに合わせてカウンタ335によりカウントが開始される(ステップS203)。モデル切替コントローラ312は、印刷部51aに印刷画像データを転送するタイミングが、画像出力制御用設定情報テーブルに基づき認識したモデル情報に応じて予め決められている。モデル切替コントローラ312は、カウンタ335によるカウント値が当該転送タイミングと一致した時点で、バッファ332aからの色Cの印刷画像データの読み出しを開始して、印刷部51aに対して転送する(SEQ222)。この印刷画像データの転送により、印刷部51aにおいて印刷が開始される。
このバッファ332aからの色Cの印刷画像データの読み出しおよび読み出した当該データの印刷部51aに対する転送は、例えば所定量の印刷画像データ毎に行われ、バッファ332aに格納されたページ#1の色Cの印刷画像データの転送が全て終了するまで繰り返される。
ページ#1の印刷画像データの印刷部51aへの転送が全て終了すると、モデル切替コントローラ312は、ページ#1の印刷終了を印刷DMA134aに報告する(SEQ223)。この場合、モデル切替コントローラ312は、ページ#1のC、M、Y、K各色の印刷画像データの、印刷部51a、51b、51cおよび51dへの転送が全て終了した場合に、ページ#1の印刷終了を印刷DMA134aに報告する。ページ#1の印刷終了報告を受信した印刷DMA134aは、データ制御部コントローラ135aに対してページ#1の印刷画像データのDMA転送の終了を報告する(SEQ224)。
この例では、データ制御部コントローラ135aは、上述のSEQ219においてページ#2の印刷指示を既に受けている。そこで、データ制御部コントローラ135aは、ページ#1の印刷画像データのDMA転送が終了した旨の報告を印刷DMA134aから受け取ると、ページ#1の印刷指示受信時と同様、既に受信されたページ#2の印刷指示に従いページ#2の印刷処理を実行する。
すなわち、データ制御部コントローラ135aは、メモリ31aからページ#2の設定情報テーブルを読み出して(SEQ225)、印刷DMA134aとモデル切替コントローラ312とに対して、SEQ225で読み出したページ#2の設定情報テーブルに基づき、ページ#2に関する印刷レジスタの設定を行う(SEQ226、SEQ227)。モデル切替コントローラ312は、ページ#2の印刷レジスタが設定されると、データ制御部コントローラ135aに対してページ#2の色Cの印刷画像データの転送を要求する(SEQ228)。
データ制御部コントローラ135aは、SEQ228のデータ転送要求に応じて印刷DMA134aに対して起動を指示し、メモリ31aに格納されるページ#2の色Cの印刷画像データのDMA転送を指示する(SEQ229)。印刷DMA134aは、この指示に従いメモリ31aからページ#2の色Cの印刷画像データを読み出してモデル切替コントローラ312に転送し(SEQ230)、バッファ330の指定アドレスに格納する。
モデル切替コントローラ312は、バッファ330に所定量のページ#2の色Cの印刷画像データが格納されると、当該印刷画像データをバッファ330から読み出してバッファ332aに転送する。このバッファ330からの所定量毎の印刷画像データの読み出しと、読み出した印刷画像データのバッファ332aへの転送は、ページ#2の色Cの印刷画像データが全て転送されるまで繰り返される(SEQ231)。ページ#2の色Cの印刷画像データの転送が終了されると、その旨がデータ制御部30aから印刷制御部322に報告される(図8、SEQ115参照)。
モデル切替コントローラ312は、カウンタ335によるラスタカウンタをページ#1のページ長分カウントした後、カウント値を「0」にリセットしてカウントを再開させる(ステップS204)。モデル切替コントローラ312は、画像出力制御用設定情報テーブルに基づき認識したモデル情報に応じて予め決められる転送タイミングとカウンタ335によるカウント値とが一致した時点で、バッファ332aからの色Cの印刷画像データの読み出しを開始し、読み出した当該データを、所定量毎に印刷部51aに対して転送する(SEQ232)。この印刷画像データの転送により、印刷部51aにおいて印刷が開始される。
ページ#1のC、M、Y、K各色の印刷画像データの、各印刷部51a、51b、51cおよび51dへの転送が全て終了すると、モデル切替コントローラ312は、ページ#1の印刷終了を印刷DMA134aに報告する(SEQ233)。ページ#1の印刷終了報告を受信した印刷DMA134aは、データ制御部コントローラ135aに対してページ#1の印刷画像データのDMA転送の終了を報告する(SEQ234)。
(実施形態による第2の構成)
次に、実施形態による第2の構成である中位構成モデルについて説明する。図17は、中位構成のプリンタエンジン15’を持つプリンタ装置13’の一例の構成を示す。なお、図17において、上述の図3と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図17に示されるように、中位構成のプリンタエンジン15’は、同一の構成を有するステーション6011および6012を有する。これらステーション6011および6012は、それぞれ上述した最小構成のプリンタエンジン15におけるステーション60と同一の構成とされており、それぞれデータ制御部30a、30b、30cおよび30d、画像出力制御部50、ならびに、印刷部51a、51b、51cおよび51dを有する。
また、印刷制御部322からのエンジンI/F制御線40a、40b、40cおよび40dは、ステーション6011および6012それぞれのデータ制御部30a、30b、30cおよび30dに接続される。同様に、印刷制御部322からのモデル切替制御線42は、ステーション6011および6012それぞれの画像出力制御部50に接続される。
この図17の例では、中位構成のプリンタエンジン15’が持つステーション6011および6012のうち、ステーション6011が色Cおよび色Mの印刷を行い、ステーション6012が色Yおよび色Kの印刷を行う。
より具体的には、ステーション6011において、印刷部51a、51b、51cおよび51dのうち、印刷部51aおよび51bが色Cの印刷を行い、印刷部51cおよび印刷部51dが色Mの印刷を行う。また、この例では、ステーション6011が有するデータ制御部30a、30b、30cおよび30dのうち、データ制御部30aが色Cの印刷画像データを扱い、データ制御部30cが色Mの印刷画像データを扱うようにされている。すなわち、ステーション6011において、上位装置10から色Cの印刷画像データが転送されるデータ線11aがデータ制御部30aに接続され、色Mの印刷画像データが転送されるデータ線11bがデータ制御部30cに接続される。データ制御部30bおよび30dは、不使用とされている。
同様に、ステーション6012において、印刷部51a、51b、51cおよび51dのうち、印刷部51aおよび51bが色Yの印刷を行い、印刷部51cおよび印刷部51dが色Kの印刷を行う。また、ステーション6012が有するデータ制御部30a、30b、30cおよび30dのうち、データ制御部30aが色Yの印刷画像データを扱い、データ制御部30cが色Kの印刷画像データを扱い、データ制御部30bおよび30dは、不使用とされている。すなわち、ステーション6012において、上位装置10から色Yの印刷画像データが転送されるデータ線11cがデータ制御部30aに接続され、色Kの印刷画像データが転送されるデータ線11dがデータ制御部30cに接続される。
