JP6041954B2 - 超音波画像生成方法 - Google Patents

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この発明は、超音波画像生成方法に係り、特に、血管の内中膜複合体厚を計測するための超音波画像生成方法に関するものである。
従来から、医療分野において、超音波画像を利用した超音波診断を実施するための超音波診断装置が実用化されている。一般に、この種の超音波診断装置は、振動子アレイを内蔵した超音波探触子と、この超音波探触子に接続された診断装置本体とを有しており、超音波探触子から被検体に向けて超音波を送信し、被検体からの超音波エコーを超音波探触子で受信して、その受信信号を診断装置本体で電気的に処理することにより超音波画像を生成する。
超音波診断装置では、被検体からの超音波エコーを受信して得られた受信信号に基づいて、疾患の状態を示す様々な情報を得ることもできる。例えば、動脈硬化や脳梗塞などの循環器系疾患の情報を得るために、血管に向けて超音波を送受信し、得られた受信信号に基づいて血管壁の内中膜複合体厚(IMT:Intima−Medhia Thickness)などが求められる。この内中膜複合体厚は、動脈硬化の進展と共に値が変化するものであり、その値を監視することで循環器系疾患の状態を推測することができる。
しかしながら、血管壁は厚さが小さく、さらに心拍に伴う脈動の影響を受けるなどして受信信号にノイズが混入し、超音波画像において血管壁の内中膜複合体厚を正確に求めることは困難であった。
そこで、超音波画像において血管壁の内中膜複合体厚を正確に計測する技術として、例えば、特許文献1に開示されているように、音線信号の強度分布の傾きと変化量に基づいて内中膜複合体(血管壁)の境界を検出して、内中膜複合体厚を算出する超音波診断装置が提案されている。
また、非特許文献1には、音線信号の強度、隣接する音線の境界位置の差分を含む評価関数をもとに、動的計画法を用いてIMTの境界位置を検出する方法が開示されている。
そして、特許文献2には、予め用意された血管壁の基準パターンを示すテンプレートに基づいてパターン類似度を求めるパターン類似度計算部と、隣接する複数の音線信号の強度値の差分に基づいて境界連続度を計算する境界連続度計算部とを含み、境界評価値に基づいて境界部を決定する超音波診断装置が開示されている。
特開2008−168016号公報 WO2011/099102A1
T. Gustavsson, Q. Liang, I Wendelhag, and J. Wikistrand, "A dynamic programming procedure for automated ultrasonic measurement of the carotid artery ," in Proc IEEE Computers Cardiology 1994, pp.297-300
特許文献1に示される超音波診断装置では、音線信号の輝度の変化量を評価する際の閾値を設定し、内中膜複合体の境界が検出されない場合には閾値の値を徐々に小さくすると共に探索範囲を徐所に狭くすることにより、内中膜複合体とノイズを区別して血管の内中膜複合体厚を計測する。
しかし、特許文献1の超音波診断装置では、音線信号の一部がドロップアウトしてその強度が著しく低下する場合、血管後壁内膜−内腔境界を内腔側に誤検出する可能性が高く、内中膜複合体厚を高精度に計測することができないといった課題がある。
また、非特許文献1では、隣接する音線の連続度は、境界位置の差分情報のみに依存するため、信号の弱いところは、隣の音線と同じような位置を示してしまい、プラーク等の強度が大きく変化する領域を追いきれないという課題がある。
さらに、特許文献2では、隣接する音線との連続度を、強度値の差分に基づいて判断しており、上述の非特許文献1と同様、信号が強いところから弱いところに変わる箇所に弱く、特に、血管後壁と血管内腔とに生じたノイズ(かぶり)が近く、強い場合に弱いといった課題がある。また、基準パターンを用いたパターンマッチングは、正常な場合は追えるが、肥厚やプラーク等に弱いといった課題がある。
この発明は、このような従来の課題を解消するためになされたもので、それぞれの音線において内中膜複合体の境界を正確に決定し、内中膜複合体厚を高精度に計測することができる超音波画像生成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、第2の評価値は、深度方向に対して血管壁境界候補点を含む血管壁境界候補点の上下複数点の音線信号と、これに隣接する音線信号とを用いて、以下の第2の評価関数C2(bi−1(j)、b(j´))によって算出する超音波画像生成方法を提供する。
:音線Lの内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)、i:走査方向における音線の位置、j、j´:前記血管壁境界候補点の深さ方向位置、k:探索深さ範囲、WL:類似度計算(相関計算)を行う深さ範囲(送信波の波連長程度に相当するサンプリング点数)。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて記血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、第2の評価値は、深度方向に対して血管壁境界候補点を含む血管壁境界候補点の上下複数点の音線信号と、これに隣接する音線信号との、相関係数、正規化相互相関係数、強度の差の2乗の合計、または強度の差の絶対値の合計に基づいて算出される超音波画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、探索深さ範囲内において音線信号の強度の最大値を与える最大点を更に求め、探索深さ範囲内において最大点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、第1の閾値以上の極大値を有する浅部極大点を求め、探索深さ範囲内において最大点より浅く、強度の最大点から送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第2の閾値程度の強度を有する第1の着目点を求め、探索深さ範囲内において浅部極大点より浅く、浅部極大点から送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第3の閾値程度の強度を有する第2の着目点を求め、第1の着目点および第2の着目点を血管壁境界候補点として決定する超音波画像生成方法を提供する。
超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、第1の評価値を算出する際に、音線信号の探索深さ範囲内における強度の最大点と血管壁境界候補点との間の距離に基づいて第1の評価値を算出する超音波画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、第1の評価値を算出する際に、音線信号の探索深さ範囲内における強度の最大値の10〜80%強度位置において最大値をとり、そこから離れるに従って減衰し、送信波の波連長程度離れた箇所で0となる、音線L(iは、走査方向における音線の位置を示す。)の内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)b(j)(jは、血管壁境界候補点の深さ方向位置を示す。)からなる第1の評価関数C1(b(j))に基づいて第1の評価値を算出する超音波画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、探索深さ範囲内で、音線信号それぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から強度の大きい順に複数の血管壁境界候補点を決定し、第1の評価値を算出する際に、複数の着目点のそれぞれにおいて、探索深さ範囲内で着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの浅部極大点において最大値をとり、送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて第1の評価値を算出する超音波画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、探索深さ範囲内において音線信号の強度の最大値を与える最大点を更に求め、探索深さ範囲内において最大点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、第1の閾値以上の極大値を有する浅部極大点を求め、探索深さ範囲内において最大点より浅く、強度の最大点から送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第2の閾値程度の強度を有する第1の着目点を求め、探索深さ範囲内において浅部極大点より浅く、浅部極大点から送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第3の閾値程度の強度を有する第2の着目点を求め、第1の着目点および第2の着目点を血管壁境界候補点として決定する超音波画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、第1の評価値を算出する際に、音線信号の探索深さ範囲内における強度の最大点と血管壁境界候補点との間の距離に基づいて第1の評価値を算出する超音波画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、第1の評価値を算出する際に、音線信号の探索深さ範囲内における強度の最大値の10〜80%強度位置において最大値をとり、そこから離れるに従って減衰し、送信波の波連長程度離れた箇所で0となる、音線L(iは、走査方向における音線の位置を示す。)の内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)b(j)(jは、前記血管壁境界候補点の深さ方向位置を示す。)からなる第1の評価関数C1(b(j))に基づいて第1の評価値を算出する超音波画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、探索深さ範囲内で、音線信号それぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から強度の大きい順に複数の血管壁境界候補点を決定し、第1の評価値を算出する際に、複数の着目点のそれぞれにおいて、探索深さ範囲内で着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの浅部極大点において最大値をとり、送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて第1の評価値を算出する超音波画像生成方法を提供する。
