JP6052451B2 - 空調制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空調制御装置に関する。
従来、空調機が設置されている建物の利用者の位置情報に基づいて、空調機の制御を行う装置およびシステムが用いられている。例えば、特許文献1(特開2014−173818号公報)には、建物から外出した利用者が所持している携帯端末の現在位置を取得して、携帯端末と空調機との間の距離に基づいて、空調機を制御する空調制御装置が開示されている。この空調制御装置は、携帯端末と空調機との間の距離、すなわち、利用者と空調機との間の距離が所定の閾値以下に減少すると、利用者が帰宅する直前であると判断して、空調機を起動する。また、この空調制御装置は、利用者と空調機との間の距離の減少量が所定の閾値未満になると、利用者は空調機に接近していないと判断し、空調機が起動している場合には空調機の運転を停止する。そのため、この空調制御装置は、利用者の帰宅時において利用者の現在位置に応じて空調機を制御することで、空調機が無駄に消費するエネルギーを抑えることができる。
この空調制御装置は、空調機を停止させた状態で利用者が外出する場合において、空調機の消費エネルギーを抑えることができる。しかし、空調機を起動させた状態で利用者が短時間外出する場合には、利用者が外出している間に空調機が自動的に停止して、帰宅時に利用者が不快に感じるおそれがある。また、利用者が長時間外出しているにも関わらず、利用者と空調機との間の距離が短く、かつ、利用者が移動し続けているために、空調機の起動および停止が繰り返されてエネルギーが無駄に消費されるおそれがある。このように、従来の空調制御装置は、利用者の外出のイベントに応じて空調機を適切に制御することができないため、利用者が不快に感じたり、エネルギーが無駄に消費されたりするといった問題を有している。
本発明の目的は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる空調制御装置を提供することである。
本発明の第1観点に係る空調制御装置は、外出検知部と、位置取得部と、距離取得部と、時間予測部と、機器制御部とを備える。外出検知部は、利用者の建物からの外出を検知する。位置取得部は、利用者が保有している携帯端末の位置情報を取得する。距離取得部は、外出検知部が利用者の外出を検知した場合に、位置取得部が取得した位置情報を用いて、携帯端末が建物からどの程度離れているのかを示す距離情報を取得する。時間予測部は、外出検知部が利用者の外出を検知した場合に、現時点から、利用者が帰宅する時点までの時間の予測値である外出時間を算出する。機器制御部は、距離取得部が取得した距離情報、および、時間予測部が算出した外出時間に基づいて、建物内に設置された空調機の消費エネルギーが小さくなるように空調機を制御する。機器制御部は、外出検知部が利用者の外出を検知した時の空調機の設定温度と、現在の設定温度との差であるセットバック値を変更することで、空調機を制御する。機器制御部は、空調機が暖房運転をしている場合には、外出時間が長いほど、セットバック値を大きくして設定温度を下げ、空調機が冷房運転をしている場合には、外出時間が長いほど、セットバック値を大きくして設定温度を上げる。
第1観点に係る空調制御装置は、利用者が保有する携帯端末が建物からどの程度離れているのかを示す距離情報、および、現時点から利用者が帰宅する時点までの時間の予測値である外出時間に基づいて、利用者が建物から外出している間、建物内の空調機の消費エネルギーを抑制する制御を行う。この空調制御装置は、外出時間が長い場合、利用者の外出直後に空調機の消費エネルギーを十分に抑制する制御を行うことができる。また、この空調制御装置は、利用者が建物に帰宅した時に、建物内の快適性を空調機によって確保することができる。従って、第1観点に係る空調制御装置は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる。
また、第1観点に係る空調制御装置は、利用者の外出中、距離情報および外出時間に基づいてセットバック値を変更することで、空調機の設定温度を変更する。従って、第1観点に係る空調制御装置は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる。
また、第1観点に係る空調制御装置は、外出時間が長いほど、セットバック値を大きくして、空調機の消費エネルギーを低下させる。従って、第1観点に係る空調制御装置は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる。
本発明の第2観点に係る空調制御装置は、第1観点に係る空調制御装置であって、学習記憶部をさらに備える。学習記憶部は、距離情報を用いて、予め設定された複数のエリアのそれぞれを利用者が通過するために要する時間である通過時間を学習して記憶する。時間予測部は、学習記憶部に記憶される通過時間に基づいて外出時間を算出する。機器制御部は、時間予測部によって算出された外出時間に基づいて、セットバック値を変更する。
第2観点に係る空調制御装置は、予め設定された複数のエリアのそれぞれを利用者が通過するために要する時間である通過時間を学習し、利用者が各エリアを通過するために要する時間を予測して、外出時間を算出する。この空調制御装置は、算出された外出時間に基づいて最適なセットバック値を設定して、空調機を制御することができる。従って、第2観点に係る空調制御装置は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる。
本発明の第3観点に係る空調制御装置は、第1観点または第2観点に係る空調制御装置であって、機器制御部は、予め設定された複数のエリアのそれぞれから利用者が帰宅するために要する最短時間、および、外出時間に基づいて、セットバック値を変更する。
第3観点に係る空調制御装置は、予め設定された複数のエリアのそれぞれから利用者が帰宅するために要する最短時間、および、外出時間に基づいて最適なセットバック値を設定して、空調機を制御することができる。従って、第3観点に係る空調制御装置は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる。
本発明の第4観点に係る空調制御装置は、第1乃至第3観点のいずれか1つに係る空調制御装置であって、機器制御部は、複数の携帯端末のそれぞれについて、距離情報および外出時間に基づくセットバック値を算出し、最も小さいセットバック値を用いて空調機を制御する。
第4観点に係る空調制御装置は、建物の利用者が複数存在する場合においても、最適なセットバック値を設定して空調機を制御することができる。従って、第4観点に係る空調制御装置は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる。
本発明の第5観点に係る空調制御装置は、第1乃至第4観点のいずれか1つに係る空調制御装置であって、機器制御部は、第1制御乃至第6制御のいずれか1つによって空調機を制御する。第1制御は、空調機の運転周波数を変更する制御である。第2制御は、空調機の冷媒の蒸発温度を変更する制御である。第3制御は、空調機の送水温度または送風温度を変更する制御である。第4制御は、第1制御および第2制御の組み合わせ制御である。第5制御は、第1制御および第3制御の組み合わせ制御である。第6制御は、第1制御、第2制御および第3制御の組み合わせ制御である。
