本発明は、タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子の投与を含む第一療法を、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する第2の薬剤(また、「エピジェネティック修飾剤」とも称する)と共に含む組合せ療法の方法を提供する。
本発明者らは、エピジェネティック修飾剤を伴う、タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子組成物の組合せ療法によれば、タキサンのナノ粒子形態ベースの療法の有効性および/またはエピジェネティック修飾剤の有効性が著明に改善されるであろうと仮定している。
したがって、本出願は、組合せ療法の方法を提供する。本明細書で記載される組合せ療法が、1つの薬剤または組成物を、別の薬剤と共に投与することを要請することを、当業者は理解されたい。「〜と共に」とは、同じ個体に対する他の薬剤の投与に加えた、本明細書で記載されるナノ粒子組成物の投与など、別の処置モダリティーに加えた1つの処置モダリティーの投与を指す。「〜と共に」とは、それ自体、個体への他の処置モダリティーの送達前、送達中、または送達後における1つの処置モダリティーの投与を指す。
本明細書で記載される方法は、一般に、増殖性疾患の処置に有用である。本明細書で用いられる通り、「処置」とは、有益な臨床結果または所望の臨床結果を得るための手法である。本発明の目的では、有益な臨床結果または所望の臨床結果に、1または複数の症状の緩和、疾患の程度の軽減、疾患の拡大(例えば、転移、例えば、肺またはリンパ節への転移)を防止することまたは遅延させること、疾患の再発を防止することまたは遅延させること、疾患の進行を遅延させることまたは遅らせること、疾患状態を改善すること、および寛解(部分寛解であれ完全寛解であれ)のうちの任意の1または複数が含まれるがこれらに限定されない。また、「処置」には、増殖性疾患の病理学的帰結の軽減も包含される。本発明の方法は、処置のこれらの側面のうちの任意の1または複数を意図する。
「細胞におけるエピジェネティックスを修飾する薬剤」または「エピジェネティック修飾剤」は、細胞のエピジェネティック状態、すなわち、DNA配列の変化以外の機構により引き起こされる、細胞内の表現型または遺伝子発現を修飾する薬剤を指す。細胞のエピジェネティック状態には、例えば、DNAのメチル化、ヒストンの修飾(複数可)、およびRNAに関連するサイレンシングが含まれる。
本明細書で用いられる「トリプルネガティブ乳がん」を有する個体とは、エストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PR)、およびHER2タンパク質の発現について臨床的に陰性である個体を指す。
本明細書で用いられる「有効量」という用語は、その症状のうちの1または複数を改善し、緩和し、軽減し、かつ/または遅延させるなど、特定の障害、状態、または疾患を処置するのに十分な化合物または組成物の量を指す。がんまたは他の望ましくない細胞増殖に言及するときの有効量は、腫瘍を退縮させ、かつ/または腫瘍の増殖速度を低減し(腫瘍増殖を抑制するなど)、または他の望ましくない細胞増殖を防止するかもしくは遅延させるのに十分な量を含む。
「個体」という用語は、ヒトを含めた哺乳動物である。個体には、ヒト、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、齧歯動物、または霊長動物が含まれるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、個体がヒトである。
方法は、付加療法状況で実施することができる。「付加療法状況」とは、個体が、増殖性疾患、特に、がんの病歴を有し、一般に、手術(手術による切除など)、放射線療法、および化学療法が含まれるがこれらに限定されない療法に対して応答性である(必ずしもそうではない)臨床状況を指す。しかし、増殖性疾患(がんなど)の病歴のために、これらの個体は、疾患を発症する危険性があると考えられる。「付加療法状況」における処置または投与とは、後続の処置方式を指す。危険性の程度(すなわち、付加療法状況にある個体が、「危険性が高い」かまたは「危険性が低い」と考えられる場合)は、複数の因子、ごく通常には、初回に処置されたときの疾患の程度に依存する。
本明細書で提供される方法はまた、「新補充療法状況」でも実施することができる、すなわち、方法は、一次(primary)/根治(definitive)療法の前に実施することもできる。一部の実施形態では、個体が以前に処置されている。一部の実施形態では、個体が以前に処置されたことがない。一部の実施形態では、処置が、第一選択(first line)療法である。
本明細書で記載される本発明の態様および実施形態は、態様および実施形態「からなる」こと、ならびに/または態様および実施形態「から本質的になる」ことを包含することを理解される。
本明細書における「おおよその」値またはパラメータに対する言及は、この値またはパラメータ自体を指向する変化を包含する(および記載する)。例えば、「約X」に言及する記載は、「X」の記載を包含する。
本明細書および付属の特許請求の範囲で用いられる通り、単数形の「ある」、「または」、および「その」は、文脈により別段に明示的に定められない限り、複数の指示を包含する。本明細書で記載される本発明の態様および変化形は、態様および変化形「からなる」こと、ならびに/または態様および変化形「から本質的になる」ことを包含することを理解される。
組合せ療法の方法
本発明は、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)ナノ粒子(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含み、ナノ粒子組成物と他の薬剤とを共時投与する方法を提供する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物と、他の薬剤との投与を、ほぼ同時に(例えば、1、2、3、4、5、6、または7日間のうちのいずれか1つ以内に)開始する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与と他の薬剤の投与とを、ほぼ同時に(例えば、1、2、3、4、5、6、または7日間のうちのいずれか1つ以内に)終了する。一部の実施形態では、他の薬剤の投与を、ナノ粒子組成物の投与を終了した後、(例えば、約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12カ月間のうちのいずれか1つにわたり)継続する。一部の実施形態では、他の薬剤の投与を、ナノ粒子組成物の投与を開始した後(例えば、約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12カ月間のうちのいずれか1つの後)に開始する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与と、他の薬剤の投与とを、ほぼ同時に開始し、終了する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与と、他の薬剤の投与とを、ほぼ同時に開始し、他の薬剤の投与を、ナノ粒子組成物の投与を終了した後、(例えば、約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12カ月間のうちのいずれか1つにわたり)継続する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与と、他の薬剤の投与とを、ほぼ同時に停止し、他の薬剤の投与を、ナノ粒子組成物の投与を開始した後(例えば、約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12カ月間のうちのいずれか1つの後)に開始する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与と、他の薬剤の投与とを、ほぼ同時に停止し、ナノ粒子組成物の投与を、他の薬剤の投与を開始した後(例えば、約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12カ月間のうちのいずれか1つの後)に開始する。
一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセル、ドセタキセル、およびオルタタキセルのうちのいずれかである(および、一部の実施形態では、これらから本質的になる)。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、タキサンが、ドセタキセルである。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物が、Abraxane(登録商標)を含む。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物が、Abraxane(登録商標)である。
したがって、例えば、一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたタキサン(パクリタキセルなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子の平均サイズが、40〜200nmなど、20〜400nmである。一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)有効量のAbraxane(登録商標)と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物(Abraxane(登録商標)など)および他の薬剤を共時投与する。一部の実施形態では、増殖性疾患が、乳がん、肺がん(小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなど)、腎がん、膀胱がん、膵臓がん、卵巣がん、前立腺がん、脳腫瘍、結腸直腸がん、白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択されるがんである。
一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAのメチル化を修飾するかまたはヒストンの修飾をもたらす。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAのメチル化を修飾する(阻害するなど)。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストンのアセチル化、ヒストンのメチル化、ヒストンのスモイル化、およびヒストンのリン酸化が含まれるがこれらに限定されないヒストンの修飾を修飾する。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。
したがって、例えば、一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)DNAのメチル化を阻害する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。DNAのメチル化を修飾する適切な薬剤には、5−アザシチジン(アザシチジンまたはVidaza)、5−アザ−2’−デオキシシチジン、1−β−D−アラビノフラノシル−5−アザシトシン、ジヒドロ−5−アザシチジン、アンチセンスのオリゴヌクレオチドであるMG98、およびゼブラリンが含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)ヒストンの修飾を修飾する有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)ヒストンのアセチル化を修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)ヒストンのメチル化を修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)ヒストンのスモイル化をもたらす、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)ヒストンのリン酸化をもたらす、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(「HDAC」)とを投与するステップを含む方法を提供する。HDACは、酵母のヒストン脱アセチル化酵素に対するそれらの相同性に基づき、4群に分類される。クラスIは、酵母のRPD3遺伝子と類縁である、HDAC1、HDAC2、HDAC3、およびHDAC8を包含する。クラスIIは、酵母のHda1遺伝子と類縁である、HDAC4、HDAC5、HDAC6、HDAC7、HDAC9、およびHDAC10を包含する。サーチュイン(sirtuin)としても公知であるクラスIIIは、Sir2遺伝子と類縁であり、SIRT1、SIRT2、SIRT3、SIRT4、SIRT5、SIRT6、およびSIRT7を包含する。HDAC11だけを含有するクラスIVは、クラスIおよびクラスII両方の特徴を有する。一部の実施形態では、本明細書で記載されるヒストン脱アセチル化酵素阻害剤が、1つの特定のHDACだけに対して特異的である。一部の実施形態では、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤が、1つの特定のHDACクラスに対して特異的である。一部の実施形態では、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤が、2つ以上のHDACまたは2つ以上のHDACクラスに対する阻害剤である。一部の実施形態では、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤が、クラスIのHDACおよびクラスIIのHDACを阻害する。一部の実施形態では、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤が、クラスIIIのHDACを阻害する。
一部の実施形態では、他の薬剤が、ボリノスタット(スベロイルアニリドヒドロキサム酸または「SAHA」)、トリコスタチンA(「TSA」)、LBH589(パノビノスタット)、PXD101(ベリノスタット)、オキサムフラチン、ツバシン、セリプタイド、NVP−LAQ824、ケイ皮酸ヒドロキサム酸(CBHA)、CBHA誘導体、およびITF2357が含まれるがこれらに限定されない、ヒドロキサム酸である。
ボリノスタット(rINN)またはスベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)は、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)の阻害剤である。ボリノスタットは、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)が、他の薬剤による処置中または処置後に遷延、悪化、または再発する場合のCTCLの処置のために、Zolinzaの商標名で市販されている。
トリコスタチンA(TSA、7−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−N−ヒドロキシ−4,6−ジメチル−7−オキソヘプタ−2,4−ジエンアミド)は、クラスIおよびIIの哺乳動物ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)ファミリーの酵素は選択的に阻害するが、クラスIIIのHDAC(すなわち、サーチュイン)は選択的に阻害するわけではない、有機化合物である。TSAは、増殖初期において、真核細胞サイクルを阻害する。
一部の実施形態では、他の薬剤が、トラポキシンBであるFK228(ロミデプシン)、トラポキシンA、アピシジン、デプシペプチド、およびCHAPが含まれるがこれらに限定されない環状ペプチドである。
一部の実施形態では、他の薬剤が、モセチノスタット(MGCD0103)、ベンザミドM344、BML−210、エンチノスタット(SNDX−275またはMS−275)、ピメリン酸(pimelic)ジフェニルアミド4b、ピメリン酸ジフェニルアミド106、MS−994、CI−994(アセチルジナリン、PD 123654、および4−アセチルアミノ−N−(アミノフェニル)−ベンザミド(4−acetylamino−N−(Uaminophenyl)−benzamide)が含まれるがこれらに限定されないベンザミドである。モセチノスタット(N−(2−アミノフェニル)−4−[[(4−ピリジン−3−イルピリミジン−2−イル)アミノ]メチル]ベンザミド)は、主に、ヒストン脱アセチル化酵素1(HDAC1)を阻害することにより作用する。モセチノスタットはまた、HDAC2、HDAC3、およびHDAC11も阻害する。
一部の実施形態では、他の薬剤が、トリフルオロメチルケトンおよびケトアミドが含まれるがこれらに限定されない求電子性ケトンである。
一部の実施形態では、他の薬剤が、酪酸、フェニル酪酸、バルプロ酸(vpa)、およびフェニル酢酸が含まれるがこれらに限定されない脂肪酸化合物である。
一部の実施形態では、他の薬剤が、ボリノスタット(SAHA)、ベリノスタット(PXD101)、LAQ824、パノビノスタット(LBH589);エンチノスタット(MS275)、CI994、およびモセチノスタット(MGCD0103)からなる群から選択される。一部の実施形態では、他の薬剤が、ボリノスタット、ロミデプシン、パノビノスタット、バルプロ酸、およびモセチノスタットからなる群から選択される。
本明細書で記載される他の薬剤は、薬剤自体、薬学的に許容されるそれらの塩、および薬学的に許容されるそれらのエステルのほか、立体異性体、光学異性体、ラセミ混合物などでありうる。記載される1または複数の他の薬剤、ならびに薬剤(複数可)を含有する医薬組成物を投与することができ、この場合、医薬組成物は、薬学的に許容される担体である媒体などを含む。
本明細書における薬剤に対する言及は、他の薬剤またはその誘導体にも適用され、したがって、本発明は、これらの実施形態(薬剤、薬剤または誘導体(複数可))を意図および包含する。薬剤の「誘導体」もしくは「類似体」または他の化学的部分には、他の薬剤もしくは部分と構造的に類似であるか、または他の薬剤もしくは部分と同じ一般的な化学的クラスである化合物が含まれるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、他の薬剤または部分の誘導体または類似体が、他の薬剤または部分と類似の化学的および/または物理的特性(例えば、機能性が含まれる)を保持する。
一部の実施形態では、他の薬剤はボリノスタットである。したがって、例えば、一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のボリノスタットとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のボリノスタットとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、増殖性疾患が、乳がん、肺がん(小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなど)、腎がん、膀胱がん、膵臓がん、卵巣がん、前立腺がん、脳腫瘍、結腸直腸がん、白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択されるがんである。一部の実施形態では、がんが、トリプルネガティブ乳がんなどの乳がんである。一部の実施形態では、がんが、ルミナールB型乳がんである。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のボリノスタットとを投与するステップを含み、ナノ粒子組成物を静脈内投与し、ボリノスタットを経口投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のボリノスタットとを投与するステップを含み、ナノ粒子組成物を静脈内投与し、ボリノスタットを経口投与する方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物とボリノスタットとを共時投与する。一部の実施形態では、増殖性疾患が、乳がん、肺がん(小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなど)、腎がん、膀胱がん、膵臓がん、卵巣がん、前立腺がん、脳腫瘍、結腸直腸がん、白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択されるがんである。一部の実施形態では、がんが、トリプルネガティブ乳がんなどの乳がんである。一部の実施形態では、がんが、ルミナールB型乳がんである。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約50〜1000mg/日(例えば、約400mg/日など、約200〜500mg/日を含めた)のボリノスタットとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約50〜1000mg/日(例えば、400mg/日などの、約200〜500mg/日を含めた)のボリノスタットとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、ボリノスタットを、経口投与する。一部の実施形態では、増殖性疾患が、乳がん、肺がん(小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなど)、腎がん、膀胱がん、膵臓がん、卵巣がん、前立腺がん、脳腫瘍、結腸直腸がん、白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択されるがんである。一部の実施形態では、がんが、トリプルネガティブ乳がんなどの乳がんである。一部の実施形態では、がんが、ルミナールB型乳がんである。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む有効量の組成物を静脈内投与するステップと、b)有効量のアザシチジンを静脈内投与または皮下投与するステップとを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物とアザシチジンとを共時投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、静脈内投与または皮下投与する。一部の実施形態では、増殖性疾患が、乳がん、肺がん(小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなど)、腎がん、膀胱がん、膵臓がん、卵巣がん、前立腺がん、脳腫瘍、結腸直腸がん、白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択されるがんである。一部の実施形態では、がんが、トリプルネガティブ乳がんなどの乳がんである。一部の実施形態では、がんが、ルミナールB型乳がんである。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含み、ナノ粒子組成物およびアザシチジンを静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、静脈内投与または皮下投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物とアザシチジンとを共時投与する。一部の実施形態では、増殖性疾患が、乳がん、肺がん(小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなど)、腎がん、膀胱がん、膵臓がん、卵巣がん、前立腺がん、脳腫瘍、結腸直腸がん、白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択されるがんである。一部の実施形態では、がんが、トリプルネガティブ乳がんなどの乳がんである。一部の実施形態では、がんが、ルミナールB型乳がんである。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、例えば、約50〜100mg/m2、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、静脈内投与または皮下投与する。一部の実施形態では、増殖性疾患が、乳がん、肺がん(小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなど)、腎がん、膀胱がん、膵臓がん、卵巣がん、前立腺がん、脳腫瘍、結腸直腸がん、白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択されるがんである。一部の実施形態では、がんが、トリプルネガティブ乳がんなどの乳がんである。一部の実施形態では、がんが、ルミナールB型乳がんである。
一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約80〜約200mg/m2(約100mg/m2など)の用量で静脈内投与するステップと、b)約20〜約200mg/m2(約50〜100mg/m2など、または、例えば、約75mg/m2)のアザシチジンを静脈内投与または皮下投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約80〜約200mg/m2(約100mg/m2など)の用量で毎週静脈内投与するステップと、b)約20〜約200mg/m2(約50〜100mg/m2など、例えば約75mg/m2)のアザシチジンを毎日静脈内投与または皮下投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とアザシチジンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、アザシチジンを、4週間のサイクルにおける1〜5日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む有効量の組成物を静脈内投与するステップと、b)有効量のアザシチジンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物とデシタビンとを共時投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与または腹腔内投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、静脈内投与または腹腔内投与する。一部の実施形態では、増殖性疾患が、乳がん、肺がん(小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなど)、腎がん、膀胱がん、膵臓がん、卵巣がん、前立腺がん、脳腫瘍、結腸直腸がん、白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択されるがんである。一部の実施形態では、がんが、トリプルネガティブ乳がんなどの乳がんである。一部の実施形態では、がんが、ルミナールB型乳がんである。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含み、ナノ粒子組成物およびデシタビンを静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、静脈内投与または腹腔内投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物とデシタビンとを共時投与する。一部の実施形態では、増殖性疾患が、乳がん、肺がん(小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなど)、腎がん、膀胱がん、膵臓がん、卵巣がん、前立腺がん、脳腫瘍、結腸直腸がん、白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択されるがんである。一部の実施形態では、がんが、トリプルネガティブ乳がんなどの乳がんである。一部の実施形態では、がんが、ルミナールB型乳がんである。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、例えば、約50〜100mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、例えば、約50〜100mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、静脈内投与または腹腔内投与する。一部の実施形態では、増殖性疾患が、乳がん、肺がん(小細胞肺がんおよび非小細胞肺がんなど)、腎がん、膀胱がん、膵臓がん、卵巣がん、前立腺がん、脳腫瘍、結腸直腸がん、白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択されるがんである。一部の実施形態では、がんが、トリプルネガティブ乳がんなどの乳がんである。一部の実施形態では、がんが、ルミナールB型乳がんである。一部の実施形態では、がんが、卵巣がんである。
一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約80〜約200mg/m2(約100mg/m2など)の用量で静脈内投与するステップと、b)約5〜約200mg/m2(約15〜約20mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約80〜約200mg/m2(約100mg/m2など)の用量で毎週静脈内投与するステップと、b)約5〜約200mg/m2(約15〜20mg/m2など)のデシタビンを毎日静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約80〜約200mg/m2(約100mg/m2など)の用量で毎週静脈内投与するステップと、b)約5〜約200mg/m2(約15〜20mg/m2など)のデシタビンを3日間にわたり8時間ごとに静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、6週間のサイクルにおける1〜3日目に投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とデシタビンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約80〜約200mg/m2(約100mg/m2など)の用量で毎週静脈内投与するステップと、b)約5〜約200mg/m2(約15〜20mg/m2など)のデシタビンを5日間にわたり毎日静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とデシタビンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1〜5日目に投与する。
