JP6054671B2 - 窯業系基板及び建築板 - Google Patents

窯業系基板及び建築板 Download PDF

Info

Publication number
JP6054671B2
JP6054671B2 JP2012172571A JP2012172571A JP6054671B2 JP 6054671 B2 JP6054671 B2 JP 6054671B2 JP 2012172571 A JP2012172571 A JP 2012172571A JP 2012172571 A JP2012172571 A JP 2012172571A JP 6054671 B2 JP6054671 B2 JP 6054671B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealer
coating
sealer coating
paint
board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012172571A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014031642A (ja
Inventor
聖三 松下
聖三 松下
隆史 古宮
隆史 古宮
学 菊田
学 菊田
一博 真嶋
一博 真嶋
雅也 前川
雅也 前川
彰文 岩崎
彰文 岩崎
正樹 柳郷
正樹 柳郷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KMEW Co Ltd
Original Assignee
Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd
KMEW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd, KMEW Co Ltd filed Critical Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd
Priority to JP2012172571A priority Critical patent/JP6054671B2/ja
Publication of JP2014031642A publication Critical patent/JP2014031642A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6054671B2 publication Critical patent/JP6054671B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、外壁材、屋根材、塀材のような建築用外装材等に使用できる窯業系基板及び建築板に関する。
窯業系基板は、その表面に各種の意匠を実現するための表面化粧が施されることで、外壁材、屋根材、塀材のような建築用外装材等に広く用いられる。このような窯業系基板は、従来、白華(エフロレッセンス)の発生を防止させるために、その表面に目止め用のシーラー塗膜を形成することが行われている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2000−025187号公報
上記のような窯業系基板は、切削や切断して使用する場合、窯業系基板の材料に由来する粉が多く発生することがある。そして、このように発生した切削粉が原因で、基材とシーラー塗膜層との密着性を充分に確保することができず、基材から剥離してしまう原因となっていた。特に、窯業系基板では、耐水性能や耐温水性能も求められるものであるが、上記のようにシーラー塗膜層が剥離し易い状態では、水や温水によってさらに剥離しやすいものとなってしまい、窯業系基板自体の耐水性、耐温水性を低下させる原因となっていた。窯業系基板のシーラー塗膜に対する密着性、耐水性や耐温水性を高めるために、例えば、シーラー塗膜を形成させる塗料を複数回塗布させたり、シーラー塗膜を多層にしたりすることも考えられる。しかし、このような場合でも、基材とシーラー塗膜との密着性は充分ではなく、しかも、各層の界面での剥離が起こりやすいので、水や温水等によって剥離しやすいという問題は残されていた。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、基材とシーラー塗膜層との密着性が高く、耐水性、耐温水性に優れる窯業系基板及び建築板を提供することを目的とするものである。
本発明に係る窯業系基板は、ウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂を質量比で1:1〜3:1で含むシーラー塗膜が表面に形成されて成り、
前記シーラー塗膜は、前記ウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂が、溶媒に溶解した溶液、又は溶媒に分散した分散液の状態で配合されたシーラー塗料が成膜して成ることを特徴とする。
上記窯業系基板において、前記シーラー塗膜が0.06〜0.30g/70×150mm・dryの塗膜量で形成されていることが好ましい。
また、本発明に係る建築板は、上記窯業系基板のシーラー塗膜の表面にさらにエナメル塗膜が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る窯業系基板は、ウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂を質量比で1:1〜3:1で含むシーラー塗膜が表面に形成されているので、基材とシーラー塗膜層の密着性が高く、また、水や温水によっても剥離しにくいものである。
