〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について説明する。
(1−1.充電装置10の全体構成)
図1は、本実施形態にかかる充電装置10の概略構成を示す説明図である。この図に示すように、充電装置10は、受電処理部11、充電処理部12、および制御部13を備えている。
制御部13は、充電装置10の各部の動作を制御する充電装置10の制御手段である。制御部13は、例えば、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部、および、RAM、ROM、HDDなどの記憶部(いずれも図示せず)などにより構成されるコンピュータ装置からなり、上記記憶部に記憶されている各種情報および各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することで充電装置10の各部の機能を制御する。あるいは、制御部13は、ハードウェアロジックによって構成されるものであってもよく、処理の一部を行うハードウェアと当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うソフトウェアを実行する演算手段とを組み合わせたものであってもよい。
受電処理部11は、外部電源から供給される電力を所定の電圧値の直流電力に変換し、DCバス(直流バスライン)18を介して充電処理部12に出力する。
具体的には、受電処理部11は、AC/DCコンバータ14とDC/DCコンバータ15とを備えている。そして、受電処理部11は、商用電力供給源(外部電源)21から供給される商用電力(交流電力)をAC/DCコンバータ14により所定電圧値の直流電力に変換し、DCバス18を介して充電処理部12に出力する。また、受電処理部11は、太陽光発電装置(外部電源)22から供給される直流電力をDC/DCコンバータ15によって所定電圧値の直流電力に変換し、DCバス18を介して充電処理部12に出力する。また、受電処理部11は、蓄電池(外部電源)23から供給される直流電力をDCバス18を介して充電処理部12に出力する。なお、蓄電池23から供給される直流電力を所定電圧値の直流電力に変換するDC/DCコンバータ(図示せず)を備え、このDC/DCコンバータの出力電力をDCバス18を介して充電処理部12に出力するようにしてもよい。
なお、商用電力供給源21、太陽光発電装置22、および蓄電池23のいずれから供給される電力を用いるかは、制御部13の制御によって切り替えられる。また、後述するように、充電処理部12に接続された電気自動車から供給される電力のみを用いて他の電気自動車の充電を行う場合、制御部13は、受電処理部11から充電装置10への電力供給を遮断する。
充電処理部12は、図1に示したように、絶縁型DC/DCコンバータ(絶縁電圧変換器)16、および非絶縁型DC/DCコンバータ(非絶縁電圧変換器)17a,17bを備えている。なお、図1では非絶縁型DC/DCコンバータを2台備えた構成例を示しているが、これに限らず、充電装置10に接続可能とする電気自動車の数に応じた数の非絶縁型DC/DCコンバータを備えればよい。
絶縁型DC/DCコンバータ16は、一端側(一次側)がDCバス18に接続され、他端側(二次側)が各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bに接続されており、一端側と他端側とを絶縁するとともに、一端側の電圧V4および他端側の電圧V3を所定電圧値(本実施形態ではV4=380V、V3=360V)にするように双方向に動作する。また、絶縁型DC/DCコンバータ16の容量は、DCバス18が供給可能な最大電力に応じた容量(上記最大電力と同じ、または上記最大電力よりもわずかに多い容量)に設定されている。なお、絶縁型DC/DCコンバータ16の構成は、上記の各機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、本実施形態ではフルブリッジ型の絶縁型DC/DCコンバータを用いた。絶縁型DC/DCコンバータ16の詳細については後述する。
非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bは、一端側が絶縁型DC/DCコンバータ16に接続され、他端側には電気自動車(外部蓄電池)EV1,EV2の充電コネクタ(図示せず)が着脱可能に接続される。また、非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bは、絶縁型DC/DCコンバータ16から供給される直流電力を必要に応じて昇圧または降圧して当該非絶縁型DC/DCコンバータに接続された電気自動車に供給する。また、当該非絶縁型DC/DCコンバータに接続された電気自動車から供給される直流電力を絶縁型DC/DCコンバータ16の出力電圧と同電圧になるように昇圧または降圧して他の非絶縁型DC/DCコンバータに出力する。
なお、各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの容量は、絶縁型DC/DCコンバータ16の容量よりも少なく設定されている。これにより、本実施形態では、従来のように商用電源から供給可能な最大電力に応じた容量の絶縁型DC/DCコンバータを接続される電気自動車の数と同数備える場合よりも、充電装置の製造コストを低減している。