一部の実施形態では、個体におけるがん(卵巣がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約13〜30mg/kgの用量で静脈内投与または腹腔内投与するステップと、b)約0/5mg/kg〜約4mg/kg(2mg/kgなど)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、個体におけるがん(肺がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約13〜30mg/kgの用量で静脈内投与または腹腔内投与するステップと、b)約1.5mg/kg0.5mg/kg〜約4.0mg/kg(1.5mg/kgなど)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がん(NSCLCなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約13〜30mg/kg/日の用量で連続5日間にわたり静脈内投与または腹腔内投与するステップと、b)約0.5mg/kg/日〜約4.0mg/kg/日(1.5mg/kg/日など)のデシタビンを毎日2回ずつ連続5日間にわたり静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、個体におけるがん(肺がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量で静脈内投与または腹腔内投与するステップと、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がん(NSCLCなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約60〜300mg/m2/日の用量で連続5日間にわたり静脈内投与または腹腔内投与するステップと、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンを毎日3回ずつ連続3日間にわたり静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、デシタビンの投与を6週間ごとに繰り返す。一部の実施形態では、デシタビンの投与を6週間ごとに少なくとも4サイクルにわたり繰り返す。
一部の実施形態では、個体におけるがん(肺がんなど)を処置する方法であって、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量で静脈内投与または腹腔内投与するステップと、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、デシタビンの投与を5日間にわたり毎日繰り返す。一部の実施形態では、デシタビンの投与を5日間にわたり毎日、4サイクルにわたり繰り返す。
本明細書で記載される方法は、リンパ系新生物、卵巣がん、子宮内膜がん、肺がん、肉腫、膵臓がん、および乳がんからなる群から選択されるがんを含め、本明細書で記載されるがんなど、各種のがんを処置するのに適する。
したがって、例えば、一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(small lymphocytic leukemia)(CLL/SLL)または、不応性びまん性大細胞型B細胞(DLBC)リンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLLまたは、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLLまたは、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、静脈内投与または皮下投与する。一部の実施形態では、リンパ系新生物が、慢性リンパ性白血病または小リンパ球性リンパ腫である。
一部の実施形態では、リンパ系新生物が、B細胞性新生物である。B細胞性新生物の例には、前駆体B細胞性新生物(例えば、前駆体Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫)および末梢B細胞性新生物(例えば、B細胞性慢性リンパ性白血病/前リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(小リンパ球性(SL)NHL)、リンパ形質細胞様リンパ腫/免疫細胞腫、マントル(mantel)細胞リンパ腫、濾胞中心リンパ腫、濾胞性リンパ腫(例えば、細胞学的グレード:I(小細胞)、II(小細胞および大細胞の混合)、III(大細胞)、ならびに/または亜型:びまん性および主に小細胞型)、低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)、中悪性度/濾胞性NHL、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、節外性リンパ腫(例えば、単細胞様B細胞性リンパ腫を伴う/伴わないMALT型リンパ腫)および/または節性リンパ腫(例えば、単細胞様B細胞性リンパ腫を伴う/伴わない節性リンパ腫))、脾臓辺縁帯リンパ腫(例えば、有毛リンパ球性リンパ腫を伴う/伴わない脾臓辺縁帯リンパ腫)、毛様細胞白血病、形質細胞腫/形質細胞性骨髄腫(例えば、骨髄腫および多発性骨髄腫)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、原発性縦隔性(胸腺性)B細胞リンパ腫)、不応性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中悪性度びまん性NHL、バーキットリンパ腫、高悪性度B細胞リンパ腫、バーキット様高悪性度免疫芽球性NHL、高悪性度リンパ芽球性NHL、高悪性度小型非きれこみ核細胞性NHL、巨大腫瘤病変NHL、AIDS関連リンパ腫、およびワンデルストローム・マクログロブリン血症)が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、リンパ系新生物が、T細胞性新生物および/または推定NK細胞性新生物である。T細胞性新生物および/または推定NK細胞性新生物の例には、前駆体T細胞性新生物(前駆体Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病)ならびに末梢T細胞性新生物および末梢NK細胞性新生物(例えば、T細胞性慢性リンパ性白血病/前リンパ性白血病、および大型顆粒リンパ球白血病(LGL)(例えば、T細胞型LGLおよび/またはNK細胞型LGL))、皮膚T細胞リンパ腫(例えば、菌状息肉腫/セザリー症候群)、詳細不明の原発性T細胞リンパ腫(例えば、細胞学的範疇が詳細不明の原発性T細胞リンパ腫(例えば、中サイズ細胞型原発性T細胞リンパ腫、中細胞大細胞混合型原発性T細胞リンパ腫)、大細胞型原発性T細胞リンパ腫、リンパ類上皮細胞型原発性T細胞リンパ腫、亜型の肝脾ガンマ−デルタT細胞リンパ腫、および皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AILD)、血管中心性リンパ腫、腸T細胞リンパ腫(例えば、腸症関連腸T細胞リンパ腫を伴う/伴わない腸T細胞リンパ腫)、成人T細胞リンパ腫/白血病(ATL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)(例えば、CD30+細胞型、T細胞型、およびヌル細胞型)、未分化大細胞リンパ腫、およびホジキン様リンパ腫)が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫)が、ホジキン病である。例えば、ホジキン病は、リンパ球優勢型ホジキン病、結節硬化型ホジキン病、混合細胞型ホジキン病、リンパ球枯渇型ホジキン病、および/またはリンパ球豊富型ホジキン病でありうる。
一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約75mg/m2のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、アザシチジンを投与する。一部の実施形態では、まずアザシチジンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とアザシチジンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、アザシチジンを、4週間のサイクルにおける1〜5日目に投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約50〜100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンを皮下投与するステップとを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に皮下投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、リンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、リンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫、または、例えば、不応性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)を患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、卵巣がんが、卵巣上皮がんである。例示的な卵巣上皮がんの組織学的分類には、漿液性嚢腫(例えば、漿液性良性嚢胞腺腫、上皮細胞の増殖活性および核の異常を伴うが、浸潤性の破壊性増殖は伴わない、漿液性嚢胞腺腫、または漿液性嚢胞腺癌)、粘液性嚢腫(例えば、粘液性良性嚢胞腺腫、上皮細胞の増殖活性および核の異常を伴うが、浸潤性の破壊性増殖は伴わない、粘液性嚢胞腺腫、または粘液性嚢胞腺癌)、類子宮内膜腫瘍(例えば、類子宮内膜良性嚢胞、上皮細胞の増殖活性および核の異常を伴うが、浸潤性の破壊性増殖は伴わない、類子宮内膜腫瘍、または類子宮内膜腺癌)、明細胞(中腎性)腫瘍(例えば、良性明細胞腫瘍、上皮細胞の増殖活性および核の異常を伴うが、浸潤性の破壊性増殖は伴わない、明細胞腫瘍、または明細胞嚢胞腺癌)、上記の群のうちの1つに割り当てることができない未分類腫瘍、または他の悪性腫瘍が含まれる。多様な実施形態では、卵巣上皮がんが、病期I(例えば、病期IA、IB、またはIC)、病期II(例えば、病期IIA、IIB、またはIIC)、病期III(例えば、病期IIIA、IIIB、またはIIIC)、または病期IVである。一部の実施形態では、個体が、卵巣がんと関連する遺伝子、遺伝子突然変異、または多型(例えば、BRCA1またはBRCA2)を有するか、または卵巣がんと関連する1もしくは複数の遺伝子の過剰コピー(例えば、1または複数のHER2遺伝子の過剰コピー)を有するヒトでありうる。
一部の実施形態では、卵巣がんが、卵巣胚細胞腫瘍である。例示的な組織学的亜型には、未分化胚細胞腫または他の胚細胞腫瘍(例えば、肝様腫瘍もしくは腸腫瘍、胎生期癌、多胚腫(olyembryoma)、絨毛癌、奇形腫、または混合形態の腫瘍などの内胚葉洞腫瘍)が含まれる。例示的な奇形腫は、未熟奇形腫、成熟奇形腫、充実性奇形腫、および嚢胞性奇形腫(例えば、成熟嚢胞性奇形腫、および悪性形質転換を伴う皮様嚢腫などの皮様嚢腫)である。一部の奇形腫は、卵巣甲状腺腫、カルチノイド、卵巣甲状腺腫およびカルチノイド、または他の奇形腫(例えば、悪性神経外胚葉奇形腫および上皮腫)など、単胚葉性奇形腫および高度限定型奇形腫である。一部の実施形態では、卵巣胚細胞腫瘍が、病期I(例えば、病期IA、IB、またはIC)、病期II(例えば、病期IIA、IIB、またはIIC)、病期III(例えば、病期IIIA、IIIB、またはIIIC)、または病期IVである。
一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、アザシチジンを投与する。一部の実施形態では、まずアザシチジンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とアザシチジンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、アザシチジンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜5日目など)に投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約50〜100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンを皮下投与するステップとを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に皮下投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、卵巣がんを患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、卵巣がんを患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、卵巣がんを患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、子宮内膜がんが、子宮乳頭漿液性癌または子宮漿液性腺癌である。一部の実施形態では、子宮内膜がんが、子宮内膜間質肉腫である。一部の実施形態では、子宮内膜がんに、子宮内膜上皮内新組織形成、子宮内膜上皮内新生物、または子宮内膜腺癌が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2など)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、アザシチジンを投与する。一部の実施形態では、まずアザシチジンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とアザシチジンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、アザシチジンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜5日目など)に投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約50〜100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンを皮下投与するステップとを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に皮下投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、肺がんが、非小細胞肺がん(NSCLC)である。NCSLCの例には、大細胞癌(例えば、大細胞神経内分泌癌、混合型大細胞神経内分泌癌、類基底細胞癌、リンパ上皮腫様癌、明細胞癌、およびラブドイド表現型を伴う大細胞癌)、腺癌(例えば、腺房腺癌、乳頭腺癌(例えば、非粘液性細気管支肺胞上皮癌、粘液性細気管支肺胞上皮癌、粘液性および非粘液性混合型細気管支肺胞上皮癌、ならびに分類不能な細胞型の細気管支肺胞上皮癌)、粘液を伴う充実性腺癌、混合亜型腺癌、高分化型胎児性腺癌、粘液性(膠様)腺癌、粘液性嚢胞腺癌、印環細胞腺癌、および明細胞腺癌)、肺神経内分泌腫瘍、および扁平細胞癌(例えば、乳頭癌、明細胞癌、小細胞癌、および類基底細胞癌)が含まれるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、NSCLCが、TNM分類により、病期Tの腫瘍(原発性腫瘍)、病期Nの腫瘍(所属リンパ節の腫瘍)、または病期Mの腫瘍(遠位への転移)でありうる。
一部の実施形態では、肺がんが、カルチノイド(典型的カルチノイドまたは非典型的カルチノイド)、腺扁平上皮癌、円柱腫、または唾液腺癌(例えば、腺様嚢胞癌または粘膜表皮癌)である。一部の実施形態では、肺がんが、多形性要素、肉腫様要素、または肉腫性要素を伴う癌(例えば、紡錘細胞および/または巨細胞を伴う癌、紡錘細胞癌、巨細胞癌、癌肉腫、または肺芽腫)である。一部の実施形態では、肺がんが、小細胞肺がん(SCLC、また、燕麦細胞癌とも称する)である。小細胞肺がんは、限局期小細胞肺がん、進行期小細胞肺がん、または再発性小細胞肺がんでありうる。一部の実施形態では、個体が、肺がんと関連することが疑われるかもしくは示される遺伝子、遺伝子突然変異、もしくは多型(例えば、SASH1、LATS1、IGF2R、PARK2、KRAS、PTEN、Kras2、Krag、Pas1、ERCC1、XPD、IL8RA、EGFR、α1−AD、EPHX、MMP1、MMP2、MMP3、MMP12、IL1β、RAS、および/またはAKT)を有するか、または肺がんと関連する1もしくは複数の遺伝子の過剰コピーを有するヒトでありうる。
一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、アザシチジンを投与する。一部の実施形態では、まずアザシチジンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とアザシチジンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、アザシチジンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜5日目など)に投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含み、アザシチジン(azacitadine)を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約50〜100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンを皮下投与するステップとを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に皮下投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、肺がんを患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、肺がんを患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、肺がんを患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、肉腫に、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ血管肉腫、リンパ血管内皮肉腫、カポジ肉腫、軟組織肉腫、子宮肉腫、滑膜腫(uterine sacronomasynovioma)、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、または横紋筋肉腫などの肉腫が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、アザシチジンを投与する。一部の実施形態では、まずアザシチジンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とアザシチジンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、アザシチジンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜5日目など)に投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約50〜100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンを皮下投与するステップとを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に皮下投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、肉腫を患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、肉腫を患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、肉腫を患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、膵臓がんに、漿液性嚢胞腺腫、膵管内乳頭粘液性新生物、粘液性嚢胞性新生物、充実性偽乳頭新生物、膵腺癌、膵管癌、または膵芽腫が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、アザシチジンを投与する。一部の実施形態では、まずアザシチジンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とアザシチジンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、アザシチジンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜5日目など)に投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約50〜100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンを皮下投与するステップとを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に皮下投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、膵臓がんを患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、膵臓がんを患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、膵臓がんを患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のアザシチジンとを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、乳がんが、早期乳がん、非転移性乳がん、病期IVの乳がん、局所進行乳がん、転移性乳がん、ホルモン受容体陽性転移性乳がん、寛解期乳がん、付加療法状況の乳がん、乳管上皮癌(DCIS)、浸潤性乳管癌(IDC)、または新補助療法状況の乳がんである。一部の実施形態では、乳がんが、ホルモン受容体陽性転移性乳がんである。一部の実施形態では、乳がん(HER2陽性の場合もあり、HER2陰性の場合もある)が、進行乳がんである。一部の実施形態では、乳がんが、乳管上皮癌である。一部の実施形態では、個体が、乳がんと関連する遺伝子、遺伝子突然変異、もしくは多型(例えば、BRCA1、BRCA2、ATM、CHEK2、RAD51、AR、DIRAS3、ERBB2、TP53、AKT、PTENおよび/またはPI3K)を有するか、または乳がんと関連する1もしくは複数の遺伝子の過剰コピー(例えば、HER2遺伝子の1または複数の過剰コピー)を有するヒトでありうる。
一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)およびアルブミンを含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、アザシチジンを投与する。一部の実施形態では、まずアザシチジンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とアザシチジンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、アザシチジンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜5日目など)に投与する。一部の実施形態では、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約50mg/m2〜約100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンとを投与するステップを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約50〜100mg/m2(75mg/m2など)のアザシチジンを皮下投与するステップとを含み、アザシチジンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に皮下投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)または、不応性びまん性大細胞型B細胞(DLBC)リンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLLまたは、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLLまたは、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、静脈内投与または腹腔内投与する。一部の実施形態では、リンパ系新生物が、慢性リンパ性白血病または小リンパ球性リンパ腫である。
一部の実施形態では、リンパ系新生物が、B細胞性新生物である。B細胞性新生物の例には、前駆体B細胞性新生物(例えば、前駆体Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫)および末梢B細胞性新生物(例えば、B細胞性慢性リンパ性白血病/前リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(小リンパ球性(SL)NHL)、リンパ形質細胞様リンパ腫/免疫細胞腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞中心リンパ腫、濾胞性リンパ腫(例えば、細胞学的グレード:I(小細胞)、II(小細胞および大細胞の混合)、III(大細胞)、ならびに/または亜型:びまん性および主に小細胞型)、低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)、中悪性度/濾胞性NHL、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、節外性リンパ腫(例えば、単細胞様B細胞性リンパ腫を伴う/伴わないMALT型リンパ腫)および/または節性リンパ腫(例えば、単細胞様B細胞性リンパ腫を伴う/伴わない節性リンパ腫))、脾臓辺縁帯リンパ腫(例えば、有毛リンパ球性リンパ腫を伴う/伴わない脾臓辺縁帯リンパ腫)、毛様細胞白血病、形質細胞腫/形質細胞性骨髄腫(例えば、骨髄腫および多発性骨髄腫)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、原発性縦隔性(胸腺性)B細胞リンパ腫)、不応性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中悪性度びまん性NHL、バーキットリンパ腫、高悪性度B細胞リンパ腫、バーキット様高悪性度免疫芽球性NHL、高悪性度リンパ芽球性NHL、高悪性度小型非きれこみ核細胞性NHL、巨大腫瘤病変NHL、AIDS関連リンパ腫、およびワンデルストローム・マクログロブリン血症が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、リンパ系新生物が、T細胞性新生物および/または推定NK細胞性新生物である。T細胞性新生物および/または推定NK細胞性新生物の例には、前駆体T細胞性新生物(前駆体Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病)ならびに末梢T細胞性新生物および末梢NK細胞性新生物(例えば、T細胞性慢性リンパ性白血病/前リンパ性白血病、および大型顆粒リンパ球白血病(LGL)(例えば、T細胞型LGLおよび/またはNK細胞型LGL))、皮膚T細胞リンパ腫(例えば、菌状息肉腫/セザリー症候群)、詳細不明の原発性T細胞リンパ腫(例えば、細胞学的範疇が詳細不明の原発性T細胞リンパ腫(例えば、中サイズ細胞型原発性T細胞リンパ腫、中細胞大細胞混合型原発性T細胞リンパ腫)、大細胞型原発性T細胞リンパ腫、リンパ類上皮細胞型原発性T細胞リンパ腫、亜型の肝脾ガンマ−デルタT細胞リンパ腫、および皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AILD)、血管中心性リンパ腫、腸T細胞リンパ腫(例えば、腸症関連腸T細胞リンパ腫を伴う/伴わない腸T細胞リンパ腫)、成人T細胞リンパ腫/白血病(ATL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)(例えば、CD30+細胞型、T細胞型、およびヌル細胞型)、未分化大細胞リンパ腫、およびホジキン様リンパ腫)が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫)が、ホジキン病である。例えば、ホジキン病は、リンパ球優勢型ホジキン病、結節硬化型ホジキン病、混合細胞型ホジキン病、リンパ球枯渇型ホジキン病、および/またはリンパ球豊富型ホジキン病でありうる。
