JP6031381B2 - 魚釣用リール - Google Patents
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フロントカバーに変形が生じてしまうと、フレームに装着固定する際に隙間や段差が生じて見栄えが悪くなるとともに、安定した状態で装着固定することが難しくなるため、これを改善したいという要望があった。
なお、このことは、フロントカバーが金属製である場合にも、生じ得るおそれがあった。
ここで、合わせ面とは、腕部の後端部と側枠とがリール本体の左右方向(ラインガイドが往復動する方向)に重ね合わされる面を言う。
また、補正手段は、後端部と側枠との合わせ面の少なくとも一方に傾斜面が形成されてなるので、後端部同士の間隔を広げる方向の補正がスムーズに行われるようになり、フロントカバーのスムーズな装着が実現される。
ここで、左側の側枠2aと左側板3aとの間、右側の側枠2bと右側板3bとの間には内部空間がそれぞれ形成され、このうち側枠2aと左側板3aとの間に形成される内部空間には、リール本体1の構成要素としてバックラッシュ防止装置6等が設置されている。また、右側の側枠2bと右側板3bとの間に形成される内部空間には、駆動機構8、クラッチ機構9、連結機構10等が設置されている。
螺軸16は、側枠2a,2b間に回転可能に支持されており、駆動機構8を介して回転駆動されるようになっている。螺軸16の端部には、連結機構10を構成する連動歯車16aが取り付けられており、この連動歯車16aには、ハンドル軸7aの駆動歯車8aに隣接して設けられた歯車8eが噛合している。これにより、ハンドル7を巻き取り回転操作すると、ハンドル軸7aの回転が、駆動歯車8aおよび連動歯車16aを通じて螺軸16に伝わり、螺軸16が回転駆動される。
側枠2a,2bの前端部2a1,2b1(図2(b)参照)には、フレーム2と別体で形成されたフロントカバー30(図1,図2(a)参照)が取り付けられるようになっている。フロントカバー30の詳細は後記する。
第1ガイド部21および第2ガイド部22は、フレーム2にフロントカバー30を装着する際の案内部として機能し、フロントカバー30の腕部32(図5各図参照、以下同じ)の下部を支持する。
このような側枠傾斜面231は、フレーム2にフロントカバー30を組み付ける過程において、フロントカバー30の後記する腕部傾斜面331(図5(a)(c)参照、図6参照、以下同じ)に面接触し、フロントカバー30の一対の腕部32,32の後端部33(図5(a)参照、以下同じ)同士をその間隔が広がる方向に補正する役割をなす。
また、突出部230には、正面視三角形状の当接面232が形成されている。当接面232は、側枠傾斜面231の後部に連続しており、側枠傾斜面231に対して直交する面とされている。この当接面232は、フロントカバー30の後端面33a(図5(b)(d)参照)に対向しており、フロントカバー30の後端部33の位置決め部として機能する。
フロントカバー30は、図5各図に示すように、支柱部31と、支柱部31の両端部から後方へ延出する一対の腕部32,32と、を備え、図5(a)に示すように、平面視略コ字形状を呈している。そして、フロントカバー30は、一対の腕部32,32の後端部33同士を広げる方向に補正(弾性変形)することが可能な樹脂材を含む材料から形成されている。
図5(b)に示すように、支柱部31と腕部32との角部には、後方へ向けて延出する固定片320が設けられている。この固定片320は、フレーム2にフロントカバー30を装着した状態で、図3(b)に示すように、側枠2a(2b)の外面に位置し、側枠2a(2b)に設けられたねじ穴2dに図示しないねじにより固定される。なお、フロントカバー30のねじによる固定は、この固定片320を介した固定のみである。
このような腕部傾斜面331は、フレーム2にフロントカバー30を組み付ける過程において、側枠2a(2b)の側枠傾斜面231に面接触することで、後端部33同士の間隔を広げる方向に補正するための面として機能する。
また、腕部32の後端部33には、切欠部20aの立上部23の当接面232に当接する後端面33aが形成されている。
このような保持と相俟って、腕部32は、前記した腕部傾斜面331の下端部333による滑り規制、当接面232による後方への移動規制、および膨出部240による上方への移動規制によって、フレーム2に対して移動不能に保持されるようになっている。
フレーム2に対してフロントカバー30を装着する際は、図7に示すように、フレーム2の前側から切欠部20aにフロントカバー30を近付け、フロントカバー30の一対の腕部32,32を切欠部20aの第1ガイド部21および第2ガイド部22に沿って後方へ移動させる。
