JP6045440B2 - 空気調和機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、室外機と、複数台の室内機とを備える空気調和機の運転制御を行う制御装置に関する。
従来、室外機と、冷媒回路を介して室外機に接続された複数台の室内機とを備える空気調和機において、空調負荷に合わせて空調能力を制御する制御手段を備えた空気調和機が提案されている(例えば特許文献1参照)。
当該空気調和機は、冷房運転の場合に吸入圧力センサの圧力値から求めた蒸発温度が目標蒸発温度と一致するように、暖房運転の場合に吐出圧力センサの圧力値から求めた凝縮温度が目標凝縮温度と一致するように、圧縮機周波数を制御している。
また、空気調和機は、複数の室内機のうち、設定温度と室内温度との温度差が最大となる室内機を、熱負荷最大の室内機である親機と設定し、新たに温度差が最大となる室内機を親機候補と設定し、親機として設定された室内機がサーモオフになった場合、もしくは親機候補の温度差が所定値以上となった場合に当該親機候補を新たな親機として設定し、親機における温度差に応じて圧縮機の最大周波数を制御している。
特開2012−233689号公報
ところが、特許文献1の空気調和機では、熱負荷が最大となる室内機を常に検出してはいるが、熱負荷の大きさについては検出しておらず、且つ圧縮機周波数を制御する目標凝縮温度(暖房運転の場合)及び目標蒸発温度(冷房運転の場合)が、実際の空調負荷によらず一定で制御されている。このため、快適性を損なわないようにするためには、空調負荷よりも発生能力を大きくする必要があるため、消費電力量を十分に削減できない。
本発明の目的は、上記課題を解決し、必要最小限の消費電力量で全ての空調場の快適性を維持可能な空気調和機の制御装置を提供することである。
上記課題を解決すべく、本発明の一態様である空気調和機の制御装置は、圧縮機を有する室外機と、前記室外機に冷媒回路を介して接続され室内熱交換器を有する複数台の室内機とを備えた空気調和機の制御装置であって、前記複数台の室内機毎に、前記室内機の設定温度及び吸込空気温度に基づいて、暖房運転の場合は、前記室内熱交換器における冷媒の目標凝縮温度を、冷房運転の場合は、前記室内熱交換器における冷媒の目標蒸発温度を、演算し、暖房運転の場合は、前記演算手段により演算された前記複数台の室内機の前記目標凝縮温度の最大値を、冷房運転の場合は、前記演算手段により演算された前記複数台の室内機の前記目標蒸発温度の最小値を、前記圧縮機を制御するための制御目標値として設定し、暖房運転の場合は、前記室内熱交換器における冷媒の凝縮温度が前記制御目標値となるように、前記圧縮機の周波数を制御し、冷房運転の場合は、前記室内熱交換器における冷媒の蒸発温度が前記制御目標値となるように、前記圧縮機の周波数を制御する。
本発明によれば、必要最小限の消費電力量で全ての空調場の快適性を維持することができる空気調和機の制御装置を提供することができる。
本発明の実施の形態における空気調和機の構成を表す冷媒回路図である。 本発明の実施の形態における空気調和機の冷房運転時の圧縮機制御用蒸発温度Tecompの演算処理を表したフローチャートである。 本発明の実施の形態における空気調和機の冷房運転時の目標蒸発温度Te、圧縮機制御用蒸発温度Tecomp及び目標冷媒過熱度SHの演算結果を表したテーブルである。 本発明の実施の形態における空気調和機の暖房運転時の圧縮機制御用凝縮温度Tccompの演算処理を表したフローチャートである。 本発明の実施の形態における空気調和機の暖房運転時の目標凝縮温度Tc、圧縮機制御用凝縮温度Tccomp及び室内膨張弁開度比plsiの演算結果を表したテーブルである。
以下、本発明の実施の形態における空気調和機の制御装置について、図1〜図5を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における空気調和機1の構成を表す冷媒回路図である。
