JP6055450B2 - 着脱ルーフ付き車体構造 - Google Patents
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Description
ルーフ開口部にソフトトップが取り付けられた状態で、下部シートがワイヤ部材で下方に引っ張られることにより、下部シートが傾斜状に形成された状態で第1シール部に当接する。これにより、ソフトトップの前押付端部および前シール部材間の密封性が保たれる。同様に、ソフトトップの後押付端部および後シール部材間の密封性が保たれる(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、下部シートは可撓性を有する幌布製のシートで形成されている。このため、第1シール部に対する下部シートの押圧力を高める(確保する)ことが難しく、この観点から改良の余地が残されていた。
このため、ソフトトップが移動した場合に、第1シール部に対する下部シートの押圧力を好適に保つことが難しく、この観点から改良の余地が残されていた。
よって、剛性の高い補強部材を第1シール部および第2シール部の両方に当接させることができる。これにより、第1シール部や第2シール部に対する補強部材の押圧力(付勢力)を高めることができる。したがって、シール部材および補強部材(すなわち、ソフトトップ)間の密封性を確保することができる。
これにより、ソフトトップが水平方向へ移動した場合でも、シール部材および補強部材(すなわち、ソフトトップ)間の密封性を確保した状態に保つことができる。
よって、補強部材を丸めるように折り畳むことができる。これにより、ソフトトップを小さく折り畳むことができ、畳んだソフトトップを容易に収納することができる。
したがって、第1シール部や第2シール部に対する補強部材の押圧力を高め、シール部材および補強部材(すなわち、ソフトトップ)間の密封性を確保できる。
また、上溝部および下溝部を上下方向で重なる位置に設けることにより、上溝部および下溝部を形成する部位を少なく抑えることができる。これにより、補強部材の剛性が低下することを抑制でき、ワイヤ部材の押付力を補強部材から第1シール部や第2シール部に効率よく伝えることができる。
これにより、ワイヤ部材の押付力を補強部材から第1シール部および第2シール部の両方に効率よく伝えることができる。
そこで、請求項4において、第1シール部および第2シール部間にワイヤ部材を設けた。これにより、ワイヤ部材の押付力を補強部材から第1シール部および第2シール部の両方に効率よく伝えることができる。
これにより、第1シール部および第2シール部の両方に対する補強部材の押圧力を略均一に確保できる。
図1、図2に示すように、着脱ルーフ付き車体構造10は、車体11の前両側部11aから車体後方に向けて傾斜状に延出された左右のフロントピラー12と、左右のフロントピラー12間に架け渡されたフロントルーフレール14と、車体11の後両側部11bに設けられたロールバー15と、左フロントピラー12およびロールバー15間に設けられた左サイドドア21と、右フロントピラー12およびロールバー15間に設けられた右サイドドア21(図3参照)とを備えている。
ルーフ開口部23は、フロントルーフレール14に形成された前開口縁部(開口縁部)24と、リアルーフレール16に形成された後開口縁部(開口縁部)25とを備えている。
すなわち、前開口縁部24の内側端部24aにフランジ29が上下方向へ延びるように設けられている。フランジ29にシール手段26の保持部46が支持されている。
前シール部材27は、ソフトトップ30の前押付端部(押付端部)31に当接することにより、前押付端部31との密封性(密閉性)が確保可能に形成されている。この前シール部材27は前開口縁部24に沿って設けられている。
なお、後シール部材28は、車体前後方向で前シール部材27と略対称な部材であり、以下、後シール部材28の詳しい説明を省略する。
この前シール部材27は、第1シール手段34と第2シール手段37との間が開口され、かつ、開口が下方に向けて凹むように形成されることにより断面略U字状に形成されている。
前ワイヤ部材85の延長方向を矢印A−A(すなわち、車幅方向)で示し、前ワイヤ部材85の延長方向に直交する水平方向を矢印B−B(すなわち、車体前後方向)で示す。