その後、腕部32,32の後端部33同士を若干広げるようにして、それぞれの腕部傾斜面331,331を切欠部20aの立上部23の側枠傾斜面231,231にかかるように合わせ、フロントカバー30を切欠部20aの奥まで押し込む。そうすると、腕部傾斜面331,331と側枠傾斜面231,231とが面接触し、腕部32,32の後端部33同士の間隔が広げられた状態で所定の間隔とされた状態で保持される。これにより、面接触を利用して後端部33同士を所定の間隔に押し広げることができる。
これによって、後端部33同士の間隔が狭まる方向に移動することが規制されることとなり、後端部33同士の間隔が所定の間隔に保持される。
したがって、フロントカバー30の装着後に、フレーム2(側枠2a,2b)に対する後端部33の位置ずれを生じることがない。
特に、フロントカバー30の腕部32からサムレスト4の基端部にかけて連続した面(傾斜面)が形成されるとともに、左側板3aからフロントカバー30、さらにはサムレスト4にかけて滑らかに連続した面を容易に形成することができるので、握時し易く、操作フィーリングに優れた魚釣用リールが得られる。
また、一対の腕部32,32は、後端部33にて間隔が広げられるので、所定の間隔に補正することによる腕部32,32の応力を最小限とすることができる。これにより、長期的に安定した状態でフロントカバー30を側枠2a,2bに装着固定することができる。また、長期間の使用によるフロントカバー30の反り等も生じ難い。
また、補正手段は、側枠傾斜面231とこれに対応する腕部傾斜面331とを有してなるので、後端部33同士の間隔を広げる方向の補正がスムーズに行われるようになり、フレーム2に対するフロントカバー30のスムーズな装着が実現される。
また、フロントカバー30の腕部32の変形を補正することができるので、フロントカバー30を比較的複雑な形状とすることもでき、デザインの自由度を図ることができる。
また、一対の腕部32,32の後端部33,33の合わせ面にのみ傾斜面(腕部傾斜面331)を設けてもよく、また、片側の腕部32の後端部33の合わせ面にのみ傾斜面(腕部傾斜面331)を設けてもよい。これらの場合において、対向する側となる側枠2a(側枠2b)の合わせ面には、例えば、腕部傾斜面331に当接して面上を案内される突起部等を設けることでも、一対の後端部33同士の間隔を所定の間隔に補正することができる。
このようなテーパ面を有する構成とすることにより、フロントカバー30の装着過程において、テーパ面に腕部32の傾斜面や突起が案内されて、腕部32の後端部33同士をその間隔が広がるように補正することができる。
このように構成することによって、装着の際に腕部32の後端部33同士を若干広げるという操作が不要となったり、より簡易となったりするので、装着操作がより行い易くなる。
2 フレーム
2a,2b 側枠
7 ハンドル
18 ラインガイド
30 フロントカバー
31 支柱部
32 腕部
33 後端部
Claims (2)
- リール本体の前部の側枠間に、ハンドルの回転操作に連動して左右に往復動するラインガイドを設け、前記ラインガイドの前方において前記側枠間に装着されるフロントカバーを設けた魚釣用リールであって、
前記フロントカバーは、前記側枠間に配置される支柱部と、前記支柱部の両端部から後方へ延出する一対の腕部と、を備え、
一対の前記腕部のうち、少なくとも片側の前記腕部の後端部と前記側枠との合わせ面には、一対の前記後端部同士を所定の間隔に補正する補正手段が設けられており、
前記補正手段は、前記後端部と前記側枠との合わせ面の少なくとも一方に傾斜面が形成されてなり、
前記傾斜面は、前記側枠間に前記フロントカバーを組み付ける過程において、前記後端部同士をその間隔が広がる方向に補正することを特徴とする魚釣用リール。 - 前記傾斜面は、テーパ面で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
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JP2013039057A JP6031381B2 (ja) | 2013-02-28 | 2013-02-28 | 魚釣用リール |
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- 2013-02-28 JP JP2013039057A patent/JP6031381B2/ja active Active
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