このように、各ステーション6011および6012が有する印刷部51a〜51dの合計数が、印刷に用いる色数よりも多い場合には、複数の印刷部で同一色の印刷画像データによる印刷を行うようにすることができる。
図18は、中位構成モデルにおけるデータ制御用設定情報テーブルの例を示す。なお、データ制御用設定情報テーブルの各項目は、図11を用いて説明した最小構成モデルにおけるデータ制御用設定情報テーブルと共通である。
共通項目において、ステーション数は、「2」とされ、ステーション位置番号は、「1」または「2」とされる。また、1ステーション当たりのデータ制御部の個数は、「2」とされている。したがって、図17に示したように、ステーション6011および6012において、それぞれ2のデータ制御部30aおよび30cのみが用いられる。
一方、データ制御部別項目は、データ制御部の番号と当該番号に対応するデータ制御部が扱う色とが対応付けられる。上述の最小構成の場合と同様に、データ制御部の番号は、例えばプリンタコントローラ14に近い位置に配置され、且つ、当該構成で使用されるデータ制御部から順に、若い番号を割り当てるものとする。
図18の例では、プリンタコントローラ14に最も近い位置に配置される番号「1」のデータ制御部が色Cを扱うものと定義される。以下、順次プリンタコントローラ14から遠ざかり、番号「2」のデータ制御部が色Mを扱い、番号「3」のデータ制御部が色Yを扱い、番号「4」のデータ制御部が色Kを扱うものと定義される。
また、図18の例では、共通項目におけるステーション数の項目の値より、1ステーション当たりのデータ制御部の個数が「2」とされているため、番号「1」〜「4」で示されるデータ制御部のうち、例えば位置番号「1」のステーションが番号「1」および「2」のデータ制御部を持ち、位置番号「2」のステーションが番号「3」および「4」のデータ制御部を持つものと定義される。
より具体的には、番号「1」および「2」のデータ制御部は、それぞれステーション6011のデータ制御部30aおよび30cとされ、それぞれ色Cおよび色Mの印刷画像データを扱うものとされる。また、番号「3」および「4」のデータ制御部は、それぞれステーション6012のデータ制御部30aおよび30cとされ、それぞれ色Yおよび色Kの印刷画像データを扱うものとされる。
図19は、中位構成モデルにおける画像出力制御用設定情報テーブルの例を示す。なお、画像出力制御用設定情報テーブルの各項目は、図12を用いて説明した最小構成モデルにおける画像出力制御用設定情報テーブルと共通である。
図19(a)は、ステーション位置番号が「1」のステーションに対応する画像出力制御用設定情報テーブルの例である。共通項目において、入力I/Fコントローラの使用個数が「2」とされ、ステーション位置が「1」とされている。一方、画像出力制御部別項目において、印刷部#1および#2に対して色Cが割り当てられ、印刷部#3および#4に対して色Mが割り当てられる。より具体的には、位置番号「1」のステーション6011において、印刷部51aおよび51bに対してそれぞれ色Cが割り当てられ、印刷部51cおよび51dに対してそれぞれ色Mが割り当てられるように定義される。
図19(b)は、ステーション位置番号が「2」のステーションに対応する画像出力制御用設定情報テーブルの例である。共通項目において、入力I/Fコントローラの使用個数が「2」とされ、ステーション位置が「2」とされている。一方、画像出力制御部別項目において、印刷部#1および#2に対して色Yが割り当てられ、印刷部#3および#4に対して色Kが割り当てられる。より具体的には、位置番号「2」のステーション6012において、印刷部51aおよび51bに対してそれぞれ色Yが割り当てられ、印刷部51cおよび51dに対してそれぞれ色Kが割り当てられるように定義される。
CPU321で生成されたこれら画像出力用設定情報テーブルおよびデータ制御用設定情報テーブルは、印刷制御部322に供給される。印刷制御部322は、例えばプリンタ装置13の起動時に、画像出力用設定情報テーブルを、モデル切替制御線42を介して各ステーション6011および6012の画像出力制御部50に送信する。各ステーション6011および6012の画像出力制御部50において、それぞれ受信した画像出力制御用設定情報テーブルがモデル切替コントローラ312に供給される。モデル切替コントローラ312において、画像出力制御用設定情報テーブルに基づきモデル情報がモデル切替部334に設定される。モデル切替コントローラ312は、このモデル情報に基づき各色の印刷画像データの経路を選択する。
それと共に、印刷制御部322は、データ制御用設定情報テーブルを、各エンジンI/F制御線40a〜40dを介して、各ステーション6011および6012の各データ制御部30a〜30dに送信する。各ステーション6011および6012のデータ制御部30a、30b、30cおよび30dは、それぞれ受信したデータ制御用設定情報テーブルに基づき、自身の使用および不使用を判定すると共に、使用と判定された場合に、どの色の印刷画像データを扱うかを判定する。
なお、各ステーション6011および6012における各データ制御部30a、30b、30cおよび30dの構成、例えば、自身の使用および不使用、ならびに、扱う印刷画像データの色は、データ制御用設定情報テーブルに格納されるステーションの位置番号および1ステーション当たりのデータ制御部の個数に応じて、予め決められているものとする。また、これはこの例に限定されず、データ制御用設定情報テーブルにより各データ制御部30a〜30dの構成を定義してもよい。
図20は、図17に示した中位構成モデルによるステーション6011における、各データ制御部30a〜30dから印刷部51a〜51dまでの印刷画像データの流れを概略的に示す。なお、図20において、図9、図10および図17と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
中位構成モデルでは、プリンタエンジン15’は、上述したように、2のステーション6011および6012を有し、ステーション6011は、上位装置10から転送されるCおよびM各色の印刷画像データに基づきステーション6011が持つ印刷部51a、51b、51cおよび51dにより印刷用紙201に対して印刷を行う。また、ステーション6012は、上位装置から転送されるYおよびKの各色の印刷画像データに基づきステーション6012が持つ印刷部51a、51b、51cおよび51dにより印刷用紙201に対して印刷を行う。
ステーション6011および6012は、扱う色が異なる以外は、処理が共通するので、ここでは、ステーション6011を例にとって説明を行う。
CおよびM各色の印刷画像データが上位装置10から各データ制御部30aおよび30cに転送され、各データ線35aおよび35cを介して各入力I/Fコントローラ311aおよび311cに入力される。各入力I/Fコントローラ311aおよび311cに入力されたCおよびM各色の印刷画像データは、モデル切替コントローラ312内のバッファ330に格納される。
