JP6035043B2 - 歩行型ロータリ農作業機の安全装置 - Google Patents
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Description
該農作業機では、機体と作業者位置との間にロータリがあるものについては、後ろ方向への急発進や高速進行によって作業者が転倒し、ロータリに身体が巻き込まれる事故が発生する危険性がある。
このような危険に対する安全に関し、前進から後進へと切換るときの安全を目的にした下記特許文献1の「歩行型管理機の後進耕耘停止装置」の提案がなされている。この装置は、後退するときに、ロータリクラッチに対して牽制具がクラッチを切ってロータリの回転を停止させることによって身体の転倒や巻き込み事故を防止可能としている。
『(イ)農用トラクター(歩行型)のうち、機体と通常の作業者位置との間にロータリがあるものは、走行変速レバーを後進位置に入れるとロータリが自動的に停止する装置、又はロータリを停止しないと変速レバーが後進位置に入らない装置を備えること。
(ロ)農用トラクター(歩行型)にあっては、後進の速度が1.8km/hを越えないこと。ただし、後退で作業を行うものにあっては、速度が2.5km/hを越えないこと。また、ハンドルを標準状態から90度以上回動させ運転者が後退して作業を行うものにあっては、その方向の速度が2.5km/hを超える速度に入らないような構造であること。』
しかし、それらの安全装置は、取付けや調整が面倒であるため、折角装備されてはいても実際には農作業中に使用しない場合もあったため、ハンドルの前後方向転換に伴って起こる運転上の危険性に対して安全を確保できる確証は持てなかった。
ハンドルの前後方向の転換をするための回転の途中において、前記両クラッチを前進用に入れた前記チェンジレバーに当たる位置で、且つ前記クラッチを後進用に入れるときの前記チェンジレバーの離脱により前記チェンジレバーを離した状態の位置に該チェンジレバーに対する牽制ストッパを前記ハンドル固定台に設けたことを特徴とする。
即ち、ハンドルの前後方向の転換に伴う安全が得られるように対応させた作業速度及びロータリ回転にクラッチを切換える操作をするチェンジレバーに対して、ハンドルの回動停止という関門を設け、ハンドルの前後方向の転換はチェンジレバーに対して、ハンドルの回動停止の解除が必要となるようにした切換牽制機構を設けたことによって、必要なクラッチの切換え操作の忘失や不作為が起こる可能性を皆無とし、ハンドルの前後転換に伴って起こる作業者の転倒や巻き込み事故が確実に防止可能となった。
そして、前記ハンドルを前後の方向転換完了した後、再度前記チェンジレバーとシフトレバーを別の位置に接続することによってハンドルの前後で異なる安全に対応した設定位置でのクラッチ操作が可能となる。
このフォーク軸部の単純な往復作動でのクラッチ切換え操作は、前記切換牽制機構におけるシフトレバー等の連動構造を簡潔化させることに役立つ。
このフォーク軸部の単純な往復作動でのクラッチ切換え操作は、前記切換牽制機構におけるロータリーラッチアーム等の連動構造を簡潔化させることに役立つ。
その際、シフトレバーと牽制板との板面には切換え支持孔及びその孔に嵌る突起が対設されているので前記チェンジレバーの操作でシフトレバーと牽制板とが容易に着脱可能となる。
この結果、チェンジレバーが牽制ストッパに当たったとき、前記チェンジレバーの移動で一旦シフトレバーと牽制板とが分離され、その後ハンドルの回動が完了したら、前記チェンジレバーを操作して前記牽制板と前記シフトレバーとの重ね合わせ位置を前記チェンジレバーの方向が後側から前側の異なる位置に変更され、前記チェンジレバーが後側用から前側用へと入れ直しを行うことが可能となる。
このように、簡単に前記チェンジレバーを後側用から前側用へと入れ直し作業を行うことが可能となる。
