JP6046207B2 - 車両用電源のためのコネクタデバイスおよびコネクタアセンブリ - Google Patents

Description

本発明は、相補的なコネクタ部品のハウジングとの係合工程のためのシーリングシステムが設けられたコネクタハウジングに関するものである。

車両用充電コネクタには耐湿性のあるシーリングシステムが必要とされているため、本発明は特に車両用電源のためのコネクタハウジングに関するものである。

コネクタアセンブリのためのシーリングシステムは、２つのタイプのシールを備えている。１つのタイプは、シールマット、または対応するコネクタ部品のうちの２つの対応するシーリング面同士の間で係合軸線に沿って押圧されるシールリングである。このシーリング面は半径方向に延在しており、上記２つのコネクタ部品の最終的な相対軸線方向ポジションは必然的にしっかりと制御されなければならない。

別のタイプのシーリングシステムは、係合工程中に軸線方向にスライドする円筒シーリング面を有する複数のコネクタ部品に適応され、このものにおいて、一方の円筒面がその係合ポジションにおいて他方の円筒面を包囲するようになっている。このタイプのシールは、環形状を有しており、２つの円筒面を半径方向においてシールするよう半径方向に押圧される。本発明は、こうした後者のタイプの半径方向シーリングシステムに関するものである。

上記半径方向シーリングシステムは、２つのシーリング円筒部の寸法および環状シールの半径方向圧縮性によってシーリング効果が保証されるという利点を有する。それは、対応するコネクタ部品の最終的な相対軸線方向ポジションとは独立したものである。

しかしながら、係合工程中に２つの対応する円筒シーリング面が同軸でスライドしなかった場合、一方のシーリング面が環状シールを損傷することがある。さらに環状シールが軸線方向に延在しかつ／または軸線方向においてより軟らかいものである場合、２つのシーリング円筒部の相対軸線移動は、係合工程中に、環状シールの大きな軸線方向変形−例えば靴下状の折り重ね−を引き起こすことがある。こうした大きな軸線方向変形は、最終的な係合ポジション以前の、２つのコネクタ部品の相対軸線方向係合動作を阻害することがある。

本発明は、上記欠点のうちの１つを解決する、特に車両用電源のための、コネクタハウジング、電気コネクタ、コネクタアセンブリ、電気コネクタアセンブリ、およびコネクタハウジングのための製造方法を提供する。

本発明の目的は、シールが損傷されることあるいはコネクタ係合工程が阻害されることを防止する、より安全なシーリングシステムを提供することである。

一態様によれば、車両用電源のためのコネクタハウジングの実施形態は係合軸線を含むケーシングを備える。ケーシングは、係合方向へ向けて係合軸線に従って、相補的なケーシングに係合するよう構成されている。ケーシングは、直径部を備えるシール固定円筒部を有する。

このハウジングは、係合軸線に対してケーシングの半径方向外側に延在する環状シールを備えている。このシールは、上記シール固定円筒部に固定される。半径方向環状シールは、相補的なケーシングを半径方向においてシールするよう構成されたシーリング直径部を含む。

ハウジングは、係合方向へ向けて環状シールの前方において軸線方向に延在する前方シールドを備える。このシールドは、シール固定円筒部の直径部とシーリング直径部との間に延在する半径方向最外面を含む。

前方シールドにより、相補的なケーシングは軸線方向の係合工程中に案内されるようになる。相補的なケーシングが前方シールドの半径方向最外面の外側で半径方向に案内されるため、相補的なケーシングは、シール固定直径部の位置において環状シールのベース部分に衝突することが不可能となる。これにより、環状シールに対して軸線方向の力のみが作用して、環状シールを靴下状に折り重ねたりあるいは損なったりする危険性が低減される。

加えて、半径方向最外面がシーリング直径部の内側に延在しているため、相補的なケーシングは、前方シールドによって停止されず、かつ依然として、係合工程中に環状シールを半径方向に押圧してシーリング直径部まで下げるようにかつケーシングと相補的なケーシングとの間に半径方向シールを提供するように、環状シールと協働可能となっている。

