JP6036254B2 - 系統連系インバータ装置 - Google Patents
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Description
変換制御器7は、電流指令値iL *と出力電流iLとを一致させるための出力電圧viuwをインバータ回路4から出力させるviuw制御信号を生成して出力する。
出力抑制制御判定器8は、系統電圧vsuo及び系統電圧vsowを監視し、系統電圧vsuoと系統電圧vsowとのどちらか一方でも抑制開始閾値に到達した場合、スイッチ63を抑制電流指令生成器62側に切り換えると共に、抑制電流指令生成器62に電流指令値iL *の抑制を指示する。
図11(b)には、系統電圧vsowが抑制開始閾値に到達した場合の電流指令値抑制動作が示されている。時刻t20で系統電圧vsowが上昇し始め、時刻t21で抑制開始閾値に到達すると、出力抑制制御判定器8は、スイッチ63を抑制電流指令生成器62側に切り換えると共に、抑制電流指令生成器62に電流指令値iL *の抑制を指示する。これにより、電流指令値iL *は、系統電圧vsowが抑制開始閾値を超過しないように、分散型電源2の発電能力に従った発電可能電流値から抑制されることになる。
図11(c)には、系統電圧vsuo及び系統電圧vsowが抑制開始閾値に到達した場合の電流指令値抑制動作が示されている。時刻t30で系統電圧vsuo及び系統電圧vsowが上昇し始め、時刻t31で抑制開始閾値に到達すると、出力抑制制御判定器8は、スイッチ63を抑制電流指令生成器62側に切り換えると共に、抑制電流指令生成器62に電流指令値iL *の抑制を指示する。これにより、電流指令値iL *は、系統電圧vsuo及び系統電圧vsowが抑制開始閾値を超過しないように、分散型電源2の発電能力に従った発電可能電流値から抑制されることになる。
さらに、本発明の系統連系インバータ装置において、前記相間有効電力調整器は、U相の前記系統電圧とW相の前記系統電圧とのいずれかのみが前記調整開始閾値以上である場合に、系統電圧が前記調整開始閾値以上の相の前記有効電流指令値を減少させ、当該減少分を他の相の前記有効電流指令値で増加させる有効電流相間調整動作を実行するようにしても良い。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態の系統連系インバータ装置10は、図1を参照すると、直流電力を発電する太陽電池等の分散型電源2と、単相3線式配電線からなる商用系統電源3との間に接続される。系統連系インバータ装置10は、分散型電源2が発電する直流電力を図示しないパワー素子のオンオフによって交流電力に変換する単相3線式のインバータ回路40と、インバータ回路40の出力側に接続され、インバータ回路40の出力電流波形を滑らかにして商用系統電源3へ出力するフィルタ回路50と、電流指令値iL *を生成する電流指令生成器6と、電流指令値iL *に基づいてU相及びW相の各相の有効電流指令値iLu *、iLw *を生成する相間有効電力調整器90と、有効電流指令値iLu *、iLw *に基づいてインバータ回路40を制御する変換制御器70と、電流指令生成器6に出力抑制を指示する出力抑制制御判定器80とを備えている。
相間有効電力調整器90は、系統電圧vsuo及び系統電圧vsowと調整開始閾値(第1の閾値)との比較結果を、調整開始フラグ「Flg−u」、「Flg−w」によってフラグ管理している。図3に示すように、「Flg−u」は、系統電圧vsuoが調整開始閾値(第1の閾値)未満である場合に「0」であり、系統電圧vsuoが調整開始閾値(第1の閾値)以上になると「1」にセットされる。また、「Flg−w」は、系統電圧vsowが調整開始閾値(第1の閾値)未満である場合に「0」であり、系統電圧vsowが調整開始閾値(第1の閾値)以上になると「1」にセットされる。
出力抑制制御判定器80は、系統電圧vsuo及び系統電圧vsowと抑制開始閾値(第2の閾値)との比較結果を、抑制開始フラグ「Flg−sup」によってフラグ管理している。図5に示すように、「Flg−sup」は、系統電圧vsuoと系統電圧vsowとの両方もしくはいずれかが抑制開始閾値(第2の閾値)以上である場合に「1」にセットされる。そして、「Flg−sup」が「1」にセットされると、出力抑制制御判定器80は、スイッチ63を抑制電流指令生成器62側に切り換えると共に、抑制電流指令生成器62に電流指令値iL *の抑制を指示する。
系統電圧vsuo及び系統電圧vsowのいずれもが調整開始閾値(第1の閾値)に到達ししていない場合には、「Flg−u」と「Flg−w」との両方が「0」となる。従って、相間有効電力調整器90は、図4に示すステップA9で一次遅れ応答ゲイン指令値Kp*を「0」に決定する。これにより、ステップA11、A12で、有効電流指令値iLu *と有効電流指令値iLw *とは、共に電流指令生成器6から出力された電流指令値iL *となる。
時刻t50で系統電圧vsowが上昇し始め、時刻t51で調整開始閾値に到達すると、「Flg−w」のみが「1」となる。従って、相間有効電力調整器90は、図4に示すステップA8で一次遅れ応答ゲイン指令値Kp*を「1.0」に決定し、ステップA11で、有効電流指令値iLu *が増加され、ステップA12で、有効電流指令値iLw *が減少される。これにより、電流指令値iL *を抑制することなく、系統電圧vsowの調整開始閾値を超えての上昇を抑制することができ、発電性能の劣化を防止することができる。なお、有効電流指令値iLu *の増加分と、有効電流指令値iLw *が減少分とは、同じ値で、電流指令生成器6から出力された電流指令値iL *にステップA10で演算された一次遅れ応答ゲインKpを乗算した値になる。従って、有効電流指令値iLu *と有効電流指令値iLw *との和の1/2が電流指令生成器6から出力された電流指令値iL *と常に等しくなる。
時刻t42で系統電圧vsuoが調整開始閾値から更に上昇し始め、時刻t43で抑制開始閾値に到達すると、「Flg−sup」が「1」となる。従って、出力抑制制御判定器80は、スイッチ63を抑制電流指令生成器62側に切り換えると共に、抑制電流指令生成器62に電流指令値iL *の抑制を指示する。これにより、電流指令値iL *は、系統電圧vsuoが抑制開始閾値を超過しないように、分散型電源2の発電能力に従った発電可能電流値から抑制され、電流指令値iL *の減少に伴い、有効電流指令値iLu *及び有効電流指令値iLw *も減少されることになる。なお、出力抑制制御判定器80による電流指令値抑制動作と、相間有効電力調整器90による有効電流相間調整動作とは、独立に動作する。従って、図7(a)に示す例では、電流指令値iL *が抑制され、且つ有効電流指令値iLu *及び有効電流指令値iLw *の調整も行われている。この場合にも、有効電流指令値iLu *と有効電流指令値iLw *との和の1/2が電流指令生成器6から出力された電流指令値iL *と常に等しくなる。
時刻t52で系統電圧vsowが調整開始閾値から更に上昇し始め、時刻t53で抑制開始閾値に到達すると、「Flg−sup」が「1」となる。従って、出力抑制制御判定器80は、スイッチ63を抑制電流指令生成器62側に切り換えると共に、抑制電流指令生成器62に電流指令値iL *の抑制を指示する。これにより、電流指令値iL *は、系統電圧vsowが抑制開始閾値を超過しないように、分散型電源2の発電能力に従った発電可能電流値から抑制され、電流指令値iL *の減少に伴い、有効電流指令値iLu *及び有効電流指令値iLw *も減少されることになる。なお、出力抑制制御判定器80による電流指令値抑制動作と、相間有効電力調整器90による有効電流相間調整動作とは、独立に動作する。従って、図7(b)に示す例では、電流指令値iL *が抑制され、且つ有効電流指令値iLu *及び有効電流指令値iLw *の調整も行われている。この場合にも、有効電流指令値iLu *と有効電流指令値iLw *との和の1/2が電流指令生成器6から出力された電流指令値iL *と常に等しくなる。
第2の実施の形態の系統連系インバータ装置11は、図8を参照すると、第1の実施の形態の構成に加え、インバータ回路40と分散型電源2との間にDC/DC変換を行うコンバータ回路100が接続されている。これにより、電流指令生成器6からの出力は、コンバータ回路100の入力電流を制御する電流指令値idc *として用いられ、変換制御器71は、第1の実施の形態の変換制御器70の機能に加え、電流指令値idc *と入力電流idcとを一致させるためのvidc制御信号を生成し、生成したvidc制御信号をコンバータ回路100に出力する。コンバータ回路100は、例えば、図9に示すように、リアクトルL3と、パワー素子であるスイッチ素子Q5と、ダイオードD1とを備えた昇圧チョッパー回路で構成される。
2 分散型電源
3 商用系統電源
4、40 インバータ回路
5、50 フィルタ回路
6 電流指令生成器
90 相間有効電力調整器
7、70、71 変換制御器
8、80 出力抑制制御判定器
C1〜C4 コンデンサ
Q1〜Q4 スイッチ素子
L1、L2 リアクトル
41 正母線
42 負母線
43 第1アーム
44 第2アーム
61 発電電流指令発生器
62 抑制電流指令生成器
100 コンバータ回路
110 コンバータ/インバータ電力調整制御器
Claims (2)
- 分散型電源を単相3線式の商用系統電源に接続する系統連系インバータ装置であって、
前記分散型電源が発電する直流電力を交流電力に変換する単相3線式のインバータ回路と、
前記分散型電源の発電能力に従った電流指令値を生成する電流指令生成器と、
前記商用系統電源のU相及びW相の系統電圧と調整開始閾値とのそれぞれの比較結果と、前記電流指令生成器によって生成された前記電流指令値とに基づいて、前記インバータ回路のU相出力及びW相出力をそれぞれ制御するU相及びW相の有効電流指令値をそれぞれ生成する相間有効電力調整器とを具備し、
前記電流指令生成器は、U相の前記系統電圧とW相の前記系統電圧とのいずれかが前記調整開始閾値よりも高い抑制開始閾値以上である場合に、前記分散型電源の発電能力に従った電流指令値を抑制する電流指令値抑制動作を実行することを特徴とする系統連系インバータ装置。 - 前記相間有効電力調整器は、U相の前記系統電圧とW相の前記系統電圧とのいずれかのみが前記調整開始閾値以上である場合に、系統電圧が前記調整開始閾値以上の相の前記有効電流指令値を減少させ、当該減少分を他の相の前記有効電流指令値で増加させる有効電流相間調整動作を実行することを特徴とする請求項1記載の系統連系インバータ装置。
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