第5観点に係る空調制御装置は、利用者の外出中、距離情報に基づいて空調機の運転周波数を変更することで、空調機を制御する。空調機の運転周波数は、空調機内部の圧縮機の運転周波数である。空調制御装置は、例えば、携帯端末と建物との間の距離が長いほど空調機の運転周波数を小さくして、空調機の消費エネルギーを抑制する制御を行う。また、この空調制御装置は、利用者の外出中、距離情報に基づいて空調機の冷媒の蒸発温度を変更することで、空調機を制御する。例えば、空調制御装置は、冷房運転時において、空調機の冷媒の蒸発温度を上げる制御を行う。また、この空調制御装置は、利用者の外出中、距離情報に基づいて空調機の送水温度または送風温度を変更することで、空調機を制御する。例えば、空調制御装置は、冷房運転時において、空調機の送水温度または送風温度をより上げ、暖房運転時において、空調機の送水温度または送風温度をより下げる制御を行う。また、この空調制御装置は、運転周波数および冷媒の蒸発温度を変更することで、空調機を制御してもよい。また、この空調制御装置は、運転周波数および送水温度、または、運転周波数および送風温度を変更することで、空調機を制御してもよい。また、この空調制御装置は、運転周波数および冷媒の蒸発温度に加えて、送水温度または送風温度を変更することで、空調機を制御してもよい。これらの制御によって、空調機の消費エネルギーが抑制され、空調制御装置のより効率的な運転を行うことができる。従って、第5観点に係る空調制御装置は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる。
本発明の第6観点に係る空調制御装置は、第5観点に係る空調制御装置であって、機器制御部は、第1制御、第4制御、第5制御および第6制御において、所定の下限値から所定の上限値までの範囲内となるように運転周波数を変更する。
第6観点に係る空調制御装置は、空調機の運転周波数の下限値および上限値が設定されているので、空調機の運転効率が下がりすぎる不具合の発生が抑えられる。従って、第6観点に係る空調制御装置は、効率的な運転を行うことができる。
本発明の第1観点乃至第6観点に係る空調制御装置は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる。
第1実施形態に係る空調制御装置を備える空調制御システムの概略構成図である。 空調制御システムの詳細な構成を示すブロック図である。 各エリアの通過時間の一例を示す表である。 空調制御装置がセットバック値を設定する処理に関するフローチャートである。 利用者の行動パターンの第1の例を示す図である。 図5に示される利用者の行動パターンが矢印で示されている、図3と同じ表である。 図5に対応する、セットバック値の時間変化を表すグラフである。 利用者の行動パターンの第2の例を示す図である。 図8に示される利用者の行動パターンが矢印で示されている、図3と同じ表である。 図8に対応する、セットバック値の時間変化を表すグラフである。 第2実施形態に係る空調制御システムの詳細な構成を示すブロック図である。 利用者の行きにおける通過時間のヒストグラムの一例である。 利用者の行きにおける通過時間のヒストグラムの一例である。 変形例Nに係る、空調機の運転周波数と空調機の運転効率との関係を表すグラフである。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る空調制御装置を備える空調制御システムについて、図面を参照しながら説明する。空調制御システムは、建物の利用者が外出時に携行する携帯端末を利用して、建物内に設置される空調機を制御する。「建物」は、戸建て住宅、集合住宅の各住戸、および、オフィスビルの各事務所等である。「利用者」は、住宅の住人、および、事務所の従業員等である。本実施形態では、「建物」は、戸建て住宅であり、「利用者」は、その唯一の住人であるとする。
(1)空調制御システムの構成
図1は、空調制御装置40を備える空調制御システム100の概略構成図である。図2は、図1に示される空調制御システム100の詳細な構成を示すブロック図である。空調制御システム100は、主として、GPS衛星10と、携帯端末20と、通信網30と、空調制御装置40と、空調機50とから構成される。
(1−1)GPS衛星
GPS衛星10は、携帯端末20の現在位置を特定するためのGPS(Global Positioning System)機能を有する。GPS衛星10は、主として、GPS信号送信部11を備える。GPS信号送信部11は、GPS衛星10の飛行位置等のデータを携帯端末20に無線送信する。なお、GPSを用いて地表上の位置を特定するためには、通常、複数のGPS衛星10が使用される。そのため、図1には示されていないが、携帯端末20には、複数のGPS衛星10からデータが無線送信される。
(1−2)携帯端末
携帯端末20は、建物90の利用者92が保有し外出時に携行する小型の機器である。携帯端末20は、GPS衛星10からの電波を受信して自身の現在位置を特定するためのGPS機能を有する。携帯端末20は、携帯電話、スマートフォンおよびタブレット端末等である。携帯端末20は、主として、GPS信号受信部21と、現在位置解析部22と、現在位置記憶部23と、現在位置送信部24とを備える。
GPS信号受信部21は、複数のGPS衛星10のGPS信号送信部11から、各GPS衛星10の飛行位置等のデータを無線受信して、現在位置解析部22に入力する。
現在位置解析部22は、GPS信号受信部21が各GPS衛星10から受信したデータ、および、各GPS衛星10からの電波伝達時間等に基づいて、携帯端末20と各GPS衛星10との間の距離を推定する。そして、現在位置解析部22は、各GPS衛星10までの推定距離、および、各GPS衛星10の飛行位置を用いて、携帯端末20の現在位置を解析的手法により算出する。携帯端末20の現在位置は、緯度および経度からなる座標で表されてもよく、他の形式で表されてもよい。
現在位置記憶部23は、現在位置解析部22が算出した携帯端末20の現在位置を記憶する。
現在位置送信部24は、現在位置記憶部23に記憶されている携帯端末20の現在位置を、通信網30を介して、空調制御装置40に送信する。
(1−3)通信網
通信網30は、携帯端末20と空調制御装置40との通信を可能にする任意の通信回路網である。通信網30は、インターネット回線を利用することができる。例えば、携帯端末20は、3G回線およびLTE回線等を介してインターネット回線と無線接続され、空調制御装置40は、建物90内に設置されるLAN回線およびWifi(登録商標)スポット等を介してインターネット回線と接続される。
(1−4)空調制御装置
空調制御装置40は、建物90内に設置されるコンピュータである。空調制御装置40は、マイクロコントローラと入出力インターフェイスとを備える専用の電子機器である。空調制御装置40は、建物90内に設置される空調機50と有線または無線により接続されている。空調制御装置40のマイクロコントローラは、主として、外出検知部41と、位置取得部42と、距離取得部43と、時間予測部46と、機器制御部44と、情報記憶部45とからなるプログラム、および、当該プログラムが使用するデータを記憶する。
外出検知部41は、建物90から利用者92が外出したことを検知する。例えば、外出検知部41は、建物90の出入口に設置される監視カメラ(図示せず)が撮影した映像を解析して、利用者92の外出を検知する。この場合、監視カメラは、空調制御装置40と有線または無線により接続され、建物90の出入口を通過する人間の顔を撮影する。外出検知部41は、建物90の利用者92が建物90内から建物90外に移動したことを検知した場合に、利用者92が建物90から外出したと判断する。また、外出検知部41は、建物90の利用者92が建物90外から建物90内に移動したことを検知した場合に、利用者92が建物90に帰宅したと判断する。
位置取得部42は、携帯端末20の現在位置送信部24から送信された、携帯端末20の現在位置を受信して取得する。位置取得部42は、取得した携帯端末20の現在位置を情報記憶部45に記憶させる。位置取得部42は、携帯端末20の現在位置を、所定の間隔で取得する。所定の間隔は、空調制御装置40のマイクロコントローラに過度の負担を与えない程度の間隔であり、例えば、1秒である。