第1シール手段34の基部および第2シール手段37の基部間にベース部33が配置され、第1シール手段34および第2シール手段37の各基部がベース部33で一体に連結されている。
第1シール手段34の基部は、前開口縁部24に両面テープで接着されている。
ソフトトップ30の前縁部31aが第1ストッパ部36の上面36aに略水平方向後方から当接され、上面36aで所定高さ位置に支持される。
第2シール部38の上部38aにソフトトップ30の前押付端部31が上下方向から当接して押圧されることにより、上部38aが下方に変形してソフトトップ30の前押付端部31に対する密封性が保たれる。
第2ストッパ部39の上面39aは、ルーフ開口部23の外側に向けて下向きに傾斜され、かつ、ソフトトップ30の前押付端部31に沿って平坦に形成されている。
ソフトトップ30の前押付端部31が第2ストッパ部39の上面39aに上方から当接され、上面39aで所定高さ位置に支持される。
前押付端部31を安定的に支持することにより、ソフトトップ30の車幅方向中央部に撓みが生じた場合でも、前押付端部31が上下方向に傾くように変位することが防止される。
これにより、第1シール部35と前押付端部31の前縁部31aとの間の密封性を確保でき、かつ、第2シール部38と前押付端部31との間の密封性を確保できる。すなわち、前シール部材27と前押付端部31との間の密封性を確保することができる。
これにより、第1シール部35や第2シール部38(すなわち、前シール部材27)と前押付端部31との間の密封性を一層確実に確保することができる。
よって、ソフトトップ30の自重や、前ワイヤ部材85の引張力により前押付端部31の前縁部31aが第1シール部35側に好適に移動させられる(寄せられる)。これにより、第1シール部35と前押付端部31の前縁部31aとの間の密封性を確実に確保することができる。
よって、ソフトトップ30の自重や、前ワイヤ部材85の引張力により前押付端部31の前縁部31aを第1シール部35側に好適に移動させることができる。
特に、第2ストッパ部39の上面39aおよび第1ストッパ部36の上面36aの両方が傾斜されることにより、前押付端部31の前縁部31aを第1シール部35側に一層円滑に移動させることができる。
保持部46は、第1シール手段34側に設けられた外壁46aと、外壁46aよりもルーフ開口部23の内側に設けられた内壁46bと、外壁46aの上端部および内壁46bの上端部を連結する頂部46cとを有する。
保持部46の頂部46cに第2シール部38の下部および第2ストッパ部39の下部が連結されている。よって、第2ストッパ部39がフランジ29の上方に配置される。
これにより、ソフトトップ30から第2ストッパ部39に作用する荷重をフランジ29で支えることが可能になり、ソフトトップ30を第2ストッパ部39で確実に支えることができる。
これにより、ソフトトップ30から第2ストッパ部39に作用する荷重をフランジ29で支えることが可能になり、ソフトトップ30を第2ストッパ部39で一層確実に支えることができる。
よって、頂部46cの剛性を好適に抑えることが可能になる。これにより、内壁46bが車体後方側に広げ易くなり、保持部46のフランジ29への取付性が向上する。
一方、ルーフ開口部23からソフトトップ30を外すことにより、ルーフ開口部23が開放状態に保たれる。
すなわち、ソフトトップ30は、ルーフ開口部23に着脱自在に構成され、可撓性を有する着脱ルーフである。
これにより、ソフトトップ30がルーフ開口部23に着脱自在に取り付けられる。
左サイドレール51にシート52の左側部が設けられ、右サイドレール51にシート52の右側部が設けられている。シート52は、可撓性を有する幌布で平面視において略矩形状に形成されている。
シート52の前部52eおよび後部(端部)52fに補強手段53が接合されている。
補強手段53は、シート52の前部52eに設けられて前部52eを補強する前補強部材(補強部材)54と、シート52の後部52fに設けられて後部52fを補強する後補強部材(補強部材)55と、前補強部材54および後補強部材55に架け渡された複数の補強バー58とを備えている。
前補強部材54の前端(一端)54a、後端(他端)54b、左側端54cおよび右側端54dで前補強部材54が平面視略矩形状に形成されている。
この前補強部材54は、シート52(具体的には、前部52e)の車室71側に配置され、前部52eに車室71側から重ね合わされている。この状態で、前補強部材54の前端54a(具体的には、上面)がシート52の前縁部52cに接合(縫合)されている。