又、前記切換え支持孔と突起の位置を前記チェンジレバーの操作で前向きの位置に嵌合させたときには、フォーク軸部の拘束を解除する位置に前記牽制プレートを移動させることが可能となる。
この結果、前記切換え支持孔と突起とを異なる位置で嵌合させて、ロータリクラッチフォークのフォーク軸部の拘束と拘束の解除とを行い、運転者がロータリの直ぐ後に立ってバック運転する場合、ロータリの回転が強制的に停止され、作業者が転倒してもロータリへの巻き込み事故が防止される。
本発明はロータリを備えた歩行型農作業機のうち、図1及び図2に示すように、ハンドル24を回動させて前後方向の転換が可能となるロータリ21を備えた歩行型農作業機における安全装置である。
本発明では、ロータリ21側を後側と呼び、ロータリ21のない原動部53側を前側と呼ぶこととする。
即ち、前記ハンドル24は、後側に向けた状態では、ロータリ21が作業者Sの直前の位置となり、前側に向けた状態では、駆動論22が作業者Sの直前にあって、ロータリ21は作業者S位置から駆動論22より遠く離れた位置となる。
なお、図3中の符号27は別の操作レバーの固定部27である。
そして、前記原動部53の回転は、前記ミッション54を納めたミッションケース5の一方側に突出した入力軸1に伝達され、該入力軸1からロータリクラッチ30及び多段変速クラッチ38を介して、最終的に前記駆動輪22及び前記ロータリ21まで伝達される。
前記ロータリクラッチ30のロータリクラッチフォーク3と前記多段変速クラッチ38の主変速シフトフォーク14の各フォーク軸部3a、14aは前記入力軸1と平行に装着し、そのフォーク軸部3a、14aの後端部3c、14cは、前記ミッションケース5の前記入力軸1側とは反対側の側方に突設する。
そして、前記ロータリクラッチ30及び前記多段変速クラッチ38のフォーク軸部3a、14aにはハンドル24の前後に方向転換状態で前記トータリ21及び前記駆動輪22の回転伝達の相互に関連してクラッチ操作の拘束を切換える切換牽制機構Kを設ける。
前記ロータリクラッチ30は、図5に示すように、前記入力軸1と平行なフォーク軸部3aの前端部3bにクラッチ往復操作フォーク3dを有するロータリクラッチフォーク3と、スプライン加工した前記入力軸1及び該入力軸1に軸承されたスライドクラッチ2の軸方向への往復操作で、該入力軸1に軸承されたクラッチギヤ4を介して、前記入力軸1からロータリ21へと回転の伝達を制御可能に設ける。
前記スライドクラッチ2と前記クラッチギヤ4との間には、互いに歯合するクラッチ歯合部2a、4aを対向して備え、クラッチ歯合部2a、4aは接近して噛み合って回転が伝達され、離れると回転が伝達されない構造とする。
そして、前記クラッチギヤ4はロータリ21への回転伝達機構の各種伝達ギヤと噛みあって、回転がチェーン等の伝達手段を介してロータリ21へと伝達される。
さらに、前記ケーブル8内部のワイヤーは、前記ケーブル8の外側から引き出された先端を、前記ミッションケース5の外壁に突設した固定部にスプリング11を介して固定する。
即ち、クラッチレバー9でワイヤーを引くと、ロータリクラッチアーム7の一方端の枢支部39が前記ミッションケース5の外側の方向へとロータリクラッチフォーク3を移動させ、さらに、前記ロータリクラッチフォーク3の後端部3cが前記ミッションケース5側へと突出させる。
この結果、前記入力軸1の回転がクラッチギヤ4へ伝達されて、さらに該クラッチギヤ4からチェーン等の伝達手段を介してロータリ21伝達される。
次に、クラッチレバー9から手を離すとミッションケース5内部のスプリング10とスプリング11の作用で前記ロータリクラッチフォーク3が戻され前記ミッションケース5側に没入する。そして、該ロータリクラッチフォーク3によってスライドクラッチ2が前記クラッチギヤ4から離れ、前記入力軸1の回転の前記クラッチギヤ4への伝達が途切れてロータリ21の回転が停止する。即ちクラッチを切った状態となる。
前記多段変速クラッチ38は、図4及び図5に示すように、前記入力軸1と平行な前記主変速シフトフォーク14のフォーク軸部14aの前端部14bに変速ギヤ往復操作フォーク14dを備える。
