JP6055896B1 - 情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】押し易さ、誤押下の防止、工業デザイン上の美というボタンに対する要求仕様をすべて満足し、ボタンに対する意識的な押下と誤押下とを正しく区別することが可能な情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラムを提供する。【解決手段】所定のボタンが押下されたことを検出する検出手段154と、所定のボタンが押下されたことを検出すると所定のボタン押下信号を出力する出力手段159と、筐体の揺動値を検知する検知手段155と、所定のボタンが押下された時点より過去の所定期間内における筐体の揺動値が予め定められた所定の閾値を超えているか否かを判断する判断手段157と、判断手段により筐体の揺動値が閾値を超えていると判断されると、所定のボタン押下信号の出力をキャンセルするキャンセル手段158と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラムに関する。
いわゆるノート型パーソナルコンピュータ(以下、パーソナルコンピュータをPCという。)は、社内のデスクにおいて使用する場面以外にも、社内外を問わないプレゼンテーションや、小規模なミーティング等においてフレキシブルに対応することができるよう、積極的に携帯して使用する場面が多いという特徴がある。
さらに、近年多様なユーザの使用スタイルをカバーするために、Yoga(登録商標)タイプ(2in1タイプ)のノート型PCが開発されている。このPCは、物理的な形を状況に合わせて変えることができるようにデザインされている。また、一般的に、PCやタブレットは、比較的ユーザが多用すると考えられるボタンや、機能上重要と考えられるボタンを物理ボタンとして設けている。このボタンが、2in1タイプのシステムの場合、どのような物理的形状やどの様なモードでも押すことができる側面に配置される。
そして、ミィーティング等でノート型PCの使用を開始又は終了する場合、ノート型PCの動作を起動又は停止するため、例えば、筐体側面部分に設けられたボタンのうち、電源ボタンを押下する機会が据置型のPCと比較すると圧倒的に多くなる。そして、この電源ボタンに要求される仕様として、押し易いものであることは当然であるが、工業デザイン的にも美しいことが求められる。この2つの仕様を満たすため、電源ボタンのサイズを可能な限り大きくしたり、電源ボタンの周囲に可能な限り指を入れるための溝(面取り)を設けたりすることが行われている。そして、最も重要なのは、積極的に移動することを想定してデザインされたノート型PCの電源ボタンが誤って押下された場合、正当な押下とは異なる誤った押下であることを正しく判別することである。
特に、電源ボタンを押下するタイミングは、他のボタンとは全く性質が異なるものであるから、電源ボタンは筐体側面の端部近傍に配置されることが多い。したがって、例えば、ノート型PCの表示画面を対向する人物に見せるため、筐体側面に触れながら机上で回転移動する場合等に、当該電源ボタンに誤って触れてしまう場合があり得る。
電源ボタンに対するこのような意図しない押下を、正当な押下とは異なる誤った押下であることを正しく判別するため、電源ボタンの押下が継続する時間に応じて、電源の停止からの起動であるのか、起動からの停止であるのかを正しく判断するように工夫している。例えば、電源の起動又は停止の状態に移行するまでに要する電源ボタンの押下時間に時間的な遅延を設けている。
具体的には、電源の停止状態から起動状態へ移行するために必要とされる電源ボタンの押下継続時間と、電源の起動状態から停止状態へ移行するために必要とされる電源ボタンの押下継続時間といったソフトウェア的な遅延を設けている。これにより、多少意図しない瞬間的な押下がされた場合であっても、正当な押下ではないとしてノート型PCが起動状態又は停止状態に移行しないようにしている。ただ、上記した要求仕様のうち、押し易さという観点からは、これ以上の時間的な遅延を設けることはできないと考えられる。
特許文献1には、指の移動量を検出するポインティングデバイスにおいて、その誤操作を高精度に検出するために、ポインティングデバイスで検出された指の移動量に基づいて、所定のサンプリング周期で指の移動速度の座標軸成分をサンプリングし、当該サンプリングした移動速度が所定の領域内にあるか否かを判断し、当該所定の領域内にある移動速度が所定割合以上であると判断されると、ポインティングデバイスの誤操作であると判定する情報処理装置が開示されている。
特開2013−134714号公報
ノート型PCのさらなる軽量化、薄型化が進んでいる昨今では、筐体の厚さが薄くなる傾向にあり、そうすると、電源ボタンのサイズを可能な限り大きくしたり、電源ボタンの周囲に可能な限り溝(面取り)を設けたりすることが難しくなる。その結果、押し易さや工業デザイン的な美しさといった要求仕様を満たすことができなくなってしまう。そこで、押し易さを追求するため、電源ボタンを筐体面から突出させることも考えられるが、その場合には誤押下が頻発する恐れがある。この誤押下を防ぐため、上記した時間的な遅延量を増やすことも考えられるが、遅延量をあまり多くすると押し易さといった要求仕様を満足することができなくなる。
すなわち、要求仕様として、押し易さ、誤押下の防止、工業デザイン上の美観を考えた場合、ボタンを押すために要する力を大きくすると、押し難くなる一方、誤押下を防止することができる。また、押下面を大きくすると、押し易くなる一方、誤押下が多発してしまう。さらに、押下ストロークを長くすると誤押下を防止することはできるが、押し易くも押し難くもなり得る。
また、溝(面取り)を大きくすると押し易くなるが、工業デザイン上の美が損なわれる可能性がある。さらに、ボタンのサイズを大きくすれば、押し易くなる一方、誤押下が多発する恐れがある。そして、時間的な遅延を大きくすると、押し難くなる一方、誤押下を防止することができる。
このように、要求仕様を満たすためのパラメータうち、どのパラメータをどのように変化させたとしても、すべての要求仕様を満たすことができないという問題がある。
そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、押し易さ、誤押下の防止、工業デザイン上の美というボタンに対する要求仕様をすべて満足し、ボタンに対する意識的な押下と誤押下とを正しく区別することが可能な情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明における情報処理装置は、所定のボタンが押下されたことを検出する検出手段と、前記所定のボタンが押下されたことを検出すると所定のボタン押下信号を出力する出力手段と、筐体の揺動値を検知する検知手段と、前記所定のボタンが押下された時点より過去の所定期間内における前記筐体の揺動値が予め定められた所定の閾値を超えているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記筐体の揺動値が前記閾値を超えていると判断されると、前記所定のボタン押下信号の出力をキャンセルするキャンセル手段と、前記所定のボタンが所定時間だけ継続して押下されたことが検出されたとき、前記所定のボタンの操作を有効状態とするボタン操作認識手段と、を含み、前記判断手段は、前記筐体の揺動値が前記予め定められた所定の閾値を超えているか否かの判断を、前記所定時間の間に完了することを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、請求項に記載の本発明における情報処理装置の制御方法は、所定のボタンが押下されたことを検出する検出手段と、筐体の揺動値を検知する検知手段と、前記所定のボタンが押下されたこと検出されると所定のボタン押下信号を出力する出力手段と、を含む情報処理装置の制御方法であって、前記所定のボタンが押下された時点より過去の所定期間内における前記筐体の揺動値が予め定められた所定の閾値を超えているか否かを判断する工程と、前記判断する工程により前記筐体の揺動値が前記閾値を超えていると判断されると、前記所定のボタン押下信号の出力をキャンセルする工程と、前記所定のボタンが所定時間だけ継続して押下されたことが検出されたとき、前記所定のボタンの操作を有効状態とする工程と、を含み、前記判断する工程は、前記筐体の揺動値が前記予め定められた所定の閾値を超えているか否かの判断を、前記所定時間の間に完了することを特徴とする。
さらに、上記課題を解決するため、請求項に記載の本発明における情報処理装置に実行させるプログラムは、所定のボタンが押下されたことを検出する検出手段と、筐体の揺動値を検知する検知手段と、前記所定のボタンが押下されたこと検出されると所定のボタン押下信号を出力する出力手段と、を含む情報処理装置に実行させるためのプログラムであって、前記所定のボタンが押下された時点より過去の所定期間内における前記筐体の揺動値が予め定められた所定の閾値を超えているか否かを判断する処理と、前記判断する処理により前記筐体の揺動値が前記閾値を超えていると判断されると、前記所定のボタン押下信号の出力をキャンセルする処理と、前記所定のボタンが所定時間だけ継続して押下されたことが検出されたとき、前記所定のボタンの操作を有効状態とする処理と、を実行させ、前記判断する処理は、前記筐体の揺動値が前記予め定められた所定の閾値を超えているか否かの判断を、前記所定時間の間に完了することを特徴とする。
本発明によれば、押し易さ、誤押下の防止、工業デザイン上の美というボタンに対する要求仕様をすべて満足し、ボタンに対する意識的な押下と誤押下とを正しく区別することが可能な情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラムが得られる。
本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCのハードウェア構成の一例について説明するハードウェアブロック図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCのソフトウェア構成の一例について説明する機能ブロック図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCにおいて、実際のボタン押下信号が出力される原理を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCの電源ボタンが押下されると同時にノート型PCが移動する場合に実際のボタン押下信号がどのように処理されるかについて説明する図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCの電源ボタンが押下されノート型PCが起動すると共にノート型PCが移動する場合の時間と角速度との関係について説明する図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机に置かれた状態で一方向に素早く移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の状態について説明する概略図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机に置かれた状態で一方向に素早く移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の時間と角速度との関係について説明する図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机の上に置かれた状態で180度回転移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の状態について説明する概略図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机の上に置かれた状態で180度回転移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の状態について説明する概略図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机の上に置かれた状態で180度回転移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の時間と角速度との関係について説明する図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCがクラムシェルモードからタブレットモードに移行した場合の状態について説明する概略図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCがクラムシェルモードからタブレットモードに移行した場合の時間と角速度との関係について説明する図である。 本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCの動作フローについて説明する図である。
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化乃至省略する。本発明の内容を簡潔に説明すると、所定のボタン、例えば、電源ボタンが押下されたことを検出する検出部と、電源ボタンが押下されたことを検出するとボタン押下信号を出力する出力部と、ノート型PCを一例とする装置筐体が移動することにより発生する揺動値を検知する検知部とを備えている。そして、例えば、電源ボタンが押下された時点より過去の所定期間内におけるノート型PCが移動することによって発生した揺動値が予め定められた所定の閾値を超えているか否かを判断部が判断することとしている。
