JP6049065B2 - 開放型磁気シールド用の導体回路 - Google Patents

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Description

本発明は開放型磁気シールド用の導体回路に関し,とくに磁性体回路と組み合わせて開放型磁気シールドを構成するための導体回路に関する。
半導体製造施設等で用いる電子顕微鏡,EB露光装置,EBステッパー等の電子ビーム応用装置は,例えば100nT(1mG)程度の微弱な磁気ノイズでも電子ビームの軌道が変化するので,製品の品質を確保するために外乱磁場(環境磁場)の影響を避ける必要がある。また,医療施設等で用いる脳磁計や心磁計等のSQUID(超電導量子干渉素子)応用装置は,微弱な磁気を正確に測定するため外乱磁場の遮断が求められる。このような外乱磁場の影響を嫌う装置(嫌磁気装置)を保護して正常な動作を保証するため,施設内に磁気シールドルーム(シールド空間)を設けることが求められる。また磁気シールドルームは,外乱磁場からの保護という受動目的だけでなく,MRI装置等の強い磁場源から外部への磁場の漏洩を抑えるという能動目的から要求される場合もある。
従来の一般的な磁気シールドルームは,透磁率μの高いPCパーマロイ,電磁鋼板等の磁性体製の板(以下,磁性板という)でシールド対象空間の床,壁,天井の全体を隙間なく覆う構造(以下,密閉型磁気シールド構造又は密閉型シールド構造という)とすることが多い。これに対し,図6に示すように,簾状又はルーバー状に並べた長尺状の帯状磁性板を用いて空間に透視性,透光性,放熱性を与える磁気シールド構造(以下,開放型磁気シールド構造又は開放型シールド構造という)5が開発されている(特許文献1〜3参照)。図示例の開放型シールド構造5は,例えば幅30〜50mmの複数の帯状磁性板2を長さ方向中心軸Cが同一簾面Fc上に平行に並ぶように所要の板厚方向間隔dで積み重ねてシールド簾体3とし(図6(A)参照),複数のシールド簾体3a,3b,3c,3dを対応する端縁の重ね合わせ(面接触,図中の符号9)によって磁気的に接合して複数の環状に閉じた帯状磁性板(以下,環帯状磁性板ということがある)10を形成し,その複数の環帯状磁性板10によってシールド対象空間1を囲んだものである(同図(B)参照)。
図6(B)の開放型シールド構造5は,環帯状磁性板10の板厚方向間隔dを,磁性板10中の磁束の通りやすさ(磁性板のパーミアンス)が間隔d中の磁束の通りやすさ(間隔のパーミアンス)より大きくなるように,すなわち間隔dの断面積Saに対する磁性板10の断面積Smと比透磁率μsとの積(Sm・μs)の割合(Sm・μs/Sa)が1より充分大きくなるように設計することができる。適切な間隔dを設計することにより,対象空間1に開放性(透視性,透光性,放熱性)を与えつつ,磁気的に閉じた環帯状磁性板10からなる磁性体回路に磁束を集中させて間隔dからの磁束の侵入及び漏洩(磁気シールド性能の劣化)を小さく抑え,磁気シールドルームに相応しい磁気環境を提供できる。また開放型シールド構造5は,接合部で磁気的連続性が確保しやすいことから,設計性能を発揮することが容易な構造となっている。更に,安全率を低く抑え,従来の密閉型シールド構造に比して使用する材料を減らすことができるため,コストダウンにも繋がる利点を有している。
国際公開2004/084603号パンフレット 特開2006−351598号公報 特開2007−103854号公報
大橋博之「磁界の漏れ・妨害を防ぐ用件」電気学会誌,116巻4号,1996年4月 D.Cohen, et al. "New Six−Layer Magnetically−Shielded Room for MEG", Proceedings of the 13th International Conference on Biomagnetism, 2002年 松永正久・伊藤義典「摩耗試験における接触電気抵抗測定の意義」生産研究,第9巻第8号,1957年8月 電気学会通信教育会編「電気学会大学講座 電気材料(改訂版)」社団法人電気学会,昭和35年12月26日 日本工業規格「製品の幾何特性仕様」JIS−B−0601
