JP6049462B2 - 投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板及びその製造方法 - Google Patents

投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、投影性に優れるとともに、マーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板に関する。
文字や図形などを筆記した後に拭き取ることで簡単に消去できるホワイトボードなどの筆記板は、講義や会議において広く用いられている。筆記板の中には、筆記した内容をスキャナで読み取って紙にプリントしたり、デジタルデータ化して保存する機能を備えたものもある。更に、プロジェクターで投影した画像が表示された筆記板上に文字や図形などを書き込み、それを投影画像とともにスキャナで読み取って、デジタルデータとして保存する機能を備えたもの(「キャプチャーボード」の名称で知られる)も用いられている。こうした筆記板の作製には、現在、フィルムや塗装金属板(プレコート金属板)が使用されている。
ホワイトボードなどの筆記板に筆記するには水性インクを使用するマーカーが用いられ、筆記した文字などを消すのには布製などのイレーサーが用いられる。そのため、筆記板においては、マーカーによる描き性と、筆記した文字などの拭き取り性が重要な特性となる。また、筆記された内容をはっきりと識別できるように、優れた視認性も求められる。そのほかに、プロジェクターによる映写のために用いられることもあるため、映写性に優れることが求められることもある。従って、筆記板の作製に用いられるフィルムや塗装金属板には、用途に応じ、上述の各種特性を持たすことが要求される。
これらの要求特性を満たすために、例えば特許文献1〜6に記載されたように、様々な技術が提案されている。また、特許文献7に記載されたように、筆記板の機能を兼ね備えた家電製品などの提供を可能にする塗装金属板も知られている。
特許文献1には、表面形状を規定するとともに、電離放射線硬化性樹脂で表面保護層を形成した、映写性とマーカー拭き取り性とを両立したラミネート鋼板が記載されている。
特許文献2には、表面形状を規定するとともに、紫外線硬化樹脂により表面クリア層を形成した、防眩性とマーカー拭き取り性とを両立した筆記シートが記載されている。
特許文献3には、基材樹脂層、エンボス付与可能層、接着性重合体組成物層、ポリアミド樹脂層、接着性フッ素樹脂層をこの順に積層した積層フィルムを、基材樹脂層側を金属板に向け貼り付けて作製されるスクリーンボード用積層フィルム被覆金属板が記載されている。
引用文献4には、球状微粒子を含有する表面被覆層を形成したフィルムを金属材の表面に設けた、視認性とマーカー拭き取り性とを両立したホワイトボードが記載されている。
引用文献5には、表面形状を有する下地塗膜層を介して表面塗膜層を形成することにより、視認性とマーカー拭き取り性とを両立した筆記板用塗装鋼板が記載されている。
特許文献6には、フッ素樹脂又はシリコーン樹脂を基材とし、塗膜を構成する基材の反射率自体を低減することにより、視認性とマーカー消去性とを両立した筆記板用塗装鋼板が記載されている。
一方、特許文献7には、一分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上含みかつ(メタ)アクリロイル基当量が500以下のオリゴ(メタ)アクリレートと、(メタ)アクリロイル基当量が120以下の多価アルコールとからなる塗料を、酸素濃度1%以下の雰囲気で電子線により硬化せしめて形成される塗装膜を有し、ホワイトボード用マーカーで容易に文字を書くことができ、イレーサーで容易にその文字を消し去ることができるライティングボード機能を有する家電用塗装金属板が記載されている。
特開2010−82821号公報 特開2010−269494号公報 特開2009−297972号公報 特開2010−269494号公報 特開2006−341532号公報 特開2006−1103号公報 特開2002−80753号公報
ホワイトボードなどの筆記板用の材料としては、このように様々なものが利用可能である。現在利用されている材料は、フィルムと塗装金属板(プレコート金属板)に大別される。そのうちで、性能的にはフィルム材料の方が良好であると見なされている。ところが、特にプロジェクターによる画像の投影とその投影画面へのマーカーによる文字や図形の書き込み及びその消去を可能にする筆記板においては、投影ボードとしての機能を発揮するため投影性にも優れ、且つマーカー描き性及び拭き取り性にも優れる材料が不可欠であるが、これまでのところ満足な性能の材料は知られていない。
そこで、本発明は、プロジェクターによる画像の投影とその投影画面へのマーカーによる文字や図形の書き込み及びその消去を可能にする筆記板に求められる諸性能を満足するプレコート金属板とその製造方法を提供することを目的とするものである。
発明者らは、鋭意研究を重ねた末に、金属板の表面に下塗り層と上塗り層を設け、上塗り層に艶消し剤とともに、撥油撥水性を有するシリコーン・アクリル樹脂を添加することにより、上記目的のプレコート金属板が得られることを見いだした。また、このプレコート金属板を製造するには、下塗り層と上塗り層の積層層構造の塗膜の形成のために、多層同時塗装の技術を適用するのが好ましいことも見いだした。
本発明は、これらの知見を基に完成されたものであり、その要旨を好ましい実施形態とともに示すと以下のとおりである。
(1)金属板の少なくとも片面に下塗り層と上塗り層を有する被覆層で被覆された被覆金属板であって、前記上塗り層が、ガラス転移温度が−19〜80℃、数平均分子量が2000〜20000、シリコーン含有率が1〜50wt%であるシリコーン・アクリル樹脂化合物(a)を0.01〜50wt%含み、艶消し剤(b)を含有することを特徴とする、投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
(2)前記艶消し剤が、無機微粒子及び有機微粒子からなる群より選ばれることを特徴とする、上記(1)に記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
(3)前記無機微粒子がシリカ、ガラス及びマイカ微粒子から選ばれ、前記有機微粒子がアクリル及びウレタン微粒子から選ばれることを特徴とする、上記(2)に記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
