JP6051268B1 - 目地プレートおよび床用目地装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両等の重量物が通過可能で、かつ、目地プレート本体内部に充填されるコンクリートの強度も十分確保でできる目地プレートおよび床用目地装置を提供すること。【解決手段】 浅皿状の目地プレート本体と、該目地プレート本体の内部に固定された補強部材と、前記目地プレート本体の内部に充填されたコンクリートとで構成され、前記補強部材は、少なくとも1つの屈曲部を有するとともに、砂利が通過可能な砂利通過孔を有する補強プレートと、該補強プレートの両側部に固定された補強バーとからなることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は目地部を介して設けられた左右の躯体の間の目地部を、車両等の重量物が通行可能な状態で塞ぐ目地プレートおよび床用目地装置に関する。
従来、この種の床用目地プレートは金属材製の四角浅皿形状の目地プレート本体と、この目地プレート本体内に平鋼あるいはI型バーを28.3mm間隔で並列し、上辺を複数個のバー部材で固定された格子状の補強体を挿入あるいは格子状の補強体の所々を前記目地プレート本体の底面とを溶接固定し、該格子状の補強体が埋まるように目地プレート本体内にモルタルを充填して構成されていた。
しかしながら、平鋼あるいはI型バーを28.3mm間隔で並列させた格子状の補強体を用いているため、コンクリートの骨材が格子状の補強体内へ入らないため、砂とセメントからなるモルタルしか目地プレート本体内へ充填することができず、消防車のような非常に重量の大きい車両が通過するための十分な強度が得られないという欠点があった。
特開2011−157722号公報
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、車両等の重量物が通過可能な強度を十分確保でできる目地プレートおよび床用目地装置を提供することを目的としている。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は浅皿状の目地プレート本体と、該目地プレート本体の内部に固定された補強部材と、前記目地プレート本体の内部に充填されたコンクリートとで構成され、前記補強部材は、少なくとも1つの屈曲部を有するとともに、砂利が通過可能な砂利通過孔を有する補強プレートと、該補強プレートの両側部に固定された補強バーとからなることを特徴とする。
また、本発明は、浅皿状の目地プレート本体と、該目地プレート本体の内部に固定された補強部材と、前記目地プレート本体の内部に充填されたコンクリートとで構成され、前記補強部材は、上下方向に屈曲する少なくとも1つの屈曲部を有するとともに、砂利が通過可能な砂利通過孔を有する補強プレートと、該補強プレートの両側部に固定された補強バーとからなることを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1の発明においては、屈曲部を有する補強プレートおよび補強バーからなる補強部材を目地プレート内部に固定しているので、目地プレートの強度を向上させることができる。
(2)また、補強プレートには砂利が通過できる砂利通過孔が形成されているので、コンクリート骨材が補強プレートを通過でき、目地プレート本体の内部全体にコンクリートを充填することができる。
したがって、目地プレートの強度を更に向上させることができ、消防車のような重量の大きい車両であっても、目地プレートがたわむことなく通過することができる。
(3)請求項2の発明においても、前記(1)、(2)と同様な効果が得られる。
(4)請求項3の発明においても、前記(1)、(2)と同様な効果が得られるとともに、補強部材を螺合により固定することができるので、現場でも容易に補強部材を固定することができる。
(5)請求項4の発明においても前記(1)〜(4)と同様な効果が得られるとともに、地震によって目地部が狭くなる等の場合であっても、段差を小さくし車両を通過させることができる。
(6)請求項5の発明においても、前記(1)、(2)と同様な効果が得られる。
本発明を実施するための第1の形態の目地プレートの平面図。 図1の2−2線に沿う断面図。 本発明を実施するための第1の形態の目地プレート本体の説明図。 本発明を実施するための第1の形態の補強部材の説明図。 発明を実施するための第1の形態の目地プレート本体に補強部材を取り付けた状態の説明図。 発明を実施するための第1の形態の目地プレート本体にコンクリートを充填している状態の説明図。 本発明を実施するための第1の形態の床用目地装置の平面図。 図7の8−8線に沿う断面図。 本発明を実施するための第1の形態の地震で目地部が狭くなった動作説明図。 本発明を実施するための第1の形態の地震で目地部が広くなった動作説明図。 本発明を実施するための第2の形態の床用目地装置の平面図。 図11の12−12線に沿う断面図。 本発明を実施するための第2の形態の補強プレートの説明図。 本発明を実施するための第3の形態の床用目地装置の平面図。 図14の15−15線に沿う断面図。 本発明を実施するための第3の形態の目地プレート本体の説明図。 発明を実施するための第3の形態の目地プレート本体に補強部材を取り付ける状態の説明図。 本発明を実施するための第4の形態の床用目地装置の平面図。 図18の19−19線に沿う断面図。 発明を実施するための第4の形態の補強部材の説明図。 本発明を実施するための第5の形態の床用目地装置の平面図。 図21の22−22線に沿う断面図。 発明を実施するための第5の形態の目地プレートの説明図。