一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15〜20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、デシタビンを投与する。一部の実施形態では、まずデシタビンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とデシタビンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、6週間のサイクルにおける1〜3日目に毎日3回投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1〜5日目に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に8時間ごとに投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に8時間ごとに静脈内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるリンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に静脈内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、リンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、リンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫、または、例えば、不応性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)を患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、静脈内投与または腹腔内投与する。
一部の実施形態では、卵巣がんが、卵巣上皮がんである。例示的な卵巣上皮がんの組織学的分類には、漿液性嚢腫(例えば、漿液性良性嚢胞腺腫、上皮細胞の増殖活性および核の異常を伴うが、浸潤性の破壊性増殖は伴わない、漿液性嚢胞腺腫、または漿液性嚢胞腺癌)、粘液性嚢腫(例えば、粘液性良性嚢胞腺腫、上皮細胞の増殖活性および核の異常を伴うが、浸潤性の破壊性増殖は伴わない、粘液性嚢胞腺腫、または粘液性嚢胞腺癌)、類子宮内膜腫瘍(例えば、類子宮内膜良性嚢胞、上皮細胞の増殖活性および核の異常を伴うが、浸潤性の破壊性増殖は伴わない、類子宮内膜腫瘍、または類子宮内膜腺癌)、明細胞(中腎性)腫瘍(例えば、良性明細胞腫瘍、上皮細胞の増殖活性および核の異常を伴うが、浸潤性の破壊性増殖は伴わない、明細胞腫瘍、または明細胞嚢胞腺癌)、上記の群のうちの1つに割り当てることができない未分類腫瘍、または他の悪性腫瘍が含まれる。多様な実施形態では、卵巣上皮がんが、病期I(例えば、病期IA、IB、またはIC)、病期II(例えば、病期IIA、IIB、またはIIC)、病期III(例えば、病期IIIA、IIIB、またはIIIC)、または病期IVである。一部の実施形態では、個体が、卵巣がんと関連する遺伝子、遺伝子突然変異、または多型(例えば、BRCA1またはBRCA2)を有するか、または卵巣がんと関連する1もしくは複数の遺伝子の過剰コピー(例えば、1または複数のHER2遺伝子の過剰コピー)を有するヒトでありうる。
一部の実施形態では、卵巣がんが、卵巣胚細胞腫瘍である。例示的な組織学的亜型には、未分化胚細胞腫または他の胚細胞腫瘍(例えば、肝様腫瘍もしくは腸腫瘍、胎生期癌、多胚腫、絨毛癌、奇形腫、または混合形態の腫瘍などの内胚葉洞腫瘍)が含まれる。例示的な奇形腫は、未熟奇形腫、成熟奇形腫、充実性奇形腫、および嚢胞性奇形腫(例えば、成熟嚢胞性奇形腫、および悪性形質転換を伴う皮様嚢腫などの皮様嚢腫)である。一部の奇形腫は、卵巣甲状腺腫、カルチノイド、卵巣甲状腺腫およびカルチノイド、または他の奇形腫(例えば、悪性神経外胚葉奇形腫および上皮腫)など、単胚葉性奇形腫および高度限定型奇形腫である。一部の実施形態では、卵巣胚細胞腫瘍が、病期I(例えば、病期IA、IB、またはIC)、病期II(例えば、病期IIA、IIB、またはIIC)、病期III(例えば、病期IIIA、IIIB、またはIIIC)、または病期IVである。
一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、デシタビンを投与する。一部の実施形態では、まずデシタビンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とデシタビンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、6週間のサイクルにおける1日目、2日目、および3日目に毎日3回投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、6週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、および5日目に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5〜100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンを血管内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における卵巣がんを処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5〜100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンを血管内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に静脈内または腹腔内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、卵巣がんを患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、卵巣がんを患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、卵巣がんを患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、静脈内投与または腹腔内投与する。
一部の実施形態では、子宮内膜がんが、子宮乳頭漿液性癌または子宮漿液性腺癌である。一部の実施形態では、子宮内膜がんが、子宮内膜間質肉腫である。一部の実施形態では、子宮内膜がんに、子宮内膜上皮内新組織形成、子宮内膜上皮内新生物、または子宮内膜腺癌が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約15〜100mg/m2のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、デシタビンを投与する。一部の実施形態では、まずデシタビンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とデシタビンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜3日目など)に8時間ごとに投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、および5日目(1〜5日目など)に8時間ごとに投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に8時間ごとに投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に8時間ごとに投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5〜100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に静脈内投与または腹腔内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、静脈内投与または腹腔内投与する。
一部の実施形態では、肺がんが、非小細胞肺がん(NSCLC)である。NCSLCの例には、大細胞癌(例えば、大細胞神経内分泌癌、混合型大細胞神経内分泌癌、類基底細胞癌、リンパ上皮腫様癌、明細胞癌、およびラブドイド表現型を伴う大細胞癌)、腺癌(例えば、腺房腺癌、乳頭腺癌(例えば、非粘液性細気管支肺胞上皮癌、粘液性細気管支肺胞上皮癌、粘液性および非粘液性混合型細気管支肺胞上皮癌、ならびに分類不能な細胞型の細気管支肺胞上皮癌)、粘液を伴う充実性腺癌、混合亜型腺癌、高分化型胎児性腺癌、粘液性(膠様)腺癌、粘液性嚢胞腺癌、印環細胞腺癌、および明細胞腺癌)、肺神経内分泌腫瘍、および扁平細胞癌(例えば、乳頭がん、明細胞がん、小細胞がん、および類基底細胞がん)が含まれるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、NSCLCが、TNM分類により、病期Tの腫瘍(原発性腫瘍)、病期Nの腫瘍(所属リンパ節の腫瘍)、または病期Mの腫瘍(遠位への転移)でありうる。
一部の実施形態では、肺がんが、カルチノイド(典型的カルチノイドまたは非典型的カルチノイド)、腺扁平上皮癌、円柱腫、または唾液腺癌(例えば、腺様嚢胞癌または粘膜表皮癌)である。一部の実施形態では、肺がんが、多形性要素、肉腫様要素、または肉腫性要素を伴う癌(例えば、紡錘細胞および/または巨細胞を伴う癌、紡錘細胞癌、巨細胞癌、癌肉腫、または肺芽腫)である。一部の実施形態では、肺がんが、小細胞肺がん(SCLC、また、燕麦細胞癌とも称する)。小細胞肺がんは、限局期小細胞肺がん、進行期小細胞肺がん、または再発性小細胞肺がんでありうる。一部の実施形態では、個体が、肺がんと関連することが疑われるかもしくは示される遺伝子、遺伝子突然変異、もしくは多型(例えば、SASH1、LATS1、IGF2R、PARK2、KRAS、PTEN、Kras2、Krag、Pas1、ERCC1、XPD、IL8RA、EGFR、α1−AD、EPHX、MMP1、MMP2、MMP3、MMP12、IL1β、RAS、および/またはAKT)を有するか、または肺がんと関連する1もしくは複数の遺伝子の過剰コピーを有するヒトでありうる。
一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15〜20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、デシタビンを投与する。一部の実施形態では、まずデシタビンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とデシタビンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜3日目など)に8時間ごとに投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、および5日目(1〜5日目など)に8時間ごとに投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に8時間ごとに投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回静脈内投与または腹腔内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肺がんを処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(20mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5〜100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に静脈内投与または腹腔内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、肺がんを患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、肺がんを患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、肺がんを患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、静脈内投与または腹腔内投与する。
一部の実施形態では、肉腫に、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ血管肉腫、リンパ血管内皮肉腫、カポジ肉腫、軟組織肉腫、子宮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、または横紋筋肉腫などの肉腫が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15〜20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、デシタビンを投与する。一部の実施形態では、まずデシタビンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とデシタビンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜3日目など)に投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜5日目など)に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回静脈内投与または腹腔内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における肉腫を処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5〜100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に静脈内投与または腹腔内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、肉腫を患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、肉腫を患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、肉腫を患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、静脈内投与または腹腔内投与する。
一部の実施形態では、膵臓がんに、漿液性嚢胞腺腫、膵管内乳頭粘液性新生物、粘液性嚢胞性新生物、充実性偽乳頭新生物、膵腺癌、膵管癌、または膵芽腫が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約5〜100mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、デシタビンを投与する。一部の実施形態では、まずデシタビンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とデシタビンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜3日目など)に毎日3回投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜5日目など)に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回静脈内投与または腹腔内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における膵臓がんを処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5〜100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に静脈内投与または腹腔内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、膵臓がんを患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、膵臓がんを患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、膵臓がんを患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、静脈内投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、静脈内投与または腹腔内投与する。
一部の実施形態では、乳がんが、早期乳がん、非転移性乳がん、病期IVの乳がん、局所進行乳がん、転移性乳がん、ホルモン受容体陽性転移性乳がん、寛解期乳がん、付加療法状況の乳がん、乳管上皮癌(DCIS)、浸潤性乳管癌(IDC)、または新補助療法状況の乳がんである。一部の実施形態では、乳がんが、ホルモン受容体陽性転移性乳がんである。一部の実施形態では、乳がん(HER2陽性の場合もあり、HER2陰性の場合もある)が、進行乳がんである。一部の実施形態では、乳がんが、乳管上皮癌である。一部の実施形態では、個体が、乳がんと関連する遺伝子、遺伝子突然変異、もしくは多型(例えば、BRCA1、BRCA2、ATM、CHEK2、RAD51、AR、DIRAS3、ERBB2、TP53、AKT、PTENおよび/またはPI3K)を有するか、または乳がんと関連する1もしくは複数の遺伝子の過剰コピー(例えば、HER2遺伝子の1または複数の過剰コピー)を有するヒトでありうる。
一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)およびアルブミンを含むナノ粒子を含む有効量の組成物であって、タキサンが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンおよび担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルが、約60〜300mg/m2(例えば、約80〜200mg/m2、または、例えば、約100mg/m2を含めた)の用量範囲にある組成物と、b)約5〜500mg/m2(例えば、約10〜200mg/m2、または、例えば、約15〜20mg/m2を含めた)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、まずナノ粒子組成物を投与した後で、デシタビンを投与する。一部の実施形態では、まずデシタビンを投与した後で、ナノ粒子組成物を投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与とデシタビンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜3日目など)に毎日3回投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、4週間のうちの3週間にわたり投与し、デシタビンを、4週間のサイクルにおける1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目(1〜5日目など)に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。一部の実施形態では、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する。
一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)であって、タキサンが、約100mg/m2の用量である組成物と、b)約5mg/m2〜約100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンとを投与するステップを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5mg/m2〜約100mg/m2(15mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜3日目に毎日3回静脈内投与または腹腔内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体における乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置する方法であって、a)個体に、アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む有効量の組成物(Abraxane(登録商標)など)を静脈内投与し、タキサンが約100〜150mg/m2(100mg/m2など)の用量範囲であるステップと、b)個体に、約5〜100mg/m2(20mg/m2など)のデシタビンを静脈内投与または腹腔内投与するステップとを含み、デシタビンを、全6サイクルにわたり、28日サイクルの1〜5日目に静脈内投与または腹腔内投与した後で、ナノ粒子組成物を、全6サイクルにわたり、28日サイクルの8日目、15日目、および22日目に静脈内投与する方法が提供される。一部の実施形態では、乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を患う個体が、以前に細胞傷害性レジメンを施されていない。一部の実施形態では、乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を患う個体が、以前に2つ以下の細胞傷害性レジメンを施されている。一部の実施形態では、乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を患う個体が、以前に2つを超える細胞傷害性レジメンを施されている。
一部の実施形態では、方法が、1または複数のさらなる薬剤の投与をさらに含む。一部の実施形態では、さらなる薬剤が、本明細書で記載される薬剤など、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する別の薬剤である。一部の実施形態では、さらなる薬剤が、その全体において本明細書に組み込まれる、米国特許出願第2006/0263434号において記載されている化学療法剤などの化学療法剤である。一部の実施形態では、さらなる薬剤が、デキサメタゾン、ボルテゾミブ、イマチニブ、ソラフェニブ、ゲムシタビン、カペシタビン、レナリドミド、スニチニブ、パクリタキセル、およびドセタキセルである。例えば、一部の実施形態では、増殖性疾患を処置する方法であって、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のボリノスタットと、c)デキサメタゾン、ボルテ
ゾミブ、イマチニブ、ソラフェニブ、ゲムシタビン、カペシタビン、レナリドミド、スニチニブ、パクリタキセル、およびドセタキセルからなる群から選択される有効量のさらなる薬剤とを含む方法が提供される。一部の実施形態では、増殖性疾患を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のボリノスタットと、c)有効量のカペシタビンとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、増殖性疾患を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のボリノスタットと、c)有効量のアザシチジンとを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、方法が、例えば、カルボプラチンおよびシスプラチンを含めた、白金ベースの薬剤の投与をさらに含む。例えば、一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のヒストン脱アセチル化酵素阻害剤と、c)有効量の白金ベースの薬剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のヒストン脱アセチル化酵素阻害剤と、c)有効量の白金ベースの薬剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のボリノスタットと、c)有効量のカルボプラチンとを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む有効量の組成物を静脈内投与するステップと、b)有効量のボリノスタットを経口投与するステップと、c)有効量のカルボプラチンを静脈内投与するステップとを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を約80〜約200mg/m2(約100mg/m2など)の用量で静脈内投与するステップと、b)約200〜約500mg(約400mgなど)のボリノスタットを経口投与するステップと、c)カルボプラチンをAUC=2〜6(AUC=2など)の用量で静脈内投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、個体におけるがん(トリプルネガティブ乳がんを含めた乳がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)パクリタキセルおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物を約80〜約200mg/m2(約100mg/m2など)の用量で毎週静脈内投与するステップと、b)約200〜約500mg(約400mgなど)のボリノスタットを7日間のうち3日間にわたり経口投与するステップと、c)カルボプラチンをAUC=2〜6(AUC=2など)の用量で毎週静脈内投与するステップとを含む方法が提供される。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与と、ボリノスタットの投与と、カルボプラチンの投与とが共時的である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物およびカルボプラチンを、各週の1日目に投与し、ボリノスタットを、各週の1〜3日目に投与する。
一部の実施形態では、本発明が、個体における増殖性疾患を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法を提供する。他の薬剤は、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)の場合もあり、またはDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンまたはデシタビンなど)の場合もある。一部の実施形態では、方法が、前記個体に白金ベースの薬剤を投与するステップをさらに含む。本明細書で記載される方法のうちのいずれかの一部の実施形態では、増殖性疾患が、乳がんなどのがんである。一部の実施形態では、個体が、ER、PR、またはHER2について陰性である。一部の実施形態では、個体が、ER、PR、およびHER2について陰性である。一部の実施形態では、増殖性疾患が、卵巣がんである。一部の実施形態では、増殖性疾患が、肺がん(非小細胞肺がんなど)である。上記で記載された方法のうちのいずれかの一部の実施形態では、タキサンおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物と他の薬剤とを同時投与する。上記で記載された方法のうちのいずれかの一部の実施形態では、タキサンおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物と他の薬剤とを逐次投与する。上記で記載された方法のうちのいずれかの一部の実施形態では、タキサンおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物と他の薬剤とを共時投与する。
上記で記載された方法のうちのいずれかの一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。上記で記載された方法のうちのいずれかの一部の実施形態では、組成物中の前記ナノ粒子の平均直径が、約200nm以下である。上記で記載された方法のうちのいずれかの一部の実施形態では、担体タンパク質が、アルブミンである。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のアルブミンとタキサンとの重量比が、約1:1未満〜約18:1である。上記で記載された方法のうちのいずれかの一部の実施形態では、個体が、ヒトである。
本出願はまた、増殖性疾患(がんなど)の処置における使用のための、タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む医薬組成物であって、前記使用が、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する薬剤の同時投与、逐次投与、および/または共時投与(concurrent administration)を含む医薬組成物も提供する。一部の実施形態では、本発明が、増殖性疾患(がんなど)の処置における使用のための、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する薬剤を含む医薬組成物であって、前記使用が、タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物の同時投与、逐次投与、および/または共時投与(concurrent administration)を含む医薬組成物も提供する。一部の実施形態では、本発明が、増殖性疾患(がんなど)の処置のための同時使用、逐次使用、および/または共時使用(concurrent use)のために、タキサンを含有するナノ粒子組成物、ならびに存続促進性シグナルおよび/または炎症性シグナルを阻害する薬剤を含む組成物を提供する。
一部の実施形態では、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを含むキットが提供される。一部の実施形態では、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを含む医薬が提供される。
増殖性疾患を処置する方法