(4)前記上塗り層が前記艶消し剤を9〜24wt%含有することを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
(5)前記上塗り層は、バインダーとして、ガラス転移温度(Tg)が0〜80℃の架橋したアクリル樹脂を含有することを特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
(6)前記アクリル樹脂がメラミン架橋剤により架橋されていることを特徴とする、上記(5)に記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
(7)前記下塗り層がバインダーと顔料を含み、当該バインダーが数平均分子量が19000〜28000のメラミン架橋剤により架橋されたポリエステル樹脂であることを特徴とする、上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
(8)前記顔料が、酸化チタン、亜鉛華、酸化鉄、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドンレッドからなる群より選ばれることを特徴とする、上記(7)に記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
(9)前記下塗り層の厚さが5〜30μmであることを特徴とする、上記(1)〜(8)のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
(10)前記上塗り層の厚さが1〜15μmであることを特徴とする、上記(1)〜(9)のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
(11)前記金属板と前記下塗り層との間に下地処理層を有することを特徴とする、上記(1)〜(10)のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
(12)上記(1)〜(11)のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板の製造方法であって、前記下塗り層と上塗り層を多層同時塗装によって形成することを特徴とするプレコート金属板の製造方法。
(13)ガラス転移温度が−19〜80℃、数平均分子量が2000〜20000、シリコーン含有率が1〜50wt%であるシリコーン・アクリル樹脂化合物(a)を0.01〜50wt%含み、かつ、艶消し剤(b)を含むことを特徴とする、投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板を製造するための上塗り塗料組成物。
本発明によれば、プロジェクターによる画像の投影とその投影画面へのマーカーによる文字や図形などの書き込み及びその消去を可能にする筆記板の製作に有用なプレコート金属板を提供することが可能となる。
本発明の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板とその製造方法を詳しく説明する前に、発明者らが本発明に到達するに至った経緯を簡単に説明することにする。
プロジェクターによる画像の投影とその投影画面へのマーカーによる文字や図形の書き込み及びその消去を可能にする筆記板の作製に用いることができるプレコート金属板に求められる要求性能は、
(a)投影性の指標として、60°入射光で測定した光沢が25%以下(現在利用可能なフィルム材料の光沢と同等)、好ましくは15%以下であること、
(b)マーカー描き性及び拭き取り性がフィルム材料の場合と同等であること、
(c)塗膜硬度が2H(鉛筆硬度)以上であること、
である。
60°入射光での光沢の測定は、60°で入射した光がプレコート金属板表面で反射し、60°で受光した光の量を測定することで行い、60°で入射した光に対する60°で受光した光の量の比率で表す。
マーカー描き性の評価は、プレコート金属板表面に対し垂直方向に300g荷重でマーカーを移動(往復しない)させて、マーカーの描線のハジキやニジミなどの不具合の有無を目視で観察することにより行う。
マーカー拭き取り性の評価は、プレコート金属板表面に対し垂直方向に150g荷重でマーカー、1000g荷重でイレーサーをプレコート金属板表面と平行な方向に移動(往復しない)させて拭き取り、拭き取り後の表面を目視で観測することにより行う。
塗膜硬度の評価は、プレコート金属板表面に対して、6B〜9Hまでの硬度の異なる鉛筆を1kg荷重で垂直に移動させ、キズがつかない最も硬い鉛筆の硬度を求めることによる。
発明者らは、筆記板表面に筆記された文字や図形などをはっきりと認識できるようにする視認性を担保するための下塗り層の上に、プロジェクターによる画像の投影時にプロジェクター以外の周囲の光源の像が筆記板表面に映り込まないようにする投影性に加え、マーカー描き性及び拭き取り性を担保する上塗り層を設けた積層構造の塗膜であって、上塗り層が、低光沢を実現するための艶消し剤と、艶消し剤を含有することにより悪化する拭き取り性を改善するための、撥油撥水性を有するシリコーン・アクリル樹脂を含有することにより、上記の要求性能を満足するプレコート金属板が得られることを見いだした。こうして本発明に到達する過程で、次に説明するように様々な試みがなされた。
一例として、酸化チタンで白色にした厚さ15μmの下塗り層と、アクリル樹脂とメラミン硬化剤、そして艶消し剤として粒径4μmのシリカを配合した塗料組成物による厚さ5μmの上塗り層を、バーコーターにより順次形成したプレコート金属板を作製した。このプレコート金属板を評価したところ、上記の要求性能を満たしていることが確認できた。とはいえ、投影性の指標である光沢は、目標性能を辛うじて満足する24.7%という値であった。
そこで、光沢がもっと低いプレコート金属板を目指して更に試作を繰り返した結果、上塗り層用の塗料組成物にシリコーン・アクリル樹脂を少量(2.5%程度)添加し、更に表面張力調整剤を添加することにより、光沢を10%以下まで下げられることを突き止めた。
次に、このような多層構造の塗膜を設けたプレコート金属板を効率よく製造するための方法を確立するために、一般的な塗装方法であるロール塗装を試みた。本発明のプレコート金属板における上塗り層は、好適な光沢を実現するために厚さを管理する必要がある(詳細は後述)。ロール塗装によりこの厚さの条件を満たすためには、塗料組成物中の固形分濃度を下げ、すなわち塗料組成物の溶剤濃度を上げる必要のあることが分かった。更に、塗料組成物のこのような希釈は、塗料組成物中に泡が残る原因となり、その結果塗装性を著しく悪くすることが判明した。得られたプレコート金属板の評価において、マーカー描き性が劣る(インクがはじかれる現象が観測される)ことも分かった。これは、塗料組成物の希釈に伴い、撥油撥水性を有するシリコーン・アクリル樹脂が塗膜表面に濃化したためと考えられる。