しかし,図6(B)の開放型シールド構造5は,直流磁場ないし数Hz以下の低周波数の交流磁場に対しては略設計どおりの磁気シールド性能を示すものの,外乱磁場が10Hz〜商用周波数以上の高周波数域になるとシールド性能が劣化する問題点がある。図7(B)のグラフは,幅30mm×長さ280mm×板厚0.5mmの4枚の帯状磁性板2(PCパーマロイ製)を井桁状に接合して環帯状磁性板10とし,その環帯状磁性板10からなる磁性体回路を板厚方向間隔d=60mmで5段重ねた開放型シールド構造5の周波数別の磁気シールド性能を確認した実験結果を示す。実験では,開放型シールド構造5を図7(A)に示す環状コイルLの中央部に設置し,周波数を1Hz,10Hz,60Hz,200Hzに切り替えながら略一様磁場M(10μT)を印加して内側中心の磁気センサ8で磁場強度(実験値)を測定した。同グラフは,印加磁場Mの周波数が高くなるに従って開放型シールド構造5の内側中心の磁場強度が高くなること,つまり開放型シールド構造5の磁気シールド性能が低下することを示している。
開放型シールド構造5の磁気シールド性能が高周波数域において劣化する原因は,環帯状磁性板10の内部に電磁誘導によって渦電流(渦電流損)が生じるからと推測される。一般に周波数fの磁場到来時に板厚t,抵抗率ρの磁性板に生じる渦電流損(W)は,磁性板の最大磁束密度Bm,定数kを用いた(1)式により表すことができる。図7(B)のグラフは,磁気センサ8の測定値(実験値)と共に,(1)式に基づき算出した内側中心の磁場強度の理論値を示している。同グラフは,(1)式の渦電流に基づく理論値が実験値とよく一致することを示しており,磁気シールド性能の劣化原因が渦電流であることを裏付けている。すなわち,磁場の周波数が高くなると電磁誘導によって磁性板の内部に磁束の変化を妨げる方向の渦電流が発生し,その渦電流が磁性体回路の内部磁束の変化を打ち消して磁束の集中を妨げることにより,磁気シールド性能が劣化すると考えられる。
W=k・t・f・Bm/ρ ……………………………………(1)
これに対し,電磁誘導によって導体板に流れる渦電流を利用した磁気シールド法は,周波数が高いほど有効に働くことが知られている(非特許文献1及び非特許文献2参照)。そこで,外寸法280mm×280mm,板厚5mmの銅製及びアルミニウム製の導体板から220mm×220mmの中心部分を切り抜いて幅30mmの環帯状導体板30を作成し,図8(A)に示すように,環帯状導体板30からなる導体回路を板厚方向間隔d=60mmで5段重ねた開放型シールド構造を作成し,図7(A)の環状コイルLの中央部に中心軸方向が磁場方向と一致するように設置して周波数1Hz,10Hz,60Hz,200Hzの略一様磁場M(10μT)を印加したときの内側中心の磁場強度(実験値)を磁気センサ8で測定する実験を行った。図8(B)の実験結果は,印加磁場Mの周波数が高くなるに従って開放型シールド構造の内側中心の磁場強度が低くなること,つまり開放型シールド構造の磁気シールド性能が向上することを示している。また同グラフは,アルミニウム製よりも導電率の高い銅製の開放型シールド構造のシールド性能が高いことを示している。
磁性体回路(環帯状磁性板)10を用いた図6(B)の開放型シールド構造の磁気シールド性能は印加磁場Mの周波数が高くなると低下するのに対し(図7(B)参照),導体回路(環帯状導体板)30を用いた図8(A)の開放型シールド構造の磁気シールド性能は印加磁場Mの周波数が高くなると向上することから(図8(B)参照),磁性体回路と導体回路とを組み合わせて配置することにより,高周波数域(10Hz〜商用周波数以上)の外乱磁場に対してもシールド性能が劣化しない開放型シールド構造とすることができる(本発明者らの先願である特願2012−236166号参照)。
ただし,図8(A)の実験では1枚の導体板から切り抜いた接合部のない理想的な環帯状導体板30(導体回路)を用いて開放型シールド構造(実験用の小型模型)を構成しているが,実際の磁気シールドルームに適用する開放型シールド構造において環帯状導体板30の接合部をなくすことは困難であり,複数の導体板を接合した環帯状導体板30を用いざるを得ない。環帯状導体板30に接合部が導入されると,導体回路の接触抵抗が高くなり,図8(B)に示すような磁気シールド性能の向上が得られないおそれがある。すなわち,磁性体回路と導体回路とを組み合わせて実際の磁気シールドルームに適用可能な開放型シールド構造とするためには,導体回路の接合部における接触抵抗をできるだけ低く抑え,外乱磁場に対して所要の磁気シールド性能(望ましくは接合部のない図8(B)と同様の磁気シールド性能)が得られる導体回路(環帯状導体板)を開発する必要がある。
