JP6050514B2 - ブタジエン抽出方法 - Google Patents

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Description

本明細書で開示される実施形態は、混合された炭化水素流(hydrocarbon stream)からブタジエンを回収することに関する。特に、本明細書で開示される実施形態は、中間圧力で脱気装置が作動する改良されたブタジエン抽出方法に関する。
ブタジエンは重要な基礎化学物質であり、例えば、合成ゴム(ブタジエンホモポリマー、スチレン−ブタジエン−ゴム、又はニトリルゴム)を作るため、又は熱可塑性ターポリマー(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)を作るために用いられている。ブタジエンは、スルホラン、クロロプレン、及び1,4−ヘキサメチレンジアミンにも変換される(1,4−ジクロロブテン及びアジポニトリルを介して)。ブタジエンの二量体化も、スチレンを形成するために脱水素化することができ、ビニルシクロヘキセンを生成することを可能にする。
ブタジエンは、精製法によって又は熱分解(水蒸気分解)方法によって飽和炭化水素から作ることができ、その場合、ナフサは典型的にはその原料として使用される。ナフサの精製又は水蒸気分解の過程で、メタン、エタン、エテン、アセチレン、プロパン、プロペン、プロピン、アレン、ブテン、ブタジエン、ブチン、メチルアレン、C、及び高級炭化水素の混合物が得られる。
留分(C4 cut)の成分の相対揮発度における小さな違いのために、C留分から1,3−ブタジエンを得ることは、複雑な蒸留問題である。したがって、その分離は、抽出蒸留、すなわち分離される混合物よりも高い沸点をもつ抽出剤の添加を伴う蒸留によって行われ、これは分離される成分の相対揮発度においてその違いを増加させる。適切な抽出剤の使用は、上述の抽出蒸留によりC留分から粗1,3−ブタジエンフラクションを得ることを可能とし、そのフラクション(fraction)はその後さらに精製蒸留塔で精製される。
ブタジエンの回収方法は、典型的に、例えば、ライト/ブタン/ブテン流(ラフィネート−1生成物)と、さらなる精製のために従来の蒸留システムに送られ得る粗ブタジエン生成物と、選択的水素化ユニットに送られ得るCアセチレン(プロピン)及びCアセチレン流と、を含む生成物フラクション内で、混合されたC流を分離するために、3又は4列の抽出蒸留システムを使用する。
本明細書において、粗1,3−ブタジエンは、ブタンとブテンの合計の少なくとも90重量%、好ましくはブタンとブテンの合計の少なくとも98重量%、さらに好ましくはブタンとブテンの合計の少なくとも99重量%が除去され、且つ、同時にCアセチレンの少なくとも90重量%、好ましくはCアセチレンの少なくとも96重量%、さらに好ましくはCアセチレンの少なくとも99重量%が除去されたC留分、から得られた炭化水素混合物に当てはまる。粗1,3−ブタジエンは、しばしば少なくとも80重量%、好ましくは90重量%、さらに好ましくは95重量%超の割合の数値の1,3−ブタジエン生成物と、残りの不純物とを含む。したがって、純粋な1,3−ブタジエンは、少なくとも98重量%、好ましくは少なくとも99.5重量%、さらに好ましくは99.7重量%と99.9重量%の間の範囲の数値の1,3−ブタジエン生成物と、残りの不純物とを含む炭化水素混合物に当てはまる。
混合C流からブタジエンを回収する典型的な方法は、選択的溶媒の使用を組み込むことができる抽出蒸留方法を含む。抽出蒸留方法の例は、とりわけ、例えば、米国特許第7,692,053、米国特許第7,393,992、米国特許第7,482,500、米国特許第7,226,527、米国特許第4,310,388、及び米国特許第7,132,038で発見される。
米国特許7,692,053に開示されているように、上記特許に記載された抽出蒸留方法は、圧縮機を含む従来の低圧法か高圧「圧縮機レス」法の2つのカテゴリーの1つに分類される。
圧縮機レス設計は、この設計オプションが循環ガス圧縮機を完全に排除するので、低い資本コストの利点を有する。しかし、いくつかの欠点がある。例えば、圧縮機レス設計のために、脱気装置は、抽出蒸留システム(メイン洗浄機、精留器、及びアフター洗浄機を含む)の圧力をわずかに超える、約4.21kg/cm(G)のオーバーヘッド圧力で作動させることができる。したがって、脱気装置は、それに相応するより高い温度、すなわち脱気装置の上部において約148℃で脱気装置の底部において約193℃で、作動する。対照的に、従来の設計における脱気装置は、たった0.7kg/cm(G)のオーバーヘッド圧力で、且つはるかに低い温度、すなわち脱気装置の上部において約105℃で脱気装置の底部において約149℃で、作動させることができる。
圧縮機レス設計のためのおよそ44℃熱い脱気装置の温度は、2つの異なる欠点をもたらす。第一に、ビニルシクロヘキセン(VCH、又はブタジエン二量体)形式は、温度上昇に伴って増産され、そして、より高収率な二量体化は、より低い収率と潜在的なより高い機器汚染率をもたらす。第二に、より高い作動温度と圧力で、高Cアセチレン濃度を有することにより、より大きなリスクの可能性がある。このリスクを軽減するために、脱気装置中のビニルアセチレン濃度は低く(20モル%未満)保たれなければならない。しかし、ビニルアセチレン濃度を制限することは、さらなる1,3−ブタジエンの損失、つまりより低い収率につながる。
現在、ブタジエン抽出方法は、液封圧縮機(liquid ring compressor)を用いて、中間圧力で稼働することができることが分かっている。本明細書で提示される他の方法のオプションの中で、液封圧縮機の使用は、圧縮機レスオプション同様に、圧縮機レスオプションに関連する高い作動温度及び圧力に関連するリスクを軽減しながら、資本及び稼働コストを有利に低減させることができる。したがって、本明細書に開示された実施形態は、圧縮機レス設計の利点(低い資本及び作業コスト)をもつ従来の設計の最良の特徴(低圧で、圧縮機をもつ)、及び本明細書に開示された固有システムの他の利点を含む。
