以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1〜図11は本発明をパチンコ機1に採用した第1の実施形態を例示する。パチンコ機1は、図1及び図2に示すように、矩形状の外枠(本体)2と、この外枠2の前側に上下一対のヒンジ3を介して開閉可能に装着された前枠(開閉体)4とを備えている。
外枠2は、図1〜図3に示すように、上下方向に配置された左右一対の縦部材5と、この両縦部材5の上下両端側に左右方向に配置された上下一対の横部材6とを矩形状に接合して構成され、その縦部材5の前側下部には下側の横部材6に接合された受け部材8が左右方向に設けられている。
受け部材8は閉状態の前枠4を下側から受けるためのもので、図5及び図6に示すように、下側の横部材6の前端部上で縦部材5間に設けられた強度部材9と、この強度部材9を覆う合成樹脂製のカバー部材10とを備えている。カバー部材10は強度部材9の裏面側以外の各面を覆うようになっており、その上面部11の後端には、受け部材8と前枠4との間の隙間S(図1参照)を塞ぐ不正防止用の塞ぎ部材12が上向きに突出して一体に設けられている。
なお、縦部材5、横部材6、強度部材9は木材製でもよいし、合成樹脂製又は金属製であってもよい。またカバー部材10は強度部材9の少なくとも上面側及び前面側を覆うもの、又は左右の側面側を覆うものであれば十分である。塞ぎ部材12は起立壁により構成しているが、その上端側に前側に屈曲する屈曲部を設け、この屈曲部が前枠4の後側下端部の左右方向の溝に入るようにしてもよい。また塞ぎ部材12はカバー部材10とは別に設けてもよい。
前枠4は上下一対のヒンジ3により外枠2に開閉可能に枢着されており、図5、図6に示すように受け部材8上に乗る閉位置と、この閉位置から前側の開位置との間でヒンジ3廻りに開閉可能である。各ヒンジ3は外枠2側の固定ブラケット13と、前枠4側の可動ブラケット14とを有し、ヒンジ軸15廻りに回動自在に結合されている。
前枠4には窓孔4aに対応して遊技盤16が前側又は裏側から着脱自在に装着されている。また前枠4の前面には、遊技盤16の遊技領域を視認可能に前側から覆うガラス扉17と、このガラス扉17の下側に配置された前面扉18とがヒンジ3により開閉可能に装着されている。更に前枠4の下部側には、余剰球を貯留する余剰球貯留皿19と、発射手段20と、発射手段20用の発射ハンドル21とが設けられている。発射手段20は打撃槌を駆動する駆動モータ22を有し、その駆動モータ22は前枠4の裏側に固定されている。
ガラス扉17は遊技盤16の遊技領域を視認可能である。前面扉18には発射用の遊技球を貯留する貯留皿23、貯留皿23からの遊技球を発射手段20へと1個ずつ送る球送り手段(図示省略)等が設けられている。なお、ガラス扉17と前面扉18とを上下に一体にした前扉を設けてもよい。
遊技盤16の前面には、発射手段20から発射された遊技球を遊技領域の上部側へと案内するガイドレール24が設けられている。遊技領域はガイドレール24の内側に形成され、その遊技領域に画像表示手段25、始動入賞手段26、可変入賞手段27、普通入賞手段28等の各種遊技部品が配置されている。
前枠4の裏側には、遊技盤16を裏側から押さえて固定する裏機構板29が開閉自在に装着されている。この裏機構板29の略中央部分には開口部30が形成され、その上側には賞球タンク31とこの賞球タンク31に接続されたタンクレール32とが、左右方向の片側にはタンクレール32に接続された払出し手段33が、下側には払出し手段33に接続された払出し球誘導路34が夫々設けられている。払出し手段33は賞球タンク31からタンクレール32を経由して送られる遊技球を払い出し、払出し球誘導路34を経由して貯留皿23に排出するようになっている。
遊技盤16の裏側には、遊技盤16の各遊技部品を裏側から覆う裏カバー35が装着されており、その裏カバー35は裏機構板29の開口部30に嵌合されている。裏カバー35の裏側には、主制御基板36を収容する主制御基板ケース37、演出制御基板38を収容する演出制御基板ケース39、効果音制御基板40を収容する効果音制御基板ケース41が装着されている。
主制御基板36は遊技盤16の各遊技部品による遊技動作を制御し、演出制御基板38は遊技盤16等に装着された多数のランプの点灯動作を制御し、効果音制御基板40はスピーカから出る効果音を制御するものである。
演出制御基板ケース39、効果音制御基板ケース41の下側の裏機構板29上には、電源の供給等を行う電源基板42と、払出し手段33による遊技球の払出しを制御する払出し制御基板43とが収納された基板ケース44が着脱自在に装着されている。