そこで本発明の目的は,接合部における接触抵抗を低く抑えた開放型磁気シールド用の導体回路を提供することにある。
図1の実施例を参照するに,一側面において本発明による開放型磁気シールド用の導体回路30は,所定帯幅Wmの帯幅面の長さ方向両端に鏡状仕上げ面21が形成され,その鏡状仕上げ面21同士を重ね合わせて押圧することにより長さ方向に接合され,接合後の一端の鏡状仕上げ面21を対応する他端の鏡状仕上げ面21と重ね合わせて押圧することにより環状に接合された複数の帯状導体板20,及び重ね合わせた鏡状仕上げ面21と外気との接触間隙に塗布又は充填された気密性材料28を備えてなるものである。望ましい実施例では,図1(B)〜(C)に示すように,各帯状導体板20の鏡状仕上げ面21の周囲にそれぞれ穿たれた充填溝22を設け,気密性材料28を,重ね合わせた鏡状仕上げ面21の周囲の充填溝22に塗布又は充填されたものとする。更に望ましい実施例では,鏡状仕上げ面21に設けた貫通孔24に挿通して重ね合わせた鏡状仕上げ面21同士を締結するボルト25を設ける。或いは,ボルト25に代えて,重ね合わせた鏡状仕上げ面21同士を挟み込んで加圧する接合治具を設けることも可能である。
また図1の実施例を参照するに,他の側面において本発明による開放型磁気シールド用の導体回路30は,所定帯幅Wmの帯幅面の長さ方向両端に鏡状仕上げ面21が形成され,その鏡状仕上げ面21同士を重ね合わせて押圧することにより長さ方向に接合され,接合後の一端の鏡状仕上げ面21を対応する他端の鏡状仕上げ面21と重ね合わせて押圧することにより環状に接合された複数の帯状導体板20,鏡状仕上げ面21に設けた貫通孔24に挿通して重ね合わせた鏡状仕上げ面21同士を締結するボルト25,及び貫通孔24とボルト25と間に介在させる防水ワッシャ27を備えてなるものである。望ましい実施例では,重ね合わせた鏡状仕上げ面21と外気との接触間隙に塗布又は充填された気密性材料28を設ける。更に望ましい実施例では,図1(B)〜(C)に示すように,各帯状導体板20の鏡状仕上げ面21の周囲にそれぞれ穿たれた充填溝22を設け,気密性材料28を,重ね合わせた鏡状仕上げ面21の周囲の充填溝22に塗布又は充填されたものとする。
好ましくは,帯状導体板20の鏡状仕上げ面21を表面粗さ曲線の算術平均高さRa(図5参照)が1.6μm以下となるように形成する。複数の帯状導体板20には,図2の実施例に示すように,長さ方向軸線が直線状の帯状導体板20cと,長さ方向軸線が折り曲げ状の帯状導体板20bとを含めることができる。
本発明による開放型磁気シールド用の導体回路30は,帯状導体板20の帯幅面の長さ方向両端にそれぞれ鏡状仕上げ面21を形成し,その鏡状仕上げ面21同士を重ね合わせて押圧することにより複数の帯状導体板20を長さ方向に接合し,接合後の一端の鏡状仕上げ面21を対応する他端の鏡状仕上げ面21と重ね合わせて押圧することにより環状に接合し,重ね合わせた鏡状仕上げ面21と外気との接触間隙に気密性材料28を塗布又は充填し,或いは鏡状仕上げ面21に設けた貫通孔24にボルト25を挿通して重ね合わせた鏡状仕上げ面21同士を締結すると共に貫通孔24とボルト25と間に防水ワッシャ27を介在させるので,次の効果を奏する。
(イ)帯状導体板20の長さ方向両端を単に重ね合わせただけでは十分な磁気シールド性能が得られないが,長さ方向両端に鏡状仕上げ面21を形成したうえで重ね合わせることにより接点数が増えるので,接合部の接触抵抗を低く抑え,所要の磁気シールド性能が得られる導体回路30とすることができる。
(ロ)鏡状仕上げ面21の表面粗さ曲線の算術平均高さRaによって導体回路30の磁気シールド性能を設計することが可能であり,算術平均高さRaを1.6μm以下とすることで導体回路30の磁気シールド性能を接合部のない場合と同じレベルに近付けることができる。
(ハ)鏡状仕上げ面21同士は適当な方法で押圧できるが,鏡状仕上げ面21に設けた貫通孔24にボルト25を挿通して締結することにより,施工が簡単で安定したシールド性能が得られる導体回路30とすることができる。
(ニ)また,重ね合わせた鏡状仕上げ面21と外気との接触間隙に気密性材料28を塗布又は充填することにより,気密性の向上によって鏡状仕上げ面21の腐食を防ぎ,導体回路30の所要の磁気シールド性能を長期間保持することが可能となる。