一態様において、本明細書に開示された実施形態は、Cフラクションから1,3−ブタジエンを回収するための方法に関する。その方法は、ブタン(butanes)、ブテン(butenes)、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、Cアセチレン(C4 acetylenes)、Cアセチレン(C3 acetylenes)、及びC5+炭化水素(C5+ hydrocarbons)を含む炭化水素フラクションを、抽出蒸留システムに供給する工程と、前記炭化水素フラクションの一部を選択的に溶解させるために、前記炭化水素フラクションと溶媒とを前記抽出蒸留システム内で接触させる工程と、前記抽出蒸留システムから、ブタンとブテンとの第1の部分を含む蒸気フラクションを回収する工程と、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、Cアセチレン、Cアセチレン、C5+炭化水素、及び、ブタンとブテンとの第2の部分を含む濃縮された溶媒フラクションを回収する工程と、濃縮された前記溶媒フラクションを少なくとも部分的に脱気するために、前記濃縮された溶媒フラクションを精留器に供給する工程と、前記ブタンとブテンとの第2の部分を、オーバーヘッドフラクションとして前記精留器から回収する工程と、CアセチレンとCアセチレン、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、及びC5+炭化水素を、サイドドローフラクションとして前記精留器から回収する工程と、1,2−ブタジエン及びCアセチレンを含む部分的に脱気された溶媒を、ボトムフラクションとして前記精留器から回収する工程と、前記溶媒をさらに脱気するために、前記部分的に脱気された溶媒の少なくとも一部を脱気装置に供給する工程と、Cアセチレン及び1,2−ブタジエンの少なくとも一方を含むオーバーヘッドフラクションを前記脱気装置から回収する工程と、Cアセチレンを含むサイドドローフラクションを前記脱気装置から回収する工程と、脱気された溶媒を含むボトムフラクションを前記脱気装置から回収する工程と、前記脱気装置のオーバーヘッドフラックションを、液封圧縮機を用いて圧縮する工程と、圧縮された前記脱気装置のオーバーヘッドフラックションの少なくとも一部を前記精留器に再循環させる工程と、を含むことができる。
他の態様において、本明細書に開示された実施形態は、Cフラクションから1,3−ブタジエンを回収するためのシステムに関する。そのシステムは、ブタン、ブテン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、Cアセチレン、Cアセチレン、及びC5+炭化水素を含む炭化水素フラクションを抽出蒸留システムに供給するための流れ導管と、前記炭化水素フラクションと溶媒とを前記抽出蒸留システム内で接触させ、前記炭化水素フラクションの一部を選択的に溶解させるための前記抽出蒸留システムと、前記抽出蒸留システムから、ブタンとブテンとの第1の部分を含む蒸気フラクションを回収するための流れ導管と、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、Cアセチレン、Cアセチレン、C5+炭化水素、及び、ブタンとブテンとの第2の部分を含む濃縮された溶媒フラクションを回収するための流れ導管と、濃縮された前記溶媒フラクションを精留器に供給するための流れ導管と、濃縮された前記溶媒フラクションを少なくとも部分的に脱気する前記精留器と、前記ブタンとブテンとの第2の部分を、オーバーヘッドフラクションとして前記精留器から回収するための流れ導管と、CアセチレンとCアセチレン、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、及びC5+炭化水素を、サイドドローフラクションとして前記精留器から回収するための流れ導管と、1,2−ブタジエン及びCアセチレンを含む部分的に脱気された溶媒を、ボトムフラクションとして前記精留器から回収するための流れ導管と、前記部分的に脱気された溶媒の少なくとも一部を脱気装置に供給するための流れ導管と、前記溶媒をさらに脱気するための前記脱気装置と、Cアセチレン及び1,2−ブタジエンの少なくとも一方を含むオーバーヘッドフラクションを前記脱気装置から回収するための流れ導管と、Cアセチレンを含むサイドドローフラクションを前記脱気装置から回収するための流れ導管と、脱気された溶媒を含むボトムフラクションを前記脱気装置から回収するための流れ導管と、前記脱気装置のオーバーヘッドフラックションを圧縮するための液封圧縮機と、圧縮された前記脱気装置のオーバーヘッドフラックションの少なくとも一部を前記精留器に再循環させるための流れ導管と、を含むことができる。
その他の態様及び利点は、以下の説明と添付の特許請求の範囲から明らかになる。
図1は、本明細書に開示された実施形態によるブタジエン回収のための方法の簡略化したフロー図である。 図2は、本明細書に開示された実施形態によるブタジエン回収のための方法の簡略化したフロー図である。 図3は、本明細書に開示された実施形態によるブタジエン回収のための方法の簡略化したフロー図である。 図4は、本明細書に開示された実施形態によるブタジエン回収のための方法の簡略化したフロー図である。前記のように、図1〜4のフロー図は、簡略化されており、一般に蒸留塔や一般的な石油化学事業に関する、ポンプ、バルブ、制御バルブ、フィルタ、リボイラ、凝縮器、及び他の装置を図示せず、そしてこれらは、図及び以下の詳細な説明に基づいて存在することが当業者により理解される。 図5は、2つの異なる圧力に対して、温度関数としてリボイラ能率と気化率の比較である。
詳細な説明
ここで開示される実施形態は、混合C炭化水素流からブタジエンを回収することに関する。より具体的には、本明細書で開示された実施形態は、中間圧力及び液封圧縮機の使用を介して、ブタジエン抽出方法の作業及び経済性を改善することに関する。
本方法で出発混合物として使用されるCフラクションは、主に分子当たり4つの炭素原子を有する炭化水素の混合物である。例えば、Cフラクションは、エチレン及び/又はプロピレンの製造において、液化石油ガス、軽質ナフサ、又は軽油のような石油フラクションの熱分解又は接触分解により得られる。Cフラクションは、n−ブタン及び/又はn−ブテンの触媒的脱水素化(酸化及び/又は非酸化的脱水素化)によっても得ることができる。得られたCフラクションは、一般的に、ブタン、n−ブテン、イソブテン、1,3−ブタジエン、及び少量のC炭化水素とC炭化水素を含み、メチルアセチレンと、ブチンと、特に、1−ブチン(エチルアセチレン)と、ブテニン(ビニルアセチレン)を含む。1,3−ブタジエンの含有量は、一般的に、5〜80重量%である。例えば、分解炉又はCATADIENEユニットは、重量で15〜17%のブタジエンを含むことができる。他の混合C供給流は、より大量の又はより少量のブタジエンを含むことができる。ビニルアセチレンは、混合供給流に存在する場合、ブタジエン抽出ユニットに混合C流が供給される前に、所望の1,3−ブタジエン生成物に選択的に水素化されることができる。いくつかの実施形態において、ブタン、ブテン、及びブタジエンを含む生成ガス流を生成するために、混合C炭化水素流は、例えば、1以上の脱水素化反応器内で、ブタンを含むC炭化水素流の分解、酸化的脱水素化、及び非酸化的脱水素化の少なくとも1つによって提供できる。
