JP6028532B2 - 排水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、塗装廃水やメッキ廃水をはじめとする各種の産業排水を浄化するための排水処理に関するものであり、より詳細には電解処理を利用した排水処理装置に関する。
塗装廃水やメッキ廃水をはじめとする各種の産業排水を浄化する方法として、電解処理がある。図10には電解処理を利用した従来の排水処理装置の一例を示す。この排水処理装置では、処理対象となる各種産業排水が原水パイプ1を通じて電解槽2に供給される。電解槽2にはアルミニウムや鉄などの可溶性材料で形成された陽極3と、その対になる電極として、陰極4が設置されている。これら電極を電源5に接続し、電圧あるいは電流を一定又は適宜変化させて印加することで、産業排水の電解処理が行われる。すなわち、陽極3が溶解した際に生じる金属水酸化物が、排水に含まれる金属、油分、微粒子などの汚染物を捕集し、凝集性の高いスカムを形成させることができる。生成したスカムは、陰極4から発生する水素気泡により揚力を与えられ、電解槽水面に浮上分離する。こうして生じた浮上性スカム6は、電解槽水面に向けて複数垂設した掻取りブレードがベルトコンベア式に一方向に進むように構成されたスカム掻取り装置7により回収され、スカム貯留槽8に集められる。また生じたスカムのうち、粒子系の大きいものや、浮上しなかったものは、沈降性スカム9として電解槽底部に堆積する。このように排水に含まれる金属、油分、微粒子などの汚染物を、スカムとして分離、回収することにより、処理後に得られる処理水の水質は向上する。処理水は、排水パイプ10を経て排出される。
しかし、排水に含まれる金属や油や微粒子の量など被処理水の性状によっては、生じたスカムが完全に浮上せずに処理水中に残留するという問題があった。また、スカムの量に対して陰極で発生する水素気泡が少ないと、大部分が沈降性スカムとなるため、電解槽にドレンを設置して排出する必要性が生じるという問題があった。
このような課題に対し、下記特許文献1には、電極板の一定間隔を隔てた真下部に配した放出ノズル群より空気又は酸素等の気体を充分溶解させた加圧水を、各電極板全域巾にわたり平行状に拡散吐出せしめ、この水流と気泡にてフロックの浮上分離を促進させるとともに、電極板に対する抵抗体となるフロックの付着を阻止するようにした、産業排水の電気分解浮上分離方法の発明が開示されている。また、下記特許文献2には、空気を装置下部からバブリングにより微気泡化して、多量に排出することにより、陰極からの水素ガス濃度を希釈し、爆発の危険防止を計り、且つ、スカムの排出を円滑、容易とした、スカム及びガスの排出具を備えた電解イオン凝集装置の発明が開示されている。また、下記特許文献3には、大量に発生したスカムが電極表面に付着し、電解効率を低下させることを防ぐため、洗浄装置として、直径2mm以上の散気孔を有する洗浄配管を電極板の下方に備え、その散気孔から電極板間に粗大気泡を送気するようにした、電解処理槽の発明が開示されている。
特公昭51−9184号公報 特開平07−51676号公報 特開2005−305389号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載の方法や装置でも、被処理水の水質が変動し、特にスカムの量や状態などの変化が著しい場合には、その変化に応じて確実なスカム分離が実現できるとはいい難く、安定した処理水質が得られないという問題があった。
そこで本発明は、電解処理を利用した排水処理装置において、被処理水の水質の変動によりスカムの量や状態などが変化した場合でも、それに応じて確実なスカム分離が実現でき、安定した処理水質を維持できる、排水処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の排水処理装置は、被処理水が流入する電解槽と、前記電解槽に配置された陽極及び陰極と、前記電解槽内の下方に配置された、前記電解槽に流入した前記被処理水に気泡を供給する散気装置と、前記被処理水及び/又は処理水の性状を検出する水質検出手段と、前記水質検出手段による検出結果に基づいて、前記散気装置から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を制御する制御装置とを備えていることを特徴とする。