距離取得部43は、外出検知部41が利用者92の外出を検知した場合に、情報記憶部45に記憶されている携帯端末20の現在位置と、建物90の位置とから、距離情報を取得する。距離情報は、地表上における携帯端末20と建物90との間の直線距離である端末距離を少なくとも含む。建物90の位置は、携帯端末20の現在位置と同じ形式で表されている。携帯端末20は、利用者92によって保持されているので、携帯端末20の現在位置は、外出中の利用者92の現在位置である。そのため、端末距離は、外出中の利用者92と建物90との間の最短距離を意味する。なお、利用者92が建物90内にいる間、端末距離はゼロであるとする。
時間予測部46は、外出検知部41が利用者92の外出を検知した場合に、利用者92の現在位置に基づいて、現時点から、利用者92が帰宅する時点までの時間の予測値である外出時間を算出する。
機器制御部44は、距離取得部43が取得した距離情報、および、時間予測部46が算出した外出時間に基づいて、建物90内に設置される空調機50の消費エネルギーが小さくなるように空調機50を制御する。具体的には、機器制御部44は、セットバック値を変更することで空調機50を制御する。セットバック値は、外出検知部41が利用者92の外出を検知した時の空調機50の設定温度である外出時設定温度と、空調機50の現在の設定温度との差である。外出時設定温度は、利用者92が建物90内にいる時の空調機50の設定温度でもある。利用者92が建物90から外出して帰宅するまでの間は、外出時設定温度は変化しない。そのため、機器制御部44は、セットバック値を変更することで、空調機50の現在の設定温度を変更することができる。機器制御部44は、所定の間隔で、制御信号を空調機50に送信して、空調機50を制御する。所定の間隔は、空調制御装置40のマイクロコントローラに過度の負担を与えない程度の間隔であり、例えば、1秒である。制御信号は、機器制御部44によって変更された空調機50の設定温度に関するデータ等を含む。
情報記憶部45は、携帯端末20の現在位置、建物90の位置、利用者92の行動パターン、空調機50の設定温度、および、セットバック値等のデータを記憶する。利用者92の行動パターンは、利用者92が過去に外出した時に通過したエリアR1〜R4に関するデータである。空調制御装置40は、携帯端末20を保有する利用者92の外出中の行動パターンを記録して、情報記憶部45に記憶させる。
(1−5)空調機
空調機50は、冷凍回路を備える冷暖房機器である。空調機50は、ボイラー等の燃焼暖房装置を備えてもよい。空調機50は、主として、制御信号受信部51と、空調機制御部52とを備える。
制御信号受信部51は、空調制御装置40の機器制御部44から送信された制御信号を受信する。
空調機制御部52は、制御信号受信部51が受信した制御信号に基づいて空調機50の冷暖房運転を制御する。具体的には、空調機制御部52は、制御信号から、機器制御部44によって変更された空調機50の設定温度を取得して、取得した設定温度に基づいて空調機50を制御する。
(2)空調制御システムの動作
空調制御システム100の空調制御装置40による空調機50の制御について説明する。空調制御装置40の機器制御部44は、空調機50が暖房運転をしている場合には、外出時間が長いほど、セットバック値を大きくして空調機50の設定温度を下げる。また、機器制御部44は、空調機50が冷房運転をしている場合には、外出時間が長いほど、セットバック値を大きくして空調機50の設定温度を上げる。このように、利用者92が建物90から外出している間、機器制御部44によって変更されるセットバック値に基づいて、空調機50の設定温度が自動的に制御される。利用者92が建物90内にいる間は、セットバック値はゼロであり、空調機50は、設定温度に基づいて運転している。
暖房運転時では、セットバック値は、外出時設定温度から空調機50の現在の設定温度を引いた値である。そのため、暖房運転時では、セットバック値が大きいほど、空調機50の設定温度はより低い値に変更される。冷房運転時では、セットバック値は、空調機50の現在の設定温度から外出時設定温度を引いた値である。そのため、冷房運転時では、セットバック値が大きいほど、変更後の空調機50の設定温度はより高い値に変更される。一般的に、セットバック値が大きいほど、空調機50の設定温度は外気温に近くなるので、空調機50の消費エネルギーは小さくなる。
図3は、各エリアR1〜R4を利用者92が通過するために要する時間である通過時間の一例を示す表である。エリアR1〜R4は、利用者92が外出中に通過する領域であり、距離閾値T1〜T4によって区画されている。距離閾値T1〜T4は、T1<T2<T3<T4の関係を有し、距離閾値T1は、ゼロより大きい。エリアR1は、端末距離がゼロより大きく、かつ、T1以下の範囲である。エリアR2は、端末距離がT1より大きく、かつ、T2以下の範囲である。エリアR3は、端末距離がT2より大きく、かつ、T3以下の範囲である。エリアR4は、端末距離がT3より大きく、かつ、T4以下の範囲である。距離閾値T1〜T4は、空調制御システム100の管理者等によって手動で設定される。
また、各エリアR1〜R4には、対応するセットバック値が設定されている。エリアR1に対応するセットバック値は、S1である。エリアR2に対応するセットバック値は、S2である。エリアR3に対応するセットバック値は、S3である。エリアR4に対応するセットバック値は、S4である。セットバック値S1〜S4は、S1<S2<S3<S4の関係を有し、セットバック値S1は、ゼロ以上である。セットバック値S1〜S4は、空調制御システム100の管理者等によって手動で設定される。
図3には、利用者92が建物90から外出して建物90から離れている間(行き)における2種類の通過時間、および、利用者92が建物90に向かって帰宅する間(帰り)における2種類の通過時間が示されている。以下、行きにおける2種類の通過時間を、第1通過時間および第2通過時間と呼び、帰りにおける2種類の通過時間を、第3通過時間および第4通過時間と呼ぶ。図3に示される通過時間の単位は分である。図3に示される矢印は、利用者90が外出中に取り得るルートを示している。
利用者92は、行きにおいて、建物90からエリアR1〜R4に向かって移動する。行きにおける各エリアR1〜R4の第1通過時間は、当該エリアを通過するために要する最短時間である。例えば、行きにおけるエリアR2の第1通過時間(20分)は、利用者92が距離閾値T1から距離閾値T2まで移動するために要する最短時間である。行きにおける各エリアR1〜R4の第2通過時間は、各エリアR1〜R4に到達した後、建物90に向かって帰宅する場合に、当該エリアを通過するために要する最短時間である。例えば、行きにおけるエリアR2の第2通過時間(30分)は、利用者92が距離閾値T1の地点を通過してから、エリアR2に所定の時間留まった後に距離閾値T1の地点を再度通過するまでに要する最短時間である。
利用者92は、帰りにおいて、エリアR1〜R4から建物90に向かって移動する。帰りにおける各エリアR1〜R4の第3通過時間は、当該エリアを通過するために要する最短時間である。例えば、帰りにおけるエリアR2の第3通過時間(30分)は、利用者92が距離閾値T2から距離閾値T1まで移動するために要する最短時間である。帰りにおける各エリアR1〜R4の第4通過時間は、各エリアR1〜R4に到達した後、当該エリアに所定の時間留まる場合に、当該エリアを通過するために要する最短時間である。例えば、帰りにおけるエリアR2の第4通過時間(60分)は、利用者92が距離閾値T2の地点を通過してから、エリアR2に所定の時間留まった後に距離閾値T1の地点を通過するまでに要する最短時間である。各エリアR1〜R4において、第4通過時間は、第3通過時間よりも長い。
また、図3に示される表の最下段には、それぞれのエリアR1〜R4から利用者92が建物90に帰宅するために要する最短時間である帰宅時間が示されている。例えば、エリアR2の帰宅時間は、帰りにおけるエリアR2,R1の第3通過時間の合計である45分である。
