JP6040575B2 - 車両の側部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、サイドドアよりも、後方側の車体側壁を構成すると共に、ホイールアーチとホイールハウスインナとにより形成された閉断面部からなり車幅方向に膨出するホイールハウス部を備えたような車両の側部車体構造に関する。
近年、車体をコンパクトにしつつ、後席居住空間(いわゆる後席パッケージ)を確保するために、リヤホイールハウス部、特に、後席乗員乗降用の開口部と後輪との間のリヤホイールハウス部の断面が小さくなる傾向にある。
リヤホイールハウス部の断面が小さくなると、その剛性が低くなり、剛性を向上させる目的で、リヤホイールハウス部を車両前後方向に大きくすると、後席乗員の乗降性に影響を与える問題点があり、また、鉄板製レインフォースメントを設けて、リヤホイールハウス部を補強することもできるが、この場合には、狭い空間に対してスポット溶接ガンを配置してスポット溶接を行なうことになるが、スポット溶接ガンが入りにくく、溶接が難しい問題点があった。
一方、リヤホイールハウス部におけるホイールアーチとホイールハウスインナとの間の閉断面部に加熱発泡材を充填し、例えば、車体の電着塗装における乾燥工程の熱を利用して、発泡材を加熱発泡させた後に、固化させてリヤホイールハウス部を補強することも考えられるが、上述の閉断面部は完全な閉断面ではないため、加熱発泡材が不所望な部分まで流動することになり、好ましくない。
ところで、特許文献1には、後席乗員乗降用の開口部と後輪との間におけるリヤホイールアーチ部の内部に鉄板製のバルクヘッドを配設する構成や、発泡材を充填する構成が開示されているが、バルクヘッドを配設する場合には、スポット溶接ガンが入りにくいので、溶接が難しくなり、また、発泡材を充填する場合には、該発泡材が不所望な他の部分まで流動することになって、好ましくない。
特開2001−80451号公報
そこで、この発明は、ホイールアーチとホイールハウスインナとにより形成された閉断面部内に樹脂製の補強部材を接着材を介して接合することで、車輪に近く車両の上下揺動に起因して、ホイールハウス部の閉断面部の断面崩れによって車体剛性が低下するのを抑制することができる車両の側部車体構造の提供を目的とする。
この発明による車両の側部車体構造は、車体の側面部に形成された乗降用開口部を開閉するサイドドアと、上記サイドドアよりも後方側の車体側壁を構成すると共に、ホイールアーチとホイールハウスインナとにより形成された閉断面部からなり車幅方向に膨出するホイールハウス部と、車体の側辺部において前後方向に延びると共に、後端部がホイールアーチの下端部に接続されるサイドシルと、上記サイドシルの後端部に該サイドシルとの間で車体の前後方向に延びる閉断面を構成し、上記ホイールアーチの前端部に近接する状態で設けられたサイドシルレインと、を備えた車両の側部車体構造であって、上記ホイールアーチと上記ホイールハウスインナとにより形成された閉断面部内に樹脂製の補強部材が接着材を介して接合され、上記サイドシルレインの上面部には該上面部から上方へ突出するボルトを設け、上記補強部材の下端部には該ボルトに対応して車幅方向の内端から車幅方向の外方に延びる切込み部を形成し、該切込み部を上記ボルトに装着し、補強部材下端部から上方に突出したボルトの突出部にナットを締結して、サイドシルレインと補強部材とを結合したものである。
上記構成によれば、ホイールアーチとホイールハウスインナとにより形成された閉断面部内に樹脂製の補強部材を接着材を介して接合したので、次のような効果がある。
すなわち、ホイールハウス部は車輪の近くに位置しており、車両の上下揺動に起因してホイールハウス部の閉断面部が開く方向に断面崩れして、車体剛性が低下しようとするが、上記樹脂製の補強部材により、閉断面部の断面崩れを防止し、車体剛性の低下を抑制することができる。