そして、前記主変速シフトフォーク14のフォーク軸部14aの往復操作で該変速ギヤ往復操作フォーク14dが、スプライン加工した前記入力軸1に軸承されたスライドギヤ13のフォーク受け溝13aに挟まれて該スライドギヤ13を往復操作可能とする。
前記主変速シフトフォーク14のフォーク軸部14aを支持する軸承部分の内部にはスライド孔52を形成し、該スライド孔52で前記フォーク軸部14aを往復可能に軸承する。
該軸承部分の内部は該主変速シフトフォーク14のフォーク軸部14aの中間にミッションケース5内の内部側から外部側へと順に高速用1段目41a、ニュートラル用2段目41b、低速用3段目41c、ニュートラル用4段目4d、バック用5段目41eの格段目に当たる丸面溝を形成する。
前記主変速シフトフォーク14のフォーク軸部14aの移動で前記高速、バック等の格段目に相当する変速ギヤに対応して、多段にニュートラルと変速及びバックの回転の伝達を制御可能とする。
特に、高速用1段目41aとバック用5段目41eとは、該主変速シフトフォーク14のフォーク軸部14aで、別々に拘束し易くするため、最突出部及び最没入部に配置する。
この結果、前記チェンジレバー18の押し引き操作で、ミッションケース5から前記主変速シフトフォーク5の後端部14cが出没可能となる。
そして、前記牽制板36と前記シフトレバー17とには対向する突起と切換え支持孔を設け前記牽制板36と前記シフトレバー17を一体的な結合とその分離とができるようにする。
即ち、図10及び図11に示すように、前記コイルバネ55の付勢で前記牽制板36と前記シフトレバー17とが重なり合ったときには、対向面に設けた前記シフトレバー17の突起42、43と前ハンドル用と後ろハンドル用との異なる位置に設けた牽制板の前側ハンドル用切換え支持孔44、45又は後側ハンドル用切換え支持孔46、47とが嵌合して一体的に回動可能とし、図14に示すように、前記チェンジレバー18を前記コイルバネ55の付勢に抗して上げて両者を離したときには突起42、43が前側ハンドル用切換え支持孔44、45と後側ハンドル用切換え支持孔46、47から外れて離れるようにする。
前記切換え支持孔が前記突起42、43と離れると、前記チェンジレバー18が自由に回動可能となる。
即ち、チェンジレバー18を前記ロッド固定部32を中心に往復回動させると、前記シフトレバー17及び前記牽制板36が往復回動し、前記ミッションケース5から前記主変速シフトフォーク14の軸部の後端部14cが出没可能となる。
その際、該ロータリ牽制金具12は、図10に示すように、前記突起42、43を前記後側ハンドル用切換え支持孔46、47に嵌合させてチェンジレバー18を後側に位置させ、前記シフトレバー17で前記主変速シフトフォーク14のフォーク軸部14a上部のピン15を最も没入させたバックにクラッチを入れたとき、前記牽制プレート19が前記ロータリクラッチフォーク3のフォーク軸部3aの突出を押える位置に設定する。
前記ハンドル24が後側にあるときには、図10に示すように、前記牽制板36に設けた牽制プレート19が前記ロータリクラッチフォーク3のフォーク軸部3aに固設したロータリ牽制金具12に当たり、前記チェンジレバー18が突出するのを抑える。
また、このとき、前記シフトレバー17の突起42、43は、牽制板36の後側の前記切換え支持孔46、47の位置の嵌合し、ミッションケース5の側面に設けたブラケットストッパ16に牽制板36の当接部37が当たって、シフトレバー17のそれ以上の移動を拘束する。このため、ニューラル用4段目41dに入って、前記多段変速クラッチ38の主変速シフトフォーク14のフォーク軸部4aはバック用5段目41eの位置に入る。
即ち、前記ハンドル24を後側にして、バックするときには前記ロータリクラッチ30が切られてロータリの回転は必ず停止される。