血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定することが好ましい。
血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定することが好ましい。
血管壁境界候補点を決定する際に、探索深さ範囲内において音線信号の強度の最大値を与える最大点を更に求め、探索深さ範囲内において最大点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、第1の閾値以上の極大値を有する浅部極大点を求め、探索深さ範囲内において最大点より浅く、強度の最大点から送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第2の閾値程度の強度を有する第1の着目点を求め、探索深さ範囲内において浅部極大点より浅く、浅部極大点から送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第3の閾値程度の強度を有する第2の着目点を求め、第1の着目点および第2の着目点を血管壁境界候補点として決定することが好ましい。
第1の評価値を算出する際に、音線信号の探索深さ範囲内における強度の最大点と血管壁境界候補点との間の距離に基づいて第1の評価値を算出することが好ましい。
第1の評価値を算出する際に、音線信号の探索深さ範囲内における強度の最大値の10〜80%強度位置において最大値をとり、そこから離れるに従って減衰し、送信波の波連長程度離れた箇所で0となる、音線L(iは、走査方向における音線の位置を示す。)の内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)b(j)(jは、血管壁境界候補点の深さ方向位置を示す。)からなる第1の評価関数C1(b(j))に基づいて第1の評価値を算出することが好ましい。
また、血管壁境界候補点を決定する際に、探索深さ範囲内で、音線信号それぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から強度の大きい順に複数の血管壁境界候補点を決定し、第1の評価値を算出する際に、複数の着目点のそれぞれにおいて、探索深さ範囲内で着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの浅部極大点において最大値をとり、送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて第1の評価値を算出することが好ましい。
第1の評価値を算出する際に、血管壁境界候補点において、複数の第1の評価値が存在する場合に、それらの最大値を第1の評価値として算出することが好ましい。
また、本発明は、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、第2の評価値は、深度方向に対して血管壁境界候補点を含む血管壁境界候補点の上下複数点の音線信号と、これに隣接する音線信号とを用いて、以下の第2の評価関数C2(bi−1(j)、b(j´))によって算出される超音波画像生成方法を提供する。

:音線Lの内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)、i:走査方向における音線の位置、j、j´:前記血管壁境界候補点の深さ方向位置、k:探索深さ範囲、WL:類似度計算(相関計算)を行う深さ範囲(送信波の波連長程度に相当するサンプリング点数)。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、第2の評価値は、深度方向に対して血管壁境界候補点を含む血管壁境界候補点の上下複数点の音線信号と、これに隣接する音線信号との、相関係数、正規化相互相関係数、強度の差の2乗の合計、または強度の差の絶対値の合計に基づいて算出される超音波画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、第1の評価値を算出する際に、音線信号の強度および音線信号の強度の変化量のそれぞれに所定の係数を乗じて加算したものを第1の評価関数とし、血管壁境界候補点を決定する際に、第1の評価関数によって算出される第1の評価値が所定値以上となる点を血管壁境界候補点として決定する超音画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、第1の評価値を算出する際に、音線信号の強度の変化量のそれぞれに所定の係数を乗じて足し合わせたものを第1の評価関数とし、血管壁境界候補点を決定する際に、第1の評価関数によって算出される第1の評価値が所定値以上となる点を血管壁境界候補点として決定する超音画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、第1の評価値を算出する際に、探索深さ範囲内で、音線信号のそれぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から強度の大きい順に複数の着目点を求め、複数の着目点のそれぞれにおいて、探索深さ範囲内で着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの浅部極大点において最大値をとり、送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて第1の評価値を算出する超音波画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点での探索深さ範囲を決定し、第1の評価値を算出する際に、探索深さ範囲内で、音線信号のそれぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から強度の大きい順に複数の着目点を求め、複数の着目点のそれぞれにおいて、探索深さ範囲内で着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの浅部極大点において最大値をとり、送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて第1の評価値を算出する超音波画像生成方法を提供する。
また、超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、第1の評価値と第2の評価値とに基づいて血管壁境界候補点の中から血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、第3の評価値に基づいて血管壁境界点を決定すると共に決定された血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定する境界決定部とを備え、第1の評価値を算出する際に、複数の第1の評価値が存在する場合に、それらの最大値を前記第1の評価値として算出する超音波画像生成方法を提供する。
血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定することが好ましい。
血管壁境界候補点を決定する際に、音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて血管壁境界候補点での探索深さ範囲を決定することが好ましい。
第1の評価値を算出する際に、探索深さ範囲内で、音線信号のそれぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から強度の大きい順に複数の着目点を求め、複数の着目点のそれぞれにおいて、探索深さ範囲内で着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの浅部極大点において最大値をとり、送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて第1の評価値を算出することが好ましい。
第1の評価値を算出する際に、複数の第1の評価値が存在する場合に、それらの最大値を第1の評価値として算出することが好ましい。
血管壁境界候補点を決定する際に、第1の評価値が所定値以上となる音線信号の各点または第1の評価値が所定値以上となる音線信号の各点の近傍を血管壁境界候補点として決定することが好ましい。
第1の評価値を算出する際に、音線信号の強度および音線信号の強度の変化量のそれぞれに所定の係数を乗じて加算したものを第1の評価関数とし、血管壁境界候補点を決定する際に、第1の評価関数によって算出される第1の評価値が所定値以上となる点を血管壁境界候補点として決定することが好ましい。
第1の評価値を算出する際に、音線信号の強度の変化量のそれぞれに所定の係数を乗じて足し合わせたものを第1の評価関数とし、血管壁境界候補点を決定する際に、第1の評価関数によって算出される第1の評価値が所定値以上となる点を血管壁境界候補点として決定することが好ましい。
第2の評価値は、1つの音線信号と、該音線信号とは異なる1つの音線信号との強度分布のずれ量を表す第2の評価関数に基づいて算出されることが好ましい。
第2の評価値は、深度方向に対して血管壁境界候補点を含む血管壁境界候補点の上下複数点の音線信号と、これに隣接する音線信号とを用いて、以下の第2の評価関数C2(bi−1(j)、b(j´))によって算出されることが好ましい。

:音線Lの内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)、i:走査方向における音線の位置、j、j´:血管壁境界候補点の深さ方向位置、k:探索深さ範囲、WL:類似度計算(相関計算)を行う深さ範囲(送信波の波連長程度に相当するサンプリング点数)。
第3の評価値は、第1の評価値と第2の評価値とに基づく以下の第3の評価関数Csumによって算出されることが好ましい。

C(bi−1(j), b(j´))=W1C1(b(j´))+W2C2(bi−1(j), b(j´));
W1、W2:重み付け関数;
i−1(j):音線Li-1の内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ);
i(j´):音線Lの内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)。
境界を決定する際における第3の評価値の算出は、動的計画法を用いて行われることが好ましい。
境界を決定する際に、第3の評価値を最大とする血管壁境界候補点の組合せを血管壁境界とすることが好ましい。
血管壁境界は、内腔内膜境界または中膜外膜境界であることが好ましい。
決定された血管壁境界に基づいて、内中膜複合体厚を算出することが好ましい。
本発明によれば、超音波画像において内中膜複合体の境界を正確に決定し、これに基づいて内中膜複合体厚を高精度に計測することができる。