外枠2の受け部材8と前枠4との間には、図3及び図4に示すように、前枠4をヒンジ3廻りに閉じる際に、前枠4を受け部材8上へと案内する第1案内手段46と第2案内手段47との複数の案内手段46,47が受け部材8の長手方向に所定の間隔をおいて設けられている。
第1案内手段46はヒンジ3に近い側に配置され、第2案内手段47はヒンジ3から遠い前枠4の遊端側に配置されている。特に第1案内手段46は前枠4の左右方向の重心位置Gの近傍、又は重心位置Gに対してヒンジ3と反対の遊端側でヒンジ3側寄りに配置されており、第2案内手段47は前枠4の重心位置Gに対してヒンジ3と反対の遊端側に配置されている。
両案内手段46,47は、図4に示すように、外枠2の近傍まで接近したときに略同時に前枠4の持ち上げを開始するようになっている。なお、両案内手段46,47は前枠4が外枠2の近傍まで接近したときに、前枠4の僅かの回動で第1案内手段46、第2案内手段47の順若しくは逆の順で相前後して略同時期に前枠4の持ち上げを開始するようにしてもよい。
各案内手段46,47は、受け部材8上に設けられた案内部材48,49と、前枠4の下側に設けられた被案内部材50,51とを備えている。案内部材48,49は各案内手段46,47に共通の略同一構造であって、図5、図6及び図9(A)(B)に示すように、受け部材8の前端側に円弧状に形成された案内部53と、この案内部53の後側に平坦状に形成され且つ閉位置の前枠4を下側から受ける受け部54とを有し、取り付け部55がネジ等の固定具56により受け部材8の強度部材9に裏面側から着脱自在に固定されている。各案内部材48,49の案内部53は受け部材8に対して前後方向の略同一位置に配置されている。
前枠4の下端と受け部材8との間には、開状態ではその重量等により前枠4の遊端側が垂れ下がるため、各案内手段46,47による持ち上げ開始前に前枠4が受け部材8と接触しないだけの隙間S(図1参照)が設けられている。また各案内部材48,49は、受け部材8上に持ち上げた前枠4を受け部材8と略平行に下側から受ける受け部54を有し、この受け部8はカバー部材10の上面部11から上側に突出している。
塞ぎ部材12には、被案内部材50,51が前枠4から後方に突出しているため、前枠4が閉位置のときに、その被案内部材50,51との干渉を防止する必要から、図9に示すように切り欠き部64が形成されている。案内部材48,49の左右両側には縦溝63が設けられており、その縦溝63に塞ぎ部材12の切り欠き部64側の端縁部12aが挿入されている。
被案内部材50,51は、図5、図6、図7(A)〜(C)及び図8(A)〜(C)に示すように、後上がりの傾斜状に形成され且つ案内部材48,49の案内部53が摺動自在に接触する被案内部58と、前枠4が受け部材8上の閉位置に位置したときに、案内部材48,49の受け部54上に乗り上げる乗り上げ部59と、被案内部58から後方に突出して案内部53を被案内部58側へと誘導する誘導部58aとを有し、取り付け部60がネジ等の固定具61により前枠4に裏面側から着脱自在に固定されている。乗り上げ部59は前枠4の下側の凹部62内に配置されており、その下面側は前枠4の下面と略面一状である。
各被案内部材50,51の被案内部58は略同じ傾斜角度である。そして、この各被案内部材50,51の被案内部58は、前枠4が外枠2の近傍まで接近したときに、各案内部材48,49の案内部53が略同時又は相前後して接触するように、ヒンジ3から各案内手段46,47までの距離の違いに略比例して、ヒンジ3に近い第1案内手段46側に対してヒンジ3から遠い第2案内手段47側の後方への突出量が大きくなっている。
因みに、この実施形態では、図4に示すように、第2案内手段47は下側のヒンジ3から距離Xの位置に配置され、第1案内手段46は下側のヒンジ3から距離2/3Xの位置に配置されており、前枠4が図4に示す位置まで外枠2側に接近したときに、各案内手段46,47が略同時に持ち上げ動作を開始し、その後に前枠4が閉位置まで角度αだけ回動する間に、各案内手段46,47が略同調して前枠4を受け部材8上に前枠4を持ち上げるようになっている。
この場合、前枠4の開放状態においては、下側のヒンジ3を支点として遊端側が下方に垂れ下がるが、その垂れ下がり量は図10に示すように第2案内手段47側がyとなり、第1案内手段46側が2/3yとなる。また前枠4が閉位置まで角度α回動するときの移動量は、第2案内手段47側がzとなり、第1案内手段46側が2/3zとなる。