本明細書で記載される組合せ療法は、増殖性疾患を処置するのに有用である。方法は、有効量のナノ粒子組成物および他の薬剤の投与を要請する。一部の実施形態では、有効量が、発症を遅延させるのに十分な量である。一部の実施形態では、有効量が、再発を予防するかまたは遅延させるのに十分な量である。有効量は、1回または複数回の投与で投与することができる。がんの場合、薬物または組成物の有効量は、(i)がん細胞の数を低減することが可能であり、(ii)腫瘍のサイズを縮小させることが可能であり、(iii)末梢器官へのがん細胞の浸潤をある程度阻害し、遅滞させ、緩徐化し、好ましくは停止させることが可能であり、(iv)腫瘍の転移を阻害する(すなわち、ある程度緩徐化し、好ましくは停止させる)ことが可能であり、(v)腫瘍の増殖を阻害することが可能であり、(vi)腫瘍の発生および/もしくは再発を予防するかもしくは遅延させることが可能であり、かつ/または(vii)がんと関連する症状のうちの1もしくは複数をある程度緩和することが可能である。
したがって、一部の実施形態では、個体における細胞増殖(腫瘍増殖など)を阻害する方法であって、個体に、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、有効量のタキサンナノ粒子組成物と、有効量の他の薬剤とが、細胞増殖(腫瘍細胞増殖など)を相乗作用的に阻害する。一部の実施形態では、少なくとも約10%(例えば、少なくとも、約20%、30%、40%、60%、70%、80%、90%、または100%のうちのいずれかを含めた)の細胞増殖を阻害する。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、個体における腫瘍転移(乳がんの転移、肺転移、またはリンパ節への転移など)を阻害する方法であって、個体に、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、有効量のタキサンナノ粒子組成物と、有効量の他の薬剤とが、腫瘍転移を相乗作用的に阻害する。一部の実施形態では、少なくとも約10%(例えば、少なくとも約20%、30%、40%、60%、70%、80%、90%、または100%のうちのいずれかを含めた)の転移を阻害する。一部の実施形態では、リンパ節への転移を阻害する方法が提供される。一部の実施形態では、肺への転移を阻害する方法が提供される。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、個体において既に存在する腫瘍転移(肺転移またはリンパ節への転移など)を軽減する(根治するなど)方法であって、個体に、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、有効量のタキサンナノ粒子組成物と、有効量の他の薬剤とが、腫瘍転移を相乗作用的に軽減する(根治するなど)。一部の実施形態では、少なくとも約10%(例えば、少なくとも約20%、30%、40%、60%、70%、80%、90%、または100%のうちのいずれかを含めた)の転移を軽減する。一部の実施形態では、リンパ節への転移を軽減する方法が提供される。一部の実施形態では、肺への転移を軽減する方法が提供される。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、個体において既に存在する腫瘍転移(肺転移またはリンパ節への転移など)の発生または負荷を軽減する方法であって、個体に、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、個体における腫瘍サイズを縮小する方法であって、個体に、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、有効量のタキサンナノ粒子組成物と、有効量の他の薬剤とが、腫瘍サイズを相乗作用的に縮小する。一部の実施形態では、腫瘍サイズを少なくとも約10%(例えば、少なくとも約20%、30%、40%、60%、70%、80%、90%、または100%のうちのいずれかを含めた)縮小する。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、腹腔内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、個体における増殖性疾患(がんなど)の疾患の進行への時間を延長する方法であって、個体に、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、方法が、疾患の進行への時間を、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12週間のうちのいずれか延長する。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、腹腔内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、静脈内投与または皮下投与する。
一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を有する個体の生存を延長する方法であって、個体に、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、方法が、個体の生存を、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、18、または24カ月間のうちのいずれか延長する。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、腹腔内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、静脈内投与または皮下投与する。
本節の実施形態のうちのいずれもが、「組合せ療法の方法」の節で示される実施形態に適用されることが理解される。例えば、一部の実施形態では、個体において既に存在する腫瘍転移(肺転移またはリンパ節への転移など)を軽減する(根治するなど)方法であって、個体に、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のボリノスタットとを投与するステップを含み、ナノ粒子組成物とボリノスタットとを共時投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体において既に存在する腫瘍転移(肺転移またはリンパ節への転移など)を軽減する(根治するなど)方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含む有効量のナノ粒子(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のボリノスタットとを投与するステップを含み、ナノ粒子組成物とボリノスタットとを共時投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体において既に存在する腫瘍転移(肺転移またはリンパ節への転移など)を軽減する(根治するなど)方法であって、個体に、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)有効量のヒストン脱アセチル化酵素阻害剤とを投与するステップを含み、ナノ粒子組成物とヒストン脱アセチル化酵素阻害剤とを共時投与する方法が提供される。一部の実施形態では、個体において既に存在する腫瘍転移(肺転移またはリンパ節への転移など)を軽減する(根治するなど)方法であって、個体に、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含む有効量のナノ粒子(Abraxane(登録商標)など)と、b)有効量のヒストン脱アセチル化酵素阻害剤とを投与するステップを含み、ナノ粒子組成物とbcl−2とを共時投与する方法が提供される。
本発明の方法の有効性は、増殖および/またはアポトーシスのマーカー、遺伝子のメチル化、遺伝子の発現プロファイル、および組織のヒストンのアセチル化が含まれるがこれらに限定されない1または複数の基準により評価することができる。一部の実施形態では、PET/CTスキャンおよび/またはフルデオキシグルコースF 18陽電子放出断層撮影(FDG−PET)などの機能的造影により評価することができる(Sun, X.ら、J. Nucl. Med.(2011年)、52巻(1号):140〜146頁)。
したがって、例えば、一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含み、個体におけるFDG−PETスキャンにより決定される標準取込み値(SUV)が、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%のうちのいずれか低減される方法が提供される。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、腹腔内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、方法が、処置前の個体におけるベースラインのSUV値を決定するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法が、処置後の個体におけるSUV値を決定するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含み、C1D15のレベルが、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%のうちのいずれか低減される方法が提供される。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、腹腔内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、方法が、処置前の個体におけるベースラインのC1D15レベルを決定するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法が、処置後の個体におけるC1D15レベルを決定するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含み、個体の1または複数の遺伝子におけるDNAメチル化のレベルが、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%のうちのいずれか低減される方法が提供される。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、腹腔内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、方法が、処置前の個体におけるベースラインのDNAメチル化レベルを決定するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法が、処置後の個体におけるDNAメチル化レベルを決定するステップをさらに含む。一部の実施形態では、DNAメチル化のレベルを、ER−アルファ、APC−1、RAR−ベータ、サイクリンD2、Twist、RASSF1A、およびHIN−1など、1または複数の標的遺伝子のメチル化に基づいて決定する。メチル化のレベルは、例えば、定量的多重メチル化特異的PCRにより決定することができる。
一部の実施形態では、方法の応答性を、遺伝子発現プロファイルにより決定する。例えば、一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含み、個体における1または複数の遺伝子の発現のレベルが、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%のうちのいずれか変化する方法が提供される。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、腹腔内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、方法が、処置前の個体におけるベースラインの遺伝子発現プロファイルを決定するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法が、処置後の個体における遺伝子発現プロファイルを決定するステップをさらに含む。遺伝子発現の変化は、例えば、RT−PCRまたは免疫組織化学解析により決定することができる。
一部の実施形態では、方法の応答性を、ヒストン脱アセチル化のレベルにより決定する。例えば、一部の実施形態では、増殖性疾患(がんなど)を処置する方法であって、個体に、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含み、個体におけるヒストン脱アセチル化のレベルが、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%のうちのいずれか低減される方法が提供される。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタットなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(アザシチジンなど)である。一部の実施形態では、他の薬剤が、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(デシタビンなど)である。一部の実施形態では、組成物におけるナノ粒子中のタキサンを、静脈内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、腹腔内投与を介して投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、経口投与を介して投与する。一部の実施形態では、方法が、処置前の個体におけるベースラインのヒストン脱アセチル化のレベルを決定するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法が、処置後の個体におけるヒストン脱アセチル化のレベルを決定するステップをさらに含む。ヒストン脱アセチル化のレベルは、例えば、組織および/または末梢血の単核細胞におけるヒストン脱アセチル化のレベルの決定により決定することができる。
処置法はまた、例えば、NCI CTCAE解析に基づき、安全性および毒性についても評価することができる。
本明細書で記載される方法は、多様な疾患を処置するのに有用である。一部の実施形態では、増殖性疾患が、線維症(とりわけ、肺線維症であるが、また、腎線維症など他の種類の線維症でもある)、血管新生、乾癬、血管におけるアテローム性動脈硬化および平滑筋増殖、血管形成術後における狭窄または再狭窄が含まれるがこれらに限定されない非がん性疾患である。一部の実施形態では、以下の疾患:再狭窄、狭窄、線維症、血管新生、乾癬、アテローム性動脈硬化、および平滑筋細胞の増殖のうちのいずれかを処置する方法が提供される。
一部の実施形態では、増殖性疾患が、がんである。一部の実施形態では、増殖性疾患が、良性腫瘍または悪性腫瘍である。本明細書の上記および下記において、腫瘍、腫瘍疾患、癌、またはがんについて言及する場合はまた、腫瘍および/または転移の場所がどこであれ、元の器官もしくは組織および/または他の任意の場所における転移も、代替的に、または加えて含意される。
一部の実施形態では、方法が、原発性腫瘍を処置するのに用いられる。一部の実施形態では、転移性がん(すなわち、原発性腫瘍から転移したがん)を処置する方法が提供される。一部の実施形態では、方法が、進行疾患または、低腫瘍負荷など、低度の疾患を処置する方法である。一部の実施形態では、進行期のがんを処置する方法が提供される。一部の実施形態では、方法が、早期乳がんを処置する方法である。方法は、付加療法状況で実施することができる。本明細書で提供される方法はまた、新補充療法状況でも実施することができる、すなわち、方法は、一次(primary)/根治(definitive)療法の前に実施することもできる。一部の実施形態では、方法が、処置の終了後に個体に手術を実施するステップをさらに含む。例えば、がんが乳がんである一部の実施形態では、新補充療法状況の化学療法の終了後約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12週間以内に、乳房保存的な手術または乳房切除術を実施することができる。
一部の実施形態では、個体が以前に処置されている。一部の実施形態では、個体が以前に処置されたことがない。一部の実施形態では、処置が、第一選択(first line)療法である。一部の実施形態では、乳がんが、寛解後に再発している。
一部の実施形態では、がんが、乳がんである。これらの方法は、例えば、早期乳がん、非転移性乳がん、進行乳がん、病期IVの乳がん、局所進行乳がん、転移性乳がん、寛解期乳がん、付加療法状況の乳がん、または新補助療法状況の乳がんなど任意の種類または病期の乳がんを処置し、安定化させ、予防し、かつ/または遅延させるのに用いることができる。一部の実施形態では、方法が、術前全身療法(PST)に有用である。
一部の実施形態では、例えば、進行乳がん、病期IVの乳がん、局所進行乳がん、および転移性乳がんが含まれる乳がん(HER2陽性の場合もあり、HER2陰性の場合もある)を処置する方法が提供される。一部の実施形態では、乳がんが、ルミナールB型乳がんである。一部の実施形態では、乳がんが、基底細胞乳がんである。一部の実施形態では、個体が、T2期の病変、T3期の病変、もしくはT4期の病変を伴うか、またはN、M0期、もしくはT1c、N1〜3、およびM0期であると診断されている。一部の実施形態では、個体のECOG全身状態指標が0〜1である。一部の実施形態では、個体が、同側乳房への皮膚転移を有する。一部の実施形態では、個体が、以前に療法(ホルモン療法など)を受けている。一部の実施形態では、個体が、以前に療法(ホルモン療法など)を受けたことがない。一部の実施形態では、個体が、根治手術を待機している。一部の実施形態では、乳がんが、切除された乳がんである。一部の実施形態では、乳がんが、切除されていない病期IIまたはIIIの乳がんなど、切除されていない乳がんである。
一部の実施形態では、方法が、乳がんを発症する確率を、これらの危険因子(複数可)を伴わない個体より結果として高める、これらの危険因子のうちの1または複数を有する個体を処置する方法である。これらの危険因子には、年齢、性別、人種、食餌、疾患の既往歴、前駆疾患の存在、遺伝子的(例えば、遺伝的)考慮事項(consideration)、および環境的曝露が含まれるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、個体が、遺伝子的に、または他の形で、乳がんを発症する素因を示し、乳がんを伴うと診断されているかまたは診断されていないヒトでありうる。乳がんの危険性がある個体には、例えば、乳がんを経験した親族を有する個体、およびその危険性が、遺伝子マーカーまたは生化学マーカーを解析することにより決定される個体が含まれる。例えば、個体が、乳がんと関連する遺伝子、遺伝子突然変異、もしくは多型(例えば、BRCA1、BRCA2、ATM、CHEK2、RAD51、AR、DIRAS3、ERBB2、および/またはTP53)を有するか、または乳がんと関連する1もしくは複数の遺伝子の過剰コピー(例えば、HER2遺伝子の1または複数の過剰コピー)を有するヒトでありうる。一部の実施形態では、乳がんが、HER2陰性である。一部の実施形態では、乳がんが、ER陰性である。一部の実施形態では、乳がんが、PR陰性である。一部の実施形態では、乳がんが、EP陰性およびHER2陰性である。一部の実施形態では、乳がんが、PR陰性およびHER2陰性である。一部の実施形態では、乳がんが、ER陰性およびPR陰性である。一部の実施形態では、乳がんが、ER陰性、PR陰性、およびHER2陰性である。
本明細書で記載される方法はまた、他の充実性腫瘍(進行充実性腫瘍など)を処置するのにも有用である。一部の実施形態では、例えば、非小細胞肺がん(進行NSCLCなどのNSCLC)、小細胞肺がん(進行SCLCなどのSCLC)、および肺における進行充実性腫瘍である悪性腫瘍を含めた肺がんを処置する方法が提供される。一部の実施形態では、卵巣がん、頭頸部がん、胃がん、黒色腫(転移性黒色腫および悪性黒色腫を含めた)、卵巣がん、結腸直腸がん、および膵臓がんのうちのいずれかを処置する方法が提供される。
一部の実施形態では、方法が、以下:皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、白血病、濾胞性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、および急性骨髄性白血病のうちの1または複数を処置するのに有用である。
一部の実施形態では、疾患が、以下:基底細胞癌、髄芽腫、神経膠芽腫、多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病、膵臓がん、肺がん(小細胞肺がんおよび非小細胞肺がん)、食道がん、胃がん(stomach cancer)、胆管(billary)がん、前立腺がん、肝臓がん、肝細胞がん、消化器がん、胃がん(gastric cancer)、ならびに卵巣がんおよび膀胱がんのうちのいずれか1つのがんである。一部の実施形態では、がんが、膵管腺癌、結腸腺癌、および卵巣嚢胞腺癌からなる群から選択される。一部の実施形態では、がんが、膵管腺癌である。一部の実施形態では、がんが、還流が低度であり、かつ/または血管化が低度である腫瘍である。
一部の実施形態では、がんが、例えば、膵腺癌、膵腺扁平細胞癌、膵扁平細胞癌、および膵巨細胞癌を含めた膵臓がんである。一部の実施形態では、膵臓がんが、膵外分泌がんである。一部の実施形態では、膵臓がんが、膵内分泌がん(膵島細胞癌など)である。一部の実施形態では、膵臓がんが、進行転移性膵臓がんである。
本発明の方法により処置されうるがんの他の例には、副腎皮質(adenocortical)癌、原発性骨髄線維症、AIDS関連がん(例えば、AIDS関連リンパ腫)、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫(例えば、小脳星状細胞腫および大脳星状細胞腫)、基底細胞癌、胆管がん(例えば、肝外胆管がん)、膀胱がん、骨がん(骨肉腫および悪性線維性組織球腫)、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫または大脳星状細胞腫(例えば、毛様細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化(悪性)星状細胞腫)、悪性神経膠腫、上衣腫、希突起膠腫(oligodenglioma)、髄膜腫、頭蓋咽頭腫、血管芽細胞腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉腫瘍、視経路および視床下部神経膠腫、ならびに神経膠芽腫)、乳がん、気管支腺がん/カルチノイド、カルチノイド腫瘍(例えば、消化管カルチノイド腫瘍)、原発不明癌、中枢神経系リンパ腫、子宮頸がん、結腸がん、結腸直腸がん、慢性骨髄増殖性障害、子宮内膜がん(例えば、子宮がん)、上衣腫、食道がん、ユーイングファミリーの腫瘍、眼球がん(例えば、眼内黒色腫および網膜芽腫)、胆嚢がん、胃(gastric(stomach))がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍(例えば、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍)、妊娠性絨毛性腫瘍、頭頸部がん、肝細胞(肝)がん((liver)cancer)(例えば、肝臓癌(hepatic carcinoma)および肝臓がん(hepatoma(heptoma)))、下咽頭がん、膵島細胞癌(膵内分泌性がん)、喉頭がん、喉頭がん、白血病、口唇口腔がん、口腔がん(oral cancer)、肝臓がん(liver cancer)、肺がん(例えば、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、肺腺癌、肺扁平上皮癌)、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫)、髄芽腫、卵巣がん、中皮腫、転移性頸部扁平上皮がん、口腔がん(mouth cancer)、多発性内分泌腫瘍症候群、骨髄異形成症候群、骨髄異形成性/骨髄増殖性疾患、鼻腔副鼻腔がん、微咽頭がん、神経芽腫、神経内分泌性がん、口腔咽頭がん、卵巣がん(例えば、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍)、膵臓がん、副甲状腺がん、陰茎がん、腹腔がん、咽頭がん、褐色細胞腫、松果体芽細胞腫およびテント上原始神経外胚葉腫瘍、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、リンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫(小膠細胞腫)、肺リンパ管腫症、直腸がん、腎がん、腎盂尿管がん(移行細胞がん)、横紋筋肉腫、唾液腺がん、皮膚がん(例えば、非黒色腫(例えば、扁平細胞癌)、黒色腫、およびメルケル細胞癌)、小腸がん、扁平細胞がん、精巣がん、咽喉がん、胸腺腫および胸腺癌、甲状腺がん、結節硬化症、尿道がん、膣がん、外陰がん、ウィルムス腫瘍、および移植後リンパ増殖性障害(PTLD)、母斑症(phakomatoses)と関連する血管増殖異常、浮腫(脳腫瘍と関連する浮腫など)、およびメーグス症候群が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、がんが、充実性腫瘍(進行充実性腫瘍)である。充実性腫瘍には、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ血管肉腫、リンパ血管内皮肉腫、カポジ肉腫、軟組織肉腫、子宮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支癌、腎細胞癌(例えば、腺癌、腎明細胞癌、乳頭状腎細胞癌、嫌色素細胞性腎癌、集合管腎細胞癌、顆粒状腎細胞癌、混合型顆粒状腎細胞癌、腎血管筋脂肪腫、または腎紡錘細胞癌)、肝臓がん、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胚性癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸がん、精巣腫瘍、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴覚神経腫、希突起膠腫、髄膜腫(menangioma)、黒色腫、神経芽腫、および網膜芽腫などの肉腫および癌が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫)が、B細胞性新生物である。B細胞性新生物の例には、前駆体B細胞性新生物(例えば、前駆体Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫)および末梢B細胞性新生物(例えば、B細胞性慢性リンパ性白血病/前リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(小リンパ球性(SL)NHL)、リンパ形質細胞様リンパ腫/免疫細胞腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞中心リンパ腫、濾胞性リンパ腫(例えば、細胞学的グレード:I(小細胞)、II(小細胞および大細胞の混合)、III(大細胞)、ならびに/または亜型:びまん性および主に小細胞型)、低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)、中悪性度/濾胞性NHL、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、節外性リンパ腫(例えば、単細胞様B細胞性リンパ腫を伴う/伴わないMALT型リンパ腫)および/または節性リンパ腫(例えば、単細胞様B細胞性リンパ腫を伴う/伴わない節性リンパ腫))、脾臓辺縁帯リンパ腫(例えば、有毛リンパ球性リンパ腫を伴う/伴わない脾臓辺縁帯リンパ腫)、毛様細胞白血病、形質細胞腫/形質細胞性骨髄腫(例えば、骨髄腫および多発性骨髄腫)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(例えば、原発性縦隔性(胸腺性)B細胞リンパ腫)、中悪性度びまん性NHL、バーキットリンパ腫、高悪性度B細胞リンパ腫、バーキット様高悪性度免疫芽球性NHL、高悪性度リンパ芽球性NHL、高悪性度小型非きれこみ核細胞性NHL、巨大腫瘤病変NHL、AIDS関連リンパ腫、ワンデルストローム・クログロブリン血症が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫)が、T細胞性新生物および/または推定NK細胞性新生物である。T細胞性新生物および/または推定NK細胞性新生物の例には、前駆体T細胞性新生物(前駆体Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病)ならびに末梢T細胞性新生物および末梢NK細胞性新生物(例えば、T細胞性慢性リンパ性白血病/前リンパ性白血病、および大型顆粒リンパ球白血病(LGL)(例えば、T細胞型LGLおよび/またはNK細胞型LGL))、皮膚T細胞リンパ腫(例えば、菌状息肉腫/セザリー症候群)、詳細不明の原発性T細胞リンパ腫(例えば、細胞学的範疇が詳細不明の原発性T細胞リンパ腫(例えば、中サイズ細胞型原発性T細胞リンパ腫、中細胞大細胞混合型原発性T細胞リンパ腫)、大細胞型原発性T細胞リンパ腫、リンパ類上皮細胞型原発性T細胞リンパ腫、亜型の肝脾γδT細胞リンパ腫、および皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AILD)、血管中心性リンパ腫、腸T細胞リンパ腫(例えば、腸症関連腸T細胞リンパ腫を伴う/伴わない腸T細胞リンパ腫)、成人T細胞リンパ腫/白血病(ATL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)(例えば、CD30+細胞型、T細胞型、およびヌル細胞型)、未分化大細胞リンパ腫、およびホジキン様リンパ腫)が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、リンパ系新生物(例えば、リンパ腫)が、ホジキン病である。例えば、ホジキン病は、リンパ球優勢型ホジキン病、結節硬化型ホジキン病、混合細胞型ホジキン病、リンパ球枯渇型ホジキン病、および/またはリンパ球豊富型ホジキン病でありうる。