特定のコネクタハウジングのシーリング直径部は、環状シールが所望の半径方向のシーリングを提供するための直径部となることを意図されている。環状シールの機械的変形特性を考慮すると、作業状態に応じて環状シールの形状およびコネクタハウジングに要求されるシールのレベルが決定可能となる。どのような場合でも、特定のコネクタハウジングのシーリング直径部は、シール固定直径部に固定された場合に環状シールの半径方向最外直径部よりも小さくなる。

いくつかの他の実施形態において、特許請求の範囲に記載の従属請求項に規定されるような１つ以上の特徴部が使用されてもよい。
［付記項１］
車両用電源のためのコネクタハウジング（２）であって、
前記コネクタハウジング（２）は：
− 係合軸線（８３）を含み、かつ係合方向に向かって前記係合軸線に沿って相補的なケーシング（９０）に係合するよう構成されるケーシング（８０）であって、直径部を備えるシール固定円筒部を有する、ケーシング（８０）と、
− 前記係合軸線（８３）に対して前記ケーシング（８０）の半径方向外側に延在しかつ前記シール固定円筒部に固定される環状シール（７０）であって、前記環状シール（７０）が、前記相補的なケーシング（９０）を半径方向においてシールするよう構成されたシーリング直径部を含む、環状シール（７０）と、を具備してなり；
前記係合方向に沿って前記環状シール（７０）の前方において軸線方向に延在し、かつ前記シール固定円筒部の前記直径部と前記シーリング直径部との間に延在する半径方向最外面（６２）を含む、前方シールド（６０）を具備してなり、
前記前方シールド（６０）は、一連のスロット（６８）を具備してなり、前記スロットのそれぞれが、前記前方シールド（６０）の前方先端部（６３）まで軸線方向に延在しており、かつ、少なくとも前記ケーシング（８０）の前方部分（８１）と前記半径方向最外面（６２）との間で半径方向に延在しており、
前記環状シール（７０）が、前記環状シール（７０）が固定される前記ケーシング（８０）の前記シール固定円筒部の長さの半分以上の長さに沿って、軸線方向に延在しており、かつ、
前記前方シールド（６０）が前記環状シール（７０）の軸線方向変形を防止することを特徴とするコネクタハウジング（２）。
［付記項２］
前記前方シールド（６０）は、前記ケーシング（８０）に前記前方シールド（６０）を固定するように構成されたロッキングスプリング（６６）と軸線方向ストッパー（６７）とを具備してなることを特徴とする付記項１に記載のコネクタハウジング（２）。
［付記項３］
前記環状シール（７０）は、前記環状シールの前方において係留部分（７１）を具備してなり、かつ前記前方シールド（６０）は、前記係留部分（７１）と同じ軸線方向ポジションに延在しかつ前記係留部分（７１）を半径方向に包囲する後方突起（６１）を具備してなることを特徴とする付記項１または付記項２に記載のコネクタハウジング（２）。
［付記項４］
前記半径方向最外面（６２）は、前記シーリング直径部の６０％から９８％の間である直径部に対して半径方向において接していることを特徴とする付記項１から付記項３のいずれか一項に記載のコネクタハウジング（２）。
［付記項５］
前記半径方向最外面（６２）は、前記シーリング直径部の８０％から９６％の間である直径部に対して半径方向において接していることを特徴とする付記項１から付記項３のいずれか一項に記載のコネクタハウジング（２）。
［付記項６］
前記半径方向最外面（６２）は、前記シーリング直径部の９０％から９５％の間である直径部に対して半径方向において接していることを特徴とする付記項１から付記項３のいずれか一項に記載のコネクタハウジング（２）。

本発明の他の特徴部および利点は、非限定的な例として提供されたその実施形態に関する以下の説明ならびに添付された図面から容易に明らかとなる。

本発明のコネクタハウジングの一実施形態を示すコネクタ部品の斜視図である。 図１のコネクタハウジングの全体シールの斜視図である。 コネクタハウジングの本体を示す、図１の一部の斜視図である。 図１の平面IV−IVに沿って切断した、図１のコネクタハウジングを収容する相補的なハウジング受容部の斜視図である。 図１から図４に基づくコネクタアセンブリの、図１の平面IV−IVに従う長手方向断面図である。 図１の前方シールドの詳細図である。 コネクタハウジングの他の実施形態の部分斜視図である。 図７の平面VIII−VIIIに沿う、係合状態にあるコネクタアセンブリの長手方向断面図である。 図７および図８の実施形態の係合シーケンスを示す図である。