従って、前枠4の第2案内手段47側がz移動し、第1案内手段46側が2/3z移動する間に、第2案内手段47が前枠4をy持ち上げ、第1案内手段46は前枠4を2/3y持ち上げる必要がある。そのため各案内手段46,47の前後方向の案内長さは第2被案内部材51の被案内部58がxとなり、第1被案内部材50の被案内部58が2/3xとなっている。
このような構成のパチンコ機1では、前枠4を閉位置に閉じた場合には、各案内手段46,47の被案内部材50,51の乗り上げ部59が案内部材48,49の受け部54上に乗り上げた状態にあり、ヒンジ3及び案内手段46,47を介して前枠4が支持されている。
前枠4を開放する場合には、前枠4をヒンジ3廻りに前側へと図4の反a矢示方向に回動させればよい。このように前枠4をヒンジ3廻りに開放する場合にも、各案内手段46,47の案内部材48,49と被案内部材50,51とが相対的に摺動して前枠4をスムーズに開放することができる。
開放後の前枠4を開位置から閉位置へと閉じる場合には、外枠2に接近するように前枠4をヒンジ3廻りにa矢示方向に回動させる。このとき各案内手段46,47が機能し始めるまでは、前枠4はその重量により遊端側が垂れ下がり状態にあるが、前枠4が図4に示すように外枠2の近傍位置まで回動すると、図11(A)に示すように、各案内手段46,47の被案内部材50,51の被案内部58が案内部材48,49の案内部53に略同時に当接する。
その後、前枠4をヒンジ3廻りに更にa矢示方向に回動させると、図11(B)に示すように、各案内手段46,47の案内部材48,49の案内部53が被案内部材50,51の被案内部58に沿って相対的に摺動して、被案内部58の傾斜角度に沿って前枠4を夫々持ち上げて行く。
そして、案内部材48,49の案内部53が被案内部材50,51の被案内部58を通過すると、前枠4が閉位置に達するまで案内部材48,49の受け部54上を被案内部材50,51の乗り上げ部59が摺動し、その閉位置では、図11(C)に示すように、前枠4が案内手段46,47を介して受け部材8上に支持された状態となる。
従って、前枠4を閉方向へとa矢示方向に回動させることにより、第1案内手段46と第2案内手段47とが前枠4の荷重を分担しながら前枠4を受け部材8上へと案内し持ち上げて行くので、前枠4の遊端側が従来のように上下動するようなこともなく、前枠4の持ち上げ時の抵抗を軽減しつつ前枠4をスムーズに閉じることができる。
またヒンジ3側の第1案内手段46は、前枠4の左右方向の重心位置Gに対してヒンジ3と反対側に配置しているため、案内手段がヒンジ3の近傍にある従来の場合に比較して、その第1案内手段46に加わる負荷を軽減することができる。
更に各案内手段46,47の受け部材8上の案内部材48,49の前端側を受け部材8の前端側と略一致するように設ける一方、ヒンジ3から各案内手段46,47までの距離の違いに応じて略比例的に各被案内部材50,51毎に被案内部58の後方への突出量を変えているので、各案内手段46,47が略同時に案内機能を開始するようにしているにも拘わらず、案内部材48,49が前側に突出することがなく構造を簡素化することができる。
前枠4を閉じた状態では、前枠4の下部の後側に塞ぎ部材12があり、この塞ぎ部材12で受け部材8と前枠4との間の隙間Sを塞いでいるので、その隙間Sからピアノ線、その他の不正部材を挿入する等の不正行為を防止することができる。
図12〜図16は本発明の第2の実施形態を例示する。この実施形態の各案内手段46,47は、図12、図14及び図15に示すように案内部材48,49と被案内部材50,51とを備えており、その案内部材48,49には略同一角度の傾斜状に形成された案内部53と、この案内部53の後側に平坦状に形成された受け部54とが設けられ、また被案内部材50,51には後端側下部に形成された円弧状の被案内部58と、この被案内部58の前側に平坦状に形成された乗り上げ部59とが設けられている。
各案内手段46,47の被案内部材50,51は、前後方向の略同一位置に被案内部58を有し、この各被案内部58が各案内部材48,49の案内部53に略同時に当接して案内動作を開始するようになっている。
各案内部材48,49の案内部53は、図13に示すように、前枠4の第2案内手段47側がz移動し、第1案内手段46側が2/3z移動したときに、前枠4の第2案内手段47側をy持ち上げ、第1案内手段46側を2/3y持ち上げる必要がある。