図1に示すように空気調和機1は、1台の室外機2と、複数台(本実施の形態では7台)の室内機10A〜10Gとを備える。室外機2と室内機10A〜10Gは、ガス接続配管及び液接続配管により互いに接続され、冷凍サイクルを形成している。室外機2は、圧縮機3と、四方弁4と、室外熱交換器5と、室外膨張弁6と、アキュムレータ7と、ガス阻止弁8と、液阻止弁9とを備え、それらは互いに配管により接続されている。また、室外機2は、更に制御装置20を備えている。
圧縮機3は、冷媒を圧縮してガス状の冷媒を配管に吐出する。四方弁4を切り替えることで、冷媒の流れが変化し、冷房運転と暖房運転が切り替わる。室外熱交換器5は、冷媒と外気の間で熱交換させる。冷房運転時には、室外熱交換器5は凝縮器となり、暖房運転時には、室外熱交換器5は蒸発器となる。室外膨張弁6は、冷媒を減圧して低温にする。アキュムレータ7は、気液混合状態の冷媒から液状の冷媒を貯留し、ガス状の冷媒を圧縮機3に送り出す。ガス阻止弁8は、室外機2とガス分配管21Aとの間の流路を開閉する。液阻止弁9は、室外機2と液分配管22Aとの間の流路を開閉する。制御装置20は、圧縮機3の運転周波数、四方弁4、室外熱交換器5、及び室外膨張弁6を制御する。
各室内機10A〜10Gは、室内熱交換器11A〜11Gと、室内膨張弁12A〜12Gとを備え、それらは互いに配管により接続されている。また、各室内機10A〜10Gは、さらに吸込空気温度センサ13A〜13Gと、熱交換器温度センサ14A〜14Gとを備えている。各室内機10A〜10Gは、ガス分配管21A〜21Fを介して、室外機2のガス阻止弁8に接続されると共に、液分配管22A〜22Fを介して、室外機2の液阻止弁9に接続されている。
室内熱交換器11A〜11Gは、冷媒と内気の間で熱交換させる。冷房運転時には、室内熱交換器11A〜11Gは蒸発器となり、暖房運転時には、室内熱交換器11A〜11Gは凝縮器となる。室内膨張弁12A〜12Gは、その絞り量(開度)を変化させることにより室内熱交換器11A〜11Gを流れる冷媒の流量を変化させることが可能である。
各吸込空気温度センサ13A〜13Gは、各室内熱交換器11A〜11Gに流入する空気の温度を検出し、検出した温度を信号線23A〜23Gを介して制御装置20に出力する。各熱交換器温度センサ14A〜14Gは、冷房運転時には冷媒の蒸発温度を検出し、暖房運転時には冷媒の凝縮温度を検出し、検出した温度を信号線24A〜24Gを介して制御装置20に出力する。
次に、空気調和機1における冷房モードでの運転について説明する。図1に示す実線矢印は、冷房モードにおける冷媒の流れる方向を示している。なお、以下の説明では、室内機10A〜10G及びその他の構成の符号において数字の後に続くアルファベットにより各要素を区別する必要がない場合、そのアルファベットは省略することがある。
まず、空気調和機1の冷房作用について説明する。室外機2の圧縮機3から吐出された高温、高圧のガス冷媒は、四方弁4を通り室外熱交換器5に流入する。室外熱交換器5に流入したガス冷媒は、室外熱交換器5に導入される空気と熱交換して空気に放熱することで高圧の液冷媒となる。その後、高圧の液冷媒は、室外熱交換器5から流出し、室外膨張弁6、液阻止弁9を通り室外機2から流出する。
室外機2から流出した高圧の液冷媒は、液接続配管、各液分配器22を介して各室内機10に分流される。各室内機10に流入した高圧の液冷媒は、各室内膨張弁12で減圧されて低温、低圧となり、各室内熱交換器11に流入し、室内熱交換器11に導入される空気と熱交換することにより空気を冷却すると共に自らは室内空気から吸熱して蒸発し、低圧のガス冷媒となる。各室内熱交換器11から流出した低圧のガス冷媒は、ガス分配器13、ガス接続配管を通り室外機2に流入する。その後、ガス阻止弁8、四方弁4を通ってアキュムレータ7に流入し、アキュムレータ7で所定の冷媒かわき度に調整され、圧縮機3に吸入され、再度圧縮機3で圧縮されることにより冷凍サイクルが形成される。
