JP6041015B2 - 冷蔵庫システム - Google Patents

冷蔵庫システム Download PDF

Info

Publication number
JP6041015B2
JP6041015B2 JP2015110120A JP2015110120A JP6041015B2 JP 6041015 B2 JP6041015 B2 JP 6041015B2 JP 2015110120 A JP2015110120 A JP 2015110120A JP 2015110120 A JP2015110120 A JP 2015110120A JP 6041015 B2 JP6041015 B2 JP 6041015B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power saving
refrigerator
saving operation
user
user terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015110120A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015148440A (ja
Inventor
志賀 彰
彰 志賀
毅 内田
毅 内田
松本 真理子
真理子 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2015110120A priority Critical patent/JP6041015B2/ja
Publication of JP2015148440A publication Critical patent/JP2015148440A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6041015B2 publication Critical patent/JP6041015B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、消費電力を抑制する制御手段を備えた冷蔵庫システムに関する。
従来、省エネの観点から節電運転を実施するための節電手段を備えた冷蔵庫が知られている。節電運転は冷蔵庫の一部または全部の貯蔵室の冷却性能を低下させることに繋がるから、原則的に、食材保存品質の確保とは相反することになる。また、冷蔵庫の節電運転以外にも、さまざまな節電策を講じられることがある。具体的には、ユーザの冷蔵庫の使い方の工夫として、買い貯めをすることで、保存している食材自体の熱容量を利用することで食材の温度上昇を防いだり、冷蔵庫の特定の貯蔵室を使わないことによって節電をしたり、設定温度を上げたり、扉開閉を減らすなどの節電策がある。
一方、近年、電力が逼迫した場合には、定期的に停電したり、一般に消費電力が多い時間帯に電気料金を高くしたりするなど、必要節電レベルや節電方法が多様化している。また、HEMS(Home Energy Management System)とよばれるシステムが知られている。HEMSを用いることによって、たとえば家の各家電品の運転を外部から制御したり、家電品に節電指示を与えることができる。これにより、できるだけ一般生活の質を落とすことなく、機器の消費電力を抑制したり、消費電力ピークをシフトすることが社会的要請となっている。HEMSに接続された冷蔵庫は、HEMSによって節電指示を受けた際に、できるだけ食材を劣化させることなく、消費電力を抑制する機能を有することが望ましい。
このような背景のもとで、特許文献1には、屋内の複数の家電機器を監視し、消費電力が所定の値を超えないように制御する装置が記載されている。特許文献2には、冷蔵庫の動作状況を離れた場所でも把握できて、かつ冷蔵庫を効率よく動作させる冷蔵庫が記載されている。また、特許文献3には、冷蔵庫の在庫情報データを外部端末に送信する管理装置が記載されている。また、特許文献4には、冷蔵貯蔵室内に蓄冷材を設け、適切な冷却を行うとともに省エネな冷蔵庫が記載されている。
特開2002−369383号公報 特開2004−069231号公報 特開2001−141350号公報 特開2002−162148号公報
上述したように、節電運転を行う冷蔵庫は、節電指示を受けた際に、できるだけ食材を劣化させることなく消費電力を抑制したいという要求がある。この点、従来の技術水準では、上記の特許文献1〜4にあるように節電運転や貯蔵室内の食材保管状況報知に関する技術はあるものの、このような要求を満たすことはできなかった。すなわち、特許文献1では、節電指示と制御を行うが、節電運転の実施手段の言及がない。特許文献2では、節電運転を実施するかどうかの判定を行うが、貯蔵室内の食材保管状況などの情報を取り入れたものではない。特許文献3では、貯蔵室内の食材保管状況を報知するが、節電運転とは関係がない。特許文献4では、蓄冷材を用いて節電運転を行うが、外部からの制御モードの指示や貯蔵室内食材保管状況とは関係がない。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、食材の劣化抑制と消費電力の抑制とを両立するように改善された冷蔵庫システムを提供することを目的とする。
第1の発明にかかる冷蔵庫システムは、
貯蔵室と、
前記貯蔵室内の状態を検知する検知手段と、
前記貯蔵室を冷却する冷却器と、
ユーザ端末との通信を行う通信手段と、
前記冷却器を制御し、前記冷却器の電力消費量を抑制した運転である節電運転を実施可能である冷却制御手段と、
冷蔵庫外の機器から前記節電運転を指示する通信があったとき、前記節電運転が実施された場合に前記貯蔵室内が到達すべき目標状態を示す情報を前記ユーザ端末でユーザに報知する報知手段と、
を備え、
前記冷却制御手段は、前記報知手段による報知が行われた後に前記通信手段を介して前記ユーザ端末から受信した信号に従って、前記節電運転を実施することを特徴とする。
第2の発明にかかる冷蔵庫システムは、
貯蔵室と、
前記貯蔵室内の状態を検知する検知手段と、
前記貯蔵室を冷却する冷却器と、
ユーザ端末との通信を行う通信手段と、
前記冷却器を制御し、前記冷却器の電力消費量を抑制した運転である節電運転を実施可能である冷却制御手段と、
冷蔵庫外の機器から前記節電運転を指示する通信があったとき、前記貯蔵室内と冷蔵庫外の温度差、前記貯蔵室の扉を閉鎖した状態での熱進入負荷、前記貯蔵室内の詰まり状態を数値化した値、冷蔵庫外の空気が前記貯蔵室に進入することによる冷却負荷増加量、食材保管量増加による冷却負荷増加量、および食材保管量減少による冷却負荷減少量のうち少なくとも1つを前記ユーザ端末でユーザに報知する報知手段と、
