JP6030771B2 - 二次液滴の減少を支援するためのインソース表面イオン化構造体への圧電振動 - Google Patents

二次液滴の減少を支援するためのインソース表面イオン化構造体への圧電振動 Download PDF

Info

Publication number
JP6030771B2
JP6030771B2 JP2015538551A JP2015538551A JP6030771B2 JP 6030771 B2 JP6030771 B2 JP 6030771B2 JP 2015538551 A JP2015538551 A JP 2015538551A JP 2015538551 A JP2015538551 A JP 2015538551A JP 6030771 B2 JP6030771 B2 JP 6030771B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
khz
targets
droplets
ion source
ions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015538551A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016502731A (ja
Inventor
ステバン・バジック
デイビッド・ドゥース
ゴードン・ジョーンズ
Original Assignee
マイクロマス ユーケー リミテッド
マイクロマス ユーケー リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by マイクロマス ユーケー リミテッド, マイクロマス ユーケー リミテッド filed Critical マイクロマス ユーケー リミテッド
Publication of JP2016502731A publication Critical patent/JP2016502731A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6030771B2 publication Critical patent/JP6030771B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/10Ion sources; Ion guns
    • H01J49/16Ion sources; Ion guns using surface ionisation, e.g. field-, thermionic- or photo-emission
    • H01J49/168Ion sources; Ion guns using surface ionisation, e.g. field-, thermionic- or photo-emission field ionisation, e.g. corona discharge
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/04Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components
    • H01J49/0431Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components for liquid samples
    • H01J49/0445Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components for liquid samples with means for introducing as a spray, a jet or an aerosol
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/04Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components
    • H01J49/0431Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components for liquid samples
    • H01J49/0454Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components for liquid samples with means for vaporising using mechanical energy, e.g. by ultrasonic vibrations
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/10Ion sources; Ion guns
    • H01J49/16Ion sources; Ion guns using surface ionisation, e.g. field-, thermionic- or photo-emission

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electron Tubes For Measurement (AREA)

