JP6028880B1 - 生体情報取得装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受圧板の側端部の力が感圧チューブに作用することに起因して感圧チューブが破れてしまうことを防止する。【解決手段】生体情報取得装置(10)には、設置部(32,34)と受圧板(70)との間に配置され、対象者(S)の体動が受圧板(70)を介して作用するチューブ状の感圧チューブ(50)と、感圧チューブ(50)の内圧を受圧し、内圧に応じた信号を出力する圧力検知部(61)と、圧力検知部(61)で出力された信号に基づき、対象者(S)の生体情報を取得する信号処理部(69)とが設けられる。受圧板(70)の側端部(71,72)と感圧チューブ(50)との近接部には、受圧板(70)の側端部(71,72)から感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減する剪断力抑制部(80)が設けられる。【選択図】図6

Description

本発明は、生体情報取得装置に関する。
従来より、対象者の生体情報を取得する生体情報取得装置が知られている。
特許文献1の生体情報取得装置は、ベッドや椅子を対象としている。同文献の例えば図4(2)では、椅子の座部に2枚の板が設置され、この2枚の板の間にチューブ状の感圧チューブが配置される。感圧チューブの端部は、圧力検知部に接続される。対象者が椅子に座ると、対象者の体動が上側の板(受圧板)を介して感圧チューブに作用する。これにより、感圧チューブの内圧が変化する。圧力検知部は、感圧チューブの内圧を受圧し、この内圧に応じた信号を出力する。生体情報取得装置では、このように出力された信号に基づき、対象者の生体情報を取得する。
特開2007−61587号公報
ところで、特許文献1に開示されるような生体情報取得装置では、感圧チューブを設置部(下側の板)と受圧板(上側の板)の間に配置している。感圧チューブを設置部と受圧板の間の外側まで引き延ばす構成とすると、感圧チューブが損傷するおそれがある。具体的には、受圧板の側端部には、感圧チューブに近接する部分に角部が形成される。対象者の体動が受圧板に作用すると、受圧板の側端部が感圧チューブに線接触する。これにより、感圧チューブに作用する局所的な力(剪断力)が増大する。生体情報取得装置では、特に対象者が受圧板に乗る際に(例えば座る際に)、受圧板に作用する力が大きくなる。このような力が受圧板に繰り返し作用すると、上記剪断力に起因して感圧チューブが損傷したり破れたりすることがあり、生体情報取得装置の信頼性が損なわれてしまう。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、その目的は、受圧板の側端部の力が感圧チューブに作用することに起因して感圧チューブが破れてしまうことを防止することである。
第1の発明は、対象者(S)の生体情報を取得する生体情報取得装置を対象とし、設置部(32,34)と、該設置部(32,34)の上方に配置される受圧板(70)と、該設置部(32,34)と上記受圧板(70)との間に配置され、上記対象者(S)の体動が上記受圧板(70)を介して作用するチューブ状の感圧チューブ(50)と、該感圧チューブ(50)の内圧を受圧し、該内圧に応じた信号を出力する圧力検知部(61)と、該圧力検知部(61)で出力された信号に基づき、上記対象者(S)の生体情報を取得する信号処理部(69)とを備え、上記受圧板(70)の側端部(71,72)と上記感圧チューブ(50)との近接部には、該受圧板(70)の側端部(71,72)から該感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減する剪断力抑制部(80)が設けられることを特徴とする。
第1の発明では、設置部(32,34)と受圧板(70)との間に感圧チューブ(50)が配置される。感圧チューブ(50)の上方に受圧板(70)がない構成では、対象者(S)の姿勢や位置に伴い、対象者(S)の体動が感圧チューブ(50)にうまく伝わらない可能性がある。これに対し、感圧チューブ(50)の上方に受圧板(70)を設けると、対象者(S)の体動が作用する受圧面積を実質的に拡大できる。これにより、対象者(S)の姿勢や位置が変動したとしても、対象者(S)の体動をうまく感圧チューブ(50)に伝えることができる。
感圧チューブ(50)に体動が作用すると、感圧チューブ(50)の内圧が変化する。圧力検知部(61)は、この内圧を受圧し、該内圧に応じた信号を出力する。信号処理部(69)は、この信号に基づき、対象者(S)の生体情報を取得する。
上述のように感圧チューブ(50)を設置部(32,34)と受圧板(70)の間に配置すると、受圧板(70)の側端部(71,72)から感圧チューブ(50)に対して局所的な力が作用する。しかし、本発明では、受圧板(70)の側端部(71,72)と感圧チューブ(50)との近接部に剪断力抑制部(80)を設けている。剪断力抑制部(80)は、受圧板(70)の側端部(71,72)から感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減する。これにより、感圧チューブ(50)の損傷を未然に回避できる。
第2の発明は、第1の発明において、上記圧力検知部(61)は、上記設置部(32,34)と上記受圧板(70)の間の外側に配置され、上記感圧チューブ(50)は、上記設置部(32,34)と上記受圧板(70)の間に配置される感圧チューブ本体(51)と、上記設置部(32,34)と上記受圧板(70)の間の外側に配置され且つ感圧チューブ本体(51)と上記圧力検知部(61)との間に接続される連絡チューブ部(52)とを有し、上記感圧チューブ本体(51)と上記連絡チューブ部(52)の連続部(52a)の近傍に、上記剪断力抑制部(80)が設けられることを特徴とする。
第2の発明では、設置部(32,34)と受圧板(70)の間の外側に圧力検知部(61)が配置され、感圧チューブ(50)の連絡チューブ部(52)が圧力検知部(61)に接続される。このため、受圧板(70)の側端部(71,72)から、感圧チューブ本体(51)と連絡チューブ部(52)の連続部(52a)に作用する力が大きくなり易い。しかし、剪断力抑制部(80)は、この連続部(52a)に作用する剪断力を低減する。これにより、感圧チューブ本体(51)と連絡チューブ部(52)との連続部(52a)の損傷を未然に回避できる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記感圧チューブ(50)の両端部のうち上記圧力検知部(61)と反対側の端部には、封止部材(57)が嵌め込まれ、上記感圧チューブ(50)は、上記設置部(32,34)と上記受圧板(70)の間に配置される感圧チューブ本体(51)と、上記設置部(32,34)と上記受圧板(70)の間の外側に配置され且つ上記封止部材(57)が嵌め込まれる封止側チューブ部(56)を有し、上記感圧チューブ本体(51)と上記封止側チューブ部(56)との連続部(56a)の近傍に、上記剪断力抑制部(80)が設けられることを特徴とする。
第3の発明では、感圧チューブ(50)の封止側チューブ部(56)の端部に封止部材(57)が嵌め込まれる。これにより、感圧チューブの内圧の変化が大きくなり、圧力検知部(61)の検知精度が高くなる。封止部材(57)は、設置部(32,34)と受圧板(70)との間の外側に配置される。このため、封止部材(57)と受圧板(70)が接触することがなく、封止部材(57)の存在に起因して受圧板(70)に応力が生じることがない。これにより、例えば受圧板(70)が割れてしまうことを回避できる。
この構成では、受圧板(70)の側端部(71,72)から、感圧チューブ本体(51)と封止側チューブ部(56)との連続部(56a)に作用する力が大きくなり易い。しかし、剪断力抑制部(80)は、この連続部(56a)に作用する剪断力を低減する。これにより、感圧チューブ本体(51)と封止側チューブ部(56)との連続部(56a)の損傷を未然に回避できる。
第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記剪断力抑制部(80)は、上記受圧板(70)の側端部(71,72)、及び該設置部(32,34)における該受圧板(70)の側端部(71,72)に対向する対向部(32a)の少なくとも一方に設けられる突起部(83)を含み、上記突起部(83)は、上記受圧板(70)に体動が作用するときに、上記受圧板(70)の側端部(71,72)、及び上記設置部(32,34)の対向部(32a)の他方と接触するように構成されることを特徴とする。