を備え、
前記冷却制御手段は、前記報知手段による報知が行われた後に前記通信手段を介して前記ユーザ端末から受信した信号に従って、前記節電運転を実施することを特徴とする。
第3の発明にかかる冷蔵庫システムは、
貯蔵室と、
前記貯蔵室内の状態を検知する検知手段と、
前記貯蔵室を冷却する冷却器と、
ユーザ端末との通信を行う通信手段と、
前記冷却器を制御し、前記冷却器の電力消費量を抑制した運転である節電運転を実施可能である冷却制御手段と、
冷蔵庫外の機器から前記節電運転を指示する通信があったとき、前記節電運転を実施した場合における前記貯蔵室内の予測状態を前記ユーザ端末でユーザに報知する報知手段と、
を備え、
前記冷却制御手段は、前記報知手段による報知が行われた後に前記通信手段を介して前記ユーザ端末から受信した信号に従って、前記節電運転を実施することを特徴とする。
本発明によれば、冷蔵庫の節電をしようとする場合に、節電運転の内容をユーザに選択させるための情報をユーザに報知することができ、ユーザが節電運転の内容を適切に選択することができるように、ユーザの判断を補助することができる。その結果、食材の劣化抑制と消費電力の抑制とを両立することができる。
本発明の実施の形態1にかかる冷蔵庫システムが有する冷蔵庫およびユーザ端末の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1にかかる冷蔵庫の模式的な断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる冷蔵庫システムにおいて制御回路が実行するルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態1にかかる冷蔵庫システムのシステム構成を説明するためのブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかる冷蔵庫システムが有する冷蔵庫の変形例を示す模式的な断面図である。 本発明の実施の形態2におけるユーザ報知シーケンスを示すものである。 本発明の実施の形態2におけるユーザ報知シーケンスを示すものである。 本発明の実施の形態3にかかる冷蔵庫システムが有する冷蔵庫の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる冷蔵庫システムで用いられる蓄冷ユニットの構成を示す斜視図である。
本発明は、ホームネットワーク等との通信機能と連携して、節電のレベルと食材劣化のレベルとのバランスをユーザが選択できるための機能を有する冷蔵庫の構造と制御方法に関する。以下、本発明に係る家庭用冷蔵庫を主に断面模式図を参照して説明するが、この図面に記載した具体的な断面形状によって本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
[実施の形態1の装置、システムの構成]
(冷蔵庫10の構成)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる冷蔵庫システムAが有する冷蔵庫10およびユーザ端末76の構成を示す斜視図である。冷蔵庫システムAは、冷蔵庫10およびユーザ端末76を備えている。冷蔵庫10は、第1扉11a、第2扉21aおよび第3扉31aを備え、それぞれの扉で開閉される3つの貯蔵室(第1貯蔵室11、第2貯蔵室21、第3貯蔵室31)を備えている。冷蔵庫10の上部には、蓄冷ユニットケース54が装着されている。
図2は、本発明の実施の形態1にかかる冷蔵庫10の模式的な断面図である。図に示すように、冷蔵庫10は、3つの貯蔵室(第1貯蔵室11、第2貯蔵室21、第3貯蔵室31)を備えている。図2では、便宜上、第2貯蔵室21に食材Fが貯蔵されている状態を図示している。冷蔵庫10は、送風式の冷蔵庫であり、貯蔵室の冷風通路中に冷却器2が設けられたものである。この冷却器2と食材を入れる貯蔵室とを冷蔵庫内で空気が循環・通過するように、ファン3が設けられている。冷蔵庫10には、貯蔵室それぞれに第1ダンパ12、第2ダンパ22、第3ダンパ32が設けられている。これは、3つの貯蔵室の温度帯を相違させることができるようにするためである。第1ダンパ12、第2ダンパ22、第3ダンパ32は、冷風導入用の開閉ダンパである。貯蔵室それぞれには、第1センサ13、第2センサ23、第3センサ33が設けられるが、これらのセンサにはそれぞれサーミスタが含まれている。このように、冷蔵庫10では各貯蔵室にダンパおよびサーミスタを設けておりこれらは制御回路4に接続される。これにより、貯蔵室空気温度が所定の温度になるように、貯蔵室に流入する冷気風量を調節することができる。なお、冷却器の着霜を定期的に融解するためのデフロスト用ヒータ(図示せず)を備えていても良い。
(センサ部の構成)
冷蔵庫10は、各貯蔵室に第1センサ13,第2センサ23,第3センサ33を備え、各貯蔵室の内部状態を検知できるように構成されている。図2では、模式的にこれらのセンサを単一の構成として示しているが、実際上の構成はそのような形態に何ら限定されるものではない。
本実施の形態では、第1センサ13,第2センサ23,第3センサ33のそれぞれが、複数のセンサを含むセンサ群として提供されている。第1センサ13,第2センサ23,第3センサ33は、それぞれ温度検知センサを含んでいる。温度を検知するセンサとして、熱電対やサーミスタ、赤外線センサなどを用いればよい。冷蔵庫10内部の空気の温度、冷蔵庫10の部品の温度、貯蔵室内の食材自体の温度を、それぞれ検知することができる。また、第1センサ13,第2センサ23,第3センサ33は、それぞれ、「各貯蔵室に収容された物品の量を検出するセンサ」を含んでいる。具体的には、ドアポケットや棚に配置した重量センサやカメラなどを用いて、食材保管量を検知できる。この種の検知技術は既に公知のため、詳細な説明は省略する。
なお、図2において、これらのセンサは、各貯蔵室の概ね後ろ側に記載されている。しかし、位置や検知対象や検知手段は、本実施の形態にかかる制御を行うことができれば特に限定されない。
(蓄冷ユニットの構成)
冷蔵庫10は、蓄冷材を用いて節電運転制御をすることができる。図2では、この製品のハードウェア構成についても図示している。ここでは蓄冷ユニット56が、冷蔵庫本体上部に設けられた蓄冷ユニットケース54に内蔵されている。蓄冷ユニットケース54は、蓄冷ユニット56を装着し且つ離脱させるための取付部を担う。冷蔵庫10の、蓄冷ユニット接続部51と相対する部分には、蓄冷ユニットダンパ52が設けられる。蓄冷ユニットケース54には、蓄冷ユニット接続部51と、蓄冷材検知部53が設けられる。