機器制御部44は、所定のタイミングで、セットバック値を、各エリアR1〜R4に対応する値S1〜S4に設定する。機器制御部44がセットバック値を設定するタイミングは、利用者92の外出時、利用者92の現在位置であるエリアR1〜R4の通過時間の経過時、および、利用者92の現在位置であるエリアR1〜R4の変更時である。
図4は、空調制御装置40がセットバック値を設定する処理に関するフローチャートである。ステップS1では、外出検知部41は、建物90から利用者92が外出したことを検知する。
ステップS2では、時間予測部46は、利用者92の現在位置に基づいて、現時点から、利用者92が帰宅する時点までの時間の予測値である外出時間を算出する。
ステップS3では、機器制御部44は、セットバック値を設定する。機器制御部44は、ステップS2で算出された外出時間よりも長い帰宅時間のエリアR1〜R4の内、建物90に最も近いエリアに対応するセットバック値を設定する。
ステップS4では、機器制御部44は、セットバック時間を設定する。セットバック時間は、ステップS3で設定されたセットバック値を継続させる時間である。行きにおいて、セットバック時間は、利用者92の現在位置であるエリアの第1,第2通過時間の内、外出時間の算出に用いられた通過時間である。帰りにおいて、セットバック時間は、利用者92の現在位置であるエリアの第3,第4通過時間の内、外出時間の算出に用いられた通過時間である。
ステップS5では、利用者92が現在位置であるエリアに到達した時点を基準として、ステップS4で設定されたセットバック時間が経過したか否かが判断される。セットバック時間が経過した場合、ステップS2に移行する。セットバック時間が経過していない場合、ステップS6に移行する。
ステップS6では、ステップS4においてセットバック時間が設定された時点から、利用者92の現在位置であるエリアが変化したか否かが判断される。利用者92の現在位置であるエリアが変化した場合、ステップS2に移行する。利用者92の現在位置であるエリアが変化していない場合、ステップS5に移行する。
次に、図3に基づいて、図4に示される処理に関する2つの具体例について説明する。
(2−1)第1の例
図5は、利用者92の行動パターンの第1の例を示す図である。図5において、利用者92が建物90から外出して帰宅するまでの行動パターンである第1外出ルートU1が、矢印で示されている。図5には、距離閾値T1〜T4およびエリアR1〜R4が示されている。図6は、図3と同じ表であって、第1外出ルートU1のみが、矢印で示されている。利用者92は、外出中、図6に示される通過時間でエリアR1,R2を通過して行動する。
この例では、最初に、図4のステップS1において利用者92の外出が検知された後、ステップS2において、利用者92の外出時における外出時間は、エリアR1の第1通過時間(10分)、エリアR2の第2通過時間(30分)、および、エリアR1の第3通過時間(15分)の合計の55分であると算出される。外出時間(55分)は、エリアR2の帰宅時間(45分)より長く、かつ、エリアR3の帰宅時間(65分)以下である。この場合、ステップS3において、セットバック値は、エリアR3に対応するセットバック値S3に設定される。
次に、ステップS4において、セットバック時間は、外出直後の行きにおける利用者92の現在位置であるエリアR1の第1,第2通過時間の内、ステップS2で外出時間の算出に用いられたエリアR1の第1通過時間である10分に設定される。
次に、ステップS5において、利用者92の外出時から、セットバック時間である10分が経過したか否かが判断される。セットバック時間が経過していない場合、ステップS6に移行する。しかし、利用者92の外出時からセットバック時間が経過するまで、利用者92はエリアR1に留まっており、利用者92の現在位置であるエリアは変化しないので、ステップS6からステップS5に戻る。そのため、セットバック時間が経過するまで、ステップS5およびステップS6の処理が繰り返される。セットバック時間が経過すると、ステップS5からステップS2に移行する。このとき、図6に示されるように、利用者92が距離閾値T1を通過することにより、利用者92の現在位置は、エリアR1からエリアR2に変化する。
次に、ステップS2では、利用者92の現在位置であるエリアR2に基づいて、再度、外出時間が算出される。外出時間は、エリアR2の第2通過時間(30分)、および、エリアR1の第3通過時間(15分)の合計の45分であると算出される。外出時間(45分)は、エリアR1の帰宅時間(15分)より長く、かつ、エリアR2の帰宅時間(45分)以下である。この場合、ステップS3において、セットバック値は、エリアR2に対応するセットバック値S2に設定される。
次に、ステップS4において、セットバック時間は、行きにおける利用者92の現在位置であるエリアR2の第1,第2通過時間の内、ステップS2で外出時間の算出に用いられたエリアR2の第2通過時間である30分に設定される。
次に、ステップS5において、利用者92がエリアR2に移動した時点から、セットバック時間である30分が経過した時(外出時から40分経過した時)に、ステップS2に移行する。このとき、図6に示されるように、利用者92が距離閾値T1を通過することにより、利用者92の現在位置は、エリアR2からエリアR1に変化する。
次に、ステップS2では、利用者92の現在位置であるエリアR1に基づいて、再度、外出時間が算出される。外出時間は、エリアR1の第3通過時間である15分と算出される。外出時間(15分)は、エリアR1の帰宅時間(15分)以下である。この場合、ステップS3において、セットバック値は、エリアR1に対応するセットバック値S1に設定される。
次に、ステップS4において、セットバック時間は、帰りにおける利用者92の現在位置であるエリアR1の第3,第4通過時間の内、ステップS2で外出時間の算出に用いられたエリアR1の第3通過時間である15分に設定される。
次に、ステップS5において、利用者92がエリアR1に移動した時点から、セットバック時間である15分が経過した時(外出時から55分経過した時)に、ステップS2に移行する。このとき、図6に示されるように、利用者92の現在位置は、エリアR1から建物90内に変化するので、利用者92は帰宅している。そのため、セットバック値はゼロに設定される。
図7は、図5に示される第1外出ルートU1に従って利用者92が外出している間の、セットバック値の時間変化を表すグラフである。縦軸は、セットバック値を表し、横軸は、時刻を表す。
(2−2)第2の例
図8は、利用者92の行動パターンの第2の例を示す図である。図8において、利用者92が建物90から外出して帰宅するまでの行動パターンである第2外出ルートU2が、矢印で示されている。図8には、距離閾値T1〜T4およびエリアR1〜R4が示されている。図9は、図3と同じ表であって、第2外出ルートU2のみが、矢印で示されている。利用者92は、外出中、図9に示される通過時間でエリアR1〜R4を通過して行動する。
この例では、最初に、図4のステップS1において利用者92の外出が検知された後、ステップS2において、第1の例と同様に、利用者92の外出時における外出時間は、55分であると算出され、ステップS3において、セットバック値は、エリアR3に対応するセットバック値S3に設定される。
次に、ステップS4において、第1の例と同様に、セットバック時間は、10分に設定される。次に、ステップS5において、第1の例と同様に、利用者92の外出時から、セットバック時間である10分が経過したと判断されると、ステップS2に移行する。ステップS2では、第1の例と同様に、外出時間は、45分であると算出され、ステップS3において、セットバック値は、エリアR2に対応するセットバック値S2に設定される。
