JP6049353B2 - 照明器具 - Google Patents

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Description

この発明は、光源を点灯させる点灯装置から発生する電磁波ノイズや不要輻射、放射ノイズ(以下、ノイズと呼ぶ)の外部への漏れを低減する技術に関する。
点灯装置には、スイッチング素子等が用いられており、ノイズが発生する場合がある。そのため、金属製のケースと、光源を取り付ける金属基板とで点灯装置を覆って、点灯装置から発生したノイズが外部へ漏れないようにしている。
特開平11−25925号公報
軽量化とコストの抑制とのため、金属材料の使用量が減らされている。そのため、ケースの材料として樹脂が用いられる場合がある。ケースの材料として樹脂が用いられる場合、点灯装置から発生したノイズが外部へ漏れてしまう。
この発明は、ケースが非金属である場合に、点灯装置から発生したノイズの外部への漏れを低減することを目的とする。
この発明に係る照明器具は、
光源を点灯させる点灯装置と、
前記点灯装置の周囲を覆い、前記点灯装置から発生するノイズを遮断するシールドであって、絶縁体で形成された内側絶縁体層と、前記内側絶縁体層の外側に形成された金属層とを有するシールドと、
前記シールドで覆われた前記点灯装置を収納したケースと
を備えた照明器具であって、
前記点灯装置は、電源側に接続された電源側配線を有し、
前記照明器具は、さらに、
前記電源側配線が通された配線孔が形成され、筒状の前記シールドの一方の開口を塞いだキャップであって、前記点灯装置及び前記電源側配線から発生するノイズを遮断するキャップを備えたことを特徴とする。
この発明に係る照明器具は、金属層を有するシールドで点灯装置が覆われているため、点灯装置から発生したノイズの外部への漏れを低減できる。
実施の形態1に係る照明器具1の分解斜視図。 実施の形態1に係る照明器具1のキャップ20と点灯装置30とシールド40とを組み立てた状態を示す図。 実施の形態1に係る照明器具1のキャップ20と点灯装置30とシールド40と光源基板50とを組み立てた状態を示す図。 実施の形態1に係る照明器具1の全部品を組み立てた状態を示す図。 実施の形態1に係るキャップ20の説明図。 実施の形態1に係るシールド40の説明図。 実施の形態1に係るシールド40の構成例を示す図。 実施の形態1に係るシールド40の図7とは異なる構成例を示す図。 実施の形態1に係る点灯装置30の構成例を示す図。 実施の形態2に係る照明器具1の分解斜視図。 実施の形態2に係る照明器具1のケース10とシールド70と点灯装置30とを組み立てた状態を示す図。 実施の形態2に係る照明器具1のケース10と点灯装置30とシールド40と光源基板50とを組み立てた状態を示す図。 実施の形態2に係るケース10の説明図。 実施の形態2に係る金属層72の説明図。 実施の形態2に係る内側絶縁体層71の説明図。 実施の形態3に係る照明器具1の第1の例を示す分解斜視図。 実施の形態3に係る照明器具1の第2の例を示す分解斜視図。 実施の形態3に係る照明器具1の第3の例を示す分解斜視図。 実施の形態4に係る照明器具1の第1の例を示す分解斜視図。 実施の形態4に係る照明器具1の第2の例を示す分解斜視図。 実施の形態4に係る照明器具1の第3の例を示す分解斜視図。 実施の形態5に係る内側絶縁体層71の説明図。 実施の形態5に係る金属層72の説明図。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向は、説明の便宜上、そのように記しているだけであって、装置、器具、部品等の配置
や向き等を限定するものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明器具1の分解斜視図である。
実施の形態1に係る照明器具1は、ケース10、キャップ20、点灯装置30、シールド40、光源基板50、カバー60を備える。