図１に示されるように、コネクタ１は、コネクタハウジング２と、係合センサ３のような複数の内部電気デバイスとを備える。コネクタハウジング２は、全体的に楕円形状を有する後方部分５と、２つの円筒状ケーシング６ａ，６ｂよりなる前方部分６と、を含む本体４を備えている。各ケーシング６ａ，６ｂは、図示されていない電力接点を受容する内部キャビティ７ａ，７ｂを有する。

コネクタ１は相補的なコネクタ５０（図４、図５参照）と係合する。コネクタ５０は、係合軸線８ａ，８ｂに従ってケーシング６ａ，６ｂと係合する相補的なケーシング５１ａ，５１ｂを含む。両方の係合軸線８ａ，８ｂは、平行であり、かつ相補的なコネクタ５０へ向かうコネクタ１の全体的な係合軸線８と比べて同じ係合方向へ向けて方向付けられている。

図１および図２に示されるように、コネクタハウジング２は全体シール９をさらに備えている。全体シール９は、弾性材料で成型されており、かつ本体４の前方部分６および後方部分５をまたぐ領域において本体４を包囲している。全体シール９は、全体的に楕円形状を有する後部１０を含み、かつケーシング６ａ，６ｂを取り囲む２つの環状シール１１ａ，１１ｂを含む。各環状シール１１ａ，１１ｂは、対応する係合軸線８ａ，８ｂに直交する平面上に延在する円形外部シーリングリブ１２ａ，１２ｂを備える。半径方向平面においてシーリングリブ１２ａ，１２ｂの断面は、実質的に三角形状であり、その三角形状の頂点は、環状シール１１ａ，１１ｂの半径方向の最外周に対応する。

全体シール９の後部１０は、係合軸線８に直交する平面上において楕円形状を有する周縁シーリングライン１３を備える。周縁シーリングライン１３は実質的に三角形状の断面を有しており、その三角形の頂点が外側へ方向付けられている。

コネクタハウジング２は２つの前方シールド１７ａ，１７ｂをさらに備えており、前方シールド１７ａ，１７ｂは、ケーシング６ａ，６ｂに固定されており、相補的なコネクタ５０へ向けて、環状シール１１ａ，１１ｂのすぐ前方において軸線方向に配置されている。各前方シールド１７ａ，１７ｂは、全体シール９が本体４の周囲に導入された後に対応するケーシング６ａ，６ｂに圧入される金属性のリングである。

図３に示されるように、本体４は、ケーシング６ａ，６ｂの外側シリンダ１５ａ，１５ｂに対して軸線方向において隣接した周辺後方壁１４を備える。周辺後方壁１４は、２つの側面１４ａ，１４ｂを備えかつ２つのブリッジ１４ｃを備えており、側面１４ａ，１４ｂは、ケーシング６ａ，６ｂの外側シリンダ１５ａ，１５ｂの軸線方向連続部に存在しており、ブリッジ１４ｃは、全体係合軸線８に対して直交する平面上で全体的に楕円形状を形成するように２つの側面１４ａ，１４ｂと接続する。

２つ以上のケーシング６ａ，６ｂを有するコネクタハウジングの変形例において、周辺後方壁は全体係合軸線に対して直交する断面を有しており、それは、凸状の閉ループを形成する。それゆえ、全体シール９の後部１０が、後方壁１４をカバーするようにかつそれを押圧するように半径方向に伸長された場合、後方壁１４の周囲のシール９の弾性圧縮が、自然な湿気シーリングをもたらす。

ケーシング６ａ，６ｂの外側シリンダ１５ａ，１５ｂのそれぞれは、シール固定直径部１６ａ，１６ｂを含み、シール固定直径部１６ａ，１６ｂには対応する環状シール１１ａ，１１ｂが固定される。各前方シールド１７ａ，１７ｂは、シール固定直径部１６ａ，１６ｂと同じ直径を有する前方直径部１８ａ，１８ｂの周囲に圧入される。