一部の実施形態では、がんが、白血病である。一部の実施形態では、白血病が、慢性白血病である。慢性白血病の例には、慢性骨髄性(myelocytic)I型(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性(myelogenous)白血病、および慢性リンパ性白血病(CLL)が含まれるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、白血病が、急性白血病である。急性白血病の例には、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性(myeloid)白血病、急性リンパ性白血病、および急性骨髄性(myelocytic)白血病(例えば、骨髄芽球性白血病、前骨髄性白血病、骨髄単球性白血病、単球性白血病、および赤血球性白血病)が含まれるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、がんが、液性腫瘍または形質細胞腫である。形質細胞腫には、骨髄腫が含まれるがこれに限定されない。骨髄腫には、骨髄外形質細胞腫、孤発性骨髄腫、および多発性骨髄腫が含まれるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、形質細胞腫が、多発性骨髄腫である。
一部の実施形態では、がんが、多発性骨髄腫である。多発性骨髄腫の例には、IgG型多発性骨髄腫、IgA型多発性骨髄腫、IgD型多発性骨髄腫、IgE型多発性骨髄腫、および非分泌型多発性骨髄腫が含まれるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、多発性骨髄腫が、IgG型多発性骨髄腫である。一部の実施形態では、多発性骨髄腫が、IgA型多発性骨髄腫である。一部の実施形態では、多発性骨髄腫が、くすぶり型多発性骨髄腫または無痛性多発性骨髄腫である。一部の実施形態では、多発性骨髄腫が、進行性多発性骨髄腫である。一部の実施形態では、多発性骨髄腫が、ボルテゾミブ、デキサメタゾン(Dex)、ドキソルビシン(Dox)、およびメルファラン(LR)などであるがこれらに限定されない薬剤に対して耐性でありうる。
投与方式
タキサンを含むナノ粒子を含む組成物(また、「ナノ粒子組成物」とも称する)と他の薬剤とは、同時的に投与する(administered simutaneously)(すなわち、同時投与(simultaneous administration))こともでき、かつ/または逐次的に投与する(administered sequentially)(すなわち、逐次投与(sequential administration))こともできる。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物と他の薬剤(本明細書で記載される特定の薬剤を含めた)とを同時投与する。本明細書で用いられる「同時投与」という用語は、ナノ粒子組成物と他の薬剤とを、約10、5、または1分間のうちのいずれか以下など、約15分間以下の時間間隔で投与することを意味する。薬物を同時投与する場合、ナノ粒子中および他の薬剤中の薬物は、同じ組成物中に含有させる(例えば、ナノ粒子および他の薬剤の両方を含む組成物)こともでき、個別の組成物中に含有させる(例えば、ナノ粒子は1つの組成物中に含有させ、他の薬剤は別の組成物中に含有させる)こともできる。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物と他の薬剤とを逐次投与する。本明細書で用いられる「逐次投与」という用語は、ナノ粒子組成物中の薬物と他の薬剤とを、約20、30、40、50、60分間のうちのいずれか以上など、約15分間を超える時間間隔で投与することを意味する。ナノ粒子組成物を第1に投与することもでき、他の薬剤を第1に投与することもできる。ナノ粒子組成物と他の薬剤とは、個別の組成物に含有させ、これらは、同じパッケージに含有させることもでき、異なるパッケージに含有させることもできる。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与と他の薬剤の投与とが共時的である、すなわち、ナノ粒子組成物の投与期間と他の薬剤の投与期間とが互いに重なり合う。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物を、他の薬剤の投与前の少なくとも1サイクル(例えば、少なくとも、2、3、または4サイクルのうちのいずれか)にわたり投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、少なくとも1、2、3、または4週間のうちのいずれかにわたり投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物と、他の薬剤との投与を、ほぼ同時に(例えば、1、2、3、4、5、6、または7日間のうちのいずれか1つ以内に)開始する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物と、他の薬剤とを、ほぼ同時に(例えば、1、2、3、4、5、6、または7日間のうちのいずれか1つ以内に)終了する。一部の実施形態では、他の薬剤の投与を、ナノ粒子組成物の投与を終了した後、(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12カ月間のうちのいずれか1つにわたり)継続する。一部の実施形態では、他の薬剤の投与を、ナノ粒子組成物の投与を開始した後(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12カ月間のうちのいずれか1つの後)に開始する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与と、他の薬剤の投与とを、ほぼ同時に開始し、終了する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与と、他の薬剤の投与とを、ほぼ同時に開始し、他の薬剤の投与を、ナノ粒子組成物の投与を終了した後、(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12カ月間のうちのいずれか1つにわたり)継続する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与と、他の薬剤の投与とを、ほぼ同時に停止し、他の薬剤の投与を、ナノ粒子組成物の投与を開始した後(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12カ月間のうちのいずれか1つの後)に開始する。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与と他の薬剤の投与とが非共時的である。例えば、一部の実施形態では、ナノ粒子組成物の投与が、他の薬剤を投与する前に終了する。一部の実施形態では、他の薬剤の投与が、ナノ粒子組成物を投与する前に終了する。これらの2つの非共時的投与の間の時間は、約4週間など、約2〜8週間の範囲でありうる。
薬物を含有するナノ粒子組成物および他の薬剤の投与頻度は、投与する医師の判断に基づいて、処置期間にわたり調整することができる。個別投与する場合、薬物を含有するナノ粒子組成物と他の薬剤とは、異なる投与頻度または投与間隔で投与することができる。例えば、薬物を含有するナノ粒子組成物を毎週投与しうる一方で、別の薬剤をより高頻度またはより低頻度で投与することができる。一部の実施形態では、薬物を含有するナノ粒子および/または他の薬剤の持続継続放出処方物を用いることができる。当技術分野では、持続放出を達成するための各種の処方物およびデバイスが公知である。本明細書では、例示的な投与頻度がさらに提示される。
ナノ粒子組成物と他の薬剤とは、同じ投与経路を用いて投与することもでき、異なる投与経路を用いて投与することもできる。本明細書では、例示的な投与経路がさらに提示される。一部の実施形態では(同時投与および逐次投与のいずれについても)、ナノ粒子組成物中のタキサンおよび他の薬剤を、所定の比率で投与する。例えば、一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンと他の薬剤との重量比が、約1:1である。一部の実施形態では、重量比が、約0.001〜約1と約1000〜約1との間であるか、または約0.01〜約1と100〜約1との間でありうる。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンと他の薬剤との重量比が、約100:1、50:1、30:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、および1:1のうちのいずれか未満である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンと他の薬剤との重量比が、約1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、30:1、50:1、100:1のうちのいずれかを超える。他の比率も意図される。
タキサンおよび/または他の薬剤に必要とされる用量は、各薬剤を単独で投与する場合に通常必要とされる用量より低量でありうる(しかし、必ずしもそうではない)。したがって、一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中の治療量未満の量の薬物および/または治療量未満の量の他の薬剤を投与する。「治療量未満の量」または「治療レベル未満のレベル」とは、治療量より低量であること、すなわち、ナノ粒子組成物中の薬物および/または他の薬剤を単独で投与する場合に通常用いられる量より低量であることを指す。低減は、所与の投与において投与される量、および/または所与の期間にわたり投与される量(頻度の低減)に反映させることができる。
一部の実施形態では、同じ程度の処置を実施するのに必要とされるナノ粒子組成物中の薬物の通常用量を、少なくとも約5%、10%、20%、30%、50%、60%、70%、80%、90%以上のうちのいずれか低減することを可能とするのに十分な他の薬剤を投与する。一部の実施形態では、同じ程度の処置を実施するのに必要とされる他の薬剤の通常用量を、少なくとも約5%、10%、20%、30%、50%、60%、70%、80%、90%以上のうちのいずれか低減することを可能とするのに十分な、ナノ粒子組成物中の薬物を投与する。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンおよび他の薬剤の両方の用量を、単独で投与する場合の、対応する各々の通常用量と比較して低減する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンおよび他の薬剤の両方を、処置レベル未満のレベル、すなわち、低減レベルで投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物および/または他の薬剤の用量が、実質的に、確立された最大毒性用量(MTD)未満である。例えば、ナノ粒子組成物および/または他の薬剤の用量は、MTDの約50%、40%、30%、20%、または10%未満である。
一部の実施形態では、タキサンの用量および/または他の薬剤の用量が、各薬剤を単独で投与する場合に通常必要とされる用量より高量である。例えば、一部の実施形態では、ナノ粒子組成物および/または他の薬剤の用量が、実質的に、確立された最大毒性用量(MTD)より高量である。例えば、ナノ粒子組成物および/または他の薬剤の用量は、単独で投与された場合の薬剤のMTDを約50%、40%、30%、20%、または10%超える。
一部の実施形態では、組成物中のタキサン(例えば、パクリタキセル)の量が、以下の範囲:約0.5〜約5mg、約5〜約10mg、約10〜約15mg、約15〜約20mg、約20〜約25mg、約20〜約50mg、約25〜約50mg、約50〜約75mg、約50〜約100mg、約75〜約100mg、約100〜約125mg、約125〜約150mg、約150〜約175mg、約175〜約200mg、約200〜約225mg、約225〜約250mg、約250〜約300mg、約300〜約350mg、約350〜約400mg、約400〜約450mg、または約450〜約500mgのうちのいずれかに包含される。一部の実施形態では、有効量の組成物(例えば、単位剤形)中のタキサン(例えば、パクリタキセル)またはその誘導体の量が、約30mg〜約300mgまたは約50mg〜約200mgなど、約5mg〜約500mgの範囲にある。一部の実施形態では、組成物におけるタキサン(例えば、パクリタキセル)の濃度を、例えば、約0.1〜約50mg/ml、約0.1〜約20mg/ml、約1〜約10mg/ml、約2mg/ml〜約8mg/ml、約4〜約6mg/ml、約5mg/mlのうちのいずれかを含め、希釈(約0.1mg/ml)または濃縮(約100mg/ml)する。一部の実施形態では、タキサン(例えば、パクリタキセル)の濃度が、少なくとも約0.5mg/ml、1.3mg/ml、1.5mg/ml、2mg/ml、3mg/ml、4mg/ml、5mg/ml、6mg/ml、7mg/ml、8mg/ml、9mg/ml、10mg/ml、15mg/ml、20mg/ml、25mg/ml、30mg/ml、40mg/ml、または50mg/mlのうちのいずれかである。
ナノ粒子組成物中のタキサン(例えば、パクリタキセル)の例示的な有効量には、少なくとも約25mg/m2、30mg/m2、50mg/m2、60mg/m2、75mg/m2、80mg/m2、90mg/m2、100mg/m2、120mg/m2、125mg/m2、150mg/m2、160mg/m2、175mg/m2、180mg/m2、200mg/m2、210mg/m2、220mg/m2、250mg/m2、260mg/m2、300mg/m2、350mg/m2、400mg/m2、500mg/m2、540mg/m2、750mg/m2、1000mg/m2、または1080mg/m2のうちのいずれかのタキサン(例えば、パクリタキセル)が含まれるがこれらに限定されない。多様な実施形態では、組成物が、約350mg/m2、300mg/m2、250mg/m2、200mg/m2、150mg/m2、120mg/m2、100mg/m2、90mg/m2、50mg/m2、または30mg/m2のうちのいずれか未満のタキサン(例えば、パクリタキセル)を包含する。一部の実施形態では、投与1回当たりのタキサン(例えば、パクリタキセル)の量が、約25mg/m2、22mg/m2、20mg/m2、18mg/m2、15mg/m2、14mg/m2、13mg/m2、12mg/m2、11mg/m2、10mg/m2、9mg/m2、8mg/m2、7mg/m2、6mg/m2、5mg/m2、4mg/m2、3mg/m2、2mg/m2、または1mg/m2のうちのいずれか未満である。一部の実施形態では、組成物中のタキサン(例えば、パクリタキセル)の有効量が、以下の範囲:約1〜約5mg/m2、約5〜約10mg/m2、約10〜約25mg/m2、約25〜約50mg/m2、約50〜約75mg/m2、約75〜約100mg/m2、約100〜約125mg/m2、約125〜約150mg/m2、約150〜約175mg/m2、約175〜約200mg/m2、約200〜約225mg/m2、約225〜約250mg/m2、約250〜約300mg/m2、約300〜約350mg/m2、または約350〜約400mg/m2のうちのいずれかに包含される。一部の実施形態では、組成物におけるタキサン(例えば、パクリタキセル)の有効量が、約20〜約300mg/m2、約50〜約250mg/m2、約100〜約150mg/m2、約120mg/m2、約130mg/m2、または約140mg/m2、または約260mg/m2、など、約5〜約300mg/m2である。
上記の態様のうちのいずれかについての一部の実施形態では、組成物におけるタキサン(例えば、パクリタキセル)の有効量が、少なくとも約1mg/kg、2.5mg/kg、3.5mg/kg、5mg/kg、6.5mg/kg、7.5mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、または20mg/kgのうちのいずれかを包含する。多様な実施形態では、組成物におけるタキサン(例えば、パクリタキセル)の有効量が、約350mg/kg、300mg/kg、250mg/kg、200mg/kg、150mg/kg、100mg/kg、50mg/kg、25mg/kg、20mg/kg、10mg/kg、7.5mg/kg、6.5mg/kg、5mg/kg、3.5mg/kg、2.5mg/kg、または1mg/kgのタキサン(例えば、パクリタキセル)のうちのいずれか未満を包含する。
ナノ粒子組成物の(および他の薬剤については下記に示される)例示的な投与頻度には、休みなく毎週、4週間のうちの3週間毎週、3週間ごとに1回、2週間ごとに1回、3週間のうちの2週間毎週が含まれるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、組成物を、2週間ごとに約1回、3週間ごとに約1回、4週間ごとに約1回、6週間ごとに約1回、または8週間ごとに約1回投与する。一部の実施形態では、組成物を、毎週少なくとも約1回、2回、3回、4回、5回、6回、もしくは7回(すなわち、毎日)、または毎日3回、毎日2回のうちのいずれか投与する。一部の実施形態では、各投与間の間隔が、約6カ月間、3カ月間、1カ月間、20日間、15日間、12日間、10日間、9日間、8日間、7日間、6日間、5日間、4日間、3日間、2日間、または1日間のうちのいずれか未満である。一部の実施形態では、各投与間の間隔が、約1カ月間、2カ月間、3カ月間、4カ月間、5カ月間、6カ月間、8カ月間、または12カ月間のうちのいずれかを超える。一部の実施形態では、投与スケジュールに休みがない。一部の実施形態では、各投与間の間隔が、約1週間以下である。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンを毎週投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンを隔週投与する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンを3週間ごとに投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、毎週1回、2回、3回、4回、5回、6回、または7回投与する。一部の実施形態では、他の薬剤を、隔週または3週間のうち2週間にわたり投与する。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセルである。一部の実施形態では、他の薬剤が、ボリノスタットである。上記の用量および/または投与の一部の実施形態では、タキサンがパクリタキセルであり、他の薬剤がボリノスタットである。
ナノ粒子組成物の投与(および他の薬剤の投与)は、約1カ月間〜約7年間など、長期間にわたり延長することができる。一部の実施形態では、組成物を、少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、18、24、30、36、48、60、72、または84カ月間のうちのいずれかの期間にわたり投与する。一部の実施形態では、タキサン(例えば、パクリタキセル)を、少なくとも1カ月間にわたり投与するが、このとき、各投与間の間隔を約1週間以下とし、各投与におけるタキサン(例えば、パクリタキセル)の用量を、約0.25mg/m2〜約25mg/m2または約25mg/m2〜約50mg/m2など、約0.25mg/m2〜約75mg/m2とする。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物におけるタキサン(例えば、パクリタキセル)の用量が、3週間のスケジュールで施す場合の5〜400mg/m2の範囲にある場合もあり、毎週のスケジュールで施す場合の5〜250mg/m2の範囲にある場合もある。例えば、タキサン(例えば、パクリタキセル)の量は、3週間のスケジュールで施す場合の約60〜約300mg/m2(例えば、約260mg/m2)でありうる。
ナノ粒子組成物(例えば、パクリタキセル/アルブミンナノ粒子組成物)を投与するための、他の例示的な投与スケジュールには、休みなしに毎週100mg/m2、4週間のうちの3週間にわたり毎週75mg/m2、4週間のうち3週間にわたり毎週100mg/m2、4週間のうち3週間にわたり毎週125mg/m2、3週間のうち2週間にわたり毎週125mg/m2、休みなしに毎週130mg/m2、2週間ごとに1回175mg/m2、2週間ごとに1回260mg/m2、3週間ごとに1回260mg/m2、3週間ごとに180〜300mg/m2ずつ、休みなしに毎週60〜175mg/m2、毎週2回20〜150mg/m2、および毎週2回150〜250mg/m2が含まれるがこれらに限定されない。組成物の投与頻度は、投与する医師の判断に基づいて、処置期間にわたり調整することができる。
一部の実施形態では、個体を、少なくとも約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、または10の処置サイクルのうちのいずれかにわたり処置する。本明細書で記載される組成物は、約24時間より短い注入時間にわたり、個体に組成物を注入することを可能とする。例えば、一部の実施形態では、組成物を、約24時間、12時間、8時間、5時間、3時間、2時間、1時間、30分間、20分間、または10分間のうちのいずれか未満の注入時間にわたり投与する。一部の実施形態では、組成物を、約30分間の注入時間にわたり投与する。
ナノ粒子組成物中のタキサン(一部の実施形態では、パクリタキセル)の他の例示的な用量には、約50mg/m2、60mg/m2、75mg/m2、80mg/m2、90mg/m2、100mg/m2、120mg/m2、160mg/m2、175mg/m2、200mg/m2、210mg/m2、220mg/m2、260mg/m2、および300mg/m2のうちのいずれかが含まれるがこれらに限定されない。例えば、ナノ粒子組成物におけるパクリタキセルの用量が、3週間のスケジュールで施す場合約100〜400mg/m2の範囲にある場合もあり、毎週のスケジュールで施す場合約50〜250mg/m2の範囲にある場合もある。
他の薬剤の投与頻度は、ナノ粒子組成物の投与頻度と同じ場合もあり、異なる場合もある。上記に例示的な頻度を示す。さらなる例として述べると、他の薬剤は、毎日3回、毎日2回、毎日、毎週6回、毎週5回、毎週4回、毎週3回、毎週2回、毎週投与することができる。一部の実施形態では、他の薬剤を毎日2回または毎日3回投与する。他の薬剤の例示的な量には、以下の範囲:約0.5〜約5mg、約5〜約10mg、約10〜約15mg、約15〜約20mg、約20〜約25mg、約20〜約50mg、約25〜約50mg、約50〜約75mg、約50〜約100mg、約75〜約100mg、約100〜約125mg、約125〜約150mg、約150〜約175mg、約175〜約200mg、約200〜約225mg、約225〜約250mg、約250〜約300mg、約300〜約350mg、約350〜約400mg、約400〜約450mg、または約450〜約500mg、約500〜約550mg、約550〜約600mg、約600〜約650mg、約650〜約700mg、約700mg〜約800mg、約800mg〜約850mg、約850mg〜約900mg、約900mg〜約950mg、約950mg〜約1000mgのうちのいずれかが含まれるがこれらに限定されない。例えば、他の薬剤は、約1mg/kg〜約200mg/kg(例えば、約1mg/kg〜約20mg/kg、約20mg/kg〜約40mg/kg、約40mg/kg〜約60mg/kg、約60mg/kg〜約80mg/kg、約80mg/kg〜約100mg/kg、約100mg/kg〜約120mg/kg、約120mg/kg〜約140mg/kg、約140mg/kg〜約200mg/kgを含めた)の用量で投与することができる。例えば、一部の実施形態では、ボリノスタットは、約20〜100mg/kg(例えば、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、60mg/kg、70mg/kg、80mg/kgを含めた)で週に3回投与(例えば、経口投与を介して)する。一部の実施形態では、アザシチジンを、約20〜200mg/kg/日(例えば、50mg/kg/日、80mg/kg/日、100mg/kg/日、120mg/kg/日、140mg/kg/日、180mg/kg/日を含めた)で投与(例えば、腹腔内投与を介して)する。一部の実施形態では、デシタビンを、約0.75〜4mg/kg/日(例えば、1.0mg/kg/日、1.5mg/kg/日、2.00mg/kg/日、2.5mg/kg/日、3.0mg/kg/日、3.5mg/kg/日を含めた)で投与(例えば、腹腔内投与を介して)する。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約45mg/m2〜約350mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約1mg/kg〜約200mg/kg(例えば、約1mg/kg〜約20mg/kg、約20mg/kg〜約40mg/kg、約40mg/kg〜約60mg/kg、約60mg/kg〜約80mg/kg、約80mg/kg〜約100mg/kg、約100mg/kg〜約120mg/kg、約120mg/kg〜約140mg/kg、約140mg/kg〜約200mg/kgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約80mg/m2〜約350mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約1mg/kg〜約200mg/kg(例えば、約1mg/kg〜約20mg/kg、約20mg/kg〜約40mg/kg、約40mg/kg〜約60mg/kg、約60mg/kg〜約80mg/kg、約80mg/kg〜約100mg/kg、約100mg/kg〜約120mg/kg、約120mg/kg〜約140mg/kg、約140mg/kg〜約200mg/kgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約80mg/m2〜約300mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約1mg/kg〜約200mg/kg(例えば、約1mg/kg〜約20mg/kg、約20mg/kg〜約40mg/kg、約40mg/kg〜約60mg/kg、約60mg/kg〜約80mg/kg、約80mg/kg〜約100mg/kg、約100mg/kg〜約120mg/kg、約120mg/kg〜約140mg/kg、約140mg/kg〜約200mg/kgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約150mg/m2〜約350mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約1mg/kg〜約200mg/kg(例えば、約1mg/kg〜約20mg/kg、約20mg/kg〜約40mg/kg、約40mg/kg〜約60mg/kg、約60mg/kg〜約80mg/kg、約80mg/kg〜約100mg/kg、約100mg/kg〜約120mg/kg、約120mg/kg〜約140mg/kg、約140mg/kg〜約200mg/kgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約80mg/m2〜約150mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約1mg/kg〜約200mg/kg(例えば、約1mg/kg〜約20mg/kg、約20mg/kg〜約40mg/kg、約40mg/kg〜約60mg/kg、約60mg/kg〜約80mg/kg、約80mg/kg〜約100mg/kg、約100mg/kg〜約120mg/kg、約120mg/kg〜約140mg/kg、約140mg/kg〜約200mg/kgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサン(例えば、パクリタキセル)の有効量が、約100mg/m2である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約170mg/m2〜約200mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約1mg/kg〜約200mg/kg(例えば、約1mg/kg〜約20mg/kg、約20mg/kg〜約40mg/kg、約40mg/kg〜約60mg/kg、約60mg/kg〜約80mg/kg、約80mg/kg〜約100mg/kg、約100mg/kg〜約120mg/kg、約120mg/kg〜約140mg/kg、約140mg/kg〜約200mg/kgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約200mg/m2〜約350mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約1mg/kg〜約200mg/kg(例えば、約1mg/kg〜約20mg/kg、約20mg/kg〜約40mg/kg、約40mg/kg〜約60mg/kg、約60mg/kg〜約80mg/kg、約80mg/kg〜約100mg/kg、約100mg/kg〜約120mg/kg、約120mg/kg〜約140mg/kg、約140mg/kg〜約200mg/kgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサン(例えば、パクリタキセル)の有効量が、約260mg/m2である。上記の方法のうちのいずれかの一部の実施形態では、他の薬剤の有効量が、約20〜30mg/kg、約30〜40mg/kg、約40〜50mg/kg、約50〜60mg/kg、約60〜70mg/kg、約70〜80mg/kg、約80〜100mg/kg、または約100〜120mg/kgである。