しかも、上記サイドシルレインの上面部には該上面部から上方へ突出するボルトを設け、上記補強部材の下端部には該ボルトに対応して車幅方向の内端から車幅方向の外方に延びる切込み部を形成し、該切込み部を上記ボルトに装着し、補強部材下端部から上方に突出したボルトの突出部にナットを締結して、サイドシルレインと補強部材とを結合したものであって、補強部材下端部を車幅方向外方から車幅方向内方に移動させて、切込み部をボルトに装着すると、補強部材を容易に配置することができるので、その取付け性向上を図ることができると共に、ボルト、ナットによる締結構造により補強部材とサイドシルレインとを強固に締結して、締結強化による剛性の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記樹脂製の補強部材の上面部と下面部とが上記閉断面部に接着材を介して接合されたものである。
上記構成によれば、ホイールハウス部の閉断面部において断面変形が大きい上下方向を補強部材の上面部(または傾斜前面部)と下面部(または傾斜後面部)とで接着材を介して接合されたので、閉断面部の断面崩れをより一層良好に防止し、車体剛性の低下をさらに抑制することができる。
この発明によれば、ホイールアーチとホイールハウスインナとにより形成された閉断面部内に樹脂製の補強部材を接着材を介して接合したので、車輪に近く車両の上下揺動に起因してホイールハウス部の閉断面部の断面崩れによって車体剛性が低下するのを抑制することができる効果がある。
本発明の車両の側部車体構造を示す側面図 ホイールアーチおよびサイドシルアウタを取外して示す図1の要部拡大側面図 図2のA−A線矢視断面図 図2のB−B線に沿う矢視図 樹脂製の補強部材を示す斜視図 図5のC−C線矢視断面図 車両の側部車体構造の他の実施例を示す斜視図 図7の要部の分解斜視図 補強部材をホイールハウスインナおよびサイドシルレインに取付けた状態で示す斜視図 ホイールハウスインナの斜視図 補強部材とホイールハウスインナとの取付け構造を示す断面図 補強部材の断面図 (a)はホイールハウスインナに対するピン取付け構造を示す正面図、(b)はピン取付け構造の他の実施例を示す正面図
車輪に近く車両の上下揺動に起因してホイールハウス部の閉断面部の断面崩れによって車体剛性が低下するのを抑制するという目的を、車体の側面部に形成された乗降用開口部を開閉するサイドドアと、上記サイドドアよりも後方側の車体側壁を構成すると共に、ホイールアーチとホイールハウスインナとにより形成された閉断面部からなり車幅方向に膨出するホイールハウス部と、車体の側辺部において前後方向に延びると共に、後端部がホイールアーチの下端部に接続されるサイドシルと、上記サイドシルの後端部に該サイドシルとの間で車体の前後方向に延びる閉断面を構成し、上記ホイールアーチの前端部に近接する状態で設けられたサイドシルレインと、を備えた車両の側部車体構造において、上記ホイールアーチと上記ホイールハウスインナとにより形成された閉断面部内に樹脂製の補強部材を接着材を介して接合し、上記サイドシルレインの上面部には該上面部から上方へ突出するボルトを設け、上記補強部材の下端部には該ボルトに対応して車幅方向の内端から車幅方向の外方に延びる切込み部を形成し、該切込み部を上記ボルトに装着し、補強部材下端部から上方に突出したボルトの突出部にナットを締結して、サイドシルレインと補強部材とを結合するという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の側部車体構造を示し、図1はその外観側面図、図2はホイールアーチおよびサイドシルアウタを取外した状態で示す図1の要部拡大側面図、図3は図2のA−A線矢視断面図、図4は図2のB−B線に沿う矢視図である。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向内方を示し、矢印OUTは車幅方向外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