また、非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bは、当該非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bに接続された電気自動車の蓄電池の充電を行う場合、当該蓄電池の電圧がDCバス18の電圧よりも低いときには降圧動作を行い、逆であれば昇圧動作を行う。また、非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bは、当該非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bに接続された電気自動車の蓄電池の放電を行う場合、当該蓄電池の電圧がDCバス18の電圧よりも低いときには昇圧動作を行い、逆であれば降圧動作を行う。
これにより、充電装置10では、外部電源(商用電力供給源21、太陽光発電装置22、または蓄電池23)、充電対象の電気自動車とは異なる電気自動車、またはその両方から供給される電力を用いて充電対象の電気自動車の蓄電池を充電できるようになっている。なお、非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの詳細については後述する。
(1−2.絶縁型DC/DCコンバータ16の構成)
図2は、絶縁型DC/DCコンバータ16の構成を示す説明図である。この図に示すように、絶縁型DC/DCコンバータ16は、第1接続部101、平滑コンデンサCa、第1変換部103、絶縁トランス105、第2変換部104、平滑コンデンサCb、および第2接続部106を備えている。
第1接続部101(絶縁型DC/DCコンバータ16の一次側)にはDCバス18が接続され、第2接続部106(絶縁型DC/DCコンバータ16の二次側)には各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bが接続される。
絶縁トランス105は、環状の磁路105aと、磁路105aに巻回された1次巻線L1および2次巻線L2とを備えている。
第1変換部103は、第1接続部101と絶縁トランス105との間に接続されており、第1接続部101から供給される直流電流を交流電流に変換して絶縁トランス105の1次巻線L1に出力する機能と、絶縁トランス105の1次巻線L1から誘導される交流電流を直流電流に変換して第1接続部101に出力する機能とを有している。
より詳細には、第1変換部103は、制御部13によりオンオフ制御される4つのスイッチング素子S1〜S4を備えている。これら各スイッチング素子S1〜S4の構成は特に限定されるものではないが、例えば、MOSFETを用いることができる。
スイッチング素子S1,S3のドレインは互いに接続されると共に第1接続部101に接続されている。スイッチング素子S2,S4のソースは互いに接続されるとともに低電位源(例えば接地点)Aに接続されている。また、スイッチング素子S1のソースとスイッチング素子S2のドレインとが接続され、その接続点は絶縁トランス105の1次巻線L1の一端側に接続されている。また、スイッチング素子S3のソースとスイッチング素子S4のドレインとが接続され、その接続点は絶縁トランス105の1次巻線L1の他端側に接続されている。また、第1接続部101とスイッチング素子S1,S3のドレインとの間には平滑コンデンサCaの一端側が接続され、低電位源Aとスイッチング素子S2,S4のソースとの間には平滑コンデンサCaの他端側が接続されている。
また、各スイッチング素子S1〜S4のドレインとソースとの間には、ソース側からドレイン側へ電流が流れるダイオードD1〜D4が接続されている。また、スイッチング素子S1のドレインとソースとの間には、直列接続された抵抗R1とコンデンサC1とがスイッチング素子S1に対して並列に接続されている。同様に、スイッチング素子S2のドレインとソースとの間には直列接続された抵抗R2とコンデンサC2とがスイッチング素子S2に対して並列に接続され、スイッチング素子S3のドレインとソースとの間には直列接続された抵抗R3とコンデンサC3とがスイッチング素子S3に対して並列に接続され、スイッチング素子S4のドレインとソースとの間には直列接続された抵抗R4とコンデンサC4とがスイッチング素子S4に対して並列に接続されている。
第1変換部103では、第1接続部101からの直流電流を交流電流に変換して絶縁トランス105に出力する場合、各スイッチング素子S1〜S4は、スイッチング素子S2,S3をオンにしてスイッチング素子S1,S4をオフにする動作と、スイッチング素子S2,S3をオフにしてスイッチング素子S1,S4をオンにする動作とが交互に繰り返される。これにより、スイッチング素子S2,S3がオンされてスイッチング素子S1,S4がオフされたときには第1接続部101からの直流電流が、絶縁トランス105の1次巻線L1の巻始側から巻終側(紙面上、下から上)に流れる。また、スイッチング素子S2,S3がオフされてスイッチング素子S1,S4がオンされると、第1接続部101からの直流電流が、1次巻線L1の巻終側から巻始側(紙面上、上から下)に流れる。これが繰り返されることで、第1接続部101からの直流電流が第1変換部103によって交流電流に変換されて絶縁トランス105に出力される。