この発明の超音波画像生成方法の一例を実施する超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 第1の評価値を算出する第1の評価関数の一例を示すグラフである。 血管に対して超音波ビームを送受信して生成される音線の様子を示す図である。 血管壁である内腔内膜境界を含む血管の超音波画像を示す図である。 図4の血管の超音波画像において、血管壁境界仮位置(内腔内膜境界仮位置および中膜外膜境界仮位置)を指定する場合の説明図である。 図4の血管の超音波画像において関心領域(ROI)および血管壁探索深さ範囲を設定した場合の説明図である。 血管壁探索範囲において、境界位置候補を探索するステップを説明する説明図である。 図7に示す血管壁探索範囲において、1ライン(L1)目(1番目の音線)のプロファイルを示すグラフである。 図7に示す血管壁探索範囲において、3ライン(L3)目(3番目の音線)のプロファイルを示すグラフである。 図7に示す血管壁探索範囲において、10ライン(L10)目(10番目の音線)のプロファイルを示すグラフである。 境界線候補が大きく2つに分かれた8〜10ライン目(8〜10番目の音線)を説明する説明図である。 図11に示す複数の血管壁境界候補位置の組合せからなる複数の境界線候補を説明する説明図である。 この発明の超音波画像生成方法の他の一例を実施する超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 図4の血管の超音波画像の輝度に対して走査方向の平均のとり、対数強度をとった深さ方向プロファイルを示すグラフである。 図14に示す深さ方向プロファイルにおいて、その深さ位置における単位深さ当たりの対数強度の変化量のプロファイルを示すグラフである。 図1の超音波診断装置の一変形例の部分構成を示すブロック図である。 図13の超音波診断装置の一変形例の部分構成を示すブロック図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は、この発明の超音波画像生成方法の一例を実施する実施の形態1に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。超音波診断装置は、超音波を送受信する超音波プローブ1と、超音波プローブ1に接続された診断装置本体2を備える。診断装置本体2は、被検体内の血管に向けて超音波プローブ1から超音波を送受信して取得された受信信号に基づいて超音波画像を生成すると共に、超音波画像における血管の内中膜複合体の境界を検出して内中膜複合体厚を算出する機能を有する。
超音波プローブ1は、コンベックスタイプ、リニアスキャンタイプ、または、セクタスキャンタイプ等の、被検体の体表に当接させて用いられるプローブである。超音波プローブ1は、1次元または2次元に配列された複数の超音波トランスデューサを備える。これらの超音波トランスデューサは、印加される駆動信号に基づいて被検体内の血管に向けて超音波を送信すると共に、被検体内の血管で反射された超音波エコーを受信することにより受信信号を出力する。
各超音波トランスデューサは、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛:Pb(lead) zirconate titanate)に代表される圧電セラミック、PVDF(ポリフッ化ビニリデン:polyvinylidene difuluoride)に代表される高分子圧電素子等からなる圧電体の両端に電極を形成した振動子によって構成される。このような振動子の電極に、パルス状または連続波の電圧を印加すると、圧電体が伸縮する。この伸縮によって、それぞれの振動子からパルス状または連続波の超音波が発生し、これらの超音波の合成によって超音波ビームが形成される。また、それぞれの振動子は、伝搬する超音波を受信することによって伸縮し、電気信号を発生する。これらの電気信号は、超音波の受信信号として出力される。
診断装置本体2は、超音波プローブ1に接続された送受信部3を有し、この送受信部3に画像形成部4が接続され、画像形成部4に表示制御部5を介して表示部6が接続される。また、送受信部3には、血管壁境界候補点決定部7、境界決定部8およびIMT算出部9が順次接続され、IMT算出部9が表示制御部5に接続される。さらに、送受信部3、画像形成部4、血管壁境界候補点決定部7、境界決定部8およびIMT算出部9が制御部10に接続される。また、操作入力部11に制御部10が接続される。なお、血管壁境界候補点決定部7は、境界仮位置指定部12を内部に備え、境界決定部8は、第1の評価値算出部14、第2の評価値算出部15、および第3の評価値算出部16を内部に備える。
送受信部3は、送信回路と受信回路を内蔵している。送信回路は、複数のチャンネルを備えており、超音波プローブ1の複数の超音波トランスデューサにそれぞれ印加される複数の駆動信号を生成する。その際に、制御部10からの制御信号に応じて選択された送信遅延パターンに基づいて、複数の超音波トランスデューサから送信される超音波が超音波ビームを形成するようにそれぞれの駆動信号の遅延量を調整し、遅延量のそれぞれ調節された複数の駆動信号が超音波プローブ1に供給される。
送受信部3の受信回路は、複数のチャンネルを備えており、複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力される複数のアナログの受信信号を受信して増幅し、デジタルの受信信号に変換する。さらに、制御部10からの制御信号に応じて選択された受信遅延パターンに基づいて、複数の受信信号にフォーカス位置に応じたそれぞれの遅延時間を与え、それらの受信信号をフォーカス位置ごとに加算することにより、受信フォーカス処理(位相整合ともいう)を行う。この受信フォーカス処理によって、それぞれ超音波エコーの焦点が絞りこまれた複数の音線信号が形成される。
次に、ローパスフィルタ処理等によって音線信号に包絡線検波処理(直交検波処理ともいう)が施され、STC(Sensitivity Time Gain Control)により、超音波の反射位置の深度に応じて距離に応じた減衰補正がなされる。
このように処理された音線信号は、画像形成部4と境界判別部7にそれぞれ出力されると共に、複数フレーム分の音線信号を蓄積するためのメモリ容量を有するデータメモリに順次格納される。ここで音線信号とは、受信信号を位相整合・直交検波処理して得られたIQ信号において、例えば、各ラインi(i=1〜L:Lはラインの総数)、深度方向サンプル点j(j=1〜N:Nはサンプリング点の総数)毎の{I(i,j)+Q(i,j)}1/2を求め、各iを固定し、j方向に沿った信号をいう。なお、上述の音線信号{I(i,j)+Q(i,j)}1/2の代わりに、I(i,j)+Q(i,j)などを用いてもよい。また、音線信号の強度とは、{I(i,j)+Q(i,j)}1/2の値に限定されず、上述の音線信号をべき乗した値、上述の音線信号に所定の係数を掛けた値、対数値(対数強度)等、音線のサンプリング位置での強度の相対的序列が変わらない数学的変形後の値を含むものとする。
画像形成部4は、画像データ生成機能を備えており、ライブモードにおいては送受信回路3の受信回路から直接供給される音線信号を、フリーズモードにおいてはデータメモリから供給される音線信号をそれぞれ入力し、これら音線信号に対して、Log(対数)圧縮やゲイン調整等のプリプロセス処理を施して、血管の超音波画像を示す画像データを生成する。そして、生成された超音波画像の画像データに通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像データにラスター変換し、階調処理等の必要な画像処理を施して表示制御部5に供給する。
表示制御部5は、画像形成部4から供給された画像データに基づいて、表示部6に血管の超音波画像を表示させる。表示部6は、例えば、LCD等のディスプレイ装置を含み、表示制御部5の制御の下で、超音波画像を表示する。
一方、送受信部3に接続された血管壁境界候補点決定部7は、送受信部3の受信回路から供給された音線信号に基づいて、超音波画像において走査方向に延びる血管の内中膜複合体(血管壁)の血管壁境界候補点を音線上で決定し、その結果を境界決定部8に出力する。
また、血管壁境界候補点決定部7は、表示部6に表示された超音波画像において、制御部10を介した操作入力部11からのオペレータの指示により、上述の音線において内中膜複合体の血管壁境界仮位置(内腔内膜境界仮位置および中膜外膜境界仮位置)を指定する境界仮位置指定部12を備え、境界仮位置指定部12によって指定された内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて音線に対して血管壁境界候補点の探索深さ範囲が設定される。
<血管壁境界候補点の決定>
血管壁境界候補点決定部7は、決定された血管壁境界候補点の探索深さ範囲内において、血管壁境界候補点を決定する。例えば、血管壁境界候補点である内腔内膜境界候補点としては1つの音線に対して1つ以上の候補点が挙げられる。
また、血管壁境界候補点決定部7は、例えば、上述の音線信号の強度分布に基づいて血管壁境界候補点を決定してもよい。
境界決定部8は、血管壁境界候補点決定部7において挙げられた1つの音線における1つ以上の内腔内膜境界候補点から、1つの内腔内膜境界点(血管壁境界点)を決定し、これら内腔内膜境界点に基づいて内腔内膜境界(血管壁境界)を決定する。境界決定部8による血管壁境界の決定は、第1の評価値算出部14における第1の評価値と第2の評価値算出部15における第2の評価値から第3の評価値算出部16で算出される第3の評価値に基づいて決定される。
音線Lの内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)b(j)が、有限個の離散位置(例えば、{a,a,…,aj−1,a,…a})であるとすると、Lライン(音線L本)の血管壁(内中膜複合体)境界線候補(L個の結節を持つ折れ線)は、以下の(1)式、
B(b(j))=(b(j),b(j),…,bi−1(j),b(j),…,b(j))…(1)
で表される。ただし、(1)式でのjは、1番目のラインからL番目のラインまでの各ラインでの1つ以上の血管壁境界候補点の位置を意味するものとする。
<第1の評価値の算出>
第1の評価値算出部14は、各音線に対応した音線信号を利用して、音線ごとに血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出する。
例えば、血管壁境界候補点との関連性の高い所定の特徴量を有する着目点を見つけて、その着目点との位置関係から、第1の評価値を求めることができる。所定の特徴量としては、音線信号の強度を用いて抽出すればよく、また、強度そのものを所定の特徴量としてもよい。
例えば、音線信号の強度最大値の近傍で、強度最大値を与える深さ位置よりも所定割合浅い位置からの距離を基準にして第1の評価値を求める方法が挙げられる。
具体的には、図2に示すように、探索深さ範囲内における音線信号の強度最大値(例えば、対数強度の最大値)の30%強度位置において最大値をとり、30%強度位置から離れるほど減衰し、超音波ビームを送受信した際の波連長程度離れた位置で0となるような第1の評価関数C1(b(j´))に基づいて血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出する。なお、強度最大値の30%強度位置で最大値をとるのは一例であり、好ましくは10%強度位置から80%強度位置で、より好ましくは、20%強度位置から70%強度位置で、最大値をとる第1の評価関数を適宜決定すればよい。
<第2の評価値の算出>
また、第2の評価値算出部15は、着目した音線に対応する音線信号と、着目した音線に隣接するいずれかの音線に対応する音線信号との類似度(音線信号の強度分布のずれ量)を表す第2の評価値を算出する。
例えば、正規化相互相関係数を用いて表される以下の(2)式の第2の評価関数C2(bi―1(j),b(j´))に基づいて第2の評価値を算出する。
…(2)
ここで、(2)式では、血管壁境界候補点bi−1(j)は、i−1番目の音線上であって、サンプリング点(深さ位置)jにあり、血管壁境界候補点b(j´)がi番目の音線上であって、サンプリング点j´にあると仮定している。また、kは、血管壁境界探索深さ範囲を示し、送信波の波連長WL程度である。また、f[i,j]は、サンプリング点(i,j)上の音線信号の強度(検波後の強度)である。音線信号の強度の平均値をそれぞれの値から減算する上述の(2)式で、音線に対応する音線信号の強度分布のずれ量を計算することで、強度の変動があっても安定的に隣接した音線間の相関、すなわち類似度を計算することができる。
<第3の評価値の算出>
第3の評価値算出部16は、血管壁境界探索深さ範囲内で血管壁境界候補点bi−m(j)に対して、上述の音線信号の第1の評価関数C1(bi−m(j))と上述の音線信号の第2の評価関数C2(bi−1(j),b(j´))とから、以下の(3)式、
C(b(j´))=W1・C1(bi−1(j´))+W2・C2(bi−1(j),b(j´)); W1、W2:重み付け関数…(3)
により関数C(b(j´))を算出し、走査方向における血管壁境界候補点の組合せからなる複数の境界線候補に対する上述の関数C(b(j´))の合計を以下の(4)式に示す第3の評価関数Csumに基づいて第3の評価値を算出する。
W1、W2を正の数とした場合、第3の評価関数Csumによる第3の評価値が最大となる血管壁境界候補点の組合せが血管壁境界点として選定され、血管壁が決定される。なお、W1、W2を負の数にした場合、第3の評価関数Csumによる第3の評価値が最小となる血管壁境界候補点の組合せが血管壁境界点として選定され、血管壁が決定される。
血管壁境界を求める際に評価関数として用いたC1(b(j))およびC2(bi−1(j),b(j´))は、上述の定義では、それぞれ値が大きい方が血管壁境界候補点としての確度が高くなるが、例えば、各々を上述の定義の逆数で定義した場合は、値が小さい方が、血管壁境界候補点としての確度が高くなる。
従って、第1の評価値および第2の評価値において、値が小さい方が血管壁境界候補点としての確度が高いように関数が定義される場合は、W1、W2を正の数にした場合、選定された血管壁境界候補点の組合せ(血管壁境界)は、第3の評価関数Csumによる第3の評価値が最小となるような血管壁境界候補点の組合せから血管壁境界点が選定され、血管壁が決定される。また、W1、W2を負の数にした場合、選定された血管壁境界候補点の組合せ(血管壁境界)は、第3の評価関数Csumによる第3の評価値が最大となるような血管壁境界候補点の組合せから血管壁境界点が選定され、血管壁が決定される。
なお、(2)〜(4)式では、隣接する音線間の相関を計算しているが、これには限定されず、離れた音線間、たとえば、2〜5ライン隣の音線との相関を計算してもよい。すなわち、C2(bi−m(j),b(j´))、(i>i−m>0、mは自然数)を求めてもよい。
また、血管壁境界の選定は、音線1つに対して、血管壁境界候補位置(深さ)b(j´)が、例えば、n個等の有限個の離散位置を取る場合、通常では、これがLライン分、つまり、組合せにしてn通りの分Csumを計算する必要があるが、この点、動的計画法を用いることで計算量を大幅に削減することができる。これについては後で詳述する。
決定された内中膜複合体の境界の深さ位置の情報は、IMT算出部9に出力される。
IMT算出部9は、境界決定部8により決定された内中膜複合体の境界の深さ位置に基づいて、内中膜複合体厚(IMT)を算出する。算出された内中膜複合体厚は、表示制御部5を介して表示部6に表示される。
なお、表示制御部5および制御部10、各決定部等は、CPUや、CPUに各種の処理を行わせるためのメモリに記憶された動作プログラム、データ保存用メモリ、データをやり取りする各種バスなどから構成されるが、それらをデジタル回路で構成することもできる。
<動作>
次に、実施の形態1の動作について説明する。
まず、図3に示すように、超音波プローブ1が被検体Sの体表に接するように配置されると、診断装置本体2における送受信部3の送信回路からの駆動信号により、超音波プローブ1から被検体S内の血管に向けて超音波ビームが送信される。血管Vに入射した超音波ビームは、血管壁の各部で反射され、その超音波エコーが超音波プローブ1のそれぞれの超音波トランスデューサで受信される。
それぞれの超音波トランスデューサで超音波エコーが受信されると、その超音波エコーの強度に応じた受信信号が超音波トランスデューサから送受信部3の受信回路にそれぞれ出力される。受信回路は、超音波トランスデューサから出力された受信信号に基づいて、走査方向に配列する複数の音線、例えば、32本の音線L1〜L32に対応した音線信号がそれぞれ受信回路より生成される。生成された音線L1〜L32の音線信号は、送受信部3から画像形成部4に出力される。
画像形成部4は、入力した音線L1〜L32の音線信号の強度分布に基づいて、血管Vの画像データを生成する。そして、生成された画像データは、階調処理等の必要な画像処理が施された後、表示制御部5に出力され、例えば、図4に示すような超音波画像(Bモード断層画像)が表示部6に表示される。
一方、送受信部3の受信回路は、生成した音線L1〜L32に対応する音線信号を血管壁境界候補点決定部7へ出力する。血管壁境界候補点決定部7は、送受信部3から供給された音線L1〜L32の音線信号の強度分布に基づいて、それぞれの音線について血管壁境界候補点を決定する。ここで、内中膜複合体の境界は、血管後壁の内膜と内腔との境界(血管後壁内膜−内腔境界)、血管後壁の外膜と中膜との境界(血管後壁外膜−中膜境界)、血管前壁の外膜と中膜との境界(血管前壁外膜−中膜境界)および血管前壁の内膜と内腔との境界(血管前壁内膜−内腔境界)から構成されるものである。
図4は、上述のとおり、表示部6において表示されたBモード断層画像である。図4に示すように、画像の左側では血管後壁内膜−内腔境界が確認できるものの、画像の右側では境界が二手に分岐しているようにみえるため、内腔内膜境界が不明瞭である。
次に、図5に示すように、表示部6に表示されたBモード断層画像において、オペレータが操作入力部11を操作することにより、血管壁境界候補点決定部7の境界仮位置指定部12を通じて内腔内膜境界仮位置(血管壁境界仮位置)が指定される。これにより、Bモード断層画像に対応する音線に対して、内腔内膜境界仮位置が指定される。また、表示部6に表示されたBモード断層画像の内腔内膜境界仮位置に基づいて、血管壁境界候補点決定部7の境界仮位置指定部12によって、所定深さ離れた位置に中膜外膜境界仮位置が指定される。なお、中膜外膜境界仮位置は、内腔内膜境界仮位置に基づいて自動的に決定されてもよく、また、内腔内膜境界仮位置と同様に、オペレータが操作入力部11を操作することにより、血管壁境界候補点決定部7の境界仮位置指定部12を通じて指定されてもよい。
図6に示すように、血管壁境界候補点決定部7の境界仮位置指定部12によって指定された内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて、内腔内膜境界探索深さ範囲が設定される。また、説明のために、内腔内膜境界探索深さ範囲が含まれる一部の領域を関心領域ROIとして説明する。
図7(A)は、図6に示すBモード断層画像において、関心領域ROIを抜き出して拡大した拡大図である。図7(A)に示す関心領域ROIは、音線L1〜L10によって構成される。
また、図7(B)〜(E)は、血管壁境界候補点決定部7において血管壁境界候補点を決定する各ステップを説明する説明図である。
ステップ1として、血管壁境界候補点決定部7により血管壁探索深さ範囲内において、各音線L1〜L10上で、例えば、対数強度の最大値を与える最大点を検出する。図7(B)に矩形部で強調表示された箇所が、対数強度の最大値を与える最大点である。
次に、ステップ2として、血管壁探索深さ範囲内において、ステップ1で検出された対数強度の最大値を与える最大点よりも浅く、最大点から超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さよりも離れた箇所で対数強度が最大値の75%以上(第1の閾値以上)の極大値を有する点を浅部極大点として検出する。図7(C)に矩形部で強調表示された箇所が、浅部極大点である。なお、音線によっては浅部極大点が存在しない場合もある。
次にステップ3として、血管壁探索深さ範囲内において、ステップ1で検出された対数強度の最大値を与える最大点よりも浅く、最大点から超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で対数強度が最大値の80%(第2の閾値)程度の強度となる点を第1の着目点として検出する。図7(D)に矩形部で強調表示された箇所が、第1の着目点である。
最後に、ステップ4として、血管壁探索深さ範囲内において、ステップ2で検出された浅部極大点よりも浅く、浅部極大点から超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、対数強度が浅部極大点の値である極大値の80%(第3の閾値)程度の強度となる点を第2の着目点として検出する。図7(E)に矩形部で強調表示された箇所が、第2の着目点である。
血管壁境界候補点決定部7は、上述のとおり算出された第1の着目点と第2の着目点との情報を血管壁境界候補点として境界決定部8へ出力する。
また、音線L1、L3、L10のプロファイルを図8−図10のグラフに示す。
図8に示すように、音線L1では、最大点と第1の着目点のみが検出され、浅部極大点と第2の着目点とが検出されない。また、図9に示すように、音線L3では、内腔内のノイズ(誤検出)と内腔内膜境界とが血管壁境界候補点として検出されており、図10に示される音線L10では、内腔内膜境界と中膜外膜境界(誤検出)とが血管壁境界候補点として検出される。
図11(A)、(B)は、血管壁境界候補位置決定部において決定された血管壁境界候補点の詳細説明図である。特に、音線L8−L10において血管壁境界候補点が2通りに分かれている。
また、図12は、境界決定部8において計算される血管壁境界候補点の組合せを示す説明図である。境界決定部8は、血管壁境界候補点それぞれに対して、第1の評価値算出部14において第1の評価値を、第2の評価値算出部15において第2の評価値を算出し、これら第1の評価値および第2の評価値に基づいて、第3の評価値算出部16により第3の評価値を算出する。
第3の評価値が最大となるような血管壁境界候補点の組合せは、各候補点における第1の評価値および第2の評価値をそれぞれ算出し、これら第1の評価値および第2の評価値に基づいて血管壁境界候補点の全ての組合せに対する第3の評価値を算出してもよいし、また、上述のとおり動的計画法を用いて算出してもよい。
<動的計画法>
次に、動的計画法を用いて第3の評価関数を算出する方法について詳述する。
動的計画法の説明を簡略化するために、ライン数を10、各ライン毎のサンプリング点を10点とし、全てのサンプリング点が血管壁境界候補点として選択されている場合の説明をする。また、第2の評価値は、隣接した音線間の類似度(相関)を求めるものとする。
まず、第1の評価値を上述の方法でC1(b(j))として求める。また、第2の評価値を上述の方法でC2(bi−1(j),b(j´))として求める。
C1(b(j´))、C2(bi−1(j),b(j´))は、評価関数を定義することで、各サンプリング点毎に対応付けられた値として算出できる評価値である。上述の前提では、C1(b(j´))は、各サンプル点毎に1つ有り、C2(bi−1(j),b(j´))は、最初のラインを除き、各サンプリング点毎に、隣接ラインの全サンプル点10個に対応した評価値として10個ずつ有することになる。すなわち、ある1ラインで考えると、10×10個のC2(bi−1(j),b(j´))の評価値を計算することになる。
動的計画法では、
sum=C1(b(j))+{C1(b(j))+C2(b(j),b(j´))}+{C1(b(j))+C2(b(j),b(j´))}+・・・+{C1(b10(j))+C2(b(j),b10(j´))}・・・(5)
として、Csumが最大になるb(j´)を決定することで、血管壁境界候補点の中から、血管壁境界点を決定する。
sumを最大にするb(j´)の組み合わせをどのように決定するかを具体的に説明する。
式の簡略化のために、
H(bi−1(j),b(j´))=C1(b(j))+C2(bi−1(j),b(j´))・・・(A)と書き直すと、(5)式は、
sum=C1(b(j))+H(b(j),b(j´))+H(b(j),b(j´))+・・・+H(b(j),b10(j´))・・・(6)
となる。
まず、b(j)に着目する。これは、C1(b(j))と、H(b(j),b(j´))にのみ関与する。したがって、C1(b(j))+H(b(j),b(j´))を最大にするようにb(j)を選ぶとよい。そこで、b(j´)の可能な全ての値に対して最適なb(j)をそれぞれ計算する。これをb(j´)の関数とみなしてb(j,b(j´))と書くことができる。そのC1(b(j))+H(b(j),b(j´))の最大値もb(j´)に依存するので、それをb(j´)の関数とみなして、
D2(b(j´))
=max〔C1(b(j))+H(b(j),b(j´))、b(j)〕
=max〔C1(b(j,b(j´)))+H(b(j,b(j´)),b(j´))、b(j,b(j´))〕
と定義する。
これを用いると、(6)式は、次にように書ける。
sum=D2(b(j´))+H(b(j),b(j´))+・・・+H(b(j),b10(j´))・・・(7)
これで、(6)式と同じ形で、変数を一つ減らすことができる。したがって、同じ手順を逐次繰り返すことで、変数を一つずつ減らすことができる。すなわち、関数D3(b(j´))を、
D3(b(j´))
=max〔D2(b(j))+H(b(j),b(j´))、b(j)〕
と定義し、最大値を与えるb(j)を、b(j,b(j´))と書くと、
D3(b(j´))
=max〔D2(b(j,b(j´)))+H(b(j,b(j´)),b(j´))、b(j,b(j´))〕
と書ける。
したがって、(7)式は、
sum=D3(b(j))+H(b(j),b(j´))+・・・+H(b(j),b10(j´))・・・(8)
と書ける。
同様に進み、最終的に関数D10(b10(j´))を
D10(b10(j´))
=max〔D9(b(j))+H(b(j),b10(j´))、b(j)〕
と定義し、最大値を与えるb(j)を、b(j,b10(j´))と書くと、
D10(b10(j´))
=max〔D9(b(j,b10(j´)))+H(b(j,b10(j´)),b10(j´))、b(j,b10(j´))〕
と書ける。
すると、(8)式は、
sum=D10(b10(j´))・・・(9)
と書くことができる。
したがって、(9)式に示すように、Csumは変数が1つの1変数関数となる。1変数関数D10(b10(j´))が最大になるb10(j´)の値をb 10(j´)とする。これに対する最適なb(j)の値b (j)は、b (j,b 10(j´))である。更に、逆にたどって、b(j)の値b (j)は、b (j,b (j´))となる。更に逆に逐次たどっていくと、b(j)の値b (j)は、b (j,b (j´))と決定することができる。
なお、Csumを、2ライン目以降のC1を使用しないで最大値を計算する態様も可能である。すなわち、以下のように定義して、上述の説明と同様に算出することもできる。
sum=C1(b(j))+C2(b(j),b(j´))+C2(b(j),b(j´))+・・・+C2(b10(j),b10(j´))・・・(5´)
これは、(A式)をH(bi−1(j),b(j´))=C2(bi−1(j),b(j´))と書き直して、動的計画法を同様に使って計算できることを意味する。
ここまでは、動的計画法の説明を簡略化するために、ライン数を10、各ライン毎のサンプリング点を10点とし、全てのサンプリング点が血管壁境界候補点として選択されている場合を説明したが、当然に、ライン数をL(2以上の自然数)、サンプリング点をN(2以上の自然数)のように一般化できる。
また、各ライン毎のサンプリング点を10点とし、全てのサンプリング点が血管壁境界候補点として選択されている場合を説明したが、サンプリング点をN点としたときに、全てのサンプリング点ではなく、予め血管壁境界候補点として抽出されている候補点のみをN点の中から選択して、動的計画法で計算してもよい。各ライン毎に血管壁境界候補点の数が異なってもよい。
また、隣接する音線間の相関を計算して説明したが、これには限定されず、例えば、2〜5ライン隣のラインとの相関を計算してもよい。すなわち、C2(bi−m(j),b(j´))、(i>i−m>0、mは自然数)を求めてもよい。
また、C1(b(j´))、C2(bi−1(j),b(j´))に重み付けの係数であるW1、W2を掛けて計算してもよい。
また、C1(b(j´))、C2(bi−1(j),b(j´))の値が大きい方が血管壁境界候補点としての確度が高い場合について説明したが、小さい方が血管壁境界候補点としての確度が高い評価関数を用いる場合には、D2(b(j´)〜D10(b10(j´)は、最小値を得られるbi−1(j),b(j´)を決定するように変更すればよい。
<実データに基づく具体例>
実際に被検査者から得たデータを使い動的計画法を利用した例について、具体的には、図11および図12に示すように、各ラインの候補点が2で、ライン数が3の場合を説明する。
C1(b(8))=C1(b(14))=0.5を初期値として入れておく。
(j)={8、14},b(j)={7,18},b10(j)={7,18}のとき、
C2(b(j),b(j´))の値が以下の表1のようになり、
C2(b(j),b10(j´))の値が以下の表2のようになったとする。
(j)=7であるとすれば、b(j)=8のとき最大値が1.39。
(j)=18であるとすれば、b(j)=8のとき最大値が1.14。
となる。
sum=D(b(j))+H(b(j),b10(j´))を計算すると、以下の表3のようになる。
ただし、
(b(j´))
=max〔D(b(j))+H(b(j),b(j´))、b(j)〕
H(b(j),b10(j´))=C2(b(j),b10(j´))
である。
このとき、表3からb10(j)=7のとき最大値2.75をとることがわかる。したがって、表3、表2、表1のように逆にたどっていくことで血管壁境界点を決定できる。表2から、b(j)=7と決定され、表1からb(j)=8と決定される。すなわち、血管壁境界候補点の中から、血管壁境界点は、b10(j)=7、b(j)=7、b(j)=8と決定することができる。
<IMT計測への適用>
第3の評価値は、ライン8においてx1=8、ライン9においてx2=7、ライン10においてx3=7をとる場合、つまり、
b=(b、b、b10)=(8、7、7)
の場合に最も大きくなる。
上述した血管壁境界点の決定方法に基づいて内腔内膜境界点、中膜外膜境界点をそれぞれ算出し、これらに基づいて内腔内膜境界と中膜外膜境界とを決定する。決定された血管壁の情報はIMT算出部9へ出力される。
IMT算出部9は、決定された内腔内膜境界の位置と中膜外膜境界の位置の差分から血管壁の内中膜複合体厚(IMT)を算出する。
上述のとおり、超音波画像において内中膜複合体の境界を正確に決定することができるため、これに基づいて内中膜複合体厚を高精度に計測することができる。
<実施の形態2>
図13は、本発明の超音波画像生成方法の他の一例を実施する、実施の形態2に係る超音波診断装置のブロック図である。
実施の形態2に係る超音波診断装置の実施の形態1との違いは、診断装置本体2の血管壁境界候補点決定部7が境界仮位置指定部12の代わりに境界仮位置自動決定部13を備える点にある。
血管壁境界候補点決定部7は、操作入力部11からのオペレータの指示により、音線の内中膜複合体の境界仮位置(内腔内膜境界仮位置および中膜外膜境界仮位置)を自動で決定する境界仮位置自動決定部13を備え、実施の形態1と同様、決定された境界仮位置に基づいて音線に血管壁境界探索深さ範囲が設定される。
なお、境界仮位置自動決定部13による境界仮位置の自動決定は、走査方向または深さ方向に音線信号の平滑化処理を行い、平滑化された音線信号を用いて行われてもよい。
図14は、複数の音線を走査方向に対して平均をとり、それらの対数強度を求めることで得られる深さ方向のプロファイルを示すグラフである。血管断面を示すBモード断層画像において、血管の内腔部分をはっきりと捉えることができる。
また、図15は、図14に示す深さ方向プロファイルに対して、その深さ位置における単位深さあたりの対数強度の変化量のプロファイルを示すグラフである。
境界仮位置自動決定部13では、図14に示す深さ方向プロファイルから内腔を検出し、図15に示す位深さあたりの変化量のプロファイルと、内腔位置とに基づいて、内腔より数mm程度深い箇所で、位深さあたりの輝度の変化量が大きい箇所を、浅い方から順に、内腔内膜境界仮位置、中膜外膜境界仮位置としてそれぞれ決定する。
これ以降の動作は実施の形態1と同様である。
実施の形態1と同様に、超音波画像において内中膜複合体の境界を正確に決定することができるため、これに基づいて内中膜複合体厚を高精度に計測することができる。
<変形例>
また、実施の形態1および実施の形態2では、第1の評価関数C1(b(j´))は、音線信号の強度最大値のみを基準に算出するだけでなく、例えば、強度最大値、2番目に大きい強度値、3番目に大きい強度値など、複数の強度値を基準に、各々の30%強度位置において最大値をとり、各々の30%強度位置から離れるほど減衰し、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長程度離れた位置で0となるような第1の評価関数C1(b(j´))に基づいて、強度値が大きい方から所定の順位数分だけ複数個、血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出してもよい。
また、ある血管壁境界候補点b(j´)において、複数の第1の評価値が算出された場合には、その中の最大値を第1の評価値としてもよい。
上述と同様に、大きい順に選択された強度値の30%強度位置において最大値をとるのは一例であり、好ましくは10%強度位置から80%強度位置で、より好ましくは20%強度位置から70%強度位置で、最大値をとる評価関数を適宜決定すればよく、また、強度の取り方に応じて適宜変更すればよい。
また、第1の評価関数として、音線信号の強度に所定の係数を掛けた値、深さに対する変化量に所定の係数を掛けた値を用いてもよい。例えば、深さをb(j´)の音線信号の強度をI(b(j´))、深さに対する変化量をF(b(j´))、A1、A2を重み係数としたとき、
C1(b(j´))=A1×I(b(j´)+W)+A2×F(b(j´));
(Wは送信波の波連長の1/2〜1/4程度の長さ)
とし、C1(b(j´))が所定の閾値以上を有する点b(j´)を、境界候補点としてもよい。
また、強度の深さに対する変化量(深さ方向微分値)F(b(j´))を第1の評価関数とし、
C1(b(j´))=A2×F(b(j´))
として、C1(b(j´))がある閾値以上を有する点b(j´)を、境界候補点としてもよい。
また、上述の実施の形態1および2では、血管壁境界候補点決定部7において血管壁境界候補点を決定し、決定された血管壁境界候補点に対して、境界決定部8において、第1の評価値算出部14でそれぞれの第1の評価値を算出していたが、図16および図17に示すように、血管壁境界候補点決定部27、37の第1の評価値算出部114において第1の評価関数に基づき全ての深さ位置での第1の評価値を算出し、血管壁境界候補点決定部27、37において、第1の評価値が所定の閾値以上となる点を血管壁境界候補点として決定してもよい。なお、血管壁境界候補点決定部27、37が第1の評価値算出部114を有するため、境界決定部18、28には、第1の評価値算出部を有しない。
また、低解像度の音線信号を用いて、内膜−中膜境界位置、中膜−外膜境界位置を仮決定し、それらの周辺を探索することで、血管壁境界候補点を決定してもよい。
それぞれの深さ位置において、走査方向に音線信号の平均をとる代わりに低解像度の音線信号を生成しておき、それらの強度と、それぞれの深さ位置における単位深さ当たりの強度の変化量とを求め、それぞれの深さ位置における単位深さ当たりの強度の変化量に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とに基づいて内腔内膜境界候補点の探索深さ範囲、中膜外膜境界候補点の探索深さ範囲をそれぞれ決定することもできる。
また、上述の隣接音線信号類似度である第2の評価値としては、例えば、SSD(Sum of Squared Difference)やSAD(Sum of Absolute Difference)を用いてもよい。
<血管壁境界候補点の全ての組み合わせを計算する方法>
また、上述の実施の形態1では、動的計画法を用いて各ライン毎の血管壁境界候補点の組み合わせを計算量を減らしていたが、各ライン毎の血管壁境界候補点の全ての組み合わせを計算してもよい。
説明を簡略化するために、動的計画法での説明と同様に、ライン数を10、各ライン毎のサンプリング点を10点とし、全てのサンプリング点が血管壁境界候補点として選択されている場合の説明をする。また、第2の評価値は、隣接した音線間の類似度(相関)を求めるものとする。
まず、1ライン目の強度を使い、1ライン目の各サンプリング点で第1の評価値のC1(b(j))を求める。第1の評価値は、各サンプリング点毎に1つ決定する。
次に、1ライン目と2ライン目の強度を使い、2ライン目の各サンプリング点毎に第2の評価値のC2(b(j),b(j´))を求める。すなわち、2ライン目の各サンプリング点毎に隣接ライン(ここでは1ライン目)上のサンプリング点に対応して求められるので、C2(b(j),b(j´))は10×10の組み合わせで算出される。
次に同様に、3ライン目の各サンプリング点毎に第2の評価値のC2(b(j),b(j´))を求める。すなわち、3ライン目の各サンプリング点毎に隣接ライン(ここでは2ライン目)上のサンプリング点に対応して求めるので、C2(b(j),b(j´))は10×10の組み合わせで算出される。
同様に逐次繰り返し、10ライン目まで第2の評価値のC2(b(j),b10(j´))を求める。
1ライン上のサンプル点で第1の評価値、2〜10ライン上のサンプル点で第2の評価値が求まった後で、各ライン毎に1点ずつ選択して、全ラインで選択されたサンプル点の組み合わせにおいて、第1の評価値、第2の評価値の和を求めて第3の評価値とする。そして、全ての組み合わせの中から、第3の評価値が最大になるサンプル点の組み合わせを求め、このサンプル点の組み合わせを、血管壁境界点とする。
なお、第1の評価値は1ライン目のみ算出したが、2〜10ライン上のサンプル点でも算出し、2〜10ライン上の第2の評価値に第1の評価値を加算した値を使って、第3の評価値が最大になるサンプル点の組み合わせを求めてもよい。
なお、血管壁境界候補点から、血管壁境界点を決定する方法として、動的計画法を用いる方法と、全ての組み合わせを調べる方法の2通りを説明したが動的計画法は、計算量を減らせる特徴があり、ライン数、候補点が大きくなるほど、全ての組み合わせを調べる方法と比べて、相対的にその効果が大きくなる。
例えば、10ライン、で各ラインに1〜10の候補点があるケースを想定すると、全ての組み合わせを調べる方法では、1010通りの計算を行う。
一方、動的計画法では、あるラインと、その隣合うラインのみの相関係数を用いた評価関数であることを利用し、10×10の組み合わせを、10回の計算するだけなので、計算量は(10×10)×10=10通りの計算を行うにすぎない。従って、動的計画法を使う方法では、全ての組み合わせを調べる方法と比べ、計算量は、10/1010=10−7より、10分の1になり、計算量を大幅に減らすことができる。
上述の実施の形態1および2並びにそれらの変形例においては、血管壁境界候補点として、内腔内膜境界候補点を挙げ、内腔内膜境界を決定しているが、本発明は、内腔内膜境界の決定に限られず、内腔内膜境界と同様の方法で、例えば、血管壁境界候補点として中膜外膜境界候補点を挙げ、中膜外膜境界を決定してよい。
内腔内膜境界とともに、中膜外膜境界を決定することで、超音波画像において内中膜複合体の境界を正確に決定することができるため、これに基づいて内中膜複合体厚を高精度に計測することができる。
以上、本発明の超音波画像生成方法について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよい。
1 超音波プローブ、 2 診断装置本体、 3 送受信部、 4 画像形成部、 5 表示制御部、 6 表示部、 7、27、37 血管壁境界候補点決定部、 8、18、28 境界決定部、 9 IMT算出部、 10 制御部、 11 操作入力部、 12 境界仮位置指定部、 13 境界仮位置自動決定部、 14、114 第1の評価値算出部、 15 第2の評価値算出部、 16 第3の評価値算出部、 L i番目の音線信号、 b i番目の音線信号における境界候補位置(深さ)、 C1 第1の評価関数(血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度)、 C2 第2の評価関数(隣接する音線信号の類似度)、 Csum 第3の評価関数、 W1、W2 重み。

Claims (38)

  1. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記第2の評価値は、深度方向に対して前記血管壁境界候補点を含む前記血管壁境界候補点の上下複数点の音線信号と、これに隣接する音線信号とを用いて、以下の第2の評価関数C2(bi−1(j)、b(j´))によって算出することを特徴とする超音波画像生成方法。

    :音線Lの内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)、i:走査方向における音線の位置、j、j´:前記血管壁境界候補点の深さ方向位置、k:探索深さ範囲、WL:類似度計算(相関計算)を行う深さ範囲(送信波の波連長程度に相当するサンプリング点数)。
  2. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記第2の評価値は、深度方向に対して前記血管壁境界候補点を含む前記血管壁境界候補点の上下複数点の音線信号と、これに隣接する音線信号との、相関係数、正規化相互相関係数、強度の差の2乗の合計、または強度の差の絶対値の合計に基づいて算出されることを特徴とする超音波画像生成方法。
  3. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、
    前記探索深さ範囲内において前記音線信号の強度の最大値を与える最大点を更に求め、
    前記探索深さ範囲内において前記最大点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、第1の閾値以上の極大値を有する浅部極大点を求め、
    前記探索深さ範囲内において前記最大点より浅く、前記強度の最大点から前記送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第2の閾値程度の強度を有する第1の着目点を求め、
    前記探索深さ範囲内において前記浅部極大点より浅く、前記浅部極大点から前記送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第3の閾値程度の強度を有する第2の着目点を求め、
    前記第1の着目点および前記第2の着目点を前記血管壁境界候補点として決定することを特徴とする超音波画像生成方法。
  4. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、
    前記第1の評価値を算出する際に、前記音線信号の探索深さ範囲内における強度の最大点と前記血管壁境界候補点との間の距離に基づいて前記第1の評価値を算出することを特徴とする超音波画像生成方法。
  5. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、
    前記第1の評価値を算出する際に、前記音線信号の探索深さ範囲内における強度の最大値の10〜80%強度位置において最大値をとり、そこから離れるに従って減衰し、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長程度離れた箇所で0となる、音線L(iは、走査方向における音線の位置を示す。)の内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)b(j)(jは、前記血管壁境界候補点の深さ方向位置を示す。)からなる第1の評価関数C1(b(j))に基づいて第1の評価値を算出することを特徴とする超音波画像生成方法。
  6. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、
    前記探索深さ範囲内で、前記音線信号それぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から前記強度の大きい順に複数の血管壁境界候補点を決定し、
    前記第1の評価値を算出する際に、複数の着目点のそれぞれにおいて、前記探索深さ範囲内で前記着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの前記浅部極大点において最大値をとり、前記送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて前記第1の評価値を算出することを特徴とする超音波画像生成方法。
  7. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、前記音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、
    前記探索深さ範囲内において前記音線信号の強度の最大値を与える最大点を更に求め、
    前記探索深さ範囲内において前記最大点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、第1の閾値以上の極大値を有する浅部極大点を求め、
    前記探索深さ範囲内において前記最大点より浅く、前記強度の最大点から前記送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第2の閾値程度の強度を有する第1の着目点を求め、
    前記探索深さ範囲内において前記浅部極大点より浅く、前記浅部極大点から前記送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第3の閾値程度の強度を有する第2の着目点を求め、
    前記第1の着目点および前記第2の着目点を前記血管壁境界候補点として決定することを特徴とする超音波画像生成方法。
  8. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、前記音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、
    前記第1の評価値を算出する際に、前記音線信号の探索深さ範囲内における前記強度の最大点と前記血管壁境界候補点との間の距離に基づいて前記第1の評価値を算出することを特徴とする超音波画像生成方法。
  9. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、前記音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、
    前記第1の評価値を算出する際に、前記音線信号の探索深さ範囲内における前記強度の最大値の10〜80%強度位置において最大値をとり、そこから離れるに従って減衰し、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長程度離れた箇所で0となる、音線L(iは、走査方向における音線の位置を示す。)の内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)b(j)(jは、前記血管壁境界候補点の深さ方向位置を示す。)からなる第1の評価関数C1(b(j))に基づいて第1の評価値を算出することを特徴とする超音波画像生成方法。
  10. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点の血管壁境界点としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、前記音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、
    前記探索深さ範囲内で、前記音線信号それぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から前記強度の大きい順に複数の血管壁境界候補点を決定し、
    前記第1の評価値を算出する際に、複数の着目点のそれぞれにおいて、前記探索深さ範囲内で前記着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの前記浅部極大点において最大値をとり、前記送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて前記第1の評価値を算出することを特徴とする超音波画像生成方法。
  11. 前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定する請求項1または2に記載の超音波画像生成方法。
  12. 前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、前記音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定する請求項1または2に記載の超音波画像生成方法。
  13. 前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記探索深さ範囲内において前記音線信号の強度の最大値を与える最大点を更に求め、
    前記探索深さ範囲内において前記最大点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、第1の閾値以上の極大値を有する浅部極大点を求め、
    前記探索深さ範囲内において前記最大点より浅く、前記強度の最大点から前記送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第2の閾値程度の強度を有する第1の着目点を求め、
    前記探索深さ範囲内において前記浅部極大点より浅く、前記浅部極大点から前記送信波の波連長の半分の長さ以内の箇所で、第3の閾値程度の強度を有する第2の着目点を求め、
    前記第1の着目点および前記第2の着目点を前記血管壁境界候補点として決定する請求項11または12に記載の超音波画像生成方法。
  14. 前記第1の評価値を算出する際に、前記音線信号の探索深さ範囲内における強度の最大点と前記血管壁境界候補点との間の距離に基づいて前記第1の評価値を算出する請求項3、7、11〜13のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
  15. 前記第1の評価値を算出する際に、前記音線信号の探索深さ範囲内における強度の最大値の10〜80%強度位置において最大値をとり、そこから離れるに従って減衰し、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長程度離れた箇所で0となる、音線L(iは、走査方向における音線の位置を示す。)の内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)b(j)(jは、前記血管壁境界候補点の深さ方向位置を示す。)からなる第1の評価関数C1(b(j))に基づいて第1の評価値を算出する請求項3、7、11〜13のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
  16. 前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記探索深さ範囲内で、前記音線信号それぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から前記強度の大きい順に複数の血管壁境界候補点を決定し、
    前記第1の評価値を算出する際に、複数の着目点のそれぞれにおいて、前記探索深さ範囲内で前記着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの前記浅部極大点において最大値をとり、前記送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて前記第1の評価値を算出する請求項11または12に記載の超音波画像生成方法。
  17. 前記第1の評価値を算出する際に、前記血管壁境界候補点において、複数の前記第1の評価値が存在する場合に、それらの最大値を前記第1の評価値として算出する請求項1〜16のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
  18. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    前記第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記第2の評価値は、深度方向に対して前記血管壁境界候補点を含む前記血管壁境界候補点の上下複数点の音線信号と、これに隣接する音線信号とを用いて、以下の第2の評価関数C2(bi−1(j)、b(j´))によって算出されることを特徴とする超音波画像生成方法。

    :音線Lの内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)、i:走査方向における音線の位置、j、j´:前記血管壁境界候補点の深さ方向位置、k:探索深さ範囲、WL:類似度計算(相関計算)を行う深さ範囲(送信波の波連長程度に相当するサンプリング点数)。
  19. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    前記第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記第2の評価値は、深度方向に対して前記血管壁境界候補点を含む前記血管壁境界候補点の上下複数点の音線信号と、これに隣接する音線信号との、相関係数、正規化相互相関係数、強度の差の2乗の合計、または強度の差の絶対値の合計に基づいて算出されることを特徴とする超音波画像生成方法。
  20. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    前記第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記第1の評価値を算出する際に、前記音線信号の強度および前記音線信号の強度の変化量のそれぞれに所定の係数を乗じて加算したものを第1の評価関数とし、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記第1の評価関数によって算出される第1の評価値が所定値以上となる点を前記血管壁境界候補点として決定することを特徴とする超音画像生成方法。
  21. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    前記第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記第1の評価値を算出する際に、前記音線信号の強度の変化量のそれぞれに所定の係数を乗じて足し合わせたものを第1の評価関数とし、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記第1の評価関数によって算出される第1の評価値が所定値以上となる点を前記血管壁境界候補点として決定することを特徴とする超音画像生成方法。
  22. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    前記第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定し、
    前記第1の評価値を算出する際に、前記探索深さ範囲内で、前記音線信号のそれぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から前記強度の大きい順に複数の着目点を求め、複数の前記着目点のそれぞれにおいて、前記探索深さ範囲内で前記着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの前記浅部極大点において最大値をとり、前記送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて前記第1の評価値を算出することを特徴とする超音波画像生成方法。
  23. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    前記第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定し、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、前記音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点での探索深さ範囲を決定し、
    前記第1の評価値を算出する際に、前記探索深さ範囲内で、前記音線信号のそれぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から前記強度の大きい順に複数の着目点を求め、複数の前記着目点のそれぞれにおいて、前記探索深さ範囲内で前記着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの前記浅部極大点において最大値をとり、前記送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて前記第1の評価値を算出することを特徴とする超音波画像生成方法。
  24. 超音波探触子から被検体内の血管に向けて超音波ビームの送受信を行い、前記超音波探触子から出力された受信信号を処理することで得られる音線信号に基づいて、超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
    前記音線信号の血管壁境界としての確度を表す第1の評価値を算出し、
    前記第1の評価値に基づき血管壁境界候補点を決定し、
    決定された前記血管壁境界候補点を含む深さ方向の所定範囲の音線信号と、その音線信号に隣接する音線信号とを用いて、前記隣接する音線信号との類似度を表す第2の評価値を算出し、
    前記第1の評価値と前記第2の評価値とに基づいて前記血管壁境界候補点の中から前記血管壁境界点を決定するための第3の評価値を算出し、
    前記第3の評価値に基づいて前記血管壁境界点を決定すると共に決定された前記血管壁境界点に基づいて血管壁境界を決定する境界決定部とを備え、
    前記第1の評価値を算出する際に、複数の前記第1の評価値が存在する場合に、それらの最大値を前記第1の評価値として算出することを特徴とする超音波画像生成方法。
  25. 前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを指定し、指定された前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点の探索深さ範囲を決定する請求項18〜21、24のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
  26. 前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記音線信号に対して内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを自動で決定し、前記音線信号の強度および変化量の少なくとも一方に基づいて内腔内膜境界仮位置と中膜外膜境界仮位置とを決定し、前記内腔内膜境界仮位置と前記中膜外膜境界仮位置とに基づいて前記血管壁境界候補点での探索深さ範囲を決定する請求項18〜21、24のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
  27. 前記第1の評価値を算出する際に、前記探索深さ範囲内で、前記音線信号のそれぞれにおいて、強度の最大値を与える最大点から前記強度の大きい順に複数の着目点を求め、複数の前記着目点のそれぞれにおいて、前記探索深さ範囲内で前記着目点より浅く、超音波ビームを送受信した際の送信波の波連長の半分の長さより離れた箇所で、所定の閾値以上の極大値を有する少なくとも1つの浅部極大点を求め、少なくとも1つの前記浅部極大点において最大値をとり、前記送信波の波連長の長さより離れた箇所で0となる第1の評価関数に基づいて前記第1の評価値を算出する請求項25または26に記載の超音波画像生成方法。
  28. 前記第1の評価値を算出する際に、複数の前記第1の評価値が存在する場合に、それらの最大値を前記第1の評価値として算出する請求項18〜23、25〜27のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
  29. 前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記第1の評価値が所定値以上となる前記音線信号の各点または前記第1の評価値が所定値以上となる前記音線信号の各点の近傍を前記血管壁境界候補点として決定する請求項18〜28のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
  30. 前記第1の評価値を算出する際に、前記音線信号の強度および前記音線信号の強度の変化量のそれぞれに所定の係数を乗じて加算したものを第1の評価関数とし、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記第1の評価関数によって算出される第1の評価値が所定値以上となる点を前記血管壁境界候補点として決定する請求項18または19に記載の超音波画像生成方法。
  31. 前記第1の評価値を算出する際に、前記音線信号の強度の変化量のそれぞれに所定の係数を乗じて足し合わせたものを第1の評価関数とし、
    前記血管壁境界候補点を決定する際に、前記第1の評価関数によって算出される第1の評価値が所定値以上となる点を前記血管壁境界候補点として決定する請求項18または19に記載の超音波画像生成方法。
  32. 前記第2の評価値は、1つの前記音線信号と、該音線信号とは異なる1つの前記音線信号との強度分布のずれ量を表す第2の評価関数に基づいて算出される請求項1〜31のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
  33. 前記第2の評価値は、深度方向に対して前記血管壁境界候補点を含む前記血管壁境界候補点の上下複数点の音線信号と、これに隣接する音線信号とを用いて、以下の第2の評価関数C2(bi−1(j)、b(j´))によって算出される請求項2または19に記載の超音波画像生成方法。

    :音線Lの内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)、i:走査方向における音線の位置、j、j´:前記血管壁境界候補点の深さ方向位置、k:探索深さ範囲、WL:類似度計算(相関計算)を行う深さ範囲(送信波の波連長程度に相当するサンプリング点数)。
  34. 前記第3の評価値は、第1の評価値と第2の評価値とに基づく以下の第3の評価関数Csumによって算出される請求項1〜33のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
    C(bi−1(j), b(j´))=W1C1(b(j´))+W2C2(bi−1(j), b(j´));
    W1、W2:重み付け関数;
    i−1(j):音線Li-1の内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ);
    i(j´):音線Lの内中膜複合体の境界に対応する血管壁境界候補位置(深さ)。
  35. 前記境界を決定する際における前記第3の評価値の算出は、動的計画法を用いて行われる請求項1〜34のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
  36. 前記境界を決定する際に、前記第3の評価値を最大とする前記血管壁境界候補点の組合せを前記血管壁境界とする請求項1〜35のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
  37. 前記血管壁境界は、内腔内膜境界または中膜外膜境界である請求項1〜36のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
  38. 決定された前記血管壁境界に基づいて、内中膜複合体厚を算出する請求項1〜37のいずれか一項に記載の超音波画像生成方法。
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