JP6051762B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に用いられる画像形成方法に関する。
複写機、プリンターなどの電子写真方式の画像形成システムにおいては、環境適性やオフィス快適性の観点から、画像形成プロセスにおけるオゾンの発生を抑制する目的から帯電手段として帯電ローラを用いることが多く行われている。一方、当該画像形成システムにおいて、感光体のクリーニング性を確保する目的で、電子写真用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)の外添剤としてステアリン酸亜鉛等の金属石鹸などからなる滑剤(滑性付与剤)を添加する手法(例えば特許文献1参照)や、ワックスからなる滑剤を添加する手法(例えば特許文献2参照)が知られている。
しかしながら、金属石鹸からなる滑剤や特許文献2に記載されているようなワックス素材からなる滑剤は、その滑性が高く、感光体のクリーニング性の向上に一定の効果が見られるが、連続した出力の最中に当該感光体の表面電位に変動を生じさせ、形成された可視画像においていわゆる滑剤メモリ不良と呼ばれる濃度ムラが発生することがある。このような問題は、帯電手段として帯電ローラを用いる場合において顕著に発生する。
特開2001−209206号公報 WO2004/053598号パンフレット
本発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、長期間にわたって優れたクリーニング性が得られる電子写真用トナー用いた画像形成方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、帯電ローラによって感光体の帯電を行う画像形成装置に適用した場合にも、長期間にわたって優れたクリーニング性が得られると共に形成される可視画像における画像濃度ムラの発生を抑制することができる電子写真用トナー用いた画像形成方法を提供することにある。
本発明の画像形成方法は、感光体を一様に帯電させる帯電工程と、
一様に帯電された感光体を露光することによって静電潜像を形成させる露光工程と、
前記静電潜像を、電子写真用トナーによって現像する現像工程とを有する画像形成方法であって、
前記帯電工程における感光体の帯電が、感光体に接触して設けられた帯電ローラによって行われ、
前記電子写真用トナーが、少なくともトナー母体粒子に外添剤粒子が添加されてなる電子写真用トナーであって、
前記外添剤粒子が、融点が130℃以上である、下記一般式(1)で表されるアミドワックスを含むことを特徴とする。
一般式(1):R1 −X1 −(CH)n −X2 −R2
〔上記式において、R1 、R2は、各々、炭素数7〜21のアルキル基もしくは1つまたは2つのヒドロキシ基によって置換されたアルキル基を示す。X1 、X2 は、各々、アミド結合を示す。nは1〜8の整数を示す。〕
本発明の画像形成方法においては、前記一般式(1)で表されるアミドワックスは、トナー母体粒子100質量部に対して0.01〜0.5質量部の割合で添加されることが好ましい。
本発明の画像形成方法においては、前記一般式(1)で表されるアミドワックスは、体積基準のメジアン径が0.1〜15.0μmであることが好ましい。
本発明のトナーによれば、トナー母体粒子に対して構造および融点が特定されたアミドワックスを含む外添剤粒子が添加されていることによって、長期間にわたって優れたクリーニング性が得られ、さらに、当該トナーを帯電ローラによって感光体の帯電を行う画像形成装置に適用した場合にも、長期間にわたって安定して優れたクリーニング性が得られると共に形成される可視画像における画像濃度ムラの発生を抑制することができる。
本発明の画像形成方法に用いられる帯電ローラ方式の画像形成装置の構成の一例を示す説明用断面図である。 図1に示す画像形成装置における帯電ローラの構成の一例を示す説明用断面図である。
以下、本発明について具体的に説明する。
〔トナー〕
本発明のトナーは、トナー母体粒子に、少なくとも、融点が130℃以上であり、かつ、上記一般式(1)で表される、その構造中にアミド結合を2つ以上有するアミドワックス(以下、「特定のアミドワックス」ともいう。)を含む外添剤粒子(以下、「特定の滑剤粒子」ともいう。)が添加されてなるものである。
〔特定の滑剤粒子〕
本発明に係る特定の滑剤粒子を構成する特定のアミドワックスを示す上記一般式(1)中、R1 、R2は、各々、炭素数7〜21のアルキル基もしくは1つまたは2つのヒドロキシ基によって置換されたアルキル基を示し、X1 、X2 は、各々、アミド結合を示す。なお、アミド結合とは、−CO−NH−もしくは−NH−CO−のいずれかをいう。
また、nは1〜8の整数を示す。
ここで、R1 、R2を構成するアルキル基の炭素数が7〜21であること、および、nが1〜8であることは、後述する本発明の融点を達成する上で必要な要件である。
特定のアミドワックスとしては、例えば、メチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、N,N’−ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’−ジステアリルセバシン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミドなどの多価アミドおよびそれらの誘導体などが挙げられる。多価アミドの誘導体としては、当該多価アミドを構成するアルキル鎖中の水素原子の1つまたは2つが水酸基に置換されたものが挙げられる。また、多価アミドの誘導体を用いることは、特定の滑材粒子の表面エネルギーを高め、感光体の表面への吸着性を高め、かつ、滑性を長期間にわたって維持する上で好ましい。
これらのうち、エチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミドを用いることが、滑性の高さとその維持性が得られる観点から好ましい。