第4の発明の剪断力抑制部(80)は、突起部(83)を含んでいる。突起部(83)は、受圧板(70)の側端部(71,72)、及び設置部(32,34)の対向部(32a)の少なくとも一方に設けられる。受圧板(70)に体動が作用すると、突起部(83)が上記側端部(71,72)及び対向部(32a)の他方に接触する。つまり、突起部(83)は、受圧板(70)が感圧チューブ(50)側に過剰に押し付けられることを防止するストッパとして機能する。これにより、感圧チューブ(50)に作用する剪断力が低減される。
第5の発明は、第4の発明において、上記突起部(83)は、上記受圧板(70)のうち該受圧板(70)の側端部(71,72)のみに設けられることを特徴とする。
第5の発明では、受圧板(70)のうち該受圧板(70)の側端部(71,72)のみに突起部(83)が設けられる。つまり、受圧板(70)には、例えば中央部分等の他の箇所に突起部(83)が設けられない。このため、受圧板(70)の中央部分の力を感圧チューブ(50)に確実に伝えることができる。従って、突起部(83)の存在により、圧力検知部(61)の検知精度が低下してしまうことを防止できる。
第6の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記剪断力抑制部(80)は、上記受圧板(70)の側端部(71,72)に形成される切り欠き部(84,85)を含んでいることを特徴とする。
第6の発明の剪断力抑制部(80)は、切り欠き部(84,85)を含んでいる。切り欠き部(84,85)は、受圧板(70)の側端部(71,72)に形成される。対象者(S)の体動が受圧板(70)に作用しても、切り欠き部(84,85)により、受圧板(70)の側端部(71,72)の力が感圧チューブ(50)に強く作用することが回避される。これにより、感圧チューブ(50)に作用する剪断力が低減される。
第7の発明は、第6の発明において、上記切り欠き部は、上記受圧板(70)の側端部(71,72)における上記感圧チューブ(50)に対応する部分のみに形成される溝部(84)で構成されることを特徴とする。
第7の発明の切り欠き部は溝部(84)によって構成される。この溝部(84)は、受圧板(70)の側端部(71,72)のうち感圧チューブ(50)に対応する部分のみに形成される。これにより、切り欠き部(85)のサイズを小さくしつつ、感圧チューブ(50)に作用する剪断力が低減される。
第8の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記剪断力抑制部(80)は、上記受圧板(70)の側端部(71,72)と上記感圧チューブ(50)の間に配置される緩衝部材(86)を含んでいることを特徴とする。
第8の発明の剪断力抑制部(80)は、受圧板(70)の側端部(71,72)と感圧チューブ(50)との間に配置される緩衝部材(86)を含んでいる。この緩衝部材(86)により、受圧板(70)の側端部(71,72)が感圧チューブ(50)に直接的に当たるのを回避できる。この結果、受圧板(70)の側端部(71,72)から感圧チューブ(50)に作用する剪断力を確実に低減できる。
第9の発明は、第2の発明において、上記剪断力抑制部(80)は、上記感圧チューブ(50)よりも剛性が大きい材料で構成され、且つ上記感圧チューブ本体(51)と上記連絡チューブ部(52)とを連結するチューブ状のコネクタ(87)で構成されることを特徴とする。
第9の発明では、感圧チューブ本体(51)と連絡チューブ部(52)とがチューブ状のコネクタ(87)で連結される。コネクタ(87)は、受圧板(70)の側端部(71)に対応する位置にある。これにより、受圧板(70)の側端部(71)と感圧チューブ本体(51)とが接触することを回避でき、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を確実に低減できる。この場合、受圧板(70)の側端部(71)からコネクタ(87)に対して剪断力が作用し易くなる。しかし、コネクタ(87)は、感圧チューブ(50)よりも剛性が大きいため、コネクタ(87)がつぶれたり損傷したりすることも回避できる。
第10の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記剪断力抑制部(80)は、上記設置部(32)のうち上記受圧板(70)の側端部(71,72)に対向する部分に上記感圧チューブ(50)が挿通される貫通穴(35)で構成される。
第10の発明の設置部(34)には、受圧板(70)の側端部(71,72)に対向する部分に貫通穴(35)が形成され、この貫通穴(35)に感圧チューブ(50)が挿通される。つまり、感圧チューブ(50)は、受圧板(70)の側端部(71,72)を避けるように配設される。これにより、受圧板(70)の側端部(71,72)から感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減できる。
第11の発明は、第10の発明において、上記貫通穴(35)の内縁部のうち上記感圧チューブ(50)の中央側部分には、上記受圧板(70)側に近づくにつれて該貫通穴(35)の穴径を拡大させる傾斜面(36)が形成されることを特徴とする。
第11の発明では、貫通穴(35)のうち感圧チューブ(50)の中央側の内縁部に傾斜面(36)が形成される。この傾斜面(36)により、貫通穴(35)の内縁部における感圧チューブ(50)に接触する部分のエッジ角が拡大される。この結果、貫通穴(35)の内縁部と感圧チューブ(50)との実質的な接触面積が大きくなり、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減できる。
第12の発明は、第1乃至第11のいずれか1つの発明において、上記受圧板(70)の剛性が、上記設置部(32)の剛性よりも大きいことを特徴とする。
第12の発明では、受圧板(70)の剛性が設置部(32)の剛性よりも大きいため、受圧板(70)に作用した体動が感圧チューブ(50)に伝わり易くなる。これにより、圧力検知部(61)の検知精度が向上する。
第12の発明は、第1乃至第11のいずれか1つの発明において、上記受圧板(70)の剛性が、上記設置部(32)の剛性よりも小さいことを特徴とする。
第13の発明では、受圧板(70)の剛性が設置部(32)の剛性よりも小さい。つまり、受圧板(70)は、比較的柔軟に構成される。これにより、受圧板(70)上にいる対象者(S)が、この受圧板(70)の存在により、違和感を覚えることを抑制できる。
第14の発明は、第1乃至第13のいずれか1つの発明において、上記設置部(32)は、上記対象者(S)が座る椅子(20)の座部(30)の底部(32)で構成され、上記受圧板(70)は、上記底部(32)の上方に配置され、上記座部(30)に座った上記対象者(S)の体動が作用するように構成されることを特徴とする。
第14の発明では、椅子(20)の座部(30)の底部が設置部(32)を構成し、この底部(32)の上方に受圧板(70)が配置される。この構成では、対象者(S)が椅子(20)の座部(30)に座ったときに、受圧板(70)の側端部(71,72)から感圧チューブ(50)に対して比較的大きな力が作用してしまう。また、対象者(S)は座部(30)に頻繁に座るため、このような力が感圧チューブ(50)に作用する頻度も多くなる。この結果、感圧チューブ(50)が損傷したり破れたりする可能性が非常に高くなる。
これに対し、本発明では、剪断力抑制部(80)を設けているため、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を効果的に低減できる。
本発明によれば、剪断力抑制部(80)により、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減できるため、感圧チューブ(50)の損傷や破れを防止できる。この結果、生体情報取得装置の信頼性を向上できる。
第2の発明によれば、設置部(32)と受圧板(70)の間の外側に圧力検知部(61)を配置できるため、圧力検知部(61)の配置の自由度が高くなる。このような構成においても、感圧チューブ本体(51)と連絡チューブ部(52)との連続部(82a)の損傷や破れを防止できる。