一方、積層構造の塗膜を1回の乾燥・焼付けで得ることができる多層同時塗装を試みたところ、ロール塗装では必要であった希釈が不要であり、塗装性が良好であることが分かった。また、得られたプレコート金属板の性能も良好であることが分かった。その上、多層同時塗装による場合は、シリコーン・アクリル樹脂の添加量を減らすことができること、表面張力調整剤を添加しなくとも良好なマーカー描き性と拭き取り性が得られることも分かった。
このとおり、投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れる本発明のプレコート金属板は、金属板の表面に下塗り層と上塗り層を有し、上塗り層が艶消し剤とともにシリコーン・アクリル樹脂を含有することを特徴とするものである。そしてこのプレコート金属板は、下塗り層と上塗り層を多層同時塗装によって形成することを特徴とする製造方法によって製造することができる。
本発明のプレコート金属板における上塗り層は、成膜成分であるバインダー樹脂のほかに、艶消し剤とシリコーン・アクリル樹脂を含有している。
艶消し剤は、上塗り層表面の光沢を低下させて、投影性を提供する働きをする。艶消し剤としては、プレコート金属板の塗膜に艶消し剤として添加される種々の物質から適宜選んで使用することができる。本発明のプレコート金属板で使用する代表的な艶消し剤はシリカであり、このほかに例えば、ガラス、マイカなどの無機微粒子の他、アクリル、ウレタンなどの有機微粒子も使用することができる。艶消し剤としてシリカを用いる場合は、例えば、「ガシルHP240」、「ガシルHP260」(いずれもクロスフィールド株式会社製)、サイリシア350、サイリシア445(いずれも富士シリシア化学株式会社製)などを用いることができる。
艶消し剤の粒径は、1〜8μm程度でよい。粒径が1μm未満では、低シェアー時の粘度が著しく大きくなるなど塗料の安定性不良となる。8μmを超えると、マーカー描き性が低下し、インクがはじく現象が観測されるなど、滑らかに描くことができなくなる。艶消し剤の粒径は、好ましくは1〜8μm、更に好ましくは2〜5μmである。
上塗り塗膜の艶消し剤含有量は、9〜24wt%程度が好適である。9wt%未満では、艶消し剤による光沢低減効果が十分に得られない。24wt%を超えると、低シェアー時の粘度が著しく大きくなるなど塗料の安定性不良となる。艶消し剤の含有量は、より好ましくは13〜18wt%である。
上塗り層に添加されるシリコーン・アクリル樹脂は、上塗り層の表面に撥油撥水性を付与することにより、拭き取り性を改善する働きをする。上塗り層では、低光沢化のために添加された艶消し剤粒子が表面に部分的に露出しており、マーカーインクが粒子間に捕捉されることにより拭き取り性が低下しやすい。シリコーン・アクリル樹脂の添加によって撥油撥水性を付与された上塗り層表面は、艶消し剤粒子間に捕捉されたマーカーインクの除去を容易にすることで、拭き取り性を改善する。
ここでの「シリコーン・アクリル樹脂」とは、オルガノポリシロキサン含有のアクリル重合体で、オルガノポリシロキサンをグラフト重合もしくはブロック重合でアクリル重合体と一体となした樹脂を言う。
シリコーン・アクリル樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が−19〜80℃であるのが好ましい。Tgが−19℃より低いと、拭き取り性向上効果が十分に得られない。Tgが80℃より高くなると、塗膜にクラックが入りやすくなり、塗膜にカッターなどで傷つけると簡単に剥離してしまう。シリコーン・アクリル樹脂のTgは、より好ましくは20〜60℃である。
シリコーン・アクリル樹脂は、数平均分子量が2000〜20000であるのが好ましい。分子量が2000より小さいと、塗膜にクラックが入りやすくなり、塗膜にカッターなどで傷つけると簡単に剥離してしまう。分子量が20000より大きくなると、塗料としての安定性に不具合が発生し、結果としてハジキなどの塗膜外観不良を引起こす。シリコーン・アクリル樹脂の分子量は、より好ましくは5000〜18000である。
シリコーン・アクリル樹脂のシリコーン含有率は1〜50wt%であるのが好ましい。シリコーン含有率が1wt%より少ないと、拭き取り性向上効果が十分に得られない。シリコーン含有率が50wt%より多くなると艶消し剤の凝集が起こり易くなるなど塗料の安定性が低下したり、塗工時に塗膜の平滑性を確保しづらくなる等の不具合が発生する。シリコーン・アクリル樹脂のシリコーン含有率は、より好ましくは5〜30wt%である。
上塗り塗膜のシリコーン・アクリル樹脂含有量は、0.01〜50wt%程度が好適である。0.01wt%未満では、シリコーン・アクリル樹脂添加による拭き取り性向上効果が十分に得られない。50wt%を超えると、マーカー描き性が劣る(インクがはじかれる現象)。シリコーン・アクリル樹脂の含有量は、より好ましくは0.1〜5wt%である。
上塗り層における成膜成分であるバインダー樹脂は、主に、必要とされる硬度を発現するように選ばれる。本発明のプレコート金属板の上塗り層にとって好ましいバインダー樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が0〜80℃の架橋したアクリル樹脂である。アクリル樹脂のTgが0℃より低いと、塗膜硬度がわずかに低下する。Tgが80℃より高くなると、わずかに加工性が低下する。
アクリル樹脂を架橋させる架橋剤としては、イソシアネートやメラミンなどの一般的なものを使用することができる。メラミン架橋剤を使用すると、上塗り層の表面架橋密度を上げて、マーカーインクが塗膜へ浸透するのを制御するのに有効である。従って、メラミンがより好ましい架橋剤である。
上塗り層には、マーカー描き性と拭き取り性のバランスを制御する目的で、表面張力調整剤を添加してもよい。先に説明したバーコーターを利用しての予備的実験段階では、光沢を10%以下まで下げるためには、上塗り層にシリコーン・アクリル樹脂を添加し、更に表面張力調整剤を添加することが必要であった。ところが、更に研究を進め、本発明の積層構造の塗膜を多層同時塗装により形成すれば、表面張力調整剤の使用なしでも、マーカー描き性と拭き取り性のバランスを制御できることが分かった。従って、本発明のプレコート金属板の上塗り層に表面張力調整剤を添加することは必ずしも必要ではない。とは言え、必要に応じて、マーカー描き性と拭き取り性のバランスを制御する目的で上塗り層に表面張力調整剤を添加することは差し支えない。
