JP6030453B2 - タッチ検出装置、これを備えるタッチ検出機能付き表示装置及び電子機器 - Google Patents

タッチ検出装置、これを備えるタッチ検出機能付き表示装置及び電子機器 Download PDF

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Description

本開示は、外部近接物体を検出可能なタッチ検出装置及びこれを備えるタッチ検出表示装置及び電子機器に関する。
近年、指、スタイラスペン等の外部近接物体による近接操作を検出するタッチ検出装置を備えるタッチ検出機能付き表示装置が知られている。このタッチ検出機能付き表示装置は、タッチパネルと呼ばれており、タッチ検出部を液晶表示装置等の表示装置上に設ける方式に加え、タッチ検出部を液晶表示装置等の表示装置と一体で設ける方式がある。
タッチ検出装置の検出方式としては、光学式、抵抗式、静電容量式等、いくつかの検出方式が知られている。このうち、静電容量式のタッチ検出装置は、比較的単純な構造で形成でき、低消費電力での駆動が可能となっている。このようなタッチ検出装置を備えるタッチ検出機能付き表示装置は、各種のボタン画像等を表示させた表示装置をユーザが外部近接物体で近接操作することで、通常の機械式ボタンと同様に、タッチ検出部を介して所望の情報の入力操作が可能となっている。また、キーボード装置、マウス装置、キーパッド等の表示装置に外部接続されて設けられる入力装置とは異なり、表示装置と略一体的に設けることができる。このため、例えば携帯電話機、テレビジョン受像機、デジタルカメラ装置、ノート型のパーソナルコンピュータ装置等の様々な電子機器に設けられている。
静電容量式のタッチ検出装置は、第1配線と第2配線とを積層させ、いずれか一方の配線(駆動電極)に電圧を印加し、他方の配線(タッチ検出電極)で検出信号を検出する(特許文献1参照)。静電容量式のタッチ検出装置は、駆動電極とタッチ検出電極とで検出する検出領域に外部近接物体が近接しているとタッチ検出で検出する信号の値が変化する。静電容量式のタッチ検出装置は、当該変化に基づいて、外部近接物体の近接を検出する。また、特許文献1には、駆動電極の端部のパッド部の幅を位置によって変化させることが記載されている。
特開2012−43298号公報
タッチ検出装置は、複数の駆動電極が所定の方向(配列方向)に隣接して配置されている。つまり、タッチ検出装置は、複数の駆動電極が配列方向に並んで配置されている。タッチ検出装置は、タッチを検出する場合、電圧を印加する駆動電極を時分割で切り換え、それぞれの検出タイミングにおいてタッチ検出電極で信号を検出する。これにより、当該駆動電極が配置されている領域においてタッチが行われている場合、タッチ位置の近傍で当該駆動電極と重なっているタッチ検出電極での信号が変化した状態で検出される。タッチ検出装置は、この信号の変化でタッチ位置を検出する。タッチ検出装置は、隣接する駆動電極に電圧を印加したときに検出した信号、つまり隣接した位置で検出した信号に基づいて、タッチ位置の補間処理を行うことで、駆動電極の配置密度よりもより細かい分解能でタッチ位置を検出する。
タッチ検出装置は、配列方向の端部にある駆動電極は、配列方向の一方に駆動電極が配置されていない。このため、配列方向の端部にある駆動電極に電圧を印加した検出タイミングで検出した信号は、配列方向の他方の配置された駆動電極に電圧を印加した検出タイミングで検出した信号のみで補間処理を行うため、他の位置に比べて補間処理の精度が低下してしまう。
本開示は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、タッチの検出精度を高くすることができるタッチ検出装置、これを備える表示装置及び電子機器の提供を目的とする。
本開示に係るタッチ検出装置は、ストライプ状の複数の駆動電極が配列方向に並んで配置された駆動電極層と、前記駆動電極と対向して配置され、前記駆動電極との間に静電容量を形成するタッチ検出電極と、前記駆動電極にタッチ用駆動信号を印加し、前記タッチ検出電極からの検出信号に基づき、前記駆動電極及び前記タッチ検出電極を備えるタッチ検出領域に近接する物体の位置を検出するタッチ検出部と、を備え、前記駆動電極層は、前記配列方向の少なくとも一方の端に配置された端部駆動電極の前記配列方向の幅が、前記端部駆動電極以外の駆動電極の前記配列方向の幅よりも大きいタッチ検出装置である。
本開示に係るタッチ検出機能付き表示装置は、上記に記載のタッチ検出装置と、前記タッチ検出装置に積層して配置された表示装置と、を有するタッチ検出機能付き表示装置である。
本開示に係る電子機器は、上記に記載のタッチ検出機能付き表示装置を備える電子機器である。
このような本開示は、複数の駆動電極のうち、配列方向の端の駆動電極の配列方向における大きさを、他の駆動電極よりも大きくすることで、端の駆動電極でのタッチ検出信号のレベルを大きくすることができる。これにより、駆動電極の配列方向の端に配置された駆動電極に対応する領域でのタッチの検出精度を向上させることができる。
本開示は、駆動電極の配列方向の端に配置された駆動電極に対応する領域でのタッチの検出精度を向上させることができ、端部における検出精度の低下を抑制することができる。これにより、タッチの検出精度を高くすることができる。
図1は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の一構成例を表すブロック図である。 図2は、静電容量型タッチ検出方式の基本原理を説明するため、指が接触または近接していない状態を表す説明図である。 図3は、図2に示す指が接触または近接していない状態の等価回路の例を示す説明図である。 図4は、静電容量型タッチ検出方式の基本原理を説明するため、指が接触または近接した状態を表す説明図である。 図5は、図4に示す指が接触または近接した状態の等価回路の例を示す説明図である。 図6は、駆動信号及びタッチ検出信号の波形の一例を表す図である。 図7は、タッチ検出機能付き表示装置を実装したモジュールの一例を示す図である。 図8は、タッチ検出機能付き表示装置を実装したモジュールの一例を示す図である。 図9は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの概略断面構造を表す断面図である。 図10は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの画素配列を表す回路図である。 図11は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの駆動電極及びタッチ検出電極の一構成例を表す斜視図である。 図12は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の一動作例を表すタイミング波形図である。 図13は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の駆動電極層と画素との関係を示す平面図である。 図14は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の配列方向の端に配置された駆動電極とタッチ検出電極との間の電気力線を模式的に示す図である。 図15は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の配列方向の中腹に配置された駆動電極とタッチ検出電極との間の電気力線を模式的に示す図である。 図16Aは、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置のタッチ位置と駆動電極との相対位置を模式的に示す図である。 図16Bは、図16Aに示すタッチ検出機能付き表示装置のタッチ検出電極で検出したタッチ検出信号の一例を示す図である。 図17Aは、比較例に係るタッチ検出機能付き表示装置のタッチ位置と駆動電極との相対位置を模式的に示す図である。 図17Bは、図17Aに示すタッチ検出機能付き表示装置のタッチ検出電極で検出したタッチ検出信号の一例を示す図である。 図18は、実施形態2に係るタッチ検出機能付き表示装置の駆動電極層と画素との関係を示す平面図である。 図19は、本実施形態に係るタッチ検出機能付き表示装置を適用する電子機器の一例を示す図である。 図20は、本実施形態に係るタッチ検出機能付き表示装置を適用する電子機器の一例を示す図である。 図21は、本実施形態に係るタッチ検出機能付き表示装置を適用する電子機器の一例を示す図である。 図22は、本実施形態に係るタッチ検出機能付き表示装置を適用する電子機器の一例を示す図である。 図23は、本実施形態に係るタッチ検出機能付き表示装置を適用する電子機器の一例を示す図である。 図24は、本実施形態に係るタッチ検出機能付き表示装置を適用する電子機器の一例を示す図である。 図25は、本実施形態に係るタッチ検出機能付き表示装置を適用する電子機器の一例を示す図である。
本開示を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本開示が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施形態(タッチ検出機能付き表示装置)