Description

関連出願への相互参照
なし。
本発明は、質量分析計のためのイオン源及びサンプルをイオン化する方法に関する。好ましい実施形態は、質量分析計及び質量分析方法に関する。
質量分析計を介して結果的に生じる気相イオンを分析する前に、HPLC又はUPLCクロマトグラフィ装置からの液体の流れをイオン化するために、大気圧イオン化(「API」)イオン源が一般に用いられる。最も一般に用いられる2つの技術は、エレクトロスプレーイオン化(「ESI」)及び大気圧化学イオン化(「APCI」)を含む。ESIは中〜高極性分析物に最適であり、APCIは非極性分析物に最適である。これらの技術の両方を組み合わせたAPIイオン源が、各技術によって発生した電界が遮蔽され、かつ互いから独立していることを保証する幾何学的形状を用いてESIイオン化とAPCIイオン化とを同時に組み合わせる設計で提案され、実現されている。これらの所謂「マルチモード」イオン源は、異なるイオン化技術間で切り換える必要なしに一回のクロマトグラフ実行で広範囲の極性を含む分析物混合物をイオン化することができる利点を有する。米国特許第7034291号は、ESIイオン源と下流のコロナニードルとを備えるESI/APCIマルチモードイオン化源を開示し、米国特許第7411186号は、マルチモードESI/APCIイオン源を開示する。公知のマルチモードイオン源は、機械的に複雑であるという問題に悩まされる。
液体クロマトグラフィを質量分析に結び付けるための他のユニバーサル又はマルチモードイオン化源が提案されている。1つのこうした例は、加熱ネブライザプローブからの蒸気流を、質量分析計のイオン入口孔の近くに、かつネブライザの端から15〜20mm離間して置かれる広面積の帯電したターゲットプレートの方に誘導する、表面活性化化学イオン化(「SACI」)イオン源である。SACIイオン源のスプレーポイントは、SACIイオン源のスプレーポイントとターゲットプレートとの間の通常の距離が70mmであるように、加熱ネブライザプローブ内にある。噴霧器とターゲットとの間に比較的大きい距離があるこの幾何学的形状は、流れがターゲットで分散され反射される、拡散スプレーを生じ、最適化されたESI及びAPCI源と比べたときに、一般に結果的により低い感度をもたらす。米国特許第7368728号は、公知の表面活性化化学イオン化イオン源を開示する。
ビードの形態の小さいターゲットを、原子吸光分光法で用いられるインパクタネブライザの霧化されるスプレーポイントの近傍に置くことも公知である。インパクタネブライザは、例えば、Anal.Chem.,1982,54,pp.1411〜1419で開示される。公知のインパクタネブライザは、サンプルをイオン化するのに用いられない。
質量分析計のための改善されたイオン源を提供することが望まれる。
本発明の一態様によれば、イオン源であって、
1つ以上のネブライザ及び1つ以上のターゲット、
を備え、1つ以上のネブライザが、使用中に1つ以上のターゲットに衝突させられる主として液滴の流れを放出するように、かつ複数のイオンを生成するべく液滴をイオン化するように、配置及び適合される、イオン源が提供される。
液滴は、好ましくは分析物液滴を含み、複数のイオンは、好ましくは分析物イオンを含む。
しかしながら、別の実施形態によれば、液滴は、試薬液滴を含んでもよく、複数のイオンは、試薬イオンを含んでもよい。
好ましい実施形態によれば、生じる試薬イオンは、中性分析物分子と反応し、相互作用し、又は中性分析物分子に電荷を伝達し、分析物分子をイオン化させてもよい。試薬イオンはまた、分析物イオンの生成を強化するのに用いられてもよい。
一実施形態によれば、1つ以上のチューブが、1つ以上のターゲットに隣接する領域に1つ以上の分析物又は他のガスを供給するように配置及び適合されてもよい。
試薬イオンは、好ましくは、複数の分析物イオンを生成するべく分析物ガスをイオン化するように配置される。
分析物液体が、1つ以上のターゲットに供給されてもよく、かつ複数の分析物イオンを生成するべくイオン化されてもよく、及び/又は、試薬液体が、1つ以上のターゲットに供給されてもよく、かつ電荷を中性分析物原子又は分子に伝達して分析物イオンを生成する及び/又は分析物イオンの生成を強化する試薬イオンを生成するべくイオン化されてもよい。
1つ以上のターゲットは、好ましくは1つ以上の孔を備えてもよく、分析物液体及び/又は試薬液体は、1つ以上のターゲットに直接供給され、1つ以上の孔から出る。
一実施形態によれば、1つ以上のターゲットは、1つ以上の液体分析物、固体分析物、又はゼラチン状の分析物で被覆されてもよく、1つ以上の分析物は、複数の分析物イオンを生成するべくイオン化される。
1つ以上のターゲットは、1つ以上の分析物から形成されてもよく、1つ以上の分析物は、複数の分析物イオンを生成するべくイオン化されてもよい。
好ましい実施形態によれば、イオン源は大気圧イオン化(「API」)イオン源を含む。
1つ以上のネブライザは、好ましくは、1つ以上のネブライザによって放出されるマス又は物質の大部分が蒸気ではなく液滴の形態であるように配置及び適合される。
好ましくは、1つ以上のネブライザによって放出されるマス又は物質の少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、又は95%は液滴の形態である。
1つ以上のネブライザは、好ましくは、液滴の流れを放出するように配置及び適合され、液滴のザウタ平均粒径(「SMD」、d32)は、(i)<5μm、(ii)5〜10μm、(iii)10〜15μm、(iv)15〜20μm、(v)20〜25μm、又は(vi)>25μmの範囲内である。
1つ以上のネブライザから放出される液滴の流れは、好ましくは、1つ以上のターゲットに衝突した後で二次液滴の流れを形成する。
液滴の流れ及び/又は二次液滴の流れは、好ましくは、(i)<2000、(ii)2000〜2500、(iii)2500〜3000、(iv)3000〜3500、(v)3500〜4000、又は(vi)>4000の範囲内のレイノルズ数(R)を有する流れ領域を横切る。
好ましい実施形態によれば、実質的に液滴が1つ以上のターゲットに衝突する地点で、液滴は、(i)<50、(ii)50〜100、(iii)100〜150、(iv)150〜200、(v)200〜250、(vi)250〜300、(vii)300〜350、(viii)350〜400、(ix)400〜450、(x)450〜500、(xi)500〜550、(xii)550〜600、(xiii)600〜650、(xiv)650〜700、(xv)700〜750、(xvi)750〜800、(xvii)800〜850、(xviii)850〜900、(xix)900〜950、(xx)950〜1000、及び(xxi)>1000からなる群から選択されたウェーバー数(W)を有する。
好ましい実施形態によれば、実質的に液滴が1つ以上のターゲットに衝突する地点で、液滴は、(i)1〜5、(ii)5〜10、(iii)10〜15、(iv)15〜20、(v)20〜25、(vi)25〜30、(vii)30〜35、(viii)35〜40、(ix)40〜45、(x)45〜50、及び(xi)>50の範囲内のストークス数(S)を有する。
1つ以上のターゲットに対する液滴の平均軸方向衝突速度は、好ましくは、(i)<20m/s、(ii)20〜30m/s、(iii)30〜40m/s、(iv)40〜50m/s、(v)50〜60m/s、(vi)60〜70m/s、(vii)70〜80m/s、(viii)80〜90m/s、(ix)90〜100m/s、(x)100〜110m/s、(xi)110〜120m/s、(xii)120〜130m/s、(xiii)130〜140m/s、(xiv)140〜150m/s、及び(xv)>150m/sからなる群から選択される。
1つ以上のターゲットは、好ましくは、1つ以上のネブライザの出口から<20mm、<19mm、<18mm、<17mm、<16mm、<15mm、<14mm、<13mm、<12mm、<11mm、<10mm、<9mm、<8mm、<7mm、<6mm、<5mm、<4mm、<3mm、又は<2mmに配置される。
1つ以上のネブライザは、好ましくは、或る時間にわたって1つ以上の装置によって放出される1つ以上の溶離液を霧化するように配置及び適合される。
1つ以上の装置は、好ましくは、1つ以上の液体クロマトグラフィ分離装置を含む。
1つ以上のネブライザは、好ましくは、1つ以上の溶離液を霧化するように配置及び適合され、1つ以上の溶離液は、(i)<1μL/分、(ii)1〜10μL/分、(iii)10〜50μL/分、(iv)50〜100μL/分、(v)100〜200μL/分、(vi)200〜300μL/分、(vii)300〜400μL/分、(viii)400〜500μL/分、(ix)500〜600μL/分、(x)600〜700μL/分、(xi)700〜800μL/分、(xii)800〜900μL/分、(xiii)900〜1000μL/分、(xiv)1000〜1500μL/分、(xv)1500〜2000μL/分、(xvi)2000〜2500μL/分、及び(xvii)>2500μL/分からなる群から選択された液体流量を有する。
1つ以上のネブライザは、次に好ましい実施形態によれば、1つ以上の回転ディスクネブライザを含んでもよい。
1つ以上のネブライザは、好ましくは、使用中に液滴の流れを放出する出口を有する第1のキャピラリチューブを備える。
第1のキャピラリチューブは、好ましくは、使用中に、(i)−5〜−4kV、(ii)−4〜−3kV、(iii)−3〜−2kV、(iv)−2〜−1kV、(v)−1000〜−900V、(vi)−900〜−800V、(vii)−800〜−700V、(viii)−700〜−600V、(ix)−600〜−500V、(x)−500〜−400V、(xi)−400〜−300V、(xii)−300〜−200V、(xiii)−200〜−100V、(xiv)−100〜−90V、(xv)−90〜−80V、(xvi)−80〜−70V、(xvii)−70〜−60V、(xviii)−60〜−50V、(xix)−50〜−40V、(xx)−40〜−30V、(xxi)−30〜−20V、(xxii)−20〜−10V、(xxiii)−10〜0V、(xxiv)0〜10V、(xxv)10〜20V、(xxvi)20〜30V、(xxvii)30〜40V、(xxviii)40〜50V、(xxix)50〜60V、(xxx)60〜70V、(xxxi)70〜80V、(xxxii)80〜90V、(xxxiii)90〜100V、(xxxiv)100〜200V、(xxxv)200〜300V、(xxxvi)300〜400V、(xxxvii)400〜500V、(xxxviii)500〜600V、(xxxix)600〜700V、(xl)700〜800V、(xli)800〜900V、(xlii)900〜1000V、(xliii)1〜2kV、(xliv)2〜3kV、(xlv)3〜4kV、及び(xlvi)4〜5kVの電位に維持される。
第1のキャピラリチューブは、好ましくは、使用中に、イオン源を取り囲む筐体及び/又は質量分析計の第1の真空ステージにつながるイオン入口装置及び/又は1つ以上のターゲットの電位に対して、(i)−5〜−4kV、(ii)−4〜−3kV、(iii)−3〜−2kV、(iv)−2〜−1kV、(v)−1000〜−900V、(vi)−900〜−800V、(vii)−800〜−700V、(viii)−700〜−600V、(ix)−600〜−500V、(x)−500〜−400V、(xi)−400〜−300V、(xii)−300〜−200V、(xiii)−200〜−100V、(xiv)−100〜−90V、(xv)−90〜−80V、(xvi)−80〜−70V、(xvii)−70〜−60V、(xviii)−60〜−50V、(xix)−50〜−40V、(xx)−40〜−30V、(xxi)−30〜−20V、(xxii)−20〜−10V、(xxiii)−10〜0V、(xxiv)0〜10V、(xxv)10〜20V、(xxvi)20〜30V、(xxvii)30〜40V、(xxviii)40〜50V、(xxix)50〜60V、(xxx)60〜70V、(xxxi)70〜80V、(xxxii)80〜90V、(xxxiii)90〜100V、(xxxiv)100〜200V、(xxxv)200〜300V、(xxxvi)300〜400V、(xxxvii)400〜500V、(xxxviii)500〜600V、(xxxix)600〜700V、(xl)700〜800V、(xli)800〜900V、(xlii)900〜1000V、(xliii)1〜2kV、(xliv)2〜3kV、(xlv)3〜4kV、及び(xlvi)4〜5kVの電位に維持される。
一実施形態によれば、ワイヤは、第1のキャピラリチューブによって囲まれる体積内に存在してもよく、ワイヤは、液滴の流れを集束するように配置及び適合される。
好ましい実施形態によれば、
(i)第1のキャピラリチューブが、ガスの流れを第1のキャピラリチューブの出口に提供するように配置及び適合される第2のキャピラリチューブによって取り囲まれるか、又は、
(ii)第2のキャピラリチューブが、ガスのクロスフロー流を第1のキャピラリチューブの出口に提供するように配置及び適合される。
第2のキャピラリチューブは、好ましくは、第1のキャピラリチューブを取り囲み、及び/又は第1のキャピラリチューブと同軸であるか又は同軸ではないかのいずれかである。
第1のキャピラリチューブの端及び第2のキャピラリチューブの端は、好ましくは、(i)互いに同一平面又は平行であるか、又は(ii)互いに対して突き出ている、引っ込んでいる、又は平行ではないかのいずれかである。
第1のキャピラリチューブの出口は、好ましくは、直径Dを有し、液滴のスプレーは、好ましくは、1つ以上のターゲットの衝突域に衝突するように配置される。
衝突域は、好ましくは、xの最大寸法を有し、比x/Dは、<2、2〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、30〜35、35〜40、又は>40の範囲内である。
衝突域は、好ましくは、(i)<0.01mm、(ii)0.01〜0.10mm、(iii)0.10〜0.20mm、(iv)0.20〜0.30mm、(v)0.30〜0.40mm、(vi)0.40〜0.50mm、(vii)0.50〜0.60mm、(viii)0.60〜0.70mm、(ix)0.70〜0.80mm、(x)0.80〜0.90mm、(xi)0.90〜1.00mm、(xii)1.00〜1.10mm、(xiii)1.10〜1.20mm、(xiv)1.20〜1.30mm、(xv)1.30〜1.40mm、(xvi)1.40〜1.50mm、(xvii)1.50〜1.60mm、(xviii)1.60〜1.70mm、(xix)1.70〜1.80mm、(xx)1.80〜1.90mm、(xxi)1.90〜2.00mm、(xxii)2.00〜2.10mm、(xxiii)2.10〜2.20mm、(xxiv)2.20〜2.30mm、(xxv)2.30〜2.40mm、(xxvi)2.40〜2.50mm、(xxvii)2.50〜2.60mm、(xxviii)2.60〜2.70mm、(xxix)2.70〜2.80mm、(xxx)2.80〜2.90mm、(xxxi)2.90〜3.00mm、(xxxii)3.00〜3.10mm、(xxxiii)3.10〜3.20mm、(xxxiv)3.20〜3.30mm、(xxxv)3.30〜3.40mm、(xxxvi)3.40〜3.50mm、(xxxvii)3.50〜3.60mm、(xxxviii)3.60〜3.70mm、(xxxix)3.70〜3.80mm、(xl)3.80〜3.90mm、及び(xli)3.90〜4.00mmからなる群から選択された面積を有する。
イオン源は、好ましくは、1つ以上の加熱ガス流を1つ以上のネブライザの出口に供給するように配置及び適合される1つ以上のヒータをさらに備える。
一実施形態によれば、
(i)1つ以上のヒータは、第1のキャピラリチューブを取り囲み、加熱ガス流を第1のキャピラリチューブの出口に供給するように配置及び適合され、及び/又は
(ii)1つ以上のヒータは、1つ以上の赤外線ヒータを含み、及び/又は
(iii)1つ以上のヒータは、1つ以上の燃焼ヒータを含む。
イオン源は、1つ以上のターゲットを直接及び/又は間接的に加熱するように配置及び適合される1つ以上の加熱装置をさらに備えてもよい。
1つ以上の加熱装置は、1つ以上のターゲットを加熱するために1つ以上のターゲットに当たる1つ以上のレーザビームを放出するように配置及び適合される1つ以上のレーザを備えてもよい。
一実施形態によれば、1つ以上のターゲットは、使用中に、(i)−5〜−4kV、(ii)−4〜−3kV、(iii)−3〜−2kV、(iv)−2〜−1kV、(v)−1000〜−900V、(vi)−900〜−800V、(vii)−800〜−700V、(viii)−700〜−600V、(ix)−600〜−500V、(x)−500〜−400V、(xi)−400〜−300V、(xii)−300〜−200V、(xiii)−200〜−100V、(xiv)−100〜−90V、(xv)−90〜−80V、(xvi)−80〜−70V、(xvii)−70〜−60V、(xviii)−60〜−50V、(xix)−50〜−40V、(xx)−40〜−30V、(xxi)−30〜−20V、(xxii)−20〜−10V、(xxiii)−10〜0V、(xxiv)0〜10V、(xxv)10〜20V、(xxvi)20〜30V、(xxvii)30〜40V、(xxviii)40〜50V、(xxix)50〜60V、(xxx)60〜70V、(xxxi)70〜80V、(xxxii)80〜90V、(xxxiii)90〜100V、(xxxiv)100〜200V、(xxxv)200〜300V、(xxxvi)300〜400V、(xxxvii)400〜500V、(xxxviii)500〜600V、(xxxix)600〜700V、(xl)700〜800V、(xli)800〜900V、(xlii)900〜1000V、(xliii)1〜2kV、(xliv)2〜3kV、(xlv)3〜4kV、及び(xlvi)4〜5kVの電位に維持される。
一実施形態によれば、1つ以上のターゲットは、使用中に、イオン源を取り囲む筐体及び/又は質量分析計の第1の真空ステージにつながるイオン入口装置及び/又は1つ以上のネブライザの電位に対して、(i)−5〜−4kV、(ii)−4〜−3kV、(iii)−3〜−2kV、(iv)−2〜−1kV、(v)−1000〜−900V、(vi)−900〜−800V、(vii)−800〜−700V、(viii)−700〜−600V、(ix)−600〜−500V、(x)−500〜−400V、(xi)−400〜−300V、(xii)−300〜−200V、(xiii)−200〜−100V、(xiv)−100〜−90V、(xv)−90〜−80V、(xvi)−80〜−70V、(xvii)−70〜−60V、(xviii)−60〜−50V、(xix)−50〜−40V、(xx)−40〜−30V、(xxi)−30〜−20V、(xxii)−20〜−10V、(xxiii)−10〜0V、(xxiv)0〜10V、(xxv)10〜20V、(xxvi)20〜30V、(xxvii)30〜40V、(xxviii)40〜50V、(xxix)50〜60V、(xxx)60〜70V、(xxxi)70〜80V、(xxxii)80〜90V、(xxxiii)90〜100V、(xxxiv)100〜200V、(xxxv)200〜300V、(xxxvi)300〜400V、(xxxvii)400〜500V、(xxxviii)500〜600V、(xxxix)600〜700V、(xl)700〜800V、(xli)800〜900V、(xlii)900〜1000V、(xliii)1〜2kV、(xliv)2〜3kV、(xlv)3〜4kV、及び(xlvi)4〜5kVの電位に維持される。
好ましい実施形態によれば、動作モードにおいて、1つ以上のターゲットが正電位に維持され、1つ以上のターゲットに衝突する液滴が複数の正に帯電したイオンを生成する。
別の好ましい実施形態によれば、動作モードにおいて、1つ以上のターゲットが負電位に維持され、1つ以上のターゲットに衝突する液滴が複数の負に帯電したイオンを生成する。
イオン源は、正弦波又は非正弦波AC又はRF電圧を1つ以上のターゲットに印加するように配置及び適合される装置をさらに備えてもよい。
1つ以上のターゲットは、好ましくは、液滴の流れ及び/又は複数のイオンを質量分析計のイオン入口装置の方に偏向するように配置され又は他の方法で位置決めされる。
1つ以上のターゲットは、好ましくは、イオンがイオン入口装置の方向に偏向されるように質量分析計のイオン入口装置の上流に位置決めされる。
1つ以上のターゲットは、ステンレススチールターゲット、金属、金、非金属物質、半導体、カーバイドコーティングを有する金属又は他の物質、絶縁体、又はセラミックを含んでもよい。
1つ以上のターゲットは、1つ以上のネブライザからの液滴が複数のターゲット要素上にカスケードするように複数のターゲット要素を含んでもよく、及び/又はターゲットは、液滴が複数の視射角偏向によってイオン化されるように複数の衝突点を有するように配置される。
1つ以上のターゲットは、1つ以上のターゲットを越えて流れるガスが質量分析計のイオン入口装置の方に、質量分析計のイオン入口装置に平行に、質量分析計のイオン入口装置と直交して、又は質量分析計のイオン入口装置から離れる方に誘導又は偏向されるように空気力学的外形に形状設定されても又は空気力学的外形を有してもよい。
複数のイオンの少なくとも一部又は大部分は、使用中に1つ以上のターゲットを越えて流れるガスに同伴するように配置されてもよい。