ここで、モデル切替コントローラ312は、モデル切替部334に設定されたモデル情報に従い、色Cの印刷画像データによる印刷が2の印刷部51aおよび51bにより行われ、色Mの印刷画像データによる印刷が2の印刷部51cおよび51dにより行われることを認識できる。したがって、モデル切替部334は、データ分配制御部331を制御して、バッファ330から読み出された色Cの印刷画像データを、バッファ332aおよび332bにそれぞれ格納する。同様に、モデル切替部334は、データ分配制御部331を制御して、バッファ330から読み出された色Mの印刷画像データを、バッファ332cおよび332dにそれぞれ格納する。このとき、CおよびM各色の印刷画像データを、高速印刷に適した順序に並び替えてバッファ332aおよび332b、ならびに、バッファ332cおよび332dにそれぞれ格納すると好ましい。
モデル切替コントローラ312は、印刷制御部322から用紙搬送と同期して送信された印刷先頭指示を契機としたカウンタ335のカウント値に基づき印刷タイミングを計測し、印刷タイミングが到達すると、バッファ332aおよび332bから色Cの印刷画像データをそれぞれ読み出す。読み出された色Cの印刷画像データは、出力I/Fコントローラ313aおよび313bに入力され、データ線36aおよび36bを介して印刷部51aおよび51bに供給される。
同様に、モデル切替コントローラ312は、印刷タイミングにおいて、バッファ332cおよび332dから色Mの印刷画像データをそれぞれ読み出す。読み出された色Mの印刷画像データは、出力I/Fコントローラ313cおよび313dに入力され、データ線36cおよび36dを介して印刷部51cおよび51dに供給され、印刷が行われる。
このように、中位構成によれば、C、M、Y、K各色の印刷を、それぞれ2の印刷部を用いて行うため、上述した最小構成に対してより高速に印刷を行うことができる。
(第2の構成による印刷シーケンス)
次に、実施形態の第2の構成である中位構成による印刷シーケンスについて詳細に説明する。図21−1および図21−2は、中位構成による一例の印刷シーケンスを、色Cの印刷画像データによる印刷に注目して示す。すなわち、図21−1および図21−2に示される画像出力制御部50と、印刷部51aおよび51bは、それそれステーション6011に含まれる構成である。色M、Y、Kの印刷シーケンスは、この色Cの印刷シーケンスと略同一なので、説明を省略する。また、色M、Y、Kの印刷シーケンスは、この色Cの印刷シーケンスと並列的に実行される。
なお、図21−1および図21−2は、一連のシーケンス図を分割したものであって、図21−1および図21−2間で対応する処理の流れには、同一の符号(A〜I)を付して示す。また、図21−1および図21−2において、図9、図10および図17と共通する部分、ならびに、図16のシーケンス図と共通する部分については、それぞれ同一の符号を付して詳細な説明を省略する。同様に、図21−1および図21−2において、図16のシーケンス図と対応する部分については、添字などを付して示している。
図21−1および図21−2のシーケンスにおいて、ページ#1の設定情報テーブルをデータ制御部30aが受信するSEQ200から、画像出力制御部50がメモリ31aに格納されるページ#1の印刷画像データの読み出しを開始するSEQ217までの処理は、図16に示した処理と同一なので、説明を省略する。
SEQ217で、印刷DMA134aによりページ#1の色Cの印刷画像データがメモリ31aから読み出されてモデル切替コントローラ312に転送され、バッファ330の指定アドレスに格納される。このバッファ330に格納された色Cの印刷画像データは、データ分配制御部331の制御に従いバッファ330から読み出されて、複数の印刷部51aおよび51bにそれぞれ対応するバッファ332aおよび332bに繰り返し転送される(SEQ218a11、218a12、…、ならびに、SEQ218b11、SEQ218b12、…)。
このとき、モデル切替コントローラ312は、色Cの印刷画像データを複数の印刷部51aおよび51bを用いて印刷するために、バッファ330から読み出した当該印刷画像データの順序を適当に並び替えて、各バッファ332aおよび332bに転送する。
図22は、モデル切替コントローラ312による印刷画像データの並べ替えの例を概略的に示す。本実施形態では、バッファ330に格納された印刷画像データを、ラスタ単位(ライン単位)で、奇数番ラスタおよび偶数番ラスタ毎に読み出して、それぞれバッファ332aおよび332bに転送する。
すなわち、図22(a)に例示されるように、バッファ330には、ラスタ単位で印刷画像データ400が格納される。印刷画像データ400のバッファ330におけるアドレスは、アドレス管理部333により管理される。モデル切替コントローラ312において、データ分配制御部331は、アドレス管理部333に管理されるアドレス情報に従い、バッファ330に格納されるラスタデータ#1、ラスタデータ#2、…からなる印刷画像データ400のうち、奇数番目のラスタデータ(ラスタデータ#1、ラスタデータ#3、…)を選択してバッファ330から読み出して、バッファ332aにラスタ単位で格納する(印刷画像データ401a)。
同様に、モデル切替コントローラ312において、データ分配制御部331は、アドレス管理部333に管理されるアドレス情報に従い、バッファ330から、当該印刷画像データ400の偶数番目のラスタデータ(ラスタデータ#2、ラスタデータ#4、…)を選択して、バッファ332bにラスタ単位で格納する(印刷画像データ401b)。
なお、各バッファ332aおよび332bに格納される印刷画像データ401aおよび401bのアドレスは、それぞれアドレス管理部333により管理される。
データ制御部30aは、印刷部51aおよび51bに対するページ#1の色Cの印刷画像データのバッファ332aおよび332bへの転送が終了されると、その旨がデータ制御部30aから印刷制御部322に報告される(図8、SEQ111a参照)。
同様に、図示しないが、ステーション6011において、データ制御部30bは、印刷部51cおよび51dに対するページ#1の色Mの印刷画像データのバッファ332cおよび332dへの転送が終了すると、その旨を印刷制御部322に報告する。ステーション6012においても同様に、各データ制御部30aおよび30cは、それぞれバッファ332aおよび332bに対する色Yの印刷画像データの転送と、バッファ332cおよび332dに対する色Kの印刷画像データの転送とが終了すると、その旨を印刷制御部322に報告する。
印刷制御部322は、各ステーション6011および6012からの転送終了の報告を受け取ると、印刷先頭指示を各ステーション6011および6012に対して送信する。
図21−1および図21−2の例では、データ制御部コントローラ135aは、ページ#2のデータ転送終了報告を受信後に、印刷制御部322からページ#2の印刷指示を受信している(SEQ219)。データ制御部コントローラ135aは、印刷制御部322から印刷先頭指示をSEQ220で受信すると、この受信した印刷先頭指示に応じて、印刷DMA134aおよびモデル切替コントローラ312に対して印刷先頭指示を通知する(SEQ221a、SEQ221b)。