(ホ)接合部の接触抵抗が低い環状の導体回路30を用いて開放型シールド構造を形成し,環帯状磁性板を用いた開放型シールド構造と組み合わせることにより,例えば直流磁場から200Hz程度の高周波数域の交流磁場まで高い磁気シールド性能が維持できる開放型シールド構造を実現できる。
以下,添付図面を参照して本発明を実施するための形態及び実施例を説明する。
本発明による開放型磁気シールド用の導体回路の一実施例の説明図である。 本発明による開放型磁気シールド用の導体回路の他の実施例の説明図である。 本発明の導体回路を用いた開放型磁気シールド構造の磁気シールド性能を確認した実験結果である。 本発明の導体回路を用いた開放型磁気シールド構造の説明図である。 本発明で用いる鏡状仕上げ面21の表面粗さ曲線の算術平均高さRaの説明図である。 従来の磁性体回路を用いた開放型磁気シールド構造の説明図である。 従来の磁性体回路を用いた開放型磁気シールド構造のシールド性能の説明図である。 接合部のない理想的な導体回路を用いた開放型磁気シールド構造及びそのシールド性能の説明図である。
図1は,シールド対象空間1の内周面の各辺に沿って所定帯幅Wmの帯状導体板20を配置し,それら複数の帯状導体板20を長さ方向端縁で重ね合わせて環状に接合した本発明の導体回路30(環帯状導体板)の実施例を示す。図示例の導体回路30は,例えば図4(A)に示すように,磁気シールド対象空間(例えば磁気シールドルーム)1の中心点Oを貫く第1方向軸Axと所定間隔dxで交差する複数の平行な平面Px1,Px2,……(図4(D)参照)上にそれぞれ,対象空間1を囲む内周面に沿って配置することにより,図8(A)と同様の開放型シールド構造を形成することができる。図4(A)において,各導体回路30x1,30x2,……の中心軸である第1方向軸Axの方向は,外来磁場Mの到来方向と一致するように選択する。図示例では導体回路30を設ける各平面Pxを第1方向軸Axと直交させているが,交差角度を直交以外とすることも可能である。また,第1方向軸Axを通す対象空間1内の中心点Oは,例えばシールド対象空間1内の嫌磁気装置の設置位置とすることができる。
図4(A)に示す導体回路30を用いた開放型シールド構造は,図4(B)に示す磁性体回路10を用いた開放型シールド構造と組み合わせることができる。同図(B)の開放型シールド構造は,磁気シールド対象空間1の中心点Oを貫く第2方向軸Ayと所定間隔dyで交差する複数の平行な平面Py1,Py2,……上にそれぞれ,対象空間1を囲む所定帯幅Wcの環帯状磁性板からなる磁性体回路10y1,10y2,……を対象空間1の内周面に沿って配置し,図6(B)と同様に所定帯幅Wcの環帯状磁性板10を板厚方向間隔dyで積み重ねたものである。各磁性体回路10の中心軸である第2方向軸Ayの方向は,同図(A)の第1方向軸Axと異なる方向,例えば第1方向軸Axと垂直な方向に選択されている。図示例では磁性体回路10を設ける各平面Pyを第2方向軸Ayと直交させているが,交差角度を直交以外とすることも可能である。
図4(D)に示すように,上述した同図(A)の導体回路30x1,30x2,……と同図(B)の磁性体回路10y1,10y2,……とを,シールド対象空間1の周囲の内周面上に入れ子状に配置して開放型シールド構造を形成することができる。導体回路30xと磁性体回路10yとでは,印加磁場Mに対して磁気シールド効果を発揮する方向(面)が異なる。例えば,図示例において外来磁場Mの到来方向である第1方向軸AxをX方向とすると,電磁誘導により渦電流を発生させる導体回路30xはY−Z平面と平行に設置されるのに対し,磁性体回路10yはX−Z平面と平行に設置されるので,導体回路30xと磁性体回路10yとは別の方向(面)に設置されることになる。入れ子状の磁性体回路10yと導体回路30xとは,何れを内側とすることも可能である。
好ましくは,図4(C)に示すように,磁気シールド対象空間1の中心点Oを貫く第3方向軸Azと所定間隔dzで交差する複数の平行な平面Pz1,Pz2,……上にもそれぞれ,空間1を囲む所定帯幅Wcの環帯状磁性板なる磁性体回路10z1,10z2,……を対象空間1の内周面に沿って配置する。すなわち,図4(D)に示すように,シールド対象空間1の周囲に,同図(A)の導体回路30x1,30x2,……と,同図(B)の磁性体回路10y1,10y2,……と,同図(C)の磁性体回路10z1,10z2,……とを,3層の入れ子状に配置して開放型シールド構造を形成する。第3方向軸Azは,第1方向軸Ax及び第2方向軸Azの何れとも異なる方向,例えば方向軸Ax,Ayの何れとも垂直な方向に選択する。図4(D)の開放型シールド構造によれば,例えばX方向である第1方向軸Axから到来する外来磁場Mに対し,磁性体回路10y,10zがX−Z平面だけでなくX−Y平面にも配置されているので,高い磁気シールド効果が期待できる。なお,図4に示すような導体回路30と磁性体回路10とを組み合わせた開放型シールド構造の原理については,上述した本発明者らの先願に詳述されている。