一実施形態によれば、動作モードにおいて、1つ以上の参照又は校正物質ネブライザからの液滴が、1つ以上のターゲット上に誘導される。
一実施形態によれば、動作モードにおいて、1つ以上の分析物ネブライザからの液滴が、1つ以上のターゲット上に誘導される。
本発明の別の態様によれば、上述のイオン源を備える質量分析計が提供される。
質量分析計は、好ましくは、質量分析計の第1の真空ステージにつながるイオン入口装置をさらに備える。
イオン入口装置は、好ましくは、イオンオリフィス、イオン入口コーン、イオン入口キャピラリ、イオン入口加熱型キャピラリ、イオントンネル、イオン移動度分光計又は分離器、示差イオン移動度分光計、電界非対称イオン移動度分光計(「FAIMS」)装置又は他のイオン入口を含む。
1つ以上のターゲットは、好ましくは、イオン入口装置から第1の方向に第1の距離X1に及びイオン入口装置から第2の方向に第2の距離Z1に存在し、第2の方向が第1の方向と直交し、
(i)X1は、(i)0〜1mm、(ii)1〜2mm、(iii)2〜3mm、(iv)3〜4mm、(v)4〜5mm、(vi)5〜6mm、(vii)6〜7mm、(viii)7〜8mm、(ix)8〜9mm、(x)9〜10mm、及び(xi)>10mmからなる群から選択され、及び/又は
(ii)Z1は、(i)0〜1mm、(ii)1〜2mm、(iii)2〜3mm、(iv)3〜4mm、(v)4〜5mm、(vi)5〜6mm、(vii)6〜7mm、(viii)7〜8mm、(ix)8〜9mm、(x)9〜10mm、及び(xi)>10mmからなる群から選択される。
1つ以上のターゲットは、好ましくは、液滴の流れ及び/又は複数のイオンをイオン入口装置の方に偏向するように位置決めされる。
1つ以上のターゲットは、好ましくは、イオン入口装置の上流に位置決めされる。
1つ以上のターゲットは、好ましくは、(i)1つ以上のロッドか、又は(ii)テーパコーンを有する1つ以上のピンかのいずれかを含む。
一実施形態によれば、1つ以上のターゲットは、1つ以上のプレート又は平坦なターゲットを含んでもよい。
液滴の流れは、好ましくは、1つ以上のロッド又は1つ以上のピンのテーパコーンに関して、(i)1つ以上のロッド又はピンの中心線に直接か、又は(ii)イオン入口オリフィスの方に又はイオン入口オリフィスから離れる方に面する1つ以上のロッド又は1つ以上のピンのテーパコーンの側部かのいずれかに衝突するように配置される。
質量分析計は、1つ以上のネブライザと、1つ以上のターゲットと、イオン入口装置とを囲む筐体をさらに備えてもよい。
質量分析計は、1つ以上の偏向電極又はプッシャー電極をさらに備えてもよく、使用中に、質量分析計のイオン入口装置の方にイオンを偏向又は付勢するために1つ以上の偏向電極又はプッシャー電極に1つ以上のDC電圧又はDC電圧パルスが印加される。
本発明の一態様によれば、サンプルをイオン化する方法であって、
複数の分析物イオンを生成するべく液滴をイオン化するために主として液滴の流れを1つ以上のターゲットに衝突させること、
を含む、方法が提供される。
本発明の一態様によれば、上述のイオンをイオン化する方法を含む質量分析方法が提供される。
本発明の一態様によれば、質量分析計であって、
ターゲットと、
使用中に、ターゲットに衝突させられる主として液滴で形成される流れを放出し、かつ複数のイオンを生成するべく液滴をイオン化するように構成されるネブライザと、
を含むイオン源を備える質量分析計が提供される。
本発明の一態様によれば、イオン源であって、
ターゲットと、
使用中に、ターゲットに衝突させられる主として液滴で形成される流れを放出し、かつ複数のイオンを生成するべく液滴をイオン化するように構成されるネブライザと、
を備えるイオン源が提供される。
本発明の一態様によれば、質量分析方法であって、
主として液滴で形成される流れを生成し、液滴を1つ以上のターゲットに衝突させることによって複数のイオンを生成するべく液滴をイオン化することによって、サンプルをイオン化すること、
を含む、方法が提供される。
本発明の一態様によれば、主として液滴で形成される流れを生成することと、液滴を1つ以上のターゲットに衝突させることによって複数のイオンを生成するべく液滴をイオン化することとを含む、サンプルをイオン化する方法が提供される。
本発明の一態様によれば、脱溶媒装置であって、
1つ以上のネブライザ及び1つ以上のターゲット、
を備え、1つ以上のネブライザが、使用中に前記1つ以上のターゲットに衝突させられる主として液滴の流れを放出するように、かつ前記液滴に脱溶媒された気相分子及び/又は二次液滴を形成させるように、配置及び適合される、
装置が提供される。
本発明の一態様によれば、脱溶媒方法であって、
主として液滴の流れを1つ以上のターゲットに衝突させ、かつ液滴に脱溶媒された気相分子及び/又は二次液滴を形成させる、
方法が提供される。
本発明の一態様によれば、イオン源であって、
1つ以上のネブライザ及び1つ以上のターゲットと、
1つ以上のターゲットを振動させるように配置及び適合される振動装置と、
を備え、
1つ以上のネブライザが、使用中に1つ以上のターゲットに衝突させられる主として液滴の流れを放出するように、かつ複数のイオンを生成するべく液滴をイオン化するように、配置及び適合される、
イオン源が提供される。
振動源は、好ましくは、表面かく乱を通じて結果的に生じる二次液滴のサイズを減少させるために1つ以上のターゲットを振動させるように配置及び適合される。
振動源は、好ましくは圧電振動源を含む。
振動源は、好ましくは、1つ以上のターゲットを、(i)<1kHz、(ii)1〜2kHz、(iii)2〜3kHz、(iv)3〜4kHz、(v)4〜5kHz、(vi)5〜6kHz、(vii)6〜7kHz、(viii)7〜8kHz、(ix)8〜9kHz、(x)9〜10kHz、(xi)10〜11kHz、(xii)11〜12kHz、(xiii)12〜13kHz、(xiv)13〜14kHz、(xv)14〜15kHz、(xvi)15〜16kHz、(xvii)16〜17kHz、(xviii)17〜18kHz、(xix)18〜19kHz、(xx)19〜20kHz、及び(xxi)>20kHzからなる群から選択された周波数fで振動させるように配置及び適合される。
本発明の一態様によれば、サンプルをイオン化する方法であって、
複数の分析物イオンを生成するべく液滴をイオン化するために主として液滴の流れを1つ以上のターゲットに衝突させることと、
1つ以上のターゲットを振動させることと、
を含む、方法が提供される。
本発明の一態様によれば、上述のイオンをイオン化する方法を含む質量分析方法が提供される。
本発明の一態様によれば、質量分析計であって、
ターゲットと、
ターゲットを振動させるように配置及び適合される振動装置と、
使用中に、ターゲットに衝突させられる主として液滴で形成される流れを放出し、かつ複数のイオンを生成するべく液滴をイオン化するように構成されるネブライザと、
を含むイオン源を備える質量分析計が提供される。
本発明の一態様によれば、イオン源であって、
ターゲットと、
ターゲットを振動させるように配置及び適合される振動装置と、
使用中に、ターゲットに衝突させられる主として液滴で形成される流れを放出し、かつ複数のイオンを生成するべく液滴をイオン化するように構成されるネブライザと、
を備えるイオン源が提供される。
本発明の一態様によれば、質量分析方法であって、
主として液滴で形成される流れを生成し、液滴を1つ以上のターゲットに衝突させることによって複数のイオンを生成するべく液滴をイオン化することによって、サンプルをイオン化することと、
1つ以上のターゲットを振動させることと、
を含む、方法が提供される。
本発明の一態様によれば、主として液滴で形成される流れを生成することと、液滴を1つ以上のターゲットに衝突させることによって複数のイオンを生成するべく液滴をイオン化することと、1つ以上のターゲットを振動させることとを含む、サンプルをイオン化する方法が提供される。
本発明の一態様によれば、脱溶媒装置であって、
1つ以上のネブライザ及び1つ以上のターゲットと、
1つ以上のターゲットを振動させるように配置及び適合される振動装置と、
を備え、1つ以上のネブライザが、使用中に1つ以上のターゲットに衝突させられる主として液滴の流れを放出するように、かつ液滴に脱溶媒された気相分子及び/又は二次液滴を形成させるように、配置及び適合される、
装置が提供される。
本発明の一態様によれば、脱溶媒方法であって、
主として液滴の流れを1つ以上のターゲットに衝突させ、かつ液滴に脱溶媒された気相分子及び/又は二次液滴を形成させることと、
1つ以上のターゲットを振動させることと、
を含む、方法が提供される。
本発明が、イオン源又はサンプルをイオン化する方法を超えて、液滴の流れを少なくとも部分的に脱溶媒する又はさらに脱溶媒するための装置及び方法を含むように拡張することは明白であろう。結果的に生じる気相分子及び/又は二次液滴は、その後、別個のイオン源によってイオン化されてもよい。
本発明の一態様によれば、
第1のキャピラリチューブを備え、かつ使用中に分析物液滴の流れを放出する出口を有するネブライザと、
ネブライザの出口から<10mmに配置されるターゲットと、
を備える質量分析計であって、
或る時間にわたって溶離液を放出するように配置及び適合される液体クロマトグラフィ分離装置と、
溶離液をイオン化するように配置及び適合され、ネブライザを備えるイオン源と、
をさらに備え、使用中に、分析物液滴の流れが、ターゲットに衝突させられ、かつ複数の分析物イオンを生成するべく分析物をイオン化することを特徴とする、質量分析計が提供される。
対照的に、SACIイオン源のターゲットは、質量分析計のイオン入口オリフィスの下流に配置され、イオンは、イオン入口オリフィスの方にはね返される。
本発明の別の態様によれば、
第1のキャピラリチューブを備え、かつ分析物液滴の流れを放出する出口を有するネブライザを提供することと、
ターゲットをネブライザの出口から<10mmに位置決めすることと、
を含む、質量分析方法であって、
或る時間にわたって溶離液を放出する液体クロマトグラフィ分離装置を提供することと、
分析物液滴の流れをターゲットに衝突させ、かつ複数の分析物イオンを生成するべく分析物をイオン化することによって、溶離液をイオン化することと、
をさらに含む、方法が提供される。
前述のように、SACIイオン源のスプレーポイントは、スプレーポイントとターゲットプレートとの間の通常の距離がおよそ70mmであるように、加熱ネブライザプローブ内にある。対照的に、好ましいインパクタイオン源では、スプレーポイントは内側キャピラリチューブの先端に存在し、スプレーポイントとターゲットとの間の距離は<10mmであってもよい。
SACIイオン源は蒸気流を放出し、ターゲットへの蒸気の衝突速度は、比較的低く、およそ4m/sであることが当業者によって理解されるであろう。対照的に、好ましい実施形態に係るインパクタイオン源は、蒸気流を放出しないが、代わりに高密度の液滴流れを放出する。さらに、ターゲットへの液滴流の衝突速度は、比較的高く、およそ100m/sである。