本発明の排水処理装置によれば、陽極及び陰極を配置した電解槽中で、産業排水等の被処理水を電解処理することにより、被処理水中の金属、油分、微粒子などの汚染物が凝集して形成されたスカムを生成させることができる。生成したスカムは、電解槽の水面に浮上するので、例えばスカム掻取り装置等によって除去することができる。その際、散気装置から気泡を供給して、沈降性のスカムを適当な大きさに粉砕したり、その気泡をスカムに付着させて揚力を付与したりして、スカムの浮上分離の効率化を図ることができる。また、被処理水及び/又は処理水の性状を検出する水質検出手段と、その水質検出手段による検出結果に基づいて、散気装置から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を制御する制御装置を備えているので、被処理水の水質の変動によりスカムの量や状態などが変化した場合でも、それに応じて確実なスカム分離が実現でき、安定した処理水質を維持できる。
本発明においては、前記制御装置は、前記散気装置から供給される気泡の少なくとも気泡径を制御できるように構成されていることが好ましい。これによれば、気泡径を制御することにより、電解槽中の被処理水や電極の状況に応じて、スカム分離のためより適した気泡を供給することができる。例えば大きな粒径のスカムが存在する場合には、気泡径を大きくすることにより、スカムを粉砕して微小化し、再度気泡径を小さくすることにより、微小化したスカムに気泡を付着させて浮上させることができる。
また、前記水質検出手段は、予め設定した電圧を前記陽極及び陰極間に印加した際に流れる電流値を検出する電流計からなり、前記制御装置は、前記電流値が、予め設定した閾値未満になったら、前記散気装置から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を増大させるように構成されていることが好ましい。これによれば、予め設定した電圧を前記陽極及び陰極間に印加した際に流れる電流値が、予め設定した閾値未満になったら、例えば電極表面やその近傍に堆積したスカムの量が多くなっていると判断し、制御装置により、散気装置から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を増大させることにより、そのスカムを電極から剥離、除去、粉砕し、または微小化して浮上しやすくすることができる。
また、前記水質検出手段は、前記被処理水及び/又は処理水中の有機物量、固形物量、油量から選ばれた少なくとも1種を検出できる水質センサからなり、前記制御装置は、前記被処理水及び/又は処理水中の有機物量、固形物量、油量から選ばれた少なくとも1種の量が、予め設定した閾値以上になったら、前記散気装置から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を増大させるように構成されていることが好ましい。これによれば、水質センサにより、被処理水及び/又は処理水中の有機物量、固形物量、油量から選ばれた少なくとも1種を検出して、その量が予め設定した閾値以上になったら、例えば沈降性スカムの量が多くなったり、スカムの粒径が大きくなったりする傾向にあると判断し、制御装置により、散気装置から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を増大させることにより、生成するスカムを微小化して浮上しやすくすることができる。
また、前記水質検出手段は、電解槽の底部に沈降したスカムの量を測定するレベルゲージからなり、前記制御装置は、前記電解槽の底部に沈降したスカムの量が、予め設定した閾値以上になったら、前記散気装置から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を増大させるように構成されていることが好ましい。これによれば、レベルゲージにより検出された電解槽の底部に沈降したスカムの量が、予め設定した閾値以上になったら、例えば沈降性スカムの量が多くなっていると判断し、制御装置により、散気装置から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を増大させることにより、そのスカムを微小化して浮上しやすくすることができる。