そして、電源ボタンが押下された時点より過去の所定期間内におけるノート型PCが移動することによって発生した揺動値が予め定められた所定の閾値を超えていると判断部が判断すると、ボタン押下信号の出力をキャンセルすることとしている。これにより、押し易さ、誤押下の防止、工業デザイン上の美というボタンに対する要求仕様をすべて満足し、ボタンに対する意識的な押下と誤押下とを正しく区別することが可能な情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラムを提供することができるのである。
なお、本発明における揺動とは、静止に対立する概念で運動する物体の振動数、変位、速度又は加速度等の物理量で検出できるものであり、回転する物体の角速度又は角加速度の物理量で特定することができるものである。
まず、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCのハードウェア構成の一例について説明する。図1は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCのハードウェア構成の一例について説明するハードウェアブロック図である。
図1において、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PC100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、メモリ104と、HDD(Hard Disk Drive)105と、ディスプレイ106と、内蔵バッテリ107と、電源ボタン117とから構成される。また、ノート型PC100は、エンベデッドコントローラ108と、キーボード109と、センサハブ110とから構成されている。そして、これ等はバス116で接続されている。
CPU101は、バス116を介して接続されたHDD105に格納された図示しないOS(Operating System)によりノート型PC100全体の動作を制御すると共に、HDD105に格納された各種のプログラムに基づいて処理を実行する機能を有する。ROM102は、BIOS(Basic Input Output System:基本入出力システム)103やデータ等を格納している。メモリ104は、キャッシュメモリやRAM(Random Access Memory)で構成されており、CPU101の実行プログラムの書き込み領域や、実行プログラムの処理データを書き込む作業領域として利用される。
HDD105は、ノート型PC100の全体の制御を行うための図示しないOS、周辺機器類を操作するための各種ドライバ、ユーティリティプログラム、アプリケーションプログラム等を記憶する機能を有する。ディスプレイ106は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及びCRT(Cathode Ray Tube)等であり、CPU101によって制御される。
内蔵バッテリ107は、図示しない商用電源により充電され、ノート型PC100が移動して使用されるときの電源となるものである。電源ボタン117は、ノート型PC100の主電源をオンオフするためのスイッチであり、電源ボタン117の押下状態は、エンベデッドコントローラ108に入力される。また、ノート型PC100は、板形状を有する2つの筐体がヒンジ等を介して折り畳み可能に構成されており、電源ボタン117は、筐体の平板面に垂直な側面に設けられている。
エンベデッドコントローラ108は、文字、コマンド等を入力する各種キーにより構成されるキーボード109、各種センサからデータを取得して演算を行うセンサハブ110等の動作を制御する。なお、ディスプレイ106は、キーボード109がタッチパネル構成である場合には、ユーザインタフェースにもなるものである。
センサハブ110は、複数のセンサを接続することができるものであり、3Dコンパス112と、3Dジャイロセンサ113と、3D加速度センサ115とから構成される。3Dコンパス112は、図示しないカメラの映像にコンパスや位置情報を重ねて表示することができるものである。3Dジャイロセンサ113は、角速度(ノート型PC100が1秒間に何度動いたか)を検出するセンサである。3D加速度センサ115は、ノート型PC100の加速度(速度の変化率)を計測するための装置であり、一定時間の間にノート型PC100の速度がどれだけ変化したかを計測するものである。3Dジャイロセンサ113及び3D加速度センサ115は、それぞれ、3次元空間(X軸、Y軸、Z軸)における角速度及び加速度を検出するセンサであり、ノート型PC100に発生する上記した揺動を検出することが可能なセンサの例示である。
そして、センサハブプロセッサ111は、3Dコンパス112、3Dジャイロセンサ113、及び3D加速度センサ115の動作全体を制御するものである。本実施形態では、センサハブプロセッサ111がセンサハブ110の動作を制御するよう構成しているが、センサハブプロセッサ111を設けずに、エンベデッドコントローラ108が、センサハブ110の動作を制御する構成としても良い。また、本実施形態では、各種センサから取得したデータをセンサハブ110で演算することとして説明を行っているが、当該演算をエンベデッドコントローラ108で行っても良い。
次に、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCのソフトウェア構成の一例について説明する。図2は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCのソフトウェア構成の一例について説明する機能ブロック図である。なお、本発明の実施形態における動作は、上記図1で説明したセンサハブ110、エンベデッドコントローラ108、及びCPU101といった、演算処理が可能な何れのモジュールにおいても実行することが可能である。
図2において、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PC100は、電源ボタン153と、検出部154と、検知部155と、記憶部156と、判断部157と、キャンセル部158と、出力部159と、本体回路部160と、から構成される。