また、第1変換部103は、絶縁トランス105の1次巻線L1に誘導される交流電流を直流電流に変換して第1接続部101に出力する場合、各スイッチング素子S1〜S4は、1次巻線L1の巻始側から巻終側(紙面上、上から下)に電流が流れる時にはスイッチング素子S1,S4がオンされてスイッチング素子S2,S3がオフされる。また、1次巻線L1の巻終側から巻始側(紙面上、下から上)に電流が流れる時には、スイッチング素子S2,S3がオンされてスイッチング素子S1,S4がオフされる。これが繰り返されることで、絶縁トランス105の1次巻線L1に誘導される交流電流が第1変換部103によって直流電流に変換されて第1接続部101から出力される。
第2変換部104は、絶縁トランス105と第2接続部106との間に接続されており、絶縁トランス105の2次巻線L2から誘導される交流電流を直流電流に変換して第2接続部106に出力する機能と、第2接続部106から供給される直流電流を交流電流に変換して絶縁トランス105の2次巻線L2に出力する機能とを有している。
より詳細には、第2変換部104は、制御部13によりオンオフ制御される4つのスイッチング素子S5〜S8を備えている。これら各スイッチング素子S5〜S8の構成は特に限定されるものではないが、例えば、MOSFETを用いることができる。
スイッチング素子S5,S7のドレインは互いに接続されると共に第2接続部(プラス端子)106に接続されている。スイッチング素子S6,S8のソースは互いに接続されるとともに低電位源Aに接続されている。また、スイッチング素子S5のソースとスイッチング素子S6のドレインとが接続され、その接続点は絶縁トランス105の2次巻線L2の一端側に接続されている。また、スイッチング素子S7のソースとスイッチング素子S8のドレインとが接続され、その接続点は絶縁トランス105の2次巻線L2の他端側に接続されている。また、第2接続部106とスイッチング素子S5,S7のドレインとの間には平滑コンデンサCbの一端側が接続され、第2接続部106とスイッチング素子S6,S8のソースとの間には平滑コンデンサCbの他端側が接続されている。
また、各スイッチング素子S5〜S8のドレインとソースとの間には、ソース側からドレイン側へ電流が流れるダイオードD5〜D8が接続されている。また、スイッチング素子S5のドレインとソースとの間には、直列接続された抵抗R5とコンデンサC5とがスイッチング素子S5に対して並列に接続されている。同様に、スイッチング素子S6のドレインとソースとの間には直列接続された抵抗R6とコンデンサC6とがスイッチング素子S6に対して並列に接続され、スイッチング素子S7のドレインとソースとの間には直列接続された抵抗R7とコンデンサC7とがスイッチング素子S7に対して並列に接続され、スイッチング素子S8のドレインとソースとの間には直列接続された抵抗R8とコンデンサC8とがスイッチング素子S8に対して並列に接続されている。
第2変換部104では、第2接続部106からの直流電流を交流電流に変換して絶縁トランス105に出力する場合、各スイッチング素子S5〜S8は、スイッチング素子S6,S7をオンにしてスイッチング素子S5,S8をオフにする動作と、スイッチング素子S6,S7をオフにしてスイッチング素子S5,S8をオンにする動作とが交互に繰り返される。これにより、スイッチング素子S6,S7がオンされてスイッチング素子S5,S8がオフされたときには第2接続部106からの直流電流が、絶縁トランス105の2次巻線L2の巻始側から巻終側(紙面上、上から下)に流れる。また、スイッチング素子S6,S7がオフされてスイッチング素子S5,S8がオンされると、第2接続部106からの直流電流が、2次巻線L2の巻終側から巻始側(紙面上、下から上)に流れる。これが繰り返されることで、第2接続部106からの直流電流が第2変換部104によって交流電流に変換されて絶縁トランス105に出力される。
また、第2変換部104は、絶縁トランス105の2次巻線L2に誘導される交流電流を直流電流に変換して第2接続部106に出力する場合、各スイッチング素子S5〜S8は、2次巻線L2の巻始側から巻終側(紙面上、上から下)に電流が流れる時にはスイッチング素子S5,S8がオンされてスイッチング素子S6,S7がオフされる。また、2次巻線L2の巻終側から巻始側(紙面上、下から上)に電流が流れる時には、スイッチング素子S6,S7がオンされてスイッチング素子S5,S8がオフされる。これが繰り返されることで、絶縁トランス105の2次巻線L2に誘導される交流電流が第2変換部104によって直流電流に変換されて第2接続部106から出力される。
なお、第1接続部101および第2接続部106には、電流センサおよび電圧センサ(いずれも図示せず)が備えられており、これら各センサの検出結果は制御部13に伝達される。これにより、制御部13は、各センサの検出結果に基づいて、絶縁型DC/DCコンバータ16の一端側(第1接続部101)の電圧V4および他端側(第2接続部106)の電圧V3が所定電圧値になり、かつ所望の方向に電流が流れるように各部の動作を制御する。
(1−3.非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの構成)
図3は、非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの構成を示す説明図である。