また、前記水質検出手段は、前記電解槽内の被処理水の濁度を検出する濁度計からなり、前記制御装置は、前記濁度計により検出された濁度が、予め設定した閾値以上になったら、散気装置から供給される気泡の気泡径を小さくするように構成されていることが好ましい。スカムが破砕されて微小化すると、電解槽内の被処理水の濁度が上昇する傾向にある。そして、微小化したスカムに対しては、大きな気泡よりも、小さな気泡の方が付着しやすい。上記態様によれば、濁度計により検出された濁度が、予め設定した閾値以上になったら、例えば微小なスカムの量が多くなっていると判断し、制御装置により、散気装置から供給される気泡の気泡径を小さくすることにより、そのスカムに気泡を付着させやすくして、スカムを効果的に浮上させることができる。
また、前記散気装置は、気泡径が1mm未満の気泡、気泡径が1〜2mmの気泡、気泡径が2mm超の気泡を選択的に発生できるようにされていることが好ましい。これによれば、大きな粒径のスカム、電極に付着したスカム、又は電解槽の底部に沈降したスカムに対しては、気泡径が2mm超の気泡を発生させて粉砕しやすくし、通常の粒径のスカムに対しては、気泡径が1〜2mmの気泡を発生させて浮上しやすくし、より小さな粒径のスカムに対しては、気泡径が1mm未満の気泡を発生させて浮上しやすくすることができる。
また、前記陽極は、電圧印加時に溶解して金属水酸化物を生成しうるものであることが好ましい。
本発明によれば、電解処理を利用した排水処理装置において、被処理水の水質の変動によりスカムの量や状態などが変化した場合でも、それに応じて確実な固液分離が実現でき、安定した処理水質を維持できる。
本発明の排水処理装置の一例を示す概略図である。 本発明の排水処理装置を構成する散気装置の一例を示す概略図であり、(A)は導入される気体の圧力が小さい状態を示し、(B)は導入される気体の圧力が大きい状態を示す。 本発明の排水処理装置を構成する散気装置の別例を示す概略図である。 水質検出手段の検出結果に基づく気泡の気泡径及び/又は気泡量の制御の第1の実施形態を説明する工程図である。 水質検出手段の検出結果に基づく気泡の気泡径及び/又は気泡量の制御の第2の実施形態を説明する工程図である。 水質検出手段の検出結果に基づく気泡の気泡径及び/又は気泡量の制御の第3の実施形態を説明する工程図である。 本発明の排水処理装置の別例を示す概略図である。 水質検出手段の検出結果に基づく気泡の気泡径及び/又は気泡量の制御の第4の実施形態を説明する工程図である。 水質検出手段の検出結果に基づく気泡の気泡径及び/又は気泡量の制御の第5の実施形態を説明する工程図である。 従来の排水処理装置の一例を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。
図1には本発明の排水処理装置の一例を示す。
この排水処理装置は、上記図10に示した従来の排水処理装置との共通構成を備えている。すなわち、各種産業排水などの被処理水が原水パイプ1を通じて電解槽2に供給され、陽極3及び陰極4が配置された電解槽2内で電解処理されるようになっている。陽極3としては、電圧印加時に溶解して金属水酸化物を生成しうる材質が用いられる。具体的には、電流または電圧の印加により溶解するアルミニウムや鉄などの金属である。一方で陰極4としては、白金、グラファイト、導電性セラミックなど、電流または電圧の印加によって溶解しない材質を用いることが好ましい。これら電極を電源5に接続し、電圧あるいは電流を一定又は適宜変化させて印加すると、陽極3が溶解した際に生じる金属水酸化物が、被処理水に含まれる金属、油分、微粒子などの汚染物を捕集し、凝集性の高いスカムを形成させることができる。生成したスカムは、陰極4から発生する水素気泡と共に電解槽水面に浮上する。こうして生じた浮上性スカム6は、電解槽水面に向けて複数垂設した掻取りブレードがベルトコンベア式に一方向に進むように構成されたスカム掻取り装置7により回収され、スカム貯留槽8に集められる。このように被処理水に含まれる金属、油分、微粒子などの汚染物を、スカムとして分離、回収することにより、処理後に得られる処理水の水質は向上する。処理水は、排水パイプ10を経て排出される。