1−1.実施形態1
1−2.実施形態2
2.適用例(電子機器)
前記実施形態に係るタッチ検出機能付き表示装置が電子機器に適用されている例
3.本開示の構成
<1−1.実施形態1>
[構成例]
(全体構成例)
図1は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の一構成例を表すブロック図である。タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出機能付き表示デバイス10と、制御部11と、ゲートドライバ12と、ソースドライバ13と、駆動電極ドライバ14と、タッチ検出部40とを備えている。このタッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出機能付き表示デバイス10がタッチ検出機能を内蔵した表示デバイスである。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、表示素子として液晶表示素子を用いている液晶表示デバイス(表示装置)20と静電容量型のタッチ検出デバイス(タッチ検出装置)30とを一体化した、いわゆるインセルタイプの装置である。なお、タッチ検出機能付き表示デバイス10は、表示素子として液晶表示素子を用いている液晶表示デバイス20の上に、静電容量型のタッチ検出デバイス30を装着した、いわゆるオンセルタイプの装置であってもよい。
液晶表示デバイス20は、後述するように、ゲートドライバ12から供給される走査信号Vscanに従って、1水平ラインずつ順次走査して表示を行うデバイスである。制御部11は、外部より供給された映像信号Vdispに基づいて、ゲートドライバ12、ソースドライバ13、駆動電極ドライバ14、及びタッチ検出部40に対してそれぞれ制御信号を供給し、これらが互いに同期して動作するように制御する回路である。
ゲートドライバ12は、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10の表示駆動の対象となる1水平ラインを順次選択する機能を有している。
ソースドライバ13は、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10の、後述する各画素Pix(副画素SPix)に画素信号Vpixを供給する回路である。ソースドライバ13は、1水平ライン分の映像信号から、液晶表示デバイス20の複数の副画素SPixの画素信号Vpixを時分割多重化した画素信号を生成する。
駆動電極ドライバ14は、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10の、後述する駆動電極COMLに駆動信号Vcomを供給する回路である。
(静電容量型タッチ検出の基本原理)
タッチ検出デバイス30は、静電容量型タッチ検出の基本原理に基づいて動作し、タッチ検出信号Vdetを出力する。図1〜図6を参照して、本実施形態のタッチ検出機能付き表示装置におけるタッチ検出の基本原理について説明する。図2は、静電容量型タッチ検出方式の基本原理を説明するため、指が接触または近接していない状態を表す説明図である。図3は、図2に示す指が接触または近接していない状態の等価回路の例を示す説明図である。図4は、静電容量型タッチ検出方式の基本原理を説明するため、指が接触または近接した状態を表す説明図である。図5は、図4に示す指が接触または近接した状態の等価回路の例を示す説明図である。
例えば、図2及び図4に示すように、容量素子C1は、誘電体Dを挟んで互いに対向配置された一対の電極、駆動電極E1及びタッチ検出電極E2を備えている。図3及び図5に示すように、容量素子C1は、その一端が交流信号源(駆動信号源)Sに接続され、他端Pは抵抗Rを介して接地されると共に、電圧検出器(タッチ検出部)DETに接続される。
交流信号源Sから駆動電極E1(容量素子C1の一端)に所定の周波数(例えば数kHz〜数百kHz程度)の交流矩形波Sgを印加すると、タッチ検出電極E2(容量素子C1の他端P)に、出力波形(タッチ検出信号Vdet)が現れる。なお、この交流矩形波Sgは、後述するタッチ駆動信号Vcomtに相当するものである。
指が接触(または近接)していない状態(非接触状態)では、図2及び図3に示すように、容量素子C1に対する充放電に伴って、容量素子C1の容量値に応じた電流Iが流れる。このときの容量素子C1の他端Pの電位波形は、例えば図6に示す波形Vのようになり、図3に示す電圧検出器DETは、波形Vを検出する。
一方、指が接触(または近接)した状態(接触状態)では、図4に示すように、指によって形成される静電容量があたかも容量素子C2として容量素子C1に付加するように作用する。そして、図5に示す等価回路でみると、容量素子C2は容量素子C1に直列に追加された形となる。この状態では、容量素子C1、C2に対する充放電に伴って、容量素子C1、C2に電流I、Iが流れる。このときの容量素子C1の他端Pの電位波形は、例えば図6の波形Vのようになり、電圧検出器DETは、波形Vを検出する。このとき、他端Pの電位は、容量素子C1、C2を流れる電流I、Iの値によって定まる分圧電位となる。このため、波形Vは、非接触状態での波形Vよりも小さい値となる。電圧検出器DETは、検出した電圧を所定のしきい値電圧Vthと比較し、このしきい値電圧以上であれば非接触状態と判断する一方、しきい値電圧Vth未満であれば接触状態と判断する。このようにして、タッチ検出が可能となる。
図1に示すタッチ検出デバイス30は、駆動電極ドライバ14から供給される駆動信号Vcom(後述するタッチ駆動信号Vcomt)に従って、1検出ブロックずつ順次走査してタッチ検出を行うようになっている。
タッチ検出デバイス30は、複数の後述するタッチ検出電極TDLから、検出ブロックごとにタッチ検出信号Vdetを出力し、タッチ検出部40に供給するようになっている。
タッチ検出部40は、制御部11から供給される制御信号と、タッチ検出機能付き表示デバイス10のタッチ検出デバイス30から供給されたタッチ検出信号Vdetに基づいて、タッチ検出デバイス30に対するタッチ(上述した接触状態)の有無を検出し、タッチがある場合においてタッチ検出領域におけるその座標などを求める回路である。このタッチ検出部40はアナログLPF(Low Pass Filter)部42と、A/D変換部43と、信号処理部44と、座標抽出部45と、検出タイミング制御部46とを備えている。
アナログLPF部42は、タッチ検出デバイス30から供給されたタッチ検出信号Vdetを入力とし、タッチ検出信号Vdetに含まれる高い周波数成分(ノイズ成分)を除去し、タッチ成分を取り出してそれぞれ出力する低域通過アナログフィルタである。アナログLPF部42の入力端子のそれぞれと接地との間には、直流電位(0V)を与えるための抵抗Rが接続されている。なお、この抵抗Rに代えて、例えばスイッチを設け、所定の時間にこのスイッチをオン状態にすることにより直流電位(0V)を与えるようにしてもよい。
A/D変換部43は、駆動信号Vcomに同期したタイミングで、アナログLPF部42から出力されるアナログ信号をそれぞれサンプリングしてデジタル信号に変換する回路である。
信号処理部44は、A/D変換部43の出力信号に含まれる、タッチ駆動信号Vcomtをサンプリングした周波数よりも高い周波数成分(ノイズ成分)を除去し、タッチ成分を取り出すデジタルフィルタを備えている。信号処理部44は、A/D変換部43の出力信号に基づいて、タッチ検出デバイス30に対するタッチの有無を検出する論理回路である。
座標抽出部45は、信号処理部44においてタッチが検出されたときに、そのタッチパネル座標を求める論理回路である。検出タイミング制御部46は、A/D変換部43と、信号処理部44と、座標抽出部45とが同期して動作するように制御する。
(モジュール)
図7及び図8は、タッチ検出機能付き表示装置を実装したモジュールの一例を示す図である。図7に示すように、タッチ検出機能付き表示装置1は、モジュールへ実装するにあたり、ガラス基板のTFT基板21上に上述した駆動電極ドライバ14を形成してもよい。