次に、各室内機10における運転時の冷房能力の制御について説明する。各室内機10における冷房能力は、各室内熱交換器11に流入される空気の温度と風量、及び各室内熱交換器11で発生する冷媒の蒸発温度によって決定される。すなわち、各室内熱交換器11に流入される空気の温度と風量が一定の場合、冷房能力は蒸発温度によって制御が可能であり、蒸発温度を低くすれば冷房能力が増加し、蒸発温度を高くすれば冷房能力が低下する。このため、各室内機10の空調負荷に応じて、各室内熱交換器11における冷媒の蒸発温度を制御できれば、各室内機10において最適な冷房能力に制御することができる。
しかし、各室内機10は配管により互いに接続されているため、室外機2から各室内熱交換器11での冷媒の蒸発温度を個別に自由に制御することができず、全ての室内機10で蒸発温度がほぼ一定となる。このため、全ての室内機10における空調場の快適性を満たすためには、全ての室内機10の中で空調負荷が一番大きい室内機10の蒸発温度となるように空気調和機1を制御すれば良い。また、蒸発温度は、圧縮機3から吐出される冷媒の循環量に応じて制御が可能であり、圧縮機3からの冷媒循環量が増加すると蒸発温度が低下し、冷媒循環量が低下すると蒸発温度が高くなる。
次に、室内機10が設置されている全ての空調場の快適性を維持するために必要な空気調和機1の制御方法について説明する。図2は、本実施の形態の空気調和機1における冷房運転時の圧縮機制御用蒸発温度Tecompの演算処理を表したフローチャートを示す。
本演算処理は、室外機2の制御装置20で行われ、空気調和機1が運転を行っている間、所定の時間間隔もしくは常時処理を行っている。まず、制御装置20は、最低蒸発温度Teminを初期化する(S10)。例えば、室内機10が設置されている全ての空調場の室内温度のうち、最も高い温度を最低蒸発温度Teminとして設定する。
次に、制御装置20は、全室内機10のうちの一つの室内機I(Iは1〜接続台数)から、吸込空気温度センサ13により検出された吸込空気温度Ti(I)及び室内機Iの設定温度Ts(I)を受信する(S11)。制御装置20は、受信した吸込空気温度Ti(I)及び設定温度Ts(I)に基づき、室内機Iで必要な目標蒸発温度Te(I)を数式1により演算する(S12)。ここで目標蒸発温度とは、室内熱交換器11における液冷媒の蒸発温度の目標値である。
(数式1)
Te=Ti−(−0.09×(Ti−Ts)^2+1.6×(Ti−Ts)+9)
次に、制御装置20は、演算した目標蒸発温度Te(I)と最低蒸発温度Teminを比較する(S13)。最低蒸発温度Teminよりも目標蒸発温度Te(I)の方が低い場合(S13:YES)、制御装置20は、目標蒸発温度Te(I)の値を最低蒸発温度Teminとして代入する(S14)。一方、目標蒸発温度Te(I)が、最低蒸発温度Teminよりも高い、もしくは等しい場合(S13:NO)、制御装置20は、ステップS15に進む。
次に、制御装置20は、全室内機10に対してS11〜S13の処理が行われたか判断する(S15)。全室内機10に対して処理が行われたと判断した場合(S15:YES)、制御装置20は、最低蒸発温度Teminの値を圧縮機制御用蒸発温度Tecompに代入し(S16)、圧縮機制御用蒸発温度Tecompの演算処理を終了する。一方、全室内機10に対して処理が行われていないと判断した場合(S15:NO)、制御装置20は、選定されていない室内機10についてS11〜S14の処理を行う。
図3は、本実施の形態の空気調和機1における冷房運転時の目標蒸発温度Te、圧縮機制御用蒸発温度Tecompの演算結果を表したテーブルの一例を示す。テーブル中の室内機No.10A〜10Gは、図1の冷媒回路図に示した室内機10A〜10Gに対応している。
図3のテーブルに示すように、室内機10Aの吸込空気温度Tiは24℃であり、室内機10Aから室内機10Dまで順に吸込空気温度Tiが2℃ずつ高くなっており、室内機10D〜10Gの吸込空気温度Tiは30℃である。また、室内機10Aの設定温度Tsは18℃であり、室内機10Aから室内機10Fまで順に設定温度Tsが2℃ずつ高く設定されている。また、室内機10Gの設定温度Tsは29℃に設定されている。