また、本発明に係る建築板は、上記窯業系基板から形成されて成るものであるので、耐水性、耐温水性に優れるものである。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の窯業系基板は、平面視略矩形状の基材の表面にシーラー塗膜が形成されてなるものである。基材の表面とは、窯業系基板を例えば屋根や外壁に施工した場合に、屋外側に面した側を示す。
上記基材としては、瓦や外壁材等の用途に使用される窯業系基材を採用することができる。窯業系基材は、例えば、無機質硬化体の原料となる水硬性膠着材に無機充填剤、繊維質材料等を配合し、これを成形した後に養生硬化させて作製されるものである。上記水硬性膠着材としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポルトランドセメント、高炉セメント、高炉スラグ、ケイ酸カルシウム、石膏等から選ばれたものの一種あるいは複数種を用いることができる。また、無機充填剤としては、フライアッシュ、ミクロシリカ、珪砂等を、繊維質材料としては、パルプ、合成繊維等の無機繊維や、スチールファイバー等の金属繊維を、それぞれ単独であるいは複数種併せて用いることができる。窯業系基材の成形は押出成形や注型成形、抄造成形、プレス成形等の方法により行うことができ、成形の後、必要に応じてオートクレーブ養生、蒸気養生、常温養生を行って、窯業系基材を作製することができる。窯業系基材としては、その他、例えばフレキシブルボード、珪酸カルシウム板、石膏スラグパーライト板、木片セメント板、プレキャストコンクリート板、ALC板、石膏ボード等の無機質板を用いることもできる。
上記基材は表面が略平坦状であってもよいし、凹凸柄が形成された意匠模様を有するものであってもよい。
本発明において、シーラー塗膜を形成するのに用いられるシーラー塗料は、少なくともウレタン系樹脂と、エポキシ系樹脂とを含む塗料を使用する。そして、シーラー塗料は、上記ウレタン系樹脂と上記エポキシ系樹脂とが1:1〜3:1の質量比率(ウレタン系樹脂:エポキシ系樹脂)で配合されるものである。シーラー塗料中の両者の配合比が上記範囲であることで、シーラー塗膜と、基材との密着性が高いものとなり、シーラー塗膜が基材から剥離しにくいものとなる。上記ウレタン系樹脂と、上記エポキシ系樹脂との配合比が上記範囲外の場合、例えば、ウレタン系樹脂の配合量が多すぎると上塗りエナメル塗膜との密着不良のおそれがあり、エポキシ系樹脂の配合量が多すぎると水起因による凝集破壊のおそれがある。
上記ウレタン系樹脂は、例えば、イソシアネート変性ウレタン樹脂を採用することができる。ウレタン系樹脂の重量平均分子量は特に制限されるものではないが、例えば、40000〜42000のウレタン系樹脂を使用することができる。ウレタン系樹脂は、溶剤等に溶解・分散していてもよい。
また、上記エポキシ系樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂を採用することができる。エポキシ系樹脂の重量平均分子量は特に制限されるものではないが、例えば、2000〜2500のエポキシ系樹脂を使用することができる。エポキシ系樹脂は、溶剤等に溶解・分散していてもよい。
上記シーラー塗料には、本発明の効果を阻害しない程度であれば、その他の樹脂が含まれていてもよい。その他の樹脂としては、例えば、アクリルエマルジョン樹脂の他、酢酸ビニル系、塩化ゴム系、シリコン系、フッ素系等の水性樹脂エマルション等が挙げられる。また、シーラー塗料には、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、タルク、アルミナ等の粒子状の顔料を添加物として配合することができ、これらの粒子は1種単独でも使用してもよいし、2種以上を併用して使用することもできる。さらに、シーラー塗料には、必要に応じて分散剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を含有させてもよい。
シーラー塗料は、所定の配合量のウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂、並びにその他必要に応じて添加物等を配合させることで調整することができる。ウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂としては、溶媒に溶解した溶液、又は溶媒に分散した分散液(エマルジョン)の状態のものを配合するようにすることができる。溶媒は塗料で一般的に使用されるものを使用すればよい。
上記シーラー塗料を用いてシーラー塗膜を基材表面に形成するには、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、ローラー塗装、刷毛による塗布、浸漬、フローコーター、カーテンフローコーター等の公知の方法が挙げられ、これらを組み合わせて塗布するようにしてもよい。また、基材の製作工程において、シーラー塗料を養生前の湿潤シートの表面に塗布し、加熱成膜することでシーラー塗膜を形成した後、所定の条件で養生硬化してシーラーの塗膜を形成させてもよい。
基材表面に形成されるシーラー塗膜は、所望の塗膜量で形成させることができるが、0.06〜0.80g/70×150mm・dryとなるように、シーラー塗料を塗布することが好ましい。この場合、基材とシーラー塗膜との密着性がさらに高まり、シーラー塗膜の基材からの剥離を抑制することができ、しかも、水や温水に浸漬した場合の剥離も抑制され易く、また、シーラー塗膜が均一にムラなく(すなわち、塗膜の溜りがなく)形成されやくなる。さらに好ましいシーラー塗膜の塗膜量は、0.06〜0.30g/70×150mm・dryである。尚、シーラー塗膜の塗膜量の単位「g/70×150mm・dry」とは、シーラー塗膜を形成した後の乾燥した状態において、基材表面の面積70mm×150mmあたりのシーラー塗膜の質量(g)を示す。
本発明の窯業系基板では、シーラー塗膜がウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂からなる塗膜で形成されたものであるので、シーラー塗膜と基材との密着性に優れるものである。そのため、例えば、基材の表面に切削粉が多く付着した場合であっても、上記シーラー塗料を塗布して形成されたシーラー塗膜が基材から剥離しにくい。そして、例えば、シーラー塗膜表面に後述する着色性のエナメル塗膜を形成させて建築板を作製した場合であっても、このエナメル塗膜も剥離しにくいものとなり、建築板の意匠性が損なわれにくいものとなる。
また、ウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂との質量比率は1:1〜3:1で自在に調整できるため、耐水性が要求される場合は、上記混合比の範囲内で耐水性が最適となるように両者の割合を適宜調節でき、しかも、この場合においても、基材へのシーラー塗膜の密着性は確保できる。このように、ウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂両者の混合比を調節することで、密着性を維持させつつ、要求品質に応じてシーラー塗膜を所望の性能にコントロールすることが可能となる。
特に、上記ウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂からなるシーラー塗料では、形成されるシーラー塗膜の密着性が高いので、従来のように基材に複数回の塗装(2回以上の重ね塗り)を必要とせずに、1回の塗布のみでシーラー塗膜を形成させることができる。複数回の塗装を行って形成されたシーラー塗膜では、各層の界面でも剥離がしやすいものであったが、1回の塗布のみでシーラー塗膜を形成させた場合には、そのような界面も存在しないので、シーラー塗膜の界面剥離も起こり得ないものになる。
また、上記ウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂からなるシーラー塗膜では、初期の密着性のみならず、2次密着性にも優れるものである。シーラー塗膜の2次密着性とは、水や温水に浸漬した後におけるシーラー塗膜の密着性、あるいは、凍害後のシーラー塗膜の密着性のことをいう。このようにシーラー塗膜の2次密着性も優れることで、耐水性、耐温水性、耐凍害性など、耐久性に優れるものである。
本発明の窯業系基板は、上記のように基材の表面にシーラー塗膜が形成されるものであるが、このシーラー塗膜の表面にさらにエナメル塗膜を形成させて、建築板を得ることが可能である。
エナメル塗膜を形成するのに用いられるエナメル塗料としては、下地の隠蔽力が高く耐久性に優れ、種類豊富な色揃えを有し、意匠性向上に寄与可能な着色塗料を用いることができる。具体的には、アクリルエマルション樹脂に、酸化チタン、酸化鉄系顔料、カーボンブラック、硫酸バリウム等の顔料、ブチルセロソルブ、消泡剤、増粘剤等の添加剤、水等を加えて撹拌分散して調製したものをエナメル塗料として用いることができる。
上記エナメル塗料をシーラー塗膜の表面に塗布・焼付け乾燥させることで、着色したエナメル塗膜を形成することができる。エナメル塗料は、シーラー塗膜の表面に、例えば、塗布量76〜140g/mで塗布するのが好ましい。エナメル塗料の塗布は、スプレーガン、ロールコーター、フローコーター、カーテンコーター等を用いて行うことができる。また、焼付け乾燥は、例えば、ジェット乾燥機を用いて、80〜120℃、1〜3分の条件で行えばよい。
さらに、エナメル塗膜の表面には、クリアー塗料を塗布・乾燥してクリアー塗膜を形成してもよい。クリアー塗膜を形成するのに用いられるクリアー塗料はアクリルエマルション塗料が挙げられる。アクリルエマルション塗料としては、環境負荷を低減するために、アクリル系エマルションをベースにしたアクリル樹脂塗料や、アクリルシリコン系エマルションをベースにしたアクリルシリコン樹脂塗料等の水性塗料を用いるのが好ましい。またアクリルエマルション塗料には、アクリルビーズ、マイカ等の骨材を配合してもよく、この場合、建築板の意匠性を向上させることができる。
クリアー塗料は、エナメル塗膜の表面に、例えば、クリアー塗料の塗布は、スプレーガン、ロールコーター、フローコーター、カーテンコーター等の方法により、塗布量32〜76g/mで塗布するようにすることができる。焼付け乾燥は、例えば、ジェット乾燥機を用いて、80〜140℃、1〜3分の条件で行うのが好ましく、この場合、温度湿度等環境条件によって、外装材の耐久性が低下してしまうのを防ぐことができる。
上記建築板は、密着性の高いシーラー塗膜が形成された窯業系基板で構成されたものであるので、この建築板を外壁の施工に用いたとしても、エフロレッセンスを長期にわたって抑制し易く、意匠性の低下も起こりにくいものとなる。また、シーラー塗膜の2次密着性が優れることで、耐水性、耐温水性、耐凍害性などの耐久性が特に優れるものとなる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
基材は以下のように作製した。まず、普通ポルトランドセメント40質量部、フライアッシュ40質量部、パルプ6質量部、セメント板廃材粉砕物14質量部を混合し、これに水を固形分濃度が20質量%となるように混合して分散することによって、セメントスラリーを調製した。次に、このセメントスラリーを抄造した。そして、この抄造板を60℃で10時間蒸気養生し、さらに170℃で5時間オートクレーブ養生することによって、基材を作製した。
シーラー塗料は以下のように調製した。まず、ウレタン系樹脂を含む塗料(大日本塗料社製、品名:Vセラン♯100シーラー、固形分30質量%)50質量部と、添加剤(大日本塗料社製、Vセラン♯100シンナー)33質量部とを混合して攪拌分散させ、液1を調製した。一方、エポキシ系樹脂を含む塗料(神東塗料社製、品名:Sセラム♯1000シーラー、固形分30質量%)50質量部と、添加剤(Sセラム♯1000シンナー)11質量部とを混合して撹拌分散させ、液2を調製した。そして、液1と液2とを混合し、攪拌分散させて1液化した液をシーラー塗料とした。このシーラー塗料においてウレタン系樹脂と、エポキシ系樹脂との質量比率は1:1である。
次いで、上記基材の表面に上記シーラー塗料を、エアスプレー塗装にて塗装し、その後、乾燥してシーラー塗膜を形成した。このとき、シーラー塗料は、シーラー塗膜量が0.30g/70×150mm・dryとなるように塗布した。そして、ジェット乾燥機を用いて、基材表面温度が50℃以上となるように焼付け乾燥することで窯業系基板を得た。
(実施例2)
ウレタン系樹脂を含む塗料を75質量部、エポキシ系樹脂を含む塗料を25質量部とし、シーラー塗膜量が0.06g/70×150mm・dryとなるようにシーラー塗料を塗布したこと以外は、実施例1と同様の方法で窯業系基板を得た。シーラー塗料において、ウレタン系樹脂と、エポキシ系樹脂との質量比率(主剤比)は3:1である。
(実施例3)
シーラー塗膜量が0.06g/70×150mm・dryとなるようにシーラー塗料を塗布したこと以外は、実施例1と同様の方法で窯業系基板を得た。
(実施例4)
シーラー塗膜量が0.20〜0.50g/70×150mm・dryとなるようにシーラー塗料を塗布したこと以外は、実施例2と同様の方法で窯業系基板を得た。
(実施例5)
シーラー塗膜量が0.57g/70×150mm・dryとなるようにシーラー塗料を塗布したこと以外は、実施例1と同様の方法で窯業系基板を得た。
(実施例6)
シーラー塗料を、エアレススプレー塗装にて塗装したこと以外は、実施例1と同様の方法で窯業系基板を得た。
(実施例7)
シーラー塗料を、ローラー塗装にて塗装したこと以外は、実施例1と同様の方法で窯業系基板を得た。
(比較例1)
ウレタン系樹脂を含む塗料を85質量部、エポキシ系樹脂を含む塗料を15質量部とし、シーラー塗膜量が0.10g/70×150mm・dryとなるようにシーラー塗料を塗布したこと以外は、実施例1と同様の方法で窯業系基板を得た。シーラー塗料において、ウレタン系樹脂と、エポキシ系樹脂との質量比率は8.5:1.5である。
(比較例2)
シーラー塗料を、エアレススプレー塗装にて塗装したこと以外は、比較例1と同様の方法で窯業系基板を得た。
(比較例3)
シーラー塗膜量が0.20〜0.40g/70×150mm・dryとなるようにシーラー塗料を塗布したこと以外は、比較例1と同様の方法で窯業系基板を得た。
(比較例4)
シーラー塗料を、エアレススプレー塗装にて塗装したこと以外は、比較例3と同様の方法で窯業系基板を得た。
(比較例5)
基材は実施例1と同様に作製した。シーラー塗料はウレタン系樹脂を含む塗料(大日本塗料社製、品名:Vセラン♯100シーラー、固形分30質量%)100質量部を使用し、これを実施例1と同様の塗装方法、塗装条件にて塗装して、シーラー塗膜を形成した。このように形成されたシーラー塗膜の表面に、さらに、Sセラム♯1000シンナーを塗布して(すなわち、シーラー塗料の2回塗装)、シーラー塗膜を形成させた。その後、ジェット乾燥機を用いて、基材表面温度が50℃以上となるように焼付け乾燥することで窯業系基板を得た。
各実施例及び比較例で得た窯業系基板の初期の密着性能、並びに水浸漬及び温水浸漬後の密着性能について評価を行った結果を表1に示す。
密着性能評価は、JIS A 5422 7−7に準拠して、シーラー塗膜の剥離率を算出すると共に、以下の判定基準にて窯業系基板の密着性能を判断した。
○:シーラー塗膜の剥離はほとんど見られず、密着性に優れるものであった。
△〜○:シーラー塗膜が一部剥離しているのが見られるものであった。
×:シーラー塗膜が大部分剥離しており、密着性に劣るものであった。
実施例1〜7の窯業系基板では、シーラー塗膜が所定混合比率のウレタン系樹脂とエポキシ系樹脂で構成されているものであることから、基材に対するシーラー塗膜の密着性に優れるものであった。一方、比較例1〜4の窯業系基板では、ウレタン系樹脂の比率が多すぎるため、密着性の低下が見られた。また、比較例5の窯業系基板では、シーラー塗料を2回塗装してシーラー塗膜を形成したものであるため、著しい剥離が見られた。
Figure 0006054671

