JP6034605B2 - 耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼および高強度ボルト - Google Patents

耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼および高強度ボルト Download PDF

Info

Publication number
JP6034605B2
JP6034605B2 JP2012153981A JP2012153981A JP6034605B2 JP 6034605 B2 JP6034605 B2 JP 6034605B2 JP 2012153981 A JP2012153981 A JP 2012153981A JP 2012153981 A JP2012153981 A JP 2012153981A JP 6034605 B2 JP6034605 B2 JP 6034605B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strength
steel
delayed fracture
less
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012153981A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014015664A (ja
Inventor
洋介 松本
洋介 松本
千葉 政道
政道 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2012153981A priority Critical patent/JP6034605B2/ja
Publication of JP2014015664A publication Critical patent/JP2014015664A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6034605B2 publication Critical patent/JP6034605B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Description

本発明は、自動車や各種産業機械等に用いられるボルト用鋼、およびこのボルト用鋼を用いて得られる高強度ボルトに関し、特に引張強さが1100MPa以上であっても、優れた耐遅れ破壊性を発揮するボロン添加高強度ボルト用鋼および高強度ボルトに関するものである。
現在、引張強さが1100MPaまでのボルトは、ボロン添加鋼への移行による低廉化が進められているが、それよりも高強度となるボルトでは、SCM等の規格鋼が依然として多用されている。SCM規格鋼には、CrやMo等の合金元素が多量に添加されているため、鋼材コスト低減の要請に伴い、CrやMoを低減したSCM代替鋼への要望が高まっている。しかしながら、合金元素を単純に低減するだけでは、強度と耐遅れ破壊性の確保が困難となる。
そこで、ボロン添加による焼入れ性向上効果を利用したボロン添加鋼を高強度ボルトの素材として用いることが検討されている。しかしながら、強度上昇に伴って耐遅れ破壊性が大幅に悪化するため、使用環境の厳しい部位での適用は困難である。
耐遅れ破壊性を改善するための技術が、これまでにも様々提案されている。例えば、特許文献1では、冷間鍛造性と切削性に優れた機械構造用鋼が提案されているが、Nb,Vの添加量が少ないため、焼入れ焼戻し後に優れた耐遅れ破壊性を確保することは困難である。
また特許文献2や特許文献3には、球状化焼鈍の短縮が可能な鋼材とその製造方法が提案されているが、化学成分組成や製造方法を規定するだけでは、強度と耐遅れ破壊性、耐食性を同時に満足することは困難である。
特許文献4には、熱処理歪の小さい肌焼ボロン鋼が提案されているが、浸炭焼入れを行うと鋼材表層の硬さが上がり、耐遅れ破壊性が大きく劣化するため、ボルトへの適用は困難である。
また特許文献5や特許文献6では、結晶粒微細化によって耐遅れ破壊性の向上を図っているが、結晶粒微細化の効果のみでは更なる過酷環境下への適用は困難である。
耐遅れ破壊性を改善するためにこれまで提案されている技術は、いずれも強度、過酷環境下での耐遅れ破壊性や製造面で問題を有している。
特開2006−291237号公報 特開2006−336460号公報 再公表WO01/075186号公報 特開昭61−217553号公報 特許第3535754号公報 特許第3490293号公報
本発明はこのような状況の下でなされたものであって、その目的は、CrやMo等の高価な合金元素を多量に添加することなく、1100MPaを超えるような高強度であっても耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼、およびこのようなボロン添加高強度ボルト用鋼からなる高強度ボルトを提供することにある。