変形例においては、各ケーシング６ａ，６ｂは、複数の直径部を含んでもよい。前方直径部１８ａ，１８ｂは、シール固定直径部１６ａ，１６ｂよりも小さくてもよい。側面１４ａ，１４ｂは、シール固定直径部１６ａ，１６ｂよりも半径方向に延在していてもよい。

図４および図５に示されるように、相補的なコネクタ５０は、コネクタ１のケーシング６ａ，６ｂに対応する２つの相補的なケーシング５１ａ，５１ｂを備えている。相補的なケーシング５１ａ，５１ｂのそれぞれは、係合軸線５８ａ，５８ｂを伴う円筒形状となっている。コネクタ１が図５に示されるように相補的なコネクタ５０との係合ポジションにある時、相補的なケーシング５１ａ，５１ｂは、前方シールド１７ａ，１７ｂとコネクタハウジング２の環状シール１１ａ，１１ｂとをカバーする。

相補的なコネクタ５０は、相補的な電源コネクタ（図示せず）が固定される内部キャビティ５２ａ，５２ｂを備える。相補的なコネクタ５０は案内軸線方向リブ５３ａ，５３ｂをさらに備え、案内軸線方向リブ５３ａ，５３ｂは、係合軸線５８ａ，５８ｂの周囲でのケーシング６ａ，６ｂの中心位置調整のために前方直径部１８ａ，１８ｂの前方部分と協働する。相補的なコネクタ５０は、コネクタハウジング２の楕円形後方壁１４をカバーするよう構成された前方楕円ケーシング５４をさらに備える。

図６に示されるように、係合シーケンスは以下のステップを含む。まず相補的なケーシング５１ａ，５１ｂが、ケーシング６ａ，６ｂの前方直径部１８ａ，１８ｂを収容する。続いて前方シールド１７ａ，１７ｂが、対応する相補的なケーシング５１ａ，５１ｂ内に進入し、それにより各前方シールド１７ａ，１７ｂの半径方向最外面１９ａ，１９ｂが、円筒状の相補的なケーシング５１ａ，５１ｂ内にスライドする。次いで、環状シール１１ａ，１１ｂが、相補的なケーシング５１ａ，５１ｂ内へ進入する。

環状シール１１ａ，１１ｂがケーシング６ａ，６ｂのシール固定直径部１６ａ，１６ｂの周囲に取り付けられるように、シーリングリブ１２ａ，１２ｂの直径は、相補的なケーシング５１ａ，５１ｂの内径よりも大きい。前方シールド１７ａ，１７ｂは、係合シーケンス中において相補的なケーシングが環状シール１１ａ，１１ｂの前端２０ａ，２０ｂに接触することを防止する。そのため、相補的なケーシング５１ａ，５１ｂは、まず、シーリングリブ１２ａ，１２ｂの三角形断面の傾斜部において環状シール１１ａ，１１ｂに接触する。

したがって、環状シール１１ａ，１１ｂは、相補的なケーシング５１ａ，５１ｂ内に進入する際に半径方向に圧縮される。全体シール材料は、５０ショア硬さのものとすることができ、そのため、その圧力が、ケーシング６ａ，６ｂと、対応するケーシング５１ａ，５１ｂとの間に所望の湿気シールをもたらすのに十分な高さとなる。傾斜部への最初の接触により、環状シール１１ａ，１１ｂに作用する軸線方向の力は、挿入中に環状シール１１ａ，１１ｂが軸線方向において靴下状に折り曲げられることを防止するのに十分なように制限される。

続いてコネクタ１は、図示された係合ポジションへ到達可能となる。コネクタ５０の前方楕円ケーシング５４は、前方楕円ケーシング５４とコネクタハウジング２の後方壁１４との間に湿気シールをもたらすように、全体シール９の周縁シーリングライン１３に到達してそれを圧縮する。

前方シールド１７ａ，１７ｂは、内側面取り部２１ａ，２１ｂと反対側における外側面取り部２２ａ，２２ｂとを少なくとも備えた金属性のリングである。内側面取り部２１ａ，２１ｂは、ケーシング６ａ，６ｂにおける圧入を容易にする。外側面取り部２２ａ，２２ｂは、相補的なケーシング５１ａ，５１ｂへの前方シールド１７ａ，１７ｂの導入を促す。