ケース10は、図1に示すように、例えば、お椀を逆さにしたような形状である。ケース10は、下部にお椀の開口された部分のような開口部12を有する。そして、ケース10は、上部に開口部12の径よりも径が小さい頭頂部11を有する。
頭頂部11には、後述の電源側配線33を通すための孔がある。
ケース10の開口部12には、カバー60が取り付けられる。
ケース10は、キャップ20と点灯装置30とシールド40と光源基板50とを、カバー60との間に収納するものである。ケース10は、樹脂等により構成されている。
なお、ケース10の形状は、図1に示す形状(お椀状)に限定されなくてもよい。ケース10は、キャップ20と点灯装置30とシールド40とを取りつけられたカバー60との間に収納出来ればよく、例えば、円筒状であってもよい。同様に、カバー60の形状も限定されるものではない。
また、樹脂は、絶縁性材料の一例である。以下、樹脂と説明しているものは、他の絶縁性材料であってもよい。
キャップ20は、シールド40とともに、点灯装置30を覆うものである。すなわち、キャップ20は、点灯装置30の少なくとも一部を覆うものである。図1の例では、キャップ20は、点灯装置30のコンデンサ32側の端部の周囲(点灯装置30の上部)を覆うものである。
キャップ20は、詳しくは後述するが、金属で形成された層を有している。キャップ20は、点灯装置30の電源側配線33を通すための配線孔21が設けられている。
なお、金属は導電性の材料の一例である。以下、金属と説明しているものは、他の導電性材料であってもよい。
点灯装置30は、光源基板50に取り付けられたLED51(光源の一例)を点灯させるものである。点灯装置30は、LED51(光源の一例)を点灯させるドライバ回路である。点灯装置30は、基板31と、コンデンサ32と、電源側に接続される電源側配線33と、光源基板50に接続される光源側配線34とを有している。基板31には、図示していないがスイッチング素子等が設けられており、ノイズが発生する場合がある。
電源側配線33と光源側配線34とは、それぞれ2本の配線である。電源側配線33は商用電源(例えば交流の100ボルト)に接続され、光源側配線34は光源基板50に接続される。
なお、コンデンサ32は無くてもよい。
シールド40は、点灯装置30の基板31を含む大部分を覆うものである。シールド40は、詳しくは後述するが、金属で形成された層を有している。シールド40は、例えば円筒形に形成されており、一方の開口(図1ではコンデンサ32側の開口)がキャップ20によって塞がれる。
光源基板50は、複数のLED51が設けられた金属製の基板である。光源基板50は、点灯装置30の光源側配線34が接続される。光源基板50は、キャップ20が設けられた側とは反対側のシールド40の開口を塞ぐように取り付けられる。
カバー60は、上述したように、ケース10に取り付けられ、キャップ20と点灯装置30とシールド40と光源基板50とを、ケース10との間に収納するものである。カバー60は、LED51から放射された光が透過する素材で形成される。
図1の例では、カバー60は半球状であるが、前述の通り、形状が限定されるものではない。
図2は、実施の形態1に係る照明器具1のキャップ20と点灯装置30とシールド40とを組み立てた状態を示す図である。
点灯装置30の基板31は、円筒形のシールド40の空洞部分に配置され、シールド40によって周囲を覆われる。また、点灯装置30のコンデンサ32側の端部(点灯装置30の上部)は、キャップ20によって周囲を覆われる。キャップ20とシールド40との間は、ほぼ隙間がないように密着している。また、点灯装置30の電源側配線33は、キャップ20の配線孔21を通され、電源側配線33の端部は、配線孔21の壁によって覆われる。
図3は、実施の形態1に係る照明器具1のキャップ20と点灯装置30とシールド40と光源基板50とを組み立てた状態を示す図である。
