JP6053288B2 - 美爪料組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ベースカラーを爪全体にコート、次に、ホワイトのマニキュアを爪先部分に塗る、いわゆる二つの色で塗り分けるネイルアートで、爪先に塗布するフレンチネイルタイプの美爪料組成物に関する。
一般に、フレンチネイルタイプの美爪料組成物は、溶剤として、酢酸エステル類、樹脂として、ニトロセルロース類を混合したネイルエナメル液に酸化チタンを混合した白色の液で、一般的なネイルエナメルと同様にブラシで塗布するものであった。
このタイプの美爪料組成物では、ベースカラーと同様の組成であるフレンチネイルを塗布すると、ベースカラーを溶かしてしまい、フレンチネイルの白が濁ってしまう問題がある。そのため、ベースカラーは、透明もしくは半透明であることが必須であり、例えば、ベースカラーに赤色を用い、フレンチネイルを塗布すると斑のピンクになってしまうことがある。
これまでのフレンチネイルタイプなどの美爪料組成物としては、例えば、
1) 皮膜形成剤が、ニトロセルロース、アルキッド−1のうち1種または2種で、可塑剤がクエン酸アセチルトリブチル、フタル酸ジブチル及び安息香酸スクロースのうち1種または2種以上からなり、溶剤がアセトン、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、イソプロパノール、ブタノール、酢酸エトキシエチル及び酢酸エチルのうち1種または2種以上からなるネイルアート用爪化粧料であって、溶媒の主剤は、一般的なネイルエナメル組成物と同じで、さらに、アセトンとメチルエチルケトンを添加することで、境界線をぼかすネイルアート用爪化粧料(例えば、特許文献1参照))、
2) 爪の健康保持機能、使用感触、化粧持ちの全てにわたって優れた美爪料を提供するために、特定のアルキレンオキシド誘導体と、皮膜剤とを含有することを特徴とする美爪料、この美爪料として、実施例3−5及び3−6に、水、アクリル系エマルジョン、アルコール系溶剤、酸化チタン、消泡剤を含有する組成となる水系ネールエナメル(例えば、特許文献2参照)、
3) 皮膜形成助剤の非存在下で測定される最低皮膜形成温度MFT、および乾燥皮膜の少なくとも1つのガラス転移温度Tgを有する(ただし、35℃≦Tg≦80℃およびTg−MFT≧8℃である)エマルジョンポリマーを含むネイルエナメルまたは毛髪セット用製品に有用となる水性化粧用組成物、この水性化粧用組成物として、その実施例15には、水、アクリル系エマルジョン、アルコール系溶剤、シリコーン系溶剤が含まれる組成の水性ネイルエナメル(例えば、特許文献3参照)などが知られている。
しかしながら、上記特許文献1〜3を含む従来のネイルエナメルの白色組成物は、粘性も高く、また、細いブラシで塗布するため、2色の境界ラインが明確に決まらない、また、最初に塗ったヌードカラーが完全に乾いた後に、フレンチネイルを塗布し、乾燥後、持ちをよくするために、トップコートを塗布するといった形態がとられるのが現状であった。
この場合には、下地カラーや、トップコートを施すとき、十分な乾燥を伴わないと、同じ組成であるため、ラインなどが滲んだり、また、細いブラシで塗布するため、うまくラインが描けないといった不具合が生じたり、隠ぺい力が不足するなどの課題がある。
一方、耐水性と光沢、硬度、柔軟性を高度なバランスで保持する爪に優しい美爪料を得るために、少なくとも炭素数4以下の低級アルコールもしくは炭素数4以下の低級アルコールと水の混合物を主溶剤とする美爪料において、分子量が5000〜50000で、酸価が30〜100のアルカリ存在下でのみ水に溶解する非水溶性アクリル樹脂と、スチレン・アクリル酸共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体、スチレン・アクリル酸アルキル共重合体、及びスチレン・マレイン酸アルキル共重合体の群よりなる樹脂の1つもしくは複数種と揮発性アルカリを含有した美爪料(例えば、特許文献4参照)が知られている。
更に、本願出願人は、下地カラーやトップコートによるラインの乱れが少なく、乾燥が早く、塗布環境で湿度が高い場合であっても塗膜に結露が発生することがなく、レベリングや色ムラも少ない、乾燥性、密着性、屈曲性、隠蔽性、仕上がり性、吐出性能及び再攪拌性に優れたフレンチネイルタイプの美爪料組成物を提供するために、溶媒として、エタノールとプロピレングリコールモノメチルエーテルと、平均一次粒子径が200nmから400nmの酸化チタンAと、平均一次粒子径が10nmから80nmの酸化チタンBと、アクリル樹脂と、ポリエーテル変性ジメチルポ リシロキサンと、可塑剤を少なくとも含有することを特徴とする美爪料組成物を出願している(例えば、特許文献5参照)。
しかしながら、上記特許文献4記載のアルカリ存在下でのみ水に溶解する非水溶性アクリル樹脂を含有する美爪料では、重ね塗りするとベースコートと色が混ざってしまい、また、一度ブラシで固まった液は復帰しづらいなどの課題があり、下地汚れや、乾燥性、固着力、隠ぺい力が未だ十分でないなどの課題があるのが現状である。
また、上記本願出願人による出願中の美爪料組成物は、下地カラーやトップコートによるラインの乱れが少なく、乾燥が早く、塗布環境で湿度が高い場合であっても塗膜に結露が発生することがなく、優れた性能を有するものであり、本発明も別の組成面等からアプローチしてネイルアートのバリエーションを更に拡大しようとするものである。
特開2004−231554号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2005−154403号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特表2003−507399号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開平9−202715号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特願2011−185889号(特許請求の範囲、実施例等)
本発明は、上記従来技術の課題及び現状等に鑑み、これを解消しようとするものであり、透明・半透明のベースカラーはもちろん、着色したベースカラーの上にも塗布できるフレンチネイルタイプの美爪料組成物であり、ネイルアートのバリエーションを更に拡大することができ、重ね塗してもベースコートと色が混ざってしまうことがなく、乾燥が早く、レベリングや色ムラも少ない、下地汚れ、乾燥性、固着力、再溶解性及び隠ぺい力に優れたフレンチネイルタイプの美爪料組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、少なくとも、水と、1価の低級アルコールと、アクリル系樹脂と、酸化チタンとを含有し、前記アクリル系樹脂として特定物性となるものを含有することにより、上記目的の美爪料組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1) 少なくとも、水と、1価の低級アルコール10〜60質量%と、アクリル系樹脂と、一次粒子径が200〜400nmである酸化チタン5〜20質量%とを含有し、前記アクリル系樹脂は酸価が100mg・KOH/g以上であり、ガラス転移温度が70℃以上であり、下地に塗布した美爪料の上から更に塗布することを特徴とする美爪料組成物。
(2) 前記アクリル系樹脂は、分子量が50,000以上300,000以下であることを特徴とする上記(1)に記載の美爪料組成物。
(3) 更に前記酸化チタン以外の無機顔料、有機顔料、染料を配合することを特徴とする上記(1)又は(2)記載の美爪料組成物。
本発明によれば、透明・半透明のベースカラーはもちろん、着色したベースカラーの上にも塗布できるフレンチネイルタイプの美爪料組成物であり、ネイルアートのバリエーションを更に拡大することができ、重ね塗してもベースコートと色が混ざってしまうことがなく、乾燥が早く、レベリングや色ムラも少ない、下地汚れ、乾燥性、固着力、再溶解性及び隠ぺい力に優れたフレンチネイルタイプの美爪料組成物が提供される。
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の美爪料組成物は、少なくとも、水と、1価の低級アルコール10〜60質量%と、アクリル系樹脂と、酸化チタンとを含有し、前記アクリル系樹脂は酸価が100mg・KOH/g以上であり、ガラス転移温度が50℃以上であることを特徴とするものである。
本発明に用いる1価の低級アルコールとしては、例えば、メチルアルコール(メタノール)、エチルアルコール(エタノール)、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール(イソプロパノール)、ブチルアルコール等の炭素数1〜4のものが挙げられ、中でもエチルアルコール、イソプロピルアルコールが好ましく、エチルアルコールが特に好ましい。
本発明において、1価の低級アルコールに限定したのは、速乾性、水との高親和性とするためである。
用いる1価の低級アルコールの含有量は、美爪料組成物全量に対して、10〜60質量%(以下、単に「%」という)とすることが必要であり、好ましくは、20〜50%、更に好ましくは、20〜40%とすることが望ましい。
この1価の低級アルコールの含有量が、10%未満であると、乾燥に時間がかかるものとなり、一方、60%を超えて多いと、ベースカラーを溶かしてしまい、好ましくない。
本発明に用いる酸化チタンは、白色で隠ぺい力を有するものであれば、特に限定されないが、白色で隠ぺい力の更なる向上の点から、好ましくは、一次粒子径が200〜400nmであるものが望ましい。
なお、本発明(後述する実施例を含む)において、「一次粒子径」とは、透過型電子顕微鏡画像解析による、粒子径をいう。
用いることができる一次粒子径が200nmから400nmの酸化チタンとしては、具体的には、CR−50、CR−60(以上、石原産業社製)、JR−800、JR−301(以上、テイカ社製)、UNIPURE WHITE LC 987(LCW社製)、KEMIRA 402(KEMIRA社製)などの少なくとも1種が挙げられる。
用いる酸化チタンの含有量は、美爪料組成物全量に対して、5%以上、好ましくは、10%以上、更に好ましくは、10〜20%とすることが好ましい。
本発明において、酸化チタンの含有量が5%未満になると、隠ぺい力の低下につながることとなり、好ましくなく、一方、20%を超えて高すぎると、色ムラになりやすく、好ましくない。
本発明に用いるアクリル系樹脂は、酸価が100mg・KOH/g以上となるものであり、用いる1価の低級アルコールに可溶であり、酸化チタンを分散し、安定化できるタイプの使用が好ましく、更には、水ないしはアルカリ水にも可溶であり、酸化チタンを分散し、安定化できるタイプのものが望ましい。
具体的には、酸価が100mg・KOH/g以上となる上記特性のアクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、スチレンアクリル酸アルキル共重合体などが挙げられるが、スチレンは人体への安全性が懸念されるため、アクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体の使用が好ましい。
本発明において、エマルジョンタイプのアクリル系樹脂では、塗布部、例えば、ブラシ上で乾燥固化すると、再溶解できず、筆記性・塗布性が復帰できないことなどがあり、また、1価の低級アルコールの量にも因るが、特に、このアルコール量が少ない場合、酸価が低いと、ペン芯で乾燥した際、再分散・再溶解性が得られないため、筆記性・塗布性が復帰できないものとなる。これらの点から、本発明では、酸価は100mg・KOH/g以上であることが必要となる。
本発明では、ベースコートを必須とするため、酸価が高いことによるアルカリ量が増えても、直接爪には触れないため、爪を傷めることはない。また、酸価が高いと耐水性も低下するが、これもトップコートを必須とするために問題にならない。そのため、酸価の上限については、特に限定するものではない。
更に、用いるアクリル系樹脂は、好ましくは、重量平均分子量(Mw)は50,000以上300,000以下とすることが望ましく、更に好ましくは、80,000以上200,000以下であるものが望ましい。
この分子量が50,000未満となると、十分な被膜を形成できず、トップコートを塗布する際に、ブラシで塗膜を削ってしまう問題がある。また、当該分子量が300,000を超えて上回ると、液粘度が高くなるため、吐出性が悪くなることや、塗膜が厚くなり乾燥時間が遅くなる問題がある。また、当該分子量が高くても、脆性には大きく影響しないが、脆くなっても、トップコートがそれを補ってくれるものとなる。
また、用いるアクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上とすることが必要であり、好ましくは、70℃以上が望ましい。ガラス転移温度(Tg)50℃を下回ると、軟らかい塗膜となり、トップコートを塗布する際に、ブラシで塗膜を削ってしまう問題がある。ガラス転移温度の上限については、特に限定するところではないが、顔料を分散するためには疎水部が必要であり、これを取り込んだ樹脂はガラス転移温度が低下する。そのため、150℃を超えると、十分な疎水部を取り込めず、顔料分散能が低くなると予測され、150℃以下が望ましい。
なお、本発明で用いるアクリル系樹脂は、上記アクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体などを用いるものであるが、これらの樹脂以外にも、固着力向上の目的で、他の樹脂類、例えば、ウレタン、酢酸ビニル、シリコーンの配合は、液の安定性を阻害しなければ、可能である。
なお、本発明(後述する実施例を含む)において、用いる酸価、重量平均分子量(Mw)、ガラス転移温度(Tg)の意味等は、下記のとおりである。
酸価(単位は、mg・KOH/g)とは、アクリル系樹脂1g中に含まれる酸を中和するのに必要なKOHの重量(単位、mg)を表したものである。酸価(単位は、mg・KOH/g)は、JIS K 2501に準拠した方法により測定したものである。
アクリル系樹脂のMwは、まず、移動相溶媒としてテトラヒドロフランを用いたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)により測定を行い、得られた結果を、標準ポリスチレン換算値として算出することにより求めた。
ガラス転移温度(Tg)は、次のようにして測定した。まず、樹脂をラッカー状とし、ラッカー状とした樹脂を成膜し、次いで溶剤を乾燥させることにより、フィルム化した。フィルム化したアクリル系樹脂を、リガク社製の示差走査熱分析器(DSC)を用いて、昇温速度10℃/分で、−150℃から+150℃まで昇温して示差走査熱量を測定し、得られた吸熱曲線を微分して変極点を求め、この変極点をTgと判断した。
これらの特性を有するアクリル系樹脂の含有量は、美爪料組成物全量に対して、2〜15%、好ましくは、5〜10%とすることが望ましい。
このアクリル系樹脂の含有量が2%未満であると、固着力が不十分となり、トップコートで流れてしまうこととなり、好ましくなく、一方、15%を超えて多くても問題とないないが、トップコートを塗布するのに耐えうる膜強度が得られれば良く、ブラシ上で乾燥した液の復帰性を考慮すると、極力少ない方が良い。
本発明の美爪料組成物には、上記各成分の他、指先の白色以外の色変えのために、赤色201号、202号、220号、青色404号、黄色4号ALレーキ、コンジョウ、ベンガラなどの顔料や、パール顔料、その他光輝性顔料を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有せしめることができる。
本発明では、酸化チタン以外の上記無機顔料や有機顔料・染料などの色材を配合することにより、白以外のフレンチネイル液を作製することができる。これにより、ベースカラーとフレンチネイルの好みのカラーを自在に組み合わせることが可能となり、ネイルアートの新たな楽しみ方を享受することができるものとなる。
また、本発明の美爪料組成物は、残部として水(精製水、イオン交換水、純水など)で調製され、上記色材以外にも、pH調整剤、スルホコハク酸ジオクチルナトリウムなどの湿潤剤、エチレングリコールなどのグリコール類、粘度調整剤、防腐剤、防菌剤、消泡剤などの任意成分を本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有せしめることができる。
本発明の美爪料組成物に、pH調整剤として、揮発性のアンモニア等を用いると、ペン芯で水の揮発とともにアンモニアも揮発してしまう。そのため、pHが高い方が溶解しやすいアクリル系樹脂が析出し、アンモニアが不足しているため、すばやく再溶解できない問題がある。そのため、pH調整剤として、不揮発性の水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)などの使用が好ましく、アミノメチルプロパノールやトリエタノールアミンも用いることができ、調整後の美爪料組成物のpHを7.5以上とすることが好ましい。
本発明の美爪料組成物は、ボトルタイプの容器にも充填可能であるが、ELD型粘度計による温度25℃、ずり速度3.83S−1での粘度が20〜100mPa・sであり、ずり速度383S−1での粘度が20〜90mPa・sとすることにより、繊維を樹脂等で固めた、または、繊維同士を融着した、いわゆるペン芯で、本発明の美爪料組成物の流出が可能となり、マーカのような塗布が可能となり、細いブラシで塗布といった、力加減で、塗布面積の変動が少なく、ラインが描きやすく、塗りやすいものとなる。
また、上記粘度の調整は、用いる1価の低級アルコール、酸化チタン、アクリル系樹脂種等を好適な含有量となるように組み合わせることにより調整することができる。
本発明の美爪料組成物は、上述した各成分を上記各範囲の含有量等で混合分散機、例えば、ビーズミル、ホモミキサー、ディスパー、アトライター、ボールミル、サンドグラインダー等で混合分散することで調製される。
このように構成される本発明の美爪料組成物は、本発明の美爪料組成物を収容したボトル(容器体)とキャップに付いた塗布体となるハケとから構成される美爪料塗布具や、少なくとも、美爪料組成物を収容する液体収容空間と、繊維を樹脂等で固めた、または、繊維同士を融着した、いわゆるペン芯タイプの塗布体とを備え、毛細管力によって前記液体収容空間から前記塗布体へ液体が輸送される塗布具の前記液体収容空間に収容される美爪料塗布具に収容して好適に使用することができる。
このように構成される本発明の美爪料組成物では、少なくとも、水と、1価の低級アルコール10〜60質量%と、アクリル系樹脂と、酸化チタンとを含有し、前記アクリル系樹脂は酸価を100mg・KOH/g以上とし、ガラス転移温度を50℃以上とすることにより、透明・半透明のベースカラーはもちろん、着色したベースカラーの上にも塗布できるフレンチネイルタイプの美爪料組成物となり、ネイルアートのバリエーションを更に拡大することができ、重ね塗してもベースコートと色が混ざってしまうことがなく、乾燥が早く、レベリングや色ムラも少ない、下地汚れ、乾燥性、固着力、再溶解性及び隠ぺい力に優れたフレンチネイルタイプの美爪料組成物が提供されることとなる。
従来のフレンチネイルタイプの美爪料組成物では、爪先に、美麗な線及び模様を描こうとすると、滲んだり、境界が不鮮明となったり、乾燥性や隠蔽性が不十分となる場合があったが、本発明では、下地カラーやトップコートによるラインの滲みや境界の乱れがなく、極めて優れたフレンチネイルタイプの美爪料組成物とすることができる。
次に、実施例及び比較例により、本発明を更に詳述するが、本発明は下記実施例等により制限されるものではない。
〔実施例1〜13及び比較例1〜8〕
下記表1及び表2に示す配合処方で、ホモミキサーあるいはディスパーで混合分散して、各美爪料組成物を調製した。なお、各美爪料組成物のpHは7.5〜9.0に調整した。
上記で得られた実施例1〜13及び比較例1〜8の各美爪料組成物について、下記方法により、ずり速度3.83(s−1)、383(s−1)における25℃の各粘度、下地汚れ、乾燥性、固着力、再溶解性、隠ぺい力について評価した。
これらの結果を下記表1及び表2に示す。
〔粘度の測定方法〕
得られた各美爪料組成物について、温度25℃で、コーンプレート型粘度計(TV−25型粘度計のうち、ELD型粘度計、標準コーンプレート、東機産業社製)を用いて所定のずり速度(3.83S−1、383S−1)における粘度(mPa・s)を測定した。
(下地汚れの評価方法)
赤いマニキュア(下地)の上に、白いフレンチネイルを塗布し、下地汚れを下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:下地と色が混ざらない
△:フレンチの淵が下地と混ざる
×:フレンチネイルがピンク色に変化する
(乾燥性の評価方法)
平滑な試験板に一定の厚みで塗膜をひき、一定時間おきに綿棒等でひっかくことで、塗膜の乾燥時間を測定し、乾燥性を下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:速乾、良好(30秒以内)
△:やや遅い(30〜60秒)
×:遅すぎる(60秒超過)
(固着力の評価方法)
下地の上にフレンチネイルを塗布し、60秒後にトップコートし、固着力を下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:変化なし
△:フレンチネイル部分に薄っすら線が入る
×:フレンチネイル部分が剥がれる
(再溶解性の評価方法)
試料を市販のマニキュア容器に充填し、マニキュア容器付属の刷毛に付けて乾燥させた後、元の容器に戻して1昼夜放置して刷毛についた乾燥物が再溶解しているかどうか観察した。
評価基準:
○:再溶解している
△:ほぼ再溶解しており、使用上問題ない
×:再溶解していない
(隠ぺい力の評価方法)
下地カラーの上に試料を塗布し、下地の色の透け具合を確認し、隠蔽性を下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:下地が隠れ、発色が良い
△:わずかに下地の色が見えるが、発色は良い
×:下地の色が見え、発色が悪い
Figure 0006053288
Figure 0006053288
上記表1中の*1〜*10は、以下のとおりである。
*1:一次粒子径:250nm、CR−50、石原産業社製
*2:アクリル酸アルキル共重合体、酸価:150mg・KOH/g、重量平均分子量(Mn):100,000、ガラス転移温度(Tg):75℃、ルビマー100P、BASFジャパン社製
*3:オクチルアミド/メチルメタクリレート/t−ブチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレート共重合体、酸価:168mg・KOH/g、重量平均分子量(Mn):140,000、ガラス転移温度(Tg):100℃、アンフォマーHC、日本NSC社製
*4:アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、酸価:103mg・KOH/g、重量平均分子量(Mn):85,000、ガラス転移温度(Tg):100℃
*5:アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、酸価:135mg・KOH/g、重量平均分子量(Mn):56,000、ガラス転移温度(Tg):80℃
*6:スチレンアクリル酸アルキル共重合体、酸価:213mg・KOH/g、重量平均分子量(Mn):12,500、ガラス転移温度(Tg):73℃、ジョンクリル67、BASF社製
*7:t−ブチルアクリレート/エチルアクリレート/メタクリル酸アンモニウム、酸価:58mg・KOH/g、重量平均分子量50,0000、ガラス転移温度(Tg):−15℃、固形分濃度45%、各モノマーを既知の方法により乳化重合することにより得た。
*8:アクリル酸アルキル共重合体、酸価:84mg・KOH/g、重量平均分子量(Mn):60,000、ガラス転移温度(Tg):35℃、ダーマクリルAQF、固形分濃度45%、アクゾノーベル社製
*9:ポリジメチルシロキサン/メタクリル酸/メタクリル酸ブチルのブロック共重合体、酸価:103mg・KOH/g、重量平均分子量(Mn):5,000、ガラス転移温度(Tg):35℃、各モノマーを既知の方法により重合することにより得た。
*10:ジュリマーAT960P、日本純薬社製
上記表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜13は、本発明の範囲外となる比較例1〜8に較べ、下地汚れ、乾燥性、固着力、再溶解性、隠ぺい力に優れたフレンチネイルタイプの美爪料組成物であることが判明した。
比較例を個別的に見ると、比較例1及び4は、1価の低級アルコールを用いない場合であり、比較例2、3及び8は1価の低級アルコールの含有量の範囲が本発明の範囲外となる場合であり、比較例5〜7は本発明の範囲外となるアクリル系樹脂を用いる場合であり、これらの場合は、本発明の効果を発揮できないことが判った。
フレンチネイルタイプに好適な美爪料組成物となる。

Claims (3)

  1. 少なくとも、水と、1価の低級アルコール10〜60質量%と、アクリル系樹脂と、一次粒子径が200〜400nmである酸化チタン5〜20質量%とを含有し、前記アクリル系樹脂は酸価が100mg・KOH/g以上であり、ガラス転移温度が70℃以上であり、下地に塗布した美爪料の上から更に塗布することを特徴とする美爪料組成物。
  2. 前記アクリル系樹脂は、分子量が50,000以上300,000以下であることを特徴とする請求項1に記載の美爪料組成物。
  3. 更に前記酸化チタン以外の無機顔料、有機顔料、染料を配合することを特徴とする請求項1又は2記載の美爪料組成物。
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