前方シールド１７ａ，１７ｂの前にある前方直径部１８ａ，１８ｂの軸線方向長さは、相補的なケーシング５１ａ，５１ｂの内側の前方シールド１７ａ，１７ｂの軸線方向コースよりも大きい。そのため、ケーシング６ａ，６ｂは、前方シールド１７ａ，１７ｂが相補的なケーシング５１ａ，５１ｂに進入する前に、前方直径部１８ａ，１８ｂと案内リブ５３ａ，５３ｂとの協働により事前に中心位置調整される。前方シールド１７ａ，１７ｂの半径方向最外面１９ａ，１９ｂと相補的なケーシング５１ａ，５１ｂの内径部との間の半径方向のあそびは、有効な第２の中心位置調整を提供するのに十分小さい。軸線方向距離における第２の中心位置調整と関連付けられた上述の事前中心位置調整は、コネクタ１の係合軸線８ａ，８ｂとコネクタ５０の係合軸線５８ａ，５８ｂとのそれぞれの間での傾きを防止する。

図７に示されるように、コネクタハウジングの実施形態は、係合軸線８３を有するケーシング８０と、ケーシング軸線方向先端部８２によって終端を規定された前方部分８１と、を備える。コネクタハウジングは、ケーシング８０の前方部分８１を包囲しかつ合成材料で成型された前方シールド６０をさらに備える。

前方シールド６０は、ケーシング８０の円筒部に沿って延在する外面６２を備えており、外面６２は係合軸線８３と同軸のものである。外面６２は、係合軸線方向に向けてケーシング８０よりも軸線方向へ延在する半径方向最外面６２である。前方シールド６０の前方先端部６３は、ケーシング軸線方向先端部８２よりさらに軸線方向に延在している。

前方シールド６０は、係合軸線８３の周囲に分布する（６つの）スロット６８を備える。２つ以上の数のスロットが使用されてもよい。各スロット６８は、係合軸線８３に平行であり、かつ前方シールド６０の前方先端部６３まで軸線方向に延在している。各スロット６８は、少なくとも外面６２からケーシング８０の前方部分８１まで、半径方向に延在している。つまりスロット６８は、半径方向において外側へ向けて、かつケーシング８０の前方部分８１を受容するよう設計された前方シールド６０の内側円筒部まで、開口している。

前方シールド６０は、スロット６８同士の間に延在する要素６４を備える。半径方向最外面６２は、これら要素６４に沿って軸線方向に延在している。

図７または図８に示されるように、相補的なケーシング９０は、係合シーケンス中にスロット６８に沿ってスライドする案内軸線方向リブ９１を備える。案内軸線方向リブ９１のそれぞれは、ケーシング８０の前方部分８１の外径部に対して調節された内径部において、その半径方向の終端をなす。したがって、相補的なコネクタ９０は、介在片部品などを用いずに、ケーシング８０に対して直接的に中心位置合わせがなされる。

前方シールド６０は、ケーシング軸線方向先端部８２に対応するロッキングスプリング６６と軸線方向ストッパー６７とさらに備える。ロッキングスプリング６６は、前方シールド６０をケーシング８０に固定するために、ケーシング８０の半径方向開口部８４と協働する。

コネクタハウジングは環状シール７０をさらに備え、当該環状シール７０は、係合方向へ向かって環状シール７０の前方に配置された少なくとも１つの係留部分７１を備える。ケーシング８０は、係留部分７１を受容する保持キャビティ８５を少なくとも備える。前方シールド６０は、係合方向に関して前方シールド６０の後方に延在する少なくとも１つの突起６１を備える。後方突起６１は、係留部分７１と同じ軸線方向ポジションに延在しており、かつ保持キャビティ８５に係留部分７１を嵌合させる場合にこれら係留部分７１を包囲する。これにより、後方突起６１は、環状シール７０およびケーシング８０をともにロックする。

係合時に、相補的なケーシング９０の収容キャビティ９２が、環状シール７０に沿ってスライドする。収容キャビティ９２の直径は、両方のケーシング８０、９０間における湿気シールをもたらすよう、環状シール７０のシーリング直径部７２に対応している。

図９に示されるように、前方シールド６０は耐締め付け効果(anti-pinching effect)をもたらす。前方シールド６０の要素６４は、相補的なケーシング９０の収容キャビティ９２へ進入する時に、相補的なケーシング９０に対するコネクタハウジングの整列をもたらす事前整列要素６４である。

