図1は実施形態に係る画像形成装置(カラーの画像形成装置)の概略を示す。この画像形成装置は、機枠体(画像形成装置本体)100に、現像剤として各々色の異なるトナーを収容した4つの現像剤収容器(トナーカートリッジ)41(41a、41b、41c、41d)と、現像ユニット31(31a、31b、31c、31d)と、感光体ユニット20(20a、20b、20c、20d)等が搭載されるものある。
感光体ユニット20(20a、20b、20c、20d)は、感光体22(22a、22b、22c、22d)を備え、この感光体22の周りには1次転写後の残トナーを掻きとるクリーニングブレード23(23a、23b、23c、23d)と、感光体22に当接する帯電ローラ21(21a、21b、21c、21d)とが設けられ、これらが一体化されてなる。
感光体22を露光する露光手段は、この画像形成装置では、LED36(36a、36b、36c、36d)にて構成される。各LED36は露光手段退避機構37を介して、図1に示す状態(LED36を光源として機能させる機能位置)と、図4に示す状態(機能位置から退避した退避位置)とに変位する。LEDとは、発光素子とロッドレンズ等を備えた光書込みヘッドである。このLEDに用いる発光素子は、低消費電力、長寿命、及び小型である等の利点がある。
すなわち、露光手段退避機構37は、枢支軸55を介して画像形成装置本体100に枢結された揺動体56を備える。そして、揺動体56に各LED36a、36b、36c、36dが所定ピッチで配設されている。この場合、図1等に示すように、揺動体56が水平状態から、図4に示すように、矢印A方向に揺動して略鉛直状態となるように変位する。また、この略鉛直状態から矢印B方向に揺動して水平状態に変位する。揺動体56が水平状態のときが、前記したLED36を光源として機能させる機能位置であり、略鉛直状態のときが、機能位置から退避した退避位置である。なお、図示省略するが、各位置において、揺動体56の揺動を規制するストッパを設けるのが好ましい。また、揺動体56の揺動動作にて、現像ユニット31や感光体ユニット20等に干渉しないように設定される。
また、感光体22と当接・離間する中間転写ベルト28が、駆動ローラ26、従動ローラ27と1次転写ローラ29(29a、29b、29c、29d)の周りに掛け渡されて循環移動するように構成された中間転写ユニットがある。
現像ユニット31は、現像ローラ32と供給ローラ33とケーシング34等を備える。なお、現像ローラ32の芯金にはここでは図示しないバイアス電源からマイナス電位のバイアス電圧が印加される。また、感光体ユニット20の帯電ローラ21には他のバイアス電源から直流のマイナス電位のバイアス電圧が印加される。
このため、現像ユニット31と組み合う感光体22、この感光体22に当接するクリーニングブレード23及び帯電ローラ21によって画像形成部(感光体ユニット)を形成することになる。すなわち、20aは第一画像形成部、20bは第二画像形成部、20cは第三画像形成部、20dは第四画像形成部と呼ぶことができ、この画像形成装置は、4個の画像形成部を持つことになる。
前記第一画像形成部20aにおいて、クリーニングブレード23aは感光体22aの周面に残留するトナー汚れを清掃する。帯電ローラ21aは前記清掃された感光体22aの周面を一様な高電位に帯電させて初期化する。そして、感光体22aにLED36aが画像データに基づき選択的に露光する。これにより、前記一様な高電位に帯電している感光体22aの周面に、この露光により電位の減衰した低電位部と前記初期化による高電位部とからなる静電潜像が形成される。
現像ユニット31aは前記静電潜像の低電位部(又は高電位部)にトナーを転移させてトナー像を形成(現像)する。感光体22aはトナー像を回転搬送して中間転写ベルト28に転写する。この中間転写ベルト28上の前記トナー像が感光体22bとの当接部に来るタイミングに合わせて、前記同様に第2の画像形成部が動作して、現像ユニット31bが感光体22b上の静電潜像をトナー像化(現像)し、感光体22bがそのトナー像を回転搬送して中間転写ベルト28上のトナー像に重ねて転写する。同様の動作を第四形成部まで行う。すなわち、中間転写ベルト28上に単色のトナー像を重ね合わせた複数色のカラートナー像が形成される。
用紙やOHPシート等の記録媒体(図示省略)はタイミングをとって、給紙トレイ60から搬送ローラ対61等を介して第二転写装置(二次転写ローラ)39に供給される。転写ベルト28の表面に形成されている単色あるいはカラートナー像は、第二転写装置39に高電位を印加することによって転写ベルト28と第二転写装置39に電位差を設ける。これによって転写ベルト28表面に形成されたトナー像を記録媒体上に転写される。
トナー像が転写された記録媒体は、転写ベルト28から剥離され、定着器65によってトナー像を記録媒体に溶融定着し、排紙装置66により装置本体100の上面の排紙トレイに排紙される。
記録媒体へトナー像を転写した後の転写ベルト28の表面に残っている余剰トナーは中間転写体清掃装置により清掃され、トナー回収装置67に回収される。清掃された転写ベルト28は、次のトナー像の転写に備える。
また、この装置本体100の上部には、本体上カバー51が設けられている。この本体上カバー51は、揺動体56の枢支軸55の上方に設けられる枢支軸52を介して装置本体100に配置される。このため、図1等に示すように、装置本体100の開口部100aを塞ぐ状態と、図2等に示すように、装置本体100の開口部100aを開放する状態とに変位する。すなわち、装置本体100の開口部100aを塞いだ状態から、本体上カバー51をその枢支軸52を中心に矢印A1方向に揺動させることによって、図2等に示
す開口部開放状態となる。また、この開口部開放状態から矢印B1方向に揺動させることによって、図1等に示す開口部施蓋状態となる。
次に、前記のように構成された画像形成装置における感光体ユニット20の交換方法を説明する。まず、図1に示すように各ユニットが搭載された状態から感光体ユニット20を取り出す方法を説明する。
図1に示す状態から、図2に示すように、本体上カバー51を矢印A1方向に揺動させて、装置本体100の開口部100aが開放される状態とする。この状態で、現像剤収容器(トナーカートリッジ)41(41a、41b、41c、41d)を、開口部100aを介して装置本体100から矢印Z方向(感光体22の長手方向に略直交する方向)に沿って取り出す。
次に、図3に示すように、現像ユニット31を開口部100aを介して装置本体100から矢印Z方向に沿って取り出す。なお、全ての現像ユニット31を取り出す必要はなく、交換の必要のある現像ユニット31のみを取り出せばよい。なお、この図3では、現像ユニット31aのみを取り出している。
その後、図4に示すように、露光手段退避機構37にて、露光手段を構成するLED36を退避状態とする。すなわち、揺動体56を矢印A方向に揺動させる。これによって、感光体ユニット20(20a)の取り出しが可能となって、図5に示すように、この感光体ユニット20aを開口部100aを介して装置本体100から矢印Z方向(感光体22の長手方向に略直交する方向)取り出すことができる。
次に、逆に感光体ユニット20aを搭載(組み込む)する方法を説明する。この場合、前記取り出し方法と逆の方法を行えばよい。このため、まず、図4や図5に示すように、本体上カバー51を矢印A1方向に揺動させて、装置本体100の開口部100aが開放される状態とするとともに、露光手段退避機構37の揺動体56を矢印A方向に揺動させて、LED36を退避状態とする。この状態で、感光体ユニット20aを感光体22の長手方向に略直交する方向であって、前記矢印Z方向と相反する方向に沿って組み込む。
次に、露光手段退避機構37にて、図3の矢印B方向に、揺動体56を揺動させて、LED36を機能状態とする。その後、現像ユニット31を矢印Z方向と相反する方向に沿って搭載した後、現像剤収容器(トナーカートリッジ)41を、感光体22の長手方向に略直交する方向であって、前記矢印Z方向と相反する方向に沿って搭載して、本体上カバー51を矢印B1方向に揺動させて、装置本体100の開口部100aを施蓋状態とすれば、感光体ユニット20aの搭載動作が終了する。
本発明によれば、LED36を退避させる前に、現像剤収容器41を取り出すことが可能であるので、LED36が退避する際の軌跡上に現像剤収容器41を配置することが可能になり、現像剤収容器41の容量を増やすことができる。
また、電子写真方式の画像形成装置では消耗品の交換頻度としてはトナーが最も多い。従って現像剤収容器単独で交換可能な構成であれば、現像剤収容器交換頻度が最も高くなる。従来の方式では現像剤収容器交換のたびにLEDを退避する必要があり、LEDを傷つける危険性が高くなる。しかしながら、本発明では、感光体ユニット20の取り出し・組み付け作業を安定して行うことができる。しかも、取り出し・組み付け作業時において露光手段への感光体ユニット20による干渉がなく、露光手段の傷付きを防止できる。また、現像剤収容器(トナーカートリッジ)41を交換する際には、露光手段を退避させる必要がなくなり、露光手段が画像形成装置本体外に露出する機会を減らし、汚れが付着したり、キズがついたりするリスクを少なくできる。さらに、現像剤収容器41や感光体ユニット20交換の際に、露光手段を画像形成装置本体100から取り外す必要がないため、操作者が誤って露光手段を傷つけたりする危険性が少ない。
露光手段が退避する軌道上の一部に、現像剤収容器41及び現像ユニット31が搭載することができ、画像形成装置本体100における露光手段の退避のためのスペースの有効利用が可能となる。このようなスペースの利用が可能なものと、スペースを利用できないものとを比べた場合、同じ量の現像剤を収容するための装置本体の高さ寸法が、スペースの利用が可能なものの方が小さく(低く)なり、小型化(コンパクト化)を達成できる。
現像剤収容器41と感光体ユニット20と現像ユニット31とは、感光体の長手方向に対して略直交する方向の着脱が可能となり、これらの交換作業を一方向から行うことができる。このため、これらの交換作業性の向上を図ることができる。しかも、一方向から交換できるようにしたことによって、交換時を含めた画像形成装置本体100の設置面積を小とすることができる。
露光手段を支持する揺動体56を備えているので、露光手段の退避動作が安定して、感光体ユニット20の取り出し・組み込み動作が安定する。露光手段にLED36を用いれば、露光手段において、低消費電力、長寿命、及び小型である等のLEDの利点をそのまま発揮させることができる。
なお、前記実施形態においては、図2に示すように、現像剤収容器41を取り出した後に、LED36を退避させる必要がある。このため、現像剤収容器41を取り出した後でなければ、LED36が付設されている揺動体56を揺動させることができないロック機構を設けるのが好ましい。これは、図2や図3等に示すように、本体上カバー51を矢印A1方向に揺動させて、開状態とした状態において、現像剤収容器41を取り出すことなく、LED36を退避させようとした場合、LED36と現像剤収容器41とが接触乃至当接してLED36が損傷等するおそれがあるからである。
次に図6に示す画像形成装置では、現像剤収容器(トナーカートリッジ)41が本体上カバー51に着脱自在に付設されている。このため、各現像剤収容器41は本体上カバー51と一体に揺動する。
このため、この図6に示す画像形成装置では、感光体ユニット20等を取り出す場合、この図6に示すように、本体上カバー51を揺動させて装置本体100の開口部100aを開放(開口)状態とすれば、現像剤収容器41がこの本体上カバー51の揺動に伴って、いわゆる初期搭載位置から離間した状態に位置することになる。この状態において、本体上カバー51から矢印X方向に沿って各現像剤収容器41を取り外すことになる。
その後は、以下前記図3から図5に示すように、現像ユニット31を取り外した後、露光手段であるLED36を退避状態として、感光体ユニット20を取り出すことになる。感光体ユニット20aを搭載(組み込む)する場合、前記作業を逆に行えばよい。
このため、この図6に示す画像形成装置であっても、図1等に示す画像形成装置と同様の作用効果を奏する。この場合、現像剤収容器41を取り出す、つまり本体上カバー51から取り外すことなく、現像ユニット31や感光体ユニット20aを取り外したり、搭載したりすることができる利点もある。
しかも、図6に示すものでは、本体上カバー51を開ける動作とトナーカートリッジ41を移動させる動作を同時に行うことができるため、操作者の交換作業がより簡便になる。なお、図6に示す画像形成装置において、現像剤収容器41は、本体上カバー51の揺動とともに移動するものであるので、現像剤収容器41をこの画像形成装置本体100から取り外す場合、前記したように、図6に示す状態から矢印X方向に沿って取り出すことになる。しかしながら、この場合、図6に示すように、初期搭載位置から離間した状態とする際、現像剤収容器41は、感光体22の長手方向に略直交する方向である矢印Z方向に沿って移動することになる。このため、この図6においても、現像剤収容器41は、感光体22の長手方向に略直交する方向の着脱を可能であるといえる。
また、図7に示す画像形成装置は、現像剤収容器41と現像ユニット31とを一体化したものである。すなわち、現像ユニット31のケーシング34と現像剤収容器41とを一体のケーシングとしている。この一体化したものをDTM42と呼ぶ。
次に、図7に示す画像形成装置における感光体ユニット20を交換する方法を説明する。まず、感光体ユニット20を取り外す方法を説明する。図8に示すように、本体上カバー51を矢印A1方向に揺動させて、装置本体100の開口部100aを開口状として、DTM42を矢印Z方向に沿って取り外す。
次に、露光手段退避機構37にて、露光手段を構成するLED36を退避状態とする。すなわち、揺動体56を矢印A方向に揺動させる。これによって、感光体ユニット20(20a)の取り出しが可能となって、この感光体ユニット20aを開口部100aを介して装置本体100から矢印Z方向に沿って取り出すことができる。また、感光体ユニット20の組み込みは、前記作業を逆に行えばよい。
このため、この図7に示す画像形成装置であっても、図1等に示す画像形成装置と同様の作用効果を奏する。しかも、現像剤収容器41と現像ユニット31とを一体化しているので、取り扱い性に優れる利点がある。
この図7と図8に示す画像形成装置であっても、LED36の損傷防止等のために、DTM42(42a、42b、42c、42d)を取り出した後でなければ、LED36が付設されている揺動体56を揺動させることができないロック機構を設けるのが好ましい。
次に図9に示す画像形成装置では、現像ユニット31と感光体ユニット20とが一体化されたもの(プロセスカートリッジ43)を用いている。次にこの図9に示す画像形成装置におけるプロセスカートリッジ43の交換方法を説明する。
この場合もまず、本体上カバー51を矢印A1方向に揺動させて、装置本体100の開口部100aを開放状とした後、現像剤収容器41を図10に示すように矢印Z方向に沿って取り出し、次に、揺動体56を矢印A方向に揺動させて、LED36を退避状態とする。その後は、図11に示すように、プロセスカートリッジ43を取り外すことになる。また、プロセスカートリッジ43の組み込みは、前記作業を逆に行えばよい。
このため、この図9に示す画像形成装置であっても、図1等に示す画像形成装置と同様の作用効果を奏する。しかも、現像ユニット31と感光体ユニット20とが一体化されているので、取り扱い性に優れる利点がある。なお、現像ユニット31と感光体ユニット20とが一体化される場合、分離可能とするのが好ましい。このように分離可能とすることによって、各ユニットの交換作業の効率化を図ることができる。
この図9に示す画像形成装置では、LED36を退避させることなく、プロセスカートリッジ43(43a、43b、43c、43d)を外せば、LED36とプロセスカートリッジ43とが接触乃至当接するおそれがある。このため、LED36を退避させた後でなければ、プロセスカートリッジ43(43a、43b、43c、43d)を外せないロック機構を設けるのが好ましい。
次に、図12に示す画像形成装置は、感光体ユニット20を鉛直方向に沿って配設したものである。このため、現像剤収容器(トナーカートリッジ)41、現像ユニット31、中間転写ベルト28等も鉛直方向に沿って配設される。
また、この画像形成装置本体100には、側方開口部100bが設けられ、この側方開口部100bが側壁カバー70にて塞がれる。すなわち、側壁カバー70は、下部に設けられる枢支軸71を介して矢印C1、D1のように揺動する。
この場合の露光手段退避機構37は、枢支軸72が前記側壁カバー70の枢支軸71の近傍に設けられた揺動体73にて構成される。そして、図12に示すように、揺動体73が鉛直方向に沿って配設された状態において、LED36が機能位置となり、図13に示すように、揺動体73が水平状に配設された状態において、LED36が退避位置となる。すなわち、揺動体73は枢支軸72を介して矢印C,D方向に揺動する。
次に、図12に示す画像形成装置における感光体ユニット20の交換方法を説明する。まず、感光体ユニット20を取り外す方法を説明する。図12に示す状態から、側壁カバー70をその枢支軸71を中心に矢印C1方向に揺動させて、側方開口部100bを開放状とする。
その後は、図13に示す現像剤収容器41をこの開口部100bを介して取り出す(この状態では、LED36を退避させない)。次に、現像ユニット31を開口部100bを介して、矢印X方向(感光体22の長手方向に対して略直交する方向)に沿って取り出した後、揺動体73をその枢支軸72を中心に矢印C方向に揺動させ、LED36を退避位置とする。その後、感光体ユニット20を開口部100bを介して矢印X方向に沿って取り出すことになる。また、感光体ユニット20の組み込みは、前記作業を逆に行えばよい。
このため、この図12に示す画像形成装置においても、前記図1に示す画像形成装置と同様の作用効果を奏することができる。なお、このような画像形成装置であっても、現像剤収容器41を取り出した後でなければ、LED36が付設されている揺動体56を揺動させることができないロック機構を設けるのが好ましい。
ところで、前記実施例では、露光手段を構成する全LED36が同時に退避するものであったが、複数個の露光手段(LED36)が独立して、機能位置と退避位置とに変位するようにしてもよい。このように設定することによって、各露光手段を個別に変位させることができ、作業性の向上を図ることができる。
次に、図14に示す画像形成装置は、現像剤収容器41(41a、41b、41c、41d)に清掃部材80(80a、80b、80c、80d)及び遮蔽部材81(81a、81b、81c、81d)が付設されたものである。
清掃部材80は発泡ポリウレタン、発泡ポリエチレン等のスポンジ材やブラシローラ等で構成できる。現像剤収容器41は装置本体100に搭載(収納)された状態で、この清掃部材80は帯電体である帯電ローラ21に接触乃至押し付けられて帯電ローラ21に付着しているトナーや紙粉等を掻き落とすことができる。
また、遮蔽部材81は、金属製や樹脂製の遮蔽板からなる。この遮蔽部材81は、現像剤収容器41が装置本体100に搭載(収納)された状態で、清掃部材80とLED36との間に配設される。これによって、清掃部材80によって掻き取られたトナー等のLED36側への飛散を防止する。すなわち、LED36のトナー等による汚れを防止することができる。
ところで、この画像形成装置では、現像剤収容器41の画像形成装置本体100への搭載状態において、清掃部材80を帯電体(帯電ローラ21)に対して接触乃至押し付け状態となるように押圧する押圧手段85(図15参照)を備えている。
押圧手段85は、図15に示すように、本体上カバー51に付設されるコイルスプリング等の弾性部材86からなる。このため、本体上カバー51を閉めることによって、弾性部材86の弾性力によって、現像剤収容器41を帯電ローラ21側に押圧することになる。
また、LED36は遮蔽部材81と現像ローラ32との間に配設されている。このため、LED36から照射される光の方向と180度反対側の領域にこの現像剤収容器41が配設されることになる。
そして、本体上カバー51を開状態とすれば、弾性部材86の押圧が解除され、図16に示すように、矢印Z方向の現像剤収容器41の取り出しが可能となる。この際、LED36を移動させる必要はない。また、現像剤収容器41を取り出した状態から、矢印Z方向と反対方向に沿って装置本体100内に挿入させれば、現像剤収容器41を装置本体100内に装着できる。この現像剤収容器41の挿入の際においても、LED36を移動させる必要はない。
このように、現像剤収容器41は、感光体の長手方向に対して略直交する方向の着脱が可能となる。このため、この現像剤収容器41を着脱体90と呼ぶことができる。
図14から図16に示す画像形成装置では、清掃部材80を着脱体90に設けたので、清掃部材80の交換やメンテナンスのサイクルを、感光体ユニット20の交換サイクルよりも短くすることができる。これによって、帯電体(帯電ローラ21)の汚れを有効に防止でき、高品質の画像形成が可能となる。すなわち、感光体を長期にわたって交換することなく使用し続ける画像形成装置においても、高い頻度で清掃部材80を交換することができ、帯電体(帯電ローラ21)に対する清掃能力を長期間維持できる。しかも、着脱体90が露光手段から照射される光の方向と180度反対側の領域に配置されるので、着脱体90が露光手段による露光の妨げにならず、しかも、着脱体90の着脱動作が安定する。
前記露光手段の画像形成装置本体100への搭載位置は、この露光手段を移動させることなく、前記着脱体90の着脱を可能とする位置であるので、着脱体90を前記の配置位置に安定して配置でき、画像形成装置の設計性に優れる。
前記着脱体90を、感光体22の長手方向に対して略直交する方向の着脱を可能とすることによって、着脱体90の着脱性の向上を図ることができて、着脱体90を構成する現像剤収容器41等の交換やメンテナンス性の向上を図ることが可能である。また、着脱動作に必要なスペースを小さくでき、装置のコンパクト化を図ることができる。
前記押圧手段85を設けることによって、清掃部材80を帯電体に対して安定して接触乃至押し付け状態とすることができ、清掃機能の向上を図ることができる。
遮蔽部材81を備えたものでは、清掃部材80が掻き取ったトナー等の露光手段側への付着を防止でき、露光手段の汚れを防止できる。着脱体90の画像形成装置本体100への搭載状態において、清掃部材80と露光手段との間を遮蔽する遮蔽部材81を備えたものであってもよい。このように、遮蔽部材81を備えたものでは、清掃部材80が掻き取ったトナー等の露光手段側への付着を防止できる。
次に図17に示す画像形成装置では、現像剤収容器41(41a、41b、41c、41d)と現像ユニット31(31a、31b、31c、31d)とが一体にユニット化されてDTM42(42a、42b、42c、42d)を構成するものである。このため、この図17に示す画像形成装置では、現像剤収容器41と現像ユニット31とが一体化されてなるDTM42が着脱体90を構成することになる。現像剤収容器41のケーシング34に、現像ローラ32と供給ローラ33とが収容されることになる。
この場合も、現像剤収容器41のケーシング34に、清掃部材80と遮蔽部材81とが付設されることになる。また、LED36は、遮蔽部材81と現像ローラ32との間に配設されている。このため、LED36から照射される光の方向と180度反対側の領域にこの現像剤収容器41が配設されることになる。
従って、本体上カバー51を開状態とすれば、弾性部材86の押し圧が解除され、図18に示すように、矢印Z方向の現像剤収容器41の取り出しが可能となる。この際、LED36を移動させる必要はない。また、現像剤収容器41を取り出した状態から、矢印Z方向と反対方向に沿って装置本体100内に挿入させれば、現像剤収容器41を装置本体100内に装着できる。この現像剤収容器41の挿入の際においても、LED36を移動させる必要はない。
このため、この図17と図18に示す着脱体を備えた画像形成装置であっても、前記図14から図16に示す画像形成装置と同様の作用効果を奏する。
図14や図17に示す画像形成装置においても図示省略しているが、露光手段退避機構37にて、感光体ユニット20を取り出す際に、露光手段を構成するLED36を退避状態とするようにするのが好ましい。この場合の露光手段退避機構37としては、図1等に示すように、枢支軸55を介して揺動する揺動体56にて構成することができる。そして、着脱体90が取り出した後でなければ、LED36を退避せきないロック機構を設けるのが好ましい。
次に図19に示す画像形成装置は、前記図12に示す画像形成装置と同様、感光体ユニット20を鉛直方向に沿って配設したものである。このため、現像剤収容器(トナーカートリッジ)41、現像ユニット31、中間転写ベルト28等も鉛直方向に沿って配設される。
この場合も、現像剤収容器41のケーシング34に、清掃部材80と遮蔽部材81とが付設されることになる。また、LED36は、遮蔽部材81と、現像ローラ32との間に配設されている。このため、LED36から照射される光の方向と180度反対側の領域にこの現像剤収容器41が配設されることになる。
従って、側壁カバー70を矢印C1方向に揺動させて、図20に示すように、側方開口状とすることによって、現像剤収容器41(41a、41b、41c、41d)を矢印X方向に沿って取り出すことができる。また、側方開口状として、現像剤収容器41を矢印X方向と反対方向に沿って挿入することによって、各現像剤収容器41をこの装置本体100に組み込むことができる。
また、図示省略しているが、側壁カバー70には、現像剤収容器41を矢印X方向と反対方向に沿って押圧する弾性部材を配置するのが好ましい。このように弾性部材を配設することによって、清掃部材を帯電体に対して安定して接触乃至押し付け状態とすることができ、清掃機能の向上を図ることができる。
このように、図19と図20に示す画像形成装置であっても、前記図14等に示す画像形成装置と同様の作用効果を奏することができる。なお、図19と図20に示す画像形成装置であっても、図示省略しているが、露光手段退避機構にて、感光体ユニット20を取り出す際に、露光手段を構成するLED36を退避状態とするようにするのが好ましい。枢支軸72を介して揺動する揺動体73にて構成することができる。この場合、現像剤収容器41を取り出した後でなければ、LED36を退避させることができないロック機構を設けるのが好ましい。
次に図21と図22に示す画像形成装置は、現像剤収容器41a、41b、41c、41dが、一つの保持体(トナーボトル保持カバー)10に着脱自在に付設される。ところで、この画像形成装置本体100には、上方開口部を塞ぐ本体上カバー51が設けられている。この場合の本体上カバー51は、外側カバー51aと内側カバー51bとからなる。
外側カバー51aは、矩形状の上壁11と、この上壁11の外周縁から垂下される周壁12とからなる。また、内側カバー51bは、複数の収容室15a、15b、15c、15dを有するブロック体からなり、各収容室15a、15b、15c、15dに各現像剤収容器41a、41b、41c、41dが収容(収納)される。この図23に示す状態では、各現像剤収容器41a、41b、41c、41dを収容室15a、15b、15c、15dから収納器長手方向に沿って引き出して、この収容室15a、15b、15c、15dから取り出すことができる。また、この取り出し状態から各現像剤収容器41a、41b、41c、41dを収容室15a、15b、15c、15dに収納器長手方向に沿って収容することができる。
図21や図22に示すように、本体上カバー51にて、画像形成装置本体100の上方開口部を塞いだ状態では、現像剤収容器41a、41b、41c、41dを収納した保持体10、つまり内側カバー51bが外側カバー51a内に収納状となる。また、このように、収納状態では、連通部14a、14b、14c、14dを介して、現像剤収容器41a、41b、41c、41dの現像剤を感光体ユニット20a、20b、20c、20d側に供給される状態となる。
ところで、この本体上カバー51は、支持部材16を備えた変位機構Mを介して、画像形成装置本体100に枢結されている。すなわち、変位機構Mの支持部材16は、枢支軸16aと、画像形成装置本体100に付設されてこの枢支軸16aを支持する支持体16b、16cとを備える。この場合、外側カバー51a及び内側カバー51bが、枢支軸16a廻りにそれぞれ矢印A3、B3、A4、B4方向に揺動することができる。
このため、図21と図22に示すように、画像形成装置本体100の上方開口部を塞いだ状態では、画像形成装置本体内への現像剤収容器41の搭載状態となっている。また、この状態から、図23に示すように、外側カバー51aを矢印A3方向に揺動させることによって、外側カバー開状態とし、この外側カバー開状態において、内側カバー51bを矢印A4方向に揺動させることによって、画像形成装置本体100からの現像剤収容器41の取出許容状態とすることができる。なお、図23においては、ユーザが手Hで操作している状態で示している。
このように、取出許容状態とすれば、現像剤収容器41a、41b、41c、41dと、現像ユニット31a、31b、31c、31d及び感光体ユニット20a、20b、20c、20d(プロセスカートリッジ43a、43b、43c、43d)側とに分離される。
このため、各現像剤収容器41a、41b、41c、41dの交換作業、及び各感光体ユニット20a、20b、20c、20d側の交換作業が可能であり、各交換作業を独立して行うことができる。すなわち、図23に示す状態(現像剤収容器の取出許容状態)においては、各現像剤収容器41a、41b、41c、41dは、独立した交換作業が可能で、この交換作業時には、プロセスカートリッジ43a、43b、43c、43dの影響を受けない。また、プロセスカートリッジ43a、43b、43c、43d、延いては感光体ユニット20a、20b、20c、20dは、独立した交換作業が可能で、この交換作業時には、現像剤収容器41a、41b、41c、41dの影響を受けない。
図21〜図23に示す画像形成装置では、感光体ユニット20は、現像剤収容器41に邪魔されることなく、交換作業が可能となり、作業性の向上を図ることができる。
変位機構Mによる取出許容状態は、搭載状態からの上方への現像剤収容器41の開放である。これにより、装置の周囲に現像剤収容器41や感光体ユニット20の交換作業のためのスペースを確保する必要がない。
変位機構Mは、保持体を揺動可能に枢支する枢支部材16を備える。このように枢支部材16を備えたものでは、枢支部材16にて枢支された状態で保持体10を揺動させることができて、搭載状態と取出許容状態とに変位させることができる。
画像形成装置本体100の上方開口部を塞ぐ本体上カバー51は、外側カバー51aと内側カバー51bとの2重構造であり、前記保持体10がこの内側カバー51bを構成するようにできる。このように構成することよって、画像形成装置本体100の内部を有効に保護できる。
外側カバー51aの開状態で内側カバー51bの開閉操作が可能である。このため、内側カバー51bの開閉操作は、外側カバー51aが開状態でなければできないことになって、ユーザが意図しない現像剤収容器41等の本体100からの取り出しを防止できる。
複数の現像剤収容器41を備え、全現像剤収容器41が保持体10に保持されているので、保持体10の操作によって、全現像剤収容器41が一体的に搭載状態と取出許容状態とに変位可能となり、操作性に優れる。
現像剤収容器41毎の交換作業を可能としているので、必要とする現像剤収容器のみの交換作業が可能となる。
現像剤収容器の順不同の交換作業を可能としているので、ユーザにとって交換しやすい現像剤収容器からの交換作業を行うことができる。
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。本発明に係る画像形成装置は、電子写真複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ装置等がある。図12や図19に示すに示す画像形成装置においても、図6に示すように、側壁カバー70に現像剤収容器41が付設されるものであって、現像剤収容器41と現像ユニット31とが一体化されたものであっても、現像ユニット31と感光体ユニット20とが一体化されたものであってもよい。