キャップ20が設けられた側とは反対側のシールド40の開口を塞ぐように、光源基板50が取り付けられる。これにより、点灯装置30の周囲が、キャップ20とシールド40と光源基板50とによって、ほぼ隙間なく覆われる。
図3に示すように、キャップ20と点灯装置30とシールド40とはケース10の中に収納される。
そして、ケース10の開口部12の開口面とほぼ同じ面に光源基板50が配置される。光源基板50は、ケース10の開口部12を塞いでもよい。また、光源基板50は、ケース10の中に収納されてもよいし、カバー60に収納されてもよい。
図4は、実施の形態1に係る照明器具1の全部品を組み立てた状態を示す図である。
キャップ20とシールド40と光源基板50とによって覆われた点灯装置30が、キャップ20部分が頭頂部11の下辺りに位置するように、取り付けられる。そして、電源側配線33が頭頂部11に開けられた孔からケース10の外部へ引き出される。また、ケース10の開口部12を塞ぐようにカバー60が取り付けられる。
上述したように、点灯装置30からノイズが発生する場合がある。しかし、点灯装置30は、キャップ20とシールド40と光源基板50とによって覆われている。キャップ20とシールド40と光源基板50とは、いずれも金属を含んでおり、ノイズを遮断する。そのため、点灯装置30から発生したノイズの外部への漏れを低減できる。
そして、ノイズの外部への漏れが低減されることにより、実施の形態1に係る照明器具1は、ノイズ規格(例えばCISPR15やCISPR22)に適合可能となる。
なお、ノイズ低減が十分であれば(ノイズ規格に適合可能であれば)、以下に示す少なくともいずれかの構成が用いられてもよい。
(1)キャップ20は、無くてもよい。
(2)キャップ20とシールド40との間は、隙間があってもよい。
(3)光源基板50は、シールド40の開口を塞がなくてもよい。
(4)光源基板50は、金属製で無くてもよい。すなわち、光源基板50の材料は限定されない。
(5)シールド40は、点灯装置30の大部分を覆わず、少なくともノイズの発生源(例えばスイッチング素子等)を覆うだけでもよい。
図5は、実施の形態1に係るキャップ20の説明図であり、図6は、実施の形態1に係るシールド40の説明図である。
図5(a)はキャップ20の斜視図であり、図5(b)は図5(a)のA−A’断面図であり、図5(c)は金属層23の斜視図である。図6(a)はシールド40の斜視図であり、図6(b)は図6(a)のB−B’断面図であり、図6(c)は金属層42の斜視図である。
キャップ20とシールド40とは、内側絶縁体層22,41と、金属層23,42と、外側絶縁体層24,43との3つの層を有する。
内側絶縁体層22,41は、樹脂等の絶縁体で形成された層である。金属層23,42は、内側絶縁体層22,41の外側に形成された層であって、金属により形成された層である。金属層23,42は、金属メッシュ(金網)や金属板により形成されている。また、金属層23,42は、金属の薄膜でもよい。外側絶縁体層24,43は、金属層23,42の外側に形成された層であって、樹脂等の絶縁体で形成された層である。
キャップ20とシールド40とは、金属層23,42を有する。そのため、キャップ20とシールド40との内部で発生したノイズは、キャップ20とシールド40とにより、外部に対し遮断される。すなわち、キャップ20とシールド40とはノイズの外部への漏れを低減できる。
また、キャップ20とシールド40とは、内側絶縁体層22,41を有するため、金属層23,42の金属と点灯装置30とが触れて、電気的な不具合が生じることがない。ここで、電気的不具合とは、例えば、点灯装置30内の回路が短絡したり、金属層23,42の金属と点灯装置30内の回路とが導通したりすることである。同様に、キャップ20とシールド40とは、外側絶縁体層24,43を有するため、金属層23,42の金属と光源基板50等が触れて、電気的な不具合が生じることがない。