第3の発明によれば、感圧チューブ(50)の封止側チューブ部(56)に封止部材(57)を嵌め込むことで、圧力検知部(61)の検知精度が向上する。封止部材(57)は、設置部(32)と受圧板(70)の外側に配置されるため、封止部材(57)の存在に起因して受圧板(70)に応力が集中することを回避でき、ひいては受圧板(70)が割れてしまうことを回避できる。このような構成においても、感圧チューブ本体(51)と封止側チューブ部(56)との連続部(56a)の損傷や破れを防止できる。
第4の発明によれば、突起部(83)がストッパとして機能することで、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減できる。第5の発明によれば、突起部(83)は受圧板(70)のうち側端部(71,72)のみに設けられるため、圧力検知部(61)の検知精度を向上でき、信頼性の高い生体情報を取得できる。
第6の発明によれば、受圧板(70)や設置部(32)に切り欠き部(84,85)を形成するだけで、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減できる。これにより、部品点数の増大を防止でき、加工コストも低減できる。第7の発明によれば、受圧板(70)における感圧チューブ(50)に対応する部分のみに溝部(84)を形成するだけで、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減できる。これにより、加工コストを更に低減できる。
第8の発明によれば、受圧板(70)の側端部(71,72)と感圧チューブ(50)との間に緩衝部材(86)を設けることで、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を確実に低減できる。
第9の発明によれば、感圧チューブ本体(51)と連絡チューブ部(52)との間にコネクタ(87)を接続することで、感圧チューブ本体(51)に剪断力が作用することを確実に回避できる。
第10の発明によれば、設置部(34)に形成した貫通穴(35)に感圧チューブ(50)を挿通することで、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減できる。特に第11の発明では、貫通穴(35)に傾斜面(36)を形成したため、貫通穴(35)の内縁部から感圧チューブ(50)に作用する剪断力も低減できる。
第12の発明によれば、受圧板(70)の剛性を比較的大きくすることで、圧力検知部(61)の検知精度を向上でき、信頼性の高い生体情報を取得できる。
第13の発明によれば、受圧板(70)の剛性を比較的小さくすることで、対象者(S)の快適性を向上できる。
第14の発明によれば、椅子(20)の座部(30)に適用される感圧チューブ(50)について、該感圧チューブ(50)の損傷や破損を効果的に抑制できる。
図1は、実施形態1に係る生体情報取得装置の全体構成を示す概略斜視図である。 図2は、情報取得ユニットのブロック図である。 図3は、図4のIII-III線断面図である。 図4は、図3のZ矢視図である。 図5は、図3において第1連続部の近傍を拡大した平面図である。 図6は、図5のVI-VI線断面図である。 図7は、図3において第2連続部の近傍を拡大した平面図である。 図8は、図7のVIII-VIII線断面図である。 図9は、実施形態1の変形例に係る生体情報取得装置の図5に相当する図である。 図10は、実施形態2に係る生体情報取得装置の図5に相当する図である。 図11は、図10のXI-XI線断面図である。 図12は、実施形態2の変形例1に係る生体情報取得装置の図5に相当する図である。 図13は、図12のXIII-XIII線断面図である。 図14は、実施形態2の変形例2に係る生体情報取得装置の図5に相当する図である。 図15は、図14のXV-XV線断面図である。 図16は、実施形態3に係る生体情報取得装置の図5に相当する図である。 図17は、図16のXVII-XVII線断面図である。 図18は、実施形態3の変形例に係る生体情報取得装置の図5に相当する図である。 図19は、図18のXIV-XIV線断面図である。 図20は、実施形態4に係る生体情報取得装置の図5に相当する図である。 図21は、図20のXXI-XXI線断面図である。 図22は、実施形態4の変形例に係る生体情報取得装置の図5に相当する図である。 図23は、図22のXXIII-XXIII線断面図である。 図24は、実施形態5に係る生体情報取得装置の図5に相当する図である。 図25は、図24のXXV-XXV線断面図である。 図26は、その他の実施形態の第1の例の配置パターンを表した平面図である。 図27は、その他の実施形態の第2の例の配置パターンを表した平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
実施形態1は、対象者(S)の生体情報を取得する生体情報取得装置(10)を構成している。本実施形態の生体情報取得装置(10)は、椅子に座る人を対象者(S)とする。生体情報取得装置(10)は、この対象者(S)の生体情報として、例えばストレス度及び自立神経活動の少なくとも一方を取得する。
〈全体構成〉
図1に示すように、生体情報取得装置(10)は、例えばオフィスのデスク(D)で仕事をする人を対象とする。生体情報取得装置(10)は、椅子(20)と、情報取得ユニット(40)とを有している。
〈椅子〉
椅子(20)は、床面に設置される支持部(21)と、支持部(21)に支持される座部(30)と、座部(30)の後側(対象者(S)の背中側)に位置する背もたれ(22)と、背もたれ(22)と座部(30)とを連結する連結部材(23)とを有している。
支持部(21)は、床面に沿って移動可能なキャスター部(21a)と、キャスター部(21a)の中央から鉛直に延びる支柱(21b)とを有している。
座部(30)は、支柱(21b)の上端に固定されている。座部(30)は、その上側に対象者(S)が座る座面(A)を構成している。座部(30)の内部には、情報取得ユニット(40)の感圧チューブ(50)の一部が配置される。
背もたれ(22)は、座部(30)の後縁部近傍から上方に向かって延びている。本実施形態の背もたれ(22)は、前側に突出部が形成される略「への字」形状(略V字形状)に構成される。
連結部材(23)は、座部(30)と背もたれ(22)とを連結している。本実施形態の連結部材(23)は、その一端(下端部)が座部(30)の裏側部分に固定され、その他端(上端部)が背もたれ(22)の裏側(後側)の上部に固定される。
〈情報取得ユニット〉
図1に示すように、本実施形態の情報取得ユニット(40)は、1本の感圧チューブ(50)と、1つのセンサ本体(60)と、1枚の受圧板(70)とを有している。
感圧チューブ(50)は、対象者(S)の体動が作用することで内圧が変化する感圧部を構成している。感圧チューブ(50)は、樹脂製の細長い中空状のチューブで構成される。例えば感圧チューブ(50)は、内径が約4mmの塩化ビニル製のチューブで構成される。
感圧チューブ(50)は、感圧チューブ本体(51)と、連絡チューブ部(52)と、封止側チューブ部(56)とを有している。感圧チューブ本体(51)は、その全体が底層部(32)と受圧板(70)との間に配置される。連絡チューブ部(52)及び封止側チューブ部(56)は、各々の全体が底層部(32)と受圧板(70)との外部に配置される。連絡チューブ部(52)は、基端がセンサ本体(60)の圧力センサ(61)に接続され、先端が感圧チューブ本体(51)に接続される。感圧チューブ(50)の詳細な構造は、後述する。
情報取得ユニット(40)は、椅子(20)の連結部材(23)の上部に支持される。本実施形態の情報取得ユニット(40)は、固定用ベルト(24)により連結部材(23)に保持される。これにより、情報取得ユニット(40)は、背もたれ(22)の裏側に配置されるので、情報取得ユニット(40)の着脱や操作等を容易に行うことができる。
センサ本体(60)の下部には、1つの圧力センサ(61)が設けられる。つまり、圧力センサ(61)は、連結部材(23)に支持される。圧力センサ(61)には、感圧チューブ(50)の連絡チューブ部(52)が接続される。圧力センサ(61)は、感圧チューブ(50)の内圧を受圧し、この内圧に応じた圧力信号(生体情報を示す信号)を出力する圧力検知部を構成している。
図2に示すように、センサ本体(60)は、上述した圧力センサ(61)と、前処理部(62)と、拍動間隔検出部(63)と、ストレス度算出部(64)と、記憶部(65)とを有している。前処理部(62)、拍動間隔検出部(63)、及びストレス度算出部(64)は、信号処理部(69)を構成している。
