JP6031793B2 - ゼロクロス検出回路及び高力率整流回路 - Google Patents

ゼロクロス検出回路及び高力率整流回路 Download PDF

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本発明は、交流電源のゼロクロス点を検出する回路と、交流電源を使用するインバータなどに適用され高力率化を図った整流回路に関するものである。
交流電源からより効率的に電力を取り出すには電源力率を改善することが有効である。この力率を改善するための従来の高力率整流回路として、交流電源のゼロクロスを基準にしてスイッチング素子のON/OFFを制御する整流回路がある。特に交流電源電圧のゼロクロス点の直後に適当な時間だけスイッチング素子をオンさせることによって、リアクタが接続された整流回路の出力側を短絡し、交流電源電流の導通期間を拡大するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平2−299470号公報(第2〜3頁、図1、2)
しかしながら、交流電源の周期中に瞬時停電などのノイズが発生して瞬間的に電源電圧がゼロになった場合、ゼロクロスを誤って検出してしまう虞があり、この誤って検出したゼロクロスを基準にして整流回路を制御すると、整流回路の誤動作などの不具合を生じることがあった。例えば、上記の公報に開示されている図1の高力率整流回路では、図2(1)に示す電源電圧にt3のタイミングで瞬時停電などによるノイズが発生した場合に、図2(2)に示すゼロクロス検出信号を検出することで、誤って図2(3)に示すスイッチング素子をオンさせてしまう可能性があり、その場合には図2(4)に示す整流回路の出力側に流れる短絡電流は正常時のタイミングt1とt2よりもt3では過電流となり、整流回路のダイオードブリッジやトランジスタの破損を招く虞があった。
本発明は以上述べた問題点を解決し、瞬時停電などによるノイズが発生した場合にも正確なゼロクロス点を判定するゼロクロス検出回路及びそれを用いた高力率整流回路を実現することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明は、交流電源のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部と、前記交流電源の電圧を所定間隔で検出する電源電圧検出部と、前記ゼロクロス検出部と前記電源電圧検出部との検出結果に基づいてゼロクロス点を判定するゼロクロス判定手段を備え、前記電源電圧検出部は、検出した電圧が検出したタイミングに応じて所定の電圧範囲内にあるか否かを判定し、検出した電圧が所定の電圧範囲内の場合には検出した電圧に基づいてゼロクロス点の検出を許可し、検出した電圧が所定の電圧範囲外の場合にはゼロクロス点の検出を禁止するようにしたゼロクロス検出回路である。
また、本発明の請求項2に記載の発明は、整流器と、同整流器の入力側または出力正極側に接続されたリアクタと、前記整流器の出力正極側と出力負極側との間に設けられたスイッチング素子と、前記整流器に入力される交流電源のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部と、前記交流電源の電圧を所定間隔で検出する電源電圧検出部と、前記スイッチング素子のON,OFFを制御するスイッチング制御部とを備えた高力率整流回路であって、前記電源電圧検出部は、検出した電圧が検出したタイミングに応じて所定の電圧範囲内にあるか否かを判定し、検出した電圧が所定の電圧範囲内の場合には検出した電圧に基づいてゼロクロス点の検出を許可し、検出した電圧が所定の電圧範囲外の場合にはゼロクロス点の検出を禁止し、前記スイッチング制御部は、前記ゼロクロス検出部と前記電源電圧検出部との検出結果に基づいて、前記スイッチング素子をONするものである。
また、本発明の請求項3に記載の発明は、前記スイッチング制御部は、前記電源電圧検出部で検出した前記電圧に基づいて、前記スイッチング素子をONとする制御を許可するスイッチング許可期間を設定し、前記スイッチング許可期間においてゼロクロス点を検出した場合にのみ前記スイッチング素子をONするものである。
また、本発明の請求項4に記載の発明は、前記スイッチング制御部は、前記スイッチング許可期間の設定において、前回許可とされた時刻から電源周期に応じて予め設定された所定時間の経過を、前記スイッチング許可期間の設定の条件に加えるものである。