よって、吸込空気温度Tiと設定温度Tsの温度差は、室内機10A〜10Dで6℃、室内機10Eで4℃、室内機10Fで2℃、室内機10Gで1℃であり、吸込空気温度Tiと設定温度Tsの差は、室内機10Dから室内機10Gにかけて減少している。
このような室内機10A〜10Gについて、上記数式1を用いて目標蒸発温度Teを演算する。その結果、図3に示すように、室内機10Aの目標蒸発温度Teが、最も低く、8.6℃と演算される。なお、室内機10Aは、その吸込空気温度Tiが最も低く、かつ吸込空気温度Tiと設定温度Tsとの温度差が最も大きい室内機である。
室内機10Aの目標蒸発温度Teが最も低くなったことは、吸込空気温度Tiと設定温度Tsとの温度差が大きいほど空調負荷が大きいことを表しており、更に、吸込空気温度Tiが低いほど、目標蒸発温度Teが低く設定されることを表している。
そして、図2に示した圧縮機制御用蒸発温度Tecompの演算処理により、圧縮機制御用蒸発温度Tecompは8.6℃となる。制御装置20は、室内熱交換器11における冷媒の蒸発温度が、圧縮機制御用蒸発温度Tecompとなるように、圧縮機2の運転周波数が制御される。その結果、全ての室内機10の室内熱交換器11における冷媒の蒸発温度は、各室内機10で必要とする目標蒸発温度以下となる。よって、全ての室内機10が設置されている空調場の空調負荷に対して必要十分の能力を発生させることが可能となり、全ての室内機10の快適性が維持される。また、圧縮機制御用蒸発温度Tecompの設定値を、目標蒸発温度Teが最も低い室内機10Aに合わせて演算しているため、必要最小限の消費電力で空気調和機の運転が可能となる。
ここで、室内機10A以外の室内機である室内機10B〜10Gについては、必要蒸発温度よりも低い蒸発温度で運転しているため、このままでは空調負荷に対して発生能力が大きくなりすぎる。そのため、本実施の形態では、室内機10B〜10Gで発生する冷房能力を抑制する容量制御を行う。室内機10B〜10Gで発生する冷房能力の容量制御は、冷房運転時の室内熱交換器11B〜11Gにおける冷媒過熱度を変更させることで行われる。この結果、室内熱交換器11B〜11Gの有効伝熱面積を変更され、室内機10B〜10Gでの発生能力が抑制される。
本実施の形態では、室内機10の運転容量を制御するために、室内熱交換器11の冷媒過熱度の設定方法として、各室内機10の目標蒸発温度Te、圧縮機制御用蒸発温度Tecomp、吸込空気温度Ti及び設定温度Tsから、数式2を用いて各室内機10の室内熱交換器11における目標冷媒過熱度SHを制御装置20により演算する。
(数式2)
SH=1+(Te−Tecomp)/((Ti−Ts)/1.2)
図3に目標冷媒過熱度SHの演算結果を示している。圧縮機制御用蒸発温度Tecompと同等温度の目標蒸発温度である室内機10Aは、室内熱交換器の性能を最大限に発揮できるように目標冷媒過熱度SHが1に設定され、それ以外の室内機10B〜10Gについては、吸込空気温度Tiが高いほど、吸込空気温度Tiと設定温度Tsとの温度差が小さいほど、目標冷媒過熱度SHが大きくなるように設定される。
この目標冷媒過熱度SHが大きく設定されることにより、制御装置20により、室内熱交換器11において有効に作用する伝熱面積が減少される共に、室内膨張弁12の開度が絞られる。この結果、室内熱交換器11を通過する冷媒循環量が低減されるため、室内機10での発生能力を抑制することができ、ひいては各室内機10の空調負荷と発生能力とがバランス(一致)するように制御される。よって、無駄なサーモON−OFFを繰り返す運転を低減することができ、各室内機10の冷房運転を連続運転とすることができるので、空調場の快適性が更に良好に維持できる。
次に、空気調和機1における暖房モードでの運転について説明する。図1に示す点線矢印は、暖房モードにおける冷媒の流れる方向を示している。