前処理部(62)は、圧力センサ(61)から出力された信号に対して所定のフィルタ処理を行う。拍動間隔検出部(63)は、前処理部(62)で処理された後の信号から振幅の大きなR波を導出する。そして、拍動間隔検出部(63)は、所定の区間毎に拍動間隔の長さを算出する。
ストレス度算出部(64)は、算出した拍動間隔の変化(拍動間隔のゆらぎ)の周波数分析を行うために、拍動間隔データを直線補間して等時間間隔データに変換する。その後、この等時間間隔の拍動間隔データについて高速フーリエ変換(FFT、Fast Fourier Transform)を行って、拍動間隔のゆらぎの低周波数成分LF(例えば0.04〜0.15Hz)と高周波成分HF(例えば0.15Hz以上)との比(LH/HF)を得る。この比は、ストレス度又は自立神経活動に関する生体情報となる。例えばこの比(LH/HF)が第1所定値(例えば“2”)以上の場合にはストレス度が高い、また第2所定値(例えば“5”)以上の場合には過度のストレス状態にあると判断できる。
記憶部(65)は、圧力センサ(61)で検出された圧力信号、拍動間隔検出部(63)で検出した拍動間隔、ストレス度算出部(64)で算出したストレス度等を時々刻々と記憶する。なお、記憶部(65)は、圧力信号のみを記憶し、それ以外の指標を事後的に算出するようにしてもよい。
記憶部(65)に記憶された生体情報は、信号出力部(66)を介して所定の端末(67)(例えばタブレット端末)に有線又は無線により出力される。この生体情報は、端末(67)を操作することで表示部(68)に表示される。
〈座部、及びその周辺の詳細構造〉
座部(30)、及びその周辺の詳細な構造について図3及び図4を参照しながら説明する。
座部(30)では、表面(上面)から裏面(下面)に向かって順に、表層部(31)と底層部(32)とが設けられる。なお、座部(30)では、表層部(31)の表面を覆うように布(図示省略)が設けられる。
表層部(31)は、例えばウレタンで構成される。底層部(32)は、例えばポリプロピレンで構成され、座部(30)の底部(底板)を構成している。表層部(31)の厚みは底層部(32)の厚みよりも大きい。
表層部(31)と底層部(32)との間には、1枚の受圧板(70)と、1本の感圧チューブ(50)の一部とが設けられる。つまり、座部(30)では、上側から下側に向かって順に、表層部(31)、受圧板(70)、感圧チューブ(50)、及び底層部(32)が積み重なるように配置される。底層部(32)は、感圧チューブ(50)が上方に設置される設置部を構成している。
受圧板(70)は、左右に横長の長方形板状に形成され、座部(30)の前側寄りに配置される。具体的に、座部(30)における前後方向に中間部に対応する中心線(図3の二点鎖線C1)に対し、受圧板(70)における前後方向の中間部に対応する中心線(図3の二点鎖線C2)が前側にずれている。受圧板(70)は、座部(30)の中央部寄りの部分に対応する中央板部(73)と、該中央板部(73)よりも前側に位置する前側板部(74)とを有している。
感圧チューブ本体(51)は、中央チューブ部(53)と、前側チューブ部(54)と、中間チューブ部(55)とを有している。
中央チューブ部(53)は、座部(30)の前後方向の中央部寄りに配置されている。中央チューブ部(53)は、座部(30)の座面(A)に沿うように左右方向(即ち、前後方向と直交する方向)に延びている。中央チューブ部(53)は、中央板部(73)の下側に配置される。
前側チューブ部(54)は、中央チューブ部(53)よりも前側で且つ座部(30)の中心線C1よりも前側に配置されている。前側チューブ部(54)は、座部(30)の座面(A)に沿うように左右方向(即ち、前後方向と直交する方向)に延びている。前側チューブ部(54)は、前側板部(74)の下側に配置される。
中間チューブ部(55)は、中央チューブ部(53)と前側チューブ部(54)とを連結する。本実施形態の中間チューブ部(55)は、中央チューブ部(53)の端部(図4の左側端)と、前側チューブ部(54)の端部(図4の左側端)とを接続している。つまり、中間チューブ部(55)は、中央チューブ部(53)と前側チューブ部(54)との同じ側の側端部を連結するように前後に延びている。厳密には、中間チューブ部(55)は、左側に膨出し且つ前後に延びるような円弧状に形成される。中間チューブ部(55)は、受圧板(70)の左側縁部の下側に配置される。
連絡チューブ部(52)の先端は、中央チューブ部(53)の一端(図4の右後側の端部)に接続している。連絡チューブ部(52)は、感圧チューブ本体(51)と連続している。つまり、感圧チューブ本体(51)と連絡チューブ部(52)との境界には、第1連続部(52a)が形成される。座部(30)の後縁部には、連絡チューブ部(52)が通過するスリット(33)が形成される。連絡チューブ部(52)は、スリット(33)を通じて座部(30)の外部へと延びている。連絡チューブ部(52)のうち座部(30)の外側の部分は、上方に向かって湾曲する。連絡チューブ部(52)の基端は、センサ本体(60)の圧力センサ(61)に接続される(図1を参照)。
封止側チューブ部(56)の基端は、前側チューブ部(54)の一端(図4の右側の端部)に接続している。封止側チューブ部(56)は、感圧チューブ本体(51)と連続している。つまり、感圧チューブ本体(51)と封止側チューブ部(56)との境界には、第2連続部(56a)が形成される。封止側チューブ部(56)の先端(図4の右側の端部)には、封止部材(57)が嵌め込まれる。これにより、感圧チューブ(50)の内圧の変化が顕著になる。封止部材(57)は、感圧チューブ(50)よりも硬質の樹脂材料で構成される。
図7及び図8に示すように、封止部材(57)には、該封止部材(57)の基端部(図7の上側の部分)から中央部まで延びる切目部(57a)と、該切目部(57a)の奥側端部を径方向に貫く円孔(57b)とが形成される。円孔(57b)は、その略半分が感圧チューブ(50)で閉塞され、残りの略半分が外部に露出している。これにより、感圧チューブ(50)の内部は、切目部(57a)及び円孔(57b)を介して、感圧チューブ(50)の外部と連通する。つまり、封止部材(57)の切目部(57a)及び円孔(57b)は、感圧チューブ(50)に大きな力が作用した際の空気抜き通路を構成している。従って、このような際に、感圧チューブ(50)が破裂してしまうことを防止できる。
〈各部品の剛性の関係〉
表層部(31)の剛性をS1、底層部(32)の剛性をS2、受圧板(70)の剛性をS3、感圧チューブ(50)の剛性をS4とする。すると、これらの剛性の関係は、S3>S2>S4>S1であるのが好ましい。つまり、受圧板(70)の剛性S3は、表層部(31)の剛性S1よりも大きく、且つ底層部(32)の剛性S2よりも大きく、且つ感圧チューブ(50)の剛性S4よりも大きい。
〈剪断力抑制部〉
生体情報取得装置(10)は、受圧板(70)の側端部(71,72)から感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減する剪断力抑制部(80)を備えている。剪断力抑制部(80)について、図5〜図8を参照しながら説明する。
まず、感圧チューブ(50)において剪断力が大きくなり易い箇所について説明する。第1の箇所は、感圧チューブ本体(51)と連絡チューブ部(52)との間の第1連続部(52a)である。図5及び図6に示すように、連絡チューブ部(52)は、底層部(32)と受圧板(70)の間の外側に配置され、感圧チューブ本体(51)と連続している。一方、第1連続部(52a)には、受圧板(70)の第1側端部(71)が近接している。第1側端部(71)の下側部分には、エッジ部が形成される。このため、受圧板(70)に大きな体動が作用すると、第1連続部(52a)に対し、第1側端部(70a)が線接触する。すると、第1連続部(52a)には、大きな剪断力が作用する。
第2の箇所は、感圧チューブ本体(51)と封止側チューブ部(56)との間の第2連続部(56a)である。図7及び図8に示すように、封止側チューブ部(56)は、底層部(32)と受圧板(70)の間の外側に配置され、感圧チューブ本体(51)と連続している。一方、第2連続部(56a)には、受圧板(70)の第2側端部(70b)が近接している。第2側端部(70b)の下側部分には、エッジ部が形成される。このため、受圧板(70)に大きな体動が作用すると、第2連続部(56a)には、大きな剪断力が作用する。