従って、図13に示すように、第2案内手段47側の移動量zが第1案内手段46側の移動量2/3zよりも大きく、第2案内手段47側の持ち上げ量yが第1案内手段46側の持ち上げ量2/3yよりも大きいため、案内部53の前後方向の長さは第2案内手段47側がxであり、第1案内手段46側が2/3xであって、第2案内手段47側の案内部53が低くなっている。他の構成は第1の実施形態と同様である。
このような構成の場合にも、前枠4を外枠2の近傍まで接近させると、各案内手段46,47の被案内部58が案内部53の傾斜に沿って相対的に移動するため、図16(A)〜(C)に示すように、各案内手段46,47で前枠4を案内しながら受け部材8上へと持ち上げることができる。従って、各案内手段46,47の案内部材48,49、被案内部材50,51をこのように構成することも可能である。
図17〜図21は本発明の第3の実施形態を例示する。この実施形態の各案内手段46,47は、図17、図19及び図20に示すように、各案内手段46,47の案内部材48,49の前端側が受け部材8の前面、即ちカバー部材10の前面部に揃え、また被案内部材50,51を前枠4の前後寸法に揃えている。
各案内部材48,49には、図19及び図20に示すように、略同一角度の傾斜状に形成された案内部53と、この案内部53の後側に平坦状に形成された受け部54とが設けられている。また被案内部材50,51は断面略L字状であって、図19及び図20に示すように、後端側下部に形成された円弧状の被案内部58と、この被案内部58の前側に平坦状に形成された乗り上げ部59とが設けられている。
各被案内部材50,51は、図19及び図20に示すように、前後方向の略同一位置に被案内部58を有し、この各被案内部58が各案内部材48,49の案内部53に略同時に当接して案内動作を開始するようになっている。
この場合には、図18に示すように、各案内部材48,49の案内部53は、前枠4の第2案内手段47側がz移動し、第1案内手段46側が2/3z移動したときに、前枠4の第2案内手段47側をy持ち上げ、第1案内手段46側を2/3y持ち上げる必要がある。
従って、図18に示すように、第2案内手段47側の移動量zが第1案内手段46側の移動量2/3zよりも大きく、第2案内手段47側の持ち上げ量yが第1案内手段46側の持ち上げ量2/3yよりも大きいため、案内部53の前後方向の長さは第2案内手段47側がxであり、第1案内手段46側が2/3xであって、第2案内手段47側の案内部53が第1案内手段46側よりも前に配置されている。他の構成は各実施形態と同様である。
このような構成の場合にも、前枠4を外枠2の近傍まで接近させると、各案内手段46,47の被案内部58が案内部53の傾斜に沿って相対的に移動するため、図21(A)〜(C)に示すように、各案内手段46,47で前枠4を案内しながら受け部材8上へと持ち上げることができる。従って、各案内手段46,47の案内部材48,49、被案内部材50,51をこのように構成することも可能である。
図22、図23は本発明の第4の実施形態を例示する。この実施形態では、第1の案内手段46,47は、図22、図23に実線で示すように、前枠4の重心位置Gよりもヒンジ3側で且つ重心位置Gの近傍に配置されている。第2案内手段47は、前枠4の重心位置Gに対してヒンジ3と反対側において、前枠4の遊端側からヒンジ3側に離れて配置されている。
前枠4が外枠2の近傍まで回動したときに第1案内手段46、第2案内手段47が略同時又は相前後して略同時期に案内を開始する場合には、このようにヒンジ3に最も近い側の第1案内手段46は、前枠4の左右方向の重心位置Gよりもヒンジ3側に配置しても、ヒンジ3と反対側で第2案内手段47が前枠4を案内するため、前枠4の遊端側の上下動を防止することができる。
従って、複数の案内手段46,47が略同時に機能する場合には、ヒンジ3に最も近い側の第1案内手段46は、前枠4の左右方向の重心位置Gよりもヒンジ3側に配置することも可能である。勿論、第1案内手段46、第2案内手段47は図23に二点鎖線で示すように、前枠4の左右方向の重心位置Gは遊端側との間に所定の間隔をおいて配置することも可能である。
図24、図25は本発明の第5の実施形態を例示する。各案内手段46,47の案内部材48,49に長尺部材67が使用されている。長尺部材67は両案内手段46,47に跨がる左右方向の長さを有し、外枠2の受け部材8上に装着されている。そして、この長尺部材67の各被案内部材50,51に対応する部分により各案内部材48,49が構成されている。各案内部材48,49は、このように外枠2の受け部材8の長尺部材67により構成してもよい。他の構成は各実施形態と同様である。
図26、図27は本発明の第6の実施形態を例示する。この実施形態では、各案内手段46,47の被案内部材50,51に長尺部材68が使用されている。長尺部材68は両案内手段46,47に跨がる左右方向の長さを有し、前枠4の下部に装着されている。そして、この長尺部材68の各案内部材48,49に対応する部分により各被案内部材50,51が構成されている。各被案内部材50,51は、このように前枠4側の長尺部材68により構成してもよい。他の構成は各実施形態と同様である。
図28〜図30は本発明の第7の実施形態を例示する。この実施形態では、各案内手段46,47の案内部材48,49は、受け部材8のカバー部材10の上面部11に一体に形成されている。カバー部材10の上面部11に案内部材48,49の傾斜状の案内部53と平坦状の受け部54が上側に突出して一体に形成され、その下側には左右方向に複数個の補強リブ69が前後方向に設けられている。
カバー部材10は、その取り付けボス70が強度部材9の通孔71に挿入され、後側からネジ等の取り付け具72により着脱自在に固定されている。なお、カバー部材10に圧入突起等を設けて、その圧入突起等を介して強度部材9に装着するようにしてもよい。他の構成は各実施形態と同様である。
このように各案内手段46,47の案内部材48,49は、受け部材8のカバー部材10に一体に設けてもよい。このようにすれば、部品点数を削減できると共に、案内部材48,49を個別に受け部材8に装着する場合に比較して組み立て作業を容易にできる。また前枠4が閉状態の場合には、カバー部材10に一体の案内部材48,49により前枠4を下側から支持するようにしているが、案内部材48,49の下側に補強リブ69等を設けることにより、前枠4側の荷重に十分に抗することが可能である。
以上、本発明の各実施形態について例示したが、本発明はこの各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、各実施形態では、受け部材8を有する外枠2と、この外枠2にヒンジ3を介して開閉自在に枢着された前枠4とを備えたパチンコ機1について例示しているが、パチンコ機1以外の各種の弾球遊技機、更には弾球遊技機以外のスロットマシン等の遊技機においても広く採用可能である。
その場合、遊技機は本体と、この本体にヒンジ3を介して開閉自在に枢着された開閉体とを備えたものであればよい。従って、本体は外枠2以外の筐体等でもよいし、開閉体は前枠4以外の開閉扉でもよい。また受け部材8は、筐体の底壁から前側に突出する突出縁とし、その突出縁上に開閉扉が乗るようにしてもよい。
各実施形態では、受け部材8の長手方向に第1案内手段46、第2案内手段47を配置する場合を例示しているが、3組以上の案内手段を配置してもよい。その場合、ヒンジ3に最も近い案内手段は、前枠4の左右方向の重心位置Gの近傍、又は重心位置Gに対してヒンジ3と反対側に配置することが望ましいが、各案内手段が略同時又は相前後して略同時期に案内する場合には、ヒンジ3の近傍に配置することも可能である。
案内手段46,47は受け部材8側に設けられた案内部材48,49と、前枠4側に設けられた被案内部材50,51とを備えているが、その案内部材48,49、被案内部材50,51は受け部材8、前枠4に着脱自在に設ける他、受け部材8、前枠4と一体に設けてもよい。例えば、案内部材48,49を受け部材8に設ける場合には、実施形態に例示のようにカバー部材10に一体に設けるのが一般的であるが、受け部材8が合成樹脂製であれば、その受け部材8の上側に一体に設けてもよい。また前枠4が合成樹脂製の場合には、その下端部に一体に設けてもよい。
実施形態では、案内部材48,49の案内部53と被案内部材50,51の被案内部58との内、一方を傾斜面状とし、他方を円弧状としているが、案内部53、被案内部58は相対的な案内作用により前枠4を受け部材8上に持ち上げ得る構成であれば十分であり、その形状は傾斜面状、円弧状に限定されるものではない。
また実施形態では、被案内部58の乗り上げ部59を前枠4の下端面と略面一状とし、案内部材48,49の案内部53、受け部54を受け部材8、取り分けカバー部材10の上面部11から上側に突出する形状としているが、逆に案内部材48,49の案内部53、受け部54をカバー部材10の上面部11の形状と略面一状とし、被案内部材50,51の被案内部58、乗り上げ部59を前枠4の下端から下側に突出させてもよい。