係合シーケンス中に、相補的なケーシング９０は、一方では後方突起６１の先端部におけるポイントＡに沿って、かつ他方では事前整列要素６４の先端部におけるポイントＢに沿ってスライドする。

事前整列要素６４、そしてその外面６２が、ケーシング軸線方向先端部８２よりも軸線方向に延在しかつ前方部分８１よりも半径方向に延在するため（ポイントＣ参照）、ケーシング８０と相補的なケーシング９０との間の最大角は減少する。

係合面にわたって、環状シール７０と相補的なケーシング９０との間には依然として多少の機械的干渉が存在する。しかしながら、前方シールド６０によってもたらされる事前整列により、その残存する機械的干渉は、係合シーケンス中に環状シール７０を損傷しない。

ケーシング８０への相補的なケーシング９０の直接的なアクセスを提供するために設計されたスロット６８を伴う、ケーシング８０よりも軸線方向にかつ／または半径方向に延在する事前整列要素６４の前方シールド６０における組み合わせは、ケーシング８０と相補的なケーシング９０との間の中心位置調整を少しも損なわずに環状シール７０の耐締め付け効果をもたらす。

１ コネクタ
２ コネクタハウジング
３ 係合センサ
４ 本体
５ 後方部分
６ 前方部分
６ａ，６ｂ 円筒状ケーシング
７ａ，７ｂ 内部キャビティ
８ 係合軸線
９ シール
１０ 後部
１１ａ，１１ｂ 環状シール
１２ａ，１２ｂ 円形外部シーリングリブ
１３ 周縁シーリングライン
１４ 周辺後方壁
１４ａ，１４ｂ 側面
１４ｃ ブリッジ
１５ａ，１５ｂ 外側シリンダ
１６ａ，１６ｂ シール固定直径部
１７ａ，１７ｂ 前方シールド
１８ａ，１８ｂ 前方直径部
１９ａ，１９ｂ 半径方向最外面
２０ａ，２０ｂ 前端
２１ａ，２１ｂ 内側面取り部
２２ａ，２２ｂ 外側面取り部
５０ コネクタ
５１ａ，５１ｂ ケーシング
５２ａ，５２ｂ 内部キャビティ
５３ａ，５３ｂ 案内軸線方向リブ
５４ 前方楕円ケーシング
５８ａ，５８ｂ 係合軸線
６０ 前方シールド
６１ 後方突起
６２ 最外面
６３ 前方先端部
６４ 事前整列要素
６６ ロッキングスプリング
６７ 軸線方向ストッパー
６８ スロット
７０ 環状シール
７１ 係留部分
７２ シーリング直径部
８０ ケーシング
８１ 前方部分
８２ 軸線方向先端部
８３ 係合軸線
８４ 半径方向開口部
８５ 保持キャビティ
９０ 相補的なコネクタ
９１ 案内軸線方向リブ
９２ 収容キャビティ

Claims (13)