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約45mg/m2〜約350mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約80mg〜約1000mg(例えば、約80〜約100mg、約100〜約200mg、約200〜約300mg、約300〜約400mg、約400〜約500mg、約500〜約600mg、約600〜約700mg、約700〜約800mg、約800〜約900mg、約900mg〜約1000mgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約80mg/m2〜約350mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約80mg〜約1000mg(例えば、約80〜約100mg、約100〜約200mg、約200〜約300mg、約300〜約400mg、約400〜約500mg、約500〜約600mg、約600〜約700mg、約700〜約800mg、約800〜約900mg、約900mg〜約1000mgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約80mg/m2〜約300mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約80mg〜約1000mg(例えば、約80〜約100mg、約100〜約200mg、約200〜約300mg、約300〜約400mg、約400〜約500mg、約500〜約600mg、約600〜約700mg、約700〜約800mg、約800〜約900mg、約900mg〜約1000mgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約150mg/m2〜約350mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約80mg〜約1000mg(例えば、約80〜約100mg、約100〜約200mg、約200〜約300mg、約300〜約400mg、約400〜約500mg、約500〜約600mg、約600〜約700mg、約700〜約800mg、約800〜約900mg、約900mg〜約1000mgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約80mg/m2〜約150mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約80mg〜約1000mg(例えば、約80〜約100mg、約100〜約200mg、約200〜約300mg、約300〜約400mg、約400〜約500mg、約500〜約600mg、約600〜約700mg、約700〜約800mg、約800〜約900mg、約900mg〜約1000mgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約170mg/m2〜約200mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約80mg〜約1000mg(例えば、約80〜約100mg、約100〜約200mg、約200〜約300mg、約300〜約400mg、約400〜約500mg、約500〜約600mg、約600〜約700mg、約700〜約800mg、約800〜約900mg、約900mg〜約1000mgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサンの有効量が、約200mg/m2〜約350mg/m2であり、他の薬剤の有効量が、約80mg〜約1000mg(例えば、約80〜約100mg、約100〜約200mg、約200〜約300mg、約300〜約400mg、約400〜約500mg、約500〜約600mg、約600〜約700mg、約700〜約800mg、約800〜約900mg、約900mg〜約1000mgを含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のタキサン(例えば、パクリタキセル)の有効量が、約100mg/m2である。上記の方法のうちのいずれかの一部の実施形態では、他の薬剤の有効量が、約100〜200mg、約200〜300mg、約300〜400mg、約400〜500mgである。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のパクリタキセルの有効量が、約100mg/m2であり、他の薬剤(ボリノスタットなど)の有効量が、約400mgである。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のパクリタキセルの有効量が、約50〜300mg/m2(例えば、約100mg/m2を含めた)であり、他の薬剤(アザシチジンなど)の有効量が、約10〜200mg/m2(例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)である。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中のパクリタキセルの有効量が、約50〜300mg/m2(例えば、約100mg/m2を含めた)であり、他の薬剤(デシタビンなど)の有効量が、約10〜200mg/m2(例えば、約50〜100mg/m2、または、例えば、約75mg/m2を含めた)である。
本明細書で記載されるナノ粒子組成物(および他の薬剤)は、例えば、静脈内経路、動脈内経路、腹腔内経路、肺内経路、経口経路、吸入経路、膀胱内経路、筋肉内経路、気管内経路、皮下経路、眼内経路、髄腔内経路、粘膜内経路、および経皮経路を含めた各種の経路を介して、個体(ヒトなど)に投与することができる。一部の実施形態では、組成物の持続継続放出処方物を用いることができる。本発明の1つの変化形では、ナノ粒子(アルブミンナノ粒子など)を、経口経路、筋肉内経路、皮内経路、静脈内経路が含まれるがこれらに限定されない任意の許容可能な経路を介して、吸入器または他の空気送達系などを介して投与することができる。
本明細書で記載される投与構成の組合せを用いることができる。本明細書で記載される組合せ療法は、単独で実施することもでき、手術、放射線照射、化学療法、免疫療法、遺伝子治療など、別の療法と共に実施することもできる。加えて、増殖性疾患を発症する危険性が大きな患者は、疾患の発症を阻害し、かつ/または遅延させる処置を受ける可能性がある。
当業者により理解される通り、適切な用量の他の薬剤は、臨床療法において既に用いられているおおよその用量であり、この場合、他の薬剤は、単独で、または他の薬剤と組み合わせて投与する。処置される状態に応じて、用量の変化が生じる可能性がある。上記で記載した通り、一部の実施形態では、他の薬剤を、低減レベルで投与することができる。
ナノ粒子組成物
本明細書で記載されるナノ粒子組成物は、タキサン(パクリタキセルなど)と、担体タンパク質(アルブミンなど)とを含む(多様な実施形態では、これらから本質的になる)ナノ粒子を含む。水溶性が低度の薬物(タキサンなど)のナノ粒子は、例えば、米国特許第5,916,596号;同第6,506,405号;同第6,749,868号;同第6,537,579号;および同第7,820,788号において開示され、また、米国特許公開第2006/0263434号および同第2007/0082838号;PCT特許出願第WO08/137148号においても開示されている。
一部の実施形態では、組成物の平均(averageまたはmean)直径が、約900、800、700、600、500、400、300、200、および100nmのうちのいずれか以下など、約1000ナノメートル(nm)以下であるナノ粒子を含む。一部の実施形態では、ナノ粒子の平均(averageまたはmean)直径が、約200nm以下である。一部の実施形態では、ナノ粒子の平均(averageまたはmean)直径が、約150nm以下である。一部の実施形態では、ナノ粒子の平均(averageまたはmean)直径が、約100nm以下である。一部の実施形態では、ナノ粒子の平均(averageまたはmean)直径が、約20〜約400nmである。一部の実施形態では、ナノ粒子の平均(averageまたはmean)直径が、約40〜約200nmである。一部の実施形態では、ナノ粒子が、滅菌濾過可能である。
一部の実施形態では、本明細書で記載される組成物中のナノ粒子の平均直径が、例えば、約190、180、170、160、150、140、130、120、110、100、90、80、70、または60nmのうちのいずれか1つ以下を含め、約200nm以下である。一部の実施形態では、組成物中の全てのナノ粒子のうちの少なくとも約50%(例えば、少なくとも約60%、70%、80%、90%、95%、または99%のうちのいずれか1つ)の直径が、例えば、約190、180、170、160、150、140、130、120、110、100、90、80、70、または60nmのうちのいずれか1つ以下を含め、約200nm以下である。一部の実施形態では、組成物中の全てのナノ粒子のうちの少なくとも約50%(例えば、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、または99%のうちのいずれか1つを含めた)が、例えば、約20〜約200nm、約40〜約200nm、約30〜約180nm、ならびに約40〜約150、約50〜約120、および約60〜約100nmのいずれか1つを含め、約20〜約400nmの範囲内に収まる。
一部の実施形態では、担体タンパク質が、ジスルフィド結合を形成しうるスルフヒドラール基を有する。一部の実施形態では、組成物のナノ粒子部分中の担体タンパク質のうちの少なくとも約5%(例えば、少なくとも約10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%のうちのいずれか1つを含めた)が、架橋されている(例えば、1または複数のジスルフィド結合を介して架橋されている)。
一部の実施形態では、ナノ粒子が、アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン)などの担体タンパク質でコーティングしたタキサン(パクリタキセルなど)を含む。一部の実施形態では、組成物が、タキサンを、ナノ粒子形態および非ナノ粒子形態の両方で含み、組成物中のタキサンの少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%、または99%のうちのいずれか1つが、ナノ粒子形態である。一部の実施形態では、ナノ粒子中のタキサンが、重量で、ナノ粒子の約50%、60%、70%、80%、90%、95%、または99%のうちのいずれか1つ超を構成する。一部の実施形態では、ナノ粒子は、非ポリマー性マトリックスである。一部の実施形態では、ナノ粒子が、ポリマー材料(ポリマーマトリックスなど)を実質的に含まないタキサンのコアを含む。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物が、界面活性剤(Cremophor(登録商標)、Tween 80、またはタキサンの投与に用いられる他の有機溶媒など)を実質的に含まない(含まないなど)。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物が、約20%、15%、10%、7.5%、5%、2.5%、または1%のうちのいずれか1つ未満の有機溶媒を含有する。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中の担体タンパク質(アルブミンなど)とタキサンとの重量比が、約18:1以下、例えば、約15:1以下、例えば、約10:1以下である。一部の実施形態では、組成物中の担体タンパク質(アルブミンなど)とタキサンとの重量比が、約1:1〜約18:1、約2:1〜約15:1、約3:1〜約13:1、約4:1〜約12:1、約5:1〜約10:1のうちのいずれか1つの範囲内に収まる。一部の実施形態では、組成物のナノ粒子部分中の担体タンパク質とタキサンとの重量比が、約1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:15以下のうちのいずれか1つである。一部の実施形態では、組成物における担体タンパク質(アルブミンなど)とタキサンとの重量比が、以下:約1:1〜約18:1、約1:1〜約15:1、約1:1〜約12:1、約1:1〜約10:1、約1:1〜約9:1、約1:1〜約8:1、約1:1〜約7:1、約1:1〜約6:1、約1:1〜約5:1、約1:1〜約4:1、約1:1〜約3:1、約1:1〜約2:1、約1:1〜約1:1のうちのいずれか1つである。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物が、上記の特徴のうちの1または複数を含む。
本明細書で記載されるナノ粒子は、乾燥処方物(凍結乾燥組成物など)で存在させる場合もあり、生体適合的媒体中に懸濁させる場合もある。適切な生体適合性媒体には、水、水性緩衝媒体、生理食塩液、緩衝生理食塩液、場合によって、アミノ酸の緩衝溶液、場合によって、タンパク質の緩衝溶液、場合によって、糖の緩衝溶液、場合によって、ビタミンの緩衝溶液、場合によって、合成ポリマーの緩衝溶液、脂質含有エマルジョンなどが含まれるがこれらに限定されない。
本明細書で記載されるナノ粒子は、タキサンと担体タンパク質とを含む。「タンパク質」という用語は、直鎖状の場合もあり分枝状の場合もあり、修飾アミノ酸を含む場合もあり、かつ/または非アミノ酸により中断される場合もある、任意の長さ(全長または断片を含めた)のアミノ酸のポリペプチドまたはポリマーを指す。用語はまた、天然または介入:例えば、ジスルフィド結合の形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または他の任意の操作もしくは修飾により修飾されたアミノ酸ポリマーも包含する。この用語にはまた、例えば、1または複数のアミノ酸類似体(例えば、非天然アミノ酸などを含めた)のほか、当技術分野で公知の他の修飾を含有するポリペプチドも包含される。本明細書で記載されるタンパク質は、天然である、すなわち、天然の供給源(血液など)から得られるかまたはこれに由来する場合もあり、合成(化学合成または組換えDNA法を介する合成など)の場合もある。
適切な担体タンパク質の例には、アルブミン、IgAを含めた免疫グロブリン、リポタンパク質、アポリポタンパク質B、アルファ酸糖タンパク質、ベータ−2−マクログロブリン、サイログロブリン、トランスフェリン、フィブロネクチン、因子VII、因子VIII、因子IX、因子Xなどが含まれるがこれらに限定されない、通常は血中または血漿中で見出されるタンパク質が含まれる。一部の実施形態では、担体タンパク質は、カゼイン、α−ラクトアルブミンおよびβ−ラクトグロブリンなどの非血タンパク質である。担体タンパク質は、天然由来の場合もあり、合成により調製される場合もある。一部の実施形態では、薬学的に許容される担体が、ヒト血清アルブミンなどのアルブミンを含む。ヒト血清アルブミン(HSA)とは、Mr65Kの高度に可溶性の球形タンパク質であり、585アミノ酸からなる。HSAは、血漿中で最も豊富なタンパク質であり、ヒト血漿のコロイド浸透圧のうちの70〜80%を占める。HSAのアミノ酸配列は、合計17カ所のジスルフィド架橋、1か所の遊離チオール(Cys34)、および単一のトリプトファン(Trp214)を含有する。HSA溶液の静脈内使用は、血液減少性ショックの予防および処置に適応とされており(例えば、Tullis、JAMA、237巻、355〜360頁、460〜463頁(1977年)、およびHouserら、Surgery、Gynecology and Obstetrics、150巻、811〜816頁(1980年)を参照されたい)、新生児性高ビリルビン血症の処置における交換輸血と共に行われる(例えば、Finlayson、Seminars in Thrombosis and Hemostasis、6巻、85〜120頁(1980年)を参照されたい)。ウシ血清アルブミンなど、他のアルブミンも意図される。このような非ヒトアルブミンの使用は、例えば、脊椎動物(家庭用ペットおよび農場関連を含めた)など、非ヒト哺乳動物におけるこれらの組成物の使用との関連で適切であろう。
ヒト血清アルブミン(HSA)は、複数の疎水性結合部位(HSAの内因性リガンドである脂肪酸の場合、合計8カ所)を有し、タキサンの多様なセット、とりわけ、中性の疎水性化合物および負に帯電した疎水性化合物に結合する(Goodmanら、「The Pharmacological Basis of Therapeutics」、9版、McGraw−Hill New York(1996年))。極性リガンド特徴に対する結合点として機能する表面近傍の帯電リシン残基および帯電アルギニン残基を伴う、極めて細長い疎水性ポケットである、HSAのIIAサブドメインおよびIIIAサブドメインでは、2つの高アフィニティーの結合部位が提起されている(例えば、Fehskeら、Biochem. Pharmcol.、30巻、687〜92頁(198a年)、Vorum、Dan. Med. Bull.、46巻、379〜99頁(1999年)、Kragh−Hansen、Dan. Med. Bull.、1441巻、131〜40頁(1990年)、Curryら、Nat. Struct. Biol.、5巻、827〜35頁(1998年)、Sugioら、Protein. Eng.、12巻、439〜46頁(1999年)、Heら、Nature、358巻、209〜15頁(199b年)、およびCarterら、Adv. Protein. Chem.、45巻、153〜203頁(1994年)を参照されたい)。パクリタキセルおよびプロポフォルは、HSAに結合することが示されている(例えば、Paalら、Eur. J. Biochem.、268巻(7号)、2187〜91頁(200a年)、Purcellら、Biochim. Biophys. Acta、1478巻(a号)、61〜8頁(2000年)、Altmayerら、Arzneimittelforschung、45巻、1053〜6頁(1995年)、およびGarridoら、Rev. Esp. Anestestiol. Reanim.、41巻、308〜12頁(1994年)を参照されたい)。加えて、ドセタキセルは、ヒト血漿タンパク質に結合することが示されている(例えば、Urienら、Invest. New Drugs、14巻(b号)、147〜51頁(1996年)を参照されたい)。
組成物における担体タンパク質(アルブミンなど)は一般に、タキサンの担体として用いられる、すなわち、組成物における担体タンパク質は、担体タンパク質を含まない組成物と比較して、タキサンを、水性媒体中でより容易に懸濁可能とするか、またはこの懸濁を維持する一助となる。これは、タキサンを可溶化するための毒性溶媒(または界面活性剤)の使用を回避することが可能であり、これにより、個体(ヒトなど)にタキサンを投与することによる1または複数の副作用を軽減しうる。したがって、一部の実施形態では、本明細書で記載される組成物が、Cremophor EL(Cremophor EL(登録商標)(BASF)を含めた)などの界面活性剤を実質的に含まない(界面活性剤を含まないなど)。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物が、界面活性剤を実質的に含まない(界面活性剤を含まないなど)。ナノ粒子組成物を個体に投与するとき、組成物におけるCremophorまたは界面活性剤の量が、その個体において1または複数の副作用を引き起こすのに十分でない場合は、その組成物が、「Cremophorを実質的に含まない」か、または「界面活性剤を実質的に含まない」。
本明細書で記載される組成物における担体タンパク質の量は、その組成物における他の成分に応じて変化する。一部の実施形態では、組成物が、水性懸濁液、例えば、安定的なコロイド状懸濁液(安定的なナノ粒子懸濁液など)の形態においてタキサンを安定化させるのに十分な量で担体タンパク質を含む。一部の実施形態では、担体タンパク質が、水性媒体におけるタキサンの沈降速度を低減する量である。粒子含有組成物の場合、担体タンパク質の量はまた、タキサンのナノ粒子のサイズおよび密度にも依存する。
タキサンが、少なくとも約0.1、0.2、0.25、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、24、36、48、60、または72時間のうちのいずれかにわたるなど、長時間にわたり水性媒体における懸濁(目視可能な沈殿または沈降を伴わない懸濁など)を維持する場合、タキサンは、水性懸濁液中で「安定化」している。懸濁液は一般に、個体(ヒトなど)への投与に適するが、必ずしも個体への投与に適するわけではない。懸濁液の安定性は一般に、保存温度(室温(20〜25℃など)または冷蔵条件(4℃など)など)で評価する(しかし、必ずしも保存温度で評価するわけではない)。例えば、懸濁液が、肉眼で目視可能な軟凝集もしくは粒子凝集、または1000倍の光学顕微鏡下で観察したときに可視的な軟凝集もしくは粒子凝集を示さない場合、その懸濁液は、保存温度で安定的である。安定性はまた、約40℃より高温の温度など、加速試験条件下でも評価することができる。
一部の実施形態では、担体タンパク質が、特定の濃度の水性懸濁液においてタキサンを安定化させるのに十分な量で存在する。例えば、組成物中のタキサン濃度は、例えば、約0.1〜約50mg/ml、約0.1〜約20mg/ml、約1〜約10mg/ml、約2mg/ml〜約8mg/ml、約4〜約6mg/ml、約5mg/mlのうちのいずれかを含め、約0.1〜約100mg/mlである。一部の実施形態では、タキサンの濃度が、少なくとも約1.3mg/ml、1.5mg/ml、2mg/ml、3mg/ml、4mg/ml、5mg/ml、6mg/ml、7mg/ml、8mg/ml、9mg/ml、10mg/ml、15mg/ml、20mg/ml、25mg/ml、30mg/ml、40mg/ml、および50mg/mlのうちのいずれかである。一部の実施形態では、組成物が、界面活性剤(Cremophorなど)を含まないか、または実質的に含まないように、担体タンパク質が、界面活性剤(Cremophorなど)の使用を回避する量で存在する。
一部の実施形態では、液体形態にある組成物が、約0.1%〜約50%(w/v)(例えば、約0.5%(w/v)、約5%(w/v)、約10%(w/v)、約15%(w/v)、約20%(w/v)、約30%(w/v)、約40%(w/v)、または約50%(w/v))の担体タンパク質を含む。一部の実施形態では、液体形態にある組成物が、約0.5%〜約5%(w/v)の担体タンパク質を含む。
一部の実施形態では、ナノ粒子組成物における担体タンパク質、例えば、アルブミン対タキサンの重量比が、十分量のタキサンが、細胞に結合するか、または細胞により輸送されるような重量比である。担体タンパク質とタキサンとの異なる組合せに応じて、担体タンパク質対タキサンの重量比を最適化しなければならないが、一般に、担体タンパク質、例えば、アルブミン対タキサンの重量比(w/w)は、約0.01:1〜約100:1、約0.02:1〜約50:1、約0.05:1〜約20:1、約0.1:1〜約20:1、約1:1〜約18:1、約2:1〜約15:1、約3:1〜約12:1、約4:1〜約10:1、約5:1〜約9:1、または約9:1である。一部の実施形態では、担体タンパク質対タキサンの重量比が、約18:1以下、15:1以下、14:1以下、13:1以下、12:1以下、11:1以下、10:1以下、9:1以下、8:1以下、7:1以下、6:1以下、5:1以下、4:1以下、および3:1以下のうちのいずれかである。一部の実施形態では、組成物における担体タンパク質(アルブミンなど)とタキサンとの重量比が、以下:約1:1〜約18:1、約1:1〜約15:1、約1:1〜約12:1、約1:1〜約10:1、約1:1〜約9:1、約1:1〜約8:1、約1:1〜約7:1、約1:1〜約6:1、約1:1〜約5:1、約1:1〜約4:1、約1:1〜約3:1、約1:1〜約2:1、約1:1〜約1:1のうちのいずれか1つである。
一部の実施形態では、担体タンパク質により、組成物を、個体(ヒトなど)に、重大な副作用なしに投与することが可能となる。一部の実施形態では、担体タンパク質(アルブミンなど)が、ヒトにタキサンを投与するときの1または複数の副作用を軽減するのに有効な量である。「タキサンを投与するときの1または複数の副作用の軽減」という用語は、タキサンにより引き起こされる1または複数の望ましくない作用、ならびにタキサンを送達するのに用いられる送達媒体(タキサンを注射に適するものとする溶媒など)により引き起こされる副作用の軽減、緩和、除去、または回避を指す。このような副作用には、例えば、骨髄抑制、神経毒性、高血圧、炎症、静脈刺激、静脈炎、疼痛、皮膚刺激、末梢性神経障害、好中球減少性発熱、アナフィラキシー反応、静脈血栓症、胃溢血、およびこれらの組合せが含まれる。しかし、これらの副作用は、例示的なものであるに過ぎず、タキサンと関連する他の副作用または副作用の組合せも軽減することができる。
一部の実施形態では、組成物が、Abraxane(登録商標)(nab−パクリタキセル)を含む。Abraxane(登録商標)とは、ヒトアルブミンUSPにより安定化させたパクリタキセル処方物であり、直接注射可能な生理学的溶液中で分散させることができる。0.9%塩化ナトリウム注射液または5%デキストロース注射液など、適切な水性媒体中で分散させると、Abraxane(登録商標)は、パクリタキセルの安定的なコロイド状懸濁液を形成する。コロイド状懸濁液におけるナノ粒子の平均粒子サイズは、約130ナノメートルである。HSAは、水中で遊離して可溶性であるので、例えば、約2mg/ml〜約8mg/ml、約5mg/mlを含め、希釈(0.1mg/mlのパクリタキセル)〜濃縮(20mg/mlのパクリタキセル)の範囲にわたる広範な濃度で、Abraxane(登録商標)を再構成することができる。
当技術分野では、ナノ粒子組成物を作製する方法が公知である。例えば、タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含有するナノ粒子は、高せん断力条件(例えば、超音波処理、高圧ホモジナイゼーションなど)下で調製することができる。これらの方法は、例えば、米国特許第5,916,596号;同第6,506,405号;同第6,749,868号;同第6,537,579号;同第7,820,788号において開示され、また、米国特許公開第2007/0082838号、同第2006/0263434号、およびPCT出願第WO08/137148号においても開示されている。
略述すると、タキサン(パクリタキセルなど)を、有機溶媒中に溶解させ、この溶液を、ヒト血清アルブミン溶液へと添加することができる。この混合物を、高圧ホモジナイゼーションにかける。次いで、蒸発により有機溶媒を除去することができる。得られる分散液を、さらに凍結乾燥させることができる。適切な有機溶媒には、例えば、当技術分野で公知のケトン、エステル、エーテル、塩素化溶媒、および他の溶媒が含まれる。例えば、有機溶媒は、塩化メチレンまたはクロロホルム/エタノール(例えば、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、または9:1の比による)でありうる。
ナノ粒子組成物における他の成分
本明細書で記載されるナノ粒子は、他の薬剤、賦形剤、または安定化剤を包含する組成物中に存在させることができる。例えば、ナノ粒子の負のゼータポテンシャルを増大させることにより安定性を増大させるために、特定の負に帯電した成分を添加することができる。負に帯電したこのような成分には、グリココール酸、コール酸、ケノデオキシコール酸、タウロコール酸、グリコケノデオキシコール酸、タウロケノデオキシコール酸、リトコール酸、ウルソデオキシコール酸、デヒドロコール酸などからなる胆汁酸による胆汁酸塩、以下のホスファチジルコリン:パルミトイルオレオイルホスファチジルコリン、パルミトイルリノレオイルホスファチジルコリン、ステアロイルリノレオイルホスファチジルコリン、ステアロイルオレオイルホスファチジルコリン、ステアロイルアラキドイルホスファチジルコリン、およびジパルミトイルホスファチジルコリンが含まれるレシチン(卵黄)ベースのリン脂質を含めたリン脂質が含まれるがこれらに限定されない。他のリン脂質には、L−α−ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジステアロイルホスファチジルコリン(distearyolphosphatidylcholine)(DSPC)、水素添加大豆ホスファチジルコリン(HSPC)、および他の類縁化合物が含まれる。例えば、硫酸コレステリルナトリウムなど、負に帯電した界面活性剤または乳化剤もまた、添加剤として適する。
一部の実施形態では、組成物が、ヒトへの投与に適する。一部の実施形態では、組成物が、獣医的関連では、家庭用ペットおよび農場動物などの哺乳動物への投与に適する。多種多様なナノ粒子組成物の適切な処方物が存在する(例えば、米国特許第5,916,596号;同第6,096,331号;および同第7,820,788号を参照されたい)。以下の処方物および方法は、例示的なものであるに過ぎず、全く限定的なものではない。経口投与に適する処方物は、(a)水、生理食塩液、またはオレンジジュースなどの希釈剤中に溶解させた有効量の化合物などの溶液、(b)各々が、固体または顆粒など、所定量の有効成分を含有する、カプセル、トローチ、または錠剤、(c)適切な液体中の懸濁液、および(d)適切なエマルジョンからなる場合がある。錠剤形態は、ラクトース、マンニトール、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、微晶質セルロース、アカシアガム、ゼラチン、コロイド状の二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、滑石、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ならびに他の賦形剤、着色剤、希釈剤、緩衝剤、保湿剤、防腐剤、芳香剤、および薬理学的に適合性の賦形剤のうちの1または複数を包含しうる。トローチ形態は、風味のある有効成分、通常はスクロースおよびアカシアガムまたはトラガカントガムを含むほか、ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアガム、エマルジョン、ゲルなどの不活性ベース中に有効成分を含むトローチを含み、有効成分に加えて当技術分野で公知の賦形剤などの賦形剤を含有することが可能である。
適する担体、賦形剤、および希釈剤の例には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルギン酸、トラガカントガム、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、生理食塩液、シロップ、メチルセルロース、メチルヒドロキシ安息香酸およびプロピルヒドロキシ安息香酸、滑石、ステアリン酸マグネシウム、および鉱油が含まれるがこれらに限定されない。処方物は、さらに、潤滑剤、保湿剤、乳化剤および懸濁化剤、防腐剤、甘味剤、または芳香剤も包含しうる。