本実施形態の生体情報取得装置(10)には、これらの2箇所において、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減するために、第1剪断力抑制部(81)と第2剪断力抑制部(82)とが設けられる。第1剪断力抑制部(81)は、受圧板(70)の第1側端部(71)と第1連続部(52a)との近接部に設けられる。第2剪断力抑制部(82)は、受圧板(70)の第2側端部(72)と第2連続部(56a)との近接部に設けられる。
各剪断力抑制部(81)は、2つの突起部(83)を有している。第1剪断力抑制部(81)の突起部(83)は、受圧板(70)の第1側端部(71)の下面に固定される。第2剪断力抑制部(82)の突起部(83)は、受圧板(70)の第2側端部(72)の下面に固定される。突起部(83)は、上下にやや平たい直方体状に形成されている。第1剪断力抑制部(81)の突起部(83)のうち、連絡チューブ部(52)側に形成される面は、第1側端部(71)の側面と概ね一致している。第2剪断力抑制部(82)の突起部(83)のうち、封止側チューブ部(56)側に形成される面は、第2側端部(72)の側面と概ね一致している。
各一対の突起部(83,83)は、感圧チューブ(50)の水平方向の両側に配置される。つまり、感圧チューブ(50)は、一対の突起部(83,83)に実質的に挟まれるように配置される。受圧板(70)では、第1側端部(71)と第2側端部(72)のみに突起部(83)が設けられ、他の部分には突起部(83)が設けられていない。
突起部(83)の高さhは、感圧チューブ(50)の外径Dよりも短い。このため、対象者(S)が座部(30)に座っていない状態(図6の状態)では、突起部(83)の先端(下端)が、底層部(32)(突起部(83)に対向する対向部(32a))と離れた位置にある。一方、対象者(S)が座部(30)に座り受圧板(70)に大きな体動が伝わると、突起部(83)の先端が底層部(32)の対向部(32a)に接触する。これにより、第1連続部(52a)及び第2連続部(56a)に大きな力が作用することが、各突起部(83)により抑制される。つまり、本実施形態の突起部(83)は、受圧板(70)の下方への変位を所定高さまでに規制するストッパ部を構成している。
−生体情報を取得する動作−
図1に示すように、対象者(S)が椅子(20)の座部(30)に座ると、対象者(S)の体動が表層部(31)及び受圧板(70)を介して感圧チューブ本体(51)に作用する。これにより、感圧チューブ(50)の内圧が変化する。この内圧の変化は、センサ本体(60)の圧力センサ(61)に受圧される。圧力センサ(61)は、受圧した内圧に応じた圧力信号を出力する。この信号は、対象者(S)の生体情報を示す信号の元になる。
図2に示すように、この信号は前処理部(62)でフィルタ処理された後、拍動間隔検出部(63)による拍動間隔の長さの導出に用いられる。ストレス度算出部(64)は、この拍動間隔の変化(拍動間隔のゆらぎ)に基づき対象者(S)のストレス度を決定する。このストレス度は、記憶部(65)に記憶されるとともに、対象者(S)の生体情報として表示部(68)に表示される。
〈感圧チューブ、受圧板、及び座部の作用効果〉
ところで、対象者(S)は、図1に示すように椅子(20)の座部(30)に正常な姿勢で座るとは限らない。具体的に、対象者(S)は、座部(30)の前側寄りの部分に座ったり、座部(30)に前傾姿勢で座ったりすることがある。このような状態では、対象者(S)の体動が感圧チューブ(50)に正確に伝達せず、ストレス度等の生体情報を確実に取得できなくなる、という問題が生じうる。本実施形態では、このような課題に着目し、以下のような対策を講じている。
本実施形態では、感圧チューブ(50)の上側に受圧板(70)を配置している(図2及び図3を参照)。受圧板(70)は、座部(30)の前後方向の中央部寄りに配置される中央板部(73)と、中央板部(73)よりも前側に配置される前側板部(74)とを含んでいる。このため、対象者(S)が通常の姿勢であるときには、対象者(S)の体動が中央板部(73)を介して感圧チューブ(50)に作用し易くなる。また、対象者(S)が前寄りの姿勢(前側部分に座ったり、前傾状態で座ったりする姿勢)であるときには、対象者(S)の体動が前側板部(74)を介して感圧チューブ(50)に作用し易くなる。従って、対象者(S)が通常の姿勢であるときと、対象者(S)が前寄りの姿勢であるときとの双方において、対象者(S)の体動が感圧チューブ(50)にうまく伝わり、これに伴い生体情報の検出精度が向上する。
本実施形態では、中央板部(73)と前側板部(74)とが一体に形成され、受圧板(70)を構成する。つまり、受圧板(70)は、中央板部(73)から前側板部(74)に亘る1枚の板状に形成される。受圧板(70)の下側には、感圧チューブ(50)が配置される。これにより、2枚の板を用いずとも、対象者(S)の生体情報の検出精度が向上する。
本実施形態では、図3に示すように、受圧板(70)の上側に表層部(31)が設けられる。受圧板(70)の剛性は表層部(31)の剛性よりも大きいため、比較的剛性の小さい表層部(31)を介して対象者(S)の体動が受圧板(70)へ伝わり易くなる。受圧板(70)は剛性が比較的大きいので、受圧板(70)に伝わった体動が、感圧チューブ(50)へ伝わり易くなる。この結果、対象者(S)の生体情報の検出精度が向上する。また、表層部(31)の剛性は受圧板(70)の剛性以下であり、柔軟に構成される。従って、対象者(S)が椅子(20)に座った際の対象者(S)の快適性が向上する。
本実施形態では、図3に示すように、受圧板(70)の下側に底層部(32)が設けられる。受圧板(70)の剛性は底層部(32)の剛性よりも大きく、受圧板(70)の撓み等を抑制できる。これにより、受圧板(70)に伝わった体動が、感圧チューブ(50)へ伝わり易くなる。この結果、対象者(S)の生体情報の検出精度が向上する。
本実施形態では、図4に示すように、中央チューブ部(53)と前側チューブ部(54)と連結された1本の感圧チューブ(50)が用いられる。中央チューブ部(53)は座部(30)の中央部寄りに配置され、前側チューブ部(54)は中央チューブ部(53)の前側に配置される。このため、対象者(S)が通常の姿勢であるときには、対象者(S)の体動が中央板部(73)を介して中央チューブ部(53)に確実に作用する。また、対象者(S)が前寄りの姿勢であるときには、対象者(S)の体動が前側板部(74)を介して前側チューブ部(54)に作用する。従って、対象者(S)が通常の姿勢であるときと、対象者(S)が前寄りの姿勢であるときの双方において、対象者(S)の体動が感圧チューブ(50)に確実に伝わり、これに伴い生体情報の検出精度が向上する。
本実施形態では、図4に示すように、前側チューブ部(54)と中央チューブ部(53)とが、座部(30)の前後方向と直交するように側方に延びて形成される。このため、対象者(S)が通常の姿勢であるときに対象者(S)の位置が座部(30)に対して左右にずれたとしても、対象者(S)の体動を主として中央チューブ部(53)に作用させることができる。また、対象者(S)が前寄りの姿勢であるときに対象者(S)の位置が座部(30)に対して左右にずれたとしても、対象者(S)の体動を主として前側チューブ部(54)に作用させることができる。
本実施形態の感圧チューブ本体(51)は、図4に示すように、略U字状に形成される。これにより、中央チューブ部(53)と前側チューブ部(54)とは必要最低限の長さの連絡チューブ部(52)で連結されるため、感圧チューブ本体(51)の全長を短くできる。このように感圧チューブ本体(51)の全長が短くなると、感圧チューブ本体(51)の内部容積も小さくなる。これにより、対象者(S)の体動に伴う感圧チューブ(50)の内圧の変化が顕著となり、生体情報の検出精度が向上する。
本実施形態では、図1に示すように、椅子(20)の座部(30)と背もたれ(22)とが連結部材(23)により連結され、この連結部材(23)に圧力センサ(61)が支持される。感圧チューブ(50)の連絡チューブ部(52)は、中央チューブ部(53)の基端と、連結部材(23)に支持された圧力センサ(61)とを連結する。このような連絡チューブ部(52)の接続構造により、連絡チューブ部(52)の全長を短くでき、ひいては感圧チューブ(50)の内部容積も小さくなる。これにより、対象者(S)の体動に伴う感圧チューブ(50)の内圧の変化が一層顕著となり、生体情報の検出精度が更に向上する。