したがって、本発明に係るイオン源が公知のSACIイオン源とは全く別のものであることが明白であろう。
好ましい実施形態によれば、液体流は、好ましくは、噴霧器又はネブライザチップでの高い電位差の支援なしに高速ガスの同軸の流れを介して霧化されたスプレーに変換される。比較できる寸法又は液滴流への衝突域を有するマイクロターゲットは、好ましくは、衝突域を画定し、かつスプレーを質量分析計のイオン入口オリフィスの方に部分的に偏向するために、噴霧器チップの近傍(例えば<5mm)に位置決めされる。結果的に生じるイオン及び帯電した液滴が、質量分析計の第1の真空ステージによってサンプリングされる。
好ましい実施形態によれば、ターゲットは、好ましくはステンレススチールターゲットを含む。しかしながら、ターゲットが他の金属物質(例えば金)及び非金属物質を含んでもよい他の実施形態が考えられる。例えば、ターゲットが半導体、カーバイドコーティングを有する金属又は他の物質、絶縁体、又はセラミックを含む実施形態が考えられる。
別の実施形態によれば、ターゲットは、ネブライザからの液滴が複数のターゲットプレート又はターゲット要素上にカスケードするように複数のプレート又はターゲット要素を含んでもよい。この実施形態によれば、好ましくは、複数の衝突点が存在し、液滴が複数の視射角偏向によってイオン化される。
API源の観点から、帯電したイオン化表面としても役立つクローズカップルドインパクタの組み合わせは、敏感なマルチモードイオン化源の基礎を提供する。スプレーチップ及びマイクロターゲットは、好ましくは、視射角衝突幾何学的形状の近傍に構成され、公知の広面積SACIイオン源と比べたときに結果的にターゲットでのスプレーフラックスの増加と著しく少ないビーム発散又は反射分散をもたらす。好ましい実施形態は、したがって高感度API源を提供する。
好ましい実施形態は、ハードウェアを切り換える又はパラメータを調整する必要なしに、高極性分析物及び低極性分析物を高効率で有利にイオン化することができる、マルチモードイオン源を含む。
1つ以上のターゲットに衝突する液滴は、好ましくは変化しない。
本発明に係るイオン源及びイオンをイオン化する方法は、公知のSACIイオン源に比べて特に有利であることが明白であろう。
本発明の種々の実施形態が、単に例証する目的で与えられる他の配置と共に、単なる例として付属の図面を参照しながらここで説明される。
本発明の好ましい実施形態に係るインパクタスプレーAPIイオン源を示す図である。 図2(a)は、ネブライザが省略された状態の本発明の好ましい実施形態に係るターゲット及び質量分析計の第1の真空ステージの平面図である。図2(b)は、本発明の好ましい実施形態に係るネブライザ又は噴霧器チップ、ターゲット、及び質量分析計の第1の真空ステージの側面図である。 コロナ放電ピンを有する従来のAPCIイオン源を示す図である。 従来のエレクトロスプレーイオン源、従来のAPCIイオン源、及び好ましい実施形態に係るインパクタイオン源を用いて測定される5つのテスト分析物の相対強度を示す図である。 本発明の好ましい実施形態に係るイオン信号に対するターゲット電位の影響を示す図である。 図6(a)は、2.2kVのターゲット電位を有する本発明の好ましい実施形態に係るインパクタスプレーイオン源から得られるマススペクトルを示す図である。図6(b)は、0Vのターゲット電位を有する本発明の一実施形態に係るインパクタスプレー源から得られるマススペクトルを示す図である。図6(c)は、4kVの最適化されたキャピラリ電位を有する従来のエレクトロスプレーイオン源で得られるマススペクトルを示す図である。 公知の表面活性化化学イオン化イオン源を示す図である。 従来のSACIイオン源及び好ましい実施形態に係るインパクタイオン源スプレーで得られる相対強度の比較を示す図である。 好ましいネブライザから放出される液滴の位相ドップラー流速計分析から得られるデータを示す図である。 本発明の一実施形態に係る空気圧ネブライザに関するデータレート及びSACIイオン源などで用いられる加熱ネブライザからのデータレートの半径方向の分布の比較を示す図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るインパクタスプレーAPIイオン源の一般的なレイアウトの概略図を示す。分析物を含有する液体の流れが、ネブライザ又は噴霧器1に入るように配置され、液体キャピラリチューブ3を介して噴霧器チップ2に送達される。液体キャピラリチューブ3は、好ましくは、高速ガスの流れを液体キャピラリチューブ3の出口に送達するべく好ましくはガス入口5を含む第2のキャピラリ4によって取り囲まれる。一実施形態によれば、液体キャピラリチューブ3の内径は130μmであり、液体キャピラリチューブ3の外径は270μmである。第2の(ガス)キャピラリチューブ4の内径は、好ましくは330μmである。この配置は、通常直径10〜20μmの、噴霧器チップから至近距離で100m/sを上回る速度を有する液滴を含有する霧化スプレーをもたらす。
結果的に生じる液滴は、好ましくは、第2のガス入口7を介して同軸ヒータ6に入るさらなるガスの流れによって加熱される。ネブライザ又は噴霧器1は、噴霧器チップとイオン入口オリフィス9との間の水平距離を変えるべくスイングすることができるように質量分析計のイオン入口コーン8の右側にヒンジ式に取り付けられてもよい。プローブはまた、噴霧器チップとイオン入口オリフィス9との間の垂直距離も変えることができるように構成されてもよい。好ましくは液体キャピラリチューブ3の寸法と類似の寸法を有するターゲット10が、噴霧器チップとイオン入口オリフィス9との間に置かれる。ターゲット10は、好ましくは、マイクロアジャスタステージを介してx方向及びy方向に(水平面内で)操作することができ、好ましくは、ソース筐体11及びイオン入口オリフィス9に対して0〜5kVの電位に保たれる。イオン入口コーン8は、好ましくはガス入口13を介して入る低流量の窒素ガスでフラッシュされる金属コーンガスハウジング12によって取り囲まれる。ソース筐体に入るすべてのガスは、好ましくは、ソース筐体排気部14又は質量分析計の第1の真空ステージ15によってポンプされるイオン入口オリフィス9を介して出ていく。以下でより詳細に説明されるように、ターゲット10は、好ましくは圧電振動源によって振動させられる。
図2(a)は、ネブライザ又は噴霧器1が省略された状態の本発明の実施形態の概略的な平面図を示す。ターゲット10は、質量分析計の第1の真空ステージ15に隣接して存在する。一実施形態によれば、ターゲット10は、好ましくは5mmの距離にわたる直線テーパ区域を組み込む直径0.8mmのステンレススチールピンを含んでもよい。ピンは、好ましくは、イオン入口オリフィス9から5mmの水平距離X1に位置決めされる。ピン10は、好ましくは、プローブ軸とターゲット10との間の衝突点が図2(b)に示すようにイオン入口オリフィス9に面するテーパコーンの側部上にあるように位置決めされる。この位置は、結果的に図2(b)の概略的な端面図に矢印付きの線16として示される最適化された視射入射角をもたらす。図2(b)はまた、好ましい実施形態に係るネブライザ又はプローブ2及びターゲット10の相対垂直位置、すなわちZ1=9mm及びZ2=1.5mmを示す。ネブライザ又は噴霧器2は、好ましくは0Vに維持され、ターゲット10は、好ましくは2.2kVに保たれ、イオン入口コーンは、好ましくは100Vに保たれ、コーンガスハウジングは、好ましくは100Vに保たれ、ヒータ組立体及びソース筐体は、好ましくは接地電位に保たれる。窒素ネブライザガスは、好ましくは7バールに加圧され、窒素ヒータガスの流れは、好ましくは1200L/hrを送達するように加圧され、窒素コーンガスの流れは、好ましくは150L/hrを送達するように加圧される。
好ましいインパクタスプレー源、従来のESIイオン源、及び従来のAPCIイオン源の相対感度をテストするために一連のテストを行った。
従来のESIイオン源は、ターゲット10を除去し、2.5kVの電位を噴霧器チップに直接印加することによって構築された。すべての他の電位及びガスの流れは上記のように維持された。
APCIイオン源は、ネブライザ又は噴霧器2を、市販のAPCIイオン源で用いられる図3に示すような従来の加熱ネブライザプローブ17に置き換え、コロナ放電ピン18を追加することによって構築された。コロナ放電ピン18の先端は、図3に示すように距離X=7mm及びZ=5.5mmに存在した。APCIイオン源のプローブは550℃で作動され、ヒータガスは500L/hrの流量で加熱されず、コロナ放電ピン18は5μAの電流に設定された。すべての他の設定は上述の通りであった。
70/30アセトニトリル/水からなり、スルファジメトキシン(10pg/μL)、ベラパミル(10pg/μL)、エリスロマイシン(10pg/μL)、コレステロール(10ng/μL)、及びシクロスポリン(100pg/μL)を含有するテスト溶液を調製した。テスト溶液を、15μL/分の流量で70/30アセトニトリル/水の0.6mL/分のキャリア液体の流れの中に注入し、これを次に、3つの異なるAPIイオン源によってサンプリングした。
図4は、従来のエレクトロスプレーイオン源、従来のAPCIイオン源、及び好ましい実施形態に係るインパクタイオン源で5つのテスト分析物に関して得られる相対信号強度を示す。各分析物に関して、プロトン化された分子([M+H])に関する信号強度を監視した。しかしながら、好ましいインパクタスプレーでの信号飽和に起因して、コレステロール信号は、[M+H]イオンの炭素−13同位体で測定された。この図から、APCIイオン源はESIイオン源を上回るいくつかの利点(例えばコレステロールなどの非極性分析物に関して)を有するが、ESIは、これらの2つの技術では概してより敏感であることは明らかである。好ましいインパクタスプレー源が、すべての化合物タイプに関してESIイオン源か又はAPCIイオン源かのいずれかよりも著しく高い信号強度を生み出すことも明らかである。
SACIイオン化技術を使用するAPIイオン源では、広面積ターゲットが、イオン信号を最適化するべく高い電位に維持される。図5は、好ましいインパクタスプレー源に関する結果的に生じるイオン信号に対するターゲット電位の変化の影響を示し、この場合、同じテスト混合物が、2.2kVのターゲット電位、その後0kVのターゲット電位で分析された。SACIとは対照的に、高いターゲット電位は、有利ではあるが、イオン化プロセスに必須ではないことは明らかである。それに対して、広面積SACI源は、同じ実験条件下でイオン信号の>90%を失うことになる(データは図示せず)。