再び図1に戻り,図示例の導体回路30は,複数の帯状導体板20の帯幅面の長さ方向両端にそれぞれ鏡状仕上げ面21を形成し,その鏡状仕上げ面21同士を重ね合わせて押圧することにより複数の帯状導体板20を長さ方向に接合し,さらに接合後の一端の鏡状仕上げ面21を対応する他端の鏡状仕上げ面21と重ね合わせて押圧することにより環状に接合したものである。一般的に導体板同士の接合部に接触抵抗が現れる原因として,接合部の電流経路がミクロな構造に集中することで生じる集中抵抗と,接合部の表面に存在する被膜(めっき,コーティング剤,酸化膜,油膜,錆等)に起因して生じる境界抵抗とが考えられる(R.Holmの接触理論,非特許文献3参照)。本発明者らは,以下に説明する実験例1により,所要の磁気シールド性能が得られる導体回路30とするためには,接合部における集中抵抗を低くすることが重要であることを見出した。
また,導体板同士の接合部に生じる集中抵抗Rは一般的に,導体板の抵抗率ρ,接触表面の接点数n,接触力F,弾性限度fを用いた(2)式により表すことができる(非特許文献4参照)。(2)式によれば,導体回路30の接合部における集中抵抗を低く抑えるためには,接合部の接触力Fを大きくすること,及び接合部の表面の接点数nを増やすことが有効である。ただし,接合部のボルト留め数等によって接触力Fを調節することは可能であるが,ボルト留め数が多くなると磁気シールドルーム等の施工に手間がかかる問題点がある。本発明者らは,以下に説明する実験例1により,帯状導体板20の接合部を鏡状仕上げ面21とすることで接点数nを増やし,所要の磁気シールド性能が得られる導体回路30とすることができることを見出した。また,鏡状仕上げ面21によって帯状導体板20同士を接合すれば,鏡状仕上げ面21の表面粗さ曲線の算術平均高さRaによって導体回路30の磁気シールド性能を調整することができる。
R=(ρ/2)(π・f/n・F)1/2 …………………………(2)
[実験例1]
表面をニッケル鍍金した銅製の帯状導体板20を用い,その複数の帯状導体板20を異なる接合方法で環状に接合した導体回路30を製作し,その導体回路30を用いた開放型シールド構造の磁気シールド性能を測定する実験を行った。まず,接合部のない理想的な導体回路30を用いた開放型シールド構造の基準シールド性能を確認するため,上述した図8(A)の場合と同様に,外寸法280mm×280mm,板厚5mmのニッケル鍍金した銅製導体板から220mm×220mmの中心部分を切り抜いて幅30mmの正方形の環帯状導体板30を作成し,その環帯状導体板30を板厚方向間隔d=30mmで2段重ねた開放型シールド構造を作成し,図7(A)の環状コイルLの中央部に中心軸方向が磁場方向と一致するように設置して周波数1Hz,10Hz,60Hz,200Hzの略一様磁場M(10μT)を印加しながら内側中心の磁場強度を磁気センサ8で測定し,周波数別のシールド係数SE(=印加磁場Mの強さ/測定磁場の強さ)を算出した。実験結果を図3のグラフaに示す。グラフaから分かるように,200Hzの印加磁場に対する基準シールド性能(シールド係数SE)は約3.3であった。
次に,ニッケル鍍金した銅製導体板から厚さ5mm・幅30mm・長さ280mmの帯状導体板20を切り出し,その帯幅面の長さ方向両端の接合部(面積30mm×30mm)にそれぞれ4か所ずつボルト挿通用の貫通孔24を設けた帯状導体板20を調製した。その4枚の帯状導体板20を,図1(A)に示すように,各貫通孔24にボルト25(例えばトルク0.4N・m以上のM6ネジ)を挿通してナット26で締結するボルト留めによって井桁状に接合することにより環帯状導体板30を作成した。その環帯状導体板30を板厚方向間隔d=30mmで2段重ねた開放型シールド構造を作成し,図7(A)の環状コイルLの中央部に設置して周波数別のシールド係数SEを算出した。この実験結果を図3のグラフcに示す。グラフcは,200Hzにおけるシールド性能は基準性能の約0.81倍であり,帯状導体板20の長さ方向両端を単に重ね合わせただけでは十分な磁気シールド性能が得られないことを示している。