図7に示すように、タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出機能付き表示デバイス10と、駆動電極ドライバ14と、COG(Chip On Glass)19Aとを有している。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、いわゆるランドスケープ型(横長)のものである。このタッチ検出機能付き表示デバイス10は、後述するTFT基板の表面に対する垂直方向において、駆動電極COMLと、駆動電極COMLと立体交差するように形成されたタッチ検出電極TDLとを模式的に示している。つまり、駆動電極COMLは、タッチ検出機能付き表示デバイス10の短辺方向に形成されており、タッチ検出電極TDLは、タッチ検出機能付き表示デバイス10の長辺方向に形成されている。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、複数の駆動電極COMLが長辺方向に、列状に配置されている。複数の駆動電極COMLが並んでいる方向、つまりタッチ検出機能付き表示デバイス10の長辺方向を配列方向とする。つまり、タッチ検出機能付き表示デバイス10は、複数の駆動電極COMLが配列方向に並んで配置されている。ここで、配列方向は、駆動電極COMLの短手方向となる。つまり、駆動電極COMLと隣接する駆動電極COMLとが、長辺同士が隣接している。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、複数の駆動電極COMLが同一平面上に配置されている。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、複数の駆動電極COMLが配置されている領域が駆動電極層となる。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、複数のタッチ検出電極TDLが短辺方向に、列状に配置されている。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、複数のタッチ検出電極TDLが同一平面上に配置されている。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、複数のタッチ検出電極TDLが配置されている領域がタッチ検出電極層となる。駆動電極層とタッチ検出電極層は、少なくとも画像を表示する領域の全域に配置されている。タッチ検出電極TDLの出力は、タッチ検出機能付き表示デバイス10の短辺側に設けられ、フレキシブル基板などにより構成された端子部Tを介して、このモジュールの外部に実装されたタッチ検出部40と接続されている。駆動電極ドライバ14は、ガラス基板であるTFT基板21に形成されている。COG19Aは、TFT基板21に実装されたチップであり、図1に示した制御部11、ゲートドライバ12、ソースドライバ13など、表示動作に必要な各回路を内蔵したものである。また、図8に示すように、タッチ検出機能付き表示装置1は、COG(Chip On Glass)19Bに駆動電極ドライバ14を内蔵してもよい。
図8に示すように、タッチ検出機能付き表示装置1は、モジュールはCOG19Bを有している。図8に示すCOG19Bは、上述した表示動作に必要な各回路に加え、駆動電極ドライバ14をさらに内蔵したものである。タッチ検出機能付き表示装置1は、後述するように、表示動作の際に、1水平ラインずつ線順次走査を行う。つまり、タッチ検出機能付き表示装置1は、表示走査を、タッチ検出機能付き表示デバイス10の短辺方向と平行に行う。一方、タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出動作の際に、駆動電極COMLに駆動信号Vcomを順次印加することにより、1検出ラインずつ線順次走査が行われる。つまり、タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出走査を、タッチ検出機能付き表示デバイス10の長辺方向と平行に行う。
このように、図7及び図8に示すタッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出信号Vdetを、タッチ検出機能付き表示デバイス10の短辺側から出力する。これにより、タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出電極TDLの本数を少なくすることができ、端子部Tを介してタッチ検出部40に接続する際の配線の引き回しが容易になる。図8に示すタッチ検出機能付き表示装置1は、COG19Bに駆動電極ドライバ14を内蔵しているので、額縁を狭くすることができる。
(タッチ検出機能付き表示デバイス10)
次に、タッチ検出機能付き表示デバイス10の構成例を詳細に説明する。
図9は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの概略断面構造を表す断面図である。図10は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの画素配列を表す回路図である。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、画素基板2と、この画素基板2の表面に垂直な方向に対向して配置された対向基板3と、画素基板2と対向基板3との間に挿設された液晶層6とを備えている。
画素基板2は、回路基板としてのTFT基板21と、このTFT基板21上にマトリックス状に配設された複数の画素電極22と、TFT基板21及び画素電極22の間に形成された複数の駆動電極COMLと、画素電極22と駆動電極COMLとを絶縁する絶縁層24と、を含む。TFT基板21には、図10に示す各副画素SPixの薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)素子Tr、各画素電極22に画素信号Vpixを供給する画素信号線SGL、各TFT素子Trを駆動する走査信号線GCL等の配線が形成されている。このように、画素信号線SGLは、TFT基板21の表面と平行な平面に延在し、画素に画像を表示するための画像信号を供給する。図10に示す液晶表示デバイス20は、マトリックス状に配列した複数の副画素SPixを有している。副画素SPixは、TFT素子Tr及び液晶素子LCを備えている。TFT素子Trは、薄膜トランジスタにより構成されるものであり、この例では、nチャネルのMOS(Metal Oxide Semiconductor)型のTFTで構成されている。TFT素子Trのソースは画素信号線SGLに接続され、ゲートは走査信号線GCLに接続され、ドレインは液晶素子LCの一端に接続されている。液晶素子LCは、一端がTFT素子Trのドレインに接続され、他端が駆動電極COMLに接続されている。
副画素SPixは、走査信号線GCLにより、液晶表示デバイス20の同じ行に属する他の副画素SPixと互いに接続されている。走査信号線GCLは、ゲートドライバ12と接続され、ゲートドライバ12より走査信号Vscanが供給される。また、副画素SPixは、画素信号線SGLにより、液晶表示デバイス20の同じ列に属する他の副画素SPixと互いに接続されている。画素信号線SGLは、ソースドライバ13と接続され、ソースドライバ13より画素信号Vpixが供給される。さらに、副画素SPixは、駆動電極COMLにより、液晶表示デバイス20の同じ行に属する他の副画素SPixと互いに接続されている。駆動電極COMLは、駆動電極ドライバ14と接続され、駆動電極ドライバ14より駆動信号Vcomが供給される。つまり、この例では、同じ一行に属する複数の副画素SPixが一本の駆動電極COMLを共有するようになっている。
図1に示すゲートドライバ12は、走査信号Vscanを、図10に示す走査信号線GCLを介して、副画素SPixのTFT素子Trのゲートに印加することにより、液晶表示デバイス20にマトリックス状に形成されている副画素SPixのうちの1行(1水平ライン)を表示駆動の対象として順次選択する。図1に示すソースドライバ13は、画素信号Vpixを、図10に示す画素信号線SGLを介して、ゲートドライバ12により順次選択される1水平ラインを構成する各副画素SPixにそれぞれ供給する。そして、これらの副画素SPixでは、供給される画素信号Vpixに応じて、1水平ラインの表示が行われるようになっている。図1に示す駆動電極ドライバ14は、駆動信号Vcomを印加し、図9及び図10に示す、1水平ラインに対応する駆動電極COMLを駆動する。
上述したように、液晶表示デバイス20は、ゲートドライバ12が走査信号線GCLを時分割的に線順次走査するように駆動することにより、1水平ラインが順次選択される。また、液晶表示デバイス20は、1水平ラインに属する画素Pixに対して、ソースドライバ13が画素信号Vpixを供給することにより、1水平ラインずつ表示が行われる。この表示動作を行う際、駆動電極ドライバ14は、その1水平ラインに対応する駆動電極COMLを含むブロックに対して駆動信号Vcomを印加するようになっている。
対向基板3は、ガラス基板31と、このガラス基板31の一方の面に形成されたカラーフィルタ32と、を含む。ガラス基板31の他方の面には、タッチ検出デバイス30の検出電極であるタッチ検出電極TDLが形成され、さらに、このタッチ検出電極TDLの上には、偏光板35が配設されている。
カラーフィルタ32は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色された色領域32R、32G、32Bを含む。カラーフィルタ32は、TFT基板21と垂直な方向において、COG19と対向しており、TFT基板21の表面と垂直な方向にみて重なり合う。