よって、シート52の前部52e(特に、前縁部52c)が前補強部材54で補強されている。
このように、前補強部材54がシート52より剛性の高い材料で形成され、剛性の高い前補強部材54が第1シール手段34および第2シール手段37の両方に上方から当接されている。
前押付端部31の傾きを防止することにより、前シール部材27(すなわち、第1シール部35、第2シール部38)に対する前押付端部31の密封性を一層確実に確保できる。
これにより、第1シール部35および前端54aの間の密封性が確保され、さらに、第2シール部38および後端54b間の密封性が確保される。したがって、第1シール部35や第2シール部38に対するソフトトップ30の密封性が確保される。
溝部73は、前補強部材54の上面54eに形成される上溝部(上スリットともいう)74と、前補強部材54の下面54fに形成される下溝部(下スリットともいう)75とを有する。上溝部74および下溝部75は上下方向で重なる位置に設けられている。
よって、上溝部74は、前シール部材27の第1シール手段34および第2シール手段37を結ぶ方向に沿って延出されている。
よって、前補強部材54のうち上溝部74および下溝部75を有する部位(谷部)が折曲げ可能に薄肉状に形成される。これにより、前補強部材54を上溝部74および下溝部75で上方向(矢印C方向)や下方向(矢印D方向)の両方向に曲げることが可能になる。
さらに、前補強部材54を上溝部74および下溝部75で上方向(矢印C方向)、下方向(矢印D方向)の両方向に曲げることにより、ソフトトップ30を小さく折り畳む際の作業性を向上させることができる。
さらに、第1ストッパ部36に前補強部材54の前端54aが支えられ、第2ストッパ部39に前補強部材54の後端54bが支えられている。すなわち、第1ストッパ部36および第2ストッパ部39の両方で前補強部材54が両端支持されている。
換言すれば、第1、第2のシール手段34,37を結ぶ方向に沿って上下の溝部74,75を延ばすことにより、前ワイヤ部材85の押付力で第1シール手段34および第2シール手段37間で上下の溝部74,75に沿って前補強部材54が変形することを防止できる。
このように、前補強部材54の変形を防止することにより、前ワイヤ部材85の押付力F3が前補強部材54から第1シール部35および第2シール部38に効率よく伝えられる。
したがって、第1シール部35および前補強部材54の前端54aの間の密封性が確保され、さらに、第2シール部38および前補強部材54の後端54b間の密封性が確保される。すなわち、第1シール部35や第2シール部38に対するソフトトップ30の密封性が確保される。
これにより、前補強部材54の剛性が低下することが抑制され、前ワイヤ部材85の押付力F3が前補強部材54から第1シール手段34(具体的には、第1シール部35)および第2シール手段37(具体的には、第2シール部38)に効率よく伝えられる。
したがって、第1シール部35や第2シール部38に対するソフトトップ30の密封性が一層良好に確保される。
これにより、前補強部材54の取扱いや、取付作業が容易になり、前補強部材54の生産性が一層高められる。
前補強部材54および後補強部材55に連結手段61(図8、図10参照)が設けられている。
矢印B−Bは、前ワイヤ部材85の延長方向と交差(詳しくは、直交)する方向である。
複数の補強バー58を備えることにより、ソフトトップ30が複数の補強バー58で矢印B−B方向において補強される。よって、ソフトトップ30が矢印B−B方向において曲がることを複数の補強バー58で防止できる。これにより、ソフトトップ30の剛性が確保され、ソフトトップ30の安定性が向上する。
特に、補強バー58の前端部58aは、前連結部62の連結袋部79と上下方向において重なる位置に設けられている。また、補強バー58の後端部58bは、後連結部の連結袋部と上下方向において重なる位置に設けられている。
補強バー58の前端部58aを連結袋部79と重なる位置に設け、補強バー58の後端部58bを連結袋部と重なる位置に設けた理由については後で詳しく説明する。