表面張力調整剤としては、フッ素系の表面張力調整剤を用いることができる。代表的なフッ素系表面張力調整剤は、「ノベックFC4432」(スリーエム株式会社製)、「フタージェント730FM」(株式会社ネオス社製)、「メガファックF−553」(大日本インキ化学工業株式会社製)などである。表面張力調整剤を用いる場合の上塗り層への添加量は、0.05〜0.4wt%程度でよい。0.05wt%未満では、添加の効果が認められず、0.4wt%を超えると、塗料組成物中に泡が多く残る原因となり、その結果塗装性を著しく悪くする。表面張力調整剤の添加量は、好ましくは0.1〜0.3wt%である。
上塗り層の厚さは、表面に部分的に露出した艶消し剤と表面に存在するシリコーン・アクリル樹脂の作用により、適度の光沢が得られることで十分な投影性が得られるとともに、マーカー描き性と拭き取り性が十分に発揮されるように設定される。一般には、上塗り層が厚くなるとその表面がレベリングされて光沢が上がり、投影性が不十分となりやすいことに加えて、プレコート金属板の加工性の妨げとなることがあり、コスト面からも好ましくない。逆に上塗り層が薄くなると、艶消し剤粒子の上塗り層表面に露出する部分が多くなって、拭き取り性が悪化するに至る。本発明における上塗り層の好ましい厚さは1〜15μmであり、より好ましくは3〜10μmである。
本発明のプレコート金属板における下塗り層は、成膜性分であるバインダー樹脂のほかに、筆記板表面に筆記された文字や図形などをはっきりと認識できるようにする視認性を担保するための成分として、顔料を含有する。
下塗り層のバインダーとして用いる樹脂は、特に限定されるものではないが、上塗り層との密着性や、プレコート金属板の加工性等の観点から、数平均分子量が19000〜28000のメラミン架橋したポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂の数平均分子量が19000未満では、加工性及び密着性が低下する恐れがある。数平均分子量が28000を超えると、顔料凝集や分離、樹脂析出などが起こり易くなり、塗料の安定性を低下させる原因となる。ポリエステル樹脂の数平均分子量は、より好ましくは20000〜23000である。
架橋ポリエステル樹脂の原料となるポリエステル樹脂としては、東洋紡社製の非晶性ポリエステル樹脂である「バイロン(登録商標)560」(数平均分子量19000)、「バイロン(登録商標)570」(数平均分子量20000)、「バイロン(登録商標)500」(数平均分子量23000、Tg4℃)などを用いることができる。
ポリエステル樹脂を架橋させるのには、メラミン架橋剤を用いることができる。メラミン架橋剤としては、市販のヘキサメトキシメチル化メラミンである三井サイテック社製の「サイメル(登録商標)303」などを挙げることができる。
視認性を担保するための成分である顔料としては、塗料組成物において着色顔料として一般に使用される物質を使用することができる。そのような着色顔料の例を挙げると、酸化チタン、亜鉛華、酸化鉄、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドンレッドなどである。筆記板上のマーカーの色を正確に視認するという観点で言えば、白色顔料を使用するのが好ましく、特に酸化チタンを使用するのが好ましい。酸化チタンとしては、市販のルチル型酸化チタンを使用することができ、例えば、石原産業社製「タイペーク(登録商標)」シリーズ、富士チタン社製「TA」シリーズ、テイカ社製「TITANIX(登録商標)」シリーズ等を用いることができる。一方、本発明のプレコート金属板は、筆記板に限らず、例えばプロジェクターによる画像の投影とマーカーでの筆記と拭き取りが容易にできる機能を備えた間仕切りや壁材などの用途への適用も可能なものであり、特にそのような用途においては、白色以外の顔料を使用することも可能である。
下塗り層中の顔料の含有量は、筆記された文字や図形などをはっきりと認識できるようにする視認性を発現するのに必要な量であればよい。例えば、酸化チタンを顔料として使用する場合、その含有量は35〜70wt%程度でよい。35wt%未満では、若干視認性が低下し、70wt%を超えると、若干加工性が低下する。酸化チタンの含有量は、好ましくは40〜65wt%、更に好ましくは50〜65wt%である。
下塗り層の厚さは、筆記された文字や図形などの十分な視認性を得るのに十分な厚さであることが必要である。この視認性は顔料成分に依存しており、その種類や使用量に左右される。一方、下塗り層の厚さは、下地金属板及び上塗り層との密着性、プレコート金属板の加工性にも影響する。これらを勘案して一般的に言えば、下塗り層の厚さは5〜30μm程度であることが好ましい。下塗り層のより好ましい厚さは10〜20μmである。
本発明のプレコート金属板は、下地となる金属板の上に、前記下塗り層と上塗り層を多層同時塗装により形成して製造することができる。
下地の金属板としては、一般に公知の金属板を用いることができる。金属板は合金材料製であってもよい。そのような金属板の例として、鋼板、ステンレス鋼板、アルミ板、アルミ合金板、チタン板、銅板等が挙げられる。金属板は、表面にめっきが施されていてもよい。めっきの種類としては、亜鉛めっき、アルミめっき、銅めっき、ニッケルめっき等が挙げられる。これらの合金めっきであってもよい。鋼板の場合は、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、溶融合金化亜鉛めっき鋼板、アルミめっき鋼板、アルミ−亜鉛合金化めっき鋼板等、一般に公知の鋼板及びめっき鋼板を用いることができる。
金属板の表面には、一般に公知の下地処理(化成処理)を施して下地処理層を形成すると、金属板と塗膜層との密着性が向上するため、より好適である。下地処理は、リン酸亜鉛系化成処理、塗布クロメート処理、電解クロム酸処理、反応クロメート処理、クロメートフリー系化成処理等でよい。クロメートフリー系化成処理としては、シランカップリング剤、ジルコニウム化合物、チタニウム化合物、タンニン又はタンニン酸、樹脂、シリカ等を含む水溶液で処理したもの等が知られており、特開昭53−9238号公報、特開平9−241576号公報、特開2001−89868号公報、特開2001−316845号公報、特開2002−60959号公報、特開2002−38280号公報、特開2002−266081号公報、特開2003−253464号公報等に記載されている公知の技術を使用してもよい。下地処理のためには、市販の処理剤、例えば、日本パーカライジング社製のクロメート処理剤「ZM−1300AN」、日本パーカライジング社製のクロメートフリー化成処理剤「CT−E300N」、日本ペイント社製の3価クロム系化成処理剤「サーフコート(登録商標) NRC1000」等を使用することができる。