なお、図5において、配線孔21は2つであるが、配線孔21は電源側配線33を通す為の孔として少なくとも1つ有ればよい。
また、キャップ20とシールド40とは円筒状の例を示しているが、キャップ20とシールド40とは点灯装置30を覆うことが出来ればよく、形状が限定されるものではない。例えば、キャップ20とシールド40とは四角い箱状であってもよい。
また、例えば、金属層23,42と他の配線(例えば、光源基板50の配線)とが接触する恐れが無い場合、または、光源基板50が絶縁材料などであり金属層23,42と接触しても問題無い場合には、外側絶縁体層24,43は無くてもよい。以下で説明のキャップ20とシールド40との構成においても同様である。
図7は、実施の形態1に係るシールド40の構成例を示す図である。
上述した通り、シールド40は円筒形に形成されており、空洞部分に点灯装置30が配置されることにより、点灯装置30の周囲を覆う。しかし、シールド40の空洞部分に点灯装置30を挿入する際、基板31に取り付けられた部品等がシールド40に引っかかり、点灯装置30が破損する恐れがある。
そこで、図7に示すように、シールド40を2つの半円筒形の部材で構成する。そして、2つの半円筒形の部材の間に点灯装置30を挟むように、2つの半円筒形の部材を組み合わせて円筒形にする。これにより、組み立て時に点灯装置30が破損することを防止できる。
図8は、実施の形態1に係るシールド40の図7とは異なる構成例を示す図である。
図8に示すように、シールド40をシート状の部材で構成する。そして、点灯装置30の周囲を包むように、シールド40を巻いて円筒形にする。これにより、図7の構成例の場合と同様に、組み立て時に点灯装置30が破損することを防止できる。
なお、この構成例の場合、内側絶縁体層41の内側を粘着面としてもよい。これにより、点灯装置30をシールド40で包んだ場合に、内側絶縁体層41が点灯装置30に接着され、点灯装置30とシールド40とがずれることがない。
図9は、実施の形態1に係る点灯装置30の構成例を示す図である。なお、図9では、コンデンサ32と光源側配線34とを省略している。
上記説明では、点灯装置30のコンデンサ32側の端部(点灯装置30の上部)をキャップ20で覆い、電源側配線33からのノイズの漏れを防止するとした。しかし、キャップ20を設けず、図9に示すように、電源側配線33をツイストして電源側配線33を撚り対線として、電源側配線33からのノイズの漏れを防止してもよい。
また、図9に示すように、電源側配線33をツイストして電源側配線33を撚り対線とした上で、キャップ20を設けてもよい。この場合、配線孔21は1つでよい。
また、シールド配線を用いて電源側配線33を構成してもよい。これにより、キャップ20を用いなくてもよい。
シールド配線を用いた電源側配線33は撚り対線としなくてもよい。
このような電源側配線33により、電源側配線33からのノイズの漏れを防止できる。
もちろん、シールド配線を用いて電源側配線33を構成するとともに、キャップ20を用いてもよいし、シールド配線を用いて電源側配線33を構成するとともに、電源側配線33を撚り対線としてもよい。
そして、図示は省略するが、光源側配線34も同様に、撚り対線としてもよいし、シールド配線を用いてもよい。このような光源側配線34により、光源側配線34からのノイズの漏れを防止できる。
以上のように、実施の形態1に係る照明器具1は、シールド40等を備えることにより、ノイズの外部への漏れを低減できる。
特に、近年、金属材料の削減などで、樹脂材料を使う比率が多くなっている。そして、点灯装置30全体を金属のヒートシンクなどで覆ってシールド出来ない場合に、実施の形態1に係る照明器具1は有効である。
更に、必要に応じて、例えば、ノイズの発生源のみをシールド40で覆うなど、部分的にシールドすることにより、安価に効果を得られる。
そして、実施の形態1に係る照明器具1は、ノイズ規格(例えばCISPR15やCISPR22)に適合可能となる。
実施の形態2.