これらの特定のアミドワックスは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
特定のアミドワックスの融点は、130℃以上であり、好ましくは135〜180℃である。特定のアミドワックスの融点が180℃を超える場合は、感光体表面への滑性の付与が困難となるおそれがある。
特定のアミドワックスの融点は、「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用いて、以下のように測定される。
具体的には、特定のアミドワックス3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、ホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用する。測定条件としては、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−cool−Heatの温度制御を行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行った。吸熱ピークのピークトップの温度を融点として示す。
特定の滑剤粒子の粒径は、体積基準のメジアン径で0.1〜15.0μmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜10.0μmである。
特定の滑剤粒子の体積基準のメジアン径が上記の範囲であることによって、トナーに含有される特定の滑剤粒子が感光体へ移行し易くなり、感光体のクリーニング性を安定的に向上させることができる。
特定の滑剤粒子の添加割合は、トナー母体粒子100質量部に対して0.01〜0.5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.25質量部である。
特定の滑剤粒子の添加割合が上記の範囲にあることにより、トナーに含有される特定の滑剤粒子が感光体上に安定的に供給され易くなる。
本発明のトナーによれば、トナー母体粒子に対して上記の特定の滑剤粒子が外添剤として添加されていることによって、基本的に、長期間にわたって優れたクリーニング性が得られ、さらに、当該トナーを帯電ローラによって感光体の帯電を行う画像形成装置に適用した場合にも、長期間にわたって安定して優れたクリーニング性が得られると共に形成される可視画像における画像濃度ムラの発生を抑制することができる。
具体的には、特定の滑剤粒子の材料の融点が130℃以上であることによって、その熱溶融特性から、感光体表面への過剰な供給は抑えられて適度な所期の少量を感光体表面へ供給することができる。しかも、特定の滑剤粒子の材料としてその構造中にアミド結合を2つ以上有する特定のアミドワックスが用いられており、このような特定のアミドワックスは高い極性を有するので感光体への吸着性が高く、従って、感光体表面に付与された滑性を安定的に維持することができ、その結果、感光体表面に供給される滑剤の量が上記の所期の少量であっても十分なクリーニング性を得ることができる。
〔その他の外添剤〕
本発明のトナーには、上記の特定の滑剤粒子が外添剤として含有されてなるが、トナーとしての帯電性能や流動性を向上させるその他の外添剤が含有されていてもよい。その他の外添剤としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などよりなる無機酸化物微粒子やこれらの複合酸化物微粒子、有機微粒子などが挙げられる。
シリカ微粒子としては、流動性をトナーの流動性と帯電性を向上させるために、数平均粒径5〜50nm程度のものを用いることが好ましい。また、クリーニング性向上の為、数平均粒径80〜500nmのゾルゲル製法により製造された球形のシリカ粒子を使用することができ、本発明の特定の滑材粒子と併用して使用することによって、よりクリーニング性が向上する。これらシリカ微粒子は、トナーの帯電性能の湿度依存性を抑制するためにシランカップリング剤により表面処理が行われていることが好ましい。
複合酸化物微粒子としては、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムなどが、感光体の研磨性を向上させるうえで好ましく用いられる。
有機微粒子としては、数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用することができる。具体的には、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体による有機微粒子を使用することができる。これらの外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
外添剤の添加割合は、特定の滑剤粒子とその他の外添剤とを合計して、トナー母体粒子100質量部に対して0.1〜10.0質量部であることが好ましい。
トナー母体粒子(以下、「トナー粒子」ともいう。)は、結着樹脂が少なくとも含有されてなるものであり、必要に応じて、着色剤、離型剤、荷電制御剤などの内添剤が含有されてなるものであってよい。
〔結着樹脂〕
トナー粒子を構成する結着樹脂としては、特に限定されず、公知の種々のものを用いることができ、例えば、スチレン樹脂やアクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、オレフィン樹脂、アミド樹脂またはエポキシ樹脂などが挙げられる。
結着樹脂としては、トナー粒径および形状制御性と帯電性との観点から、スチレン−アクリル系樹脂を含有していることが好ましい。
また、スチレン−アクリル系樹脂を得るための重合性単量体としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、メトキシスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、クロルスチレンなどのスチレン系単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、などの(メタ)アクリレートエステル系単量体;アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸などのカルボン酸系単量体などを使用することができる。
これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、30〜50℃であることが好ましく、より好ましくは35〜48℃である。
結着樹脂のガラス転移点が上記範囲にあることにより、低温定着性および耐熱保管性が両立して得られる。
結着樹脂のガラス転移点は、「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用いて測定されるものである。
測定手順としては、試料(結着樹脂)3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、ホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。測定条件としては、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行い、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移点として示す。
また、結着樹脂の軟化点は、トナーに低温定着性を得る観点から、80〜120℃であることが好ましく、より好ましくは90〜110℃である。
結着樹脂の軟化点は、下記に示すフローテスターによって測定されるものである。
具体的には、まず、20℃、50%RHの環境下において、試料(結着樹脂)1.1gをシャーレに入れ平らにならし、12時間以上放置した後、成型器「SSP−10A」(島津製作所社製)によって3820kg/cm2 の力で30秒間加圧し、直径1cmの円柱型の成型サンプルを作成し、次いで、この成型サンプルを、24℃、50%RHの環境下において、フローテスター「CFT−500D」(島津製作所社製)により、荷重196N(20kgf)、開始温度60℃、予熱時間300秒間、昇温速度6℃/分の条件で、円柱型ダイの穴(1mm径×1mm)より、直径1cmのピストンを用いて予熱終了時から押し出し、昇温法の溶融温度測定方法でオフセット値5mmの設定で測定したオフセット法温度Toffsetが、軟化点とされる。
〔着色剤〕
トナー粒子に着色剤が含有される場合において、着色剤としては、一般に知られている染料および顔料を用いることができる。
黒色のトナーを得るための着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブラック、マグネタイト、フェライトなどの磁性体、染料、非磁性酸化鉄を含む無機顔料などの公知の種々のものを任意に使用することができる。
カラーのトナーを得るための着色剤としては、染料、有機顔料などの公知のものを任意に使用することができ、具体的には、有機顔料としては例えばC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、同238、同269、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントブルー15;3、同60、同76などを挙げることができ、染料としては例えばC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95などを挙げることができる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜8質量部である。
〔離型剤〕
トナー粒子に離型剤が含有される場合において、離型剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックスなどの炭化水素系ワックス、カルナウバワックス、脂肪酸エステルワックス、サゾールワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、ホホバ油ワックス、蜜ろうワックスなどを挙げることができる。
離型剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常1〜30質量部とされ、より好ましくは5〜20質量部の範囲とされる。離型剤の含有割合が上記範囲内であることにより、十分な定着分離性が得られる。
〔荷電制御剤〕
トナー粒子に荷電制御剤が含有される場合において、荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
荷電制御剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常0.1〜5.0質量部とされる。
〔トナー粒子の平均粒径〕
本発明に係るトナー粒子は、平均粒径が、例えば体積基準のメジアン径で3〜9μmであることが好ましく、より好ましくは3〜8μmとされる。この粒径は、例えば後述する乳化凝集法を採用して製造する場合には、使用する凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの画質が向上する。
トナー粒子の体積基準のメジアン径は「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピューターシステムを接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。
具体的には、試料(トナー粒子)0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナー粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー粒子分散液を調製し、このトナー粒子分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒径が体積基準のメジアン径とされる。