図3に示すように、非絶縁型DC/DCコンバータ17aは、第1接続部111aと、スイッチング素子S11a,S12a、およびダイオードD11a,D12aによって構成される電圧変換部と、コイルL11aと、第2接続部112aとを備えている。各スイッチング素子S11a、S12aのゲートは制御部13に接続されており、制御部13によりオンオフ制御される。
第1接続部111a(非絶縁型DC/DCコンバータ17aの一端側)は、絶縁型DC/DCコンバータ16の第2接続部106に接続されている。なお、各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの第1接続部111a,111bは、絶縁型DC/DCコンバータ16の第2接続部106に並列に接続されている。
スイッチング素子S11aのドレインは第1接続部111aに接続されており、ソースはコイルL11aの一端側およびスイッチング素子S12aのドレインに接続されている。また、スイッチング素子S11aのドレインとソースとの間には、ソース側からドレイン側へ電流が流れるダイオードD11aが接続されている。
スイッチング素子S12aのドレインはスイッチング素子S11aのソースとコイルL11aの一端側との間に接続されており、ソースは低電位源Aに接続されている。また、スイッチング素子S12aのドレインとソースとの間には、ソース側からドレイン側へ電流が流れるダイオードD12aが接続されている。
また、コイルL11aの他端側は第2接続部112aに接続されており、この第2接続部112a(非絶縁型DC/DCコンバータ17aの他端側)に電気自動車EV1の充電コネクタが着脱可能に接続されるようになっている。
非絶縁型DC/DCコンバータ17bは、第1接続部111bと、スイッチング素子S11b,S12b、およびダイオードD11b,D12bによって構成される電圧変化部と、コイルL11bと、第2接続部112bとを備えている。各スイッチング素子S11b、S12bのゲートは制御部13に接続されており、制御部13によりオンオフ制御される。なお、非絶縁型DC/DCコンバータ17bの構成は非絶縁型DC/DCコンバータ17aと同様なので、ここではその説明を省略する。
(1−4.非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの動作)
図4は、充電装置10における処理の流れを示すフローチャートである。なお、ここでは、充電対象の電気自動車が非絶縁型DC/DCコンバータ17aに接続された電気自動車EV1であり、放電対象の電気自動車が非絶縁型DC/DCコンバータ17bに接続された電気自動車EV2である場合の例について説明する。
図4に示したように、充電装置10は、充電対象の電気自動車の蓄電池を外部電源から供給される電力のみを用いて充電する個別充電モード(通常充電モード)と、充電電力量に余裕のある電気自動車の蓄電池から放電させ、その放電電流を用いて充電対象の電気自動車の蓄電池を充電する連携充電モード(急速充電モード)とを備えている。なお、連携充電モードでは、放電側の電気自動車から放電された電力は、絶縁型DC/DCコンバータ16を介すことなく、当該電気自動車が接続された非絶縁型DC/DCコンバータおよび充電対象の電気自動車が接続された非絶縁型DC/DCコンバータを介して充電対象の電気自動車に供給される。
制御部13は、非絶縁型DC/DCコンバータ17aに接続された電気自動車に対する充電指示を受け付けると、連携充電モードであるか否かを判断する(S1)。
なお、上記充電指示は、例えば、非絶縁型DC/DCコンバータ17aの第2接続部112aに電気自動車EV1の充電コネクタが接続されたときに充電指示が行われたとみなすようにしてもよく、充電コネクタが接続された後、ユーザが図示しない操作入力手段(例えば操作ボタン、リモコン等)を介して充電指示を入力するようにしてもよい。
また、連携充電モードであるか個別充電モードであるかは、例えば、電気自動車EV1のユーザが図示しない操作入力手段を介して指定するようにしてもよく、放電を希望する電気自動車(ここでは電気自動車EV2)のユーザが図示しない操作入力手段を介して指定するようにしてもよく、充電装置10の管理者が図示しない操作入力手段を介して設定するようにしてもよい。
S2において連携充電モードであると判断した場合、制御部13は、放電対象の電気自動車EV2が放電可能な状態であるか否か(電気自動車EV2の蓄電池の充電量が所定値以上であるか否か)を判断する(S3)。
S3において電気自動車EV2が放電可能ではないと判断した場合、制御部13は、外部電源から供給される電力(絶縁型DC/DCコンバータ16から出力される電力)のみを用いて電気自動車EV1の充電を行う(S4)。
具体的には、制御部13は、非絶縁型DC/DCコンバータ17aのスイッチング素子S12aをオフにするとともに、非絶縁型DC/DCコンバータ17aの第1接続部111aの電圧V3を低下させ、非絶縁型DC/DCコンバータ17aのコイルL11aを流れる充電電流i1が予め設定される適正範囲の値になるように非絶縁型DC/DCコンバータ17aのスイッチング素子S11aのオン/オフを制御する。
一方、S3において電気自動車EV2が放電可能な状態であると判断した場合、制御部13は、外部電源から供給される電力(絶縁型DC/DCコンバータ16から出力される電力)と、電気自動車EV2から放電される電力とを用いて電気自動車EV1の充電を行う(S5)。