図1において、車体の側辺部の下部において車両の前後方向に延びる左右一対のサイドシル1,1(但し、図面では車両右側のサイドシルのみを示す)を設け、サイドシル1の前端部には、該前端部から上方へ延びる閉断面構造のヒンジピラー2を連結している。
このヒンジピラー2の上端部には、該上端部から後方かつ上方にスラント状に延びる閉断面構造のフロントピラー3を連結し、このフロントピラー3には、該フロントピラー3に連続して後方に延びる閉断面構造のルーフサイドレール4を設けている。
また、上述のサイドシル1の前後方向中間部とルーフサイドレール4とを上下方向に延びる閉断面構造のセンタピラー5で連結している。
そして、サイドシル1の前部と、ヒンジピラー2と、フロントピラー3と、ルーフサイドレール4の前部と、センタピラー5とで囲繞され、車体の側面部に位置する前席乗員乗降用の開口部6(いわゆるドア開口部)を設け、この開口部6をサイドドアとしてのフロントドア(図示せず)で開閉すべく構成している。
また、サイドシル1の後部と、センタピラー5と、ルーフサイドレール4の後部と、閉断面構造のクオータピラー7とで囲繞され、車体の側面部に位置する後席乗員乗降用の開口部8(いわゆるドア開口部)を設け、この開口部8をサイドドアとしてのリヤドア9で開閉すべく構成している。
上述のリヤドア9よりも後方側には、車体側壁を構成するホイールハウス部10を設けている。このホイールハウス部10は図1,図2,図4に示すように、ホイールアーチ11とホイールハウスインナ12とにより形成された閉断面部13からなり、車幅方向外方に膨出するものである。
乗降用開口部8と図示しない後輪との間におけるホイールアーチ11は、図4に示すように、その車幅方向の内側から車幅方向の外側にかけて、接合フランジ部11a、傾斜部11b,11c、車幅方向に延びる横壁部11d、縦壁部11e、横壁部11f、段差部11g、横壁部11h、縦壁部11i、接合フランジ部11jがこの順に一体形成されたものである。
また、乗降用開口部8と後輪(図示せず)との間におけるホイールハウスインナ12は、図4に示すように、その車幅方向の内側から車幅方向の外側にかけて、縦壁部12a、車幅方向に延びる横壁部12b、アール形状の曲率部12c、縦壁部12d、ホイールアーチ11側の接合フランジ部11jに接合される接合フランジ部12eがこの順に一体形成されたものである。
図4に示すように、ホイールアーチ11の接合フランジ部11aとホイールハウスインナ12の縦壁部12aの端部とをスポット溶接などの溶接手段にて接合固定すると共に、ホイールアーチ11の接合フランジ部11jとホイールハウスインナ12の接合フランジ部12eとをスポット溶接などの溶接手段にて接合固定して、これら両者(ホイールアーチ11とホイールハウスインナ12)を一体化し、ホイールアーチ11とホイールハウスインナ12との間に閉断面部13を形成している。
一方、図3に示すように、上述のリヤドア9はドアアウタパネル9Aと、ドアインナパネル9Bとを有し、これらドアアウタパネル9Aとドアインナパネル9Bとの間には車幅の略前後方向に延びるインパクトバー14を備えている。
さらに、図2,図3に示すように、上述のサイドシル1は、サイドシルインナ15と、サイドシルアウタレイン16(図2参照)と、サイドシルレイン17と、サイドシルアウタ18とを備え、これらを接合固定して車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面19を形成している。
また、図2に示すように、サイドシルアウタレイン16の後端16aと、サイドシルレイン17の前端17aとを車両前後方向に所定量オーバラップさせ、これら両者(サイドシルアウタレイン16とサイドシルレイン17)をスポット溶接にて接合固定している。
図3に断面図で示すように、上述のサイドシルレイン17は、上下方向に延びる上側の接合フランジ部17bと、この接合フランジ部17bの下端から車幅方向外方に延びる上面部17cと、この上面部17cの車幅方向外側端部から下方に延びる縦壁部17dと、この縦壁部17dの下端から車幅方向内方に延びる下面部17eと、この下面部17eの車幅方向内側端部から下方に延びる下側の接合フランジ部17fと、縦壁部17dの後端からホイールハウスインナ12の前面に沿うように形成された後側の接合フランジ部17g(図2参照)と、を一体形成した剛性部材である。