次に、ステップS4において、第1の例と同様に、セットバック時間は、30分に設定される。しかし、図9に示されるように、利用者92がエリアR2に移動した時点から20分が経過した時(外出時から30分経過した時)に、利用者92が距離閾値T2を通過することにより、利用者92の現在位置は、エリアR2からエリアR3に変化する。この場合、ステップS6において、利用者92の現在位置であるエリアが変化したと判断され、ステップS2に移行する。ステップS2では、外出時間は、エリアR3の第1通過時間(15分)、エリアR4の第2通過時間(60分)、エリアR3の第3通過時間(20分)、エリアR2の第3通過時間(30分)、および、エリアR1の第3通過時間(15分)の合計の140分であると算出される。外出時間(140分)は、エリアR3の帰宅時間(65分)より長いので、ステップS3において、セットバック値は、エリアR4に対応するセットバック値S4に設定される。
次に、ステップS4において、セットバック時間は、エリアR3の第1通過時間である15分に設定される。次に、ステップS5において、利用者92がエリアR3に移動した時点から15分が経過した時(外出時から45分経過した時)に、ステップS2に移行する。このとき、利用者92が距離閾値T3を通過することにより、利用者92の現在位置は、エリアR3からエリアR4に変化する。ステップS2では、外出時間は、エリアR4の第2通過時間(60分)、エリアR3の第3通過時間(20分)、エリアR2の第3通過時間(30分)、および、エリアR1の第3通過時間(15分)の合計の125分であると算出され。外出時間(125分)は、エリアR3の帰宅時間(65分)より長いので、ステップS3において、セットバック値は、エリアR4に対応するセットバック値S4に設定される。
次に、ステップS4において、セットバック時間は、エリアR4の第2通過時間である60分に設定される。次に、ステップS5において、利用者92がエリアR4に移動した時点から60分が経過した時(外出時から105分経過した時)に、ステップS2に移行する。このとき、利用者92が距離閾値T3を通過することにより、利用者92の現在位置は、エリアR4からエリアR3に変化する。ステップS2では、外出時間は、エリアR3の第3通過時間(20分)、エリアR2の第3通過時間(30分)、および、エリアR1の第3通過時間(15分)の合計の65分であると算出される。外出時間(65分)は、エリアR2の帰宅時間(45分)より長く、かつ、エリアR3の帰宅時間(65分)以下であるので、ステップS3において、セットバック値は、エリアR3に対応するセットバック値S3に設定される。
次に、ステップS4において、セットバック時間は、エリアR3の第3通過時間である20分に設定される。次に、ステップS5において、利用者92がエリアR3に移動した時点から20分が経過した時(外出時から125分経過した時)に、ステップS2に移行する。このとき、利用者92が距離閾値T2を通過することにより、利用者92の現在位置は、エリアR3からエリアR2に変化する。ステップS2では、外出時間は、エリアR2の第3通過時間(30分)、および、エリアR1の第3通過時間(15分)の合計の45分であると算出される。外出時間(45分)は、エリアR1の帰宅時間(15分)より長く、かつ、エリアR2の帰宅時間(45分)以下であるので、ステップS3において、セットバック値は、エリアR2に対応するセットバック値S2に設定される。
次に、ステップS4において、セットバック時間は、エリアR2の第3通過時間である30分に設定される。しかし、図9に示されるように、帰りにおいて利用者92はエリアR2を60分で通過するので、利用者92がエリアR2に移動した時点から30分が経過した時(外出時から155分経過した時)に、利用者92の現在位置は、エリアR2からエリアR1に変化しない。この場合、機器制御部44は、帰りにおいて利用者92はエリアR2を第4通過時間である60分で通過すると予測して、ステップS4において、セットバック時間として、エリアR2の第4通過時間である60分に設定する。その後、ステップS5において、利用者92がエリアR2に移動した時点から60分が経過した時(外出時から185分経過した時)に、ステップS2に移行する。このとき、利用者92が距離閾値T1を通過することにより、利用者92の現在位置は、エリアR2からエリアR1に変化する。ステップS2では、外出時間は、エリアR1の第3通過時間である15分と算出される。外出時間(15分)は、エリアR1の帰宅時間(15分)以下であるので、ステップS3において、セットバック値は、エリアR1に対応するセットバック値S1に設定される。
次に、ステップS4において、セットバック時間は、エリアR1の第3通過時間である15分に設定される。そして、ステップS5において、利用者92がエリアR1に移動した時点から、セットバック時間である15分が経過した時(外出時から200分経過した時)に、ステップS2に移行する。このとき、図9に示されるように、利用者92の現在位置は、エリアR1から建物90内に変化するので、利用者92は帰宅している。そのため、セットバック値はゼロに設定される。
図10は、図8に示される第2外出ルートU2に従って利用者92が外出している間の、セットバック値の時間変化を表すグラフである。縦軸は、セットバック値を表し、横軸は、時刻を表す。
図7および図10に示されるように、空調制御装置40は、利用者92が外出している間に、図3に示される各エリアR1〜R4の通過時間に関するデータ、および、利用者92の現在位置に基づいて、セットバック値を自動的に制御することができる。
(3)特徴
本実施形態に係る空調制御システム100は、利用者92が外出している間に空調機50の設定温度を自動制御する空調制御装置40を備えている。空調制御装置40は、利用者92が外出している間、利用者92の現在位置、すなわち、利用者92が保有している携帯端末20の現在位置に基づいて、セットバック値を自動的に制御する。具体的には、空調制御装置40は、利用者92の現在位置に基づいて利用者92の外出時間を算出し、外出時間が長いほど、大きいセットバック値を設定する。セットバック値が大きいほど、空調機50の消費エネルギーが小さくなる。これにより、空調制御システム100は、利用者92の外出中に、空調機50の消費エネルギーを効果的に抑制することができ、かつ、利用者92が建物90に帰宅した時に、空調機50による建物90内の快適性を確保することができる。
このように、空調制御装置40は、利用者92が建物90から外出している間、利用者92が保有する携帯端末20が建物90からどの程度離れているのかを示す距離情報、および、利用者92の外出時間に基づいて、建物90内の空調機50の消費エネルギーを抑制する制御を行う。従って、空調制御システム100は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を、簡易かつ高精度な手法で実現できる。
<第2実施形態>
(1)空調制御システムの構成
本発明の第2実施形態に係る空調制御システム200について説明する。図11は、空調制御システム200の詳細な構成を示すブロック図である。本実施形態の空調制御システム200は、空調制御装置140を除いて、第1実施形態の空調制御システム100と同じ構成および機能を有する。以下、第1実施形態の空調制御システム100と共通の構成および機能に関する説明は省略する。
図11に示されるように、空調制御装置140は、主として、外出検知部141と、位置取得部142と、距離取得部143と、時間予測部146と、機器制御部144と、情報記憶部145と、学習記憶部147とを備える。外出検知部141、位置取得部142、距離取得部143および情報記憶部145は、それぞれ、第1実施形態の外出検知部41、位置取得部42、距離取得部43および情報記憶部45と同じ機能を有する。
機器制御部144は、利用者92の行きおよび帰りにおける各エリアR1〜R4の通過時間を記録する。学習記憶部147は、記録された通過時間を学習して記憶する。具体的には、学習記憶部147は、記録された通過時間に基づいて、機器制御部144によるセットバック値の設定に用いられる、行きおよび帰りにおける各エリアR1〜R4の通過時間を決定する。時間予測部146は、学習記憶部147によって決定された通過時間に基づいて、利用者92の外出時間を取得する。機器制御部144は、時間予測部146によって取得された外出時間に基づいてセットバック値を設定して空調機50を制御する。