前連結部62は、前補強部材54の下面54fのうち前半部に接合(縫合)された前接合部77と、後補強部材55の下面54fのうち後半部に接合(縫合)された後接合部78と、前接合部77の後端77aおよび後接合部78の前端78aに連結された連結袋部(連結部)79とを有する。
前連結部62は、シート52の前部52eに前補強部材54を介して車室71側から重ね合わされた状態に設けられている。この前連結部62は、シート52と同様に、可撓性を有する幌布で形成されている。
前接合部77の前端77bは、シート52の前縁部52cや前補強部材54の前端54aと同様に、前開口縁部24に沿って形成されている。
また、前補強部材54(下面54f)の後半部に後接合部78が車室71側から重ね合わされた状態で接合されることにより、後接合部78が後半部に沿って取り付けられている。
縫合された縫合部81は、前補強部材54の略中間位置54gに連結されている。略中間位置54gは、押下手段56(具体的には、後述する前ワイヤ部材85)の延長方向(矢印A−A方向)に直交する方向(矢印B−B方向)において、前補強部材54の略中間に位置する。
連結袋部79が断面袋状に形成されることにより、連結袋部79の内部82に空間が形成される。連結袋部79の内部82には押下手段56の前ワイヤ部材85が収納されている。
すなわち、前ワイヤ部材85が連結袋部79を介して前補強部材54の略中間位置54gに連結されている。
また、図3に示すシート52の後縁部52d、後補強部材55の後端、および後連結部(具体的には、後接合部)の後半部が玉縁手段65(図10参照)の後玉縁(図示せず)で覆われている。
玉縁手段65は前玉縁66(図8、図10参照)および後玉縁で構成されている。
前玉縁66は、前連結部62やシート52と同様に、可撓性を有する幌布で形成されている。
後玉縁(図示せず)は、前玉縁66と前後方向で略対称な部材であり、以下、後連結部の詳しい説明を省略する。
押下手段56は、前連結部62の連結袋部79に収納された前ワイヤ部材85(ワイヤ部材)と、後連結部の連結袋部に収納された後ワイヤ部材(ワイヤ部材)(図示せず)とを備えている。
右筒部材88および右側の固定部材91は、左筒部材87および左側の固定部材89と略左右対称な部材であり、以下、右筒部材88および右側の固定部材91の詳しい説明を省略する。
この主ワイヤ86は、前補強部材54(すなわち、ソフトトップ30)が丸めるように折り畳まれる際に、前補強部材54に合わせて丸めるように曲げることができる。
すなわち、主ワイヤ86は、左サイドレール51から車幅方向内側に距離L1だけ離間した離間位置86aと、離間位置86aの他の領域86bとを有する。以下、「主ワイヤ86の他の領域86b」を「小径部86b」として説明する。
以下、「左筒部材87」を「大径部87」として説明する。
大径部87の貫通孔92は、内径が主ワイヤ86の外径より大きく形成されている。よって、貫通孔92に主ワイヤ86が挿通された状態において、大径部87が主ワイヤ86に対して相対移動可能に保たれる。
一対の固定部材89は、主ワイヤ86に沿う方向の長さ寸法が、大径部87の主ワイヤ86に沿う方向の長さ寸法よりも小さく形成されている。
よって、大径部87による下方への押付力で左補強バー58をルーフ開口部23側に確実に押し付けることができる。これにより、ソフトトップ30の浮き上がりを防止して、ソフトトップ30の安定性を向上させることができる。
これにより、補強バー58から外れた丸め易い領域を広く確保でき、ソフトトップ30をコンパクトに折り畳むことが可能になる。
これにより、熱膨張による大径部87の伸びを一対の固定部材89で妨げることがない(すなわち、許容できる)。
これにより、前ワイヤ部材85の曲げ易さが高められ、ソフトトップ30を容易に折り畳むことができる。
これにより、前ワイヤ部材85を容易に形成することができ、前ワイヤ部材85の生産性を向上させることができる。
すなわち、前ワイヤ部材85は、前補強部材54およびシート52の前部52eに連結袋部79を介して連結されている。
主ワイヤ86の左端部86cが左サイドレール51の前端部に取り付けられ、主ワイヤ86の右端部86dが右サイドレール51の前端部に取り付けられている。
よって、主ワイヤ86の張力が調整された状態で、主ワイヤ86、大径部87および一対の固定部材89が連結袋部79の底部79cに上方から接触される。
押付力F3が作用することにより、前補強部材54とともにシート52の前部52eが前ワイヤ部材85で前シール部材27に向けて下方(車室71側)に押し付けられる。
換言すれば、ソフトトップ30(具体的には、前押付端部31)の前縁部31aが第1シール部35の上部35aおよび第1ストッパ部36の上面36aに上後方から当接される。第1ストッパ部36の上面36aは、前押付端部31の前縁部31a(例えば、前玉縁66の下玉縁部位68や前補強部材54の前端54a)に沿って平坦に形成されている。
換言すれば、ソフトトップ30の前押付端部31が第2シール部38の上部38aおよび第2ストッパ部39の上面39aに上方から当接される。第2ストッパ部39の上面39aは、前押付端部31(例えば、前連結部62の後接合部78や前補強部材54の後端54b)に沿って平坦に形成されている。
この状態において、前補強部材54の前端54aが、前玉縁66の下玉縁部位68を介して第1ストッパ部36の上面36aに上方から当接される。すなわち、前押付端部31の前縁部31aが第1ストッパ部36の上面36aに上方から当接される。
この状態において、前補強部材54の後端54bが、後接合部78を介して第2ストッパ部39の上面39aに上方から当接される。すなわち、前押付端部31が第2ストッパ部39の上面39aに上方から当接される。
よって、第1ストッパ部36の上面36aおよび第2ストッパ部39の上面39aで前補強部材54が水平方向に沿わせて支えられる。これにより、第1シール部35の上部35aや第2シール部38の上部38aが下方に向けて略均等に押し下げられる。
この状態において、前補強部材54の前端54aおよび第1シール部35間の密封性が確保され、かつ、前補強部材54の後端54bおよび第2シール部38間の密封性が確保される。
よって、前ワイヤ部材85の押付力F3が前補強部材54から第1シール手段34および第2シール手段37へ下向きの押圧力として作用する。
これにより、前ワイヤ部材85の押付力F3が、前補強部材54から第1シール手段34(第1シール部35、第1ストッパ部36)および第2シール手段37(第2シール部38、第2ストッパ部39)の両方に効率よく伝えられる。
すなわち、前補強部材54が一方のストッパ部を支点(回転中心)として他方のストッパ部から離れる方向に回転する力として、前ワイヤ部材85の押付力が前補強部材54に作用する。このため、他方のストッパ部に対する前補強部材54の押圧力を良好に保つことが難しくなる。
これにより、第1シール手段34(特に、第1シール部35)に対する前端54aの押圧力F1と、第2シール手段37(特に、第2シール部38)の後端54bの押圧力F2とが略均一に確保される。換言すれば、第1シール部35および第2シール部38の両方に対する前補強部材54の押圧力F1,F2が略均一に確保される。
そこで、第1シール手段34および第2シール手段37の両方に前補強部材54を上方から当接するようにした。さらに、前補強部材54に前ワイヤ部材85を連結し、前ワイヤ部材85の押付力F3で前補強部材54とともにソフトトップ30の前押付端部31を下方に押し付けるようにした。
これにより、第1シール部35や第2シール部38に対する前補強部材54の押圧力F1,F2が良好に保たれ、第1シール部35や第2シール部38に対するソフトトップ30の密封性が高められた状態に保たれる。
したがって、連結袋部79の底部79cが大きな力で下方に押し付けられ、前シール部材27に対する前押付端部31の密封性が一層良好に保たれる。
これにより、前ワイヤ部材85を丸める作業が容易になり、ソフトトップ30を折り畳み易くできる。
これにより、前ワイヤ部材85の曲げ易さが高められ、ソフトトップ30を容易に折り畳むことができる。
後ワイヤ部材により、図3に示す後補強部材55とともにシート52の後部52fが後シール部材に向けて下方(車室71(図8参照)側)に押し付けられている。
よって、左右のサイドレール51がルーフ開口部23に設けられることにより、前開口縁部24に沿ってシート52の前縁部52cが配置され、かつ、後開口縁部25に沿ってシート52の後縁部52dが配置される。
図12に示すように、ソフトトップ30はシート52が可撓性を有する幌布で形成されている。よって、ソフトトップ30の車体前後中央部側に撓みが矢印Eの如く生じることが考えられる。ソフトトップ30に撓みが生じた場合、ソフトトップ30の前押付端部31が車体後方(ルーフ開口部23の内側)に向けて矢印Fの如く引っ張られる。