実施の形態1では、円筒形のシールド40の空洞部分に点灯装置30を配置した照明器具1を説明した。実施の形態2では、ケース10の内面に沿ってシールド70を設置した照明器具1を説明する。
実施の形態2では、実施の形態1と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略し、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図10は、実施の形態2に係る照明器具1の分解斜視図である。
実施の形態2に係る照明器具1は、ケース10、シールド70、点灯装置30、光源基板50、カバー60を備える。
シールド70は、ケース10の内面に沿って配置される。その為、シールド70は、ケース10の内面とほぼ同形状である。例えば、図10に示すように、シールド70はお椀状である。
シールド70は、実施の形態1における内側絶縁体層41に相当する内側絶縁体層71と、金属層42に相当する金属層72とを有する。
内側絶縁体層71は、内側絶縁体層71の側面から突出している、つば部73を有する。
図11は、実施の形態2に係る照明器具1のケース10とシールド70と点灯装置30とを組み立てた状態を示す図である。
ケース10の内側に金属層72が取り付けられ、さらにその内側に内側絶縁体層71が取り付けられる。そして、内側絶縁体層71の内側に、点灯装置30が、コンデンサ32(点灯装置30の上部)が頭頂部11の下辺りに位置するように、取り付けられる。
図12は、実施の形態2に係る照明器具1のケース10と点灯装置30とシールド70と光源基板50とを組み立てた状態を示す図である。
点灯装置30の光源側配線34が光源基板50に接続される。そして、ケース10の開口部12を塞ぐように、光源基板50が取り付けられる。これにより、点灯装置30の周囲が、シールド70と光源基板50とによって、ほぼ隙間なく覆われる。
図12に示すように、点灯装置30とシールド70とはケース10の中に収納される。
上述したように、点灯装置30からノイズが発生する場合がある。しかし、点灯装置30は、シールド70と光源基板50とによって覆われている。シールド70の金属層72と光源基板50とは、いずれも金属で形成されており、ノイズを遮断する。そのため、点灯装置30から発生したノイズの外部への漏れを低減できる。
なお、ノイズ低減が十分であれば(ノイズ規格に適合可能であれば)、以下に示す少なくともいずれかの構成が用いられてもよい。
(1)シールド70と光源基板50との間は、隙間があってもよい。
(2)光源基板50は、金属製で無くてもよい。すなわち、光源基板50の材料は限定されない。
図13は、実施の形態2に係るケース10の説明図であり、図14は、実施の形態2に係る金属層72の説明図であり、図15は、実施の形態2に係る内側絶縁体層71の説明図である。
図13(a)はケース10の斜視図であり、図13(b)は図13(a)のC−C’断面図である。図14(a)は金属層72の斜視図であり、図14(b)はケース10と金属層72とを組み合わせた場合における図14(a)のD−D’断面図である。図15(a)は内側絶縁体層71の斜視図であり、図15(b)は図15(a)のE−E’断面図であり、図15(c)はケース10と内側絶縁体層71と金属層72とを組み合わせた場合における図15(a)のE−E’断面図である。
図13(b)に示すように、ケース10の内側には、複数の突起部13が設けられている。
図14(a)に示すように、金属層72は、格子状の金属メッシュにより形成されており、上部に孔が形成されている。なお、金属層72は、金属板でもよい。そして、図14(b)に示すように、上部に形成された孔の位置が、頭頂部11に形成された孔の位置と一致するように、金属層72がケース10の内部に取り付けられる。この際、ケース10の内側に形成された突起部13が、金属メッシュにより形成された金属層72の孔に挿入されることにより、金属層72がケース10に固定される。
図15(a)(b)に示すように、内側絶縁体層71は、樹脂等により形成されており、上部に孔が形成されている。また、内側絶縁体層71は、開口付近に外周側に突出した
つば部73を有する。そして、図15(c)に示すように、上部に形成された孔の位置が、金属層72の上部に形成された孔の位置と一致するように、内側絶縁体層71が金属層72の内部に取り付けられる。この際、つば部73が金属層72の開口側の端部を覆い、金属層72が外部に露出しないように、内側絶縁体層71が取り付けられる。
すなわち、樹脂製の構造物(ケース10と内側絶縁体層71)の内部に金属層72が含まれている。