図3に示すように、サイドシル1の上部においては、サイドシルレイン17の上側の接合フランジ部17bをサイドシルインナ15の上端部とサイドシルアウタ18の上端部とで挟持して、これら三者17,15,18をスポット溶接固定している。
同様に、図3に示すように、サイドシル1の下部においては、サイドシルレイン17の下側の接合フランジ部17fをサイドシルインナ15の下端部とサイドシルアウタ18の下端部とで挟持して、これら三者17,15,18をスポット溶接固定している。
ここで、上述のサイドシル1は、図1に示すように、車体の側辺部において前後方向に延びると共に、その後端部がホイールアーチ11の下端部に接続されたものである。
また、上述のサイドシルレイン17は、サイドシル1の後端部においてサイドシルインナ15との間で車体の前後方向に延びるサイドシル閉断面19を構成し、ホイールアーチ11の前端部に近接する状態、詳しくは、後側の接合フランジ部17gを介してホイールハウスインナ12に接合固定された状態で設けられている。
さらに、上述のサイドシルアウタ18の後端部はホイールアーチ11の下端部と連続して、車体外板を形成し、サイドシルインナ15の後端部はホイールハウスインナ12の下端部と連続するように構成されている。
図3において、20はフロアパネル、詳しくはリヤフロアパネル20であって、このリヤフロアパネル20とサイドシルインナ15との間には、リヤサイドフレームアッパ21とリヤサイドフレームロア22とから成るリヤサイドフレーム23が設けられている。
上述のリヤサイドフレームアッパ21はその断面が下向きハット形状に形成され、また、上述のリヤサイドフレームロア22はその断面が上向きハット形状に形成されている。上述のリヤサイドフレーム23は車両の前後方向に延びるリヤサイド閉断面24を備えた車体剛性部材である。
また、上述のリヤサイド閉断面24内には、トレーリングリンク取付けブラケット25が横架されており、リヤサイドフレームロア22の下片部中央には、トレーリングリンク取付け用の開口部26が形成されている。
ところで、図2,図4に示すようにホイールアーチ11とホイールハウスインナ12とにより形成された閉断面部13の内部、詳しくは、ホイールアーチ11の横壁部11d、縦壁部11eと、ホイールハウスインナ12の縦壁部12a、横壁部12bとにより形成された閉断面部13の内部には、樹脂製の補強部材27が接着接合されている。
上述の補強部材27は、図5,図6に示すように構成されている。
図5は補強部材27単品の斜視図、図6は図5のC−C線矢視断面図であって、図5,図6に示すように、該補強部材27はホイールアーチ11とホイールハウスインナ12による閉断面部13の形状に対応して、ホイールアーチ11の横壁部11d側に位置する上面部27a(または傾斜前面部)と、ホイールハウスインナ12の横壁部12b側に位置する下面部27b(または傾斜後面部)と、これら上面部27aおよび下面部27bの後部上端を連結する上端部27cと、上面部27aおよび下面部27bの前部下端を連結する下端部27dと、補強部材27の車幅方向を二分する位置に設けられたコア部27eと、コア部27eを隔てて車幅方向内外に連続する複数のリブ27f,27f…と、を合成樹脂により一体化したものである。
上述の各リブ27fは各要素27a,27b,27eまたは各要素27a,27d,27eに連結一体化されており、かつ車幅方向に指向すると共に、互に平行になるように形成されている。
図2に示すように、上述の補強部材27は閉断面部13の形状に対応して、車両側面視で前低後高形状にスラント配置されており、かつ、該補強部材27の上端部27cおよび下端部27dの車両前後方向の長さは、補強部材27の長手方向中央における車両前後方向の長さよりも、長くなるように形成されている。つまり、補強部材27は側面視でその長手方向中央がくびれており、細長い鼓形状に形成されている。
この補強部材27の鼓形状により後述する加熱発泡接着材30の発泡時における該補強部材27の位置ずれが防止される。
図4に示すように、上述の樹脂製の補強部材27は、その上面部27aと下面部27bとが閉断面部13に接着接合されている。詳しくは補強部材27の上面部27aは加熱発泡接着材30を介してホイールアーチ11の横壁部11dに接着接合され、下面部27bは加熱発泡接着材30を介してホイールハウスインナ12の横壁部12bに接着接合されている。
つまり、補強部材27の上面部27a、下面部27bに予め加熱発泡接着材30を塗布または配置しておき、補強部材27が配設された車体の電着塗装における乾燥工程の熱を利用して、加熱発泡接着材30を加熱発泡させた後に、固化させて、補強部材27をホイールアーチ11およびホイールハウスインナ12に接着接合させて、この補強部材27でホイールハウス部10を補強するものである。
また、図2に示すように、樹脂製の補強部材27の下端部27dは上述のサイドシルレイン17の上面部17cに、上記加熱発泡接着材30を用いる等して、結合されている。
このように、図1〜図6で示した実施例1の車両の側部車体構造は、車体の側面部に形成された乗降用開口部8を開閉するサイドドア(リヤドア9参照)と、上記サイドドア(リヤドア9)よりも後方側の車体側壁を構成すると共に、ホイールアーチ11とホイールハウスインナ12とにより形成された閉断面部13からなり車幅方向に膨出するホイールハウス部10と、車体の側辺部において前後方向に延びると共に、後端部がホイールアーチ11の下端部に接続されるサイドシル1と、上記サイドシル1の後端部に該サイドシル1(詳しくは、サイドシルインナ15)との間で車体の前後方向に延びるサイドシル閉断面19を構成し、上記ホイールアーチ11の前端部に近接する状態で設けられたサイドシルレイン17と、を備えた車両の側部車体構造であって、上記ホイールアーチ11と上記ホイールハウスインナ12とにより形成された閉断面部13内に樹脂製の補強部材27が接着接合されたものである(図1〜図4参照)。
この構成によれば、ホイールアーチ11とホイールハウスインナ12とにより形成された閉断面部13内に樹脂製の補強部材27を接着接合したので、次のような効果がある。
すなわち、ホイールハウス部10は車輪(後輪)の近くに位置しており、車両の上下揺動に起因してホイールハウス部10の閉断面部13が開く方向に断面崩れして、車体剛性が低下しようとするが、上記樹脂製の補強部材27により、閉断面部13の断面崩れを防止し、車体剛性の低下を抑制することができる。
また、上記樹脂製の補強部材27の上面部27aと下面部27bとが上記閉断面部13に接着接合されたものである(図4参照)。
この構成によれば、ホイールハウス部10の閉断面部13において断面変形が大きい上下方向を補強部材27の上面部27aと下面部27bとで接着接合したので、閉断面部13の断面崩れをより一層良好に防止し、車体剛性の低下をさらに抑制することができる。
さらに、上記樹脂製の補強部材27の下端部27dが上記サイドシルレイン17の上面部17cに結合されたものである(図2参照)。
この構成によれば、補強部材27はサイドシルレイン17を介してサイドシル1に連結されることになり、この結果、閉断面部13の断面崩れをより一層確実に防止し、車体剛性の低下がさらに抑制できるので、軽量でありながら剛性の高い構造を実現することができる。
図7〜図13は車両の側部車体構造の他の実施例を示し、図7はホイールアーチおよびサイドシルアウタを取外した状態で示す斜視図、図8は図7の要部の分解斜視図、図9は補強部材をホイールハウスインナおよびサイドシルレインに取付けた状態で示す斜視図、図10はホイールハウスインナの斜視図、図11は補強部材とホイールハウスインナとの取付け構造を示す断面図、図12は補強部材の長手方向に沿う断面図、図13はホイールハウスインナに対するピン取付け構造を示す正面図である。