必須ではないが、高いターゲット電位は、それでもなお有利であり、マススペクトルデータの定性的な態様を改善するという結果を有する。これを例証するために、図6(a)は、2.2kVのターゲット電位を有する好ましい実施形態に係るインパクタイオン源から得られるマススペクトルを示し、図6(b)は、0Vのターゲット電位を有する一実施形態に係るインパクタイオン源から得られるマススペクトルを示し、図6(c)は、4kVの最適化されたキャピラリ電位を有する従来のエレクトロスプレー源で得られるマススペクトルを示す。好ましい実施形態に係るイオン源を用いて得られた図6(a)及び図6(b)に示されたマススペクトルは、ESIよりも多くの分析物イオンを生じるが、意義深いことに、高いターゲット電位はまた、プロトン化された分子([M+H])が図6(a)に示されたマススペクトルに関してのみベースピークであるようにイオン付加体の生成([M+Na]及び[M+K])への感受性を低下させることが示される。
好ましい実施形態に係るインパクタイオン源の感度をSACI型イオン化源の感度と比較するために実験を行った。図7は、使用したSACIイオン源の概略図を示す。SACIイオン源は、インパクタピンターゲット10を、厚さ0.15mmのおよそ30mm×15mmの寸法の長方形スズシート19に置き換えることによって構築された。シートターゲット19は、水平に対しておよそ30°の角度をなし、ネブライザ又はプローブ2の軸線とターゲット19との交点がX=4mm及びZ=4mmであるように位置決めされた。SACIイオン源は、0Vのネブライザ又は噴霧器電位及び1kVのターゲット電位で最適化された。すべての他のガスの流れ及び電圧は、好ましいインパクタスプレー源に関して説明されたのと同様であった。
図8は、SACIイオン源及び好ましい実施形態に係るインパクタイオン源で得られる相対信号強度を比較する。好ましいインパクタスプレーイオン源は、通常、広面積SACIイオン源よりも5〜10倍敏感であることが観察される。
液体キャピラリチューブ3の穴の中に中央ワイヤを入れることによって好ましいインパクタイオン源の性能がさらに改善され得るさらなる実施形態が考えられる。ビデオ写真は、ターゲットが液滴フラックス密度をさらに増加させる焦点に配置され得るように中央ワイヤが液滴流を集束することを示した。焦点の位置は、好ましい実施形態で用いられる噴霧器チップ/ターゲット距離(1〜2mm)に匹敵する。
上述のように、SACIイオン源は、液体流を蒸気流に変換し、これは次に、広面積ターゲットに当たる。SACIでの実験(Cristoni他、J.Mass Spectrom.、2005、40、1550)は、気相の中性分析物分子と広面積ターゲットのプロトンリッチ表面との相互作用の結果としてイオン化が起こることを示した。さらに、イオン化効率と1〜4cm2の範囲内のターゲット面積との間に直線関係が存在する。
SACIとは対照的に、好ましいイオン源は、二次液滴、気相中性分析物分子、及びイオンからなる二次流を結果的に生じる液体液滴の高速流を遮るために、流線型のターゲットを用いる。
本発明の一実施形態に係る空気圧ネブライザをさらに研究した。ネブライザは、内径127μm及び外径230μmの内側液体キャピラリを含んでいた。内側液体キャピラリは、7バールに加圧された内径330μmのガスキャピラリによって取り囲まれていた。
図9は、90%水/10%メタノールからなる1mL/分の液体の流れ及び窒素ネブライザガスに関する好ましいネブライザの位相ドップラー流速計(「PDA」)分析から得られる典型的なデータを示す。
好ましい実施形態に係る通常のネブライザ/ターゲット距離に等しいスプレーポイントから5mmの軸方向距離でのスプレー(プローブ軸=0)にわたって半径方向にPDAサンプリングポイントを走査した。図9は、ネブライザが、通常、100ms−1を超える平均軸方向速度を有する13〜20μmの範囲内のザウタ平均粒径(d32)の液体液滴を生じることを示す。
図9はまた、非常に高速の液滴が良好に平行化され、通常、プローブ軸から半径1mm以内に限定されることを示す。
図10の上側の線は、好ましい空気圧ネブライザ及び上述の実験条件に関するデータレートN/T(単位時間あたりの有効サンプル数)の半径方向の分布を示す。この対数プロットは、全液滴量の2/3以上がプローブ軸から半径1mmに限定されている状態でスプレーが良好に平行化されることを実証する。図10の下側の線は、従来のSACI源で用いられるような加熱ネブライザからの対応するN/T分布を示す。加熱ネブライザは、直径4mmの穴を有する長さ90mmの円筒形チューブ(チューブ温度=600℃)の中にスプレーする空気圧ネブライザからなる。このネブライザに関するN/Tデータは、加熱チューブの出口端から7mmの軸方向距離で得られた。加熱ネブライザからの僅かに検出された液滴に関するN/T(d32は通常14μmであり、データは図示せず)は、好ましい実施形態に係る空気圧ネブライザから得られるものよりも通常3桁低い大きさであることに注目することが重要である。これは、圧倒的な量の液体がSACI型の加熱ネブライザ内で気化され、結果的に非常に低密度の残存液滴を含有する蒸気の流れを生じるという事実に起因する。
したがって、公知のSACIイオン源は、主として蒸気の流れを放出するネブライザを備えるものとして解釈されるべきであり、したがって、SACIイオン源は、本発明の範囲内に入らないものとして理解されるべきである。
図9及び図10で提示されるデータを参照すると、好ましい実施形態に係るイオン源の物理的モデルは、ソースヒータによって間接的に加熱されるターゲットに対する高速液体液滴の衝突によって支配されるとみなすことができる。こうした衝突の影響が二次液滴の生成を引き起こし、この場合、液滴の崩壊する性質は、次式によって与えられるウェーバー数Wによって決定される。
=ρUd/σ (1)
式中、ρは液滴の密度であり、Uは液滴の速度であり、dは液滴の直径であり、σは液滴の表面張力である。
水の液滴が40℃であり、窒素ガス環境が100℃であり、d=18μm、及びU=50ms−1であるとみなされる場合、好ましい実施形態に係る液滴に関してW=640の値が得られる。260〜400℃の温度にわたって加熱されるスチールターゲットに対する衝突に関して、50〜750の範囲内のWで、再霧化される水の液滴の数が直線的に増加することが(文献に)示されている。W=750で、単一の液滴が通常40個の二次液滴を生じた。
したがって、インパクタターゲットが著しい液滴の崩壊をもたらして、帯電した液滴、中性分析物分子、イオン、及びクラスタからなる二次流を生じることが分かる。
システムの衝突効率は、ストークス数Sによって大いに支配されることになり、
=ρdU/18μa (2)
式中、ρは液滴の密度であり、dは液滴の直径であり、Uは液滴の速度であり、μはガスの粘度であり、aはターゲットの特徴的な寸法である。
衝突効率は、Sの増加に伴い増加し、したがって、高い速度を有する大きい液滴及び小さいターゲット直径が好ましい。したがって、上述の好ましいインパクタスプレー条件に関して、Sは、通常30の値を有することが予想される場合がある。
>>1のとき、液滴は、流れの流線から逸脱し、ターゲットに衝突する可能性が高い。対照的に、ターゲット寸法が1桁増加し、速度が1桁減少する場合(すなわちSACIと類似の条件)、Sの値が0.3に低下し、このポイントで、液滴は、ターゲットの周りのガスの流れに従う可能性がより高い。衝突効率はまた、レイノルズ数の減少に伴い増加することが知られており、好ましい実施形態に係るインパクタスプレーのターゲットの流線型の性質がさらに好ましいであろう。
二次流の形状は、ガスの流れの動力学、特に、次式によって与えられるレイノルズ数(R)によって支配されることになる。
=ρvL/μ (3)
式中、ρはガスの密度であり、vはガスの速度であり、μはガスの粘度であり、Lはターゲットの有効寸法である。
インパクタターゲットの直径1mm、ガスの速度50ms−1、及び窒素ガス100℃で、R=3000の値が得られる。
2000〜3000の範囲内のレイノルズ数は、一般に、層流から乱流への遷移領域に対応する。したがって、ターゲットからの後流はいくらかの乱流及び渦特徴を含むことが予想される。しかしながら、イオン入口コーンでのイオン又は液滴のサンプリングを妨げることもある激しい乱流は予想されない。
好ましいイオン源は、衝突域をロッド状のターゲットの一方の側部から他方の側部に移動するべくネブライザを揺動させることによって調整することができる。この結果、後流への変化が生じ、これは二次液滴流の強い照度によって視覚的に観察することができる。したがって、集中衝突域及び非対称のターゲット断面で類似のソース最適化を達成することもできる他の実施形態、例えば航空機の翼(の外形)も考えられる。
特に好ましい実施形態によれば、API/ESI又はAPCIイオン源と類似の結果を有する好ましくは化合物をイオン化するのに用いられる上述の表面イオン化インパクタバー又はターゲットは、バー又はターゲットを振動させるべく圧電振動装置を用いることによってさらに強化される場合がある。表面イオン化が起こるバー又はターゲットの振動は、二次液滴のサイズの減少と、溶媒の蒸発速度の増加を支援し、これにより、信号応答を支援する。
好ましい実施形態によれば、インパクタバー又はターゲットは、API/ESIソース筐体内に存在する。この構成では、キャピラリは、好ましくは接地され、電位は、好ましくは、インパクタバー又はターゲットに及びサンプルコーン入口構造体に印加される。実験は、このAPI源構成が、API/ESI技術とAPCI技術との両方によって包含される化合物イオン化の適用のための条件を提供することを示した。インパクタスプレーとAPI/ESIとの一体化は、分析のための質量分析計への導入に関する非極性気相イオン、高極性気相イオン、単一に帯電した気相イオン、及び/又は多重に帯電した気相イオンの同時発生の可能性をもたらす。イオン化プロセス及び流れの動力学は、しかしながら、異なる場合があり、これは、結果的により大きい寸法の液滴の生成をもたらすことがある。インパクタバー又はターゲットに適用される圧電振動の使用は、結果的に生じる二次液滴の減少を支援するという点で特に有利である。
空気圧で支援される霧化での液滴生産機構は、自明ではなく、境界条件が既知の特定のモデルによって概算することはできないことが当業者によって理解されるであろう。液滴生産のみを担当すると思われる単一のプロセスは存在せず、生じる最初のスプレーは、二次フラグメンテーションによって、並びに再結合及び合体によって迅速に変更される。インパクタバー又はターゲットに適用される圧電振動の使用は、好ましくは、表面かく乱を通じて結果的に生じる二次液滴の減少を支援する。
上述の好ましい実施形態は、特にMS源技術への適用可能性を有し、MS API源組立体及び他のイオン源内で用いられてもよい。
本発明が好ましい実施形態を参照して説明されているが、添付の請求項によって定義される場合の本発明の範囲から逸脱することなく形態及び細部に種々の変化を加えてもよいことが当業者には明らかであろう。