電源ボタン153は、押下することにより、本体回路部160に対する電源Vccの供給を行ったり停止したりするスイッチである。検出部154は、電源ボタン153が押下されたことを検出するものである。検知部155は、ノート型PC100の装置筐体の揺動を検知するセンサである。記憶部156は、過去所定期間内におけるノート型PC100の揺動値や、当該揺動値と比較する所定の閾値を記憶するものである。出力部159は、電源ボタン153が押下され所定の条件を満たした場合ボタン押下信号を出力するものである。
判断部157は、記憶部156に記憶された電源ボタン153が押下された時点よりも過去所定期間内におけるノート型PC100の揺動値と所定の閾値とを比較するものである。キャンセル部158は、判断部157により、電源ボタン153が押下された時点よりも過去所定期間内におけるノート型PC100の揺動値が当該閾値を超えていると判断されたとき、出力部159から出力されるボタン押下信号をキャンセルするものである。
このような構成を採用することにより、電源ボタン153が押下されることが検出部154によって検出されると、検知部155で検知された揺動値と記憶部156に記憶された所定の閾値との比較結果に応じて、判断部157が、出力部159から出力されるボタン押下信号をキャンセルするか否かを判断することとしている。
そして、図2に示す検出部154、判断部157、キャンセル部158、及び出力部159は、図1に示すエンベデッドコントローラ108又はCPU101で実現され、記憶部156は、図1に示すメモリ104又はHDD105で実現される。なお、記憶部156は、エンベデッドコントローラ108やセンサハブ110の図示しない1次メモリを用いても実現可能である。また、検知部155は、図1に示す3Dジャイロセンサ113又は3D加速度センサ115で実現される。
次に、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCにおいて、実際のボタン押下信号が出力される原理を模式的に説明する。図3は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCにおいて、実際のボタン押下信号が出力される原理を模式的に説明する図である。
図3において、従来、電源ボタンが押下されることにより、ハードウェアボタン押下信号201が入力されてから実際のボタン押下信号203が出力されるまでの間には、時間的な遅延が設けられている。すなわち、電源ボタンの操作を有効状態と判断するために、電源ボタンが所定時間継続して押下されることが必要とされている。例えば、電源の停止状態から起動状態へ移行するために必要とされる電源ボタンの押下継続時間として0.3秒、電源の起動状態から停止状態へ移行するために必要とされる電源ボタンの押下継続時間として0.7秒といった遅延を設けている。
これに対し、本実施形態では、上記した時間的な遅延量は何ら変更することなく、誤った押下がなされた場合、それをキャンセルする押下キャンセル信号202とハードウェアボタン押下信号201との論理積(AND)の出力を実際のボタン押下信号203としている。要するに、ハードウェアボタン押下信号201が有り(“H”)、かつ、押下キャンセル信号202が無い(“H”)場合に、正常な押下であるとして実際のボタン押下信号203を出力することとしている。そして、押下キャンセル信号202の有無の評価を、上記時間的な遅延量(0.3s)の間に行うことが特徴となっている。
本実施形態によれば、電源ボタンが実際に押下された場合(ハードウェアボタン押下信号201が出力された場合)であっても、一定の条件の場合、すなわち、押下キャンセル信号202が有る(“L”)と判断された場合、実際のボタン押下信号203をキャンセルするのである。押下キャンセル信号202が出力される具体例として、例えば、ノート型PC100が安定して載置された状態から、横方向に移動される動作と共に電源ボタンが押下されることを検出した場合は、ノート型PC100を移動させるために誤って(移動動作と同時に)電源ボタンが操作されたと判断し、押下キャンセル信号(“L”)202を出力する。
また、一定のレベル(閾値)を超えた強い力による移動は、ユーザが電源ボタンを操作することが可能な範囲を逸脱したものであると判断し、その間に仮に電源ボタンが押下されたとしても、当該電源ボタンに対する押下を無視するため、押下キャンセル信号(“L”)202を出力する。これにより、無効な(正常でない)押下であることを、後述するように各種センサで検出し、押下キャンセル信号202(“L”)を出力することによって、従来から存在する電源ボタンが反応するための時間的な遅延量を変更することなく、ボタンの要求仕様を満足する最小限度の遅延時間内に抑えることができる。
次に、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCの電源ボタンが押下されると同時にノート型PCが移動する場合に実際のボタン押下信号がどのように処理されるかについて説明する。図4は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCの電源ボタンが押下されると同時にノート型PCが移動する場合に実際のボタン押下信号がどのように処理されるかについて説明する図である。
ノート型PC100を机等の上において使用するといったような安定状態から、ノート型PC100をスライド移動させる動作と電源ボタン117を押下する動作とがほぼ同時に行われた場合を考える。すなわち、図4(b)において、ハードウェアボタン押下信号201が、安定した“L”の状態からA時点において“H”、すなわち、電源ボタン117が押下されたことが検出され、B時点において“L”すなわち、電源ボタン117の押下が終了したことが検出される。この場合、電源ボタン117の押下が正当な押下であるか否かの判断を、電源ボタン117が押下されるA時点より前の状態が安定しているか否かを確認することによって行うことしている。
すなわち、電源ボタン117が押下されるA時点の前の状態が安定しているか否かは、A時点より前の所定期間に遡った移動平均の状態を監視することによって判断することとしている。本実施形態では、図4(c)に示すように、電源ボタン117が押下されるA時点より前の移動平均が安定状態にあるか否かを確認することとしている。例えば、図4(c)に示すように、A時点より前の移動平均の値が“0”といった安定した状態が連続して続いている場合(図4(c)の場合は、A時点より前の過去400msの移動平均が“0”である場合)、当該押下は正当な押下であると判断することとしている。この場合、押下キャンセル信号202を“H”出力し、図4(a)に示すように実際のボタン押下信号203を有効(No Cancel)とする。これは、先に電源ボタン117の押下があった後にノート型PC100が移動した場合に対応する。