図1に示すように、この排水処理装置は、上記図10に示した排水処理装置の構成に加えて、更に、電解槽2内の下方に配置された散気装置11を備えている。この散気装置11には、任意の風量や風圧を導入することが可能とされた送風機13から、空気などの気体が供給され、電解槽内にその気体の気泡を吹き込むことができるようになっている。これにより、例えばスカム量が多い場合などでも確実にスカムを浮上分離させることができる。また、電極表面やその近傍に堆積したスカムを除去して、電極面積の回復に資する。なおこの実施形態では、陽極3と陰極4の下方に、それぞれ独立した送風機13からの気体供給を受ける2つの散気装置11が設置されている。これによれば、それぞれの電極の状態に適した気泡を供給でき、例えばどちらかの電極表面やその近傍だけに堆積したスカムの除去などを、より効率的に行うことができる。
図1に示すように、この排水処理装置は、上記図10に示した排水処理装置の構成に加えて、更に、散気装置11から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を制御する制御装置12を備えている。この制御装置12は、被処理水及び/又は処理水の性状を検出することが可能とされた水質検出手段による検出結果に基づいて、散気装置11から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を制御するように構成されている。図1では、水質検出手段として、電源5に電流計5aが備えられ、これにより検出した電流値に対応する信号が制御装置12に送信されるようになっている。また、別の水質検出手段として、電解槽の底部に沈降したスカムの量を測定するスカム量レベルゲージ14が備えられ、これにより検出したスカムの量に対応する信号が制御装置12に送信されるようになっている。更に、他の水質検出手段として、電解槽内の被処理水の濁度を検出する濁度計15が備えられ、これにより検出した濁度に対応する信号が制御装置12に送信されるようになっている。これら水質検出手段の検出結果に基づく制御については、更に後述する。
次に、散気装置11が供給する気泡の気泡径及び/又は気泡量を変化させる手段について説明する。
図2には、上記散気装置の一例を示す。この散気装置では電解槽2の内容側に向けた散気装置の上壁の一部に所定形状の散気孔が形成され、弾性材料で形成されたシートがその散気孔を覆うように装着されている。これによれば、送風機13から導入する気体の圧力を変えることにより、電解槽2内に吹き込まれる気泡の気泡径及び/又は気泡量を変化させることができる。すなわち、送風機13から導入する気体の圧力が小さいと、弾力性を有するシートがあまり開かずに、吹き込まれる気泡の気泡径が小さくなり、気泡量も少なくなる(図2A)。導入する気体の圧力を大きくすると、シートが大きく開いて、より大きな気泡径の気泡がより多く電解槽2内に吹き込まれる(図2B)。散気孔の形状に特に制限はなく、円形、正方形等が挙げられる。
図3には、上記散気装置の別例を示す。この散気装置では、電解槽2の内容側に向けて所定形状の散気孔を複数有する散気ユニットが、送風機13から導入する気体の流れの方向に沿って、複数並列に配置されている。図3に示す実施形態においては、孔径の異なる、3種類の円形散気孔を有する散気ユニットが用いられている。そして送風機13からの気体は、切り替え弁16を介した送風パイプを通じて、それぞれの散気ユニットに通じるように構成されているので、切り替え弁16で送風流路を切り替えることにより、電解槽2内に吹き込まれる気泡の気泡径及び/又は気泡量を変化させることができる。すなわち、この実施形態の場合には、電解槽2内に吹き込まれる気泡径を、例えば2mm超、1〜2mm、又は1mm未満と変化させることができ、それにともなう気泡量も規制される。また、送風機13から導入する気体の圧力を増減することによって、選択された所定の散気ユニットからの気泡量を変化させることができる。
ただし、上記散気装置の構造は、電解槽2内に吹き込まれる気泡の気泡径及び/又は気泡量を変化させる機能を有するものであればよく、上記に説明した構造に限定されるものではない。