また、蓄冷ユニットケース54は、冷蔵庫本体と着脱可能とすることによって、蓄冷ユニットをもたない冷蔵庫との共通部品化を図ることができる。また、蓄冷ユニット56は、蓄冷ユニットケースから着脱可能に設けられ、蓄冷ユニット56のサイズが異なる製品を製造時に共通部品化ができるとともに、製品廃棄時に分解しやすくできる。
(制御回路等の構成)
冷蔵庫10は、制御回路4および通信機能部5を内蔵している。制御回路4は、演算処理部、記憶部(RAM、ROM等)を含むマイクロコントローラである。制御回路4は、圧縮機1、冷却器2、ファン3、第1ダンパ12、第2ダンパ22、第3ダンパ32、および蓄冷ユニットダンパ52と接続しており、それらに制御信号を与えることができる。また、制御回路4は、第1センサ13、第2センサ23、第3センサ33、および蓄冷材検知部53と接続しており、これらの検知手段から検知信号を受信することができる。通信機能部5は、ユーザ端末76との通信を行うことができる。ユーザ端末76は、リモートコントローラ、携帯電話、PDA、モバイルコンピュータ、タブレットPCなどの各種の端末があり、その種類は限定されるものではない。
(冷蔵庫システムAの構成)
図4は、本発明の実施の形態1にかかる冷蔵庫システムAのシステム構成を説明するためのブロック図である。冷蔵庫10内部には、電気部品(圧縮機1、冷却器2、ファン3)、センサ(第1センサ13、第2センサ23、第3センサ33)、制御回路4、通信機能部5が設けられている。
冷蔵庫10は、家屋60内に設置されている。家屋60内には、HEMS(Home Energy Management System)コントローラ62、蓄電発電機器64も設置されている。HEMSコントローラ62は、図示しない冷蔵庫10以外の他の家電機器とも接続している。
HEMSコントローラ62は、家屋60の外部に設置された情報サーバ72と接続している。HEMSコントローラ62と情報サーバ72は、電気通信回線ネットワークを介して接続している。情報サーバ72は、さらに電気通信回線ネットワーク74を介して、ユーザ端末76と接続している。電気通信回線ネットワークは、インターネット、イントラネット、LANなどである。このようにして、ユーザ端末76、情報サーバ72、HEMSコントローラ62、冷蔵庫10の間で、情報の送受信が可能なネットワークが形成されている。
[実施の形態1の動作]
(基本動作)
各貯蔵室を所定温度に保つための冷却運転制御としては、先ず、各貯蔵室のセンサ(第1センサ13、第2センサ23、第3センサ33)によって温度を検知する。それらの貯蔵室の一部または全部が所定の温度以下に到達した場合には、その所定温度以下に到達した貯蔵室に設けられたダンパを閉じて、冷気流入を停止する。逆に、所定の温度以上に到達した場合には、その所定温度以上に到達した貯蔵室に設けられたダンパを開いて、冷風を流入させる冷却動作を行う。
冷蔵庫システムAでは、冷蔵庫10の運転状況やユーザの設定に応じて、予め制御回路4の記憶部内に記憶された温度制御パターンで、冷蔵庫10を制御することができる。制御回路4は、HEMSなどの外部機器からの制御指示があった場合には、これに応じて冷蔵庫10を運転することもできる。
(ユーザへの報知機能およびシステム動作)
本願発明者は、鋭意研究を進めたところ、できるだけ食材を劣化させることなく消費電力を抑制したいという要求を実現するためには、食材の種類や保管量などを考慮して総合的に節電運転の内容を決定することが好ましく、冷蔵庫がどのような節電運転をするかの判断をユーザに委ねることが好ましいことを見出した。さらに、節電運転にかかる技術、貯蔵室内の状態(例えば食材保管状況)などの情報の取り扱い、およびユーザに節電運転の内容決定を委ねる技術的コンセプトの間の関係について鋭意研究を進めたところ、食材の劣化抑制と消費電力の抑制とを両立するように改善された冷蔵庫システムを見出すに至った。
本実施の形態にかかる冷蔵庫システムAでは、節電運転を開始する要求(例えばHEMSからの節電運転開始指示)に応じて、制御回路4が、「節電運転の内容をユーザに選択させるための情報」を生成する。この情報の生成は、第1,2,3センサ13、23、33で検知した貯蔵室内の状態に基づいて行われる。
制御回路4は、通信機能部5を介して、無線ネットワークなどの通信網を介して、ユーザ端末76にこの情報を送信する。すなわち、通信機能部5は、制御回路4に接続されている。通信機能部5は、「節電運転の内容をユーザに選択させるための情報」を、冷蔵庫10の外部の機器に送信する。具体的には、ユーザ端末76に直接送信してもよいし、HEMSコントローラや外部のサーバに一旦出力して間接的にユーザ端末76に送信するようにしてもよい。このようにして、冷蔵庫システムAは、後述する「節電運転の内容をユーザに選択させるための情報」をユーザ端末76でユーザに報知する。
通信機能部5は、冷蔵庫10の外部機器(HEMSなど)から、冷蔵庫10の動作の一部または全部を制御するための指示を受ける機能を有する。制御回路4は、通信機能部5が外部機器から受けた指示を受信し、この指示に基づいて冷却器を制御する。ユーザ端末76から受信した信号が節電運転指示である場合には、この指示に従って節電運転を実施するのである。
(節電運転の内容をユーザに選択させるための情報)
ユーザ端末76でユーザに報知する「節電運転の内容をユーザに選択させるための情報」は、下記の各種情報(1)〜(5)からなる群から選択した1つ以上の情報である。実施の形態1では、下記の各種情報のなかでセンサ値に基づく計算が必要なものについては、制御回路4で予め記憶したプログラムを実行してその計算結果をユーザに報知するものとする。この計算は、ユーザへ報知される冷蔵庫の運転状況に関する情報のうち、温度や食材保管量などの「冷蔵庫に設けたセンサが検知した1次情報」をもとに節電可能レベルを判定したり各貯蔵室の温度変化を予測したりする計算である。
(1)「冷蔵庫10の内部状態に関わる情報」をユーザに報知してもよい。具体的には、下記の(1−1)〜(1−4)の少なくとも1つをユーザに報知してもよい。
(1−1)「冷却器2の運転状態」を含めても良い。冷蔵庫の運転状態に関わる情報とは、温度や冷却制御の運転実施状況である。具体的には、制御回路4によって制御されている圧縮機1、ファン3、ダンパなどの動作情報である。
(1−2)第1センサ13、第2センサ23、第3センサ33によるセンサ検知情報の一部または全部をユーザに報知してもよい。
(1−3)貯蔵室内における物品の保管状況をユーザに報知してもよい。具体的には、冷蔵庫に保管した食材の情報、食材の量をユーザに報知してもよい。
(1−4)冷蔵庫の扉開閉に関する情報をユーザに報知してもよい。例えば、どの程度の時間にわたって冷蔵庫扉開閉が無いかや、所定時間内における扉開閉の回数(頻度)などであり、扉の開閉を検知するセンサを取り付けてこのセンサの出力に基づいて回数や頻度を検出すればよい。
(2)「どのような節電運転が可能かを示す情報」をユーザに報知してもよい。具体的には、下記の(2−1)および(2−2)の少なくとも一方をユーザに報知してもよい。
(2−1)「節電運転モードの情報」を含んでも良い。制御回路4は、冷却器2の電力消費量が相違する複数の節電運転モードを有している。複数の節電運転モードは、実施の形態1では、具体的には、節電レベル1と、この節電レベル1よりも電力消費量が抑制された節電レベル2と、からなる。この複数の節電運転モードを、ユーザ端末76でユーザに報知しても良い。なお、実施の形態1では、複数の節電運転モードが蓄冷ユニット使用モードを含むものとする。蓄冷ユニット使用モードは、冷却器2を電力消費量が通常運転時よりも低い設定で作動させ、且つ蓄冷ユニット56を用いて貯蔵室を冷却するモードである。
(2−2)「選択可能節電運転モード」をユーザに報知してもよい。選択可能節電運転モードは、現時点で選択可能な節電運転モードをいう。選択可能節電運転モードは、第1センサ13、第2センサ23、第3センサ33で検知した貯蔵室内の状態に基づいて、複数の節電運転モードのうち、ユーザが現時点で実際に選択可能な節電運転モードを制御回路4が算出するものである。
(3)「節電運転における貯蔵室内の目標状態」をユーザに報知してもよい。具体的には、節電運転を実施した場合に貯蔵室内温度や食材をどのような状態にするのかの目標設定値である。これは、複数の節電運転モードごとに異なる値を報知しても良い。
(4)「貯蔵室の冷却状態に関する温度情報」をユーザに報知してもよい。具体的には、下記の(4−1)〜(4−5)の少なくとも1つをユーザに報知してもよい。
(4−1)貯蔵室内と冷蔵庫外の温度差をユーザに報知してもよい。なお、冷蔵庫外の温度は、冷蔵庫10外部の温度センサ(図示せず)から入手すればよい。
(4−2)扉閉鎖状態での熱進入負荷をユーザに報知してもよい。この値は、貯蔵室内と冷蔵庫外の温度差に基づき算出すればよい。
(4−3)貯蔵室内の詰まり状態を数値化した結果をユーザに報知してもよい。貯蔵室内の詰まり状態は、ダンパを開いてから温度センサが空気温度低下を検知するまでの時間差から数値化することができる。
(4−4)冷蔵庫外空気の進入による冷却負荷増加量をユーザに報知してもよい。冷蔵庫外空気の進入の有無や進入量については、扉開閉の頻度や開いている時間を検知するセンサを用いて算出すればよい。
(4−5)食材保管量増加による冷却負荷増加量、あるいは食材保管量減少による冷却負荷減少量をユーザに報知してもよい。食材保管量の増加や減少については、ドアポケットや棚に配置した重量センサやカメラなどを用いて算出すればよい。
(5)「節電運転を実施した場合における貯蔵室内の予測状態」をユーザに報知してもよい。具体的には、下記の(5−1)〜(5−3)の少なくとも1つをユーザに報知してもよい。これは、複数の節電運転モードごとに異なる値を報知しても良い。
(5−1)節電運転を実施した場合に貯蔵室内温度や食材がどのような状態になるのかについての予測結果をユーザに報知してもよい。
(5−2)運転制御を節電モードに切り替えた際に起こるであろう予測温度変化をユーザに報知してもよい。
(5−3)上記の予測温度変化予測に基づいて予測食品鮮度劣化度合をユーザに報知してもよい。
(冷蔵庫本体の節電運転)
冷蔵庫システムAは、冷蔵庫10に節電運転を実施させることができる。節電運転は、冷却器2の電力消費量を抑制した運転である。
冷蔵庫の消費電力は、下記の(A)〜(C)の寄与が大きい。
(A)冷却器2に用いる冷媒を圧縮するための圧縮機1
(B)送風ファン3
(C)冷却器2の着霜を定期的に融解するためのデフロスト用ヒータ
そこで、冷蔵庫10では、省エネのために、通常運転時よりも電力消費量の少ない節電運転として、下記の制御の少なくとも1つを実施するように定めた節電運転モードで制御回路4が制御処理を実行することができる。
(a)圧縮機1の運転時間を減らす。
(b)冷却する貯蔵室を減らすためにダンパ閉鎖時間を長くする。
(c)ファン3による送風を停止する。
(d)デフロスト回数を減らす。
(e)下記の蓄冷ユニット使用モードを使用する。
(蓄冷ユニットおよび蓄冷ユニット使用モード)
ここで、蓄冷ユニット56を用いた動作について説明する。通常の冷却運転中に、冷蔵庫本体の圧縮機1、冷却器2、ファン3によって送風される冷気は、蓄冷ユニットダンパ52を通じて蓄冷ユニット56に送風される。この冷気によりユニット内部の蓄冷材を冷却し、また蓄冷材の冷却状態をダンパ開閉動作によって制御できる。
節電運転時には、圧縮機1やファン3の動作を抑制して消費電力を抑えつつ、冷蔵貯蔵室内の空気を、蓄冷ユニット56に通風させることで冷却し、各貯蔵室を冷却する。蓄冷ユニット56に蓄えられた熱量の限界に応じて、長時間の冷却運転を優先して各貯蔵室の設定温度を上げるか(食材劣化リスクは高い)、食材劣化抑制を優先して蓄冷ユニットへの送風を行うか(冷却可能時間が短い)、という選択が可能である。節電レベルの設定やユーザの指示に応じて、制御内容を変更する。
[実施の形態1のシステムの具体的処理]
図3は、本発明の実施の形態1にかかる冷蔵庫システムAにおいて制御回路4が実行するルーチンのフローチャートである。この図3を用いて、通信と制御のフローを説明する。図3のフローチャートは、冷蔵庫10内の制御回路4において実行される。なお、通信機能部5を利用できる状態になった冷蔵庫10は、自動的に、あるいは、通信機能利用モードをユーザが選択することによって、通信機能利用モードON状態となるものとする。図3のフローチャートは、この通信機能利用モードがONとなっている場合に実行されるものである。
図3のルーチンでは、先ず、制御回路4が、冷蔵庫10の外部機器から節電運転の指示があるか否かを判定する処理を実行する(ステップS100)。ここでいう冷蔵庫10の外部機器とは、本実施の形態ではHEMSコントローラ62であるものとする。しかしながら、本発明はこれに限られず、HEMSコントローラ62以外にも、例えば、ユーザ端末76、情報サーバ72から節電運転の指示が出される形態であってもよい。
冷蔵庫10の外部機器から節電運転の指示がないと判定されたのであれば、通常の冷却運転を行う(ステップS102)。
一方、節電運転の指示があったと判定された場合には、ユーザ報知シーケンス(次項にて説明)を実施する(ステップS106)。このステップは、「節電運転の内容をユーザに選択させるための情報」をユーザ端末76でユーザに報知するための処理である。具体的には、このルーチンでは、貯蔵室内の食材保管量、温度、節電可能なレベル、節電運転時の食品鮮度劣化のリスクをユーザに報知するものとする。
次いで、ユーザから節電動作の指示を待つ状態に入る(ステップS106)。指示が無い場合には、通常運転を継続する(ステップS102)。なお、一定時間経過後に節電運転を実施するようにしてもよい。
次に、節電レベル2が指示されたかどうかが判定される(ステップS108)。ユーザから指示される節電レベルが2段階以上ある場合には、それぞれ指示された動作を実施する。本実施の形態では、より高い節電レベルを実施するために着脱式の蓄冷ユニットを用いる冷蔵庫10を想定している。
節電レベル2の動作指示が無い場合には、節電レベル1に相当する動作、例えば温度設定アップ等の動作をオンとする(ステップS140)。
節電レベル2での動作の指示を受けた際には、蓄冷ユニットが接続されているかどうか(蓄冷ユニットの装着有無)、蓄冷材が凍結状態にあって冷却動作可能かどうか(蓄冷材の蓄冷状態)、を判定する(ステップS112)。
動作可能であれば、ユーザの指示通りに節電レベル2の動作を実施する(ステップS114)。
一方、蓄冷ユニットが動作できなければ、フローを戻って、実施可能な節電レベル報知のシーケンスを実施する(ステップS104へ)。つまり、蓄冷ユニット使用モードをユーザが選択可能な場合には、選択可能節電運転モードの一つとして、蓄冷ユニット使用モードをユーザ端末76に送信するのである。
このような仕様およびフローとすることによって、冷蔵庫10が、外部機器からの節電指示を受信した際に、冷蔵庫10の運転状態をユーザが知ることができる。知りえた情報をもとに、ユーザは冷蔵庫にどのような動作をさせるかを決定し、指示することができる。従って、節電のレベルと食材劣化のレベルとのバランスをユーザが選択することができ、食材の劣化抑制と消費電力の抑制とを両立することができる。
[実施の形態1のシステムの実動作例]
具体的な一例として、たとえば、ユーザが外出している際に、家の地域に対して昼間の3時間を10%節電すれば、電気料金のレートが安くなるとの連絡が電力会社から、ユーザあるいはHEMSコントローラに報知されたケースを想定する。このとき、ユーザには節電指示内容と、冷蔵庫の運転状態の情報が報知される。冷蔵庫の運転状態の情報としては、すなわち、野菜室が残り少なく5℃で維持されていること、冷凍室が満杯であり−18℃に維持されていること、最近数時間にわたって冷蔵庫扉開閉がないこと、の3つの事項が報知される。
さらに、10%節電には、節電レベル1で達成できる見込みであることが報知される。また、節電レベル1では、野菜室温度設定1℃アップと冷凍室設定2℃アップを実施すること、野菜を当日中に食べるのであれば問題なく、冷凍室も開閉しなければ温度上昇がほとんどなく、食材劣化が少ない、との予測情報が報知されてもよい。
さらに節電レベル2にすれば、15%節電が可能であること、冷凍室への冷気送風を停止することで冷凍室が5℃アップするが、アイスや劣化しやすい食材がなければ問題ない、との予測情報が報知されることが望ましい。
ユーザは、これらの内容を確認し、10%節電には節電レベル1で十分であるが、節電レベル2を選択してもよく、これをユーザ端末76を用いて冷蔵庫10に指示することができる。この指示に従い、冷蔵庫10は節電レベル2となる運転制御を、指定時間(この実動作例では3時間)にわたって実施する。
以上説明した実施の形態1によれば、節電指示があった場合に、食材保管状況に応じて、ユーザが節電レベルを選択することによって、冷蔵貯蔵室内の食材劣化をユーザが許容しうるレベルに抑えることができるようになる。また、ユーザへの情報報知により、より消費電力量が少なくなるように冷蔵庫の使用方法を工夫することができる。また、蓄冷ユニット56を取り付けるなどによって、選択しうる節電レベルの幅を広げることができる。
[実施の形態1の変形例]
(演算処理を実行するハードウェア)
実施の形態1では、「節電運転の内容をユーザに選択させるための情報」について計算が必要なものについては、制御回路4で予め記憶したプログラムを実行してその計算結果をユーザに報知するものとしている。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。冷蔵庫10の制御回路4以外において計算を行うように冷蔵庫システムAを構築しても良い。例えば、HEMSコントローラ62、情報サーバ72およびユーザ端末76からなる群から選択した1つのハードウェアにおいて、「節電運転の内容をユーザに選択させるための情報」について計算をし、この情報を生成するようにしても良い。
なお、このような計算を行うソフトウェアは、メーカーによるアップグレードを実施したり、予測温度と実行できた温度との違いから故障検知をするなどの新規な機能を追加したりできることが望ましい。
(蓄冷ユニット無しの冷蔵庫)
実施の形態1では、蓄冷ユニット56を利用する冷蔵庫10を説明した。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。蓄冷ユニット56を使用しない冷蔵庫であっても、本発明にかかる「節電運転の内容をユーザに選択させるための情報を生成し、ユーザ端末でこの情報をユーザに報知する技術」を適用することができる。
図5は、本発明の実施の形態1にかかる冷蔵庫システムが有する冷蔵庫の変形例を示す模式的な断面図である。図5に示すように、図2の蓄冷ユニットケース54等の構成を有さないかわりに第1貯蔵室11の容積が拡大された冷蔵庫であってもよい。この場合には、節電モードとして、蓄冷ユニット56を使用するモードではなく、前述した節電運転制御(a)〜(d)の少なくとも1つを実施するように定めた節電運転モードで、制御回路4が冷却器2を制御すればよい。また、これらの節電運転制御に限らず、公知の各種の節電運転技術を、本実施の形態にかかる節電運転制御に加えてまたはこれに代えて用いても良い。
なお、図3では、蓄冷ユニットを用いた節電レベルアップを想定して説明したが、本発明はこれに限られるものではない。節電レベル1では設定温度1〜2℃アップで食品の劣化が最小限となるモードとし、節電レベル2では、圧縮機停止制御や所定の貯蔵室の冷気送風を停止する制御を行うなど、食品劣化を許容するモードとしてもよい。また、節電レベルは2段階に限らず、3段階以上の異なる節電レベルを設けても良い。
実施の形態2.
[実施の形態2にかかる装置およびシステムの構成]
実施の形態2にかかる冷蔵庫システムAは、節電運転を開始する要求があった場合に、品質優先運転と節電優先運転のうちユーザが選択した運転に応じて異なる内容の「節電運転の内容をユーザに選択させるための情報」を生成、報知するものである。この点を除き、実施の形態2にかかる冷蔵庫システムAは実施の形態1にかかるハードウェア構成およびシステム構成と同様の構成を備えるものとし、図1、2、4、5を用いて説明したハードウェア構成およびシステム構成については実施の形態2も同様であるものとして説明を省略し、実施の形態1、2で同一または相当する構成については以下同一の符号を用いて説明する。
[実施の形態2のシステムの具体的処理]
図6および図7は、本発明の実施の形態2におけるユーザ報知シーケンスを示すものであり、図3のステップS104の処理内容を変形したものに相当している。すなわち、実施の形態2にかかる冷蔵庫システムAでも実施の形態1と同様に制御回路4が図3のフローチャートの処理を実行するのであるが、実施の形態2の具体的処理は図3のステップS104の処理内容が図6および図7に置き換えられているものである。
(優先内容判定ルーチン)
先ず、実施の形態2にかかる冷蔵庫システムAの具体的処理の前提として、ユーザは、予め、冷蔵庫10本体あるいはHEMSコントローラ62などの外部機器を通じて、節電指示があった際にユーザに報知される情報の種類を選択する。実施の形態2では、「品質優先」又は「節電優先」をユーザが選択し、ユーザが選択した内容をユーザ端末76などを通じて冷蔵庫10の制御回路4に対して送信できる。ユーザがどちらを選択しているかは、制御回路4の記憶装置内部に記憶される。
実施の形態2にかかる冷蔵庫システムAにおいて、実施の形態1と同様に制御回路4が図3のフローチャートを実施した場合、ステップS104に処理が進むと、実施の形態2では先ず現時点で選択されているのが「品質優先」と「節電優先」のいずれであるかを判定する判定処理が実行される。ここで「品質優先」が選択されている場合には制御回路4が図6のルーチンを実行し、「節電優先」が選択されている場合には図7のルーチンを実行するものとする。
(品質優先報知シーケンス)
図6は、ユーザが「品質優先」を選択している場合に制御回路4が実行するルーチンのフローチャートである。
図6のルーチンでは、先ず、制御回路4が、各貯蔵室の食材保管量を各貯蔵室のセンサ出力に基づいて収集する処理を実行する(ステップS200)。実施の形態1で述べたように、第1センサ13、第2センサ23、第3センサ33は、それぞれ、貯蔵室に収容された物品の量を検出するセンサを含んでいる。これらのセンサの出力に基づいて、各貯蔵室(第1貯蔵室11、第2貯蔵室21、第3貯蔵室31)の食材保管量が検出される。
次に、制御回路4が、ステップS202の処理を実行する。ステップS202では、下記の2つの処理が実行される。
・各貯蔵室の温度制御変更レベルの判定処理
・ダンパ(第1ダンパ12、第2ダンパ22、第3ダンパ32)、ファン3、圧縮機1についての制御シーケンスの決定処理
次に、制御回路4が、実施可能節電レベルの判定処理を実行する(ステップS204)。このステップは、冷蔵庫10が実行可能な節電運転が、節電レベル1、2の両方なのか、それとも節電レベル1のみであるのかを判定する処理である。節電レベル1、2が、それぞれ食品保存品質を損なわない範囲内かどうかの判定を行う。
次いで、制御回路4が、ステップS204の判定結果をユーザに報知する処理を実行する(ステップS206)。このステップでは、制御回路4が、通信機能部5を通じて、ユーザ端末76に向けてステップS204での判定結果(つまり実行可能節電運転モードが節電レベル1,2の両方かそれとも節電レベル1のみか)を送信することにより、ユーザへの報知が実施される。
その後、今回のルーチンが終了する。
以上説明したように、図6のルーチンによれば、食材保管量や庫外気温などに応じて(ステップS200)、食品保存品質を損なわない範囲での節電レベルを導出し(ステップS204)、実施可能節電レベルを報知することができる(ステップS206)。
(節電優先報知シーケンス)
図7は、ユーザが「節電優先」を選択している場合に制御回路4が実行するルーチンのフローチャートである。
図7のルーチンでは、先ず、制御回路4が、ステップS300の処理を実行する。ステップS300では、下記の2つの処理が実行される。
・ユーザからの節電レベル指定内容に基づいた節電レベルの設定
・ダンパ(第1ダンパ12、第2ダンパ22、第3ダンパ32)、ファン3、圧縮機1についての制御シーケンスの決定処理
次に、制御回路4が、各貯蔵室の食材保管量を各貯蔵室のセンサ出力に基づいて収集する処理を実行する(ステップS302)。このステップS302の処理は、図6のステップS200の処理と同様の内容とすることができる。
次に、制御回路4が、ステップS304の処理を実行する。ステップS304では、下記の2つの処理が実行される。
・各貯蔵室の温度アップ推定値の算出
・食材劣化レベル推定値および保存期間短縮推定値の算出
次いで、制御回路4が、ステップS304の判定結果をユーザに報知する処理を実行する(ステップS306)。このステップでは、制御回路4が、通信機能部5を通じて、ユーザ端末76に向けてステップS304での算出結果(つまり各貯蔵室の温度アップ推定値、食材劣化レベル推定値および保存期間短縮推定値)を送信することにより、ユーザへの報知が実施される。
その後、今回のルーチンが終了する。
以上説明したように、図7のルーチンによれば、ユーザが節電レベルを指定し(ステップS300)、これに応じた運転制御を行った際に貯蔵室内の温度上昇や食材劣化レベルなどを導出し(ステップS304)、これらをユーザに対して報知することができる(ステップS306)。
図6又は図7のルーチンが実行されることでユーザ端末76を通じてユーザに情報が報知されるので、ユーザは、報知された情報をもとに、提示された動作を承認するか、別の動作を指示することができる。以上説明した実施の形態2にかかる具体的処理によれば、報知される情報内容が複雑すぎてユーザが混乱したり作業が煩雑になるのを避けることができて、使い勝手のよい節電動作指示が可能となる。
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3にかかる冷蔵庫システムAが有する冷蔵庫150の構成を示す模式的な断面図である。図8は、蓄冷ユニット搭載位置とその着脱方法について示している。ここでは、蓄冷ユニット156は、冷蔵庫150に設けた第2貯蔵室21の引き出し211に着脱可能としている。
図9は、本発明の実施の形態3にかかる冷蔵庫システムAで用いられる蓄冷ユニット156の構成を示す斜視図である。蓄冷ユニット156の奥面には、冷蔵庫150本体の第2貯蔵室21への送風往き風路41に相対する部分に、蓄冷ユニット接続部151が設けられている。こうして、第2貯蔵室21に蓄冷ユニット156を設置して扉を閉めた状態において、第2ダンパ22、往き風路41、蓄冷ユニット接続部151、蓄冷ユニット内部、第2貯蔵室21の残空間、第2貯蔵室21からファン3のある空間への戻り風路42へと至る風路が形成される。
実施の形態3では、第2センサ23が、蓄冷ユニット156の着脱状況、および、冷却状態を検知可能である。すなわち、実施の形態3においては、第2センサ23が、蓄冷ユニット156が第2貯蔵室引出し211内に配置されてかつ蓄冷ユニット接続部151が第2貯蔵室21内の奥面の所定部位と接続されたか否かを検知するための着脱センサを含んでいる。これは、蓄冷ユニット接続部151と第2貯蔵室21の奥面所定部位との間での機械的接続を検知する着脱センサ(機械式、電気式、磁気式、光学式を問わない)を配置すればよい。また、実施の形態3では、第2センサ23が、蓄冷ユニット156の冷却状態を検知するための温度センサも含んでいる。
実施の形態3では、図8および図9に示すように、蓄冷ユニット156が、蓄冷材カバー157と、その内部に配置された複数の蓄冷材158と、を備えている。蓄冷材158はそれぞれ略平行平板状である。蓄冷材カバー157内において、蓄冷材カバー157の開口部からその開口部に対向する蓄冷ユニット接続部151へと向かう方向に平行なガス流路を形成するように、複数の蓄冷材158が互いに並行に配置されている。これにより、送風の圧力損失を抑制し、蓄冷材158の吸熱・発熱の速度を向上させることができる。
実施の形態3にかかる装置構成とすることによって、冷蔵庫150本体を大型化することなく、蓄冷材158を利用した節電運転モードを備えることができる。また、通常運転(節電運転ではない運転)の場合や食品保管量が多い場合には、蓄冷ユニット156を本体から外して、冷蔵庫150全体を食品保存のために使用することができる。一方、節電が求められる時期や食品保管量が少なくてもよい場合に、蓄冷ユニット156をセットすることで、食品保管量は減るが、より節電な運転を可能とすることができる。
実施の形態1にかかる動作や具体的処理(図3)の内容およびその変形例は、実施の形態3にかかる冷蔵庫150において実行させてもよい。
1 圧縮機、2 冷却器、3 ファン、4 制御回路、5 通信機能部、10 冷蔵庫、11 第1貯蔵室、11a 第1扉、12 第1ダンパ、13 第1センサ、21 第2貯蔵室、21a 第2扉、22 第2ダンパ、23 第2センサ、31 第3貯蔵室、31a 第3扉、32 第3ダンパ、33 第3センサ、41 風路、42 風路、51 蓄冷ユニット接続部、52 蓄冷ユニットダンパ、53 蓄冷材検知部、54 蓄冷ユニットケース、56 蓄冷ユニット、60 家屋、62 コントローラ、64 蓄電発電機器、72 情報サーバ、74 電気通信回線ネットワーク、76 ユーザ端末、150 冷蔵庫、151 蓄冷ユニット接続部、156 蓄冷ユニット、157 蓄冷材カバー、158 蓄冷材、A 冷蔵庫システム

Claims (7)

  1. 貯蔵室と、
    前記貯蔵室内の状態を検知する検知手段と、
    前記貯蔵室を冷却する冷却器と、
    ユーザ端末との通信を行う通信手段と、
    前記冷却器を制御し、前記冷却器の電力消費量を抑制した運転である節電運転を実施可能である冷却制御手段と、
    冷蔵庫外の機器から前記節電運転を指示する通信があったとき、前記節電運転が実施された場合に前記貯蔵室内が到達すべき目標状態を示す情報を前記ユーザ端末でユーザに報知する報知手段と、
    を備え、
    前記冷却制御手段は、前記報知手段による報知が行われた後に前記通信手段を介して前記ユーザ端末から受信した信号に従って、前記節電運転を実施することを特徴とする冷蔵庫システム。
  2. 前記ユーザ端末で報知される前記目標状態を示す情報は、前記貯蔵室内の温度および前記貯蔵室内の食材の状態のうち少なくとも一方を前記節電運転を実施した場合にどのような状態にするかを示す目標設定値を含む請求項1に記載の冷蔵庫システム。
  3. 貯蔵室と、
    前記貯蔵室内の状態を検知する検知手段と、
    前記貯蔵室を冷却する冷却器と、
    ユーザ端末との通信を行う通信手段と、
    前記冷却器を制御し、前記冷却器の電力消費量を抑制した運転である節電運転を実施可能である冷却制御手段と、
    冷蔵庫外の機器から前記節電運転を指示する通信があったとき、前記貯蔵室内と冷蔵庫外の温度差、前記貯蔵室の扉を閉鎖した状態での熱進入負荷、前記貯蔵室内の詰まり状態を数値化した値、冷蔵庫外の空気が前記貯蔵室に進入することによる冷却負荷増加量、食材保管量増加による冷却負荷増加量、および食材保管量減少による冷却負荷減少量のうち少なくとも1つを前記ユーザ端末でユーザに報知する報知手段と、
    を備え、
    前記冷却制御手段は、前記報知手段による報知が行われた後に前記通信手段を介して前記ユーザ端末から受信した信号に従って、前記節電運転を実施することを特徴とする冷蔵庫システム。
  4. 貯蔵室と、
    前記貯蔵室内の状態を検知する検知手段と、
    前記貯蔵室を冷却する冷却器と、
    ユーザ端末との通信を行う通信手段と、
    前記冷却器を制御し、前記冷却器の電力消費量を抑制した運転である節電運転を実施可能である冷却制御手段と、
    冷蔵庫外の機器から前記節電運転を指示する通信があったとき、前記節電運転を実施した場合における前記貯蔵室内の予測状態を前記ユーザ端末でユーザに報知する報知手段と、
    を備え、
    前記冷却制御手段は、前記報知手段による報知が行われた後に前記通信手段を介して前記ユーザ端末から受信した信号に従って、前記節電運転を実施することを特徴とする冷蔵庫システム。
  5. 前記ユーザ端末で報知される前記予測状態は、前記節電運転を実施した場合における前記貯蔵室内の温度および前記貯蔵室内の食材状態の少なくとも一方についての予測結果を含む請求項4に記載の冷蔵庫システム。
  6. 前記ユーザ端末で報知される前記予測状態は、前記節電運転を実施した際に予測される予測温度変化を含む請求項4に記載の冷蔵庫システム。
  7. 前記ユーザ端末で報知される前記予測状態は、前記節電運転を実施した場合に予測される温度変化に基づく予測食品鮮度劣化度合を含む請求項4に記載の冷蔵庫システム。