これに対して、例えば、A時点より前の移動平均の値が“0”といった安定した状態が継続していない場合(図4(c)に示すA時点より前の過去400msの移動平均が“0”でない所定の値の場合)、当該押下は誤押下であると判断することとしている。この場合、押下キャンセル信号202を“L”出力し、図4(a)に示すように実際のボタン押下信号203を無効(Cancel)とする。これは、先にノート型PC100が移動された後に電源ボタン117が押下された場合に対応する。
なお、図4(c)に示す例では、電源ボタン117が押下される前の所定期間遡った過去数百msの移動平均が“0”である場合、ノート型PC100が安定状態にあると判断しているが、安定状態にあるか否かの判断は必ずしも移動平均が“0”である必要はなく、“0”以外の所定の値を閾値として用いても良いことは勿論である。要するに、電源ボタン117が押下されるノート型PC100が安定状態にあるか否かを識別することができる値であれば、どのような値を用いても良い。
また、移動平均については、後述する。さらに、図4の例では、電源ボタンが押下されるA時点より前の過去400msの移動平均量が0の場合、図4(b)に示すハードウェアボタン押下信号201をキャンセルすることとしているが、電源ボタンが押下される前の過去どれくらいの時間の移動平均を確認するかは、任意の時間に設定可能である。
ただし、上記したように、電源の停止状態から起動状態へ移行するために必要とされる電源ボタンの押下継続時間を例えば0.3秒と定めている場合は、A時点より過去数百ms以内の移動平均を確認し、ハードウェアボタン押下信号201をキャンセルするか否かの判断を0.3秒以内に完了させる必要があるため、確認する過去数百msの時間は、自ずとある程度の時間に限られるものと考えられる。
また、本実施形態では、ノート型PC100の電源がオフ状態の場合は、過去数百msの移動平均のデータは取得しないこととしている。そして、ノート型PC100の電源がオン状態になった場合、常時過去数百msの移動平均のデータを監視して収集すると共に記憶部156に格納し、当該データが所定の値を超えた時点で破棄することとしている。そして、後述する3Dジャイロセンサによってノート型PC100の角速度の変化が検出された時点で、過去数百msの移動平均のデータを取得することとしている。
次に、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCの電源ボタンが押下されノート型PCが起動すると共にノート型PCが移動する場合の時間と角速度との関係について説明する。図5は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCの電源ボタンが押下されノート型PCが起動すると共にノート型PCが移動する場合の時間と角速度との関係について説明する図である。
図5の波形は、横軸を時間(s)、縦軸を角度(deg)としたときの、電源ボタンを押下してノート型PC100が起動すると共にノート型PCが移動したときの3Dジャイロセンサ113の角速度を表したものである。この角速度は、3次元空間(X軸、Y軸、Z軸)における各方向の角速度を合計し、3で除した平均値を図4で説明した移動平均として用いている。
そして、図5では、角速度のピークが約27sを中心に約200mmsに渡って表れているが、この200msの間に、電源ボタンを押下することによる角速度の変化と、ノート型PC100が電源ボタンの押下に伴って移動することによる角速度の変化とが、3Dジャイロセンサ113によって検出されている。この場合は、電源ボタンの押下に伴ってノート型PC100が移動するので、3Dジャイロセンサ113では、まず初めに電源ボタンの押下に伴う角速度の変化を検出し、次にノート型PC100の移動に伴う角速度の変化を検出している。そして、電源ボタンが押下された後にノート型PC100が移動するので、電源ボタンが押下されたときから過去を遡り、移動平均が所定の値を超えているか否かにより電源ボタンの押下が正当であるか否かを判断することとしている。
なお、この図5では、3次元空間(X軸、Y軸、Z軸)の各方向における角速度を合計したものの平均値を移動平均としているが、電源ボタンの押下に伴う揺動、及びノート型PC100の移動に伴う揺動を検出することができる数値であれば、如何なる値を用いても良いことは勿論である。例えば、平均値以外に、揺動方向が最も大きかった座標軸の値や、3つの軸の角速度をすべて足し合わせた値等、様々な値を用いることが可能である。このことは、以下に示す3Dジャイロセンサ113の他の波形においても同様なことがいえる。
次に、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机に置かれた状態で一方向に素早く移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の状態、及び一方向に素早く移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の時間と角速度との関係について説明する。図6は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机に置かれた状態で一方向に素早く移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の状態について説明する概略図である。また、図7は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机に置かれた状態で一方向に素早く移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の時間と角速度との関係について説明する図である。
本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PC100が机に置かれた状態で一方向に素早く移動される状態とは、例えば、図6に示すように、机Dに載置されたノート型PC100が、例えば、矢印P方向(X軸方向)に素早く移動されることを指す。この移動の際に、電源ボタンが誤って押下されることを意味している。
なお、図6では、ノート型PC100が矢印P方向(X軸方向)に移動される場合について説明しているが、Y軸方向に移動される場合であっても良いことはいうまでもない。また、図6では、いわゆるクラムシェルモードのノート型PC100が矢印P方向(X軸方向)に移動される場合を例に挙げて説明しているが、ノート型PC100を閉じた状態、すなわち、タブレットモードで机Dに載置されたノート型PC100が矢印P方向(X軸方向)に移動される場合であっても良い。