次に、上記水質検出手段の検出結果に基づく気泡の気泡径及び/又は気泡量の制御について説明する。
まず、前提として、本発明者らが気泡径とスカムの状態について鋭意検討を行った結果、次のようなことが明らかとなった。すなわち、一般的にはスカムをより効果的に浮上分離させるには、気泡径が1〜2mmの範囲にあることが望ましい。その一方で、電極表面やその近傍に堆積したスカムを除去する効果については、2mmを超える気泡径の方が優れている。ただし、気泡径が2mmを超える場合は、スカムが破砕され、細分化するため、電解槽中の被処理水の濁度が上昇する。また、例えばスカム同士の結合力が弱く、容易に細分化してしまうようなスカムに対しては、1mmを下回る気泡径の方が、スカムを細分化させずに、浮上分離できる。ただし、気泡径が1mmを下回る場合は、気泡の上昇速度が遅くなり、また、気泡の被処理水への溶け込みが顕著になるため、通常のスカムに対しては十分な浮上分離が得られない。なお、本発明において、気泡径とは、光散乱光度計あるいはビデオカメラシステムを利用した画像解析の方法などで測定しうる平均気泡径を意味する。
以下、図4に示す工程図を参照しつつ、上記水質検出手段の検出結果に基づく気泡の気泡径及び/又は気泡量の制御の第1の実施形態について説明する。
図1に示す排水処理装置では、その制御装置12が電源5に備えた電流計5aからの信号を受信、処理することができるようになっている。そして、電流計5aで電流を測定し(ステップS1)、電極表面やその近傍にスカムが堆積して電極間の電流値が低下して、その信号を受けた制御装置12により、予め設定した閾値未満と判定されたら(ステップS2)、送風機13や、上記図4に説明した切り替え弁16に信号を送信して、送風機13の場合にはその開閉弁を緩めたり送風ファンの回転数を増大させたりするなどし、切り替え弁16の場合には送風流路を孔径の大きな散気孔を有する散気ユニットに通じるように切り替えるなどして、散気装置11から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を通常レベルより増大させる(ステップS3)。一方、制御装置12により予め設定した閾値以上と判定されたら(ステップS2)、気泡の気泡径及び/又は気泡量は通常レベルとする(ステップS4)。具体的には、例えば、予め設定した閾値未満になったら気泡径を所定時間2mm超にして、より好ましくは気泡量も増大させ、電極表面やその近傍に堆積したスカムを除去し、電流値が回復した後には、スカムの浮上分離に適切な1〜2mmの気泡径に戻し、気泡量も通常レベルに戻すことが好ましい。なお、気泡量があまり多くなると電解槽内を攪拌して、かえってスカムが被処理水に均一に分散して分離しづらくなるので好ましくない。以下、気泡の気泡径及び/又は気泡量を増大させる場合には同様の注意が必要であるが、一定時間に限るなど、適宜最適化すればよい。
以下、図5に示す工程図を参照しつつ、上記水質検出手段の検出結果に基づく気泡の気泡径及び/又は気泡量の制御の第2の実施形態について説明する。
図1に示す排水処理装置では、その制御装置12がスカム量レベルゲージ14からの信号を受信、処理することができるようにもなっている。そして、レベルゲージ14でスカム量を測定し(ステップS1)、電解槽の底部に沈降したスカムの量が増大して、その信号を受けた制御装置12により、予め設定した閾値以上と判定されたら(ステップS2)、上記と同様に、送風機13や切り替え弁16に信号を送信して、散気装置11から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を通常レベルより増大させる(ステップS3)。一方、制御装置12により予め設定した閾値未満と判定されたら(ステップS2)、気泡の気泡径及び/又は気泡量は通常レベルとする(ステップS4)。具体的には、例えば、予め設定した閾値以上になったら気泡径を所定時間2mm超にして、より好ましくは気泡量も増大させ、沈降性スカムを微小化して浮上分離しやすくし、その後はスカムの浮上分離に適切な1〜2mmの気泡径に戻し、気泡量も通常レベルに戻すことが好ましい。
以下、図6に示す工程図を参照しつつ、上記水質検出手段の検出結果に基づく気泡の気泡径及び/又は気泡量の制御の第3の実施形態について説明する。