非経口投与に適する処方物には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤を含有しうる水性および非水性で等張性の滅菌注射液と、処方物を、意図されるレシピエントの血液と適合性にする溶質と、懸濁化剤、可溶化剤、増粘剤、安定化剤、および防腐剤を包含しうる水性および非水性の滅菌懸濁液とが含まれる。処方物は、アンプルおよびバイアルなど、単位用量または複数回用量の密封容器内に存在させることが可能であり、使用の直前に、注射用の滅菌液体賦形剤、例えば、水の添加だけを必要とする凍結乾燥(freeze−dried(lyophilized))条件下で保存することが可能である。既に説明した種類の滅菌粉末、滅菌顆粒、および滅菌錠剤から、即席の注射液および懸濁液を調製することができる。注射用処方物が好ましい。
一部の実施形態では、例えば、約5.0〜約8.0、約6.5〜約7.5、および約6.5〜約7.0のうちのいずれかのpH範囲を含め、pH範囲が約4.5〜約9.0となるように組成物を調合する。一部の実施形態では、例えば、約6.5、7、または8(約8など)のうちのいずれか以上を含め、組成物のpHを約6以上となるように調合する。また、グリセロールなど、適切な張性修飾剤を添加することにより、組成物を血液と等張性とすることもできる。
キット、医薬、および組成物
本発明はまた、本明細書で記載される方法に有用な組成物(医薬組成物など)、医薬、キット、および単位剤形も提供する。また、医薬としての使用の文脈であれ、かつ/または医薬の製造のための使用の文脈であれ、本明細書で記載される任意の使用も提供される。
本発明のキットは、タキサンを含有するナノ粒子組成物(または単位剤形および/もしくは製品)および/または細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤を含む1または複数の容器、ならびに、一部の実施形態では、本明細書で記載される方法のうちのいずれかに従う、使用のための指示書もさらに含む。キットは、処置に適する個体を選択するための説明もさらに含みうる。本発明のキットに装備される指示書は、ラベルまたはパッケージの添付文書(例えば、キット内に包含される紙製シート)に書かれた指示書であることが典型的であるが、コンピュータにより読み取り可能な指示書(例えば、磁気的保存ディスクまたは光学的保存ディスクに書き込まれた指示書)もまた許容可能である。
一部の実施形態では、キットが、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを含む。一部の実施形態では、キットが、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤と、c)増殖性疾患(がんなど)の処置のために、ナノ粒子と他の薬剤とを同時投与、逐次投与、または共時(concurrently)投与するための指示書とを含む。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセル、ドセタキセル、およびオルタタキセルのうちのいずれかである。一部の実施形態では、キットが、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤と、c)増殖性疾患(がんなど)の有効な処置のために、ナノ粒子と他の薬剤とを同時投与、逐次投与、および/または共時(concurrently)投与するための指示書とを含む。
一部の実施形態では、キットが、a)担体タンパク質(アルブミンなど)でコーティングしたタキサン(パクリタキセルなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、c)増殖性疾患(がんなど)の処置のために、ナノ粒子組成物を同時投与、逐次投与、および/または共時(concurrently)投与するための指示書とを含む。一部の実施形態では、キットが、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、c)増殖性疾患(がんなど)の有効な処置のために、ナノ粒子組成物を同時投与、逐次投与、および/または共時(concurrently)投与するための指示書とを含むナノ粒子を含む。
ナノ粒子および他の薬剤は、個別の容器に存在させることもでき、単一の容器に存在させることもできる。キットは、1つの異なる組成物を含む場合もあり、2つ以上の組成物を含み、一方の組成物がナノ粒子を含み、もう一方の組成物が他の薬剤を含む場合もあることを理解されたい。
本発明のキットは、適切な形でパッケージングされる。適切なパッケージングには、バイアル、ボトル、ジャー、可撓性のパッケージング(例えば、密封Mylarバッグまたはプラスティック製のバッグ)などが含まれるがこれらに限定されない。キットは場合によって、緩衝剤および解釈情報など、さらなる構成要素も提供しうる。したがって、本出願はまた、バイアル(密封バイアルなど)、ボトル、ジャー、可撓性パッケージングなどを包含する製品も提供する。
ナノ粒子組成物の使用に関する指示書は一般に、意図される処置のための用量、投与スケジュール、および投与経路についての情報を包含する。容器は、単位用量の場合もあり、バルクパッケージ(例えば、複数回用量パッケージ)の場合もあり、または単位用量未満の場合もある。例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、8週間、3カ月間、4カ月間、5カ月間、7カ月間、8カ月間、9カ月間以上のうちのいずれかなどの長期間にわたり、個体の有効な処置をもたらすのに十分な、本明細書で開示される用量のタキサン(タキサンなど)を含有するキットを提供することができる。キットはまた、複数単位用量のタキサンおよび医薬組成物および使用のための指示書を包含し、薬局、例えば、院内薬局および調剤薬局において保存および使用されるのに十分な量でこれをパッケージングすることも可能である。
また、増殖性疾患を処置するための医薬も提供される。一部の実施形態では、医薬が、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤とを含む。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセル、ドセタキセル、およびオルタタキセルのうちのいずれかである。一部の実施形態では、キットが、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤と、c)増殖性疾患(がんなど)の有効な処置のために、ナノ粒子と他の薬剤とを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含む。
また、リンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)を処置するための医薬も提供される。一部の実施形態では、医薬が、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤とを含む。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセル、ドセタキセル、およびオルタタキセルのうちのいずれかである。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、アザシチジンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)アザシチジンと、c)リンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)の有効な処置のために、ナノ粒子とアザシチジンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、デシタビンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)デシタビンと、c)リンパ系新生物(例えば、CLL/SLL、または、不応性DLBCリンパ腫などのリンパ腫)の有効な処置のために、ナノ粒子とデシタビンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。
また、卵巣がんを処置するための医薬も提供される。一部の実施形態では、医薬が、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤とを含む。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセル、ドセタキセル、およびオルタタキセルのうちのいずれかである。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、アザシチジンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)アザシチジンと、c)卵巣がんの有効な処置のために、ナノ粒子とアザシチジンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、デシタビンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)デシタビンと、c)卵巣がんの有効な処置のために、ナノ粒子とデシタビンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。
また、子宮内膜がん(例えば、子宮がん)を処置するための医薬も提供される。一部の実施形態では、医薬が、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤とを含む。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセル、ドセタキセル、およびオルタタキセルのうちのいずれかである。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、アザシチジンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)アザシチジンと、c)子宮内膜がん(例えば、子宮がん)の有効な処置のために、ナノ粒子とアザシチジンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、デシタビンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)デシタビンと、c)子宮内膜がん(例えば、子宮がん)の有効な処置のために、ナノ粒子とデシタビンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。
また、肺がんを処置するための医薬も提供される。一部の実施形態では、医薬が、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤とを含む。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセル、ドセタキセル、およびオルタタキセルのうちのいずれかである。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、アザシチジンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)アザシチジンと、c)肺がんの有効な処置のために、ナノ粒子とアザシチジンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、デシタビンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)デシタビンと、c)肺がんの有効な処置のために、ナノ粒子とデシタビンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。
また、肉腫を処置するための医薬も提供される。一部の実施形態では、医薬が、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤とを含む。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセル、ドセタキセル、およびオルタタキセルのうちのいずれかである。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、アザシチジンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)アザシチジンと、c)肉腫の有効な処置のために、ナノ粒子とアザシチジンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、デシタビンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)デシタビンと、c)肉腫の有効な処置のために、ナノ粒子とデシタビンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。
また、膵臓がんを処置するための医薬も提供される。一部の実施形態では、医薬が、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤とを含む。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセル、ドセタキセル、およびオルタタキセルのうちのいずれかである。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、アザシチジンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)アザシチジンと、c)膵臓がんの有効な処置のために、ナノ粒子とアザシチジンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、デシタビンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)デシタビンと、c)膵臓がんの有効な処置のために、ナノ粒子とデシタビンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。
また、乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)を処置するための医薬も提供される。一部の実施形態では、医薬が、a)タキサン(パクリタキセルなど)および担体タンパク質(アルブミンなど)を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤とを含む。一部の実施形態では、タキサンが、パクリタキセル、ドセタキセル、およびオルタタキセルのうちのいずれかである。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、アザシチジンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)アザシチジンと、c)乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)の有効な処置のために、ナノ粒子とアザシチジンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。一部の実施形態では、細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、少なくとも1つの他の薬剤が、デシタビンである。一部の実施形態では、a)アルブミンでコーティングしたパクリタキセルを含むナノ粒子を含む組成物(Abraxane(登録商標)など)と、b)デシタビンと、c)乳がん(例えば、HER2陰性乳がん、または、例えば、トリプルネガティブ乳がん)の有効な処置のために、ナノ粒子とデシタビンとを同時投与、逐次投与、および/または共時投与するための指示書とを含むナノ粒子を含むキットが提供される。
ナノ粒子および他の薬剤は、個別の容器に存在させることもでき、単一の容器に存在させることもできる。医薬は、1つの異なる組成物を含む場合もあり、2つ以上の組成物を含み、一方の組成物がナノ粒子を含み、もう一方の組成物が他の薬剤を含む場合もあることを理解されたい。
本発明のキット、医薬、および組成物は、本明細書で記載される1または複数の態様またはパラメータを包含しうる。
例示的な実施形態
一態様では、本発明は、個体における増殖性疾患を処置する方法であって、個体に、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む有効量の組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを投与するステップを含む方法を提供する。
上記態様の一実施形態では、前記他の薬剤は、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤である。
上記態様の一実施形態では、前記他の薬剤は、ボリノスタットである。
さらなる実施形態では、方法は、前記個体に白金ベースの薬剤を投与するステップをさらに含む。
上記態様の一実施形態では、前記他の薬剤は、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤である。
さらなる実施形態では、他の薬剤は、アザシチジンである。別のさらなる実施形態では、他の薬剤は、デシタビンである。
上記態様のさらなる実施形態では、増殖性疾患は、がんである。さらなる実施形態では、がんは、乳がんである。なおさらなる実施形態では、個体は、ER、PR、またはHER2について陰性である。なおさらなる実施形態では、個体は、ER、PR、およびHER2について陰性である。
上記実施形態のさらなる実施形態では、がんは、卵巣がんである。
上記実施形態のさらなる実施形態では、がんは、非小細胞肺がんである。
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、タキサンおよびアルブミンを含むナノ粒子を含む組成物と、他の薬剤とを同時投与する。
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、タキサンおよびアルブミンのナノ粒子を含む組成物と、他の薬剤とを逐次投与する。
上記の実施形態のいずれかの別の実施形態では、タキサンおよびアルブミンのナノ粒子を含む組成物と、他の薬剤とを共時投与する。
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、タキサンは、パクリタキセルである。
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、組成物中のナノ粒子の平均直径は、約200nm以下である。
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、担体タンパク質は、アルブミンである。さらなる実施形態では、ナノ粒子組成物中のアルブミンとタキサンとの重量比は、約1:1未満〜約18:1である。さらなる実施形態では、ナノ粒子組成物中のアルブミンとタキサンとの重量比は、約1:1未満〜約9:1である。
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、個体は、ヒトである。
別の態様では、本発明は、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを含むキットを提供する。
別の態様では、本発明は、a)タキサンおよび担体タンパク質を含むナノ粒子を含む組成物と、b)細胞におけるエピジェネティックスを修飾する、有効量の少なくとも1つの他の薬剤とを含む医薬を提供する。
当業者は、本発明の範囲および精神の範囲内では、複数の実施形態が可能であることを認めるであろう。ここで、本発明を、以下の非限定的な例に言及することにより、より詳細に説明しよう。以下の例は、本発明をさらに例示するが、当然ながら、いかなる形でもその範囲を限定するものとしてみなすべきではない。
実施例1.HER2陰性原発性手術可能乳がんにおける、カルボプラチンおよびnab−パクリタキセル(CP)とともに、ボリノスタットを用いる治療またはボリノスタットを用いない治療
本研究は、非切除期II〜IIIのHER2陰性乳がんを有する女性における、毎日の12の毎週用量のカルボプラチン(「C」)(AUC2)およびnab−パクリタキセル(「P」)(100mg/m2)とともに(7日ごとの最初の3日)ボリノスタット400mg、経口(「po」)の安全性を調査するための導入期(run−in phase)およびランダム化された第II相の両方を含んだ。ランダム化二重盲検第II相試験の目的は、HER2陰性原発性手術可能乳がんにおける術前全身療法(PST)として、カルボプラチンおよびnab−パクリタキセル(CP)とともにボリノスタットを用いる、またはボリノスタットを用いないことに対する応答および代理バイオマーカーを評価することであった。
本研究の第1の目的は、病理学的完全な一次応答率(pCR)を評価することであった。本研究の第2の目的は、これらの患者におけるこれらのレジメンの安全性を評価すること;臨床的応答率を評価すること;FDG PETにおけるSUVのベースラインおよび変化(C1D15)と、CP+/−ボリノスタットに対する臨床的応答および病理学的応答とを相関させること;ならびに増殖およびアポトーシスのベースラインおよびC1D15マーカーと、CP+/−ボリノスタットに対する臨床的応答および病理学的応答とを相関させることであった。本研究の探求目的は、基底細胞様(basal−like)腫瘍および非基底細胞様腫瘍を有する女性における、レジメンに対する臨床的応答および病理学的応答を比較すること;遺伝子のメチル化および発現プロファイルにおけるベースラインおよび変化を評価すること;ならびに組織ヒストンのアセチル化におけるベースラインおよび変化を評価することであった。
非ランダム化導入期を、6〜12の対象を登録し、試験されるボリノスタットの用量を確認する初期試験の前に行った。初期試験を、化学療法およびプラセボまたは化学療法およびボリノスタットのいずれかに1:1にランダム化した、ランダム化された二重盲検第II相試験であった。適格な患者を、ホルモン受容体状態により階層化した。2つの治療アームの間に応答率の形式比較はなかった。31の患者/アームの試料サイズにより、80%の検出率および10%の第1種過誤率を有するSimonの2ステージデザインを使用して、10%の無効応答率から25%のpCR率の検出が可能である。
本研究設計を図1に示す。適格な患者をランダム化し、(i)12の毎週用量のカルボプラチン(「C」)(AUC2)およびnab−パクリタキセル(「P」)(100mg/m2)または(ii)12の毎週用量のカルボプラチン(「C」)(AUC2)およびnab−パクリタキセル(「P」)(100mg/m2)ならびにボリノスタット400mgで経口(「po」)毎日(7日ごとの最初の3日)、のいずれかを与えた。N=62(各アームに31の参加者)。
適格な女性は、18歳以上であり、根治手術または術前全身療法を待っていた。試験のための適格性基準は、組織学的に確認された侵襲性乳がん;任意のEPまたはPR状態;HER2陰性;T2、T3またはT4病変、任意のN、M0またはT1c、N1〜3、M0;ECOGパフォーマンスステータス0〜1;適切な血球数および器官機能(ANC≧1,500/mm3;血小板数≧150,000/mm3;ヘモグロビン≧9g/dL;クレアチニン≦1.5×正常値上限(ULN)およびクレアチニンクリアランス≧50mL/分;正常範囲のビリルビン;ならびにアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(「AST」)およびアラニンアミノトランスフェラーゼ(「ALT」)≦2.5×(ULN)を含む);現在のがんのために、以前に化学療法、照射療法またはホルモン療法を受けていないこと、を含んだ。
6人の女性が、用量制限毒性なく導入期を完了した。6人の患者を、第II相試験においてランダム化し、2人の女性が第II相試験を完了した。患者の特徴を表1に示す。
実施例2.HER2陰性原発性手術可能乳がんにおける術前化学療法としての、カルボプラチンおよびnab−パクリタキセル(CP)とともにボリノスタットを用いる治療またはボリノスタットを用いない治療に対する応答および代理バイオマーカーの評価
このランダム化された二重盲検第II相臨床試験は、外科手術により摘出できる乳がんを有する女性における、カルボプラチンおよびパクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子処方物(nab−パクリタキセル)とともにボリノスタットを用いる治療またはボリノスタットを用いない治療の効果を試験する。加えて、この試験は、カルボプラチンおよびnab−パクリタキセル(CP)とともにボリノスタットを用いる治療またはボリノスタットを用いない治療に対する応答および代理バイオマーカーを評価する。
この研究には2つのアームがある。アームIは実対照薬であり:患者はカルボプラチンを血管内(「IV」)で、およびパクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子処方物がIVで1日目に与えられ、経口でプラセボを1〜3日目に与えられる。治療は、疾患進行または許容できない毒性なしに、12週間毎週繰り返した。アームIに使用した薬物は、IVで与えたカルボプラチン;IVで与えたパクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子処方物;ならびに経口で与えたプラセボである。アームIIは実験であり:患者は、アームIのようにカルボプラチンおよびパクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子処方物を与えられ、経口でボリノスタットを1〜3日目に与えられた。治療は、疾患進行または許容できない毒性なしに、12週間毎週繰り返した。アームIIに使用した薬物は、IVで与えたカルボプラチン;IVで与えたパクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子処方物;ならびに経口で与えたボリノスタットである。
本研究の第1の目的は、カルボプラチンおよびパクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子処方物(CP)とともにボリノスタットを含む新補助療法対ボリノスタットを含まない新補助療法により治療された、HER2陰性原発性手術可能乳がんを有する患者における、病理学的に完全な応答(pCR)率を決定することである。本研究の第2の目的は、これらの患者において、これらのレジメンの安全性を評価すること;これらのレジメンにより治療された患者における臨床的に完全な応答(cCR)率を判断すること;これらのレジメンにより治療された患者において、FDG−PETにおける代理マーカー摂取率(SUV)のベースラインおよび変化(15日目)と、病理学的応答および臨床的応答を相関させること、および15日目にSUVが≧25%減少したまたは≧50%減少した女性のうち何パーセントが、CPとともにボリノスタットを用いた療法対ボリノスタットを用いない療法に対してpCRおよびcCRを達成したかを決定すること;増殖のマーカーにおけるベースラインおよび変化と、これらのレジメンにより治療された患者における病理学的応答および臨床的応答を相関させること;ならびにこれらのレジメンにより治療された患者に関する長期の転帰(例えば、乳がんの再発、新たな乳がんの発症または死)を評価すること、である。第3の目的は、候補遺伝子のメチル化および発現プロファイルにおけるベースラインおよび変化を評価すること;組織および末梢血の単核細胞ヒストンのアセチル化におけるベースラインおよび変化を評価すること;基底細胞様特性を有する女性におけるcCRおよびpCR対他のサブタイプを有する女性におけるcCRおよびpCRを比較すること、である。
試験に対する患者の適格性は、18歳以上;女性;健康でないボランティアを含む。疾患特徴の基準は、針生検により組織学的に確認された浸潤性乳管がん(乳管および小葉混合型疾患は許可した;浸潤性小葉がんは、導入部においてのみ許可した);以下の臨床病期基準:(i)T2、T3またはT4病変、任意のN、M0(ii)T1c、N1〜3、M0;根治的外科手術前に化学療法が計画されている、同側の乳房に皮膚転移のある患者は、初期試験に適格である、の1つを満たす、切除されていない、臨床的に測定可能な疾患;HER2陰性疾患;以下の基準:(i)エストロゲン受容体(ER)陰性およびプロゲステロン受容体(PR)陰性(ii)ER陽性(グレードIIまたはIII)およびPR陽性またはPR陰性(注:導入部に関して任意のERまたはPR状態)の1つを満たすホルモン受容体状態を含む。
患者の特徴は、:ECOGパフォーマンスステータス0〜1;更年期は指定なし;ANC≧1,500/mm3;血小板数≧150,000/mm3;ヘモグロビン≧9g/dL;クレアチニン≦1.5×正常値上限(ULN);クレアチニンクリアランス≧50mL/分;正常な総ビリルビン;AST(SGOT)およびALT(SGPT)≦2.5×(ULN);アルカリホスファターゼ≦2.5×ULN;PTは、INR≦1.5(または患者が治療としてワルファリンを維持用量で服用している場合は、通常2から3のINR範囲内)およびPTT≦ULN;ベースライン心電図(ECG)においてPR延長またはAVブロックの証拠がないと定義された適切な心機能;治療およびその後少なくとも3ヵ月間、有効な、ホルモンを使用しない避妊を使用する意思がある;妊娠または授乳をしていない;グレード2以上の既存の末梢神経障害がない;ポリソルベート80または大腸菌(E.coli)由来産物と一緒に処方された任意の薬物に対して重症な過敏反応の病歴がない;ボリノスタットと類似の化学的組成物または生物学的組成物の化合物に起因するアレルギー反応の病歴がない;本治療の間、治験責任医師の見解において、患者を重篤な合併症を起こす可能性がある危険性にさらす病状がないことを含む。
患者の以前の共時投与療法の基準は、以前のバルプロ酸または他のヒストンデアセチラーゼ阻害剤から少なくとも4週間;このがんに関して以前に化学療法、放射線療法または内分泌療法を受けていない(患者が、ベースライン試験の生検の1ヵ月以上前に治療を中止している限り以前のタモキシフェンもしくはラロキシフェンまたは乳がんの予防に関する別の薬剤は許可した);過去5年以内に以前のがんに対する全身治療を受けていない(初期試験);このがんに関して以前に全身治療を受けていない、または全身治療を継続していない(初期試験);HIV陽性患者のための抗レトロウイルス療法の共時投与がない;他のヒストンデアセチラーゼ阻害剤の共時投与がない;他の化学療法、抗エストロゲン療法、放射線療法または他の治験中の全身療法の共時投与がない;他の生物学的療法の共時投与がない;他の治験中の薬物の共時投与がない、ことを含む。