〈剪断力抑制部の作用効果〉
対象者(S)が椅子(20)の座部(30)に座った際には、受圧板(70)に大きな衝撃が作用する。このため、この衝撃に起因して受圧板(70)が下方へと急峻に押し下げられる。上述したように、受圧板(70)の第1側端部(71)のエッジ部の下側には、第1連続部(52a)が位置し、受圧板(70)の第2側端部(72)のエッジ部の下側には、第2連続部(56a)が位置する。このため、受圧板(70)に大きな体動が作用すると、感圧チューブ(50)には、第1側端部(71)及び第2側端部(72)の各下側部分に大きな剪断力が作用し、感圧チューブ(50)が損傷したり破れたりするおそれがある。
本実施形態では、このような課題に鑑み、各側端部(71,72)に対応するように各剪断力抑制部(80)を設けている。具体的に、本実施形態では、第1剪断力抑制部(81)と第2剪断力抑制部(82)とがそれぞれ一対の突起部(83)を有している。これにより、受圧板(70)が押し下げられたときには、各突起部(83)の下端(先端)が底層部(32)の対向部(32a)と接触し、受圧板(70)の変位が所定高さの位置で禁止される。この結果、各側端部(71,72)のエッジ部が感圧チューブ(50)に強く当たることが抑制され、感圧チューブ(50)に作用する剪断力が低減される。従って、受圧板(70)が感圧チューブ(50)に線接触することに起因して、感圧チューブ(50)が損傷したり破れたりすることを確実に防止できる。
−実施形態1の効果−
上記実施形態によれば、2つの剪断力抑制部(81,82)により、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減できる。具体的には、受圧板(70)の第1側端部(71)と第2側端部(72)とにそれぞれ一対の突起部(83)を設け、受圧板(70)の下方への変位を所定高さで規制している。これにより、対象者(S)が座部(30)に座った際、第1連続部(52a)、及び第2連続部(56a)に作用する剪断力を低減でき、感圧チューブ(50)の損傷や破れを確実に防止できる。
図4に示すように、受圧板(70)では、第1側端部(71)と第2側端部(72)以外の部分には、突起部(83)を設けていない。従って、受圧板(70)に作用した体動を確実に感圧チューブ本体(51)に伝えることができ、生体信号の検知精度を向上できる。
一対の突起部(83)は、感圧チューブ(50)の固定部材、あるいは位置決め部材としても機能する。従って、生体情報取得装置(10)の部品点数を削減できる。
〈実施形態1の変形例〉
図9に示すように、剪断力抑制部(80)の一対の突起部(83,83)を底層部(32)の対向部(32a)に設けてもよい。この構成において、対象者(S)の体動により受圧板(70)が下方に変位すると、突起部(83)の先端(上端)が受圧板(70)の側端部(71,72)に接触する。これにより、受圧板(70)の下方への変位が所定高さに規制され、感圧チューブ(50)へ作用する剪断力を低減できる。
《実施形態2》
実施形態2は、実施形態1と剪断力抑制部(80)の構成が異なるものである。図10及び図11に示すように、実施形態2の剪断力抑制部(80)は、受圧板(70)に形成した溝部(84)で構成される。溝部(84)は、受圧板(70)の側端部(71,72)に形成した切り欠き部を構成する。受圧板(70)の第1側端部(71)のうち、感圧チューブ(50)に対応する部分(第1連続部(52a)に対応する部分)には、第1の溝部(84)が形成される。図示を省略するが、受圧板(70)の第2側端部(72)のうち、感圧チューブ(50)に対応する部分(第2連続部(56a)に対応する部分)には、第2の溝部が形成される。以下には、第1の溝部(84)を代表して説明する。
溝部(84)は、受圧板(70)の側端部(71)において、感圧チューブ本体(51)の端部を上側に露出されるように、該側端部(71)から水平方向に凹んだ形状をしている。例えば溝部(84)の内縁は、平面視において、円弧状ないし略半円形状に形成される。
実施形態2において、受圧板(70)が下方に押し付けられると、受圧板(70)の側端部(71)が第1連続部(52a)側へ変位する。この際、受圧板(70)の側端部(71)には、第1連続部(52a)に対応する位置に溝部(84)が形成されるため、受圧板(70)の側端部(71)が第1連続部(52a)に強く接触することを回避できる。これにより、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減でき、感圧チューブ(50)の損傷や破れを防止できる。実施形態2では、受圧板(70)の側端部の一部に溝部(84)を形成するだけでよい。従って、部品点数や加工コストの増大を招くことなく、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減できる。
〈実施形態2の変形例〉
実施形態2の変形例は、実施形態2と剪断力抑制部(80)の構成が異なるものである。図12及び図13に示すように、実施形態2の剪断力抑制部(80)は、受圧板(70)に形成したカット部(85)で構成される。カット部(85)は、受圧板(70)の側端部(71,72)に形成した切り欠き部を構成する。受圧板(70)の第1側端部(71)には、第1のカット部(85)が形成される。図示を省略するが、受圧板(70)の第2側端部(72)には、第2のカット部が形成される。以下には、第1のカット部(85)を代表して説明する。
カット部(85)は、受圧板(70)の側端部(71)の全域に亘って形成される。図12及び図13に示す例(変形例1)のカット部(85)は、受圧板(70)の側端部と直交する縦断面視において、斜めに傾斜した平面を構成する。この面は、側端部(71)の側面から該側端部(71)の下面に向かうにつれて内方へ近づくような傾斜面である。
なお、図14及び図15に示す例(変形例2)のように、カット部(85)は、略円弧状の円弧面を構成するものであってもよい。
実施形態2の変形例において、受圧板(70)が下方に押し付けられると、受圧板(70)の側端部(71)が、連続部(52a)側へ変位する。しかし、受圧板(70)の側端部(71)には、該側端部(71)と連続部(52a)との接触を回避するように、カット部(85)が形成される。このため、受圧板(70)の側端部(71)が連続部(52a)に強く接触することを回避できる。これにより、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減でき、感圧チューブ(50)の損傷や破れを防止できる。
特に、図14及び図15示す変形例のように、カット部(85)が円弧面を形成するようにすると、受圧板(70)の側端部(71)の下側では、エッジ部がほとんど形成されなくなる。この結果、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を効果的に低減できる。
《実施形態3》
実施形態3は、実施形態1及び2と剪断力抑制部(80)の構成が異なるものである。図16及び図17に示すように、実施形態3の剪断力抑制部(80)は、受圧板(70)の側端部(71,72)と感圧チューブ(50)との間に設けられた緩衝部材(86)で構成される。受圧板(70)の第1側端部(71)と、第1連続部(52a)との間には、第1の緩衝部材(86)が設けられる。図示は省略するが、受圧板(70)の第2側端部(72)と、第2連続部(56a)との間には、第2の緩衝部材が設けられる。以下には、第1の緩衝部材(86)を代表して説明する。
緩衝部材(86)は、受圧板(70)よりも剛性が低いスポンジ等からなり、且つ粘着部を有するクッションテープで構成される。図16及び図17に示す例(変形例1)では、緩衝部材(86)が受圧板(70)の側端部(71)に固定される。例えば緩衝部材(86)は、その粘着部を受圧板(70)の側端部(71)の表面に貼り付けることで、該側端部(71)に固定される。この状態では、緩衝部材(86)が側端部(71)のエッジ部を覆う状態となる。
実施形態3において、受圧板(70)が下方に押し付けられると、受圧板(70)の側端部(71)が、連続部(52a)側へ変位する。しかし、受圧板(70)の側端部(71)には、エッジ部を覆うように緩衝部材(86)が設けられる。このため、側端部(71)のエッジ部が感圧チューブ(50)に直接当たることを回避できる。これにより、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減でき、感圧チューブ(50)の損傷や破れを防止できる。
〈実施形態3の変形例〉
図18及び図19に示すように、緩衝部材(86)を感圧チューブ(50)と連絡チューブ部(52)の連続部(52a)の周囲に巻き付ける構成としてもよい。この構成においても、受圧板(70)の側端部(71)のエッジ部が感圧チューブ(50)に直接当たること回避できる。これにより、感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減でき、感圧チューブ(50)の損傷や破れを防止できる。
《実施形態4》
実施形態4は、実施形態1〜3と剪断力抑制部(80)の構成が異なるものである。図20及び図21に示すように、実施形態4の剪断力抑制部(80)は、感圧チューブ本体(51)と連絡チューブ部(52)とを連結するコネクタ(87)で構成される。
コネクタ(87)は、細長い円筒状ないしチューブ状に形成される。コネクタ(87)の軸方向の一端の外径は、感圧チューブ(50)の内径よりも僅かに大きく、コネクタ(87)の軸方向の他端の外径は、連絡チューブ部(52)の内径よりも僅かに大きい。コネクタ(87)の一端は、感圧チューブ(50)の内部に嵌合し、コネクタ(87)の他端は、連絡チューブ部(52)の内部に嵌合する。これにより、感圧チューブ本体(51)と連絡チューブ部(52)とがコネクタ(87)を介して連通する。
感圧チューブ(50)におけるコネクタ(87)側の端部は、受圧板(70)の第1側端部(71)よりも内側(図20における左側)に位置している。連絡チューブ部(52)におけるコネクタ(87)側の端部は、受圧板(70)の第1側端部(71)よりも外側(図20における右側)に位置している。コネクタ(87)のうち、連絡チューブ部(52)とコネクタ(87)の間の中間部は、第1側端部(71)と底層部(32)の間に位置している。
このように、感圧チューブ本体(51)や連絡チューブ部(52)は、第1側端部(71)に対してシフトして配置される。このため、第1側端部(71)のエッジ部が、感圧チューブ本体(51)や連絡チューブ部(52)に接触することが回避される。この結果、感圧チューブ(50)に剪断力が作用することを確実に回避できる。
コネクタ(87)は、感圧チューブ(50)(厳密には感圧チューブ本体(51)や連絡チューブ部(52))よりも剛性の高い材料(例えば樹脂材料)で構成される。このため、第1側端部(71)のエッジ部とコネクタ(87)とが接触したとしても、コネクタ(87)がつぶれたり損傷したりすることを回避できる。
なお、感圧チューブ本体(51)と封止側チューブ部(56)とをコネクタ(87)で連結する構成としてもよい。この場合にも同様にして、受圧板(70)の第2側端部(72)のエッジ部が、感圧チューブ(50)や封止側チューブ部(56)に接触することを確実に回避できる。
〈実施形態4の変形例〉
図22及び図23に示すように、剪断力抑制部(80)としてL字型のコネクタ(87)を用いてもよい。具体的に、この変形例では、設置部である設置板(34)の上側に感圧チューブ(50)及び受圧板(70)が設けられる。設置板(34)は、受圧板(70)と平行に配置される平板状に形成され、設置板(34)と受圧板(70)との間に感圧チューブ(50)が配置される。設置板(34)には、受圧板(70)の第1側端部(71)に対向する位置に貫通穴(35)が形成される。貫通穴(35)は、設置板(34)を板厚方向に貫通する円柱状に形成される。
コネクタ(87)は、受圧板(70)及び設置板(34)に沿って延びる横筒部(87a)と、貫通穴(35)の軸方向に沿って延びる縦筒部(87b)とを有する。横筒部(87a)は感圧チューブ本体(51)に内嵌し、縦筒部(87b)は連絡チューブ部(52)に内嵌する。これにより、感圧チューブ本体(51)と連絡チューブ部(52)とがコネクタ(87)を介して連通する。
感圧チューブ(50)におけるコネクタ(87)側の端部は、受圧板(70)の第1側端部(71)よりも内側(図22における左側)に位置している。連絡チューブ部(52)におけるコネクタ(87)側の端部は、例えば貫通穴(35)の内部に位置している。つまり、連絡チューブ部(52)の端部は、受圧板(70)に向かって開口している。
このように、感圧チューブ本体(51)や連絡チューブ部(52)は、第1側端部(71)のエッジ部と離間して配置される。このため、第1側端部(71)のエッジ部が、感圧チューブ本体(51)や連絡チューブ部(52)の接触することが回避される。この結果、感圧チューブ(50)に剪断力が作用することを確実に回避できる。
変形例のコネクタ(87)も、感圧チューブ(50)よりも剛性の高い材料で構成される。このため、第1側端部(71)のエッジ部とコネクタ(87)とが接触したとしても、コネクタ(87)がつぶれたり損傷したりすることを回避できる。なお、感圧チューブ本体(51)と封止側チューブ部(56)とをL字状のコネクタ(87)で連結する構成としてもよい。
《実施形態5》
実施形態5は、実施形態1〜4と剪断力抑制部(80)の構成が異なるものである。図24及び図25に示すように、実施形態5の剪断力抑制部(80)は、設置部である設置板(34)に形成した貫通穴(35)によって構成される。
設置板(34)は、受圧板(70)と平行に配置される平板状に形成され、設置板(34)と受圧板(70)との間に感圧チューブ(50)が配置される。設置板(34)には、受圧板(70)の第1側端部(71)に対向する位置に貫通穴(35)が形成される。貫通穴(35)は、設置板(34)を板厚方向に貫通している。
貫通穴(35)は、円筒状の主貫通穴(35a)と、該主貫通穴(35a)から感圧チューブ(50)の中央側に向かって拡大した拡張溝(35b)によって構成される。主貫通穴(35a)は、第1側端部(71)に対向する位置にあり、感圧チューブ(50)が挿通される。主貫通穴(35a)の内径は、感圧チューブ(50)の外径よりも大きい。
拡張溝(35b)は、上面視において、主貫通穴(35a)から感圧チューブ(50)の中央側(図24における左側)に膨出するように形成される。この拡張溝(35b)により、貫通穴(35)の内縁部における感圧チューブ(50)の中央側部分に傾斜面(36)が形成される。傾斜面(36)は、受圧板(70)側(図25の上側)に近づくにつれて貫通穴(35)の穴径を拡大させるように、貫通穴(35)の軸心に対して斜めに傾斜している。また、傾斜面(36)は、貫通穴(35)の軸直角な断面視において略円弧状に形成される。
実施形態5では、感圧チューブ(50)が貫通穴(35)に挿通するように配置されることで、図25に示すように、受圧板(70)の第1側端部(71)のエッジ部と、感圧チューブ(50)とが接触することを回避できる。これにより、第1側端部(71)から感圧チューブ(50)に剪断力が作用することを回避できる。また、貫通穴(35)に傾斜面(36)を形成することで、貫通穴(35)の内縁部のエッジ部と感圧チューブ(50)とが強く線接触することも回避できる。これにより、貫通穴(35)の内縁部から感圧チューブ(50)に作用する剪断力も低減できる。
なお、設置板(34)における第2側端部(72)に対向する部分に同様の構成の貫通穴(35)を形成し、この貫通穴(35)に感圧チューブ(50)を挿通してもよい。
《その他の実施形態》
上記実施形態の生体情報取得装置(10)は、椅子(20)の座部(30)に座る人を対象者(S)としている。しかし、生体情報取得装置(10)は、例えばベッドに座ったり、横臥したりする人を対象者(S)としてもよい。
上述したいずれの実施形態においても、設置部として設置板(34)(例えば実施形態5を参照)を用いるようにしてもよい。
また、この設置板(34)を採用する場合、この設置板(34)を椅子などの金属バネ(37)の上側に配置してもよい(図26を参照)。つまり、金属バネ(37)の上面に感圧チューブ(50)を直に配置すると、金属バネ(37)の幅方向の両端に形成される角エッジ部分が感圧チューブ(50)に接触し、感圧チューブ(50)に剪断力が作用してしまう。これに対し、金属バネ(37)と感圧チューブ(50)の間に設置板(34)を設けることで、金属バネ(37)から感圧チューブ(50)に対して剪断力が作用することを確実に防止できる。
また、例えば椅子などのフレーム(38)の上側に設置板(34)を配置し、この設置板(34)の上面に感圧チューブ(50)を配置する構成を採用してもよい(図27を参照)。フレーム(38)は、感圧チューブ(50)の感圧チューブ本体(51)に沿って延びる長方形状に形成される。