上記目的を達成することのできた本発明のボロン添加高強度ボルト用鋼とは、C:0.23〜0.40%未満(質量%の意味、以下同じ)、Si:0.23〜1.50%、Mn:0.30〜1.45%、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.030%以下(0%を含まない)、Cr:0.05〜1.5%、Nb:0.02〜0.30%、Ti:0.02〜0.10%、B:0.0003〜0.0050%、Al:0.01〜0.10%、およびN:0.002〜0.010%を夫々含有し、残部が鉄および不可避不純物からなり、且つSiの含有量[Si]とCの含有量[C]の比([Si]/[C])が1.0以上であると共に、フェライト・パーライト組織である点に要旨を有するものである。
本発明のボロン添加高強度ボルト用鋼においては、必要によって、更に、(a)V:0.30%以下(0%を含まない)、(b)Mo:0.10%以下(0%を含まない)等を含有させることも有効であり、含有させる成分の種類に応じてボロン添加高強度ボルト用鋼の特性が更に改善される。
一方、上記目的を達成することのできた本発明の高強度ボルトとは、上記のような鋼材(ボロン添加高強度ボルト用鋼)を使用し、ボルト形状に成形加工した後、850℃以上、920℃以下で加熱して焼入れ処理を行い、その後、焼戻し処理を行ったものである点に要旨を有するものである。この高強度ボルトにおいては、焼入れ後および焼入れ焼戻し後のボルト軸部のオーステナイト結晶粒度番号が8以上であることが好ましい。
本発明においては、化学成分組成を厳密に規定すると共に、SiとCの含有量の比([Si]/[C])の値を適正な範囲に制御することによって、過酷な環境下でも優れた耐遅れ破壊性を発揮するボロン添加高強度ボルト用鋼が実現でき、こうした鋼材を用いれば、耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルトが実現できる。
図1は、発明例と比較例における引張強さと遅れ破壊強度比の分布状況を示したグラフである。
本発明者らは、MoやCr等の高価な合金元素を多量に添加することなく、引張強さが1100MPa以上の高強度でも優れた耐遅れ破壊性を示すボロン添加鋼について鋭意研究を重ねた。その結果、引張強さが1100MPa以上のボロン添加鋼では、合金元素を含有させるよりもC含有量を極力低減することが耐遅れ破壊性の確保に非常に有効であることを見出した。Cを低減することは強度が不足することにつながるが、Si含有量をC含有量と同等以上とすることで[即ち、SiとCの含有量の比([Si]/[C])が1.0以上]、C含有量を低減することによる強度低下を十分補うことができることが判明した。
またC含有量を低減することによって耐食性も向上するが、過酷環境下で十分な耐遅れ破壊性を確保するためには、Si含有量をC含有量と同等以上とすることに加え、NbやTiの炭・窒化物形成元素(「炭・窒化物」は、「炭化物」、「窒化物」若しくは「炭窒化物」を含む)を含有することにより、オーステナイト結晶粒を微細化することが有効であり、更に他の各化学成分を調整することで,1100MPa以上の引張強さでも優れた耐遅れ破壊性を有するボロン添加鋼が実現できることを見出し、本発明を完成した。また、本発明の鋼材は必要に応じてボルト成形前に球状化焼鈍処理を実施してもよい。
Cは、鋼の強度を確保する上で有用な元素であるが、その含有量を増加させると鋼の靭性や耐食性が悪化し、遅れ破壊を引き起こしやすくなる。一方、Siも鋼の強度を確保する上で有用な元素であるが、遅れ破壊との関係は不明確であった。そこで本発明者らは、Siによる遅れ破壊への影響について調査した。その結果、Cの含有量よりもSiの添加量を多くすることで、1100MPa以上の引張強さと靭性、耐食性を両立できたため、引張強さと耐遅れ破壊性を高い水準でバランスさせることができた。
即ち、Cの単独添加のみで1100MPa以上確保しようとすると、鋼の耐食性が悪化し、鋼表面での水素発生量が増加して、結果的に鋼に侵入する水素量も増加し、遅れ破壊が発生しやすくなる。NbやV等の結晶粒微細化の効果を有する元素を添加することによって靭性の改善を図っても、Nb炭化物は焼入れの加熱時に固溶しやすいため、結晶粒微細化の効果が少なく、またC増量による耐食性悪化への影響も大きいため大きな改善効果は現れなかった。
これに対して、CとSiの複合添加では、Siで強度を上げることができるため、相対的にCの含有量を減少させることができる。即ち、マトリクスのC含有量を低下し、鋼の耐食性にあまり影響を与えないSiで強度を担保することによって、耐食性および耐遅れ破壊性に優れ、1100MPa以上の引張強さを確保することが可能となったのである。また、C含有量を低減することでマトリクスの靭性も上がり、加えてNbやTi等の結晶粒微細化効果を有する元素を添加することにより靭性を更に向上させることができた。
またSiは、NbやTiなどの炭化物周辺に濃化し、Cの拡散を抑制する効果もある。このことにより、焼入れ時にVやTiの炭化物が溶解しにくくなり、ピンニング効果が増加するため結晶粒の微細化をさらに促進することが可能である。