(2)空調制御システムの動作
次に、利用者92の行きにおける各エリアR1〜R4の通過時間を決定する、学習記憶部147の学習機能について、図面を参照しながら具体的に説明する。以下の説明は、利用者92の帰りにおける各エリアR1〜R4の通過時間を決定する、学習記憶部147の学習機能にも適用可能である。
学習記憶部147は、利用者92の行きにおける各エリアR1〜R4の通過時間の記録から、通過時間のヒストグラムで表されるデータを作成する。図12は、行きにおけるエリアR2の通過時間のヒストグラムの一例である。図12において、横軸は、通過時間の階級(ビンの位置)を表し、縦軸は、各ビンの度数を表す。ヒストグラムのビンの数および幅は、適宜に設定される。図12では、ビンの幅は1分である。図12には、度数閾値を表す、横軸に平行な点線が示されている。度数閾値は、適宜に設定される。
学習記憶部147は、度数閾値を超える度数を有するビンに基づいて、セットバック値の設定に用いられる通過時間を決定する。図12には、度数閾値を超える度数を有するビンから構成されるパターンPが1つ示されている。図12では、パターンPを構成するビンは、ハッチングされて示されている。パターンPに含まれるビンの数は、任意であるが、下限値が設定されてもよい。学習記憶部147は、例えば、パターンPの平均値を、セットバック値の設定に用いられる通過時間とする。学習記憶部147は、パターンPの平均値の代わりに、パターンPの中央値、最頻値、最大値および最小値のいずれか1つを、セットバック値の設定に用いられる通過時間としてもよい。学習記憶部147は、度数閾値を超える度数を有するビンが存在しない場合には、通過時間の実績データが存在しないとみなす。
なお、学習記憶部147は、ヒストグラムの作成に用いられる通過時間の記録として、所定の期間に記録された全ての通過時間を用いることができる。所定の期間は、適宜に設定され、例えば、1ヶ月前から現在までの期間、および、1年前から現在までの期間である。また、所定の期間は、昨年の同月1ヶ月間であってもよい。
図13は、行きにおけるエリアR2の通過時間のヒストグラムの他の一例である。図13では、度数閾値を超える度数を有するビンから構成されるパターンが3つ示されている。図13には、通過時間が短い順に、パターンP1〜P3が示されている。図13では、パターンP1〜P3を構成するビンは、ハッチングされて示されている。この場合、学習記憶部147は、パターンP1〜P3のそれぞれに関して、セットバック値の設定に用いられる通過時間を決定する。図13の場合、学習記憶部147は、各パターンP1〜P3に対応する3つの通過時間を決定する。このように、複数の通過時間が決定される場合、機器制御部144は、種種の条件によって、決定された通過時間を使い分けてもよい。種種の条件は、現在の日付、現在時刻、天候、および、利用者92の予定等である。例えば、機器制御部144は、現在時刻が午前11時の場合は、パターンP1に対応する通過時間に基づいてセットバック値を設定し、現在の日付が日曜日の場合は、パターンP2に対応する通過時間に基づいてセットバック値を設定し、天候が雨の場合は、パターンP3に対応する通過時間に基づいてセットバック値を設定してもよい。
学習記憶部147は、上述の方法で、各エリアR1〜R4の行きおよび帰りの通過時間をそれぞれ決定する。なお、通過時間の決定に使用される度数閾値は、エリアR1〜R4ごとに異なる値であってもよく、行きおよび帰りで異なる値であってもよい。
(3)特徴
空調制御システム200は、利用者92の行きおよび帰りにおける各エリアR1〜R4の通過時間の学習によって、セットバック値の設定に用いられる通過時間を決定することができる。そのため、空調制御システム200は、利用者92の行動パターンに合った通過時間を決定することができるので、適切なセットバック値を設定することができる。また、空調制御システム200は、利用者92の行動パターンが変化しても、通過時間の学習を定期的に行って、セットバック値の設定に用いられる通過時間を更新することで、適切なセットバック値を設定することができる。従って、空調制御システム200は、省エネルギーおよび快適性維持の両方をより効率的に実現できる。
<変形例>
(1)変形例A
実施形態では、携帯端末20の現在位置は、携帯端末20のGPS機能を利用して、複数のGPS衛星10から受信した電波を用いて算出される。しかし、携帯端末20の現在位置は、測定誤差が数十m程度までの範囲であり、利用者が携行可能な機器で実現可能な技術であれば、GPS以外の位置測定機能を利用して算出されてもよい。例えば、携帯端末20の基地局の位置に基づいて携帯端末20の位置を推定する測位技術を用いて、携帯端末20の現在位置が算出されてもよい。
(2)変形例B
実施形態では、空調制御装置40は、マイクロコントローラと入出力インターフェイスとを備える専用の電子機器である。しかし、空調制御装置40は、汎用のコンピュータであってもよい。この場合、空調制御装置40は、外出検知部41、位置取得部42、距離取得部43、機器制御部44および情報記憶部45の機能を有するプログラムを実行して、空調機50を制御する。なお、空調制御装置40は、空調機50に内蔵されていてもよい。
(3)変形例C
実施形態では、空調制御装置40の外出検知部42は、建物90の出入口に設置される監視カメラが撮影した映像を解析して、利用者92の外出を検知する。しかし、外出検知部42は、他の方法により利用者92の外出を検知してもよい。例えば、外出検知部42は、建物90の出入口に取り付けられる人検知センサを用いて利用者92の外出を検知してもよく、利用者92の携帯端末20の現在位置に基づいて利用者92の外出を検知してもよい。
(4)変形例D
実施形態では、空調制御装置40の距離取得部43は、外出検知部41が利用者92の外出を検知した場合に、情報記憶部45に記憶されている携帯端末20の現在位置と、建物90の位置とから、距離情報を取得する。しかし、距離取得部43は、建物90の位置の代わりに、空調制御装置40の現在位置、または、空調機50の現在位置を用いて距離情報を取得してもよい。
(5)変形例E
実施形態では、空調制御装置40の距離取得部43は、携帯端末20の現在位置と、地表上における建物90の位置との間の直線距離である端末距離を取得する。しかし、距離取得部43は、端末距離として、携帯端末20の現在位置から建物90の位置までの道なりの距離を取得してもよい。この場合、距離取得部43は、建物90の周辺の地図データをインターネット等から取得して、地図データに基づいて端末距離を算出してもよい。
(6)変形例F
実施形態では、空調制御装置40の距離取得部43は、携帯端末20の現在位置と、地表上における建物90の位置との間の直線距離である端末距離を取得する。すなわち、実施形態における端末距離は、二次元平面上の距離である。しかし、距離取得部43は、端末距離として、高さ方向も考慮した距離を用いてもよい。この場合、端末距離は、三次元空間内の距離である。例えば、建物90が高層集合住宅であり、利用者92は、その一室の住人であるとする。この場合、低層階に住む利用者92の住居よりも、高層階に住む利用者92の住居の方が、建物90外にある携帯端末20の端末距離が長い。
(7)変形例G
実施形態では、利用者92は、建物90の唯一の住人であることが想定されている。しかし、空調制御システム100は、建物90の利用者92が複数存在する場合にも適用可能である。この場合、各利用者92は、自身専用の携帯端末20を保有している。空調制御装置40の距離取得部43は、複数の携帯端末20のそれぞれについて、建物90と携帯端末20との間の距離である端末距離を取得する。機器制御部44は、利用者92ごとに決定された各エリアR1〜R4の行きおよび帰りの通過時間、および、各利用者92の携帯端末20の端末距離に基づいて、利用者92ごとにセットバック値を算出する。そして、機器制御部44は、算出された最も小さいセットバック値に基づいて、空調機50を制御する。そのため、機器制御部44は、例えば、外出時間が最も長い利用者92が急な予定変更により他の利用者92よりも先に建物90に帰宅した場合においても、建物90内の快適性が確保されるように空調機50を制御することができる。