また,ニッケル鍍金した帯状導体板20の接触面の隙間に銀ペースト材を塗布したうえでボルト留めした井桁状の環帯状導体板30を作成し,その環帯状導体板30を用いた開放型シールド構造の周波数別のシールド係数SEを算出した。この実験結果を図3のグラフeに示す。グラフeは,200Hzにおけるシールド性能(シールド係数SE)が約1.0にまで低下しており,接触面の隙間に銀ペースト材を塗布することでシールド性能の向上が阻害されることを示している。この理由は,銀ペースト材は混合樹脂の影響で抵抗率が高くなっており,ニッケル鍍金の隙間に銀ペースト材を塗布することで接合部の境界抵抗が高くなったためと考えられる。この実験結果は,導体回路30の磁気シールド性能を向上するためには,接合部の集中抵抗を低くすることが重要であることを示唆している。
更に,ニッケル鍍金した帯状導体板20の接触面の表面に弾性限度fの小さな高導電性物質(αオレフィン油)を基材とした接点復活剤を塗布したうえで,貫通孔24のボルト留めにより井桁状の環帯状導体板30を作成し,その環帯状導体板30を用いた開放型シールド構造の周波数別のシールド係数SEを算出した場合,実験結果は図3のグラフdのようになった。グラフdは,200Hzにおけるシールド性能が基準性能の約0.50倍であり,接触面の弾性限度fの調節によって接触抵抗を向上させることは困難であることを示唆している。
そこで,ニッケル鍍金した帯状導体板20の接触面の表面を観察し,深さ・幅が約100μmの加工溝が認められたため,帯状導体板20の長さ方向両端の接触面を鏡状仕上げ面21に再加工したうえで貫通孔24のボルト留めにより井桁状の環帯状導体板30を作成し,その環帯状導体板30を用いた開放型シールド構造の周波数別のシールド係数SEを算出したところ,図3のグラフbに示すように,200Hzにおけるシールド性能を基準性能の約0.98倍にまで回復することができた。鏡状仕上げ面21の表面性状仕様は,表1及び図5に示すように,表面粗さ曲線の最大高さRz又は算術平均高さRa,すなわち表面上の基準区画における粗さ曲線の最大値と最小値との差Rz又は絶対値の平均と算術平均(ゼロレベル)との差Raによって定義することができる(非特許文献5参照)。図3のグラフbは,表1の精密仕上げ欄に示すように,導体回路30の接合部を算術平均高さRaが1.6μm以下(又は最大高さRzが6.3μm以下)となるような鏡状仕上げ面21とした場合である。
以上の実験結果から,帯状導体板20の接合部を表面粗さ曲線の算術平均高さRaが1.6μm以下となるような鏡状仕上げ面21とすることで接触抵抗(集中抵抗)をほとんど無くし,接合部のない導体回路30を用いた開放型シールド構造の同じレベルの磁気シールド性能を確保・保持できることを確認することができた。また,本発明者は更なる実験により,帯状導体板20に形成する鏡状仕上げ面21の表面性状仕様の選択により,導体回路30を用いた開放型シールド構造の磁気シールド性能を設計できることを見出した。すなわち,接合部のない導体回路30を用いた場合と同レベルのシールド性能を確保する場合は鏡状仕上げ面21を精密仕上げ(又は超精密仕上げ,表1参照)としなければならないが,鏡状仕上げ面21を普通仕上げ又は粗仕上げ(表1参照)とした場合でも,素材のままの導体板を用いた場合よりもシールド性能を向上させ,表面性状仕様に応じて基準性能の0.81〜0.98の範囲内のシールド性能を選択することができる。
図4のように導体回路30を磁性体回路10と組み合わせて開放型シールド構造とする場合は,磁性体回路10の開放型シールドの高周波数域における磁気シールド性能の低下を,導体回路30の開放型シールドの高周波数域における磁気シールド性能の向上によって補うことが目的であり,必ずしも接合部のない導体回路30を用いた場合と同レベルの磁気シールド性能を必要としない場合もある。必要とされる磁気シールド性能に応じて帯状導体板20の鏡状仕上げ面21の表面性状仕様を選択することにより,所要の磁気シールド性能が得られる導体回路30を経済的に作製することができる。