〔トナー粒子の平均円形度〕
本発明に係るトナー粒子は、転写効率の向上の観点から、平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
本発明において、トナー粒子の平均円形度は、「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて測定されるものである。
具体的には、試料(トナー粒子)を界面活性剤入り水溶液にてなじませ、超音波分散処理を1分間行って分散させた後、「FPIA−2100」(Sysmex社製)により、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3,000〜10,000個の適正濃度で撮影を行い、個々のトナー粒子について下記式(T)に従って円形度を算出し、各トナー粒子の円形度を加算し、全トナー粒子数で除することにより算出される。
式(T):円形度=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
〔トナーの製造方法〕
本発明のトナーは、トナー粒子に外添剤として少なくとも上記の特定の滑剤粒子が添加されてなるものであるが、当該トナー粒子を製造する方法としては、特に限定されず、混練粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル伸長法、分散重合法など公知の方法が挙げられる。
これらの中でも、高画質化、帯電の高安定化に有利となる粒径の均一性、形状の制御性、コア−シェル構造形成の容易性の観点から、乳化凝集法を採用することが好ましい。
乳化凝集法は、界面活性剤や分散安定剤によって分散された結着樹脂の微粒子(以下、「樹脂微粒子」ともいう。)の分散液を、必要に応じて着色剤の微粒子などのトナー粒子構成成分の分散液と混合し、凝集剤を添加することによって所望のトナーの粒径となるまで凝集させ、その後または凝集と同時に、樹脂微粒子間の融着を行い、形状制御を行うことにより、トナー粒子を形成する方法である。
ここで、樹脂微粒子は、組成の異なる樹脂よりなる2層以上の構成とする複数層で形成された複合粒子とすることもできる。
樹脂微粒子は、例えば、乳化重合法、ミニエマルション重合法、転相乳化法などにより製造、またはいくつかの製法を組み合わせて製造することができる。樹脂微粒子に内添剤を含有させる場合には、中でもミニエマルション重合法を用いることが好ましい。
トナー粒子中に内添剤を含有させる場合は、樹脂微粒子を内添剤を含有したものとしてもよく、また、別途内添剤のみよりなる内添剤微粒子の分散液を調製し、当該内添剤微粒子を樹脂微粒子を凝集させる際に共に凝集させてもよい。
また、トナー粒子をコア−シェル構造を有するものとして構成する場合は、凝集時に組成の異なる樹脂微粒子を時間差で添加して凝集させればよい。
得られた乾燥済みのトナー粒子に、少なくとも上記の特定の滑剤粒子を含む外添剤を粉体で添加して混合する乾式法により、外添剤が添加され、これにより本発明のトナーが製造される。
外添剤の混合装置としては、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの公知の種々の混合装置を使用することができる。
〔現像剤〕
本発明のトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。
トナーを二成分現像剤として使用する場合において、当該トナーのキャリアに対する混合量は、2〜10質量%であることが好ましい。
トナーとキャリアを混合する混合装置は、特に限定されるものではなく、ナウターミキサー、WコーンおよびV型混合機などが挙げられる。
キャリアは、平均粒径が体積基準のメジアン径で10〜60μmであることが好ましい。
本発明において、キャリアの体積基準のメジアン径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定されるものである。
また、キャリアとしては、磁性体粒子を芯材(コア)とし、その表面を樹脂で被覆したコートキャリアを用いることが好ましい。芯材の被覆に用いられる樹脂としては、特に制限はなく、各種の樹脂を用いることができ、例えば正帯電性のものとして構成されたトナーに対しては、フッ素系樹脂、フッ素−アクリル酸系樹脂、シリコーン系樹脂、変性シリコーン系樹脂などを用いることができ、特に縮合型のシリコーン系樹脂を用いることが好ましく、また例えば負帯電性のものとして構成されたトナーに対しては、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂とメラミン系樹脂の混合樹脂およびその硬化樹脂、シリコーン系樹脂、変性シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などを用いることができ、その中でも、スチレン−アクリル系樹脂とメラミン系樹脂の混合樹脂およびその硬化樹脂、並びに縮合型のシリコーン系樹脂を用いることが好ましい。
本発明のトナーが二成分現像剤として使用される場合には、トナーおよびキャリアに、さらに、必要に応じて、荷電制御剤、密着性向上剤、プライマー処理剤、抵抗制御剤などを添加して二成分現像剤を形成することもできる。
〔画像形成方法〕
本発明のトナーは、一般的な電子写真方式の画像形成方法に用いることができ、特に、帯電工程における感光体の帯電が、感光体に接触して設けられた帯電ローラによって行われる帯電ローラ方式の画像形成方法に好適に用いることができる。
本発明のトナーを帯電ローラ方式の画像形成方法に適用した場合には、長期間にわたって安定して優れたクリーニング性が得られることに加えて、形成される可視画像における画像濃度ムラの発生を抑制することができる。
この画像形成方法は、具体的には、感光体を帯電ローラを用いて一様に帯電させる帯電工程と、一様に帯電された感光体を露光することによって静電潜像を形成させる露光工程と、この静電潜像を、上記の本発明のトナーによって現像する現像工程と、現像して得られたトナー像を紙などの画像支持体上に転写する転写工程と、画像支持体上に転写されたトナー像を接触加熱方式の定着処理によって当該画像支持体上に定着する定着工程とを有する。