本研究は、ランダム化された第II相試験(初期試験)および6〜12人の患者の導入部を含む。導入部のために、患者はカルボプラチンをIVで、およびパクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子処方物をIVで1日目に与えられ、経口でボリノスタットを1〜3日目に与えられる。治療は、疾患進行または許容できない毒性なしに、12週間毎週繰り返す。化学療法とボリノスタットとの組合せの安全性が確認されたら、続いて、登録された患者を初期試験に進ませる。
初期試験のために、患者を、ホルモン受容体状態(エストロゲン受容体(ER)陰性およびプロゲステロン受容体(PR)陰性対ER陽性および/またはPR陽性)により階層化する。患者を、2つの治療アームのうちの1つにランダム化する。アームI:患者は、カルボプラチンをIVで、およびパクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子処方物をIVで1日目に与えられ、経口でプラセボを1〜3日目に与えられる。治療は、疾患進行または許容できない毒性なしに、12週間毎週繰り返す。アームII:患者は、アームIのようにカルボプラチンおよびパクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子処方物を与えられ、経口でボリノスタットを1〜3日目に与えられる。治療は、疾患進行または許容できない毒性なしに、12週間毎週繰り返す。
新補助化学療法の完了後2〜4週間以内に、患者に、治療にあたる医師の裁量において、乳房温存外科手術または乳房切除を受けさせる。
患者は、ベースライン、15日目および根治外科手術時において腫瘍組織生検を受ける。試料を、免疫組織化学(IHC)、RNA抽出およびRT−PCRを使用する遺伝子発現分析により分析し、薬物機序の理解に関連し得る応答および分子プロファイルに関する候補マーカーを同定する。関連遺伝子(例えば、ERアルファ、APC−1、RARベータ、サイクリンD2、Twist、RASSF1AおよびHIN−1)のメチル化を、定量的マルチプレックスメチル化特異的PCRにより評価する。治療結果としての遺伝子発現の変化を、IHCまたは定量的RT−PCRにより決定する。血液試料を、ベースライン、15日目、根治外科手術時および外科手術後4週間に、DNAメチル化試験、薬理ゲノミクス試験およびヒストンアセチル化アッセイのために採取する。患者は、ベースラインおよび15日目にフルデオキシグルコースF18陽電子エミッショントモグラフィー(FDG−PET)またはPET/CTをさらに受け、標準摂取率により測定された治療応答を評価する。
実施例3.乳がん患者における療法に対する応答を予測するための、新補助療法前および新補助療法後のFDG−PETの使用
本研究は、機能的画像化、FDG−PETを使用し初期乳がんを有する患者における新補助療法に対する応答を予測した。初期乳がんを有する患者に関して、ベースラインおよび初期乳がんを有する女性における新補助療法の開始後7日目に、FDG−PETを実施した。図2は、2人の患者によるFDG−PETの結果を示す。患者1(図2、上)は、新補助療法前に右側乳房の腫瘤(標準摂取率(「SUV」)が12.4)を有し、FDG−PETに基づいてSUVが6.7に減少した。患者1は、療法に対して部分的な応答を有した。患者2(図2、下)は、新補助療法前に左側乳房の腫瘤(SUVが31)を有し、FDG−PETに基づいてSUVが9.9に減少した。患者2は、療法に対して完全な応答を有した。
実施例4.進行性または転移性の固形腫瘍および乳がんに対するアザシチジン(Vidaza)およびアブラキサン(登録商標)の第I/II相臨床試験
本研究は、固形腫瘍の治療のためのアブラキサン(登録商標)およびアザシチジンの効果を評価する。
進行性および固形乳がん患者を含む、進行性または転移性の固体腫瘍を有する患者を本研究のために募集する。HER2およびneu陰性である乳がん患者を募集する。
アザシチジンを、50、75および100mg/m2の用量レベルで皮下または静脈内に投与する。投与は連続した5日間毎日実施する。アブラキサン(登録商標)は、100mg/m2の用量で、4週間のサイクルにおいて8、15および22日目に静脈内に投与する。治療は6サイクル実施する。
患者を評価するための主要エンドポイントは、総合的な応答率、安全性および有害事象を含む。患者を評価するための二次エンドポイントは、無進行生存および臨床的応答を含む。
実施例5.アブラキサンおよびDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤の組合せにより治療された、NSCLC患者におけるSPARC発現の相関試験
本研究は、アブラキサン(登録商標)およびアザシチジンもしくはデシタビンの組合せにより治療された、非小細胞肺がん患者におけるSPARCの発現レベルを評価する。
非小細胞肺がんを有する患者を募集し、3つの群に分ける。I群の患者は、アブラキサン(登録商標)を単独で投与される。II群の患者は、アブラキサン(登録商標)およびアザシチジンと組み合わせて投与される。III群の患者は、アブラキサン(登録商標)およびデシタビンを投与される。
アザシチジンを、50、75および100mg/m2の用量レベルで皮下または静脈内に投与する。投与は、毎週、連続した5日間毎日実施する。
デシタビンを、20〜45mg/m2で皮下または静脈内に、毎週、連続した5日間毎日投与する。
アブラキサン(登録商標)は、100mg/m2の用量で、4週間のサイクルにおいて8、15および22日目に静脈内に投与する。治療は6サイクル実施する。SPARC発現と治療に対する応答の間の相関を分析する。
実施例6.無胸腺マウスにおける腹腔内卵巣がんモデルにおいて、腹腔内および静脈内アブラキサン(登録商標)とともに腹腔内にデシタビンを用いること、および用いないことの有効性の評価
本研究の目的は、無胸腺マウスにおけるヒト卵巣がん(OVCAR−3)の腹腔内モデルにおいて、アブラキサン(登録商標)単独またはデシタビン(「DAC」)をともに用いた腹腔内治療の有効性対静脈内アブラキサン(登録商標)単独またはデシタビンをともに用いた腹腔内治療の有効性を評価することおよび比較することである。
アブラキサンを、滅菌0.9%生理食塩水を用いて再構成し、その後適切な濃度に希釈する。50mgの凍結乾燥デシタビン/Dacogenを、20mlの滅菌生理食塩水中で再構成する。−80℃において凍結させた1.5mlのアリコートを保存する。投与前に、ストック溶液のアリコートを生理食塩水を用いて1:10で希釈し(総体積15mlに希釈)、2mg/kg(およそ50ml/マウス)でIPまたはIV投与用の0.25mg/mlを得た。
合計99匹の動物(少なくとも9匹の動物/試験群)を本研究に使用し、腹腔内卵巣がんモデルにおいて腹腔内および静脈内に投与されたアブラキサン(登録商標)およびDACの効果を評価する。Taconicの雌NCrヌードマウスを本研究に使用する。重量:移植の日において20〜30グラム。年齢:ランダム化の日において少なくとも6週齢;btc−x8014ovcar/2。
腫瘍注射手順:各動物を秤量し、その後1〜4×106のOVCAR−3細胞を腹腔内に注射する。細胞は、0.5mlのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に懸濁する。
被験物質の投与(IP):動物に、10ml/kgのアブラキサンもしくはDACのいずれか、または両方を、移植後1週間に開始して、腹腔内に(IP)注射する。コントロール動物には、10ml/kgをIPで与える。アブラキサンを、細胞移植(投与1日目)後8日目に開始して、qdx5投与する。DACは、−4、−3、−2日目および8、9および10日目に与える。
被験物質の投与(IV):動物に、尾静脈を介して、10ml/kgのアブラキサンもしくはDACのいずれか、または両方を、移植後1週間に開始して、静脈内に(IV)注射する。コントロール動物には、10ml/kgをIPで与える。アブラキサンを、細胞移植(投与1日目)後8日目に開始して、qdx5投与する。DACは、−4、−3、−2日目および8、9および10日目に与える。
腫瘍成長の評価:動物を、それらを秤量した時に肉眼で検査する。明らかな腹部膨満の観察および腹腔内腫瘤の触診を実施し、研究結果を記録する。
体重:動物を、腫瘍細胞注射前、その後犠牲にするまで2〜3回/週秤量する。
臨床観察:動物を、全身の外観、悪質液および他の異常に関して1日1回観察する。
死亡率/罹患率:全動物を、死亡率/罹患率に関して1日2回検査する。試験責任者により瀕死と判断された任意の動物を安楽死させる。安楽死させた動物および死後硬直前の死亡が見出された任意の動物を、試験責任者および治験依頼者の代表の裁量において剖検した。
剖検:安楽死後、腹水が存在すれば回収する。大型の腫瘍を切除し、3つの切片に均等に分割する。腫瘍の1/3を10%の中性緩衝ホルマリンに一晩配置し、95%エタノールに移し、IHC分析のために室温において保存する。他の2つの切片を、2つの別個のチューブに分注し、遺伝子のアレイおよびメチル化分析のために液体窒素中で急速凍結する。クライオテープを、黒の油性マーカーと一緒に各容器のラベリングに使用する。
様々な治療群の要約を表2に提供する。
実施例7.進行性または転移性の固形腫瘍および乳がんを有する患者の治療における、低メチル化薬のアザシチジン(Azacitadine)およびナノ粒子アルブミン結合パクリタキセルの第I/II相試験
本研究は、リンパ腫、肉腫、卵巣、肺、子宮内膜、膵臓および乳がんを含む難治性の進行性または転移性固体腫瘍の治療のためのパクリタキセルおよびアザシチジンの効果を評価する。
リンパ腫を含む評価可能な進行性または転移性固形腫瘍、適切な器官機能、PS0〜2を有し、タキサンを含む以前の細胞毒性化学療法については制限しない患者が適格であった。3〜6人の患者のコホートを登録し、治療した。
漸増用量のアザシチジン(75〜100mg/m2)を、1〜5日目に患者の皮下に投与し、次いで固定用量のパクリタキセル(100mg/mg/m2)を、合計6サイクルの、28日サイクルの8、15および22日目に、患者の皮下に投与した。必要に応じて、血清および/または組織試料を、相関研究のために採取した。
患者は、最初は以前の化学療法の回数が無制限に認められた。しかし、最初の5人の患者のうちの2人が用量制限毒性を経験し、3人の患者においてパクリタキセルの用量減少が起こった後で、以前の細胞毒性レジメンは2回まで認めることに、プロトコルを修正した。すべての罹患患者は4回以上の以前の細胞毒性レジメンを受けていた。コホート2は同じ用量レベル(アザシチジン75mg/m2)で治療して、用量制限毒性はなかった。コホート3は、次の用量レベル(アザシチジン100mg/m2)で治療した。4人のうちの2人が、長期のグレード4の好中球減少症の用量制限毒性を有した。したがって、このレジメンにおけるアザシチジンの最大耐性量(MTD)は、75mg/m2である。3人の追加の患者をMTD用量で治療し、サイクル1においてグレード4毒性はなかった。今までに、16人の患者が第I相試験に登録されている。2人の患者を、疾患進行のためにサイクル1完了前に外した。1人の患者は、ノンコンプライアンスのためにサイクル4の後で外した。
臨床活動は、難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫における1例の持続的完全応答、6例の卵巣がんおよび子宮内膜がんにおける部分応答、肺、肉腫および膵臓がんにおける4例の安定病態、乳がんにおける1例の未確認の部分応答および慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫における1例の進行性疾患を含んだ。第II相試験の2人の乳がん患者は、部分応答が確認されず、未だ治療を受けている。
本研究の結果は、75mg/m2のアザシチジン用量、その後の100mg/m2のパクリタキセルの毎週用量が忍容性良好であり、多様な組織構造のがんを有する、入念に予備処理された患者において劇的な応答をもたらすと思われることを示唆している。
実施例8.NSCLC細胞系およびPD NSCLC原発腫瘍におけるSPARC発現およびメチル化状態
本研究は、NSCLC細胞系および患者由来の(PD)NSCLC標本におけるSPARCの発現を評価する。SPARC発現を、RT PCRにより、13のNSCLC細胞系および22のPD NSCLC腫瘍異種移植片において検査した。標本は、SPARCの発現が内因性コントロールであるGAPDHの発現と比較して75%以上であった場合、SPARC陽性であるとみなした。標本は、SPARCの発現が、GAPDHの発現に対して25%未満だった場合、SPARC陰性とみなした。中間レベルは、SPARC中間体とみなした。表3に示すように、13のうちの8つの(62%)NSCLC細胞系が、内部コントロールGAPDHの発現に対してSPARC陰性であった。13のうちの4つの(31%)NSCLC細胞系がSPARC陽性であった。22のPD NSCLC異種移植片に関しては、そのうちの15が(68%)SPARC陰性であり、2つはSPARC中間体であった。他は、SPARC陽性である。これらの結果は、過去の報告と一致する(Suzuki, M.ら、Br J Cancer 2005年 92巻:942〜948頁)。
材料および方法
細胞系および最小継代(10回継代未満)原発性患者由来腫瘍標本
NSCLC細胞系(H226、H358、H441、H522、H661、H727、H1299、H1650、H1703、H2935、H460、H157およびA549)を、American Type Culture Collection(Manassas、VA)から購入し、10%ウシ胎児血清(Sigma、St Louis、MO)、100ユニット/mlのペニシリンおよび100μg/mlのストレプトマイシン(Cellgro、Manassas、VA)を含むRoswell Park Memorial Institute培地1640で、37℃において5%CO2において維持した。
すべての患者由来(PD)NSCLC腫瘍標本は、外科手術をRoswell Park Cancer Institute(RPCI;Buffalo、NY)において実施した患者に由来した。標本は、病理学的評価のためのTissue Procurement Facilityを介して処理した。外科試料を、患者からインフォームドコンセントにより、組織の審査委員会およびRPCIの調査倫理委員会により承認された調査プロトコルの下に得た。試料を、悪性領域/正常領域の存在に関して、動物への移植前に検査した。動物実験は、動物管理使用委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)により承認された。
リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応
全RNAを、試料からTrizol試薬(Invitrogen;Carlsbad、CA)を用いて抽出し、第1鎖相補DNAを、SuperScript III First−Strand Synthesis System(Invitrogen)を使用して作製した。SPARCのフォワードポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅プライマーは5’−AAGATCCATGAGAATGAGAAG−3’(Ex8−S)であり、リバースプライマーは5−AAAAGCGGGTGGTGCAATG−3’(Ex9−AS)であった。半定量的PCRを、初期変性が4分間で95℃、その後94℃で25秒、56℃で25秒、68℃で40秒を33サイクル実施した。グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)を、内因性コントロールとして使用した。定量的リアルタイム(RT)PCRを、SYBR GreenER qPCR superMix for ABI PRISM(Invitrogen)を用い、ABI7300 RT PCR system(Invitrogen)を使用して実行し、GAPDHを、正規化の目的でハウスキーピング遺伝子として使用した。
実施例9.脱メチル化剤による腫瘍のSPARC再発現
本研究の目的は、SPARC遺伝子のプロモーター領域の脱メチル化が、がん細胞中のSPARC遺伝子の再発現をもたらすかどうかを決定することであった。遺伝子プロモーター領域のDNAのメチル化は、遺伝子発現をサイレンスさせる機序である。NSCLC標本の大部分におけるSPARC発現の喪失は、SPARC遺伝子のプロモーター領域におけるメチル化によると思われ、調査した。NSCLC細胞系またはPD異種移植片の代表的試料を、デシタビン(5μM)を用いてin vitroで3日間処理し、プロモーターのメチル化を分析した。
ゲノムDNAを、細胞系および原発腫瘍から、DNeasy Blood and Tissue Kit(Qiagen;Valencia、CA)を使用することにより、製造業者のハンドブックに従って得た。SPARCのCpGアイランド中のDNAのメチル化パターンを、メチル化特異的PCR(MSP)の方法およびEZ DNA Methylation Kit(Zymo research、Irvine、CA)を使用して決定した。メチル化反応のためのプライマーは、Sparc−unmsp−F:5’−TTTTTTAGATTGTTTGGAGAGTG−3’(センス)、Sparcunmsp−R:5’−AACTAACAACATAAACAAAAATATC−3’(アンチセンス)、sparc−msp−F:5’−GAGAGCGCGTTTTGTTTGTC−3’(センス)およびsparc−msp−R:5’−AACGACGTAAACGAAAATATCG−3’(アンチセンス)であった。PCR増幅を、亜硫酸水素塩処理DNAを鋳型とし、遺伝子のメチル化状態および非メチル化状態のための特異的プライマー配列を使用して実施した。水ブランクは、各アッセイに含まれた。PCR増幅を、初期変性が12分間で94℃、その後94℃で30秒、58℃で25秒および68℃で45秒を40サイクル実施した。結果を、亜硫酸水素塩処理およびMSPをすべての試料に関して繰り返すことによって確認した。PCR産物を、1.5%アガロースゲルにおいて可視化した。
ウエスタンブロット分析を、標準的な方法を使用して実施した。ポリクローナル抗ヒトSPARC抗体を、R&D System(Minneapolis、MN)から購入した。NSCLC細胞系のA549、H460およびH157を5μMのデシタビンで3日間、in vitroで処理し、その後RT−PCRおよびウエスタンブロット分析のために回収した。PD NSCLC異種移植片およびH460異種移植片を、デシタビンで1.5mg/kg/日を用いて、または用いないで処理した。異種移植片を、SPARCの発現の分析のために回収した。GAPDHを、内因性コントロールとして使用した。異種移植片溶解液を調製し、免疫ブロット分析に50μgの細胞タンパク質を使用して、過去に記載されたように供した(Yu, C. ら、Blood 2003年 102巻:3765〜3774頁)。β−アクチン(Sigma)のレベルを、イコールローディングのコントロールとして測定した。免疫ブロットを、化学発光の強化により発色させた(Amersham Bioscience、Golden Valley、MN)。
H226、SPARC陽性細胞系は、内因性コントロールのGAPDHに対して最も高い相対的SPARC発現を有した(4.469、表3)。メチル化特異的PCT(MSP)の結果は、そのプロモーター内にメチル化が検出されなかったことを示した(図3)。H460、SPARC陰性細胞系(表3)は、SPARCプロモーター領域においてメチル化され、非メチル化プロモーター領域に弱いPCRシグナルがあった。デシタビンによる処理において、SPARCの発現が上方制御された。このことは、H460におけるSPARCの非メチル化プロモーターの増加として示され(図3)、これはSPARCタンパク質の上方制御として現れる(図4A)。同様の結果は、in vitroでNSCLC細胞系(A549、H460およびH157)にも観察され、in vivoでPD異種移植片(NSCLC_16325およびNSCLC_16384)およびH460異種移植片(図3および4)にも観察された。NSCLC標本中のSPARC発現の喪失は、SPARC遺伝子のプロモーター領域中のメチル化に大きく帰属している。これらの結果は、SPARCの発現が、デシタビンにin vitroまたはin vivoで曝露されることにより上方制御され得ることを示す。
実施例10.内因性腫瘍のSPARCの発現およびアブラキサン(登録商標)に対するin vivoの応答
本研究は、様々なSPARCの発現状態を有する一連のPD NSCLC異種移植片における、アブラキサン(登録商標)の抗腫瘍有効性と等毒性用量のタキソールの抗腫瘍有効性とを比較する。腫瘍におけるSPARCの発現は、アルブミン結合薬物の輸送を容易にすることが示されている(Trieu V ら、Proc. Ann. AACR 2007年 要約3480頁)。アブラキサン(登録商標)は、アルブミン結合パクリタキセルである。NSCLC_16372は、図5Aに示すようにSPARC陽性腫瘍であり、NSCLC_16372異種移植片の成長は、タキソールまたはアブラキサン(登録商標)のいずれかを用いた処理により、ビヒクルコントロールによる処理と比較して抑制された。アブラキサン(登録商標)は、異種移植片の成長の阻害において、タキソールより有効であった(p=0.0239)。同様の結果が、NSCLC_15946、SPARC中間体標本においても観察された。腫瘍成長は、タキソール(p=0.0004)またはアブラキサン(登録商標)(p<0.0001)のいずれかによりビヒクルコントロールより有意に阻害された。この場合もやはり、アブラキサン(登録商標)への曝露は、タキソールと比較して強い成長抑制が表示された(p<0.0001;図5B)。NSCLC_16465およびNSCLC_16591は、SPARC陰性腫瘍である。タキソールの投与も、アブラキサン(登録商標)の投与も、NSCLC_16,591においてビヒクルコントロールと比較して腫瘍成長に対して全く効果を示さなかった(p=0.3628のタキソール対ビヒクル;p=0.1826のアブラキサン(登録商標)対ビヒクル;図5D)。興味深いことに、NSCLC_16465異種移植片において、アブラキサン(登録商標)は、タキソールと比較して有意に大きな抗腫瘍効果を実証したが(p<0.0001)、これは、ビヒクルコントロールと比較して差を示さなかった。したがって、アブラキサン(登録商標)は、概して、PD NSCLC異種移植片の成長の阻害において等毒性用量のタキソールより有効であり、この効果は、腫瘍SPARCの発現状態と一貫して相関するものではない。
試薬
アブラキサン(登録商標)は、Abraxis BioScienceにより提供された。タキソールは、Ben Venue Labs(Bedford、OH)から購入した。デシタビンは、Sigma−Aldrich(St.Louis、MO)から購入した。すべての薬物を調製し、アリコートをとり、使用まで1週間まで−80℃で保存した。NSCLC細胞系を用いたin vitroのデシタビン実験のために、細胞を、DEC(5μM)を含む培地において、1および3日目に培地を取り換えて5日間培養した。アブラキサン(登録商標)またはタキソールのいずれかを、3日目に取り換えた培地に加えた。コントロール細胞は、1mlの培地において1%DMSOのビヒクルだけで処理した。細胞をRNA抽出、SPARCの発現の分析または細胞死率の評価のために5日目に回収した。
腫瘍異種移植片をin vivoで用いた実験
実験的研究を、6から8週齢のCB.17重症複合型免疫不全(SCID)/平均体重約25gのSCIDを使用して実施した。H460(5×106細胞)または小型断片(サイズ2〜3mm)に切断されたPD NSCLC異種移植片(マウスからマウスへの継代)を、隣接領域の皮下に移植した。腫瘍成長を、移植部位の定期的視覚検査によりモニターし、異種移植片の寸法を2から3日ごとに測定した。腫瘍体積を、下記の式:V=LD×(SD)2/2を使用して計算し、式中Vは腫瘍体積、LDは腫瘍の最長径、およびSDは腫瘍の最短径である。
デシタビンを用いた予備処理に関する実験に使用する最大耐性量を確立するために、H460細胞系を移植したマウスの群を、デシタビンの4種の用量レベル、すなわち、0.75、1.5、2および4mg/kgで試験し、単回用量として腹腔内投与し、生存能力(体重減少および死)に関してモニターした。各群からの2匹のマウスを、デシタビン単独処理の完了後48時間で死亡させ、腫瘍異種移植片を回収し、SPARC発現状態を確認した。薬物治療の組合せのために、アブラキサン(登録商標)を尾静脈注射により、30mg/kg/日で連続5日投与した。タキソールおよびデシタビンは、それぞれ13.4mg/kg/日および1.5mg/kg/日で使用した。アブラキサン(登録商標)およびタキソールの用量は、これらのレベルにおいて等毒性であることが先に実証されている(Desai Nら、 Clin Cancer Res 2006年 12巻:1317〜1324頁)。薬物治療の終了において、マウスを死亡させた。異種移植片を回収し、SPARC状態を決定するためにアッセイした。
実施例11.腫瘍SPARCの再発現/上方制御およびアブラキサン(登録商標)またはタキソールに対する応答
本研究は、デシタビンをin vitroおよびin vivoで用いる治療に対する、腫瘍SPARC発現の上方制御を評価する。in vivoの実験において使用する耐性量を確立するために、H460細胞系を移植したマウスの群を、デシタビンの4種の用量レベル、すなわち、0.75、1.5、2および4mg/kgでそれぞれ試験した。これは、デシタビンの毎日2回、腹腔内に5日間投与が、10mg/kg/用量で毒性であり、2mg/kg用量は軽度の毒性と関連付けられたことを示す過去の公報(Guo, ZS ら、Cancer Res 2006年 22巻:1105〜1113頁)に基づく。デシタビンを用いた治療に対してH460異種移植片においてSPARC用量依存性再発現が存在する。それにもかかわらず、2および4mg/kgのデシタビンは、わずか1回のデシタビン用量(アブラキサン(登録商標)治療なし)後8および12日の間に死亡した、6/8(75%)のマウスにとって毒性であった。1.5mg/kgのデシタビン用量を、組合せ実験に続いて使用した。
in vivoにおけるタキソールの等毒性用量との比較において、アブラキサン(登録商標)差次的抗腫瘍有効性に対するSPARC発現状態の効果をさらに解明するために、2種のSPARC陰性PD NSCLC原発性異種移植片(NSCLC_16325またはNSCLC_16384)および1種のSPARC陰性樹立NSCLC細胞系(H460)における実験を実施した。第1に、異種移植片におけるSPARC発現は、デシタビン(1.5mg/kg;図4B)への曝露に対して上方制御された。第2に、ビヒクルと比較して、アブラキサン(登録商標)またはタキソール単独のいずれかを用いた治療において、アブラキサン(登録商標)の投与のみがNSCLC_16325において、有意な抗腫瘍有効性(p=0.0065)を示した。しかし、アブラキサン(登録商標)とタキソールとを比較して、これらのSPARC陰性PD異種移植片の成長の抑制においてその間に有意差はなかった(NSCLC_16325においてp=0.4577およびNSCLC_16384のp=0.9897;図6A、B)。第3に、本発明者らは、タキソールおよびアブラキサン(登録商標)の両方の抗腫瘍活性が、DECによる予備処理により同程度強化されたが、この活性が、統計的有意性に到達しなかったことを見出した(16,325において、アブラキサン(登録商標)+デシタビン対アブラキサン(登録商標)のp=0.1374ならびにタキソール+デシタビン対タキソールのp=0.4713;NSCLC_16,384において、アブラキサン(登録商標)+デシタビン対アブラキサン(登録商標)のp=0.8844ならびにタキソール+デシタビン対タキソールのp=0.7410;図6A、B)。最終的に、H460異種移植片において、アブラキサン(登録商標)がビヒクルまたはタキソールと比較して、優勢な成長抑制活性を示した(p=0.0002)。それにもかかわらず、デシタビンの予備処理は、アブラキサン(登録商標)の抗腫瘍活性に対して最小の変化をもたらし、一方、タキソールとの組合せにおいて相乗効果が見られた(p=0.0097)。それにもかかわらず、アブラキサン(登録商標)単独により得られた腫瘍成長の阻害は、デシタビンおよび等毒性用量のタキソールと比較して高いように思われるが、統計的に有意ではなかった(アブラキサン(登録商標)84%の対デシタビン+タキソールの66%、p=0.5402)(図6C)。
デシタビンを用いた予備処理が、タキソールまたはアブラキサン(登録商標)の抗腫瘍有効性を強化することも、SPARC陰性NSCLC細胞系A549およびH460においてin vitroでさらに検証した。図7に示すように、デシタビンがタキソールおよびアブラキサン(登録商標)両方の細胞毒性を、広範囲の用量(2.5、5、10、20および50nM)で強化した。等モル用量のタキソールおよびアブラキサン(登録商標)の間に、抗腫瘍活性における差はない。
方法
細胞死率の分析:NSCLC細胞を、24−ウェルプレートに播種し、DMSOまたは薬剤で処理した。細胞を、その後回収し、トリパンブルーを用いて染色し、光学顕微鏡下で見た。処理細胞を回収し、トリパンブルー/リン酸緩衝生理食塩水溶液に再懸濁した。死細胞/生育不能細胞(青い細胞)および生存能力のある細胞(白い細胞)の数を、典型的なランダムに選択された領域においてカウントし、青い細胞対白い細胞の比率を、細胞死率(%)として計算する。各実験を、三連に、少なくとも3回実施した。
統計分析:in vitro研究のデータを、培養液の別々のバッチに由来する細胞を使用する、少なくとも3回の独立した実験からの結果を示す、平均および標準偏差として表す。in vivoデータにおける観察された変動性および群の間の差に関する試験を説明するために、多変量線形モデルを各従属変数(腫瘍体積)に適合させた。すべての試験は、両側であり、0.05の名目有意水準において試験した。SASバージョン9.2統計ソフトウェア(Cary、NC)をすべての統計分析に使用した。差は、計算されたp値が0.05未満の場合、統計的に有意であるとみなした。