モデル切替コントローラ312は、印刷先頭指示を受信すると、ラスタカウンタに合わせてカウンタ335によりカウントが開始される。この中位構成の例の場合、色Cの印刷画像データが奇数番および偶数番のラスタデータ毎に、バッファメモリ332aおよび332bにそれぞれ格納されている。そのため、カウンタ335によるカウントは、バッファメモリ332aおよび332bそれぞれについて行われる(ステップS203a1およびステップS203b1)。
なお、図21−1および図21−2の例では、バッファメモリ332aおよび332bに対するカウンタ335のカウントの開始タイミングがステップS203a1およびステップS203b1のように異ならされている。これは、バッファメモリ332aおよび332bに対する印刷部51aおよび51bによる印刷位置が印刷用紙201の搬送方向に対して異なるためである。
モデル切替コントローラ312は、各印刷部51aおよび51bに印刷画像データを転送するタイミングが、それぞれ、画像出力制御用設定情報テーブルに基づき認識したモデル情報に応じて予め決められている。モデル切替コントローラ312は、カウンタ335によるバッファメモリ332aに対応するカウント値が印刷部51aへの転送タイミングと一致した時点で、バッファ332aから印刷画像データ401aを読み出して、印刷部51aに対して転送する(SEQ222a11、222a12、…)。この印刷画像データ401aの転送により、印刷部51aにおいて印刷が開始される。
同様に、モデル切替コントローラ312は、カウンタ335によるバッファメモリ332bに対応するカウント値が印刷部51bへの転送タイミングと一致する毎に、バッファ332bから印刷画像データ401bを読み出して、印刷部51bに対して転送する(SEQ222b11、222b12、…)。この印刷画像データ401aの転送により、印刷部51bにおいて印刷が開始される。
より具体的には、図22(b)に印刷画像データ402aおよび402bとしてそれぞれ例示されるように、バッファ332aに格納される奇数番目のラスタデータと、バッファ332bに格納される偶数番目のラスタデータとをラスタ単位で交互のタイミングで読み出して、それぞれ印刷部51aおよび51bに転送する。印刷部51aおよび51bは、それぞれ、図4を用いて説明したように、各ノズルブロック510のノズル列511によりライン単位(ラスタ単位)での印刷を行うようにされている。
そのため、図22(b)に例示されるように、バッファ332aに格納される奇数番目のラスタデータと、バッファ332bに格納される偶数番目のラスタデータとを、ライン単位でタイミングをずらして交互に印刷部51aおよび51bに転送する。これにより、図22(a)に印刷画像データ400で示されるような、各ラスタデータ#1、#2、…がライン単位で並べられた印刷結果を得ることができる。
なお、例えばバッファ332aからの色Cの印刷画像データの読み出しおよび読み出した当該データの印刷部51aに対する転送は、例えば所定量の印刷画像データ毎に行われ、バッファ332aに格納されたページ#1の色Cの印刷画像データの転送が全て終了するまで繰り返される。
ページ#1の印刷画像データの印刷部51aおよび51bへの転送が全て終了すると、モデル切替コントローラ312は、ページ#1の印刷終了を印刷DMA134aに報告する(SEQ223)。この場合、ステーション6011において、モデル切替コントローラ312は、ページ#1の印刷画像データについて、C色のデータの、ステーション6011の印刷部51aおよび51bへの転送と、M色の画像データの、印刷部51cおよび51dへの転送とが全て終了した場合に、ページ#1の印刷終了を、ステーション6011の印刷DMA134aに報告する。
ステーション6011において、ページ#1の印刷終了報告を受信した印刷DMA134aは、データ制御部コントローラ135aに対してページ#1の印刷画像データのDMA転送の終了を報告する(SEQ224)。このページ#1の印刷画像データのDMA転送終了報告は、データ制御部コントローラ135aから印刷制御部322に送信される。
ステーション6012においても、上述のSEQ220〜SEQ224と同様の処理が、色YおよびKの各印刷画像データに対して行われる。これら色YおよびKの各印刷画像データに対する処理については、繁雑さを避けるために説明を省略する。
この例では、データ制御部コントローラ135aは、上述のSEQ219においてページ#2の印刷指示を既に受けている。そこで、データ制御部コントローラ135aは、ページ#1の印刷画像データのDMA転送が終了した旨の報告を印刷DMA134aから受け取ると、ページ#1の印刷指示受信時と同様、既に受信されたページ#2の印刷指示に従いページ#2の印刷処理を実行する。
すなわち、データ制御部コントローラ135aは、メモリ31aからページ#2の設定情報テーブルを読み出して(SEQ225)、印刷DMA134aとモデル切替コントローラ312とに対して、SEQ225で読み出したページ#2の設定情報テーブルに基づき、ページ#2に関する印刷レジスタの設定を行う(SEQ226、SEQ227)。モデル切替コントローラ312は、ページ#2の印刷レジスタが設定されると、データ制御部コントローラ135aに対してページ#2の色Cの印刷画像データの転送を要求する(SEQ228)。
データ制御部コントローラ135aは、SEQ228のデータ転送要求に応じて印刷DMA134aに対して起動を指示し、メモリ31aに格納されるページ#2の色Cの印刷画像データのDMA転送を指示する(SEQ229)。印刷DMA134aは、この指示に従いメモリ31aからページ#2の色Cの印刷画像データを読み出してモデル切替コントローラ312に転送し(SEQ230)、バッファ330の指定アドレスに格納する。
このバッファ330に格納されたページ#2の色Cの印刷画像データは、データ分配制御部331の制御に従いバッファ330から所定量毎に読み出されて、複数の印刷部51aおよび51bにそれぞれ対応するバッファ332aおよび332bに繰り返し転送される(SEQ231a11、231a12、…、ならびに、SEQ231b11、SEQ231b12、…)。このとき、モデル切替コントローラ312は、色Cの印刷画像データを複数の印刷部51aおよび51bを用いて印刷するために、図20を用いて説明したように、バッファ330から読み出した当該印刷画像データの順序を適当に並び替えて、各バッファ332aおよび332bに転送する。
データ制御部30aは、印刷部51aおよび51bに対するページ#2の色Cの印刷画像データのバッファ332aおよび332bへの転送が終了されると、その旨がデータ制御部30aから印刷制御部322に報告される(図8、SEQ115参照)。
ステーション6011におけるデータ制御部30bによる印刷部51cおよび51dに対するページ#1の色Mの印刷画像データのバッファ332cおよび332dへの転送、ならびに、ステーション6012における各データ制御部30aおよび30cによるバッファ332aおよび332b、ならびに、バッファ332cおよび332dに対する色YおよびKの印刷画像データの転送についても同様にしてデータ転送が行われ、データ転送が終了すると、その旨が印刷制御部322に報告される。