以下に、この画像形成方法を行うことができる画像形成装置の構成と動作について説明する。
〔画像形成装置〕
図1は、本発明の画像形成方法に用いられる帯電ローラ方式の画像形成装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
この画像形成装置は、静電潜像担持体であるドラム状の有機感光体(以下、単に「感光体」ともいう。)10と、トナーと同極性のコロナ放電などによって当該感光体10の表面に一様な電位を与える帯電ローラ11よりなる帯電手段と、一様に帯電された感光体10の表面上にポリゴンミラーなどによって画像データに基づいて像露光を行うことにより静電潜像を形成させる露光手段12と、回転される現像スリーブ131を備え、これの上に保持されたトナーを感光体10の表面に搬送して前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段13と、当該トナー像を必要に応じて画像支持体Pに転写する転写手段14と、感光体10から画像支持体を分離する分離手段16と、画像支持体P上のトナー像を定着させる定着手段17と、感光体10上の残留トナーを除去するクリーニングブレード18を有するクリーニング手段とを有するものである。
〔帯電ローラ〕
帯電ローラ11は、図2に示されるように、芯金11aの表面上に積層された、帯電音を低減させると共に弾性を付与して感光体10に対する均一な密着性を得るための弾性層11bの表面上に、必要に応じて帯電ローラ11が全体として高い均一性の電気抵抗を得るための抵抗制御層11cが積層され、当該抵抗制御層11c上に表面層11dが積層されたものが、押圧バネ11eによって感光体10の方向に付勢されて感光体10の表面に対して所定の押圧力で圧接されて帯電ニップ部が形成された状態とされる構成とされており、感光体10の回転に従動して回転される。
芯金11aは、例えば、鉄、銅、ステンレス、アルミニウムおよびニッケルなどの金属、あるいはこれらの金属の表面に、防錆性や耐付傷性を得るために導電性を損なわない範囲においてメッキ処理したものからなり、その外径は例えば3〜20mmとされる。
弾性層11bは、例えば、ゴムなどの弾性材料中にカーボンブラック、カーボングラファイトなどよりなる導電性微粒子やアルカリ金属塩、アンモニウム塩などよりなる導電性塩微粒子などが添加されたものからなる。弾性材料の具体例としては、例えば、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンメチレンゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)およびクロロプレンゴム(CR)などの合成ゴムや、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂およびフッ素樹脂などの樹脂、あるいは発泡スポンジなどの発泡体などを挙げることができる。弾性の大きさは、プロセス油、可塑剤などを弾性材料中に添加することにより調整することができる。
弾性層11bは、その体積抵抗率が1×10〜1×1010Ω・cmの範囲であることが好ましい。また、その層厚は500〜5000μmであることが好ましく、より好ましくは500〜3000μmである。
弾性層11bの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値である。
抵抗制御層11cは、帯電ローラ11を全体として均一な電気抵抗を有する目的などにより設けられるものであるが、なくてもよい。この抵抗制御層11cは、適度な導電性を有する材料を塗工すること、あるいは適度な導電性を有するチューブを被覆させることによって設けることができる。
この抵抗制御層11cを構成する具体的な材料としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂;エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴムおよびアクリロニトリル系ゴムなどのゴム類などの基礎材料中に、カーボンブラック、カーボングラファイトなどよりなる導電性微粒子;導電性酸化チタン、導電性酸化亜鉛、導電性酸化スズなどよりなる導電性金属酸化物微粒子;アルカリ金属塩、アンモニウム塩などよりなる導電性塩微粒子などの導電剤が添加されたものが挙げられる。
抵抗制御層11cは、その体積抵抗率が1×10−2〜1×1014Ω・cmの範囲であることが好ましく、より好ましくは1×10〜1×1010Ω・cmである。また、その層厚は0.5〜100μmであることが好ましく、より好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは1〜20μmである。
抵抗制御層11cの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値である。
表面層11dは、弾性層11b中の可塑剤などの得られる帯電ローラの表面へのブリードアウトを防止する目的や帯電ローラの表面の滑り性や平滑性を得る目的、あるいは感光体10上にピンホールなどの欠陥があった場合にもリークの発生を防止する目的などにより設けられるものであって、適度な導電性を有する材料を塗工すること、あるいは適度な導電性を有するチューブを被覆させることによって設けられる。
表面層11dを材料の塗工により設ける場合は、具体的な材料としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂およびシリコーン樹脂などの樹脂、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴムおよびアクリロニトリル系ゴムなどの基礎材料中に、カーボンブラック、カーボングラファイトなどよりなる導電性微粒子;導電性酸化チタン、導電性酸化亜鉛、導電性酸化スズなどよりなる導電性金属酸化物微粒子などの導電剤が添加されたものが挙げられる。塗工方法としては、浸漬塗工法、ロール塗工法およびスプレー塗工法などが挙げられる。