図7の波形も、3Dジャイロセンサ113で検出された3次元空間(X軸、Y軸、Z軸)における各方向の角速度を合計し、3で除した平均値を移動平均として用いている。そして、図7では、角速度のピークが約19sを中心に約400mmsに渡って表れているが、この400msの間に、ノート型PC100が矢印P方向(X軸方向)に移動することによる角速度の変化と、ノート型PC100が矢印P方向(X軸方向)に移動することに伴って電源ボタン117が押下されることによる角速度の変化とが、3Dジャイロセンサ113によって検出されている。この場合は、ノート型PC100の移動に伴って電源ボタン117が押下されるので、3Dジャイロセンサ113では、まず初めにノート型PC100の移動に伴う角速度の変化を検出し、次に電源ボタン117の押下に伴う角速度の変化を検出している。そして、ノート型PC100が移動された後に電源ボタンが押下されるので、電源ボタンが押下されたときから過去を遡り、移動平均が所定の値を超えているか否かにより電源ボタンの押下が正当であるか否かを判断することとしている。
なお、図5及び図7で示した角速度の波形には、プラス角度の成分のみが現れ、マイナス角度の成分がほとんど表れていないという特徴がある。この特徴は、ノート型PC100が平面方向(2次元領域:X軸方向、Y軸方向)に移動することに伴って発生する特徴であり、後述する回転方向(Z軸方向)に移動する場合には、プラス角度とマイナス角度との双方の成分が出現する。この点については後述する。
次に、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机の上に置かれた状態で180度回転移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の状態、及び180度回転移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の時間と角速度との関係について説明する。図8、図9は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机の上に置かれた状態で180度回転移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の状態について説明する概略図である。また、図10は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机の上に置かれた状態で180度回転移動されると同時に電源ボタンが押下された場合の時間と角速度との関係について説明する図である。
本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCが机に置かれた状態で180度回転移動される状態とは、例えば、図8、図9に示すように、机Dに載置されたノート型PC100が、例えば、矢印R、R´方向(反時計方向)に回転移動されることを指す。この回転移動の際に、回転移動に伴って電源ボタンが押下されることを意味している。なお、図8、図9では、ノート型PC100が矢印R、R´方向(反時計方向)に回転移動される場合について説明しているが、回転方向は時計方向であっても構わないものであることはいうまでもない。
図10の波形も、3Dジャイロセンサ113で検出された3次元空間(X軸、Y軸、Z軸)における各方向の角速度を合計し、3で除した平均値を移動平均として用いている。そして、図10では、約19sから68s付近に角速度のピークが表れているが、この間に、ノート型PC100が矢印R、R´方向(反時計方向)に回転移動することによる角速度の変化と、ノート型PC100が矢印R、R´方向(反時計方向)に回転移動することに伴って電源ボタンが押下されることによる角速度の変化とが、3Dジャイロセンサ113によって検出されている。この場合は、ノート型PC100の回転移動に伴って電源ボタンが押下されるので、3Dジャイロセンサ113では、まず初めにノート型PC100の回転移動に伴う角速度の変化を検出し、次に電源ボタンの押下に伴う角速度の変化を検出している。そして、ノート型PC100が回転移動された後に電源ボタンが押下されるので、電源ボタンが押下されたときから過去を遡り、移動平均が所定の値を超えているか否かにより電源ボタンの押下が正当であるか否かを判断することとしている。
次に、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCがクラムシェルモードからタブレットモードに移行した場合の状態、及びノート型PCがクラムシェルモードからタブレットモードに移行した場合の時間と角速度との関係について説明する。図11は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCがクラムシェルモードからタブレットモードに移行した場合の状態について説明する概略図である。また、図12は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCがクラムシェルモードからタブレットモードに移行した場合の時間と角速度との関係について説明する図である。
ノート型PC100は、図11(a)に示すように、表示部筐体151と操作部筐体152とが、両筐体を連結する図示しないヒンジを介して約90度で開いたクラムシェルモードから、表示部筐体151が矢印Q方向に回転移動することにより、図11(b)に示すように、表示部筐体151と操作部筐体152とが、ヒンジを介して約180度で開いた状態に遷移する。さらに、図11(b)から、表示部筐体151が矢印Q´方向に回転移動することにより、図11(c)に示すように、表示部筐体151と操作部筐体152とが、ヒンジを介して約270度で開いた状態に遷移する。そして、図11(c)から、表示部筐体151が矢印Q´´方向に回転移動することにより、図11(d)に示すように、表示部筐体151の背面と操作部筐体152の背面とが重なるタブレットモードに遷移する。この図11(a)に示す状態から図11(d)に示す状態にノート型PC100が回転移動する際に、電源ボタンが誤って押下されることを意味している。
図12の波形も、3Dジャイロセンサ113で検出された3次元空間(X軸、Y軸、Z軸)における各方向の角速度を合計し、3で除した平均値を移動平均として用いている。そして、図12は、約17sから21s付近(点線T)に角速度のマイナス成分のピークが現れ、約55sから59s付近(点線T´)に角速度のプラス成分のピークが現れている。
