JP6042077B2 - 化合物半導体薄膜の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、MBE(Molecular Beam Epitaxy)装置を使用して、単結晶基板上に直接または緩衝層を介して、AlxIn1-xSb薄膜(0≦x≦0.25)の単層膜もしくは積層膜を堆積させる成膜方法において、成膜速度をA(μm/hr)、基板温度をTs(℃)、In原料供給量とAl原料供給量の和に対するSb原料供給量の比をBとしたとき、α(A)≦B≦β(A、Ts)の関係式を満たす条件で成膜することを特徴とする化合物半導体薄膜の製造方法であり、α(A)=7.2、β(A、Ts)=(16.3×A-0.36)×(5.9×10-3×Ts−0.88)であり、かつ、α(A)<β(A、Ts)、290≦Ts≦350、1.5≦A≦8.0の条件を満たす製造方法に関するものである。
MBE(Molecular Beam Epitaxy)とは、超高真空環境下の成膜室へ基板を導入し、成膜させたい化合物半導体薄膜の構成元素材料を別々のルツボ状の容器(セル)に入れて加熱し、蒸発昇華により気相として基板上に供給し、結晶成膜を行う方法である。
さらに、MBEは、超高真空環境下での成膜方法であり、成膜チャンバ内に不純物が少なく、他の成膜方法と比較して成膜速度が遅いため、薄膜が結晶性や平坦性、あるいは、膜厚の制御性が他の成膜方法に比べて優れている。
特開平7−50267号公報 特開2007−299944号公報
しかしながら、上述のMBEを使用した半導体素子の製法には、以下の問題がある。MBEは、他の成膜方法と比較して成膜速度が遅く、通常0.1〜1μm/hrである。そのため厚膜の形成には適さないという欠点が挙げられ、成膜させる化合物半導体薄膜が厚くなればなるほど、成膜時間の長時間化となり生産性が悪いといえた。このことは、特許文献1に開示及び記載されている。
さらに、特許文献2に開示されているように、IIIV族化合物半導体であるInSbの薄膜を赤外線センサで使用する場合、製品として要求される出力特性を満足するには膜に対し垂直方向に光電変換領域を十分な長さを設けて量子効率を大きくする、つまり、化合物半導体薄膜の膜厚が厚いほど好ましい。特許文献2では、その厚みは、少なくとも2.52μm以上必要であると記載されている。
MBEで、このような厚膜を製造する場合、一般的な成膜速度である1μm/hrでは成膜時間だけでも単純に2.52hr必要となり、これに諸々製造条件準備等を含んだ、1成膜バッチあたりに要する時間は、5hr以上必要となる。そのためTAT(Turn Around Time)の遅延や装置占有時間の増加、コストの増加が避けられない。
従って、ネックとなっているMBEでの遅い成膜速度を向上することができれば、これらの課題は解決できる。しかし、MBEの成膜速度を向上させると電子移動度の低下や、化合物半導体薄膜のロッキングカーブの半値幅(FWHM)の低下、表面粗さの悪化などが起こる。そのため、上記の薄膜特性を悪化させることなく成膜速度の向上を達成した報告はない。
よって現状の課題は、化合物半導体薄膜の電子移動度、ロッキングカーブの半値幅(FWHM)、表面粗さを損なうことなく成膜速度を向上させ、TAT(Turn Around Time)及びコストを低減させることである。
本発明の目的は、化合物半導体薄膜の電子移動度、ロッキングカーブの半値幅(FWHM)及び表面荒さを劣化させることなく化合物半導体薄膜の成膜速度を向上し、上記問題を解決できる化合物半導体薄膜の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、下記式を満足する成膜条件で化合物半導体薄膜の製造を行うことで、化合物半導体薄膜の電子移動度、ロッキングカーブの半値幅(FWHM)及び表面荒さを劣化させることなく化合物半導体薄膜の成膜速度が可能であることを発見し、本発明を完成するに至った。具体的には、以下のとおりである。