本発明のボロン添加ボルト用鋼においては、上記の趣旨からして、Siの含有量[Si]とCの含有量[C]の比([Si]/[C])が1.0以上であることが必要である。これによって、Siで強度を確保できる分、相対的にCの添加量を低減することができ、耐食性の向上が図れるため、優れた耐遅れ破壊性を示すものとなる。上記比([Si]/[C])の値は、好ましくは2.0以上であり、より好ましくは3.0以上である。但し、上記比([Si]/[C])が1.0以上を満たしていても、化学成分組成が適正な範囲から外れる場合は、耐遅れ破壊性その他の特性が劣化するような不都合が生じる。
上記比([Si]/[C])の値は、Cの含有量に応じて、その適正な範囲を制御することも効果的である。具体的には、(a)C:0.23〜0.25%未満のときには、比([Si]/[C])の値を2.0以上とし、(b)C:0.25〜0.29%未満のときには、比([Si]/[C])の値を1.5以上とし、(c)C:0.29%以上のときには(即ち、0.29〜0.40%未満)、比([Si]/[C])の値を1.0以上とする構成が好ましい。
本発明の鋼材では、その鋼材としての基本的特性を満足させるために、C,Si,Mn,P,S,Cr,Nb,Ti,B,Al,N等の成分を適切に調整する必要がある。これらの成分の範囲限定理由は、次の通りである。
[C:0.23〜0.40%未満]
Cは、炭化物を形成すると共に、高強度鋼として必要な引張強さ確保する上で欠くことができない元素である。こうした効果を発揮させるためには、0.23%以上含有させる必要がある。しかし、Cを過剰に含有させると、靭性低下や耐食性悪化を招いて耐遅れ破壊性が劣化する。このようなCの悪影響を避けるためには、C含有量は0.40%未満とする必要がある。尚、C含有量の好ましい下限は0.25%以上であり、より好ましくは0.27%以上とするのが良い。また、C含有量の好ましい上限は0.38%以下であり、より好ましくは0.36%以下とするのが良い。
[Si:0.23〜1.50%]
Siは、溶製時の脱酸剤として作用すると共に、マトリクスを強化する固溶元素として必要な元素であり、0.23%以上含有させることによって十分な強度を確保できる。また、Siを添加することにより焼入れ時に炭・窒化物が固溶しにくくなるため、ピンニング効果が増加することにより結晶粒の粗大化が抑制される。しかしながら、1.50%を超えてSiを過剰に含有させると、球状化焼鈍を実施しても鋼材の冷間加工性が低下すると共に、焼入れ時の熱処理での粒界酸化を助長して耐遅れ破壊性を劣化させる。尚、Si含有量の好ましい下限は0.3%以上であり、より好ましくは0.4%以上とするのが良い。また、Si含有量の好ましい上限は1.0%以下であり、より好ましくは0.8%以下とするのが良い。
[Mn:0.30〜1.45%]
Mnは焼入れ性向上元素であり、高強度化を達成する上で重要な元素である。Mnは0.30%以上含有させることで、その効果を発揮させることができる。しかしながら、Mn含有量が過剰になると、粒界への偏析を助長して粒界強度が低下し、耐遅れ破壊性が却って低下するため、1.45%を上限とした。尚、Mn含有量の好ましい下限は0.4%以上であり、より好ましくは0.6%以上とするのが良い。また、Mn含有量の好ましい上限は1.3%以下であり、より好ましくは1.1%以下とするのが良い。
[P:0.03%以下(0%を含まない)]
Pは不純物として含有するが、過剰に存在すると粒界偏析を起こして粒界強度を低下させて、遅れ破壊特性を悪化させる。そのため、P含有量の上限は0.03%とした。尚、P含有量の好ましい上限は0.01%以下であり、より好ましくは0.005%以下とするのが良い。
[S:0.030%以下(0%を含まない)]
Sが過剰に存在すると、硫化物が結晶粒界に偏析し、粒界強度の低下を招いて耐遅れ破壊性が低下する。そのため、S含有量の上限を0.030%とした。尚、S含有量の好ましい上限は0.01%以下であり、より好ましくは0.006%以下とするのが良い。
[Cr:0.05〜1.5%]
Crは耐食性向上元素であり、0.05%以上添加することで効果を発揮する。しかしながら、多量に含有させると鋼材コストの増大を招くため、上限は1.5%とする。尚、Cr含有量の好ましい下限は0.10%以上であり、より好ましくは0.13%以上である。また、Cr含有量の好ましい上限は1.0%以下であり,より好ましくは0.70%以下である。
[Nb:0.02〜0.30%]
Nbは炭・窒化物形成元素であり、0.02%以上含有し、且つSiを複合添加することにより焼入れ時にNb炭・窒化物が固溶しにくくなるため、結晶粒微細化の効果を発揮する。しかしながら、多量に含有させると粗大な炭・窒化物を形成して冷間鍛造性の低下を招くため、上限は0.30%とする。尚、Nb含有量の好ましい下限は0.03%以上であり、より好ましくは0.04%以上である。また、Nb含有量の好ましい上限は0.15%以下であり、より好ましくは0.11%以下である。