モデル切替コントローラ312は、カウンタ335によるラスタカウンタをページ#1のページ長分カウントした後、カウント値を「0」にリセットして、バッファメモリ332aおよび332bそれぞれに対するカウントを再開させる(ステップS205a1、ステップS205b1)。
モデル切替コントローラ312は、カウンタ335によるバッファメモリ332aに対応するカウント値が印刷部51aへの転送タイミングと一致した時点で、バッファ332aから印刷画像データ401aを読み出して、印刷部51aに対して転送する(SEQ232a11、232a12、…)。この印刷画像データ401aの転送により、印刷部51aにおいて印刷が実行される。
同様に、モデル切替コントローラ312は、カウンタ335によるバッファメモリ332bに対応するカウント値が印刷部51bへの転送タイミングと一致した時点で、、バッファ332bから印刷画像データ401bを読み出して、印刷部51bに対して転送する(SEQ232b11、232b12、…)。この印刷画像データ401aの転送により、印刷部51bにおいて印刷が実行される。
ページ#2の色Cの印刷画像データの印刷部51aおよび51bへの転送が全て終了すると、モデル切替コントローラ312は、ページ#2の印刷終了を印刷DMA134aに報告する(SEQ233)。この場合、ステーション6011において、モデル切替コントローラ312は、ページ#2の印刷画像データについて、C色のデータの、ステーション6011の印刷部51aおよび51bへの転送と、M色の画像データの、印刷部51cおよび51dへの転送とが全て終了した場合に、ページ#2の印刷終了を、ステーション6011の印刷DMA134aに報告する。
ステーション6011において、ページ#2の印刷終了報告を受信した印刷DMA134aは、データ制御部コントローラ135aに対してページ#2の印刷画像データのDMA転送の終了を報告する(SEQ234)。このページ#2の印刷画像データのDMA転送終了報告は、データ制御部コントローラ135aから印刷制御部322に送信される(図8のSEQ122aおよび122b参照)。
ステーション6012においても、上述の色CおよびMと同様にして、色Yおよび色Kに関する印刷処理が行われる。これら色YおよびKの各印刷画像データに対する処理については、繁雑さを避けるために説明を省略する。ステーション6012において、ページ#2の印刷終了報告を受信した印刷DMA134aは、データ制御部コントローラ135aに対してページ#2の印刷画像データのDMA転送の終了を報告する。このページ#2の印刷画像データのDMA転送終了報告は、ステーション6012のデータ制御部コントローラ135aから印刷制御部322に送信される(図8のSEQ122cおよび122d参照)。
(実施形態による第3の構成)
次に、実施形態による第3の構成である最大構成モデルについて説明する。図23−1および図23−2は、最大構成モデルのプリンタエンジン15”を持つプリンタ装置13”の一例の構成を示す。なお、図23−1および図23−2は、プリンタ装置13”の構成を2図に分割して示している。また、図23−1および図23−2において、上述の上述の図3と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図23−1および図23−2に示されるように、最大構成のプリンタエンジン15”は、同一の構成を有する4のステーション6021、6022、6023および6024を有する。これら各ステーション6021、6022、6023および6024は、それぞれ上述した最小構成のプリンタエンジン15におけるステーション60と同一の構成とされており、それぞれデータ制御部30a、30b、30cおよび30d、画像出力制御部50、ならびに、印刷部51a、51b、51cおよび51dを有する。
また、印刷制御部322からのエンジンI/F制御線40a、40b、40cおよび40dは、ステーション6021、6022、6023および6024それぞれのデータ制御部30a、30b、30cおよび30dに接続される。同様に、印刷制御部322からのモデル切替制御線42は、ステーション6021、6022、6023および6024それぞれの画像出力制御部50に接続される。
この図23−1および図23−2の例では、中位構成のプリンタエンジン15”が持つステーション6021、6022、6023および6024のうち、ステーション6021が色Cの印刷を行い、ステーション6022が色Mの印刷を行い、ステーション6023が色Yの印刷を行い、ステーション6024が色Kの印刷を行う。
より具体的には、ステーション6021において、4の印刷部51a、51b、51cおよび51d全てを用いて色Cの印刷を行う。また、この例では、ステーション6021が有するデータ制御部30a、30b、30cおよび30dのうち、データ制御部30aのみを用いて色Cの印刷画像データの処理を行う。
また、ステーション6022では、4の印刷部51a、51b、51cおよび51d全てを用いて色Mの印刷を行い、データ制御部30a、30b、30cおよび30dのうち、データ制御部30aのみを用いて色Mの印刷画像データの処理を行う。同様に、ステーション6023および6024では、それぞれ4の印刷部51a、51b、51cおよび51d全てを用いて色Yおよび色Kの印刷を行い、データ制御部30a、30b、30cおよび30dのうち、データ制御部30aのみを用いてそれぞれ色Mおよび色Yの印刷画像データの処理を行う。
すなわち、各ステーション6021、6022、6023および6024のデータ制御部30aに対して、上位装置10からC、M、Y、K各色の印刷画像データが転送されるデータ線11a、11b、11cおよび11dに接続される。各ステーション6021、6022、6023および6024において、データ制御部30b、30cおよび30dは、不使用とされている。
なお、図23−1および図23−2の例では、各ステーション6021、6022、6023および6024においてデータ制御部30aのみを使用し、データ制御部30b、30cおよび30dを不使用としているが、これはこの例に限定されない。すなわち、各ステーション6021、6022、6023および6024において、各データ制御部30a〜30dのうち何れを使用し、他を不使用とするかの組み合わせは、この図23−1および図23−2の例に限定されるものではない。
図24は、最大構成モデルにおけるデータ制御用設定情報テーブルの例を示す。なお、データ制御用設定情報テーブルの各項目は、図11を用いて説明した最小構成モデルにおけるデータ制御用設定情報テーブルと共通である。
共通項目において、ステーション数は、「4」とされ、ステーション位置番号は、「1」、「2」、「3」および「4」のうち何れかとされる。また、1ステーション当たりのデータ制御部の個数は、「1」とされている。したがって、図23−1および図23−2に示したように各ステーション6021、6022、6023および6024において、1のデータ制御部30aのみがそれぞれ用いられる。
一方、データ制御部別項目は、データ制御部の番号と当該番号に対応するデータ制御部が扱う色とが対応付けられる。上述した最小構成の場合と同様に、データ制御部の番号は、プリンタコントローラ14に近い位置に配置されるデータ制御部から順に、若い番号を割り当てるものとする。例えば、4のデータ制御部に対してプリンタコントローラ14に最も近いものから順に、それぞれ番号「1」、「2」、「3」および「4」が割り当てられ、それぞれ色C、色M、色Yおよび色Kの印刷画像データを扱うものと定義される。