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の化合物半導体薄膜の製造方法は、MBE(Molecular Beam Epitaxy)装置を使用して、GaAs基板上に直接、単層のInSb薄膜成膜する化合物半導体薄膜の製造方法において、 In原料とSb原料を供給して成膜するステップを含み、該ステップにおいて、成膜速度をA(μm/hr)、基板温度をTs(℃)、In原料供給量に対するSb原料供給量の比をBとしたとき、7.2≦B≦β(A、Ts)の関係式を満たす条件で成膜することを特徴とし、かつβ(A、Ts)=(16.3×A-0.36)×(5.9×10-3×Ts−0.88)であり、かつ、7.2<β(A、Ts)であり、さらに、A=3、290≦Ts≦350、又は、1.5≦A≦8、320≦Ts≦350の条件を満たすことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の化合物半導体薄膜の製造方法は、請求項1に記載の化合物半導体薄膜の製造方法において、上記化合物半導体薄膜に不純物がドーピングされ、該不純物がSn、Si、Znのいずれかであることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の化合物半導体薄膜の製造方法は、請求項1又は2に記載の化合物半導体薄膜の製造方法において、上記化合物半導体薄膜についてのX線回折法によるωスキャンにより測定された面方位(400)の化合物半導体薄膜のロッキングカーブの半値幅(FWHM)が3000s以下であることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の化合物半導体薄膜の製造方法は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化合物半導体薄膜の製造方法において、5μm×5μmの範囲の表面粗さが20nm以下である事を特徴とする。
また、請求項に記載の化合物半導体薄膜の製造方法は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の化合物半導体薄膜の製造方法において、上記単結晶基板基板表面の面方位が(100)である事を特徴とする
本発明によれば、MBE装置を使用して、AlxIn1-xSb薄膜(0≦x≦0.25)の単層膜もしくは、積層膜を製造する方法において、薄膜の電子移動度、結晶性及び表面粗さを劣化させることなく、成膜速度を一般的な成膜速度である1μm/hrに対し8倍の速度まで成膜速度を向上させることが可能な製造方法を提供できる。
本発明の化合物半導体薄膜の製造方法による成膜フローチャートを示す図である。 高い電子移動度を得るためのSb供給量/In供給量幅の成長速度依存性を示す図である。 高い電子移動度を得るためのSb供給量/In供給量幅の基板温度依存性を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る結晶成長方法に使用するMBE装置の構成を示す図である。 化合物半導体薄膜の製造方法により、製造される化合物半導体薄膜の構造を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明するが、本発明は、以下の形態に限定されない。
図4は、本発明の一実施の形態に係る結晶成長方法に使用するMBE装置の構成を示す図である。図4において、このMBE装置400は、真空蒸着装置の一種であり、図示しない超高真空排気装置に接続された真空容器401を備えている。この真空容器の内部には、基板を保持するための基板ホルダ402が設けられている。
真空容器401には、基板403に対向するように複数の原料セル404が配設されている。原料セル404は、内部に充填された各原料を蒸発もしくは昇華させ分子線として基板に対してそれぞれ照射するものであり、クヌーセンセル(Kセル)やバルブセルにより構成されている。
分子線の供給量の調整は、各原料の温度を調整することで行う。モニタリング方法は分子線の圧力(分圧)を備えつけの真空ゲージ405で測定することにより行う。
本実施の形態に係る結晶成長方法では、このようなMBE装置400を使用し、化合物半導体の結晶を基板の上に成長させる。
また、図5に示すように、本発明の化合物半導体薄膜の製造方法により製造される化合物半導体薄膜500は、GaAs基板もしくはSi基板501上に、AlxIn1-xSb薄膜(0≦x≦0.25)の単層膜もしくは積層膜502を堆積させる成膜方法構造である。