[Ti:0.02〜0.10%]
Tiは、炭・窒化物を形成する元素であり、0.02%以上添加することで結晶粒が微細化し、靭性が向上する。また、鋼中のNをTiNとして固着することにより、フリーBが増加するため、焼入れ性を向上することができる。しかしながら、Ti含有量が過剰になって0.10%を超えると、加工性の低下を招くことになる。尚、Ti含有量の好ましい下限は0.03%以上であり、より好ましくは0.045%以上とするのが良い。また、Ti含有量の好ましい上限は0.8%以下であり、より好ましくは0.65%以下とするのが良い。
[B:0.0003〜0.0050%]
Bは、鋼の焼入れ性を向上させる上で有効な元素であり、その効果を発揮させるためには0.0003%以上含有し、且つTiを複合添加する必要がある。しかしながら、B含有量が過剰になって0.0050%を超えると靭性が却って低下する。尚、B含有量の好ましい下限は0.0005%以上であり、より好ましくは0.001%以上とするのが良い。また、B含有量の好ましい上限は0.004%以下であり、より好ましくは0.003%以下とするのが良い。
[Al:0.01〜0.10%]
Alは、鋼の脱酸に有効な元素であり、且つAlNを形成することによって、オーステナイト粒の粗大化を防止することができる。またNを固着することで、フリーBが増加するため、焼入れ性が向上する。こうした効果を発揮させるためには、Al含有量は0.01%以上とする必要がある。しかしながら、Al含有量が0.10%を超えて過剰になっても、その効果が飽和する。尚、Al含有量の好ましい下限は0.02%以上であり、より好ましくは0.03%以上とするのが良い。また、Al含有量の好ましい上限は0.08%以下であり、より好ましくは0.05%以下とするのが良い。
[N:0.002〜0.010%]
Nは、溶製後の凝固段階で、TiやNbと結合して窒化物(TiN,NbN)を形成し、結晶粒の微細化を図って耐遅れ破壊性を向上させる。こうした効果は、Nの含有量が0.002%以上で有効に発揮される。しかしながら、TiNやNbNが多量に形成されると、1300℃程度の加熱では溶解せず、Ti炭化物の形成を阻害する。また過剰のNは、遅れ破壊特性に対し却って有害となり、特に含有量が0.010%を超えて過剰になると、遅れ破壊特性を著しく低下させる。尚、N含有量の好ましい下限は0.003%以上であり、より好ましくは0.004%以上とするのが良い。また、N含有量の好ましい上限は0.008%以下であり、より好ましくは0.006%以下とするのが良い。
本発明に係る高強度ボルト用鋼における基本成分は上記の通りであり、残部は鉄および不可避不純物(上記P,S以外の不純物)であるが、該不可避不純物として、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる元素の混入が許容され得る。また、本発明のボロン添加高強度ボルト用鋼には、上記成分の他に必要によって、更に、VやMoを含有させることも有効である。これらの元素を含有させるときの適正な範囲および作用は下記の通りである。
[V:0.30%以下(0%を含まない)]
Vは炭・窒化物形成元素であり、好ましくは0.02%以上含有し、且つSiを複合添加することにより焼入れ時にV炭・窒化物が固溶しにくくなるため、結晶粒微細化の効果を発揮する。しかしながら、多量に含有させると粗大な炭・窒化物を形成して冷間鍛造性の低下を招くため、上限は0.30%とすることが好ましい。尚、V含有量のより好ましい下限は0.03%以上であり、更に好ましくは0.04%以上である。また、V含有量のより好ましい上限は0.15%以下であり、更に好ましくは0.11%以下である。
[Mo:0.10%以下(0%を含まない)]
Moは、焼入れ性を向上する元素であり、焼戻し軟化抵抗も高いため、強度確保に有効な元素である。しかしながら、多量に含有させると製造コストが増大するため、0.10%以下とする。尚、Mo含有量の好ましい下限は0.03%以上であり、より好ましくは0.04%以上である。また、Mo含有量のより好ましい上限は0.07%以下であり、更に好ましくは0.06%以下である。
上記化学成分組成を有するボロン添加高強度ボルト用鋼は、圧延前のビレット再加熱時に950℃以上に加熱し、800〜1000℃の温度域で線材または棒鋼形状に仕上げ圧延した後、3℃/秒以下の平均冷却速度で600℃以下の温度まで除冷することにより、圧延後の組織が基本的にフェライトとパーライトの混合組織(「フェライト・パーライト」若しくは「フェライト・パーライト組織」と表示)となる。
[ビレット再加熱温度:950℃以上]
ビレット再加熱では、結晶粒微細化に有効なTiやNbの炭・窒化物を、オーステナイトに固溶させる必要があり、そのためにはビレットの再加熱温度を950℃以上にすることが好ましい。この温度が950℃未満では炭・窒化物の固溶量が不十分となり、後の熱間圧延で微細なTiやNbの炭・窒化物が生成しにくくなるため、焼入れ時の結晶粒微細化の効果が減少する。この温度は、より好ましくは1000℃以上である。