好ましくは,帯状導体板20の接合部(鏡状仕上げ面21)の腐食を防止するため,接合部において重ね合わせた鏡状仕上げ面21と外気との接触間隙に,酸素や水蒸気等の気体を遮断する効果の高いエポキシ系樹脂,接着剤等の気密性材料28を塗布又は充填する。例えば図1(B)〜(C)に示すように,各帯状導体板20の鏡状仕上げ面21の周囲にそれぞれ充填溝22を穿ち,重ね合わせた鏡状仕上げ面21の周囲の充填溝22に気密性材料28を塗布又は充填することにより,帯状導体板20の接合部の腐食を防止して,導体回路30を用いた開放型シールド構造の磁気シールド性能を長期間安定して確保・保持することができる。
図1(C)は,重ね合わせた鏡状仕上げ面21の周囲に凹状の充填溝22を形成して気密性材料28を塗布又は充填しているが,充填溝22の形状は凹状に限定されるわけではない。例えば,図1(D1)に示すように,鏡状仕上げ面21の周囲を斜めに切欠いて充填溝22とし,重ね合わせた切欠き充填溝22の間に気密性材料28を塗布又は充填してもよい。また,図1(D2)に示すように,重ね合わせる一方の鏡状仕上げ面21にのみ切欠き充填溝22を設け,他方の鏡状仕上げ面21には充填溝22を設けないこともできる。なお、充填溝22を設けなくても、図1(D3)に示すように重ね合わせた鏡状仕上げ面21の周囲に気密性材料28を塗布又は充填することにより、鏡状仕上げ面21と外気との接触を遮断することが可能である。
また,図示例のように帯状導体板20の長さ方向両端にそれぞれ貫通孔24を設け,その貫通孔24にボルト25を挿通して帯状導体板20を長さ方向に接合する場合は,貫通孔24を介して酸素や水蒸気等の気体が進入しないように,貫通孔24とボルト25・ナット26と間に防水ワッシャ27を介在させることが望ましい。また,通常のワッシャ27を介在させたうえで,上述したエポキシ系樹脂,接着剤等の気密性材料28を塗布又は充填することにより,帯状導体板20の接合部(鏡状仕上げ面21)の防水性を確保してもよい。なお,ワッシャ27は,帯状導体板20とボルト25・ナット26とが接触して腐食の原因(異種金属の接触)とならないように,必要に応じて非導電性ワッシャを組み合わせて共用することができる。
本発明者らは,図1に示す導体回路30において,各帯状導体板20の鏡状仕上げ面21の周囲に充填溝22を設けて気密性材料28を充填し,更に貫通孔24とボルト25と間に防水ワッシャ27を介在させることにより,導体回路30を用いた開放型シールド構造の磁気シールド性能を1カ月以上同じレベルに維持し,性能低下が避けられることを実験的に確認することができた。ただし,気体の進入路となり得る貫通孔24を避ける観点から,ボルト留めによる加圧に代えて,重ね合わせた鏡状仕上げ面21同士を接合治具に挟み込み,ボルト留めと同等の圧力で加圧することも可能である。
本発明は,帯状導体板20を長さ方向両端に形成した鏡状仕上げ面21同士を重ね合わせて環状に接合するので,接合部の接触抵抗を低く抑え,所要の磁気シールド性能が得られる導体回路30とすることができる。また,鏡状仕上げ面21の表面性状仕様によって導体回路30の磁気シールド性能を設計することが可能であり,表面性状仕様を精密仕上げとすることで導体回路30の磁気シールド性能を接合部のない場合と同じレベルに近付けることができる。更に,重ね合わせた鏡状仕上げ面21と外気との接触を防止することにより,導体回路30の磁気シールド性能を磁気シールドルームの耐用年数にわたり長期間保持することもできる。
こうして本発明の目的である「接合部における接触抵抗を低く抑えた開放型磁気シールド用の導体回路」の提供が達成できる。
図1の実施例では,主に鏡状仕上げ面21同士を重ね合わせて接点数n((2)式参照)を増やすことにより接合部の接触抵抗を低く抑えているが,接合部の接触面積を大きくすることにより接点数nを増やす方法も有効である。図2は,長さ方向軸線が直線状の帯状導体板20cと長さ方向軸線が折り曲げ状の帯状導体板20bとを組み合わせることにより,接合部の接触面積を大きくした本発明の導体回路30(環帯状導体板)の他の実施例を示す。図1のようにシールド対象空間1の内周面の各辺に沿って配置した直線状の帯状導体板20を接合する場合は,対象空間1のコーナ部を接合部とすることが合理的であって施工が容易であると考えられるが,帯状導体板20の幅により接合部の面積が限定されてしまう。図2のようにシールド対象空間1のコーナ部に折り曲げ状の帯状導体板20bを配置し,帯状導体板20c,20bの接合部を直線部に設けることにより,接合部の接触面積を拡大し又は任意の大きさとすることができる。
図2の実施例は,長さ方向軸線が直線状の帯状導体板20cの両端にそれぞれ8か所の貫通孔24を設けた鏡状仕上げ面21を形成すると共に,長さ方向軸線がL字状に折り曲がった帯状導体板20bの両端にもそれぞれ8か所の貫通孔24を設けた鏡状仕上げ面21を形成し,その鏡状仕上げ面21同士を重ね合わせてボルト留めで押圧することにより,帯状導体板20c,20bを環状に接合して導体回路30(環帯状導体板)としたものである。鏡状仕上げ面21同士の押圧力は,図1の場合と同様の圧力となるように,ボルトの留め数及びトルクによって適宜調整することができる。図2の鏡状仕上げ面21も,図1の実施例と同様に表面性状仕様の選択によって導体回路30の磁気シールド性能を設計することが可能であり,重ね合わせた鏡状仕上げ面21と外気との接触を防止することで導体回路30の磁気シールド性能を長期間保持することが可能である。
1…磁気シールド対象空間 2…帯状磁性板
3…シールド簾体 5…開放型磁気シールド構造
8…磁気センサ 9…重ね合わせ部
10…環帯状磁性板 10x,10y,10z…磁性体回路
20…帯状導体板 21…鏡状仕上げ面
22…充填溝 24…貫通孔
25…ボルト 26…ナット
27…ワッシャ(座金) 28…気密性材料
30…環帯状導体板 30x,30y,30z…導体回路
Ax,Ay,Az…軸 d…間隔
I…電流 L…電流担体(コイル)
M…外乱磁場 O…中心点
Px,Py,Pz…平面 SE…磁気シールド係数
Wc…帯状磁性板の帯幅 Wm…帯状導体板の帯幅

Claims (10)

  1. 所定帯幅の帯幅面の長さ方向両端に鏡状仕上げ面が形成され,当該鏡状仕上げ面同士を重ね合わせて押圧することにより長さ方向に接合され,接合後の一端の鏡状仕上げ面を対応する他端の鏡状仕上げ面と重ね合わせて押圧することにより環状に接合された複数の帯状導体板,及び前記重ね合わせた鏡状仕上げ面と外気との接触間隙に塗布又は充填された気密性材料を備えてなる開放型磁気シールド用の導体回路。
  2. 請求項の導体回路において,前記各帯状導体板の鏡状仕上げ面の周囲にそれぞれ穿たれた充填溝を設け,前記気密性材料を,前記重ね合わせた鏡状仕上げ面の周囲の充填溝に塗布又は充填されたものとしてなる開放型磁気シールド用の導体回路。
  3. 請求項1又は2の導体回路において,前記鏡状仕上げ面に設けた貫通孔に挿通して重ね合わせた鏡状仕上げ面同士を締結するボルトを設けてなる開放型磁気シールド用の導体回路。
  4. 請求項1又は2の導体回路において,前記重ね合わせた鏡状仕上げ面同士を挟み込んで加圧する接合治具を設けてなる開放型磁気シールド用の導体回路。
  5. 所定帯幅の帯幅面の長さ方向両端に鏡状仕上げ面が形成され,当該鏡状仕上げ面同士を重ね合わせて押圧することにより長さ方向に接合され,接合後の一端の鏡状仕上げ面を対応する他端の鏡状仕上げ面と重ね合わせて押圧することにより環状に接合された複数の帯状導体板,前記鏡状仕上げ面に設けた貫通孔に挿通して重ね合わせた鏡状仕上げ面同士を締結するボルト,及び前記貫通孔とボルトと間に介在させる防水ワッシャを備えてなる開放型磁気シールド用の導体回路。
  6. 請求項の導体回路において,前記重ね合わせた鏡状仕上げ面と外気との接触間隙に塗布又は充填された気密性材料を設けてなる開放型磁気シールド用の導体回路。
  7. 請求項6の導体回路において,前記各帯状導体板の鏡状仕上げ面の周囲にそれぞれ穿たれた充填溝を設け,前記気密性材料を,前記重ね合わせた鏡状仕上げ面の周囲の充填溝に塗布又は充填されたものとしてなる開放型磁気シールド用の導体回路。
  8. 請求項1から7の何れかの導体回路において,前記鏡状仕上げ面を,表面粗さ曲線の算術平均高さが1.6μm以下となるように形成してなる開放型磁気シールド用の導体回路。
  9. 請求項1から8の何れかの導体回路において,前記複数の帯状導体板に長さ方向軸線が直線状及び折り曲げ状のものを含めてなる開放型磁気シールド用の導体回路。
  10. 請求項1から9の何れかの導体回路において,前記環状に接合した帯状導体板の複数を,磁気シールド対象空間を貫く所定方向軸と所定間隔で交差する複数の平行な平面上に当該空間の内周面に沿って配置してなる開放型磁気シールド用の導体回路。
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