また、表面層11dをチューブの被覆により設ける場合は、具体的なチューブとしては、ナイロン12、4フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(PFA)、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP);ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系およびポリアミド系などの熱可塑性エラストマーなどに上記の導電剤が添加されたものがチューブ状に成形されたものが挙げられる。このチューブは熱収縮性のものでもよく、非熱収縮性のものでもよい。
表面層11dは、その体積抵抗率が1×10〜1×10Ω・cmの範囲であることが好ましく、より好ましくは1×10〜1×10Ω・cmである。また、その層厚は0.5〜100μmであることが好ましく、より好ましく1〜50μm、さらに好ましくは1〜20μmである。
表面層11dの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値である。
また、表面層11dは、その表面粗さRzが1〜30μmのものが好ましく、より好ましくは2〜20μm、さらに好ましくは5〜10μmである。
以上のような帯電ローラ11においては、帯電ローラ11の芯金11aに電源S1より帯電バイアス電圧が印加されることにより、感光体10の表面が所定の極性の所定の電位に帯電される。ここに、帯電バイアス電圧は、例えば直流電圧(Vdc)に交流電圧(Vac)が重畳された振動電圧とすることができる。
図2に示した帯電ローラによる帯電条件の一例を示すと、帯電バイアス電圧を形成する直流電圧(Vdc)が−500V、交流電圧(Vac)が周波数1000Hz、ピーク間電圧1300Vの正弦波であり、この帯電バイアス電圧が印加されることにより、感光体10の表面が−500Vに一様に帯電される。
この帯電ローラ11は、感光体10の長手方向長さに基づいた長さとされ、長手方向の長さは例えば320mmとすることができる。
この画像形成装置においては、感光体10上に形成されたトナー像が、タイミングを合わせて搬送される画像支持体P上に転写手段14により転写され、分離手段16によって感光体10から分離されて定着手段17において定着されることにより、可視画像が形成される。
本発明の画像形成方法に用いられる画像形成装置は、上記のような構成のものに限定されず、複数の感光体に係る画像形成ユニットが中間転写体に沿って設けられた構成を有するカラー画像形成装置であってもよい。
以上のような画像形成方法によれば、トナー母体粒子に対して上記の特定の滑剤粒子が外添剤として添加されていることによって、基本的に、長期間にわたって優れたクリーニング性が得られ、さらに、形成される可視画像における画像濃度ムラの発生を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1:トナーの作製例1>
(1)コア部用樹脂粒子の分散液の調製
(第1段重合)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム4質量部をイオン交換水3040質量部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)10質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、液温を75℃とした後、スチレン532質量部、n−ブチルアクリレート200質量部、メタクリル酸68質量部、n−オクチルメルカプタン16.4質量部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下後、75℃にて2時間にわたって加熱、撹拌することによって重合(第1段重合)を行うことにより、樹脂粒子〔A1〕の分散液を調製した。
(第2段重合)
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン101.1質量部、n−ブチルアクリレート62.2質量部、メタクリル酸12.3質量部、n−オクチルメルカプタン1.75質量部からなる単量体混合液に、離型剤として、パラフィンワックス「HNP−57」(日本精蝋社製)93.8質量部を添加し、90℃に加温して溶解させた。
一方、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3質量部をイオン交換水1560質量部に溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、上記の樹脂粒子〔A1〕32.8質量部(固形分換算)を添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記パラフィンワックスを含有する単量体溶液を8時間混合分散させ、分散粒子径340nmで乳化粒子が分散されてなる分散液を調製した。次いで、この乳化粒子の分散液に、過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、この系を98℃にて12時間にわたって加熱撹拌することによって重合(第2段重合)を行うことにより、樹脂粒子〔A2〕の分散液を調製した。
(第3段重合)
上記の樹脂粒子〔A2〕の分散液に、さらに、過硫酸カリウム5.45質量部をイオン交換水220質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下で、スチレン293.8質量部、n−ブチルアクリレート154.1質量部、n−オクチルメルカプタン7.08質量部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたって加熱撹拌することによって重合(第3段重合)を行った後、28℃まで冷却することにより、コア部用樹脂粒子〔1〕の分散液を得た。このコア部用樹脂粒子〔1〕の体積基準のメジアン径は125nmであり、このコア部用樹脂粒子〔1〕のガラス転移点は28.1℃であった。
(2)シェル層用樹脂粒子の分散液の調製
上記の(1)コア部用樹脂粒子の分散液の調製工程において、第1段重合において用いるスチレンを548質量部、メタクリル酸を96質量部、n−オクチルメルカプタンを16.5質量部に変更すると共に、n−ブチルアクリレート200質量部の代わりに2−エチルヘキシルアクリレート156質量部を用いたこと以外は同様にして、重合反応および反応後の処理を行うことにより、シェル層用樹脂粒子〔1〕の分散液を作製した。このシェル層用樹脂粒子〔1〕のガラス転移点は53.0℃であった。
(3)着色剤微粒子分散液の調製
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に添加し、この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子が分散されてなる着色剤微粒子分散液〔1〕を調製した。この着色剤微粒子分散液〔1〕における着色剤微粒子の粒子径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、110nmであった。
(4)トナー母体粒子の作製
(a)コア部の形成
コア部用樹脂粒子〔1〕420質量部(固形分換算)と、イオン交換水900質量部と、着色剤微粒子分散液〔1〕100質量部とを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた反応容器に入れて撹拌した。反応容器内の温度を30℃に調整した後、この溶液に5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8〜11に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物60質量部をイオン交換水60質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を80分間かけて80℃(コア部形成温度)まで昇温した。その状態で「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径が5.8μmになった時点で、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を添加して粒径成長を停止させ、さらに、熟成処理として液温度80℃(コア部熟成温度)にて1時間にわたって加熱撹拌することにより融着を継続させ、コア部〔1〕を形成した。なお、コア部〔1〕の円形度を「FPIA−2100」(シスメックス社製)にて測定したところ0.930であった。
(b)シェル層の形成
次いで、65℃においてシェル層用樹脂粒子〔1〕46.8質量部(固形分換算)を添加し、さらに塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水60質量部に溶解した水溶液を、10分間かけて添加した後、80℃(シェル化温度)まで昇温し、1時間にわたって撹拌を継続し、コア部〔1〕の表面に、シェル層用樹脂粒子〔1〕の粒子を融着させた後、80℃(シェル熟成温度)で所定の円形度まで熟成処理を行い、シェル層を形成させた。ここで、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を加え、8℃/分の条件で30℃まで冷却し、生成した融着粒子を濾過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥することにより、コア部表面にシェル層を有するトナー母体粒子〔1〕を得た。このトナー母体粒子〔1〕の体積基準のメジアン径は5.9μm、ガラス転移点は31℃であった。
(5)外添剤の添加
乾燥されたトナー母体粒子〔1〕100質量部に、小径シリカ微粒子「RX−200(ヒュームドシリカ;HMDS処理;数平均粒径12nm)」(日本アエロジル社製)0.75質量部、下記製法による球状シリカ微粒子(数平均粒径80nm、HMDS処理)1.50質量部および下記の滑剤粒子0.20質量部を添加し、ヘンシェルミキサー「FM10B」(三井三池化工機社製)を用いて撹拌羽根周速を40m/秒、処理温度を30℃として15分間混合処理し、その後、目開き90μmのふるいを用いて粗大粒子を除去することにより、トナー〔1〕を作製した。
<球状シリカ微粒子>
窒素雰囲気下、反応容器にエタノール200質量部、テトラエトキシシラン12質量部、水6質量部を入れ、500rpmで撹拌しながら、20%アンモニア水10質量部を10分間かけて滴下した。30℃で4時間撹拌した後、液量が半分になるまでエバポレーターで濃縮留去した。ここに水を400質量部加え0.3M硝酸でpH4(25℃)に調整したものを、遠心沈降機によって生成物を沈殿させた。上澄み液をデカンテーションで除去した後、凍結乾燥機で約60時間凍結乾燥させた後、シリカ微粒子を白色粉末として得た。このシリカ微粒子粉末を、HMDS10質量部をトルエン100質量部に希釈した溶液に添加し、超音波をかけながら1時間撹拌した。次に、シリカ微粒子を分散させた溶液をエバポレーターで減圧留去し、液量が半分になった時点でエタノール100質量部を添加した。エバポレーターで減圧留去し、さらに120℃で3時間の加熱を加えて得られた固形物を粉砕することにより、数平均一次粒径80nm、平均円形度0.980の粒状のシリカ微粒子を得た。
<滑剤粒子>
N,N’−ジステアリルセバシン酸アミド(融点136℃)を、超微粉砕機「GLACIS」(ホソカワミクロン社製)によって微粉砕したもの(数平均粒径:5.0μm)。
〔実施例2〜11、比較例1〜4:トナーの作製例2〜11および15〜18〕