シールド70は、内側絶縁体層71を有するため、金属層72の金属と点灯装置30とが触れて、電気的な不具合が生じることがない。特に、内側絶縁体層71が有するつば部73が、金属層72の開口側の端部を覆い、金属層72が外部に露出していないため、照明器具1が振動等したとしても、金属層72の金属と点灯装置30とが触れることはない。
なお、金属製の光源基板50の外周部と、金属層72の開口部とが接するように、取り付けられてもよい。この場合、光源基板50と金属層72とが導通し、点灯装置30が互いに導通した光源基板50と金属層72とで覆われる。そして、この場合、つば部73は無くてもよい。
なお、上記説明では、内側絶縁体層71と金属層72とを組み合わせてシールド70を構成するとした。
しかし、型に金属層72を設置した状態で、その型に内側絶縁体層71を形成する樹脂等を流し込み、内側絶縁体層71と金属層72とを一体に成形(モールド成形)してもよい。つまり、樹脂等の絶縁体で形成された内側絶縁体層71の中に、金属層72が埋め込まれた状態としてもよい。
また、内側絶縁体層71と金属層72とだけでなく、内側絶縁体層71と金属層72とケース10とを一体に成形してもよい。この場合も、同様に、型に金属層72を設置した状態で、その型にケース10と内側絶縁体層71とを形成する樹脂等を流し込み、製造すればよい。
また、ケース10の内側に、例えば蒸着などで金属層72が薄膜として形成されてもよい。そして、薄膜の金属層72の内部に内側絶縁体層71が取り付けられてもよい。
また、ケース10が熱伝導を行う材料から作られる場合に、ケース10が成形されてケース10の外側の表面に放熱フィンが複数設けられることがある。
この場合、放熱フィンの内部にも金属層72が埋め込まれるように、金属層72は、金属層72の表面に放熱フィンに対応する突起がある形状でもよい。製造方法については、前述と同様である。
以上のように、実施の形態2に係る照明器具1は、シールド70等を備えることにより、ノイズの外部への漏れを低減できる。
そして、内側絶縁体層71を有することにより、金属層72と点灯装置30との電気的絶縁をなしつつ、シールド70は、点灯装置30をシールドできる。
実施の形態3.
実施の形態3では、実施の形態1と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略し、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図16は、実施の形態3に係る照明器具1の第1の例を示す分解斜視図である。
図17は、実施の形態3に係る照明器具1の第2の例を示す分解斜視図である。
図18は、実施の形態3に係る照明器具1の第3の例を示す分解斜視図である。
図16に示すように、シールド40の一方の開口はキャップ20によって塞がれ、他方の開口が底蓋80によって塞がれてもよい。
なお、底蓋80はキャップ20と同様の構造である。
ノイズ低減が十分であれば、底蓋80とシールド40との間は、隙間があってもよい。
図17に示すように、キャップ20とシールド40とは1つの部品であってもよい。実施の形態1においても同様に、キャップ20とシールド40とは1つの部品であってもよい。そして、この場合にも、キャップ20とシールド40とから成る部品の開口が底蓋80によって塞がれてもよい。
図18に示すように、頭頂部11には、金属製の口金90が取り付けられてもよい。この場合、キャップ20は無くてもよい。
以上のように、実施の形態3に係る照明器具1は、底蓋80を設けることにより、光源側配線34からのノイズの漏れを防止できる。
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態1と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略し、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図19は、実施の形態4に係る照明器具1の第1の例を示す分解斜視図である。
図20は、実施の形態4に係る照明器具1の第2の例を示す分解斜視図である。
図21は、実施の形態4に係る照明器具1の第3の例を示す分解斜視図である。
図19に示すように、シールド40の両端の開口を絶縁性のシリコーン81で覆ってもよい。更に、シールド40の内部にシリコーン81を充填してもよい。シールド40をシリコーン81で満たせば、点灯装置30により生じる熱の放熱性が向上する。
図20に示すように、点灯装置30をシリコーン81で覆い、更に金属層42で覆ってもよい。絶縁性のシリコーン81を用いることにより、点灯装置30と金属層42との絶縁性が保たれる。すなわち、シリコーン81は内側絶縁体層22の一例である。