しかし、前記チェンジレバー18を移動して牽制プレート19の前記ロータリクラッチフォーク3のフォーク軸部3aの拘束を解除すれば、前記多段変速クラッチ38の主変速シフトフォーク14のフォーク軸部4aはニューラル用4段目41dの位置までは自由に移動させてクラッチを切換えることが可能となる。
従って、作業者がロータリ側に立ったときにはロータリが回転しないので作業者のロータリへの巻き込まれ事故が防止され安全性が高められる。
前記ハンドル24を後側から途中まで回動させたとき、図13に示すように、前記ハンドル回転台25に設けた牽制ストッパ48が、多段変速クラッチ38の前記主変速シフトフォーク14を操作するチェンジレバー18の一部に当たる。
このとき、図14に示すように、チェンジレバー18を移動させると前記ハンドル回転台25に設けた牽制ストッパ48からチェンジレバー18が離れ、ハンドル24を前側へまで回動させ前後にハンドル24を切換えることが可能となる。
するとチェンジレバー18は前記シフトレバー17から自由となるので、前記牽制ストッパ48とは隙間を設けて離れ、回動の障害がなくなる。そして前記ハンドル24は機体20の前側にまで自由に回動可能となる。
前記牽制プレート19を前記ロータリ牽制金具12から外して前記チェンジレバー18を前側に回動させてた後、図11に示すように、前記シフトレバー17の突起42、43を前記牽制板36の後側の前記切換え支持孔44、45に嵌合させる、
その後、前記チェンジレバー18を前側に回動させると、今度は前記牽制プレート19が、前記ブラケットストッパ16に突き当たる。
このとき、前記多段変速クラッチ38の主変速シフトフォーク14のフォーク軸部4aの突出位置は、高速用1段目41aに入らないニューラル用2段目41bの位置にまでは突出可能となるが、それ以上移動できない、
即ち、前記主変速シフトフォーク14のフォーク軸部4aの最も突出した位置では高速用1段目41aのクラッチが入る位置として設定してあるので、この最も突出した1段だけ押えられるように前記ブラケットストッパ16と前記牽制プレート19との位置を決める。
このため、前記ハンドル24を前側に方向転換させて運転した場合、作業者が高速で後退することが防止される。
図9は農作業機の進行及び後退操作と変速操作を行うときのシフトレバー17の位置を示している。
前記シフトレバー17が図9中のAの位置にある場合には、図5に示すように、主変速シフトフォーク14は、多段機構の41のバック用5段目41eにあり、前記多段変速クラッチ38のスライドギヤ13がバックの位置にあって、低速でバックする。
又、前記シフトレバー17が図9中のBの位置にある場合には、主変速シフトフォーク14は、クラッチは低速用3段目41cにあり、低速で前進する。
更に、前記シフトレバー17が図9中のCの位置にある場合には、主変速シフトフォーク14は、高速用1段目41aにあり、高速で前進する。
前記シフトレバー17が図9中のAとBの間にある場合には、ニュートラル用4段目4dにあり、クラッチは切られ移動は停止する。
そしてこのとき、前記チェンジレバー18とシフトレバー17とが図11に示す位置関係となり、シフトレバー17がブラケットストッパ16に当たって前記主変速シフトフォーク14のフォーク軸部14aの最大突出部分の一段目が没入した状態に拘束されて、前記多段変速クラッチ38は高速の位置には入らなくなる。このため、後退中は速度が高速にはならない。
このように、上記独立行政法人生産系特定産業技術センターの安全基準が満たされ、高い安全性が確保されることとなる。
それに対し本発明は、前記切換牽制機構Kによって、ハンドル24の前後方向転換を行うときに、必ず前記チェンジレバー18を操作しなければならず、その際、ロータリ21の回転と多段変速の切換えの両方に同時に同時に対応できるようになった。
また、本発明は電子制御を持たない簡潔な機械的な安全装置であるので、誤作動や作動不良が起こり難く、従来行っていたような安全装置の煩わしい組み立てや調整などの手間省くことが可能となった。