本発明に係る生体情報取得装置(10)は、オフィスのデスク(D)に対応する椅子(20)に適用されている。しかしながら、生体情報取得装置(10)は、例えば輸送機械(自動車、飛行機、電車等)の座席(客席や運転座席を含む)やマッサージチェアにも採用できる。
例えば車の運転座席に生体情報取得装置(10)を適用する場合、運転手である対象者(S)の生体情報を取得し、この生体情報を用いて運転手のアルコールの過剰摂取や、危険な薬物の摂取などを判定することができる。
例えば対象者(S)がアルコールを過剰に摂取すると、対象者(S)の心拍数が一時的に増大した後、この心拍数が低下する傾向になる。また、対象者(S)がアルコールを過剰に摂取すると、対象者(S)の副交感神経の活動量を示す指標が一時的に減少した後、この指標が上昇する傾向にある。従って、対象者(S)の生体情報に基づきこれらの傾向の有無を判定することで、対象者(S)がアルコールを過剰に摂取しているか否かを判定できる。
また、例えば対象者(S)が危険な薬物を摂取した場合、対象者(S)の呼吸数や心拍数が急激に増大する。従って、対象者(S)の生体情報に基づきこれらの傾向の有無を判定することで、対象者(S)が危険や薬物を摂取していないかを判定できる。
以上説明したように、本発明は、生体情報取得装置について有用である。
S 対象者
20 椅子
30 座部
32 底層部(設置部、底部)
32a 対向部
35 貫通穴
36 傾斜面
50 感圧チューブ
51 感圧チューブ本体
52 連絡チューブ部
52a 連続部(第1連続部)
56 封止側チューブ部
56a 連続部(第2連続部)
57 封止部材
61 圧力センサ(圧力検知部)
69 信号処理部
70 受圧板
71 第1側端部
72 第2側端部
80 剪断力抑制部
83 突起部
84 溝部(切り欠き部)
85 カット部(切り欠き部)
86 緩衝部材
87 コネクタ

Claims (14)

  1. 対象者(S)の生体情報を取得する生体情報取得装置であって、
    設置部(32)と、
    上記設置部(32)の上方に配置される受圧板(70)と、
    上記設置部(32)と上記受圧板(70)との間に配置され、上記対象者(S)の体動が上記受圧板(70)を介して作用するチューブ状の感圧チューブ(50)と、
    上記感圧チューブ(50)の内圧を受圧し、該内圧に応じた信号を出力する圧力検知部(61)と、
    上記圧力検知部(61)で出力された信号に基づき、上記対象者(S)の生体情報を取得する信号処理部(69)とを備え、
    上記受圧板(70)の側端部(71,72)と上記感圧チューブ(50)との近接部には、該受圧板(70)の側端部(71,72)から該感圧チューブ(50)に作用する剪断力を低減する剪断力抑制部(80)が設けられる
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  2. 請求項1において、
    上記圧力検知部(61)は、上記設置部(32)と上記受圧板(70)の間の外側に配置され、
    上記感圧チューブ(50)は、上記設置部(32)と上記受圧板(70)の間に配置される感圧チューブ本体(51)と、上記設置部(32)と上記受圧板(70)の間の外側に配置され且つ感圧チューブ本体(51)と上記圧力検知部(61)との間に接続される連絡チューブ部(52)とを有し、
    上記感圧チューブ本体(51)と上記連絡チューブ部(52)の連続部(52a)の近傍に、上記剪断力抑制部(80)が設けられる
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  3. 請求項2において、
    上記感圧チューブ(50)の両端部のうち上記圧力検知部(61)と反対側の端部には、封止部材(57)が嵌め込まれ、
    上記感圧チューブ(50)は、上記設置部(32)と上記受圧板(70)の間の外側に配置され且つ上記封止部材(57)が嵌め込まれる封止側チューブ部(56)を有し、
    上記感圧チューブ本体(51)と上記封止側チューブ部(56)との連続部(56a)の近傍に、上記剪断力抑制部(80)が設けられる
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記剪断力抑制部(80)は、上記受圧板(70)の側端部(71,72)、及び該設置部(32)における該受圧板(70)の側端部(71,72)に対向する対向部(32a)の少なくとも一方に設けられる突起部(83)を含み、
    上記突起部(83)は、上記受圧板(70)に体動が作用するときに、上記受圧板(70)の側端部(71,72)、及び上記設置部(32)の対向部(32a)の他方と接触するように構成される
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  5. 請求項4において、
    上記突起部(83)は、上記受圧板(70)のうち該受圧板(70)の側端部(71,72)のみに設けられる
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  6. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記剪断力抑制部(80)は、上記受圧板(70)の側端部(71,72)に形成される切り欠き部(84,85)を含んでいる
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  7. 請求項6において、
    上記切り欠き部は、上記受圧板(70)の側端部(71,72)における上記感圧チューブ(50)に対応する部分のみに形成される溝部(84)で構成される
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  8. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記剪断力抑制部(80)は、上記受圧板(70)の側端部(71,72)と上記感圧チューブ(50)の間に配置される緩衝部材(86)を含んでいる
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  9. 請求項2において、
    上記剪断力抑制部(80)は、上記感圧チューブ(50)よりも剛性が大きい材料で構成され、且つ上記感圧チューブ本体(51)と上記連絡チューブ部(52)とを連結するチューブ状のコネクタ(87)で構成される
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  10. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記剪断力抑制部(80)は、上記設置部(32)のうち上記受圧板(70)の側端部(71,72)に対向する部分に上記感圧チューブ(50)が挿通される貫通穴(35)で構成される
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  11. 請求項10において、
    上記貫通穴(35)の内縁部のうち上記感圧チューブ(50)の中央側部分には、上記受圧板(70)側に近づくにつれて該貫通穴(35)の穴径を拡大させる傾斜面(36)が形成される
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1つにおいて、
    上記受圧板(70)の剛性が、上記設置部(32)の剛性よりも大きい
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  13. 請求項1乃至11のいずれか1つにおいて、
    上記受圧板(70)の剛性が、上記設置部(32,34)の剛性よりも小さい
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1つにおいて、
    上記設置部(32,34)は、上記対象者(S)が座る椅子(20)の座部(30)の底部(32)で構成され、
    上記受圧板(70)は、上記底部(32)の上方に配置され、上記座部(30)に座った上記対象者(S)の体動が作用するように構成される
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
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