以上の手段を用いることにより、本発明によるゼロクロス検出回路によれば、瞬時停電などノイズに起因するゼロクロス点の誤検知を排除することができる。
また、本発明による高力率整流回路によれば、瞬時停電などノイズに起因するゼロクロス点の誤検知による、スイッチング素子のオン,オフ制御を防止することができ、高力率整流回路の信頼性が向上する。
従来例を示す回路図である。 従来例による電源電圧、ゼロクロス点検出信号、スイッチング素子の状態、短絡電流を示す説明図である。 本発明を示す回路図である。 本発明による電源電圧、ゼロクロス点検出信号、サンプリング信号、スイッチング可否判定の処理、トランジスタの状態、短絡電流を示す説明図である。 本発明によるスイッチング可否判定の条件を説明する説明図である。 本発明によるマイコンのスイッチング制御部の処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として詳細に説明する。なお
、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
図3は、本発明を示す回路図である。図3において、高力率整流回路は交流電源1に接続され、交流電源1の正極側に一方が接続された交流リアクタ2と、交流リアクタ2の他方に一方が接続され他方が交流電源1の負極側に接続される4つのダイオード31〜34で構成されたブリッジ形の整流器3と、整流器3の出力正極側をアノード側として接続された電流の逆流を防止するダイオード4と、ダイオード4のカソード側を正極側として接続され負極側に整流器3の出力負極側が接続された平滑用コンデンサ5と、整流器3とダイオード4の間に平滑用コンデンサ5と並列に接続されたスイッチング素子であるトランジスタ6と、平滑用コンデンサ5の正極側と負極側に並列に接続された負荷7と、交流電源1とトランジスタ6に接続されたマイコン10とを備え、マイコン10は交流電源1と並列に接続されたA/Dポートによって電源電圧を1ms間隔でサンプリングして検出する電源電圧検出部11と、交流電源1と並列に接続された外部割込みポートによって電源電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部12と、トランジスタ6に接続され電源電圧検出部11とゼロクロス検出部12の検出結果を用いて整流回路の出力正負極間を短絡/開放するためのスイッチング信号を出力するスイッチング制御部13とを有している
。なお、交流リアクタ2に代わり、整流器3の出力正極側と平滑用コンデンサ5の正極側との間に直列に接続された、図示しない直流リアクタを備えても良い。また、マイコン10を高力率整流回路とは異なる用途でゼロクロス検出回路として用いる場合には、スイッチング制御部13はゼロクロス点の判定を行うゼロクロス判定手段13となる。
図3において、トランジスタ6がOFFとなっている時の電流経路は、交流電源1→交流リアクタ2→ダイオード31→ダイオード4→平滑用コンデンサ5→ダイオード34→交流電源1となる。また、マイコン10のスイッチング制御部13からスイッチング信号が出力されトランジスタ6がONとなった時の電流経路は、交流電源1→交流リアクタ2→ダイオード31→トランジスタ6→ダイオード34→交流電源1となり、交流リアクタ2を負荷とする電流により平滑用コンデンサ5の不充電期間における整流器3への交流入力電流の継続を可能とし、同整流器3の力率改善が図られる。なお、上記の両電流経路は交流電源1の電圧極性が交流リアクタ2側において正の場合に対応したものであり、両電流経路による通電は交流電源のゼロクロス点直後から次のゼロクロス点に至る正弦波の半周期の期間に渡り行われる。また、次の半周期では交流電源1の電圧極性が交流リアクタ2側において負の場合となり、ダイオード31と34とに代わり、ダイオード32を経由して整流器3の出力正極側に出力され、出力負極側からダイオード33を経由する電流経路となる。
図4は、本発明による電源電圧、ゼロクロス点検出信号、サンプリング信号、スイッチング可否判定の処理、トランジスタの状態、短絡電流を示す説明図である。図4(1)は
、交流電源1の電源電圧を示している。また左側から右側への時間の経過を示し、t0〜t3の一点鎖線は図4(1)〜(6)に共通する特定のタイミングを示している。
また、図4(2)は、マイコン10のゼロクロス検出部12で検出される交流電源1がHI→LOWもしくは、LOW→HIとなるゼロクロス点検出信号を示し、図4(3)は