本変形例では、建物90の利用者92が複数存在する場合においても、最適なセットバック値を設定して空調機50を制御することができる。従って、本変形例に係る空調制御システム100は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる。
(8)変形例H
実施形態では、空調制御装置40は、利用者92の外出時、利用者92の現在位置であるエリアR1〜R4の通過時間の経過時、および、利用者92の現在位置であるエリアR1〜R4の変更時に、セットバック値を算出および設定している。しかし、空調制御装置40は、所定の時間間隔で定期的にセットバック値を算出および設定してもよい。例えば、空調制御装置40は、5分間隔でセットバック値を算出および設定してもよい。
(9)変形例I
実施形態では、空調制御装置40は、携帯端末20の現在位置を、携帯端末20から通信網30を介して取得する。しかし、空調制御装置40は、携帯端末20の現在位置を、携帯端末20から専用サーバを介して取得してもよい。この場合、携帯端末20の現在位置送信部24は、携帯端末20の現在位置を専用サーバに送信し、空調制御装置40の位置取得部42は、携帯端末20の現在位置を専用サーバから受信する。
(10)変形例J
実施形態では、距離閾値T1〜T4およびセットバック値S1〜S4は、空調制御システム100の管理者等によって手動で設定される。しかし、距離閾値T1〜T4およびセットバック値S1〜S4は、空調制御システム100によって自動で設定されてもよい。
例えば、空調制御装置40は、利用者92の建物90外での移動経路、季節、空調の運転モード、外気温および室温に応じて、最適な距離閾値T1〜T4およびセットバック値S1〜S4を算出してもよい。
(11)変形例K
実施形態では、利用者92が外出中に通過する領域として、エリアR1〜R4が設定されている。しかし、利用者92が外出中に通過するエリアの数は、建物90外での利用者92の行動範囲に合わせて適宜に設定されてもよい。
(12)変形例L
実施形態では、空調制御装置40は、携帯端末20の現在位置に基づいて、利用者92の現在位置を推定している。しかし、利用者92が携帯端末20を建物90内に置き忘れたまま外出した場合に備えて、空調制御装置40は、携帯端末20以外の機器を利用して空調機50を制御してもよい。そのような機器としては、例えば、建物90内に設置される人検知センサ、携帯端末20以外のデバイス、定期券および社員カードである。
建物90内に設置される人検知センサの場合、人検知センサが一定期間、利用者92を検知できなかった時に、空調制御装置40は、利用者92が建物90内にいないと判断して、セットバック値に基づいて空調機50を制御してもよい。
また、携帯端末20以外のデバイスの場合、利用者92は、自身のノートPC等を用いて空調制御装置40を遠隔操作して、セットバック値に基づいて空調機50を制御してもよい。
また、定期券および社員カードの場合、空調制御装置40は、定期券および社員カードの使用記録に基づいて利用者92の現在位置を取得して、セットバック値に基づいて空調機50を制御してもよい。
(13)変形例M
実施形態では、空調制御装置40は、セットバック値を設定して空調機50を制御する。しかし、空調制御装置40は、セットバック値の代わりに空調機50の運転周波数を変更して空調機50を制御してもよい。空調機50の運転周波数は、空調機50内部の圧縮機の運転周波数である。
本変形例の空調制御装置40は、利用者92の外出中、利用者92の現在位置に基づいて空調機50の運転周波数を変更することで、空調機50を制御する。空調制御装置40は、例えば、利用者92の現在位置に基づいて利用者92の外出時間を算出し、外出時間が長いほど、空調機50の運転周波数を小さくして、空調機50の消費エネルギーを低下させる。また、空調制御装置40は、外出時間が長いほど、空調機50の運転周波数の上限を小さくして、空調機50の消費エネルギーを低下させてもよい。また、空調制御装置40は、外出時間が所定の値以上である場合に、空調機50の運転周波数を所定の値に固定したり、空調機50を停止したりして、空調機50の消費エネルギーを低下させてもよい。本変形例に係る空調制御システム100は、実施形態の空調制御システム100と同様に、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる。
(14)変形例N
変形例Mでは、空調制御装置40は、利用者92の外出中、距離情報に基づいて空調機50の運転周波数を制御する。しかし、空調制御装置40は、空調機50の運転周波数の下限値および上限値を設定してもよい。例えば、空調制御装置40の機器制御部44は、所定の下限値から所定の上限値までの範囲内となるように、空調機50の運転周波数を変更する。この場合、空調機50の運転周波数は、所定の下限値を下回ることはなく、かつ、所定の上限値を上回ることはない。
図14は、空調機50の運転周波数と空調機50の運転効率との関係を表すグラフである。図14のグラフにおいて、横軸は、空調機50の運転周波数を表し、縦軸は、空調機50の運転効率を表す。図14に示されるように、空調機50の運転効率は、所定の運転周波数F0において最大値E0となり、運転周波数がF0から大きくなるに従って、または、運転周波数がF0から小さくなるに従って、E0から単調減少する傾向を示す。そのため、例えば、利用者92の携帯端末20と建物90との間の距離が長いほど、セットバック値を大きくするために空調機50の運転周波数を小さくする場合、空調機50の運転効率が下がりすぎるおそれがある。
本変形例では、空調機50の運転周波数の下限値および上限値が設定されているので、空調機50の運転効率が下がりすぎる不具合の発生が抑えられる。具体的には、空調制御装置40には、距離情報に基づいて、空調機50の運転効率の下限値E1が設定される。この場合、図14に示されるように、空調機50の運転周波数の下限値F1および上限値F2は、それぞれ、空調機50の運転効率が下限値E1以上となる運転周波数の範囲の最小値F1および最大値F2である。本変形例に係る空調制御システム100は、利用者92の外出中、空調機50の運転効率が下限値E1を下回ることがないので、空調制御装置40の効率的な運転を行うことができる。
なお、空調制御装置40の機器制御部44は、利用者92の携帯端末20と建物90との間の距離が長いほど、空調機50の運転効率の下限値E1を高く設定してもよい。これにより、空調制御システム100は、空調制御装置40のより効率的な運転を行うことができる。
(15)変形例O
実施形態では、空調制御装置40は、セットバック値を制御する。セットバック値は、外出検知部41が利用者92の外出を検知した時の空調機50の設定温度である外出時設定温度と、空調機50の現在の設定温度との差である。しかし、空調制御装置40は、冷房運転時において、セットバック値を制御するだけではなく、空調機50の冷媒の蒸発温度をさらに制御してもよい。具体的には、空調制御装置40は、冷房運転時において、空調機50の冷媒の蒸発温度を上げる制御を行ってもよい。これにより、空調制御システム100は、空調制御装置40のより効率的な運転を行うことができる。
また、空調制御システム100は、さらなる効率的な運転のために、利用者92の外出中、距離情報に基づいて、空調機50の冷媒の蒸発温度を制御してもよい。例えば、空調制御システム100は、利用者92の携帯端末20と建物90との間の距離が長いほど、空調機50の冷媒の蒸発温度をより上げる制御を行ってもよい。
なお、空調制御システム100は、本変形例の制御と変形例Mの制御とを組み合わせた組み合わせ制御、または、本変形例の制御と変形例Nの制御とを組み合わせた組み合わせ制御を行うことで、空調制御装置40のより効率的な運転を行うことができる。