図1に示す排水処理装置では、その制御装置12が濁度計15からの信号を受信、処理することができるようにもなっている。そして、濁度計15で濁度を測定し(ステップS1)、電解槽内の被処理水の濁度が上昇して、その信号を受けた制御装置12により、予め設定した閾値以上と判定されたら(ステップS2)、上記と同様に、送風機13や切り替え弁16に信号を送信して、送風機13の場合にはその開閉弁を絞ったり送風ファンの回転数を減じたりするなどし、切り替え弁16の場合には送風流路を孔径の小さな散気孔を有する散気ユニットに通じるように切り替えるなどして、散気装置11から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を通常レベルより小さくする(ステップS3)。一方、制御装置12により予め設定した閾値未満と判定されたら(ステップS2)、気泡の気泡径及び/又は気泡量は通常レベルとする(ステップS4)。具体的には、例えば、予め設定した閾値以上になったら気泡径を所定時間1mm未満にして、微小化したスカムに気泡を付着させやすくし、その後はスカムの浮上分離に適切な1〜2mmの気泡径に戻すことが好ましい。
図7には本発明の排水処理装置の別例を示す。
図7に示す排水処理装置では、上記図1に示した排水処理装置の水質検出手段に替え、更に別の水質検出手段として、被処理水及び/又は処理水中の有機物量、固形物量、油量から選ばれた少なくとも1種を検出できる水質センサが備えられ、これにより検出した被処理水及び/又は処理水中の有機物量、固形物量、油量から選ばれた少なくとも1種の量に対応する信号が制御装置12に送信されるようになっている。具体的には、有機物量の検出としては、例えば紫外線センサを用いてCOD(化学的に分解可能な有機物量)を、あるいはTOC計を用いてTC(排水中の全有機物量)を、それぞれ測定することなどが挙げられる。また、固形物量の検出としては、例えば濁度センサを用いて浮遊物量を測定することなどが挙げられる。また、油量の検出としては、例えば、排水表面にある油については反射光を用いた油膜センサを用いて、あるいは排水中に懸濁している油については前述のTOC計を用いて、それらの油量を測定することなどが挙げられる。
以下、図8に示す工程図を参照しつつ、上記水質検出手段の検出結果に基づく気泡の気泡径及び/又は気泡量の制御の第4の実施形態について説明する。
図7に示す排水処理装置では、原水パイプ1上に設置された入口側水質センサ17によって、電解槽に入る前の被処理水中の有機物量、固形物量、油量などの水質モニタリングができるようになっている。そして、入口側水質を測定し(ステップS1)、その信号を受けた制御装置12により、電解槽に入る前の被処理水中の有機物量、固形物量、油量から選ばれた少なくとも1種の量が、予め設定した閾値以上と判定されたら(ステップS2)、上記と同様に、送風機13や切り替え弁16に信号を送信して、散気装置11から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を通常レベルより増大させる(ステップS3)。一方、制御装置12により予め設定した閾値未満と判定されたら(ステップS2)、気泡の気泡径及び/又は気泡量は通常レベルとする(ステップS4)。具体的には、例えば、予め設定した閾値以上になったら気泡径を所定時間2mm超にして、より好ましくは気泡量も増大させ、生成するスカムを微小化して浮上分離しやすくし、その後はスカムの浮上分離に適切な1〜2mmの気泡径に戻し、気泡量も通常レベルに戻すことが好ましい。
以下、図9に示す工程図を参照しつつ、上記水質検出手段の検出結果に基づく気泡の気泡径及び/又は気泡量の制御の第5の実施形態について説明する。