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
図1ないし図10に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は目地部2を介して設けられた一方の躯体3と他方の躯体4間の目地部2を塞ぐ床用目地装置5に用いられる目地プレートで、この目地プレート1は、浅皿状の目地プレート本体6と、該目地プレート本体6の内部に固定された補強部材7と、前記目地プレート本体6の内部に充填されたコンクリート8と、該コンクリート8の上面に貼り付けられた大理石等のタイルやレンガ等の床化粧板9と、一端部の上部にヒンジ10を介して取付けられたカバープレート11と、前記目地プレート本体6の他端部の両側部に取付けられかつ、下端部が開口したピンボックス12とで構成されている。
そして、前記補強部材7は、複数の屈曲部13を有するとともに、砂利が通過可能な砂利通過孔14を有する補強プレート15と、該補強プレート15の両側部15a、15aに当接し、かつ、目地プレート本体6の内部底面に固定された補強バー16とで構成されている。
また、本発明の床用目地装置5は、一方の躯体3に形成された目地プレート支持凹部17と、他方の躯体4に反目地部側が傾斜面18に形成された目地プレートスライド支持凹部19と、一端部が前記目地プレート支持凹部17に設けられた支持ピン20に枢支状態で支持され、他端部が前記目地プレートスライド支持凹部19にスライド移動可能に支持され、前記目地部を覆う前記目地プレート1とで構成されている。
なお、本発明において躯体とは、建物、道路、スラブ、橋梁等の目地プレートが設置可能で、車両等の重量物が通行する建造物をいう。
前記目地プレート本体6は、金属製で、平面視四角形の浅皿状に形成されており、他端部の両側部には下端部が開口したピンボックス12が取付けられている。
前記補強部材7は、前記補強プレート15と、該補強プレート15の両側部にスポット溶接により複数箇所固定された補強バー16から構成されている。本実施の形態においては、目地プレート本体6内に、前記補強部材7を3つ設けている。このように1つの補強プレート15の両側部に補強バー16を固定した補強部材7を複数設けることにより、補強部材17の可搬性がよくなり、固定作業を容易に行うことができる。なお、本実施の形態のように、目地プレート本体6に複数の補強部材7を固定する場合には、補強部材7同士を当接するように固定することが望ましい。
補強部材7は、スポット溶接により目地プレート本体6の内部底面に固定されている。なお、スポット溶接される箇所は、補強バー16の底面付近の複数箇所および補強プレート15の目地プレート本体6内部底面側の屈曲部13である。
前記補強プレート15は、薄板状の金属部材を折り曲げた屈曲部13を複数有するもので、長さ(目地プレート本体の長さ方向の寸法)および高さ(目地プレート本体の深さ方向の寸法)は補強バー16と略同一である。なお、ここでいう高さとは、底面側の屈曲部13と上面側の屈曲部14の間の垂直方向の高さである。
また、補強プレート15には、砂利が通過可能な多角形状の砂利通過孔14が屈曲部13の部位に形成されている。なお、本実施の形態においては、平坦部21にも砂利通過孔14aが形成されており、該砂利通過孔14aは、屈曲部13に形成された砂利通過孔14よりも小さく、円形状に形成されている。このような砂利通過孔14、14aを形成することにより、コンクリート骨材22が補強プレートを通過でき、目地プレート本体の内部全体にコンクリートを充填することができる。
前記補強バー16は、方形状の金属板であり、長さは目地プレート本体の内部の長さよりも短く、また、高さも目地プレート本体の深さよりも短く形成されている。なお、補強バー16の強度に影響を及ぼさない位置に、クレーンのフックやボルト等を取付けることができる透孔23を形成してもよい。
地震で目地部2が狭くなるように左右の躯体3、4が揺れ動くと、図9に示すように目地プレート1の先端部が目地プレートスライド支持凹部19の傾斜面18に沿って押し上げられるが、カバープレート11の先端部が他方の躯体4と当接した状態を保つため、傾斜の突出面にはなるが、車両等の走行を安全に行なうことができる。
地震で目地部2が広くなるように左右の躯体3、4が揺れ動くと、図10に示すように目地プレート1の先端部が目地プレートスライド支持凹部19上をスライド移動して、その揺れ動きを吸収する。
この時、カバープレート11の先端部が目地プレートスライド支持凹部5内へ侵入すると凹部が生じるが、比較的に小さな凹部であるため、車両等の走行が可能である。
なお、前記本発明の実施の形態では目地プレートスライド支持凹部19および目地プレート支持凹部17に目地プレート1を設置したものについて説明したが、本発明はこれに限らず、目地プレートスライド支持凹部19を金属材製の目地プレートスライド支持凹部下地材で覆ったり、目地プレート支持凹部17を金属材製の目地プレート支持凹部下地材で覆ってもよい。
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図11ないし図20に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図11ないし図13に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、楕円形状の砂利通過孔14Aを形成した補強プレート15Aを用いた補強部材7Aにした点で、このような補強部材7Aを用いた目地プレート1Aおよび床用目地装置5Aにしても前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