(16)変形例P
実施形態では、空調制御装置40は、セットバック値を制御する。セットバック値は、外出検知部41が利用者92の外出を検知した時の空調機50の設定温度である外出時設定温度と、空調機50の現在の設定温度との差である。しかし、空調制御装置40は、運転時において、セットバック値を制御するだけではなく、空調機50の送水温度または送風温度をさらに制御してもよい。具体的には、空調制御装置40は、冷房運転時において、空調機50の送水温度または送風温度を上げ、暖房運転時において、空調機50の送水温度または送風温度を下げる制御を行ってもよい。これにより、空調制御システム100は、空調制御装置40のより効率的な運転を行うことができる。
また、空調制御システム100は、さらなる効率的な運転のために、利用者92の外出中、距離情報に基づいて、空調機50の送水温度または送風温度を制御してもよい。例えば、空調制御システム100は、利用者92の携帯端末20と建物90との間の距離が長いほど、冷房運転時において、空調機50の送水温度または送風温度をより上げ、暖房運転時において、空調機50の送水温度または送風温度をより下げる制御を行ってもよい。
なお、空調制御システム100は、本変形例の制御と変形例Mの制御とを組み合わせた組み合わせ制御、または、本変形例の制御と変形例Nの制御とを組み合わせた組み合わせ制御を行うことで、空調制御装置40のより効率的な運転を行うことができる。
また、空調制御システム100は、本変形例の制御と変形例Oの制御と変形例Mの制御とを組み合わせた組み合わせ制御、または、本変形例の制御と変形例Oの制御と変形例Nの制御とを組み合わせた組み合わせ制御を行うことで、空調制御装置40のより効率的な運転を行うことができる。
(17)変形例Q
実施形態では、空調機50は、冷凍回路を備える冷暖房機器である。そして、空調機50は、種種の暖房装置を備えてもよい。例えば、空調機50は、暖房装置として、ヒートポンプ、ボイラーまたはファーネス(ガスファーネス等)を備えてもよい。また、空調機50は、暖房装置として、ヒートポンプとボイラーとのハイブリッド機器、または、ヒートポンプとファーネスとのハイブリッド機器を備えてもよい。
変形例Nの空調制御装置40は、空調機50として、ヒートポンプ、ボイラー、ファーネス、および、上記のハイブリッド機器を用いることができる。変形例Oの空調制御装置40は、空調機50として、ヒートポンプ、および、上記のハイブリッド機器を用いることができる。変形例Pの空調制御装置40は、空調機50として、ヒートポンプ、ボイラー、ファーネス、および、上記のハイブリッド機器を用いることができる。
なお、暖房装置としてボイラーまたはファーネスを用いる場合、空調機50内部の圧縮機の運転周波数の代わりに燃料の供給量を調整すること等によって、空調制御装置40は、エネルギー消費量を抑制し、または、効率を考慮した運転を行うことができる。
(18)変形例R
実施形態では、図3に示される各エリアR1〜R4の通過時間の一例を示す表において、利用者92の行きの通過時間は2種類設定され、利用者92の帰りの通過時間は2種類設定されている。しかし、利用者92の行きの通過時間は3種類以上設定されてもよく、利用者92の帰りの通過時間は3種類以上設定されてもよい。この場合、現在時刻および天候等の種種の条件に応じて通過時間が設定されてもよい。
(19)変形例S
実施形態では、空調制御装置40は、建物90内に設置されるコンピュータである。しかし、空調制御装置40は、建物90の外部に設置され、インターネット等のネットワークを介して、建物90内の空調機50に接続されるコンピュータであってもよい。この場合、空調制御装置40の機能は、クラウドコンピューティングの形態で提供されるサービスであってもよい。ここで、空調制御装置40の機能とは、外出検知部41、位置取得部42、距離取得部43、機器制御部44、情報記憶部45および時間予測部46等のプログラムによって実現される機能である。
本発明に係る空調制御装置は、省エネルギーおよび快適性維持の両方を実現できる。
20 携帯端末
40 空調制御装置
41 外出検知部
42 位置取得部
43 距離取得部
44 機器制御部
46 時間予測部
50 空調機
90 建物
92 利用者
147 学習記憶部
特開2014−173818号公報

Claims (6)

  1. 利用者(92)の建物(90)からの外出を検知する外出検知部(41)と、
    前記利用者が保有している携帯端末(20)の位置情報を取得する位置取得部(42)と、
    前記外出検知部が前記利用者の外出を検知した場合に、前記位置取得部が取得した前記位置情報を用いて、前記携帯端末が前記建物からどの程度離れているのかを示す距離情報を取得する距離取得部(43)と、
    前記外出検知部が前記利用者の外出を検知した場合に、現時点から、前記利用者が帰宅する時点までの時間の予測値である外出時間を算出する時間予測部(46)と、
    前記距離取得部が取得した前記距離情報、および、前記時間予測部が算出した前記外出時間に基づいて、前記建物内に設置された空調機(50)の消費エネルギーが小さくなるように前記空調機を制御する機器制御部(44)と、
    を備え
    前記機器制御部は、前記外出検知部が前記利用者の外出を検知した時の前記空調機の設定温度と、現在の前記設定温度との差であるセットバック値を変更することで、前記空調機を制御し、
    前記機器制御部は、
    前記空調機が暖房運転をしている場合には、前記外出時間が長いほど、前記セットバック値を大きくして前記設定温度を下げ、
    前記空調機が冷房運転をしている場合には、前記外出時間が長いほど、前記セットバック値を大きくして前記設定温度を上げる、
    空調制御装置(40)。
  2. 前記距離情報を用いて、予め設定された複数のエリアのそれぞれを前記利用者が通過するために要する時間である通過時間を学習して記憶する学習記憶部(147)をさらに備え、
    前記時間予測部は、前記学習記憶部に記憶される前記通過時間に基づいて前記外出時間を算出し、
    前記機器制御部は、前記時間予測部によって算出された前記外出時間に基づいて、前記セットバック値を変更する、
    請求項1に記載の空調制御装置。
  3. 前記機器制御部は、予め設定された複数のエリアのそれぞれから前記利用者が帰宅するために要する最短時間、および、前記外出時間に基づいて、前記セットバック値を変更する、
    請求項1または2に記載の空調制御装置。
  4. 前記機器制御部は、複数の前記携帯端末のそれぞれについて、前記距離情報および前記外出時間に基づく前記セットバック値を算出し、最も小さい前記セットバック値を用いて前記空調機を制御する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の空調制御装置。
  5. 前記機器制御部は、
    前記空調機の運転周波数を変更する第1制御、
    前記空調機の冷媒の蒸発温度を変更する第2制御、
    前記空調機の送水温度または送風温度を変更する第3制御、
    前記第1制御および前記第2制御の組み合わせ制御である第4制御、
    前記第1制御および前記第3制御の組み合わせ制御である第5制御、および
    前記第1制御、前記第2制御および前記第3制御の組み合わせ制御である第6制御、
    のいずれか1つによって、前記空調機を制御する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の空調制御装置。
  6. 前記機器制御部は、前記第1制御、前記第4制御、前記第5制御および前記第6制御において、所定の下限値から所定の上限値までの範囲内となるように前記運転周波数を変更する、
    請求項5に記載の空調制御装置。
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