また、本発明の化合物半導体薄膜の製造方法において、成膜速度をA(μm/hr)、基板温度をTs(℃)、In原料供給量とAl原料供給量との和に対するSb原料供給量の比をBとしたとき、α(A)≦B≦β(A、Ts)の関係式を満たす条件で成膜することを特徴とする化合物半導体薄膜の製造方法であり、α(A)=7.2、β(A、Ts)=(16.3×A-0.36)×(5.9×10-3×Ts−0.88)であり、かつ、α(A)<β(A、Ts)、290≦Ts≦350、1.5≦A≦8.0の条件を満たす製造方法である。なお、ここでは、In原料と、Sb原料のみを用いて検討する。
図1に、本発明の化合物半導体多層薄膜の製造方法の実施形態を示す。
請求項1に記載の半絶縁性基板はGaAs基板であり、面方位は(100)である。図1の化合物半導体多層薄膜の製造方法100において、ステップS110において、上記GaAs基板をMBE準備室へロードする。
続いて、ステップS120において、上記GaAs基板を準備室において250℃で60分加熱する。
続いて、ステップS130において、上記GaAs基板を成長室へロードし、ステップS140において、Asを照射させながら600℃以上で10分以上酸化膜除去処理を行う。
続いて、ステップS150において、GaAs基板を200℃以上、500℃以下に降温させる。
続いて、ステップS160において、成長室の真空度は、1×10-5(mbar)以下でInとSbの供給を開始し、成膜を行う。
次に、実施例について説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されない。
[実施例1]
表1は、本発明の一実施例に係る化合物半導体薄膜の製造方法における成膜条件を示す表である。
Figure 0006042077
表1において、サンプルA乃至Eは、比較例として試作した通常の成膜速度である1μm/hrでの化合物半導体薄膜の成膜条件、ファン・デル・ポー(vander Pauw)法による電子移動度の測定結果、X線回折法によるωスキャンにより測定された面方位(400)の化合物半導体薄膜のロッキングカーブの半値幅(FWHM)の測定結果、及び、原子間力顕微鏡(AFM)により測定された5μm×5μmの範囲の表面荒さの測定結果を記載している。
具体的に説明すると、半絶縁性のGaAs基板に、MBE(分子線エピタキシャル成長)装置を使用して、基板温度320℃で膜厚700nmのInSb活性層を42分かけて成膜させた化合物半導体薄膜である。
一方、本発明の実施例であるサンプルF乃至Iは、成膜速度5μm/hrの化合物半導体薄膜の成膜条件とファン・デル・ポー(vander Pauw)法による電子移動度の測定結果、X線回折法によるωスキャンにより測定された面方位(400)の化合物半導体薄膜のロッキングカーブの半値幅(FWHM)の測定結果、及び、原子間力顕微鏡(AFM)により測定された5μm×5μmの範囲の表面荒さの測定結果である。
具体的に説明すると、半絶縁性のGaAs基板に、MBE(分子線エピタキシャル成長)装置を使用して、基板温度320℃で膜厚700nmのInSb活性層を8.4分かけて成膜させた化合物半導体薄膜である。
表1からわかるように、比較例であるサンプルA乃至Eは、成膜速度1μm/hrでのIn供給量に対するSb供給量を5.5から21に変化させている。電子移動度40000cm2/Vs以上の膜特性を得るためには、Sb供給量に対するIn供給量を7.2から18.8にする必要があることがわかる。
一方、実施例であるサンプルF乃至Iは、In供給量に対するSb供給量を5.8から11.3に変化させた場合、電子移動度が大きく変化している。例えば、In供給量に対するSb供給量を7.0から11.3に変化させた場合、電子移動度が18%程度変動してしまっている。電子移動度40000cm2/Vs以上であり、かつX線回折法によるωスキャンにより測定された面方位(400)の化合物半導体薄膜のロッキングカーブの半値幅(FWHM)が500s以下であり、さらに、5μm×5μmの範囲の表面荒さが10nm以下である薄膜を得るためには、In供給量に対するSb供給量を7.2〜9.2にする必要があることがわかる。