図7に示す排水処理装置では、排水パイプ10上に設置された出口側水質センサ18によって、電解槽から出た後の処理水中の有機物量、固形物量、油量などの水質モニタリングもできるようになっている。そして、出口側水質を測定し(ステップS1)、その信号を受けた制御装置12により、電解槽から出た後の処理水中の有機物量、固形物量、油量から選ばれた少なくとも1種の量が、予め設定した閾値以上と判定されたら(ステップS2)、その信号を受けた制御装置12が、上記と同様に、送風機13や切り替え弁16に信号を送信して、散気装置11から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を通常レベルより増大させる(ステップS3)。一方、制御装置12により予め設定した閾値未満と判定されたら(ステップS2)、気泡の気泡径及び/又は気泡量は通常レベルとする(ステップS4)。具体的には、例えば、予め設定した閾値以上になったら気泡径を所定時間2mm超にして、より好ましくは気泡量も増大させ、生成するスカムを微小化して浮上分離しやすくし、その後はスカムの浮上分離に適切な1〜2mmの気泡径に戻し、気泡量も通常レベルに戻すことが好ましい。
なお、上記各実施形態では、ステップS3の後、再びステップS1,S2を経て、ステップS4に進むようにしているが、ステップS3の後、所定時間を経過したら、再度ステップS1,S2を経ることなく、ステップS4に進むようにしてもよい。また、上記各実施形態で説明したような、水質検出手段の検出結果に基づく制御は、その制御を単独で行ってもよく、複数の制御を組み合わせて行ってもよいことは勿論である
1:原水パイプ
2:電解槽
3:陽極
4:陰極
5:電源
5a:電流計
6:浮上性スカム
7:スカム掻取り装置
8:スカム貯留槽
9:沈降性スカム
10:排水パイプ
11:散気装置
12:制御装置
13:送風機
14:スカム量レベルゲージ
15:濁度計
16:切り替え弁
17:水質センサ(入口側)
18:水質センサ(出口側)

Claims (7)

  1. 被処理水が流入する電解槽と、
    前記電解槽に配置された陽極及び陰極と、
    前記電解槽内の下方に配置された、前記電解槽に流入した前記被処理水に気泡を供給する散気装置とを備え
    前記電解層における前記被処理水の電解によりスカムを形成させて、そのスカムを前記気泡により浮上させ、分離、回収するように構成された排水処理装置において、
    更に、前記被処理水及び/又は処理水の性状を検出する水質検出手段と、
    前記水質検出手段による検出結果に基づいて、前記散気装置から供給される気泡の気泡径及び/又は気泡量を制御する制御装置とを備え
    前記制御装置は、前記散気装置から供給される気泡の少なくとも気泡径を制御できるように構成されていることを特徴とする排水処理装置。
  2. 前記水質検出手段は、予め設定した電圧を前記陽極及び陰極間に印加した際に流れる電流値を検出する電流計からなり、前記制御装置は、前記電流値が、予め設定した閾値未満になったら、前記散気装置から供給される気泡の気泡径を増大させるように構成されている請求項1記載の排水処理装置。
  3. 前記水質検出手段は、前記被処理水及び/又は処理水中の有機物量、固形物量、油量から選ばれた少なくとも1種を検出できる水質センサからなり、前記制御装置は、前記被処理水及び/又は処理水中の有機物量、固形物量、油量から選ばれた少なくとも1種の量が、予め設定した閾値以上になったら、前記散気装置から供給される気泡の気泡径を増大させるように構成されている請求項1又は2記載の排水処理装置。
  4. 前記水質検出手段は、電解槽の底部に沈降したスカムの量を測定するレベルゲージからなり、前記制御装置は、前記電解槽の底部に沈降したスカムの量が、予め設定した閾値以上になったら、前記散気装置から供給される気泡の気泡径を増大させるように構成されている請求項1〜のいずれか1つに記載の排水処理装置。
  5. 前記水質検出手段は、前記電解槽内の被処理水の濁度を検出する濁度計からなり、前記制御装置は、前記濁度計により検出された濁度が、予め設定した閾値以上になったら、散気装置から供給される気泡の気泡径を小さくするように構成されている請求項1〜のいずれか1つに記載の排水処理装置。
  6. 前記散気装置は、気泡径が1mm未満の気泡、気泡径が1〜2mmの気泡、気泡径が2mm超の気泡を選択的に発生できるようにされている請求項1〜のいずれか1つに記載の排水処理装置。
  7. 前記陽極は、電圧印加時に溶解して金属水酸化物を生成しうるものである請求項1〜のいずれか1つに記載の排水処理装置。

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