[仕上げ圧延温度:800〜1000℃]
圧延では、ビレット再加熱時に固溶させたTiやNbを微細な炭・窒化物として鋼中に析出させる必要があり、そのためには仕上げ圧延温度を1000℃以下にすることが好ましい。仕上げ圧延温度が1000℃よりも高くなるとTiやNbの炭・窒化物が析出しにくくなるため、焼入れ時の結晶粒微細化の効果が減少する。一方、仕上げ圧延温度が低くなりすぎると、圧延荷重の増加や表面疵の発生増大があり、非現実的となるためその下限を800℃以上とした。ここで、仕上げ圧延温度は、最終圧延パス前または圧延ロール群前の放射温度計で測定可能な表面の平均温度とした。
[圧延後の平均冷却速度:3℃/秒以下]
圧延後の冷却では、後のボルト加工での成形性を向上させるため、組織をフェライト・パーライト組織にすることが重要であり、そのためには圧延後の平均冷却速度を3℃/秒以下にすることが好ましい。平均冷却速度が3℃/秒より速くなると、ベイナイトやマルテンサイトが生成するため、ボルト成形性が大幅に悪化する。平均冷却速度は、より好ましくは2℃/秒以下とすることが望ましい。
本発明のボロン添加高強度ボルト用鋼は、必要により球状化処理を実施し或は実施せずに、ボルト形状に成形加工した後、焼入れおよび焼戻し処理を行い、組織を焼戻しマルテンサイトとすることによって、所定の引張強さを確保できると共に、優れた耐遅れ破壊性を有するものとなる。このときの焼入れおよび焼戻し処理の適正な条件は、下記の通りである。
焼入れ時の加熱では、安定的にオーステナイト化処理するために、850℃以上の加熱が必要である。しかしながら、920℃を超えるような高温に加熱すると、Nb炭・窒化物が溶解することによりピンニング効果が減少し、結晶粒が粗大化して、遅れ破壊特性を却って劣化させる原因となる。従って、結晶粒粗大化を防止するため、920℃以下で加熱して焼入れすることが有用である。尚、焼入れ時の加熱温度の好ましい上限は900℃以下であり、より好ましくは890℃以下である。また、焼入れ時の加熱温度の好ましい下限は860℃以上であり、より好ましくは870℃以上である。
焼入れしたままのボルトは、靭性および延性が低く、そのままの状態ではボルト製品にならないので焼戻し処理を施す必要がある。そのためには、少なくとも350℃以上の温度で焼戻し処理することが有効である。但し、焼戻し温度が550℃を超えると、上記化学成分組成の鋼材では、1100MPa以上の引張強さを確保することができなくなる。
上記のようにして焼入れおよび焼戻しされたボルトでは、軸部でのオーステナイト結晶粒(旧オーステナイト結晶粒)は、微細化するほど耐遅れ破壊性が向上するので好ましい。こうした観点から、ボルト軸部でのオーステナイト結晶粒は、結晶粒度番号(JIS G 0551)で8以上とすることが好ましい。この結晶粒度番号は、より好ましくは9以上であり、更に好ましくは10以上である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含されるものである。
下記表1に示す化学成分組成の鋼材(鋼種A〜X)を溶製した後、圧延を行って(ビレット再加熱温度:1000℃、仕上げ圧延温度:850℃)、直径:14mmφの線材とした。各線材の圧延後の組織を表1に併記する。前記圧延素材を脱スケール・皮膜処理後、伸線、球状化焼鈍を実施し、更に脱スケール・皮膜処理後、仕上げ伸線を実施した。尚、表1において、「−」で表した箇所は無添加であることを意味する。
Figure 0006034605
得られた鋼線からパーツフォーマーを用いて、M12×1.25P、長さ100mmLのフランジボルトを冷間圧造で作製し、フランジ部の割れの有無によりボルト成形性(冷間圧造性)を評価した(後記表3において、フランジ部の割れありの場合をボルト成形性「×」と示し、フランジ部の割れなしの場合をボルト成形性「○」と示している)。その後、下記表2に示す条件で焼入れおよび焼戻しを実施した。その他の焼入れ焼戻し条件については、焼入れの加熱時間:20分、焼入れの炉内雰囲気:大気、焼入れの冷却条件:油冷(70℃)、焼戻しの加熱時間:30分、焼戻しの炉内雰囲気:大気、焼戻しの冷却条件:油冷(25℃)とした。
焼入れおよび焼戻しを行ったボルトについて、以下の要領で、軸部の結晶粒度、引張強さ、耐食性および耐遅れ破壊性を評価した。
(1)オーステナイト結晶粒度の測定
ボルトの軸部を横断面(ボルトの軸に対して垂直な断面。以下同じ)で切断後、D/4位置(Dは軸部の直径)の任意の0.039mm2の領域を、光学顕微鏡で観察し(倍率:400倍)、JIS G 0551に従って結晶粒度番号を測定した。測定は4視野について行い、これらの平均値をオーステナイト結晶粒度とし、結晶粒度番号が8以上のものを合格(「○」)とした。
(2)引張強さの測定
ボルトの引張強さは、JIS B 1051に従って引張試験を行って求め、引張強さが1100MPa以上のものを合格とした。
(3)耐食性の評価
耐食性は、15%HCl水溶液にボルトを30分浸漬した際の浸漬前後の腐食減量によって評価した。