まず、空気調和機1の暖房作用について説明する。室外機2の圧縮機3から吐出された高温、高圧のガス冷媒は、四方弁4、ガス阻止弁8を通り室外機2から流出し、ガス接続配管、各ガス分配器21を介して各室内機10に分流される。
各室内機10に流入した高圧のガス冷媒は、各室内熱交換器11に流入し、各室内熱交換器11に導入される空気と熱交換することにより空気を加熱すると共に自らは室内空気に放熱して液化し、高圧の液冷媒となる。各室内熱交換器11から流出した高圧の液冷媒は、各室内膨張弁12を通り、各室内機10を出て、各液分配器22、液接続配管を通り室外機2に流入する。
その後、液阻止弁9を通り、室外膨張弁6に流入し、室外膨張弁6で減圧されて低温、低圧となり、室外熱交換器5に流入し、室外熱交換器5に導入される空気と熱交換して空気から吸熱することで低圧のガス冷媒となる。室外熱交換器5から流出した低圧のガス冷媒は、四方弁4を通ってアキュムレータ7に流入し、アキュムレータ7で所定の冷媒かわき度に調整され、圧縮機3に吸入され、再度圧縮機3で圧縮されることにより冷凍サイクルが形成される。
次に、各室内機10における運転時の暖房能力の制御について説明する。各室内機10における暖房能力は、各室内熱交換器11に流入される空気の温度と風量、及び各室内熱交換器11で発生する冷媒の凝縮温度によって決定される。すなわち、各室内熱交換器11に流入される空気の温度と風量が一定の場合、暖房能力は凝縮温度によって制御が可能であり、凝縮温度を高くすれば暖房能力が増加し、凝縮温度を低くすれば暖房能力が低下する。このため、各室内機10の空調負荷に応じて、各室内熱交換器11で発生する冷媒の凝縮温度を制御できれば、各室内機10において最適な状態で暖房能力を制御することができる。
しかし、各室内機10は配管により接続されているため、室外機2から各室内熱交換器11で発生する冷媒の凝縮温度を個別に自由に制御することができず、全ての室内機10で凝縮温度がほぼ一定となる。このため、全ての室内機10における空調場の快適性を満たすためには、全ての室内機10の中で空調負荷が一番大きい室内機10の凝縮温度となるように空気調和機1を制御すれば良い。また、凝縮温度は、圧縮機3から吐出される冷媒循環量に応じて制御が可能であり、圧縮機3からの冷媒循環量が増加すると凝縮温度が高くなり、冷媒循環量が低下すると凝縮温度が低くなる。
次に、室内機10が設置されている全ての空調場の快適性を維持するために必要な空気調和機1の制御方法について説明する。図4は、本実施の形態の空気調和機1における暖房運転時の圧縮機制御用凝縮温度Tccompの演算処理を表したフローチャートを示す。
本演算処理は、室外機2の制御装置20で行われ、空気調和機1が運転を行っている間、所定の時間間隔もしくは常時処理を行っている。まず、制御装置20は、最大凝縮温度Tcmaxを初期化(Tcmax=0)する(S20)。次に、制御装置20は、全室内機10のうちの一つの室内機I(Iは1〜接続台数)から吸込空気温度Ti(I)と設定温度Ts(I)を受信する(S21)。制御装置20は、受信した吸込空気温度Ti(I)及び設定温度Ts(I)に基づき、室内機Iで必要な目標凝縮温度Tc(I)を数式3により演算する(S22)。ここで目標凝縮温度とは、室内熱交換器11におけるガス冷媒の凝縮温度の目標値である。
(数式3)
Tc=Ti+(−0.09×(Ts−Ti)^2+2×(Ts−Ti)+16)
次に、制御装置20は、演算した目標凝縮温度Tc(i)と最大凝縮温度Tcmaxを比較する(S23)。最大凝縮温度Tcmaxよりも目標凝縮温度Tc(I)の方が高い場合(S23:YES)、制御装置20は、目標凝縮温度Tc(I)の値を最大凝縮温度Tcmaxとして代入する(S24)。一方、目標凝縮温度Tc(I)が、最大凝縮温度Tcmaxよりも低い、もしくは等しい場合(S23:NO)、制御装置20は、ステップS25に進む。
次に、制御装置20は、全室内機10に対してS21〜S23の処理が行われたか判断する(S25)。全室内機10に対して処理が行われたと判断した場合(S25:YES)、制御装置20は、最大凝縮温度Tcmaxの値を圧縮機制御用凝縮温度Tccompに代入し(S26)、圧縮機制御用凝縮温度Tccompの演算処理を終了する。一方、全室内機10に対して処理が行われていないと判断した場合(S25:NO)、制御装置20は、選定されていない室内機10についてS21〜S24の処理を行う。
図5は、本実施の形態の空気調和機1における暖房運転時の目標凝縮温度Tc、圧縮機制御用凝縮温度Tccompの演算結果を表したテーブルの一例を示す。図3と同様にテーブル中の室内機No.10A〜10Gは、図1の冷媒回路図に示した室内機10A〜10Gに対応している。
図5のテーブルに示すように、室内機10Aの吸込空気温度Tiは20℃であり、室内機10Aから室内機10Dまで順に吸込空気温度Tiが2℃ずつ高くなっており、室内機10D〜10Gの吸込空気温度Tiは26℃である。また、室内機10Aの設定温度Tsは26℃であり、室内機10Aから室内機10Dまで順に設定温度Tsが2℃ずつ高く設定されている。また、室内機10Eの設定温度Tsは30℃であり、室内機10Eから室内機10Gまで順に設定温度Tsが2℃ずつ低く設定されている。
よって、吸込空気温度Tiと設定温度Tsの温度差は、室内機10A〜10Dで6℃、室内機10Eで4℃、室内機10Fで2℃、室内機10Gで0℃であり、吸込空気温度Tiと設定温度Tsの差は、室内機10Dから室内機10Gにかけて減少している。
このような室内機10A〜10Gについて、上記数式3を用いて目標凝縮温度Tcを演算する。その結果、図5に示すように、室内機10Dの目標凝縮温度Tcが、最も高く、50.8℃と演算される。なお、室内機10Dは、その吸込空気温度Tiが最も高く、かつ吸込空気温度Tiと設定温度Tsとの温度差が最も大きい室内機である。
室内機10Dの目標凝縮温度Tcが最も高くなったことは、吸込空気温度Tiと設定温度Tsとの温度差が大きいほど空調負荷が大きいことを表しており、更に、吸込空気温度Tiが高いほど、目標凝縮温度Tcが高く設定されることを表している。
そして、図4に示した圧縮機制御用凝縮温度Tccompの演算処理により、圧縮機制御用凝縮温度Tccompは50.8℃となる。室内熱交換器11における冷媒の凝縮温度が、圧縮機制御用凝縮温度Tccompとなるように、圧縮機2の運転周波数が制御装置20により制御される。その結果、全ての室内機10の室内交換器11における冷媒の凝縮温度は、各室内機10で必要とする目標凝縮温度以上となる。よって、全ての室内機10が設置されている空調場の空調負荷に対して必要十分の能力を発生させることが可能となり、全ての室内機10が設置されている空調場の快適性が維持される。また、圧縮機制御用凝縮温度Tccompの設定値を、目標凝縮温度Tcが最も高い室内機10Dに合わせて演算しているため、必要最小限の消費電力で空気調和機の運転が可能となる。
ここで室内機10D以外の室内機である室内機10A〜10C、10E〜10Fについては、必要凝縮温度よりも高い凝縮温度で運転しているため、空調負荷に対して発生能力が大きくなりすぎる。そのため、本実施の形態では、室内機10A〜10C、10E〜10Fで発生する暖房能力を抑制する容量制御を行う。室内機10A〜10C、10E〜10Fで発生する暖房能力の容量制御は、室内熱交換器に流入する冷媒循環量を制御することで行われる。例えば、各室内機10での室内膨張弁12の開度を演算して、演算した室内膨張弁12の開度となるように、室内膨張弁12を制御することで行われる。
本実施の形態では、室内機10の運転容量を制御する室内膨張弁12の開度の設定方法として、各室内機10の目標凝縮温度Tc、及び圧縮機制御用凝縮温度Tccompから、数式4を用いて室内膨張弁開度比plsiを制御装置20により演算する。室内膨張弁開度比plsiとは、室内膨張弁12の全閉時を0と設定し、室内膨張弁12の全開時を100とした場合の比率を表している。なお、数式4において、Tccopm=Tcの場合、plsi=100とする。
