JP6044876B2 - アース構造 - Google Patents
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Description
(1)本発明のアース構造は、前記放熱部が、前記アース用導体の本体部からその長手方向と交差する向きに突出して形成され、前記ノイズフィルタは、前記本体部において前記放熱部が形成されている幅領域とほぼ対応する幅領域内に配され、前記アース用導体の本体部における前記ノイズフィルタの配設領域を前記長手方向から挟む部位には、前記長手方向と交差する向きでの断面積を減じるよう除肉された熱拡散抑制部が設けられる構成とすることが好ましい。
このような構成によれば、熱拡散抑制部によって本体部の長手方向に向かう放熱経路の断面積が減じられるため、同方向への熱の伝達が抑制される。逆に、放熱部への伝熱が促されるため、放熱効率を高めることができる。
このような構成によれば、ノイズフィルタのアース用導体に対する接続作業は
取付け用開口部を通して容易に行うことができる。また、取付けられたノイズフィルタはベース部材の外面から引っ込んだ状態となっているため、異物との干渉が回避され損傷から保護される。
このような構成によれば、放熱部を利用してノイズフィルタの取付けを行うことができるため、ノイズフィルタ専用の取付け部を確保する必要がない。したがって、アース構造を簡素化することができる。また、放熱経路の短縮化により、放熱性にも優れる。
図1乃至図3は本発明の実施例1を示している。図1は自動車の車両フレームとしてのベース部材10に対して適用されたアース構造の周辺部分を示している。図1においては、ベース部材10の一部が示されており、左右方向を長手方向とする長尺の部材となっている。ベース部材10は、炭素繊維強化樹脂(CFRP)を主材料としており、例えばエポキシ樹脂等を母材に、炭素繊維を強化材として用いて成形されたものである。
図4は本発明の実施例2を示している。実施例2はノイズフィルタ20を放熱部31に直接取り付けるようにしたものである。このようにすれば、実施例1に比較して放熱経路がさらに短縮化されるため、より放熱効率を高めることができる。また、ノイズフィルタ20の取付け作業を、開放されたスペースにおいて行うことができるため、取付け作業を円滑に行うことができる。さらに、ベース部材10に取付け用開口部11が形成されないため、ベース部材10の強度を低下させる懸念もない。
他の構成は実施例1と同様であり、もって同様の作用効果を発揮することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、フィルタ素子をコネクタ内に組込んだ形式のノイズフィルタ20を例示した。しかし、ノイズフィルタ20自体は必ずしもコネクタ機能を必要とするものではない。ノイズフィルタ20及びアース端子28を単なるケース内に組込み、ケースから引き出された電線40の端末部に外部機器との接続を行うコネクタを設けるような形式であってもよい。
(2)上記実施例では、放熱部31をバスバー30の片側のみに設けたが、両側に設けてもよい。放熱部31に関しては、その設置数、および形状は決して限定されるべきものではない。
(3)上記実施例ではフィルタ素子としてコンデンサ22を例示したが、フィルタ素子はコイルであってもよい。
(4)上記実施例では、ベース部材10に取付け用開口部11を設け、この開口部を通してバスバー30へのノイズフィルタ20の取付けを行った。つまり、バスバー30がベース部材10に内蔵された後にノイズフィルタ20の取付けがなされていた。しかし、この取付け順に限らず、予めノイズフィルタ20をバスバー30に取付けておいた後に、これをベース部材10に組込むようにしてもよく、このようにすれば必ずしも取付け用開口部11を設けなくて済む。
(5)上記実施例では、熱拡散抑制部35を一対のスリットを対向させて放熱経路を絞り込むことで構成したが、スリットに代えて他の構成であってもよい。例えば、バスバー30における当該部位の厚みを減じたりすることが考えられる。
(6)上記実施例では、取付け用開口部11がベース部材10の表裏両面に開口する形式を示したが、片側の面にのみ開口するようにしてもよい。
(7)上記実施例では、ベース部材としてCFRPを主材料として形成された場合を説明したが、他の材料で形成されるようにしてもよい。要は、ベース部材がアース用導体(バスバー)に比較して熱伝導性の低い樹脂材で形成されればよい。
11…取付け用開口部
22…コンデンサ
28…アース端子
30…バスバー(アース用導体)
31…放熱部
33…本体部
35…熱拡散抑制部
Claims (4)
- ベース部材と、
前記ベース部材内に配され導電材料よりなるアース用導体と、
前記アース用導体に接続されるアース端子と通電時に発熱を伴うフィルタ素子とが設けられるノイズフィルタとを備えるアース構造であって、
前記ベース部材は前記アース用導体に比較して熱伝導性の低い樹脂材を主成分として形成される一方、前記アース用導体には、前記ベース部材から外部に突出する放熱部が形成されていることを特徴とするアース構造。 - 前記放熱部は、前記アース用導体の本体部からその長手方向と交差する向きに突出して形成され、
前記ノイズフィルタは、前記本体部において前記放熱部が形成されている幅領域とほぼ対応する幅領域内に配され、
前記アース用導体の本体部における前記ノイズフィルタの配設領域を前記長手方向から挟む部位には、前記長手方向と交差する向きでの断面積を減じるよう除肉された熱拡散抑制部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のアース構造。 - 前記ベース部材には、前記アース用導体の本体部を露出させる取付け用開口部が形成され、その内部において前記ノイズフィルタが前記アース用導体に取付け可能となっており、かつ前記ノイズフィルタは、前記ベース部材の外面から内方へ引っ込んだ状態で取り付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアース構造。
- 前記ノイズフィルタのアース端子は、前記放熱部に接続されていることを特徴とする請求項1記載のアース構造。
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