(4)耐遅れ破壊性の評価
耐遅れ破壊性は、15%HCl水溶液にボルトを30分浸漬し、水洗および乾燥した後、一定荷重を負荷し、100時間以上破断しない荷重を比較することで実施した。このとき、酸浸漬後に100時間以上破断しない荷重を、酸浸漬なしで引張試験した際の最大荷重で除した値を遅れ破壊強度比として定義し、この値(遅れ破壊強度比)が0.70以上のものを合格と判断した。
これらの結果を、焼入れおよび焼戻し条件、焼入れおよび焼戻し後の組織と共に、下記表2に併記する。
Figure 0006034605
これらの結果から、次の様に考察できる。試験No.1〜11のものは、本発明で規定する要件[化学成分組成および比([Si]/[C])、組織]を満足する例(発明例)であり、高い強度と共に、優れた耐遅れ破壊性を発揮していることが分かる。
これに対し、試験No.12〜25のものは、本発明で規定するいずれかの要件を満足しないものであり、いずれかの特性が劣化している。即ち、試験No.12は、C含有量が少ない鋼種(鋼種K)を用いた例であり、通常の熱処理では高強度を達成することはできない。No.13は、C含有量が過剰の鋼種(鋼種L)を用いた例であり、靭性および耐食性低下により耐遅れ破壊性が悪化した。
試験No.14は、Si含有量が少ない鋼種(鋼種M)を用いた例であり([Si]/[C]の比も1.0未満)、焼戻し温度を下げることで高強度は達成できたが、結晶粒の微細化も不十分であり、耐遅れ破壊性が悪化した。試験No.15は、個々の添加元素の含有量は満足しているものの(鋼種N)、[Si]/[C]の比が1.0未満であるため、耐食性が悪化し、遅れ破壊強度比が低下した。
試験No.16は、Mn含有量が少ない鋼種(鋼種O)を用いた例であり、焼戻し温度を下げても高強度を達成することができなかった。試験No.17は、Mn含有量が過剰な鋼種(鋼種P)を用いた例であり、偏析によって粒界強度が低下し、耐遅れ破壊性が悪くなっている。
試験No.18は、P含有量が過剰な鋼種(鋼種Q)を用いた例であり、Pが結晶粒界に偏析することで耐遅れ破壊性が悪化した。試験No.19は、S含有量が過剰の鋼種(鋼種R)を用いた例であり、硫化物が結晶粒界にも偏析することで耐遅れ破壊性が悪化した。試験No.20は、Crが添加されていない鋼種(鋼種S)を用いた例であり、耐食性が悪化し、耐遅れ破壊性が低くなっている。
試験No.21は、Nbが添加されていない鋼種(鋼種T)を用いた例であり、結晶粒が十分微細化されなかったため、靭性が悪化し、耐遅れ破壊性が低くなっている。試験No.22は、Nb含有量が過剰の鋼種(鋼種U)を用いた例であり、粗大な炭・窒化物が形成されたため冷間圧造性(ボルト成形性)が低下した(その他の評価はしていない)。
試験No.23は、Ti含有量が少ない鋼種(鋼種V)を用いた例であり、結晶粒が十分微細化されなかったため、靭性が悪化し、耐遅れ破壊性が低くなっている。試験No.24は、Ti含有量が過剰の鋼種(鋼種W)を用いた例であり、粗大な炭・窒化物が形成されたため冷間圧造性(ボルト成形性)が低下した(その他の評価はしていない)。
試験No.25は、本発明で規定する化学成分組成を満足する鋼種(鋼種X)を用いているが、圧延後の冷却速度が3℃/秒よりも速くなったことにより、組織にベイナイトが多く含まれる圧延線材となった例であり、球状化焼鈍を行っても硬さが十分に下がらなかったため、冷間鍛造性が悪化した。これらの評価結果を、下記表3に一括して示す(良好な場合を「○」、劣化している場合を「×」、「−」は評価せず)。
Figure 0006034605
図1は、試験No.1〜11(発明例)と試験No.13〜21、23(比較例)について、引張強さと遅れ破壊強度比の分布状況を示したグラフである。この結果から明らかなように、本発明で規定する要件を満足するものは、1100MPaを超えるような高強度であっても耐遅れ破壊性に優れていることが分かる。

Claims (5)

  1. C :0.23〜0.40%未満(質量%の意味、以下同じ)、
    Si:0.23〜1.50%、
    Mn:0.30〜1.45%、
    P :0.03%以下(0%を含まない)、
    S :0.030%以下(0%を含まない)、
    Cr:0.05〜1.0%、
    Nb:0.02〜0.30%、
    Ti:0.02〜0.10%、
    B :0.0003〜0.0050%、
    Al:0.01〜0.10%、および
    N :0.002〜0.010%、
    を夫々含有し、残部が鉄および不可避不純物からなり、
    且つSiの含有量[Si]とCの含有量[C]の比([Si]/[C])が1.0以上であると共に、フェライト・パーライト組織である耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼であって、
    前記ボロン添加高強度ボルトが下記特性(a)及び(b)を満足するボロン添加高強度ボルト用鋼。
    (a)引張強さが1100MPa以上