、マイコン10の電源電圧検出部11で交流電源1の電源電圧を0.0V〜5.0Vの間の電圧値で検出するサンプリング信号を示し、図4(4)は、瞬時停電などのノイズにより誤ってトランジスタ6をONさせないために、ゼロクロス検出部12と電源電圧検出部11の検出結果を用いて、マイコン10のスイッチング制御部13でスイッチング可否判定の結果決定されるスイッチングをONする許可/禁止期間を示し、図4(5)は、スイッチング制御部13からの信号を受けて動作するトランジスタ6のONまたはOFFの状態を示し、図4(6)は、トランジスタ6がONとなった時に流れる短絡電流を示している。
この図4を用いて、正常時のゼロクロス点検出と、瞬時停電などのノイズによる異常時のゼロクロス点検出の場合で実施される、スイッチング可否判定の処理概要を説明する。ゼロクロス検出部12は、図4(1)の電源電圧がゼロクロス点に達するt0〜t3のタイミングで、図4(2)に示すHI→LOWもしくはLOW→HIのゼロクロス点検出信号を出力する。なお、t0〜t2は正常時、t3は瞬時停電などによる異常時のゼロクロス点検出である。
電源電圧検出部11は、図4(1)の電源電圧を1ms間隔でサンプリングし図4(3)に示す電源電圧を検出する。なお電源周期を50Hzとすると正弦波は1周期で20msとなり、電源電圧検出部11はt0〜t2に示す点線両矢印のように1周期に20回の電圧値を検出することとなる。
スイッチング制御部13は、t1においてゼロクロス検出部12から図4(2)に示すLOW→HIのゼロクロス点検出信号が出力されると、その直後から1ms間隔で検出されるサンプリング信号毎の電圧値に応じて、図4(4)に示すトランジスタ6をONさせるスイッチング信号出力の「許可」もしくは「禁止」期間を定めるスイッチング可否判定をサンプリング信号の検出毎に実施する。そして、t1のスイッチング可否判定の開始以降に検出されるサンプリング信号の電圧値が所定の電圧値範囲に存在しない時「禁止」と判定され、同サンプリング信号の電圧値が所定の電圧値範囲に存在する時(ここでは図4(3)のe1に示す区間における電圧値が所定の電圧値範囲とする)「許可」と判定される。なお、図4(3)のe1に示した所定の電圧値範囲の判定条件については、続く図5で後述する。
また、スイッチング制御部13は、t2においてゼロクロス検出部12から図4(2)に示すHI→LOWのゼロクロス点検出信号が出力されると、その直後から1ms間隔で検出されるサンプリング信号毎の電圧値に応じて、図4(4)に示すトランジスタ6をONさせるスイッチング信号出力の「許可」もしくは「禁止」期間を定めるスイッチング可否判定をサンプリング信号の検出毎に実施する。そして、t2のスイッチング可否判定の開始から以降に検出されるサンプリング信号の電圧値が所定の電圧値範囲に存在しない時「禁止」と判定され、同サンプリング信号の電圧値が所定の電圧値範囲に存在する時(ここでは図4(3)のe2に示す区間における電圧値が所定の電圧値範囲とする)「許可」と判定される。なお、図4(3)のe2に示した所定の電圧値範囲の判定条件についても
、続く図5で後述する。
t1とt2のタイミングにおいて、スイッチング可否判定で「許可」と判定していたスイッチング制御部13は、LOW→HIもしくはHI→LOWの図4(2)に示すゼロクロス点検出信号が出力されると、トランジスタ6へスイッチングON信号を出力する。そして、図4(5)に示すようにトランジスタ6はON状態へと切り替わり、予め定められた所定時間の経過後にスイッチング制御部13より図示しないスイッチングOFF信号が出力されるまでの期間、ON状態を継続した後にOFF状態へと戻される。
また、スイッチング制御部13はt3のタイミングにおいて、図4(1)に示す瞬時停電などによる異常時の電源電圧または、ノイズなどによりゼロクロス点を誤検知した場合にLOW→HIの図4(2)に示すゼロクロス点検出信号が出力されると、図4(3)に示すように、この時点ではスイッチング可否判定によって「禁止」と判定されているためゼロクロス点検出信号を無効とする。
このようなスイッチング制御部13の処理によって、図4(6)に示すように、正常時のゼロクロス点であるt1とt2のタイミングにおいては、整流器3の出力側に適切かつ妥当な短絡電流を流し力率改善を図る。また、瞬時停電やノイズなどによってゼロクロス検出部12がゼロクロス点を誤検知した異常時であるt3のタイミングにおいては、同短絡電流が流れないため、従来の高力率整流回路の問題であった短絡電流の過電流化を防止し、整流回路のダイオードブリッジやトランジスタの破損を防止することができる。
なお、スイッチング制御部13に代わりゼロクロス検出回路として用いられるゼロクロス判定手段13の処理の場合には、図4(4)に示すトランジスタ6をONさせるスイッチング信号に代わり、図示しないゼロクロス判定信号が出力される。
図5は、本発明によるスイッチング制御部13で処理されるスイッチング可否判定の条件を説明する説明図である。図5(1)は、電源電圧検出部11で検出されるサンプリング信号であり、電源電圧の1周期中に1ms間隔で20回検出されるサンプリング信号の時間と、正弦波の位相と、その時のサンプリング信号の電圧の想定値とを示している。また、図5(3)は、スイッチング可否判定において「許可」を判定する条件であり、電源電圧検出部11で検出されたサンプリング信号の電圧値に応じて、図4(4)に示すスイッチング可否判定の条件を、実施例1と2の2通り示している。なお、両実施例の判定条件に分割された電源電圧が「HI」の時と「LOW」の時とは、ゼロクロス点検出信号がLOW→HIを示す場合には「HI」、ゼロクロス点検出信号がHI→LOWを示す場合には「LOW」の時を判定条件とする。つまり電源電圧の半周期毎にこの判定条件が入れ替わることを示している。また、図5(2)は、図5(3)に示す実施例の各判定条件を
、図5(1)に示すサンプリング信号の検出間隔を時間軸として、それぞれの期間を示している。
実施例1のスイッチングのONを「許可」するか否かの判定は次のように行われる。電源電圧が「HI」の場合は、電源電圧検出部11で検出される最新の電圧値が、電源電圧における位相162°と位相180°とでそれぞれ検出されるであろう電圧値(図5(1)に示すV2とV1の点)の間の値でかつ、最新のサンプリング信号から1ms前に検出された電圧値が、電源電圧における位相144°と位相162°とでそれぞれ検出されるであろう電圧値(図5(1)に示すV3とV2の点)の間の値であれば、スイッチングのONを「許可」することとし、これ以外の条件であればスイッチングのONが禁止される。電源電圧が「LOW」の場合は、電源電圧検出部11で検出される最新の電圧値が
、電源電圧における位相342°と位相360°とでそれぞれ検出されるであろう電圧値(図5(1)に示すV5とV4の点)の間の値でかつ、最新のサンプリング信号から1ms前に検出された電圧値が、電源電圧における位相324°と位相342°とでそれぞれ検出されるであろう電圧値(図5(1)に示すV6とV5の点)の間の値であれば、スイッチングのONを「許可」することとし、これ以外の条件であればスイッチングのONが禁止される。
ここで、電源電圧が「HI」の場合の位相180°に対応する電圧値は、HI→LOWのゼロクロス点において検出されるであろう電圧値2.50vであり、位相162°に対応する電圧値は、同ゼロクロス点からサンプリング信号の検出間隔である1ms前に検出されるであろう電圧値3.27vであり、位相144°に対応する電圧値は、同ゼロクロス点からサンプリング信号の検出間隔である2ms前に検出されるであろう電圧値3.97vである。この判定条件を式で示したものが、図5(3)に示すaの、[2.50v≦最新のサンプリング信号値≦3.27v×1.1]とbの、[3.27v×0.9≦1ms前のサンプリング信号値≦3.97v×1.1]である。なお、aの式において電圧値3.27vに「1.1」を掛けているのは、誤差を考慮し+10%の補正を加えた電圧値とするためであり、bの式において電圧値3.27vに「0.9」を掛けているは、誤差を考慮し−10%の補正と、電圧値3.97vに「1.1」を掛けているは、誤差を考慮し+10%の補正とを加えた電圧値とするためである。
また、電源電圧が「LOW」の場合の位相360°に対応する電圧値は、LOW→HIのゼロクロス点において検出されるであろう電圧値2.50vであり、位相342°に対応する電圧値は、同ゼロクロス点からサンプリング信号の検出間隔である1ms前に検出されるであろう電圧値1.73vであり、位相324°に対応する電圧値は、同ゼロクロス点からサンプリング信号の検出間隔である2ms前に検出されるであろう電圧値1.03vである。この判定条件を式で示したものが、図5(3)に示すcの、[1.73v×0.9≦最新のサンプリング信号値≦2.50v]とdの、[1.03v×0.9≦1ms前のサンプリング信号値≦1.73v×1.1]である。なお、cの式において電圧値1.73vに「0.9」を掛けているのは、誤差を考慮し−10%の補正を加えた電圧値とするためであり、dの式において電圧値1.03vに「0.9」を掛けているは、誤差を考慮し−10%の補正と、電圧値1.73vに「1.1」を掛けているは、誤差を考慮し+10%の補正とを加えた電圧値とするためである。