JP2015110120A 2015-05-29 2015-05-29 冷蔵庫システム Active JP6041015B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015110120A JP6041015B2 (ja) 2015-05-29 2015-05-29 冷蔵庫システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015110120A JP6041015B2 (ja) 2015-05-29 2015-05-29 冷蔵庫システム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012238686A Division JP5790620B2 (ja) 2012-10-30 2012-10-30 冷蔵庫システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015148440A JP2015148440A (ja) 2015-08-20
JP6041015B2 true JP6041015B2 (ja) 2016-12-07

Family

ID=53891926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015110120A Active JP6041015B2 (ja) 2015-05-29 2015-05-29 冷蔵庫システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6041015B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109132315A (zh) * 2018-06-13 2019-01-04 中铁第四勘察设计院集团有限公司 一种自动化立体冷库货物变质智能监控系统
JP2021042939A (ja) * 2019-09-13 2021-03-18 東京瓦斯株式会社 冷却管理の方法、システム、プログラム、および機器

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09303939A (ja) * 1996-05-17 1997-11-28 Matsushita Refrig Co Ltd 冷蔵庫
JPH10201431A (ja) * 1997-01-24 1998-08-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 食品監視装置
JP2000154966A (ja) * 1998-11-20 2000-06-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷蔵庫
JP2005249358A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷蔵庫システムおよびそのプログラム
JP2010112632A (ja) * 2008-11-06 2010-05-20 Toshiba Corp 冷蔵庫
WO2011058761A1 (ja) * 2009-11-12 2011-05-19 パナソニック株式会社 電気機器の電力制御装置および電話機
JP2012255566A (ja) * 2010-02-25 2012-12-27 Sanyo Electric Co Ltd 冷設機器の制御装置
JP5789779B2 (ja) * 2010-03-09 2015-10-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷蔵庫
EP2701264B1 (en) * 2011-04-18 2015-12-16 Kyocera Corporation Control device, power control system, and power control method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015148440A (ja) 2015-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5790620B2 (ja) 冷蔵庫システム
JP6123909B2 (ja) 冷蔵庫、冷蔵庫管理システムおよび冷蔵庫制御方法
JP2010025532A (ja) 冷蔵庫
KR102395456B1 (ko) 온도 상황 인식적 냉장고 및 이를 제어하는 방법
JP6125009B2 (ja) 電力管理システム及び冷蔵庫
JP6041015B2 (ja) 冷蔵庫システム
JP2014202400A (ja) 冷蔵庫
JP6124642B2 (ja) 電力管理システム及び冷蔵庫
CN105737510A (zh) 冷柜的控制方法、系统及具有其的冷柜
JP5955115B2 (ja) 冷却システム
JP4564947B2 (ja) 冷蔵庫
JP6223453B2 (ja) エネルギーマネジメントシステム、コントローラ、エネルギーマネジメント方法、プログラム、及び、機器
JP2019199974A (ja) 冷蔵庫、冷蔵庫制御方法、冷蔵庫制御プログラム
JP2014224622A (ja) 冷蔵庫
CN109751830B (zh) 制冷设备及其状态的检测方法与装置
JP2022140721A (ja) 冷蔵庫、冷蔵庫制御方法、及び、冷蔵庫制御プログラム
AU2016406934B2 (en) Refrigerator
WO2020129242A1 (ja) 冷蔵庫、冷蔵庫管理システム及び冷蔵庫の製氷皿への給水制御方法
JP4497369B2 (ja) 冷却貯蔵庫
JP5670792B2 (ja) 冷却貯蔵庫
JP6365722B2 (ja) 冷蔵庫、冷蔵庫管理システムおよび冷蔵庫制御方法
CN114923303B (zh) 一种冰箱的控制方法、装置、存储介质及冰箱
JP5713049B2 (ja) 冷蔵庫
JP7353486B2 (ja) 冷蔵庫通信システム
JP2020125884A (ja) システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150529

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161011

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161024

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6041015

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250