図9に示すように、補強部材27における上端部27cおよび下端部27dに近接する部分には、側面視でX字状に交差するリブ27g,27gを該補強部材27と一体形成し、これら各リブ27g,27gの交差部には、車幅方向に延びる軸部27hを一体形成している。
上述の軸部27hの車幅方向内側には、図12に示すように、該軸部27hの車幅方向内端から所定量車幅方向外方に延びる孔部27iを形成している。
上述の孔部27iと対応するように、ホイールハウスインナ12の縦壁部12aには、図8に示すように、車幅方向に指向する位置決めピン31を突設している。この実施例では、図8に示すように、上述の軸部27hを2つ設けると共に、位置決めピン31を2本設けているが、これら両者27h,31は、単一または、2以上の複数であってもよい。
上述の位置決めピン31のホイールハウスインナ12に対する取付け構造は、図13の(a)または図13の(b)に示すように構成する。
図13の(a)に示す構造は、位置決めピン31の頭部31aをホイールハウスインナ12の縦壁部12aにおける車幅方向内側の面に溶接固定したものであり、図13の(b)に示す構造は、位置決めピン31の頭部31aをホイールハウスインナ12の縦壁部12aにおける車幅方向外側の面に溶接固定したものであり、図13の(a)、図13の(b)で示した取付け構造を択一的に選択して用いる。
一方、図7,図8,図9に示すように、サイドシルレイン17の上面部17cには該上面部17cから上方へ突出する複数、たとえば、2本のボルト32,32を車両前後方向に離間させて設けている。
これらのボルト32,32は、図10に示すサイドシルレイン17の上面部17cに形成されたボルト挿通孔33,33から上方に向けて突出するもので、該ボルト32は、図11に示すように、その頭部32aがサイドシルレイン17の上面部17c下面に溶接固定されている。
上述の補強部材27の下端部27dには、図9,図11に示すように、上記ボルト32,32に対応して車幅方向の内端から車幅方向の外方に延びる2条の切込み部27j,27jを形成すると共に、コア部27eのボルト32,32と対応する位置にも切込み部27jと連続する切欠き部27k,27kを形成している。
そして、図8に示す状態から図9に示すように、補強部材27をホイールハウスインナ12側へセットすると、ホイールハウスインナ12の縦壁部12aに設けた位置決めピン31,31が補強部材27の孔部27i,27iに挿入して、補強部材27を位置決めすると共に、ボルト32,32は切込み部27j,27jおよび切欠き部27kに対して相対移動し、切込み部27j,27jがボルト32,32に装着されるので、図7,図11に示すように、補強部材27の下端部27dから上方に突出したボルト32,32の突出部にナット34,34を締結して、サイドシルレイン17と補強部材27とを結合したものである。
なお、この実施例2においても、先の実施例1と同様に、樹脂製の補強部材27の上面部27aと下面部27bとが、加熱発泡接着材30を用いて、上述の閉断面部13に接着接合されるものである。
このように、図7〜図13で示した実施例2の車両の側部車体構造は、上記樹脂製の補強部材27の下端部27dが上記サイドシルレイン17の上面部17cに結合されたものである(図7,図11参照)。
この構成によれば、補強部材27はサイドシルレイン17を介してサイドシル1に連結されることになり、この結果、閉断面部13の断面崩れをより一層確実に防止し、車体剛性の低下がさらに抑制できるので、軽量でありながら剛性の高い構造を実現することができる。
また、上記サイドシルレイン17の上面部17cには該上面部17cから上方へ突出するボルト32を設け、上記補強部材27の下端部27dには該ボルト32に対応して車幅方向の内端から車幅方向の外方に延びる切込み部27jを形成し、該切込み部27jを上記ボルト32に装着し、補強部材27の下端部27dから上方に突出したボルト32の突出部にナット34を締結して、サイドシルレイン17と補強部材27とを結合したものである(図11参照)。