つまり、電源電圧検出部11で検出される最新の電圧値と、この1ms前の電圧値が図5(1)に示すaとbまたはcとdの縦両矢印の間にあるときにゼロクロス点が検出された場合に、このゼロクロス点検出によりスイッチングのONが行われる。なお、図5(2)に示すaとcの白抜き横両矢印はサンプリング信号の検出間隔を時間軸としてスイッチングのONを「許可」と判定される電圧値が検出されるであろう期間を示している。このような実施例1の判定条件とすることで、正確なスイッチング可否判定が可能となる
実施例2のスイッチングのONを「許可」するか否かの判定は次のように行われる。電源電圧が「HI」の場合は、実施例1の判定条件aとbに加え、aとbの範囲内に存在するサンプリング信号の電圧値を検出した時に、前回の「許可」判定から8ms以上経過していることを条件としたeにも該当する場合にスイッチングのONを「許可」することとし、同判定から8ms以上経過していない場合にスイッチングのONが禁止される。電源電圧が「LOW」の場合は、実施例1の判定条件cとdに加え、cとdの範囲内に存在するサンプリング信号の電圧値を検出した時に、前回の「許可」判定から8ms以上経過していることを条件としたfにも該当する場合にスイッチングのONを「許可」することとし、同判定から8ms以上経過していない場合にスイッチングのONが禁止される。なお
、図5(2)に示すeとfの白抜き横矢印は、経過時間の起点となる前回の「許可」判定をeはc’と仮定し、fはa’と仮定し、サンプリング信号の検出間隔を時間軸とするスイッチングのONを「許可」と判定されるであろう期間を示している。このような実施例2の判定条件とすることで、一時的に電源電圧もしくは検出電圧の乱れが生じた場合にも誤判定を低減し、より正確なスイッチング可否判定が可能となる。
また、実施例1と2のスイッチング可否判定の条件によって「許可」と判定される期間を電源電圧がゼロクロス点を通過する直前の限定された期間とすることにより、仮にこの「許可」期間中にノイズなどによってゼロクロス検出部12がゼロクロス点を誤検知したとしても、この期間の電源電圧は微少であるため短絡電流が過電流となる虞がない。なお
、スイッチング制御部13に代わりゼロクロス検出回路として用いられるゼロクロス判定手段13の処理の場合には、図5(2)に示す判定期間と(3)に示す判定条件が「電源電圧の異常時とノイズによる誤検知を排除したゼロクロス点判定の」期間と条件の説明となる。
図6は、本発明によるマイコン10のスイッチング制御部13の処理を説明するフローチャートである。なお、図5のフローチャートに記載のSTはステップを表し、これに続く数字はステップ番号を、またYはYesをNはNoをそれぞれ表している。
スイッチング制御部13は、電源電圧検出部11で電源電圧値を1ms間隔で検出するサンプリング信号の有無を確認する(ST1)。サンプリング信号が無い場合(ST1−N)、ゼロクロス検出部12から電源電圧がゼロクロス点に達した時に検出されるゼロクロス点検出信号の有無を確認する(ST2)。ゼロクロス点検出信号が有る場合(ST2−Y)。サンプリング信号の電圧値によって「許可」もしくは「禁止」が記憶されるスイッチング可否情報に、そのどちらが記憶されているかを確認する(ST3)。なお、スイッチング可否情報に「許可」もしくは「禁止」を記憶する処理については、本フローチャート内で後述する。
スイッチング制御部13はST3において、スイッチング可否情報が「許可」の場合(ST3−許可)、トランジスタ6をONにするスイッチング信号を出力する(ST4)
。続いてST2で確認したゼロクロス点検出信号がHI→LOWもしくはLOW→HIのどちらかを確認する(ST5)。ゼロクロス点検出信号がHI→LOWの場合(ST5−HI)、マイコン10に内蔵されるメモリへ電源電圧の出力情報として「HI」を記憶する(ST6)。そしてST1へジャンプする。一方、ST5において、ゼロクロス点検出信号がLOW→HIの場合(ST5−LOW)、マイコン10に内蔵されるメモリへ電源電圧の出力情報として「LOW」を記憶する(ST7)。そしてST1へジャンプする。