点線Tの領域では、ノート型PC100の表示部筐体151が矢印Q方向(Z軸方向)に回転移動することによる角速度の変化と、ノート型PC100の表示部筐体151が矢印Q方向(Z軸方向)に回転移動することに伴って電源ボタンが押下されることによる角速度の変化とが、3Dジャイロセンサ113によって検出されている。また、点線T´の領域では、ノート型PC100の表示部筐体151が、矢印Q´´方向(Z軸方向)に回転移動することによる角速度の変化と、ノート型PC100の表示部筐体151が矢印Q´´方向(Z軸方向)に回転移動することに伴って電源ボタンが押下されることによる角速度の変化とが、3Dジャイロセンサ113によって検出されている。そして、ノート型PC100の回転移動に伴って電源ボタンが押下されるので、3Dジャイロセンサ113では、まず初めにノート型PC100の回転移動に伴う角速度の変化を検出し、次に電源ボタンの押下に伴う角速度の変化を検出している。そして、ノート型PC100が回転移動された後に電源ボタンが押下されるので、電源ボタンが押下されたときから過去を遡り、移動平均が所定の値を超えているか否かにより電源ボタンの押下が正当であるか否かを判断することとしている。この場合は、角速度がプラス角度とマイナス角度との双方の成分が出現しているため、上下方向の回転揺動であることが分かる。
以上説明したように、2次元の移動と3次元の移動とでは、対象とする移動の検出方法が異なる。それは、3次元の移動には後述するように移動しながらノート型PC100を使用するという状況が含まれているためすべての動きをキャンセルすることができないためである。これに対して、比較的短時間で発生する2次元の移動に関しては、すべての動きに対してノート型PC100を移動するための移動と定義している。
次に、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCの動作フローについて説明する。図13は、本発明の実施形態における情報処理装置の一例であるノート型PCの動作フローについて説明する図である。
図13において、まずステップS120の処理において、ノート型PC100の電源ボタン117が押下されたか否かが判断される。この判断は、ポーリング又は割り込み処理によって判断される。電源ボタン117が押下された(ステップS120:Yes)と判断されると、ステップS121の処理へ移行し、電源ボタン117が押下されない(ステップS120:No)と判断されると、押下されるまで待機する。
ステップS121の処理において、電源ボタン117が押されたことを再確認するタイマーをスタートさせる。そして、n時間後に再確認した旨を通知させるようにする。なお、nは任意の値である。ステップS122の処理において、電源ボタン117が押された時点から時間mを遡った時点までの動きを分析する。なお、mは任意の値である。ステップS123の処理において、電源ボタン117は意図的に押されたものであるか否かが判断される。
この、“意図的”とは、ノート型PC100の筐体の移動操作に伴って意図せずに押されたものである、ということを意味する。意図的に押されたものである(ステップS123:Yes)と判断されると、ステップS124の処理へ移行する。意図的に押されものでない(ステップS123:No)と判断されると、ステップS120の処理へ戻る。
ステップS124の処理において、ステップS121の処理においてスタートさせた電源ボタン117が押下されたことを再確認するタイマーがタイムアウトしているか否かが判断される。タイムアウトしている(ステップS124:Yes)と判断されると、ステップS125の処理へ移行する。タイムアウトしていない(ステップS124:No)と判断されると、ステップS127の処理へ移行する。ステップS127の処理では、10/n秒待機し、ステップS124の処理へ戻る。
ステップS125の処理において、電源ボタン117が押されていることを確認し、ステップS126の処理へ移行する。ステップS126の処理において、実際のボタン押下信号をオンすると共に、実際のボタン押下信号を指定するモジュールに通知し、再びステップS120の処理へ戻る。
なお、図13に示した本実施形態に係る情報処理装置の動作フローは、コンピュータ上のプログラムに実行させることもできる。すなわち、ノート型PC100を構成するCPU(制御部)101が、ROM102に格納されたプログラムをロードする。そして、プログラムの各処理ステップが順次実行されることによって行われる。
次に、本発明の他の実施形態について以下説明する。上述した実施形態では、ノート型PC100が載置されている場所がある程度固定されたことを前提に説明を行っているが、電源ボタンが押下される状況は、上記実施形態で述べた場面以外にも存在する。
例えば、ノート型PC100の電源をオフし、ノート型PC100を折り畳んだ状態で体の脇に抱えて持ち運ぶ状況下においても無意識に電源ボタンが押下される場合が有る。この電源ボタンの押下も誤押下であると判断することが要求される。そして、ノート型PC100を体の脇に抱えて持ち運ぶ際の時間と角速度との関係をみると、所定の角速度(移動平均)を有する周期的な波形を計測することができる。
したがって、この所定の角速度(移動平均)を有する周期的な波形を所定時間3Dジャイロセンサ113で計測することにより、持ち運んでいる最中に電源ボタン117が押下された場合であっても、電源ボタン117が押下されたときから過去を遡り、移動平均が所定の角速度(移動平均)を有する周期的な波形であることを検出することにより、電源ボタンの押下が正当であるか否かを判断することができる。
また、ノート型PC100の電源をオンし、ノート型PC100を両手で持ってディスプレイ106を見ながら移動する状況下においても無意識に電源ボタンが押下される場合が有る。この電源ボタンの押下も誤押下であると判断されることが要求される。そして、ノート型PC100を両手でもってディスプレイ106を見ながら移動する際の時間と角速度との関係をみると、体の脇に抱えて持ち運ぶ状況下において計測された所定の角速度(移動平均)と比較して小さい所定の角速度を有する非周期的なスパイク状の波形を計測することができる。
要するに、ディスプレイを見ながら移動を行った場合、体の脇に抱えて移動した場合と比較して、単位時間当たりの変化量が小さくなる傾向になる。また、ノート型PC100本体の傾きや移動ベクトルの向きも異なる。これ等の違いを総合的に判断して両者の違いを検出することができる。
したがって、この小さい角速度(移動平均)を有する非周期的なスパイク状の波形を所定時間3Dジャイロセンサ113で計測することにより、ディスプレイ106を見ながら移動する最中に電源ボタン117が押下された場合であっても、電源ボタン117が押下されたときから過去を遡り、移動平均が小さい角速度(移動平均)を有する非周期的な波形であることを検出することにより、電源ボタンの押下が正当であるか否かを判断することができる。
このように、ノート型PC100を折り畳んだ状態で体の脇に抱えて持ち運ぶ場合と、ノート型PC100を両手で持ってディスプレイ106を見ながら移動する場合とでは、3Dジャイロセンサ113で計測される波形が周期的であるか否か、移動平均の角速度が所定の閾値を超えているか否かという点で異なるため、図3で説明した論理積(AND)回路の、ハードウェアボタン押下信号201、押下キャンセル信号202に、歩行中の角速度(移動平均)の波形というパラメータを加えることにより、実際のボタン押下信号203の出力を正しく出力することが可能である。
以上説明したように、本発明では、所定のボタン、例えば、電源ボタンが押下されたことを検出する検出部と、ノート型PCを一例とする装置筐体が移動することにより発生する揺動値を検知する検知部とを備えている。そして、例えば、電源ボタンが押下された時点より過去の所定期間内におけるノート型PCが移動することによって発生した揺動値が予め定められた所定の閾値を超えているか否かを判断部が判断することとしている。
この状態で、電源ボタンが押下された時点より過去の所定期間内におけるノート型PCが移動することによって発生した揺動値が予め定められた所定の閾値を超えていると判断部が判断すると、電源ボタンの押下をキャンセルすることとしている。これにより、押し易さ、誤押下の防止、工業デザイン上の美というボタンに対する要求仕様をすべて満足し、ボタンに対する意識的な押下と誤押下とを正しく区別することが可能な情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラムを得ることができるのである。
以上、これまで本発明の実施形態について説明してきたが、本発明の実施形態は上述した実施形態に限定されるものではない。すなわち、他の実施形態、追加、変更、削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、何れの態様においても本発明の作用効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
100 情報処理装置(ノート型PC)
101 CPU
102 ROM
103 BIOS
104 メモリ
105 HDD
106 ディスプレイ
107 内蔵バッテリ
108 エンベデッドコントローラ
109 キーボード
110 センサハブ
111 センサハブプロセッサ
112 3Dコンパス
113 3Dジャイロセンサ
115 3D加速度センサ
116 バス
117、153 電源ボタン
151 表示部筐体
152 操作部筐体
154 検出部
155 検知部
156 記憶部
157 判断部
158 キャンセル部
159 出力部
160 本体回路部
201 ハードウェアボタン押下信号
202 押下キャンセル信号
203 実際のボタン押下信号

Claims (7)

  1. 所定のボタンが押下されたことを検出する検出手段と、
    前記所定のボタンが押下されたことを検出すると所定のボタン押下信号を出力する出力手段と、
    筐体の揺動値を検知する検知手段と、
    前記所定のボタンが押下された時点より過去の所定期間内における前記筐体の揺動値が予め定められた所定の閾値を超えているか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段により前記筐体の揺動値が前記閾値を超えていると判断されると、前記所定のボタン押下信号の出力をキャンセルするキャンセル手段と、
    前記所定のボタンが所定時間だけ継続して押下されたことが検出されたとき、前記所定のボタンの操作を有効状態とするボタン操作認識手段と、を含み、
    前記判断手段は、前記筐体の揺動値が前記予め定められた所定の閾値を超えているか否かの判断を、前記所定時間の間に完了することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記検知手段は、前記所定のボタンが押下されたことに伴う筐体の揺動と前記筐体が移動されたことに伴う筐体の揺動とを合わせて前記筐体の揺動値を検知することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記筐体の揺動値は3次元空間における角速度であり、前記判断手段は、前記3次元空間を構成する各成分の角速度を合計した平均値が前記予め定められた所定の閾値を超えているか否かを判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記筐体は板形状を有しており、前記所定のボタンは前記板形状の平板面に垂直な側面に設けられていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記所定のボタンは電源ボタンであり、前記検知手段はジャイロセンサであることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の情報処理装置。
  6. 所定のボタンが押下されたことを検出する検出手段と、筐体の揺動値を検知する検知手段と、前記所定のボタンが押下されたことが検出されると所定のボタン押下信号を出力する出力手段と、を含む情報処理装置の制御方法であって、
    前記所定のボタンが押下された時点より過去の所定期間内における前記筐体の揺動値が予め定められた所定の閾値を超えているか否かを判断する工程と、
    前記判断する工程により前記筐体の揺動値が前記閾値を超えていると判断されると、前記所定のボタン押下信号の出力をキャンセルする工程と、
    前記所定のボタンが所定時間だけ継続して押下されたことが検出されたとき、前記所定のボタンの操作を有効状態とする工程と、を含み、
    前記判断する工程は、前記筐体の揺動値が前記予め定められた所定の閾値を超えているか否かの判断を、前記所定時間の間に完了することを特徴とする制御方法
  7. 所定のボタンが押下されたことを検出する検出手段と、筐体の揺動値を検知する検知手段と、前記所定のボタンが押下されたことが検出されると所定のボタン押下信号を出力する出力手段と、を含む情報処理装置に実行させるためのプログラムであって、
    前記所定のボタンが押下された時点より過去の所定期間内における前記筐体の揺動値が予め定められた所定の閾値を超えているか否かを判断する処理と、
    前記判断する処理により前記筐体の揺動値が前記閾値を超えていると判断されると、前記所定のボタン押下信号の出力をキャンセルする処理と、
    前記所定のボタンが所定時間だけ継続して押下されたことが検出されたとき、前記所定のボタンの操作を有効状態とする処理と、実行させ、
    前記判断する処理は、前記筐体の揺動値が前記予め定められた所定の閾値を超えているか否かの判断を、前記所定時間の間に完了することを特徴とするプログラム
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