Claims (15)

  1. イオン源であって、
    1つ以上のネブライザ及び1つ以上のターゲットと、
    前記1つ以上のターゲットを振動させるように配置及び適合される振動装置と、
    を備え、
    前記1つ以上のネブライザは、使用中に前記1つ以上のターゲットに衝突させられる主として液滴の流れを放出するように、かつ複数のイオンを生成するべく前記液滴をイオン化するように、配置及び適合され、
    前記振動装置が、前記1つ以上のターゲットを、(i)<1kHz、(ii)1〜2kHz、(iii)2〜3kHz、(iv)3〜4kHz、(v)4〜5kHz、(vi)5〜6kHz、(vii)6〜7kHz、(viii)7〜8kHz、(ix)8〜9kHz、(x)9〜10kHz、(xi)10〜11kHz、(xii)11〜12kHz、(xiii)12〜13kHz、(xiv)13〜14kHz、(xv)14〜15kHz、(xvi)15〜16kHz、(xvii)16〜17kHz、(xviii)17〜18kHz、(xix)18〜19kHz、及び(xx)19〜20kHzからなる群から選択された周波数fで振動させるように配置及び適合される、
    イオン源。
  2. 前記振動装置が、表面かく乱を通じて結果的に生じる二次液滴のサイズを減少させるために前記1つ以上のターゲットを振動させるように配置及び適合される、請求項1に記載のイオン源。
  3. 前記振動装置が圧電振動源を含む、請求項1又は請求項2に記載のイオン源。
  4. 前記液滴が分析物液滴を含み、前記複数のイオンが分析物イオンを含む、又は、
    前記液滴が試薬液滴を含み、前記複数のイオンが試薬イオンを含む、
    請求項1〜3のいずれかに記載のイオン源。
  5. 前記1つ以上のターゲットが、1つ以上の液体分析物、固体分析物、又はゼラチン状の分析物で被覆され、前記1つ以上の分析物が、複数の分析物イオンを生成するべくイオン化される、及び/又は、
    前記1つ以上のターゲットが1つ以上の分析物から形成され、前記1つ以上の分析物が複数の分析物イオンを生成するべくイオン化される、
    請求項1〜4のいずれかに記載のイオン源。
  6. 前記イオン源が大気圧イオン化(「API」)イオン源を含む、
    請求項1〜5のいずれかに記載のイオン源。
  7. 1つ以上の加熱ガス流を前記1つ以上のネブライザの出口に供給するように配置及び適合される1つ以上のヒータをさらに備える、
    請求項1〜6のいずれかに記載のイオン源。
  8. 前記1つ以上のターゲットを直接及び/又は間接的に加熱するように配置及び適合される1つ以上の加熱装置をさらに備える、
    請求項1〜7のいずれかに記載のイオン源。
  9. 動作モードにおいて、前記1つ以上のターゲットが正電位に維持され、前記1つ以上のターゲットに衝突する前記液滴が複数の正に帯電したイオンを生成する、
    請求項1〜8のいずれかに記載のイオン源。
  10. 前記1つ以上のターゲットが、ステンレススチールターゲット、金属、金、非金属物質、半導体、カーバイドコーティングを有する金属又は他の物質、絶縁体、又はセラミックを含む、
    請求項1〜9のいずれかに記載のイオン源。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のイオン源を備える質量分析計。
  12. サンプルをイオン化する方法であって、
    複数の分析物イオンを生成するべく液滴をイオン化するために主として液滴の流れを1つ以上のターゲットに衝突させることと、
    前記1つ以上のターゲットを、(i)<1kHz、(ii)1〜2kHz、(iii)2〜3kHz、(iv)3〜4kHz、(v)4〜5kHz、(vi)5〜6kHz、(vii)6〜7kHz、(viii)7〜8kHz、(ix)8〜9kHz、(x)9〜10kHz、(xi)10〜11kHz、(xii)11〜12kHz、(xiii)12〜13kHz、(xiv)13〜14kHz、(xv)14〜15kHz、(xvi)15〜16kHz、(xvii)16〜17kHz、(xviii)17〜18kHz、(xix)18〜19kHz、及び(xx)19〜20kHzからなる群から選択された周波数fで振動させることと、を含む、方法。
  13. 請求項12に記載のイオンをイオン化する方法を含む質量分析方法。
  14. 脱溶媒装置であって、
    1つ以上のネブライザ及び1つ以上のターゲットと、
    前記1つ以上のターゲットを振動させるように配置及び適合される振動装置と、
    を備え、
    前記1つ以上のネブライザは、使用中に前記1つ以上のターゲットに衝突させられる主として液滴の流れを放出するように、かつ前記液滴に脱溶媒された気相分子及び/又は二次液滴を形成させるように、配置及び適合され、
    前記振動装置が、前記1つ以上のターゲットを、(i)<1kHz、(ii)1〜2kHz、(iii)2〜3kHz、(iv)3〜4kHz、(v)4〜5kHz、(vi)5〜6kHz、(vii)6〜7kHz、(viii)7〜8kHz、(ix)8〜9kHz、(x)9〜10kHz、(xi)10〜11kHz、(xii)11〜12kHz、(xiii)12〜13kHz、(xiv)13〜14kHz、(xv)14〜15kHz、(xvi)15〜16kHz、(xvii)16〜17kHz、(xviii)17〜18kHz、(xix)18〜19kHz、及び(xx)19〜20kHzからなる群から選択された周波数fで振動させるように配置及び適合される、
    脱溶媒装置。
  15. 脱溶媒方法であって、
    主として液滴の流れを1つ以上のターゲットに衝突させ、かつ前記液滴に脱溶媒された気相分子及び/又は二次液滴を形成させることと、
    前記1つ以上のターゲットを、(i)<1kHz、(ii)1〜2kHz、(iii)2〜3kHz、(iv)3〜4kHz、(v)4〜5kHz、(vi)5〜6kHz、(vii)6〜7kHz、(viii)7〜8kHz、(ix)8〜9kHz、(x)9〜10kHz、(xi)10〜11kHz、(xii)11〜12kHz、(xiii)12〜13kHz、(xiv)13〜14kHz、(xv)14〜15kHz、(xvi)15〜16kHz、(xvii)16〜17kHz、(xviii)17〜18kHz、(xix)18〜19kHz、及び(xx)19〜20kHzからなる群から選択された周波数fで振動させることと、を含む、方法。
JP2015538551A 2012-10-25 2012-10-25 二次液滴の減少を支援するためのインソース表面イオン化構造体への圧電振動 Expired - Fee Related JP6030771B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB1219166.4A GB2507297B (en) 2012-10-25 2012-10-25 Piezo-electric vibration on an in-source surface ionization structure to aid secondary droplet reduction
PCT/GB2012/052652 WO2014064399A1 (en) 2012-10-25 2012-10-25 Piezo-electric vibration on an in-source surface ionization structure to aid secondary droplet reduction