1. 車両用電源のためのコネクタハウジング（２）であって、
   前記コネクタハウジング（２）は：
   − 係合軸線（８３）を含み、かつ係合方向に向かって前記係合軸線に沿って相補的なケーシング（９０）に係合するよう構成されるケーシング（８０）であって、直径部を備えるシール固定円筒部を有する、ケーシング（８０）と、
   − 前記係合軸線（８３）に対して前記ケーシング（８０）の半径方向外側に延在しかつ前記シール固定円筒部に固定される環状シール（７０）であって、前記環状シール（７０）が、前記相補的なケーシング（９０）を半径方向においてシールするよう構成されたシーリング直径部を含む、環状シール（７０）と、を具備してなり；
   前記係合方向に沿って前記環状シール（７０）の前方において軸線方向に延在し、かつ前記シール固定円筒部の前記直径部と前記シーリング直径部との間に延在する半径方向最外面（６２）を含む、前方シールド（６０）を具備してなり、
   前記前方シールド（６０）は、一連のスロット（６８）を具備してなり、前記スロットのそれぞれが、前記前方シールド（６０）の前方先端部（６３）まで軸線方向に延在しており、かつ、少なくとも前記ケーシング（８０）の前方部分（８１）と前記半径方向最外面（６２）との間で半径方向に延在しており、
   前記環状シール（７０）が、前記環状シール（７０）が固定される前記ケーシング（８０）の前記シール固定円筒部の長さの半分以上の長さに沿って、軸線方向に延在しており、かつ、
   前記前方シールド（６０）が前記環状シール（７０）の軸線方向変形を防止することを特徴とするコネクタハウジング（２）。
2. 前記前方シールド（６０）は、前記ケーシング（８０）に前記前方シールド（６０）を固定するように構成されたロッキングスプリング（６６）と軸線方向ストッパー（６７）とを具備してなることを特徴とする請求項１に記載のコネクタハウジング（２）。
3. 前記環状シール（７０）は、前記環状シールの前方において係留部分（７１）を具備してなり、かつ前記前方シールド（６０）は、前記係留部分（７１）と同じ軸線方向ポジションに延在しかつ前記係留部分（７１）を半径方向に包囲する後方突起（６１）を具備してなることを特徴とする請求項１または請求項２に記載のコネクタハウジング（２）。
4. 前記半径方向最外面（６２）は、前記シーリング直径部の６０％から９８％の間である直径部に対して半径方向において接していることを特徴とする請求項１から請求項３のいずれか一項に記載のコネクタハウジング（２）。
5. 前記半径方向最外面（６２）は、前記シーリング直径部の８０％から９６％の間である直径部に対して半径方向において接していることを特徴とする請求項１から請求項３のいずれか一項に記載のコネクタハウジング（２）。
6. 前記半径方向最外面（６２）は、前記シーリング直径部の９０％から９５％の間である直径部に対して半径方向において接していることを特徴とする請求項１から請求項３のいずれか一項に記載のコネクタハウジング（２）。
7. 前記半径方向最外面（６２）が、前記係合軸線（８３）に対して実質的に平行であり、かつ前記スロット（６８）同士の間に配置された一連の事前整列要素（６４）に沿って軸線方向に延在していることを特徴とする請求項１に記載のコネクタハウジング（２）。
8. 前記前方シールド（６０）の前記半径方向最外面（６２）は、前記係合方向に向かって前記ケーシング（８０）よりも軸線方向に延在していることを特徴とする請求項１から請求項７のいずれか一項に記載のコネクタハウジング（２）。
9. 請求項１から請求項８のいずれか一項に記載のコネクタハウジング（２）を具備してなり、かつ各ケーシング（８０）の内側に固定された電力接点を具備することを特徴とする電気コネクタ（１）。
10. コネクタアセンブリであって、
    請求項１から請求項８のいずれか一項に記載の第１のコネクタハウジング（２）と、前記第１のコネクタハウジング（２）の各ケーシング（８０）に対応する前記相補的なケーシング（９０）を具備する第２のコネクタハウジングと、を具備してなり；
    前記第１のコネクタハウジング（２）の前記ケーシング（８０）と前記第２のコネクタハウジングの前記相補的なケーシング（９０）とは、両方のコネクタハウジングが係合した時に、半径方向においてシールされていることを特徴とするコネクタアセンブリ。
11. 前記相補的なケーシング（９０）は、前記ケーシング（８０）の前方部分（８１）と協働する一連の案内軸線方向リブ（９１）を具備してなることを特徴とする請求項１０に記載のコネクタアセンブリ。
12. 前記相補的なケーシング（９０）の前記案内軸線方向リブ（９１）のそれぞれは、係合シーケンス中に前記ケーシング（８０）の前記スロット（６８）のうちの１つに沿ってスライドするようになっていることを特徴とする、請求項１に記載のコネクタハウジングを有する請求項１１に記載のコネクタアセンブリ。
13. 電気コネクタアセンブリ（１−５０）であって、
    請求項９に記載の第１の電気コネクタ（１）と、
    前記第１の電気コネクタ（１）のケーシング（８０）に対応する前記相補的なケーシング（８１）と、前記第１の電気コネクタ（１）のケーシング（８０）の前記対応する電力接点と係合可能な相補的な電力接点と、を具備する第２の電気コネクタと、を具備してなることを特徴とする電気コネクタアセンブリ（１−５０）。

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