下地処理層が形成されていてもよく形成されていなくてもよい金属板の表面に、下塗り層用の塗料組成物と上塗り層用の塗料組成物を多層同時塗装により同時に塗布し、続いて金属板上の積層した塗料を同時に乾燥・焼き付けして積層構造の塗膜を形成する。
下塗り層用の塗料組成物は、既に説明した下塗り層の構成成分であるバインダー樹脂と顔料を所定の配合割合で溶剤に加えて調製することができる。溶剤としては、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、イソブタノール、ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類などを用いることができる。下塗り層用塗料組成物中の固形分濃度(すなわち溶剤以外の成分の濃度)は、30〜70wt%程度でよい。固形分濃度が30wt%未満では、塗料中の溶剤が増え、マーカー描き性が劣る(インクがはじかれる現象)。70wt%超えると、顔料凝集が起こり易くなるなど塗料の安定性が低下したり、塗工時に塗膜の平滑性を確保しづらくなる等の不具合が発生する。下塗り層用塗料組成物中の固形分濃度は、好ましくは40〜60wt%である。
上塗り層用の塗料組成物も、既に説明した上塗り層の構成成分であるバインダー樹脂、艶消し剤、シリコーン・アクリル樹脂を所定の配合割合で溶剤に加えて調製することができる。溶剤としては、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、イソブタノール、ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類などを用いることができる。上塗り層用塗料組成物中の固形分濃度(溶剤以外の成分の濃度)は、30〜70wt%程度でよい。固形分濃度が30wt%未満では、塗料中の溶剤が増え、マーカー描き性が劣る(インクがはじかれる現象)。70wt%超えると、顔料凝集が起こり易くなるなど塗料の安定性が低下したり、塗工時に塗膜の平滑性を確保しづらくなる等の不具合が発生する。上塗り層用塗料組成物中の固形分濃度は、好ましくは45〜65wt%である。
下塗り層用塗料組成物にも上塗り層用塗料組成物にも、形成する下塗り層と上塗り層に要求される性能を損なわないことを条件に、必要に応じて他の成分を添加しても差し支えない。例えば、上塗り層用塗料に先に言及した表面張力調整剤を添加してもよい。また、下塗り層用塗料組成物と上塗り層用塗料組成物の一方又は両方に、消泡剤、レベリング剤、硬化用の触媒などの一つ以上を任意に添加してもよい。
金属板上に下塗り層と上塗り層とで構成される積層構造の塗膜を同時に形成する多層同時塗装は、スロットダイコーターもしくはスライドホッパー式のカーテンコーター等により複数の塗液(塗料組成物)を同時に積層した状態で下地金属板に塗布し、この積層された塗液を同時に乾燥・焼付けする方法である。この多層同時塗装方法自体は、広く知られており、ここで詳しく説明するまでもない。必要ならば、例えば特開平6−190323号公報、特開平6−190334号公報などを参照することができる。
実施例により本発明を更に具体的に説明する。とは言え、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
まず、実験で用いた塗料について詳細に説明する。
シリコーン・アクリル樹脂は下記手順に従って製造した。
<シリコーン・アクリル樹脂1>
アクリル酸2−エチルヘキシル3g、メタクリル酸メチル618g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル232g、X−22−174DX(信越化学工業社製の樹脂改質用シリコーンオイル)120gを混合した。ガラス製フラスコに溶媒として酢酸ブチルを880g入れ、窒素雰囲気下で滴下漏斗から先に作製した混合用液を3時間かけて添加した。また、同時に液温100℃を維持しながら滴下漏斗からターシャリーブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート5gを含む酢酸ブチル100gを3時間かけて添加した。1時間攪拌後、さらに滴下漏斗からターシャリーブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート1gを含む酢酸ブチル20gを1時間かけて添加した。1時間攪拌後、ガラス転移温度が50℃、数平均分子量が10000、シリコーン含有率が12%であるシリコーン・アクリル樹脂1を得た。
<シリコーン・アクリル樹脂2〜13>
シリコーン・アクリル樹脂1の製造方法に従い、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、X−22−174DX(信越化学工業社製)及び重合開始剤であるターシャリーブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエートをシリコーン含有率が0.5〜55%、ガラス転移温度が−27〜85℃になるように配合調整し、シリコーン・アクリル樹脂2〜13を得た。
<シリコーン・アクリル樹脂14〜19>
シリコーン・アクリル樹脂1の製造方法に従い、モノマー比率は変更しないで、重合開始剤であるターシャリーブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート量を調整する事で分子量が1500〜21000のシリコーン・アクリル樹脂14〜19を得た。
アクリル樹脂は下記手順に従って製造した。
<アクリル樹脂1>
アクリル酸2−エチルヘキシル200g、メタクリル酸メチル568g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル232gを混合した。ガラス製フラスコに溶媒として酢酸ブチルを880g入れ、窒素雰囲気下で滴下漏斗から先に作製した混合用液を3時間かけて添加した。また、同時に液温100℃を維持しながら滴下漏斗からターシャリーブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート5gを含む酢酸ブチル100gを3時間かけて添加した。1時間攪拌後、さらに滴下漏斗からターシャリーブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート1gを含む酢酸ブチル20gを1時間かけて添加した。1時間攪拌後、ガラス転移温度が40℃、数平均分子量が10000であるアクリル樹脂1を得た。