また、図24の例では、共通項目におけるステーション数の項目の値より、1ステーション当たりのデータ制御部の個数が「1」とされているため、番号「1」〜「4」で示されるデータ制御部のうち、例えば位置番号「1」、「2」、「3」および「4」の各ステーションが、C、M、YおよびK各色をそれぞれ扱う番号「1」、「2」、「3」および「4」のデータ制御部をそれぞれ持つことが示される。
図25は、最大構成モデルにおける画像出力制御用設定情報テーブルの例を示す。なお、画像出力制御用設定情報テーブルの各項目は、図12を用いて説明した最小構成モデルにおける画像出力制御用設定情報テーブルと共通である。
図25(a)は、ステーション位置番号が「1」のステーションに対応する画像出力制御用設定情報テーブルの例である。共通項目において、入力I/Fコントローラの使用個数が「1」とされ、ステーション位置が「1」とされている。一方、画像出力制御部別項目において、4の印刷部#1、#2、#3および#4全てに対して色Cが割り当てられる。
図25(b)は、ステーション位置番号が「2」のステーションに対応する画像出力制御用設定情報テーブルの例である。共通項目において、入力I/Fコントローラの使用個数が「1」とされ、ステーション位置が「2」とされている。一方、画像出力制御部別項目において、4の印刷部#1、#2、#3および#4全てに対して色Mが割り当てられる。
図25(c)は、ステーション位置番号が「3」のステーションに対応する画像出力制御用設定情報テーブルの例である。共通項目において、入力I/Fコントローラの使用個数が「1」とされ、ステーション位置が「3」とされている。一方、画像出力制御部別項目において、4の印刷部#1、#2、#3および#4全てに対して色Yが割り当てられる。
図25(d)は、ステーション位置番号が「4」のステーションに対応する画像出力制御用設定情報テーブルの例である。共通項目において、入力I/Fコントローラの使用個数が「1」とされ、ステーション位置が「4」とされている。一方、画像出力制御部別項目において、4の印刷部#1、#2、#3および#4全てに対して色Kが割り当てられる。
CPU321で生成されたこれら画像出力用設定情報テーブルおよびデータ制御用設定情報テーブルは、印刷制御部322に供給される。印刷制御部322は、例えばプリンタ装置13”の起動時に、画像出力用設定情報テーブルを、モデル切替制御線42を介して各ステーション6021、6022、6023および6024の画像出力制御部50に送信する。
各ステーション6021、6022、6023および6024において、それぞれ受信した画像出力制御用設定情報テーブルがモデル切替コントローラ312に供給される。モデル切替コントローラ312において、画像出力制御用設定情報テーブルに基づきモデル情報がモデル切替部334に設定される。モデル切替コントローラ312は、このモデル情報に基づき各色の印刷画像データの経路を選択する。
それと共に、印刷制御部322は、データ制御用設定情報テーブルを、各エンジンI/F制御線40a〜40dを介して、各ステーション6021、6022、6023および6024の各データ制御部30a〜30dに送信する。各ステーション6021、6022、6023および6024のデータ制御部30a、30b、30cおよび30dは、それぞれ受信したデータ制御用設定情報テーブルに基づき、自身の使用および不使用を判定すると共に、使用と判定された場合に、どの色の印刷画像データを扱うかを判定する。
なお、各ステーション各ステーション6021、6022、6023および6024における各データ制御部30a、30b、30cおよび30dの構成、例えば、自身の使用および不使用、ならびに、扱う印刷画像データの色は、データ制御用設定情報テーブルに格納されるステーションの位置番号および1ステーション当たりのデータ制御部の個数に応じて、予め決められているものとする。また、これはこの例に限定されず、データ制御用設定情報テーブルにより各データ制御部30a〜30dの構成を定義してもよい。
図26は、図23−1および図23−2に示した最大構成モデルによるステーション6021における、各データ制御部30a〜30dから印刷部51a〜51dまでの印刷画像データの流れを概略的に示す。なお、図26において、図9、図10および図23−1および図23−2と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
最大構成モデルでは、プリンタエンジン15”は、上述したように、4のステーション6021、6022、6023および6024を有し、ステーション6021は、上位装置10から転送される色Cの印刷画像データに基づきステーション6021が持つ印刷部51a、51b、51cおよび51dにより印刷用紙201に対して印刷を行う。
同様に、各ステーション6022、6023および6024は、上位装置10から転送されるM、YおよびKの各色の印刷画像データに基づき各ステーション6022、6023および6024が持つそれぞれの印刷部51a、51b、51cおよび51dにより印刷用紙201に対して各色の印刷を行う。
ステーション6021、6022、6023および6024は、扱う色が異なる以外は、処理が共通するので、ここでは、ステーション6021を例にとって説明を行う。
色Cの印刷画像データが上位装置10からデータ制御部30aに転送され、データ制御部30aから入力I/Fコントローラ311aに入力される。入力I/Fコントローラ311aに入力された色Cの印刷画像データは、モデル切替コントローラ312内のバッファ330に格納される。
ここで、モデル切替コントローラ312は、モデル切替部334に設定されたモデル情報に従い、色Cの印刷画像データによる印刷が4の印刷部51a、51b、51cおよび51dにより行われることを認識できる。したがって、モデル切替部334は、データ分配制御部331を制御して、バッファ330から読み出された色Cの印刷画像データを、バッファ332a、332b、332cおよび332dにそれぞれ格納する。
このとき、データ分配制御部331は、色Cの印刷画像データを、高速印刷に適した順序に並び替えてバッファ332a、332b、バッファ332cおよび332dにそれぞれ格納すると好ましい。例えば、図22を用いて説明したように、バッファ330に格納される色Cの印刷画像データをラスタ単位で読み出して、バッファ332a、332b、332cおよび332dに順次格納していく。各バッファ332a、332b、332cおよび332dには、ラスタ単位の印刷画像データが元の印刷画像データの4ラスタ毎に格納されることになる。
モデル切替コントローラ312は、印刷制御部322から用紙搬送と同期して送信された印刷先頭指示を契機としたカウンタ335のカウント値に基づき印刷タイミングを計測し、印刷タイミングが到達すると、バッファ332a、332b、332cおよび332dから色Cの印刷画像データをラスタ単位に順次読み出す。ラスタ単位に読み出された色Cの印刷画像データは、それぞれ出力I/Fコントローラ313a、313b、313cおよび313dに入力され、各印刷部51a、51b、51cおよび51dにそれぞれ供給される。
このように、最大構成によれば、C、M、Y、K各色の印刷を、それぞれ4の印刷部を用いて行うため、上述した中位構成に対してさらに高速に印刷を行うことができる。
(第3の構成による印刷シーケンス)
次に、実施形態の第3の構成である最大構成による印刷シーケンスについて詳細に説明する。図27−1、図27−2および図27−3は、最大構成による一例の印刷シーケンスを、色Cの印刷画像データによる印刷に注目して示す。すなわち、図27−1〜図27−3に示される画像出力制御部50と、各印刷部51a、51b、51cおよび51dとは、それぞれステーション6021に含まれる構成である。色M、Y、Kの印刷シーケンスは、この色Cの印刷シーケンスと略同一なので、説明を省略する。また、色M、Y、Kの印刷シーケンスは、この色Cの印刷シーケンスと並列的に実行される。
なお、図27−1〜図27−3は、一連のシーケンス図を分割したものであって、図27−1および図27−2間、ならびに、図27−2および図27−3間で対応する処理の流れには、それぞれ同一の符号(J1〜V1およびJ2〜V2)を付して示す。また、図27−1〜図27−3において、図9および図10と共通する部分については、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。同様に、図27−1〜図27−3において、図16のシーケンス図と共通する部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。同様に、図27−1〜図27−3において、図16のシーケンス図と対応する部分については、添字などを付して示している。
図27−1〜図27−3のシーケンスにおいて、ページ#1の設定情報テーブルをデータ制御部30aが受信するSEQ200から、画像出力制御部50がメモリ31aに格納されるページ#1の印刷画像データの読み出しを開始するSEQ217までの処理は、図16に示した処理と同一なので、説明を省略する。
SEQ217で、印刷DMA134aによりページ#1の色Cの印刷画像データがメモリ31aから読み出されてモデル切替コントローラ312に転送され、バッファ330の指定アドレスに格納される。このバッファ330に格納された色Cの印刷画像データは、データ分配制御部331の制御に従いバッファ330から読み出されて、複数の印刷部51a、51b、51cおよび51dにそれぞれ対応するバッファ332a、332b、332cおよび332dに、所定量毎が繰り返し転送される(SEQ218a21、218a22、…、SEQ218b21、SEQ218b22、…、SEQ218c21、…、ならびに、SEQ218d21、…)。
このとき、モデル切替コントローラ312は、色Cの印刷画像データを複数の印刷部51a、51b、51cおよび51dを用いて印刷するために、バッファ330から読み出した当該印刷画像データの順序を適当に並び替えて、各バッファ332a、332b、332cおよび332dに転送する。
データ制御部30aは、印刷部51a、51b、51cおよび51dに対するページ#1の色Cの印刷画像データの、バッファ332a、332b、332cおよび332dへの転送が終了されると、その旨を印刷制御部322に報告する(図8、SEQ111a参照)。
同様に、図示しないが、各ステーション6022、6023および6024において、データ制御部30aは、各印刷部51a、51b、51cおよび51dに対するページ#1の、Y、MおよびK各色の印刷画像データのバッファ332a、332b、332cおよび332dへの転送が終了すると、その旨を印刷制御部322に報告する。
印刷制御部322は、各ステーション6021、6022、6023および6024からの転送終了の報告を受け取ると、印刷先頭指示を各ステーション6021、6022、6023および6024に対して送信する(SEQ220)。
図27−1〜図27−3の例では、ステーション6021において、データ制御部コントローラ135aは、ページ#2のデータ転送終了報告を受信後に、印刷制御部322からページ#2の印刷指示を受信している(SEQ219)。データ制御部コントローラ135aは、印刷制御部322から印刷先頭指示をSEQ220で受信すると、この受信した印刷先頭指示に応じて、印刷DMA134aおよびモデル切替コントローラ312に対して印刷先頭指示を通知する(SEQ221a、SEQ221b)。
ステーション6021において、モデル切替コントローラ312は、印刷先頭指示を受信すると、ラスタカウンタに合わせてカウンタ335によりカウントが開始される。この最大構成の例の場合、色Cの印刷画像データが4ラスタデータ毎に、バッファメモリ332a、332b、332cおよび332dにそれぞれ格納されている。そのため、カウンタ335によるカウントは、バッファメモリ332a、332b、332cおよび332dそれぞれについて行われる(ステップS203a2、ステップS203b2、ステップS203c2およびステップS203d2)。
なお、図27−1〜図27−3の例では、バッファメモリ332a〜332dに対するカウンタ335のカウントの開始タイミングが、ステップS203a2〜ステップS203d2のように、それぞれ異ならされている。これは、バッファメモリ332a、332b、332cおよび332dにそれぞれ対応する印刷部51a、51b、51cおよび51dによる印刷位置が、印刷用紙201の搬送方向に対して異なるためである。
モデル切替コントローラ312は、各印刷部51a、51b、51cおよび51dに印刷画像データを転送するタイミングが、それぞれ、画像出力制御用設定情報テーブルに基づき認識したモデル情報に応じて予め決められている。モデル切替コントローラ312は、カウンタ335による、例えばバッファメモリ332aに対応するカウント値が印刷部51aへの転送タイミングと一致した時点で、バッファ332aから印刷画像データを読み出して、印刷部51aに対して転送する(SEQ222a21、222a22、…)。この印刷画像データの転送により、印刷部51aにおいて印刷が開始される。
同様に、モデル切替コントローラ312は、カウンタ335によるバッファメモリ332bに対応するカウント値が印刷部51bへの転送タイミングと一致した時点で、バッファ332bから印刷画像データを読み出して、印刷部51bに対して転送する(SEQ222b21、222b22、…)。この印刷画像データの転送により、印刷部51bにおいて印刷が開始される。この印刷画像データの読み出しタイミングに関しては、バッファメモリ332cおよび332dについても同様なので、ここでの説明を省略する。
なお、例えばバッファ332aからの色Cの印刷画像データの読み出しおよび読み出した当該データの印刷部51aに対する転送は、例えば所定量の印刷画像データ毎に行われ、バッファ332aに格納されたページ#1の色Cの印刷画像データの転送が全て終了するまで繰り返される。
ステーション6021において、ページ#1の色Cの印刷画像データの印刷部51a、51b、51cおよび51dへの転送が全て終了すると、モデル切替コントローラ312は、ページ#1の印刷終了を印刷DMA134aに報告する(SEQ223)。この印刷終了報告を受信した印刷DMA134aは、データ制御部コントローラ135aに対してページ#1の色Cの印刷画像データのDMA転送の終了を報告する(SEQ224)。このページ#1の色Cの印刷画像データのDMA転送終了報告は、データ制御部コントローラ135aから印刷制御部322に送信される。