よって、ソフトトップ30の自重や、前ワイヤ部材85の下方への引張力により前押付端部31の前縁部31aを、第1シール部35側に向けて矢印Gの如く好適に移動させることができる。
これにより、ソフトトップ30の前押付端部31に生じる矢印F方向への引張力に抗して、前押付端部31を所定の取付位置に保持できる。したがって、第1シール部35と前押付端部31の前縁部31aとの間の密封性を確実に確保することができる。
さらに、第1シール部35に隣接する第1ストッパ部36や、第2シール部38に隣接する第2ストッパ部39で前押付端部31が支持される。よって、第1シール部35や第2シール部38において前押付端部31に撓みが上下方向に生じることが防止される。
このように、前押付端部31の傾きや前押付端部31の撓みを抑えることにより、第1シール部35と前押付端部31の前縁部31aとの間の密封性を確保でき、かつ、第2シール部38と前押付端部31との間の密封性を確保できる。
図13(a)に示すように、第1ストッパ部36の上面36aおよび第2ストッパ部39の上面39aで前補強部材54が水平方向に沿わせて支えられている。これにより、前補強部材54の前端54aおよび第1シール部35間の密封性が確保され、かつ、前補強部材54の後端54bおよび第2シール部38間の密封性が確保される。
よって、ソフトトップ30が水平方向(例えば、車体前後方向(矢印H方向)や車幅方向)へ移動した場合でも前補強部材54が水平方向に沿わせて支えられた状態に保たれる。
したがって、前シール部材27およびソフトトップ30の前押付端部31間の密封性を良好に保つことにより、前開口縁部24および前押付端部31間の密封性が良好に保たれる。
ここで、前補強部材54の前端54aにシート52の前縁部52cのみが接合(縫合)され、前補強部材54の他の部位(前端54aより車体後方側の部位)54hにはシート52が接合(縫合)されていない。
したがって、走行風などでソフトトップ30に引上げ力F6が作用した場合でも、前シール部材27およびソフトトップ30の前押付端部31間の密封性を良好に保つことにより、前開口縁部24および前押付端部31間の密封性が良好に保たれる。
図14に示すように、車体11にソフトトップ30を取り付けた状態で、前ワイヤ部材85の大径部87が小径部86bよりも下方に大きく張り出されている。よって、大径部87を連結袋部79の底部79cに強く押し付けて、ソフトトップ30の前押付端部31を好適に押し下げることができる。
これにより、ソフトトップ30の前押付端部31を好適に押し下げることができる。
左補強バー58は剛性の高い部材である。よって、左補強バー58の前端部58aで大径部87の押付力を受けることにより、押付力をソフトトップ30の前押付端部31に効率よく伝えることができる。
これにより、前シール部材27に対するソフトトップ30の密封性を保つことができる。
図15(a)に示すように、ソフトトップ30をルーフ開口部23(図2参照)から取り外した状態で、前補強部材54を上溝部74や下溝部75で曲げて、前補強部材54を矢印Jの如く丸めるように折り畳む。
同時に、後補強部材55(図15(b)参照)を前補強部材54と同様に矢印J(図15(b)参照)の如く丸めるように折り畳む。
同様に、前補強部材54および後補強部材55を右側から丸めるように折り畳むことにより、ソフトトップ30が右サイドレール51側から矢印Kの如く丸めるように折り畳まれる。
ソフトトップ30を左右のサイドレール51側から丸めるように折り畳むことにより、前ワイヤ部材85(図13参照)および後ワイヤ部材がソフトトップ30に合わせて丸めるように曲げられる。
加えて、大径部87が主ワイヤ86に対して相対移動可能に保たれている。よって、大径部87を弾性変形する際に、大径部87の弾性変形を主ワイヤ86で抑制しないようにでき、前ワイヤ部材85を丸め易くできる。
このように、前ワイヤ部材85を丸め易くできるので、前ワイヤ部材85を丸める作業が容易になり、ソフトトップ30を折り畳み易くできる。
そこで、左補強バー58の前端部58aと上下方向で同じ位置に大径部87をまとめて設けるようにした。よって、補強バー58から外れた箇所、すなわち、丸め易い領域を広く確保できる。これにより、ソフトトップ30をコンパクトに折り畳むことが可能になり、ソフトトップ30の収納性が向上する。