カラーフィルタ32は、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色されたカラーフィルタを周期的に配列して、上述した図10に示す各副画素SPixに赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色された色領域32R、32G、32Bに対応付けられると共に、1組として画素Pixに対応付けられている。カラーフィルタ32は、TFT基板21と垂直な方向において、液晶層6と対向する。なお、カラーフィルタ32は、異なる色に着色されていれば、他の色の組み合わせであってもよい。
本実施形態に係る駆動電極COMLは、液晶表示デバイス20の共通電極(共通駆動電極)として機能するとともに、タッチ検出デバイス30の駆動電極としても機能する。本実施形態では、一つの駆動電極COMLが複数水平ライン分の画素電極22(複数行を構成する画素電極22)に対応するように配置されている。絶縁層24は、画素電極22と駆動電極COMLとを絶縁するとともに、画素電極22とTFT基板21の表面に形成された画素信号線SGLとを絶縁する。駆動電極COMLは、TFT基板21の表面に対する垂直方向において、画素電極22に対向し、上述した走査信号線CGLが延在する方向と平行な方向に延在している。駆動電極COMLは、図示しない導電性を有するコンタクト導電柱を介して、駆動電極ドライバ14から駆動電極COMLに交流矩形波形の駆動信号Vcomが印加されるようになっている。
液晶層6は、電界の状態に応じてそこを通過する光を変調するものであり、例えば、FFS(フリンジフィールドスイッチング)またはIPS(インプレーンスイッチング)等の横電界モードの液晶を用いた液晶表示デバイスが用いられる。なお、図9に示す液晶層6と画素基板2との間、及び液晶層6と対向基板3との間には、それぞれ配向膜が配設されてもよい。
なお、液晶層6と画素基板2との間、及び液晶層6と対向基板3との間には、それぞれ配向膜が配設され、また、画素基板2の下面側には入射側偏光板が配置されてもよい。
図11は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの駆動電極及びタッチ検出電極の一構成例を表す斜視図である。タッチ検出デバイス30は、対向基板3に設けられた、駆動電極COML及びタッチ検出電極TDLにより構成されている。駆動電極COMLは、上述したように、図の左右方向に延在してストライプ状の形状(電極パターン)で配置されている。タッチ検出デバイス30は、上述したように、複数の駆動電極COMLが図の上下方向に隣接するように列状に配置されている。タッチ検出デバイス30は、列状に配置した駆動電極COMLがタッチを検出する領域を複数に分割している。タッチ検出動作を行う際は、各駆動電極COMLには、駆動電極ドライバ14によって駆動信号Vcomが順次供給され、後述するように時分割的に線順次走査駆動が行われるようになっている。タッチ検出電極TDLは、駆動電極COMLの延在方向と交差する方向に延在してストライプ状の形状(電極パターン)で配置されている。タッチ検出デバイス30は、上述したように、複数のタッチ検出電極TDLが図の左右方向に隣接するように列状に配置されている。タッチ検出デバイス30は、列状に配置したタッチ検出電極TDLがタッチを検出する領域を複数に分割している。そして、タッチ検出電極TDLは、TFT基板21の表面と垂直な方向において、駆動電極COMLと対向している。タッチ検出電極TDLは、タッチ検出部40のアナログLPF部42の入力にそれぞれ接続されている。駆動電極COMLとタッチ検出電極TDLにより互いに交差した電極パターンは、その交差部分に静電容量を生じさせている。
この構成により、タッチ検出デバイス30では、タッチ検出動作を行う際、駆動電極ドライバ14が駆動電極COMLとして時分割的に線順次走査するように駆動することにより、列状に配置された複数の駆動電極COMLが順次選択され、タッチ検出電極TDLからタッチ検出信号Vdetを出力することにより、1つの駆動電極COMLにおけるタッチ検出が行われるようになっている。つまり、駆動電極COMLは、上述したタッチ検出の基本原理における駆動電極E1に対応し、タッチ検出電極TDLは、タッチ検出電極E2に対応するものであり、タッチ検出デバイス30はこの基本原理に従ってタッチを検出するようになっている。図11に示すように、互いに交差した電極パターンは、静電容量式タッチセンサをマトリックス状に構成している。よって、タッチ検出デバイス30のタッチ検出面全体にわたって走査することにより、外部近接物体の接触または近接が生じた位置の検出も可能となっている。
ここで、TFT基板21は、本開示における「基板」の一具体例に対応する。画素電極22は、本開示における「画素電極」の一具体例に対応する。画素信号線SGLは、本開示における「信号線」の一具体例に対応する。駆動電極COMLは、本開示における「駆動電極」の一具体例に対応する。液晶素子LCは、本開示における「表示機能層」の一具体例に対応する。ソースドライバ13及び駆動電極ドライバ14は、本開示における「走査駆動部」の一具体例に対応する。タッチ検出部40は、本開示における「検出処理部」の一具体例に対応する。タッチ検出電極TDLは、本開示における「タッチ検出電極」に対応する。カラーフィルタ32は、本開示における「カラーフィルタ」に対応する。
[動作及び作用]
続いて、実施形態1のタッチ検出機能付き表示装置1の動作及び作用について説明する。
駆動電極COMLは、液晶表示デバイス20の共通駆動電極として機能するとともに、タッチ検出デバイス30の駆動電極としても機能するため、駆動信号Vcomが互いに影響を及ぼす可能性がある。このため、駆動電極COMLは、表示動作を行う表示期間Bと、タッチ検出動作を行うタッチ検出動作期間Aとに分けて駆動信号Vcomが印加される。駆動電極ドライバ14は、表示動作を行う表示期間Bにおいては表示駆動信号として駆動信号Vcomを印加する。そして、駆動電極ドライバ14は、タッチ検出動作を行うタッチ検出動作期間Aにおいてはタッチ駆動信号として駆動信号Vcomを印加する。以下の説明では、表示駆動信号としての駆動信号Vcomを、表示駆動信号Vcomdとして記載し、タッチ駆動信号としての駆動信号Vcomを、タッチ駆動信号Vcomtとして記載する。
(全体動作概要)
制御部11は、外部より供給された映像信号Vdispに基づいて、ゲートドライバ12、ソースドライバ13、駆動電極ドライバ14、及びタッチ検出部40に対してそれぞれ制御信号を供給し、これらがお互いに同期して動作するように制御する。ゲートドライバ12は、表示期間Bにおいて、液晶表示デバイス20に走査信号Vscanを供給し、表示駆動の対象となる1水平ラインを順次選択する。ソースドライバ13は、表示期間Bにおいて、ゲートドライバ12により選択された1水平ラインを構成する各画素Pixに、画素信号Vpixを供給する。
駆動電極ドライバ14は、表示期間Bでは、1水平ラインに係る駆動電極に表示駆動信号Vcomdを印加し、タッチ検出動作期間Aでは、タッチ検出動作に係る駆動電極に対して表示駆動信号Vcomdよりも周波数の高いタッチ駆動信号Vcomtを順次印加し、駆動電極を順次選択する。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、表示期間Bにおいて、ゲートドライバ12、ソースドライバ13、及び駆動電極ドライバ14により供給された信号に基づいて表示動作を行う。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、タッチ検出動作期間Aにおいて、駆動電極ドライバ14により供給された信号に基づいてタッチ検出動作を行い、タッチ検出電極TDLからタッチ検出信号Vdetを出力する。アナログLPF部42は、タッチ検出信号Vdetを増幅して出力する。A/D変換部43は、タッチ駆動信号Vcomtに同期したタイミングで、アナログLPF部42から出力されるアナログ信号をデジダル信号に変換する。信号処理部44は、A/D変換部43の出力信号に基づいて、タッチ検出デバイス30に対するタッチの有無を検出する。座標抽出部45は、信号処理部44においてタッチ検出がなされたときに、そのタッチパネル座標を求め、出力信号Voutを出力する。制御部11は、検出タイミング制御部46を制御して、タッチ駆動信号Vcomtのサンプリング周波数を変更する。
(詳細動作)
次に、タッチ検出機能付き表示装置1の詳細動作を説明する。図12は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の一動作例を表すタイミング波形図である。図12に示すように、液晶表示デバイス20は、ゲートドライバ12から供給される走査信号Vscanに従って、走査信号線GCLのうちの、隣接する(n−1)行目、n行目、(n+1)行目の走査信号線GCLの1水平ラインずつを順次走査して表示を行う。同様に、駆動電極ドライバ14は、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10の、複数の駆動電極COMLのうちの、走査する水平ラインに対応する隣接する(m−1)列目、m列目、(m+1)列目への駆動信号に対応する所定の駆動電極COMLに所定の電圧を供給する。
このように、タッチ検出機能付き表示装置1では、1表示水平期間1Hごとに、タッチ検出動作(タッチ検出期間A)と表示動作(表示期間B)を時分割的に行う。タッチ検出動作では、1表示水平期間1Hごとに、異なる駆動電極COMLを選択して駆動信号Vcomを印加することにより、タッチ検出の走査を行う。以下に、その動作を詳細に説明する。
まず、ゲートドライバ12が、(n−1)行目の走査信号線GCLに対して走査信号Vscanを印加し、走査信号Vscan(n−1)が低レベルから高レベルに変化する。これにより、1表示水平期間1Hが開始する。
次に、タッチ検出期間Aにおいて、駆動電極ドライバ14が、(m−1)列目に対応する駆動電極COMLに対して駆動信号Vcomを印加し、駆動信号Vcom(m−1)が低レベルから高レベルに変化する。この駆動信号Vcom(m−1)は、静電容量を介してタッチ検出電極TDLに伝わり、タッチ検出信号Vdetが変化する。次に、駆動信号Vcom(m−1)が高レベルから低レベルに変化すると、タッチ検出信号Vdetは同様に変化する。このタッチ検出期間Aにおけるタッチ検出信号Vdetの波形は、上述したタッチ検出の基本原理における、タッチ検出信号Vdetに対応するものである。A/D変換部43は、このタッチ検出期間Aにおけるタッチ検出信号VdetをA/D変換することによりタッチ検出を行う。これにより、タッチ検出機能付き表示装置1では、1検出ライン(1つの駆動電極COMLに対応する領域)のタッチ検出が行われる。
次に、表示期間Bにおいて、ソースドライバ13が、画素信号線SGLに対して画素信号Vpixを印加し、1水平ラインに対する表示を行う。なお、図12に示したように、この画素信号Vpixの変化が、寄生容量を介してタッチ検出電極TDLに伝わり、タッチ検出信号Vdetが変化し得るが、表示期間BではA/D変換部43がA/D変換を行わないようにすることにより、この画素信号Vpixの変化のタッチ検出に対する影響を抑えることができる。ソースドライバ13による画素信号Vpixの供給が終了したのち、ゲートドライバ12が、(n−1)行目の走査信号線GCLの走査信号Vscan(n−1)を高レベルから低レベルに変化させ、1表示水平期間1Hが終了する。
次に、ゲートドライバ12は、先ほどとは異なるn行目の走査信号線GCLに対して走査信号Vscanを印加し、走査信号Vscan(n)が低レベルから高レベルに変化する。これにより、次の1表示水平期間1Hが開始する。
次のタッチ検出期間Aにおいて、駆動電極ドライバ14が、先ほどとは異なるm列目に対応する駆動電極COMLに対して駆動信号Vcomを印加する。そして、タッチ検出信号Vdetの変化を、A/D変換部43がA/D変換することにより、この1検出ラインのタッチ検出が行われる。なお、m−1列目に対応する駆動電極COMLとm−目に対応する駆動電極COMLとは、同一の駆動電極COMLとなる場合もある。したがって、同じ領域におけるタッチ検出を行う場合もある。
次に、表示期間Bにおいて、ソースドライバ13が、画素信号線SGLに対して画素信号Vpixを印加し、1水平ラインに対する表示を行う。なお、本実施形態のタッチ検出機能付き表示装置1はドット反転駆動を行うため、ソースドライバ13が印加する画素信号Vpixは、前の1表示水平期間1Hのものと比べて、その極性が反転している。この表示期間Bが終了した後、この1表示水平期間1Hが終了する。
これ以降、上述した動作を繰り返すことにより、タッチ検出機能付き表示装置1は、表示面全面にわたる走査により表示動作を行うとともに、タッチ検出面全面にわたる走査によりタッチ検出動作を行う。また、タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出面全面にわたる走査をしたら、各駆動電極COMLの駆動時にタッチ検出電極で検出したタッチ検出信号に基づいて、タッチ位置を検出する。このとき、タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチを検出した駆動電極COMLの駆動時のタッチ検出信号と、当該タッチを検出した駆動電極COMLに隣接した駆動電極COML駆動時のタッチ検出信号とを用いて、補完処理を行う。具体手的には、隣接した領域におけるタッチ検出信号の分布に基づいて、駆動電極COMLに対応する領域内における位置を算出する。
上述したように、タッチ検出機能付き表示装置1では、表示走査を行う方向とタッチ検出走査を行う方向とが異なるように動作する。このことは、ある1表示水平期間1Hにおいて、必ず、ある画素Pixにおいて、表示動作とタッチ検出動作の両方が行われることを意味している。タッチ検出機能付き表示装置1では、1表示水平期間1Hにおいて、タッチ検出動作はタッチ検出期間Aに行い、表示動作は表示期間Bに行うようにしている。このように、タッチ検出動作と表示動作とを別々の期間に行うようにしたので、同じ1表示水平期間1Hにおいて表示動作とタッチ検出動作の両方を行うことができるとともに、表示動作のタッチ検出に対する影響を抑えることができる。なお、タッチ検出機能付き表示装置1は、表示面全面の表示処理、つまり1フレーム分の画像の表示処理と、タッチ検出面全面のタッチ検出処理を交互に行うようにしてもよい。また、タッチ検出機能付き表示装置1は、1つの駆動電極COMLに対応する水平ラインの表示処理を実行した後、当該1つの駆動電極COMLに対応する領域のタッチ検出処理を行うようにしてもよい。
〔駆動電極層〕
次に、駆動電極層に含まれる複数の駆動電極COMLについて説明する。図13は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の駆動電極層と画素との関係を示す平面図である。以下、配列方向に複数配置された駆動電極COMLの説明のため、駆動電極COMLを20個配列した場合として説明する。また、駆動電極COMLの配列方向において、COG19から遠い側の端部を上端58、COG19に近い側の端部を下端59とする。また、複数配置された駆動電極COMLは、上端58から下端59側に向けて、順番に駆動電極Tx1、Tx2、・・・Tx19、Tx20とする。また、図13に示す駆動電極COMLは、タッチ検出時にタッチを検出する駆動電極COMLにTSVCOMを印加し、その他の駆動電極COMLには、一定の電圧であるVCOMを印加する。
本実施形態のタッチ検出機能付き表示装置1は、上述したように駆動電極層に含まれる複数の駆動電極COMLが配列方向(1つの駆動電極COMLの短手方向)に列状に配置されている。駆動電極層は、図13に示すように、端部に配置されている駆動電極COML(端部駆動電極)、つまり、上端58に配置された駆動電極Tx1と下端58に配置された駆動電極Tx20とが、他の駆動電極、つまり駆動電極Tx1、Tx20よりも配列方向の内側(中心側)に配置されている駆動電極Tx2〜Tx19よりも、配列方向の幅(長さ)が長い。つまり、タッチ検出機能付き表示装置1は、駆動電極Tx1の配列方向の長さをd1とし、駆動電極Tx2の配列方向の長さをd2とし、同様に駆動電極Tx3〜Tx19の配列方向の長さをd3〜d19とし、駆動電極Tx20の配列方向の長さをd20とした場合、長さd1とd20が長さd2〜d19よりも長くなる。また、長さd1とd20は同じ長さとなり、長さd2〜d19は、同じ長さとなる。つまり、タッチ検出機能付き表示装置1は、長さd1から長さd20の関係が、d1=d20>d2=d3=d4=・・・=d19となる。また、駆動電極Tx1〜Tx20は、画素Pixの水平ラインに対応して配置されている。つまり、駆動電極Tx1〜Tx20は、境界位置が副画素SPix(または画素Pix)の水平ラインの境界と一致する。つまり、駆動電極Tx1〜Tx20は、配列方向の幅が、水平ラインの幅の整数倍となり、1つの水平ラインには1つの駆動電極COML(駆動電極Tx1〜Tx20のいずれか)が対応している。一例として、タッチ検出機能付き表示装置1は、1280本の水平ラインを有している場合、長さd1、d20を水平ライン82本分の長さとし、長さd2〜d19を水平ライン62本分の長さとする。なお、長さd1、d20と、長さd2〜19との関係は、これに限定されない。また、駆動電極Txb1〜Txb20は、VCOM及びTSVCOMが印加される配線との接続部が、表示面(有効画素領域)の端部よりも外側まで延びている。
図14は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の配列方向の端に配置された駆動電極とタッチ検出電極との間の電気力線を模式的に示す図である。図15は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の配列方向の中腹に配置された駆動電極とタッチ検出電極との間の電気力線を模式的に示す図である。つまり、図14は、駆動電極Tx1、Tx20とタッチ検出電極TDLの関係を模式的に示し、図15は、駆動電極Tx2〜Tx19とタッチ検出電極TDLの関係を模式的に示している。
タッチ検出機能付き表示装置1は、図14及び図15に示すように、端部つまり上端58と下端59のそれぞれに配置された駆動電極Tx1、Tx20は、配列方向の長さが中ため、他の駆動電極Tx2〜Tx19よりもフリンジ電界の量が多くなり、電気力線の数が多くなる。なお、図14では、図15に比べて、駆動電極COMLの延在方向の断面のフリンジ電界の量が大きくなっているように示しているが、駆動電極COMLの紙面奥行き方向の長さが長くすることで、フリンジ電界の量が多くなる。
次に、タッチ位置とタッチ検出信号との関係を説明する。図16Aは、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置のタッチ位置と駆動電極との相対位置を模式的に示す図である。図16Bは、図16Aに示すタッチ検出機能付き表示装置のタッチ検出電極で検出したタッチ検出信号の一例を示す図である。
タッチ検出機能付き表示装置1は、図16Aに示すように、同じタッチ検出電極上の、上端58に配置された駆動電極Tx1と重なる領域T1と、中腹に配置された駆動電極Tx5と重なる領域T2との2ヶ所にタッチが行われた場合、図16Bに示すタッチ検出信号が検出される。具体的には、タッチ位置である領域T1と重なる駆動電極Tx1での検出タイミングと、タッチ位置である領域T2と重なる駆動電極Tx5での検出タイミングで高いレベルの信号が検出される。また、領域T1と重なる駆動電極Tx1に隣接した駆動電極Tx2での検出タイミングでも一定のレベルの信号が検出され、領域T2と重なる駆動電極Tx5に隣接した駆動電極Tx4、Tx6での検出タイミングでも一定のレベルの信号が検出される。また、タッチ検出機能付き表示装置1は、駆動電極Tx1の配列方向の長さを他の駆動電極Tx2〜Tx19よりも長くしているため、駆動電極Tx1での検出タイミングで検出される信号が、駆動電極Tx5での検出タイミングで検出される信号よりも高いレベルの信号として検出される。
ここで、図17Aは、比較例に係るタッチ検出機能付き表示装置のタッチ位置と駆動電極との相対位置を模式的に示す図である。図17Bは、図17Aに示すタッチ検出機能付き表示装置のタッチ検出電極で検出したタッチ検出信号の一例を示す図である。比較例である図17A及び図17Bは、端部の駆動電極の配列方向の長さも他の駆動電極と同じ長さとした場合、つまり、端部の駆動電極の配列方向の長さを他の駆動電極の長さよりも長くしていない場合のタッチ位置とタッチ検出レベルを示している。比較例のタッチ検出機能付き表示装置800は、タッチ検出機能付き表示装置1と同様に、複数の駆動電極801と複数のタッチ検出電極802とが配置されている。なお、タッチ検出機能付き表示装置800は、駆動電極801の配列方向の幅以外は、タッチ検出機能付き表示装置1と同様の構成である。タッチ検出機能付き表示装置800は、複数の駆動電極801を上端から下端に向けて順に駆動電極Txa1、Txa2、Txa3、Txa4、Txa5・・・とする。
タッチ検出機能付き表示装置800は、図17Aに示すように、同じタッチ検出電極上の、上端に配置された駆動電極Txa1と重なる領域Ta1と、中腹に駆動電極Txa5と重なる領域Ta2との2ヶ所にタッチが行われた場合、図17Bに示すタッチ検出信号が検出される。具体的には、タッチ位置である領域Ta1と重なる駆動電極Txa1での検出タイミングと、タッチ位置である領域Ta2と重なる駆動電極Txa5での検出タイミングで高いレベルの信号が検出される。また、領域Ta1と重なる駆動電極Txa1に隣接した駆動電極Txa2での検出タイミングでも一定のレベルの信号が検出され、領域T2と重なる駆動電極Txa5に隣接した駆動電極Txa4、Txa6での検出タイミングでも一定のレベルの信号が検出される。また、タッチ検出機能付き表示装置800は、駆動電極Txa1の配列方向の長さと他の駆動電極Txa2〜Txa19が同じであるため、駆動電極Tx1での検出タイミングで検出される信号と、駆動電極Tx5での検出タイミングで検出される信号とが略同じレベルの信号として検出される。
以上より、タッチ検出機能付き表示装置1は、端部(上端58、下端59)の駆動電極Tx1,Tx20の配列方向の長さを長くすることで、端部(上端58、下端59)の駆動電極Tx1,Tx20に対応する領域にタッチが行われた場合、検出するタッチ検出信号を他の駆動電極Tx2〜Tx19で検出するタッチ検出信号よりも高いレベルの信号として検出することができる。
ここで、タッチ検出機能付き表示装置1は、上述したように、隣接する駆動電極COMLの複数の検出タイミングでのタッチ検出信号、つまり配列方向に隣接する領域における複数のタッチ検出信号を用いて補間処理を行うことで、駆動電極COMLが配置されている領域内におけるタッチ位置をより詳細な精度で検出する。この際、領域T2、Ta2のように、配列方向の中腹に配置された駆動電極に対応する領域にタッチが行われた場合、配列方向の両方に隣接した駆動電極に対応する領域のタッチ検出信号を用いて、補間処理を行う。タッチ検出機能付き表示装置1は、補間処理を行うことで、配列方向のタッチ位置をより詳細な精度で特定することができる。
また、タッチ検出機能付き表示装置1は、端部(上端58、下端59)におけるタッチ検出信号を他の位置よりもより大きいレベルで検出することで、配列方向の一方に隣接する駆動電極COMLがない端部の駆動電極COMLに対応する領域での位置の補間の精度を高くすることができる。つまり、タッチ検出機能付き表示装置1は、端部におけるタッチ検出信号を他の位置よりもより大きいレベルで検出できることで、検出位置の変化による検出レベルの変化をより詳細に検出することができる。これにより、端部でより精度の高いタッチ検出信号を得ることでできるため、補間する信号が配列方向の一方の側のタッチ検出信号のみとしても、補間処理を高い精度で実行することができ、配列方向のタッチ位置を詳細な精度で特定することができる。タッチ検出機能付き表示装置1は、端部(上端58、下端59)における位置の精度を高くでき、中腹の領域との間での検出精度の変動を抑制できる。これにより、全体的なタッチ検出機能をより高くすることができる。
タッチ検出機能付き表示装置1は、本実施形態のように、駆動電極COMLの配列方向の長さを、1水平ライン、つまり画素Pixの配列方向の長さの整数倍とすることが好ましい。さらに、タッチ検出機能付き表示装置1は、1つの水平ラインに1つの駆動電極が対向して配置されていることが好ましい。つまり、タッチ検出機能付き表示装置1は、配列方向における駆動電極と駆動電極との境界が、水平ラインと水平ラインとの境界と重なるように配置することが好ましい。これにより、駆動電極COMLを表示面に画像を表示する駆動電極として用いる場合の制御を簡単にすることができる。
また、タッチ検出機能付き表示装置1は、端部の駆動電極と、他の駆動電極との配列方向の長さの差分を、1水平ライン、つまり画素Pixの配列方向の長さの偶数倍とすることが好ましい。これにより、駆動電極の左右方向(配列方向に直交する方向)の両端にそれぞれ回路を配置する構成とした場合でも、左右に同様の構成の回路を配置することができ、設計、製造及び制御を簡単にすることができる。
また、タッチ検出機能付き表示装置1は、駆動電極層が、配列方向の中央を軸として、対称形状であることが好ましい。これにより、設計、製造及び制御を簡単にすることができる。また、配列方向の両端の駆動電極を上述したように、他の駆動電極より幅の広い構造とすることで、上記効果をより適切に得ることができる。
なお、本実施形態のタッチ検出機能付き表示装置1は、駆動電極COMLを1つの板状の透明電極としたが、これに限定されない。タッチ検出機能付き表示装置1は、1つの駆動電極COMLを複数に分割してもよい。例えば、タッチ検出機能付き表示装置1は、1つの駆動電極COMLを1水平ライン毎に分割された複数の単位駆動電極としてもよい。この場合も、タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出時に、1つの駆動電極COMLに含まれる複数の単位駆動電極を同時に駆動する。
<1−2.実施形態2>
次に、図18を用いて、本開示の実施形態2に係るタッチ検出機能付き表示装置の説明をする。図18は、実施形態2に係るタッチ検出機能付き表示装置の駆動電極層と画素との関係を示す平面図である。なお、実施形態2のタッチ検出機能付き表示装置60は、基本的に駆動電極層以外は、実施形態1のタッチ検出機能付き表示装置1と同様の構成である。以下、実施形態2のタッチ検出機能付き表示装置60に特有の点を重点的に説明する。
実施形態1のタッチ検出機能付き表示装置1は、表示面とタッチ検出面の大きさを同一とした状態で配列方向の端部にそれぞれ配置された駆動電極Tx1、Tx20の配列方向における幅を、他の駆動電極Tx2〜Tx19よりも大きくしたがこれに限定されない。これに対して、実施形態2に係るタッチ検出機能付き表示装置60は、液晶表示デバイス20の表示面である有効画素領域、つまり画素Pixが配置されている領域よりも広い領域に駆動電極層を設けている。以下、実施形態2においても、配列方向に複数配置された駆動電極COMLの説明のため、駆動電極COMLを20個配列した場合として説明する。また、駆動電極COMLの配列方向において、COG19から遠い側の端部を上端61、COG19に近い側の端部を下端62とする。また、複数配置された駆動電極COMLは、上端61から下端62側に向けて、順番に駆動電極Txb1、Txb2、・・・Txb19、Txb20とする。
タッチ検出機能付き表示装置60は、配列方向において、端部に配置されている駆動電極COML(端部駆動電極)、つまり、上端61に配置された駆動電極Txb1と下端62に配置された駆動電極Txb20とが、他の駆動電極、つまり駆動電極Txb2〜Txb19よりも、配列方向の幅(長さ)が長い。つまり、タッチ検出機能付き表示装置60は、駆動電極Txb1の配列方向の長さをda1とし、駆動電極Txb2の配列方向の長さをda2とし、同様に駆動電極Txb3〜Txb19の配列方向の長さをda3〜da19とし、駆動電極Txb20の配列方向の長さをda20とした場合、長さda1とda20が長さda2〜da19よりも長くなる。また、長さda1とda20は同じ長さとなり、長さda2〜da19は、同じ長さとなる。つまり、タッチ検出機能付き表示装置60は、長さda1から長さda20の関係が、da1=da20>da2=da3=da4=・・・=da19となる。また、駆動電極Txb1〜Txb20は、VCOM及びTSVCOMが印加される配線との接続部が、表示面(有効画素領域)の端部よりも外側まで延びている。
ここで、駆動電極Txb1は、上端61側の端部が表示面(有効画素領域)の上側の端部である表示面上端67よりも上側まで延在している。つまり、駆動電極Txb1は、上端61側に画素Pixが配置されていない領域がある。また、駆動電極Txb1は、上端61側に画素Pixが配置されていない領域65にTSVCOMを印加する配線と接続した金属配線66が配置され、領域65と金属配線66が重なる一部のコンタクト部66aで電気的に接続されている。駆動電極TXb20は、下端62側の端部が表示面(有効画素領域)の下側の端部である表示面下端68よりも下側まで延在している。つまり、駆動電極Txb20は、下端62側に画素Pixが配置されていない領域がある。
駆動電極Txb1〜TXb20も、画素Pixの水平ラインに対応して配置されている。駆動電極Txb1〜TXb20は、境界位置が画素Pixの水平ラインの境界と一致する。つまり、駆動電極Txb1〜Txb20は、配列方向の幅が、水平ラインの幅の整数倍となり、1つの水平ラインには1つの駆動電極COML(駆動電極Txb1〜Txb20のいずれか)が対応している。また、駆動電極Txb1〜Txb20は、それぞれ同じ本数の水平ラインに対応している。一例として、タッチ検出機能付き表示装置1は、1280本の水平ライがを有している場合、長さda1、da20を水平ライン80本分の長さとし、長さd2〜d19を水平ライン64本分の長さとする。このとき、駆動電極Txb1、Txb20は、64本分の水平ラインと対面し、残り16本分の領域が、配列方向に画素Pixが配置されていない領域となる。つまり、駆動電極Txb1、Txb20は、長さdbの部分が水平ラインと対面し、当該領域よりも配列方向の端側の領域が画素Pixの配置されていない領域となる。なお、長さda1、da20と、長さda2〜da19との関係は、これに限定されない。
タッチ検出機能付き表示装置60は、端部の駆動電極Txb1、Txb20を配列方向において、表示面よりも外側まで延在させて、駆動電極Txb1、Txb20の配列方向の長さを他の駆動電極Txb2〜Txb19よりも長くしている。このように端部の駆動電極Txb1、Txb20を表示面よりも外側まで延在させて、端部の駆動電極の幅を広くすることでも実施形態1と同様の端部におけるタッチの検出精度を高くすることができる。
また、タッチ検出機能付き表示装置60は、上端の駆動電極Txb1の領域65に金属配線66とのコンタクト66aを設けることで、COG19から最も遠い駆動電極Txb1に対する電圧の印加時の時定数を小さくすることができ、上端の駆動電極Txb1の応答性を高くすることができる。これにより、電圧印加開始からタッチ信号の検出が可能になるまでの時間をより短くすることができ、タッチ検出に係る時間を短くすることができる。
ここで、本実施形態タッチ検出機能付き表示装置60のように、端部の駆動電極を表示面よりも外側の領域まで延在させる場合、表示面よりも外側にある部分の長さは、水平ラインの長さの整数倍でなくてもよい。
以上、本開示を適用した各種装置の実施形態を説明したが、本開示は各実施形態に限定されることはなく、前記各実施形態以外に種々の変更が可能である。
例えば、上述の各実施形態では、駆動電極COMLを1つずつ順番に駆動することで、配列方向に走査をしたが、つまり、TSVCOMは1つの駆動電極COMLのみに印加したが、これに限定されない。タッチ検出機能付き表示装置は、複数の駆動電極COMLに同時にTSVCOMを印加してもよい。この場合、TSVCOMを印加する駆動電極COMLを1つずつずらし差分を算出することで、1つの駆動電極COMLに対応する領域におけるタッチ検出信号を検出することができる。
また、このタッチ検出機能付き表示デバイス10は、FFS、IPS等の各種モードの液晶を用いた液晶表示デバイス20とタッチ検出デバイス30とを一体化してタッチ検出機能付き表示デバイス10とすることができる。
これに代えて、タッチ検出機能付き表示デバイス10は、TN(Twisted Nematic:ツイステッドネマティック)、VA(Vertical Alignment:垂直配向)、ECB(Electrically Controlled Birefringence:電界制御複屈折)等の各種モードの液晶とタッチ検出デバイスとを一体化してもよい。また、タッチ検出機能付き表示デバイス10は、横電界モードの液晶を用いてもよい。
また、各実施形態の説明では、薄型化できるため、タッチ検出機能付き表示装置は、液晶表示デバイス20と静電容量型のタッチ検出デバイス30とを一体化したいわゆるインセルタイプであることとしたが、これに代えて、例えば液晶表示デバイスに静電容量型のタッチ検出デバイスを装着したものであってもよい。また、本実施形態では、タッチ検出機能付き表示装置として説明したが、液晶表示デバイス(表示装置)を備えないタッチ検出装置として用いてもよい。
<2.適用例>
次に、図19〜図25を参照して、実施形態及び変形例で説明したタッチ検出機能付き表示装置1、60の適用例について説明する。図19〜図25は、本実施形態に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60を適用する電子機器の一例を示す図である。実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60は、テレビジョン装置、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなどのあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。言い換えると、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60は、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
(適用例1)
図19に示す電子機器は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60が適用されるテレビジョン装置である。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル511及びフィルターガラス512を含む映像表示画面部510を有しており、この映像表示画面部510は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置である。
(適用例2)
図20及び図21に示す電子機器は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60が適用されるデジタルカメラである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部521、表示部522、メニュースイッチ523及びシャッターボタン524を有しており、その表示部522は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60である。
(適用例3)
図22に示す電子機器は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60が適用されるビデオカメラの外観を表すものである。このビデオカメラは、例えば、本体部531、この本体部531の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ532、撮影時のスタート/ストップスイッチ533及び表示部534を有している。そして、表示部534は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60である。
(適用例4)
図23に示す電子機器は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60が適用されるノート型パーソナルコンピュータである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体541、文字等の入力操作のためのキーボード542及び画像を表示する表示部543を有しており、表示部543は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60である。
(適用例5)
図24に示す電子機器は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60が適用される携帯電話機である。この携帯電話機は、例えば、上側筐体551と下側筐体552とを連結部(ヒンジ部)553で連結したものであり、ディスプレイ554を有している。そのディスプレイ554は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60である。
(適用例6)
図25に示す電子機器は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60が適用される、いわゆるスマートフォンと呼ばれる携帯電話機である。この携帯電話機は、例えば略長方形の薄板状の筐体601の表面部にタッチパネル602を有している。このタッチパネル602は、実施形態1、2に係るタッチ検出機能付き表示装置1、60である。
<3.本開示の構成>
また、本開示は、以下の構成を採ることもできる。
(1)ストライプ状の複数の駆動電極が配列方向に並んで配置された駆動電極層と、
前記駆動電極と対向して配置され、前記駆動電極との間に静電容量を形成するタッチ検出電極と、
前記駆動電極にタッチ用駆動信号を印加し、前記タッチ検出電極からの検出信号に基づき、前記駆動電極及び前記タッチ検出電極を備えるタッチ検出領域に近接する物体の位置を検出するタッチ検出部と、を備え、
前記駆動電極層は、前記配列方向の少なくとも一方の端に配置された端部駆動電極の前記配列方向の幅が、前記端部駆動電極以外の駆動電極の前記配列方向の幅よりも大きいタッチ検出装置。
(2)前記駆動電極層は、前記配列方向の中心を軸として、複数の駆動電極が対称となる(1)に記載のタッチ検出装置。
(3)(1)または(2)に記載のタッチ検出装置と、
前記タッチ検出装置に積層して配置された表示装置と、を有するタッチ検出機能付き表示装置。
(4)前記表示装置は、前記タッチ検出装置の前記駆動電極層に対向して、基板上に配置された複数の画素電極と、
前記画素電極に積層され、画像を表示する画像表示機能を有する表示機能層と、
画像信号に基づいて、前記画素電極と前記駆動電極との間に表示用駆動電圧を印加して前記表示機能層の画像表示機能を発揮させるように画像表示制御を行う制御部と、を有する(3)に記載のタッチ検出機能付き表示装置。
(5)前記駆動電極層は、前記配列方向において、前記端部駆動電極が、前記端部駆動電極以外の駆動電極よりも前記表示領域の画素電極の配置間隔である画素ピッチの整数倍分大きい(3)または(4)に記載のタッチ検出機能付き表示装置。
(6)前記端部駆動電極は、前記配列方向において、一部が前記表示領域よりも外側に配置されている(3)から(5)のいずれか一つに記載のタッチ検出機能付き表示装置。
(7)(6)に記載のタッチ検出器能付き表示装置を備える電子機器。
1、60 タッチ検出機能付き表示装置
2 画素基板
3 対向基板
6 液晶層
10 タッチ検出機能付き表示デバイス
11 制御部
12 ゲートドライバ
13 ソースドライバ
14 駆動電極ドライバ
20 液晶表示デバイス
21 TFT基板
22 画素電極
30 タッチ検出デバイス
31 ガラス基板
32 カラーフィルタ
35 偏光板
40 タッチ検出部
42 アナログLPF部
43 A/D変換部
44 信号処理部
45 座標抽出部
46 検出タイミング制御部
58、61 上端部
59、62 下端部
65 領域
66 金属配線
67 表示面上端
68 表示面下端
COML 駆動電極
GCL 走査信号線
LC 液晶素子
A タッチ検出期間
B 表示期間
Pix 画素
R 抵抗
SGL 画素信号線
TDL タッチ検出電極
Tr TFT素子
Vcom 駆動信号
Vdet タッチ検出信号
Vdisp 映像信号
Vpix 画素信号
Vscan 走査信号

Claims (9)

  1. ストライプ状の複数の駆動電極が配列方向に並んで配置された駆動電極層と、
    前記駆動電極と対向して配置され、前記駆動電極との間に静電容量を形成するタッチ検出電極と、
    前記駆動電極に駆動信号を供給するチップと、
    前記チップ及び前記駆動電極と電気的に接続された第1の配線と、
    前記第1の配線及び前記駆動電極と電気的に接続された第2の配線と、
    前記駆動電極にタッチ用駆動信号を印加し、前記タッチ検出電極からの検出信号に基づき、前記駆動電極及び前記タッチ検出電極を備えるタッチ検出領域に近接する物体の位置を検出するタッチ検出部と、を備え、
    前記駆動電極層は、前記配列方向の少なくとも一方の端に配置された端部駆動電極の前記配列方向の幅が、前記端部駆動電極以外の駆動電極の前記配列方向の幅よりも大きく、
    前記端部駆動電極以外の駆動電極の幅は互いに等しく、
    前記端部駆動電極は、前記複数の駆動電極の中で最も前記チップから遠くに配置され、
    前記第2の配線は、前記端部駆動電極と重畳して配置され、前記端部駆動電極と複数のコンタクトを介して電気的に接続されている
    タッチ検出装置。
  2. 前記駆動電極層は、前記配列方向の中心を軸として、複数の駆動電極が対称となる請求項1に記載のタッチ検出装置。
  3. 請求項1または2に記載のタッチ検出装置と、
    前記タッチ検出装置に積層して配置された表示装置と、を有するタッチ検出機能付き表示装置。
  4. 前記表示装置は、前記タッチ検出装置の前記駆動電極層に対向して、基板上に配置された複数の画素電極と、
    前記画素電極に積層され、画像を表示する画像表示機能を有する表示機能層と、
    画像信号に基づいて、前記画素電極と前記駆動電極との間に表示用駆動電圧を印加して前記表示機能層の画像表示機能を発揮させるように画像表示制御を行う制御部と、を有する請求項3に記載のタッチ検出機能付き表示装置。
  5. 前記駆動電極層は、前記配列方向において、前記端部駆動電極が、前記端部駆動電極以外の駆動電極よりも前記表示領域の画素電極の配置間隔である画素ピッチの整数倍分大きい請求項3または4に記載のタッチ検出機能付き表示装置。
  6. 前記端部駆動電極は、前記配列方向において、一部が前記表示領域よりも外側に配置されている請求項3から5のいずれか一項に記載のタッチ検出機能付き表示装置。
  7. 前記表示装置は、前記タッチ検出装置の前記駆動電極層に対向して、基板上に配置された複数の画素電極を有し、
    前記駆動電極層は、前記配列方向において、前記端部駆動電極が、前記端部駆動電極以外の駆動電極よりも前記表示領域の画素電極の配置間隔である画素ピッチの整数倍分大きく、
    前記配列方向における前記駆動電極どうしの境界部は、前記配列方向における前記画素電極どうしの境界部と一致している
    請求項3に記載のタッチ検出機能付き表示装置。
  8. タッチ検出装置と、前記タッチ検出装置と重畳して配置された表示装置と、を有するタッチ検出機能付き表示装置であって、
    前記タッチ検出装置は、
    ストライプ状の複数の駆動電極が配列方向に並んで配置された駆動電極層と、
    前記駆動電極と対向して配置され、前記駆動電極との間に静電容量を形成するタッチ検出電極と、
    前記駆動電極に駆動信号を供給するチップと、
    前記チップ及び前記駆動電極と電気的に接続された第1の配線と、
    前記第1の配線及び前記駆動電極と電気的に接続された第2の配線と、
    前記駆動電極にタッチ用駆動信号を印加し、前記タッチ検出電極からの検出信号に基づき、前記駆動電極及び前記タッチ検出電極を備えるタッチ検出領域に近接する物体の位置を検出するタッチ検出部と、を備え、
    前記駆動電極層は、前記配列方向の少なくとも一方の端に配置された端部駆動電極の前記配列方向の幅が、前記端部駆動電極以外の駆動電極の前記配列方向の幅よりも大きく、
    前記端部駆動電極以外の駆動電極の幅は互いに等しく、
    前記表示装置は、前記タッチ検出装置の前記駆動電極層に対向して、基板上に配置された複数の画素電極を有し、
    前記端部駆動電極は、前記複数の駆動電極の中で最も前記チップから遠くに配置され、
    前記端部駆動電極及び前記第2の配線は、前記表示装置の表示領域を囲む位置に設けられた額縁領域に配置され、
    前記第2の配線は、前記額縁領域において、前記端部駆動電極と複数のコンタクトを介して電気的に接続されている
    タッチ検出機能付き表示装置。
  9. 請求項6から8のいずれか一項に記載のタッチ検出器能付き表示装置を備える電子機器。
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