図14ないし図17に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、補強プレート15の底部側の砂利通過孔14と対応する位置にボルト24を固定した目地プレート本体6Aを用い、補強プレート15の底部側の砂利通過孔14から前記ボルト24を通過させ、補強プレート15の底部側の屈曲部13に取付板25を介してナット26を螺合することにより補強部材7を目地プレート6Aに固定した点で、このような目地プレート1Bおよび床用目地装置5Bにしても前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、目地プレート本体6Aに補強部材7を現場にて固定する場合に、溶接作業を行わなくても目地プレート本体6Aに補強部材7を固定することができる。なお、前記取付板25は、屈曲部13の角度に対応する傾斜面が形成されていることが望ましいが、この場合には取付板25の寸法を砂利通過孔14を塞がないようにすることが望ましい。
また、本実施の形態においては砂利通過孔14からボルトを通過させ、取付板を介してナットを螺合し、補強部材を固定する形態について説明したが、補強バーの底部側側面にL字状の金具を固定し、このL字状の金具をと目地プレート底面に設けたボルトを螺合して固定する等の方法でもよい。
図18ないし図20に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、複数のプレート15と複数の補強バー16を溶接により固定した補強部材7Bにした点で、このような補強部材7Bを用いた目地プレート1Cおよび床用目地装置5Cにしても補強部材7Bの1つあたりの重量は増加するが、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
図21ないし図23に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、一端部および他端部にヒンジ10を介してカバープレートを設け、ピンボックス12を備えない目地プレート本体6Bを用いた目地プレート1Dにするとともに、一方の躯体3にも反目地部側が傾斜面18に形成された目地プレートスライド支持凹部19を形成し、前記目地プレート6Dの一端部および他端部を目地プレートスライド支持凹部19で支持し、両端部が目地部側の左右の躯体3、4に枢支され、中央部が該目地プレート10Aの中央部に枢支された中央維持リンク機構27を用いた点で、このように構成された床用目地装置5Dにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
なお、本発明の実施の形態においては、2つの補強バーの間に複数の屈曲を有する1枚の補強プレートを固定する補強部材について説明したが、2つの補強バーの間に1つの屈曲を有する形状(山型形状、谷型形状)の補強プレートを複数固定したものであってもよい。
また、本発明の実施の形態においては、補強バーの両側部が補強プレートに溶接されている形態について説明したが、補強バーの両側部と補強プレートとをビス止め、リベット止め等により固定してもよい。
さらに、本発明の実施の形態においては、屈曲部および平坦部に砂利通過孔を備えているが、コンクリート骨材を目地プレート本体の全体に充填できるものであれば、どちらか一方に砂利通過孔を備えたものでも良い。
本発明は目地プレートおよび床用目地装置を製造する産業で利用される。
1、1A、1B、1C、1D:目地プレート、
2:目地部、 3:一方の躯体、
4:他方の躯体、
5、5A、5B、5C、5D:床用目地装置、
6、6A、6B:目地プレート本体、7、7A、7B:補強部材、
8:コンクリート、 9:床化粧板、
10:ヒンジ、 11:カバープレート、
12:ピンボックス、 13:屈曲部、
14:砂利通過孔、 15、15A:補強プレート、
16:補強バー、 17:目地プレート支持凹部、
18:傾斜面、 19:目地プレートスライド支持凹部、
20:支持ピン、 21:平坦部、
22:コンクリート骨材、 23:透孔、
24:ボルト、 25:取付板、
26:ナット。

Claims (3)

  1. 浅皿状の目地プレート本体と、該目地プレート本体の内部に固定された補強部材と、前記目地プレート本体の内部に充填されたコンクリートとで構成され、前記補強部材は、上下方向に屈曲する少なくとも1つの屈曲部を有するとともに、砂利が通過可能な砂利通過孔を有する補強プレートと、該補強プレートの両側部に固定された補強バーとからなることを特徴とする目地プレート。
  2. 前記目地プレートにはヒンジを介してカバープレートが取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の目地プレート。
  3. 目地部を介して設けられた左右の躯体の一方の躯体に形成された目地プレート支持凹部と、他方の躯体に形成された目地プレートスライド支持凹部と、一端部が前記目地プレート支持凹部に支持され、他端部が前記目地プレートスライド支持凹部にスライド移動可能に支持され、前記目地部を覆う目地プレートとで構成される床用目地装置であって、前記目地プレートは、浅皿状の目地プレート本体と、該目地プレート本体の内部に固定された補強部材と、前記目地プレート本体の内部に充填されたコンクリートとより構成され、前記補強部材は、上下方向に屈曲する少なくとも1つの屈曲部を有するとともに、砂利が通過可能な砂利通過孔を有する補強プレートと、該補強プレートの両側部に固定された補強バーとからなることを特徴とする床用目地装置。
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