前補強部材54および後補強部材55が内側にたるんだ後、ソフトトップ30がさらに丸められることにより、前補強部材54および後補強部材55が前ワイヤ部材85および後ワイヤ部材に向けて外側に向けて折り曲げられる(折り返される)。
これにより、前補強部材54および後補強部材55の内側へのたるみと、外側への折り曲げが円滑になり、ソフトトップ30がさらに丸め易くなり、ソフトトップ30を一層容易に折り畳むことができる。
加えて、ソフトトップ30を小さく畳むことにより、折り畳んだソフトトップ30を収納する収納空間を小さく抑えることが可能になる。
これにより、ソフトトップ30を小さく折り畳む際の作業性を向上させることができる。
例えば、前記実施例では、シート52、前補強部材54、後補強部材55、前連結部62および後連結部などの各部材を縫い合わせて接合する例について説明したが、これに限らないで、各部材を接着剤やリベットなどの他の手段で接合することも可能である。
この場合でも、前記実施例と同様に、前補強部材54の変形を防止でき、第1シール部35や第2シール部38に対するソフトトップ30の密封性を確保できる。
これにより、前ワイヤ部材85の押付力を前補強部材54から第1シール部35および第2シール部38の両方に効率よく伝えられる。
これに対して、第1シール部35および第2シール部38間に前ワイヤ部材85を設けることにより、前ワイヤ部材85の押付力を前補強部材54から第1シール部35および第2シール部38の両方に効率よく伝えることができる。
11 車体
23 ルーフ開口部
24 前開口縁部(開口縁部)
25 後開口縁部(開口縁部)
27 前シール部材(シール部材)
28 後シール部材(シール部材)
30 ソフトトップ(着脱ルーフ)
31 ソフトトップの前押付端部(押付端部)
32 ソフトトップの後押付端部(押付端部)
34 第1シール手段
35 第1シール部
37 第2シール手段
38 第2シール部
52 シート
54 前補強部材(補強部材)
54a 第1シール部側の前端(一端)
54b 第2シール部側の後端(他端)
54e 前補強部材の上面
54f 前補強部材の下面
54g 前補強部材の略中間位置
55 後補強部材(補強部材)
71 車室
73 溝部
74 上溝部
75 下溝部
79 連結袋部(連結部)
85 前ワイヤ部材(ワイヤ部材)
矢印A−A 前ワイヤ部材の延長方向
矢印B−B ワイヤ部材の延長方向に直交する水平方向
Claims (5)
- 車体のルーフに設けられたルーフ開口部と、
前記ルーフ開口部に着脱自在に設けられて前記ルーフ開口部を覆うソフトトップと、
前記ソフトトップに設けられ、前記ルーフ開口部に沿う前記ソフトトップの押付端部を下方に押し付けるワイヤ部材と、
前記ルーフ開口部の開口縁部に設けられ、前記ソフトトップの押付端部に当接するシール部材と、を備え、
前記シール部材は、
前記ワイヤ部材の延長方向に直交する水平方向において離間して配置される第1シール部および第2シール部を備え、
前記ソフトトップは、
可撓性を有し、かつ、前記ルーフ開口部を覆うシートと、
該シートの車室側に設けられ、前記シートより剛性の高い材料で形成された補強部材と、
該補強部材に前記ワイヤ部材を連結する連結部と、を備え、
前記補強部材は、前記第1シール部および前記第2シール部に上方から当接し、前記第1シール部および前記第2シール部を結ぶ方向に沿って、前記第1シール部側の一端から前記第2シール部側の他端まで延びる溝部を備えることを特徴とする着脱ルーフ付き車体構造。 - 前記溝部は、
前記補強部材の上面に設けられる上溝部と、
前記補強部材の下面に設けられる下溝部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の着脱ルーフ付き車体構造。 - 前記上溝部および前記下溝部は上下方向で重なる位置に設けられることを特徴とする請求項2記載の着脱ルーフ付き車体構造。
- 前記ワイヤ部材は、
前記ワイヤ部材の延長方向に直交する水平方向において、前記第1シール部および前記第2シール部間に設けられることを特徴とする請求項3記載の着脱ルーフ付き車体構造。 - 前記連結部は、
前記ワイヤ部材の延長方向に直交する方向において前記補強部材の略中間位置に連結されることを特徴とする請求項4記載の着脱ルーフ付き車体構造。
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