    (b)15%HCl水溶液に30分浸漬し、水洗および乾燥した後、一定荷重を負荷し、100時間以上破断しない荷重を、酸浸漬なしで引張試験した際の最大荷重で除した値を遅れ破壊強度比と定義し、この遅れ破壊強度比が0.70以上
  2. 更に、V:0.30%以下(0%を含まない)を含有するものである請求項1に記載のボロン添加高強度ボルト用鋼。
  3. Cr量が0.70%以下であり、
    更に、Mo:0.10%以下(0%を含まない)を含有するものである請求項1または2に記載のボロン添加高強度ボルト用鋼。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の高強度ボルト用鋼を使用し、ボルト形状に成形加工した後、850℃以上、920℃以下で加熱して焼入れ処理を行い、その後、焼戻し処理を行うことを特徴とする下記特性(A)及び(B)を満足する耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルトの製造方法。
    (A)組織が焼戻しマルテンサイトであり、引張強さが1100MPa以上である
    (B)15%HCl水溶液に30分浸漬し、水洗および乾燥した後、一定荷重を負荷し、100時間以上破断しない荷重を、酸浸漬なしで引張試験した際の最大荷重で除した値を遅れ破壊強度比と定義し、この遅れ破壊強度比が0.70以上である
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の成分組成を有し、ボルト軸部のオーステナイト結晶粒度番号が8以上であり、
    組織が焼戻しマルテンサイトであり、引張強さが1100MPa以上であると共に、
    15%HCl水溶液に30分浸漬し、水洗および乾燥した後、一定荷重を負荷し、100時間以上破断しない荷重を、酸浸漬なしで引張試験した際の最大荷重で除した値を遅れ破壊強度比と定義し、この遅れ破壊強度比が0.70以上である耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト。
JP2012153981A 2012-07-09 2012-07-09 耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼および高強度ボルト Expired - Fee Related JP6034605B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012153981A JP6034605B2 (ja) 2012-07-09 2012-07-09 耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼および高強度ボルト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012153981A JP6034605B2 (ja) 2012-07-09 2012-07-09 耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼および高強度ボルト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014015664A JP2014015664A (ja) 2014-01-30
JP6034605B2 true JP6034605B2 (ja) 2016-11-30

Family

ID=50110609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012153981A Expired - Fee Related JP6034605B2 (ja) 2012-07-09 2012-07-09 耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼および高強度ボルト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6034605B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6190298B2 (ja) * 2014-03-25 2017-08-30 株式会社神戸製鋼所 耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用鋼および高強度ボルト
CN103834877B (zh) * 2014-03-26 2015-11-18 武汉钢铁(集团)公司 一种薄板坯生产切割鞋模用钢及其制备方法
JP6267618B2 (ja) * 2014-09-30 2018-01-24 株式会社神戸製鋼所 ボルト用鋼およびボルト
JP6461672B2 (ja) * 2015-03-27 2019-01-30 株式会社神戸製鋼所 冷間圧造性、および焼入れ焼戻し後の耐遅れ破壊性に優れたボルト用鋼線、並びにボルト
JP6801542B2 (ja) * 2017-03-21 2020-12-16 日本製鉄株式会社 機械構造用鋼およびその切削方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03253514A (ja) * 1990-03-02 1991-11-12 Nippon Steel Corp 冷間加工性の優れた高強度合金鋼の製造方法
JPH05339676A (ja) * 1992-06-11 1993-12-21 Nippon Steel Corp 冷間加工性の優れた機械構造用鋼材およびその製造方法
JPH1036940A (ja) * 1996-07-19 1998-02-10 Kobe Steel Ltd 耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用鋼およびボルト
JP3724119B2 (ja) * 1997-02-06 2005-12-07 住友金属工業株式会社 建築構造用圧延棒鋼及びその製造方法
JP3535754B2 (ja) * 1998-02-10 2004-06-07 株式会社神戸製鋼所 冷間加工性と耐遅れ破壊性に優れたb含有鋼およびその製造方法並びにボルト
JP4393344B2 (ja) * 2004-10-22 2010-01-06 株式会社神戸製鋼所 冷間加工性と耐結晶粒粗大化特性に優れた肌焼き用鋼の製造方法
KR100742820B1 (ko) * 2005-12-27 2007-07-25 주식회사 포스코 냉간가공성과 소입성이 우수한 강선재 및 그 제조방법
JP5543814B2 (ja) * 2010-03-24 2014-07-09 日新製鋼株式会社 熱処理用鋼板及び鋼部材の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014015664A (ja) 2014-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6034632B2 (ja) 耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼および高強度ボルト
JP4381355B2 (ja) 耐遅れ破壊特性に優れた引張強さ1600MPa級以上の鋼およびその成型品の製造方法
JP5608145B2 (ja) 耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼および高強度ボルト
JP5257082B2 (ja) 低温焼鈍後の冷間鍛造性に優れた鋼線材及びその製造方法並びに冷間鍛造性に優れた鋼線材の製造方法
JP6452454B2 (ja) 高強度ばね用圧延材および高強度ばね用ワイヤ
WO2019128286A1 (zh) 一种耐磨钢低成本短生产周期制备方法
JP6479527B2 (ja) 酸洗性、および焼入れ焼戻し後の耐遅れ破壊性に優れたボルト用線材、並びにボルト
JP6034605B2 (ja) 耐遅れ破壊性に優れたボロン添加高強度ボルト用鋼および高強度ボルト
JP6190298B2 (ja) 耐遅れ破壊性に優れた高強度ボルト用鋼および高強度ボルト
JP5565102B2 (ja) 機械構造用鋼およびその製造方法
CN109790602B (zh)
WO2015045951A1 (ja) 耐遅れ破壊性およびボルト成形性に優れた高強度ボルト用鋼およびボルト
JP2009191330A (ja) 電縫鋼管
JP5867285B2 (ja) ボルト用鋼材
JP2009228051A (ja) 非調質鋼材の製造方法
JP3857835B2 (ja) 高強度ボルト用鋼及び高強度ボルトの製造方法
JP6390685B2 (ja) 非調質鋼およびその製造方法
KR101713677B1 (ko) 전동피로수명 특성이 우수한 고질소 공기 경화형 베어링강 및 그 제조방법
JPH11131187A (ja) 迅速黒鉛化鋼および迅速黒鉛化鋼の製造方法
JP5601861B2 (ja) ボロン鋼圧延焼鈍鋼板の製造法
WO2013084265A1 (ja) 機械構造用鋼およびその製造方法
JP6459704B2 (ja) 冷間鍛造部品用鋼
JP7229827B2 (ja) 高炭素鋼板の製造方法
JP5412915B2 (ja) フェライト・パーライト型圧延非調質鋼材の製造方法
CN116783316A (zh) 具有改善的延迟断裂抗力的线材和部件及其制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150825

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161025

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6034605

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees