JP6025798B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加工対象の部材にレーザを照射して加工を行うレーザ加工装置に関するものである。
加工対象の部材の穴開け、切断、溶接、をレーザの照射により加工する場合、加工性能および加工品質を確保するため、レーザをより小さなスポットに集光させてパワー密度を上げることが好ましい。また、加工対象の部材として金属への吸収を高めて反射を低減することが好ましい。
従来、小さなスポットに高密度に集光が可能な長波長のレーザと、金属への吸収性の高い短波長のレーザとを用いて加工を行うことが、例えば、特許文献1〜特許文献3に示されている。
特開昭63−295093号公報 特開2001−196665号公報 特開2006−263771号公報
上述した特許文献1〜特許文献3に記載のレーザ加工装置は、波長帯の異なるレーザをそれぞれ異なる発振源により発生させている。このため、装置の大型化が懸念される。特に、特許文献1では、波長帯の異なるレーザを別々に加工対象の部材に照射させているため、別々の光学系や加工ヘッドや移動機構などが必要となり、部品点数が嵩んで装置構成が複雑化し、装置が大型化することになる。また、特許文献2および特許文献3では、波長帯の異なるレーザを重畳して同じ光軸上に集光させているため、重畳するための光学系が複雑化することになる。
本発明は上述した課題を解決するものであり、波長帯の異なるレーザを用いても構成を簡素化することのできるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明のレーザ加工装置は、複数の波長帯を有するレーザを発振するレーザ出力装置と、各波長帯のレーザを同一光軸上で焦点距離をずらして集光し照射する照射ヘッドと、を備え、前記照射ヘッドは、鉄や軟鋼の被加工部材に対し、短波長となる808nmのレーザの焦点位置を被加工位置に合わせ、前記短波長のレーザの焦点を中において長波長となる10.6μmのレーザを集光させことを特徴とする。
このレーザ加工装置によれば、複数の波長帯を有するレーザを発振するレーザ出力装置を備えることで、装置の大型化を招くことなく複数の波長帯のレーザを発振することができる。しかも、各波長帯のレーザを同一光軸上で焦点距離をずらして集光し照射する照射ヘッドを備えることで、加工を行う波長帯と、当該加工を助勢する波長帯とを同一光軸上で照射し、加工および加工助勢を一連の加工動作において同時に行うことができる。この結果、波長帯の異なるレーザを用いても構成を簡素化することができる。しかも、このレーザ加工装置によれば、パワー密度の比較的高い長波長のレーザの集光の中に短波長のレーザの焦点を配置することで、短波長のレーザにより被加工部材を溶かして加工しつつ、被加工部材を溶かして生じるプラズマからの輻射によって溶かした金属の温度を長波長のレーザにより上げて粘性を下げるため、加工品質を向上することができる。
また、本発明のレーザ加工装置では、光軸方向にそれぞれ移動可能な、凹ガラスと凸ガラスを備える焦点距離調整装置を有することを特徴とする。
このレーザ加工装置によれば、焦点距離調整装置により波長帯の異なる各レーザの焦点距離を変更することで、被加工位置への焦点の位置合わせを容易に行うことができる。
また、本発明のレーザ加工装置では、被加工部材を支持する支持台と前記照射ヘッドとを相対移動させる移動機構と、前記移動機構による前記支持台と前記照射ヘッドとの相対移動およびレーザ出力装置から出力するレーザの各種条件を調整する制御装置と、を備えることを特徴とする。
このレーザ加工装置によれば、移動機構による支持台と照射ヘッドとの相対移動およびレーザ出力装置から出力するレーザの各種条件を調整することで、波長帯の異なるレーザを用いても構成を簡素化しつつ、レーザによる被加工部材の加工を行うことができる。
本発明によれば、波長帯の異なるレーザを用いても構成を簡素化することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るレーザ加工装置を模式的に表した概略構成図である。 図2は、本発明の実施形態1に係るレーザ加工装置の照射ヘッドを模式的に表した概略構成図である。 図3は、図2に示す照射ヘッドから被加工部材に照射されるレーザを光軸方向で視た拡大平面図である。 図4は、レーザの波長と被加工部材の吸収率との関係を示す図である。 図5は、本発明の実施形態1に係るレーザ加工装置の他の照射ヘッドを模式的に表した概略構成図である。 図6は、本発明の実施形態2に係るレーザ加工装置の照射ヘッドを模式的に表した概略構成図である。 図7は、図6に示す照射ヘッドから被加工部材に照射されるレーザを光軸方向で視た拡大平面図である。
以下に、本発明に係るレーザ加工装置の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。例えば、本実施形態では、板状の被加工部材を加工する場合として説明するが、被加工部材の形状は特に限定されない。被加工部材の形状は、種々の形状とすることができる。また、本実施形態では、被加工部材に穴を形成する場合、被加工部材を直線上に切断する場合、または被加工部材を溶接する場合として説明するが、被加工部材上における加工位置、つまりレーザの照射位置を調整することで、穴や直線以外の形状、例えば、屈曲点を有する形状、湾曲した形状とすることもできる。また、本実施形態では、被加工部材を移動させることで、レーザと被加工部材とを相対的に移動させたが、レーザを移動させるようにしてもよく、レーザと被加工部材の両方を移動させてもよい。
図1は、本実施形態に係るレーザ加工装置を模式的に表した概略構成図である。レーザ加工装置10は、図1に示すように、レーザ出力装置12と、案内光学系14と、照射ヘッド16と、移動機構18と、支持台20と、制御装置22と、を有する。レーザ加工装置10は、支持台20に設置された被加工部材8にレーザLを照射することで、被加工部材8を加工する。ここで、本実施形態において、レーザ加工装置10は、被加工部材8の表面をXY平面とし、被加工部材8の表面に直交する方向をZ方向とする。
ここで、本実施形態の被加工部材8は、板状の部材である。被加工部材8としては、種々の材料、例えば、インコネル、ハステロイ、ステンレス、セラミック、鋼、炭素鋼、セラミックス、シリコン、チタン、タングステン、樹脂、プラスチックス、ガラスなどで作成された部材を用いることができる。また、被加工部材8には、CFRP(炭素繊維強化プラスチック、Carbon Fiber Reinforced Plastics)、GFRP(ガラス繊維強化プ
ラスチック)、GMT(ガラス長繊維強化プラスチック)などの繊維強化プラスチック、鋼板以外の鉄合金、アルミニウム合金などの各種金属、その他複合材料などで作成された部材も用いることができる。また、溶接する際には、溶加材や粉末などを供給する機構を有してもよい。
レーザ出力装置12は、レーザを出力する装置である。レーザ出力装置12は、複数の波長帯を有するレーザを発振する。このレーザ出力装置12は、例えば、半導体レーザ発振器がある。
案内光学系14は、レーザ出力装置12から出力されたレーザを照射ヘッド16に案内する光学系である。本実施形態の案内光学系14は、光ファイバである。案内光学系14は、一方の端部がレーザ出力装置12のレーザの出射口と接続され、他方の端部が照射ヘッド16に接続されている。案内光学系14は、レーザ出力装置12から出力されたレーザを照射ヘッド16の入射端に向かって出力する。なお、案内光学系14の構成はこれに限定されない。レーザ加工装置10は、案内光学系14としてミラーやレンズの組み合わせを用い、レーザを反射、集光などすることで、照射ヘッド16に案内してもよい。または、レーザ出力装置12から照射ヘッド16に直接案内してもよい。
照射ヘッド16は、案内光学系14から出力されるレーザLを被加工部材8に照射する。照射ヘッド16の詳細は後述する。
移動機構18は、アーム30と、アーム30を移動させる駆動源32と、を有する。アーム30は、先端で照射ヘッド16を支持している。駆動源32は、アーム30をXYZの3軸方向に移動させることができる。移動機構18は、駆動源32でアーム30をXYZ方向に移動させることで、被加工部材8の種々の位置に照射ヘッド16からのレーザLを照射することができる。また、移動機構18は、照射ヘッド16のXYZ方向の位置を検出する位置検出器34を有している。なお、本実施形態は、移動機構18として、アーム30と駆動源32で照射ヘッド16を移動させる機構としたが、XYステージ、XYZステージなどで照射ヘッド16を移動する機構も用いることができる。
支持台20は、被加工部材8を所定位置に支持する。なお、レーザ加工装置10は、支持台20が、被加工部材8をXY方向に移動させるXYステージとして構成されていてもよい。
制御装置22は、各部の動作を制御する。制御装置22は、レーザ出力装置12から出力するレーザの各種条件を調整したり、移動機構18で照射ヘッド16を移動させ被加工部材8に対する照射ヘッド16の位置を調整したりする。
このレーザ加工装置10は、レーザ出力装置12からレーザを出力させる。レーザ加工装置10は、出力されたレーザLを案内光学系14で照射ヘッド16に案内する。レーザ加工装置10は、位置検出器34で照射ヘッド16のXYZ方向の位置を検出しつつ移動機構18により照射ヘッド16を移動させる。これにより、レーザ加工装置10は、被加工部材8を加工することができる。
[実施形態1]
図2は、本実施形態に係るレーザ加工装置の照射ヘッドを模式的に表した概略構成図であり、図3は、図2に示す照射ヘッドから被加工部材に照射されるレーザを光軸方向(光軸の延在方向に沿う方向)で視た拡大平面図であり、図4は、レーザの波長と被加工部材の吸収率との関係を示す図である。
図2に示すように、照射ヘッド16は、上述した移動機構18により支持されるケーシング16aの内部に、案内光学系14から入射されたレーザを平行光とする平行光学系16bと、平行光学系16bにより平行光とされたレーザを光軸S上に集光する集光光学系16cとが設けられている。なお、図2に示す平行光学系16bおよび集光光学系16cは、模式化したものであり、レンズ構成について限定されるものではない。
この照射ヘッド16では、集光されたレーザLは、被加工部材8に照射される。本実施形態において、レーザ出力装置12が複数(図2では2つ)の波長帯を有するレーザを発振している。このレーザは、照射ヘッド16において、平行光学系16bで平行光とされ、集光光学系16cで集光されるが、各波長帯のレーザL1,L2を同一光軸S上で焦点距離をずらして集光し照射する。本実施形態では、図2および図3に示すように、長波長となるレーザL1の焦点位置を被加工部材8の被加工位置(被加工部材8の表面)に合わせ、長波長のレーザL1の焦点を中において短波長となるレーザL2を集光させる。すなわち、長波長のレーザL1の焦点が被加工部材8の被加工位置に合わされ、この長波長のレーザL1の焦点を中心として当該レーザL1の周りを囲むように短波長となるレーザL2が集光される。
長波長のレーザL1は、小さなスポットに高密度に集光が可能であり、短波長のレーザL2は、被加工部材8への吸収性が高い。このため、外周の短波長のレーザL2により被加工部材8が予熱され、予熱された被加工部材8が内側の長波長のレーザL1により加工
される。従って、加工に伴い予熱を行うことで、加工速度および加工品質を向上することができる。
例えば、本実施形態の半導体レーザとして、808nmと940nmとの波長帯を有するとする。また、被加工部材8がアルミニウム合金である場合、このアルミニウム合金のレーザ波長に対する吸収率は、図4に示すように、900nm近辺にある。そして、本実施形態では、吸収率が高い808nmの波長帯を短波長のレーザL2とし、940nmの波長帯を長波長のレーザL1としている。このように、被加工部材8の吸収波長に近似する複数の波長帯を用い、かつ吸収率が高い方を短波長側として外周に集光し、高密度に集光が可能である長波長側の焦点を中心として被加工部材8の加工位置に合わせる。これにより、予熱および加工を行い、アルミニウム合金に対する加工速度および加工品質を向上することができる。なお、一般にレーザ加工に用いられているCOレーザは、波長が10.6μmであり、Nd:YAGレーザ(ネオジムヤグレーザ)は、波長が1.06μmであって、半導体レーザと比較するとアルミニウム合金の吸収波長900nmから離れている。このため、COレーザとNd:YAGレーザとで異なる波長帯としたとしても、半導体レーザによるアルミニウム合金の加工速度および加工品質を再現することは難しい。
このように、本実施形態のレーザ加工装置10は、複数の波長帯を有するレーザを発振するレーザ出力装置12と、各波長帯のレーザを同一光軸上で焦点距離をずらして集光し照射する照射ヘッド16と、を備える。
このレーザ加工装置10によれば、複数の波長帯を有するレーザを発振するレーザ出力装置12を備えることで、装置の大型化を招くことなく複数の波長帯のレーザを発振することができる。しかも、各波長帯のレーザを同一光軸S上で焦点距離をずらして集光し照射する照射ヘッド16を備えることで、加工を行う波長帯と、当該加工を助勢する波長帯とを同一光軸S上で照射し、加工および加工助勢を一連の加工動作において同時に行うことができる。この結果、波長帯の異なるレーザを用いても構成を簡素化することができる。
また、本実施形態のレーザ加工装置10では、照射ヘッド16は、長波長となるレーザL1の焦点位置を被加工位置に合わせ、長波長のレーザL1の焦点を中において短波長となるレーザL2を集光させることが好ましい。
このレーザ加工装置10によれば、高密度に集光が可能である長波長のレーザL1の焦点を被加工部材8の加工位置に合わせ、吸収率が高い短波長のレーザL2を長波長のレーザL1の焦点を中において集光させることで、外周の短波長のレーザL2で被加工部材8を予熱し、予熱された被加工部材8を長波長のレーザL1で加工する。この結果、加工に伴い予熱を行うことで、加工速度および加工品質を向上することができる。
なお、本実施形態のレーザ加工装置10は、位置検出器34で照射ヘッド16のXYZ方向の位置を検出しつつ移動機構18により照射ヘッド16を移動させる。また、照射ヘッド16では、平行光学系16bおよび集光光学系16cにより長波長のレーザL1の焦点位置および短波長のレーザL2の焦点距離が決められており、この焦点距離の情報が制御装置22に予め記憶されている。このため、制御装置22により、移動機構18を移動させてレーザL(本実施形態では長波長のレーザL1)の焦点を被加工部材8の被加工位置に合わせることで、被加工部材8の被加工位置への焦点の位置合わせを容易に行うことができる。
なお、図5は、本実施形態に係るレーザ加工装置の他の照射ヘッドを模式的に表した概
略構成図である。図5に示す照射ヘッド16は、焦点距離調整装置17を有している。焦点距離調整装置17は、例えば、凹ガラス17Aと凸ガラス17Bとを有し、これら凹ガラス17Aと凸ガラス17Bとを光軸方向にそれぞれ移動可能にするガラス移動機構17Cを有している。ガラス移動機構17Cは、例えば、凹ガラス17Aと凸ガラス17Bとをそれぞれ支持する支持部材17Caと、光軸方向に延在して設けられて各支持部材17Caを光軸方向に移動するように案内する案内レール17Cbと、光軸方向に延在して設けられて各支持部材17Caに螺合して挿通されるネジ棒17Ccと、各ネジ棒17Ccを回転駆動する駆動モータ17Cdとを備える。すなわち、ガラス移動機構17Cは、各駆動モータ17Cdを駆動して各ネジ棒17Ccを回転させることで、各支持部材17Caが凹ガラス17Aや凸ガラス17Bを伴い案内レール17Cbに沿って光軸方向に移動する。これにより、凹ガラス17Aと凸ガラス17Bとが光軸方向にそれぞれ移動し、波長帯の異なる各レーザL1,L2の焦点距離が変更される。この焦点距離調整装置17は、制御装置22により制御される。制御装置22では、駆動モータ17Cdによるネジ棒17Ccの回転数に応じて凹ガラス17Aと凸ガラス17Bとの移動距離、すなわち焦点距離を制御する。このように、本実施形態のレーザ加工装置10は、焦点距離調整装置17により波長帯の異なる各レーザL1,L2の焦点距離を変更することで、レーザL(本実施形態では長波長のレーザL1)の焦点を被加工部材8の被加工位置に合わせてもよく、被加工部材8の被加工位置への焦点の位置合わせを容易に行うことができる。
[実施形態2]
図6は、本実施形態に係るレーザ加工装置の照射ヘッドを模式的に表した概略構成図であり、図7は、図6に示す照射ヘッドから被加工部材に照射されるレーザを光軸方向(光軸の延在方向に沿う方向)で視た拡大平面図である。
図6に示すように、照射ヘッド16は、上述した移動機構18により支持されるケーシング16aの内部に、案内光学系14から入射されたレーザを平行光とする平行光学系16bと、平行光学系16bにより平行光とされたレーザを光軸S上に集光する集光光学系16cとが設けられている。なお、図6に示す平行光学系16bおよび集光光学系16cは、模式化したものであり、レンズ構成について限定されるものではない。
この照射ヘッド16では、集光されたレーザLは、被加工部材8に照射される。本実施形態において、レーザ出力装置12が複数(図6では2つ)の波長帯を有するレーザを発振している。このレーザは、照射ヘッド16において、平行光学系16bで平行光とされ、集光光学系16cで集光されるが、各波長帯のレーザL1,L2を同一光軸S上で焦点距離をずらして集光し照射する。本実施形態では、図6および図7に示すように、短波長となるレーザL2の焦点位置を被加工部材8の被加工位置(被加工部材8の表面)に合わせ、短波長のレーザL2の焦点を中において長波長となるレーザL1を集光させる。すなわち、短波長のレーザL2の焦点が被加工部材8の被加工位置に合わされ、この短波長のレーザL2の焦点を中心として当該レーザL2の周りを囲むように長波長となるレーザL1が集光される。
焦点が被加工部材8の被加工位置に合わされた短波長のレーザL2は、被加工部材8の加工に用いられる。また、短波長のレーザL2の周りに集光された長波長のレーザL1は、短波長のレーザL2により被加工部材8を溶かして生じるプラズマからの輻射によって溶かした金属の温度を上げて粘性を下げることで加工品質を向上する。
例えば、本実施形態の半導体レーザとして、808nmと10.6μmとの波長帯を有するとする。また、被加工部材8が鉄や軟鋼である場合、上述した実施形態1のようなレーザの吸収率による効果が小さい。そこで、808nmの波長帯を短波長のレーザL2とし、10.6μmの波長帯を長波長のレーザL1として、長波長側を外周に集光し、短波
長側の焦点を中心として被加工部材8の加工位置に合わせる。これにより、短波長のレーザL2により被加工部材8を溶かして加工しつつ、被加工部材8を溶かして生じるプラズマからの輻射によって溶かした金属の温度を長波長のレーザL1により上げて粘性を下げることで加工品質を向上する。
このように、本実施形態のレーザ加工装置10は、複数の波長帯を有するレーザを発振するレーザ出力装置12と、各波長帯のレーザを同一光軸S上で焦点距離をずらして集光し照射する照射ヘッド16と、を備える。
このレーザ加工装置10によれば、複数の波長帯を有するレーザを発振するレーザ出力装置12を備えることで、装置の大型化を招くことなく複数の波長帯のレーザを発振することができる。しかも、各波長帯のレーザを同一光軸S上で焦点距離をずらして集光し照射する照射ヘッド16を備えることで、加工を行う波長帯と、当該加工を助勢する波長帯とを同一光軸S上で照射し、加工および加工助勢を一連の加工動作において同時に行うことができる。この結果、波長帯の異なるレーザを用いても構成を簡素化することができる。
また、本実施形態のレーザ加工装置10では、照射ヘッド16は、短波長となるレーザL2の焦点位置を被加工位置に合わせ、短波長のレーザL2の焦点を中において長波長となるレーザL1を集光させることが好ましい。
このレーザ加工装置10によれば、パワー密度の比較的高い長波長のレーザL1の集光の中に短波長のレーザL2の焦点を配置することで、短波長のレーザL2により被加工部材8を溶かして加工しつつ、被加工部材8を溶かして生じるプラズマからの輻射によって溶かした金属の温度を長波長のレーザL1により上げて粘性を下げるため、加工品質を向上することができる。
なお、本実施形態のレーザ加工装置10は、位置検出器34で照射ヘッド16のXYZ方向の位置を検出しつつ移動機構18により照射ヘッド16を移動させる。また、照射ヘッド16では、平行光学系16bおよび集光光学系16cにより長波長のレーザL1の焦点位置および短波長のレーザL2の焦点距離が決められており、この焦点距離の情報が制御装置22に予め記憶されている。このため、制御装置22により、移動機構18を移動させてレーザL(本実施形態では短波長のレーザL2)の焦点を被加工部材8の被加工位置に合わせることで、被加工部材8の被加工位置への焦点の位置合わせを容易に行うことができる。
なお、本実施形態のレーザ加工装置10では、照射ヘッド16は、焦点距離調整装置17を有している(図5参照)。焦点距離調整装置17は、例えば、凹ガラス17Aと凸ガラス17Bとを有し、これら凹ガラス17Aと凸ガラス17Bとを光軸方向にそれぞれ移動可能にするガラス移動機構17Cを有している。ガラス移動機構17Cは、例えば、凹ガラス17Aと凸ガラス17Bとをそれぞれ支持する支持部材17Caと、光軸方向に延在して設けられて各支持部材17Caを光軸方向に移動するように案内する案内レール17Cbと、光軸方向に延在して設けられて各支持部材17Caに螺合して挿通されるネジ棒17Ccと、各ネジ棒17Ccを回転駆動する駆動モータ17Cdとを備える。すなわち、ガラス移動機構17Cは、各駆動モータ17Cdを駆動して各ネジ棒17Ccを回転させることで、各支持部材17Caが凹ガラス17Aや凸ガラス17Bを伴い案内レール17Cbに沿って光軸方向に移動する。これにより、凹ガラス17Aと凸ガラス17Bとが光軸方向にそれぞれ移動し、波長帯の異なる各レーザL1,L2の焦点距離が変更される。この焦点距離調整装置17は、制御装置22により制御される。制御装置22では、駆動モータ17Cdによるネジ棒17Ccの回転数に応じて凹ガラス17Aと凸ガラス1
7Bとの移動距離、すなわち焦点距離を制御する。このように、本実施形態のレーザ加工装置10は、焦点距離調整装置17により波長帯の異なる各レーザL1,L2の焦点距離を変更することで、レーザL(本実施形態では短波長のレーザL2)の焦点を被加工部材8の被加工位置に合わせてもよく、被加工部材8の被加工位置への焦点の位置合わせを容易に行うことができる。
8 被加工部材
10 レーザ加工装置
12 レーザ出力装置
16 照射ヘッド
S 光軸

Claims (3)

  1. 複数の波長帯を有するレーザを発振するレーザ出力装置と、
    各波長帯のレーザを同一光軸上で焦点距離をずらして集光し照射する照射ヘッドと、
    を備え、
    前記照射ヘッドは、鉄や軟鋼の被加工部材に対し、短波長となる808nmのレーザの焦点位置を被加工位置に合わせ、前記短波長のレーザの焦点を中において長波長となる10.6μmのレーザを集光させることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 光軸方向にそれぞれ移動可能な、凹ガラスと凸ガラスを備える焦点距離調整装置を有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 被加工部材を支持する支持台と前記照射ヘッドとを相対移動させる移動機構と、
    前記移動機構による前記支持台と前記照射ヘッドとの相対移動およびレーザ出力装置から出力するレーザの各種条件を調整する制御装置と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工装置。
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