<アクリル樹脂2〜9>
アクリル樹脂1の製造方法に従い、アクリル酸2−エチルヘキシルとメタクリル酸メチル量を調整する事で、ガラス転移温度が−5〜85℃、数平均分子量が10000であるアクリル樹脂2〜9を得た。
表1に示した上塗り塗料を下記手順に従って製造した。
<上塗り1>
主樹脂としてアクリル樹脂1を99.99g、溶剤としてシクロヘキサノン(住友化学工業社製)12gを入れ、攪拌しながら硬化剤としてサイメル303(三井サイテック社製)12.50g、触媒としてキャタリスト6000(三井サイテック社製)を0.63g及び、シリコーン・アクリル樹脂1を0.01g徐々に添加した。続いて艶消し剤としてシリカ(ガシルHP240(クロスフィールド社製))10.00gを徐々に添加し、シリコーン・アクリル樹脂1の塗膜中含有率が0.008wt%となる上塗り1を得た。
<上塗り2〜12>
上塗り1の製造方法に従い、シリコーン・アクリル樹脂1を塗膜中の含有率が0.01〜55%となるように調整して、上塗り2〜12を得た。
<上塗り13〜30>
上塗り1の製造方法に従い、シリコーン・アクリル樹脂2〜19を塗膜中の含有率が0.5%となるように調整して、上塗り13〜30を得た。
<上塗り31〜34>
上塗り1の製造方法に従い、艶消し剤としてガラス(EMB−10(ポッターズ・バロティーニ社製))、マイカ(Kings Mountain Mica C−4000(Zemex Minerals社製))、アクリル(ガンツパールGM0401S(ガンツ化成社製))、ウレタン(バーノックCFB−101−40(大日本インキ化学工業社製))を添加し、上塗り31〜34を得た。
<上塗り35〜40>
上塗り1の製造方法に従い、艶消し剤ガシルHP240(クロスフィールド社製)を塗膜中の含有量が8〜25%になるように添加し、上塗り35〜40を得た。
<上塗り41〜48>
上塗り1の製造方法に従い、主樹脂としてアクリル樹脂2〜9を99.99g添加し、上塗り41〜48を得た。
<上塗り49>
上塗り1の製造方法に従い、主樹脂としてポリエステル樹脂バイロン500(東洋紡績社製)125gを添加し、上塗り49を得た。
<上塗り50>
上塗り1の製造方法に従い、硬化剤としてコロネート2515を9.4g(日本ポリウレタン工業社製)、触媒としてTVS #TIN LAU(日東化成社製)0.12g添加して、上塗り50を得た。
Figure 0006049462
Figure 0006049462
表2に示した下塗り塗料を下記手順に従って製造した。
<下塗り1〜6>
下塗り1〜6のそれぞれの主樹脂として、東洋紡社製の非晶性ポリエステル樹脂である「バイロン(登録商標)GK330」(数平均分子量17000)、「バイロン(登録商標)560」(数平均分子量19000)、「バイロン(登録商標)670」(数平均分子量20000)、「バイロン(登録商標)500」(数平均分子量23000)、「バイロン(登録商標)550」(数平均分子量28000)、「バイロン(登録商標)516」(数平均分子量30000)を用いた。
主樹脂200g、溶剤としてシクロヘキサノン(住友化学工業社製)75gを入れ、攪拌しながら顔料として酸化チタンTIPAQUE CR97(石原産業社製)100gを添加して混合液を得た。この混合液に分散用媒体としてガラスビーズ300gを入れて、卓上SGミル1500W型(太平システム社製)を用いて分散した。続いて、硬化剤としてサイメル303(三井サイテック社製)20g、触媒としてキャタリスト6000(三井サイテック社製)1gを徐々に添加して、下塗り塗料1〜6を得た。
<下塗り7>
下塗り1の製造方法に従い、硬化剤としてコロネート2515(日本ポリウレタン工業社製)15g、触媒としてTVS #TIN LAU(日東化成社製)0.18gを添加して、下塗り塗料7を得た。
<下塗り8>
下塗り1の製造方法に従い、顔料として亜鉛華(酸化亜鉛)2種(ハクスイテック社製)100gを添加して、下塗り塗料8を得た。
<下塗り9>
下塗り1の製造方法に従い、顔料として酸化チタンTIPAQUE CR97(石原産業社製)97.4g、三菱カーボンブラックMA100(三菱化学社製)0.1g、TAROX合成酸化鉄HY−100(チタン工業社製)2g、酸化鉄トダカラー100ED(戸田工業社製)0.5gを添加して、下塗り塗料9を得た。
<下塗り10>
下塗り1の製造方法に従い、顔料として酸化チタンTIPAQUE CR97(石原産業社製)95.9g、三菱カーボンブラックMA100(三菱化学社製)0.1g、TAROX合成酸化鉄HY−100(チタン工業社製)3g、フタロシアニングリーン モナストラルグリーンGN−C((ゼネカ社製)1gを添加して、下塗り塗料10を得た。
<下塗り11>
下塗り1の製造方法に従い、顔料として酸化チタンTIPAQUE CR97(石原産業社製)97.9g、三菱カーボンブラックMA100(三菱化学社製)0.1g、フタロシアニンブルー LIONOL BLUE SPG−8(東洋インキ製造社製)1g、キナクリドンレッド クロモファインレッド6825(大日精化工業社製)1gを添加して、下塗り塗料11を得た。
Figure 0006049462
以下、実施例の実験に用いたプレコート金属板について詳細を説明する。
新日本製鐵株式会社製の溶融亜鉛メッキ鋼板「シルバージンク(登録商標)」(以降、GIと称す)を原板として準備した。板厚は0.5mmのものを使用した。めっき付着量は片面60mg/m2のものを用いた。
次に、準備した原板を日本パーカライジング社製のアルカリ脱脂液「FC−4336」の2質量%濃度、50℃水溶液にてスプレー脱脂し、水洗後、乾燥した後に、日本パーカライジング社製のクロメートフリー化成処理液である「CT−E300N」をロールコーターにて塗布し、熱風オーブンにて乾燥させた。熱風オーブンでの乾燥条件は、鋼板の到達板温で60℃とした。クロメートフリー処理の付着量は、全固形分で200g/m2付着するように塗装した。