ブタン、ブテン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、Cアセチレン、Cアセチレン、及びC5+炭化水素を含む上記の炭化水素フラクションは、種々の炭化水素の分離と回収のために、ブタジエン抽出ユニットに供給される。その種々の炭化水素は、1以上の軽いもの(lights)/ブタン/ブテンフラクション(一般的にラフィネート−1生成物といわれる)と、1,3−ブタジエンフラクションと、Cアセチレン(プロピン)フラクションと、1,2−ブタジエンの一部を含んでも良いCアセチレンフラクションと、1,2−ブタジエン及びC5+炭化水素の一部を含んでも良い重質フラクションと、を含む。いくつかの実施形態において、ブタジエンの二量体は、ブタジエン抽出ユニットの上流で又は炭化水素フラクションの処理中にブタジエン抽出ユニット内で形成できる。ビニルシクロヘキセン成分は、重質フラクションで回収されても良く、又はビニルシクロヘキセンを含む別のフラクションとして回収されても良い。
ブタジエン抽出方法は、脱気装置からのオーバーヘッド(overheads)の少なくとも一部を圧縮するための液封圧縮機の使用を介して改善することができることが見出された。図1を参照すると、本明細書で開示される実施形態に関するブタジエン回収のための、簡略化された工程フロー図が描かれている。ブタン、ブテン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、メチルアセチレン、ビニルアセチレン、及びC5+炭化水素のような炭化水素を含む混合炭化水素供給材料2は、その混合炭化水素供給材料を気化させるために供給材料気化システム(図示せず)に供給できる。気化された供給材料は、その後、メイン洗浄塔44に供給される。メイン洗浄塔44内で、気化された供給材料は溶媒と接触し、ブタンとブテンは、より高い可溶性の1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、メチルアセチレン、ビニルアセチレン、及びC5+炭化水素から分離される。
図1に示すように、その工程において有用な溶媒は、ブチロラクトンと、アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリルなどのニトリル類と、アセトンなどのケトン類と、フルフラールと、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−ホルミルモルホリンなどのN−アルキル−置換低級脂肪族アミド類と、N−アルキルピロリドン、特にN−メチルピロリドン(NMP)などのN−アルキル置換環状アミド類(ラクタム)と、を含んでも良い。いくつかの実施形態では、アルキル−置換低級脂肪族アミド類もしくはN−アルキル−置換環状アミド類、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、フルフラール、又はNMPが用いられる。
いくつかの実施形態において、互いにこれらの抽出物の混合物を使用することができ、それは、例えばNMPとアセトニトリルの混合物であり、共存溶媒及び/又はt−ブチルエーテル、例えばメチルt−ブチルエーテル、エチルt−ブチルエーテル、プロピルt−ブチルエーテル、n−又はイソブチルt−ブチルエーテル、をもつこれらの抽出物の混合物である。他の実施形態において、NMPは、0〜約20重量%の水をもつ水溶液、7〜10重量%の水をもつ水溶液、又は他の実施形態で8〜8.5重量%の水をもつ水溶液内にあっても良い。
ブタンとブテンは、オーバーヘッドフラクション8(ラフィネート1)としてメイン洗浄塔44から回収される。溶解した炭化水素を含む濃縮された溶媒は、ボトムフラクション46としてメイン洗浄塔44から回収される。
ボトムフラクション46は、その後、濃縮された溶媒を少なくとも部分的に脱気する精留器48に供給される。任意の溶解したブタン及びブテン、並びに他の軽い成分は、メイン洗浄塔44で再処理のために再循環され得るオーバーヘッドフラクション50として、精留器48から回収できる。1,2−ブタジエン及び1,3−ブタジエンの両方とC5+炭化水素とを含む、メチルアセチレン及びブタジエンは、サイドドロー52として精留器48から回収でき、1,2−ブタジエン、1−ブチン、及びビニルアセチレンを含む種々のC成分を含み得る脱気された溶媒は、ボトムフラクション54として精留器48から回収できる。
ボトムフラクション54は、1,2−ブタジエンも含み得る溶媒、同伴C成分、及びCアセチレンフラクションの分離のために、脱気装置56に供給できる。そのC蒸気は、液封圧縮機60を介して圧縮され得るオーバーヘッドフラクション58として、脱気装置及び冷却塔56から回収できる。
液封圧縮機60は、脱気装置のオーバーヘッドフラクションの圧縮と、精留器48へ再循環される前に、圧縮されたガスを冷却することの2つの機能を提供する。圧縮後、圧縮されたガスの一部は、精留器48に再循環させることができる。いくつかの実施形態において、圧縮された脱気装置のオーバーヘッドフラクションは、流れ経路88を介して回収でき、任意の凝縮ガスを分離する分離器90に供給されることができる。分離器90から回収された蒸気フラクションは、その後、流れ経路92を介して精留器48に再循環させることができる。凝縮液フラクションは流れ経路94を介して分離器90から回収でき、その少なくとも一部が熱交換器96を介して冷却されて液封圧縮機60に再循環されることができる。
ビニルアセチレンフラクションは、サイドドローフラクション62として脱気装置56から取り出され、アセチレン洗浄機66内で経路64を介して供給された水で洗浄され、ビニルアセチレンフラクション12として回収できる。脱気された溶媒は、再循環のためにボトムフラクション68として脱気装置56から回収され、メイン洗浄塔44及びアフター洗浄塔70に提供されることができ、そこでサイドドローフラクション52内の炭化水素が溶媒から分離されることができる。溶媒は、ボトムフラクション72としてアフター洗浄塔70から回収され、精留器48に再循環されることができ、粗ブタジエン生成物流は、オーバーヘッドフラクション74としてアフター洗浄塔70から回収できる。