(数式4)
plsi=INT(−55×Ln(Tccomp−Tc)+135)
図5に室内膨張弁開度比plsiの演算結果を示している。圧縮機制御用凝縮温度Tccompと同等温度の目標凝縮温度である室内機10Dは、室内熱交換器の性能を最大限に発揮できるように室内膨張弁開度比plsiが100に設定されている。室内機10D以外の室内機10A〜10C、10E〜10Fについては、吸込空気温度Tiが低いほど、吸込空気温度Tiと設定温度Tsとの温度差が小さいほど、室内膨張弁開度比plsiが小さくなるように設定される。
この室内膨張弁開度比plsiが小さく設定されることにより、制御装置20により室内膨張弁12の開度が絞られ、室内熱交換器11に流入する冷媒循環量が低減されるため、室内機10での発生能力を抑制することができ、ひいては各室内機10の空調負荷と発生能力がバランス(一致)するように制御される。よって、無駄なサーモON−OFFを繰り返す運転を低減することができ、各室内機10の暖房運転が連続運転となるため、空調場の快適性が更に良好に維持できる。
なお、上述した本発明の実施形態および実施例は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態あるいは実施例のみに限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
例えば、圧縮機3の運転周波数を制御する目標値として、冷房運転時には蒸発温度を検出し、暖房運転時には凝縮温度を検出するたに、熱交換器温度センサ14を各室内機10に設けているが、室外機2に付設する吐出圧力センサ(図示せず)や吸入圧力センサ(図示せず)を圧縮機3の運転周波数を制御する目標値としても良い。
1:空気調和機、2:室外機、3:圧縮機、10A〜10G:室内機、11A〜11G:室内熱交換器、12A〜12G:室内膨張弁、20:制御装置

Claims (3)

  1. 圧縮機を有する室外機と、前記室外機に冷媒回路を介して接続され室内熱交換器及び室内膨張弁を有する複数台の室内機とを備えた空気調和機の制御装置であって、
    前記複数台の室内機毎に、前記室内機の設定温度及び吸込空気温度に基づいて、暖房運転の場合は、前記室内熱交換器における冷媒の目標凝縮温度を、冷房運転の場合は、前記室内熱交換器における冷媒の目標蒸発温度を、演算し、
    暖房運転の場合は、前記演算手段により演算された前記複数台の室内機の前記目標凝縮温度の最大値を、冷房運転の場合は、前記演算手段により演算された前記複数台の室内機の前記目標蒸発温度の最小値を、前記圧縮機を制御するための制御目標値として設定し、
    暖房運転の場合は、前記複数台の室内機毎の前記目標凝縮温度と前記制御目標値との差に基づき、前記室内膨張弁の開度を演算し、冷房運転の場合は、前記複数台の室内機毎の前記目標蒸発温度と前記制御目標値との差に基づき、目標冷媒過熱度を演算し、
    暖房運転の場合は、演算した前記室内膨張弁の開度に基づき前記室内膨張弁を制御し、冷房運転の場合は、前記目標冷媒過熱度に基づき前記室内膨張弁を制御する、空気調和機の制御装置。
  2. 暖房運転の場合は、前記吸込空気温度が高いほど、前記設定温度と前記吸込空気温度の差が大きいほど、前記目標凝縮温度が高くなるように演算し、冷房運転の場合は、前記吸込空気温度が低いほど、前記設定温度と前記吸込空気温度の差が小さいほど、前記目標蒸発温度が低くなるように演算する、請求項1に記載の空気調和機の制御装置。
  3. 暖房運転の場合は、前記制御目標値と前記目標凝縮温度との差が大きいほど、前記室内膨張弁の開度の値が小さくなるように演算し、冷房運転の場合は、前記制御目標値と前記目標蒸発温度の差が大きいほど、前記目標冷媒過熱度の値が大きくなるように演算する請求項1に記載の空気調和機の制御装置。
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