Claims (3)

  1. ウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂を質量比で1:1〜3:1で含むシーラー塗膜が表面に形成されて成り、
    前記シーラー塗膜は、前記ウレタン系樹脂及びエポキシ系樹脂が、溶媒に溶解した溶液、又は溶媒に分散した分散液の状態で配合されたシーラー塗料が成膜して成ることを特徴とする窯業系基板。
  2. 前記シーラー塗膜が0.06〜0.30g/70×150mm・dryの塗膜量で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の窯業系基板。
  3. 請求項1又は2に記載の窯業系基板のシーラー塗膜の表面にさらにエナメル塗膜が設けられていることを特徴とする建築板。
JP2012172571A 2012-08-03 2012-08-03 窯業系基板及び建築板 Active JP6054671B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012172571A JP6054671B2 (ja) 2012-08-03 2012-08-03 窯業系基板及び建築板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012172571A JP6054671B2 (ja) 2012-08-03 2012-08-03 窯業系基板及び建築板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014031642A JP2014031642A (ja) 2014-02-20
JP6054671B2 true JP6054671B2 (ja) 2016-12-27

Family

ID=50281682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012172571A Active JP6054671B2 (ja) 2012-08-03 2012-08-03 窯業系基板及び建築板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6054671B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0999514A (ja) * 1995-10-09 1997-04-15 Toppan Printing Co Ltd 難燃性ポリエステル化粧板
JPH11156994A (ja) * 1997-11-28 1999-06-15 Dainippon Printing Co Ltd 無機質系化粧板及びその製造方法
JP4754796B2 (ja) * 2004-09-17 2011-08-24 関西ペイント株式会社 水性被覆組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014031642A (ja) 2014-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101867278B1 (ko) 건축판, 및 건축판의 제조 방법
CN105239739B (zh) 一种用于墙体装饰的涂层结构
WO2001002495A1 (en) Coating composition comprising redispersible polymer, and a method of coating using them
JP5797482B2 (ja) 積層体
JP6054671B2 (ja) 窯業系基板及び建築板
JP2010018492A (ja) モルタル仕上げ構造体の施工方法
CN111305592A (zh) 一种组合物层结构及其在旧瓷砖墙面翻新中的应用
CN100497864C (zh) 建筑墙体表面保护装饰材料及其制备方法
JP2005246319A (ja) 建築物壁面の塗装工法
KR101666946B1 (ko) 분체도장을 이용한 건축자재 제조방법
EP3129565B1 (en) Process for preparing a surface for decoration
JPH10259322A (ja) マルチ塗装形漆喰調仕上塗材
JP3891898B2 (ja) 化粧シート
JP4928327B2 (ja) 外装材
JP4731824B2 (ja) 下地調整塗材
JP4540264B2 (ja) 被膜積層体
EP0970931A1 (en) Compositions useful for suppressing efflorescence on mineral substrates
JP6108424B2 (ja) 積層構造体
JP3795376B2 (ja) 被膜積層体
JP6113414B2 (ja) 被覆材
JPH0872195A (ja) 積層体
KR101220861B1 (ko) 친환경 단열ㆍ방수도료를 이용한 건축물 복합시공방법
KR102666363B1 (ko) 친환경 수성 칼라 본타일 도료 조성물 및 그 제조 방법
JP2007162351A (ja) 仕上げ方法
JP3809793B2 (ja) 断熱構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150608

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160606

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6054671

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150