そして、シリコーン81として高熱伝導性のものを用いることにより、点灯装置30により生じる熱の放熱性が向上する。
さらに、図21に示すように、点灯装置30をシリコーン81で覆い、更に金属層42で覆い、金属層42の表面全体をシリコーン81で覆ってもよい。
すなわち、シリコーン81と金属層42とシリコーン81との3層構造となる。そして、金属層42の内側のシリコーン81は内側絶縁体層22の一例であし、金属層42の外側のシリコーン81は外側絶縁体層24の一例である。
また、図示は省略するが、頭頂部11の内部にシリコーン81を塗布または充填してもよい。そして、図19〜図21のいずれかの構成により点灯装置30に接するシリコーン81が、頭頂部11の内部に塗布または充填されたシリコーン81と熱伝導されるようにする。
これにより、点灯装置30により生じる熱は、点灯装置30に接するシリコーン81と頭頂部11の内部に塗布または充填されたシリコーン81とを介して、頭頂部11から放熱される。
また、図示は省略するが、金属層42の表面に絶縁塗料塗布あるいは絶縁被膜形成して、シールド40としてもよい。金属層42の内側の絶縁塗料あるいは絶縁被膜は内側絶縁体層22の一例である。金属層42の外側の絶縁塗料あるいは絶縁被膜は外側絶縁体層24の一例である。
以上のように、実施の形態4に係る照明器具1は、シリコーン81を絶縁体層として備えることで、点灯装置30と金属層42との絶縁を保持しつつ、点灯装置30により生じる熱の放熱性が向上する。
実施の形態5.
実施の形態5では、実施の形態2と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略し、実施の形態2と異なる部分を中心に説明する。
図22は、実施の形態5に係る内側絶縁体層71の説明図である。
図23は、実施の形態5に係る金属層72の説明図である。
図22に示すように、金属層72を接着性のシリコーン81で覆い、ケース10の内面に密着させてもよい。金属層72は、例えば金属メッシュであり、シリコーン81は、金属層72の格子状の孔を通って、ケース10に達する。その為、金属層72とケース10とが接着される。
なお、突起部13は無くてもよい。
シリコーン81として絶縁性のものを用いることにより、金属層72と点灯装置30との絶縁性が保たれる。すなわち、シリコーン81は内側絶縁体層71の一例である。
図23に示すように、金属層72の内側を絶縁する必要がない場合は、金属層72とケース10との間に接着性のシリコーン81を数カ所だけ塗布して、金属層72とケース10とを接着してもよい。
特に、金属層72の表面に絶縁塗料が塗布されている場合あるいは絶縁被膜されている場合は、金属層72とケース10との間に接着性のシリコーン81を数カ所だけ塗布して、金属層72とケース10とを接着すればよい。
以上のように、実施の形態5に係る照明器具1は、シリコーン81を絶縁体層として備えるとともに、ケース10と金属層72との接着を可能とする。
実施の形態6.
実施の形態6では、実施の形態1の金属層42と、実施の形態2の金属層72とについて、更に詳しく述べる。
金属層42、72は、電磁波ノイズの周波数に応じて作成される。すなわち、金属層42、72は、輻射を防止したい周波数の電波を通さないメッシュを有するネット状のものでよい。
以上のように、実施の形態6に係る照明器具1は、輻射を防止したい周波数の電波を通さない金属層42、72を有するので、輻射を防止したい周波数のノイズが低減される。
以上のように、前述した実施の形態の照明器具は、
光源を点灯させる点灯装置と、
前記点灯装置の周囲を覆い、前記点灯装置から発生するノイズを遮断するシールドであって、絶縁体で形成された内側絶縁体層と、前記内側絶縁体層の外側に形成された金属層とを有するシールドと、
前記シールドで覆われた前記点灯装置を収納するケースと
を備えることを特徴とする。
前記シールドは、前記金属層の外側に、絶縁体で形成された外側絶縁体層を有する
ことを特徴とする。
前記シールドは、筒状であり、空洞部分に前記点灯装置が配置されることにより、前記点灯装置の周囲を覆うことを特徴とする。
前記シールドは、2つの半円筒形の部材が組み合わされて筒状にされたことを特徴とする。
前記シールドは、シート状の部材が巻かれて筒状にされたことを特徴とする。
前記点灯装置は、電源側に接続される電源側配線を有し、
前記照明器具は、さらに、
前記電源側配線が通された配線孔が形成され、筒状の前記シールドの一方の開口を塞いだキャップであって、前記点灯装置及び前記電源側配線から発生するノイズを遮断するキャップを備えることを特徴とする。