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016502731A JP2016502731A (ja) 2016-01-28
JP6030771B2 true JP6030771B2 (ja) 2016-11-24

Family

ID=68069421

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015538551A Expired - Fee Related JP6030771B2 (ja) 2012-10-25 2012-10-25 二次液滴の減少を支援するためのインソース表面イオン化構造体への圧電振動

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10020177B2 (ja)
EP (1) EP2912678A1 (ja)
JP (1) JP6030771B2 (ja)
CA (1) CA2889028A1 (ja)
GB (1) GB2507297B (ja)
WO (1) WO2014064399A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017526131A (ja) * 2014-08-18 2017-09-07 マイクロマス ユーケー リミテッド インパクタスプレーイオン源
GB201522594D0 (en) * 2015-12-22 2016-02-03 Micromass Ltd Secondary ultrasonic nebulisation
GB2563121B (en) 2017-04-11 2021-09-15 Micromass Ltd Ambient ionisation source unit
GB2561372B (en) 2017-04-11 2022-04-20 Micromass Ltd Method of producing ions
GB2567793B (en) * 2017-04-13 2023-03-22 Micromass Ltd A method of fragmenting and charge reducing biomolecules
GB201811383D0 (en) * 2018-07-11 2018-08-29 Micromass Ltd Impact ionisation ion source
US11600481B2 (en) * 2019-07-11 2023-03-07 West Virginia University Devices and processes for mass spectrometry utilizing vibrating sharp-edge spray ionization
JPWO2023026355A1 (ja) * 2021-08-24 2023-03-02

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0480615B1 (en) * 1990-10-11 1996-02-14 Kohji Toda Ultrasonic atomizing device
US5454274A (en) * 1991-09-25 1995-10-03 Cetac Technologies Inc. Sequential combination low temperature condenser and enclosed filter solvent removal system, and method of use
JPH10267806A (ja) 1997-03-27 1998-10-09 Jeol Ltd 超音波霧化装置
JPH1151902A (ja) * 1997-08-05 1999-02-26 Jeol Ltd Lc/msインターフェイス
JP2000208093A (ja) * 1999-01-14 2000-07-28 Hitachi Ltd 質量分析計
JP2002190272A (ja) 2000-12-21 2002-07-05 Jeol Ltd エレクトロスプレー・イオン源
EP1550145B1 (en) 2002-10-10 2018-01-03 Universita' Degli Studi Di Milano Ionization source for mass spectrometry analysis
US7034291B1 (en) 2004-10-22 2006-04-25 Agilent Technologies, Inc. Multimode ionization mode separator
CA2496481A1 (en) * 2005-02-08 2006-08-09 Mds Inc., Doing Business Through It's Mds Sciex Division Method and apparatus for sample deposition
US7411186B2 (en) 2005-12-20 2008-08-12 Agilent Technologies, Inc. Multimode ion source with improved ionization
EP1855306B1 (en) 2006-05-11 2019-11-13 ISB - Ion Source & Biotechnologies S.R.L. Ionization source and method for mass spectrometry
WO2011060369A1 (en) * 2009-11-13 2011-05-19 Goodlett David R Ions generated by surface acoustic wave device detected by mass spectrometry
EP2795660B1 (en) * 2011-12-23 2020-09-30 Micromass UK Limited Interfacing capillary electrophoresis to a mass spectrometer via an impactor spray ionization source
US9305761B2 (en) * 2013-08-14 2016-04-05 Waters Technologies Corporation Ion source for mass spectrometer and method of producing analyte ion stream

Also Published As

Publication number Publication date
US20150287581A1 (en) 2015-10-08
CA2889028A1 (en) 2014-05-01
GB2507297A (en) 2014-04-30
GB2507297B (en) 2017-06-21
GB201219166D0 (en) 2012-12-12
JP2016502731A (ja) 2016-01-28
EP2912678A1 (en) 2015-09-02
WO2014064399A1 (en) 2014-05-01
US10020177B2 (en) 2018-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6080311B2 (ja) 高速スプレーとターゲットとの相互作用による大気圧イオン源
JP6030771B2 (ja) 二次液滴の減少を支援するためのインソース表面イオン化構造体への圧電振動
JP5880993B2 (ja) メッシュターゲットを使用した、低および高有機移動相組成のための衝撃ベースのイオン源の改善された再現性
JP6263776B2 (ja) インパクタスプレーイオン化源を介した、キャピラリー電気泳動から質量分析計のへのインターフェース化
US9305761B2 (en) Ion source for mass spectrometer and method of producing analyte ion stream
JP7018416B2 (ja) インパクタスプレーイオン源
EP3465733B1 (en) Mass spectrometry imaging
US9437398B2 (en) Continuously moving target for an atmospheric pressure ion source
JP2005197141A (ja) 質量分析装置
JP2005135897A (ja) 質量分析計

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151021

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160927

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6030771

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees