JP6052783B2 - 造塊方法 - Google Patents
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Description
造塊において、押湯の機能を確実に発揮させるためには、鋼塊本体よりも押湯が後に凝固する必要があり、押湯を最後まで未凝固状態とするための鋳型技術が数々開発されている。
斯かる状況は、真空上注ぎ造塊を行う際、特に問題となる。
しかしながら、特許文献2の技術は、単に押湯部を多層構造としたことが開示されているだけで、多層構造とした場合の保温性の度合い、多層構造の鋳型を用いてどのように造塊を行うかといった方法などが詳細に述べられていない。
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、溶鋼を鋳型に注入して鋼塊を製造する造塊方法において、前記鋳型の押湯部の内側に耐火煉瓦を施工すると共に前記耐火煉瓦の外側に熱伝導率が0.18[W/(m・K)]以下の断熱煉瓦を施工しておき、溶鋼を鋳型に鋳込むときの鋳込温度差ΔT、鋳型高さH、鋳型平均幅D、鋼塊重量W及び式(2)で定義される保温性指数yが、式(1)を満たすように押湯比rを設定し、設定した押湯比rを基に造塊を行うことを特徴とする。
本発明の造塊方法は、溶鋼を上側から鋳型に注入することにより鋼塊を製造する上注ぎ造塊法によるものである。
図1に示すように、本発明の造塊方法で用いられる鋳型2は、有底状のものであって、主に、底部(定盤)3と、この底部3から上方に立ち上がる本体部(鋳型本体)4とから構成され、この本体部4の上部側には押湯部5が設けられている。
まず、押湯部5について詳しく説明する。
詳しくは、本体部4の上部側で最外側に押湯枠(支持枠)9が施工され、この押湯枠9の内側に断熱煉瓦6が施工され、断熱煉瓦6の内側に耐火煉瓦7が施工され、押湯部5は、断熱煉瓦6及び耐火煉瓦7とを備えた多層構造(2層構造)となっている。言い換えれば、溶鋼1と接触する側(稼働面側)に耐火煉瓦7が施工され、耐火煉瓦7の外側に断熱煉瓦6が施工されている。
このような鋳型2を用いて鋼塊を製造する上注ぎ造塊法は、製鉄所内の幾つかの工程にて採用されているが、以下の説明では、Alキルド鋼塊を真空上注ぎ造塊法で製造するに当たり、本発明の鋳型2を用いた例を説明する。なお、Alキルド鋼塊を製造するものに限定されない。
さて、上述したように、保温性指数yを適正にすれば、保温性を保つことができ、鋼塊の品質が向上することができるが、実際の真空上注ぎ造塊法では、鋳型の形状(鋳型高さH、鋳型平均幅D)、鋼塊重量W、鋳込温度差ΔT(鋳込温度[℃]−溶鋼の液相線温度[℃])も鋼塊の品質に影響を与える。
次に、式(1)について、説明する。
式(1)は、様々な実験のデータ(後述する表2、表3のデータ)を多変量回帰分析することで得られたものである。実験では、まず、押湯部5を多層構造としたうえで造塊を行い、造塊後の鋼塊(後述する鋼塊本体13のトップ部13a)の炭素濃度[C]と、造塊前の溶鋼の炭素濃度[C]との比であるC濃度偏析比を算出することにより、鋼塊についての品質の評価を行った。
それゆえ、実際の造塊にあたって、上述した式(1)を満たすように押湯比rを設定し、設定した押湯比rを満たすように造塊を行うことによって、鋳込み後の鋼塊の品質を向上させることができるようになる。
図4〜6は、鋳型高さH、鋳型平均幅D、溶鋼重量W、鋳込温度差ΔT及び保温性指数yの5つのパラメータのうち、4つのパラメータを固定値(一定値)として、造塊を行った実験結果をまとめたものである。なお、この実験では、押湯比rは、16〜24%の範囲とした。
また、図6に示すように、鋼塊重量W=100ton、H/D=1.26、保温性指数2.12に固定した場合であっては、押湯比r及び鋳込温度差ΔTが第3境界線L2[y≧(23.53−r)/0.025]を満たすようにすれば、C濃度偏析比を1.3以下にすることができる。
一方、比較例55〜98に示すように、真空造塊を行うにあたって、押湯比r、鋳込温度差ΔT、鋳型高さH、鋳型平均幅D、鋼塊重量Wが式(1)を満たさない場合は、C濃度偏析比は1.3を超えてしまうことになり、鋼塊の品質を向上させることができなかった。
一方、比較例99に示すように、真空造塊を行うにあたって、押湯比r、鋳込温度差ΔT、鋳型高さH、鋳型平均幅D、鋼塊重量Wが式(1)を満たさない場合は、C濃度偏析比は1.3を超えてしまうことになり、鋼塊の品質を向上させることができなかった。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 鋳型
3 底部
4 本体部
5 押湯部
6 断熱煉瓦
7 耐火煉瓦
8 鋳鉄リング
9 押湯枠(支持枠)
10 保温材
12 セラミックシート
13 鋼塊本体
13a 本体中心トップ部
y 保温性指数
r 押湯比
Claims (1)
- 溶鋼を鋳型に注入して鋼塊を製造する造塊方法において、
前記鋳型の押湯部の内側に耐火煉瓦を施工すると共に前記耐火煉瓦の外側に熱伝導率が0.18[W/(m・K)]以下の断熱煉瓦を施工しておき、
溶鋼を鋳型に鋳込むときの鋳込温度差ΔT、鋳型高さH、鋳型平均幅D、鋼塊重量W及び式(2)で定義される保温性指数yが、式(1)を満たすように押湯比rを設定し、設定した押湯比rを基に造塊を行うことを特徴とする造塊方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2013030980A JP6052783B2 (ja) | 2013-02-20 | 2013-02-20 | 造塊方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013030980A JP6052783B2 (ja) | 2013-02-20 | 2013-02-20 | 造塊方法 |
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JP2014159041A JP2014159041A (ja) | 2014-09-04 |
JP6052783B2 true JP6052783B2 (ja) | 2016-12-27 |
Family
ID=51611176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013030980A Active JP6052783B2 (ja) | 2013-02-20 | 2013-02-20 | 造塊方法 |
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