次に、化成処理を施した金属板の片方の面に、作製した下塗り塗料を、他方の面に日本ファインコーティングス社製の裏面塗料である「FL100HQ」のグレー色を、各々ロールコーターにて塗装し、熱風を吹き込んだ誘導加熱炉にて金属板の到達板温が230℃となる条件で乾燥硬化した。そして、乾燥焼付後に、塗装された金属板へ水をスプレーにて吹きかけ、水冷した。
次に、下塗り塗膜の上に、上塗り塗料をロールコーターにて塗装し、熱風を吹き込んだ誘導加熱炉にて金属板の到達板温が230℃となる条件で乾燥硬化した。そして、乾燥焼付後に、塗装された金属板へ水をスプレーにて吹きかけ、水冷することで、プレコート金属板を作製した(以降、本塗装方法を「塗装方法(i)」と称す)。
また、必要に応じて、下塗り塗料と上塗り塗料をスライドホッパー式のカーテンコーターにて同時に2層積層塗装し、熱風を吹き込んだ誘導加熱炉にて金属板の到達板温が220℃となる条件で、積層した塗膜を同時に乾燥硬化した。そして、乾燥焼付後に、塗装された金属板へ水をスプレーにて吹きかけて水冷することで、プレコート金属板を作製した(以降、本塗装方法を「塗装方法(ii)」と称す)。
以下、実験で作製したプレコート金属板の評価方法の詳細を記載する。
1)プレコート金属板の塗膜の鏡面光沢度測定
スガ試験機社製の「デジタル変角光沢計」を用いて、入射角と受光角が60°の条件で鏡面光沢度を測定した。
2)プレコート金属板のマーカー描き性
プレコート金属板表面に対し垂直方向に300g荷重でマーカーを移動(往復しない)させて、マーカーの描線を目視で観察することにより、下記の基準で評価した。マーカーはパイロット社製Wytebord Marker WBMAR−12Lを用いた。
◎:ハジキやニジミなどが全く見られない。
○:僅かにハジキやニジミなどが見られる。
△:ハジキやニジミなどが見られる。
×:著しいハジキやニジミなどが見られる。
3)プレコート金属板のマーカー拭き取り性
プレコート金属板表面に対し垂直方向に300g荷重でマーカーを移動(往復しない)させて、2000g荷重でイレーサーをプレコート金属板表面と平行な方向に移動(往復しない)させて拭き取り、拭き取り後の表面を目視で観察することにより、下記の基準で評価した。イレーサーはパイロット社製ホワイトボードイレーザー LサイズWBEH−Lを用いた。
◎:跡残りなし
○:極わずかに跡残りあり
△:わずかに跡残りあり
×:著しい跡残りあり
4)プレコート金属板の耐傷つき性
鉛筆硬度にて、耐傷つき性を測定した。JIS−K 5400の8.4.1(1993)の方法に準じて、塗膜の引っかき抵抗性を鉛筆の芯の硬さを変えたときの塗膜のすり傷で調べ、塗膜にすり傷が認められない最高の硬さをその塗膜の鉛筆硬度とし、下記の基準で評価した。
◎:4H以上
○:3H
△:2H
×:H以下
5)プレコート金属板の加工性
作製したプレコート金属板を、180°折り曲げ加工し、加工部の塗膜を目視で観察し、塗膜の割れの有無を調べた。なお、180°折り曲げを行う際には、プレコート金属板の表面が曲げの外側となるように折り曲げて、同プレコート金属板を4枚挟んだ状態で行った(一般に4T曲げとして知られている)。そして、加工部を目視で観察することにより、下記の基準で評価した。
○:塗膜割れや剥離の全くない時
△:塗膜に僅かな亀裂や剥離が認められる時
×:塗膜にプライマー塗膜もしくは金属板に達する割れや剥離がある時
6)プレコート金属板の塗装外観
作製したプレコート金属板の塗装外観を目視で観察することにより、下記の基準で評価した。
○:良好な場合
△:僅かに模様(スジ等)が認められる時
×:著しい不良が認められる時
7)プレコート金属板の色調
作製したプレコート金属板の塗装外観を目視で観察することにより、下記の基準で評価した。
◎:良好な場合
○:極僅かにスケが認められる時
△:僅かにスケが認められる時
×:著しいスケが認められる時
1)〜6)のいずれの性能も△以上を合格レベルとした。
(1)上塗り層のシリコーン・アクリル樹脂化合物のTg、数平均分子量、シリコーン含有率、塗膜中含有率の影響(表3参照)
本発明のプレコート金属板(No.1〜23)は、鏡面光沢度、マーカー描き性、マーカー拭き取り性、鉛筆硬度、加工性、塗装外観のいずれも良好な結果であった。
上塗り塗膜のシリコーン・アクリル樹脂含有量が0.01wt%未満のもの(No.24)はマーカー拭き取り性が劣るため不適である。上塗り塗膜のシリコーン・アクリル樹脂含有量が50wt%を超えるもの(No.25)はマーカー描き性が劣るため不適である。
シリコーン・アクリル樹脂のシリコーン含有率が1wt%未満のもの(No.26)はマーカー拭き取り性が劣るため不適である。シリコーン・アクリル樹脂のシリコーン含有率が50wt%を超えるもの(No.27)はマーカー描き性が劣るため不適である。
シリコーン・アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が−19℃未満(No.27)はマーカー拭き取り性が劣るため不適である。シリコーン・アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が80℃を超えるもの(No.28)は加工性が劣るため不適である。
シリコーン・アクリル樹脂の数平均分子量が2000未満(No.29)は加工性が劣るため不適である。シリコーン・アクリル樹脂の数平均分子量が20000を超えるもの(No.30)はマーカー描き性が劣るため不適である。
Figure 0006049462
(2)艶消し剤の種類、塗膜中含有率の影響(表4参照)
艶消し剤の種類の影響をNo.31〜35に示す。いずれも良好な結果であった。
艶消し剤の塗膜中含有率の影響をNo.36〜41に示す。
艶消し剤の塗膜中含有率が9wt%未満のもの(No.36)は鏡面光沢度がわずかに低下する傾向であり、24wt%を超えるもの(No.41)はマーカー拭き取り性がわずかに低下する傾向であるため、艶消し剤の塗膜中含有率は9〜24wt%が好ましいことがわかる。
Figure 0006049462
(3)上塗り層のバインダーの種類、ガラス転移温度(Tg)、架橋剤の影響(表5参照)
上塗り層のバインダーの種類の影響をNo.46と51に示す。バインダーがポリエステル樹脂であるもの(No.51)は、塗膜硬度がわずかに低下する傾向であるため、バインダーはアクリル樹脂が好ましいことがわかる。
上塗り層のバインダーのアクリル樹脂のガラス転移温度の影響をNo.42〜50に示す。上塗り層のバインダーのアクリル樹脂のガラス転移温度が0℃未満のもの(No.42)は塗膜硬度がわずかに低下する傾向であり、80℃を超えるもの(No.50)は加工性がわずかに低下する傾向であるため、上塗り層のバインダーのアクリル樹脂のガラス転移温度は0〜80℃が好ましいことがわかる。