このように成膜速度を向上させた場合には、In供給量に対するSb供給量をより狭い範囲内に制御する必要があるが、その狭い制御範囲では電子移動度や化合物半導体薄膜のロッキングカーブの半値幅(FWHM)及び表面荒さの劣化がみられなかった。
この結果から高い電子移動度の膜特性を維持するためのIn供給量に対するSb供給量の最適幅は成長速度によって大きく影響を受けることが判明した。
[実施例2]
実施例1より、成長速度によって、成膜速度1μm/hrの膜特性を維持するためのIn供給量に対するSb供給量の最適幅が変わることが判明した。そのため、成膜速度を2μm/hr〜8μm/hrまで変化させ、In供給量に対するSb供給量の成長速度による最適幅の変化度合いを検討した。
具体的に説明すると、半絶縁性のGaAs基板に、MBE(分子線エピタキシャル成長)装置を使用して、基板温度320℃で、膜厚700nmのInSb活性層を成膜速度2μm/hr〜8μm/hrまで変化させ、電子移動度40000cm2/Vs以上が得られるIn供給量に対するIn供給量の最大値と最小値を調査した。その結果を図2に示す。
図2より、基板温度320℃において、成膜速度を向上させつつ、電子移動度を40000cm2/Vs以上を得るためには、In原料供給量に対するSb原料供給量をより狭い範囲にする必要があることがわかった。この実験結果から、電子移動度を40000cm2/Vs以上を得るためには成膜速度をA(μm/hr)、In原料供給量に対するSb原料供給量の比をBとしたとき、In供給量に対するSb供給量が、α(A)≦B≦β(A)の関係式を満たす必要があることがわかる。(このとき、α(A)=7.2、β(A)=(16.3×A-0.36)であり、かつα(A)<β(A)、1.5≦A≦8.0)
また、この関係式を満たす場合、X線回折法によるωスキャンにより測定された面方位(400)の化合物半導体薄膜のロッキングカーブの半値幅(FWHM)が500s以下であり、さらに5μm×5μmの範囲の表面荒さが10nm以下であり、成膜速度1μm/hrの薄膜の特性と比較しても遜色がない結果であった。
上記の現象は、化合物半導体薄膜にSn、Si、Zn等のドープを行った化合物半導体薄膜を形成しても同様である。
このように、成膜速度を向上させた場合には、In供給量に対するSb供給量をより狭い範囲内に制御する必要があるが、その狭い制御範囲では、電子移動度の劣化がみられない。その範囲は、基板温度320℃では成膜速度をA(μm/hr)、In原料供給量に対するSb原料供給量の比をBとしたときα(A)≦B≦β(A)の関係式を満たす必要があることがわかった。(このとき、α(A)=7.2、β(A)=(16.3×A-0.36)であり、かつα(A)<β(A)、1.5≦A≦8.0)
この結果から、In供給量に対するSb供給量をより狭い範囲内に制御することで、MBEの成膜速度を通常の速度である1μm/hrの8倍である8μm/hrまで向上させることができることが判明した。
この技術を使用すれば、InSb薄膜の電子移動度、結晶性及び表面粗さを維持したまま、量産性に優れたInSb薄膜の製造が可能となる。
[実施例3]
実施例1、2より、In供給量に対するSb供給量を適切な範囲に制御することで、InSb薄膜の電子移動度、結晶性及び表面粗さを維持することができることが判明した。また、一般的にMBEの基板温度が上昇すると、Sbは蒸気圧が比較的高いため、基板に付着しても再蒸発してしまう確率が増えることや、Inが基板に到達した後の表面の拡散長が増加し、膜の隙間を埋め、高品質な薄膜を生成することができることが知られている。
したがって、基板温度を変化させた場合に、In供給量に対するSb供給量の適切な範囲が変化することが考えられる。そのため、成長速度を3μm/hrとし、そのときの基板温度を300℃〜340℃に変化させた場合のIn供給量に対するSb供給量の最大値と最小値を検討した。
具体的に説明すると、半絶縁性のGaAs基板に、MBE(分子線エピタキシャル成長)装置を使用して、成長速度3μm/hrで、膜厚700nmのInSb活性層を基板温度300℃〜340℃で変化させ、電子移動度40000cm2/Vs以上が得られるIn供給量に対するSb供給量の最大値と最小値を検討した。その結果を図3に示す。
図3は、基板温度320℃を基準とした場合で、成膜速度3μm/hrとし、基板温度を300℃〜340℃で変化させた場合のIn供給量に対するSb供給量の最大値と最小値の変化を表している。
図3より、基板温度が上昇すると、電子移動度40000cm2/Vs以上を得るためのIn供給量に対するSb供給量の最大値が増加することがわかる。よって、電子移動度40000cm2/Vs以上を得るためのIn供給量に対するSb供給量の最大値は基板温度によって変化することが判明した。この実験結果から、実施例2の関係式と組み合わせると成膜速度をA(μm/hr)、基板温度をTs(℃)、In原料供給量に対するSb原料供給量をBとしたとき、α(A)≦B≦β(A、Ts)の関係式を満たす条件で成膜する必要があることがわかった。(このとき、α(A)=7.2、β(A、Ts)=(16.3×A-0.36)×(5.9×10-3×Ts−0.88)であり、かつα(A)<β(A、Ts)、290≦Ts≦350、1.5≦A≦8.0)
このように、基板温度が高い方が電子移動度40000cm2/Vs以上を得るためのIn供給量に対するSb供給量の最大値は増加する傾向である。この理由は、基板温度が高いことによりInが基板に到達した後の薄膜表面の拡散長が増加し、膜の隙間を埋め、高品質な薄膜を生成していることが要因と考えられる。
また、反対に基板温度が低くなると、Sbの再蒸発が減り、余分なSbが薄膜表面に多く存在する状態となる。そのため、その余分なSbがInの薄膜表面の拡散を妨げてしまい、表面の拡散長が減少してしまう。その結果、膜の隙間を埋めることができず、品質が悪化し、移動度が低下しやすいと考えられる。
上記の現象は、化合物半導体薄膜にSn、Si、Zn等のドープを行った化合物半導体薄膜を形成しても同様である。
この技術を使用すれば、基板温度及びIn供給量に対するSb供給量を適切な範囲に制御することで、InSb薄膜の電子移動度、結晶性及び表面粗さを維持したまま、量産性に優れたInSb薄膜の製造が可能となる。

Claims (5)

  1. MBE(Molecular Beam Epitaxy)装置を使用して、GaAs基板上に直接、単層のInSb薄膜成膜する化合物半導体薄膜の製造方法において、
    In原料とSb原料を供給して成膜するステップを含み、該ステップにおいて、
    成膜速度をA(μm/hr)、基板温度をTs(℃)、In原料供給量に対するSb原料供給量の比をBとしたとき、7.2≦B≦β(A、Ts)の関係式を満たす条件で成膜することを特徴とし、
    かつβ(A、Ts)=(16.3×A-0.36)×(5.9×10-3×Ts−0.88)であり、かつ、7.2<β(A、Ts)であり、
    さらに、A=3、290≦Ts≦350、又は、1.5≦A≦8、320≦Ts≦350の条件を満たすことを特徴とする化合物半導体薄膜の製造方法。
  2. 請求項1に記載の化合物半導体薄膜の製造方法において、
    前記化合物半導体薄膜に不純物がドーピングされ、該不純物がSn、Si、Znのいずれかであることを特徴とする化合物半導体薄膜の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物半導体薄膜の製造方法において、
    前記化合物半導体薄膜についてのX線回折法によるωスキャンにより測定された面方位(400)の化合物半導体薄膜のロッキングカーブの半値幅(FWHM)が3000s以下であることを特徴とする化合物半導体薄膜の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化合物半導体薄膜の製造方法において、
    5μm×5μmの範囲の表面粗さが20nm以下である事を特徴とする化合物半導体薄膜の製造方法。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の化合物半導体薄膜の製造方法において、
    記基基板表面の面方位が(100)である事を特徴とする化合物半導体膜の製造方法。
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