ステーション6022、6023および6024においても、上述のSEQ220〜SEQ224と同様の処理が、M、YおよびK各色の各印刷画像データに対して行われる。これらM、YおよびK各色の各印刷画像データに対する処理については、繁雑さを避けるために説明を省略する。
この例では、データ制御部コントローラ135aは、上述のSEQ219においてページ#2の印刷指示を既に受けている。そこで、データ制御部コントローラ135aは、ページ#1の印刷画像データのDMA転送が終了した旨の報告を印刷DMA134aから受け取ると、ページ#1の印刷指示受信時と同様、既に受信されたページ#2の印刷指示に従いページ#2の印刷処理を実行する。
すなわち、ステーション6021において、データ制御部コントローラ135aは、メモリ31aからページ#2の設定情報テーブルを読み出して(SEQ225)、印刷DMA134aとモデル切替コントローラ312とに対して、SEQ225で読み出したページ#2の設定情報テーブルに基づき、ページ#2に関する印刷レジスタの設定を行う(SEQ226、SEQ227)。モデル切替コントローラ312は、ページ#2の印刷レジスタが設定されると、データ制御部コントローラ135aに対してページ#2の色Cの印刷画像データの転送を要求する(SEQ228)。
データ制御部コントローラ135aは、SEQ228のデータ転送要求に応じて印刷DMA134aに対して起動を指示し、メモリ31aに格納されるページ#2の色Cの印刷画像データのDMA転送を指示する(SEQ229)。印刷DMA134aは、この指示に従いメモリ31aからページ#2の色Cの印刷画像データを読み出してモデル切替コントローラ312に転送し(SEQ230)、バッファ330の指定アドレスに格納する。
このバッファ330に格納されたページ#2の色Cの印刷画像データは、データ分配制御部331の制御に従いバッファ330から所定量毎に読み出されて、印刷部51a、51b、51cおよび51dにそれぞれ対応するバッファ332a、332b、332cおよび332dに繰り返し転送される(SEQ231a21、231a22、…、SEQ231b21、SEQ231b22、…、SEQ231c21、…、ならびに、SEQ231d21、…)。このとき、モデル切替コントローラ312は、色Cの印刷画像データを印刷部51a、51b、51cおよび51dを用いて印刷するために、図22を用いて説明したように、バッファ330から読み出した当該印刷画像データの順序を適当に並び替えて、各バッファ332a、332b、332cおよび332dに転送する。
データ制御部30aは、印刷部51a、51b、51cおよび51dに対するページ#2の色Cの印刷画像データの、バッファ332a、332b、332cおよび332dへの転送が終了されると、その旨がデータ制御部30aから印刷制御部322に報告される(図8、SEQ115参照)。
同様に、図示しないが、各ステーション6022、6023および6024において、データ制御部30aは、各印刷部51a、51b、51cおよび51dに対するページ#2の、Y、MおよびK各色の印刷画像データのバッファ332a、332b、332cおよび332dへの転送が終了すると、その旨を印刷制御部322に報告する。
ステーション6021において、モデル切替コントローラ312は、カウンタ335によるラスタカウンタをページ#2のページ長分カウントした後、カウント値を「0」にリセットして、バッファメモリ332a、332b、332cおよび332dそれぞれに対するカウントを再開させる(ステップS205a2、ステップS205b2、ステップS205c2およびステップS205d2)。
モデル切替コントローラ312は、カウンタ335による、例えばバッファメモリ332aに対応するカウント値が印刷部51aへの転送タイミングと一致した時点で、バッファ332aから印刷画像データ401aを読み出して、印刷部51aに対して転送する(SEQ232a21、232a22、…)。この印刷画像データ401aの転送により、印刷部51aにおいて印刷が実行される。
同様に、モデル切替コントローラ312は、カウンタ335によるバッファメモリ332bに対応するカウント値が印刷部51bへの転送タイミングと一致した時点で、バッファ332bから印刷画像データ401bを読み出して、印刷部51bに対して転送する(SEQ232b21、232b22、…)。この印刷画像データ401aの転送により、印刷部51bにおいて印刷が実行される。この印刷画像データの読み出しタイミングに関しては、バッファメモリ332cおよび332dについても同様なので、ここでの説明を省略する。
ステーション6021において、ページ#2の色Cの印刷画像データの印刷部51a、51b、51cおよび51dへの転送が全て終了すると、モデル切替コントローラ312は、ページ#2の印刷終了を印刷DMA134aに報告する(SEQ233)。ページ#2の印刷終了報告を受信した印刷DMA134aは、データ制御部コントローラ135aに対してページ#2の印刷画像データのDMA転送の終了を報告する(SEQ234)。このページ#2の印刷画像データのDMA転送終了報告は、データ制御部コントローラ135aから印刷制御部322に送信される(図8のSEQ122aおよび122b参照)。
ステーション6022、6023および6024においても、上述のステーション6021における色Cの場合と同様にして、M、YおよびK各色に関する印刷処理が行われる。これらM、YおよびK各色の各印刷画像データに対する処理については、繁雑さを避けるために、ここでの説明を省略する。
各ステーション6022、6023および6024において、各色のページ#2の印刷画像データのDMA転送が終了すると、6022、6023および6024それぞれにおける印刷DMA134aからデータ制御部コントローラ135aにDMA転送の終了が報告され、各データ制御部コントローラ135aから印刷制御部322に対して印刷画像データのDMA転送終了報告が送信される(図8のSEQ122b〜122d参照)。
このように、本実施形態によれば、印刷を実行する印刷部51a〜51dを有するステーション60に対して、印刷制御部322から供給される設定情報データに従い印刷画像データの経路を設定する画像出力制御部50を設けている。そのため、プリンタエンジン15の異なるモデル構成に対して共通のステーションを適用することができ、システム設計が容易になり、また、コストも削減できる。
なお、上述では、プリンタエンジン15のモデル構成が、ステーション60の数がそれぞれ1、2および4の最小構成モデル、中位構成モデルおよび最大構成モデルの3種類であるように説明したが、これはこの例に限定されない。例えば、プリンタエンジン15は、3のステーション60や、5以上のステーション60を持つこともできる。また、C、M、Y、K各色を印刷する印刷部の数は、各色で互いに同数でなくてもよい。さらに、印刷の色数も、4色に限らずさらに多色でもよい。何れの場合であっても、データ制御部用設定情報テーブルおよび画像出力制御用設定情報テーブルを適当に設定することで、各ステーション60における画像出力制御部50での印刷画像データの経路を適切に選択することができる。