この構成によれば、補強部材27の下端部27dを車幅方向外方から車幅方向内方に移動させて、切込み部27jをボルト32に装着すると、補強部材27を容易に配置することができるので、その取付け性向上を図ることができると共に、ボルト32、ナット34による締結構造により補強部材27とサイドシルレイン17とを強固に締結して、締結強化による剛性の向上を図ることができる。
図7〜図13で示したこの実施例2においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例1とほぼ同様であるから、図7〜図13において、前図と同一の部分には、同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の乗降用開口部は、実施例の後席乗員乗降用の開口部8に対応し、
以下同様に、
サイドドアは、リヤドア9に対応し、
サイドシルとの間で車体の前後方向に延びる閉断面は、サイドシル閉断面19に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、実施例で示した平行なリブ27f…に代えて、格子状のリブやハニカム形状のリブ構造を採用してもよい。
以上説明したように、本発明は、車体の側面部に形成された乗降用開口部を開閉するサイドドアと、上記サイドドアよりも後方側の車体側壁を構成すると共に、ホイールアーチとホイールハウスインナとにより形成された閉断面部からなり車幅方向に膨出するホイールハウス部と、車体の側辺部において前後方向に延びると共に、後端部がホイールアーチの下端部に接続されるサイドシルと、上記サイドシルの後端部に該サイドシルとの間で車体の前後方向に延びる閉断面を構成し、上記ホイールアーチの前端部に近接する状態で設けられたサイドシルレインと、を備えた車両の側部車体構造であって、上記ホイールアーチと上記ホイールハウスインナとにより形成された閉断面部内に樹脂製の補強部材が接着接合された車両の側部車体構造につて有用である。
1…サイドシル
8…開口部(乗降用開口部)
9…リヤドア(サイドドア)
10…ホイールハウス部
11…ホイールアーチ
12…ホイールハウスインナ
13…閉断面部
17…サイドシルレイン
17c…上面部
19…サイドシル閉断面(閉断面)
27…補強部材
27a…上面部
27b…下面部
27d…下端部
27j…切込み部
30…接着材
32…ボルト
34…ナット

Claims (2)

  1. 車体の側面部に形成された乗降用開口部を開閉するサイドドアと、
    上記サイドドアよりも後方側の車体側壁を構成すると共に、ホイールアーチとホイールハウスインナとにより形成された閉断面部からなり車幅方向に膨出するホイールハウス部と、
    車体の側辺部において前後方向に延びると共に、後端部がホイールアーチの下端部に接続されるサイドシルと、
    上記サイドシルの後端部に該サイドシルとの間で車体の前後方向に延びる閉断面を構成し、上記ホイールアーチの前端部に近接する状態で設けられたサイドシルレインと、
    を備えた車両の側部車体構造であって、
    上記ホイールアーチと上記ホイールハウスインナとにより形成された閉断面部内に樹脂製の補強部材が接着材を介して接合され、
    上記サイドシルレインの上面部には該上面部から上方へ突出するボルトを設け、
    上記補強部材の下端部には該ボルトに対応して車幅方向の内端から車幅方向の外方に延びる切込み部を形成し、
    該切込み部を上記ボルトに装着し、補強部材下端部から上方に突出したボルトの突出部にナットを締結して、サイドシルレインと補強部材とを結合した
    車両の側部車体構造。
  2. 上記樹脂製の補強部材の上面部と下面部とが上記閉断面部に接着材を介して接合された
    請求項1記載の車両の側部車体構造。
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