また、スイッチング制御部13はST1において、サンプリング信号が有る場合(ST1−Y)、ST6もしくはST7でマイコン10に内蔵されるメモリへ記憶された電源電圧の出力情報が「HI」もしくは「LOW」のどちらかを確認する(ST8)。電源電圧の出力情報が「HI」の場合(ST8−HI)、ST1で確認したサンプリング信号の電圧値が、図5で説明した各実施例における電源電圧が「HI」の時の判定条件範囲か否かを確認する(ST9)。サンプリング信号の電圧値が電源電圧「HI」の時の判定条件範囲の場合(ST9−Y)、マイコン10に内蔵されるメモリへスイッチング可否情報として「許可」を記憶する(ST10)。そしてST2へジャンプする。
また、スイッチング制御部13はST8において、電源電圧の出力情報が「LOW」の場合(ST8−LOW)、ST1で確認したサンプリング信号の電圧値が、図5で説明した各実施例における電源電圧が「LOW」の時の判定条件範囲か否かを確認する(ST11)。サンプリング信号の電圧値が電源電圧「LOW」の時の判定条件範囲ではない場合(ST11−N)、マイコン10に内蔵されるメモリへスイッチング可否情報として「禁止」を記憶する(ST12)。そしてST1へジャンプする。一方、ST9において、サンプリング信号の電圧値が電源電圧「HI」の時の判定条件範囲ではない場合(ST9−N)、ST12へジャンプする。一方、ST11において、サンプリング信号の電圧値が電源電圧「LOW」の時の判定条件範囲の場合(ST11−Y)、ST10へジャンプする。
また、スイッチング制御部13はST2において、ゼロクロス点検出信号が無い場合(ST2−N)と、ST3において、スイッチング可否情報が「禁止」の場合(ST3−禁止)、とは共にST1へジャンプする。
以上の実施例では交流電源電圧のゼロクロス点から一定時間トランジスタをONして短絡電流を流し力率を改善する力率改善回路について説明したが、これに限るものではなく
、IGBTやMOSFETなどのスイッチング素子を用い交流電源のゼロクロスを検出して制御を行う種々のPFCに適用可能である。
1 交流電源
2 交流リアクタ
3 整流器
4 ダイオード
5 平滑用コンデンサ
6 トランジスタ
7 負荷
10 マイコン
11 電源電圧検出部
12 ゼロクロス検出部
13 スイッチング制御部(ゼロクロス判定手段)
31,32,33,34 整流器を構成するダイオード





Claims (4)

  1. 交流電源のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部と、前記交流電源の電圧を所定間隔で検出する電源電圧検出部と、前記ゼロクロス検出部と前記電源電圧検出部との検出結果に基づいてゼロクロス点を判定するゼロクロス判定手段を備え、前記電源電圧検出部は、検出した電圧が検出したタイミングに応じて所定の電圧範囲内にあるか否かを判定し、検出した電圧が所定の電圧範囲内の場合には検出した電圧に基づいてゼロクロス点の検出を許可し、検出した電圧が所定の電圧範囲外の場合にはゼロクロス点の検出を禁止することを特徴とするゼロクロス検出回路。
  2. 整流器と、同整流器の入力側または出力正極側に接続されたリアクタと、前記整流器の出力正極側と出力負極側との間に設けられたスイッチング素子と、前記整流器に入力される交流電源のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部と、前記交流電源の電圧を所定間隔で検出する電源電圧検出部と、前記スイッチング素子のON,OFFを制御するスイッチング制御部とを備えた高力率整流回路であって、前記電源電圧検出部は、検出した電圧が検出したタイミングに応じて所定の電圧範囲内にあるか否かを判定し、検出した電圧が所定の電圧範囲内の場合には検出した電圧に基づいてゼロクロス点の検出を許可し、検出した電圧が所定の電圧範囲外の場合にはゼロクロス点の検出を禁止し、前記スイッチング制御部は、前記ゼロクロス検出部と前記電源電圧検出部との検出結果に基づいて、前記スイッチング素子をONすることを特徴とする高力率整流回路。
  3. 前記スイッチング制御部は、前記電源電圧検出部で検出した前記電圧に基づいて、前記スイッチング素子をONとする制御を許可するスイッチング許可期間を設定し、前記スイッチング許可期間においてゼロクロス点を検出した場合にのみ前記スイッチング素子をONすることを特徴とする請求項2に記載の高力率整流回路。
  4. 前記スイッチング制御部は、前記スイッチング許可期間の設定において、前回許可とされた時刻から電源周期に応じて予め設定された所定時間の経過を、前記スイッチング許可期間の設定の条件に加えることを特徴とする請求項3に記載の高力率整流回路。
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