2 スライドクラッチ
2a クラッチ歯合部
2b フォーク受け溝
3 ロータリクラッチフォーク
3a フォーク軸部
3b ロータリクラッチフォークの前端部
3c ロータリクラッチフォークの後端部
3d クラッチ往復操作フォーク
4 クラッチギヤ
4a クラッチ歯合部
5 ミッションケース
6 ピン
7 ロータリクラッチアーム
8 ケーブル
9 クラッチレバー
10 スプリング
11 スプリング
12 ロータリ牽制金具
13 スライドギヤ
13a フォーク受け溝
14 主変速シフトフォーク
14a フォーク軸部
14b 主変速シフトフォークの前端部
14c 主変速シフトフォークの後端部
14d 変速ギヤ往復操作フォーク
15 ピン
16 ブラケットストッパ
17 シフトレバー
18 チェンジレバー
19 牽制プレート
20 機体
21 ロータリ
22 駆動輪
23 調整輪
24 ハンドル
25 ハンドル回転台
26 ハンドル固定部
27 レバー固定部
28 回転中心部
29 ケーブル把持部
30 ロータリクラッチ
31 支持部
32 ロッド固定部
33 ガイド孔
34 屈曲部
35 ケーブル支持部
36 牽制板
37 当接部
38 多段変速クラッチ
39 枢支部
39a ロータリクラッチフォークの枢支部
40 グリップ
41 多段機構
41a 高速用1段目
41b ニュートラル用2段目
41c 低速用3段目
41d ニュートラル用4段目
41e バック用5段目
42 突起
43 突起
44 前側ハンドル用の切換え支持孔
45 前側ハンドル用の切換え支持孔
46 後側ハンドル用の切換え支持孔
47 後側ハンドル用の切換え支持孔
48 牽制ストッパ
49 基台
50 球体
51 球体押しバネ
52 スライド孔
53 原動部
54 ミッション
55 コイルバネ
S 作業者
K 切換牽制機構
Claims (7)
- 原動部を備えた機体の下部には駆動輪を備え、後下部にはロータリを備え、中央部には前記原動部の回転を伝達する駆動輪用の多段変速クラッチ及びロータリ用のロータリクラッチを内蔵したミッションを備え、前記多段変速クラッチには該クラッチを操作するチェンジレバーを有し、上部には後方へ突出させたハンドルを前後方向に転換可能に固定するハンドル回転台を備えた歩行型ロータリ農作業機であって、
ハンドルの前後方向の転換をするための回転の途中において、前記両クラッチを前進用に入れた前記チェンジレバーに当たる位置で、且つ前記クラッチを後進用に入れるときの前記チェンジレバーの離脱により前記チェンジレバーを離した状態の位置に該チェンジレバーに対する牽制ストッパを前記ハンドル固定台に設けたことを特徴とする歩行型ロータリ農作業機の安全装置。 - a)多段変速クラッチのクラッチ操作をする主変速シフトフォークのフォーク軸部及びロータリクラッチのクラッチ操作をするロータリクラッチフォークのフォーク軸部を、原動部の回転をミッションに伝達する入力軸と平行に設けるとともにミッションケースの入力軸側とは該ミッションケースを挟んだ反対側に突出させ、
主変速シフトフォークを、該フォーク軸部を押し引きする板状のシフトレバー及び該シフトレバーと着脱可能に掛合する牽制板を介して、ハンドル回転台近傍に配設したチェンジレバーに連絡し、
前記ロータリクラッチフォークを、該フォーク軸部を押し引きするロータリーラッチアーム及び該ロータリーラッチアームを押し引きするケーブルを介して、ハンドルに装着したクラッチレバーに連絡し、
b)ハンドルの前後方向の転換途中において、前記チェンジレバーの一部に当たって前記ハンドルの回動を停止させる牽制ストッパを前記ハンドル回転台に設け、前記チェンジレバーの固着した前記牽制板を掛合していた前記シフトレバーから一旦離脱させて前記牽制ストッパに接触しない位置まで前記チェンジレバーを引き離し、前記ハンドルの回動停止の解除をして前記ハンドルを通過させた後、再度前記チェンジレバーでクラッチ操作が可能となるように前記牽制板と前記シフトレバーとを別の位置で掛合可能とし、
c)前記ハンドルが機体の後部側にあって前記多段変速クラッチが前記シフトレバーに支持されてバックに入っているときには、前記シフトレバーと掛合した前記牽制板に設けた牽制プレートが、前記ロータリクラッチのフォーク軸部をクラッチが切れる位置に拘束し、
d)前記チェンジレバーを前記牽制ストッパから引き離すための操作をしたとき、前記チェンジレバーに固着した前記牽制板が前記シフトレバーから離脱し、該牽制板の前記牽制プレートが前記ロータリクラッチのフォーク軸部の拘束を解き、前記ロータリクラッチを前記クラッチレバーで自由に操作可能とする切換牽制機構Kを備えたことを特徴とする請求項1に記載の歩行型ロータリ農作業機の安全装置。 - 多段変速クラッチが、フォーク軸部の前部に変速ギヤ往復操作フォークを有する主変速シフトフォークを備え、スプライン加工した入力軸及び該入力軸に軸承されたスライドギヤを備え、前記変速ギヤ往復操作フォークの軸方向への往復操作で前記スライドギヤを介して伝達される多段変速回転をミッションケース内の内部側から外部側へと順にバック、ニュートラル、低速、ニュートラル、高速へと切換えを可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の歩行型ロータリ農作業機の安全装置。
- ロータリクラッチが、フォーク軸部の前部にクラッチ往復操作フォークを有するロータリクラッチフォークを備え、スプライン加工した前記入力軸と、該入力軸に軸承されたスライドクラッチとを備え、前記ロータリクラッチフォークの軸方向への往復操作で、前記入力軸に軸承されたクラッチギヤを介して前記入力軸からロータリへと伝達される回転の接続と切断の切換を可能としたことを特徴とする請求項1から3のうちいずれかに記載の歩行型ロータリ農作業機の安全装置。
- 切換牽制機構Kが、
a)牽制ストッパに当たってハンドルの回動を停止させているチェンジレバーを、牽制ストッパから引き離した位置に持ち上げて、ハンドルの前後方向転換のための回動が可能となるように、前記チェンジレバーの基部を支持するロッド固定部に該チェンジレバーを下向きに付勢させるコイルバネを内蔵するとともに前記チェンジレバーを該ロッド固定部に上下出没可能に枢支し、
b)シフトレバーに前記チェンジレバーの基部を貫通させ、該シフトレバーの上面と対面した牽制板を該チェンジレバーに固設し、
c)前記チェンジレバーを引上げて前記牽制板と前記シフトレバーとの重ね合わせ位置を前記チェンジレバーの方向が前側又は後側の異なる位置に変更させる切換え支持孔及びその孔に嵌る突起を、前記牽制板と前記シフトレバーとに対設して成ることを特徴とする請求項2から4のうちいずれかに記載の歩行型ロータリ農作業機の安全装置。 - 牽制板及びシフトレバーの切換え支持孔及び突起の位置をチェンジレバーの操作で後向きの位置に嵌合させたとき、ロータリクラッチフォークのフォーク軸部が前記ミッションケース内に没入した状態となってロータリクラッチが切れる位置に前記牽制プレートがフォーク軸部の突出を拘束し、
前記牽制板及び前記シフトレバーの切換え支持孔及び突起の位置を前記チェンジレバーの操作で前向きの位置に嵌合させたとき、フォーク軸部の拘束を解除する位置に前記牽制プレートを移動可能とする牽制プレートに掛止されるロータリ牽制金具を設けたことを特徴とする請求項5に記載の歩行型ロータリ農作業機の安全装置。 - 牽制板及びシフトレバーの切換え支持孔及び突起の位置をチェンジレバーの操作で前向きの位置に嵌合させたとき、
主変速シフトフォークのフォーク軸部の出没位置を高速に入らない位置に停止可能となるように、前記牽制板の牽制プレートが突き当たって停止するブラケットストッパを、ミッションケースの外面に突設したことを特徴とする請求項5又は6に記載の歩行型ロータリ農作業機の安全装置。
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