粗ブタジエン生成物(オーバーヘッドフラクション74)は、抽出蒸留部を出て、その後、メチルアセチレン蒸留塔76に供給され、そこでメチルアセチレンはオーバーヘッドフラクション10として回収される。ボトムフラクション78は、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、及び重質炭化水素を含み、ブタジエン精留塔80に供給される。99.6%より高い純度をもつ1,3−ブタジエンは、オーバーヘッドフラクション6としてブタジエン塔80から回収され、1,2−ブタジエン及び重量物は、ボトムフラクション14として回収される。
いくつかの実施形態において、追加のオレフィンとジエンを生成するために、フラクション10、12内で、アセチレンを水素化することが望ましい。追加的又は代替的に、上記分離中に生成され得る炭化水素供給流内で、ブタジエンのオリゴマー(ビニルシクロヘキサン)と他のオレフィン成分のオリゴマーとを回収するために、グリーンオイル塔を使用することが望ましい。
図2を参照すると、同様の符号が同様の部分を表すように、本明細書に開示された実施形態に関する1,3−ブタジエンを回収する方法のための簡略化されたフロー図が描かれている。この実施形態において、フローストリーム54を介して精留器48から回収されたボトムフラクションは、熱交換器98を介するように、脱気装置56に供給される前に間接熱交換を介して加熱されることができる。精留器の残留物(rectifier bottoms)の加熱は、1,2−ブタジエン又はCアセチレンのような残った溶存ガスの一部を気化することができる。加熱された精留器の残留物の脱気装置への供給の前に、加熱された残留物は、ヒータ98から回収された流出物の液体部分から、気化した部分を相分離させる脱気供給ドラム(Degasser feed drum)16に供給されることができる。液相は、その後、供給ドラム16から回収され、流れ経路18を介して脱気装置56に供給されることができ、図1に関して上述したように処理することができる。流れ経路40を介して供給ドラム16から回収された気相は、その後、精留器48への再循環のための流れ経路92の圧縮された蒸気フラクションと混合させることができる。
脱気供給ドラム16は、精留器48の残留物の圧力よりわずかに高い圧力で作動することができ、供給ドラム16から回収された気相が蒸気再圧縮を必要とすることなく自由に精留器48に戻る方に流れること可能としている。交換機98を介して追加された熱入力のいくつかは、こうして、瞬間蒸発された蒸気(flashed vapors)の形で精留器48に戻される。わずかに高い温度でのドラム16から精留器48へのガスの再循環は、こうして、精留器48に熱を加えることができ、脱気装置56での全体的に低い要件に貢献する、精留器48の底部での予備脱気(pre-degassing)を付加的に生じさせることができる。
脱気供給ドラム16は、別個の容器であっても良く、図示されたように、単一の容器構造で形成された脱気装置56と一体であっても良い。供給ドラムと脱気装置とを単一の容器内に統合することは、資本コストを削減することができる。供給ドラム16を脱気装置56の上又は上部に配置することにより、供給ドラム内の液相は、追加のポンプを必要とすることなく、簡単に脱気装置の上部内に流れることができる。こうして、交換器98からの熱入力の一部も、流れ経路18を介して脱気装置56に供給された瞬間蒸発されていない液(un-flashed liquid)内に含まれた顕熱の形で、脱気装置56に流れる。
全体的に、交換器98の使用とドラム16での相分離は、供給ドラム16及び脱気装置56内で、2段のフラッシングを提供することができ、そこで供給ドラム16は脱気装置56の圧力よりも高い圧力で作動することができる。二段階分離の使用は、溶媒からのC炭化水素の分離を改善し、より効率的なC脱気を生じさせることができる。また、供給ドラム16で脱気され流れ経路40を介して回収された溶存ガスは、より高い圧力レベルであり、精留器48に再循環するための再圧縮を必要としない。
脱気装置56は、精留器48よりも低い圧力で作動させることができるが、流れ経路58を介して回収されるガスだけは再圧縮が必要となる。その結果、液封圧縮機60は、削減された蒸気流と削減された圧縮要求を考慮した大きさにすることができ、低い資本及び稼働コストをもたらす。例えば、いくつかの実施形態において、圧縮された脱気装置のオーバーヘッドの蒸気流量(流れ92)と脱気供給ドラム16から回収された気相の蒸気流量(流れ40)の比は、約0.1:1から約1:1までの範囲にあっても良く、他の実施形態では約0.2:1から約0.8:1までの範囲にあっても良く、さらに他の実施形態では約0.25:1から約0.5:1までの範囲にあっても良い。
図3を参照すると、本明細書に開示された実施形態に関する1,3−ブタジエンを回収するための方法の簡略化されたフロー図は、同様の符号が同様の部分を表すように描かれている。この実施形態において、フローストリーム54を介して精留器48から回収されるボトムフラクションは、脱気装置56に供給される前に、1,2−ブタジエン又はCアセチレンのような残った溶存ガスの一部を気化するために、熱交換器4、98を介するなど、間接熱交換を介して加熱されることができる。熱交換器4は、脱気装置56から回収されたボトムフラクション68から、熱を回収するために使用することができる。それから、熱交換器98は、部分的に気化された精留器の残留物を脱気供給ドラム16で処理する前に、精留器の残留物をさらに加熱することに使用することができ、図2に関して上述したように処理することができる。
図4を参照すると、本明細書に開示された実施形態に関する1,3−ブタジエンを回収するための方法の簡略化されたフロー図は、同様の符号が同様の部分を表すように描かれている。この実施形態において、流れ経路18を介して脱気供給ドラム16から回収された液体部分は、脱気装置の供給材料に追加の熱を提供するために、熱交換器30で間接熱交換を介して加熱され、それから上述のように処理される。
図2〜図4に関して上述したように、精留器の残留物は、交換器4、98を使用した間接熱交換を介して加熱されることができる。いくつかの実施形態において、交換器98は、水、蒸気、又は、当業者にとって公知のダウサムや他の物のような有機合成熱伝達流体のような、熱交換媒体を使用することができる。また、汚染の最小化又は防止のために供給ドラム16又は脱気装置56内での気化が好まれ、熱交換器及び関連する配管内での気化を抑制することが望ましい場合もある。したがって、いくつかの実施形態において、熱交換器4、98は、気化抑制ヒータ(suppressed vaporization heater)である場合がある。
脱気供給ドラム16は、いくつかの実施形態において約3.5kg/cm(G)から約5.5kg/cm(G)の範囲、他の実施形態において約4kg/cm(G)から約5kg/cm(G)の範囲、さらに他の実施形態において例えば約4.5kg/cm(G)のように約4.25kg/cm(G)から約4.75kg/cm(G)の範囲の圧力で作動させることができる。脱気供給ドラム16は、いくつかの実施形態において約110℃から約150℃の範囲、他の実施形態において約120℃から約140℃の範囲、さらに他の実施形態において例えば約130℃のように約125℃から約135℃の範囲の温度で作動させることができる。
脱気装置56は、いくつかの実施形態において約1.5kg/cm(G)から約3.5kg/cm(G)の範囲、他の実施形態において約2kg/cm(G)から約3.5kg/cm(G)の範囲、さらに他の実施形態において例えば約2.3kg/cm(G)から約2.5kg/cm(G)の範囲のように、約2.25kg/cm(G)から約2.75kg/cm(G)の範囲の圧力で作動させることができる。脱気装置56は、いくつかの実施形態において約100℃から約150℃の範囲、他の実施形態において約110℃から約140℃の範囲、さらに他の実施形態において例えば約125℃のように約120℃から約130℃の範囲のオーバーヘッド温度で作動させることができる。脱気装置56は、いくつかの実施形態において約150℃から約200℃の範囲、他の実施形態において約160℃から約190℃の範囲、さらに他の実施形態において例えば約175℃のように約170℃から約180℃の範囲のボトム温度で作動させることができる。
精留器48は、いくつかの実施形態において約3kg/cm(G)から約5kg/cm(G)の範囲、他の実施形態において約3.5kg/cm(G)から約4.5kg/cm(G)の範囲、さらに他の実施形態において例えば約4.1kg/cm(G)から約4.2kg/cm(G)の範囲のように、約4kg/cm(G)から約4.5kg/cm(G)の範囲の圧力で作動させることができる。精留器48は、いくつかの実施形態において約40℃から約90℃の範囲、他の実施形態において約50℃から約80℃の範囲、さらに他の実施形態において例えば約63℃から約68℃の範囲のように、約60℃から約70℃の範囲のオーバーヘッド温度で作動させることができる。精留器48は、いくつかの実施形態において約60℃から約120℃の範囲、他の実施形態において約70℃から約110℃の範囲、さらに他の実施形態において例えば約80℃から約95℃の範囲のように、約75℃から約100℃の範囲のボトム温度で作動させることができる。
熱は、130℃未満の温度の熱媒体を用いて、リボイラでの間接熱交換を介して精留器に供給することができる。例えば、精留器リボイラを加熱するために使用される熱媒体は、いくつかの実施形態において約80℃から約130℃の範囲、他の実施形態において約90℃から約125℃の範囲、さらに他の実施形態において約100℃から約120℃の範囲の作動温度をもつことができる。いくつかの実施形態において、精留器リボイラで使用される熱交換媒体は、プロセス側の温度(process-side temperature)が、リボイラを横切って、約5℃から約15℃の範囲で、他の実施形態では例えば約10℃デルタのように約8℃から約12℃の範囲で上昇するように、制御されることができる。
脱気供給ドラム16及び脱気装置56で提供される二段階脱気、並びに蒸気流40、92を介して精留器48に導入される熱は、精留器リボイラが低い気化パーセント(気化させる割合)で作動することを可能とする。例えば、精留器リボイラは、リボイラ中で、いくつかの実施形態において約3重量%から約9重量%の範囲、他の実施形態において約4重量%から約8重量%の範囲、さらに他の実施形態において例えば約6重量%から約6.5重量%の範囲のように、約5重量%から約7重量%の範囲での気化パーセントをもって作動することができる。低パーセントの蒸発と低温(高温側と低温側の両方)の組み合わせは、精留器リボイラで汚染を大幅に低減することができる。さらに、低い気化パーセントと汚染の低減は、気化抑制型の熱交換器とは対照的に、精留器リボイラがシングルパス熱交換器を含む従来型の熱交換器であることを可能にする。
本明細書で開示された実施形態に関するブタジエン回収方法は、図3に示したものと同様、ブタジエンを回収するための従来の方法(スクリュー型又は遠心圧縮機、及び冷却塔を使用)、及び、以下の条件を用いた、ブタジエンを回収するための圧縮機レス方法(冷却塔も含む)と比較される。
圧縮機レス設計では、脱気装置は、抽出蒸留システム(メイン洗浄機、精留器、及びアフター洗浄機)の圧力よりわずかに高い、4.21kg/cm(G)のオーバーヘッド圧力で作動される。その結果、脱気装置は、それに相応して、上部で148℃、底部で193℃という、より高い温度で作動する。
従来の方法では、脱気装置は、たった0.7kg/cm(G)の圧力で作動し、上部で105℃、底部で149℃という、より低い温度で作動する。
この実施例では、図3に示された実施形態は、貫流型を使用し、部分的に冷却された脱気装置の残留物(リーンソルベント)をシェル側で使用する並流精留器リボイラを使用する。部分的な気化(脱気)は、リボイラ管内で起こり、蒸気/液体の混合物は90℃まで加熱される。90℃で部分的に脱気された濃縮溶媒は、それから脱気供給ポンプにより次の熱交換器に汲み出され、気化抑制型の交換器でさらに加熱される。脱気供給ポンプは、交換器のいずれかで、気化(脱気)が生じないことを確実にするための十分な吐出圧を提供する。最初の交換器は、脱気供給/流出交換器のチューブ側であり、そこで濃縮溶媒がチューブ側でおよそ138℃まで加熱される。脱気供給/流出交換器は、この交換器で起こる大きな温度交差が理由で、2つのシェル交換器である。175℃の脱気装置の残留物(リーンソルベント)は、交換器のシェル側で熱媒体として用いられる。リーンソルベントは、精留器リボイラのシェル側に送られて続いてブタジエン塔リボイラ、供給気化器、及び溶媒冷却器に送られる前に、脱気供給/流出交換器で120℃まで冷却される。
脱気供給/流出交換器からの加熱された濃縮溶媒は、それから脱気供給ヒータに送られ、そこで濃縮溶媒は低圧スチーム(150℃)に対しておよそ138℃の温度までさらに加熱される。その最終温度での濃縮溶媒は、それから、制御バルブを横切って、脱気装置の上部に位置する脱気供給ドラム内で瞬間蒸発(flash)される。供給ドラムは精留器の残留物の圧力より高く、そして瞬間蒸発されたガスは、精留器に戻る方に自由に流れ、そこで底部ベッドの下に入る。脱気供給ドラムからの瞬間蒸発されていない液体は、それから、圧力差/重力によって、追加供給の瞬間蒸発を起こす脱気装置の上部に流れる。部分的に脱気された溶媒は、それから、複数ベッド脱気装置に流れ落ち、そこで、残りのC炭化水素の実質的にすべてが完全に溶媒から除去される。除去熱は、中圧スチームを利用して、脱気リボイラにより提供される。脱気装置は、Cアセチレン(ビニル−及びエチル−アセチレン)、1,2−ブタジエン、及びVCHを濃縮させることにも役立つ。これらの成分は、液相サイドドローを介して、それらの最も高い濃度の時点で除去される。
これらの方法のための流量及びエネルギー要件の比較を表1に提示する。
上記表に示されるように、実施例1の方法のために、プロセスの熱(脱気装置の残留物)は、高圧脱気(精留器の残留物)のために有利に交換され、低圧脱気(脱気装置の供給材料)のために有利に交換される。プロセスの熱は、従来型の設計での1工程熱付加と比較して、2工程で精留器の残留物(高圧レベル)に追加される。第一の工程は、濃縮溶媒を80℃から90℃(たった10℃ΔT)で加熱するワンスルーリボイラである精留器リボイラを介した、「マイルド」な熱入力である。この低い出口温度では、気化抑制リボイラは要求されず、それから精留器の残留物ポンプは要求されない。条件がマイルドであっても、脱気ガスの1/3は、この第一の脱気工程で、濃縮溶媒から除去される。精留器リボイラでの気化パーセントも、極めて低い(6.2重量%)。精留器リボイラの高温側で熱媒体の入口温度は、従来型設計で使用される150℃の熱媒体よりかなり低温である、120℃で制御される。低温(高温側と低温側の両方)と低気化パーセントは、精留器リボイラでの汚染の問題を回避させる。
対照的に、従来型設計は、第一の脱気工程で、精留器の残留物を76℃から120℃(44℃ΔT)まで加熱する。実施例1の方法は、従来型設計の44℃の温度上昇に対比して、たった10℃の温度上昇で、従来型設計のように、脱気のほぼ半分を達成する。このように、図5に示すように、単一の工程で高圧脱気を達成しようとする場合、明らかにリターンの減少がある。
第二の工程は、気化抑制リボイラ(従来型設計と同様)を要求する脱気供給/流出交換器を介した、より「シビア」な熱入力である。実施例1の方法では、濃縮溶媒は、気化抑制ヒータ、脱気供給/流出交換器で約140℃まで加熱され、そして脱気装置の上部(一部)に位置する供給ドラム内で瞬間蒸発される。ドラムは精留器の残留物の圧力よりもわずかに高い圧力で作動するため、蒸気は、蒸気再圧縮を必要とせずに、精留器の残留物に戻る方に自由に流れる。高いレベルの熱入力は、瞬間蒸発された蒸気の形で精留器に戻る。瞬間蒸発されていない液体は、それから、圧力差や重力により脱気装置の上部に流れ、そこで追加の瞬間蒸発が発生する。
2工程の高圧脱気も、C脱気の点で、より効率的である。二段階の瞬間蒸発は、溶媒からのC(C4s)の分離を、より良く提供する。換言すると、従来型設計に比べて、より多くのC(C4s)とより少ない溶媒が気化される。
脱気装置の高い作動圧力が理由で、再循環ガスは、従来型設計よりもわずかに高い温度で精留器に戻され、精留器の底部でより多くの「予備脱気」が発生する。これは、全体的に低い脱気要件に貢献する。
プロセスの熱は、脱気供給ドラムで、瞬間蒸発されていない液体に含まれる顕熱によって、脱気装置の供給材料(低圧脱気)に加えられる。つまり、脱気供給/流出交換器からの熱入力の一部は、供給材料内で脱気装置に行きつく。
濃縮溶媒中での溶存ガスのほぼ75%は、従来型設計でのたった58%に対比して、より高い圧力レベル(再圧縮を要求しない)で脱気され、実施例1の液封圧縮機の容量は、従来型設計で要求されるスクリュー型圧縮機の容量のたった60%である。脱気装置は、精留器圧力よりも低圧の2kg/cmよりわずかに低い圧力で作動する。その結果、脱気装置と精留器との間に要求される圧縮比は、従来型設計の3.42に対比して、たった1.61である。より低い流量とより低い圧縮比の組み合わせは、従来型設計で採用されるより高価な遠心又はスクリュー型圧縮機の代わりに、液封圧縮機の使用を可能とする。より小さいサイズ(流量と圧縮比)の液封圧縮機は、それをさらに安価にする。
より低い流量とより低い圧縮比の組み合わせは、予想される液封圧縮機のより低い断熱効率(76%に対比して50%)を考慮した後でされ、従来型設計で要求される電力のたった37%の消費電力をもたらす。
従来型設計で用いられる冷却塔は、実施例1の方法で除去され、その機能は主に液封圧縮機により置き換えられる。このように、液封圧縮機は、脱気装置のオーバーヘッドの圧縮及び圧縮ガスの冷却の2つの処理を実現する。
上述のように、いくつかの実施例において、脱気装置の供給材料にいくつかの追加の低いレベルのユーティリティ熱を提供するために、脱気供給ドラムの底部に、第二脱気供給ヒータを追加することができる。この場合、そのヒータは同一平面に(at grade)に配置することができ、交換器への入口での液体の静水頭は蒸発を抑制するために使用されるだろう。利用された低圧スチームは、中圧スチームの対応量に置換され、より良い経済的側面に帰着する。このオプションは、低圧スチームと相対光熱費のプロジェクト固有の可用性に依存しても良い。
組み合わされた脱気供給ドラム/脱気装置設計は、大幅なコストペナルティがない。例えば、脱気供給/流出交換器は気化抑制リボイラであり、高い高さに位置するドラム内に供給するために、静水頭に打ち勝つのに十分な流体圧力がある。従来型設計において、これは、制御バルブを横切って単純に壊される。このように、脱気装置の上部に搭載されたドラムにポンピングすることに関する追加コストはない。また、脱気装置は、化学洗浄とパシベーションの間、液体で充填されるように設計される。脱気装置の上部へのドラムの追加は、塔の大幅なコストアップとならない。また、つい最近まで、以前のすべての脱気装置の設計が、脱気装置の側面に搭載されるアセチレン洗浄機を持っていた。アセチレン洗浄機は、供給ドラムよりも大幅に大きく且つ重く、それは非対称位置に設置された。脱気装置の上部にドラムを搭載することに関する追加コストは少ないか、もしくはない。また、塔の上部のドラムのコストは、スタンドアローンドラムよりも少なく、たった1つの追加ヘッドが要求され、追加のシェル長さのコストは小さく、追加のピース数はなく、追加のプロット領域は要求されない。
脱気装置は、従来型設計での脱気装置よりも高い圧力と温度で作動する。ボトム温度(175℃)は、従来型設計(150℃)よりも高いが、圧縮機レス設計での脱気装置のボトム温度(193℃)より大幅に低い。このように、実施例1の方法は、精留器の底部と脱気及び圧縮領域とにおいて、予備脱気の利益を得る。
従来型のブタジエン抽出設計と比較して、本明細書に開示された実施形態は、以下の利点のうちの1以上を有することができる。1.より高い圧力及び温度での脱気装置の作動。2.従来の循環ガス圧縮機(遠心又はスクリュー型)と、より小さく安価な液封圧縮機との交換。3.従来の溶媒交換器(3−シェル設計)と以下のもの、すなわちa.精留器リボイラ(1シェル)、b.脱気供給/流出交換器(2シェル)との交換。4.脱気装置の上部での供給瞬間蒸発ドラム(feed flash drum)の使用。これは、再圧縮を必要とせずに、瞬間蒸発された蒸気の回収することを可能とし、精留器と脱気装置の間におけるポンプの第二のセットの必要性も排除する(項目4参照)。5.精留器の残留物のポンプ(高容量/高ヘッド)の排除。6.冷却塔の排除(液封圧縮機で提供される冷却)。7.冷却塔の底部のポンプの排除(冷却液の流れは小さく、圧力降下による)。8.より小さい溶媒及び水冷却器(たった1シェル)。9.より低い設備コスト。10.より低い稼働コスト。
圧縮機レスのブタジエン抽出設計と比較して、本明細書に開示された実施形態は、以下の利点のうちの1以上を有することができる。1.より低い圧力及び温度での脱気装置の作動。2.溶媒交換器(3−シェル設計)とより小さい精留器リボイラ(1−シェル設計)との交換。3.より小さい脱気供給/流出交換器。4.小さく低コストな液封圧縮機、冷却器、及びノックアウトドラムの追加。5.脱気装置の上部に搭載される供給瞬間蒸発ドラムの追加。6.精留器の残留物のポンプ(高容量/高ヘッド)の排除。7.大幅に低いリスク:脱気装置のボトム温度が圧縮機レスオプションでの193℃に対比して175℃であり、それが少ない汚染と入口Cアセチレン濃度の高い上限をもたらす。8.より高い収率:脱気装置のボトム温度が圧縮機レスオプションでの193℃に対比して175℃であり、それが少ない汚染と入口Cアセチレン濃度の高い上限をもたらす。9.予想される低い設備コスト。10.予想される低い稼働コスト。
以上のように、本明細書に開示された実施形態に関するブタジエン抽出方法は、液封型の圧縮機を使用する相対中間圧力で、稼働させることができる。液封圧縮機の使用は、本明細書に提示された他の方法オプションの中で、圧縮機レスオプションと同様、圧縮機レスオプションの高い作動温度及び圧力に関するリスクを軽減しつつ、資本及び稼働コストを有利に低減することができる。こうして、本明細書に開示された実施形態は、圧縮機レス設計の利点(低い容量及び作動コスト)と一緒に従来型設計の最良の特徴(低圧、圧縮機をもつ)、並びに本明細書に開示されたシステム固有の利点を包含する。
本開示は、この開示の利点を有する実施形態の限定された数を含むが、当業者は、本開示の範囲から逸脱しないものが考案され得ることを認めるだろう。したがって、範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。

Claims (25)

  1. ブタン、ブテン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、Cアセチレン、Cアセチレン、及びC5+炭化水素を含む炭化水素フラクションを、抽出蒸留システムに供給する工程と、
    前記炭化水素フラクションの一部を選択的に溶解させるために、前記炭化水素フラクションと溶媒とを前記抽出蒸留システム内で接触させる工程と、
    前記抽出蒸留システムから、ブタンとブテンとの第1の部分を含む蒸気フラクションを回収する工程と、
    1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、Cアセチレン、Cアセチレン、C5+炭化水素、及び、ブタンとブテンとの第2の部分を含む濃縮された溶媒フラクションを回収する工程と、
    濃縮された前記溶媒フラクションを少なくとも部分的に脱気するために、前記濃縮された溶媒フラクションを精留器に供給する工程と、
    前記ブタンとブテンとの第2の部分を、オーバーヘッドフラクションとして前記精留器から回収する工程と、
    アセチレンとCアセチレン、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、及びC5+炭化水素を、サイドドローフラクションとして前記精留器から回収する工程と、
    1,2−ブタジエン及びCアセチレンを含む部分的に脱気された溶媒を、ボトムフラクションとして前記精留器から回収する工程と、
    前記溶媒をさらに脱気するために、前記部分的に脱気された溶媒の少なくとも一部を脱気装置に供給する工程と、
    アセチレン及び1,2−ブタジエンの少なくとも一方を含むオーバーヘッドフラクションを前記脱気装置から回収する工程と、
    アセチレンを含むサイドドローフラクションを前記脱気装置から回収する工程と、
    脱気された溶媒を含むボトムフラクションを前記脱気装置から回収する工程と、
    前記脱気装置のオーバーヘッドフラクションを、液封圧縮機を用いて圧縮する工程と、
    圧縮された前記脱気装置のオーバーヘッドフラクションの少なくとも一部を前記精留器に再循環させる工程と、
    を含む、混合フラクションから濃縮された1,3−ブタジエンフラクションを回収する方法。
  2. さらに、圧縮された前記脱気装置のオーバーヘッドフラクションを相分離させて凝縮液フラクションを回収する工程と、前記凝縮液フラクションの少なくとも一部を前記液封圧縮機に再循環させる工程を含む請求項1に記載の方法。
  3. さらに、前記の溶解された1,2−ブタジエン及び/又はCアセチレンの少なくとも一部を気化させるために、前記部分的に脱気された溶媒を間接熱交換によって加熱する工程と、
    1,2−ブタジエン及び/又はCアセチレンの気化した部分を、加熱された前記部分的に脱気された溶媒から相分離させるために、加熱された前記部分的に脱気された溶媒を脱気供給ドラムに供給する工程と、
    1,2−ブタジエン及びCアセチレンの少なくとも一方を含んでいる気相を前記脱気供給ドラムから回収する工程と、
    前記脱気供給ドラムから液相を回収する工程と、
    前記部分的に脱気された溶媒の少なくとも一部として、前記液相を前記脱気供給ドラムから前記脱気装置に供給する工程とを含む請求項1に記載の方法。
  4. 前記脱気供給ドラム及び前記脱気装置は一体式である請求項3に記載の方法。
  5. さらに、前記脱気供給ドラムから回収した前記気相と圧縮された前記脱気装置のオーバーヘッドフラクションの少なくとも一部とを混合する工程と、その混合された部分を前記精留器に再循環させる工程を含む請求項3に記載の方法。
  6. 圧縮された前記脱気装置のオーバーヘッドフラクションの少なくとも一部と前記気相との流量の比は、0.1:1から1:1の範囲である請求項5に記載の方法。
  7. 前記脱気供給ドラムは、約3.5から約5.5kg/cm(G)の範囲の圧力及び約120℃から約140℃の範囲の温度で作動する請求項3に記載の方法。
  8. 前記脱気装置の圧力は、前記精留器の作動圧力よりも大きい請求項7に記載の方法。
  9. 前記部分的に脱気された溶媒を間接熱交換によって加熱する工程は、
    前記部分的に脱気された溶媒を、間接熱交換器によって、前記脱気装置のボトムフラクションに接触させる工程、及び
    前記部分的に脱気された溶媒を、有機合成熱伝達流体、水、及び蒸気の少なくとも一つを含む熱交換媒体と接触させる工程
    の少なくとも一方を含んでいる請求項3に記載の方法。
  10. 前記部分的に脱気された溶媒を接触させるための熱交換器は、気化抑制ヒータを備える請求項9に記載の方法。
  11. 前記脱気装置は、約1.5kg/cm(G)から約3.5kg/cm(G)の範囲のオーバーヘッド圧力及び約110℃から約140℃の範囲のオーバーヘッド温度で作動する請求項1に記載の方法。
  12. 前記脱気装置は、約160℃から約190℃の範囲のボトム温度で作動する請求項11に記載の方法。
  13. 前記精留器は、約3kg/cm(G)から約5kg/cm(G)の範囲のオーバーヘッド圧力及び約50℃から約70℃の範囲のオーバーヘッド温度で作動する請求項1に記載の方法。
  14. 前記精留器は、約70℃から約100℃の範囲のボトム温度で作動する請求項13に記載の方法。
  15. 熱は、130℃未満の温度の熱媒体を用いて、リボイラで間接熱交換を介して前記精留器に供給される請求項14に記載の方法。
  16. 前記リボイラは、シングルパスの熱交換器を備える請求項15に記載の方法。
  17. プロセス側の温度上昇は、前記リボイラを横切って、約5℃から約15℃の範囲である請求項16に記載の方法。
  18. 前記プロセス側で気化される割合は、前記リボイラを横切って、約3wt%から約9wt%の範囲である請求項17に記載の方法。
  19. ブタン、ブテン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、Cアセチレン、Cアセチレン、及びC5+炭化水素を含む炭化水素フラクションを抽出蒸留システムに供給するための流れ導管と、
    前記炭化水素フラクションと溶媒とを前記抽出蒸留システム内で接触させ、前記炭化水素フラクションの一部を選択的に溶解させるための前記抽出蒸留システムと、
    前記抽出蒸留システムから、ブタンとブテンとの第1の部分を含む蒸気フラクションを回収するための流れ導管と、
    1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、Cアセチレン、Cアセチレン、C5+炭化水素、及び、ブタンとブテンとの第2の部分を含む濃縮された溶媒フラクションを回収するための流れ導管と、
    濃縮された前記溶媒フラクションを精留器に供給するための流れ導管と、
    濃縮された前記溶媒フラクションを少なくとも部分的に脱気する前記精留器と、
    前記ブタンとブテンとの第2の部分を、オーバーヘッドフラクションとして前記精留器から回収するための流れ導管と、
    アセチレンとCアセチレン、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、及びC5+炭化水素を、サイドドローフラクションとして前記精留器から回収するための流れ導管と、
    1,2−ブタジエン及びCアセチレンを含む部分的に脱気された溶媒を、ボトムフラクションとして前記精留器から回収するための流れ導管と、
    前記部分的に脱気された溶媒の少なくとも一部を脱気装置に供給するための流れ導管と、
    前記溶媒をさらに脱気するための前記脱気装置と、
    アセチレン及び1,2−ブタジエンの少なくとも一方を含むオーバーヘッドフラクションを前記脱気装置から回収するための流れ導管と、
    アセチレンを含むサイドドローフラクションを前記脱気装置から回収するための流れ導管と、
    脱気された溶媒を含むボトムフラクションを前記脱気装置から回収するための流れ導管と、
    前記脱気装置のオーバーヘッドフラクションを圧縮するための液封圧縮機と、
    圧縮された前記脱気装置のオーバーヘッドフラクションの少なくとも一部を前記精留器に再循環させるための流れ導管と、
    を含む、混合フラクションから濃縮された1,3−ブタジエンフラクションを回収する装置
  20. 縮された前記脱気装置のオーバーヘッドフラクションを相分離させて、凝縮液フラクションを回収する分離器と、
    前記凝縮液フラクションの少なくとも一部を前記液封圧縮機に再循環させるための流れ導管と、
    をさらに備える請求項19に記載の装置
  21. 溶解された1,2−ブタジエン及び/又はCアセチレンの少なくとも一部を気化させるために、前記部分的に脱気された溶媒を間接熱交換によって加熱するための熱交換器と、
    加熱された前記部分的に脱気された溶媒を脱気供給ドラムに供給するための流れ導管と、
    1,2−ブタジエン及び/又はCアセチレンの気化した部分を、加熱された前記部分的に脱気された溶媒から相分離させるための前記脱気供給ドラムと、
    1,2−ブタジエン及びCアセチレンの少なくとも一方を含んでいる気相を前記脱気供給ドラムから回収するための流れ導管と、
    前記脱気供給ドラムから液相を回収し、前記部分的に脱気された溶媒の少なくとも一部として、前記液相を前記脱気供給ドラムから前記脱気装置に供給するための流れ導管と、
    をさらに備える請求項19に記載の装置
  22. 前記脱気供給ドラムから回収した前記気相と圧縮された前記脱気装置のオーバーヘッドフラクションの少なくとも一部とを混合し、その混合された部分を前記精留器に再循環させるための混合装置をさらに備える請求項21に記載の装置
  23. 前記部分的に脱気された溶媒を間接熱交換によって加熱するための前記熱交換器は、
    前記部分的に脱気された溶媒を、間接熱交換器によって、前記脱気装置のボトムフラクションに接触させるための熱交換器、及び
    前記部分的に脱気された溶媒を、油、水、及び蒸気の少なくとも一つを含む熱交換媒体と接触させるための熱交換器
    の少なくとも一方を含んでいる請求項21に記載の装置
  24. 前記部分的に脱気された溶媒を接触させるための熱交換器は、気化抑制ヒータを備える請求項23に記載の装置
  25. 間接熱交換を介して前記精留器に熱を供給するリボイラをさらに備え、
    前記リボイラは、シングルパスの熱交換器を備える請求項19に記載の装置
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