具体的には、制御部13は、非絶縁型DC/DCコンバータ17aのスイッチング素子S12aをオフにするとともに、非絶縁型DC/DCコンバータ17aの第1接続部111aの電圧V3を低下させ、非絶縁型DC/DCコンバータ17aのコイルL11aを流れる充電電流i1が予め設定される適正範囲の値になるように非絶縁型DC/DCコンバータ17aのスイッチング素子S11aのオン/オフを制御する。また、制御部13は、非絶縁型DC/DCコンバータ17bのスイッチング素子S11bをオフさせ、電気自動車EV2の蓄電池からの放電電圧を昇圧させるとともにコイルL11bを流れる放電電流i2が予め設定される適正範囲の値になるようにスイッチング素子S12bのオン/オフを制御する。
S4またはS5において電気自動車EV1の充電を開始した後、制御部13は、電気自動車EV1の充電が完了したか否かを判断する(S6)。例えば、各電気自動車に蓄電池の充電状態を検出する図示しない検出手段(電流センサ、電圧センサ、あるいはその両方)を設け、充電が完了したときに電気自動車が充電装置10に充電完了通知を送信する構成とし、制御部13が充電完了通知の有無に応じて充電が完了したか否かを判断するようにしてもよい。
そして、制御部13は、S6において充電が完了していないと判断した場合にはS3の処理に戻り、充電が完了したと判断した場合には電気自動車EV1に対する充電を終了する。
また、S2において連携充電モードではないと判断した場合、制御部13は、S4と同様の処理により、外部電源から供給される電力(絶縁型DC/DCコンバータ16から出力される電力)のみを用いて電気自動車EV1の充電を行う(S7)。
その後、制御部13は、電気自動車EV1の充電が完了したか否かを判断する(S8)。そして、S8において充電が完了していないと判断した場合にはS7の処理を継続し、充電が完了したと判断した場合には電気自動車EV1に対する充電を終了する。
以上のように、本実施形態にかかる充電装置10は、外部電源(商用電力供給源21、太陽光発電装置22、あるいは蓄電池23)からDCバス18を介して供給される電力を電圧変換して出力する絶縁型DC/DCコンバータ16と、絶縁型DC/DCコンバータ16に対して並列に接続された複数の非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bとを備えている。
これにより、外部電源と電気自動車との間を複数の非絶縁型DC/DCコンバータについて共通の絶縁DC/DCコンバータを用いて適切に絶縁することができる。また、絶縁DC/DCコンバータに比べて比較的安価な非絶縁型DC/DCコンバータを充電装置10に接続可能とする電気自動車の数に応じた数だけ備え、絶縁DC/DCコンバータについては1つ(または複数の非絶縁DC/DCコンバータについて1つ)備えるだけでよいので、従来のように接続される電気自動車の数に応じた絶縁DC/DCコンバータを備える場合に比べて充電装置の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態にかかる充電装置10は、非絶縁型DC/DCコンバータ17aあるいは17bに接続された電気自動車の蓄電池から放電される電力を、充電対象の電気自動車が接続された他の非絶縁型DC/DCコンバータに対して絶縁型DC/DCコンバータ16を介さずに出力する機能を備えている。
これにより、充電電力量に余裕のある電気自動車の蓄電池から放電される電力を用いて他の電気自動車の蓄電池の充電を行う場合の電力利用効率を向上させることができる。すなわち、一般に、絶縁型DC/DCコンバータの変換効率は90%〜95%程度であり、従来のように接続される電気自動車の数に応じた数の絶縁型DC/DCコンバータを設ける場合には、2つの絶縁型DC/DCコンバータを介する必要があるので変換効率は81〜90%程度に低下する。これに対して、非絶縁型DC/DCコンバータの変換効率は一般に98%程度なので、2つの非絶縁型DC/DCコンバータを介する場合であっても変換効率を96%程度に保つことができる。したがって、絶縁型DC/DCコンバータを介さずに放電側の電気自動車から充電対象の電気自動車に電力を供給することで、電力利用効率を向上させることができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1で説明した部材と同様の機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図5は、本実施形態にかかる充電装置10の主要部の構成を示す説明図である。この図に示すように、本実施形態にかかる充電装置10は、絶縁型DC/DCコンバータ16と複数の非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bとの間に蓄電池(内部蓄電池)19が接続されている点が実施形態1にかかる充電装置10と異なっており、その他の点は実施形態にかかる充電装置10と同様である。
絶縁型DC/DCコンバータ16では、絶縁トランス105の出力電流(交流電流)を第2変換部104によって直流電流に変換しているので、第2変換部104は常時オンオフ作動される。このため、第2接続部106の電圧が不安定になり、非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bに供給される充電電流が不安定になる場合がある。また、それに伴い、非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bに備えられる各スイッチング素子を精度良く制御することが困難になったり、電気自動車の蓄電池が略満充電になった時にリップル電流が流れたりしてしまう場合がある。
そこで、本実施形態では、上記の蓄電池19を備えることにより、絶縁型DC/DCコンバータ16から各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bへの出力電圧を安定化させる。
蓄電池19は、一端側が各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの第1接続部111a,111b同士の接続点Bと絶縁型DC/DCコンバータ16とを接続する配線に接続点Cで接続されている。また、蓄電池19の他端側は低電位源Aに接続されている。
電気自動車の蓄電池に対する充電処理を行っていない期間中、制御部13は、各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bのスイッチング素子S11a,S12a,S11b,S12bをオフとし、絶縁型DC/DCコンバータ16の出力電力を蓄電池19に供給して蓄電池19を充電する。
なお、電気自動車の蓄電池に対する充電処理を行っていない期間中であって、非絶縁型DC/DCコンバータ17aあるいは17bに接続された電気自動車の中に放電を希望する電気自動車がある場合に、当該電気自動車の蓄電池から放電される放電電力を用いて蓄電池19を充電するようにしてもよい。例えば、制御部13は、放電させる電気自動車が非絶縁型DC/DCコンバータ17bに接続された電気自動車である場合、非絶縁型DC/DCコンバータ17bのスイッチング素子S11bをオフさせ、電気自動車EV2の蓄電池からの放電電圧を昇圧させるとともにコイルL11bを流れる放電電流i2が予め設定される適正範囲の値になるようにスイッチング素子S12bのオン/オフを制御する。また、非絶縁型DC/DCコンバータ17aのスイッチング素子S11a,S12aをオフにする。これにより、非絶縁型DC/DCコンバータ17bに接続された電気自動車の蓄電池から放電される電力を蓄電池19に供給して蓄電池19を充電する。
また、非絶縁型DC/DCコンバータ17aあるいは17bに接続された電気自動車の充電を行う場合には、制御部13は、上述した実施形態1と同様の処理を行う。これにより、(i)外部電源から絶縁型DC/DCコンバータ16を介して供給される電力、および蓄電池19から放電される電力、あるいは、(ii)外部電源から絶縁型DC/DCコンバータ16を介して供給される電力、蓄電池19から放電される電力、および充電電力量に余裕のある電気自動車の蓄電池から放電される電力を用いて電気自動車の充電を行うことができる。
このように、絶縁型DC/DCコンバータ16と各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bとの間に蓄電池19を接続し、充電対象の電気自動車が接続された非絶縁型DC/DCコンバータに対して絶縁型DC/DCコンバータ16からの出力電力と蓄電池19の放電電力とを供給することにより、充電対象の電気自動車が接続された非絶縁型DC/DCコンバータに対して供給される電力を安定させることができ、非絶縁型DC/DCコンバータの動作を精度良く制御することができる。
なお、各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの接続点Bと絶縁型DC/DCコンバータ16とを接続する配線に対する蓄電池19の接続点Cと蓄電池19との間に、制御部13によって導通/非道通が制御されるスイッチ(図示せず)を設けてもよい。この場合、制御部13は、図示しない各種センサによって検出される、外部電源からの電力供給状態(例えばDCバス18の電圧が所定値以上であるか否か)、蓄電池19の充電量、充電対象の電気自動車の蓄電池に対する充電電流などの条件に応じて、上記スイッチの動作を制御する。
例えば、制御部13は、電気自動車の充電を行う場合であって蓄電池19の充電量が所定値以下の場合には、上記スイッチを遮断し、絶縁型DC/DCコンバータ16からの出力電力を用いて充電対象の電気自動車を充電する。
あるいは、電気自動車の充電を行う場合であって蓄電池19の充電量が所定値以下の場合に、制御部13は、まず、各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bのスイッチング素子S11a,S12a,S11b,S12bをオフにし、上記スイッチを導通させて蓄電池19を充電させる。そして、蓄電池19の充電量が所定値に達したときに、制御部13は、充電対象の電気自動車が接続された非絶縁型DC/DCコンバータ(17aあるいは17b)のスイッチング素子S12(S12aあるいはS12b)をオフにするとともに、当該電気自動車の蓄電池に対する充電電流が予め設定される適正範囲の値になるように上記非絶縁型DC/DCコンバータのスイッチング素子S11(S11aあるいはS11b)のオン/オフを制御することにより、充電対象の電気自動車に絶縁型DC/DCコンバータ16からの出力電力と蓄電池19からの放電電力とを供給して当該電気自動車の蓄電池を充電させる。
また、制御部13は、電気自動車の充電を行わない場合であって蓄電池19の充電量が所定値に達している場合は、上記スイッチを遮断し、蓄電池19の過充電を防止する。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態で説明した部材と同様の機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図6は、本実施形態にかかる充電装置10の主要部の構成を示す説明図である。この図に示すように、本実施形態にかかる充電装置10は、非絶縁型DC/DCコンバータ17aにおけるコイルL11aの一端側(スイッチング素子S11a,S12aが接続される側)と、非絶縁型DC/DCコンバータ17bにおけるコイルL11bの一端側(スイッチング素子S11b,S12bが接続される側)との間がスイッチSW1を介して接続されている。また、非絶縁型DC/DCコンバータ17aにおけるコイルL11aの他端側(第2接続部112a側)と、非絶縁型DC/DCコンバータ17bにおけるコイルL11bの他端側(第2接続部112b側)との間がスイッチSW2を介して接続されている。これら各スイッチSW1,SW2の動作は制御部13によって制御される。
なお、各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの容量は絶縁型DC/DCコンバータ16の容量よりも少なく、かつ、これら各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの容量の総和が絶縁型DC/DCコンバータ16の容量と同じになるように設定されている。ただし、これに限らず、非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの容量の総和が絶縁型DC/DCコンバータ16の容量よりも大きくてもよい。
図4に示したS4またはS7の処理において外部電源から供給される電力で電気自動車EV1の蓄電池を充電する場合、制御部13は、スイッチSW1をオフ(遮断状態)にし、スイッチSW2をオン(導通状態)にする。また、制御部13は、スイッチング素子S12a,S12bをオフにし、非絶縁型DC/DCコンバータ17aのコイルL11aを流れる充電電流i1、および非絶縁型DC/DCコンバータ17bのコイルL11bを流れる充電電流i2がそれぞれ予め設定される適正範囲の値になるようにスイッチング素子S11a,S11bのオン/オフを制御する。
これにより、外部電源から絶縁型DC/DCコンバータ16を介して出力される電力が、充電対象の電気自動車EV1が接続される非絶縁型DC/DCコンバータ(第2電圧変換器)17a、および充電および放電を行わない電気自動車が接続されている(あるいは電気自動車が接続されていない)非絶縁型DC/DCコンバータ(第1電圧変換器)17bを介して電気自動車EV1の蓄電池に充電される。すなわち、非絶縁型DC/DCコンバータ17aの出力および非絶縁型DC/DCコンバータ17bの出力の総和が1台の電気自動車EV1に供給される。
なお、本実施形態では、充電対象の電気自動車が1台のみの場合にはその電気自動車に対して絶縁型DC/DCコンバータ16の最大容量で充電する。また、外部電源を用いて充電する電気自動車が複数台の場合、制御部13は、スイッチSW1,SW2をオフにし、それぞれの電気自動車が接続された非絶縁型DC/DCコンバータに供給される電力量の和が絶縁型DC/DCコンバータ16の最大容量になるように各電気自動車の充電を並行して行う。
図7は、本実施形態にかかる充電装置10において、図4に示したS5の処理、すなわち外部電源から供給される電力と電気自動車EV2から放電される放電電力とを用いて電気自動車EV1の蓄電池を充電する処理を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。
図7に示すように、制御部13は、まず、ステップS11において、スイッチSW1およびスイッチSW2をオフにし、充電対象の電気自動車EV1が接続される非絶縁型DC/DCコンバータ(充電側電圧変換器)17aのスイッチング素子S12aをオフにし、コイルL11aを流れる充電電流i1が予め設定される適正範囲の値になるようにスイッチング素子S11aのオン/オフを制御する。また、制御部13は、放電側の電気自動車EV2が接続される非絶縁型DC/DCコンバータ(放電側電圧変換器)17bのスイッチング素子S11bをオフにし、コイルL11bを流れる放電電流i2が予め設定される適正範囲の値になるようにスイッチング素子S12bのオン/オフを制御する。
その後、制御部13は、図示しない電圧センサによってそれぞれ検出される、電気自動車EV1の蓄電池の充電電圧V1と電気自動車EV2の蓄電池の充電電圧V2との電圧差(電位差)が予め設定される閾値Vth(例えば5V)未満であるか否かを判断する(S12)。
S12において上記電圧差が閾値Vth未満ではない(閾値Vth以上である)と判断した場合、制御部13は、S11の処理を継続する。
一方、S12において上記電圧差が閾値Vth未満であると判断した場合、制御部13は、ステップS13において、スイッチSW1をオン、スイッチSW2をオフにし、非絶縁型DC/DCコンバータ17bのスイッチング素子S11bおよびS12bをオフにする。また、非絶縁型DC/DCコンバータ17aのスイッチング素子S12aをオフにし、コイルL11aを流れる充電電流i1が予め設定される適正範囲の値になるようにスイッチング素子S11aのオン/オフを制御する。
その後、制御部13は、図示しない電流センサによって検出されるコイルL11bを流れる放電電流i2の電流値が所定の閾値ith以上であるか否かを判断する(S14)。
S14において放電電流i2が閾値ith以上であると判断した場合、制御部13は、上述した閾値Vthを前回の閾値Vthよりも所定値ΔVだけ低い値に設定し(S15)、S11の処理に戻る。
一方、S14において放電電流i2が閾値ith未満であると判断した場合、制御部13は、電気自動車EV1の蓄電池の充電が完了したか否かを判断する(S16)。そして、充電が完了していないと判断した場合にはS13の処理に戻り、充電が完了したと判断した場合には充電処理を終了する。
以上のように、本実施形態にかかる充電装置10は、外部電源から供給される電力を用いて1台の電気自動車の蓄電池を充電する場合に、複数の非絶縁型DC/DCコンバータを介して1台の電気自動車EV1に電力を供給する。
これにより、単独の非絶縁型DC/DCコンバータのみを用いて電気自動車の蓄電池を充電する場合に比べて、充電に要する時間を短縮することができる。
また、各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの容量を、単独の非絶縁型DC/DCコンバータのみを用いて電気自動車の蓄電池を充電する構成や従来の充電システムのように接続される電気自動車の数に応じた絶縁型DC/DCコンバータを備える構成に比べて小さくすることができるので、コストダウンを図ることができる。すなわち、従来の充電システムでは、接続される電気自動車の数に応じた絶縁型DC/DCコンバータが備えられており、それら各絶縁型DC/DCコンバータの容量を全てDCバスが供給可能な最大電力に応じた容量にする必要があるので、コストの増大を招いていた。これに対して、本実施形態にかかる充電装置10では、DCバス18が供給可能な最大電力に応じた容量にする必要のある絶縁型DC/DCコンバータ16は1台のみであり、接続される電気自動車の数だけ設けられる各非絶縁型DC/DCコンバータ17a,17bの容量についてはDCバス18が供給可能な最大電力に応じた容量よりも小さい容量にすることができる。したがって、上記の従来の充電システムよりもコストダウンを図ることができる。
また、電気自動車EV2から電気自動車EV1に電力を供給する場合であって、電気自動車EV2からの放電電圧を電圧変換する必要がない場合にはスイッチSW1を導通させて電気自動車EV2からの放電電力の電圧変換を行うことなく電気自動車EV1に供給する。これにより、電気自動車EV2からの放電電力をより高効率で電気自動車EV1に供給することができる。
〔実施形態4〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態で説明した部材と同様の機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図8は、本実施形態にかかる充電装置10の主要部の構成を示す説明図である。この図に示すように、本実施形態にかかる充電装置10は、実施形態2に示した蓄電池19と、実施形態3に示したスイッチSW1,SW2とを備えている。これら各部の動作は実施形態2,3で説明した動作と同様であるので、ここではその説明を省略する。
このように、蓄電池19およびスイッチSW1,SW2を備えることにより、上述した実施形態2,3に示した各効果を得ることができる。
なお、上記各実施形態では、電気自動車EV2から電気自動車EV1に電力を供給する場合に、電気自動車EV2からの放電電力と外部電源から供給される電力とを電気自動車EV1に供給するものとしたが、これに限るものではない。例えば、電気自動車EV2から電気自動車EV1に電力を供給する場合であって、電気自動車EV2が電気自動車EV1の蓄電池を充電するのに十分な充電量を有している場合に、外部電源から電気自動車EV1への電力供給を遮断し、電気自動車EV2から電気自動車EV1に供給される電力のみを用いて電気自動車EV1の蓄電池を充電するようにしてもよい。
また、上記各実施形態において、充電電力量に余裕のある電気自動車の蓄電池から放電させた放電電力を非絶縁型DC/DCコンバータおよび絶縁型DC/DCコンバータ16を介してDCバス18に出力し、電力会社に売電したり、DCバス18に接続された他の装置(例えば各種電気機器や蓄電装置など)に供給したりするようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、本発明を電気自動車に対する充電を行う充電装置に適用する場合について説明したが、本発明の適用対象はこれに限るものではなく、外部から入力される電力を用いて充電される複数の蓄電池、あるいは上記蓄電池を備えた複数の乗物や装置等に充電を行う構成であれば適用できる。例えば、電動バイク、電動自転車、電動車椅子、電動カートなどに備えられる蓄電池の充電を行う充電装置に適用することもできる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。