前記点灯装置は、筒状の前記シールドの一方の開口を通って電源側に接続される電源側配線であって、ツイストされて撚り対線にされた電源側配線を有することを特徴とする。
前記照明器具は、前記光源が設けられる光源基板であって、筒状の前記シールドの他方の開口を塞いだ光源基板を備えることを特徴とする。
前記シールドは、前記ケースの内面に沿って配置されたことを特徴とする。
前記ケースは、開口が形成され、
前記照明器具は、さらに、
前記光源が設けられる光源基板であって、前記点灯装置を収納した前記ケースの開口を塞いだ光源基板を備えることを特徴とする。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態のうち、2つ以上を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
1 照明器具、10 ケース、11 頭頂部、12 開口部、13 突起部、20 キャップ、21 配線孔、22 内側絶縁体層、23 金属層、24 外側絶縁体層、30
点灯装置、31 基板、32 コンデンサ、33 電源側配線、34 光源側配線、40 シールド、41 内側絶縁体層、42 金属層、43 外側絶縁体層、50 光源基板、51 LED、60 カバー、70 シールド、71 内側絶縁体層、72 金属層、73 つば部、80 底蓋、81 シリコーン、90 口金。

Claims (10)

  1. 光源を点灯させる点灯装置と、
    前記点灯装置の周囲を覆い、前記点灯装置から発生するノイズを遮断するシールドであって、絶縁体で形成された内側絶縁体層と、前記内側絶縁体層の外側に形成された金属層とを有するシールドと、
    前記シールドで覆われた前記点灯装置を収納したケースと
    を備えた照明器具であって、
    前記点灯装置は、電源側に接続された電源側配線を有し、
    前記照明器具は、さらに、
    前記電源側配線が通された配線孔が形成され、筒状の前記シールドの一方の開口を塞いだキャップであって、前記点灯装置及び前記電源側配線から発生するノイズを遮断するキャップを備えたことを特徴とする照明器具。
  2. 光源を点灯させる点灯装置と、
    前記点灯装置の周囲を覆い、前記点灯装置から発生するノイズを遮断するシールドであって、絶縁体で形成された内側絶縁体層と、前記内側絶縁体層の外側に形成された金属層とを有するシールドと、
    前記シールドで覆われた前記点灯装置を収納したケースと
    を備え、
    前記シールドは、前記金属層の外側に、絶縁体で形成された外側絶縁体層を有し、
    前記シールドは、前記ケースの中の空間に収納されていることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
  3. 前記シールドは、筒状であり、空洞部分に前記点灯装置が配置されていることにより、前記点灯装置の周囲を覆っている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の照明器具。
  4. 前記シールドは、2つの半円筒形の部材が組み合わされた状態で筒状になっている
    ことを特徴とする請求項3に記載の照明器具。
  5. 前記シールドは、シート状の部材が巻かれた状態で筒状になっている
    ことを特徴とする請求項3に記載の照明器具。
  6. 前記シールドと前記キャップとは、1つの部品であることを特徴とする請求項に記載の照明器具。
  7. 前記点灯装置は、筒状の前記シールドの一方の開口を通って電源側に接続され電源側配線であって、ツイストされて撚り対線にされた電源側配線を有する
    ことを特徴とする請求項3から5までのいずれかに記載の照明器具。
  8. 前記照明器具は、さらに、
    前記光源が設けられ光源基板であって、筒状の前記シールドの他方の開口を塞いだ光源基板
    を備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の照明器具。
  9. 前記シールドは、前記ケースの内面に沿って配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
  10. 前記ケースは、開口が形成され、
    前記照明器具は、さらに、
    前記光源が設けられ光源基板であって、前記点灯装置を収納した前記ケースの開口を塞いでいる光源基板
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の照明器具。
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