トナーの作製例1における(5)外添剤の添加工程において、上記の滑剤粒子におけるN,N’−ジステアリルセバシン酸アミドの代わりに表1に記載のものを用いた滑剤粒子を用いたことの他は同様にして、トナー〔2〕〜〔11〕および〔15〕〜〔18〕を作製した。
〔実施例12〜14:トナーの作製例12〜14〕
トナーの作製例1における(5)外添剤の添加工程において、上記の滑剤粒子におけるN,N’−ジステアリルセバシン酸アミドの代わりにエチレンビスヒドロキシステアリン酸アミドを用い、その添加量を表1に記載のように変更した以外は同様にして、トナー〔12〕〜〔14〕を作製した。
〔現像剤の製造〕
トナー〔1〕〜〔18〕の各々に対して、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径35μmのフェライトキャリアをトナー濃度が7.5質量%となるよう混合することにより、現像剤〔1〕〜〔18〕を調製した。
〔評価〕
デジタルカラー複合機「bizhub C360」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)の帯電手段を図1に示されるような帯電ローラ方式のものに改造した改造機に、現像剤〔1〕〜〔18〕を装填して用いて画像形成を行い、画像濃度ムラおよびクリーニング性について評価した。
感光体としては、アミン系化合物を含有するフェノール樹脂「PL−4804」(群栄化学工業社製)を硬化させた硬化樹脂中にポリテトラフルオロエチレン微粒子(平均粒径0.18μm)が分散されてなる保護層(膜厚:6μm)を最表面に有するものを用いた。
帯電ローラとしては、ナイロン樹脂製の1.0cmφであるものを用いた。
クリーニングブレードは、感光体とのなす角度が7.5°、当接圧力が7.0gf/mm2 になるように設置した。
(1)画像濃度ムラ
現像剤〔1〕〜〔18〕を順次装填した上記の画像形成装置を用いて、低温低湿環境(温度10℃、湿度20%RH)に12時間静置した後、同環境にて、A4サイズの記録用紙に全面40%平網画像を連続で100枚出力した。そして、1枚目と100枚目の画像の反射濃度を、マクベス反射濃度計「RD907」(マクベス社製)によって測定し、その1枚目と100枚目の濃度差によって画像濃度ムラの評価を行った。結果を表2に示す。本発明においては、濃度差が0.05以下であれば合格とした。
この濃度差は、感光体表面に供給された滑剤粒子のうち、感光体と、現像領域におけるトナー母体粒子との擦過、クリーニングブレードとの擦過もしくは帯電ローラとの擦過による摩擦帯電によって生じる表面電位の変動に起因したものと考えられる。
(2)クリーニング性
現像剤〔1〕〜〔18〕を順次装填した上記の画像形成装置を用いて、全面3%平網画像を基本的に連続で出力し、千枚目、1万枚目および5万枚目においては、それぞれ1枚ずつ、全面0%画像(白紙画像)を出力した。そして、この千枚目、1万枚目および5万枚目の白紙画像について、地汚れの程度を、マクベス反射濃度計「RD907」(マクベス社製)によって測定した反射濃度によって評価した。結果を表2に示す。本発明においては、反射濃度が0.01以下であれば合格と判断した。
この地汚れは、クリーニング性の劣化によるものと考えられる。
表2から明らかなように、外添剤として特定のアミドワックスからなる特定の滑剤粒子が添加された本発明に係る実施例1〜8のトナーによれば、当該トナーを帯電ローラによって感光体の帯電を行う画像形成装置に適用した場合にも、長期間にわたって安定して優れたクリーニング性が得られると共に画像濃度ムラの発生を抑制することができることが確認された。
一方、滑剤粒子の材料として融点が低いワックスを用いた比較例1,2,4のトナーにおいては、画像濃度ムラが発生し、また、使用の初期にはクリーニング性が確保されたものの、長期間にわたって使用した場合にはクリーニング性の劣化が確認された。また、滑剤粒子の材料として融点が高くとも、その分子内にアミド結合を2つ以上有さないワックスを用いた比較例3のトナーにおいては、画像濃度ムラの発生は抑制することができたが、使用の初期から長期間にわたってクリーニング性が低いことが確認された。
10 感光体
11 帯電ローラ
11a 芯金
11b 弾性層
11c 抵抗制御層
11d 表面層
11e 押圧バネ
12 露光手段
13 現像手段
131 現像スリーブ
14 転写手段
16 分離手段
17 定着手段
18 クリーニングブレード
P 画像支持体




Claims (3)

  1. 感光体を一様に帯電させる帯電工程と、
    一様に帯電された感光体を露光することによって静電潜像を形成させる露光工程と、
    前記静電潜像を、電子写真用トナーによって現像する現像工程とを有する画像形成方法であって、
    前記帯電工程における感光体の帯電が、感光体に接触して設けられた帯電ローラによって行われ、
    前記電子写真用トナーが、少なくともトナー母体粒子に外添剤粒子が添加されてなる電子写真用トナーであって、
    前記外添剤粒子が、融点が130℃以上である、下記一般式(1)で表されるアミドワックスを含むことを特徴とする画像形成方法
    一般式(1):R1 −X1 −(CH)n −X2 −R2
    〔上記式において、R1 、R2は、各々、炭素数7〜21のアルキル基もしくは1つまたは2つのヒドロキシ基によって置換されたアルキル基を示す。X1 、X2 は、各々、アミド結合を示す。nは1〜8の整数を示す。〕
  2. 前記一般式(1)で表されるアミドワックスは、トナー母体粒子100質量部に対して0.01〜0.5質量部の割合で添加されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法
  3. 前記一般式(1)で表されるアミドワックスは、体積基準のメジアン径が0.1〜15.0μmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成方法
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