上塗り層の架橋剤の影響をNo.46と52に示す。架橋剤をイソシアネートとしたもの(No.52)は塗膜硬度がわずかに低下する傾向であるため、メラミン架橋剤が好ましいことがわかる。
Figure 0006049462
(4)下塗り層のバインダーの数平均分子量、架橋剤、顔料の影響(表6参照)
下塗り層のバインダーの数平均分子量の影響をNo.53〜58に示す。下塗り層のバインダーの数平均分子量が19000未満のもの(No.53)は加工性がわずかに低下する傾向であり、28000を超えるもの(No.58)は塗膜硬度がわずかに低下する傾向であるため、下塗り層のバインダーの数平均分子量は19000〜28000が好ましいことがわかる。
下塗り層の架橋剤の影響をNo.56と59に示す。架橋剤をイソシアネートとしたもの(No.59)は塗膜硬度がわずかに低下する傾向であるため、メラミン架橋剤が好ましいことがわかる。
顔料の種類の影響をNo.56、60〜63に示す。いずれも良好な結果であった。
Figure 0006049462
(5)膜厚の影響(表7参照)
膜厚の影響をNo.64〜84に示す。下塗り層の膜厚が5μm未満のもの(No.64)は十分な色が得られておらず、意匠性がわずかに低下する傾向であり、30μm超えるもの(No.76)は塗膜硬度と加工性がわずかに低下する傾向であるため、下塗り層の膜厚は5〜30μmが好ましいことがわかる。
上塗り層の膜厚が1μm未満のもの(No.77)はマーカー拭き取り性がわずかに低下する傾向であり、15μm超えるもの(No.84)は鏡面光沢度と加工性がわずかに低下する傾向であるため、上塗り層の膜厚は1〜15μmが好ましいことがわかる。
Figure 0006049462
(6)塗装方法の影響(表8参照)
塗装方法をNo.85〜139に示す。下塗り層と上塗り層を同時に塗装することにより、より良好な塗装外観が得られるため、好ましいことがわかる。
Figure 0006049462
Figure 0006049462
本発明のプレコート金属板は、プロジェクターによる画像の投影とその投影画面へのマーカーによる文字や図形などの書き込み及びその消去を可能にする筆記板の製作に利用することができる。
本発明のプレコート金属板は更に、その特性を活かして、プロジェクターによる画像の投影とその投影画面へのマーカーによる文字や図形などの書き込み及びその消去が可能な間仕切りや壁材などの建築材料の製作に適用することもできる。この場合は、投影した画像と投影面に書き込んだ文字や図形などをデジタルデータ化することは困難であるが、間仕切りや壁等の構造部材を使って高度のプレゼンテーションなどを行うのを可能にする新しい建築材料を提供することができる。
このように、本発明のプレコート金属材は、幅広い産業分野への応用が期待できる。

Claims (13)

  1. 金属板の少なくとも片面に下塗り層と上塗り層を有する被覆層で被覆された被覆金属板であって、前記上塗り層が、ガラス転移温度が−19〜80℃、数平均分子量が2000〜20000、シリコーン含有率が1〜50wt%であるシリコーン・アクリル樹脂化合物(a)を0.01〜50wt%含み、艶消し剤(b)を含有することを特徴とする、投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
  2. 前記艶消し剤が、無機微粒子及び有機微粒子からなる群より選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
  3. 前記無機微粒子がシリカ、ガラス及びマイカ微粒子から選ばれ、前記有機微粒子がアクリル及びウレタン微粒子から選ばれることを特徴とする、請求項2に記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
  4. 前記上塗り層が前記艶消し剤を9〜24wt%含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
  5. 前記上塗り層は、バインダーとして、ガラス転移温度(Tg)が0〜80℃の架橋したアクリル樹脂を含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
  6. 前記アクリル樹脂がメラミン架橋剤により架橋されていることを特徴とする、請求項5に記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
  7. 前記下塗り層がバインダーと顔料を含み、当該バインダーが数平均分子量が19000〜28000のメラミン架橋剤により架橋されたポリエステル樹脂であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
  8. 前記顔料が、酸化チタン、亜鉛華、酸化鉄、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドンレッドからなる群より選ばれることを特徴とする、請求項7に記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
  9. 前記下塗り層の厚さが5〜30μmであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
  10. 前記上塗り層の厚さが1〜15μmであることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
  11. 前記金属板と前記下塗り層との間に下地処理層を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板。
  12. 請求項1〜11のいずれか一つに記載の投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板の製造方法であって、前記下塗り層と上塗り層を多層同時塗装によって形成することを特徴とするプレコート金属板の製造方法。
  13. ガラス転移温度が−19〜80℃、数平均分子量が2000〜20000、シリコーン含有率が1〜50wt%であるシリコーン・アクリル樹脂化合物(a)を0.01〜50wt%含み、かつ、艶消し剤(b)を含むことを特徴とする、投影性に優れるとともにマーカー描き性及び拭き取り性に優れるプレコート金属板を製造するための上塗り塗料組成物。
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